JP2018012428A - 電動倍力装置 - Google Patents

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力弥 吉津
大地 野村
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大地 野村
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Jun Shigeta
潤 茂田
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Abstract

【課題】軽量化された電動倍力装置を提供する。
【解決手段】本電動倍力装置1では、ハウジング10は、マスタシリンダ16が取り付けられるフロントハウジング17と、車両に固定するためのスタッドボルト22が設けられるリアハウジング18と、を有し、フロントハウジング17は、前面側にマスタシリンダ16が取り付けられる取付板部31を有し、該取付板部31の他面側には、該取付板部31の他面から離れる方向に延出するボールねじ機構5のネジ軸部材105が軸支される。これにより、電動倍力装置1を軽量化することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両を制動するブレーキ装置において、電動モータによってマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させる電動倍力装置に関するものである。
電動倍力装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものが公知となっている。特許文献1に記載された電動倍力装置は、回転直動変換機構を内包するハウジングが、マスタシリンダが固定されるフロントハウジング部材と、車両に取り付けられるリアハウジング部材とから構成されている。そして、回転直動変換機構の直動部材の直線運動に対する反力は、リアハウジング部材に作用するようになっている。
国際公開第2016/072413号パンフレット
特許文献1に係る電動倍力装置では、マスタシリンダの液圧発生時に、フロントハウジング部材に作用する液圧反力と、リアハウジング部材に作用する回転直動変換機構の直動部材の直線運動に対する反力とが反対方向となる。このため、両反力により、フロントハウジング部材とリアハウジング部材とを互いに引き離す方向に作用してしまうために、ハウジング部材の強度が必要となり、ハウジングの重量増加の懸念がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、軽量化された電動倍力装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の電動倍力装置は、車両に固定されるとともに、マスタシリンダが取り付けられるハウジングと、該ハウジング内に移動可能に取り付けられ、前記マスタシリンダのピストンを推進する推進部材と、前記ハウジングに取り付けられる電動モータと、前記ハウジングに軸支され、前記電動モータの回転が伝達されて、その回転運動を直進運動に変換して、直進運動する直動部材により前記推進部材を移動させるボールねじ機構と、を有し、前記ハウジングは、前記マスタシリンダが取り付けられる第1のハウジング部材と、前記車両に固定するための固定部材が設けられる第2のハウジング部材と、を有し、前記第1のハウジング部材は、一面側に前記マスタシリンダが取り付けられる取付板部を有し、該取付板部の他面側には、該取付板部の他面から離れる方向に延出する前記ボールねじ機構の回転部材が軸支される。
本発明によれば、電動倍力装置の軽量化を図ることができる。
本実施形態に係る電動倍力装置が組み込まれた自動車のブレーキシステムの概略構成を示す図。 本実施形態に係る電動倍力装置の断面図。 図2の部分拡大断面図。 本実施形態に係る電動倍力装置のハウジングを透過した状態を示す斜視図。 本実施形態に係る電動倍力装置を前方から見た図。 本実施形態に係る電動倍力装置の推進部材、電動モータ及びボールねじ機構の位置関係を示す図。 本実施形態に係る電動倍力装置の非作動時の一部断面を含む側面図。 本実施形態に係る電動倍力装置の作動時の一部断面を含む側面図。
以下、実施の形態を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る電動倍力装置1が組込まれた車両300を図1に示す。図1は、車両300が搭載しているブレーキシステム301の概要を示すシステム図である。本実施の形態に係る電動倍力装置1は、乗用車を含め、トラックあるいはバスなど、様々な種類の車両に適用することができる。以下、これらの代表例として、前輪駆動の乗用車に本実施形態に係る電動倍力装置1を適用した例を用いて、本実施形態について説明する。
車両300には、低電圧、例えば12ボルトあるいは24ボルトを基準電圧とする低電圧の直流電力を供給するための電力供給線302を備えている。該電力供給線302はエンジンコントローラ303及びトランスミッションコントローラ304に電気的に接続され、電力供給線302からの直流電力がエンジンコントローラ303及びトランスミッションコントローラ304に供給される。図示せぬアクセルペダルの操作に基づくエンジンコントローラ303の制御によりエンジン306の作動が制御される。また、図示せぬシフトレバーの操作に基づくトランスミッションコントローラ304の制御によりトランスミッション305の駆動が制御される。後述するブレーキシステム301には、電力供給線302から直流電力が供給され、制御回路の動作電源や低電圧のモータなどの電源として使用される。なお、本実施形態においては、ガソリンや軽油、アルコールを燃料として駆動する内燃機関エンジンを搭載した車両を例に説明しているが、これに限らず、内燃機関エンジンと電動モータとにより走行駆動するハイブリット車、蓄電池若しくは燃料電池を搭載して電動モータにより走行駆動する電気自動車に本実施形態の電動倍力装置1を適用してもよい。
車両300には、情報を伝送するための情報伝送線310が設けられている。この情報伝送線310を介して、ブレーキシステム301、エンジンコントローラ303及びトランスミッションコントローラ304が、それぞれの動作に使用する情報の授受を行っている。この情報伝送線310は、車両300に搭載された図1に記載されていない様々な装置やシステムとも繋がっており、車両300内の情報ネットワークを形成している。情報の伝送方式としては例えばCAN方式が使用される。
車両300のブレーキシステム301は、電動アクチュエータ320と、液圧制御ユニット321と、各車輪を制動するホイールシリンダ322を有している。ホイールシリンダ322は、4つの車輪にそれぞれ設けられ、液圧によって車輪を制動する、例えば公知のディスクブレーキ又はドラムブレーキとすることができる。電動アクチュエータ320は、車両300のエンジンルームと車室とを区画する隔壁であるダッシュパネル11に取り付けられている。電動アクチュエータ320は、電動倍力装置1と、マスタシリンダ16と、制御装置250と、を備えている。電動倍力装置1の入力ロッド2は、後述する電動倍力装置1のハウジングの一部とともに車室内に延出してブレーキペダル15に機械的に連結されており、運転者によるブレーキペダル15の操作に基づいて軸方向に変位する。運転者によるブレーキ操作量は、ブレーキペダル15の変位として入力ロッド2に伝達され、入力ロッド2の軸方向の変位として電動倍力装置1に伝達される。また、ブレーキペダル15の変位は、ストローク検出手段9により検出され、電気信号に変換されて、ペダル操作量として制御装置250(以下、ECU250という)に伝達される。
