JP2018013681A - 波長変換部材及び発光デバイス - Google Patents

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Hiroyuki Shimizu
寛之 清水
浅野 秀樹
Hideki Asano
秀樹 浅野
隆 村田
Takashi Murata
隆 村田
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Abstract

【課題】発光強度を高めることができ、かつ機械的強度の高い波長変換部材及びそれを用いた発光デバイスを提供する。【解決手段】蛍光体粒子7がガラスマトリックス6中に分散した蛍光体層4と、互いに対向する第1の主面2a及び第2の主面2bを有し、蛍光体層4が第1の主面2a及び第2の主面2bの少なくとも一方の上に設けられている透明基材2とを備え、蛍光体層4の厚みT4が、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満であることを特徴としている。【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(LD:Laser Diode)等の発する光の波長を変換する波長変換部材及び発光デバイスに関するものである。
近年、蛍光ランプや白熱灯に変わる次世代の光源として、LEDやLDを用いた発光デバイス等に対する注目が高まってきている。そのような次世代光源の一例として、青色光を出射するLEDと、LEDからの光の一部を吸収して黄色光に変換する波長変換部材とを組み合わせた発光デバイスが開示されている。この発光デバイスは、LEDから出射された青色光と、波長変換部材から出射された黄色光との合成光である白色光を発する。特許文献1には、波長変換部材の一例として、ガラスマトリックス中に蛍光体粒子を分散させた波長変換部材が提案されている。
特開2003−258308号公報
波長変換部材においては、発光強度を高めることが要望されている。本発明者らは、発光強度を高めることについて鋭意検討した結果、蛍光体粒子を含むガラス層の厚みを薄くすることにより発光強度が高められることを見出した。しかしながら、特許文献1の段落[0014]に記載されているように、蛍光体粒子を含むガラス層の厚みを薄くすると、機械的強度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、発光強度を高めることができ、かつ機械的強度の高い波長変換部材及びそれを用いた発光デバイスを提供することにある。
本発明の波長変換部材は、蛍光体粒子がガラスマトリックス中に分散した蛍光体層と、互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有し、蛍光体層が第1の主面及び第2の主面の少なくとも一方の上に設けられている透明基材とを備え、蛍光体層の厚みが、蛍光体粒子の平均粒径の5倍未満であることを特徴としている。
本発明においては、蛍光体層は、第1の主面及び第2の主面の両方の上に設けられていてもよい。
本発明においては、透明基材として、第1の透明基材と第2の透明基材とを備え、第1の透明基材の第1の主面と第2の透明基材の第1の主面の間に、蛍光体層が設けられていてもよい。
蛍光体粒子の平均粒径は、5〜30μmの範囲内であることが好ましい。
蛍光体層の厚みは、100μm以下であることが好ましい。
全体の厚みは、100μm以上であることが好ましい。
透明基材は、ガラスから構成されていることが好ましい。
透明基材は、ガラス板から形成されていることが好ましい。
蛍光体層におけるガラスマトリックスと透明基材の屈折率の差は、0.3以下であることが好ましい。
本発明の発光デバイスは、上記本発明の波長変換部材と、波長変換部材に励起光を照射する光源とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、波長変換部材の発光強度及び機械的強度を高めることができる。
本発明の第1の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の波長変換部材を用いた発光デバイスの一例を示す模式的断面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。図1に示すように、本実施形態の波長変換部材1は、透明基材2と蛍光体層4を備えている。蛍光体層4においては、蛍光体粒子7がガラスマトリックス6中に分散している。透明基材2は、互いに対向する第1の主面2a及び第2の主面2bを有している。本実施形態において、蛍光体層4は、透明基材2の第1の主面2aの上に設けられている。
本実施形態の波長変換部材1において、例えば、励起光は波長変換部材1の一方側の主面から入射し、他方側の主面から、励起光と蛍光の合成光が出射する。
