JP2018006668A - 撮像装置 - Google Patents

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【課題】所定の特性を有する紫外線カット層を有する紫外線カットフィルタを用いることにより、このようなパープルフレアやゴーストの発生を抑制することができる撮像装置を提供する。【解決手段】波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内であって、前記光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時(光軸に対する測定光のなす角が0°)と30°入射時(光軸に対する測定光のなす角が30°)とで、10nm以内となる光学特性を有する紫外線カットフィルタ11と、該紫外線カットフィルタ11を通して入射した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子12と、を有する撮像装置10。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関し、特にパッケージ内に所定の紫外線カット特性を有するフィルタが設けられた撮像装置に関する。
近年、デジタルカメラの普及が進み、デジタルカメラの携帯性重視の観点から、デジタルカメラの小型化、薄型化の要望が高まってきている。また、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオ等の固体撮像素子を用いた撮像装置では、固体撮像素子の感度を人の視感度に近づけるため、固体撮像素子までの光路中に、可視光は透過するが、赤外光は遮蔽する赤外線カットフィルタを配置することが検討されている。
これは、固体撮像素子に用いられるシリコン基板等が、1100nmまでの波長域に感度を持っているため、赤外光をカットしないと、赤外光の影響で、赤、緑及び青色の信号に近赤外光の信号が混じって不自然な発色の写真となってしまうためである。一般に、このような赤外線カットフィルタやローパスフィルタは固体撮像素子の直近(固体撮像素子とレンズの間)に設けられる。
また、赤外線カットフィルタに加え、さらに、性能向上のために光学多層膜からなる紫外線カット層を設けることも検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−304573号公報
しかしながら、このような紫外線カット層を設けた場合でも、撮影画像においてパープルフレア(撮影画像中央の長四角から縦方向に延びる紫色のもや)やゴーストが生じる場合がある。
そこで、本発明は、所定の特性を有する紫外線カット層を有する紫外線カットフィルタを用いることにより、このようなパープルフレアやゴーストの発生を抑制することができる撮像装置を提供することを課題とする。
本発明の撮像装置は、波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内であって、前記光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内となる光学特性を有する紫外線カットフィルタと、該紫外線カットフィルタを通して入射した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子と、を有する。
本発明の撮像装置によれば、撮像装置内に入射する光から紫外線を有意にカットし、撮像装置により撮影される写真等において、紫外線に起因するパープルフレアやゴーストの発生を効果的に抑制できる。
本発明の一実施形態である撮像装置を概略的に示した断面図である。 本発明の他の実施形態である撮像装置を概略的に示した断面図である。 例1の赤外線カットフィルタにおいて、光の入射角を変化させたときの分光透過率曲線を示した図である。 例2の紫外線カットフィルタにおいて、光の垂直入射時の分光透過率曲線を示した図である。 例3の紫外線カットフィルタにおいて、光の入射角を変化させたときの分光透過率曲線を示した図である。
以下、本発明の実施形態である撮像装置について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の紫外線カットフィルタでは、通常は紫外線の領域とみなされない420nm未満の青色光もカットの対象とする。また、例えば350nm以下の紫外光などはカットの対象と考慮していない。これは、パープルフレアが撮像素子の青色領域を対象とした現象であり、その撮像素子に受光感度がない波長領域は対象とする意味がないからである。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の一実施形態における撮像装置の断面図である。本実施形態における撮像装置は、図1に示したように、紫外線カットフィルタ11と、該紫外線カットフィルタ11を通過した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子12と、を有する撮像装置10である。さらに、この撮像装置10は、撮像レンズ13を有する。そして、上記した構成要素は筺体14に収容されている。以下、各構成について詳細に説明する。
