JP2018003753A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒暖機のために膨張行程で点火を行う場合の燃焼の安定化をはかる。【解決手段】燃料の一部を膨張行程中に噴射するようにインジェクタ30を制御するとともに、膨張行程中であってインジェクタ30による膨張行程での燃料噴射の終了前に放電を開始するように点火プラグ32を制御することを行う。これに加えて、点火プラグ32の放電の開始時に電極部34の周辺領域に他の領域よりも燃料濃度が相対的に高い混合気の層が形成されるように、燃料の他の一部を圧縮行程中に噴射するようにインジェクタ30を制御することを行う。【選択図】図3

Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、燃焼室の天井部の中央付近にインジェクタと点火プラグとが配置される内燃機関の制御装置に関する。
特開2007−278257号公報に開示されているように、燃焼室の天井部の中央付近にインジェクタと点火プラグとが並んで配置され、インジェクタから噴射される燃料噴霧の一部が点火プラグの下方を通るように構成された内燃機関が知られている。
特開2007−278257号公報 特開2007−016694号公報 特開2006−307703号公報
ところで、内燃機関の冷間始動時には、触媒を暖機することを目的として、点火時期を温間時よりも遅角することが行われる場合がある。点火時期を遅らせるほど排気温度を高めることができるが、点火時期を膨張行程まで遅角する場合には、燃焼が安定せずにサイクル間で燃焼変動が起こりやすくなる。この点に関し、内燃機関が上記のごとく構成されているのであれば、吸気行程で燃料を噴射した後、点火プラグの放電に同期させて燃料の一部を膨張行程で噴射することが、サイクル間の燃焼変動を抑える上で有効であると考えられる。放電火花から発生した初期火炎が膨張行程噴射の燃料噴霧に誘引されることにより、燃焼が急速に進行して燃焼速度が向上するからである。
ただし、上記の効果はあくまでも初期火炎が適度な大きさまで成長した場合に得られるのであって、初期火炎がうまく成長しない場合には、膨張行程噴射の燃料噴霧による誘引作用は不十分となる。この誘引作用が不十分な場合、燃焼が不安定となることでサイクル間の燃焼変動が大きくなり、ドライバビリティに影響が出てしまう。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、膨張行程で点火を行う場合の燃焼の安定化をはかることにある。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室の天井部の中央付近に配置された点火プラグと、燃焼室の天井部の中央付近に配置され、少なくとも一部の燃料噴霧が点火プラグの方向に向かい同燃料噴霧の外郭線が点火プラグの電極部の下方を通るように噴孔の向きが調整されているインジェクタと、を有する内燃機関に用いられる制御装置であって、次のように構成される。すなわち、本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料の一部を膨張行程中に噴射するようにインジェクタを制御するとともに、膨張行程中であってインジェクタによる膨張行程での燃料噴射の終了前に放電を開始するように点火プラグを制御する。さらに、本発明に係る内燃機関の制御装置は、点火プラグの放電の開始時に電極部の周辺領域に他の領域よりも燃料濃度が相対的に高い混合気の層が形成されるように、燃料の他の一部を圧縮行程中に噴射するようにインジェクタを制御する。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、圧縮行程で噴射された燃料によって点火プラグの電極部の周辺領域に燃料濃度の高い混合気の層が形成されることにより、点火プラグの放電火花から発生する初期火炎の成長が促進される。点火プラグの放電は膨張行程噴射の終了前に開始されるので、放電火花から発生した初期火炎は、点火プラグの電極部の下方を通る膨張行程噴射の燃料噴霧に誘引される。また、膨張行程噴射の燃料噴霧は、空燃比が理論空燃比よりもややリッチであって且つ乱れの大きい領域を作り出す。燃料噴霧によって誘引された初期火炎がこの領域に達することで、火炎は一気に成長して燃焼は急速に進行する。これにより、混合気の燃焼速度が向上して燃焼が安定化し、ドライバビリティに悪影響を及ぼすサイクル間の燃焼変動は抑制される。
