JP2018010078A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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大洋 上原
山田 貴之
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大祐 中井
Daisuke Nakai
大祐 中井
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Abstract

【課題】仕切壁の開口から流入してきた現像剤の一部を単純に上流側に搬送する構造と比べ、現像剤が安定的に排出される構造を備える。
【解決手段】
第1窓143aと第2窓143bとが設けられた仕切壁143を備え、サプライオーガ144が、第2窓143bに面した位置に設けられ第2窓143bから流入してきた現像剤の一部を矢印gの向きとは逆向きに押す螺旋羽根144cと、その螺旋羽根144cよりも矢印gの向きの上流側であってその螺旋羽根144cから離れた位置に設けられ、螺旋羽根144cで矢印gとは逆向きに押されてきた現像剤を矢印gの向きに押し戻して螺旋羽根144cとの間に現像剤溜まりを形成するす螺旋羽根144dとを有し、現像剤収容容器140が、螺旋羽根144dを越えて矢印gの向きとは逆向きに移動してきた現像剤を現像剤収容容器140から排出する現像剤排出口148を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、現像装置および画像形成装置に関する。
像保持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアとを含む現像剤中のトナーで現像して該像保持体上にトナー像を保持させる現像装置が知られている。この現像装置では、互いに平行に配置された2本のオーガを、互いの間を仕切るとともに両端部に互いの間で連通する開口が形成された仕切壁で仕切られた2つの収容室内にそれぞれ配置し、オーガを回転させることにより、それら2つの収容室内の現像剤を撹拌しながら循環移動させる構成が採用されている。
特許文献1には、このタイプの現像装置であって、さらに、劣化した現像剤を徐々に排出する、いわゆるトリクル方式を採用した現像装置が開示されている。この特許文献1に開示された現像装置には、上記の2つの収容室として、斜め上に設けられた上方現像剤収容室と斜め下に設けられた下方現像剤収容室とを設け、上方現像剤収容室と下方現像剤収容室とのそれぞれに、2本のオーガのうちの各1本であるサプライオーガとアドミクスオーガを配置している。そして、サプライオーガにより搬送されてきた上方現像剤収容室内の現像剤は、その搬送方向の下流側まで搬送されると、仕切壁の開口を通って下流現像剤収容室に移動し、アドミクスオーガにより搬送されてきた下方現像剤収容室内の現像剤は、その搬送方向の下流側まで搬送されると、仕切壁のもう1つの開口を通って上流現像剤収容室に移動する。そして、アドミクスオーガにより搬送される下方現像剤収容室内の現像剤の搬送方向に関し、その下方現像剤収容室の、上方現像剤収容室から現像剤が流入する開口よりもさらに上流側に、トナーの供給を受けるトナー供給口を有し、サプライオーガにより搬送される上方現像剤収容室内の現像剤の搬送方向に関し、その上方現像剤収容室の、下方現像剤収容室に現像剤を流出させる開口よりもさらに下流側に、現像剤を排出する現像剤排出口を有する。サプライオーガは、現像剤が上方現像剤収容室から下方現像剤収容室に移動させる開口を通り過ぎた部分に螺旋の旋回の向きが逆向きの螺旋羽根を有する。このため、そのサプライオーガにより上方現像剤収容室内を搬送され、現像剤を下方現像剤収容室に移動させる開口を通り過ぎてさらに下流側に移動しようとする現像剤は、サプライオーガの逆向きの螺旋羽根により開口側に押し戻される。このようにして、上方現像剤収容室内を搬送されてきた現像剤は仕切壁の開口を通って下方現像剤収容室に移動する。それでもなお一部の現像剤はさらに下流側に進み、上記の排出口から排出される。このようにして、循環移動している現像剤を徐々に排出させることで、現像装置内の現像剤の劣化を抑制している。
特開2009−098422号公報
