JP2018008889A - アジルサルタンアルキルエステルの製造方法、及びアジルサルタンの製造方法 - Google Patents
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- 0 CCOc1nc2cccc(C(O)=O)c2[n]1Cc1ccc(C2C=CC=C[C@]2C(N)=NOC(*)=O)cc1 Chemical compound CCOc1nc2cccc(C(O)=O)c2[n]1Cc1ccc(C2C=CC=C[C@]2C(N)=NOC(*)=O)cc1 0.000 description 2
- BSKGHNKWFSOLIU-UHFFFAOYSA-N CC[O](C)c1nc2cccc(C(O)=O)c2[n]1Cc(cc1)ccc1-c1ccccc1C(N1)=NOC1=O Chemical compound CC[O](C)c1nc2cccc(C(O)=O)c2[n]1Cc(cc1)ccc1-c1ccccc1C(N1)=NOC1=O BSKGHNKWFSOLIU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
下記式(1)
で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(アルキロキシ−カルボニルオキシカルバムイミドイル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(エステル保護基含有化合物)を炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で環化反応を行うことにより、
下記式(2)
で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(アジルサルタンアルキルエステル)を製造する方法である。
下記式(3)
下記式(1)
で示されるエステル保護基含有化合物の環化反応を行い、
下記式(2)
で示されるアジルサルタンアルキルエステルを製造するに際し、炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で該環化反応を行うことを特徴とするものである。
以下、順を追って説明する。
前記式(1)で示されるエステル保護基含有化合物は、特に制限されるものではなく、公知の方法で製造することができる。具体的には、非特許文献1、特許文献1に記載の方法で製造することができる。具体的には、以下の反応式に従い製造することができる。
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等の無機塩基;
メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピペラジン、ピロリジン、アニリン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセン、N−メチルモルホリン等の有機塩基を挙げることができる。
本発明の特徴は、前記エステル保護基含有化合物の環化反応を行い、下記式(2)
で示されるアジルサルタンアルキルエステルを製造するに際し、炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で実施することにある。この環化反応の際、R2−OHが副生することとなる。
この環化反応において使用する反応溶媒は、炭素数1〜8のアルコールを含む溶媒である。炭素数1〜8のアルコールを具体的に例示すれば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、オクタノール等が挙げられる。
本発明においては、前記条件に従って環化反応を促進できる。中でも、反応時間をより短くするためには、塩基の存在下で実施する好ましい。具体的には、前記反応溶液中に塩基が含まれる状態であればよい。
以上のような条件で環化反応を行うことにより、アジルサルタンアルキルエステルを製造することができる。得られたアジルサルタンアルキルエステルを反応系から取り出す方法は、特に制限されるものではなく、非特許文献1、特許文献1に記載の方法を採用することができる。
以上のようにして得られるアジルサルタンアルキルエステルは、再度、炭素数1〜8のアルコールで再結晶したとしても、炭素数1〜8のアルコールを含む溶媒和物の結晶となる。すなわち、炭素数1〜8のアルコールの一部を結晶内部に取り込んでいるものと考えられる。
本発明においては、前記アジルサルタンアルキルエステルをそのまま加水分解して、アジルサルタンを合成することもできる。ただし、より純度の高いアジルサルタンアルキルエステルとするためには、前記方法で得られた新規な結晶形のアジルサルタンアルキルエステルを、ケトン溶媒を含む溶媒で再結晶することが好ましい。当然のことながら、新規な結晶形の該アジルサルタンアルキルエステルは、0.5〜5質量%の1−プロパノールを含む溶媒和物であってもよい。
本発明においては、前記方法で得られたアジルサルタンアルキルエステルを加水分解することにより、
下記式(3)
装置:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)。
機種:2695−2489−2998(Waters社製)。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)。
カラム:Kromasil C18、内径4.6mm、長さ15cm(粒子径5μm)(AkzoNobel社製)。
カラム温度:30℃一定。
サンプル温度:25℃一定。
移動相A:アセトニトリル。
移動相B:15mMリン酸二水素カリウム水溶液(pH=2.5 リン酸にて調整)。
移動相の送液:移動相A,Bの混合比を表1のように変えて濃度勾配制御する。
測定時間:90分。
装置:X線回折装置(XRD)。
機種:SmartLab(株式会社リガク製)。
測定方法:ASC6 BB Dtex。
X 線出力:40kV−30mA。
波長:CuKa/1.541882Å。
