JP2018009561A - 選択触媒還元装置 - Google Patents

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Takaya Yoshikawa
孝哉 吉川
敏博 松野
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敏博 松野
智克 鹿島
Tomokatsu Kashima
智克 鹿島
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Abstract

【課題】選択触媒還元装置におけるNOxの浄化効率を向上させること。
【解決手段】内燃機関の排気ガス管路上に配置される選択触媒還元装置14は筐体141を備える。筐体141は、内部に選択還元触媒31、32と、発熱部材41を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の排気管路に配置される、選択触媒還元装置に関する。
近年における内燃機関の排出ガス(排気ガス)成分に関する規制に対応するために、内燃機関の排気管経路には種々の排気ガス浄化装置が配置されている。排気ガス浄化装置として、吸着したアンモニアを還元剤として用いて排気ガス中のNOx(窒素酸化物)をNとHOに還元する選択触媒還元装置(SCR)が知られている。
選択触媒還元装置は還元剤が還元浄化性能を発揮するための温度域を有する。一方、排気ガス温度は、内燃機関の運転状態に応じて変動する。そこで、選択触媒還元装置のケースの外周面に電気ヒータを配置して選択触媒還元装置の温度を最適な温度に維持する技術が提案されている(例えば、引用文献1)。
特開2013−194702号公報
しかしながら、選択触媒還元装置は、一般的に熱伝導性の低い多孔体を還元剤の担持部材として備えており、ケース外周面に配置されている電気ヒータによっては多孔体の内部の温度を十分に上昇させることができないことがある。また、選択触媒還元装置は排気ガスの熱によって加熱されるが、下流に向かって低下する選択触媒還元装置内部の温度分布については検討されてない。この結果、選択触媒還元装置内部に蓄えられている還元剤が有効に利用されずNOxの浄化効率が低いという問題がある。
したがって、選択触媒還元装置におけるNOxの浄化効率を向上させることが望まれている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の態様として実現することが可能である。
第1の態様は、内燃機関の排気ガス管路上に配置される選択触媒還元装置を提供する。第1の態様に係る選択触媒還元装置は、筐体と、前記筐体の内部に配置されている選択還元触媒と、前記筐体の内部に配置されている発熱部材と、を備える。
第1の態様に係る選択触媒還元装置によれば、筐体の内部に選択還元触媒と発熱部材とを備えているので、選択触媒還元装置におけるNOxの浄化効率を向上させることができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記選択還元触媒は、前記選択触媒還元装置における排気ガスの流れ方向に沿って前号に配置されている第1の副選択還元触媒と第2の副選択還元触媒とを有し、前記発熱部材は前記第1の副選択還元触媒と前記第2の副選択還元触媒との間に配置されていても良い。この場合には、発熱部材によって第2の副選択還元触媒を加熱することが可能となり、第1および第2の副選択還元触媒を利用してNOxを浄化することができるので、選択触媒還元装置におけるNOxの浄化効率をさらに向上させることができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記発熱部材の断面積は、前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記第1の副選択還元触媒および前記第2の副選択還元触媒の断面積と同等であっても良い。この場合には、発熱部材によって第2の副選択還元触媒の断面全体を加熱することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置はさらに、前記排気ガスの流れ方向において前記第1の副選択還元触媒よりも上流側に第2の発熱部材を備えても良い。この場合には、選択触媒還元装置のみによって、第1の副選択還元触媒を加熱することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記第2の発熱部材の断面積は、前記第1の副選択還元触媒および前記第2の副選択還元触媒の前記断面積と同等であっても良い。この場合には、第2の発熱部材によって第1の副選択還元触媒の断面全体を加熱することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記発熱部材は、前記選択触媒還元装置における排気ガスの流れ方向に沿って前記選択還元触媒の内部に配置されている、1以上の副発熱部材を含んでも良い。この場合には、選択還元触媒を内部から加熱することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記選択還元触媒は、前記排気ガスの流れ方向に平行に配置されている2以上の副選択還元触媒を有し、前記発熱部材は前記2以上の副選択還元触媒の間に配置されていても良い。この場合には、発熱部材の配置が容易になり、また、選択触媒還元装置のNOx浄化性能を容易に調整することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記発熱部材は、前記選択触媒還元装置の中間位置よりも少なくとも前記排気ガスの流れ方向の下流側に配置されていても良い。この場合には、少なくとも排気ガスの流れ方向の下流側における選択還元触媒を加熱することができる。
