JP2018002695A - 結晶セルロース混合粉末、組成物、及び成形体の製造方法 - Google Patents

結晶セルロース混合粉末、組成物、及び成形体の製造方法 Download PDF

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将造 金山
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Abstract

【課題】活性成分の含量均一性を改善し、かつ十分な硬度を成形体に付与し得る技術を提供する。
【解決手段】平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸とを含む混合粉末。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶セルロース混合粉末、組成物、及び成形体の製造方法に関する。
従来、医薬品、健康食品、食品、化粧品及び工業分野において、活性成分とその他の添加剤とを混合して、成形体を製造することが、広く行われている。
特に、医薬及び健康食品分野で用いられる活性成分は、成形性が低いものが多いため、錠剤、顆粒剤、細粒剤等の成形体を製造する際には、添加剤として賦形剤を使用するのが一般的である。中でも、結晶セルロースは、高い成形性と迅速な崩壊性とを併せ持つことから、錠剤用の賦形剤として広く使用されている。
錠剤において、活性成分の含量が20質量%以下である場合、適切に薬効を発現させるために、錠剤中の活性成分含量を均一にすることが求められる。活性成分の含量を均一にするためには、一般的に、湿式打錠法や湿式打錠後末法などが用いられる。湿式打錠法は、活性成分とその他の添加剤とを混合し、次いで結合剤とともに水等で造粒して顆粒とし、さらに滑沢剤等を加えて混合し、打錠することにより錠剤とする方法である。また、湿式打錠後末法は、上記顆粒に結晶セルロースや崩壊剤等を加えて混合し、さらに滑沢剤等を加えて混合し、打錠することにより錠剤とする方法である。なお、湿式打錠後末法では、活性成分を含む顆粒と、結晶セルロースや崩壊剤等の他の添加剤とが、これらの混合時、又は錠剤とするまでに経る工程中で、分離偏析しないことが望ましい。
一方、錠剤の成形方法としては、上記の方法のほか、直接打錠法が知られている。直接打錠法は、活性成分と添加剤とを混合し、さらに滑沢剤等を加えて混合し、打錠することにより錠剤とする方法である。直接打錠法は、活性成分を顆粒などに加工する工程がないため、生産性が高く、工程管理も行い易い。しかしながら、活性成分を顆粒などに加工しないため、活性成分の物性が、打錠工程に直接的に影響する。そのため、一般に、直接打錠法は、湿打打錠法や湿打打錠後末法よりも、錠剤における活性成分の含量均一性を確保しにくい。
直接打錠法において、活性成分の物性の影響を小さくするため、活性成分を粉砕して粒子径を小さく制御することも行われている。しかしながら、活性成分の粒子径を小さく制御すると、重量が軽くなることや表面付着力が増大すること等により流動性が悪くなる。これにより、打錠時に臼への充填が不十分となって、錠剤重量の変動が起こりやすくなり、活性成分の含量均一性の確保が困難となる。
このように、直接打錠法においては、活性成分の物性安定化と、錠剤化が可能な程度の流動性を両立することが課題である。流動性を確保するためには、流動性のよい添加剤を加えることが一般的であり、これらは平均粒子径が大きなものが多い。しかしながら、活性成分の平均粒子径と添加剤の平均粒子径との差が大きくなると、分離偏析が起こりやすくなるという課題がある。分離偏析を解決する方法としては、これまでに、特許文献1〜8に記載された方法が知られている。
国際公開第2009/142255号 特開昭63−316740号公報 国際公開第2006/115198号 特開平8−104650号公報 特開平11−335269号公報 特開2008−50264号公報 特開2007−332074号公報 特開平11−228429号公報
特許文献1には、安息角が35°〜50°である結晶セルロースを賦形剤として用いる技術が記載されている。活性成分の安定性に影響することなく、含量均一性を改善できると記載されているが、圧縮成形した錠剤の成形性については記載がない。そのため、圧縮成形された錠剤が、輸送時等において壊れないレベルの高い成形性を発現できないおそれもある。
特許文献2には、結晶セルロースを用いた固形製剤の製法について記載があるが、含量均一性についての記載はない。そのため、良好な含量均一性が得られていないおそれがある。なお、軽質無水ケイ酸に関する言及はない。
特許文献3には、平均粒子径が30μmを超え250μm以下であり、安息角が25°以上44°未満である結晶セルロースを賦形剤として用いる技術が記載されている。また、含量均一性に優れるとの記載があるが、含量均一性については最終紛体についてのみしか確認しておらず、圧縮成形した後の錠剤における含量均一性については確認していない。そのため、混合粉体から圧縮成形する際の工程を経ても、含量均一性が良好であるかは不明である。
特許文献4には、平均粒子径が30〜120μmの粒度分布を有する結晶セルロースを添加剤として用いる技術が記載されている。圧縮成形性に優れるとの記載があるが、含量均一性については確認されていない。そのため、良好な含量均一性が得られていないおそれがある。
特許文献5には、添加剤として結晶セルロースと軽質無水ケイ酸とを用いた錠剤が記載されており、含量均一性評価結果が記載されている。結晶セルロースの粒度や安息角についての具体的な範囲は記載されていない。実施例に記載の含量均一性評価結果では、具体的な数値が記載されておらず、実際にどの程度の含量均一性が得られたのか不明である。また、実施例の評価結果からは、どの添加剤が含量均一性に影響を与えたのか判断することが難しい。
特許文献6には、添加剤として結晶セルロースと軽質無水ケイ酸とを用いた錠剤が記載されている。しかし、含量均一性に関しての記載はない。なお、結晶セルロースの具体的な物性は記載されていない。また、試験例2では、結晶セルロース(セオラス802)と形質無水ケイ酸(アエロジル)を添加した比較例1について、直打品は非常に硬度が低いとの記載があり、直接打錠法では十分な硬度が得られないおそれがある。
特許文献7には、添加剤として、結晶セルロースとデンプンとを組み合わせた技術が記載されている。なお、結晶セルロースの具体的な物性は記載されていない。実施例には、これらの添加剤に、流動化剤として形質無水ケイ酸を組合せた錠剤も記載されているが、含量均一性については評価されていない。また、当該実施例で使用された打錠法は、乾式造粒法である。他の実施例においても、直接打錠法を用いたものは記載されていない。また、含量均一性については、デンプンをあらかじめ顆粒に造粒する方法を採用した場合に、含量均一性が優れる等との記載があるが、具体的に含量均一性を評価した実施例は記載されておらず、良好な含量均一性を得られないおそれがある。
特許文献8には、添加剤として、結晶セルロースと軽質無水ケイ酸とを組み合わせた技術が記載されている。結晶セルロースに関して、平均粒径については約40〜80μmが好ましいとの記載はあるが、安息角についての具体的な記載はない。また、実施例において、含量均一性についての評価は行われておらず、良好な含量均一性を得られないおそれがある。
以上に述べてきたように、従来技術では、結晶セルロースを添加剤として用いて、含量均一性を改善しようと試みた例はあるものの、良好な含量均一性と十分な硬度とを達成できる結晶セルロースの物性や、これと組み合わせる添加剤については、知られていないのが現状であった。
このような背景のもと、本発明は、活性成分の含量均一性を改善し、かつ十分な硬度を成形体に付与し得る技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、各成分の混合粉末及び、打錠後の錠剤における含量均一性の挙動を詳細に調べた結果、錠剤の原料に、特定の粒子構造をもった結晶セルロースと軽質無水ケイ酸とを混合することにより、混合時のみならず、混合後の輸送工程、投入工程、錠剤成形工程を経ても、活性成分とその他の添加剤との偏析を起こしにくくし、かつ十分な硬度を有する錠剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸とを含む混合粉末。
(2)結晶セルロースと軽質無水ケイ酸との質量比率が1:0.01〜1:0.5である、(1)に記載の混合粉末。
(3)(1)又は(2)に記載の混合粉末と、1種以上の活性成分とを含む組成物。
(4)成形体である、(3)に記載の組成物。
(5)前記活性成分が、医薬品用活性成分又は健康食品用活性成分である、(3)又は(4)に記載の組成物。
(6)平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、形質無水ケイ酸と、1種以上の活性成分とを含む組成物を、直接打錠法により成形する工程を含む、成形体の製造方法。
本発明によれば、活性成分の含量均一性を改善し、かつ十分な硬度を成形体に付与し得る技術が提供される。
[結晶セルロース混合粉末]
1実施形態において、本発明は、平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸とを含む混合粉末を提供する。本実施形態の混合粉末は、医薬品、健康食品、食品、化粧品及び工業分野で、成形体中の活性成分とその他の添加剤との分離偏析を防止する効果を有する。
結晶セルロースとは、繊維性植物からパルプとして得たα−セルロースを酸で部分的に解重合し、精製したものである。例えば、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)に記載の、結晶セルロースに該当するものが挙げられる。
本実施形態で用いる結晶セルロースは、その平均粒子径が30μm未満である。本明細書において、結晶セルロースの「平均粒子径」とは、ロータップ式篩振盪機とJIS標準篩(Z8801−1987)とを用いて、試料10gを10分間篩分することにより粒度分布を測定したときの累積重量50%粒径として表した数値をさす。ロータップ式篩振盪機は、平工作所製のシーブシェーカーA型等を使用することができる。