ここで、上記の特許文献1に開示された現像装置の場合、上記の現像剤排出口は、サプライオーガにより上方現像剤収容室内を搬送されてくる現像剤の搬送方向の、下方現像剤収容室に移動する開口を越えた最下流位置に設けられている。ところが、現像装置によっては、レイアウト上の制約等により、開口を通って流入してきた現像剤の一部を、下流側に搬送することなく最上流側で排出する構成とする必要がある。この構成を採用する場合に、開口を通って流入してきた現像剤を下流側に搬送するとともに、一部の現像剤については上流側に搬送して排出することが考えられる。しかしながら、一部の現像剤を単純に上流側に搬送する構造を採用すると、プロセススピードの変化に伴ってオーガの回転速度が変化した場合に現像剤の排出量もそれに伴って大きく変化する結果となる。上記の、いわゆるトリクル方式の現像装置の場合、プロセススピード(オーガの回転速度)が切り換えられても、その時々の現像装置内に収容されている現像剤のその時々の量に応じた量の現像剤が常に安定的に排出される構造とする必要がある。
本発明は、上記事情に鑑み、仕切壁の開口から流入してきた現像剤の一部を単純に上流側に搬送する構造と比べ、その時々の現像装置内に収容されている現像剤のその時々の量に応じた量の現像剤が排出される構造を備えた現像装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1は、
像保持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアとを含む現像剤中のトナーで現像して該像保持体上にトナー像を保持させる現像装置であって、
棒状に延び回転により現像剤を第1の向きに搬送する第1搬送部材と、
棒状に延び前記第1搬送部材と平行に配置されて、回転により、現像剤を、前記第1の向きとは逆向きの第2の向きに搬送する第2搬送部材と、
前記第1搬送部材が配置された第1室と、前記第2搬送部材が配置された第2室と、該第1室と該第2室を仕切るとともに前記第1搬送部材により搬送されてきた現像剤を前記第2搬送部材側に流入させる第1窓と前記第2搬送部材により搬送されてきた現像剤を前記第1搬送部材側に流入させる第2窓とが形成された仕切壁とを有する現像剤収容容器とを備え、
前記第1搬送部材が、
前記第2窓から流入してきた現像剤を前記第1の向きに押して該現像剤を前記第1窓まで搬送する第1部分と、
前記第1の向きについて前記第1部分よりも上流側であって少なくとも一部が前記第2窓に面した位置に設けられ、該第2窓から流入してきた現像剤の一部を前記第2の向きに押す第2部分と、
前記第2部分よりも前記第1の向きの上流側であって該第2部分から離れた位置に設けられ、前記第2部分で前記第2の向きに押されてきた現像剤を前記第1の向きに押し戻して該第2の部分との間に現像剤溜まりを形成する第3部分とを有し、
前記現像剤収容容器が、前記第3部分を越えて前記第2の向きに移動してきた現像剤を該現像剤収容容器から排出する現像剤排出口を有することを特徴とする現像装置である。
請求項2は、前記第1室の床面が前記第2室の床面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置である。
請求項3は、前記第1搬送部材がさらに、前記第3部分よりも前記第1の向きの上流側に設けられ、該第3部分を越えて前記第2の向きに移動してきた現像剤を該第2の向きに前記現像剤排出口まで搬送する第4部分を有することを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置である。
請求項4は、
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の現像装置と、
前記像保持体を備え該像保持体上に静電潜像を形成する第1の像形成部と、
前記像保持体上に保持されたトナー像由来の画像を用紙上に形成する第2の像形成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1の現像装置および請求項4の画像形成装置によれば、仕切壁の開口から流入してきた現像剤の一部を単純に上流側に搬送する構造と比べ、現像装置内に収容されている現像剤のその時々の量に応じた量の現像剤が排出される。
請求項2の現像装置によれば、2つの収容室(第1室と第2室)の床面の高さが異なる場合に、床面の低い収容室(第2室)に現像剤排出口を設けた場合と比べ、その時々の現像装置内に収容されている現像剤のその時々の嵩に応じた量の現像剤が排出される。