<紫外線カットフィルタ>
本実施形態において、紫外線カットフィルタ11は、透明基材11aの表面に紫外線カット層11bを備えて構成されている。
[透明基材]
ここで、透明基材11aは、可視光を透過できれば、その構成材料は特に制限されない。この透明基材11の構成材料としては、例えば、ガラスや結晶等の無機材料や、樹脂等の有機材料が挙げられる。なかでも、透明基材11aの材料としては、形状安定性、フィルタ製造時のハンドリング性等から無機材料が好ましい。この形状安定性は、光学フィルタとしての光学特性、機械特性等の長期にわたる信頼性に関わる特性である。また、加工性の観点からは、ガラスが好ましい。
透明基材11aに使用できる樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。
透明基材に使用できるガラスは、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラス等にCuO等を添加した吸収型のガラス、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が挙げられる。なお、「リン酸塩ガラス」には、ガラスの骨格の一部がSiOで構成されるケイリン酸塩ガラスも含む。
また、透明基材に使用できる結晶材料は、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイヤ等の複屈折性結晶が挙げられる。
透明基材11aの形状は特に限定されるものではなく、ブロック状でも、板状でも、フィルム状でもよい。また、透明基材11aの厚さは、構成する材料にも依存するが、0.03〜5mmが好ましく、薄型化の点から、0.05〜1mmがより好ましい。
透明基材に使用されるガラスの具体的な組成例を以下に示す。
(1)質量%表示で、P 46〜70%、AlF 0.2〜20%、LiF+NaF+KF0〜25%、MgF+CaF+SrF+BaF+PbF 1〜50%、ただし、F 0.5〜32%、O 26〜54%を含む基礎ガラス100質量部に対し、外割でCuO:0.5〜15質量部を含むガラス。
(2)質量%表示で、P 25〜60%、Al 1〜13%、MgO 1〜10%、CaO 1〜16%、BaO 1〜26%、SrO 0〜16%、ZnO 0〜16%、LiO 0〜13%、NaO 0〜10%、KO 0〜11%、CuO 1〜7%、ΣRO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 15〜40%、ΣR’O(R’=Li、Na、K) 3〜18%(ただし、39%モル量までのO2−イオンがFイオンで置換されている)からなるガラス。
(3)質量%表示で、P 5〜45%、AlF 1〜35%、RF(RはLi、Na、K) 0〜40%、R’F(R’はMg、Ca、Sr、Ba、Pb、Zn) 10〜75%、R”F(R”はLa、Y、Cd、Si、B、Zr、Ta、mはR”の原子価に相当する数) 0〜15%(ただし、フッ化物総合計量の70%までを酸化物に置換可能)、およびCuO 0.2〜15%を含むガラス。
(4)カチオン%表示で、P5+ 11〜43%、Al3+ 1〜29%、Rカチオン(Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、Znイオンの合量) 14〜50%、R’カチオン(Li、Na、Kイオンの合量) 0〜43%、R”カチオン(La、Y、Gd、Si、B、Zr、Taイオンの合量) 0〜8%、およびCu2+ 0.5〜20%を含み、さらにアニオン%でF 17〜80%を含有するガラス。
(5)カチオン%表示で、P5+ 23〜41%、Al3+ 4〜16%、Li 11〜40%、Na 3〜13%、R2+(Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合量) 12〜53%、およびCu2+ 2.6〜20%を含み、さらにアニオン%でF 25〜48%、およびO2− 52〜75%を含むガラス。
(6)質量%表示で、P 70〜85%、Al 8〜17%、B 1〜10%、LiO 0〜3%、NaO 0〜5%、KO 0〜5%、ただし、LiO+NaO+KO 0.1〜5%、SiO 0〜3%からなる基礎ガラス100質量部に対し、外割でCuOを0.1〜15質量部含むガラス。
市販品を例示すると、例えば、(1)のガラスとしては、NF−50E、NF−50EX、NF−50T、NF−50TX(旭硝子(株)製、商品名)等、(2)のガラスとしては、BG−60、BG−61(以上、ショット社製、商品名)等、(5)のガラスとしては、CD5000(HOYA(株)製、商品名)等が挙げられる。