第1の態様に係る選択触媒還元装置において、前記発熱部材は、前記筐体の内周面と前記選択還元触媒の外周面との間に配置されていても良い。この場合には、筐体の内部に選択還元触媒と発熱部材とを備えているので、選択触媒還元装置におけるNOxの浄化効率を向上させることができる。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置を備える車両を概略的に示す説明図である。 第1の実施形態に係る選択触媒還元装置の外観構成を示す説明図である。 第1の実施形態に係る選択触媒還元装置の内部構成を模式的に示す説明図である。 第1の実施形態に係る選択触媒還元装置における内部温度分布を示す説明図である。 従来例に係る選択触媒還元装置における内部温度分布を示す説明図である。 第1の実施形態および従来例に係る選択触媒還元装置における選択還元触媒に対して導入側から排出側にかけて設定された各測定点におけるピーク温度の挙動を模式的に示す説明図である。 第1の実施形態に係る選択触媒還元装置におけるアンモニア保持量分布を示す説明図である。 従来例に係る選択触媒還元装置におけるアンモニア保持量分布を示す説明図である。 第2の実施形態に係る選択触媒還元装置の内部構成を模式的に示す説明図である。 第3の実施形態に係る選択触媒還元装置を備える排気ガス加温装置の内部構成を模式的に示す説明図である。 第4の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。 第5の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。 第6の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。
本発明に係る選択触媒還元装置を適用可能な一態様として、ディーゼルエンジン(内燃機関)を備える車両を例にとって以下説明する。図1は第1の実施形態に係る選択触媒還元装置を備える車両を概略的に示す説明図である。
第1の実施形態:
車両500は、ディーゼルエンジン(以下、「エンジン」と呼ぶ。)510、4つの車輪520および排気ガス浄化システム10を備えている。エンジン510は、軽油を燃料とし、燃料の爆発燃焼によって駆動力を出力し、また、爆発燃焼に伴いNOx(窒素酸化物)およびPM(粒子状物質)を含む排気ガスを排気ガス管路上に備えられた排気ガス浄化システム10を介して大気に排出する。なお、第1の実施形態において用いられる図1に示す車両構成は、他の実施形態においても同様に用いられ得る。
排気ガス浄化システム10は、排気管11(排気管路)上に種々の排気ガス浄化装置を備えている。排気管11は、エンジン510側(排気ガス流れの上流側)においてマニフォールド11aを介してエンジン510と接続され、排気ガス流れの最下流側にはマフラエンドパイプ11bを備えている。排気ガス浄化システムは、排気ガス流れの上流側から、ディーゼル酸化触媒(DOC)12、ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)13、排気ガス加温装置20、選択触媒還元装置(SCR)14およびアンモニアスリップ・ディーゼル酸化触媒(NHDOC)15を排気管11上に備えている。なお、排気ガス加温装置20は備えられていなくても良い。排気管11上におけるDOC12の前段には燃料噴射装置17が配置されても良く、SCR装置14の前段には尿素水噴射装置18が配置されている。なお、本実施例における排気管上という用語は、排気管の内側、および排気管の途中(排気管の一部を構成)のいずれをも意味する。
ディーゼル酸化触媒12は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属を触媒として担持し、排気ガス中に含まれる未燃焼ガス成分である一酸化炭素(CO)および炭化水素(HC)を酸化して、二酸化炭素(CO)および水(HO)へと変換すると共に、排気ガス中に含まれる一酸化窒素(NO)を酸化して、二酸化窒素(NO)に変換する。
ディーゼル微粒子フィルタ13は、排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM)を多孔質セラミックスまたは金属の微細な間隙で捕集するフィルタである。多孔質の表面には白金等の金属触媒が塗布されており、ディーゼル微粒子フィルタ13は、ディーゼル酸化触媒12により生成されるNOxの存在下において、粒子状物質が、250〜300℃の雰囲気中で触媒と化学反応を起こし、二酸化炭素(CO)および水(HO)に変換されることによって自然再生される。ディーゼル微粒子フィルタ13は、ディーゼル酸化触媒12に対して燃料噴射装置17を介して直接または排気行程を経てエンジン510から間接的に燃料を供給し、燃料由来の炭化水素を触媒燃焼させて排気温度を450℃以上として捕集された粒子状物質を酸化させる強制再生によっても再生され得る。
なお、DPF13としては、粒子状物質を物理的に捕集して炭化水素の触媒燃焼により粒子状物質を酸化させるタイプの他、プラズマ生成装置において低温プラズマを発生させてOを中心とする活性種を生成し、生成された活性種をDPFに供給し、HC、Cといった粒子状物質成分を、HO、COに変換(酸化)するプラズマDPFが用いられても良い。プラズマDPFにおいては、燃料を用いることなく粒子状物質を酸化することができる一方で、物理的形状にて粒子状物質を捕集しないため、予め処理すべき粒子状物質量に応じた活性種量を生成できるようプラズマ生成装置を設計することが求められている。
選択触媒還元装置(SCR)14は、選択還元触媒によってNOxを選択的に還元する装置である。選択触媒還元装置14においては、一般的に、選択触媒還元装置14の入口前段において尿素水噴射装置18により尿素水を排気ガスに吹きかけ、尿素水の熱分解、加水分解反応を経て、アンモニア(NH)を生成し、排気ガス中のNOx成分を窒素(N)および水(HO)に変換する。したがって、選択触媒還元装置14の入口前段においては、排気ガス温度は、尿素水からアンモニアを得るために、適切な温度、たとえば、200℃以上の温度であることが求められている。
アンモニアスリップ・ディーゼル酸化触媒15は、ディーゼル酸化触媒12と同様の触媒を担持し、選択触媒還元装置14において反応に供しなかったアンモニアを酸化分解して、窒素またはNOxを生成する。
