JP6744517B1 - セルロース組成物、錠剤及び口腔内崩壊錠 - Google Patents

セルロース組成物、錠剤及び口腔内崩壊錠 Download PDF

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Abstract

セルロース組成物は、セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含むセルロース組成物であり、前記セルロース組成物5gあたり、グルコース及びソルビトールの合計含有量が0.7mg以上4.0mg以下である。錠剤は、前記セルロース組成物を含む。口腔内崩壊錠は、前記セルロース組成物を含む。

Description

本発明は、セルロース組成物、錠剤及び口腔内崩壊錠に関する。
従来、医薬品、健康食品、食品、その他化学工業分野において、セルロース粉末を賦形剤として用いることにより、活性成分を含有する成型体、例えば、錠剤等に調製することは広く知られている。特に最近の錠剤は、水なしで服用できる口腔内崩壊錠が主流となり、医薬製剤分野において大いに発展した剤形である。近年、口腔内崩壊錠は、特別な製法ではない普通錠と同様の製法でも製造されているが、本来、実用的な錠剤硬度と口腔内崩壊錠としての満足いく崩壊性や服用感を得るのに、多種多様の添加剤や賦形剤の配合比率を駆使して作り上げた技術に基づくものである。こうした技術に基づく製剤は、高付加価値製剤として、患者へのQOL(Quality Of Life)向上の他、製品のPLCM(Product Life Cycle Management)の上でも重要になりつつある。更には、高齢化社会が急速に進む中、唾液や少量の水で速やかに崩壊する口腔内崩壊錠は、高齢者や小児等の嚥下力の弱い患者でも服用しやすい剤形として、医療現場での利便性や患者への服用性等、アドヒアランスやコンプライアンスの向上に大いに寄与している。しかしながら、口腔内崩壊錠の歴史は浅く、口腔内での崩壊時間や服用感、製造や流通時に割れや摩損しない錠剤の硬度確保といった技術的な問題もある。
特許文献1には、平均重合度が100以上350以下、重量平均粒子径が30μm超250μm以下、見掛け比容積が2cm/g以上15cm/g未満、粒度分布シャープネスが1.5以上2.9以下であるセルロース粉末が開示されている。このセルロース粉末を用いることで、圧縮成形性に優れ、かつべたつきや吸湿性の高い漢方薬や粘着性のある成分を均一に保持し、セルロース粉末の粒度分布がシャープであることにより顆粒の粒度分布もシャープにでき、崩壊時間を短くすること、さらに経時的に安定した崩壊性を付与する効果を有することが開示されている。
しかしながら、特許文献1では、純粋なセルロース粉末であることを前提としており、セルロースを含む組成物としては、口腔内崩壊錠に求められる崩壊性と保存安定性の点において、改善の余地が残されている。
国際公開第2013/180248号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、口腔内崩壊錠としての崩壊性を良好に保ちながら、保存安定性に優れる錠剤が得られるセルロース組成物、並びに、前記セルロース組成物を含む錠剤及び口腔内崩壊錠を提供する。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1) セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含むセルロース組成物であり、前記セルロース組成物5gあたり、グルコース及びソルビトールの合計含有量が0.7mg以上4.0mg以下であり、前記セルロース組成物が粉体であり、前記粉体は、セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含む粒子からなる、セルロース組成物。
(2) 前記セルロース組成物5gあたり、水可溶物の含有量が2.5mg以上12.5mg以下である、(1)に記載のセルロース組成物。
(3) 前記セルロース組成物5gあたり、グルコースの含有量が0.3mg以上4.0mg以下である、(1)又は(2)に記載のセルロース組成物。
(4) 前記セルロース組成物5gあたり、ソルビトールの含有量が0.2mg以上4.0mg以下である、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のセルロース組成物。
(5) 前記セルロース組成物が粉末であり、該粉末の平均粒子径が10μm以上200μm以下である、(1)〜(4)のいずれか一つに記載のセルロース組成物。