結晶セルロースの平均粒子径が30μm以上であると、活性成分やその他の成分を含む組成物中において、結晶セルロースが良好な分散性を得ることができない。なお、平均粒子径の下限は特に制限はないが、実用的には小さくとも1μm程度である。結晶セルロースの平均粒子径は、好ましくは8〜28μm、より好ましくは10〜26μmである。
また、本実施形態で用いる結晶セルロースは、その安息角が55°以上である。本明細書において、結晶セルロースの「安息角」とは、杉原式安息角測定器(スリットサイズ奥行10×幅50×高さ140mm、幅50mmの位置に分度器を設置)と、定量フィーダーとを使用し、セルロース粉末を3g/分でスリットに投下した際の動的自流動性を測定したときの装置底部とセルロース粉末の形成層との角度をさす。
偏析の原因は、組成物内の密度差や流動性、摩擦の程度に起因する。結晶セルロースの安息角が55°未満であると、活性成分と組成物中の他の成分との摩擦が小さくなりすぎるので好ましくない。なお、安息角の上限は特に制限はないが、流動性の観点から、大きくても70°程度である。結晶セルロースの安息角は、好ましくは55〜70°、より好ましくは57〜65°である。
本実施形態の混合粉末は、結晶セルロースに加えて、軽質無水ケイ酸を含む。軽質無水ケイ酸とは、二酸化ケイ素の微粉末である。本実施形態で用いる軽質無水ケイ酸は、粒子径等特に制限はなく、市販のもの等を用いることができる。市販の軽質無水ケイ酸としては、例えば、カープレックス(塩野義製薬株式会社)、AEROSIL(日本アエロジル株式会社)、サイリシア320(ワイ・ケイ・エフ有限会社)、アドソリダー101(フロイント産業株式会社)、軽質無水ケイ酸(トクヤマ株式会社)等が挙げられる。
本実施形態の混合粉末において、結晶セルロースと軽質無水ケイ酸との質量比率は、1:0.01〜1:0.5であることが好ましく、1:0.01〜1:0.4であることがより好ましい。この範囲であると、比重・密度の異なる活性成分と組成物中の他の成分との間に適度な摩擦が与えられ、活性成分の分離偏析を抑制し、且つ適度に流動性が向上する。これにより、錠剤を成形する際の打錠性が良好となる。
本実施形態の混合粉末は、医薬品、健康食品、食品、化粧品及び工業分野等において、活性成分の分離偏析を防止するための添加物として使用することができる。なお、本実施形態の混合粉末は、以下において、「結晶セルロース混合粉末」とも記載される。
[混合粉末と活性成分とを含む組成物]
1実施形態において、本発明は、結晶セルロース混合粉末と、1種以上の活性成分とを含む組成物を提供する。本実施形態の組成物は、医薬品、健康食品、食品、化粧品及び工業分野等において用いられる組成物である。
本明細書において、「活性成分」とは、混合粉体、流動体組成物、成形体、加工物等において、医薬品、健康食品、食品、化粧品及び工業製品等の目的とする機能や効果を発揮させるための成分をいう。例えば医薬品分野における活性成分は、医薬品薬効成分である。また、健康食品分野における活性成分は、健康増強の目的のために、配合される成分である。食品分野における活性成分は、食品中に含まれる栄養素や味成分等の成分である。化粧品分野における活性成分は、美容目的のために、化粧品に配合される成分である。工業製品分野における活性成分は、工業製品の目的とする機能を発揮させるために配合される成分である。本実施形態の組成物において、配合される活性成分の種類及び数に制限はなく、目的に応じて必要な種類の活性成分を、必要な数だけ配合することができる。
本実施形態の組成物は、上記のような各分野における1種以上の活性成分と、結晶セルロース混合粉末とを混合し、適宜加工等を行うことにより製造することができる。本実施形態の組成物は、結晶セルロース混合粉末を含むことにより、活性成分の分離偏析が抑制される。
<医薬品分野における組成物>
本実施形態の医薬品分野における組成物(医薬組成物)は、活性成分として、1種以上の医薬品用活性成分を含む。医薬品用活性成分は、医薬品薬効成分である。
医薬品用活性成分としては、解熱鎮痛消炎薬、催眠鎮静薬、眠気防止薬、鎮暈薬、小児鎮痛薬、健胃薬、制酸薬、消化薬、強心薬、不整脈用薬、降圧薬、血管拡張薬、利尿薬、抗潰瘍薬、整腸薬、骨粗鬆症治療薬、鎮咳去痰薬、抗喘息薬、抗菌剤、頻尿改善剤、滋養強壮剤、ビタミン剤など、経口で投与されるものが対象となる。医薬品用活性成分は、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。具体例としては、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、塩酸イソチベンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン(クエン酸カルベタペンタン)、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB6及びその誘導体並びにそれらの塩類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル(乾燥水酸化アルミニウムゲルとして)、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、塩酸ラニチジン、シメチジン、ファモチジン、ナプロキセン、ジクロフェナックナトリウム、ピロキシカム、アズレン、インドメタシン、ケトプロフェン、イブプロフェン、塩酸ジフェニドール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジン、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸ジフェンヒドラミン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、臭化水素酸スポコラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスポコラミン、臭化メチル−1−ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸、シュウ酸セシウム、ピペリジルアセチルアミノ安息香酸エチル、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、炭酸水素ナトリウム、フルスルチアミン、硝酸イソソルバイド、エフェドリン、セファレキシン、アンピシリン、スルフィキサゾール、スクラルファート、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタンを含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、地竜、チクセツニンジン、ニンジン、カノコソウ、ボタンピ、サンショウ及びこれらのエキス等、インスリン、バゾプレッシン、インターフェロン、ウロキナーゼ、セラチオペプチターゼ、ソマトスタチン等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」及び「EP」等に記載の医薬品薬効成分等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
活性成分は、水溶性のものの他、水難溶性のものであってもよい。ここで、「水難溶性」とは、第14改正日本薬局方において、溶質1gを溶かすのに必要な水量が30mL以上必要であることをさす。水難溶性の活性成分の形状は、特に限定されず、固体状、油状、液状、半固形状等であることができる。水難溶性の活性成分は、昇華性や表面極性の程度にかかわらず、本実施形態の組成物に活性成分として配合することで薬効が発現される。
水難溶性で固体状の活性成分としては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、安息香酸、エテンザミド、カフェイン、カンフル、キニーネ、グルコン酸カルシウム、ジメチルカプロール、スルフアミン、テオフィリン、テオプロミン、リボフラビン、メフェネシン、フェノバービタル、アミノフィリン、チオアセタゾン、クエルセチン、ルチン、サリチル酸、テオフィリンナトリウム塩、ピラピタール、塩酸キニーネ、イルガピリン、ジキトキシン、グリセオフルビン、フェナセチン等の解熱鎮痛薬、神経系医薬、鎮静催眠薬、筋弛緩剤、血圧硬化剤、抗ヒスタミン剤等、アセチルスピラマイシン、アンピシリン、エリスロマイシン、キサタマイシン、クロラムフェニコール、トリアセチルオレアンドマイシン、ナイスタチン、硫酸コリスチン等の抗生物質、メチルテストステロン、メチルアンドロステトロンジオール、プロゲステロン、エストラジオールベンゾエイト、エチニレストラジオール、デオキシコルチコステロン・アセテート、コーチゾンアセテート、ハイドロコーチゾン、ハイドロコーチゾンアセテート、ブレドニゾロン等のステロイドホルモン剤、ジエンストロール、ヘキサストロール、ジエチルスチルベステロール、ジエチルスチルベステロールジブロヒオネイト、クロロトリアニセン等の非ステロイド系卵黄ホルモン剤、その他脂溶性ビタミン類等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」及び「EP」等に記載の医薬品薬効成分等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
なお、水難溶性で固体状の活性成分は、分散性を改善する、又は微量で薬効を有する活性成分の混合均一性を改善する等の目的で、40μm以下程度に微粉砕したものでもよい。活性成分の平均粒子径が小さいほど、上記実施形態の混合粉末の効果は大きくなる。微粉砕された活性成分の平均粒子径は、好ましくは1〜20μmであり、より好ましくは1〜10μmである。
