JP2018009870A - ノッキングセンサ - Google Patents

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内田 貴大
Takahiro Uchida
貴大 内田
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Abstract

【課題】射出成形等の際に、主体金具等の中心部材が回動することを効果的に抑制できるノッキングセンサを提供すること。【解決手段】ノッキングセンサ1では、主体金具11の座面41に形成された溝43は、座面41の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有している。従って、被覆部材5を射出成形によって形成する際に、被覆部材5の絶縁材料が中心部材3(詳しくは主体金具11)を回動させる方向に供給された場合でも、前記溝43に金型61の凸部67を嵌合させることにより、主体金具11等の回動を効果的に抑制することができる。つまり、主体金具11の座面41に形成された溝43は、回動方向よりも回動方向に直交する径方向が長いように形成されているので、主体金具11の回動を確実に抑制できるという利点がある。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関に発生するノッキングを検出するノッキングセンサに関する。
従来より、内燃機関に発生するノッキングを検出するノッキングセンサとして、円筒形状の主体金具と、主体金具に外嵌された圧電素子や錘と、圧電素子や錘を主体金具に固定するナット等を備えたものが知られている。さらに、主体金具や圧電素子等の部品(即ち中心部材)の外周が、射出成形によって形成された樹脂製の被覆部材によって覆われたノッキングセンサも知られている。
この種のノッキングセンサを内燃機関に取り付ける場合には、例えば、主体金具の貫通孔にボルト等の固定部材を通し、この固定部材の先端を内燃機関の取付部にねじ込むことによって、ノッキングセンサを固定していた。
また、近年では、主体金具の軽量化のために、主体金具の底部(即ち座面)に円形や円弧状の切り欠きを設ける技術が開示されている(特許文献1参照)。また、ノッキングセンサをボルトによって内燃機関の取付部に固定する際に、ノッキングセンサの回動を防止するために、主体金具の座面に、円形や円弧状(即ち円周方向に湾曲した形状)の凹部を設けた技術が開示されている(特許文献2参照)。
特許第3516577号公報 特開2004−85255号公報
しかしながら、上述した従来技術では必ずしも十分ではなく、一層の改善が望まれている。
具体的には、上述した従来技術では、例えば射出成形によって、主体金具等の中心部材の周囲に被覆部材を形成する場合に、その射出圧によって中心部材が回動することを防ぐことができないことがあった。
これに対して、中心部材を載置する基台の表面に凸部を設け、この凸部と前記主体金具の座面の円形や円弧状の凹部とを嵌合させることによって、中心部材の回動を抑えることが考えられるが、この方法では、中心部材の回動を阻止する構成が十分ではないので、回動を効果的に抑制できない恐れがある。
そのため、射出成型の際に、中心部材が回動すると、その部品等の一部が被覆部材の外側に露出する恐れがあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、射出成形等の際に、主体金具等の中心部材が回動することを効果的に抑制できるノッキングセンサを提供することである。
(1)本発明の第1局面は、貫通孔を有する筒状の主体金具と、主体金具に外嵌された圧電素子と、を備えた中心部材と、中心部材の外周側を覆うように形成された樹脂製の被覆部材と、を備え、主体金具の軸方向の一端に、貫通孔の開口部を囲む環状の座面を有するノッキングセンサに関するものである。
このノッキングセンサでは、主体金具の座面に1又は複数の溝を有し、その溝は、座面の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有するとともに、座面の外周端より内側に形成されている。
本第1局面では、主体金具の座面に形成された溝は、座面の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有している。従って、被覆部材を射出成形によって形成する際に、被覆部材の材料が中心部材(詳しくは主体金具)を回動させる方向に供給された場合でも、前記溝に例えば上述した凸部等を嵌合させることにより、主体金具等の回動を効果的に抑制することができる。
つまり、主体金具の座面に形成された溝は、回動方向よりも回動方向に直交する径方向が長いように形成されているので、即ち、回動する方向に(従来よりも面積が広い)回動を阻止する構成が設けられているので、主体金具の回動を確実に抑制できるという利点がある。