排気ガス加温装置20は、排気ガスの流動を許容する内部流路を備えるセラミック材、金属粉末の焼結体、メタルハニカム、エキスパンドメタル、金属板の積層体等からなる加温部材を内部に備える。加温部材は、流入する排気ガスの温度が加温部材の温度よりも高い場合には排気ガスから熱エネルギーを奪い蓄熱し、流入する排気ガス温度が加温部材の温度よりも低い場合には蓄えた熱エネルギーを排気ガスに与えて排気ガスを加温する蓄熱体として機能する。さらに、加温部材は、導電性部材によって形成される場合、通電により発熱する加熱部材として機能しても良い。この場合には、排気ガスの熱エネルギーに依存することなく、排気ガスの温度を上昇させることができる。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14の詳細な構成について説明する。図2は第1の実施形態に係る選択触媒還元装置の外観構成を示す説明図である。図3は第1の実施形態に係る選択触媒還元装置の内部構成を模式的に示す説明図である。選択触媒還元装置14は、円筒状で筐体を成す本体部140、本体部140よりも径が小さい円筒状の排気ガス導入部141aおよび排気ガス排出部141b、排気ガス導入部141aおよび排気ガス排出部141bと本体部140とを接続する導入側接続部142aおよび排出側接続部142bを備えている。導入側接続部142aおよび排出側接続部142bは、ぞれぞれ本体部140に向かって拡径する円筒形状を有している。本体部140、排気ガス導入部141a、排気ガス排出部141b、導入側接続部142aおよび排出側接続部142bは、例えば、ステンレス鋼により形成されている。また、本体部140と、排気ガス導入部141aおよび排気ガス排出部141bとは、導入側接続部142aおよび排出側接続部142bを介することなく直接接続されていても良い。なお、本体部140に、排気ガス導入部141aおよび排気ガス排出部141bを加えた構成を筐体と呼んでも良い。
本体部140は、内部に、第1の選択還元触媒31および第2の選択還元触媒32、並びに、第1の選択還元触媒31と第2の選択還元触媒32との間に配置されている発熱部材としての第1のヒータ41を備えている。より具体的には、排気ガスが導入される導入側(上流側)から排気ガスが排出される排出側(下流側)に向かう排気ガスの流れ方向に沿って、第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41、第2の選択還元触媒32の順に直列配置されている。第1の選択還元触媒31および第2の選択還元触媒32は、単一の選択還元触媒を分割した選択還元触媒であるといえるので、本体部140内に配置されている単一の選択還元触媒に対して副選択還元触媒と呼ぶこともできる。排気ガスの流れ方向に垂直な第1および第2の選択還元触媒31、32の断面の断面積、および排気ガスの流れ方向に垂直な第1のヒータ41の断面の断面積は同等である。すなわち、排気ガス流れ方向から見て、第1および第2の選択還元触媒31、32、および第1のヒータ41の外形は重なり合っている。また、第1および第2の選択還元触媒31、32、および第1のヒータ41は、その外周が本体部140の内壁に近接するように配置されており、第1および第2の選択還元触媒31、32、第1のヒータ41の外径は、本体部140の内径にほぼ等しい。第1および第2の選択還元触媒31、32、および第1のヒータ41は、互いに接触または密接していても良く、あるいは、空間を隔てて配置されていても良い。なお、第1および第2の選択還元触媒31、32、および第1のヒータ41の断面積は、各部材が対向する端面の断面積を意味し、さらには、断面積に代えて端面の面積が用いられても良い。
第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41および第2の選択還元触媒32は、いずれも円柱形状を有している。第1の選択還元触媒31および第2の選択還元触媒32は、例えば、コーディライト、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素といったセラミックスからなる多孔質状の担体に、ゼオライト系触媒またはバナジウム系触媒を担持する構成を備えている。尿素水から生成され導入された排気ガス中に含まれるアンモニアは、担体に吸着され保持される。
第1のヒータ41は、外部からの通電により発熱する発熱体であり、例えば、セラミック材、メタルハニカム、エキスパンドメタルといった多孔質材に対して通電により発熱する発熱抵抗体(加熱部材)を組み込むことによって、あるいは、円形渦巻き形状の金属板、互いに離間された金属板の積層体に対して直接通電し、金属板自体を加熱部材として用いることによって実現され得る。
排気ガス導入部141aの内部には、外部ヒータ44が配置されている。外部ヒータ44は、その断面積が第1のヒータ41よりも小さい点を除き、第1のヒータ41と同様の構成を備えている。外部ヒータ44は、選択触媒還元装置14に導入される排気ガスの温度を所定の温度、例えば、尿素水からアンモニアを生成するための温度、選択還元触媒の作動温度、まで昇温させるために備えられている。したがって、外部ヒータ44は、排気ガス浄化システム10に、排気ガス加温装置20が備えられている場合には省略されて良く、排気ガス加温装置20が備えられていない場合には、備えられる。
なお、選択触媒還元装置14は、矩形形状を有していても良く、この場合には、第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41および第2の選択還元触媒32もまた矩形形状を有していても良い。さらに、円筒状の選択触媒還元装置14に対して矩形形状の第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41および第2の選択還元触媒32が備えられても良く、矩形形状の選択触媒還元装置14に対して円柱状の第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41および第2の選択還元触媒32が備えられても良い。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と従来例に係る選択触媒還元装置とにおける内部温度分布並びにアンモニア保持量分布について説明する。図4は第1の実施形態に係る選択触媒還元装置における内部温度分布を示す説明図である。図5は従来例に係る選択触媒還元装置における内部温度分布を示す説明図である。図6は第1の実施形態および従来例に係る選択触媒還元装置における選択還元触媒に対して導入側から排出側にかけて設定された各測定点におけるピーク温度の挙動を模式的に示す説明図である。