上記したCuO含有ガラスは、金属酸化物をさらに含んでもよい。金属酸化物として、例えば、Fe、MoO、WO、CeO、Sb、V等の1種または2種以上を含有すると、CuO含有ガラスは紫外線吸収特性を有する。これらの金属酸化物の含有量は、上記CuO含有ガラス100質量部に対して、Fe、MoO、WOおよびCeOからなる群から選択される少なくとも1種を、Fe 0.6〜5質量部、MoO 0.5〜5質量部、WO 1〜6質量部、CeO 2.5〜6質量部、またはFeとSbの2種をFe 0.6〜5質量部+Sb 0.1〜5質量部、もしくはVとCeOの2種をV 0.01〜0.5質量部+CeO 1〜6質量部とすることが好ましい。
透明基材11aの光学特性は、以下に説明する紫外線カット層等を積層して得られる紫外線カットフィルタとして所望の光学特性を有するものであればよい。
[紫外線カット層]
紫外線カット層11bは、波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内となる光学特性を有する。
ここで、波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であるとは、可視光のうち上記波長範囲における短波長側の透過率が十分に高いこと、すなわち、可視光の透過率が高いことを意味する。
また、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内であるとは、上記した可視光の透過率が高い特性を有する一方、紫外線のうち可視光側の領域において、透過率が低下していることを示す。これは、紫外線の透過率が低いことを意味する。
ここで、上記光の平均透過率及び光の透過率は、紫外線カット層の表面に対して測定光の垂直入射(入射角は0°)によって得られる透過率に基づくものである。
さらに、紫外線カット層11bは、測定光の入射角を30°として上記と同様に光の透過率を測定したとき、光の透過率が50%となる波長位置が、垂直入射時と30°入射時とで、それらの波長位置が10nm以内にあるものを用いる。
上記のような可視光領域と紫外線領域の境界付近における特性を満たすことで、可視光は通しやすく、紫外線は通しにくい性質の紫外線カットフィルタとなる。さらに、このような特性を有する紫外線カットフィルタを用いることで、光の入射角度による影響を少ないものとできるため、例えば、撮像装置を用いた撮影画像において、パープルフレア(撮影画像中央の長四角から縦方向に延びる紫色のもや)の発生を効果的に抑制できる。
なお、本明細書において、光の透過率は、例えば、分光透過率を日本分光株式会社製の紫外可視近赤外分光光度計V−570を用いて測定することで得ることができる。また、光の平均透過率は、前述の分光透過率の測定結果の平均値を算出することで得ることができる。
このような紫外線カット層としては、紫外線を吸収する微粒子を樹脂中に分散して含有する微粒子タイプのものが挙げられる。ここで使用できる樹脂は、透明樹脂である。また、紫外線カット層としては、高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に複数積層することで紫外線を反射する光学多層膜であってもよい。
ここで使用する透明樹脂としては、屈折率が、1.45以上の透明樹脂が好ましい。屈折率は1.5以上がより好ましく、1.6以上が特に好ましい。透明樹脂の屈折率の上限は特にないが、入手のしやすさ等から1.72程度が好ましい。本明細書において屈折率とは、特に断らない限り、20℃において波長589nmにおける屈折率をいう。
この透明樹脂としては、具体的に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂が挙げられる。透明樹脂は、これらの樹脂から1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
また、紫外線カット機能を付与できる微粒子としては、紫外線吸収能を有する微粒子であればよく、例えば、金属酸化物の微粒子、ポリマー微粒子等が挙げられ、なかでも、酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。なお、本明細書で微粒子とは、その平均粒子径が5〜1000Åの粒子を意味する。ここで、平均粒子径はレーザー回折・散乱法により得られる粒度分布において、体積基準での50%積算値(D50)である。
なお、紫外線カット層としては、特許文献1に記載したような従来公知の光学多層膜タイプのものも知られているが、光学多層膜からなる紫外線カット層は、光の入射角度によって可視光領域と紫外線領域の境界付近における光の透過率が短波長側へ変動する傾向にある。すなわち、紫外線カット層への垂直入射時(光軸xに沿って入射する光(入射角度:0度))の場合は、所望の紫外線カット特性を発揮しているが、光の入射角度(光軸xに対する角度)が大きくなるに従い、光透過率が50%となる波長が短波長側にシフトする傾向にある。
このことは、通常の使用時において、入射角度によっては紫外線が撮像装置内に取り込まれ、これが固体撮像素子に検出されてしまうことを意味する。そのため、本発明においては光学多層膜タイプの紫外線カット層は、紫外線側の光透過率が光の入射角度で短波長側にシフトしがたいものを用いることで、パープルフレアの発生を抑制することができる。
