JP2018007399A - ブラシカードの製造方法 - Google Patents

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紘典 木崎
Hironori Kizaki
紘典 木崎
濱岸 憲一朗
Kenichiro Hamagishi
憲一朗 濱岸
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Abstract

【課題】フランジ部の上面に、スライド金型に起因するパーティングラインが形成されないブラシカードを提供する。【解決手段】ブラシ付きモータに用いられるブラシカードを、以下の手順で製造する。まず、ブラシカードの上面を成型する上金型81と、ブラシカードの下面を成型する下金型82と、ブラシホルダ部の内面を成型するスライド金型83と、を組み合わせる。次に、上金型、下金型、およびスライド金型により形成される空洞内に、溶融樹脂240を流し込む。続いて、空洞内の溶融樹脂を硬化させる。その後、上金型、下金型、およびスライド金型を開いて、成型されたブラシカードを取り出す。上金型は、フランジ部の上面を成型するフランジ上面成型部を有する。そして、スライド金型は、フランジ上面成型部の上方に配置される。このため、スライド金型は、フランジ部の上面の成型に関わらない。【選択図】図8

Description

本発明は、ブラシ付きモータに用いられるブラシカードの製造方法に関する。
従来、ブラシとコミュテータとの接触により電流の切り替えを行う、いわゆるブラシ付きモータが知られている。従来のブラシ付きモータについては、例えば、特開2014−39381号公報に記載されている。当該公報のモータは、筒部を有するヨークと、ブラシが保持されたブラシホルダと、ヨークの開口部をブラシホルダの外側から覆うように設けられたブラケットとを備える。
また、当該公報のモータでは、モータの内部への水滴の浸入を防止するために、ブラシホルダの周縁部に、シール部が設けられている。
特開2014−39381号公報
この種のモータでは、ブラシを保持するブラシカードが、樹脂の射出成型により製造される。その際、ブラシカードの上面においてブラシを径方向に移動するように保持するため、径方向に延びる筒状部を成型する必要がある。そのため、上下方向に組み合わされる一対の金型に加えて、横方向にスライド移動させて組み合わせるスライド金型が必要となる。しかしながら、スライド金型を用いると、ブラシカードの周縁部の上面に、金型と金型との境目の痕であるパーティングライン(微小な突起)が形成される。ブラシカードの周縁部の上面にパーティングラインがあると、ブラシカードとシール部との間に隙間が生じ、両者の密着性が低下する。これにより、ブラシ付きモータの防水性、防塵性、および組み付け精度が低下する場合がある。
本発明の目的は、ブラシカードの周縁部の上面に、スライド金型に起因するパーティングラインが形成されることなく、ブラシカードを製造する製造方法を提供することである。
本願の例示的な発明は、ブラシ付きモータに用いられるブラシカードの製造方法であって、前記ブラシ付きモータは、上下に延びる中心軸を中心として回転する電機子と、前記電機子を内部に収容する有蓋筒状のハウジングと、前記電機子に接続されたコミュテータと、前記コミュテータに接触するブラシと、前記ハウジングの下部を覆うブラケットと、前記ハウジングと前記ブラケットとの間に配置される前記ブラシカードと、を有し、前記ブラシカードは、前記中心軸の周囲において環状に拡がるカード基部と、前記カード基部の上面に設けられ、前記ブラシを径方向に移動可能に保持する筒状のブラシホルダ部と、前記カード基部の外周部から径方向外側へ拡がるフランジ部と、前記ハウジングの下端部を支持する支持面と、を有する単一の樹脂成型品であり、前記製造方法は、a)前記ブラシカードの上面を成型する上金型と、前記ブラシカードの下面を成型する下金型と、前記ブラシホルダ部の内面を成型するスライド金型と、を組み合わせる工程と、b)前記工程a)の後に、前記上金型、前記下金型、および前記スライド金型により形成される空洞内に、溶融樹脂を流し込む工程と、c)前記工程b)の後に、前記空洞内の溶融樹脂を硬化させる工程と、d)前記工程c)の後に、前記上金型、前記下金型、および前記スライド金型を開いて、成型された前記ブラシカードを取り出す工程と、を有し、前記上金型は、前記フランジ部の上面を成型するフランジ上面成型部を有し、前記スライド金型は、前記フランジ上面成型部の上方に配置される。
本願の例示的な発明によれば、スライド金型は、フランジ部の上面の成型に関わらない。このため、フランジ部の上面に、スライド金型に起因するパーティングラインが形成されない。これにより、ブラシ付きモータの防水性、防塵性、および組み付け精度を向上させることができる。