本発明の実施の形態に係るシステム構成を説明する図である。 触媒暖機制御中のインジェクタの噴射期間と点火プラグの放電期間を示す図である。 触媒暖機制御中の内燃機関の動作と筒内状態とを模式的に示す図である。 筒内圧力と噴射率と噴霧長との関係を示す図である。 噴射率に応じてニードル駆動電流の突入電流を変える場合の、噴射率とニードル駆動電流の突入電流との関係の一例を示す図である。 噴射率に応じてニードル駆動電流の突入電流を変える場合の、ニードルリフト量の時間変化の一例を示す図である。 噴射率に応じてニードルリフト量を変える場合の、噴射率とニードルリフト量との関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例における触媒暖機制御中の内燃機関の動作と筒内状態とを模式的に示す図である。 参考例における触媒暖機制御中の内燃機関の動作と筒内状態とを模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態に係るシステム構成を説明する図である。図1に示すように、本実施の形態に係るシステムは、車両に搭載される内燃機関10を備えている。内燃機関10は4ストローク1サイクルエンジンであり、複数の気筒を有している。但し、図1には、そのうちの1つの気筒12のみが描かれている。内燃機関10は、気筒12が形成されたシリンダブロック14と、シリンダブロック14上に配置されるシリンダヘッド16と、を有している。気筒12内にはその軸方向に往復動するピストン18が配置されている。内燃機関10の燃焼室20は、少なくともシリンダブロック14の壁面と、シリンダヘッド16の下面と、ピストン18の上面と、によって画定されている。
シリンダヘッド16には、燃焼室20に連通する吸気ポート22および排気ポート24が2つずつ形成されている。吸気ポート22の燃焼室20に連通する開口部には吸気バルブ26が設けられ、排気ポート24の燃焼室20に連通する開口部には排気バルブ28が設けられている。また、燃焼室20の天井部の中央よりもやや排気バルブ28の側の位置には、点火プラグ32が設けられている。点火プラグ32は、中心電極と接地電極とからなる電極部34を先端に備えている。
また、燃焼室20の天井部の中央付近であって、点火プラグ32が設けられた箇所よりも吸気バルブ26の側の位置には、先端が燃焼室20を臨むようにインジェクタ30が設けられている。インジェクタ30は燃料タンク、デリバリパイプ、サプライポンプ等から構成される燃料供給系に接続されている。インジェクタ30の先端には複数の噴孔が放射状に形成されており、インジェクタ30を開弁するとこれらの噴孔から燃料が高圧状態で噴射される。インジェクタ30は、その噴孔から放射状に噴射された燃料噴霧のうち、点火プラグ32に最も近づく燃料噴霧の外郭線(以下「噴霧外郭線」ともいう。)が点火プラグ32の電極部34の下方を通るように、噴孔の向きが調整されている。
吸気ポート22は、吸気通路側の入口から燃焼室20に向けてほぼ真っ直ぐに延び、燃焼室20との接続部分であるスロート36において流路断面積が絞られている。吸気ポート22のこのような形状は、吸気ポート22から燃焼室20に供給された吸気にタンブル流を生じさせる。タンブル流は、燃焼室20の天井部では吸気ポート22側から排気ポート24側に向かうように、燃焼室20内を旋回する。ゆえに、点火プラグ32は、燃焼室20内に形成される旋回気流の流れ方向においてインジェクタ30より下流に位置している。燃焼室20の下部を形成するピストン18の上面には、タンブル流を保持するための凹みが形成されている。
