JP2018014700A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 監視カメラの置かれる環境が低温の場合において、撮影窓に凍結が発生するという問題があった。【解決手段】 撮像装置の撮影窓に近接したレンズと、前記レンズに近接して配置されたヒータと、撮影窓に対して風が向けられているファンと、撮像装置内部の温度を測定する温度センサを備えており、前記ヒータは前記ファンに対して前記撮影窓側に配置されている撮像装置であって、前記ファンに対して前記温度センサの値が第一の値よりも低い場合に前記ファンの風量を低減する制御を行うとともに、前記ヒータに対して前記温度センサの値が第二の値よりも低い場合に前記ヒータの動作をさせる制御を行い、前記第一の値は前記第二の値よりも高いことを特徴とする構成とした。【選択図】 図1

Description

本発明は、設置場所によっては厳しい外部環境にさらされる監視カメラのような撮像装置において、特に低温時においてカメラの撮影窓の凍結を抑制することのできる技術に関するものである。
従来、監視カメラの結露防止のため、撮影窓に向けてファン等で風を吹き付ける構成が知られている。例えば、特許文献1では撮像窓部分へ送風トンネルを介して送風を行い、さらに結露防止の性能を向上させるため、送風トンネル内に空気を加熱するヒータを備えた構成が開示されている。
特開2005−354471号公報
しかしながら、監視カメラの置かれる環境が氷点下である場合などは、撮影窓に結露ではなく凍結が発生し問題になる場合がある。上述の特許文献1に開示された従来技術では、そのような環境場面が想定されておらず、結露は解消されるものの低温時の凍結は解消されない。撮影窓の凍結を改善するためには、結露の解消よりも大きな熱量が必要であり、監視カメラの大型化やファンやヒータの消費電力の増大につながるため望ましくないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、低温時において凍結が発生することを抑制することを可能にした撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明による撮像装置は、撮影窓に近接したレンズと、前記レンズに近接して配置されたヒータと、撮影窓に対して風が向けられているファンと、撮像装置内部の温度を測定する温度センサを備えており、前記ヒータは前記ファンに対して前記撮影窓側に配置されている撮像装置であって、前記ファンに対して前記温度センサの値が第一の値よりも低い場合に前記ファンの風量を低減する制御を行うとともに、前記ヒータに対して前記温度センサの値が第二の値よりも低い場合に前記ヒータの動作をさせる制御を行い、前記第一の値は前記第二の値よりも高いことを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、低温時において凍結が発生することを抑制することを可能にした撮像装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の断面を示す模式図である。 温度に対する飽和水蒸気圧の変化を表すグラフである。 本発明の実施形態に係る別の撮像装置の断面を示す模式図である。 本発明の第1の実施例における動作フローチャートである。 本発明の第2の実施例における動作フローチャートである。 本発明の第1の実施例および第2の実施例におけるファンおよびヒータの動作遷移図である。 本発明の第3の実施例における動作フローチャートである。 本発明の第3の実施例におけるファンおよびヒータの動作遷移図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の断面を模式化した図である。撮像装置100は、外装101によって全体を覆われており、外装101の一部である撮影窓102を通して被写体を撮影する。撮像装置100の内部は撮影窓102の内部にあるレンズ201および撮像素子202と、カメラ本体部300の他に、撮像装置が低温での動作を可能にするためのヒータ210、および結露防止のためのファン220が備えられている。カメラ本体部300は、接続された温度センサ301によって撮像装置内部の温度を取得し、内部温度をあらかじめ決められた閾値と比較することで、ヒータ210およびファン220の動作を制御している。
撮像装置100が低温環境に置かれた場合、カメラ本体部300は電気回路の自己発熱によりある程度保温されるのに対し、レンズ201は発熱部品が少なく、また撮影窓102にも近いため、撮影窓を介して外気によって冷却されやすい。特にズームやフォーカス機能を有するレンズのように、モータなどの駆動部を有する場合、低温時に摺動部の収縮により動作性能が悪化する。そこでヒータ210によって装置内を温めることが必要となるが、撮像装置全体を温めるよりも、冷えているレンズ210のすぐ傍にヒータ210を配置し、発生する熱を効率的にレンズ201に伝えることで、ヒータ210が消費する電力を抑えることが出来る。ヒータ210は単純にON/OFFの制御のみを行うものでも、ヒータの発熱量を制御出来るものでも良い。ヒータ210は例えば複数の抵抗体を配列し、抵抗体に流す電流または電圧を可変制御することで発熱量を制御することが可能である。ここでヒータ210の動作タイミングは、レンズ201が正常に動作する下限値から求められ、レンズ201の置かれている温度によって制御されるものでも良く、その温度は温度センサ301の示す内部温度から類推することが出来る。また、ユーザーによって直接ヒータ210を動作できても良い。