水難溶性で油状又は液状の活性成分としては、例えば、テプレノン、インドメタシン・ファルネシル、メナテトレノン、フィトナジオン、ビタミンA油、フェニペントール、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、肝油等の高級不飽和脂肪酸類、補酵素Q類、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油等の油溶性香味料等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」、「EP」に記載の医薬品薬効成分等が挙げられる。ビタミンEには種々の同族体、誘導体があるが、常温で液状であれば特に限定されない。例えばdl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、d−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
水難溶性で半固形状の活性成分としては、例えば、地竜、カンゾウ、ケイヒ、シャクヤク、ボタンピ、カノコソウ、サンショウ、ショウキョウ、チンピ、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、石蒜、セネカ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンヒ、ビャクジュツ、チクセツニンジン、ニンジン、葛根湯、桂枝湯、香蘇散、紫胡桂枝湯、小紫胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯等の漢方又は生薬エキス類、カキ肉エキス、プロポリス及びプロポリス抽出物、補酵素Q類等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、活性成分は、昇華性のものであってもよい。昇華性の成分は、昇華性を有するものであれば、特に制限されるものではなく、常温で固体状であっても、液体状であっても、半固体状であっても、いずれの状態でもよい。昇華性の活性成分としては、例えば、安息香酸、エテンザミド、カフェイン、カンフル、サリチル酸、フェナセチン、イブプロフェン等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」及び「EP」等に記載される昇華性の医薬品薬効成分等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の組成物に用いられる活性成分は、上記例示したものに限定されず、医薬品分野で用いられる薬効成分や生理活性成分を、特に制限なく使用することができる。上記例示した活性成分から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記例示した以外の活性成分を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、上記例示した活性成分とそれ以外の活性成分とを2種以上併用してもよい。
本実施形態の組成物は、上記実施形態の混合粉末と1種以上の活性成分に加えて、適宜、他の添加剤を添加してもよい。本実施形態の組成物に用いられる添加剤としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色剤、甘味剤、溶剤、溶解補助剤等が挙げられる。
賦形剤としては、アクリル酸デンプン、L−アスパラギン酸、アミノエチルスルホン酸、アミノ酢酸、あめ(粉)、アラビアゴム、アラビアゴム末、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルファー化デンプン、軽石粒、イノシトール、エチルセルロース、エチレン酢酸ビニルコポリマー、塩化ナトリウム、オリーブ油、カオリン、カカオ脂、カゼイン、果糖、軽石粒、カルメロース、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、乾燥酵母、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥硫酸ナトリウム、乾燥硫酸マグネシウム、カンテン、カンテン末、キシリトール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、グリセリン、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸ナトリウム、L−グルタミン、クレー、クレー3、クレー粒、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質流動パラフィン、ケイヒ末、ゲンマイコウジ、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、ゴマ油、小麦粉、コムギデンプン、小麦胚芽粉、コメコ、コメデンプン、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸フタル酸セルロース、サフラワー油、サラシミツロウ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、β―シクロデキストリン、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノール、ジメチルポリシロキサン、酒石酸、酒石酸水素カリウム、焼セッコウ、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化マグネシウム、スクラワン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、ステアリン酸マグネシウム、ダイズ硬化油、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、精製白糖球状顆粒、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル、ゼラチン、ソルビタン脂肪酸エステル、D−ソルビトール、第三リン酸カルシウム、ダイズ油、大豆不ケン化物、大豆レシチン、脱脂粉乳、タルク、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、中性無水硫酸ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストラン、デキストリン、天然ケイ酸アルミニウム、トウモロコシデンプン、トラガント末、二酸化ケイ素、乳酸カルシウム、乳糖、乳糖造粒物、パーフィラー101、白色セラック、白色ワセリン、ハクド、白糖、白糖・デンプン球状顆粒、ハダカムギ緑葉エキス末、裸麦芽葉青汁乾燥粉末、ハチミツ、パラフィン、バレイショデンプン、半消化体デンプン、人血清アルブミン、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、フィチン酸、ブドウ糖、ブドウ糖水和物、部分アルファー化デンプン、プルラン、プロピレングリコール、粉末還元麦芽糖水飴、粉末セルロース、ペクチン、ベントナイト、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、マルチトール、マルトース、D−マンニトール、水アメ、ミリスチン酸イソプロピル、無水乳糖、無水リン酸水素カルシウム、無水リン酸カルシウム造粒物、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルセルロース、綿実粉、綿実油、モクロウ、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、薬用炭、ラッカセイ油、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、粒状トウモトコシデンプン、流動パラフィン、dl−リンゴ酸、リン酸−水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム造粒物、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウム等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に賦形剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、コメデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、クロスポビドン、クロスポビドンコポリマー等の合成高分子等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に崩壊剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
結合剤としては、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖等の糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、グルコマンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム等の水溶性多糖類、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機化合物類等「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に結合剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
流動化剤としては、含水二酸化ケイ素等のケイ素化合物類等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に流動化剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に滑沢剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
矯味剤としては、グルタミン酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、1−メントール等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に矯味剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