図1は、モータの外観斜視図である。 図2は、モータの縦断面図である。 図3は、ブラケット、ブラシカード、上シール部材、および下シール部材の分解斜視図である。 図4は、ブラケット、ブラシカード、および上シール部材の上面図である。 図5は、ブラケット、ブラシカード、上シール部材、および下シール部材の縦断面図である。 図6は、ブラシカードの射出成型時の様子を示した図である。 図7は、ブラシカードの射出成型時の様子を示した図である。 図8は、ブラシカードの射出成型時の様子を示した図である。 図9は、ブラシカードの射出成型時の様子を示した図である。 図10は、ブラシカードの射出成型時の様子を示した図である。 図11は、ブラシカードの下面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。ただし、上記の「平行な方向」は、略平行な方向も含む。また、上記の「直交する方向」は略直交する方向も含む。
また、本願では、軸方向を上下方向とし、ブラケットに対してハウジング側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、ブラシ付きモータおよびブラシカードの製造時および使用時の向きを限定する意図はない。
<1.モータの構造>
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法により製造されるブラシカード24を備えたモータ1の外観斜視図である。図2は、モータ1の縦断面図である。このモータ1は、ブラシ23とコミュテータ33とを接触させて、電流の切り替えを行う、いわゆるブラシ付きモータである。
本実施形態のモータ1は、例えば、自動車において水や粉塵等が付着するような部位に配置される。ただし、本発明のモータは、これに限定されるものではない。
図2に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを、備えている。静止部2は、モータ1が搭載される装置の枠体に、固定される。回転部3は、静止部2に対して回転可能に支持される。
本実施形態の静止部2は、ハウジング21、ブラケット22、2つのブラシ23、ブラシカード24、上シール部材25、下シール部材26、複数のマグネット27、上軸受部28、および下軸受部29を有する。
ハウジング21は、円筒部211、天板部212、および環状板部213を有する、有蓋筒状の部材である。円筒部211は、中心軸9の周囲において、上下に円筒状に延びる。天板部212は、円筒部211の上部の開口を塞ぐ。環状板部213は、円筒部211の下端部から径方向外側へ向けて拡がる。ハウジング21は、例えば、金属のプレス加工によって形成される。複数のマグネット27および後述する電機子32は、ハウジング21の内部に収容される。
ブラケット22は、ハウジング21の下部を覆う、浅いボウル形状の部材である。ブラケット22は、例えば、金属の鋳造によって形成される。ブラケット22の周縁部と、ハウジング21の環状板部213とは、複数のねじによって固定される。また、ブラケット22の中央には、後述するシャフト31を通すための貫通孔220が設けられている。
ブラシ23は、回転部3側のコミュテータ33と接触する導電性の四角柱形状の部材である。ブラシ23は、外部の電源装置とコミュテータ33とを、電気的に接続する役割を果たす。ブラシ23は、ピグテールと呼ばれる導線を有し、後述する電子部品や導電板を介して、後述するコネクタ部242の端子243に電気的に接続される。2つのブラシ23の一方は、正極ブラシである。2つのブラシ23の他方は、負極ブラシである。各ブラシ23は、コミュテータ33のセグメント331と接触する接触面231を有する。また、各ブラシ23は、ブラシカード24に設けられたばね60により、径方向内側へ常に加圧されている。これにより、接触面231が、セグメント331に押し付けられる。
ブラシカード24は、主として、2つのブラシ23を保持する部材である。ブラシカード24は、樹脂の射出成型によって形成される。ブラシカード24は、略円板状のカード本体部241と、コネクタ部242とを有する。カード本体部241は、ハウジング21とブラケット22との間に挟まれることによって固定される。コネクタ部242は、ハウジング21とブラケット22とで構成される筐体の外側に位置する。モータ1の使用時には、外部の電源装置から延びる導線が、コネクタ部242内の端子243に接続される。ブラシカード24の詳細な構造については、後述する。
上シール部材25および下シール部材26は、カード本体部241の周縁部から内側への粉塵および水の浸入を防止するための部材である。上シール部材25および下シール部材26の材料には、例えば、弾性を有するゴムまたはエラストマーが用いられる。上シール部材25および下シール部材26は、それぞれ、カード本体部241の周縁部に沿った円環状の外形を有する。上シール部材25は、ハウジング21の環状板部213と、カード本体部241との間に介在する。下シール部材26は、ブラケット22の周縁部と、カード本体部241との間に介在する。なお、上シール部材25は、カード本体部241の周縁部の外周面の一部を覆い、ハウジング21とブラケット22との間からその一部が露出する。