また、図1に示すように、本実施の形態に係るシステムは、制御手段としてのECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)等を備えている。ECU40は、車両に搭載された各種センサの信号を取り込み処理する。各種センサには、燃焼室20の天井部に設けられた筒内圧センサ42と、ピストン18に接続されたクランク軸の回転角度を検出するクランク角センサ44と、内燃機関10の冷却水温を検出する温度センサ46等が含まれている。ECU40は、取り込んだ各センサの信号を処理して所定の制御プログラムに従って各種アクチュエータを操作する。ECU40によって操作されるアクチュエータには、上述したインジェクタ30と点火プラグ32とが少なくとも含まれている。
[触媒暖機制御についての説明]
本実施の形態では、図1に示したECU40による内燃機関10の制御として、排気浄化触媒の活性化を促進する制御(以下「触媒暖機制御」ともいう。)が行われる。排気浄化触媒は、内燃機関10の排気通路に設けられる触媒であり、一例として、活性化状態にある触媒の雰囲気がストイキ近傍にあるときに排気中の窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)および一酸化炭素(CO)を浄化する三元触媒が挙げられる。
まず、触媒暖機制御の概要について、図2を参照して説明する。図2には、触媒暖機制御中のインジェクタ30の噴射期間と点火プラグ32の放電期間が示されている。図2に示すように、触媒暖機制御では、主噴射である吸気行程噴射に加えて、圧縮行程噴射と膨張行程噴射とを組み合わせた燃料噴射パターンが採用される。吸気行程噴射で噴射された燃料は、燃料噴射時期から点火時期までに十分な時間が確保されているため、タンブル流によって燃焼室20内に広く拡散していき、燃料濃度が均質な混合気を生成する。なお、圧縮行程噴射と膨張行程噴射も含めた全燃料による空燃比が理論空燃比になるように各行程での燃料噴射量が決められるため、吸気行程噴射によって生成された混合気の空燃比は理論空燃比よりもややリーンとなっている。
また、図2に示すように、触媒暖機制御中は、点火プラグ32の放電期間が圧縮上死点よりも遅角側に設定されている。つまり、触媒暖機制御中は、膨張行程での点火(以下、「膨張行程点火」ともいう)が行われる。膨張行程点火を行うのは排気温度を上昇させるためであり、点火プラグ32の放電期間中に膨張行程噴射が行われる。より詳細に述べると、点火プラグ32の放電の開始時期よりも後に膨張行程噴射が開始され、放電の終了時期よりも先に膨張行程噴射が終了する。ただし、放電の開始時期は膨張行程噴射の開始時期と一致していてもよいし後でもよい。放電の終了時期は膨張行程噴射の終了時期と一致していてもよい。つまり、少なくとも膨張行程噴射の終了前に放電が開始されていればよい。放電期間中に膨張行程噴射を行うのは、誘引作用によって膨張行程噴射による燃料を確実に燃焼させるためである。
次に、触媒暖機制御の詳細とその作用について、図3を参照して説明する。図3には、触媒暖機制御中の内燃機関10の動作と筒内状態とが模式的に示されている。図3の上段には、圧縮行程噴射が行われている時の筒内状態が描かれ、図3の中段には、膨張行程点火による放電の開始時点での筒内状態が描かれ、そして、図3の下段には、膨張行程噴射が行われている時の筒内状態が描かれている。
図3の上段に示すように、圧縮行程噴射では、燃焼室20内に生じているタンブル流の渦中心に向けてインジェクタ30から燃料が噴射される。圧縮行程噴射に先立ち行われている吸気行程噴射による燃料噴霧は、タンブル流と共に燃焼室20内を旋回しながら燃焼室20内に拡散している。このため、圧縮行程噴射が実行されるときの燃焼室20内には、吸気行程噴射による燃料噴霧が拡散してできた、理論空燃比よりもややリーンな混合気が生成されている。圧縮行程噴射による燃料噴霧は、このややリーンな混合気の中に向けて延び、タンブル流の渦中心の付近に溜まっていく。