(6) 吸水速度が2.0g/s以上9.0g/s以下である、(1)〜(5)のいずれか一つに記載のセルロース組成物。
(7) (1)〜(6)のいずれか一つに記載のセルロース組成物を含む、錠剤。
(8) (1)〜(6)のいずれか一つに記載のセルロース組成物を含む、口腔内崩壊錠。
上記態様のセルロース組成物によれば、口腔内崩壊錠としての崩壊性を良好に保ちながら、保存安定性に優れる錠剤が得られるセルロース組成物を提供することができる。上記態様の錠剤及び口腔内崩壊錠は、前記セルロース組成物を含み、口腔内崩壊錠としての崩壊性が良好であり、且つ、保存安定性に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<セルロース組成物>
本実施形態のセルロース組成物は、セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含む。前記セルロース組成物5gあたりの単糖、すなわち、グルコース及びソルビトールの合計含有量は0.7mg以上4.0mg以下であり、1.0mg以上3.5mg以下が好ましく、2.0mg以上3.0mg以下がより好ましい。
セルロース組成物5gあたりの単糖の含有量が上記範囲内であることにより、口腔内崩壊錠としたときの崩壊性を良好なものとすることができる。また、錠剤としたときの保存安定性を良好なものとすることができる。なお、セルロース組成物が粉体の場合、一つの粒子の中にセルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含むものであることが望ましい。
従来では、品質保証の観点から、医薬品添加剤又は食品添加剤は、純度の高いものが要求されており、医薬品添加剤として使用される従来のセルロース粉末は、極めて純度の高い純粋なセルロースである。これに対して、本実施形態のセルロース組成物は、従来では不純物として排除されていた水可溶物を特定の範囲で含有してよい。この水可溶物は、主に、グルコース、ソルビトール等の単糖と、セロビオース、セロトリオース、セロテトラオース、セロペンタオース、セロヘキサオース、セロヘプタオース等のセロオリゴ糖とで構成されている。これら構成成分の中でも、単糖であるグルコース、ソルビトールを特定の範囲で含有することで、口腔内崩壊錠としたときの芯残りを効果的に抑制することができ、崩壊性を改善することができる。
本実施形態のセルロース組成物において、セルロース組成物5gあたりの水可溶物の含有量は2.5mg以上12.5mg以下が好ましく、3.0mg以上12.0mg以下がより好ましく、3.5mg以上11.5mg以下がさらに好ましく、4.0mg以上11.0mg以下が特に好ましい。
セルロース組成物中の水可溶物が上記範囲内であることにより、口腔内崩壊錠としたときの芯残りを抑制することができ、崩壊性を良好なものとすることができる。
本実施形態のセルロース組成物において、セルロース組成物5gあたりのグルコース含有量は0.3mg以上4.0mg以下が好ましく、0.5mg以上3.5mg以下がより好ましく、1.0mg以上3.0mg以下がさらに好ましい。
セルロース組成物中のグルコース含有量が上記範囲内であることにより、口腔内崩壊錠としたときの芯残りを抑制することができ、崩壊性を良好なものとすることができる。また、錠剤に含まれる活性成分とグルコースとの反応を抑制することができ、その結果として、錠剤としたときの保存安定性を良好なものとすることができる。
本実施形態のセルロース組成物において、セルロース組成物5gあたりのソルビトール含有量は0.2mg以上4.0mg以下が好ましく、0.3mg以上3.5mg以下がより好ましく、0.5mg以上3.5mg以下がさらに好ましく、1.0mg以上3.0mg以下が特に好ましい。
セルロース組成物中のソルビトール含有量が上記範囲内であることにより、口腔内崩壊錠としたときの芯残りを抑制することができ、崩壊性を良好なものとすることができる。また、錠剤に含まれる活性成分とソルビトールとの反応を抑制することができ、その結果として錠剤としたときの保存安定性を良好なものとすることができる。
グルコースとソルビトールは、いずれも類似する特性を有する単糖ではあるが、口腔内崩壊錠としての崩壊性と保存安定性の観点では、ソルビトールの方が優れている傾向がある。したがって、グルコースよりもソルビトールを多く含むことが好ましい。