この光の入射角度によって光透過率が短波長側にシフトしがたい光学多層膜としては、例えば国際公開公報(WO2014/034386A1、WO2013/015303A1)に記載された膜構成の光学フィルタ等が挙げられる。また、ここで短波長側にシフトしがたいとは、上記した光の透過率が50%となる波長位置が、垂直入射時と30°入射時とで、それらの波長位置が10nm以内にあること(具体的には、垂直入射時に対して30°入射時における−10nm以内であること)を意味する。
また、上記した本実施形態の発明における紫外線カット層は、波長380nm〜420nmにおける光の透過率が50%となる波長位置が、上記したように垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内にある。これにより、入射角度が変わっても、その波長位置の変動が少ないことで、パープルフレアの発生を効果的に抑制できる。
また、上記した本実施形態の発明における紫外線カット層は、光の透過率が50%となる波長位置が、測定光の垂直入射時と比べて30°入射時において、長波長側にシフトすることが好ましい。入射角度が大きくなったときに、その波長位置の変動が長波長側になることで、紫外線をカットする特性を保持することができ、パープルフレアの発生を効果的に抑制できる。波長380nm〜420nmにおける光の透過率が50%となる波長位置が、測定光の垂直入射時と比べて30°入射時において、長波長側にシフトする紫外線カット層としては、前述の紫外線を吸収する微粒子を含有するものが挙げられる。紫外線カット層に光が透過する場合、光が斜めに入射すると、光が垂直に入射した場合に比べて、紫外線カット層を通過する光の光路長が長くなる。この場合、光がより多くカットされるため、波長380nm〜420nmにおける光の透過率が50%となる波長位置が、長波側にシフトする。紫外線を吸収する微粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛が挙げられる。
なお、図1に示した例では、透明基材11aの表面に紫外線カット層11bを有する紫外線カットフィルタ11が使用され、その紫外線カット層11bが被写体側(固体撮像素子12と反対側)に向けて配置されているが、これを固体撮像素子12側に設けてもよい。
[紫外線カットフィルタの製造方法]
この紫外線カットフィルタは、例えば、微粒子と、透明樹脂またはその原料成分と、必要に応じて配合される各成分とを、溶媒に溶解または分散させて塗工液を調製し、これを透明基材に塗工し乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させることにより紫外線カット層を形成して得られる。
ここで使用する溶媒は、上記の原料成分、必要に応じて配合される各成分を、安定に分散できる分散媒または溶解できる溶媒であれば、特に限定されない。なお、本明細書において「溶媒」の用語は、分散媒および溶媒の両方を含む概念で用いられる。
この溶媒としては、例えば、ジアセトンアルコール、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、トリデシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレンアルコール、グリセリン等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール等のケトン類、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、スルホキシド類、エーテル類、エステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、芳香族、脂肪族炭化水素類、フッ素系溶剤等が挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で、または2種以上を混合して使用できる。
上記溶媒に透明樹脂またはその原料成分を溶解させた時の濃度は、塗工液全量に対して2〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
塗工液には、界面活性剤を含有できる。界面活性剤の含有により、外観、特に、微小な泡によるボイド、異物等の付着による凹み、乾燥工程でのはじきを改善できる。界面活性剤は、特に限定されず、カチオン系、アニオン系、ノニオン系等を任意に使用できる。
塗工液中の透明樹脂、微粒子等の固形分濃度は、塗工液の塗工方法にもよるが、一般には、10〜60質量%である。固形分濃度が低すぎると、塗工ムラが生じやすくなる。逆に、固形分濃度が高すぎると、塗工外観が不良となりやすくなる。
