JP6542165B2 - 計算装置及びサンプリング方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、計算装置及びサンプリング方法に関する。
例えば、人工知能に用いられるボルツマンマシンの学習では、ボルツマン分布に従うサンプリング(ギブスサンプリング)が行われる。例えば、ギブスサンプリングを行う計算装置として、量子力学を利用して組み合わせ最適化問題を解く量子アニーリングマシンが利用される。サンプリングを行うことができる新規な計算装置が望まれる。
G. E. Hinton and R. R. Salakhutdinov, Science 313, 504 (2006) S. H. Adachi, M. P. Henderson, arXiv:1510.06356 (2015) M. Benedetti et al., arXiv:1510.07611 (2015) M. H. Amin, Phys. Rev. A 92, 052323 (2015)
本発明の実施形態は、新規な計算装置及びサンプリング方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、発振器ネットワークと、制御部と、を含む計算装置が提供される。前記発振器ネットワークは、互いに結合された複数の発振器を含む。前記制御部は、前記発振器ネットワークを制御する。前記複数の発振器のそれぞれは、非線形エネルギーシフトを有する。前記制御部は、サンプリング動作を複数回行う。前記サンプリング動作は、前記複数の発振器の発振を停止させる信号を出力する第1動作と、前記複数の発振器を第1確率分布に関するパラメータに基づいて発振させる信号を出力する第2動作と、前記複数の発振器において、発振により生じる電磁波の位相を測定する信号出力する第3動作と、を含む。
実施形態に係る計算装置を例示するブロック図である。 実施形態に係る計算装置におけるサンプリング方法を例示するフローチャートである。 実施形態に係る計算装置におけるサンプリング方法を例示するフローチャートである。 実施形態に係る計算装置の動作を例示するグラフ図である。 実施形態に係る計算装置の数値シミュレーション結果を例示するグラフ図である。 実施形態に係る計算装置の数値シミュレーション結果を例示するグラフ図である。 実施形態に係る計算装置の数値シミュレーション結果を例示するグラフ図である。 実施形態に係る計算装置の一部を例示する模式図である。 実施形態に係る計算装置の一部を例示する模式図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る計算装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、実施形態に係る計算装置100は、制御部60と、発振器ネットワーク70と、を含む。計算装置100は、例えば、指定された確率分布に対応するサンプルを出力する量子ギブスサンプラー(量子力学を利用したギブスサンプラー)である。
制御部60は、発振器ネットワーク70の動作を制御する。図1に示すように、制御部60は、パラメータ入力部61と、発振器ネットワークパラメータ制御部62と、サンプル出力部63と、を含む。
制御部60の少なくとも一部には、例えば、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路を用いることができる。制御部60の少なくとも一部には、例えば、IC(Integrated Circuit)チップセットを用いても良い。制御部60には、汎用プロセッサを用いてもよい。制御部60に含まれる複数のブロックのそれぞれに対応する回路を用いてもよい。制御部60に含まれるブロックの少なくとも一部を集積した回路を用いてもよい。1つのブロックに、複数の回路を用いてもよい。制御部60に含まれる複数のブロックは、一体として設けられてもよい。
パラメータ入力部61及びサンプル出力部63の少なくともいずれかは、例えば、入出力端子でもよい。パラメータ入力部61及びサンプル出力部63の少なくともいずれかは、入出力インターフェイスでもよい。入出力インターフェースを介して、有線又は無線により、外部との通信が可能である。
発振器ネットワーク70は、互いに結合された複数の発振器10を含む。図1の例では、発振器ネットワーク70は、3つの発振器10(発振器10a、発振器10b及び発振器10c)を含む。実施形態において、発振器ネットワーク70に含まれる発振器10の数は、2以上の任意の整数である。