また、主体金具に搭載された圧電素子等を、ナットで締め付けて固定する場合には、例えば基台上に凸部を設けておき、その凸部と主体金具の座面の溝とを嵌合させた状態で締め付けることができる。
この場合には、従来のように、ナットで締め付ける際に、主体金具の外周を固定具でクランプする必要がないので、クランプ痕やその位置ずれによる痕跡が発生しない。よって、そのような痕跡による製品不良の発生を防ぐことができる。
さらに、ノッキングセンサを、主体金具に貫挿したボルトによって、内燃機関の取付部に固定する場合には、ボルトの締め付けの際に、主体金具(従ってノッキングセンサ)が回動し易いが、前記溝を例えば取付部に設けた凸部と嵌合させることよって、ノッキングセンサの回動を確実に抑制することができる。
また、本第1局面では、座面に形成された溝は、座面の外周端より内側に形成されている。つまり、この溝は、座面の外周端に達していない。そのため、射出成形の際に、外周側より溝の中に、被覆部材の材料が侵入することを防ぐことができる。つまり、射出成形の際に、被覆部材の材料によって溝が埋まることを抑制できるという利点がある。
(2)本発明の第2局面では、溝は、座面の内周端に達している。
従って、座面に径方向に長い溝(即ち回動を抑制する効果の大きな溝)を容易に形成できるという利点がある。
(3)本発明の第3局面では、溝を複数備えるとともに、その複数の溝は、座面の径方向に沿って放射状に配置されている。
本第3局面では、溝は放射状に形成されているので、より一層確実に主体金具等の回動を抑制することができる。
<以下に、本発明の構成について説明する>
・ノッキングセンサとしては、非共振型のノッキングセンサが挙げられる。
・ノッキングセンサとしては、主体金具の外周面に螺合して、圧電素子を固定するナットを備えたものが挙げられる。
・被覆部材としては、圧電素子や主体金具の外周側を一体に覆う円筒形状の被覆部材が挙げられる。
・被覆部材を構成する樹脂としては、射出成形によって被覆部材を形成できる各種の材料が挙げられる。例えばポリアミド(PA)等を用いることができる。
・主体金具の材料としては、炭素鋼等の金属材料が挙げられる。
・溝の幅としては、例えば2mm〜4mmの範囲が挙げられ、溝の深さとしては、例えば0.5mm〜1.5mmの範囲が挙げられる。
・複数の溝を形成する場合には、座面に対して垂直の方向から見た平面視で、同様な形状の溝を、同じ中心角となるように設けることが好ましい。これは、回動の際に各溝にかかる力を均等にするためである。
第1実施形態のノッキングセンサの外観を表す正面図である。 ノッキングセンサを軸線方向に沿って破断し、その内部構造を示す断面図である。 主体金具を軸線方向に沿って破断して示す断面図である。 ノッキングセンサの座面側を示す底面図である。 中心部材を分解して示す斜視図である。 中心部材の組み付け方法を示し、(a)は基台上に載置した中心部材を軸線方向に沿って破断した断面図、(b)は基台の表面の凸部を示す平面図である。 射出成形の方法を示し、(a)は中心部材及び金型を軸線方向に沿って破断した断面図、(b)は金型の表面の凸部を示す平面図である。 ノッキングセンサの取付方法を示す説明図である。 第2実施形態のノッキングセンサの座面側を示す底面図である。 第3実施形態のノッキングセンサの座面側を示す底面図である。
以下、本発明が適用されたノッキングセンサの実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.ノッキングセンサの全体構成]
まず、ノッキングセンサの外観について図1を用いて説明する。
図1に示すように、第1実施形態のノッキングセンサ1は、非共振型のノッキングセンサ1である。このノッキングセンサ1は、中心側に各種の構成部品からなる中心部材3が配置されるとともに、中心部材3の外周側の周囲を覆うように、絶縁材料(例えばポリアミド等の各種樹脂材料など)からなる被覆部材(ケース)5を備えている。
被覆部材5は、上面側(図1における上側を示す)がテーパ状に成形された円柱形状の素子収納部7と、外部機器(例えば、点火時期制御装置など)に繋がる外部コネクタを接続するコネクタ部9と、を備えている。コネクタ部9は、素子収納部7の外周壁から外向きに突出して形成されている。
次に、ノッキングセンサ1の内部構造について図2を用いて説明する。
図2に示すように、ノッキングセンサ1は、中心部材3として、支持部材である主体金具11、下面側電極部材13、圧電素子15、上面側電極部材17、錘部材19、ナット21を備えるとともに、中心部材3の外周側に被覆部材5を備えている。
主体金具11は、例えば、SWCH25Kなどの炭素鋼等の金属材料からなり、軸線Oの方向(軸線方向:軸方向)に延びる円筒形状の本体部25を有すると共に、本体部25のうち軸線方向における下面部から径方向外向きに突出する鍔部27を備えている。