請求項3の現像装置によれば、上記の第4部分を有しない搬送部材を用いた場合と比べ、排出されるべき現像剤が現像剤排出口に円滑に運ばれる。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。 現像装置の平面図である。 図2に示す矢印A−Aに沿う断面図である。 現像装置の内部構成図である。 サプライオーガとアドミックスオーガを並べて示した平面図である。 図5に示す円Rの部分の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の各色に対応する像形成部10Y,10M,10C,10Kを並列的に配置してなるタンデム型のカラープリンタであり、単色の画像をプリントすることができるほか、4色のトナー像からなるフルカラーの画像をプリントすることができる。
画像形成装置1は、像形成部10Y,10M,10C,10Kのそれぞれに露光光を照射する露光器20と、各色の像形成部10Y,10M,10C,10Kからトナー像が転写される中間転写ベルト30と、中間転写ベルト30からトナー像を用紙に転写する2次転写器50と、トナーを用紙に定着する定着装置60と、中間転写ベルト30からトナーを回収するベルトクリーナ70と、用紙を搬送する用紙搬送部80と、用紙Pを収容する用紙収容器Cとを備えている。また、画像形成装置1には、YMCK各色のトナーを収容するトナー収容器18Y,18M,18C,18Kと、トナー収容器18Y,18M,18C,18Kのトナーを像形成部10Y,10M,10C,10Kにそれぞれ搬送するトナー供給装置19Y,19M,19C,19Kも備えられている。
4つの像形成部10Y,10M,10C,10Kは、ほぼ同様の構成を有しているため、これらを代表してイエローに対応する像形成部10Yを取り上げて説明する。像形成部10Yは、感光体11Y、帯電器12Y、現像装置14Y、1次転写器15Y、および感光体クリーナ16Yを備えている。感光体11Yは円筒状の表面を有しており、表面に形成される像を保持して、円筒の軸周りである矢印a方向に回転する。この感光体11Yは、本発明にいう像保持体の一例に相当する。他の感光体11M,11C,11Kも同様である。
帯電器12Yは、感光体11Yに接触しながら回転する帯電ロールを有し、感光体11Yの表面を帯電させる。
現像装置14Y内には、トナーおよび磁性キャリアを含んだ現像剤が収容されている。現像装置14Yは、現像ロール146を備えており、現像ロール146は、現像剤を感光体11Yに搬送する。現像剤のトナーが感光体11Yに付着することで、感光体11Y上にトナー像が形成される。トナー収容器18Yおよびトナー供給装置19Yによって、現像装置14Yに新しいトナーが補充される。トナー供給装置19Y内には、制御部1Bの制御によって駆動する、図示しないトナー搬送機構が設けられている。
1次転写器15Yは、トナー像を中間転写ベルト30に転写する。感光体クリーナ16Yは転写後の感光体11Yの表面を清掃する。
露光器20は、外部から供給される画像信号に基づく露光光を発光し、発光した光で感光体11Y,11M,11C,11Kを露光する。
中間転写ベルト30は、ベルト支持ロール31,32,33,34によって支持された無端の帯状部材であり、像形成部10Y,10M,10C,10K、および、2次転写器50を経由する矢印bに示す方向に周回移動する。中間転写ベルト30は、像形成部10Y,10M,10C,10Kで形成された各色のトナー像を保持する。
2次転写器50は、ベルト支持ロール31〜34の1つであるバックアップロール34との間に中間転写ベルト30および用紙を挟んで回転するロールである。2次転写器50とバックアップロール34との間には、トナーを転写する電界を生じさせる電圧が供給され、中間転写ベルト30上のトナー像を用紙上に転写する。
ベルトクリーナ70は、中間転写ベルト30にブレードを接触させて、中間転写ベルト30上のトナーを除去する。
定着装置60は、加熱ロール61および加圧ロール62を備えており、定着前のトナー像が形成された用紙を挟んで通過させることによりトナー像を用紙上に定着させる。
用紙搬送部80は、用紙Pを用紙収容器Cから取り出し、2次転写器50および定着装置60を経由する用紙搬送路rに沿って搬送する。用紙搬送部80は、用紙収容器Cに収容された用紙Pを取り出すピックアップロール81、取り出された用紙Pを捌く捌きロール82、用紙Pを搬送する搬送ロール83、用紙Pを2次転写器50に搬送するレジストレーションロール84、用紙Pを外部に排出する排出ロール86、および、両面プリントの際に用紙Pを搬送する反転搬送ロール88,89を備えている。