発振器10は、例えば非線形エネルギーシフト(非線形性)を有する。例えば、発振器10内のエネルギーが、発振器10内の光子数に対して非線形関数でシフトする。発振器10において、発振器10のパラメータの変調によって、パラメトリック発振が生じる。発振器10は、発振器10のパラメータを変調して発振させるパラメータ変調部10p(例えば後述する第1電磁波印加部11)を含む。発振器10は、例えば、ジョセフソン接合を有する超伝導回路である。
このような非線形発振器ネットワークは、損失が無視できれば、量子断熱変化によって組み合わせ最適化問題を解くために利用される(Sci. Rep. 6, 21686 (2016))。非線形発振器ネットワークを、量子ゲート操作によって万能量子計算機として利用することもできる(Phys. Rev. A 93, 050301(R) (2016))。これらの場合には、発振器における損失はできるだけ小さくされる。
本実施形態に係る計算装置100においては、複数の発振器10が発振する際に、発振器10のそれぞれにエネルギーの損失を付与する。ここで、付与する損失は、発振器の量子性を生かすのに十分小さいものとする。このような損失のある非線形発振器をネットワークとすることで、ボルツマンマシンの学習にも利用できるギブスサンプリングを行う。
量子アニーリングマシンは、熱平衡状態を利用してギブスサンプリングを実現する。これに対して、実施形態に係る計算装置100(発振器ネットワーク70)は、制御可能な発振器10の損失による緩和を通して、非平衡定常状態に至る。これにより、ギブスサンプリングを行う。
1つの非線形発振器が、小さな損失による緩和を通して非平衡定常状態に至ると、発振状態は、ボルツマン分布に従う。その緩和過程は、「量子加熱(quantum heating)」と呼ばれる。その実効温度は「量子温度(quantum temperature)」と呼ばれる(M. I. Dykman et al., Phys. Rev. A 83, 052115 (2011))。本実施形態においては、この量子効果を発振器ネットワークに拡張する。これにより、ボルツマンマシンの学習にも利用できるギブスサンプリングが可能となる。
後述するように、計算装置100においては、発振器10のパラメータにより容易に量子温度を制御できる。このため、計算装置100においては、例えば、熱平衡状態を用いる量子アニーリングマシンに比べ、信頼性、制御性が高い。
図2及び図3は、実施形態に係る計算装置におけるサンプリング方法を例示するフローチャートである。
図2に示すように、ステップS101において、制御部60は、統計パラメータと、サンプル数Nとを取得する。パラメータ入力部61に、統計パラメータ({Ji、j}、{h}及びβ)と、サンプル数(N)と、が入力される。統計パラメータは、サンプリング対象の確率分布(第1確率分布)を指定するパラメータである。統計パラメータの詳細については後述する。サンプル数(N)は、後述するサンプリング処理を実施する回数に対応する。
ステップS102において、発振器ネットワークパラメータ制御部62は、パラメータ入力部61に入力された統計パラメータに基づき、発振器ネットワーク70のパラメータ(κ、p、Δ、{−ξi、j}{ξ})を算出(設定)する。この発振器ネットワーク70のパラメータは、複数の発振器10の発振を制御するパラメータである。発振器ネットワーク70のパラメータの詳細については後述する。
ステップS103において、発振器ネットワークパラメータ制御部62は、サブルーチンをN回行う(サンプリング動作)。
図3は、ステップS103のサブルーチン(サンプリング処理)を示す。1回のサンプリング処理は、ステップSA(初期化処理)と、ステップSB(発振処理)と、ステップSC(測定処理)と、を含む。
ステップSAにおいて、制御部60は、複数の発振器10の発振を停止させる信号を出力する(第1動作)。ステップSBにおいて、制御部60は、複数の発振器10を発振させる信号を出力する(第2動作)。この信号は、統計パラメータから求められる発振器ネットワーク70のパラメータに基づく。ステップSCにおいて、制御部60は、複数の発振器10の発振により生じる電磁波を測定する(第3動作)。すなわち、制御部60は、電磁波を測定する信号(測定器に電磁波を測定させる信号)を出力する。
例えば、複数の発振器10のそれぞれにおいて、電磁波の位相を測定する。複数の発振器10の状態は、符号が逆符号の2つの発振状態の量子力学的な重ね合わせである。符号が逆符号の2つの発振状態をイジングスピンの±1に対応させる。測定された位相の180°ずつの2つの範囲に応じて、+1又は−1(電磁波の振幅の符号)を測定結果{S}として得る。Sの値は、i番目の発振器10における電磁波の振幅の符号である。発振器10の数をNspin個とすると、1回のサンプリング処理によって得られる1つのサンプル({S})は、Nspin個の値(+1又は−1)のセットである。