ECU250は、ブレーキペダル15の操作量である変位に基づいて、電動倍力装置1を制御してマスタシリンダ16のプライマリピストン171及びセカンダリピストン172を作動させる。この作動によってマスタシリンダ16(電動アクチュエータ320)は、車両に対する制動力発生のための液圧を発生する。マスタシリンダ16にて発生したブレーキ液圧は、2系統のアクチュエーション管路325、326を介して液圧制御ユニット321に供給される。液圧制御ユニット321は、2系統のアクチュエーション管路325、326を介して供給されたブレーキ液圧に基づき、各車輪を制動するための各車輪のホイールシリンダ322に供給するブレーキ液圧に分配して、4系統のファンデーション管路331、332、333、334を介して各車輪のホイールシリンダ322に送り、それぞれの車輪を制動して、車両に制動力を発生させる。ECU250は、電力供給線302を介して直流電力を受け、この直流電力を交流電力に変換し、交流電力を電動モータ6(図4参照)に供給するようになっている。そして、供給する交流電力を制御することにより、電動モータ6の回転方向や回転トルクを制御することができるようになっている。なお、図1では、電動倍力装置1とECU250とが、分離して図示されているが、ECU250は電動倍力装置1に対して一体構造となって電動アクチュエータ320を構成している。
また、液圧制御ユニット321は、電動アクチュエータ320の液圧に基づくことなく、各ホイールシリンダ322の液圧を制御することができる。これにより、車両3の走行状態、運転状態等に応じて液圧制御ユニット321の作動を制御することにより、アンチロックブレーキ制御(ABS)、トラクション制御、あるいは、アンダーステア及びオーバステアを抑制する車両安定化制御等のブレーキ制御の実行が可能となっている。
液圧制御ユニット321には、内部の電動モータ、電磁弁等の作動を制御するための制御装置350(以下、ECU350という)が設けられている。液圧制御ユニット321のECU350は、電力供給線302を介して直流電力を受け、この直流電力を図示せぬ電動モータ、電磁弁等へ制御電流として供給するようになっている。なお、図1では、液圧制御ユニット321のハウジング321HとECU350とがそれぞれ分離して図示されているが、ECU350は、ハウジング321Hに対して一体構造となり、液圧制御ユニット321を構成している。
ECU250、350は、車両300内に張り巡らされている車両通信系統310に接続され、時分割多重通信方式の電気信号を用いて情報を送受信するようになっている。ここで、電気信号の形式はシリアル通信でもよいし、CANやFlexRay、LAN等の多重通信でもよい。なお、電力供給線302および車両通信系統310は万一の失陥時に備えて多重化して構成されていてもよい。例えば、電力供給線302の電力線が、独立した二系統から成り立っており、おのおのが電力供給源となる蓄電手段あるいは発電手段を備えている構成となっていてもよい。また、例えば車両通信系統310が独立した2系統から成り立っていてもよい。
そして、本実施の形態に係る、マスタシリンダ16が取り付けられた電動倍力装置1を以下に詳細に説明する。
本実施の形態に係る電動倍力装置1は、図2〜図4に示すように、大略、入力ロッド2、入力プランジャ3、推進部材4、ボールねじ機構5、電動モータ6、第1及び第2レバー部材7、8、ストローク検出手段9、及びハウジング10を備えている。入力ロッド2及び入力プランジャ3は、ブレーキペダル15の操作に応じてハウジング10内を軸方向に移動するものである。ストローク検出手段9は、入力ロッド2及び入力プランジャ3のストローク量を検出する、詳細には入力ロッド2及び入力プランジャ3の移動位置を検出するものである。ボールねじ機構5は、ストローク検出手段9からの検出信号に基づく電動モータ6の作動により、第1及び第2レバー部材7、8を介して推進部材4を軸方向に移動(直動)させる回転直動変換機構である。ボールねじ機構5の直動方向は、推進部材4の移動方向と平行となっている。言い換えれば、ボールねじ機構5の軸方向は、推進部材4の軸方向と平行となっている。ここで、本実施の形態に係る電動倍力装置1を以下に詳しく説明するが、図2及び図3において、左側を前側(車両前方)、右側を後側(車両後側)として説明する。なお、本実施形態においては、回転直動変換機構として、ボールねじ機構5を用いているが、推進部材4の軸方向と平行となる方向に直動する部材があるものであれば、台形ねじ機構やローラねじ機構等を用いてもよい。
図2〜図4に示すように、電動倍力装置1は、そのハウジング10の前側にマスタシリンダ16が連結されるようになっている。マスタシリンダ16は、内部に軸方向移動するプライマリピストン171が配置され、このプライマリピストン171を電動倍力装置1が推進するようになっている。マスタシリンダ16は、その内部をプライマリピストン171及びセカンダリピストン172が軸方向に移動することで、該マスタシリンダ16内のプライマリ室177及びセカンダリ室178が容積変化してブレーキ液圧が発生する。マスタシリンダ16内のプライマリ室177及びセカンダリ室178は、液圧制御ユニット321を介して各車輪のホイールシリンダ322(図1参照)に連通している。マスタシリンダ16により発生されるブレーキ液の液圧は、各車輪のホイールシリンダ322に伝達されて、各車輪の回転をそれぞれ制動して、車両に制動力を発生させる。
電動倍力装置1のハウジング10は、略板形状で形成され、一側面側にマスタシリンダ7が取り付けられるフロントハウジング17と、フロントハウジング17の他側面側を塞ぐように取り付けられる略筒形状のリアハウジング18とを備えている。図5も参照して、フロントハウジング17の一側面側となる前方、言い換えれば、マスタシリンダ16が取付けられる一面側には、ボールねじ機構5のネジ側プーリ113、電動モータ6のモータ側プーリ136、及びベルト138等を収容するベルトケーシング19が取り付けられる。フロントハウジング17の他側面側となる後方、言い換えれば、他面側には、フロントハウジング17の外周に合わせて、リアハウジング18が取り付けられる。また、ハウジング10内、詳細にはリアハウジング18内には、入力プランジャ3、電動モータ6及びボールねじ機構5等が収容されるようになっている。
フロントハウジング17は、ボールねじ機構5、電動モータ6及びマスタシリンダ16が取り付けられる取付板部31を有している。取付板部31は、全体が平板状に形成されており、マスタシリンダ16が挿通される貫通孔である開口部31Aと、ボールねじ機構5が挿通される貫通孔である段付開口部31Bと、開口部31Aから側方に延出し、電動モータ6が取り付けられるモータ取付部31Cと、電動モータ6の出力軸135が挿通する貫通孔であるモータ軸開口部31Dとが形成されている。また、取付板部31におけるハウジング10の内側となる面、すなわち、マスタシリンダ16が取り付けられる一面側に対して反対側の他面側には、当該他面からハウジング10の内方となる後方に突出し、第1及び第2レバー部材7、8が取り付けられるレバー支持部31Eが形成されている。レバー支持部31Eは、先端面が後述するリアハウジング18の仕切部30に対向するようになっており、マスタシリンダ16の中心軸方向に対して直交する方向に穿設され、後述の固定シャフト130が固定される図示せぬ孔が形成されている。