複数のマグネット27は、ハウジング21の円筒部211の内周面に、固定されている。各マグネット27の径方向内側の面は、後述する電機子32と径方向に対向する磁極面となっている。
上軸受部28および下軸受部29は、回転部3側のシャフト31を回転可能に支持する機構である。上軸受部28は、ハウジング21の天板部212の中央に設けられた凹部内に収容される。下軸受部29は、ブラケット22の中央に設けられた凹部内に収容される。
本実施形態の回転部3は、シャフト31、電機子32、およびコミュテータ33を有する。
シャフト31は、中心軸9に沿って延びる柱状の部材である。シャフト31は、上軸受部28および下軸受部29に支持されながら、中心軸9を中心として回転する。シャフト31は、ブラケット22の貫通孔220を通って、ブラケット22よりも下方へ突出する。シャフト31の下端部は、このモータ1が搭載される装置の駆動部に接続される。
電機子(アーマチュア)32は、マグネット27の径方向内側に配置される。電機子32は、コア41と複数のコイル42とを有する。コア41は、円環状のコアバック411と、コイル42が巻かれる複数のティース412を有する。
コミュテータ33は、ブラシ23と接触しながら回転することによって、駆動電流の切り替えを行う略円筒状の部材である。コミュテータ33は、電機子32よりも下側において、シャフト31に固定される。コミュテータ33の外周面にある複数のセグメント331は、フック332を介して、電機子32のコイル42と接続される。
モータ1の使用時には、外部の電源装置から、コネクタ部242、ブラシ23、およびセグメント331を介して、コイル42に駆動電流が供給される。そうすると、電機子32に径方向の磁束が発生する。これにより、電機子32とマグネット27との間の磁気的吸引力および磁気的反発力によって、周方向のトルクが生じる。その結果、静止部2に対して回転部3が、中心軸9を中心として回転する。
また、コミュテータ33が回転すると、各ブラシ23の接触面231は、複数のセグメント331に、順次に接触する。これにより、各コイル42への通電の向きが切り替えられ、複数のコイル42に順次に駆動電流が供給される。その結果、回転部3が連続的に回転する。
<2.ブラシカードの構造>
続いて、ブラシカード24のより詳細な構造について、説明する。
図3は、ブラケット22、ブラシカード24、上シール部材25、および下シール部材26の分解斜視図である。図4は、ブラケット22、ブラシカード24、および上シール部材25の上面図である。図5は、図4中のV−V位置から見た、ブラケット22、ブラシカード24、上シール部材25、および下シール部材26の縦断面図である。
上述の通り、ブラシカード24は、カード本体部241とコネクタ部242とを有する単一の樹脂成型品である。また、図3〜図5に示すように、カード本体部241は、カード基部51、周壁部52、フランジ部53、および2つのブラシホルダ部54を有する。
カード基部51は、中心軸9の周囲において環状に拡がる。カード基部51は、中央に貫通孔510を有する。上述したシャフト31は、貫通孔510を通って上下に延びる。カード基部51の上面には、上述した2つのブラシ23と、ブラシ23から引き出されるピグテールに接続されるチョークコイル等の電子部品とが、配置される。各ブラシ23と、コネクタ部242内の端子243とは、カード基部51の上面に配置された電子部品および導電板を介して、電気的に接続される。
周壁部52は、カード基部51の外周部から上方へ向けて、略円筒状に延びる。周壁部52は、ハウジング21の円筒部211の内側に挿入される。そして、周壁部52の外周面は、円筒部211の下端部の内周面に、接触する。これにより、ハウジング21とブラシカード24との径方向の位置関係が固定される。すなわち、周壁部52の外周面は、ハウジング21の下端部を支持する支持面となる。また、周壁部52は、2つの切り欠き521を有する。各切り欠き521は、ブラシホルダ部54の径方向外側に位置する。後述するブラシカード24の射出成型時には、切り欠き521に相当する位置に、スライド金型83が配置される。
