JP2018011022A - 発振装置、計算装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】損失を調整できる発振装置、計算装置及び測定方法を提供する。【解決手段】実施形態によれば、共振器と、電磁波印加部と、フィルタと、導電部と、を含む発振装置が提供される。前記共振器は、ジョセフソン接合を含む。前記電磁波印加部は、第1周波数の成分を含む第1電磁波と、前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波と、を前記共振器に印加する。前記導電部は、前記フィルタを通過した電磁波を伝達する。前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4周波数で発振する。前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、発振装置、計算装置及び測定方法に関する。
量子力学的な分岐現象を示す発振装置を利用する計算機が提案されている。このような発振装置において、損失を調整できることが望まれる。
H. Goto, Sci. Rep. 6, 21686 (2016) H. Goto, Phys. Rev. A 93, 050301(R) (2016)
本発明の実施形態は、損失を調整できる発振装置、計算装置及び測定方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、共振器と、電磁波印加部と、フィルタと、導電部と、を含む発振装置が提供される。前記共振器は、ジョセフソン接合を含む。前記電磁波印加部は、第1周波数の成分を含む第1電磁波と、前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波と、を前記共振器に印加する。前記導電部は、前記フィルタを通過した電磁波を伝達する。前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4周波数で発振する。前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い。
実施形態に係る発振装置を例示する模式図である。 実施形態に係る発振装置の一部を例示する平面図である。 実施形態に係る発振装置のフィルタの周波数特性を例示するグラフ図である。 第1の実施例におけるカー係数及びパラメトリック励起振幅の計算結果を例示するグラフ図である。 第1の実施例における高次モードの共振周波数の計算結果を例示するグラフ図である。 第1の実施例における基本モードと1次モードの結合係数の計算結果を例示するグラフ図である。 第2の実施例におけるカー係数及びパラメトリック励起振幅の計算結果を例示するグラフ図である。 第2の実施例における高次モードの共振周波数の計算結果を例示するグラフ図である。 第2の実施例における基本モードと1次モードの結合係数の計算結果を例示するグラフ図である。 実施形態に係る計算装置を例示する模式図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る発振装置を例示する模式図である。
図1は、実施形態に係る発振装置100の一部を回路図により模式的に表している。
図1に表したように、実施形態に係る発振装置100は、発振器10と、フィルタ20と、導電部30と、を含む。発振器10は、電磁波印加部11と、共振器12と、を含む。
共振器12は、ジョセフソン接合を有する超伝導非線形共振器である。共振器12は、互いに接合された超伝導部121と超伝導部122とを含み、dc SQUID(超伝導量子干渉計)構造を有する。すなわち、共振器12は、超伝導部121、122により設けられたループ(リング)12aを有する。超伝導部121と超伝導部122とは、ジョセフソン接合J1、J2により互いに接合されている。具体的には、超伝導部121の一端と超伝導部122の一端との間に絶縁体が設けられており、超伝導部121の他端と超伝導部122の他端との間に絶縁体が設けられる。これにより、ループ12aが設けられる。
共振器12の中央は、例えば、長さLの導波路12bになっている。すなわち、超伝導部121は、ループ12aの端からループ12aの外側へ向かって延びる導波路12bを含む。この例では、超伝導部121と接地電位(グラウンド)との間にキャパシタC0(キャパシタンスCj)が設けられている。超伝導部122は、接地電位に接続されている。
dc SQUID構造においては、ジョセフソン接合によるジョセフソンエネルギーをdc SQUID内の磁束によって制御することが可能である(Y. Makhlin et al., Rev. Mod. Phys. 73, 357 (2001))。共振器12は、ループ12a内の磁束の変化に応じて発振することができる。共振器12の発振には、複数のモードが存在する。例えば、複数のモードは第1モード及び第2モードを含み、共振器12は、第1モードにおいて第1の共振周波数に近い第3周波数f3で発振し、第2モードにおいて第2の共振周波数に近い第4周波数f4で発振する。
