JP2018013199A - ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置 - Google Patents

ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置を提供する。
【解決手段】 本発明によるねじり方向限度装置は、適正なねじり方向隙間θtで製作され、組合せたわみ板フランジの例えばフランジ側と分割スペーサー側とのたわみ板フランジ端面からなる前記ねじり方向隙間θtを交互に閉じとし開きとし、前記圧縮側の閉じの作動により、前記引張り側の開き(両端のたわみ板用ボルト2ヶ所を含むたわみ板引張り側の変形)となるねじり方向の変形割合を制御、緩和し、たわみ板用のボルト及びたわみ板を過大変形(塑性変形)から防護できる(耐短絡トルク用途へ適用を拡大できる)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置に関するものである。
従来のバックアップワッシャーの2次駆動装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングは、既にある。(例えば、特許文献1参照)
従来の径方向組合せたわみ板フランジの2次駆動装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングは、既にある。(例えば、特許文献2参照)
特許第4987158号公報 特開2014−043940号公報
上記特許文献1、2の発明は、各々異なる効果を有している。近年の板ばね式フレキシブルカップリングの定格トルク(maximum continuous torque)設定はカップリングメーカーが格付け(rating)を高くしたことにより大きな値が採用され、リジットカップリングより大きな値を採るようになったが、その反面負荷係数1での瞬時最大許容トルク(momentary torque capacity)は、約250%定格トルクとリジットカップリングの約700%定格トルクに比べかなり小さな値が採用されるようになった。短絡トルク等の過大トルクを想定する電気用途では、従来板ばね式フレキシブルカップリングは、トルク遮断方式(例えば油圧の圧力調整による摩擦伝達トルク設定、又はシャーピン径の調整による伝達トルク設定をしたユニットを組込む)、又は止むを得ず3サイズ増で選定されたカップリングそのままを用いる等が適用されていた。本出願は後者に関するものであり、選定カップリングの短絡に耐えられるトルク(以下、耐短絡トルクと称する)のアップを可能とするユニット(ねじり方向限度装置)の特定に関するものである。
電気用途での例えば700%短絡トルク発生の条件による板ばね式カップリングのサイズ選定は、負荷係数1での選定に比べ負荷係数2(500%短絡トルクに対処)の場合2サイズ、負荷係数2.8(700%短絡トルクに対処)の場合3サイズとサイズアップした選定となる(トルク伝達部品は、通常標準数R20に準じ寸法を1.12倍した毎に設定される)。その結果カップリング重量が2.8倍となることは、従来避けられないことであった。そのため、アダプターハブ構造のカップリングについて、従来の組合せたわみ板フランジの構成、組合せたわみ板フランジ同士の狭めた隙間の構成(たわみ板用のボルト及びたわみ板の塑性変形、破損の防止のため)、3サイズ増となっていたサイズ選定について見なおし検討が必要であった。
段落(0004)の課題は、反転ハブ構造のカップリングの場合についても同じであり、
反転ハブ構造のカップリングについて、従来の組合せたわみ板フランジの構成、組合せたわみ板フランジ同士の狭めた隙間の構成(たわみ板用のボルト及びたわみ板の塑性変形、破損の防止のため)、3サイズ増となっていたサイズ選定について見なおし検討がさらに必要であった。
段落(0004)の課題は、駆動側と被駆動側とにアダプターハブ構造と反転ハブ構造とを互い違いに適用したカップリングの場合についても同じであり、従来の組合せたわみ板フランジの構成、組合せたわみ板フランジ同士の狭めた隙間の構成(たわみ板用のボルト及びたわみ板の塑性変形、破損の防止のため)、3サイズ増となっていたサイズ選定について見なおし検討がさらに必要であった。
上記段落(0004)から(0006)のカップリング構成は、組立式スペーサーの中間軸なし(ねじり剛さを剛くしたねじり共振回避の考え方に基づく)の基本構成の場合であったが、組立式スペーサーに中間軸を適用する(ねじり剛さを柔らかくした対処が含まれる)場合について、新たな構成、形状、寸法をどうするのかさらに検討する必要があった。
上記段落(0004)から(0006)を検討し、たわみ板用のボルト曲げ強度はアップさるかもしれないが、全体としてバランスが採れた短絡トルクへの対処(塑性変形、破損の防止のため)ができるためには、隣接するたわみ板の強度アップについてさらに検討が必要であった。
従来の板ばね式フレキシブルカップリングの耐短絡トルクは、たわみ板フランジが適正な組合せたわみ板フランジの構成になっていなかった、たわみ板フランジ同士の隙間を狭めた構成が耐短絡トルク用途として検討されていなかった、たわみ板フランジがたわみ板用のボルト曲げ強度アップを考慮した構成となっていなかった、組立式スペーサーに中間軸を用いるにあたりねじり剛さを柔らかくする適正な構成、形状、寸法が検討されていなかった、たわみ板引張り強度がたわみ板用ボルト強度と両立しアップされた構成となっていなかったことにより、従来小さい値に留まり、700%の短絡トルク対応では常に3サイズ増のサイズ選定を余儀無くされていた。そのため、上記各項目について見直し検討する必要があった。
駆動側と被駆動側との間をボルトで締結する組立式スペーサーの中間軸の仕様については、ねじり強度の他に、駆動側と被駆動側と、組立式スペーサー中間軸のねじり剛さとの条件より定まる装置全体としてのねじり共振周波数の問題がある。短絡トルクの加振周波数と一致しないようにカップリングメーカーは、中間軸のねじり剛さの値について駆動側及び被駆動側メーカーと又はいずれかと打合せ決定する必要があった。
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするもので、ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1のねじり方向限度装置は、
同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌合ハブ(2)と締結されたフランジ(11)を、前記フランジ(11)と同軸に配置され一体に締結された分割スペーサー(12)を介して連結するねじり方向限度装置(Lt)であって、
前記フランジ(11)における、分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と軸方向同一位置に周方向互い違いに配置されたフランジたわみ板フランジ(11a)と、
前記分割スペーサー(12)における、前記フランジたわみ板フランジ(11a)と軸方向同一位置に周方向互い違いに配置された前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と、
前記フランジたわみ板フランジ(11a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)を、前記フランジたわみ板フランジ(11a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)の軸方向外側から連結するたわみ板(13n)及び複数のクランプワッシャー(16)と、
前記たわみ板(13n)及び前記複数のクランプワッシャー(16)を前記フランジたわみ板フランジ(11a)と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)とに締め付ける複数のたわみ板用のボルト(14)及び複数の座付回り止めナット(17)と、