リアハウジング18は、複数の貫通部位を有して略直方体に形成され、フロントハウジング17に結合されるとともに、上述の電動モータ6、ボールねじ機構5、及び推進部材4が収容される本体部20と、本体部20からマスタシリンダ16と同軸となって後方に向かって突設される円筒部21とが設けられている。本体部20には、リアハウジング18内における、ボールねじ機構5が配置される空間と推進部材4が配置される空間との間に延びる仕切部30が形成されている。本体部20には、ブレーキペダル15側となる後方に向かって、円筒部21を囲むように複数のスタッドボルト22が突設される。この複数のスタッドボルト22により、電動倍力装置1は、車両のエンジンルームと車室との隔壁であるダッシュパネル11(図1参照)に固定される。このように、各スタッドボルト22を用いてダッシュパネル11に固定されることで、電動倍力装置1は、リアハウジング18の円筒部21と入力ロッド2とをダッシュパネル11から突出させて車室内に臨ませた状態で、エンジンルーム内に配置される。
入力ロッド2は、リアハウジング18の円筒部21内、詳しくは推進部材4内に配置され、その一端側となる前端が入力プランジャ3に連結される。入力ロッド2の他端側となる後端側が円筒部21からハウジング10の外部に延出している。入力ロッド2は、一端側となる前方に位置する小径ロッド部24と、該小径ロッド部24から他端側、すなわち後方に延びる大径ロッド部25とからなる段付き形状に形成されている。小径ロッド部24と大径ロッド部25との間には、環状段差部26が設けられる。小径ロッド部24は、前方に向かって次第に縮径されて形成されている。小径ロッド部24の一端側端部となる前端には、ボールジョイント部27が形成される。このボールジョイント部27は、入力プランジャ3の後端に連結される。大径ロッド部25の外周面には、外方に突設される環状バネ受部28が形成される。大径ロッド部25の他端側端部となる後端部には、図示せぬねじ部が形成されており、このねじ部にクレビス29が接続される。入力ロッド2は、クレビス29を介してブレーキペダル15に連結される。このため、ブレーキペダル15が操作されることで入力ロッド2は、軸方向に沿って移動するようになっている。
入力プランジャ3は、全体として棒状に形成されており、主ロッド部34と、主ロッド部34から他端側である後方に一体的に延びる連結ロッド部36とから構成される。主ロッド部34の一端側面となる前端面には、レシオプレート35が設けられている。レシオプレート35は、円板状押圧部37と、円板状押圧部37の径方向中央から一体的に後方に延びて円板状押圧部37よりも小径に形成されるロッド部38とから構成されている。ロッド部38の後端は、主ロッド部34の一端側面である前端面に当接する。主ロッド部34には、その径方向に貫通する貫通孔34Aが形成されている。この貫通孔34Aには、径方向外方に向かって突出して配置されるピン部材43が圧入固定される。貫通孔34A及びピン部材43は、主ロッド部34の軸方向略中央位置に設けられる。貫通孔34Aから後方で貫通孔34Aに近接する主ロッド部34の外周面には、環状溝部45が形成される。該環状溝部45の軸方向に沿う幅長は、後述するストップキー70の一対の挟持片71、71の幅長と略一致する。主ロッド部34には、後述する支持シャフト98が挿通される径方向に貫通するプランジャ側長孔46が形成される。プランジャ側長孔46は、ピン部材43から前端部に至る軸方向の範囲に形成される。連結ロッド部36は、主ロッド部34より僅かに大径に形成される。連結ロッド部36の外周面には、カシメ用工具を挿入するための環状凹部40が形成される。連結ロッド部36の後端面で径方向中央部に、入力ロッド2のボールジョイント部27が連結される球状凹部41が形成される。
入力プランジャ3は、推進部材4の内部に配置される。推進部材4は、リアハウジング18における円筒部21内から本体部20内に至る範囲に配置される。入力プランジャ3は、その他端部となる後端部が、ブレーキペダル15の非操作状態においては、円筒部21から後方に突出して配置される。推進部材4は、全体として円筒状に形成される。推進部材4は、円筒状に延びる推進本体部48と、該推進本体部48の前部外周面から径方向外方に突設される環状突設部(フランジ部)49とを備えている。該環状突設部49の後面は、円錐状面50となっている。推進本体部48は、一端側となる前端に開口する小径開口部52と、該小径開口部52よりも大径で該小径開口部52よりも他端側である後側に開口する中間径開口部53と、該中間径開口部53よりも大径で該中間径開口部53よりも後側に開口される大径開口部54と、を備えている。小径開口部52と中間径開口部53との間にストッパ面56が形成される。小径開口部52の後端には、内方に環状に突設して、入力プランジャ3(レシオプレート35)の円板状押圧部37の後退を規制するストッパ部55が形成される。
小径開口部52の内径は、入力プランジャ3のレシオプレート35の外径に略一致する。ストッパ部55の内径はレシオプレート35のロッド部38の外径に略一致する。小径開口部52の前端からストッパ部55に至る軸方向の長さは、レシオプレート35の円板状押圧部37の軸方向に沿う長さより長く形成される。推進部材4と入力プランジャ3とは、入力プランジャ3の主ロッド部34の前端面と、推進本体部48の小径開口部52と中間径開口部53との間のストッパ面56との間の軸方向のクリアランス相当分だけ軸方向に沿う相対移動が許容される。中間径開口部53の内径は、入力プランジャ3の主ロッド部34の外径と略一致する。大径開口部54の内径は、入力プランジャ3の連結ロッド部36の外径より大径に形成される。
推進部材4の推進本体部48には、径方向に貫通する推進側長孔58が形成される。該推進側長孔58は、軸方向に所定範囲で形成される。推進部材4の推進側長孔58と、入力プランジャ3のプランジャ側長孔46とは同じ開口幅を有しており、後述する支持シャフト98の外径よりも小さく形成されている。推進部材4の推進側長孔58と、入力プランジャ3のプランジャ側長孔46との軸方向の長さは略同じ長さに設定される。推進部材4内に入力プランジャ3が組み込まれた状態では、入力プランジャ3のプランジャ側長孔46が、推進部材4の推進側長孔58よりもやや前方に位置する。これら入力プランジャ3のプランジャ側長孔46と、推進部材4の推進側長孔58とに支持シャフト98が挿通される。
推進本体部48の外径は、円筒部21の内径に略一致している。これにより、推進部材4がリアハウジング19にガイドされる。推進本体部48の、推進側長孔58が形成される範囲以外の外周面には、環状突設部49から後側の所定範囲に平面部59が形成される。該平面部59には、平面視略矩形状の収容凹部60が形成される。収容凹部60の長手方向が、推進本体部48の軸方向に一致する。推進本体部48の内周面には、推進部材4の他端側となる後端から平面部59までの軸方向の範囲にスリット62が形成される。スリット62は、その幅がピン部材43の外径より大きく形成される。スリット62の後端となる推進本体部48の端面の形状は、溝61となっており、この溝61から連続して平面部59へ至ることで、収容凹部60の底部に軸方向の所定範囲に径方向に貫通するスリット62が形成される。ここで、ピン部材43は、入力プランジャ3を推進部材4内に挿通され、推進本体部48の収容凹部60に後述する磁石ホルダ220に保持された状態で、磁石ホルダ220の挿通孔234からスリット62を介して、貫通孔34Aに圧入固定される。平面部59には、収容凹部60の上方に向かって突設される突起片63、63が複数形成される。突起片63、63は、収容凹部60に向かって互い対向するように一対設けられ、一対の突起片63、63が、軸方向に間隔を置いて複数組設けられる。本実施形態では、一対の突起片63、63は軸方向に沿って2組設けられる。
推進本体部48には、図4に示すように、推進側長孔58よりも後側に径方向に貫通する貫通孔部67が形成される。貫通孔部67の軸方向に沿う開口幅は、後述するストップキー70の一対の挟持片71、71の幅より大きく形成される。貫通孔部67は、推進部材4内に入力プランジャ3を組付けた時、入力プランジャ3の環状溝部45と軸方向に沿う位置が略一致する。