電磁波印加部11は、電磁波を共振器12に印加する。電磁波印加部11には、dc SQUIDのモードを励起するための外部電流(dc SQUID励起用外部電流)が流れる。すなわち、電磁波印加部11に高周波電流が流れることにより、変動磁界が発生する。これにより、電磁波印加部11は、dc SQUID内(ループ12a内)の磁束を制御することができる。
例えば、電磁波印加部11は、第1周波数f1の周波数成分を含む電磁波(第1電磁波)を共振器12に印加して、共振器12内(dc SQUID内)の磁束を変調する。これにより、第1モードが励起され、共振器12は第1の共振周波数に近い第3周波数f3で発振する。
第3周波数は、第1周波数f1の半値f1/2に等しい。本願明細書において、「第3周波数が第1周波数の半値(半分)に等しい」ことは、測定のばらつきの範囲内で第3周波数と第1周波数の半値とが異なる場合を含む。
または、電磁波印加部11は、第1周波数f1の周波数成分と第2周波数f2の周波数成分とを含む電磁波(第2電磁波)を共振器12に印加して、共振器12内の磁束を変調する。これにより、第1モードと第2モードとが励起され、共振器12は第1の共振周波数に近い第3周波数f3、及び、第2の共振周波数に近い第4周波数f4で発振する。
第4周波数は、第2周波数f2と第3周波数f3との和f2+f3に等しい。本願明細書において、「第4周波数が第2周波数と第3周波数との和に等しい」ことは、測定のばらつきの範囲内で、第4周波数と、第2周波数と第3周波数との和と、が異なる場合を含む。
導電部30は、共振器12の発振によって生じた電磁波であって、フィルタ20を通過した電磁波を伝達する。例えば、導電部30は、読み出しラインであり、測定器などに電気的に接続される。これにより、フィルタ20を介して共振器12から伝搬した電磁波を測定することができる。
フィルタ20は、発振装置100を表す回路図上において、共振器12と導電部30との間に設けられる。図1に表したように、フィルタ20は、共振器12及び導電部30と容量性結合する。フィルタ20は、フィルタ20の第1位置201において、共振器12と容量性結合し、第1位置201とは異なる第2位置202において導電部30と容量性結合する。この例では、第1位置201及び第2位置202はフィルタ20の端部である。第1位置201及び第2位置202は、フィルタの端部には限られない。
例えば、フィルタ20の第1位置201の端部と、共振器12(導波路12b)の端部123とは、互いに対向するように配置される。第1位置201の端部と端部123との間にはキャパシタC1が設けられる。同様に、フィルタ20の第2位置202の端部と、導電部30の端部301とは互いに対向するように配置される。第2位置202の端部と端部301との間にキャパシタC2が設けられる。
フィルタ20は周波数特性を有するフィルタである。フィルタ20の第4周波数f4における通過率は、フィルタ20の第3周波数f3における通過率よりも高い。例えば、フィルタ20は、第2モードによる電磁波を通し、第1モードによる電磁波を通さない。このようなフィルタ20には、例えば、第4周波数f4の電磁波に対するλ/2導波路共振器を用いることができる。すなわち、フィルタ20の長さ(フィルタ20の導波路の長さ)は、第4周波数f4の電磁波の導波路内での波長の0.4倍以上0.6倍以下であり、0.5倍が望ましい。この例では、フィルタ20の導波路の長さとは、フィルタ20の第1位置201の端部から第2位置202の端部までの距離である。但し、フィルタ20は、図1及び図2に表したような直線状でなくてもよく、曲線状であってもよいし、複数の直線部を有していてもよい。この場合には、導波路の長さとは、第1位置201の端部から第2位置202の端部までのフィルタ20内の経路の長さである。
図2は、実施形態に係る発振装置の一部を例示する平面図である。
図2に表したように、共振器12(発振器10)、フィルタ20及び導電部30(読み出しライン)は、例えば、基板40上に設けられた配線である。これらの配線は、例えばアルミニウム(Al)やニオブ(Nb)等を含み、冷却により超伝導体に転移する。基板40上には、上記の配線を囲む導電膜45が設けられており、導電膜45は接地電位に接続されている。これにより、図1に示したキャパシタC0が形成される。
フィルタ20の第1位置201の端部と共振器12の端部123との間には、配線が設けられていない。これにより、図1に示したキャパシタC1が形成され、フィルタ20と共振器12とは容量性結合する。同様に、フィルタ20の第2位置202の端部と導電部30の端部301との間には配線が設けられていない。これにより、キャパシタC2が形成され、フィルタ20と導電部30とは容量性結合する。
図3は、実施形態に係る発振装置のフィルタの周波数特性を例示するグラフ図である。 図3の横軸は、周波数f(ヘルツ:Hz)を表す。図3の縦軸は、フィルタ20の通過率Raを表す。通過率Raとは、共振器12がフィルタ20に入力(印加)する電磁波の振幅に対する、フィルタ20が導電部30へ出力(印加)する電磁波の振幅の比に相当する。
図3に表したようにフィルタ20は、例えばバンドパスフィルタであり、通過帯域B1を有する。通過帯域B1において、フィルタ20の通過率Raは、ピーク(極大値P1)を有する。通過帯域B1は、第5周波数f5と、第5周波数f5よりも高い第6周波数f6と、を含む。第5周波数f5におけるフィルタ20の通過率はピーク値の半分(P1/2)であり、第6周波数f6におけるフィルタ20の通過率はピーク値の半分(P1/2)である。