図2に示したように、ステップS104において、サンプル出力部63は、N回のサンプリング処理によって得られたN個(Nセット)のサンプル{S(n):n=1、2、…、N}を外部にまとめて出力する。測定するごとに、例えばステップSCにおいて測定結果を出力することも可能である。
以上説明したように、実施形態に係る計算装置100は、複数回のサンプリング動作によって、指定された確率分布に対応するサンプルを出力することができる。
前述のように、実施形態に係る計算装置100は、発振器10の損失による緩和を通して、非平衡定常状態に至る。これにより、ギブスサンプリングを行うことができる。
一方、発振器10の損失による緩和の速度に対して、発振器10が発振する時間が短すぎると、発振器10は非平衡定常状態に至ることが難しい。
これに対して、実施形態においては、κ>1/(T×nmax×Nspin)を満たす。T(秒)は、1回のサンプリング動作に要する時間である。nmaxは、複数の発振器10の1つのうちの平均光子数の、1回のサンプリング動作の時間内における最大値である。κ(ヘルツ)は、1回のサンプリング動作における複数の発振器10の1つの緩和速度である。Nspinは、複数の発振器10の数(後述する全イジングスピンの数)である。平均光子数は、複数の発振器10の1つあたりの光子数である。
発振器10は、例えばカー効果と呼ばれる非線形性を有する。そのため、発振器10内のエネルギーは、発振器10の光子数に比例するエネルギーから発振器10内の光子数の非線形関数でシフトする。実施形態において、発振器10に付与される損失は、量子性を生かすのに十分小さくされる。例えば、κは、前記の非線形エネルギーシフトをプランク定数で割った値よりも小さい。
図4は、実施形態に係る計算装置の動作を例示するグラフ図である。
図4は、複数回のサンプリング動作における、1つの発振器10の発振を例示する概念図である。横軸は時間T1であり、縦軸は振幅A1である。
1回のサンプリング動作の時間(T)は、例えば、初期化処理を行う時間(T)と、発振処理を行う時間(T)と、測定処理を行う時間(T)と、を含む。例えば、1回のサンプリング動作の時間(T)は、発振器10における発振が停止した時刻から、発振器10における発振が再び停止するまでの時間である。測定処理を行う時間は、発振処理を行う時間に含まれるとしてもよい。
以下、実施形態に係る計算装置、及び、その数値シミュレーション結果について説明する。この例では、4つの発振器10を用いる。
ボルツマンマシンへの応用を考え、次のように無次元量のエネルギーを定義する。
Figure 0006542165

ビット(0、1)の代わりに±1を取る変数(イジングスピン){s}を用い、イジングモデルと同じ形を用いた。
{h}は、イジングスピンのそれぞれにおける外場を表す定数である。
{Ji,j}は、イジングスピン同士の相互作用を表す定数である。{Ji,j}は、次式を満たす。
Figure 0006542165

ボルツマン分布とは、各スピン配位の確率を次式で与えるものである。
Figure 0006542165

βは、(ボルツマン定数を1として)温度の逆数であり、逆温度と呼ばれる。
Zは、分配関数と呼ばれる規格化因子である。Zは、次式で与えられる。
Figure 0006542165

本数値シミュレーションでは、{Ji,j}と{h}を、−1以上+1以下の一様乱数として、次のように選んだ。
Figure 0006542165

Figure 0006542165

{Ji,j}の値及び{h}の値を上記以外の値とした場合でも、以下と同様のシミュレーション結果が得られる。
このボルツマン分布のサンプリングをするために、実施形態に係る計算装置100においては、発振器ネットワーク70を以下のようにする。まず、損失がないときの系のハミルトニアンを次のようにする(Sci. Rep. 6, 21686 (2016))。
Figure 0006542165

第1項は、発振器10のそれぞれに関する。「K」は、カー効果という非線形効果(上記の非線形性の例)のカー係数である。p(t)は、パラメトリック励起のポンプ振幅である。Δは、パラメトリック励起周波数の半値に対する発振器の共振角周波数の離調である(離調は、発振器10の共振角周波数をω、パラメトリック励起のポンプ周波数をωとして、Δ=ω−(ω/2))。第2項には、与えられたボルツマン分布の情報が含まれている。ξは、周波数の次元を持つ定数である。
例えば、すべての発振器10の初期状態を真空状態として、p(t)をゼロから十分ゆっくりと増加させて、発振器10を発振させる場合を考える。このとき、損失がなければ、量子断熱変化に従って基底状態が得られる。発振状態の振幅の符号をイジングスピンに対応させることで、イジングモデルの基底状態を得ることができる(Sci. Rep. 6, 21686 (2016))。