透明基材2は、透光性の材料から構成されていればよく、ガラスから構成されていることが好ましい。透明基材2は、ガラス板から形成されていることが特に好ましい。透明基材2をガラス板から形成することにより、内部に粒界のない透明基材2にすることができ、励起光及び蛍光が粒界によって散乱するのを抑制することができる。そのため、波長変換部材1の発光強度をさらに高めることができる。また、ガラス板を用いることにより、光入射面または光出射面を凹凸のない平坦な面にすることができるので、光入射面または光出射面における光の散乱及び反射を抑制することができる。そのため、入射効率または出射効率を高めることができ、波長変換部材1の発光強度をさらに高めることができる。
透明基材2を構成するガラスとしては、無アルカリガラスであることが好ましい。無アルカリガラスとは、実質的にLi,Na,Kなどのアルカリ金属成分を含まないガラスをいい、具体的には、アルカリ金属成分の含有量が、酸化物換算で、1000ppm以下であるガラスをいう。アルカリ金属成分の含有量は、酸化物換算で、500ppm以下であることが好ましく、300ppm以下であることがより好ましい。これにより、蛍光体粒子7の失活を抑制することができる。
ガラスマトリックス6は、無機蛍光体等の蛍光体粒子7の分散媒として用いることができるものであれば特に限定されない。例えば、ホウ珪酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラス等を用いることができる。ホウ珪酸塩系ガラスとしては、質量%で、SiO 30〜85%、Al 0〜30%、B 0〜50%、LiO+NaO+KO 0〜10%、及び、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜50%を含有するものが挙げられる。スズリン酸塩系ガラスとしては、モル%で、SnO 30〜90%、P 1〜70%を含有するものが挙げられる。
ガラスマトリックス6の軟化点は、250℃〜1000℃の範囲内であることが好ましく、300℃〜950℃の範囲内であることがより好ましく、500℃〜900℃の範囲内であることがさらに好ましい。ガラスマトリックス6の軟化点が低すぎると、蛍光体層4の機械的強度や化学的耐久性が低下する場合がある。また、ガラスマトリックス6自体の耐熱性が低くなるため、蛍光体粒子7から発生する熱により軟化変形する場合がある。一方、ガラスマトリックス6の軟化点が高すぎると、製造時の加熱工程によって、蛍光体粒子7が劣化して、波長変換部材1の発光強度が低下する場合がある。また、ガラスマトリックス6も、無アルカリガラスであることが好ましい。これにより、蛍光体粒子7の失活を抑制することができる。なお、蛍光体層4の化学的安定性及び機械的強度を高める観点からはガラスマトリックス6の軟化点は500℃以上、600℃以上、700℃以上、800℃以上、特に850℃以上であることが好ましい。そのようなガラスとしては、ホウ珪酸塩系ガラスが挙げられる。ただし、ガラスマトリックス6の軟化点が高くなると、焼成温度も高くなり、結果として製造コストが高くなる傾向がある。よって、蛍光体層4を安価に製造する観点からは、ガラスマトリックス6の軟化点は550℃以下、530℃以下、500℃以下、480℃以下、特に460℃以下であることが好ましい。そのようなガラスとしては、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラスが挙げられる。
蛍光体粒子7は、励起光の入射により蛍光を出射するものであれば、特に限定されるものではない。蛍光体粒子7の具体例としては、例えば、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、硫化物蛍光体、酸硫化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、カルコゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体、ハロリン酸塩化物蛍光体及びガーネット系化合物蛍光体から選ばれた1種以上等が挙げられる。励起光として青色光を用いる場合、例えば、緑色光、黄色光または赤色光を蛍光として出射する蛍光体を用いることができる。
ガラスマトリックス6中での蛍光体粒子7の含有量は、1〜70体積%の範囲内であることが好ましく、1.5〜50体積%の範囲内であることがより好ましく、2〜30体積%の範囲内であることがさらに好ましい。蛍光体粒子7の含有量が少なすぎると、波長変換部材1の発光強度が不十分になる場合がある。一方、蛍光体粒子7の含有量が多すぎると、所望の発光色が得られない場合がある。また、波長変換部材1の機械的強度が低下する場合がある。
蛍光体粒子7の平均粒径Dは、5μm〜30μmであることが好ましく、10μm〜25μmであることがより好ましい。蛍光体粒子7の平均粒径Dが小さすぎると、発光強度が低下する場合がある。一方、蛍光体粒子7の平均粒径Dが大きすぎると、発光色が不均一になる場合がある。