第4周波数f4は、通過帯域B1に含まれる。例えば、第4周波数f4は、フィルタ20の周波数特性の半値全幅の範囲に入る。換言すれば、第4周波数f4は、第5周波数f5と第6周波数f6との間の周波数である。これにより、フィルタ20は、第2モードによる電磁波を通す。
一方、第3周波数f3は、通過帯域B1に含まれない。例えば、第3周波数f3は、第5周波数f5よりも低い。または、第3周波数f3は、第6周波数f6よりも高い。このため、フィルタ20は第1モードによる電磁波を通さない。なお、図3に示した例では、第3周波数f3は第4周波数f4よりも低いが、実施形態はこの例に限らない。
前述した通り、第1周波数f1の成分を含む第1電磁波によって、第1モードが励起される。ジョセフソン接合による非線形性は、例えば、共振器内光子数が増えると共振周波数が下がる性質を有することがある。このため量子計算に利用する場合、第1周波数f1の半値f1/2に等しい第3周波数f3は、第1の共振周波数以上であることが望ましい。なお、第1電磁波は、第2周波数f2の成分を含まず、第1電磁波が共振器12に印加されている場合には第2モードは、実質的に励起されない。
一方、第4周波数f4(第2周波数f2と第3周波数f3との和)は、第2の共振周波数と等しいことが望ましい。実施形態においては、第4周波数f4と第2の共振周波数との差(第1差)を通過帯域B1の幅よりも小さくする。例えば、第1差をフィルタ20の周波特性の半値全幅の範囲以内とする。換言すれば、第1差は、第5周波数f5と第6周波数f6との差よりも小さい。
これにより、第1周波数f1及び第2周波数f2の成分を含む電磁波によって、第1モード及び第2モードが励起される。
第1周波数f1の成分を含む第1電磁波により第1モードが励起され、共振器12が第3周波数f3で発振する場合について考える。このとき、第3周波数f3におけるフィルタ20の通過率Raは低いため、第3周波数f3の電磁波は、フィルタ20を介して導電部30へ伝搬しにくい。したがって、第1電磁波が共振器12に印加されている場合には、フィルタ20及び導電部30を介した共振器12のエネルギー損失は小さい。
一方、第1及び第2周波数f1、f2の成分を含む第2電磁波により、共振器12は、第3及び第4周波数f3、f4で発振する。このとき、第4周波数f4におけるフィルタの通過率Raは高いため、第4周波数f4の電磁波は、フィルタ20を介して導電部30へ伝搬する。したがって、第2電磁波が共振器12に印加されている場合には、第1電磁波が共振器12に印加されている場合に比べて、共振器12のエネルギー損失が大きい。
以上説明したように、実施形態に係る発振装置100においては、共振器12と導電部30との間にフィルタ20が設けられている。これにより、dc SQUID内の磁束の制御によって損失を調整することができる。
このような発振装置100を、例えば、量子計算機に用いることができる。例えば、複数の発振装置100のネットワークの発振現象を利用して、組み合わせ最適化問題を解くことができる。非線形発振器を用いた量子計算機では、計算中においては、できるだけ発振器のエネルギーを外に出さず、計算結果を読み出すときにだけエネルギーを外に取り出せるように、読み出しのオンオフを行うことが望まれる。
一方、発振器と読み出しラインとが容量性結合されている場合には、計算中に読み出しを完全にオフにすることが難しい。このため、読み出しのオンオフ比を大きくすることが難しい場合がある。
これに対して、発振装置100を量子計算機に用いた場合には、損失を調整することができるため、計算中の損失を小さくすることができる。実施形態によれば、ジョセフソン接合を有する超伝導回路で実装された非線形発振器の読み出しにおいて、オンオフができ、かつ、オフ時には発振器の損失を非常に小さくすることができる。
以下では、発振装置における発振状態の読み出し(測定)について説明する。
既に述べたとおり、共振器12には、複数のモードが存在する。以下では、最も共振周波数が低いモードを基本モード、それ以外のモードを高次モードと呼ぶ。高次モードは共振周波数が低いものから順に1次、2次、と番号を付ける。
なお、前述の第1モード及び第2モードのそれぞれは、基本モード及び高次モードの中から任意に選択され得る。例えば、前述の第1モードを基本モードとし、前述の第2モードを1次モードとすることができる。
上記の共振器12は、ジョセフソン接合により、カー効果と呼ばれる非線形性を有する。dc SQUID内の磁束を基本モードの共振周波数(例えば第1の共振周波数に対応する)の約2倍の周波数(例えば第1周波数f1に対応する)で変化させ、ジョセフソンエネルギーを変調することで、基本モードがパラメトリック励起され、発振が起こる。
ジョセフソン接合による非線形性のために、基本モードと高次モードとの間には、次のハミルトニアンで記述される相互作用が存在する(基本モードは発振角周波数(パラメトリック励起角周波数の半値)、高次モードはその共振角周波数の回転座標系で表示されている)。
Figure 2018011022