実施形態に係る計算装置100では、発振器10のそれぞれに意図的に損失を付与する。そのとき、系の状態を記述する密度演算子ρ(t)の時間発展方程式は、次のマスター方程式で与えられる。
Figure 0006542165

第2項は、損失による緩和を表し、κは、その緩和速度である。
このように損失がある場合に、p(t)をしきい値以上として、発振器10を発振させる。この場合、発振状態の振幅の符号をイジングスピンに対応させると、その確率分布が上記のボルツマン分布になる。数値シミュレーションの結果を以下に示す。
図5〜図7は、実施形態に係る計算装置の数値シミュレーション結果を例示するグラフ図である。
マスター方程式を数値的に解くために、量子トラジェクトリーシミュレーションの手法を用いる。100回のトラジェクトリーの平均によって、各スピン配位の確率を計算する。パラメータの値を次のようにする。「K」の単位を周波数の単位とし、K=1とする。Δ=1、ξ=0.2、κ=0.01、p(t)=3tanh(−t/500)とする。t=0〜500の範囲において計算を行う。図5は、最終時刻t=500における確率分布を表す。
図5の横軸は、エネルギーEを表す。図5の縦軸は確率P(E)を表す。図5は、片対数グラフであり、縦軸の目盛は対数目盛である。図5において、確率P(E)とエネルギーEとの関係を示す点が直線上にプロットされている。すなわち、確率P(E)は、ボルツマン分布に従う。逆温度は、この直線の傾きに対応する。図5の直線は、e−βE/Zを、β及びZをフィッティングパラメータとしてフィッティングした結果である。このフィッティングからβ=0.756と求まる。
図6及び図7のそれぞれは、図5に示したシミュレーションからΔ及びp(t)を変更した場合のシミュレーション結果を示す。図6の例では、Δ=0.5、p(t)=2.5tanh(−t/500)である。図7の例では、Δ=1.5、p(t)=3.5tanh(−t/500)である。どちらのグラフにおいても、確率P(E)とエネルギーEとの関係が直線状であることから、確率P(E)がボルツマン分布に従うことが分かる。
一方、逆温度に関しては、図6ではβ=1.15であり、図7ではβ=0.537である。このように、離調やポンプ振幅などの調整可能な系のパラメータを制御することで、逆温度を容易に制御できる。
上述のシミュレーションでは、ポンプ振幅をゼロからしきい値以上へ増加させ、最終時刻に発振状態を測定した。計算装置100をサンプリングに利用する際は、このような測定を繰り返して複数のサンプルを得る。1つのサンプルを測定した後、ポンプ振幅を一度しきい値以下にまで下げるなどして発振を止める(初期化処理)。その後、再びポンプ振幅を増加させるなどして発振器10を発振させ(発振処理)、発振状態を測定する(測定処理)。サンプリングにおいては、これらの初期化、発振、測定を繰り返す。これにより、前のサンプルとは独立なサンプルが得られる。
前述のように、計算装置100は、発振器10の損失による緩和を通して非平衡定常状態に至ることを利用してギブスサンプリングを行う。そのため、サンプリングの際の緩和速度κは、少なくとも、1回のサンプリング(発振を止める初期化、再発振、発振状態の測定)に要する時間Tと、サンプリングにおける発振器内の平均光子数の最大値nmaxと、全イジングスピン数Nspinと、の積の逆数1/(Tmaxspin)よりも大きい。
以下、計算装置100の例について説明する。
図8及び図9は、実施形態に係る計算装置の一部を例示する模式図である。
図8は、複数の発振器10のうちの1つ及びその周辺を回路図により模式的に表す。
図8に示すように、発振器10は、第1電磁波印加部11と、第1共振器21と、第1導電部31と、を含む。計算装置100は、第2電磁波印加部12と、第2共振器22と、第2導電部32と、を含む。
第1共振器21は、ジョセフソン接合を有する超伝導非線形共振器である。第1共振器21は、互いに接合された超伝導部121と超伝導部122とを含み、dc SQUID(超伝導量子干渉計)構造を有する。すなわち第1共振器21は、超伝導部121、122により設けられたループ(リング)21aを有する。超伝導部121と超伝導部122とは、ジョセフソン接合J1、J2により互いに接合されている。例えば、超伝導部121の一端と超伝導部122の一端との間に絶縁体が設けられており、超伝導部121の他端と超伝導部122の他端との間に絶縁体が設けられる。これにより、ループ21aが設けられる。
第1共振器21の中央は、導波路21bになっている。すなわち、超伝導部121は、ループ21aの端からループ21aの外側へ向かって延びる導波路21bを含む。