塗工液の塗工には、例えば、浸漬コーティング法、キャストコーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スリットダイコーター法、グラビアコーター法、スリットリバースコーター法、マイクログラビア法、インクジェット法、またはコンマコーター法等のコーティング法を使用できる。その他、バーコーター法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等も使用できる。
上記塗工液を透明基材上に塗工した後、乾燥させることにより紫外線カット層が形成される。乾燥には、熱乾燥、熱風乾燥等を使用できる。塗工液が透明樹脂の原料成分を含有する場合、さらに硬化処理を行う。反応が熱硬化の場合は乾燥と硬化を同時に実施できるが、光硬化の場合は、乾燥と別に硬化工程を設ける。
なお、上記塗工液を透明基材とは別の剥離性の支持基材上に塗工して形成した紫外線カット層を、支持基材から剥離して透明基材上に貼着してもよい。剥離性の支持基材は、フィルム状でも板状でもよく、剥離性を有すれば、材料も特に限定されない。具体的に、ガラス板や、離型処理されたプラスチックフィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等からなるフィルム、ステンレス鋼板等が使用される。
また、吸収層は、透明樹脂の種類によっては、押出成形によりフィルム状に製造でき、さらに、製造した複数のフィルムを積層し熱圧着等により一体化させてもよい。これらを、その後、透明基材上に貼着する。
なお、塗工液の塗工にあたって、透明基材(または剥離性の基材)に前処理を施すこともできる。前処理剤としては、アミノシラン類、エポキシシラン類、ビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(3−ウレイドプロピル)トリメトキシシラン等を使用できる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
紫外線カットフィルタとして光学多層膜タイプの紫外線カット層を用いる場合は、以下の方法により形成して得られる。
光学多層膜タイプの紫外線カット層は、透明基材上に高屈折率膜と低屈折率膜とを交互積層した構造であり、これらの層数とそれぞれの層厚を調整することにより、所望の分光特性を得るものである。
高屈折率膜としては、波長500nmにおいて、屈折率が2.0以上となる材料からなるものであれば特に限定されない。このような高屈折率の材料としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(Ta)、酸化ニオブ(Nb)、またはこれらの複合酸化物からなるものが好適に挙げられる。また、屈折率が2.0以上であれば、添加物を含有していても構わない。
低屈折率膜としては、波長500nmにおいて、屈折率が1.6以下となる材料からなるものであれば特に限定されない。このような低屈折率の材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)が好適に挙げられる。また、屈折率が1.6以下であれば、添加物を含有していても構わない。
光学多層膜を構成する高屈折率膜及び低屈折率膜は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンアシスト真空蒸着法、CVD法により形成することができるが、特に、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンアシスト真空蒸着法により形成することが好ましい。スパッタリング法、真空蒸着法、イオンアシスト真空蒸着法は、薄膜を形成する際の膜厚制御に優れる。このため、光学多層膜を構成する高屈折率膜及び低屈折率膜の膜厚の精度を高めることができ、その結果、所望の分光特性により近い紫外線カットフィルタを得ることができる。
<固体撮像素子>
固体撮像素子12は、紫外線カットフィルタ11を通過した光を検出して電荷を発生させ、電気信号に変換する電子部品である。この固体撮像素子12として、具体的にはCCDやCMOS等が挙げられる。
<その他>
撮像レンズ13は、筐体14の内側に固定されており、紫外線カットフィルタ11を通過した光は、さらに撮像レンズ13に入る。固体撮像素子12と、撮像レンズ13は、光軸xに沿って配置されている。筐体14は、上記した構成要素をその内部に配置、固定するためのケースである。
この図1では光学系として、撮像レンズ13を1枚設けた例を示しているが、複数のレンズを組み合わせてレンズユニットを構成してもよい。
このような構成の撮像装置10においては、紫外線カットフィルタ11を通って入射した光は、さらに撮像レンズ13を通過して固体撮像素子12に受光される。そして、固体撮像素子12は、この受光した光を電気信号に変換し、画像信号として出力する。
紫外線カットフィルタ11として、紫外線カット特性に優れ、かつ可視光の透過性に優れた分光特性を示す光学フィルタが使用されるため、撮像装置10によれば、パープルフレアやゴースト等の発生を効果的に抑制した撮影画像が得られる。