本体部25の内部には、軸線方向に貫通する貫通孔29が設けられている。また、本体部25における外周面の上面側および鍔部27の外周面には、被覆部材5との密着性を高めるための溝部31、33が設けられている。そして、本体部25の外周面のうち溝部31の下面側(図1における下側を示す)には、ナット21と螺合するネジ溝35が設けられている。
圧電素子15は、圧電効果を有する材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸バリウム等の各種セラミックス、水晶等の各種結晶、ポリフッ化ビニリデン等の各種有機材料等からなり、本体部25の外周を取り囲む環状形状に形成されて、鍔部27の上面側に配置されている。
下面側電極部材13は、本体部25の外周を取り囲む環状形状に形成されており、圧電素子15の下面に当接している。また、この下面側電極部材13は、圧電素子15の下面からコネクタ部9まで延びる端子部13aを備えている。この端子部13aは、圧電素子15の下面から出力される電気信号の通電経路として使用される。
上面側電極部材17は、本体部25の外周を取り囲む環状形状に形成されており、圧電素子15の上面に当接している。また、この上面側電極部材17は、圧電素子15の上面からコネクタ部9まで延びる端子部17aを備えている。この端子部17aは、圧電素子15の上面から出力される電気信号の通電経路として使用される。
錘部材19は、環状形状の金属材料(真鍮等の各種金属材料)により形成されており、上面側電極部材17の上面側において、本体部25の外周を取り囲むように配置されて、圧電素子15に対して荷重を印加するために備えられている。
ナット21は、環状形状の金属材料で形成されており、内周面に本体部25のネジ溝35と螺合するネジ溝(図示略)が形成されて、本体部25に螺合固定できるように構成されている。なお、ナット21は、軸線方向に垂直な面における外周形状が多角形(例えば、六角形)に形成されており、工具などを用いて締め付け固定できるように構成されている。
[1−2.主体金具の座面の構成]
次に、本第1実施形態の要部である主体金具11の座面の構成について説明する。
図3及び図4に示すように、主体金具11の鍔部27の下面には、主体金具11の貫通孔29の(図3の下側の)開口部29aを囲むように、円環形状の座面41が形成されている。
そして、この座面41には、放射状に4箇所に溝43が形成されている。つまり、4個所の溝43は、貫通孔29の軸線Oを中心として、中心角θが90°毎の等間隔となるように放射状に設けられている。すなわち、図4の上下方向に一対の溝43が設けられるとともに、左右方向に一対の溝43が設けられており、各溝43の形状は同じ(軸線Oを中心とする点対称の形状)である。
各溝43は、座面41の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有しており、その軸線Oから遠い先端側(外周側)は半円状に丸くなっている。また、各溝43は、座面41の外周端より内側に形成されているとともに、座面41の内周端に達している。
なお、鍔部27の直径は例えば23mmであり、各溝43の長手方向の長さは例えば3.2mm、幅方向の長さは例えば2mm、深さは例えば1mmである。
[1−3.ノッキングセンサの製造工程]
次に、ノッキングセンサ1の製造工程について説明する。
<中心部材の組み付け>
図5に示すように、ノッキングセンサ1の組み立て作業においては、まず、主体金具11における本体部25の外周を取り囲むように、下面側から上面側に向けて、下面側電極部材13、圧電素子15、上面側電極部材17、および錘部材19を、この順に積層する作業を行う。
次に、ナット21を主体金具11のネジ溝35に螺合する作業を行い、主体金具11の鍔部27とナット21との間で、下面側電極部材13、圧電素子15、上面側電極部材17、錘部材19の各部品を、挟持固定する。
詳しくは、まず、図6(b)に示すように、ナット21による固定のための基台51を用意する。この基台51の表面53には、主体金具11の座面41の溝43に嵌合するような十字形状の凸部55が形成されている。なお、この凸部55の先端側(外周側)の形状は、凸部55が溝43に嵌合した場合に、ガタツキがない程度に各溝43とほぼ同一な形状(若干小さな相似形状)である。
次に、図6(a)に示すように、基台51の上に、主体金具11の座面41の溝43が凸部55に嵌合するようにして、主体金具11を載置する。このとき、主体金具11には、下面側電極部材13、圧電素子15、上面側電極部材17、錘部材19、ナット21の各部材が取り付けられているが、主体金具11を基台51に載置した後に、各部材を主体金具11に取り付けてもよい。
これにより、主体金具11の溝43と基台51の凸部55とが嵌合して、主体金具11は回動しない状態となっているので、この状態でナット21を締め付けることにより、各部品を主体金具11に固定することができる。つまり、これによって、一体に組み付けられた中心部材3が得られる。
<射出成形>
