JP2018004436A - コンクリートのスランプフロー推定方法 - Google Patents

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【課題】フレッシュコンクリートのスランプフローを従来よりも簡便に、且つ高い精度で推定し得る方法を提供すること。【解決手段】細骨材の吸水率、微粒分量、粗粒率及び算術平均粗さに基づき、コンクリートのスランプフロー値を推定する。スランプフロー値の推定に以下の関係式(1)を用いることが好適である。スランプフロー値=a×α1+b×α2+c×α3+d×α4+e (1)式中、α1は吸水率を表し、α2は微粒分量を表し、α3は粗粒率を表し、α4は算術平均粗さを表す。a、b、c、d及びeはそれぞれ実数の定数を表す。【選択図】図1

Description

本発明は、フレッシュコンクリートの流動性を評価する、コンクリートのスランプフロー推定方法に関する。
近年、良質なコンクリート用骨材である川砂の枯欠に伴い、天然の岩石や砂利などを原料としてこれを破砕機・粉砕機等で人工的に小さく粉砕し、細粒化することによって得られた砕砂を細骨材として用いることが一般的となってきている。川砂と比べ砕砂は、粒子の形状が角張っており粒形が悪く、フレッシュコンクリートに使用した場合、JIS A5005「コンクリート用砕石及び砕砂」の粒形判定実積率が小さいため単位水量が多くなり、コンクリートの流動性が悪くなることが予想される。そのため、砂砕製造装置を用いて表面研磨を行い、スランプフロー値の改善に寄与する粒形の微粒分を適正分布となるように配合した製品砂を使用するなどの方法が採られている(特許文献1参照)。
ところで、従来、骨材の品質や流動性は、品質評価対象としての骨材を使用してコンクリート等の試験練りを実際に行い、当該コンクリートの物性を確認する方法によって評価されていた。そこで、各種骨材物性からフレッシュコンクリートのスランプを推定する方法が従来提案されている。例えば特許文献2では、各骨材物性のうち、フレッシュコンクリートのスランプとの間で相関の高いものから順に3つの骨材物性(粗粒率、実積率及び吸水率)を選択し、それらの骨材物性とフレッシュコンクリートのスランプとの重相関関係を重回帰分析により求め、当該重相関関係に基づいて、各フレッシュコンクリートに用いられている骨材の特性(粗粒率、実積率及び吸水率)から、スランプの予測値を算出する方法が提案されている。
特開2010−155745号公報 特開2011−169602号公報
しかしながら従来の方法では、品質評価対象骨材毎にコンクリートの試験練りを行い、かつ当該コンクリートの物性を確認しなければならなかった。そのことに起因して、骨材の品質を評価するために多くの時間や労力が発生するという問題があった。
また、特許文献2に記載の評価方法においては、重相関係数が0.7以上と比較的高い重相関係数を有する結果が得られているものの、既存の骨材物性値だけに基づいてスランプを予測することは極めて困難である。
したがって本発明の課題は、フレッシュコンクリートのスランプフローを従来よりも簡便に、且つ高い精度で推定し得る方法を提供することにある。
以上の課題を解決すべく本発明者は鋭意検討した結果、細骨材に関する特定のパラメータを組み合わせた推定方法によってスランプフローが高い精度で推定可能となり、前記の課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、細骨材の吸水率、微粒分量、粗粒率及び算術平均粗さに基づき、コンクリートのスランプフロー値を推定する、コンクリートのスランプフロー推定方法を提供するものである。
本発明によれば、フレッシュコンクリートのスランプフローを従来よりも簡便に、且つ高い精度で推定することができ、コンクリートの試験練りを行う手間が省ける。
図1は、各実施例で得られたフレッシュコンクリートについてのスランプフローの実測値と計算値との相関を示すグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、コンクリートのスランプフロー値を推定する方法に係るものである。スランプフロー値とは、JIS A1101に規定されるコンクリートのスランプ試験方法に準じて測定される値である。スランプフロー値は、フレッシュコンクリートの軟らかさの程度を示す指標の1つである。スランプフロー値は、スランプコーンを引き上げた後の、試料の直径の広がりで表される。
本発明では、細骨材の吸水率、微粒分量及び粗粒率、並びに細骨材の算術平均粗さに基づきコンクリートのスランプフロー値を推定する。以下の説明では、便宜的に細骨材の吸水率をαで表し、微粒分量をαで表し、粗粒率をαで表すこととする。また細骨材の算術平均粗さをαで表すこととする。
本発明において細骨材とは、10mmふるいをすべて通過し、5mm以下のものが85質量%以上含まれる骨材のことである。このような粒径を有する細骨材であれば、砂利や砂などの天然骨材、砕石・砕砂、スラグ骨材、再生骨材、軽量骨材、及びそれらの任意の組み合わせなどが本発明の推定方法の対象となる。