推進部材4の貫通孔部67と、入力プランジャ3の環状溝部45との間にストップキー70が配置される。ストップキー70は、一対の挟持片71、71と、一対の挟持片71、71の一端部を連結する連結部72と、を備えている。そして、推進部材4内に入力プランジャ3を組付けた時、ストップキー70の一対の挟持片71、71を推進部材4の貫通孔部67に挿入すると、一対の挟持片71、71が入力プランジャ3の環状溝部45に嵌合しつつ、一対の挟持片71、71が推進部材4の貫通孔部67に軸方向にクリアランスを有して遊嵌される。このストップキー70により、推進部材4と入力プランジャ3とは、ストップキー70と貫通孔部67との間の軸方向のクリアランス相当分だけ軸方向に沿う相対移動が許容される。ここで、ストップキー70と、貫通孔部67との間の軸方向に沿うクリアランスは、入力プランジャ3の主ロッド部34の前端面と、推進本体部48の小径開口部52と中間径開口部53との間のストッパ面56との間の軸方向のクリアランスと略同じとなる。
入力プランジャ3の連結ロッド部36の後端面と、推進部材4の後端面との間には円筒状の第1バネ受部材75が配置される。該第1バネ受部材75は、推進部材4の大径開口部54の内周面に当接する第1大径円筒状部76と、第1大径円筒状部76の前端から前方に延びる第1小径円筒状部77と、該第1小径円筒状部77の前端から径方向内方に環状に突設する第1内側支持部78と、第1大径円筒状部76の後端から径方向外方に環状に突設する第1外側支持部79と、を備えている。第1大径円筒状部76と第1小径円筒状部77との間には第1環状バネ受部80が形成される。第1バネ受部材75の第1内側支持部78は、入力プランジャ3の連結ロッド部36の後端面と接離可能に対向する。一方、第1バネ受部材75の第1外側支持部79は、推進部材4の後端面に当接する。
第1バネ受部材75の第1環状バネ受部80と、入力ロッド2の環状段差部26との間には、第1圧縮コイルバネ84が配置される。この結果、第1圧縮コイルバネ84は、推進部材4と入力ロッド2との間に配置されることになる。第1圧縮コイルバネ84は、その前端から後端に向かって次第に縮径される円錐台状に形成される。第1圧縮コイルバネ84は、その前端の外径が第1バネ受部材75の第1大径円筒状部76の内径に略一致して、その後端の外径が入力ロッド2の大径ロッド部25の外径に略一致する。この第1圧縮コイルバネ84の付勢力により、第1バネ受部材75と入力ロッド2とを互いに離間させる方向に付勢する。
また、推進部材4の後端面と、入力ロッド2の大径ロッド部25の環状バネ受部28との間には、第1圧縮コイルバネ84を径方向から覆うように第2圧縮コイルバネ85が配置される。第2圧縮コイルバネ85は、第1圧縮コイルバネ84と同様に、その前端から後端に向かって次第に縮径される円錐台状に形成される。第2圧縮コイルバネ85は、その前端の外径が推進部材4の大径開口部54の内径より大径で、その後端の外径が入力ロッド2の環状バネ受部28の外径に略一致する。この第2圧縮コイルバネ85の付勢力により、第1圧縮コイルバネ84と同様に、推進部材4と入力ロッド2とを互いに離間させる方向に付勢する。
推進部材4の周りで、環状突設部49に後側から当接するように直動伝達部材88が配置される。直動伝達部材88は、略環状に形成される伝達本体部89と、該伝達本体部89の外周部の2か所から後方に延び、互いに対向する一対のシャフト支持部90、90と、を備えている。伝達本体部89の内径は、推進部材4の推進本体部48の外径と略一致する。伝達本体部89の外周面は、後側が前側よりも小径となる段付き形状に形成される。伝達本体部89の前面には、前方に環状で突設するガイド突起部93が形成される。ガイド突起部93の内側の面が、推進部材4の環状突設部49の円錐状面50に当接する当接面94となる。該当接面94は、環状突設部49の円錐状面50に対して環状に線接触する凹球面状に形成される。また、伝達本体部89のガイド突起部93から外側の面が、後述する第3圧縮コイルバネ140のバネ受け面95として作用する。
一対のシャフト支持部90、90は板状で略矩形状にそれぞれ形成される。一対のシャフト支持部90、90の対向する内面は、伝達本体部89の内周面に連続するように円弧面状に形成される。各シャフト支持部90、90には、支持シャフト98が圧入固定される挿通孔96、96が形成される。該支持シャフト98の両端には、第1及び第2推力受ローラ100、101がそれぞれ支持シャフト98に対して回転自在に支持されている。第1推力受ローラ100と第2推力受ローラ101とは、内径も外径も同径であり、同一サイズのものとなっている。そして、支持シャフト98は、推進部材4に設けた推進側長孔58および入力プランジャ3のプランジャ側長孔46に挿通された状態で、直動伝達部材88の各シャフト支持部90、90の挿通孔96、96にそれぞれ、若しくは、一方に圧入固定されてから、支持シャフト98の両端に第1及び第2推力受ローラ100、101が回転自在にそれぞれ支持されるようになっている。ここで、支持シャフト98の外周面は、直動伝達部材88の当接面94が推進部材4の環状突設部49の円錐状面50に当接するとき、推進部材4の推進側長孔58の前端内壁面との間に隙間が設けられ、また、入力プランジャ3のプランジャ側長孔46の前端内壁面との間にも隙間が設けられるようになっている。
ボールねじ機構5は、その移動軸線が、入力ロッド2、推進部材4及びマスタシリンダ16等の中心軸線と平行な軸線となるようにハウジング10内に配置される。ボールねじ機構5は、フロントハウジング18の取付板部31から後方に向かって設けられている。言い換えれば、ボールねじ機構5は、取付板部31の後面側、すなわち、リアハウジング18が取付けられる他面側に、取付板部31から離れる方向に向かって延出している。
ボールねじ機構5は、ネジ軸部材105と、ナット部材106と、複数のボール107と、を備えている。ネジ軸部材105は、中実の棒材の一端側外周面に螺旋溝部105Aが軸方向に沿って所定範囲形成されている。ネジ軸部材105の外周面には、略後端からフロントハウジング17の取付板部31の手前までの範囲に螺旋溝部105Aが形成される。
ネジ軸部材105は、フロントハウジング18の取付板部31の段付開口部31Bに備えられたベアリング109及びリアハウジング18の壁部32に備えられたベアリング110によりハウジング10に回転自在に支持されている。ネジ軸部材105は、その他端側となる前端がフロントハウジング17の段付開口部31Bを挿通して、取付板部31から取付板部31の一面側となる前側に延び、ベルトケーシング19内に配置される。ネジ軸部材105の一端部となる前端部にネジ側プーリ113が取り付けられている。ベアリング109はスラストボールベアリングとなっており、ネジ軸部材105の回転によりナット部材106がマスタシリンダ16の液圧が発生するための方向に直動したとき、その直動推力の反力は、ベアリング109を介してフロントハウジング18の取付板部31に伝達されることになる。
ナット部材106は、ネジ軸部材105に係合され、内周面に螺旋溝部106Aを有する。ナット部材106Aの軸方向全域に螺旋溝部106Aが形成される。ナット部材106は、図示せぬ回り止め部によりハウジング10に対して、ネジ軸部材105の軸方向への移動が許容されるが、ネジ軸部材105周りの回転は規制されている。