図4および図5において濃色部分は相対的に温度が高い領域を示し、矢印と共に記載されているように、淡色部分に向かって温度は低下する。なお、従来例に係る選択触媒還元装置14pは、排気ガス導入部に外部ヒータを備えているが、本体部内には選択還元触媒35のみが配置されヒータは備えられていない構成を有する。第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、外部ヒータ44により昇温され排気ガス導入部141aから導入された排気ガスは、第1の選択還元触媒31を通過する際に、その熱が徐々に奪われながら第1のヒータ41に到達し、第1のヒータ41によって再度加熱され、第2の選択還元触媒32を通過する際、その熱が徐々に奪われて、排気ガス排出部141bから排出される。この結果、図4に示すように、排気ガスの熱を受ける第1の選択還元触媒31の温度は、排気ガス導入部141a側において高く、第1のヒータ41に向かって徐々に低下する。第1のヒータ41によって再度加熱された排気ガスの熱を受ける第2の選択還元触媒32の温度は、第1のヒータ41側において、第1の選択還元触媒31における排気ガス導入部141a側の温度と同程度まで高くなり、排気ガス排出部141b側に向かって徐々に低下する。なお、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14が備える外部ヒータ44の出力は従来例に係る選択触媒還元装置14pが備える外部ヒータよりも出力が小さい。
従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、排気ガス導入部から導入された排気ガスは、選択還元触媒35を通過する際に、その熱が徐々に奪われながら排気ガス排出部から排出される。この結果、図5に示すように、排気ガスの熱を受ける選択還元触媒35の温度は、排気ガス導入部側において高く、排気ガス排出部側に向かって低下する。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と従来例に係る選択触媒還元装置14pとの温度変化について図6を参照して比較検討する。図6において縦軸は温度還元触媒の温度を示し、横軸は選択還元触媒における排気ガス導入部側の端部から排気ガス排出部側の端部に至る位置(距離:mm)を示す。温度T1は選択触媒還元装置が浄化機能を発揮し得る活性温度、例えば、150℃であり、位置P1は選択還元触媒の中間位置、すなわち、第1の実施形態において第1のヒータ41が配置されている位置を示す。第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14の温度特性は特性線L1で示され、従来例に係る選択触媒還元装置14pの温度特性は特性線L2、L3で示されている。なお、特性線L3は導入側からP1までは特性線L1に一致し、P1から排出側までは破線で示されている。特性線L2は、従来例に係る選択触媒還元装置14pが外部ヒータとして第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14に用いられている外部ヒータ44よりも出力の大きな外部ヒータを備える場合の温度特性を示し、特性線L3は、従来例に係る選択触媒還元装置14pが外部ヒータとして第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と同じ出力の外部ヒータを備える場合の温度特性を示す。
図6に示すように、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、選択還元触媒における排気ガス導入部側の端部から排気ガス排出部側に至る全ての位置において、温度T1以上の温度特性を有している。したがって、選択触媒還元装置14の中間位置P1よりも下流側、すなわち、第2の選択還元触媒32並びにその排気ガス排出部141b側においても、活性温度が維持され、NOxを浄化することができる。これに対して、従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、特性線L2で示す出力の大きな外部ヒータを用いた場合であっても、選択触媒還元装置14pの下流端側における選択還元触媒の温度は活性温度である温度T1未満となり、NOxは浄化されない。従来例に係る選択触媒還元装置14pにおいて、特性線L3で示す第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と同一出力の外部ヒータを用いた場合には、選択触媒還元装置14pの中間位置P1より下流側における選択還元触媒の温度が活性温度である温度T1未満となり、NOxは浄化されない。
以上の通り、従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、大きな出力の外部ヒータを用いたとしても、選択触媒還元装置14pの中間位置P1よりも下流側における選択還元触媒は浄化機能を発揮できず、選択触媒還元装置14pが備える選択還元触媒を有効活用できていない。これに対して、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、出力の小さな外部ヒータ44を用いても、第1のヒータ41を備えることによって、選択触媒還元装置14の中間位置P1よりも下流側における第2の選択還元触媒は浄化機能を発揮することができる。したがって、選択触媒還元装置14が備える第1および第2の選択還元触媒31、32を活性温度以上に維持し、第1および第2の選択還元触媒31、32を有効に利用することが可能となる。
NOxの浄化に際して用いられるアンモニアの保持量の分布について説明する。図7は第1の実施形態に係る選択触媒還元装置におけるアンモニア保持量分布を示す説明図である。図8は従来例に係る選択触媒還元装置におけるアンモニア保持量分布を示す説明図である。図7および図8において淡色部分は相対的にアンモニア保持量が少ない領域を示し、矢印と共に記載されているように、濃色部分に向かってアンモニア保持量は増加する。すなわち、排気ガス中に含まれるアンモニアは選択還元触媒の上流側から順次、排気ガスの浄化に使用されて保持量が低下し、下流側に向かうに連れて選択還元触媒におけるアンモニアの保持量は徐々に増加する。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、尿素水を含む排気ガスは外部ヒータ44によって加熱され、尿素水に加えてアンモニアを含む排気ガスとなって排気ガス導入部141aから導入される。通常は、排気ガス温度が高い時に尿素水を吹きつけ、また、外部ヒータ44による加熱もあり、排気ガスに含まれているアンモニアは、第1の選択還元触媒31の上流側から第2の選択還元触媒32の下流側にわたり保持される。