フランジ部53は、カード基部51の外周部から、径方向外側へ広がる。すなわち、フランジ部53は、周壁部52よりも径方向外側において、円環状に広がる。上述した上シール部材25は、フランジ部53の上面と、ハウジング21の環状板部213の下面と、の間に介在する。上述した下シール部材26は、フランジ部53の下面と、ブラケット22の周縁部の上面と、の間に介在する。また、上シール部材25および下シール部材26は、それぞれ、フランジ部53の表面に密着する。上シール部材25の一部は、フランジ部53の外周面の一部も覆う。コネクタ部242は、フランジ部53の径方向外側に位置する。フランジ部53の上下面のそれぞれが、上シール部材25および下シール部材26を介してハウジング21およびブラケット22によって挟まれることによって、ハウジング21、ブラケット22、およびブラシカード24の軸方向の位置関係が固定される。
2つのブラシホルダ部54は、カード基部51の上面に設けられる。2つのブラシホルダ部54は、周方向に間隔をあけて配置される。図4の例では、2つのブラシホルダ部54が、中心軸9に対して互いに90°の間隔で配置されている。各ブラシホルダ部54は、径方向に筒状に延びる。上述したブラシ23は、ブラシホルダ部54の内部に収容され、ブラシホルダ部54に沿って径方向に移動可能に保持される。
また、カード基部51の上面には、2つのばね60が取り付けられている。本実施形態では、ばね60として、トーションばねが用いられている。各ばね60の一端は、カード基部51に固定される。各ばね60の他端は、ブラシ23の径方向外側の端面に接触する。また、ばね60は、自然状態よりも撓んだ状態で取り付けられる。このため、ばね60は、ブラシ23を径方向内側へ向けて常に加圧する。これにより、ブラシ23がコミュテータ33に押し付けられる。なお、支持面は、周壁部52の外周面に形成されるが、カード基部51とフランジ部53の間に形成される段差の外周面に形成されてもよい。
<3.ブラシカードの製造手順>
続いて、ブラシカード24を射出成型により製造するときの手順について説明する。図6〜図10は、ブラシカード24の射出成型時の様子を示した図である。
ブラシカード24を製造するときには、ブラシカード24の形状に応じた上金型81、下金型82、および2つのスライド金型83を用意する。上金型81は、ブラシカード24の上面を成型するための金型である。下金型82は、ブラシカード24の下面を成型するための金型である。また、2つのスライド金型83は、ブラシホルダ部54の内面を成型するための金型である。
まず、図6のように、上金型81と下金型82とを組み合わせる。具体的には、上金型81の下端面と、下金型82の上端面とを、互いに接触させる。これにより、上金型81の下面と、下金型82の上面との間に、空洞が形成される。また、上金型81は、周方向の2箇所に、孔部84を有する。各孔部84は、上金型81の外側面から径方向内側へ向けて延びる。
次に、図7のように、孔部84にスライド金型83を挿入する。スライド金型83は、基部831と、基部831よりも挿入方向の先端側に位置し、基部831よりも細い先端部832とを有する。基部831は、上金型81の外側面に設けられた孔部84の開口付近において、上金型81に隙間なく嵌め込まれる。先端部832は、基部831よりも径方向内側において、上金型81と下金型82との間に挿入される。これにより、上金型81と、下金型82と、スライド金型83とが組み合わされる。そして、上金型81、下金型82、およびスライド金型83により構成される金型の内部に、ブラシカード24の形状に対応する閉鎖された空洞80が形成される。
続いて、図8のように、空洞80内に溶融樹脂240を流し込む。具体的には、下金型82に設けられた孔であるゲート820から、空洞80内に、加圧された溶融樹脂240が流し込まれる。空洞80内の全体に溶融樹脂240が行き渡ると、次に、空洞80内の溶融樹脂240を硬化させる。これにより、溶融樹脂240が、固形のブラシホルダ部54となる。
その後、図9のように、孔部84からスライド金型83を引き抜く。そして、図10のように、上金型81と下金型82とを開き、上金型81および下金型82から、成型されたブラシカード24を取り出す。これにより、カード基部51、周壁部52、フランジ部53、およびブラシホルダ部54を有する、単一の樹脂成型品であるブラシカード24が得られる。
ここで、ブラシホルダ部54は、スライド金型83の先端部832の周囲に形成される。すなわち、先端部832の上面および両側面と、上金型81および下金型82との間に、ブラシホルダ部54が形成される。
また、図6〜図10に示すように、上金型81は、フランジ上面成型部811を有する。フランジ部53の上面は、フランジ上面成型部811によって成型される。上述した孔部84は、フランジ上面成型部811の上方に位置する。したがって、スライド金型83は、フランジ上面成型部811の上方に配置される。このため、スライド金型83は、フランジ部53の上面の成型に関わらない。したがって、フランジ部53の上面に、スライド金型83に起因するパーティングラインが形成されない。これにより、フランジ部53と上シール部材25との間に、隙間が生じることを抑制できる。その結果、モータ1のハウジング21とブラシカード24との間における防水性、防塵性、および組み付け精度を向上させることができる。