香料としては、オレンジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグルト、メントール、ウイキョウ油、ケイヒ油、トウヒ油、ハッカ油等の油類、緑茶末等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に着香剤、香料として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、銅クロロフィンナトリウム、酸化チタン、リボフラビン等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に着色剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリン、ギリチルリチン酸二カリウム、ステビア、マルトース、マルチトール、水飴、アマチャ末等の「医薬品添加物事典」(薬事日報社(株)発行)に甘味剤として分類されるもの等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
溶剤は、医薬品に使用されるものであれば、特に制限されないが、例えば、水及び/又は有機溶剤を使用することができる。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−メチルブチルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類、アセトン、エチルメチルケトンなどのケトン類等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に溶剤として分類されるもの等が挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
溶解補助剤としては、例えば、水溶性高分子、油脂、界面活性剤等を用いることができる。
溶解補助剤としての水溶性高分子としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアゴム、デンプン糊等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に記載される水溶性高分子等が挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
溶解補助剤としての油脂としては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ショ糖エステル、流動パラフィン等のパラフィン類、カルナウバロウ、硬化ヒマシ油等の硬化油類、ヒマシ油、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に記載される油脂等が挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
溶解補助剤としての界面活性剤としては、例えば、リン脂質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンサンモノラウレート、ポリソルベート、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリド、モノオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、モノオキシエチレンソルビタンモノステアレート、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、ラウリル硫酸ナトリウム等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に界面活性剤等として分類されるものが挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の医薬組成物は、結晶セルロース混合粉末及び1種以上の医薬品用活性成分に、適宜他の添加剤を添加して混合し、適宜加工することによって製造することができる。本実施形態の医薬組成物において、結晶セルロース混合粉末の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜20質量%である。この範囲であると、混合の際に、組成物に適度な流動性を与え、活性成分の分離偏析を抑制することがきる。
本実施形態の医薬組成物は、医薬品分野において一般的に使用される製剤化方法を用いて、成形体とすることもできる。本明細書において、「成形体」とは、一定の形態を有する組成物をさす。医薬組成物における成形体は、顆粒、細粒、スラッグ、錠剤等の形態を有している。顆粒剤、細粒剤、スラッグ、錠剤等は、結晶セルロース混合粉末を用いる以外は、公知の製剤化方法に従って製造することができる。以下に、錠剤を例として、本実施形態の成形体の製造方法について説明するが、製造方法は、以下の方法に制限されるものではない。
錠剤の製造方法としては、1種以上の活性成分と、平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸とを混合した後、圧縮成形する方法を例示することができる。この際に、前記混合物には、必要に応じて他の添加剤を添加してもよい。他の添加剤としては、上記した賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色剤、甘味剤、溶剤、溶解補助剤等を挙げることができる。これらの他の添加剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
各成分の添加順序には、特に制限がなく、i)活性成分と、結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸と、必要に応じ他の添加剤とを一括混合し、圧縮成形する方法、ii)活性成分と、流動化剤及び/又は滑沢剤等の添加剤とを前処理混合し、結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸と、必要に応じ他の添加剤を混合した後、圧縮成形する方法等を挙げることができる。前記i)及びii)のうちでは、操作の簡便性から、i)が好ましい。また、i)及びii)で記載されるような、活性成分と、結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸と、必要に応じ他の添加剤とを混合した混合物に、さらに滑沢剤を添加して混合した後、圧縮成形することもできる。
各成分の添加方法は、通常行われている方法であれば特に制限はないが、小型吸引輸送装置、空気輸送装置、バケットコンベヤ、圧送式輸送装置、バキュームコンベヤ、振動式定量フィーダー、スプレー、漏斗等を用いて、各成分を添加することもできる。各成分は、連続的に添加してもよく、全ての成分を一括投入して混合してもよい。
また、各成分の添加は、噴霧により行うこともできる。噴霧方法としては、圧力ノズル、二流体ノズル、四流体ノズル、回転ディスク、超音波ノズル等を使用して成分溶液/分散液を噴霧する方法、管状ノズルから成分溶液/分散液を滴下する方法等が挙げられる。また、活性成分を噴霧により添加する場合には、活性成分溶液/分散液を噴霧する際に、結晶セルロース粉末表面に活性成分を積層させるようなレイヤリング、コーティングを施してもよく、活性成分をセルロース粉末内部に担持させてもよい。レイヤリング、コーティングの方法は、湿式であっても、乾式であってもよい。また、活性成分溶液/分散液を結合液として、結晶セルロース粉末と他の添加剤との混合物をマトリックス状に造粒させてもよい。
また、活性成分は、溶剤に溶解又は分散して添加してもよい。活性成分を溶剤に溶解又は分散する方法としては、通常行われる溶解、分散方法であれば、特に制限はなく用いることができる。例えば、ポータブルミキサー、立体ミキサー、側面ミキサーなどの1方向回転式、多軸回転式、往復反転式、上下移動式、回転+上下移動式、管路式等の撹拌翼を使用する撹拌混合方法、ラインミキサー等の噴流式撹拌混合方法、気体吹き込み式の撹拌混合方法、高剪断ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等を使用する混合方法でも、シェーカーを使用する容器振とう式混合方法等を用いてもよい。
活性成分を溶解又は分散する溶剤としては、上述したもの等を使用することができる。溶剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、1種の溶剤でいったん分散させた後、その溶剤を除去し、異なる溶剤に分散させてもよい。また、活性成分の溶解の際には、溶解補助剤を添加してもよい。溶解補助剤もまた、上述したもの等を使用することができる。溶解補助剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
各成分を添加した後の混合方法は、通常行われている方法であれば特に制限はない。例えば、V型、W型、ダブルコーン型、コンテナタック型混合機などの容器回転式混合機、又は高速撹拌型、万能撹拌型、リボン型、パグ型、ナウター型混合機などの撹拌式混合機、高速流動式混合機、ドラム式混合機、流動層式混合機等を使用してもよい。またシェーカー等の容器振とう式混合機を使用することもできる。なお、混合の際には、上記したような溶剤や溶解補助剤を添加してもよい。
各成分を混合して得られた組成物を圧縮成形する方法は、通常行われている方法であれば、特に制限なく使用することができる。錠剤に成形する方法としては、例えば、i)活性成分と、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを混合したものをそのまま圧縮成形する直接打錠法、ii)活性成分と、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを混合した後、造粒して顆粒とし、通常の方法で圧縮成形する湿式/乾式顆粒圧縮法、及びiii)活性成分と、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを混合した後、造粒して顆粒とし、さらに結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを添加して混合し、通常の方法で圧縮成形する湿式/乾式顆粒後末圧縮法等が挙げられる。その他、予め圧縮成形した錠剤を内核とする多核錠、予め圧縮した複数の成形体を重ねて再度圧縮する多層錠の製造方法等の製造方法を使用してもよい。