ここで、aは基本モードの消滅演算子、aはn次モードの消滅演算子を表す。係数E(n) intは基本モードとn次モードとの相互作用の係数であり、dc SQUIDのジョセフソンエネルギーに比例する。
通常は発振周波数ω/2(基本モードの共振角周波数ωに近い)と、n次モードの共振角周波数ωnと、の差(ω‐ω/2)が十分大きい。このため、速い振動因子
Figure 2018011022

のために、上記の相互作用は無視され、高次モードは励起されない。しかし、dc SQUID内の磁束をこの角周波数差(ω‐ω/2)に等しい角周波数(例えば第2周波数f2に対応する)で変調すると、ジョセフソンエネルギーがその角周波数で変調され、ハミルトニアンの中の上記の速い振動因子がキャンセルし、基本モードからn次モードへのエネルギー変換が起こる。その結果、角周波数ω(例えば第4周波数f4に対応する)の電磁波が発生する。
そこで、角周波数ωの電磁波を通すフィルタ20を介して共振器12を読み出しライン(導電部30)と結合し、発生した角周波数ωの電磁波の状態を測定する。この測定によって基本モードの状態を読み出すことができる。一方、基本モードはフィルタ20を通れないので、角周波数(ω‐ω/2)の変調がない限り、基本モードのエネルギーが外には出ることはない。
以上のように、共振器12と読み出しラインとの間に、共振器12のn次モードを通すが基本モードは通さないフィルタを設置することで、計算の際は基本モードの損失を非常に小さくことができる。読み出しの際は、発振周波数とn次モードの共振周波数との差に相当する周波数の変調を、発振器のdc SQUID内の磁束に印加する。これにより、基本モードのエネルギーをn次モードに変換し、発生したn次モードの電磁波をフィルタを介して読み出しラインに取り出して測定する。したがって、基本モードの状態を読み出せる。このようにして、大きなオンオフ比が実現でき、かつ、オフ時の基本モードの損失を非常に小さくすることができる。
図3に関して説明した通り、上記の周波数の設定は、フィルタ20のバンド幅(通過帯域B1)と同程度の精度で行われるものとする。
実施形態に係る状態読み出し方式は、受動素子であるフィルタ20を共振器12と読み出しラインとの間に設置するだけで行える。この状態読み出し方式においては、パラメトリック励起のためにもともとあったdc SQUIDをそのまま利用して、読み出しに必要な変調を行える。このため、dc SQUIDを持つ読み出しラインを用いる方式よりも簡便であるという利点もある。
以下、図1に示した回路を用いた実施例について説明する。
ここでは、読み出しに使う高次モードとして1次モードを用いることとする。
dc SQUID励起用外部電流により磁束を変調されたdc SQUIDのジョセフソンエネルギーを
Figure 2018011022