このあと、図7に示すように、前記中心部材3を射出成形用金型(以下単に金型と記す)61、63で取り囲み、この中心部材3の外周側を覆うように絶縁材料を射出成形して、被覆部材5を形成する作業を行う。なお、図7では、複数の金型61、63の一部を簡易化して示している。例えば上方の金型61は複数の部材から構成されているが、図7では一つの金型として示している。
詳しくは、まず、図7(b)に示すように、中心部材3を載置する下方の金型61を用意する。この金型61の表面65には、前記図6(b)と同様に、主体金具11の座面41の溝43に嵌合するような十字形状の凸部67が形成されている。なお、この凸部67の形状は前記基台51の凸部55と同様である。
そして、下方の金型61の表面65に中心部材3(詳しくは主体金具11)を載置する際には、主体金具11の座面41の溝43に、下方の金型61の凸部67が嵌り込むようにする。また、中心部材3の周囲を囲むようにして、上方の金型63を配置する。
その後、上方の金型63の射出孔(図示せず)から、両金型61、63で囲まれた空間69に、被覆部材5の絶縁材料を射出して、被覆部材5を形成する(即ち射出成形する)。
その後、金型61、63を除去することにより、ノッキングセンサ1が完成する。
なお、ノッキングセンサ1は、被覆部材5の下面側から主体金具11の座面41(従って溝43)が露出し、被覆部材5の上面側からは主体金具11の本体部25の上面側の端部が露出するように形成される。また、コネクタ部9は、その内側において、下面側電極部材13の端子部13aおよび上面側電極部材17の端子部17aの一部が露出するように形成される。
[1−4.ノッキングセンサの取付方法]
次に、ノッキングセンサ1の取付方法について説明する。
図8に示すように、上述のように構成されたノッキングセンサ1は、内燃機関に組み付ける工場まで搬送された後に、この工場にて、自身の下面(詳細には、主体金具11における鍔部27の座面41)が内燃機関の最適な箇所(一般にはシリンダブロックの取付部71)に当接するようにして、内燃機関に対して取り付けられる。
具体的には、取付用ボルト73を主体金具11の上面側から主体金具11の貫通孔29に挿通する。そして、その取付用ボルト73を、内燃機関に形成されたネジ孔74のネジ溝75と螺合させることにより、内燃機関に固定する。
このとき、取付部71の上面71aに、固定用の凸部77が設けられている場合には、この凸部77にノッキングセンサ1の主体金具11の座面41の溝43を嵌めこむ。この凸部77は、(ネジ孔74部分を除いて)前記基台51の凸部55と同様な形状である。
これにより、取付用ボルト73をねじ締めする際に、主体金具11(従ってノッキングセンサ1)が回動することを抑制できる。
なお、内燃機関でノッキングなどの異常振動が発生すると、その異常振動が主体金具11の鍔部27を介して圧電素子15に達し、その異常振動に応じて圧電素子15から出力される電気信号が、下面側電極部材13の端子部13aおよび上面側電極部材17の端子部17aから外部機器に対して出力される。
[1−5.効果]
次に、本第1実施形態の効果について説明する。
(1)本第1実施形態のノッキングセンサ1では、主体金具11の座面41に形成された溝43は、座面41の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有している。従って、被覆部材5を射出成形によって形成する際に、被覆部材5の絶縁材料が中心部材3(詳しくは主体金具11)を回動させる方向に供給された場合でも、前記溝43に金型61の凸部67を嵌合させることにより、主体金具11等の回動を効果的に抑制することができる。
つまり、主体金具11の座面41に形成された溝43は、回動方向よりも回動方向に直交する径方向が長いように形成されているので、主体金具11の回動を確実に抑制できるという利点がある。
また、主体金具11に搭載された圧電素子15等を、ナット21で締め付けて固定する場合には、基台51上に凸部55を設けておき、その凸部55と主体金具11の座面41の溝43とを嵌合させた状態で締め付けることができる。
この場合には、従来のように、ナット21で締め付ける際に、主体金具11の外周を固定具でクランプする必要がないので、クランプ痕やその位置ずれによる痕跡が発生しない。よって、そのような痕跡による製品不良の発生を防ぐことができる。
さらに、ノッキングセンサ1を主体金具11に貫挿した取付用ボルト73によって、内燃機関の取付部71に固定する場合には、取付用ボルト73の締め付けの際に、主体金具11(従ってノッキングセンサ1)が回動し易いが、前記溝43を取付部71に設けた凸部77と嵌合させることよって、ノッキングセンサ1の回動を確実に抑制することができる。
(2)また、本第1実施形態では、座面41に形成された溝43は、座面41の外周端より内側に形成されている。つまり、この溝43は、座面41の外周端に達していない。そのため、射出成形の際に、外周側より溝43の中に、被覆部材5の材料が侵入することを防ぐことができる。つまり、射出成形の際に、被覆部材5の絶縁材料によって溝43が埋まることを抑制できるという利点がある。