複数のボール107は、ネジ軸部材105の螺旋溝部105Aとナット部材106の螺旋溝部106Aとの間に介在する。このような構造により、ネジ軸部材105が回転することで、螺旋溝部105A、106Aとの間の複数のボール107が転動して、ナット部材106がネジ軸部材105の軸方向に沿って移動する。本実施形態においては、ネジ軸部材105が回動部材を構成し、ナット部材106が直動部材を構成している。
ナット部材106の外周面には、径方向に沿って相反する方向に向かってそれぞれ延びる支持ロッド部115、115が設けられる。支持ロッド部115、115は、その中心軸が、支持シャフト98の中心軸と平行になるように設けられている。各支持ロッド部115、115に第1及び第2推力付与ローラ117、118が回転自在にそれぞれ支持されている。第1推力付与ローラ117と、第2推力付与ローラ118とは、内径も外径も同径であり、同一サイズのものとなっている。ここで、本実施形態においては、推進部材4側の第1及び第2推力受ローラ100、101と、ボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118とは少なくともその外径が同径となっている。
推進部材4側の第1推力受ローラ100が、ボールねじ機構5のナット部材106側の第1推力付与ローラ117に対応して設けられ、推進部材4側の第2推力受ローラ101が、ボールねじ機構5のナット部材106側の第2推力付与ローラ118に対応して設けられている。第1推力受ローラ100と第1推力付与ローラ117とは、互いに外周面の一部同士が対向するように配置される。同様に、第2推力受ローラ101と第2推力付与ローラ118とは、互いに外周面の一部同士が対向するように配置される。第1推力受ローラ100と第1推力付与ローラ117とには、第1レバー部材7が後側から当接され、同様に、第2推力受ローラ101と第2推力付与ローラ118とには第2レバー部材8が後側から当接される。すなわち、第1及び第2レバー部材7、8は、推進部材4及びナット部材106を挟み込むように一対設けられる。第1レバー部材7及び第2レバー部材8はその形状及び配置が推進部材4の中心軸線及びネジ軸部材105の中心軸線に対して対象となっているので、以下、第1レバー部材7の形状及び配置について説明し、第2レバー部材8についての形状及び配置の説明は省略する。
第1レバー部材7は、推進部材4とナット部材106とに跨がって配置される。第1レバー部材7は、全体として略T字状の板材によって形成されている。第1レバー部材7は、回動支点を有する本体部120と、本体部120から第1推力付与ローラ117及び第1推力受ローラ100にそれぞれ延びる一対の推力伝達アーム121、122とが一体形成されている。本体部120は、その外形形状が所定幅を有するU字状に形成され、先端側に湾曲面124が形成されている。本体部120の湾曲面124と反対側の基端部は、内方に湾曲して凹む凹状湾曲面125に形成される。本体部120の先端側には、固定シャフト130が回転自在に挿通される挿通孔126が形成される。本体部120の基端側には、凹状湾曲面125から連続して、ナット部材106側の第1推力付与ローラ117及び推進部材4側の第1推力受ローラ100のそれぞれに向かって延びる一対の推力伝達アーム121、122が形成される。
各推力伝達アーム121、122は、全体として、第1推力付与ローラ117及び第1推力受ローラ100を後方から覆うようなアーチ状に形成される。言い換えれば、各推力伝達アーム121、122は、折り返しのない円弧状、すなわち、中心角180°未満の円弧状に形成されている。各推力伝達アーム121、122は、本体部120より後側に位置する。本実施形態において、各推力伝達アーム121、122は、同じ長さを有する。各推力伝達アーム121、122は、第1推力受ローラ100及び第1推力付与ローラ117の外径の曲率半径よりも相当大きな曲率半径で湾曲している。各推力伝達アーム121、122の前方に指向する面が、第1推力付与ローラ117及び第1推力受ローラ100の外周面に当接する当接面部128、128となる。各当接面部128は、第1推力付与ローラ117及び第1推力受ローラ100の外径の曲率半径よりも相当大きな曲率半径の円弧状(アーチ状)に形成される。なお、各推力伝達アーム121、122は、必ずしも全体が円弧状に形成されていなくてもよく、各当接面部128が円弧状に形成されていればよい。
第1レバー部材7は、本体部120に設けた挿通孔126の中心を通って本体部120の長手方向に沿う中心線に対して対称に形成される。本体部120の前端部の挿通孔126に固定シャフト130が回動自在に挿通される。固定シャフト130がフロントハウジング17に固定される。本実施形態においては、固定シャフト130が支点軸部材を構成しており、挿通孔126と固定シャフト130とで回動支点を構成している。固定シャフト130は、その中心軸130Aが、支持ロッド部115、115及び支持シャフト98のそれぞれの中心軸130Aと平行になるように設けられている。また、固定シャフト130は、その中心軸130Aからネジ軸部材105(ナット部材106)の回転軸線に延びる垂線L1’と、中心軸130Aから推進部材4の移動軸線に延びる垂線L2’とが略等距離(L1’=L2’)となる、ボールねじ機構5と推進部材4の間のフロントハウジング17のレバー支持部31Eに固定される。詳しくは、固定シャフト130は、リアハウジング18内における、ボールねじ機構5が配置される空間と推進部材4が配置される空間と間に延びる仕切部30に対向して、フロントハウジング17に形成されるレバー支持部31Eに固定される。
電動倍力装置1の非作動時には、図7に示すように、図4も参照して、第1及び第2レバー部材7、8の、一方の推力伝達アーム121、131の当接面部128の基部が、ボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118の外周面の後端となる位置に接触する。また、第1及び第2レバー部材7、8の、他方の推力伝達アーム122、132の当接面部128の先端部が、直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101の外周面の後端に接触する。なお、固定シャフト130の径方向中心点と、一方の推力伝達アーム121、131がボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118と接触する接触点との距離L1は、固定シャフト130の径方向中心点と、他方の推力伝達アーム122、132が直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101と接触する接触点との距離L2より小さくなっている。
一方、電動倍力装置1の作動時には、図8に示すように、図4も参照して、第1及び第2レバー部材7、8の、一方の推力伝達アーム121、131の当接面部128の先端部付近が、ボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118の外周面の後端に接触する。また、第1及び第2レバー部材7、8の、他方の推力伝達アーム122、132の当接面部128の基部が直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101の外周面の後端に接触する。固定シャフト130の径方向中心点と、一方の推力伝達アーム121、131がボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118と接触する接触点との距離L1は、固定シャフト130の径方向中心点と、他方の推力伝達アーム122、132が直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101と接触する接触点との距離L2より大きくなっている。