本実施形態においては、蛍光体層4の厚みT4が、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満であることを特徴としている。蛍光体層4の厚みT4を、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満とすることにより、蛍光体層4からの発光強度を高めることができる。その理由は以下のように考えられる。蛍光体層4の厚みT4が蛍光体粒子7の平均粒径Dと比較して大きすぎると、蛍光体層4の厚み方向に存在する蛍光体粒子7の数が多くなる。その場合、蛍光体層4の内部に存在する蛍光体粒子7に励起光が効率良く照射されにくくなる。一方、上記の通り、蛍光体層4の厚みT4が蛍光体粒子7の平均粒径Dと比較して小さい場合は、蛍光体層4の厚み方向に存在する蛍光体粒子7の数が少なくなるため、蛍光体層4の内部に存在する蛍光体粒子7にも励起光が効率良く照射されやすくなる。その結果、蛍光体粒子7の発光効率が向上し、蛍光体層4からの発光強度を高めることができる。蛍光体層4の厚みT4は、蛍光体粒子7の平均粒径Dの4倍以下であることが好ましく、3倍以下であることがさらに好ましい。一方、蛍光体粒子7の平均粒径Dに対する蛍光体層4の厚みT4が小さすぎると、蛍光体層4の主面に蛍光体粒子7が突出して表面精度が低下しやすくなる。その結果、蛍光体層4の主面における光散乱が大きくなり、発光強度が低下しやすくなる。また、蛍光体層4と透明基材2との接合強度が低下しやすくなる。よって、蛍光体層4の厚みT4は、蛍光体粒子7の平均粒径Dの2倍以上であることが好ましい。
蛍光体粒子7の平均粒径Dは、蛍光体層4断面の走査型電子顕微鏡(SEM)による測定画像を画像処理して各蛍光体粒子7の粒径を求め、そこから得られる体積基準粒度分布において、小粒径側からの通過分積算50%の粒子径(D50)を指す。
また、蛍光体層4の厚みT4は、100μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがさらに好ましく、50μm以下であることがより好ましい。蛍光体層4の厚みT4を、このような範囲にすることにより、さらに発光強度を高めることができる。なお、蛍光体層4の厚みT4が小さすぎると、蛍光体層4の主面に蛍光体粒子7が突出しやすくなるため、20μm以上であることが好ましい。
波長変換部材1の厚みT1は、100μm以上であることが好ましく、120μm以上であることがより好ましく、150μm以上であることがさらに好ましい。波長変換部材1の厚みが薄すぎると、十分な発光強度が得られにくくなる場合がある。また、機械的強度が低下する場合がある。波長変換部材1の厚みT1は、300μm以下であることが好ましく、250μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることがさらに好ましい。波長変換部材1の厚みが厚すぎると、波長変換部材1における光の散乱や吸収が大きくなりすぎ、蛍光の出射効率が低くなってしまう場合がある。
透明基材2の厚みT2は、50〜200μmの範囲であることが好ましく、100〜150μmの範囲であることがより好ましい。透明基材2の厚みT2が薄すぎると、波長変換部材1の機械的強度が十分に得られない場合がある。透明基材2の厚みT2が厚すぎると、透明基材2の内部を、透明基板2の主面に対して平行方向に伝搬する光量が増加してしまい、波長変換部材1としての発光強度が低くなってしまう場合がある。
蛍光体層4におけるガラスマトリックス6と透明基材2の屈折率(nd)の差は、0.3以下であることが好ましい。これにより、蛍光体層4と透明基材2の界面における励起光または蛍光の反射を低減することができ、波長変換部材1の発光強度をさらに高めることができる。ガラスマトリックス6と透明基材2の屈折率の差は、0.2以下であることがより好ましく、0.1以下であることがさらに好ましく、ガラスマトリックス6と透明基材2の屈折率が同じであることが特に好ましい。
ガラスマトリックス6と蛍光体粒子7の熱膨張係数差は50×10−7/℃以下であることが好ましく、40×10−7/℃以下であることがより好ましく、30×10−7/℃以下であることがさらに好ましい。ガラスマトリックス6と蛍光体粒子7の熱膨張係数差が大きすぎると、両者の界面近傍に残留応力が発生し、蛍光体層4の機械的強度が低下する場合がある。
波長変換部材1は、例えば、以下のようにして製造することができる。
蛍光体層4のガラスマトリックス6となるガラス粒子と、蛍光体粒子7と、バインダー樹脂や溶剤等の有機成分とを含むスラリーを、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム上にドクターブレード法等により塗布し、加熱乾燥することにより、蛍光体層4形成用のグリーンシートを作製する。