dc SQUID構造においては、ジョセフソン接合によるジョセフソンエネルギーをdc SQUID内の磁束によって制御することが可能である。第1共振器21は、ループ21a内の磁束の変化に応じて発振することができる。
第1電磁波印加部11は、電磁波を第1共振器21に印加する。第1電磁波印加部11には、dc SQUIDの発振モードを励起するための外部電流(dc SQUID励起用外部電流)が流れる。第1電磁波印加部11に高周波電流が流れることにより、変動磁界が発生する。これにより、第1電磁波印加部11は、dc SQUID内(ループ21a内)の磁束を制御する。
第1導電部31は、キャパシタC1を介して、第1共振器21(超伝導部121)と容量性結合する導電部である。
第2導電部32は、キャパシタC2を介して、第1共振器21(導波路21b)と、容量性結合している。第2導電部32の一部32aと導波路21bの端部123とは、互いに対向するように配置される。第2導電部32は、第1共振器21の発振によって生じた電磁波を伝達する。例えば、第2導電部32は、読み出しラインであり、測定器151と電気的に接続される。これにより、第1共振器21から伝搬した電磁波を測定することができる。制御部60は、測定器151の測定結果を取得する。測定器151は、制御部60の一部であってもよい。
第2導電部32の別の一部32bは、第2共振器22と電気的に接続される。第2共振器22は、第1共振器21と同様に、dc SQUID構造を有する。第2共振器22は、2つのジョセフソン接合J3、J4を有するループ22aを含む超伝導回路である。
第2電磁波印加部12は、電磁波を第2共振器22に印加する。第2電磁波印加部12には、外部電流(dc SQUID励起用外部電流)が流れ、変動磁界が発生する。これにより、第2電磁波印加部12は、第2共振器22のループ22a内の磁束を制御することができる。
制御部60(発振器ネットワークパラメータ制御部62)は、第1導電部31及び第1電磁波印加部11の動作を制御して第1共振器21の発振を制御する。
例えば、制御部60は、第1電磁波印加部11を流れる外部電流を制御する。これにより、制御部60は、第1共振器21のdc SQUID内の磁束のDC成分を制御して、発振器10の離調Δを制御する。制御部60は、第1共振器21のdc SQUID内の磁束の高周波変調(共振器の共振周波数の約2倍の周波数)によって、パラメトリック励起のポンプ振幅pを制御する。
制御部60は、第1導電部31を伝わる電磁波を制御して、外部励起(パラメトリック励起周波数の半値の周波数の電磁波)によってξhを制御する。
制御部60(発振器ネットワークパラメータ制御部62)は、第2電磁波印加部12の動作を制御して、発振器10の緩和速度(κ)を制御する。例えば、制御部60は、第2電磁波印加部を流れる外部電流を制御する。これにより、制御部60は、第2共振器22のdc SQUID内の磁束を制御して、第1共振器21と第2導電部32との結合強度を制御する。これにより、発振器10の緩和速度(κ)を制御することができる。
従来の量子計算機においては、例えば、緩和速度(κ)は、計算中においてゼロとされ、読み出しの際には計算中よりも大きくされる。これに対して、実施形態に係る計算装置100においては、緩和速度(κ)は、サンプリング中にゼロではない適切な値に設定される。
例えば、サンプリング動作中の発振状態と同様となるように1つの発振器10を発振させ、このときに発振器10の発振により生じる電磁波を測定する。この電磁波のエネルギーからサンプリング動作中の発振器10内の平均光子数を推定することができる。ある時刻に発振を止め、その後の平均光子数の時間的変化から、サンプリング動作中の発振器10の緩和速度(κ)を推定することができる。
例えば、発振器10、第2導電部32などは、基板上に設けられた配線である。これらの配線は、例えばアルミニウム(Al)やニオブ(Nb)等を含み、冷却により超伝導体に転移する。基板上には、上記の配線を囲む導電膜(不図示)が設けられており、導電膜は接地電位に接続されている。第1導電部31と第1共振器21との間、及び、第2導電部32と第1共振器21との間には配線が設けられていない。これにより、キャパシタC1、C2が形成され、第1共振器21は、第1導電部31及び第2導電部32と容量性結合する。
図9は、2つの発振器10(発振器10a及び10b)を結合する例を、回路図により模式的に表す。
図9に示すように、計算装置100は、結合共振器150を含む。2つの発振器10は、結合共振器150を介して結合している。