とすると、この非線形発振器のハミルトニアンは、近似的に次のようになる。
Figure 2018011022

ここで、
Figure 2018011022

は、パラメトリック励起に対する基本モードの離調である。
は各モードのカー係数であり、次式で表される。
Figure 2018011022

pはパラメトリック励起振幅であり、次式で表される。
Figure 2018011022

は、基本モードと1次モードとの結合係数であり、次式で表される。
Figure 2018011022

αnは、定数であり、次式で表される。
Figure 2018011022

ここで、φは、磁束量子を2πで割ったものであり、次式で表される。
Figure 2018011022

は、導波路中の各モードの波数であり、
Figure 2018011022

および、
Figure 2018011022

を満たす。ここで、C、Lは、導波路の単位長さ当たりのキャパシタンスとインダクタンスである。
Figure 2018011022

は、導波路の特性インダクタンスである。
Figure 2018011022

は、dc SQUIDのジョセフソンインダクタンスである。
以下、パラメータの具体的な値を選んで説明する。
典型的な値として、C=150(フェムトファラッド/ミリメートル:fF/mm)、Zw=50(オーム:Ω)、ω/2π=5(ギガヘルツ:GHz)とする。
Figure 2018011022

とする。これで残りのパラメータはCとLだけで決まる。以下、実施例1ではCを比較的大きい値である100fFに、実施例2ではCを比較的小さい値である10fFに設計した場合を説明する。
(第1の実施例)
ここでは、Cを比較的大きい値である100fFとする。このとき、KとpをLの関数として表すと図4のようになる。
図4は、第1の実施例におけるカー係数及びパラメトリック励起振幅の計算結果を例示するグラフ図である。
Lが6mmに近い値になるとKが小さくなり、非線形性が小さいため望ましくない。Lがゼロに近いと、pをKに比べて大きくすることが難しくなり、発振器として望ましくない。よって今の場合、Lは1mm以上4mm以下が望ましい。
図5は、第1の実施例における高次モードの共振周波数の計算結果を例示するグラフ図である。
図5は、Lが1mm、2mm、3mmまたは4mmの場合における、高次モードの共振周波数を示す。高次モードの共振周波数が基本モードの共振周波数5GHzから大きくずれていることがわかる。ある高次モードの共振周波数と、別の高次モードの共振周波数との差は、10GHz以上であることが分かる。
図6は、第1の実施例における基本モードと1次モードの結合係数の計算結果を例示するグラフ図である。図6は、gのL依存性を示している。gは、L=2.5mm付近で最大値となる。gの値は、g/2π≒140MHzと十分大きい。よって、変調によって基本モードから1次モードへ効率よく変換することができる。
1次モードだけを通すフィルタについて説明する。例として、gが最大となるL=2.5mmの場合を考える。このとき、1次モードの共振周波数は、22.6GHzとなる。よって、22.6GHzを通すフィルタを発振器と読み出しラインとの間に設置する。このようなフィルタは、基本モードの共振周波数が22.6GHzであるλ/2導波路共振器で実装できる。例えば、導波路の単位長さ当たりのキャパシタンスと特性インピーダンスとを、それぞれ、上記と同じ150fF/mmと50Ωとする。このとき、22.6GHzの波長は5.90mmであるので、共振器の長さをその半分の2.95mmとすればよい。発振器の基本モードの共振周波数は5GHzであるため、基本モードによる電磁波は、このフィルタを通ることはできない。
(第2の実施例)
ここでは、Cを比較的小さい値である10fFとする。このとき、KとpをLの関数として表すと図7のようになる。
図7は、第2の実施例におけるカー係数及びパラメトリック励起振幅の計算結果を例示するグラフ図である。
Lが6mmに近い値になるとKが小さくなり、非線形性が小さいため望ましくない。Lが1mm以下だと、pをKに比べて大きくすることが難しくなり、発振器として望ましくない。よって今の場合、Lは2mm〜4mmが望ましい。
図8は、第2の実施例における高次モードの共振周波数の計算結果を例示するグラフ図である。
図8は、Lが2mm、3mmまたは4mmの場合の高次モードの共振周波数を示す。高次モードの共振周波数が基本モードの共振周波数5GHzから大きくずれていることがわかる。ある高次モードの共振周波数と、別の高次モードの共振周波数との差は、10GHz以上であることが分かる。
図9は、第2の実施例における基本モードと1次モードの結合係数の計算結果を例示するグラフ図である。図9は、gのL依存性を示している。gはL=2.3mm付近で最大値となる。gの値はg/2π≒145MHzと十分大きい。よって、変調によって基本モードから1次モードへ効率よく変換することができる。
1次モードだけを通すフィルタについて説明する。例として、gが最大となるL=2.3mmの場合を考える。このとき、1次モードの共振周波数は、29.1GHzとなる。よって、29.1GHzを通すフィルタを発振器と読み出しラインとの間に設置する。このようなフィルタは、基本モードの共振周波数が29.1GHzであるλ/2導波路共振器で実装できる。導波路の単位長さ当たりのキャパシタンスと特性インピーダンスとを、それぞれ、上記と同じ150fF/mmと50Ωとする。このとき、29.1GHzの波長は4.58mmであるので、共振器の長さをその半分の2.29mmとすればよい。発振器の基本モードの共振周波数は5GHzであるため、基本モードによる電磁波は、このフィルタを通ることはできない。
(第3の実施例)
図10は、実施形態に係る計算装置を例示する模式図である。