また、ファン220は撮影窓102に結露が発生しないように、撮影窓102に向けて風を吹き付ける構造となっている。ファン220は単純にON/OFFの制御が出来るものでも、PWM信号により回転数を変えることで風量を調節できるものでも良い。
ここで撮像素子202は、レンズ201によって結像された被写体像を電気信号に変換するものであり、動作中の温度を下げることで撮影する映像に発生するノイズを抑えることが可能である。そのため結露の恐れが無い場合でも、ファンを動作させて撮像素子202に風を吹き付け、発生した熱を周囲に拡散させて撮像素子が高温になることを防ぐことが望ましい。よってファン220の送風方向は、撮影窓102と撮像素子202との間に向けられ、どちらにも風が向かうように配置される。このとき、ファン220によって発生した風は、レンズ201の後方から側面を通り、撮影窓102に吹き付けることになる。つまり撮影窓102、ヒータ210、ファン220の位置関係は、撮影窓102からヒータ210、ファン220の順番となり、ヒータ210はファン220に対して撮影窓側に配置される。
ここで図2は気温と飽和水蒸気圧の関係を示すグラフである。温度が低くなると飽和水蒸気圧が下がるため、外気温が下がり、装置内部の温度が0℃以下となるような場合には空中の水蒸気ほぼ全てが凝結し、霜(凍結)として現れる。このときヒータ210が動作している場合は、ヒータ210周辺の空気は温められ、温度が0℃以上に上昇するとともに飽和水蒸気圧が上昇して、ヒータ210付近の霜が解消されて水蒸気に変わっていく。但し同時にファン220が動作している場合には、温められて水蒸気を含んだ空気は撮影窓102に吹き付けられるため、撮影窓102の表面で冷やされ、飽和水蒸気圧が下がることになる。そして撮影窓102付近の温度が0℃以下であり、その温度における飽和水蒸気圧よりも、吹き付けられた空気内に含まれている水蒸気が多いならば、撮影窓102の表面に霜として凝結してしまう。
そこで、ヒータ210が動作しており、かつ撮影窓102付近の温度が0℃以下であり霜が発生する可能性がある場合はファン220の風量を低減し、水蒸気を含む空気を撮影窓102に吹き付けないように制御することで、霜の発生を抑制することが出来る。ここで撮影窓付近の温度は直接測定しても良く、温度センサ301の値から求めても良い。温度センサ301の値から求める場合、実際の撮影窓102付近の温度よりも高い値が測定される可能性があるので、差分値を補正する必要がある。ファン220は完全に停止させても良い。また、ヒータ210が動作しているかを実際に判断せず、温度センサ301の温度を元にヒータ210が動作する温度かどうかを判断し、ファン220の制御に反映させても良い。ここでファン220を再び通常動作させるタイミングについては、撮影窓102に霜がつかないと判断された場合に通常動作させるほうがより望ましい。ヒータ210およびファン220とも、動作を変更してから効果が現れるまである程度の時間が必要なため、一定のヒステリシスを持たせても良い。
このとき、ファン220の用途の一つである撮像素子202の放熱については、高温環境における性能改善を目的としているため、低温環境では大きな問題にならない。また結露の抑制については、霜と結露は同じ現象が温度によって見え方が変わっているだけである。そのため霜の発生を抑制出来れば結露もまた抑制することが出来る。
撮像装置100はまた、照明手段400を備えていてもよい。図3は照明手段400が撮影窓102に近接して配置されている場合を示した模式図である。ここで照明手段400としては赤外LEDのような光源を利用することが考えられ、照明点灯時には発熱を伴う。そのため照明手段400を点灯すると、照明手段付近が温められて水蒸気が発生する可能性がある。そこで照明手段400を点灯させている場合には、照明による温度上昇分を考慮して、ヒータ210が動作していない場合でもファン220の風量を低減し、水蒸気を含む空気を撮影窓102に吹き付けないように制御する、としても良い。
<第1の実施例>
以下、図4および図6を参照して、本発明の第1の実施例による、撮像装置の動作シーケンスについて説明する。図4は本実施例に係る撮像装置の動作フローチャートである。ここでレンズ201の下限動作温度は温度センサ301の値で−10℃、撮影窓102付近の温度は温度センサ301の値よりも5℃低いものとする。
(S401)温度センサ301の値を読み取り、撮像装置100の内部温度Tとする。(S402)に移動する。
(S402)内部温度Tと、ヒータ210を動作させる上限温度Tを比較し、T<Tである場合は(S403)に移動する。T≧Tである場合は(S410)に移動する。ここで本実施例ではT=−10℃とする。
(S403)ファン220が回転している場合は(S404)に移動する。ファン220が停止している場合は(S405)に移動する。
(S404)ファン220を停止する。(S405)に移動する。
(S405)ヒータ210が停止している場合は(S406)に移動する。ヒータ210がすでに動作中である場合は(S401)に移動する。
(S406)ヒータ210を動作させる。(S401)に移動する。