図1に示す画像形成装置1の基本動作を説明すると、イエローの像形成部10Yでは、感光体11Yが矢印a方向に回転駆動され、感光体11Yの表面に帯電器12Yによって電荷が付与される。このことは、イエロー以外の色に対応する像形成部10M,10C,10Kでも同様である。露光器20は、感光体11Y,11M,11C,11Kに、画像信号中の各色に対応するデータに応じた露光光をそれぞれ照射する。代表としてイエロー(Y)について説明すると、露光器20は、外部から供給される画像信号のうちのイエローに対応する画像信号に基づく露光光を感光体11Yの表面に照射することで、感光体11Yの表面に静電潜像を形成する。現像装置14Yは、静電潜像をイエローのトナーで現像することで、トナー像を形成する。現像装置14Yには、トナー収容器18Yからトナー供給装置19Yによってトナーが供給される。感光体11Yは、表面に形成されたイエローのトナー像を保持して回転する。感光体11Yの表面に形成されたトナー像は、感光体11Y表面と中間転写ベルト30との間に転写用の電位を与える1次転写器15Yによって中間転写ベルト30に転写される。転写後、感光体11Yに残留したトナーは、感光体クリーナ16Yによって回収・除去される。
中間転写ベルト30は、支持ロール31〜34によって支持されて矢印b方向に巡回移動しており、イエロー以外の色に対応する像形成部10M,10C,10Kは、像形成部10Yと同様にしてそれぞれの色に対応するトナー像を形成し、中間転写ベルト30に、像形成部10Yで転写されたトナー像に重ねて、それぞれの色のトナー像を転写していく。 一方、用紙収容器C内の用紙Pは、ピックアップロール81によって取り出され、捌きロール82、搬送ロール83、およびレジストレーションロール84によって用紙搬送路rを2次転写器50に向かう矢印c方向に搬送される。用紙Pは、レジストレーションロール84によって、中間転写ベルト30上にトナー像が転写されていくタイミングに合わせて、2次転写器50に送り込まれる。2次転写器50は、中間転写ベルト30と用紙Pとの間に転写用のバイアス電位を与えることによって、中間転写ベルト30のトナー像を用紙Pに転写する。2次転写器50によって、トナー像が転写された用紙Pは定着装置60に搬送され、用紙P上に転写されたトナー像が定着される。このようにして、用紙P上に画像が形成される。画像が形成された用紙Pは排出ロール86によって画像形成装置1の上部に排出される。中間転写ベルト30に、2次転写器50による転写後残留したトナーは、ベルトクリーナ70によって除去される。
画像が形成された面の裏面にも画像を形成する両面プリントの場合には、排出ロール86が排出口から用紙Pを途中まで排出した後、逆向きに搬送する。逆向きに搬送された用紙Pは反転搬送ロール88,89によって反転搬送路r’を経由して搬送される。搬送された用紙Pは、レジストレーションロール84から、表裏反転した状態で2次転写器50に送り込まれ、裏面にも画像が形成される。
図2は、現像装置の平面図である。
図1に示す画像形成装置1には、4台の現像装置14Y,14M,14C,14Kが備えられているが、それらはいずれもほぼ同一の構成を有する。そこで、図3以降の説明においては、トナーの色を表わすY,M,C,Kの符号を取り除いて単に現像装置14と称する。現像装置14の各構成要素についても同様である。また、図1を参照して説明するときの、現像装置14以外の構成要素についても同様である。
図2には、現像装置14の上面が示されており、この現像装置14の筐体140には、上向きに開口したトナー供給口147が形成されている。また、この現像装置14の筐体140には、現像剤排出口148も形成されている。この現像剤排出口148は下方に開いた開口であり、ここでは、その現像剤排出口148が設けられている位置を破線の矩形で示している。トナー供給口147および現像剤排出口148については後述する。
図3は、図2に示す矢印A−Aに沿う断面図である。
また、図4は、現像装置の内部構成図である。