得られた蛍光体層4形成用のグリーンシートと、ガラス板等の透明基材2とを重ね合わせて熱圧着し、これを焼成することにより、波長変換部材1を製造することができる。
波長変換部材1の光入射側及び光出射側には、必要に応じて、反射防止膜、フィルター膜などの光学膜を設けることができる。
本実施形態では、蛍光体層4の厚みT4が、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満であるので、蛍光体層4の発光強度を高めることができる。そのため、波長変換部材1の発光強度を高めることができる。また、蛍光体層4は透明基材2に支持されているので、波長変換部材1の機械的強度を高めることができる。従って、本実施形態によれば、波長変換部材1の発光強度及び機械的強度を高めることができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。図2に示すように、本実施形態の波長変換部材11は、透明基材12と、第1の蛍光体層14と、第2の蛍光体層15とを備えている。第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15においては、蛍光体粒子7がガラスマトリックス6中に分散している。透明基材12は、互いに対向する第1の主面12a及び第2の主面12bを有している。本実施形態において、第1の蛍光体層14は第2の主面12bの上に設けられ、第2の蛍光体層15は第1の主面12aの上に設けられている。
本実施形態の波長変換部材11において、例えば、励起光は波長変換部材11の一方側の主面から入射し、他方側の主面から、励起光と蛍光の合成光が出射する。
本実施形態において、透明基材12は、第1の実施形態の透明基材2と同様に構成されている。第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15も、第1の実施形態の蛍光体層4と同様に構成されている。
また、透明基材12の厚みT12は、第1の実施形態の透明基材2の厚みT2と同様であり、第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15の厚みT14及びT15は、第1の実施形態の蛍光体層4の厚みT4と同様である。波長変換部材11の厚みT11は、100〜400μmであることが好ましく、120〜350μmであることがより好ましく、150〜300μmであることがさらに好ましい。なお、第1の実施形態の波長変換部材1と同等の発光強度(あるいは色度)を得る場合は、第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15の厚みT14及びT15は、それぞれ第1の実施形態の蛍光体層4の厚みT4の半分(例えば10〜50μm、10〜40μm、特に10〜25μm)にすればよい。このようにすれば、第2の実施形態の波長変換部材11の厚みT11が、第1の実施形態の波長変換部材1の厚みT1と同等となる。
本実施形態においては、透明基材の両側に蛍光体層が設けられているので、透明基材と蛍光体層の熱膨張係数差に起因する反りの発生を抑制することができる。
本実施形態においても、第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15の厚みT14及びT15が、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満であるので、第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15の発光強度を高めることができる。そのため、波長変換部材11の発光強度を高めることができる。また、第1の蛍光体層14及び第2の蛍光体層15は透明基材12に支持されているので、波長変換部材11の機械的強度を高めることができる。従って、本実施形態によれば、波長変換部材11の発光強度及び機械的強度を高めることができる。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。図3に示すように、本実施形態の波長変換部材21は、第1の透明基材22と、第2の透明基材23と、蛍光体層24とを備えている。蛍光体層24においては、蛍光体粒子7がガラスマトリックス6中に分散している。第1の透明基材22は、互いに対向する第1の主面22a及び第2の主面22bを有している。第2の透明基材23も、互いに対向する第1の主面23a及び第2の主面23bを有している。本実施形態においては、第1の透明基材22の第1の主面22aと第2の透明基材23の第1の主面23aの間に、蛍光体層24が設けられている。
本実施形態の波長変換部材21において、例えば、励起光は波長変換部材21の一方側の主面から入射し、他方側の主面から、励起光と蛍光の合成光が出射する。
本実施形態において、第1の透明基材22及び第2の透明基材23は、第1の実施形態の透明基材2と同様に構成されている。蛍光体層24は、第1の実施形態の蛍光体層4と同様に構成されている。