上記のような圧縮成形方法の中でも、生産性、工程管理のし易さから、直接打錠法が好ましい。従来、直接打錠法では、活性成分の分離偏析が起こりやすく、十分な成形性を得られにくいという問題があった。しかしながら、本発明の結晶セルロール混合粉末を配合することにより、直接打錠法を用いた場合であっても、活性成分の分離偏析を防止するとともに、十分な成形性を得ることができる。したがって、本発明は、1実施形態において、平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、形質無水ケイ酸と、1種以上の活性成分とを含む混合物を、直接打錠法により成形する工程を含む、成形体の製造方法を提供する。
圧縮成形の方法としては、臼と杵を使用し所望の形状に圧縮成形する方法、予めシート状に圧縮成形した後所望の形状に割断する方法でもよい。圧縮成形機としては、例えば、静圧プレス機、ブリケッティングローラー型プレス機、平滑ローラー型プレス機等のローラー式プレス機、シングルパンチ打錠機、ロータリー打錠機等の圧縮機を使用できる。
圧縮成形して得られた錠剤は、コーティングを施してもよい。コーティングを施す場合のコーティング剤としては、例えば、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、アラビアゴム末、エチルセルロース、エチルセルロース水分散液、オクチルデシルトリグリセリド、オリブ油、カオリン、カカオ脂、カゴソウ、カスターワックス、カラメル、カルナバロウ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥乳状白ラック、乾燥メタクリル酸コポリマー、寒梅粉、魚鱗粉、金箔、銀箔、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸含有ヒドロキシプロピルセルロース、軽質流動パラフィン、鯨ロウ、結晶セルロース、硬化油、合成ケイ酸アルミニウム、合成ワックス、高ブドウ糖水飴、硬ロウ、コハク化ゼラチン、小麦粉、コムギデンプン、コメデンプン、酢酸セルロース、酢酸ビニル樹脂、酢酸フタル酸セルロース、サラシミツロウ、酸化チタン、酸化マグネシウム、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、酸化ケイ素混合物、焼セッコウ、ショ糖脂肪酸エステル、ジンコウ末、水酸化アルミニウムゲル、水素添加ロジングリセリンエステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、ステアリン酸マグネシウム、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、ゼイン、セスキオレイン酸ソルビタン、セタノール、セッコウ、ゼラチン、セラック、ソルビタン脂肪酸エステル、D−ソルビトール、D−ソルビトール液、第三リン酸カルシウム、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、単シロップ、中金箔、沈降炭酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、テルペン樹脂、デンプン(溶性)、トウモロコシシロップ、トウモロコシ油、トリアセチン、乳酸カルシウム、白色セラック、白糖、蜂蜜、ハードファット、パラフィン、パール末、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルセルロース・酸化チタン・ポリエチレングリコール混合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ピペロニルブトキシド、ヒマシ油、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ブリツフタリルブチルグリコレート、ブドウ糖、部分アルファー化デンプン、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルセルロース混合物、プルラン、プロピレングリコース、粉糖、ベントナイト、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ポリエチレングリコール、末端水酸基置換メチルポリシロキサンシリコーン樹脂共重合体、D−マンニトール、水飴、ミツロウ、ミリスチルアルコール、無水ケイ酸水和物、無水フタル酸、無水リン酸水素カルシウム、メタクリル酸コポリマー、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルセルロース、2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー、モクロウ、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリル酸ソルビタン、モンタン酸エステルワックス、薬用炭、ラウロマクロゴール、硫酸カルシウム、流動クマロン樹脂、流動パラフィン、dl−リンゴ酸、リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、ロジン等の「医薬品添加剤事典」(薬事日報社(株)発行)に記載されるコーティング剤等が挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
錠剤の製造工程において造粒工程を経る場合、造粒方法は、通常行われている方法を、特に制限なく使用することができる。造粒方法としては、例えば、乾式造粒、湿式造粒、加熱造粒、噴霧造粒、マイクロカプセル化等を挙げることができる。湿式造粒法は、具体的には流動層造粒法、攪拌造粒法、押し出し造粒法、破砕造粒法、転動造粒法が有効である。流動層造粒法では、流動層造粒装置の中で、流動化された粉体に結合液を噴霧して造粒する。攪拌造粒法では、結合液を添加しながら、混合槽内で攪拌羽根を回転させることにより、粉体の混合、練合、造粒が密閉構造の中で同時に行われる。押し出し造粒法では、結合液の添加によって練合された湿潤塊を、スクリュー式やバスケット式等の方法で、適当な大きさのスクリーンから強制的に押し出すことにより造粒する。破砕造粒法では、結合液の添加によって練合された湿潤塊を、造粒機の回転刃で剪断、破砕し、その遠心力によって外周のスクリーンからはじき出すことにより造粒する。転動造粒法では、回転するローターの遠心力によって転動し、この時スプレーガンから噴霧される結合液によって、雪だるま式に粒子径の均一な球形顆粒を成長させていくことにより造粒する。
造粒物の乾燥方法は、通常行われている方法を特に制限なく使用することができる。例えば、熱風加熱型(棚乾燥、真空乾燥、流動層乾燥)、伝導伝熱型(平鍋型、棚段箱型、ドラム型)や、凍結乾燥のようないずれかの方法を使用することもできる。熱風加熱型では、添加剤を熱風に直接接触させ、同時に蒸発水分を除去する。伝導伝熱型では、伝熱壁を通して添加剤を間接的に加熱させる。凍結乾燥では、添加剤を−10〜40℃で凍結させておき、次に高真空下(1.3×10−5〜2.6×10−4MPa)で加温することによって、水を昇華させて除去する。
上記のような造粒工程を経て得られた顆粒は、圧縮成形して、錠剤とすることができる。また、圧縮成形の際に、顆粒に対して、さらに結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを添加して混合した後、圧縮成形を行ってもよい。この際、顆粒、結晶セルロース粉末、及び他の添加剤の添加方法は、通常行われている方法であれば特に制限なく使用することができる。例えば、小型吸引輸送装置、空気輸送装置、バケットコンベヤ、圧送式輸送装置、バキュームコンベヤ、振動式定量フィーダー、スプレー、漏斗等を用いて添加を行うことができる。顆粒、結晶セルロース粉末、及び任意の他の添加剤は、連続的に添加してもよく、全てを一括投入して混合してもよい。
なお、造粒工程を経て得られた顆粒は、圧縮成形して錠剤とすることなく、顆粒剤としてそのまま使用することもできる。顆粒剤は、上記のようなコーティング剤を用いてコーティングしてもよい。ここで得られたコーティングを施した/施さない顆粒剤は、カプセルに充填し使用してもよく、さらにカプセルにコーティングを施してもよい。また、コーティングを施した顆粒剤を圧縮成形して錠剤とすることもできる。
上記のようにして得られた本実施形態の成形体では、活性成分の含量CVが小さく、活性成分の分離偏析が抑制されている。本実施形態の成形体の含量CVは、通常5%以下、好ましくは2%以下、より好ましくは1.5%以下である。なお、本明細書において、活性成分の「含量CV」とは、成形体中の活性成分の含有量の平均値と標準偏差から、次式により算出される値をいう。
Figure 2018002695
含量CVは、日本薬局方/6.02 製剤均一性試験法/含量均一性試験において、最終製剤の有効成分濃度の相対標準偏差が2%以下であれば質量偏差試験を適用できるため、重要である。
<健康食品分野における組成物>
本実施形態の健康食品分野における組成物(健康食品組成物)は、活性成分として、1種以上の健康食品用活性成分を含む。健康食品用活性成分は、健康増強の目的のために、配合される成分である。