セルロース組成物中のグルコース及びソルビトールの含有量は、後述する実施例に示すように、液体クロマトグラフィー/質量分析法(Liquid Chromatography/Mass spectrometry;LC/MS)で測定される。なお、グルコース及びソルビトール由来のピークと重なりやすい他成分が含まれる場合、まずは液体クロマトグラフィーの条件を適宜調節し、ピーク分離が可能かを検証する。もしピーク分離が不可能な場合、質量分析法において、グルコース及びソルビトール由来のベースピークイオンの抽出イオンクロマトグラムを用いて、グルコース及びソルビトール由来のピーク面積を求めることができる。
セルロース組成物中のグルコース及びソルビトールの含有量は、例えば、セルロース組成物の製造工程中に、グルコース及びソルビトールのうち少なくともいずれか一方を適量添加することによっても、調整することができる。セルロース組成物の原料の選定や、製造条件によってもグルコース及びソルビトールの含有量を制御できる可能性はあるが、それらを所望の含有量の範囲に制御するには、製造工程中で適量添加する方法が簡便で好ましい。
本実施形態のセルロース組成物は、吸水速度が2.0g/s以上9.0g/s以下が好ましく、2.2g/s以上8.2g/s以下がより好ましく、3.0g/s以上8.0g/s以下がさらに好ましく、3.4g/s以上7.4g/s以下が特に好ましく、3.4g/s以上7.2g/s以下が最も好ましい。
吸水速度が上記範囲内であることにより、口腔内崩壊錠としたときの芯残りをより効果的に抑制することができ、崩壊性をより良好なものとすることができる。
なお、吸水速度は、後述する実施例に示すように、ペネトアナライザー(型式:PNT−N、ホソカワミクロン製)を用いて、測定することができる。
<セルロース組成物の形態>
本実施形態におけるセルロース組成物は、粉末、顆粒、ペースト、ウェットケークのいずれかの形態であることが好ましい。取り扱い性の観点から、セルロース粉末であることが好ましい。セルロース粉末とは、一般に結晶セルロース、粉末セルロース等と称されるものであり、医薬品添加剤又は食品添加物として好適に用いられるものである。セルロース粉末として好ましくは、結晶セルロースである。結晶セルロースとしては、たとえば、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)で定められた微結晶セルロース、食品添加物公定書第8版(日本、厚生労働省発行)に記載された微結晶セルロース、日本薬局方(第17改定)に記載に記載された結晶セルロース、米国薬局方、欧州薬局方などに記載された結晶セルロースが知られている。
なお、成形性、流動性、崩壊性のバランスを良好にする観点から、セルロース組成物中のセルロースの平均重合度は400以下が好ましく、350以下がより好ましい。平均重合度の下限値は100以上が好ましい。セルロースの平均重合度は日本薬局法の結晶セルロースの確認試験(3)、又は、同薬局方の粉末セルロースの確認試験(3)に記載された銅エチレンジアミン溶液粘度法により測定することができる。
<セルロース粉末として好ましい形態>
本実施形態のセルロース組成物が粉末である場合、平均粒子径が10μm以上200μm以下が好ましく、15μm以上90μm以下がより好ましく、20μm以上80μm以下がさらに好ましく、30μm以上70μm以下が特に好ましく、40μm以上60μm以下が最も好ましい。
平均粒子径が上記上限値以下であることにより、薬物等の活性成分と均一に混合されやすく、口腔内崩壊錠としたときの崩壊性が良好になる。一方、平均粒子径が上記下限値以上であることにより、取り扱い性が良好になる。
なお、セルロース粉末の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(LA−950 V2型(商品名)、堀場製作所製)で測定される累積体積50%の粒子径である。
本実施形態のセルロース組成物が粉末である場合、ゆるみ嵩密度が0.10g/mL以上0.35g/mL以下が好ましく、0.11g/mL以上0.30g/mL以下がより好ましく、0.13g/mL以上0.28g/mLがさらに好ましい。
ゆるみ嵩密度が上記下限値以上であることにより、圧縮成形性をより向上させることができる。一方、ゆるみ嵩密度が上記上限値以下であることにより、充填性がより良好になる。
ゆるみ嵩密度は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
本実施形態のセルロース組成物が粉末である場合、かため嵩密度が0.27g/mL以上0.50g/mL以下が好ましく、0.28g/mL以上0.48g/mL以下がより好ましく、0.28g/mL以上0.44g/mL以下がさらに好ましい。