この現像装置14はその筐体140内に、第1室141と第2室142とからなる、現像剤が収容される2つの収容室が設けられている。これら2つの収容室(第1室141と第2室142)は互いの間が仕切壁143で仕切られている。そして、第1室141にはサプライオーガ144が備えられ、第2室142にはアドミックスオーガ145が備えられている。それら、サプライオーガ144およびアドミックスオーガ145は、図4に示すように、いずれも棒状に延び、それぞれが水平に、かつ互いに平行に配置されている。サプライオーガ144は、断面円形の回転軸144aと、その回転軸144aの周りを螺旋を描いて旋回しなら回転軸144aの方向に延びる螺旋羽根144bとを有する。また、アドミックスオーガ145も、サプライオーガ144と同様、断面円形の回転軸145aと、その回転軸145aの周りを螺旋を描いて旋回しなら回転軸145aの方向に延びる螺旋羽根145bとを有する。サプライオーガ144およびアドミックスオーガ145には、そのいずれにも、螺旋羽根144b,145bとは別の螺旋羽根も設けられているが、それらの説明は後に譲る。
サプライオーガ144およびアドミックスオーガ145は、図3に示す、互いに同一の向きである矢印e,fの向きにそれぞれ回転する。サプライオーガ144の螺旋羽根144bと、アドミックスオーガ145の螺旋羽根145bは、互いに逆向きに旋回する螺旋羽根であり、サプライオーガ144およびアドミックスオーガ145が図3に矢印e,fで示す互いに同じ向きに回転すると、第1室141および第2室142内の現像剤は、撹拌されながら互いに逆向きに搬送される。すなわちサプライオーガ144が配置されている第1室141内の現像剤は、サプライオーガ144の矢印eの向きへの回転により、図4に示す矢印gの向きに搬送され、アドミックスオーガ145は、が配置されている第2室142内の現像剤は、アドミックスオーガ145の矢印fの向きへの回転により、図4に示す矢印hの向きに搬送される。ここで、矢印gの向きは、本発明にいう第1の向きの一例であり、矢印hの向きは、本発明にいう第2の向きの一例である。
一方、第1室141と第2室142とを仕切る仕切壁143にはその両端部に、第1室141と第2室142とを繋ぐ第1窓143aと第2窓143bが形成されている。このため、矢印gの向きに搬送されてきた第1室141内の現像剤は第1窓143aを通って第2室142に流入し、矢印hの向きに搬送されてきた第2室142内の現像剤は第2窓143bを通って第1室142に流入する。このようにして、現像装置14内の現像剤は、第1室141と第2室142内を撹拌されながら循環移動する。これらサプライオーガ144およびアドミックスオーガ145は、本発明にいう、それぞれ、第1搬送部材および第2搬送部材の各一例に相当する。
ここで、図3に示すように、第1室141の床面は第2室142の床面よりも高い位置にある。このため、第1室141内の現像剤が第1窓143aを通って第2室142に流入する際は、現像剤は、その第2室142に流れ落ちる。一方、第2室142内の現像剤が第2窓143bを通って第1室141に流入する際は、現像剤が第1室141内に押し上げられる。本実施形態の現像装置14は、このように、第1室141と第2室142を上下斜めに配置することにより、現像装置14の幅寸法を抑え、現像装置14の小型化、および画像形成装置1の小型化に寄与している。
また、この現像装置14は、サプライオーガ144が配置されている第1室141に隣接した位置に、現像ロール146を備えている。この現像ロール146はその一部が筐体140から露出している。そして、この現像装置14は、その現像ロール146の露出した部分が感光体10に近接するように画像形成装置1(図1参照)内に配備されている。
この現像ロール146は、第1室141内の現像剤を磁力によりその表面に付着させて矢印dの向きに回転し、感光体10と対面した位置に現像剤を搬送する。すると、感光体10の表面に形成された静電潜像が現像剤中のトナーで現像され、感光体10の表面にトナー像が形成される。一方、トナーによる現像の後の、現像ロール146の表面に付着している現像剤は、現像ロール146の回転に伴って筐体140内に戻り、現像ロール146から離れ、第1室141内の他の現像剤と一緒になって循環移動しながら撹拌される。
上記のような、トナーによる現像を繰り返すと、現像装置14の内部の現像剤中のトナーが減少する。そこで、この現像装置14には、トナーの供給を受けるトナー供給口147が設けられていて、図1に示すトナー収容器18内のトナーがトナー供給装置19によって現像装置14内に供給される。このトナー供給口147は、図4に示すように、アドミックスオーガ145が配置されている第2室142の、第1窓143aよりもさらに上流側(矢印hで示す向きとは逆向き側)に設けられている。アドミックスオーガ145はそのトナー供給口147が設けられている位置まで延びていて、トナー供給口147から供給されたトナーは第2室142内を下流側(矢印hで示す向き)に搬送されて第1窓143aを通って流入してきた現像剤と合流し、第2室142内をさらに下流側(矢印hで示す向き)に搬送される。