ここで、例えば、エンジンが十分に暖機されていない時(コールドスタート時)や、エンジン低負荷時には、外部ヒータ44により加熱された排気ガスの熱は第1の選択還元触媒31の上流側部分に奪われる。すると、第1の選択還元触媒31の下流側部分を通過する排気ガスの温度は上流側部分を通過する際の温度よりも低下し、第1のヒータ41による加熱がないと第1の選択還元触媒31の下流側部分と第2の選択還元触媒32の温度は第1の選択還元触媒31の上流側部分よりも低くなる。これに対して、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14においては、第1のヒータ41にって排気ガスが加熱されるため、第2の選択還元触媒32の上流側部分の温度も高くなる。このような状態で、保持されているアンモニアを使用して排気ガスを浄化する場合、第1の選択還元触媒31の上流側に加え、第2の選択還元触媒32の上流側部分の温度も高くなるので、排気ガスの浄化が第1の選択還元触媒31の上流側部分および第2の選択還元触媒32の上流側部分において効率的に行われ、保持されているアンモニアを効率的に使用することができる。この結果、図7に示す、第1および第2の選択還元触媒31、32において、下流側から上流側に向かうに連れて保持量が減少するアンモニアの保持量分布が形成される。
従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、例えば、コールドスタート時やエンジンの低負荷時には、選択還元触媒35の下流側部分の温度は低く、アンモニアを使用した排気ガスの浄化は行われにくくなり、選択還元触媒35の下流側部分に保持したアンモニアを効率的に使用することができない。この結果、図8に示す、選択還元触媒35におけるアンモニアの保持量の分布が形成される。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と従来例に係る選択触媒還元装置14pとにおけるアンモニア保持量の分布を対比すると、従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、選択触媒還元装置14pの排気ガス導入部側、すなわち、選択還元触媒35の上流側においては、NOxの浄化が行われアンモニア量が減少するが、選択触媒還元装置14pの中間位置よりも下流側においては、アンモニアは保持されたままで、NOxの浄化が行われていないか、ほとんど行われていない。これに対して、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、中間位置P1に第1のヒータ41が配置されており、第1のヒータ41および第1のヒータ41により加熱された排気ガスによって選択触媒還元装置14の中間位置において温度が上昇する。したがって、選択触媒還元装置14の排気ガス導入部側、中間位置P1の2箇所において、より具体的には、第1の選択還元触媒31および第2の選択還元触媒32の少なくとも上流側において、NOxの浄化に足りるアンモニア量が減少し、選択触媒還元装置14が備える第1および第2の選択還元触媒31、32を有効に利用することができる。この結果、選択触媒還元装置14の全容量(大きさ)に対するNOxの浄化性能、すなわち、浄化効率を向上させることができる。
以上説明した第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14によれば、排気ガス導入部141aと排気ガス排出部141bとの中間位置に第1のヒータ41を備えているので、選択触媒還元装置14内の温度分布を改善し、第1および第2の選択還元触媒31、32の全域あるいは実質的に全域を活性温度以上に維持することができる。したがって、第1および第2の選択還元触媒31、32を有効に利用することが可能となり、選択触媒還元装置14の全容量に対するNOxの浄化性能、すなわち、浄化効率を向上させることができる。
また、尿素水からのアンモニア生成には、例えば、200℃程度の温度が求められるが、NOxを浄化するための選択還元触媒の活性温度は、例えば、150℃程度である。したがって、従来例に係る選択触媒還元装置14pでは、選択還元触媒35上にアンモニアは生成されないがNOxの浄化が可能な領域が存在し、保持されているアンモニアの不足に起因するNOxの浄化効率の低下が生じ得た。これに対して、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14では、中間位置に第1のヒータ41を備えているので、これまでアンモニアを生成・保持できなかった中間位置においてもアンモニアを保持することが可能となる。この結果、第1の選択還元触媒31および第2の選択還元触媒32の少なくとも上流側において、NOxの浄化に足りるアンモニア量を保持することが可能となり、選択触媒還元装置14におけるNOxの浄化効率を向上させることができる。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14によれば、第1および第2の選択還元触媒31、32と、第1のヒータ41は、排気ガスの流れ方向に積層して、すなわち、直列に配置されている。したがって、第1の選択還元触媒31を通過してきた排気ガスを直接加熱することが可能となり排気ガスを効率よく昇温させることができると共に、第2の選択還元触媒32の中心部を加熱することが可能となり第2の選択還元触媒32において昇温される領域を拡張することができる。また、第1および第2の選択還元触媒31、32と、第1のヒータ41は、同一の直径を有し、互いに対向する対向面の面積も等しい。したがって、第1のヒータ41によって第2の選択還元触媒32の対向面の全域を加熱することが可能となり、温度分布の均一化を図ることができる。この結果、選択触媒還元装置14の中間位置から下流側においても第2の選択還元触媒31の径方向の全体を利用してNOxの浄化処理を行うことが可能となり、浄化効率を向上させることができる。さらに、第1および第2の選択還元触媒31、32と、第1のヒータ41の外径は、本体部140の内径とほぼ等しいので、第1のヒータ41は、その端面の全域にわたって本体部140内に導入された排気ガスと接触することが可能となり、第2の選択還元触媒32の端面の全域に対して加熱された排気ガスを供給することができる。したがって、第2の選択還元触媒32を効率よく昇温させることが可能となり、電力消費を抑制しつつ所望のNOxの浄化性能を実現することができる。