電動モータ6は、マスタシリンダ16、入力プランジャ3及び入力ロッド2と、ボールねじ機構5とは別軸でハウジング10内に収容されている。電動モータ6は、フロントハウジング17のモータ取付部31Cに固定されるようになっており、その本体部がハウジング10内に収容される。また、電動モータ6の出力軸135は、フロントハウジング17の取付板部31のモータ軸開口部31Dに挿通されて、先端側がベルトケーシング19内に延出している。図4に示すように、電動モータ6の出力軸135の先端には、モータ側プーリ136が取り付けられている。そして、図2、図4及び図6に示すように、電動モータ6の出力軸135のモータ側プーリ136と、ネジ軸部材105のネジ側プーリ113とにベルト138が巻回されている。そして、電動モータ6の回転駆動により、ボールねじ機構5のネジ軸部材105が回動して、ネジ軸部材105の回動によりナット部材106がネジ軸部材105の軸方向に沿って直動する。なお、ネジ側プーリ113がモータ側プーリ136よりも大径に形成される。
図2及び図3に示すように、直動伝達部材88のバネ受け面95と、ハウジング10のフロントハウジング17のバネ受凹部17Aとの間に第3圧縮コイルバネ140が配置される。該第3圧縮コイルバネ140の付勢力により、直動伝達部材88を後方に向かって付勢している。
推進部材4の前端面には、リアクションディスク142が当接するように配置される。該リアクションディスク142は、ゴム等の弾性体で構成される。出力ロッド144は、ロッド部145と、該ロッド部145の後端に一体的に設けられるカップ部146と、から構成される。該出力ロッド144のカップ部146内に、リアクションディスク142及び推進部材4の前端部が配置される。カップ部146の外径は、推進部材4の環状突設部49の外径よりも小径に形成される。出力ロッド144のロッド部145の前端面には固定孔149が所定深さで形成されている。該固定孔149に押圧ロッド150が固定される。押圧ロッド150の前端面は球状面151に形成される。該押圧ロッド150の外周面に環状に突設される規制部152が形成される。押圧ロッド150は、規制部152まで固定孔149内に挿入されて出力ロッド144に固定される。
出力ロッド144のカップ部146を覆うように第2バネ受部材155が配置される。該第2バネ受部材155は、出力ロッド144のカップ部146より大径の内径を有する第2円筒状部156と、該第2円筒状部156の前端から径方向内方に環状に突設する第2内側支持部157と、第2円筒状部156の後端から径方向外方に環状に突設する第2外側支持部158と、を備えている。第2内側支持部157の内側に出力ロッド144のロッド部145が挿通されている。また第2バネ受部材155の第2外側支持部158の後面が、推進部材4の環状突設部49に当接されている。第2バネ受部材155の第2外側支持部158と、ハウジング10のリアハウジング18でマスタシリンダ16周りの壁部との間に第4圧縮コイルバネ160が配置される。該第4圧縮コイルバネ160の付勢力により、推進部材4を、第2バネ受部材155を介して後方に向かって付勢している。
図1に示すように、マスタシリンダ16は、フロントハウジング17の前面側に備えた取付板部31に取り付けられる。マスタシリンダ16は、その後端部がフロントハウジング17の取付板部31に設けた開口部31Aを介してハウジング10内に配置される。マスタシリンダ16には、有底のシリンダボア170が形成されている。このシリンダボア170の開口部側にはプライマリピストン171が配置されている。このプライマリピストン171の前部及び後部は、それぞれカップ状に形成され、断面H字状に形成される。プライマリピストン171の軸方向中央に設けられた中間壁174の後面には押圧ロッド150の前端が当接される球状凹部175が形成される。プライマリピストン171の前部がシリンダボア170内に配置される。プライマリピストン171の後部は、マスタシリンダ16の後端開口から電動倍力装置1のハウジング10内に延出している。また、シリンダボア170の底部側には、カップ状のセカンダリピストン172が配置されている。マスタシリンダ16のシリンダボア170内には、プライマリピストン171とセカンダリピストン172との間にプライマリ室177が形成され、シリンダボア170の底部とセカンダリピストン172との間にセカンダリ室178が形成されている。
マスタシリンダ16のプライマリ室177及びセカンダリ室178は、それぞれ、マスタシリンダ16の液圧ポート180、180(図4参照)から2系統のアクチュエーション管路325、326(図1参照)、液圧制御ユニット321(図1参照)及び4系統のファンデーション管路331、332、333、334(図1参照)を介して各車輪のホイールシリンダ322(図1参照)に接続され、マスタシリンダ16、又は、液圧制御ユニット321によって発生されるブレーキ液の液圧を各車輪のホイールシリンダ322(図1参照)に供給して制動力を発生させる。
マスタシリンダ16には、プライマリ室177及びセカンダリ室178をそれぞれリザーバ183に接続するためのリザーバポート184、185が設けられている。シリンダボア170の内周面には、シリンダボア170内をプライマリ室177及びセカンダリ室178に区画するために、プライマリピストン171及びセカンダリピストン172に当接する環状のピストンシール187、188、189、190が軸方向に沿って所定間隔を置いて配置されている。ピストンシール187、188は、軸方向に沿って一方のリザーバポート184(後側)を挟んで配置されている。そして、プライマリピストン171が図2に示す非制動位置にあるとき、プライマリ室177は、プライマリピストン171の側壁に設けられたピストンポート202を介してリザーバポート184に連通する。そして、プライマリピストン171が非制動位置から前進してピストンポート202が一方のピストンシール188に達したとき、プライマリ室177がピストンシール188によってリザーバポート184から遮断されて液圧が発生する。
同様に、残りの2つのピストンシール189、190は、軸方向に沿ってリザーバポート185(前側)を挟んで配置されている。セカンダリピストン172が図2に示す非制動位置にあるとき、セカンダリ室178は、セカンダリピストン172の側壁に設けられたピストンポート203を介してリザーバポート185に連通している。そして、セカンダリピストン172が非制動位置から前進してピストンシール190によってセカンダリ室178がリザーバポート185から遮断されて液圧が発生する。
プライマリピストン171とセカンダリピストン172との間には、第5圧縮コイルバネ22が介装されている。第5圧縮コイルバネ205により、プライマリピストン171とセカンダリピストン172とを離間する方向に付勢する。第5圧縮コイルバネ205の内部には、プライマリピストン171とセカンダリピストン172との間の最大間隔を規制すべく伸縮自在の第1伸縮部材206が配置されている。該第1伸縮部材206は、プライマリピストン171の中間壁174に接続されるリテーナガイド207と、セカンダリピストン172に前端が接続され、該リテーナガイド207内を軸方向に移動可能なリテーナロッド208と、からなる。リテーナガイド207は、円筒状に形成され、前端に内方に突設されるストッパ部207Aを有する。リテーナロッド208は、その後端に径方向外方に突設するツバ部208Aを有する。そして、リテーナガイド207内にリテーナロッド208を挿入することで、軸方向に沿う両者207、208の相対移動が可能になり、リテーナガイド207のストッパ部207Aとリテーナロッド208のツバ部208Aとが干渉した時点で、第1伸縮部材206が最大伸長となる。