図3の中段に示すように、膨張行程点火が実行されるときには、ピストン18の上昇にともなってタンブル流の渦中心は燃焼室20の天井部へ近づいている。タンブル流の渦中心の付近に溜まった圧縮行程噴射による燃料噴霧は、時間の経過とともに蒸発し、周囲よりも燃料濃度が相対的に高い混合気の層(以下、「高濃度混合気層」ともいう)を形成する。この高濃度混合気層は、タンブル流の渦中心が燃焼室20の天井部へ近づくことで、点火プラグ32の電極部34の周辺領域を包含するようになる。
電極部34で放電が行われると、電極部34から伸びる放電火花が混合気に着火し、初期火炎が発生する。放電火花から混合気への着火性と初期火炎の成長性は、電極部34の周囲の空燃比に依存する。この点に関し、本実施の形態によれば、電極部34の放電は、高濃度混合気層によって作られる理論空燃比よりもリッチな雰囲気下において行われるので、放電火花から混合気への着火が促進され、さらに、それにより発生する初期火炎の成長が促進される。つまり、膨張行程点火に先立って圧縮行程噴射を行なうことには、膨張行程点火による着火性と初期火炎の成長性とを高める効果がある。
図3の下段に示すように、膨張行程噴射では、燃焼室20の天井部付近に形成されている高濃度混合気層の中に向けてインジェクタ30から燃料が噴射される。インジェクタ30から噴射される複数本の燃料噴霧のうち、一部の燃料噴霧は点火プラグ32の方向に向かい、同燃料噴霧の外郭線は電極部34の下方を通っている。燃料噴霧の周囲には低圧部が形成されるため、膨張行程点火において電極部34の放電火花から生じた初期火炎は、電極部34の下方を通る燃料噴霧によって誘引される。膨張行程噴射の燃料噴霧によって、燃焼室20内には空燃比が理論空燃比よりもややリッチで且つ乱れの大きい領域ができている。燃料噴霧によって誘引された初期火炎がこの領域まで到達することで、火炎は一気に成長して燃焼は急速に進行する。これにより、混合気の燃焼速度が向上して燃焼が安定化し、ドライバビリティに悪影響を及ぼすサイクル間の燃焼変動は抑制される。
[噴霧長の設定についての説明]
ところで、膨張行程噴射による誘引の効果を最大限に利用するには、膨張行程噴射の燃料噴霧はできるだけ遠くまで到達させるほうがよい。ただし、そこには、ピストン18の上面やシリンダ壁面への燃料の付着を増加させない範囲内という制約がある。一方、圧縮行程噴射の燃料噴霧は、タンブル流の旋回中心の付近まで到達すればよい。つまり、膨張行程噴射と圧縮行程噴射とでは、燃料噴霧の好ましい噴霧長(燃料噴霧の所定期間内での到達した距離)が異なっている。
インジェクタ30から燃焼室20内に噴射される燃料の噴霧長を決定するパラメータは、筒内圧力と噴射率である。噴射率の単位はmm/msであり、これは単位時間あたりに噴射された燃料の体積を意味する。図4には、筒内圧力と噴射率と噴霧長との関係の一例が示されている。図4に示す例によれば、噴射率が一定であれば筒内圧力が高いほど噴霧長は短くなり、筒内圧力が一定であれば噴射率が大きいほど噴霧長は長くなる。この関係に基づき、膨張行程噴射に求められる噴霧長と膨張行程噴射の開始時点における推定筒内圧力とから、膨張行程噴射の噴射率が決定される。また、圧縮行程噴射に求められる噴霧長と圧縮行程噴射の開始時点における推定筒内圧力とから、圧縮行程噴射の噴射率が決定される。
決定した噴射率をインジェクタ30において実現する方法としては、例えば、インジェクタ30のニードル駆動電流の突入電流を噴射率に応じて変える方法が挙げられる。図5には、噴射率に応じてニードル駆動電流の突入電流を変える場合の、噴射率とニードル駆動電流の突入電流との関係の一例が示されている。図5に示すように、要求される噴射率が大きいときは、要求される噴射率が小さいときよりも、ニードル駆動電流の突入電流を大きくする。ただし、ニードル駆動電流の保持電流は、膨張行程噴射と圧縮行程噴射とで同じ大きさとする。また、インジェクタ30に供給される燃料の圧力は、膨張行程噴射と圧縮行程噴射とで同等とする。