直径15cmの2枚撹拌翼を備えた2L四つ口フラスコに前記アミドキシム化合物120g(270.0mmol)を量りとり、塩化メチレン840mL、トリエチルアミン33.0g(324.0mmol)を加え、撹拌しながら0℃まで冷却した。得られた溶液にクロロギ酸エチル35.4g(324.0mmol)を塩化メチレン360mLで希釈した溶液をゆっくりと滴下しながら加えた。全量滴下後、0℃で2時間撹拌しながら反応した。反応後の溶液を20℃まで昇温し、水480mLを加えて有機層を抽出した。得られた有機層を減圧濃縮した後、残渣に1−プロパノール600mLを加えて20℃で3時間撹拌した。得られたスラリー溶液を減圧濾過により固液分離した後、40℃で減圧乾燥してエステル保護基含有化合物A 122.86g(エステル保護基含有化合物A純度:96.1%)を得た(収率88.1%)。
直径7.5cmの2枚撹拌翼を備えた500mL四つ口フラスコに前記アミドキシム化合物30g(67.5mmol)を量りとり、塩化メチレン210mL、トリエチルアミン8.2g(81.0mmol)を加え、撹拌しながら0℃まで冷却した。得られた溶液にクロロギ酸−2−エチルヘキシル15.6g(81.0mmol)を塩化メチレン90mLで希釈した溶液をゆっくりと滴下しながら加えた。全量滴下後、0℃で2時間撹拌しながら反応した。反応後の溶液を20℃まで昇温し、水120mLを加えて有機層を抽出した。得られた有機層を減圧濃縮した後、残渣に1−プロパノール150mLを加えて20℃で3時間撹拌した。得られたスラリー溶液を減圧濾過により固液分離した後、40℃で減圧乾燥してエステル保護基含有化合物B 31.9g(エステル保護基含有化合物B純度:94.5%)を得た(収率78.7%)。
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例1で得られたエステル保護基含有化合物A 5g(9.7mmol)を量りとり、1−プロパノール45mLを加え、還流温度(約95℃)まで加熱した後、同温度にて16時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:91.5%、前記エステル保護基含有化合物A:1.8%であった。反応後の反応溶液を20℃/時間の速度で0℃まで冷却し、0℃で14時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、3.7gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(前記アジルサルタンアルキルエステルの純度:97.3%)を得た(収率:81.1%)。結果を表2にまとめた。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は確認できなかった。また、このアジルサルタンメチルエステルを試料として、XRDを測定すると、図1に示すX線回折チャートが得られた。この結晶は2θ=9.9°、10.9°、13.6°、17.2°、23.2°に特徴的なピークを与える新規結晶構造を有する化合物であることが分かった。
直径5cmの2枚撹拌翼を備えた200mL三つ口フラスコに製造例1で得られたエステル保護基含有化合物A 10g(19.4mmol)を量りとり、1−プロパノール90mL、トリエチルアミン0.4g(3.9mmol)を加え、還流温度(約94℃)まで加熱した後、同温度にて9時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:93.0%、前記エステル保護基含有化合物A:0.7%であった。反応後の反応溶液を20℃/時間の速度で0℃まで冷却し、0℃で12時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、7.6gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(前記アジルサルタンメチルエステルの純度:97.8%)を得た(収率:83.4%)。結果を表2にまとめた。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は確認できなかった。また、このアジルサルタンメチルエステルを試料として、XRDを測定すると、2θ=9.8°、10.9°、13.6°、17.2°、23.2°に特徴的なピークを与える新規結晶構造を有する化合物であることが分かった。
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例2で得られたエステル保護基含有化合物B 5g(8.3mmol)を量りとり、1−プロパノール45mL、トリエチルアミン0.2g(1.7mmol)を加え、還流温度(約94℃)まで加熱した後、同温度にて10時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:91.7%、前記エステル保護基含有化合物B:0.6%であった。反応後の反応溶液を20℃/時間の速度で0℃まで冷却し、0℃で12時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、3.2gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(前記アジルサルタンメチルエステルの純度:97.5%)を得た(収率:81.8%)。結果を表2にまとめた。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は確認できなかった。また、XRDの結果も実施例1、2のアジルサルタンメチルエステルと変わらなかった。
実施例2において、トリエチルアミンの使用量を0.4g(3.9mmol)から1.96g(19.4mmol)に変更した以外は同様の操作を行った。反応は6時間で完結した。
実施例1において、反応溶媒を1−プロパノールから1−ブタノールに変更した以外は同様の操作を行った。
実施例1において、1−プロパノールの使用量を45mLから125mLに変更した以外は同様の操作を行った。
実施例2において、使用した塩基をトリエチルアミンからピリジンに変更した以外は同様の操作を行った。