(3)さらに、本第1実施形態では、溝43は、座面41の内周端に達している。 従って、座面41に径方向に長い溝43(即ち回動を抑制する効果の大きな溝)を容易に形成できるという利点がある。
(4)しかも、本第1実施形態では、複数(即ち4本)の43溝は、座面41の径方向に沿って放射状に配置されているので、確実に主体金具11等の回動を抑制することができる。
[1−6.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と第1実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、ノッキングセンサ1、中心部材3、被覆部材5、圧電素子15、貫通孔29、座面41、溝43が、それぞれ本発明の、中心部材、被覆部材、圧電素子、貫通孔、座面、溝の一例に該当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略する。なお、第1実施形態と同様な構成には、同様な番号を付す。
図9に示すように、本第2実施形態のノッキングセンサ81は、前記第1実施形態と同様に、主体金具11等を備えた中心部材3や、中心部材3を覆う被覆部材5等を備えているが、溝83の構成が第1実施形態と異なっている。
つまり、本第2実施形態では、主体金具11の座面41に設けられた溝83の幅が、第1実施形態より広く、例えば4mmとなっている。なお、第1実施形態と同様に、放射状に4個所に配置された各溝83間の角度(中心角)θは90°である。
上述した第2実施形態によっても、前記第1実施形態と同様な効果を奏する。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略する。なお、第1実施形態と同様な構成には、同様な番号を付す。
図10に示すように、本第3実施形態のノッキングセンサ91は、前記第1実施形態と同様に、主体金具11等を備えた中心部材3や、中心部材3を覆う被覆部材5等を備えているが、溝93の構成が第1実施形態と異なっている。
つまり、本第3実施形態では、主体金具11の座面41に放射状に設けられた溝93は3本であり、各溝93間の角度(中心角)θは120°である。
上述した第3実施形態の構成によって、前記第1実施形態と同様な効果を奏する。
[4.他の実施形態]
本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、溝の本数は、1本又は複数本から選択することができる。また、溝の平面形状も、前記実施形態に限定されるものではない。
(2)また、前記実施形態では、溝は、主体金具の貫通孔に達していたが、貫通孔に達しないように形成してもよい。
(3)さらに、中心部材の構成も前記実施形態に限定されず、例えばナット以外の他の固定部材によって、圧電素子等を固定してもよい。
(4)なお、上述した実施形態等の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
1、81、91…ノッキングセンサ
3…中心部材
5…被覆部材
15…圧電素子
29…貫通孔
41…座面
43、83、93…溝

Claims (3)

  1. 貫通孔を有する筒状の主体金具と、
    該主体金具に外嵌された圧電素子と、
    を備えた中心部材と、
    該中心部材の外周側を覆うように形成された樹脂製の被覆部材と、
    を備え、
    前記主体金具の軸方向の一端に、前記貫通孔の開口部を囲む環状の座面を有するノッキングセンサにおいて、
    前記主体金具の座面に1又は複数の溝を有し、
    該溝は、前記座面の周方向の寸法より径方向の寸法が長い長尺の形状を有するとともに、前記座面の外周端より内側に形成されていることを特徴とするノッキングセンサ。
  2. 前記溝は、前記座面の内周端に達することを特徴とする請求項1に記載のノッキングセンサ。
  3. 前記溝を複数備えるとともに、該複数の溝は、前記座面の径方向に沿って放射状に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のノッキングセンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019133053A (ja) * 2018-02-01 2019-08-08 株式会社リコー トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及びトナーの製造方法
JP7560242B2 (ja) 2019-03-27 2024-10-02 株式会社トーキン 振動センサ

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