細骨材の吸水率αは、JIS A1109「細骨材の密度及び吸水率試験方法」に準じて測定される値であり、単位は質量%である。細骨材の微粒分量αは、JIS A1103「骨材の微粒分量試験方法」及びJIS A5005「コンクリート用砕石及び砕砂」に準じて測定される値であり、単位は質量%である。細骨材の粗粒率αは、JIS A1102「骨材のふるい分け試験方法」に準じて測定される値であり、単位は質量%である。
細骨材の算術平均粗さαは、次の方法で測定される。算術平均粗さαを測定する試料の調製には、JIS Z8801−1に規定する公称目開きが1.18mm及び2.36mmの金属製網ふるいを使用する。ふるい分けは、手動又は機械によって行う。ふるいに上下動及び水平動を与えて試料を揺り動かし、試料が絶えずふるい面を均等に運動するようにし、1分間に各ふるいを通過するものが、全試料質量の0.1%以下となるまで作業を行う。機械を用いてふるい分けた場合は、更に手でふるい分け、1分間の各ふるい通過量が前記の値より小となったことを確かめる。ふるい目に詰まった粒は、破砕しないように注意しながら押し戻し、ふるいにとどまった試料とみなす。ふるい分けにより1.18mmの網ふるいにとどまった試料を、算術平均粗さαの測定対象として使用する。算術平均粗さαの測定にはレーザー顕微鏡を用い、粒子一粒毎の表面の凹凸を測定する。測定によって取得された画像を解析することによって算術平均粗さを算出する。画像解析された表面の凹凸の状態に基づき、JIS B0601−2001「製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」に準じて算術平均粗さRa(単位:μm)を算出する。
細骨材の物性値には種々のものがあるところ、本発明者が鋭意検討した結果、細骨材の吸水率α、微粒分量α及び粗粒率α、並びに細骨材の算術平均粗さαという特定の4つのパラメータを選出し、これらのパラメータに基づきフレッシュコンクリートのスランプフロー値を算出すると、算出された値は、実際の測定値と高い精度で一致することが判明した。したがって、本発明によれば、従来よりも簡便に、且つ高い精度でスランプフロー値を推定することができる。それによって、コンクリートの試験練りを行う手間が省けるという有利な効果が奏される。
本発明においては、スランプフロー値と、吸水率α、微粒分量α、粗粒率α及び細骨材の算術平均粗さαとを回帰分析することで、最も相関の高い関係式fを求め、その関係式fに基づきスランプフロー値を推定する。この関係式は一般に次式(A)で表される。
スランプフロー値=f(α,α,α,α) (A)
本発明者が鋭意検討した結果、前記の式(A)に包含される式のうち、以下の式(1)を採用してスランプフロー値を推定することが、実測値との相関が極めて高くなることが判明した。
スランプフロー値=a×α+b×α+c×α+d×α+e (1)
式中、a、b、c、d及びeはそれぞれ実数の定数を表す。また、スランプフロー値の単位はmmであり、吸水率α、微粒分量α、粗粒率αの単位はいずれも質量%であり、算術平均粗さαの単位はμmである。
式(1)の表現形式から明らかなとおり、同式は、吸水率α、微粒分量α、粗粒率α及び細骨材の算術平均粗さαの混合比率による平均値を説明変数とし、スランプフロー値を被説明変数とする重回帰式である。この重回帰式における係数a、b、c、d及びeは、例えば最小自乗法によって算出することができる。
スランプフロー値の実測値と推定値との相関を一層高くする観点から、式(1)中、aは−400以上−50以下であることが好ましい。bは−230以上−50以下であることが好ましい。cは600以上1300以下であることが好ましい。dは−430以上−150以下であることが好ましい。eは−1000以上300以下であることが好ましい。
スランプフロー値の実測値と推定値との相関を更に一層高くする観点から、式(1)中、aは−350以上−150以下であることが好ましい。bは−180以上−100以下であることが好ましい。cは800以上1100以下であることが好ましい。dは−350以上−250以下であることが好ましい。eは−750以上−300以下であることが好ましい。特に、aは−300以上−280以下であることが好ましい。bは−135以上−125以下であることが好ましい。cは950以上970以下であることが好ましい。dは−310以上−300以下であることが好ましい。eは−600以上−550以下であることが好ましい。
本発明のスランプフロー推定方法は、広い組成範囲のコンクリートに適用可能である。特に、W/Bが好ましくは40以上70以下、更に好ましくは46以上67以下、一層好ましくは52以上62以下であるコンクリートを対象とした場合に、実測値と推定値との相関が高くなる。ここで、Wは単位水量(kg/m)を表し、Bは単位結合材量(kg/m)を表す。