第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14によれば、第1および第2の選択還元触媒31、32は、多孔体から形成されているので、良好な蓄熱性能を有しており、選択触媒還元装置14の温度低下を抑制することができる。したがって、第1および第2の選択還元触媒31、32の間に配置されている第1のヒータ41と相まって、NOxの浄化に要する電力消費を低減することができる。
ヒータが第1の選択還元触媒31よりも上流側に配置されている場合には、排気管11、すなわち排気ガスに吹き付けられた尿素水がそのままヒータにあたることでヒータ41が劣化するおそれがあるが、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14においては、第1の選択還元触媒31は第1のヒータ41よりも上流側に配置されているので、第1のヒータ41の劣化を防止または抑制することができる。なお、第1の選択還元触媒31の容量は、第1の選択還元触媒31を介して第1のヒータ41に尿素水が到達する時間を短くするために、尿素水による第1のヒータ41の劣化が問題ならない程度に小さいことが望ましい。この場合、第1の選択還元触媒31を小さくしても第2の選択還元触媒32を大きくすることにより浄化性能を維持することができる。
第2の実施形態:
図9を参照して第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14aについて説明する。図9は第2の実施形態に係る選択触媒還元装置の内部構成を模式的に示す説明図である。第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14aは、内部に第2のヒータ42を備え、排気ガス導入部141aに外部ヒータ44を備えない点において第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と異なる。第2のヒータ42は、第1のヒータ41と同様の構成を備えている。なお、他の構成は、第1の実施形態に係る選択触媒還元装置14と同様であるから、同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14aによれば、第2のヒータ42が本体部140内であって、第1の選択還元触媒31に接触または近接して配置されているので、第2のヒータ42によって加熱された排気ガスは直ちに第1の選択還元触媒31に供給される。したがって、外部ヒータ44を備える場合と比較して、排気ガス導入部141aおよび導入側接続部142aから選択触媒還元装置14aの外部への放熱を排除または低減することが可能となる。また、第2のヒータ42は外部ヒータ44よりも大きな端面、すなわち、放熱面を有しているので、既述の第1のヒータ41が第2の選択還元触媒32を効率よく加熱できる理由と同様にして、第1の選択還元触媒31を効率よく加熱することができる。この結果、選択触媒還元装置14a、すなわち、第1の選択還元触媒31への熱伝達効率が向上し、昇温時間を短縮することが可能となり、また、消費電力量を低減することができる。さらに、本体部140内に第1および第2のヒータ41、42が配置されているので、各ヒータ41、42に対する配線の取り扱い性、選択触媒還元装置14aの取り扱い性が向上する。
なお、第2のヒータ42に加えて、第3、第4のヒータを備え、第3、第4の選択還元触媒を備えても良い。この場合には、選択触媒還元装置14a内における温度分布をさらに均一化することが可能となり、NOx浄化効率の向上、アンモニア保持量の増大を図ることが可能となり、選択触媒還元装置14aが備える各選択還元触媒の作動割合を上昇させることができる。これにより、小型の選択触媒還元装置14aによっても所望のNOxの浄化性能を得ることができる。
なお、第1および第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14、14aは、少なくとも、外部ヒータ44が備えられている場合には、第1および第2の選択還元触媒31、32の間に更なるヒータ、すなわち、第1のヒータ41が備えられており、外部ヒータ44が備えられていない場合には、第1のヒータ41に加えて、第1の選択還元触媒31の上流側に更なるヒータ、すなわち、第2のヒータ42が備えられていれば、上記の効果を得ることができる。
第3の実施形態:
図10を参照して第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bについて説明する。図10は第3の実施形態に係る選択触媒還元装置を備える排気ガス加温装置の内部構成を模式的に示す説明図である。第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bは、排気ガス加温装置20内部に内包されている。排気ガス加温装置20は、排気ガス導入部20a、排気ガス排出部20b、第1の排気ガス流路部21、第2の排気ガス流路部22、排気ガス流路部を切り替える切替弁25を備えている。第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bは、第1の排気ガス流路部21に配置されている。選択触媒還元装置14bは、第2のヒータ42、第1の選択還元触媒31、第1のヒータ41、第2の選択還元触媒32、第3のヒータ43および第3の選択還元触媒33を備えている。各ヒータ41、42、43および各選択還元触媒31、32、33は、第1および第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14、14aと同様の構成を備えている。
排気ガス加温装置20は、従来の選択触媒還元装置または第1および第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14、14aの前段に配置される。したがって、第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bもまた、従来の選択触媒還元装置または第1および第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14、14aの前段に配置されているということができる。第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bによれば、従来の選択触媒還元装置と比較して容積(大きさ)が小さいので、第1〜第3の選択還元触媒31〜33を速やかに活性温度まで昇温させることが可能になる。加えて、第1および第2の実施形態に係る選択触媒還元装置14、14aと同様に、第1〜第3の選択還元触媒31〜33のそれぞれにアンモニアを保持させることができる。したがって、第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14bは、エンジンの冷間始動時、例えば、エンジン冷却液温度が20℃未満の状態での始動時であっても、排気ガス中のNOxを浄化することができる。具体的には、排気ガスが第1の排気ガス流路部21を流れるように切替弁25を切り替え、第1〜第3のヒータ41〜43に通電することによって実現される。