前記フランジたわみ板フランジ(11a)と前記たわみ板(13n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(16c)と、
前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と前記たわみ板(13n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(16d)とを備え、
前記クランプワッシャー(16c)は、前記フランジたわみ板フランジ(11a)との間に境界面を設けることなく、前記フランジたわみ板フランジ(11a)と連続して一体に構成され
前記クランプワッシャー(16d)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)との間に境界面を設けることなく、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と連続して一体に構成され、
フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ(11e)は、前記フランジたわみ板フランジ(11a)の径方向外側且つ軸方向外側に位置するものであり、
分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(12e)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)の径方向外側且つ軸方向内側に位置するものであり、
間隙(Dc)は、前記フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ(11e)と、前記分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(12e)との間に位置するものであり、
前記フランジたわみ板フランジ(11a)端面と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)端面とからなる周方向互い違い位置の各n/2ヶ所(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のねじり方向隙間(θt)は、交互にたわみ板圧縮側で閉じとなりたわみ板引張り側で開きとなり、
前記たわみ板圧縮側の閉じの作動を以て、前記たわみ板引張り側の開きとなるねじり方向の変形を緩和することを特徴とする。
係る構成によれば、アダプターハブ構造に用いられたねじり方向限度装置は、従来250%定格トルクが耐短絡トルクであったことをさらに250%定格トルク分アップすることができ、計500%定格トルクを耐短絡トルクとした。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項2のねじり方向限度装置は、
同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸嵌合反転ハブ(21)を、前記軸嵌合反転ハブ(21)と同軸に配置され一体に締結された分割スペーサー(22)を介して連結するねじり方向限度装置(Rt)であって、
前記軸嵌合反転ハブ(21)における、分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と軸方向同一位置に径方向互い違いに配置された反転ハブたわみ板フランジ(21a)と、
前記分割スペーサー(22)における、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と軸方向同一位置に径方向互い違いに配置された前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と、
前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)における、径方向内側に結合された反転ハブボス(21c)と、
前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)における、径方向外側且つ軸方向内側に結合された分割スペーサーチューブ(22c)と、
前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)の軸方向外側から連結するたわみ板(23n)及び複数のクランプワッシャー(26)と、
前記たわみ板(23n)及び前記複数のクランプワッシャー(26)を、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)とに締め付ける複数のたわみ板用のボルト(24)及び複数の座付回り止めナット(27)と、
前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と前記たわみ板(23n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(26c)と、
前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と前記たわみ板(23n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(26d)とを備え、
前記クランプワッシャー(26c)は、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)との間に境界面を設けることなく、連続して一体に構成され、
前記クランプワッシャー(26d)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)との間に境界面を設けることなく、連続して一体に構成され、
反転ハブボス結合部の軸方向の厚さ(21e)は、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)の径方向内側に位置するものであり、
分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(22e)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)の径方向外側に位置するものであり、
前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)端面と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)端面とからなる周方向互い違い位置の各n/2ヶ所(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のねじり方向隙間(θt)は、交互にたわみ板圧縮側で閉じとなりたわみ板引張り側で開きとなり、
前記たわみ板圧縮側の閉じの作動を以って、前記たわみ板引張り側の開きとなるねじり方向の変形を緩和することを特徴とする。
係る構成によれば、反転ハブ構造に用いられたねじり方向限度装置は、従来250%定格トルクが耐短絡トルクであったことをさらに250%定格トルク分アップすることができ、計500%定格トルクを耐短絡トルクとした。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項3のねじり方向限度装置は、
ねじり方向限度装置において、駆動側に請求項1記載のねじり方向限度装置(Lt)を備え、被駆動側に請求項2記載のねじり方向限度装置(Rt)を備えた、又は駆動側に請求項2記載のねじり方向限度装置(Rt)を備え、被駆動側に請求項1記載のねじり方向限度装置(Lt)を備えたことを特徴とする。