現像装置14の下面には、この現像装置14内の現像剤を少しずつ排出する現像剤排出口148が設けられている。現像装置14内の現像剤はこの現像剤排出口148から少しずつ排出され、これにより、現像装置14内の現像剤の、撹拌や搬送による劣化の過度な進行が抑えられている。この現像剤排出口148からは、トナーだけでなくキャリアも一緒に排出される。このため、トナー供給口147から供給されるトナー、すなわちトナー収容器18(図1参照)内のトナーには、キャリアの減少分を補うだけの少量のキャリアも含まれている。
この現像装置14内の現像剤を少しずつ排出する現像剤排出口148は、図2,図4に破線で示す位置に設けられていて、下向きに開いている。すなわち、この現像剤排出口148は、サプライオーガ144が配置されている第1室141内の現像剤の搬送方向(矢印gで示す方向)に関し、第2室142内の現像剤が流入する第2窓143bよりも、さらに上流側の位置に設けられている。第2窓143bを通って第1室141に流入してきた現像剤は、その大部分が下流側(矢印gで示す方向)に搬送されるが、一部の現像剤は、上流側、すなわち現像剤排出口148側に進み、現像剤排出口148から現像装置14の外部に排出される。現像剤排出口148から現像装置14の外部に排出された現像剤は、不図示の廃トナー排出経路を通って不図示の廃トナータンクに収容される。
図5は、サプライオーガとアドミックスオーガを並べて示した平面図である。
また、図6は、図5に示す円Rの部分の拡大図である。
この図5では、サプライオーガ144とアドミックスオーガ145は、図4に示す姿勢、すなわち、現像装置14内に組み込まれた姿勢と同じ姿勢に示されている。また、図5に示す領域d1,d2は、第1室141と第2室142(図3,図4参照)との間を仕切る仕切板143の設けられている、それぞれ第1窓143aと第2窓143bの開口領域を示している。図5に示されているもう1つの領域Dについては、後述する。また、図5には、トナー供給口147および現像剤排出口148が破線の矩形で示されている。
ここでは、アドミックスオーガ145について先に説明する。
このアドミックスオーガ145は、第2室142内の現像剤を矢印hの向きに搬送するオーガである。すなわち、このアドミックスオーガ145には、回転軸145aの周りに螺旋羽根145bが設けられていて、このアドミックスオーガ145が回転すると、螺旋羽根145bにより、現像剤が矢印hの向きに搬送される。このアドミックスオーガ145はトナー供給口147にまで延びていて、そのトナー供給口147から供給されたトナーも一緒に、矢印hの向きに搬送される。このアドミックスオーガ145には螺旋羽根145bが途切れた部分145xが存在する。これは、現像装置14の、螺旋羽根145bが途切れた部分145xに対応する位置には、その現像装置14内の現像剤のトナー濃度(キャリアに対するトナーの比率)を検出するセンサ(不図示)が備えられていて、そのセンサとの干渉を避けるためである。
また、このアドミックスオーガ145の、矢印hの向きの下流側には、螺旋羽根145bとは逆向きに旋回したもう1つの螺旋羽根145cが設けられている。現像剤を矢印hの向きに搬送する螺旋羽根145bと、逆向きに旋回した螺旋羽根144cとの境界は第1室141に繋がる第2窓の領域d2内に位置している。アドミックスオーガ145の螺旋羽根145bに押されて矢印hの向きに搬送されてきた現像剤は、第2窓143bよりもさらに下流側に進もうとすると、逆向きに旋回した螺旋羽根145cにより押し戻される。このため、矢印hの向きに第2窓143bにまで搬送されてきた現像剤は、その第2窓143bを通って、一段高い位置にある第1室141に押し上げられる。
次に、サプライオーガ144の構造について説明する。
このサプライオーガ144は、基本的には、領域d2に設けられている第2窓143bを通って第1室141に流入してきた現像剤を、螺旋羽根144bにより、矢印gの向きに、領域d1に設けられている第1窓143aにまで搬送し、その搬送してきた現像剤を第1窓143bから第2室142に向けて流出させる役割りを担っている。このサプライオーガ144の、螺旋羽根144bが設けられている部分は、本発明にいう、第1搬送部材の第1部分の一例に相当する。