第4の実施形態:
図11は、第4の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。第1〜第3の実施形態においては、選択還元触媒とヒータは、排気ガスの流動方向に積層される構成を備えていた。これに対して第4の実施形態に係る選択触媒還元装置14cは、円筒状の本体部140c、本体部140cの上流から下流にわたり配置されている円柱状の選択還元触媒34、選択還元触媒34の外周を囲む内部ヒータ46を備えている。なお、選択還元触媒34および内部ヒータ46は、上記の各実施形態において用いられた選択還元触媒およびヒータと同様の構成を備えている。第4の実施形態に係る選択触媒還元装置14cにおいては、内部ヒータ46は、選択還元触媒34の外周面と筐体を構成する本体部140cの内周面との間に配置されている。なお、内部ヒータ46の外周面と本体部140cの内周面との間には空間部または断熱材が配置されている。第4の実施形態に係る選択触媒還元装置14cによれば、内部ヒータ46が本体部140cの内部に配置されているので、ヒータが筐体の外部に配置されている場合と比較して、選択還元触媒34に対する熱伝導性を向上させることができる。すなわち、ヒータが筐体の外部に配置されている場合には、ヒータの熱は筐体表面に伝達され筐体表面から放熱され、さらに、筐体並びに筐体と選択還元触媒との間の空間部を介することによって熱伝導性が低下する。これに対して、内部ヒータ46が本体部140cの内部に配置されている選択触媒還元装置14cにおいてはこれらの熱伝導性を低下させる要素を排除することができる。また、選択触媒還元装置14cにおいては、内部ヒータ46は、選択還元触媒34の全長にわたって配置されているので、選択還元触媒34の全体を加熱することができる。
第5の実施形態:
図12は、第5の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。第4の実施形態においては、内部ヒータ46は選択還元触媒34の外周に配置されていた。第5の実施形態に係る選択触媒還元装置14dにおいては、排気ガスの流れ方向に平行な複数の選択還元触媒34、すなわち、副選択還元触媒と、複数の棒状の内部ヒータ47、すなわち、副発熱部材が用いられ、複数の内部ヒータ47は選択還元触媒34の内部に配置されている。なお、第4の実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことによって説明を省略する。より具体的には、複数の内部ヒータ47は、選択還元触媒34の全長にわたって内部に形成された管状の複数のヒータ配置孔内に配置されている。あるいは、選択還元触媒34が有する多孔部が選択還元触媒34の全長にわたって連通している場合には、複数の内部ヒータ47は多孔部に配置されても良い。第5の実施形態に係る選択触媒還元装置14dによれば、選択還元触媒34の内部、すなわち、中心部付近に内部ヒータ47が配置されているので、選択還元触媒34の径方向における温度分布の均一化を図ることができる。選択還元触媒34は多孔質体であり、熱伝導性が低い性質を備えている。したがって、選択還元触媒34の外周から加熱する場合と比較して、選択還元触媒34の中心部付近における温度を迅速に、また、容易に上昇させることができる。さらに、複数の内部ヒータ47は、選択還元触媒34の全長にわたって配置されているので、選択還元触媒34の長手方向における温度分布を均一化することも可能となり、選択還元触媒34の全体の温度分布を均一化することができる。また、選択還元触媒34が分割されているので、内部ヒータ47の配置が容易になると共に、副選択還元触媒の形状、数を調整することによって、選択触媒還元装置14dのNOxの浄化性能を容易に調整することが可能になり、また、選択触媒還元装置14dの径方向あるいは、短寸法方向の外形寸法を容易に変更することができる。したがって、配置場所のスペースに応じた選択触媒還元装置14dを得ることができる。
第6の実施形態:
図13は、第6の実施形態に係る選択触媒還元装置の横断面を模式的に示す説明図である。第4の実施形態においては、内部ヒータ46は選択還元触媒34の外周に配置されていた。第6の実施形態に係る選択触媒還元装置14eにおいては、蛇腹状の内部ヒータ48、すなわち、副発熱部材が用いられ、内部ヒータ48は選択還元触媒34の内部に配置されている。なお、第4の実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことによって説明を省略する。より具体的には、内部ヒータ48は、排気ガスの流れ方向、すなわち、本体部140cの上流と下流とを結ぶ方向に垂直な横断面においてつづら折り状をなす板状のヒータであり、選択還元触媒34の全長にわたって配置されている。なお、内部ヒータ48は一体であっても良く、あるいは、排気ガスの流れ方向において複数個に分割されていても良い。第6の実施形態に係る選択触媒還元装置14eによれば、選択還元触媒34の内部、すなわち、中心部付近に内部ヒータ48が配置され、また、内部ヒータ48が蛇腹状を成しているので、選択還元触媒34との接触面積を増大させることが可能となり、選択還元触媒34の径方向における更なる温度分布の均一化を図ることができる。選択還元触媒34は多孔質体であり、熱伝導性が低い性質を備えている。したがって、選択還元触媒34の外周から加熱する場合と比較して、選択還元触媒34の中心部付近における温度を迅速に、また、容易に上昇させることができる。さらに、内部ヒータ48は、選択還元触媒34の全長にわたって配置されているので、選択還元触媒34の長手方向における温度分布を均一化することも可能となり、選択還元触媒34の全体の温度分布を均一化することができる。なお、選択還元触媒34は、第5の実施形態と同様にして分割されていても良く、この場合には、第5の実施形態において述べた利点を有することができる。