係る構成によれば、アダプターハブ構造と反転ハブ構造とを駆動側と被駆動側とに互い違いに適用し用いられたねじり方向限度装置は、従来各々250%定格トルクが耐短絡トルクであったことをさらに各々250%定格トルク分アップすることができ、各々計500%定格トルクを耐短絡トルクとした。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項4のねじり方向限度装置は、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置において、同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌合ハブ間における、各分割スペーサー外フランジの間へ装入締結される中実軸を用いたねじり方向限度装置であって、
たわみ板用のボルト(14、24、34)の径をd、ボルト(18、28、38)の径を0.5d、中実軸の軸径をDs、中実軸締結用外フランジ(12h、22h、32h)のボルトのPCDをDbとすると、5.0d≦Ds≦6.5d、13.5d≦Db≦15.5dの関係を有し、
中実軸(12g、22g、32g)は、DbであるボルトPCD上に2nヶ(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のボルト(18、28、38)を用い締結されたことを特徴とする。
係る構成によれば、ねじり方向限度装置は、中間軸を用いる場合にねじり剛さを柔らかくしたねじり共振回避を確実に実施できるようになった。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項5のねじり方向限度装置は、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置において、同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌め合いハブ間における、たわみ板フランジ同士を連結する薄板を積層してなる円輪形状の金属性たわみ板を用いたねじり方向限度装置であって、
たわみ板用のボルト(14、24、34)の径をd、たわみ板(13n、23n、33n)の厚さをTnとすると、
0.45d≦Tn≦0.56dであるn本ボルト(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のたわみ板を用いたことを特徴とする。
係る構成によれば、たわみ板の引張り強度がたわみ板用のボルト曲げ強度と両立してアップされ、ねじり方向限度装置は、瞬時最大許容トルク(momentary torque capacity)作用時、従来の摩擦に依存した耐短絡トルクでの不安定を解消できた。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項6の板ばね式フレキシブルカップリングは、請求項1〜5のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置を用いたことを特徴とする。係る構成を用いた板ばね式フレキシブレカップリングは、700%短絡トルクに対処するため従来3サイズアップのサイズ選定が必要であったが、1サイズアップのサイズ選定に改良できた。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項7の機械装置は、請求項6に記載の板ばね式フレキシブルカップリングを備えたことを特徴とする。係る板ばね式フレキシブルカップリングを備えた機械装置を使用することは、適切な中間軸の適用により、駆動側装置及び被駆動側装置を含めた全体系のねじり共振現象発生を回避できた。
本発明請求項1によれば、アダプターハブ構造に用いられたねじり方向限度装置は、耐短絡トルクを従来の2倍に増加させることができた。
本発明請求項2によれば、反転ハブ構造に用いられたねじり方向限度装置は、耐短絡トルクを従来の2倍に増加させることができた。
本発明請求項3によれば、アダプターハブ構造と反転ハブ構造とを駆動側及び被駆動側へ互い違いに適用し用いられたねじり方向限度装置は、耐短絡トルクを各々従来の2倍に増加させることができた。
本発明請求項4によれば、中実軸を装着したねじり方向限度装置は、従来の2倍の正逆(両振り)短絡トルク時のねじり共振発生を確実に回避できるようになった。
本発明請求項5によれば、たわみ板の引張り強度がたわみ板用の曲げ強度と両立してアップされた(摩擦に依存しない)ことにより、ねじり方向限度装置は、従来の2倍の短絡トルクに対して安定した耐短絡トルク特性を持つことができた。
本発明請求項6によれば、本発明によるねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングは、700%短絡トルクに対処するため従来3サイズ増のサイズ選定が必要であったのを1サイズ増のサイズ選定に改良できた。
本発明請求項7によれば、本発明による板ばね式フレキシブルカップリングを備えた機械装置を使用することは、短絡トルク発生時の駆動側及び被駆動側を含めた装置全体系のねじり共振現象発生を確実に防止できる。
本発明のアダプターハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングの断面図である。 (a)は、図1フランジたわみ板フランジのボルト穴周辺のA矢視拡大図(ねじり方向限度装置Lt)である。 (b)は、図1分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴周辺のB矢視拡大図(ねじり方向限度装置Lt)である。 本発明の反転ハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングの断面図である。 (a)は、図3反転ハブたわみ板フランジのボルト穴周辺のC矢視拡大図(ねじり方向限度装置Rt)である。 (b)は、図3分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴周辺のD矢視拡大図(ねじり方向限度装置Rt)である。 本発明のアダプターハブ構造と反転ハブ構造とを駆動側と被駆動側とに互い違いに適用しねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングの断面図である。 図5を全体図と見なしたE矢視の断面図である。
フレキシブルカップリングの対極に位置するリジットカップリングは、芯違い吸収を考慮せず伝達トルクの強化に特化したカップリングであり、従来の板ばね式フレキシブルカップリングは、段落(0004)で述べたように耐短絡トルク重視のリジットカップリングに比べ重量が約2.8倍と大きくなり、コンパクトで堅牢であることが要求される分野での適用を見送られてきた。本出願のねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングは、従来リジットカップリングが優先的に適用されていた分野の一角を、500%定格トルクの両振り負荷に耐え、より小さい反力でより大きい芯違い吸収を行い適用可能とするものである。
形態の説明は、リジットカップリングに範を採り組立式スペーサーに中実軸を適用しない構成の説明から始める。中実軸12gを適用した説明は、段落(0029)でするので省略する。本発明の図1に示されたアダプターハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング10は、被駆動側の軸又は軸嵌合ハブから中実軸までを示したもので、駆動側の半分は同様であり省略した。平面形が図示されていないたわみ板13nは、図6に示されたたわみ板と同じ伝達トルク重視の14本ボルトのたわみ板が用いられている。軸又は軸嵌合ハブ2は被駆動側へ一体又は嵌合され、被駆動側には14本ボルトのたわみ板13nがフランジ11と分割スペーサー12とのたわみ板フランジ11a及び12aに周方向互い違いに連結され、フランジ11を介して被駆動側のフランジ10bへ締結されている。本発明の耐短絡トルク用途では、伝達トルク重視のたわみ板を用いるため許容偏角は0.18°程度まで低下し、図1の軸端間寸法(中実軸12gなし)は、最小で200mm程度まで低下する。この時のたわみ板間125mmの許容平行偏心は0.4mmに低下するが、耐短絡トルク用途のリジットカップリングに比べれば大きな平行偏心を許容できる。図1の被駆動側の発電機より発生した短絡トルク(両振りトルク)は、A−A矢視(図2(a)参照)及びB−B矢視(図2(b)参照)で示される個所に用いられたねじり方向限度装置Ltを作動させ、ねじり方向限度装置Ltは、たわみ板用のボルト及びたわみ板を、250%を超える短絡トルクによる塑性変形から防護する。