特に、本実施形態では、フランジ上面成型部811の下面は、中心軸9の周囲において、円環状に繋がっている。このため、フランジ部53の上面は、全周に亘って、上金型81のフランジ上面成型部811によって成型される。したがって、フランジ部53の上面の全周に亘って、パーティングラインが形成されない。これにより、モータ1の防水性、防塵性、および組み付け精度を、より向上させることができる。
また、本実施形態では、上金型81は、フランジ部53の上面全体を成型する単一の金型である。このため、フランジ部53の上面からパーティングラインを排除できる。これにより、モータ1の防水性、防塵性、および組み付け精度を、より向上させることができる。
また、図6〜図10に示すように、本実施形態での下金型82は、フランジ下面成型部821を有する。フランジ部53の下面は、フランジ下面成型部821によって成型される。フランジ下面成型部821の上面は、中心軸9の周囲において、円環状に繋がっている。このため、フランジ部53の下面は、全周に亘って、下金型82のフランジ下面成型部821によって成型される。したがって、フランジ部53の下面も、全周に亘って、パーティングラインが形成されない。これにより、フランジ部53と下シール部材26との間に、隙間が生じることを抑制できる。その結果、モータ1のブラケット22とブラシカード24との間における防水性、防塵性、および組み付け精度を、より向上させることができる。
また、本実施形態では、下金型82は、フランジ部53の下面全体を成型する単一の金型である。このため、フランジ部53の下面からパーティングラインを排除できる。これにより、モータ1の防水性、防塵性、および組み付け精度を、より向上させることができる。
図11は、上記の方法で製造されたブラシカード24の下面図である。図11に示すように、ブラシカード24は、カード基部51の下面に、2つのゲート痕55を有する。上述の通り、ブラシカード24の射出成型時には、下金型82に設けられたゲート820から、溶融樹脂240が流し込まれる。ゲート痕55は、当該ゲート820の痕跡である。本実施形態では、2つのスライド金型83と周方向に隣接する位置に、ゲート820が設けられている。したがって、成型後のブラシカード24は、各ブラシホルダ部54と周方向に隣接する位置に、ゲート痕55を有する。
ブラシカード24におけるブラシホルダ部54がある領域は、スライド金型83を用いるため、空洞80に狭小な部位ができてしまう。そのため、溶融樹脂240をより奥まで行き渡らせることが難しく、成型不良が生じやすい。しかしながら、スライド金型83の近傍にゲート820を配置すれば、スライド金型83の周囲の狭小な空間に、溶融樹脂240を効率よく行き渡らせることができる。なお、スライド金型83とゲート820との、中心軸9に対する角度間隔は、45°以下であることが好ましい。すなわち、成型後のブラシカード24において、ブラシホルダ部54とゲート痕55との、中心軸9に対する角度間隔は、45°以下であることが好ましい。
なお、本実施形態のブラシカード24は、単一の樹脂成型品で構成されるが、仮に、ブラシホルダ部を複数の樹脂成型品を組み合わせた構成とすれば、ブラシホルダ部を成型するスライド金型が不要となる。このように、ブラシカードを、複数の樹脂成型品を組み合わせて構成すれば、フランジ部にパーティングラインを形成されないようにできる。しかしながら、ブラシカードを複数の樹脂成型品から構成すると、部品点数および組立工数の増加によりコストが増加する。さらに、組付誤差を伴うため、ブラシカードの寸法精度が低下しやすくなる。特にブラシホルダ部の寸法精度が悪いと、ブラシがコミュテータに対して傾いて接触したり、ブラシが円滑に移動しない等の不具合の原因となる。
<4.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、図6のように、上金型と下金型とを組み合わせた後に、図7のように、上金型の孔部にスライド金型を挿入していた。しかしながら、上金型の孔部にスライド金型を挿入した後に、上金型と下金型とを組み合わせてもよい。
また、上記の実施形態では、ブラシカードが2つのブラシを保持していた。しかしながら、ブラシカードに保持されるブラシの数は、2以外の数であってもよい。例えば、ブラシカードに、2つ正極ブラシと2つの負極ブラシの合計4つのブラシが保持されていてもよい。
また、上記の実施形態では、下金型のみにゲートが設けられていた。しかしながら、ゲートは、上金型のみに設けられていてもよい。また、ゲートは、上金型および下金型の双方に設けられていてもよい。
また、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、ブラシ付きモータに用いられるブラシカードの製造方法に利用できる。