結合共振器150は、配線部52(超伝導部)と、第3共振器23と、第3電磁波印加部13と、第4共振器24と、第4電磁波印加部14と、を含む。配線部52は、導波路である。
第3共振器23及び第4共振器24は、それぞれ、dc SQUID構造を有する。第3共振器23は、2つのジョセフソン接合J5、J6を有するループ23aを含む超伝導回路である。第4共振器24は、2つのジョセフソン接合J7、J8を有するループ24aを含む超伝導回路である。回路上において、配線部52の一端と接地電位との間に第3共振器23が設けられ、配線部52の他端と接地電位との間に第4共振器24が設けられている。
第3電磁波印加部13は、電磁波を第3共振器23に印加する。第3電磁波印加部13は、第3電磁波印加部13を流れる外部電流により、変動磁界を発生させ、第3共振器23(dc SQUIDのループ)内の磁束を変調することができる。同様に、 第4電磁波印加部14は、電磁波を第4共振器24に印加する。第4電磁波印加部14は、第4電磁波印加部14を流れる外部電流により、変動磁界を発生させ、第4共振器24(dc SQUIDのループ)内の磁束を変調することができる。
発振器10aの超伝導部121は、キャパシタC3によって、結合共振器150の配線部52と容量性結合する。同様に、発振器10bの超伝導部121は、キャパシタC4によって、結合共振器150の配線部52と容量性結合する。
このように実施形態に係る計算装置100においては、複数の発振器10のそれぞれが、dc SQUIDで終端された結合共振器と容量性結合する。結合共振器を介して発振器10同士が結合され、発振器10のネットワークが形成される。
制御部60(発振器ネットワークパラメータ制御部62)は、第3電磁波印加部23と第4電磁波印加部24の動作を制御して、発振器10aと発振器10bとの結合を制御する。すなわち、制御部60は、第3共振器23内の磁束及び第4共振器24内の磁束を外部電流を用いて制御することにより、2つの発振器(10a及び10b)の結合係数(−ξJ)を制御する。
図9では2つの発振器10が結合される場合を例示したが、実施形態においては3つ以上の発振器10が設けられてもよい。この場合には、発振器10の腕の数を増やし、複数の発振器10の間のそれぞれに結合共振器150を設ければよい。
実施形態は、例えば、以下の構成を含んでも良い。
(構成1)
互いに結合された複数の発振器を含む発振器ネットワークと、
前記発振器ネットワークを制御する制御部と、
を備え、
前記複数の発振器のそれぞれは、非線形エネルギーシフトを有し、
前記制御部は、
前記複数の発振器の発振を停止させる信号を出力する第1動作と、
前記複数の発振器を第1確率分布に関するパラメータに基づいて発振させる信号を出力する第2動作と、
前記複数の発振器において、発振により生じる電磁波の位相を測定する信号を出力する第3動作と、
を含むサンプリング動作を複数回行う計算装置。
(構成2)
前記複数の発振器のそれぞれは、ジョセフソン接合を有する共振器である構成1記載の計算装置。
(構成3)
前記複数の発振器のそれぞれは、前記発振器のパラメータを変調して発振させるパラメータ変調部を含む構成1または2に記載の計算装置。
(構成4)
1回の前記サンプリング動作の時間をT、前記複数の発振器の1つのうちの平均光子数の前記サンプリング動作の前記時間内における最大値をnmax、前記複数の発振器の前記1つの緩和速度をκ、前記複数の発振器の数をNspinとすると、前記κ、前記T、前記nmax及び前記Nspinは、κ>1/(T×nmax×Nspin)を満たす構成1〜3のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成5)
前記複数の発振器の1つの緩和速度をκとすると、前記κは、前記複数の発振器の前記1つにおける非線形エネルギーシフトをプランク定数で割った値よりも小さい構成1〜4のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成6)
前記複数の発振器の1つは、
ジョセフソン接合を有する第1共振器と、
前記第1共振器に電磁波を印加する第1電磁波印加部と、
を含み、
前記制御部は、前記第1電磁波印加部を制御して前記第1共振器の発振を制御する構成1〜5のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成7)
前記第1電磁波印加部は、前記第1共振器に含まれるループ内の磁束を変調する構成6記載の計算装置。
(構成8)
前記第1発振器は、前記第1共振器と容量性結合した第1導電部を含み、
前記制御部は、前記第1導電部を伝わる電磁波を制御して前記第1共振器の前記発振を制御する構成6または7に記載の計算装置。
(構成9)
第2導電部と、
ジョセフソン接合を有する第2共振器と、