紫外線カットフィルタ11は、図1に記載のとおり撮像装置10における被写体にもっとも近い位置に設けられることが好ましい。この位置に配置することで、撮像装置10の内部に入る紫外線を大幅に低減することができるため、撮像装置10の内部で生じる反射光(いわゆる迷光)のうち、紫外線成分に起因したフレアやゴーストを抑制することができる。また、紫外線カットフィルタ11は、撮像装置10における被写体にもっとも近い位置以外の場所に設けてもよい。
〔第2の実施形態〕
図2は本発明の他の実施形態における撮像装置の断面図である。本実施形態における撮像装置は、図2に示したように、紫外線カットフィルタ21と、該紫外線カットフィルタ21を通過した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子12と、を有する撮像装置20である。さらに、この撮像装置20は、撮像レンズ13を有する。そして、上記した構成要素は筺体14に収容されている。本実施形態は、第1の実施形態において、紫外線カットフィルタ11の代わりに紫外線カットフィルタ21を用いており、それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、以下、第1の実施形態と同一又は類似する構成については、同符号を付して説明を省略し、本実施形態に特徴的な点について説明する。
<紫外線カットフィルタ>
第2の実施形態で用いる紫外線カットフィルタ21は、透明基材中に紫外線カット能を有する微粒子を分散させており、透明基材そのものに紫外線カット機能を付与した点が第1の実施形態とは異なる。
なお、この紫外線カットフィルタ21においては、透明基材としては、第1の実施形態で例示した透明基材がそのまま適用できる。また、微粒子も第1の実施形態で例示した微粒子がそのまま適用できる。
この実施形態における透明基材の厚さは30μm〜0.5mmが好ましく、40μm〜0.4mmがより好ましく、50μm〜0.3mmが特に好ましい。
[紫外線カットフィルタの製造方法]
次に本実施形態における紫外線カットフィルタの製造方法について説明する。
紫外線カットフィルタは、透明基材を形成する透光性材料と紫外線カット機能を持つ微粒子を混合、分散した後、焼成することで製造できる。以下、透明基材としてガラス製の基材を用いる場合を例に説明する。
透光性材料としてガラス粉末を用いる場合、このガラス粉末と微粒子をビヒクルに混練し、所望の形状に成形した後、焼成して紫外線カットフィルタを得ることができる。混練法としては所望の混合状態になれば、特に制限されない。混練にあたっては、公知の混練方法、例えば、ディゾルバー、ホモミキサー、ニーダー、ロールミル、サンドミル、アトライター、ボールミル、バイブレーターミル、高速インペラーミル、超音波ホモジナイザー、振とう機等の混練装置を使用した混練方法が挙げられる。成形法としては、所望の形状が付与できれば、特に制限されない。プレス成形法、ロール成形法、またはドクターブレード成形法などの方法が挙げられる。ドクターブレード成形法では、均一な膜厚のフィルタを効率よく製造できるため好ましい。
まず、ガラス粉末と微粒子とをビヒクルに混練し、脱泡してスラリーを得る。上記スラリーをドクターブレード法により、透明樹脂上に塗工し、乾燥する。乾燥後、所望の大きさに切り出し、透明樹脂を剥がした後、これをプレスすることで、所望の厚みを確保できる。
上記ビヒクルは、樹脂を有機溶媒に溶解したものである。樹脂および有機溶媒は、上述した物を使用できる。上記ビヒクルは、質量基準で、スラリー100%に対し、3〜10%含有することが好ましい。より好ましくは4%以上、さらに好ましくは5%以上である。また、透明樹脂としては、剥離性を有するものであれば、特に限定されず、PETフィルムなどが挙げられる。
焼成は、上記成形で得られた混練物の成形体を焼成することで焼結させ、紫外線カットフィルタとする工程である。この焼成は、混合粉末を焼結させて、微粒子を分散して含有するガラスを得るものであり、公知の焼成方法によりガラス体を製造すればよい。
この焼成は焼成してガラス体とできれば、その条件は特に限定されないが、焼成雰囲気は10Pa以下の減圧雰囲気もしくは酸素濃度が1〜15%の雰囲気が好ましい。また、焼成温度は、400〜650℃の範囲が、焼成時間は1〜10時間の範囲が好ましい。
このように構成される撮像装置20においては、紫外線カットフィルタ21を通って入射した光は、さらに撮像レンズ13を通過して固体撮像素子12に受光される。そして、固体撮像素子12は、この受光した光を電気信号に変換し、画像信号として出力する。
紫外線カットフィルタ21として、紫外線カット特性に優れ、かつ可視光の透過性に優れた分光特性を示す光学フィルタが使用されるため、撮像装置20によれば、パープルフレアやゴースト等の発生を効果的に抑制した撮影画像が得られる。
なお、上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、紫外線カットフィルタを設けた構造を示したのみであるが、赤外線カットフィルタやその他の公知のフィルタを設けてもよいことは言うまでもない。