1 モータ 2 静止部 3 回転部 9 中心軸 21 ハウジング
22 ブラケット 23 ブラシ 24 ブラシカード 25 上シール部材
26 下シール部材 27 マグネット 28 上軸受部 29 下軸受部
31 シャフト 32 電機子 33 コミュテータ 41 コア
42 コイル 51 カード基部 52 周壁部 53 フランジ部
54 ブラシホルダ部 55 ゲート痕 60 ばね 80 空洞
81 上金型 82 下金型 83 スライド金型 84 孔部
240 溶融樹脂 241 カード本体部 242 コネクタ部
521 切り欠き 811 フランジ上面成型部 821 フランジ下面成型部
831 基部 832 先端部

Claims (9)

  1. ブラシ付きモータに用いられるブラシカードの製造方法であって、
    前記ブラシ付きモータは、
    上下に延びる中心軸を中心として回転する電機子と、
    前記電機子を内部に収容する有蓋筒状のハウジングと、
    前記電機子に接続されたコミュテータと、
    前記コミュテータに接触するブラシと、
    前記ハウジングの下部を覆うブラケットと、
    前記ハウジングと前記ブラケットとの間に配置される前記ブラシカードと、
    を有し、
    前記ブラシカードは、
    前記中心軸の周囲において環状に拡がるカード基部と、
    前記カード基部の上面に設けられ、前記ブラシを径方向に移動可能に保持する筒状のブラシホルダ部と、
    前記カード基部の外周部から径方向外側へ拡がるフランジ部と、
    前記ハウジングの下端部を支持する支持面と、
    を有する単一の樹脂成型品であり、
    前記製造方法は、
    a)前記ブラシカードの上面を成型する上金型と、前記ブラシカードの下面を成型する下金型と、前記ブラシホルダ部の内面を成型するスライド金型と、を組み合わせる工程と、
    b)前記工程a)の後に、前記上金型、前記下金型、および前記スライド金型により形成される空洞内に、溶融樹脂を流し込む工程と、
    c)前記工程b)の後に、前記空洞内の溶融樹脂を硬化させる工程と、
    d)前記工程c)の後に、前記上金型、前記下金型、および前記スライド金型を開いて、成型された前記ブラシカードを取り出す工程と、
    を有し、
    前記上金型は、前記フランジ部の上面を成型するフランジ上面成型部を有し、
    前記スライド金型は、前記フランジ上面成型部の上方に配置される製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記上金型は、前記フランジ上面成型部の上方に、径方向に延びる孔部を有し、
    前記スライド金型は、前記孔部に挿入される製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製造方法であって、
    前記ブラシ付きモータは、
    前記フランジ部の上面と前記ハウジングの下縁部との間に介在する上シール部材と、
    前記フランジ部の下面と前記ブラケットの上面との間に介在する下シール部材と、
    をさらに有する製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記フランジ上面成型部は、環状の下面を有する製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法であって、
    前記上金型は、前記フランジ部の上面全体を成型する単一の金型である製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記下金型は、環状のフランジ下面成型部を有し、
    前記フランジ下面成型部によって、前記フランジ部の下面が成型される製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法であって、
    前記下金型は、前記フランジ部の下面全体を成型する単一の金型である製造方法。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記ブラシカードは、
    前記カード基部の外周部から上方へ向けて延びる周壁部
    をさらに有し、
    前記周壁部の外周面が前記支持面であり、
    前記周壁部は、
    前記ブラシホルダ部の径方向外側に位置する切り欠き
    を有する製造方法。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記下金型は、溶融樹脂が流し込まれるゲートを有し、
    前記スライド金型と前記ゲートとの、前記中心軸に対する角度間隔は、45°以下である製造方法。
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