シリンダボア170の底部とセカンダリピストン172との間には、第6圧縮コイルバネ23が介装されている。第6圧縮コイルバネ211により、シリンダボア170の底部とセカンダリピストン172とを離間する方向に付勢する。第6圧縮コイルバネ211の内部にも、シリンダボア170の底部とセカンダリピストン172との間の最大間隔を規制すべく伸縮自在の第2伸縮部材212が配置されている。該第2伸縮部材212は、シリンダボア170の底部に前端が接続されるリテーナガイド213と、セカンダリピストン172に後端が接続され、該リテーナガイド213内を軸方向に移動可能なリテーナロッド214と、からなる。リテーナガイド213は、円筒状に形成され、後端に内方に突設されるストッパ部213Aを有する。リテーナロッド214は、その前端に径方向外方に突設するツバ部214Aを有する。そして、リテーナガイド213内にリテーナロッド214を挿入することで、軸方向に沿う両者213、214の相対移動が可能になり、リテーナガイド213のストッパ部213Aとリテーナロッド214のツバ部214Aとが干渉した時点で、第2伸縮部材211が最大伸長状態となる。
図2及び図3に示すように、ストローク検出手段9は、ブレーキペダル15の操作量(ストローク量)に基づく、入力ロッド2及び入力プランジャ3のストローク量を検出するものである。ストローク検出手段9は、磁石ホルダ220と、ホールセンサユニット221と、を備えている。
磁石ホルダ220は、複数の磁石部材222、222が載置され、略矩形板状に形成されるベース部227と、ベース部227上に長手方向に沿って間隔を配置された磁石部材222、222を保持する蓋部材228とを一体化して構成される。ベース部227には、長手方向に沿って間隔を置いて複数の係合孔229、229が形成される。蓋部材228は、ベース部227との間で空間を有する内側凹部230と、円筒部21と間で空間を有する外側凹部231とがベース部227の長手方向に沿って交互に形成される。外側凹部231の底部には係合突起部232がベース部227に向かって突設される。なお、本実施形態では、内側凹部230は3箇所形成され、外側凹部231は4箇所形成される。そして、蓋部材228の各内側凹部230に磁石部材222をそれぞれ配置した後、ベース部227の各係合孔229に蓋部材228の各係合突起部232を係合させることで、各磁石部材222をベース部227と蓋部材228との間に保持することができる。また、磁石ホルダ220の後から2箇所目の係合孔229に係合する係合突起部232には挿通孔234が形成され、該挿通孔234に入力プランジャ3に設けたピン部材43が挿通されている。
磁石ホルダ220の長手方向の全長は、推進部材4の収容凹部60の長手方向の全長よりも短く設定される。一方、磁石ホルダ220の短手方向の全長は、推進部材4の収容凹部60の短手方向の全長と略同一である。磁石ホルダ220は、推進部材4の収容凹部60内に、推進部材4に対して相対移動可能に保持される。磁石ホルダ220は、推進部材4の各突起片63、63(図4参照)と係合して磁石ホルダ220の推進部材4における収容凹部60からの離脱が規制されている。また、推進部材4に対する磁石ホルダ220の相対移動量は、ストップキー70の一対の挟持片71と、推進部材4の貫通孔部67との間のクリアランス相当分(入力プランジャ3の主ロッド部34の前端面と、推進本体部48の小径開口部52と中間径開口部53との間のストッパ面56との間の軸方向のクリアランス相当分)と略同じとなる。
一方、ホールセンサユニット238は、ハウジング10に固定され、磁石ホルダ220に保持された各磁石部材222、222が発生する磁束密度により、入力プランジャ3及び入力ロッド2のストローク量を表す信号を出力する。ホールセンサユニット221は、各磁石部材222、222からの磁束密度を検出するホールICチップ238を備えている。ホールICチップ238は、磁石ホルダ220に保持された各磁石部材222、222と近接して配置されている。ホールセンサユニット221のケーシング240が、リアハウジング18に固定される。
リアハウジング18の本体部120の外面には、上述のECU250が収納されるECUケーシング251が固定されており、ECUケーシング251には、図1に示される電力供給線302および車両通信系統310に接続するためのコネクタ252が、図5及び6に示すように、ECUケーシング251から突出して設けられている。また、ECUケーシング251には、電動モータ6及びホールICチップ238と、ECU250とを接続するための図示せぬコネクタがリアハウジング18と対向する面に設けられている。
次に、本電動倍力装置1の通電時の作動について説明する。
ブレーキペダル15が操作されると、入力ロッド2と共に入力プランジャ3が軸方向に移動して、そのレシオプレート35がリアクションディスク142を押圧する。また、ブレーキペダル15の操作に伴って入力ロッド2及び入力プランジャ3が前進すると、入力プランジャ3と共に各磁石部材222、222が前進しつつ(推進部材4に対して相対移動する)、ホールICチップ238により検出される各磁石部材222、222からの磁束密度により入力プランジャ3及び入力ロッド2のストローク量が検出され、その検出結果に基づいて電動モータ6が駆動される。電動モータ6の回転駆動は、ボールねじ機構5に伝達される。
図7を参照して、電動モータ6からの回転駆動はボールねじ機構5のネジ軸部材105に伝達されて、該ネジ軸部材105が回転する。続いて、ネジ軸部材105の回転に伴ってナット部材106が後方に向かって軸方向に沿って移動する。ナット部材106の移動により、第1及び第2推力付与ローラ117、118により第1及び第2レバー部材7、8の、一方の推力伝達アーム121、131が後方に向かって押圧され、第1及び第2レバー部材7、8が固定シャフト130を支点に回動するようになる。この回動によって、第1及び第2レバー部材7、8の、一方の推力伝達アーム121、131が後方に向かって押圧される際、ナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118と、第1及び第2レバー部材7、8の、一方の推力伝達アーム121、131の当接面部128、128との当接位置が、一方の推力伝達アーム121、131の基部から次第に先端部分に向かって変化していく。言い換えれば、固定シャフト130の径方向中心点と、一方の推力伝達アーム121、131がボールねじ機構5のナット部材106側の第1及び第2推力付与ローラ117、118に接触する接触点との距離L1が次第に大きくなる。
そして、第1及び第2レバー部材7、8の回動により、第1及び第2レバー部材7、8の、他方の推力伝達アーム122、132が第1及び第2推力受ローラ100、101を前方に向かって押圧することで、直動伝達部材88の当接面94(円錐状面)が推進部材4の環状突設部49の円錐状面50を押圧して、推進部材4が入力プランジャ3を追従するように、第3及び第4圧縮コイルバネ140、160の付勢力に抗して前進してリアクションディスク142を押圧する(図8の状態)。このとき、第1及び第2レバー部材7、8の、他方の推力伝達アーム122、132が第1及び第2推力受ローラ100、101を前方に向かって押圧する際、直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101と、第1及び第2レバー部材7、8の、他方の推力伝達アーム122、132の当接面部128、128との当接位置が、他方の推力伝達アーム122、132の先端部分から基部に向かって変化していく。言い換えれば、固定シャフト130の径方向中心点と、他方の推力伝達アーム122、132が直動伝達部材88側の第1及び第2推力受ローラ100、101に接触する接触点との距離L2が次第に小さくなる。