図2(a)及び(b)に示されたねじり方向限度装置Ltは、その装置全体を示していないが、図6に示された各7ヶ所づつのフランジたわみ板フランジと分割スペーサーたわみ板フランジとの組合せの上部と下部(上部とは反対の裏側から見ている)を拡大視したものである。又図6で示すたわみ板の腕のCはCompression side(圧縮側)、TはTention side(引張り側)を示すもので、短絡トルクのように両振りトルクが作用した時、図6のCとTの位置は、トルクの負荷方向が変る毎に逆転する。図2(a)で図6と同様の場合を考えると中央のフランジたわみ板フランジ11aを挟んで両側に分割スペーサーたわみ板フランジ12aが配置されるが、中央のたわみ板フランジと右側のたわみ板フランジとの間に配置されたたわみ板の腕が圧縮側であるとすると伝達トルクの負荷方向は特定され、この圧縮側のたわみ板の腕下にあるねじり方向隙間θt(角度表示)が狭められ突き当たる側(作動側)となる。たわみ板のねじり方向弾性伸び、たわみ板用のボルト(2ヶ所あり)のねじり方向弾性たわみを把握することにより、ねじり方向限度装置として必要なねじり方向隙間θtを特定することができるが、250%定格トルク時のねじり方向隙間θtは、0.05°≦θt≦0.5°の範囲と概略計算でき(隙間寸法としては、カップリング外径φ400〜φ800のたわみ板用のボルトPCD上で0.4〜0.8mm程度である)、さらにねじり試験により正確なθtを確定できる。θtが0と突き当たったフランジたわみ板フランジ11a端面と分割スペーサーたわみ板フランジ12a端面とは、径方向位置がたわみ板用のボルトのPCD上でのたわみ板フランジ同士の突き当てと見なせるが、圧縮荷重を受ける面は、発生する圧縮変形を極力減らす必要があり、そのためにはフランジたわみ板フランジ11a端面と、分割スペーサーたわみ板フランジ12a端面とは、閉じた時のねじり方向突き当て面の面積Atをたわみ板用のボルトの断面積Ab(πd/4、dはたわみ板用ボルトの径)の3倍以上と大きく採る必要がある。図1のたわみ板フランジの突き当て面の厚さFcはねじり方向突き当て面基準の考え方、Ffは下記各チューブとたわみ板フランジ結合部の断面基準の考え方と区別されるが、14本ボルトのたわみ板使用においてねじり方向突き当て面の面積Atをたわみ板用ボルトの断面積の3倍以上とするために、たわみ板フランジの厚さを増やして、FcがFfより大となっている。この傾向は、12本ボルトたわみ板使用の方が、より顕著となる。16本ボルトのたわみ板使用(図示されていない)では、FfはFcと同寸法となりより長いたわみ板用のボルト使用となるので、このより長いボルトを12本ボルト、14本ボルトとの共通部品としても良い。こうすると閉じた後のたわみ板圧縮側の圧縮変形が引張り側へ転化され、たわみ板用のボルト及びたわみ板の変形を増加させるが、それほどの変形増とはならない。フランジ及び分割スペーサーたわみ板フランジと各チューブとの結合部(11e、12e)の断面(せん断)の大きさは、径方向位置がたわみ板用のボルトのPCDより大きいので、ボルト断面積の2.5倍以上であれば良い。フランジチューブ11c、分割スペーサーチューブ12cは、耐短絡トルク時250%トルクが追加され2倍のトルクとなるので、強度アップする必要がある。図1フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ11eと、分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ12eと、フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ11eと分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ12eとの間に位置する間隙Dcとの総寸法をStとすると、、Stはたわみ板のボルト本数が増えるごとに大きくなる傾向がある。従って、Stの設定は、たわみ板ボルト本数毎に検討する必要がある。又、従来の一体クランプワッシャーの厚さと、たわみ板フランジの厚さとの総厚さFtの和は同一で変えないの考え方は通用しないので、一体のクランプワッシャーFwについてのみ、12本ボルト、14本ボルト、16本ボルトとたわみ板の腕の動きとの干渉を避けるための寸法は、順次小さく採れる程度の考え方に留める。図1及び図2(a)、(b)に示される周方向互い違いに配置された組合せたわみ板フランジの構成については、知られていない(特許文献2、図4(a)下側、図6下側に示された組合せたわみ板フランジの構成は、特許文献2、図1(b)の径方向互い違いに配置された組合せたわみ板フランジの構成に同様であり、本発明の周方向互い違いに配置された組合せたわみ板フランジの構成は、特許文献2のどの構成とも異なる)。従って、本願発明の図1、図2(a)、(b)に示されるねじり方向限度装置Ltの特定については、広い範囲で請求する。
段落(0027)後半で述べたように、ねじり剛さを剛くしてねじり共振を回避する考え方のもと基本構成を説明したが、さらにねじり強度、ねじり剛さについて補足説明する。図1のたわみ板13nを組込んだフランジ11及び分割スペーサー12のチューブ11c及び12cは、ねじり剛さを決定する基本要素であり、ねじり剛さが不足でねじり共振を招かぬ程度にチューブ11c及び12cの剛さを剛くする必要がある。又、駆動側、被駆動側の各半分づつを締結するための分割スペーサー外フランジのボルトPCDであるDbは、13.5d≦Db≦15.5d(dはたわみ板用のボルトの径)と定められるが、耐短絡トルク増の効果によりボルト締結強度不足を招くので、ボルト18の従来の強度10.9は、12.9に引き上げる等の処置が必要である。ねじり方向突き当て面の面積At、フランジ及び分割スペーサーたわみ板フランジと各チューブとの結合部(11e、12e)の断面の大きさは、充分なねじり強度が得られるように決定する。ねじり剛さを剛くしてねじり共振を回避する考え方(組立式スペーサーの中実軸は構成に含まない)は、図3、図4の板ばね式フレキシブルカップリングの場合、図5、図6の板ばね式フレキシブルカップリングの場合(駆動側の軸又は軸嵌合ハブ及びフランジは反転させず正面位置とする)についても同様に対応可能である。たわみ板用のボルト、たわみ板を防護するためのねじり方向限度装置は、中実軸なしの場合原則として被駆動側及び駆動側の両方に用いる。
ねじり共振をねじり剛さを柔らかくして回避するのは、別の考え方となるので区分して説明する。組立式スペーサーへ中実軸を適用するのは、ねじり剛さを柔らかくする必要がある時で、ある程度の中間軸長さが必要である。中実軸を適用する場合、ねじり方向限度装置の適用を被駆動側のみとするか被駆動側及び駆動側の両方とするかの決定は、装置メーカーによる。そのため、必要な軸端間寸法が得られない場合、機械又は電気装置メーカーによる装置への中空軸(カルダン方式)の適用が必要となる。この場合については、段落(0033)に詳しく記載されている。図1に示された中実軸12gは、共通の中実軸外フランジのボルトPCDであるDbを用い組込みされ、中実軸の軸径Dsは5.0d≦Ds≦6.5d(dはたわみ板用のボルトの径)と軸径を大きく採れる。これは、ねじり方向限度装置Ltによる耐短絡トルク増(たわみ板フランジ端面同士の突き当て面による並列トルク伝達増)による効果である。