図6には、噴射率に応じてニードル駆動電流の突入電流を変える場合の、ニードルリフト量の時間変化の一例が示されている。図6に示すように、突入電流を大きくすることで、突入電流が小さいときよりもニードルリフト量の立ち上がりが急峻となる。ニードルリフト量の立ち上がりが急峻であれば噴射率は大きくなり、緩やかであれば噴射率は小さくなる。ゆえに、膨張行程噴射と圧縮行程噴射とでニードル駆動電流の突入電流を変えることで、膨張行程噴射と圧縮行程噴射のそれぞれにおいて所望の噴射率を実現することができる。
また、決定した噴射率をインジェクタ30において実現する方法としては、上記方法の他にも、インジェクタ30のニードルリフト量を噴射率に応じて変える方法が挙げられる。図7には、噴射率に応じてニードルリフト量の最大値を変える場合の、噴射率とニードルリフト量との関係の一例が示されている。図7に示すように、要求される噴射率が大きいときは、要求される噴射率が小さいときよりも、ニードルリフト量を大きくすればよい。ただし、インジェクタ30に供給される燃料の圧力は、膨張行程噴射と圧縮行程噴射とで同等とする。
[その他]
上記実施の形態では、燃焼室20内に発生したタンブル流の作用によって、圧縮行程噴射の燃料噴霧により高濃度混合気層が形成されるとした。しかし、図8の変形例に示すように、燃焼室20内にスワール流を発生させてもよい。このスワール流の渦中心に向かってインジェクタ30から圧縮行程噴射を行うことで、膨張行程点火が実行されるときには、点火プラグ32の電極部34の周辺領域を包含する高濃度混合気層が形成される。これにより、膨張行程点火による着火性と初期火炎の成長性とが高められる。
最後に、上記実施の形態と同等の効果を上記実施の形態とは異なる構成で得られる参考例について、図9を参照して説明する。図9に示すように、参考例では、燃焼室20の天井部の中央付近に配置されるインジェクタ30(以下、「中央インジェクタ」ともいう)とは別に、燃焼室20の側面にもインジェクタ31(以下、「サイドインジェクタ」ともいう)が配置される。サイドインジェクタ31は、詳しくは、吸気ポートの下方に設けられている。参考例では、圧縮行程噴射はサイドインジェクタ31が行う。サイドインジェクタ31からタンブル流の渦中心に向けて噴射された燃料により、点火プラグ32の電極部34の周辺領域を包含する高濃度混合気層が形成される。そして、高濃度混合気層によって作られる理論空燃比よりもリッチな雰囲気下において電極部34の放電が行われる。膨張行程噴射は中央インジェクタ30が行う。電極部34の放電火花から発生した初期火炎が膨張行程噴射の燃料噴霧に誘引されることで、燃焼が急速に進行し、混合気の燃焼速度が向上して燃焼が安定化する。
10 内燃機関
12 気筒
14 シリンダブロック
16 シリンダヘッド
18 ピストン
20 燃焼室
22 吸気ポート
24 排気ポート
30 インジェクタ
32 点火プラグ
34 電極部
40 ECU

Claims (1)

  1. 燃焼室の天井部の中央付近に配置された点火プラグと、
    前記燃焼室の天井部の中央付近に配置され、少なくとも一部の燃料噴霧が前記点火プラグの方向に向かい同燃料噴霧の外郭線が前記点火プラグの電極部の下方を通るように噴孔の向きが調整されているインジェクタと、を有する内燃機関に用いられる制御装置であって、
    前記制御装置は、燃料の一部を膨張行程中に噴射するように前記インジェクタを制御するとともに、前記膨張行程中であって前記インジェクタによる前記膨張行程での燃料噴射の終了前に放電を開始するように前記点火プラグを制御し、且つ、
    前記制御装置は、前記点火プラグの放電の開始時に前記電極部の周辺領域に他の領域よりも燃料濃度が相対的に高い混合気の層が形成されるように、燃料の他の一部を圧縮行程中に噴射するように前記インジェクタを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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