また、電動倍力装置1の作動時、上述の距離L1、L2は変化するが、固定シャフト130の径方向中心点(レバー部材7、8の回動支点)とボールねじ機構5のナット部材106の軸心との間の距離L1’と、固定シャフト130の径方向中心点(レバー部材7、8の回動支点)と推進部材4の軸心との間の距離L2’は同じであるため、レバー比は一定になる。
そして、ブレーキペダル15の操作に伴う入力プランジャ3の推進力と、電動モータ6からの推進部材4の推進力とがリアクションディスク142を介して出力ロッド144に伝達されて、該出力ロッド144が前進することで、マスタシリンダ16のプライマリピストン171及びセカンダリピストン172が前進する。
これにより、マスタシリンダ16のプライマリ室177及びセカンダリ室178に液圧がそれぞれ発生して、該各プライマリ室177及びセカンダリ室178で発生したブレーキ液圧が、各車輪のホイールシリンダ322に供給され、摩擦制動による制動力が発生する。マスタシリンダ16における液圧発生時には、プライマリ室177及びセカンダリ室178の液圧を、リアクションディスク142を介して入力プランジャ3のレシオプレート35によって受圧し、その反力が、入力プランジャ3及び入力ロッド2を介してブレーキペダル15に伝達されるようになる。そして、推進部材4の後端面の受圧面積と入力プランジャ3のレシオプレート35の受圧面積との比が、倍力比(ブレーキペダル15の操作入力に対する液圧出力の比)となって、所望の制動力を発生させることができる。
ここで、このマスタシリンダ16で液圧が発生しているとき、フロントハウジング17の取付板部31には、図8に矢示するように、マスタシリンダ16の液圧反力Fp、ボールねじ機構5の推進反力Fb、及び第1及び第2レバー部材7,8の伝達反力Flが作用するようになっている。このように、電動モータ5の出力によって発生する液圧反力Fp、推進反力Fb、及び伝達反力Flがフロントハウジング17に集約されて作用するようになっており、従前の電動倍力装置のように、液圧発生時に電動モータ5の出力によって発生する反力がリアハウジング18にかからないようになっている。このため、液圧発生時の電動モータ5の出力による発生する反力によっては、フロントハウジング17とリアハウジング18とを引き離すような力が発生せず、その分、リアハウジング18の強度を落とすことができるので、リアハウジング18の軽量化を図ることが可能となる。
次に、ブレーキペダル15の操作を解除すると、ストローク検出手段9にて検出した入力プランジャ3及び入力ロッド2のストローク量に基づいて電動モータ6を逆回転させる。図8を参照して、電動モータ6からの回転駆動はボールねじ機構5のネジ軸部材105に伝達されて、該ネジ軸部材105が逆回転する。続いて、ネジ軸部材105の逆回転に伴ってナット部材106が後方に向かって軸方向に沿って移動する。すると、直動伝達部材88及び推進部材4が、第3及び第4圧縮コイルバネ140、160の付勢力により後方に移動することで、第1及び第2レバー部材7、8が固定シャフト130を支点に回動して、初期位置に戻るようになる。これにより、マスタシリンダ16のプライマリピストン171及びセカンダリピストン172が後退して、マスタシリンダ16のプライマリ室177及びセカンダリ室178の液圧が減圧されて制動力が解除される。
以上説明したように、本実施形態に係る電動倍力装置1では、ハウジング10は、マスタシリンダ16が取り付けられるフロントハウジング17と、車両300に固定するためのスタッドボルト22が設けられるリアハウジング18と、を有し、フロントハウジング17は、その一面(前面)側にマスタシリンダ16が取り付けられる取付板部31を有し、該取付板部31の他面(後面)側に、該取付板部30の他面から離れる方向に延出するボールねじ機構5のネジ軸部材105が軸支される。
その結果、相反する方向に作用する、マスタシリンダ16の反力とボールねじ機構5の反力とをフロントハウジング17に集約することができる。これにより、リアハウジング18の強度を低減させて軽量化することができ、ひいては電動倍力装置1の軽量化を達成することができる。
以上説明した実施形態に基づく電動倍力装置1として、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、車両に固定されるとともに、マスタシリンダが取り付けられるハウジングと、該ハウジング内に移動可能に取り付けられ、前記マスタシリンダのピストンを推進する推進部材と、前記ハウジングに取り付けられる電動モータと、前記ハウジングに軸支され、前記電動モータの回転が伝達されて、その回転運動を直進運動に変換して、直進運動する直動部材により前記推進部材を移動させるボールねじ機構と、を有し、前記ハウジングは、前記マスタシリンダが取り付けられる第1のハウジング部材と、前記車両に固定するための固定部材が設けられる第2のハウジング部材と、を有し、前記第1のハウジング部材は、一面側に前記マスタシリンダが取り付けられる取付板部を有し、該取付板部の他面側には、該取付板部の他面から離れる方向に延出する前記ボールねじ機構の回転部材が軸支される。
第2の態様としては、第1の態様において、前記ボールねじ機構の前記直動部材と前記推進部材とに跨るとともに、前記ハウジングに回動支点を有して配置され、前記直動部材の直線運動を前記推進部材に伝達するレバー部材を有し、前記レバー部材の回動支点は、前記取付板部の他面側に軸支される。
1 電動倍力装置,4 推進部材,5 ボールねじ機構,6 電動モータ,7 レバー部材,8 レバー部材,10 ハウジング,16 マスタシリンダ,17 フロントハウジング(第1のハウジング部材),18 リアハウジング(第2のハウジング部材),22 スタッドボルト(固定部材),31 取付板部,105 ネジ軸部材(回転部材),106 ナット部材(直動部材),130 固定シャフト,171 プライマリピストン,18 セカンダリピストン,300 車両

Claims (2)

  1. 車両に固定されるとともに、マスタシリンダが取り付けられるハウジングと、
    該ハウジング内に移動可能に取り付けられ、前記マスタシリンダのピストンを推進する推進部材と、
    前記ハウジングに取り付けられる電動モータと、
    前記ハウジングに軸支され、前記電動モータの回転が伝達されて、その回転運動を直進運動に変換して、直進運動する直動部材により前記推進部材を移動させるボールねじ機構と、を有し、
    前記ハウジングは、前記マスタシリンダが取り付けられる第1のハウジング部材と、前記車両に固定するための固定部材が設けられる第2のハウジング部材と、を有し、
    前記第1のハウジング部材は、一面側に前記マスタシリンダが取り付けられる取付板部を有し、
    該取付板部の他面側には、該取付板部の他面から離れる方向に延出する前記ボールねじ機構の回転部材が軸支される、電動倍力装置。
  2. 前記ボールねじ機構の前記直動部材と前記推進部材とに跨るとともに、前記ハウジングに回動支点を有して配置され、前記直動部材の直線運動を前記推進部材に伝達するレバー部材を有し、
    前記レバー部材の回動支点は、前記取付板部の他面側に軸支される、請求項1に記載の電動倍力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110281897A (zh) * 2019-06-13 2019-09-27 泰牛汽车技术(苏州)有限公司 汽车电动助力制动器、其使用方法及汽车制动系统

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