以下、本発明について、実施例、比較例を参照してさらに詳細に説明する。なお、例1は比較例であり、例2および例3は実施例である。
(例1)
市販のデジタルスチルカメラを用意した。このデジタルスチルカメラに用いられている紫外線カットフィルタ(赤外線カット機能も備える)の分光特性を調べた。分光特性は、紫外可視光分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:V−570)を用いて大気をバックグラウンドとして測定し、その測定結果から各分光特性を算出した。紫外線カットフィルタの分光特性を図3に示す。なお、例1の紫外線カットフィルタの紫外側の波長領域における光の透過率が50%となる波長位置は、光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm超の相違であった。
前述の紫外線カットフィルタは、赤外線吸収ガラスとこのガラスの表面に設けられた赤外線反射層とからなる。赤外線反射層は、高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜からなるものであり、膜構成を表1に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、50が空気側である。
Figure 2018006668
(例2)
例1で用いたデジタルスチルカメラを用意し、デジタルスチルカメラのレンズの前面に、415nm以下の紫外線をカットできる紫外線カットフィルタを配置し、入射光から紫外線をカットできる撮像装置を得た。なお、紫外線カットフィルタは、撮像装置において被写体にもっとも近い位置になるように配置した。例1と同様の装置、方法を用いた紫外線カットフィルタの分光特性(垂直入射時)を調べた。結果を図4に示す。
415nm以下の紫外線をカットできる紫外線カットフィルタは、ガラス基板(Schott社製、B270ガラス)の表面に高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜(具体的には、酸化ケイ素(SiO)と酸化チタン(TiO)との交互積層膜)からなる紫外線カット層を設けたものである。紫外線カット層の膜構成を表2に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、38が空気側である。
Figure 2018006668
(評価)
任意の波長成分のみを単色光として分離する分光器(モノクロメータ)を用い、ハロゲン光源光から単波長の光を取り出し、その取り出した単波長の光を、例1、2の撮像装置で撮影した。
ここで単波長の光としては、395nm、402nm、410nm、415nm、の各波長を用い、各波長における撮影画像において、パープルフレアの有無を目視にて確認した。
例1では395nmではパープルフレアは発生しなかった。一方、402nm、410nm、415nmでは強いパープルフレアが発生した。なお、ここでいうパープルフレアの強さとは、フレア自体の強度だけではなく、本来の光の強さ(モノクロメータ窓の光の強さ)に対しての比率も考慮に入れている。たとえば、402nmではフレアは発生しているが、その本来の光の強さは極端に大きいわけではない。しかし、本来の光の強さがほとんど観測されない弱い状況でも、フレアが比較して大きければ強いと判断している。
例2では、395nm、402nmではパープルフレアが発生しなかった。一方、410nm、415nm、では弱いパープルフレアが発生した。例1と比較すると、402nm、410nm、415nmにおいてパープルフレアは大幅に抑制されている。
例2のように、所定の紫外線カット機能を有する紫外線カットフィルタを設けることで、パープルフレアの発生を抑制することができる。例2において、パープルフレアの発生が抑制された理由は、以下のように考えられる。
例1の赤外線反射層は、可視光を透過し、紫外光(一部青色光)を反射する特性も持つ。その透過〜反射の切り替えのちょうど境目が415nm付近であった。光学多層膜の場合、光が斜めに入射すると、透過〜反射の切り替えであるカット波長の位置が短波にずれることが知られている。たとえば410nmの光が入射した場合、それが垂直入射であれば赤外線反射層によって反射され、撮像素子側には入らないが、反射された光の一部は装置内部の光学部品群が持つ反射特性によって内乱反射を引き起こし、再度撮像素子側に向かう。この時、一定以上の入射角度を持っていれば、上記したカット波長の短波ずれによって赤外線反射層を透過し、撮像素子に届いてしまう。これが、フレアの発生メカニズムと考えている。そこで、例1の赤外線反射層においてカット波長が短波にずれることによって反射から透過に変わってしまう波長領域の光を例2の紫外線カットフィルタを用いレンズ前でカットし、そもそも例1の紫外線カットフィルタを透過することがないため、例1のデジタルスチルカメラを用いた場合であっても内乱反射に起因するパープルフレアの発生を抑制できたと考えられる。