(S410)内部温度Tと、ファン220を動作させる下限温度Tを比較し、T<Tである場合は(S411)に移動する。T≧Tである場合は(S420)に移動する。ここで本実施例ではT=+5℃とする。
(S411)ファン220が回転している場合は(S412)に移動する。ファン220が停止している場合は(S413)に移動する。
(S412)ファン220を停止する。(S413)に移動する。
(S413)ヒータ210が動作している場合は(S414)に移動する。ヒータ210がすでに停止中である場合は(S401)に移動する。
(S414)ヒータ210を停止させる。(S401)に移動する。
(S420)ヒータ210が動作中である場合は(S421)に移動する。ヒータ210が停止している場合は(S422)に移動する。
(S421)ヒータ210を停止させる。(S422)に移動する。
(S422)ファン220が停止している場合は(S423)に移動する。ファン220がすでに回転している場合は(S401)に移動する。
(S423)ファン220を動作させる。(S401)に移動する。
上記の動作フローチャートに基づいた撮像装置100のヒータおよびファンの動作は図6(a)のようになり、−10℃以下でヒータ210が動作し、+5℃以上でファン220が動作する。そのためヒータ210が動作している間はファン220が停止しているので、低温時において撮影窓に霜が発生することを抑制することが出来る。上記説明ではファン220を停止した例を示しているが、完全に停止しなくても風量を低減する制御で対応しても良い。
<第2の実施例>
以下、図5および図6を参照して、本発明の第2の実施例による、撮像装置の動作シーケンスについて説明する。温度条件は第1の実施例と同様とする。図5は本実施例に係る撮像装置の動作フローチャートである。
(S501)〜(S503)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S401)〜(S403)と同様の動作を行う。
(S504)ファン220を停止すると共に、ファン220を動作させる下限温度Tの値をT22へと変更する。ここでT22はT21<T22を満たすものとし、本実施例ではT22=+5℃とする。(S505)に移動する。
(S505)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S405)と同様の動作を行う。
(S506)ヒータ210を動作させると共に、ヒータ210を動作させる上限温度Tの値をT12へと変更する。ここでT12はT11<T12を満たすものとし、本実施例ではT12=−9℃とする。(S501)に移動する。
(S510)〜(S511)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S410)〜(S411)と同様の動作を行う。
(S512)ファン220を停止すると共に、ファン220を動作させる下限温度Tの値をT22へと変更する。(S513)に移動する。
(S513)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S413)と同様の動作を行う。
(S514)ヒータ210を停止させると共に、ヒータ210を動作させる上限温度Tの値をT11へと変更する。ここでT11はT11<T12を満たすものとし、本実施例ではT11=−10℃とする。(S501)に移動する。
(S520)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S420)と同様の動作を行う。
(S521)ヒータ210を停止させると共に、ヒータ210を動作させる上限温度Tの値をT11へと変更する。(S522)に移動する。
(S522)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S422)と同様の動作を行う。
(S523)ファン220を動作させると共に、ファン220を動作させる下限温度Tの値をT21へと変更する。ここでT21はT21<T22を満たすものとし、本実施例ではT21=+4℃とする。(S501)に移動する。
上記の動作フローチャートに基づいた撮像装置100のヒータおよびファンの動作は図6(b)のようになる。この構成を利用することでも同様にヒータ210が動作している間はファン220が停止しているので、低温時において撮影窓に霜が発生することを抑制する撮像装置を得ることが出来る。また本実施例のようにヒステリシスを持たせることで、閾値となる温度(T1、)での制御が不安定になることを防いだり、ファン220のON/OFFが減るので、ファンの寿命が延びたりするといった効果がある。上記説明ではファン220を停止した例を示しているが、完全に停止しなくても風量を低減する制御で対応しても良い。
<第3の実施例>
以下、図7および図8を参照して、本発明の第3の実施例による、撮像装置の動作シーケンスについて説明する。本実施例において、撮像装置100は図3のような構成とし、照明手段400をさらに有している。照明手段400として、本実施例では赤外LEDを用いた赤外線照明とし、カメラ本体部300から制御される。ここで赤外線照明により、点灯時は消灯時よりも5℃高い温度になるとし、その他の温度条件は第1の実施例と同様とする。図7は本実施例に係る撮像装置の動作フローチャートである。