図10に表したように、計算装置200(量子計算装置)は、複数の発振装置100と結合共振器150とを含む。この例では、複数の発振装置100として、第1発振装置101と第2発振装置102が設けられている。第1発振装置101と第2発振装置とは、結合共振器150を介して結合している。
結合共振器150は、配線部52(超伝導部)と、共振器50aと、共振器50bと、電磁波印加部51aと、電磁波印加部51bと、を含む。配線部52は、導波路である。
共振器50a及び共振器50bは、それぞれ、dc SQUID構造を有する。すなわち、各共振器は、2つのジョセフソン接合により形成されたループ状の超伝導回路である。回路上において、配線部52の一端と接地電位との間に共振器50aが設けられ、配線部52の他端と接地電位との間に共振器50bが設けられている。
電磁波印加部51aは、電流により共振器50a(dc SQUID)内の磁束を変調することができる。同様に、電磁波印加部51bは、電流により共振器50b(dc SQUID)内の磁束を変調することができる。
第1発振装置101の共振器12(超伝導部121)は、キャパシタC3によって、結合共振器150の配線部52と容量性結合する。同様に、第2発振装置102の共振器12(超伝導部121)は、キャパシタC4によって、結合共振器150の配線部52と容量性結合する。
このように実施形態に係る計算装置200においては、複数の発振装置100のそれぞれが、dc SQUIDで終端された結合共振器と容量性結合する。これにより、結合共振器を介して発振装置100同士が結合され、発振装置100のネットワークが形成される。
図10では2つの発振装置100が結合される場合を例示したが、実施形態においては3つ以上の発振装置100が設けられてもよい。この場合には、発振装置100の腕の数を増やし、複数の発振装置100の間のそれぞれに結合共振器150を設ければよい。
図10に表したように、計算装置200は、測定器151及び制御装置152と電気的に接続される。制御装置152は、各発振装置100の系のパラメータ(分岐パラメータと呼ぶ)を個別に制御する。例えば、制御装置152は、各発振装置100の電磁波印加部11の電流を制御する。
測定器151は、各発振装置100の導電部30(読み出しライン)と電気的に接続されている。測定器151は、導電部30を介して、各発振装置100の出力を測定する。計算装置200は、この測定結果によって計算結果を得ることができる。測定器151は、例えば電場振幅の位相のパリティを測定する。
計算装置200は、例えば、組み合わせ最適化問題を解くことに利用される。
発振装置100は、単独である場合、系のパラメータ(分岐パラメータ)を制御パラメータとする量子断熱変化によって、1つの量子状態を分岐させ区別可能な量子状態の重ね合わせを生成することが可能である。計算中における発振装置100の損失は、その影響が無視できるほど小さいとする。例えば、発振装置100は、初期状態を真空状態としてパラメトリック励起振幅p(発振装置100の分岐パラメータ)をゼロから徐々に大きくしていくと、2つの発振状態の量子力学的な重ね合わせを生成する。
このような発振装置100を複数用いる計算装置200は、初期状態を真空とした量子断熱変化を利用して最適解を見つけ出す。計算においては、解きたい問題に合わせて発振装置100の間の結合を設定する。例えば、発振装置100のネットワークのハミルトニアンは、イジングモデルを例として考えることができる。発振装置100の間の結合の設定は、イジングスピン同士の結合定数の設定に対応する。
結合を設定した後、分岐パラメータを徐々に変化させる。計算の始めにおいては、分岐パラメータはゼロであり、初期状態である真空状態は全系の基底状態である。分岐パラメータを十分ゆっくり変化させると、量子断熱定理により、全系の状態は最終的なハミルトニアンの基底状態へと変化する。ここで、分岐パラメータが十分大きい場合、非線形項(パラメトリック増幅とカー効果)が主要となり、発振振幅はどの発振装置においても同程度となり、位相だけが異なる状況になる。そして、各発振装置100からこの位相を測定して、測定結果から計算結果を得る。
このように発振装置100のネットワークによって発振現象(分岐現象)と量子効果を利用して組み合わせ最適化問題を解くことができる。
2つの発振装置100をキャパシタを介して直接結合することも可能である。しかし、2つの発振装置100を直接結合する場合、発振装置100の配置の自由度が低い上、結合定数を変更することが困難である。そこで、図10の例では、発振装置100同士を結合共振器150で結合する。これにより、配置の自由度が向上する。発振装置100と結合共振器150との結合強度や結合共振器150の離調を調整することで、解きたい問題に応じた結合定数の変更が容易になる。
実施形態は、例えば、以下の構成を含んでも良い。
(構成1)
ジョセフソン接合を含む共振器と、
第1周波数の成分を含む第1電磁波と、前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波と、を前記共振器に印加する電磁波印加部と、
フィルタと、
前記フィルタを通過した電磁波を伝達する導電部と、
を備え、
前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4周波数で発振し、
前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い発振装置。
(構成2)
前記第3周波数は、前記第1周波数の半分と等しく、
前記第4周波数は、前記第2周波数と前記第3周波数との和に等しい構成1記載の発振装置。
(構成3)
前記フィルタの1つの通過帯域に含まれる第5周波数における前記フィルタの通過率は、前記フィルタの通過率のピーク値の半分であり、
前記通過帯域に含まれ前記第5周波数よりも高い第6周波数における前記フィルタの通過率は、前記ピーク値の半分であり、