かため嵩密度が上記下限値以上であることにより、薬物等の活性成分と均一に混合されやすく、取り扱い性がより良好になる。一方、かため嵩密度が上記上限値以下であることにより、活性成分やその他添加剤の粒子との密度差による偏析が生じることをより効果的に抑制することができる。
かため嵩密度は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
また、ゆるみ嵩密度とかため嵩密度が同時に上述した範囲を満たす場合、圧縮成形により得られる錠剤が、成形性と崩壊性に優れる傾向にある。
本実施形態のセルロース組成物が粉末である場合、圧縮率が22%以上58%以下が好ましく、30%以上55%以下がより好ましく、35%以上50%以下がさらに好ましい。
圧縮率が上記範囲内であると、セルロース粉末自身の流動性がより良好となり、偏析が生じることをより効果的に抑制することができる。
圧縮率は、後述する実施例に記載の方法を用いて算出することができる。
本実施形態のセルロース組成物が粉末である場合、セルロース粒子の短径に対する長径の比、すなわち、アスペクト比(L/D)は1.6以上3.8以下が好ましく、2.0以上3.6以下がより好ましく、2.3以上3.3以下がさらに好ましい。
アスペクト比が上記範囲内であることにより、活性成分との混合性も良好であり、細長い粒子同士の絡み合いも適度であり、成形性と崩壊性のバランスに優れる。
アスペクト比(L/D)は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
<セルロース組成物の製造方法>
以下に本実施形態のセルロース組成物の製造方法の一例について記述する。ただし、本件実施形態のセルロース組成物は、下記の製造方法で得られるものに限定されない。
本実施形態のセルロース組成物は、例えば、加水分解処理された天然セルロース系物質を適当な媒体に分散してセルロース水分散液を得る工程、該水分散液を乾燥する工程を含むことにより得られる。該セルロース水分散液の固形分濃度は特に限定されるものではなく、例えば、1質量%以上30質量%以下とすることができる。この場合、加水分解処理により得られる加水分解反応溶液から、加水分解処理されたセルロース系物質を含む固形分を単離し、別途これを適当な媒体に分散させて調製した分散液を乾燥してもよい。また、このセルロース分散液に、セルロース組成物中のグルコース及びソルビトールの含有量が特定の範囲内となるように、グルコースやソルビトールを添加し、混合した後に乾燥してもよい。また、同加水分解溶液がそのままの状態で、セルロース分散液を形成している場合はこの分散液を直接乾燥することもできる。
天然セルロース系物質とは、植物性でも動物性でもよく、例えば、木材、竹、コットン、ラミー、ホヤ、バガス、ケナフ、バクテリアセルロース等のセルロースを含有する天然物由来の繊維質物質であり、セルロースI型の結晶構造を有していることが好ましい。原料として、前記のうち1種の天然セルロース系物質を使用してもよく、2種以上を混合したものを使用することも可能である。また、精製パルプの形態で使用することが好ましいが、パルプの精製方法には特に制限はなく、溶解パルプ、クラフトパルプ、NBKPパルプ等いずれのパルプを使用してもよい。
前記製法において、天然セルロース系物質を含む固形分を、適当な媒体に分散させる場合に用いられる媒体としては、水が好ましいが、工業的に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、有機溶剤を使用してもよい。有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−メチルブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類が挙げられる。特に有機溶剤は、医薬品に使用されるものが好ましく、そのようなものとしては「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に溶剤として分類されるものが挙げられる。水、有機溶剤はそれを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、1種の媒体で一旦分散させたのち、その媒体を除去し、異なる媒体に分散させてもよい。