健康食品用活性成分としては、健康増強の目的のために配合する成分であれば限定されないが、例えば、青汁粉末、アグリコン、アガリクス、アシュワガンダ、アスタキサンチン、アセロラ、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、海藻粉末、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等)、アルギン酸、いちょう葉エキス、イワシペプチド、ウコン、ウロン酸、エキナセア、エゾウコギ、オリゴ糖、オレイン酸、核タンパク、カツオブシペプチド、カテキン、カリウム、カルシウム、カロチノイド、ガルシニア、L−カルニチン、キトサン、共役リノール酸、キダチアロエ、ギムネマシルベスタエキス、クエン酸、クミスクチン、グリセリド、グリセノール、グルカゴン、クルクミン、グルコサミン、L-グルタミン、クロレラ、クランベリーエキス、キャッツクロー、ゲルマニウム、酵素、高麗人参エキス、コエンザイムQ10、コラーゲン、コラーゲンペプチド、コリウスフォルスコリン、コンドロイチン、サイリウムハスク末、サンザシエキス、サポニン、脂質、L−シスチン、シソエキス、シトリマックス、脂肪酸、植物ステロール、種子エキス、スピルリナ、スクワレン、セイヨウシロヤナギ、セラミド、セレン、セントジョーンズワートエキス、大豆イソフラボン、大豆サポニン、大豆ペプチド、大豆レシチン、単糖、タンパク質、チェストツリーエキス、鉄、銅、ドコサヘキサエン酸、トコトリエノール、納豆キナーゼ、納豆菌培養エキス、ナイアシンナトリウム、ニコチン酸、二糖、乳酸菌、ニンニク、ノコギリヤシ、発芽米、ハトムギエキス、ハーブエキス、バレリヤンエキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビオチン、ピコリン酸クロム、ビタミンA、ビタミンA2、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ヒドロキシチロソール、ビフィズス菌、ビール酵母、フラクトオリゴ糖、フラボノイド、ブッチャーズブルームエキス、ブラックコホシュ、ブルーベリー、プルーンエキス、プロアントシアニジン、プロテイン、プロポリス、ブロメライン、プロバイオティクス、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、β-カロチン、ペプチド、ベニバナエキス、マイタケエキス、マカエキス、マグネシウム、マリアアザミ、マンガン、ミトコンドリア、ミネラル、ムコ多糖、メラトニン、メシマコブ、メリロートエキス末、モリブデン、野菜粉末、葉酸、ラクトース、リコピン、リノール酸、リポ酸、燐(リン)、ルテイン、レシチン、ロズマリン酸、ローヤルゼリー、DHA、EPA等が挙げられる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の健康食品用組成物は、結晶セルロース混合粉末及び1種以上の健康食品用活性成分に、適宜他の添加剤を添加して混合し、適宜加工することによって製造することができる。
健康食品用組成物は、1種以上の健康食品用活性成分と、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加物とを混合し、顆粒剤や錠剤等の成形体としてもよい。この場合、成形体の製造は、上記した医薬品組成物の成形体と同様に行うことができる。また、他の添加剤も、医薬品組成物と同様のものを用いることができる。さらに、食品添加物として一般的に使用される添加剤もまた、他の添加剤として使用することができる。
本実施形態の健康食品組成物において、結晶セルロース混合粉末の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜20質量%である。
<食品分野における組成物>
結晶セルロース混合粉末は、食品分野にも応用可能である。例えば、食品分野においては、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、ひしお、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソース、ケチャップ、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープの素、だしの素、複合調味料、みりん、新みりん、テーブルシラップ、小麦粉、薄力粉、卵、チョコレート、砂糖、果実、野菜等の成分の均一性が求められる。また、上記の食品の他、あん類、ゼリーなどの各種和菓子及び洋菓子、麹、バタークリーム、カスタードクリーム、ガム、フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツペースト、ジャム、パン粉、サラダ油等食用油類等においても、成分の均一性が求められる。これらの食品に、結晶セルロース混合粉末を配合することにより、成分の均一性を維持することができる。また、味が良好で、ザラツキの少ない滑らかな物性を示すこととなる。したがって、これらの食品に、結晶セルロール混合粉末を配合した組成物は、本実施形態の組成物に包含される。なお、この場合、食品中に含まれる食品成分が、活性成分となる。
上記のような食品組成物において、結晶セルロース混合粉末の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態の組成物の製造工程は、食品の種類によって様々であるが、輸送工程、投入工程、充填工程等を含み得る。例えば、他の食品成分の添加と同時に、又は連続して、結晶セルロース混合粉末を添加し、他の食品成分と混合するようにしてもよい。結晶セルロース混合粉末の添加方法及び混合方法は、食品分野において、一般的に用いられる方法を使用することができる。また、食品分野において一般的に用いられる方法によって成形し、成形体としてもよい。
<化粧品分野における組成物>
結晶セルロース混合粉末は、化粧品分野にも応用可能である。例えば、化粧品分野において、ファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧品では、化粧品用顔料の均一性が重要である。これらの化粧品に、結晶セルロール混合粉末を配合することにより、顔料の均一性を維持することができる。したがって、これらの化粧品に、結晶セルロール混合粉末を配合した組成物は、本実施形態の組成物に包含される。なお、この場合、化粧品中に含まれる顔料等が、活性成分となる。
上記のような化粧品に用いる化粧品用顔料としては、例えば、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、シリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、コバルトブルー、群青、紺青、マンガンバイオレット、チタン被膜雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄(黄色、赤色、黒色)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、珪酸アルミン酸マグネシウム、アルミニウム粉末等の無機顔料、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、赤色202号、赤色204号、赤色226号、黄色401号、青色404号等の有機顔料が挙げられる。さらに、ケラチン粉末、コラーゲン粉末、シルク粉末、セルロース粉末、キトサン粉末等の生体高分子等も挙げることができる。また、これらの顔料を複合化した粉体を用いることもできる。さらに、上述の粉体の表面を金属石鹸処理、シリコーン処理、パーフルオロアルキル処理、レシチン処理等をしたものを用いてもよい。
本実施形態の化粧品組成物には、結晶セルロース混合粉末と顔料等の活性成分の他、他の添加剤を配合することができる。他の添加剤は、化粧品分野において、通常用いられる添加剤を特に制限なく使用することができる。他の添加剤としては、例えば、固体油、液体油、半固体油等を1種又は2種以上を混合したものなどが挙げられる。例えば、固形脂(ワックス)、硬化油、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、イソプロピルミリステート、モノステアリン酸グリセリン、ヤシ油脂肪酸トリグリセリド、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、シリコーン油等を挙げることができる。
本実施形態の化粧品組成物において、結晶セルロース混合粉末の含量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態の化粧品組成物の製造工程は、化粧品の種類によって様々であるが、活性成分と、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて他の添加剤とを混合した後、固体油及び/又は液体油を含む油相成分と混合し、粉砕混合した後圧縮成形する方法等がある。混合する際の機械は、ヘンシェルミキサーの他に、V型ミキサー、リボンミキサー、ナウターミキサー、ハイスピードミキサーなどが使用できる。
結晶セルロース混合粉末を添加することにより、良好なケーキング性、伸着性、付着性が付与される。ファンデーションの場合、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、紫外線吸収剤等の成分と、必要に応じて他の添加剤を混合した後、固体油及び/又は液体油を含む油相成分を混合し、粉砕混合した後圧縮成形するといった製造方法において、結晶セルロース混合粉末を用いると、粉末成分と油相成分とが、最適で均一な混合状態となり、ケーキング、伸着性及び感触に優れる組成物が得られる。さらに、ファンデーション等の成形体表面の美観に優れ、パフ等の化粧用具に付着せず、使用感に優れたものとなる。また、成形体の強度が保たれることで、落下時に割れにくい、耐衝撃性のすぐれた組成物とすることができる。
<工業分野における組成物>
結晶セルロース混合粉末は、工業分野の用途にも応用可能である。例えば、工業部品等の成形用組成物、セメント若しくはアスファルト、トナー、各種電子部品分野等においては、機能性成分の均一性が求められる。これらの工業用組成物に、結晶セルロース混合粉末を配合することにより、これらの機能性成分の均一性を維持することができる。したがって、これらの工業用組成物に、結晶セルロール混合粉末を配合した組成物は、本実施形態の組成物に包含される。なお、この場合、工業用組成物中に含まれる機能性成分等が、活性成分となる。