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1L三つ口フラスコに実施例2で得られたアジルサルタンメチルエステル5gを量りとり、1.25M水酸化ナトリウム水溶液50mLを加え、50℃まで加熱した後、同温度にて3時間反応を行った。反応液を45℃まで冷却した後、同温度でアセトン25mL、酢酸17mL、水17mLを加えて、アジルサルタンの結晶を析出させた。反応液を20℃/時間の速度で20℃まで冷却した後、同温度にて6時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で乾燥して、4.2gのアジルサルタンの結晶を得た(アジルサルタンの純度:99.0%)。
直径5cmの2枚撹拌翼を備えた200mL三つ口フラスコに製造例1で得られたエステル保護基含有化合物A 5gを量りとり、キシレン50mLを加え、還流温度(約130℃)まで加熱した後、同温度にて1.5時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:70.1%、前記エステル保護基含有化合物A:未検出であった。反応後の溶液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル100mLを加えたが残渣中の結晶は溶解しなかった。そのため、イソプロピルエーテル50mLを加え、20℃で12時間撹拌した。得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、1.4gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(前記アジルサルタンアルキルエステルの純度:79.8%)を得た(収率:30.4%)。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は12.1%であった。結果を表2にまとめた。
直径5cmの2枚撹拌翼を備えた200mL三つ口フラスコに製造例2で得られたエステル保護基含有化合物B 5gを量りとり、キシレン50mLを加え、還流温度(約130℃)まで加熱した後、同温度にて2時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:72.8%、前記エステル保護基含有化合物B:未検出であった。反応後の溶液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル50mLを加え、還流温度(約80℃)まで昇温し、濃縮残渣の結晶を完全に溶解した。得られた溶液を20℃まで冷却し、20℃で12時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、2.0gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(前記アジルサルタンメチルエステルの純度:88.4%)を得た(収率:50.2%)。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は10.8%であった。結果を表2にまとめた。また、このアジルサルタンメチルエステルを試料として、XRDを測定すると、図2に示すX線回折チャートが得られ、この結晶は2θ=8.0°、10.4°、12.0°、15.9°、21.4°に特徴的なピークを与える化合物であることが分かった。
Claims (9)
- 下記式(1)
で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(アルキロキシ−カルボニルオキシカルバムイミドイル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートを炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で環化反応を行うことにより、
下記式(2)
で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートを製造する方法。 - 前記環化反応を50℃以上、反応溶液の還流温度以下で行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記アルコールが、炭素数3〜8の直鎖状又は分岐状アルコールである請求項1又は2に記載の方法。
- 前記環化反応を塩基存在下で実施することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の方法。
- 前記塩基の使用量が、前記式(1)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(アルキロキシ−カルボニルオキシカルバムイミドイル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート1モルに対して、0.01〜5モルであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 前記塩基が、有機塩基である請求項4又は5に記載の方法。
- 前記反応溶媒中で、前記式(2)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートの結晶を析出させることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の方法。
- 請求項1〜7の何れかに記載の方法により、前記式(2)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートを製造した後、
得られたアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートを加水分解することにより、
下記式(3)
- Cu−Kα線を用いるX線回折において、2θ=9.9±0.2°、10.9±0.2°に特徴的なピークを少なくとも有するアジルサルタンメチルエステル。
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JP2018087178A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | 株式会社トクヤマ | アジルサルタンの製造方法 |
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