(S701)〜(S706)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S401)〜(S406)と同様の動作を行い、(S707)に移動する。
(S707)赤外線照明を点灯させている場合は(S708)に移動する。点灯させていない場合は(S709)に移動する。
(S708)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T24へと変更する。ここで、T24はT23<T24を満たすものとし、本実施例ではT24=+10℃とする。(S701)に移動する。
(S709)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T23へと変更する。ここで、T23はT23<T24を満たすものとし、本実施例ではT23=+5℃とする。(S701)に移動する。
(S710)〜(S714)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S410)〜(S414)と同様の動作を行い、(S715)に移動する。
(S715)赤外線照明を点灯させている場合は(S716)に移動する。点灯させていない場合は(S717)に移動する。
(S716)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T24へと変更する。(S701)に移動する。
(S717)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T23へと変更する。(S701)に移動する。
(S720)〜(S721)第1の実施例の動作フローチャートにおける(S420)〜(S421)と同様の動作を行い、(S722)に移動する。
(S722)赤外線照明を点灯させている場合は(S723)に移動する。点灯させていない場合は(S724)に移動する。
(S723)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T24へと変更する。(S725)に移動する。
(S724)ファン220を動作させる下限温度Tの値を、T23へと変更する。(S724)に移動する。
(S725)ファン220が停止している場合は(S726)に移動する。ファン220がすでに回転している場合は(S701)に移動する。
(S726)ファン220を動作させる。(S701)に移動する。
上記の動作フローチャートに基づいた撮像装置100のヒータおよびファンの動作は図8のようになる。照明手段が消灯している場合は図8(a)の動作となり、点灯している場合は図8(b)の動作となる。この構成を利用することで、ヒータ210が動作していなくても、照明手段400が動作している間、ファン220は撮影窓102が0℃以上になるまで停止しているので、撮影窓に霜が発生することを抑制する撮像装置を得ることが出来る。上記説明ではファン220を停止した例を示しているが、完全に停止しなくても風量を低減する制御で対応しても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮像装置
101 外装
102 撮影窓
201 レンズ
202 撮像素子
210 ヒータ
220 ファン
300 カメラ本体部
301 温度センサ
400 照明手段

Claims (5)

  1. 撮像装置の撮影窓に近接したレンズと、前記レンズに近接して配置されたヒータと、撮影窓に対して風が向けられているファンと、撮像装置内部の温度を測定する温度センサを備えており、前記ヒータは前記ファンに対して前記撮影窓側に配置されている撮像装置であって、前記ファンに対して前記温度センサの値が第一の値よりも低い場合に前記ファンの風量を低減する制御を行うとともに、前記ヒータに対して前記温度センサの値が第二の値よりも低い場合に前記ヒータの動作をさせる制御を行い、前記第一の値は前記第二の値よりも高いことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記ファンの風量を低減する制御が、ファンを停止する制御であることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記ファンが停止している場合には、前記ファンに対して前記温度センサの値が第三の値よりも低い場合に前記ファンの風量を低減するような制御となるように変更を行い、前記第三の値は前記第一の値よりも高いことを特徴とする、請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記ヒータが動作している場合には、前記ヒータに対して前記温度センサの値が第四の値よりも低い場合に前記ヒータを動作させるような制御となるように変更を行い、前記第四の値は前記第二の値よりも低いことを特徴とする、請求項1乃至3に記載の撮像装置。
  5. 照明手段をさらに備え、前記照明手段が動作している場合には、前記ファンに対して前記温度センサの値が第五の値よりも低い場合に前記ファンの風量を低減するような制御となるように変更を行い、前記第五の値は前記第一の値よりも高いことを特徴とする、請求項1乃至4に記載の撮像装置。
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