をさらに備え、
前記第2導電部の一部は、前記第1共振器と結合し、
前記第2共振器は、前記第2導電部の別の一部と電気的に接続された構成6〜8のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成10)
前記第2共振器に電磁波を印加する第2電磁波印加部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2電磁波印加部を制御して前記複数の発振器の前記1つの緩和速度を制御する構成9記載の計算装置。
(構成11)
配線部を含む結合共振器をさらに備え、
前記複数の発振器の1つと、前記複数の発振器の別の1つとは、前記配線部を介して結合された構成1〜10のいずれか1つに記載の計算装置。
(構成12)
前記結合共振器は、前記配線部の一端と接地電位との間に設けられたジョセフソン接合を有する構成11記載の計算装置。
(構成13)
前記結合共振器は、前記結合共振器に含まれるループ内の磁束を変調する第3電磁波印加部をさらに含み、
前記制御部は、前記第3電磁波印加部を制御して、前記複数の発振器の前記1つと、前記複数の発振器の前記別の1つと、の結合を制御する構成12記載の計算装置。
(構成14)
互いに結合された複数の発振器を含む発振器ネットワークを用いてサンプリング処理を複数回実施するサンプリング方法であって、
前記複数の発振器のそれぞれは、非線形エネルギーシフトを有し、
前記サンプリング処理は、
前記複数の発振器の発振を停止させる初期化処理と、
前記複数の発振器を第1確率分布に関するパラメータに基づいて発振させる発振処理と、
前記複数の発振器において、発振により生じる電磁波の位相を測定する測定処理と、
を含むサンプリング方法。
(構成15)
1回の前記サンプリング処理の時間をT、前記複数の発振器の1つのうちの平均光子数の前記サンプリング処理の前記時間内における最大値をnmax、前記複数の発振器の前記1つの緩和速度をκ、前記複数の発振器の数をNspinとすると、前記κ、前記T、前記nmax及び前記Nspinは、κ>1/(T×nmax×Nspin)を満たす構成14記載のサンプリング方法。
(構成16)
前記複数の発振器の1つの緩和速度をκとすると、前記κは、前記複数の発振器の前記1つにおけるカー係数よりも小さい構成14または15に記載のサンプリング方法。
(構成17)
前記複数の発振器の1つは、
ジョセフソン接合を有する第1共振器と、
前記第1共振器に電磁波を印加する第1電磁波印加部と、
を含み、
前記第1電磁波印加部を制御して前記第1共振器の発振を制御する構成14〜16のいずれか1つに記載のサンプリング方法。
(構成18)
第2導電部と、
ジョセフソン接合を有する第2共振器と、
をさらに備え、
前記第2導電部の一部は、前記第1共振器と結合し、
前記第2共振器は、前記第2導電部の別の一部と電気的に接続された構成17記載のサンプリング方法。
(構成19)
前記第2共振器に電磁波を印加する第2電磁波印加部をさらに備え、
前記第2電磁波印加部を制御して前記複数の発振器の前記1つの緩和速度を制御する構成18記載のサンプリング方法。
(構成20)
前記第1確率分布に関する前記パラメータと、前記サンプリング処理を実施する回数と、を取得する処理をさらに備えた構成14〜19のいずれか1つに記載のサンプリング方法。
(構成21)
前記第1確率分布に関する前記パラメータに基づいて、前記複数の発振器の発振に関するパラメータを設定する処理をさらに備え、
前記発振処理は、前記複数の発振器の発振に関する前記パラメータに基づく構成14〜20のいずれか1つに記載のサンプリング方法。
(構成22)
複数回の前記測定処理の測定結果に基づくデータを出力する処理をさらに備えた構成14〜21のいずれか1つに記載のサンプリング方法。
実施形態によれば、新規な計算装置及びサンプリング方法が提供できる。
実施形態において、電気的に接続される状態は、複数の導体が直接接する状態の他に、複数の導体が他の導体を介して接続される場合を含む。電気的に接続される状態は、複数の導体が、スイッチング及び増幅などの機能を有する素子を介して接続される場合を含む。