このサプライオーガ144には、螺旋羽根144bの下流側に、螺旋羽根144bとは逆向きに旋回した螺旋羽根144fが設けられている。これら双方の螺旋羽根144bと螺旋羽根144の境界は、第1窓143aが設けられている領域d1内にある。このため、矢印gの向きに搬送されてきた現像剤は、螺旋羽根144fによりそれ以上の前進が妨げられ、第1窓143aを通って第2室142に流入する。
また、このサプライオーガ144には、矢印gで示す現像剤の搬送方向に関する、螺旋羽根144bの上流側であって、アドミックスオーガ145が配置されている第2室から現像剤を受け入れる第2窓143bの領域d2内に位置する短い螺旋羽根144cが設けられている。この螺旋羽根144cは、螺旋羽根144bとは逆向きに旋回していて、第2窓143bを通ってきた現像剤の一部を、矢印gで示す向きとは逆向きの、上流側に押す役割りを担っている。このサプライオーガ144の、この逆向きに旋回している螺旋羽根144cが設けられている部分は、本発明にいう第1搬送部材の第2部分の一例に相当する。
また、このサプライオーガ144には、上記の第2窓143bの領域d2内に設けられている、逆向きに旋回している螺旋羽根144cよりもさらに上流側(矢印gで示す向きとは逆向き側)に、もう1つの螺旋羽根144dが設けられている。この螺旋羽根144dは、矢印gの向きへの現像剤の搬送を担う螺旋羽根144bと比べ、螺旋のピッチは異なるものの旋回の向きが同じ螺旋羽根である。そして、この螺旋羽根144dは、その直ぐ下流側に隣接する螺旋羽根144cからは上流側に離れた位置に設けられていつ。このため、それらの螺旋羽根144c,144dの間には、螺旋羽根は設けられておらずに回転軸144aのみの領域Dが形成されている。ここで、第2窓143aの領域d2内に設けられている螺旋羽根144cは、その第2窓143bを通って第1室141に流入してきた現像剤の一部をその上流側(螺旋羽根144d側)に押す。一方、螺旋羽根144cの上流側に設けられている螺旋羽根144dは、現像剤を矢印gの向きに搬送する螺旋羽根144bと同じ向きに旋回している螺旋羽根であるため、螺旋羽根144cにより上流側に押されてきた現像剤を下流側(矢印gの向き)に押し返す。このため、2つの螺旋羽根144c,144dに挟まれた領域Dに現像剤が溜まることになる。この領域Dに溜まる現像剤の量は、第1室141内の現像剤の量に応じて増減する。この領域Dに、仮に、第1室141内の現像剤の量に応じた量を超える量の現像剤が溜まると、螺旋羽根144cによって上流側に向けて現像剤が押されてもその領域Dに溜まった現像剤によって上流側への移動が阻まれることになり、この領域Dには常に第1室141内の現像剤の量に応じた量の現像剤が溜まることになる。サプライオーガ144の、螺旋羽根144dが設けられた部分は、本発明にいう第1搬送部材の第3部分の一例に相当する。
そして、螺旋羽根144cと螺旋羽根144dとに挟まれた領域Dに溜まった現像剤の一部は、螺旋羽根144dによる、下流側に押し戻そうとする障壁に抗してさらに上流側に進む。サプライオーガ144の、螺旋羽根144dのさらに上流側には、もう1つの螺旋羽根144eが設けられている。この螺旋羽根144eは、螺旋羽根144dによる、下流側に押し戻そうとする障壁を乗り越えて上流側に進んできた現像剤を更なる上流側(矢印gの向きとは逆向き)に、現像剤排出口148にまで搬送する役割りの螺旋羽根である。サプライオーガ144の、この最上流の螺旋羽根144eが設けられた部分は、本発明にいう第1搬送部材の第4部分の一例に相当する。
上記の通り、領域Dに溜まる現像剤の量は、第1室141内に収容されている現像剤の量に応じて増減する。ここで、第2室142は第1室141よりも低い位置にあるため第2室142の現像剤は常にほぼ満杯の状態にあり、したがって、第1室141内に収容されている現像剤の量の増減は、すなわち現像装置14に収容されている現像剤の量の増減ということになる。すなわち、領域Dに溜まる現像剤の量は、現像装置14に収容されている現像剤の量によって増減する。一方、この領域Dに溜まる現像剤の量の、プロセススピード(サプライオーガ144等の回転速度)による変化は少ない。そして、螺旋羽根144dによる、下流側に押し戻そうとする障壁を乗り越えて現像剤排出口148に向かう現像剤の量は、領域Dに溜まった現像剤の量に応じて増減する。本実施形態の現像装置14は、この構造を備えたことによって、第2室142から第2窓143bを通って第1室141に流入した現像剤を、その第1室141における現像剤搬送の上流側で、現像装置14内に収容されている現像剤の量に応じた量だけ、少しずつ排出することができる。この排出される現像剤の量は、プロセススピードには鈍感であり、プロセススピードによる排出量の変化は許容レベル以内である。