前記第4周波数は、前記第5周波数と前記第6周波数との間であり、
前記第3周波数は、前記第5周波数よりも低い、または、前記第6周波数よりも高い構成1または2に記載の発振装置。
(構成4)
前記フィルタは、前記フィルタの第1位置において前記共振器と容量性結合し、前記第1位置とは異なる前記フィルタの第2位置において前記導電部と容量性結合する構成1〜3のいずれか1つに記載の発振装置。
(構成5)
前記第3周波数に最も近い前記共振器の共振周波数は、前記第3周波数以下である構成1〜4のいずれか1つに記載の発振装置。
(構成6)
前記電磁波印加部は、前記共振器が有するループ内の磁束を変調する構成1〜5のいずれか1つに記載の発振装置。
(構成7)
前記フィルタは、導波路を含み、
前記導波路の長さは、前記第4周波数の電磁波の前記導波路内での波長の0.4倍以上0.6倍以下である構成1〜6のいずれか1つに記載の発振装置。
(構成8)
前記共振器は、複数の共振周波数を有し、
前記第3周波数に最も近い前記共振器の共振周波数は、前記複数の共振周波数のうち最も低い構成1〜7のいずれか1つに記載の発振装置。
(構成9)
構成1〜8のいずれか1つに記載の発振装置を複数備え、
複数の前記発振装置は、第1発振装置と第2発振装置とを含み、
前記第1発振装置と前記第2発振装置とは、互いに結合された計算装置。
(構成10)
配線部を含む結合共振器をさらに備え、
前記第1発振装置と前記第2発振装置とは、前記結合共振器を介して結合された構成9記載の計算装置。
(構成11)
前記結合共振器は、前記配線部の一端と接地電位との間に設けられたジョセフソン接合を有する構成10記載の計算装置。
(構成12)
前記結合共振器は、前記結合共振器が有するループ内の磁束を変調する電磁波印加部をさらに含む構成11に記載の計算装置。
(構成13)
前記第1発振装置は、前記結合共振器の前記配線部と容量性結合する構成10〜12のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成14)
ジョセフソン接合を有するループ有し、前記ループ内の磁束を第1周波数で変調することにより前記第1周波数の半値に等しい第2周波数で発振する共振器の発振状態の測定方法であって、
前記第1周波数の変調に加え、第3周波数の変調を前記ループの前記磁束に印加することで、前記第2周波数と前記第3周波数との和に等しい第4周波数で前記共振器を発振させ、
前記第4周波数の電磁波を通すフィルタを介して、前記第4周波数の前記電磁波を読み出しラインへ取り出し、
前記読み出しラインにおいて前記第4周波数の電磁波を測定する、測定方法。
(構成15)
ジョセフソン接合を有する共振器に第1周波数の成分を含む第1電磁波を印加し、
前記共振器に前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波を印加し、
前記共振器からフィルタを介して伝搬した電磁波を測定する、
前記共振器の発振状態の測定方法であって、
前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4共振周波数で発振し、
前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い測定方法。
(構成16)
前記第3周波数は、前記第1周波数の半分と等しく、
前記第4周波数は、前記第2周波数と前記第3周波数との和に等しい構成15記載の測定方法。
(構成17)
前記フィルタの1つの通過帯域に含まれる第5周波数における前記フィルタの通過率は、前記フィルタの通過率のピーク値の半分であり、
前記通過帯域に含まれ前記第5周波数よりも高い第6周波数における前記フィルタの通過率は、前記ピーク値の半分であり、
前記第4周波数は、前記第5周波数と前記第6周波数との間であり、
前記第3周波数は、前記第5周波数よりも低い、または、前記第6周波数よりも高い構成15または16に記載の測定方法。
(構成18)
前記フィルタは、前記フィルタの第1位置において前記共振器と容量性結合し、前記第1位置とは異なる前記フィルタの第2位置において導電部と容量性結合する構成15〜17のいずれか1つに記載の測定方法。
実施形態において、電気的に接続される状態は、複数の導体が直接接する状態の他に、複数の導体が他の導体を介して接続される場合を含む。電気的に接続される状態は、複数の導体が、スイッチング及び増幅などの機能を有する素子を介して接続される場合を含む。
実施形態によれば、損失を調整できる発振装置、計算装置及び測定方法が提供できる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、共振器、電磁波印加部、フィルタ及び導電部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した発振装置、計算装置及び測定方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての発振装置、計算装置及び測定方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…発振器、 11…電磁波印加部、 12…共振器、 12a…ループ、 12b…導波路、 20…フィルタ、 30…導電部、 40…基板、 45…導電膜、 50a、50b…共振器、 51a、51b…電磁波印加部、 52…配線部、 100〜102…発振装置、 121、122…超伝導部、 123…端部、 150…結合共振器、 151…測定器、 152…制御装置、 200…計算装置、 201…第1位置、 202…第2位置、 301…端部、 B1…通過帯域、 C0〜C4…キャパシタ、 Cj…キャパシタンス、 J1、J2…ジョセフソン接合、 L…長さ、 P1…極大値、 Ra…通過率、 f1〜f6 第1〜第6周波数