また、コンクリートを構成する各成分のコンクリート1m当たりの単位量が以下のとおりである場合にも、実測値と推定値との相関が高くなる。
・結合材量:200kg以上500kg以下、好ましくは230以上440以下、更に好ましくは260以上380以下、一層好ましくは280以上320以下
・細骨材量:700kg以上1100kg以下、好ましくは750以上1050以下、更に好ましくは800以上1000以下、一層好ましくは850以上950以下
・粗骨材量:700kg以上1100kg以下、好ましくは750以上1050以下、更に好ましくは800以上1000以下、一層好ましくは850以上950以下
本発明のスランプフロー値の推定方法の対象となるコンクリートは一般に、結合材と、細骨材と、粗骨材と、化学混和剤と、練り混ぜ水とを含む。細骨材については既に上述したので、それ以外の成分についてそれぞれ説明する。
〔結合材〕
結合材は、骨材どうしを結合する機能を有する無機材料である。結合材はセメントを含んでいる。セメントとしては、例えば普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどの各種ポルトランドセメントを用いることができる。更にセメントとして、例えば高炉セメント、シリカセメント及びフライアッシュセメントなどの混合セメントや、アルミナセメントなどの特殊セメントを用いることもできる。これらのセメントは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
結合材は、セメントに加えて他の成分を含んでいてもよい。例えば結合材は、ベントナイト等の粘土や、膨張材を含んでいても良い。結合材が粘土を含むことで、セメントミルクに所定の粘性ないしチキソトロピー性や、懸濁安定性、膨潤性を付与することができる。また、結合材が膨張材を含んでいることで、モルタルやコンクリートの温度収縮によるひび割れの低減、乾燥収縮によるひび割れの低減、及び自己収縮によるひび割れの低減を図ることができる。
〔粗骨材〕
粗骨材としては、コンクリートの製造に使用される一般的なものを用いることができる。粗骨材の最大粒径は、約20mm又は約25mmであることが好ましい。より具体的には、JIS A 5308「レディーミクストコンクリート」附属書A及びJIS A5005「コンクリート用砕石及び砕砂」に規定の粗骨材などを用いることができる。
〔化学混和剤〕
化学混和剤は、主として、その界面活性作用及び/又は水和調整作用によってコンクリートの諸性質を改善するために用いられる剤である。化学混和剤としては、例えばAE剤、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、急結剤、硬化促進剤、遅延剤、防錆剤、起泡剤、発泡剤、空気量調整剤などが使用できる。具体的には、化学混和剤として、ポリカルボン酸系、ナフタリン系、アミノスルホン酸系及びメラミン系の高性能AE減水剤や、アルキルアリルスルホン酸塩系、メラミンスルホン酸塩系及びポリカルボン酸系の高性能減水剤が挙げられる。特に、化学混和剤として、JIS A 6204「コンクリート用化学混和剤」に記載されている、スルフォン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の化学混和剤を用いることが好ましく、中でもカルボキシル基含有ポリエーテル系化合物等のポリカルボン酸系の高性能減水剤や、高性能AE減水剤が特に好ましい。
〔練り混ぜ水〕
練り混ぜ水としては、例えば上水道水や地下水などが好適に使用できる。水には化学混和剤を添加してもよい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記の実施形態に制限されない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
[1]使用材料
フレッシュコンクリートのスランプフロー値を把握するために、以下の材料を用意し室内試験練りを実施した。結合材、粗骨材、化学混和剤、練り混ぜ水は、それぞれ1種類に限定し、8種類の細骨材を用いて実験を実施した。
(A)結合材
普通ポルトランドセメント(宇部興産株式会社製、密度3.16/cm
(B)骨材
(B.1)細骨材
細骨材は以下の(1)−(8)のものを使用した。JIS A1102「骨材のふるい分け試験方法」によって、十分に水洗いを行いながらふるい分けをし、呼び寸法2.5mmのふるいを通過し、呼び寸法1.2mmのふるいに留まるものを採り、絶対乾燥状態とした。
(1)山砂1(表乾密度:2.58/cm
(2)硬質砂岩砕砂A(表乾密度:2.64/cm
(3)硬質砂岩砕砂B(表乾密度:2.64/cm
(4)硬質砂岩砕砂C(表乾密度:2.64/cm
(5)硬質砂岩砕砂D(表乾密度:2.64/cm
(6)硬質砂岩砕砂E(表乾密度:2.64/cm
(7)硬質砂岩砕砂F(表乾密度:2.64/cm
(8)硬質砂岩砕砂G(表乾密度:2.64/cm
(B.2)粗骨材
硬質砂岩砕石(表乾密度:2.66/cm