工業用成形用途においては、強度、剛性、靭性を得るための成分が重要であり、そのような成分として熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、芳香族ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、液晶樹脂、アラミド若しくはポリイミド等の縮合系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン若しくはポリエーテルケトンなどのポリエーテル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル若しくはポリフッ化ビニリデンなどの含ハロゲンビニル化合物系樹脂又はゴムなどを挙げることができる。
また、成形用組成物には、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。他の添加剤としては、例えば無機物粉体であり、熱可塑性樹脂を強化する目的で用いられる。使用できる無機物紛体は特に限定されないが、例えば、ガラス繊維や炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、ゼオライト、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、黄銅、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄、フッ化カルシウム、雲母、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母、アパタイト等が挙げられる。
本実施形態の成形用組成物において、結晶セルロース混合粉末の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態の成形用組成物の製造方法は、成形体の種類によって様々であるが、無機物粉体を含むスラリー媒液とのスラリーを得る工程、スラリー状態で無機物を粉砕する工程、並びに粉砕後のスラリーと、熱可塑性樹脂と、結晶セルロース混合粉末とを混合し、かつスラリー媒液の除去を行う工程等を含み得る。
本実施形態の成形用組成物は、自動車部品、工業用途部品、電子部品、ギア等や押出用途であるチューブ、棒、フィラメント、フィルム、ブロー等に適用可能であり、強度、剛性、靭性、外観に優れている。その他、工業用成形分野の様々な産業部品用の材料に、結晶セルロース混合粉末を配合することができる。例えば、好適な靱性や表面外観等に優れる無機物又は有機物であって、スラリー状態での粉砕により微細化する場合、結晶セルロース混合粉末を用いると、均一な分散が可能となるため、充分な強度、剛性、靭性が得られる。
セメント及びアスファルトの分野においては、成形性、曲げ強度、表面平滑性を付与する成分が重要であるが、例えばそのような成分として、セメントが挙げられる。また、セメント及びアスファルトには、必要に応じて他の添加剤を添加することができる。他の添加剤としては、無機質粉体、補強繊維、流動性付与剤等があり、無機質粉体としては、硅石微粉体及び結晶性無機粉体等が挙げられる。補強繊維は、成形性及び成形体の衝撃強度を向上させるために用いられ、例えば、解繊パルプ、有機繊維、ポリプロピレン繊維等が挙げられる。流動性付与剤としては、セルロース質混和剤等が挙げられる。
本実施形態のセメント又はアスファルト組成物において、結晶セルロース混合粉末の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態のセメント又はアスファルト組成物の製造方法としては、セメントと、結晶セルロース混合粉末と、必要に応じて無機質粉体、補強繊維及び流動性付与剤とを混合した後、水を添加して混練する方法等が挙げられる。
結晶セルロース混合粉末を添加することにより、本実施形態のセメント又はアスファルトは、成形性、曲げ強度、及び表面平滑性を有するようになる。組成物中のセメント成分に対する水分量を減少させたセメント組成物に用いると、組成物が均一になることで押出成形における押出圧力の上昇を抑制し、流動性を高めることに寄与でき、押出成形時の摩擦により生じる成形性、曲げ強度、表面平滑性の悪化を回避することが可能である。
トナー分野においては、着色剤/顔料が重要な成分である。例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が挙げられる。黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフロールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等が挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リノールレッド、ビラゾロンレッド、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等が挙げられる。青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等が挙げられる。これらは、いずれも乾燥した粉体顔料である。
また、トナー組成物には、必要に応じて他の添加剤を添加することができる。他の添加剤としては、結着樹脂、帯電制御剤、無機微粉末等が挙げられる。結着樹脂としては、ビニル樹脂として、ポリスチレン、ポリ−P−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂など、エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAやビスフェノールFなどのビスフェノールとエピクロロヒドリンとの重縮合物が挙げられる。帯電制御剤としては、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料(例えば、C.I.Basic Yellow2:C.I.41000)、C.I.Basic Yellow3、C.I.Basic Red1、C.I.Basic Red9:C.I.42500)、C.I.Basic Violet1:C.I.42535)、C.I.Basic Violet3:C.I.42555)、C.I.Basic Violet10:C.I.45170)、C.I.Basic Violet14:C.I.42510)、C.I.Basic Blue1:C.I.42025)、C.I.Basic Blie3:C.I.51005)、C.I.Basic Blue5:C.I.42140)、C.I.Basic Blue7:C.I.42595)、C.I.Basic Blue9:C.I.52015)、C.I.Basic Blue24:C.I.52030)、C.I.Basic Blue25:C.I.52025)、C.I.Basic Green4:C.I.42000)等、これらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black8:C.I.26150)、ベンゾイルメチル−ヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド、等の四級アンモニウム塩或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキル錫化合物、ジアルキル錫ボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn,Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルフォン化した銅フタロシアン顔料が挙げられる。無機微粉末としては、Si、Ti、AL、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V等の酸化物や複合酸化物を1種又は2種以上混合したものが挙げられる。これらのうち、二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン、アルミナの微粒子が好適に用いられる。トナー組成物は、疎水化処理剤等により表面改質処理されていてもよい。
本実施形態のトナー組成物において、結晶セルロース混合粉末の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態のトナー組成物の製造工程は、混合攪拌、混練、粉砕、分級工程等を含み得る。混合中のトナーは、装置への付着が少なく、混練機スクリューへの食い込みが少ない組成物である。微粉トナー(規格外トナー)を回収、再利用する場合に、そのまま原料混合工程に戻す方法、回収された規格外トナーを造粒機に導入して所定圧力にて加圧することにより造粒化した後、原料混合工程に戻す方法等に、結晶セルロース混合粉末を用いると、特に結着樹脂、着色顔料及び帯電制御剤を混合、混練、粉砕及び分級することによるトナーの製造方法において、微粉分級工程で発生する規格外の微粒子トナーを回収、再生する際、回収された規格外微粉による着色顔料等の機能性成分を含んだ組成物の流動性が向上を抑え、分散性、均一性が良好となり、混練機スクリュー部への食込みが悪くなるフィードネック現象を抑制することができる。
バリスタ、フェライトマグネット、電池材料、圧電材料などの各種電子部品分野においては、重要な成分として酸化ビスマス等が挙げられる。また、電子部用組成物には、必要に応じて他の添加剤を添加することができる。他の添加剤としては、ZnO、Sb、MnO、CoO等が挙げられる。導電性の指標としては、例えばバリスタα値等が挙げられる。バリスタα値は両端子間の電圧と電流の関係を比例で近似した場合の電圧の指数のことである。
本実施形態の電子部品用組成物において、結晶セルロース混合粉末の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。本実施形態の電子部品用組成物の製造工程としては、例えば湿式で混合し、この混合物を乾燥、成形、焼成することにより、ペレット状の組成物を得る方法等が挙げられる。結晶セルロース混合粉末を添加することにより、得られた組成物のバリスタα値は安定する。本実施形態の電子部品用組成物のバリスタα値は、好ましくは50以上である。電子部品分野では、バリスタ、フェライトマグネット、電池材料、圧電材料など各種電子部品の製造時に、結晶セルロース混合粉末を用いると、酸化ビスマス等の偏析が抑制され、バリスタα値、起電力の安定性、持続性の問題を解決できる。