Claims (10)

  1. ジョセフソン接合を含む共振器と、
    第1周波数の成分を含む第1電磁波と、前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波と、を前記共振器に印加する電磁波印加部と、
    フィルタと、
    前記フィルタを通過した電磁波を伝達する導電部と、
    を備え、
    前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4周波数で発振し、
    前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い発振装置。
  2. 前記第3周波数は、前記第1周波数の半分と等しく、
    前記第4周波数は、前記第2周波数と前記第3周波数との和に等しい請求項1記載の発振装置。
  3. 前記フィルタの1つの通過帯域に含まれる第5周波数における前記フィルタの通過率は、前記フィルタの通過率のピーク値の半分であり、
    前記通過帯域に含まれ前記第5周波数よりも高い第6周波数における前記フィルタの通過率は、前記ピーク値の半分であり、
    前記第4周波数は、前記第5周波数と前記第6周波数との間であり、
    前記第3周波数は、前記第5周波数よりも低い、または、前記第6周波数よりも高い請求項1または2に記載の発振装置。
  4. 前記電磁波印加部は、前記共振器が有するループ内の磁束を変調する請求項1〜3のいずれか1つに記載の発振装置。
  5. 前記フィルタは、導波路を含み、
    前記導波路の長さは、前記第4周波数の電磁波の前記導波路内での波長の0.4倍以上0.6倍以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載の発振装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の発振装置を複数備え、
    複数の前記発振装置は、第1発振装置と第2発振装置とを含み、
    前記第1発振装置と前記第2発振装置とは、互いに結合された計算装置。
  7. 配線部を含む結合共振器をさらに備え、
    前記第1発振装置と前記第2発振装置とは、前記結合共振器を介して結合された請求項6記載の計算装置。
  8. ジョセフソン接合を有するループを有し、前記ループ内の磁束を第1周波数で変調することにより前記第1周波数の半値に等しい第2周波数で発振する共振器の発振状態の測定方法であって、
    前記第1周波数の変調に加え、第3周波数の変調を前記ループの前記磁束に印加することで、前記第2周波数と前記第3周波数との和に等しい第4周波数で前記共振器を発振させ、
    前記第4周波数の電磁波を通すフィルタを介して、前記第4周波数の前記電磁波を読み出しラインへ取り出し、
    前記読み出しラインにおいて前記第4周波数の電磁波を測定する、測定方法。
  9. ジョセフソン接合を有する共振器に第1周波数の成分を含む第1電磁波を印加し、
    前記共振器に前記第1周波数の成分及び第2周波数の成分を含む第2電磁波を印加し、
    前記共振器からフィルタを介して伝搬した電磁波を測定する、
    前記共振器の発振状態の測定方法であって、
    前記共振器は、前記第1電磁波により第3周波数で発振し、前記第2電磁波により前記第3周波数及び第4共振周波数で発振し、
    前記フィルタの前記第4周波数における通過率は、前記フィルタの前記第3周波数における通過率よりも高い測定方法。
  10. 前記フィルタの1つの通過帯域に含まれる第5周波数における前記フィルタの通過率は、前記フィルタの通過率のピーク値の半分であり、
    前記通過帯域に含まれ前記第5周波数よりも高い第6周波数における前記フィルタの通過率は、前記ピーク値の半分であり、
    前記第4周波数は、前記第5周波数と前記第6周波数との間であり、
    前記第3周波数は、前記第5周波数よりも低い、または、前記第6周波数よりも高い請求項9記載の測定方法。
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