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、発振器、発振器ネットワーク、制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した発振装置、計算装置及び検出方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての発振装置、計算装置及び検出方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10、10a、10b、10c…発振器、 10p…パラメータ変調部、 11〜14…第1〜第4電磁波印加部、 21〜24…第1〜第4共振器、 21a、22a、23a、24a…ループ、 21b…導波路、 31、32…第1、2導電部、 32a、32b…一部、 52…配線部、 60…制御部、 61…パラメータ入力部、 62…発振器ネットワークパラメータ制御部、 63…サンプル出力部、 70…発振器ネットワーク、 100…計算装置、 121、122…超伝導部、 123…端部、 150…結合共振器、 151…測定器、 A1…振幅、 C1〜C4…キャパシタ、 E…エネルギー、 J1〜J8…ジョセフソン接合、 P…確率、 S101〜S104…ステップ、 SA、SB、SC…ステップ、 T1…時間

Claims (12)

  1. 互いに結合された複数の発振器を含む発振器ネットワークと、
    前記発振器ネットワークを制御する制御部と、
    を備え、
    前記複数の発振器のそれぞれは、非線形エネルギーシフトを有し、
    前記制御部は、
    前記複数の発振器の発振を停止させる信号を出力する第1動作と、
    前記複数の発振器を第1確率分布に関するパラメータに基づいて発振させる信号を出力する第2動作と、
    前記複数の発振器において、発振により生じる電磁波の位相を測定する信号を出力する第3動作と、
    を含むサンプリング動作を複数回行う計算装置。
  2. 前記複数の発振器のそれぞれは、ジョセフソン接合を有する共振器である請求項1記載の計算装置。
  3. 前記複数の発振器のそれぞれは、前記発振器のパラメータを変調して発振させるパラメータ変調部を含む請求項1または2に記載の計算装置。
  4. 1回の前記サンプリング動作の時間をT、前記複数の発振器の1つの発振器の平均光子数の前記サンプリング動作の前記時間内における最大値をnmax、前記複数の発振器の前記1つの発振器の緩和速度をκ、前記複数の発振器の数をNspinとすると、前記κ、前記T、前記nmax及び前記Nspinは、κ>1/(T×nmax×Nspin)を満たす請求項1〜3のいずれか1つに記載の計算装置。
  5. 前記複数の発振器の1つの発振器の緩和速度をκとすると、前記κは、前記複数の発振器の前記1つの発振器における非線形エネルギーシフトをプランク定数で割った値よりも小さい請求項1〜のいずれか1つに記載の計算装置。
  6. 前記複数の発振器の1つの発振器は、
    ジョセフソン接合を有する第1共振器と、
    前記第1共振器に電磁波を印加する第1電磁波印加部と、
    を含み、
    前記制御部は、前記第1電磁波印加部を制御して前記第1共振器の発振を制御する請求項1〜のいずれか1つに記載の計算装置。
  7. 前記第1電磁波印加部は、前記第1共振器に含まれるループ内の磁束を変調する請求項6記載の計算装置。
  8. 前記複数の発振器の前記1つの発振器は、前記第1共振器と容量性結合した第1導電部を含み、
    前記制御部は、前記第1導電部を伝わる電磁波を制御して前記第1共振器の前記発振を制御する請求項6または7に記載の計算装置。
  9. 第2導電部と、
    ジョセフソン接合を有する第2共振器と、
    をさらに備え、
    前記第2導電部の一部は、前記第1共振器と結合し、
    前記第2共振器は、前記第2導電部の別の一部と電気的に接続された請求項6〜8のいずれか1つに記載の計算装置。
  10. 前記第2共振器に電磁波を印加する第2電磁波印加部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2電磁波印加部を制御して前記複数の発振器の前記1つの発振器の緩和速度を制御する請求項9記載の計算装置。
  11. 配線部を含む結合共振器をさらに備え、
    前記複数の発振器の1つの発振器と、前記複数の発振器の別の1つの発振器は、前記配線部を介して結合された請求項1〜のいずれか1つに記載の計算装置。
  12. 互いに結合された複数の発振器を含む発振器ネットワークを用いてサンプリング処理を複数回実施するサンプリング方法であって、
    前記複数の発振器のそれぞれは、非線形エネルギーシフトを有し、
    前記サンプリング処理は、
    前記複数の発振器の発振を停止させる初期化処理と、
    前記複数の発振器を第1確率分布に関するパラメータに基づいて発振させる発振処理と、
    前記複数の発振器において、発振により生じる電磁波の位相を測定する測定処理と、
    を含むサンプリング方法。
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