また、元々垂直入射ではカットする、不必要な光の波長領域の光であり、カットしてしまうことによる不具合もない。410nm、415nmの光において完全にパープルフレアの発生が防止できなかったのは、実験で使用したモノクロメータの分光も通常10nm程度の分光幅を持っていることから実際にはより長波、短波の光を含んでいることと、例2で使用した紫外線カットフィルタの性能ではモノクロメータで分光した光のすべてをカットしきれなかったことが原因と考えている。これは、ある波長以下の光をカットしようとした場合、吸収によるものでも、多層膜の反射カットによるものでも、多少はなだらかなカット特性を示すものであり、避けえない。それでもパープルフレアの抑制効果は明らかなもので、実用上は十分に意味を持つ。一方、上記の状態でも402nmの光は完全に無くすことができたため、フレアの発生自体がなくなっている。
(例3)
例1で用いたデジタルスチルカメラを用意し、元々設けられていた紫外線カットフィルタを以下の紫外線カットフィルタに置換し、入射光から紫外線をカットできる撮像装置を得る。紫外線カットフィルタの分光特性を、後述するガラス基板、膜構成を用いる条件にてTFCalc(光学特性のシミュレーションソフト、Software Spectra Inc.社製)を用いて算出した。結果を図5に示す。なお、例3の紫外線カットフィルタの紫外側の波長領域における光の透過率が50%となる波長位置は、光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内の相違であった。
紫外線カットフィルタは、赤外吸収ガラス基板(AGCテクノグラス社製、NF−50ガラス、板厚:0.2mm)の表面に高屈折率膜Hと低屈折率膜Lとを交互に積層した繰り返し積層膜からなる紫外線カット層を設けたものである。紫外線カット層の膜構成を表3に示す。なお、膜層数の1が基板側であり、70が空気側である。
Figure 2018006668
(評価)
例1、例2の評価結果の考察より、パープルフレア発生の主因は、撮像装置内の紫外線カットフィルタが引き起こす、青色から紫外線の強い反射光の発生である。例3の紫外線カットフィルタは、光の垂直入射から斜入射に変化しても紫外線側のカット波長がほとんど動かない。そのため、紫外線カットフィルタを反射した光が、装置内部で乱反射し、再度撮像素子内に向かっても紫外線カットフィルタを透過することがないため、パープルフレアの発生は著しく抑制できると考えられる。
そのため、任意の波長成分のみを単色光として分離する分光器(モノクロメータ)を用い、ハロゲン光源光から単波長の光を取り出し、その取り出した単波長の光を、例3の撮像装置で撮影した場合、395nm、402nm、410nm、415nm、でパープルフレアは発生しないと推定される。
また、例3の紫外線カットフィルタは、赤外域の波長の光をカットする機能を備えているため、1枚のフィルタで紫外線カットと赤外線カットの両者の機能を有する。このため、撮像装置の部品点数を増やすことなくパープルフレアを抑制することができる。
10…撮像装置、11…紫外線カットフィルタ、11a…透明基材、11b…紫外線カット膜、12…固体撮像素子、13…レンズ、14…筐体

Claims (5)

  1. 波長420nm〜460nmの光の平均透過率が80%以上であり、光の透過率が50%となる波長位置が波長380nm〜420nmの範囲内であって、前記光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時と30°入射時とで、10nm以内となる光学特性を有する紫外線カットフィルタと、
    該紫外線カットフィルタを通して入射した光を検出して電荷を発生させる固体撮像素子と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記紫外線カットフィルタは、波長380nm〜420nmにおける光の透過率が50%となる波長位置が、前記光の垂直入射時と比べて30°入射時において、長波長側にシフトする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記紫外線カットフィルタが、透明基材と該透明基材の表面に形成された紫外線カット層とを有する請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記紫外線カットフィルタにおいて、前記紫外線カット層が前記光の入射側の表面に形成されている請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記紫外線カットフィルタが、前記撮像装置において被写体側にもっとも近い位置に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013015303A1 (ja) * 2011-07-28 2013-01-31 旭硝子株式会社 光学部材

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