図3の中実軸22gを適用した説明は、段落(0032)でするので後回しとし、組立式スペーサーに中実軸を適用しない構成の説明から始める。本発明の図3に示された反転ハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング20は、被駆動軸から中実軸までを示したもので、駆動側の半分は同様であり省略した。平面形が図示されていないたわみ板23nは、伝達トルク重視の12本ボルトのたわみ板が用いられている。軸に嵌合される反転ハブ21は、被駆動軸4へ嵌合され、被駆動側には12本ボルトのたわみ板23nが反転ハブ21と分割スペーサー22とのたわみ板フランジ21a及び22aに径方向互い違いに連結され、反転ハブのたわみ板フランジ21aは反転ハブ21へ一体である。本発明の耐短絡トルク用途では、伝達トルク重視のたわみ板を用いるため許容偏角は0.18°程度まで低下し、図3の軸端間寸法(中実軸22gなし)は、最小で10mm程度まで低下する。この時のたわみ板間310mmの許容平行偏心は1.0mmに低下するが、耐短絡トルク用途のリジットカップリングに比べれば大きな平行偏心を許容できる。図3の被駆動側の発電機より発生した短絡トルク(両振りトルク)は、C−C矢視(図4(a)参照)及びD−D矢視(図4(b)参照)で示される個所に用いられたねじり方向限度装置Rtを作動させ、たわみ板用のボルト及びたわみ板を、250%を超える短絡トルクによる塑性変形から防護する。
図4(a)、(b)に示されたねじり方向限度装置Rtは、各6ヶ所づつの反転ハブたわみ板フランジと分割スペーサーたわみ板フランジとの組合せの一部を拡大視したもので全体は示していない。図4(a)について図2(a)の場合と同様に伝達トルクの負荷方向が特定されたとすると、中央の反転ハブたわみ板フランジ21aと両側に配置された分割スペーサーたわみ板フランジ22aとから構成されるねじり方向隙間θtの内、右側の分割スペーサーたわみ板フランジ22aとから構成されるねじり方向隙間θtが狭められ突き当たる側(作動側)となる。ねじり方向限度装置として必要な250%定格トルク時のねじり方向隙間θtの値は、たわみ板用のボルト及びたわみ板の弾性変形については図2(a)、(b)のねじり方向限度装置Ltと同様である。ただし、組合せたわみ板フランジの構成は、周方向組合せたわみ板フランジと径方向組合せたわみ板フランジとであり異なるので、正確な変形量θt(角度表示)の特定は、ねじり試験による。反転ハブたわみ板フランジ21a端面と分割スペーサーたわみ板フランジ22a端面との突き当て面同士突き当てによる伝達トルクの追加は、図2(a)、(b)の場合と同様に耐短絡トルク増として活用できる。図3の反転ハブボス結合部の軸方向厚さ21eは、分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ22eとは異なり、たわみ板用ボルト断面積Ab(πd/4、dはたわみ板用ボルトの径)の3.6倍以上断面積が採れるようにより厚い寸法とする。一体のクランプワッシャーの厚さFwと、たわみ板フランジの厚さFfとの総厚さFtは、図1のねじり方向限度装置Ltと図3のねじり方向限度装置Rtとで共通とし、主要部品の併用が可能である。ただし、使用たわみ板のボルト本数が増えると共に、必要な上記反転ハブボス結合部の軸方向厚さ21eも増えるので、適用たわみ板のボルト本数が変ってもたわみ板用のボルト長さを共通とすることはできない(16本ボルトたわみ板用のボルトを共通部品とする場合は別)。又、図4(a)、(b)のたわみ板フランジ端面同士を突き当てるねじり方向突き当て面の面積は、図2(a)、(b)と同様にたわみ板用のボルト断面積の3倍以上とすべきである。本発明のねじり方向限度装置Rtは、既に知られている径方向互い違いに配置された組合せたわみ板フランジの構成を用いているが、ねじり方向限度装置Rtとして必要な突き当て面の構成は、知られていない。
図3のたわみ板23nを組込んだ反転ハブたわみ板フランジ21aと分割スペーサーたわみ板フランジ22aとを駆動側及び被駆動側に持ち中実軸を含まない構成において、ねじり剛さを決定する基本要素は分割スペーサーチューブ22cであり、ねじり剛さが不足でねじり共振を招かぬ程度にチューブ22cの剛さを剛くする必要がある。
ねじり共振をねじり剛さを柔らかくして回避する場合は、図1と同様に組立式スペーサーへ中実軸を適用する必要がある。充分長い中実軸を適用する場合、ねじり方向限度装置の適用を被駆動側のみとするか被駆動側及び駆動側の両方とするかの決定は、装置メーカーによる。図1の場合と異なることは、各主軸が中実軸である時はカルダン方式等による軸端間寸法短縮の処置が採れないことであるが、軸端間寸法が充分ある条件下であれば実用性の高い適用とできる。
図5に中実軸32gを適用した説明は段落(0035)でするので後回しとし、組立スペーサーに中実軸を含まない構成の説明から始める。本発明の図5に示されたアダプターハブ構造と反転ハブ構造とを駆動側と被駆動側に互い違いに適用しねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング30は、図1のアダプターハブ構造にねじり方向限度装置Ltを用いた板ばね式フレキシブルカップリングを駆動側に、図3の反転ハブ構造にねじり方向限度装置Rtを用いた板ばね式フレキシブルカップリングを被駆動側に適用し示したもので、中間軸は省略し駆動側及び被駆動側の分割スペーサー外フランジ同士で締結される。図5は、応用適用(軸端間短縮への対応)を例示したもので、駆動側に適用されたアダプターハブ構造のねじり方向限度装置は、駆動軸に中空軸(カルダン方式)が採用され、中空軸が反転配置され、中空軸の中を中間軸が通過するように適用された例を示している。図5の応用適用は、本発明図1、図2(a)、(b)のごとく被駆動側がアダプターハブ構造の場合に適用可能である。図6に平面形が示された伝達トルク重視の14本ボルトのたわみ板33nは、駆動側のフランジ31と分割スペーサー32とのたわみ板フランジ31a及び32aに周方向互い違いに連結され、被駆動側の伝達トルク重視の14本ボルトたわみ板33nは、反転ハブ41と分割スペーサー42とのたわみ板フランジ41a及び42aに径方向互い違いに連結される。ねじり方向限度装置Ltとねじり方向限度装置Rtとを用いることは、上述のごとく周方向互い違いの組合せたわみ板フランジと、径方向互い違いの組合せたわみ板フランジとを混ぜ合わせ適用することであり、駆動側はフランジ31を介して駆動側の軸又は軸嵌合ハブ5へ締結され、被駆動側は反転ハブ41が被駆動軸6へ嵌合される。又は、駆動側と被駆動側とが逆になる。本発明の耐短絡トルク用途では、伝達トルク重視のたわみ板を用いるため許容偏角は0.18°程度まで低下し、図5の軸端間寸法(中実軸32gなし)は、最小で105mm程度まで低下する。この時のたわみ板間220mmの許容平行偏心は0.7mmに低下するが、耐短絡用途のリジットカップリングに比べれば大きな平行偏心を許容できる。図5の被駆動側の発電機より発生した短絡トルク(両振りトルク)は、図6たわみ板33nの腕下にあるフランジたわみ板フランジ31a端面と分割スペーサーたわみ板フランジ32a端面とから構成される周方向互い違い位置の各n/2ヶ所(nは、たわみ板のボルト本数)のねじり方向隙間θtを、交互に閉じとし開きとし、たわみ板圧縮側の閉じを以ってねじり方向限度装置Ltを作動させ、たわみ板引張り側の開きとなる変形は、250%を超える短絡トルクが作用してもたわみ板用のボルト及びたわみ板の変形が制限され、塑性変形から防護される。
本発明の図6は、図5を全体図と見なした駆動側のE−E断面を示したものであり、ねじり方向限度装置Ltは、たわみ板33nの腕下に全体を見ることができる。たわみ板用のボルトとたわみ板との合計の周方向弾性変形は、250%定格トルクに到るまでの変形量が250%超え500%定格トルクに到るまでの変形量に比べ5倍程度と大きくなる。これはたわみ板の腕の断面積(引張り)に比べ、たわみ板フランジ同士のねじり方向突き当て面の面積At(圧縮)が3.5倍以上あることに起因する。従って、引張り側たわみ板の変形量は、250%定格トルクに到るまでに引張り側としてのたわみ板用のボルト(たわみ板の腕を挟み両側2ヶ所あり)の変形量が直列加算され、圧縮変形量と比較して5倍程度と大きくなる。さらに250%定格トルク超えでは、たわみ板フランジ同士の突き当て面の圧縮変形は、たわみ板引張り側へ転化される。ただし、引張り側へ転化される圧縮側の変形量は、250%定格トルクに到るまでの引張り側合計変形量を約20%増加させるに留まり、それ以上に増加させることはない。フランジ及び分割スペーサー側の各たわみ板フランジは、たわみ板用のボルトを介した伝達トルクの他にたわみ板フランジ端面同士の突き当て(圧縮)を用いた伝達トルクを加え従来の2倍の伝達トルク(短絡トルク発生時)に耐えるため、フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ31e、分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ32eを新たに設けた。軸方向の厚さ31eは図1の11e、軸方向の厚さ32eは図1の12eに同様であり、図2(a)及び(b)に示された構成と同じである。各チューブ及び反転ハブボスと各たわみ板フランジとの結合部は、一体の屈曲肉厚部を形成し、改良された。