蛍光体層24の厚みT24は、第1の実施形態の蛍光体層4の厚みT4と同様であり、第1の透明基材22及び第2の透明基材23の厚みT22及びT23は、第1の実施形態の透明基材2の厚みT2と同様である。波長変換部材21の厚みT21は、100〜500μmであることが好ましく、120〜400μmであることがより好ましく、150〜300μmであることがさらに好ましい。なお、本実施形態においては、透明基材が2つ設けられていることを考慮して、第1の透明基材22及び第2の透明基材23の厚みT22及びT23を、第1の実施形態の透明基材2の厚みT2より薄くしてもよい。例えば、第1の透明基材22及び第2の透明基材23の厚みT22及びT23を、それぞれ第1の実施形態の透明基材2の厚みT2の半分(例えば25〜100μm、特に50〜75μm)にすれば、第3の実施形態の波長変換部材21の厚みT21が、第1の実施形態の波長変換部材1の厚みT1と同等となる。
本実施形態においては、蛍光体層の両側に透明基材が設けられているので、透明基材と蛍光体層の熱膨張係数差に起因する反りの発生を抑制することができる。
本実施形態においても、蛍光体層24の厚みT24が、蛍光体粒子7の平均粒径Dの5倍未満であるので、蛍光体層24の発光強度を高めることができる。そのため、波長変換部材21の発光強度を高めることができる。また、蛍光体層24は、第1の透明基材22及び第2の透明基材23に支持されているので、波長変換部材21の機械的強度を高めることができる。従って、本実施形態によれば、波長変換部材21の発光強度及び機械的強度を高めることができる。
(発光デバイス)
図4は、本発明の波長変換部材を用いた発光デバイスの一例を示す模式的断面図である。図4に示すように、発光デバイス30は、波長変換部材31と、波長変換部材31に励起光33を照射する光源32とを備えている。励起光33が照射された波長変換部材31からは、励起光33及び蛍光が、出射光34として出射される。光源32の具体例としては、LED光源やレーザー光源などが挙げられる。波長変換部材31として、例えば、第1の実施形態の波長変換部材1、第2の実施形態の波長変換部材11、第3の実施形態の波長変換部材21などを用いることができる。
励起光33として青色光を発光する光源32を用いる場合、例えば、蛍光体として、青色光で励起されて黄色光を発する蛍光体を用い、青色光と黄色光の合成光である白色光を、出射光34として出射させることができる。
<実施例>
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1〜3及び比較例1)
ホウ珪酸ガラス粉末に対し、平均粒径が20μmであるYAG蛍光体粒子を下記に示す割合で調合し、バインダー樹脂(共栄社化学株式会社製、オリコックス)と可塑剤(互応化学工業株式会社製、DOA)、分散剤(共栄社化学株式会社製、フローレンG−700)、有機溶剤(関東化学株式会社製、2−ブタノール)を添加して混練することによりスラリー状の混合物を得た。得られたスラリー状混合物をドクターブレード法によりシート状に成形し、室温で乾燥させることによりグリーンシートを得た。グリーンシートを所定のサイズに裁断し、透明基材(日本電気硝子株式会社製OA−10G、屈折率(nd)1.52、厚み100μm)と積層した後、加熱式一軸プレス機を使用して加熱圧着した。前記圧着物を電気炉にて脱バインダー処理を施し、真空ガス置換炉にて、真空焼成を実施し、図1に示す第1の実施形態の波長変換部材1と同様の構造を有する波長変換部材を作製した。
蛍光体層の厚みが以下の通りである実施例1〜3及び比較例1の波長変換部材を作製し、発光強度(全光束値)を測定した。全光束値は次のように測定した。励起波長450nmの光源下に波長変換部材を、透明基材が光源に接するように設置し、波長変換部材下面から発せられる光を積分球内部に取り込んだ後、標準光源によって校正された分光器へ導光し、光のエネルギー分布スペクトルを測定した。得られたスペクトルに標準比視感度を掛け合わせることにより、全光束値を算出した。なお、比較例1の全光束値を1として、実施例1〜3の全光束値を相対比較した。
比較例1:蛍光体層の厚み 110μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの5.5倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 16.4体積%
実施例1:蛍光体層の厚み 90μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの4.5倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 20体積%