なお、本実施形態の現像装置14では、第1室141の床面が第2室142の床面よりも高い位置にあり、現像剤排出口141は、床面が高い第1室141に設けられている。仮に、第1室141と第2室142の床面の高さの関係が逆であって、第1室141の床面の方が低い場合、現像装置14内の現像剤の量が増減しても、第1室141内の現像剤は常にほぼ満杯の状態となる。このため、上記の現像剤排出構造を備えた第1室141の床面の方が第2室142の床面よりも低いと、現像装置14内の現像剤の量に応じた量の現像剤を排出させる機能を損なうおそれがある。したがって、現像剤を収容する2つの収容室の床面の高さが互いに異なる場合は、上記の現像剤排出構造を床面が高い側の収容室に設けることが好ましい。双方の床面の高さが同一のときは、どちらの収容室に設けてもよい。
なお、ここでは、本発明を、図1に示す、いわゆるタンデム方式の画像形成装置1に備えられる現像装置14に適用した例について説明したが、本発明は、図1に示すタイプの画像形成装置に限られず、例えばモノクロプリンタ等であってもよく、様々なタイプの画像形成装置に適用するすることができる。
1 画像形成装置
10 像形成部
11 感光体
14 現像装置
140 筐体
141 第1室
142 第2室
143 仕切壁
143a 第1窓
143b 第2窓
144 サプライオーガ
144a 回転軸
144b,144c,144d,144e 螺旋羽根
145 アドミクスオーガ
145a 回転軸
145b,145c 螺旋羽根
145x 螺旋羽根が途切れた部分
146 現像ロール
147 トナー供給口
148 現像剤排出口

Claims (4)

  1. 像保持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアとを含む現像剤中のトナーで現像して該像保持体上にトナー像を保持させる現像装置であって、
    棒状に延び回転により現像剤を第1の向きに搬送する第1搬送部材と、
    棒状に延び前記第1搬送部材と平行に配置されて、回転により、現像剤を、前記第1の向きとは逆向きの第2の向きに搬送する第2搬送部材と、
    前記第1搬送部材が配置された第1室と、前記第2搬送部材が配置された第2室と、該第1室と該第2室を仕切るとともに前記第1搬送部材により搬送されてきた現像剤を前記第2搬送部材側に流入させる第1窓と前記第2搬送部材により搬送されてきた現像剤を前記第1搬送部材側に流入させる第2窓とが形成された仕切壁とを有する現像剤収容容器とを備え、
    前記第1搬送部材が、
    前記第2窓から流入してきた現像剤を前記第1の向きに押して該現像剤を前記第1窓まで搬送する第1部分と、
    前記第1の向きについて前記第1部分よりも上流側であって少なくとも一部が前記第2窓に面した位置に設けられ、該第2窓から流入してきた現像剤の一部を前記第2の向きに押す第2部分と、
    前記第2部分よりも前記第1の向きの上流側であって該第2部分から離れた位置に設けられ、前記第2部分で前記第2の向きに押されてきた現像剤を前記第1の向きに押し戻して該第2の部分との間に現像剤溜まりを形成する第3部分とを有し、
    前記現像剤収容容器が、前記第3部分を越えて前記第2の向きに移動してきた現像剤を該現像剤収容容器から排出する現像剤排出口を有することを特徴とする現像装置。
  2. 前記第1室の床面が前記第2室の床面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1搬送部材がさらに、前記第3部分よりも前記第1の向きの上流側に設けられ、該第3部分を越えて前記第2の向きに移動してきた現像剤を該第2の向きに前記現像剤排出口まで搬送する第4部分を有することを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の現像装置と、
    前記像保持体を備え該像保持体上に静電潜像を形成する第1の像形成部と、
    前記像保持体上に保持されたトナー像由来の画像を用紙上に形成する第2の像形成部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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