段落(0033)にて、本発明図5のねじり剛さを剛くしてねじり共振を回避する場合について、基本構成がどのようになるか説明した。
ねじり共振がねじり剛さを柔らかくして回避される場合について、本発明図5で説明する。図5は、軸端間寸法を短縮する場合について例示されたものであり、本発明の説明では訂正される。駆動側は本発明図1を左右反転し、正面位置の軸又は軸嵌合ハブ(アダプターハブ)とし左端に配置され、順次右側へフランジ、分割スペーサー、中実軸(被駆動側の外フランジは、軸嵌合ハブ32kの一部となる)、の配置とする。被駆動側の分割スペーサー外フランジより右側は、本発明図3に同じである。組立式スペーサーに中実軸を適用する時は、ねじり剛さを柔らかくする必要がある場合で、ある程度の中間軸長さが必要である。中実軸を適用する場合、ねじり方向限度装置の適用を被駆動側のみとするか被駆動側及び駆動側の両方とするかの決定は、装置メーカーによる。必要な軸端間寸法が得られない場合は、本発明図5に準じたカルダン方式の中空軸等を用いた対処が必要となり、詳しくは段落(0033)に説明した通りである。
次に動作について説明する。本発明のねじり方向限度装置の作動は、250%定格トルクを超えた(たわみ板フランジ端面同士の突き当て面が全密着した時)時点から始まる。図1のアダプターハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングの被駆動側の軸又は軸嵌合ハブ10bが例えば発電機に繋がっており、発電機が短絡トルク(500%定格トルク)を発生し上流側へ伝達されると、各28ヶのボルト18及びナット19を介してフランジ11へ伝達され、次にたわみ板用のボルト14(フランジ側)、たわみ板13n、たわみ板用のボルト14(分割スペーサー側)を介してフランジたわみ板フランジのボルト穴11bから分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴12bへ伝達される。既にたわみ板13nのたわみ板の腕とたわみ板用のボルト14(2ヶ所)とによるねじり方向(周方向)の合計変形量は、250%定格トルクに到るまでにたわみ板フランジ同士突き当て面のねじり方向変形量(圧縮)の5倍ないし5倍以上に達している。ねじり方向限度装置は、適正に設定されたたわみ板の腕の断面積に対し、たわみ板フランジ同士の突き当て面の面積を充分大きく採り、たわみ板フランジ同士の突き当て面が全密着した後の圧縮変形量(引張り側へ転化される)を制限、制御でき、たわみ板用のボルト及びたわみ板を過大変形(塑性変形)から防護できる。短絡トルク(500%定格トルク)は、分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴12bから分割スペーサー外フランジ12dへ伝達され、次に各28ヶのボルト18及びナット19を介して駆動側の分割スペーサー外フランジ12dへ又は、中実軸の締結用外フランジ12hへ伝達される。駆動側の分割スペーサー外フランジ12dへ伝達される場合、ねじり共振(伝達トルクの重なりによるトルク過大化)は回避される。中実軸の締結用外フランジ12hへ伝達される場合、ねじり共振(伝達トルクの重なりによるトルク過大化)は回避される。以降上流の駆動側までは同様となるので省略する。
図3及び図5に示されたねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリングの動作の説明は、同様となるので省略する。
本発明図6の14本ボルトたわみ板の平面形について補足する。特許文献1、段落(0023)にてN=3の12本ボルトのたわみ板平面形までは、たわみ板内縁側及び外縁側の円弧形状について特定したが、当時14本ボルト以上のたわみ板については、許容偏角が小さくなり過ぎ、実用性がないとして省いた。改めて検討し直すと、N=4の14本ボルトのたわみ板内縁側及び外縁側の円弧形状は、Ri×0.40≧Rx≧Ri×0.16と平面形を特定できる。
本発明で使用するたわみ板のボルト本数は、12〜16本ボルトであるが、先ず基本の12本ボルトから始め、16本ボルトに到るのが良い。従来の板ばね式カップリングに比べ充分伝達トルク重視(含む衝撃トルク)であり、許容偏角及び許容軸方向変位はかなり小さくなる(16本ボルトのたわみ板の許容偏角は0.125°であり、許容平行偏心はたわみ板間距離450mmで1.0mmである)が、リジットカップリングの弱点を補い、実用性は充分にある。
なお、本発明のねじり方向限度装置を、板ばね式フレキシブルカップリング以外の用途に使用することを妨げるものではない。
上述の発明は、ねじり方向限度装置、それを用いた板ばね式フレキシブルカップリング、それを備えた機械装置として利用可能である。
2 軸又は軸嵌合ハブ(被駆動側)
4 被駆動軸
5 軸又は軸嵌合ハブ(駆動側)
6 被駆動軸
10 アダプターハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング
10b 軸又は軸嵌合ハブのフランジ(被駆動側)
11 フランジ
12 分割スペーサー
11a フランジたわみ板フランジ
12a 分割スペーサーたわみ板フランジ
11b フランジたわみ板フランジのボルト穴
12b 分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴
11c フランジチューブ
12c 分割スペーサーチューブ
11d フランジ外フランジ
12d 分割スペーサー外フランジ
11e フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ
12e 分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ
12g 中実軸
12h 中実軸の外フランジ
12i 中実軸の軸部
d たわみ板用のボルトの径
Db 分割スペーサー外フランジのボルトのPCD
Db 中実軸外フランジのボルトのPCD
Ds 中実軸の軸径
Dc フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ11eと、分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ12eとの間に位置する間隙
Jn たわみ板13nを含む連結部金物
Tn たわみ板の厚さ
Ff 一体の各たわみ板フランジの厚さ
Fw 一体のクランプワッシャー16c、16dの各厚さ
Ft たわみ板座面から座付き回り止めナット座面までのたわみ板フランジの厚さ
Fh たわみ板フランジの座ぐり深さ
Fc たわみ板フランジの突き当て面の厚さ
Lt ねじり方向限度装置
At ねじり方向突き当て面面積
θt ねじり方向隙間(角度表示)
St フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ11eと、分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ12eと、フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ11eと分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ12eとの間に位置する間隙Dcとの総寸法