変形例:
(1)第1の変形例:
第1の実施形態においては、第1および第2の選択還元触媒31、32および第1のヒータ41は、同一の断面積および外径を有していたが、第1および第2の選択還元触媒31、32および第1のヒータ41は、同一の外径を備え異なる断面積を有していても良く、あるいは、異なる外径と異なる断面積を有していても良い。第1のヒータ41の断面積が第1および第2の選択還元触媒31、32の断面積よりも小さい場合であっても、第1のヒータ41によって第1および第2の選択還元触媒31、32の外部からの加熱によっては昇温し難かった中心部分を加熱することが可能となり、選択触媒還元装置14の浄化性能を有効に利用することができる。また、第1のヒータ41の断面積が第1および第2の選択還元触媒31、32の断面積よりも大きい場合には、第1および第2の選択還元触媒31、32の断面全体を加熱することができる。また、第1の実施形態においては、第1および第2の選択還元触媒31、32および第1のヒータ41が流路に沿って前後に直列に配置されているが、流路に沿う方向に前後に配置されていれば流路方向に垂直な方向に互いにずれた状態で配置されていても良く、互いが一部重なるように配置されていても良い。なお、第2および第3の実施形態に係る選択触媒還元装置14a、14bにおいても同様である。
(2)第2の変形例:
第5の実施形態においては、複数の副選択還元触媒34が用いられているが、単一の選択還元触媒34が用いられても良い。この場合には、選択還元触媒34内に内部ヒータ47が挿通されて備えられるので、選択還元触媒34および内部ヒータ47の取り扱いが容易になる。
(3)第3の変形例:
第4〜第6の実施形態においては、選択還元触媒34の全長にわたって配置されている内部ヒータ46、48および複数の内部ヒータ47が用いられているが、外部ヒータ44が備えられている場合には、これらの内部ヒータ46、47、48は、少なくとも選択触媒還元装置14c、14d、14eの中間位置よりも下流側に配置されていればよい。選択触媒還元装置14c、14d、14eの中間位置よりも下流側における選択還元触媒34の少なくとも一部を活性温度およびアンモニアが生成される温度にすることによって、第4〜第6の実施形態により得られる効果を得ることができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。たとえば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…排気ガス浄化システム
11…排気管
11a…マニフォールド
11b…マフラエンドパイプ
12…ディーゼル酸化触媒
13…ディーゼル微粒子フィルタ
14、14a、14b、14c、14d、14e、14p…選択触媒還元装置
15…アンモニアスリップ・ディーゼル酸化触媒
17…燃料噴射装置
18…尿素水噴射装置
20…排気ガス加温装置
20a…排気ガス導入部
20b…排気ガス排出部
21…第1の排気ガス流路部
22…第2の排気ガス流路部
25…切替弁
31…第1の選択還元触媒
32…第2の選択還元触媒
33…第3の選択還元触媒
34、35…選択還元触媒
41…第1のヒータ
42…第2のヒータ
43…第3のヒータ
44…外部ヒータ
46、47、48…内部ヒータ
140、140c…本体部
141a…排気ガス導入部
141b…排気ガス排出部
142a…導入側接続部
142b…排出側接続部
500…車両
510…エンジン
520…車輪

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気ガス管路上に配置される選択触媒還元装置であって、
    筐体と、
    前記筐体の内部に配置されている選択還元触媒と、
    前記筐体の内部に配置されている発熱部材と、
    を備える選択触媒還元装置。
  2. 請求項1に記載の選択触媒還元装置において、
    前記選択還元触媒は、前記選択触媒還元装置における排気ガスの流れ方向に沿って前後に配置されている第1の副選択還元触媒と第2の副選択還元触媒とを有し、
    前記発熱部材は前記第1の副選択還元触媒と前記第2の副選択還元触媒との間に配置されている、選択触媒還元装置。
  3. 請求項2に記載の選択触媒還元装置において、
    前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記発熱部材の断面積は、前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記第1の副選択還元触媒および前記第2の副選択還元触媒の断面積と同等である、選択触媒還元装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の選択触媒還元装置はさらに、
    前記排気ガスの流れ方向において前記第1の副選択還元触媒よりも上流側に第2の発熱部材を備える、選択触媒還元装置。
  5. 請求項4に記載の選択触媒還元装置において、
    前記排気ガスの流れ方向に垂直な前記第2の発熱部材の断面積は、前記第1の副選択還元触媒および前記第2の副選択還元触媒の前記断面積と同等である、選択触媒還元装置。
  6. 請求項1に記載の選択触媒還元装置において、
    前記発熱部材は、前記選択触媒還元装置における排気ガスの流れ方向に沿って前記選択還元触媒の内部に配置されている、1以上の副発熱部材を含む、選択触媒還元装置。
  7. 請求項6に記載の選択触媒還元装置において、
    前記選択還元触媒は、前記排気ガスの流れ方向と平行に配置されている2以上の副選択還元触媒を有し、
    前記発熱部材は前記2以上の副選択還元触媒の間に配置されている、選択触媒還元装置。
  8. 請求項6または7に記載の選択触媒還元装置において、
    前記発熱部材は、前記選択触媒還元装置の中間位置よりも少なくとも前記排気ガスの流れ方向の下流側に配置されている、選択触媒還元装置。
  9. 請求項1に記載の選択触媒還元装置において、
    前記発熱部材は、前記筐体の内周面と前記選択還元触媒の外周面との間に配置されている、選択触媒還元装置。
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