実施例2:蛍光体層の厚み 70μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの3.5倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 25.8体積%
実施例3:蛍光体層の厚み 60μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの3.0倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 30体積%
実施例1〜3及び比較例1の波長変換部材の発光強度の測定結果は、以下の通りである。
比較例1:1
実施例1:1.05
実施例2:1.07
実施例3:1.09
上記のように、比較例1と実施例1における発光強度に顕著な違いが認められた。
(比較例2及び3)
平均粒径が10μmである蛍光体粒子を用いる以外は、比較例1及び実施例1と同じ蛍光体層の厚みとなるように波長変換部材を作製し、発光強度を測定した。上記と同様に、比較例1の全光束値を1として、比較例2、3の全光束値を相対比較した。
比較例2:蛍光体層の厚み 110μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの10倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 12.4体積%
比較例3:蛍光体層の厚み 90μm(蛍光体粒子の平均粒径Dの9倍):蛍光体層中の蛍光体粒子の含有量 15.2体積%
なお比較例2、3は、それぞれ比較例1、実施例1と、同じ色度が得られるように蛍光体含有量を調整した。
比較例2:0.99
比較例3:1.01
上記のように、比較例2と比較例3では、蛍光体層の厚みがそれぞれ比較例1及び実施例1と同じであるが、発光強度の顕著な違いは認められなかった。このことから、蛍光体層の厚みを蛍光体粒子の平均粒径の5倍未満とすることにより、発光強度を高めることができるという本発明に特有の効果が得られることがわかる。
1…波長変換部材
2…透明基材
2a,2b…第1,第2の主面
4…蛍光体層
6…ガラスマトリックス
7…蛍光体粒子
11…波長変換部材
12…透明基材
12a,12b…第1,第2の主面
14…第1の蛍光体層
15…第2の蛍光体層
21…波長変換部材
22…第1の透明基材
22a,22b…第1,第2の主面
23…第2の透明基材
23a,23b…第1,第2の主面
24…蛍光体層
30…発光デバイス
31…波長変換部材
32…光源
33…励起光
34…出射光
D…蛍光体粒子の平均粒径
T1,T11,T21……波長変換部材の厚み
T2,T12,T22,T23……透明基材の厚み
T4,T14,T15,T24……蛍光体層の厚み

Claims (10)

  1. 蛍光体粒子がガラスマトリックス中に分散した蛍光体層と、
    互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有し、前記蛍光体層が前記第1の主面及び前記第2の主面の少なくとも一方の上に設けられている透明基材とを備え、
    前記蛍光体層の厚みが、前記蛍光体粒子の平均粒径の5倍未満である、波長変換部材。
  2. 前記蛍光体層が、前記第1の主面及び前記第2の主面の両方の上に設けられている、請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記透明基材として、第1の透明基材と第2の透明基材とを備え、前記第1の透明基材の前記第1の主面と前記第2の透明基材の前記第1の主面の間に、前記蛍光体層が設けられている、請求項1に記載の波長変換部材。
  4. 前記蛍光体粒子の平均粒径が、5〜30μmの範囲内である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  5. 前記蛍光体層の厚みが、100μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  6. 全体の厚みが、100μm以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  7. 前記透明基材がガラスから構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  8. 前記透明基材がガラス板から形成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  9. 前記蛍光体層における前記ガラスマトリックスと前記透明基材の屈折率の差が、0.3以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の波長変換部材と、
    前記波長変換部材に励起光を照射する光源とを備える、発光デバイス。
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