13n たわみ板
14 たわみ板用のボルト(六角穴付段付ボルト)
14c たわみ板用のボルトの頭部座面
16 たわみ板用のボルト14と頭部座面14cで接するクランプワッシャー
16c クランプワッシャー(フランジたわみ板フランジと一体)
16d クランプワッシャー(分割スペーサーたわみ板フランジと一体)
17 座付回り止めナット(又は座金+回り止めナット)
17c 座付回り止めナットの座面
18 ボルト(六角穴付ボルト)
19 回り止めナット
20 反転ハブ構造にねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング
21 軸嵌合反転ハブ(被駆動側)
22 分割スペーサー
21a 反転ハブたわみ板フランジ
22a 分割スペーサーたわみ板フランジ
21b 反転ハブたわみ板フランジのボルト穴
22b 分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴
21c 反転ハブボス
22c 分割スペーサーチューブ
22d 分割スペーサー外フランジ
21e 反転ハブボス結合部の軸方向の厚さ
22e 分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ
22g 中実軸
22h 中実軸の外フランジ
22i 中実軸の軸部
d たわみ板用のボルトの径
Db 分割スペーサー外フランジのボルトのPCD
Db 中実軸外フランジのボルトのPCD
Ds 中実軸の軸径
Jn たわみ板23nを含む連結部金物
Tn たわみ板の厚さ
Ff 一体の各たわみ板フランジの厚さ
Fw 一体のクランプワッシャー26c、26dの各厚さ
Ft たわみ板座面から座付き回り止めナット座面までのたわみ板フランジの厚さ
Fh たわみ板フランジの座ぐり深さ
Fc たわみ板フランジの突き当て面の厚さ
Rt ねじり方向限度装置
At ねじり方向突き当て面面積
θt ねじり方向隙間(角度表示)
23n たわみ板
24 たわみ板用のボルト(六角穴付段付ボルト)
24c たわみ板用のボルトの頭部座面
26 たわみ板用のボルト24と頭部座面24cで接するクランプワッシャー
26c クランプワッシャー(反転ハブたわみ板フランジと一体)
26d クランプワッシャー(分割スペーサーたわみ板フランジと一体)
27 座付回り止めナット(又は座金+回り止めナット)
27c 座付回り止めナットの座面
28 ボルト(六角穴付ボルト)
29 回り止めナット
30 アダプターハブ構造と反転ハブ構造とを駆動側と被駆動側とに互い違いに適用しねじり方向限度装置を用いた板ばね式フレキシブルカップリング
30a 軸又は軸嵌合ハブのフランジ(駆動側)
31 フランジ
32 分割スペーサー
31a フランジたわみ板フランジ
32a 分割スペーサーたわみ板フランジ
31b フランジたわみ板フランジのボルト穴
32b 分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴
31c フランジチューブ
32c 分割スペーサーチューブ
31d フランジ外フランジ
32d 分割スペーサー外フランジ
31e フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ
32e 分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ
41 軸嵌合反転ハブ(被駆動側)
42 分割スペーサー
41a 反転ハブたわみ板フランジ
42a 分割スペーサーたわみ板フランジ
41b 反転ハブたわみ板フランジのボルト穴
42b 分割スペーサーたわみ板フランジのボルト穴
41c 反転ハブボス
42c 分割スペーサーチューブ
42d 分割スペーサー外フランジ
41e 反転ハブボス結合部の軸方向の厚さ
42e 分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ
32g 中実軸
32h 中実軸の外フランジ
32i 中実軸の軸部
32j 中実軸の嵌合部
32k 中実軸嵌合ハブ
32l 中実軸嵌合ハブの外フランジ
d たわみ板のボルトの径
Db 分割スペーサー外フランジのボルトのPCD(共通)
Db 中実軸外フランジのボルトのPCD(中実軸嵌合ハブ外フランジと共通)
Ds 中実軸の軸径
Jn たわみ板33nを含む連結部金物
Tn たわみ板の厚さ
Lt ねじり方向限度装置
Rt ねじり方向限度装置
At ねじり方向突き当て面面積
θt ねじり方向隙間(角度表示)
33n たわみ板
34 たわみ板用のボルト(六角穴付段付ボルト)
34c たわみ板用のボルトの頭部座面
36 たわみ板用のボルト34と頭部座面34cで接するクランプワッシャー
36c クランプワッシャー(フランジたわみ板フランジと一体)
36d クランプワッシャー(分割スペーサーたわみ板フランジと一体)
36e クランプワッシャー(反転ハブたわみ板フランジと一体)
36f クランプワッシャー(分割スペーサーたわみ板フランジと一体)
37 座付回り止めナット(又は座金+回り止めナット)
37c 座付回り止めナットの座面
38 ボルト(六角穴付ボルト)
39 回り止めナット

Claims (7)

  1. 同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌合ハブ(2)と締結されたフランジ(11)を、前記フランジ(11)と同軸に配置され一体に締結された分割スペーサー(12)を介して連結するねじり方向限度装置(Lt)であって、
    前記フランジ(11)における、分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と軸方向同一位置に周方向互い違いに配置されたフランジたわみ板フランジ(11a)と、
    前記分割スペーサー(12)における、前記フランジたわみ板フランジ(11a)と軸方向同一位置に周方向互い違いに配置された前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と、
    前記フランジたわみ板フランジ(11a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)を、前記フランジたわみ板フランジ(11a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)の軸方向外側から連結するたわみ板(13n)及び複数のクランプワッシャー(16)と、
    前記たわみ板(13n)及び前記複数のクランプワッシャー(16)を前記フランジたわみ板フランジ(11a)と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)とに締め付ける複数のたわみ板用のボルト(14)及び複数の座付回り止めナット(17)と、
    前記フランジたわみ板フランジ(11a)と前記たわみ板(13n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(16c)と、
    前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と前記たわみ板(13n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(16d)とを備え、
    前記クランプワッシャー(16c)は、前記フランジたわみ板フランジ(11a)との間に境界面を設けることなく、前記フランジたわみ板フランジ(11a)と連続して一体に構成され
    前記クランプワッシャー(16d)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)との間に境界面を設けることなく、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)と連続して一体に構成され、
    フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ(11e)は、前記フランジたわみ板フランジ(11a)の径方向外側且つ軸方向外側に位置するものであり、
    分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(12e)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)の径方向外側且つ軸方向内側に位置するものであり、
    間隙(Dc)は、前記フランジチューブ結合部の軸方向の厚さ(11e)と、前記分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(12e)との間に位置するものであり、
    前記フランジたわみ板フランジ(11a)端面と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(12a)端面とからなる周方向互い違い位置の各n/2ヶ所(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のねじり方向隙間(θt)は、交互にたわみ板圧縮側で閉じとなりたわみ板引張り側で開きとなり、
    前記たわみ板圧縮側の閉じの作動を以て、前記たわみ板引張り側の開きとなるねじり方向の変形を緩和することを特徴とするねじり方向限度装置。
  2. 同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸嵌合反転ハブ(21)を、前記軸嵌合反転ハブ(21)と同軸に配置され一体に締結された分割スペーサー(22)を介して連結するねじり方向限度装置(Rt)であって、
    前記軸嵌合反転ハブ(21)における、分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と軸方向同一位置に径方向互い違いに配置された反転ハブたわみ板フランジ(21a)と、
    前記分割スペーサー(22)における、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と軸方向同一位置に径方向互い違いに配置された前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と、
    前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)における、径方向内側に結合された反転ハブボス(21c)と、
    前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)における、径方向外側且つ軸方向内側に結合された分割スペーサーチューブ(22c)と、
    前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)及び前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)の軸方向外側から連結するたわみ板(23n)及び複数のクランプワッシャー(26)と、
    前記たわみ板(23n)及び前記複数のクランプワッシャー(26)を、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)とに締め付ける複数のたわみ板用のボルト(24)及び複数の座付回り止めナット(27)と、
    前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)と前記たわみ板(23n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(26c)と、
    前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)と前記たわみ板(23n)との間に介在させる複数のクランプワッシャー(26d)とを備え、
    前記クランプワッシャー(26c)は、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)との間に境界面を設けることなく、連続して一体に構成され、
    前記クランプワッシャー(26d)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)との間に境界面を設けることなく、連続して一体に構成され、
    反転ハブボス結合部の軸方向の厚さ(21e)は、前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)の径方向内側に位置するものであり、
    分割スペーサーチューブ結合部の軸方向の厚さ(22e)は、前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)の径方向外側に位置するものであり、
    前記反転ハブたわみ板フランジ(21a)端面と前記分割スペーサーたわみ板フランジ(22a)端面とからなる周方向互い違い位置の各n/2ヶ所(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のねじり方向隙間(θt)は、交互にたわみ板圧縮側で閉じとなりたわみ板引張り側で開きとなり、
    前記たわみ板圧縮側の閉じの作動を以って、前記たわみ板引張り側の開きとなるねじり方向の変形を緩和することを特徴とするねじり方向限度装置。
  3. ねじり方向限度装置において、駆動側に請求項1記載のねじり方向限度装置(Lt)を備え、被駆動側に請求項2記載のねじり方向限度装置(Rt)を備えた、又は駆動側に請求項2記載のねじり方向限度装置(Rt)を備え、被駆動側に請求項1記載のねじり方向限度装置(Lt)を備えたことを特徴とするねじり方向限度装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置において、同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌合ハブ間における、各分割スペーサー外フランジの間へ装入締結される中実軸を用いたねじり方向限度装置であって、
    たわみ板用のボルト(14、24、34)の径をd、ボルト(18、28、38)の径を0.5d、中実軸の軸径をDs、中実軸締結用外フランジ(12h、22h、32h)のボルトのPCDをDbとすると、5.0d≦Ds≦6.5d、13.5d≦Db≦15.5dの関係を有し、
    中実軸(12g、22g、32g)は、DbであるボルトPCD上に2nヶ(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のボルト(18、28、38)を用い締結されたことを特徴とするねじり方向限度装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置において、同軸に配置されトルクを伝達する複数の軸又は軸嵌め合いハブ間における、たわみ板フランジ同士を連結する薄板を積層してなる円輪形状の金属性たわみ板を用いたねじり方向限度装置であって、
    たわみ板用のボルト(14、24、34)の径をd、たわみ板(13n、23n、33n)の厚さをTnとすると、
    0.45d≦Tn≦0.56dであるn本ボルト(nはたわみ板のボルト本数であって、12、14、16のいずれか)のたわみ板を用いたことを特徴とするねじり方向限度装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のねじり方向限度装置を用いたことを特徴とする板ばね式フレキシブルカップリング。
  7. 請求項6に記載の板ばね式フレキシブルカップリングを備えたことを特徴とする機械装置。
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