本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明の実施態様は、これら実施例の記載に限定されるものではない。
実施例、比較例における各物性の測定方法は以下の通りである。
(1)結晶セルロースの平均粒子径(μm)
セルロース粉末の平均粒子径はロータップ式篩振盪機(平工作所製、シーブシェーカーA型(商品名))、JIS標準篩(Z8801−1987)を用いて、試料10gを10分間篩分することにより粒度分布を測定したときの累積重量50%粒径として表した。
(2)安息角
杉原式安息角測定器(スリットサイズ奥行10×幅50×高さ140mm、幅50mmの位置に分度器を設置)及び定量フィーダーを使用し、セルロース粉末を3g/分でスリットに投下した際の動的自流動性を測定した。装置底部とセルロース粉末の形成層との角度が安息角である。
(3)錠剤硬度(N)
円柱状成形体又は錠剤をシュロインゲル硬度計(フロイント産業(株)製、6D型(商
品名))を用いて、円柱状成型体又は錠剤の直径方向に荷重を加え、破壊し、そのときの
荷重を測定した。試料10個の平均値で表した。
(4)マレイン酸クロルフェニラミン含量測定方法(含量CV[%])
マレイン酸クロルフェニラミンと結晶セルロース混合粉末、必要に応じて他の添加剤を混合する工程において、粉体試料採取器(筒井理化学(株)製、サンプル容量0.8cm)を使用し、混合開始から120分後に混合機を停止し、混合器の上層、中層、下層より各3点ずつ、合計9点サンプリングを行った。サンプリングした粉体から200mgを精秤し、100mlメスフラスコに入れ、局方第1液で100mlにメスアップし、樹脂フィルターにより水溶液中の不溶分をろ過した後、ろ液中の薬物のサンプリングした粉体重量に対する含有量を吸光度法(波長264nm)により定量した。
錠剤の場合は、打錠開始から1分後、5分後、10分後にサンプリングした錠剤1個約180mgを精秤した後、同様に操作して定量し、錠剤1個中に含まれる薬物含有量を算出し、混合粉体の場合は合計9点、錠剤の場合は合計10個について、薬物含量の平均値及び標準偏差を算出し、下式により、均一性の尺度である変動係数(含量CVとも言う)を求めた。錠剤に関しては、1分後、5分後、10分後に各10個それぞれの含量CVと、30個合計の錠剤を用いて、30錠平均の含量CVを算出した。含量CVは低いほど含量均一性が良好である。
Figure 2018002695
[実施例1]
マレイン酸クロルフェニラミン((株)金剛化学製のものを、小型粉砕機で粉砕して使用。平均粒子径約16μm)6g、結晶セルロース PH−F20JP(旭化成ケミカルズ製)200g、D−マンニトール(ロケットジャパン製、Pearlitol 200SD)1792g、軽質無水ケイ酸(フロイント産業製、アドソリダー101)2g、を容積5LのV型混合機(ダルトン社製)に投入し、120分間混合した(混合質量比:マレイン酸クロルフェニラミン/PH−F20JP/D−マンニトール/軽質無水ケイ酸=0.3/10/89.6/0.1)。
続いて滑沢剤の植物性ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製、)を20g投入し、3分間混合し、V型混合器内より、槍型サンプラーを用いて混合粉末をサンプリングし、粉末中の薬物濃度を測定した。その含量CVを表1に示す。含量CVは2%以下とほとんど偏析がなく良好であった。なお、V型混合器内の上層、中層、下層より各3点ずつ、合計9点サンプリングを行った。
続いて、得られた混合粉体をロータリー打錠機(菊水製作所製、LIBRA−II(商品名)、12本杵、回転盤径φ410mm)を使用し、直径8mm、12Rの杵を用いてターンテーブル回転数30rpmで圧縮時の打圧8kNで重量約200mgの錠剤に成形した。打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物濃度の含量CVを表1に示す。含量CVは2%以下と打錠中もほとんど偏析がなく良好であった。さらに、錠剤硬度も100Nを超えた錠剤が成形できた。
[実施例2]
混合質量比をマレイン酸クロルフェニラミン/PH−F20JP/D−マンニトール/軽質無水ケイ酸=0.3/10/89.2/0.5とする以外は、実施例1と同様に操作した。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度結果を表1に示す。実施例1と同じく、含量CVは2%以下と混合から打錠にかけて偏析がなく良好な含量CVであった。さらに、錠剤硬度も100Nを超えた錠剤が成形できた。
[実施例3]
混合質量比をマレイン酸クロルフェニラミン/PH−F20JP/D−マンニトール/軽質無水ケイ酸=0.3/10/85.7/4.0とする以外は、実施例1と同様に操作した。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度結果を表1に示す。実施例1と同じく、含量CVは2%以下と混合から打錠にかけて偏析がなく良好な含量CVであった。さらに、錠剤硬度も100Nを超えた錠剤が成形できた。
[実施例4]
混合質量比をマレイン酸クロルフェニラミン/PH−F20JP/D−マンニトール/軽質無水ケイ酸=0.3/10/84.7/5.0とする以外は、実施例1と同様に操作した。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度結果を表1に示す。含量CVはほぼ2%以下と混合から打錠にかけて偏析がなく良好な含量CVであり、錠剤硬度も100Nを超えた錠剤が成形できたが、実施例1〜3よりはやや劣った。
[比較例1]
PH−F20JPを、結晶セルロース「セオラス」PH−101(旭化成ケミカルズ製)、とする以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤において、薬物の含量CVが2%以下となることはなく、錠剤硬度も100N以下となり、実施例1〜4に劣った。
[比較例2]
PH−F20JPを、結晶セルロース「セオラス」PH−102(旭化成ケミカルズ製)、とする以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤において、薬物の含量CVが2%以下となることはなく、錠剤硬度も100N以下となり、実施例1〜4に劣った。
[比較例3]
PH−F20JPを、結晶セルロース「セオラス」UF−702(旭化成ケミカルズ製)、とする以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤の1分後、5分後、10分後の薬物の含量CVは2%以下であったが、30錠平均の含量CVは2%以上であった。錠剤硬度は100N以下となり、成形性の点で実施例1〜4に劣った。
[比較例4]
PH−F20JPを、結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)、とする以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤において、薬物の含量CVが2%以下となることはなく、錠剤硬度も100N以下となり、実施例1〜4に劣った。
[比較例5]
PH−F20JPを、特許文献1(国際公開第2009/142255号)に記載の結晶セルロースとする以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤の含量CVは2%以下と偏析がなく良好であったが、錠剤硬度が100N以下となり、成形性の点で実施例1〜4に劣った。
[比較例6]
PH−F20JPを添加せず、D−マンニトール(ロケットジャパン製、Pearlitol 200SD)に置き換える以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤において、打錠開始5分後を除き薬物の含量CVが2%以下となることはなく、軽質無水ケイ酸だけでは偏析防止できないことが分かる。錠剤硬度も100N以下となり、実施例1〜4に劣った。
[比較例7]
PH−F20JPを、特許文献1(国際公開第2009/142255号)に記載の結晶セルロースとし、軽質無水ケイ酸を添加せず、D−マンニトール(ロケットジャパン製、Pearlitol 200SD)に置き換える以外は、実施例2と同様に操作した。結果を表1に示す。混合粉体の薬物の含量CV及び、打錠開始から1分後、5分後、10分後の錠剤中の薬物の含量CV、錠剤硬度を表1に示す。混合粉体及び錠剤の含量CVは2%以下と偏析がなく良好であったが、錠剤硬度が100N以下となり、成形性の点で実施例1〜4に劣った。
Figure 2018002695
本発明の結晶セルロース混合粉末は、偏析防止に優れ、適度な流動性を保ちながら良好な圧縮成形性を付与する事ができるため、錠剤重量・活性成分含量のばらつきを損なうことなく、錠剤硬度のバラつきが小さく安定した錠剤を提供することが可能となる。そのため、本発明の結晶セルロース混合粉末は、活性成分配合量が少なく分離偏析が起きやすい成形性の劣る処方にも大変有用であり、主に医薬品・健康食品の分野で好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、軽質無水ケイ酸とを含む混合粉末。
  2. 結晶セルロースと軽質無水ケイ酸との質量比率が1:0.01〜1:0.5である、請求項1に記載の混合粉末。
  3. 請求項1又は2に記載の混合粉末と、1種以上の活性成分とを含む組成物。
  4. 成形体である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記活性成分が、医薬品用活性成分又は健康食品用活性成分である、請求項3又は4に記載の組成物。
  6. 平均粒子径が30μm未満であり、且つ安息角が55°以上である結晶セルロースと、形質無水ケイ酸と、1種以上の活性成分とを含む組成物を、直接打錠法により成形する工程を含む、成形体の製造方法。
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