(C)化学混和剤
高性能AE減水剤(シーカメント1100NT:日本シーカ株式会社製)
(D)練り混ぜ水
上水道水
[2]コンクリートの配合及び評価
コンクリートの配合は、高性能AE減水剤を用いた普通コンクリートとし、以下の表1に示す条件とした。コンクリートの練り混ぜは、前記のセメント及び細骨材を水平二軸形強制練ミキサ内に投入して10秒間攪拌混合した後、化学混和剤と上水道水を混合した練り混ぜ水を当該ミキサ内に投入して30秒間攪拌することで行った。更にその後、前記の粗骨材を投入して60秒攪拌した。フレッシュコンクリートの試験条件は、空気量5.0±0.5%、コンクリート温度20±2℃を目標とした。実験では、所要のスランプを得るための調整は、高性能AE減水剤量によって行いすべて同一量とした。また、フレッシュコンクリートの試験は練り混ぜ終了後に実施した。
(1)スランプ
JIS A1101「コンクリートのスランプ試験方法」に記載されている方法に準じて行った。
(2)スランプフロー
JIS A1150「コンクリートのスランプフロー試験方法」に記載されている方法に準じて行った。
(3)空気量
JIS A1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法(空気圧力方法)」に記載されている方法に準じて行った。
(4)コンクリート温度
JIS A 1156「フレッシュコンクリートの温度測定方法」に記載されている方法に準じて行った。
(5)算術平均粗さRa
レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9710)を用いて測定した。
粒子一粒毎に表面の凹凸を測定し、画像解析することによりJISの粗さの定義に基づいた算術平均粗さRaを求めた。測定するサンプルは、上述した細骨材別に各5粒とした。算術平均粗さとは、JIS B 0601−2001「製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語、定義及び表面性状パラメータ」附属書Cに規定される。
Figure 2018004436
各種骨材の物性値(吸水率、微粒分量、粗粒率)及び算術平均粗さ、並びにスランプフローの測定結果を以下の表2に示す。
Figure 2018004436
[重回帰分析]
前記の表2に示すフレッシュコンクリートのスランプフローを被説明変数とし、同表に示す細骨材の吸水率α、微粒分量α及び粗粒率α、並びに細骨材の算術平均粗さαを説明変数として、前記の式(1)に基づき重回帰分析を行い、同式の係数a、b、c及びdを決定した。
[スランプフロー推定値の算出]
重回帰分析によって、式(1)は以下の式(2)によって表されることが判った。
スランプフロー値=−297.26×α−129.58×α+960.07×α−305.31×α−578.23 (2)
この式(2)に基づき、実施例1ないし8のフレッシュセメントのスランプフロー値を計算した。その結果を、スランプフローの実測値とともに以下の表3に示す。また、図1には、スランプフローの実測値と計算値との相関関係を示すグラフを示す。
Figure 2018004436
図1及び表3に示す結果から明らかなとおり、コンクリートの物性のうちスランプフローに関して、細骨材の物性のうち吸水率、微粒分量及び粗粒率並びに算術平均粗さとの間で、高い相関関係を有することが確認された。このことから、品質評価の対象となる細骨材の各種物性のうち、吸水率、微粒分量及び粗粒率並びに算術平均粗さが判れば、当該細骨材を用いて得られるコンクリートのスランプフロー値に関する相対的評価が可能であることが判明した。

Claims (4)

  1. 細骨材の吸水率、微粒分量、粗粒率及び算術平均粗さに基づき、コンクリートのスランプフロー値を推定する、コンクリートのスランプフロー推定方法。
  2. 前記推定に以下の関係式(1)を用いる請求項1に記載のコンクリートのスランプフロー推定方法。
    スランプフロー値=a×α+b×α+c×α+d×α+e (1)
    式中、αは吸水率を表し、αは微粒分量を表し、αは粗粒率を表し、αは算術平均粗さを表す。a、b、c、d及びeはそれぞれ実数の定数を表す。
  3. 式(1)中、aは−400以上−50以下であり、bは−230以上−50以下であり、cは600以上1300以下であり、dは−430以上−150以下であり、eは−1000以上300以下である請求項2に記載のコンクリートのスランプフロー推定方法。
  4. 前記コンクリートは、W/Bが40以上70以下であり(Wは単位水量を表し、Bは単位結合材量を表す。)、コンクリート1m当たりの単位量は、結合材量が200kg以上500kg以下、細骨材量が700kg以上1100kg以下、粗骨材量が700kg以上1100kg以下である請求項1ないし3のいずれか一項に記載のコンクリートのスランプフロー推定方法。
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