例えば、平均幅が2μm以上30μm以下、平均厚みが0.5μm以上5μm以下のパルプ繊維を、加圧下0.01質量%以上1.0質量%以下の塩酸中で70℃以上140℃以下の温度で攪拌機を回しながら加水分解を行う。 加水分解の進行度は、攪拌機のモーター動力(P:単位W)と撹拌容量(L:単位L)を調整することで制御できる。例えば、下記式で表されるP/Vを調整することで、最終的に得られるセルロース粒子の平均粒子径を200μm以下に制御することが可能である。
P/V(W/L)=[撹拌機のモーター実動力(W)]/[撹拌容量(L)]
セルロース水分散液を乾燥させてセルロース組成物を得る際の乾燥方法は、特に制限はない。例えば、凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、棚乾燥、気流乾燥、真空乾燥のいずれを使用してもよく、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。噴霧乾燥する際の噴霧方法は、ディスク式、加圧ノズル、加圧二流体ノズル、加圧四流体ノズル等のいずれの噴霧方法でもよく、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記の噴霧乾燥の際には、分散液の表面張力を下げる目的で、微量の水溶性高分子、界面活性剤を添加してもよく、媒体の気化速度を促進させる目的で分散液に発泡剤又はガスを添加してもよい。
セルロース水分散液を調製する際の酸濃度及び撹拌条件を制御することによって平均粒子径が特定の大きさであるセルロース分散粒子を含むセルロース水分散液が得られ、さらにこのセルロース水分散液を乾燥する際のセルロース水分散液の固形分濃度や乾燥条件を調整することによって、得られるセルロース組成物の平均粒子径、圧縮率を制御できる。例えば、セルロース水分散液の乾燥をディスク式噴霧乾燥で行う場合、セルロース水分散液を調製する際の撹拌動力を特定の範囲にし、かつ噴霧乾燥時のセルロース水分散液の固形分濃度とディスク式噴霧乾燥の回転数の条件を特定の範囲にすることによって、平均粒子径、圧縮率が特定の範囲内であるセルロース組成物が得られる。
また、後述する実施例に記載のとおり、セルロース水分散液にグルコースやソルビトールを添加して混合し、必要に応じて乾燥させることで、セルロース組成物中のグルコース及びソルビトールの含有量が特定の範囲内であるセルロース組成物を得てもよい。
セルロース組成物を乾燥して粉末にする場合、平均粒子径が200μmより大きい場合でも、後述する粉砕工程に供することにより、平均粒子径は10μm以上200μm以下に調整可能である。
粉砕工程では、乾燥後のセルロース組成物を、超遠心粉砕機(ZM−200、Retsch製)、ジェットミル(STJ−200、セイシン企業製)やハンマーミル(H−12、ホソカワミクロン製)、バンタムミル(AP−B、ホソカワミクロン製)、ピンミル(160Z、パウレック製)、フェザミル(FM、ホソカワミクロン製)、ハンマーミル(HM−600、奈良機械製作所製)、フラッシュミル(FL−250N、ダルトン製)、ボールミル(Emax、Retsch製)、振動ボールミル(2C、TRU製)、スクリーンを通過させるスクリーンミル(U30、パウレック製)等の粉砕機で粉砕することにより実施できる。特に、ジェットミル粉砕機(STJ−200、セイシン企業製)は、高い空気圧で粒子同士を衝突させながら粉砕する気流式粉砕機であり、二次粒子が破砕され一次粒子化しやすいため、好ましい。
ジェットミル粉砕機の粉砕条件は、粉末の供給量と粉砕圧力が重要であり、ジェットミル粉砕機(STJ−200、セイシン企業製)を使用した場合の供給量は、10kg/時間以上20kg/時間以下が好ましく、15kg/時間以上20kg/時間以下がさらに好ましい。また、粉砕圧力は、0.15MPa以上0.70MPa以下が好ましく、0.30MPa以上0.50MPa以下がさらに好ましい。粉末の供給量と粉砕圧力が上述の範囲であると、平均粒子径10μm以上200μm以下に制御しやすい傾向にある。
乾燥後のセルロース粉末の平均粒子径が100μm未満の場合でも、セルロース粉末を撹拌造粒や流動層造粒等の造粒法を用いることにより、平均粒子径を100μm以上200μm以下程度の所望の範囲に調整可能である。
<使用用途>
本実施形態のセルロース組成物は、活性成分を含む組成物に配合することで、崩壊性を良好に保ちながら、保存安定性に優れる錠剤が得られる。後述する実施例に示すように、本実施形態のセルロース組成物は、口腔内崩壊錠としたときの崩壊性に優れることから、口腔内崩壊錠の賦形剤として好適に用いられる。
以降、錠剤化のための組成物であって、1種以上の活性成分と本実施形態のセルロース組成物を含む組成物を、「本実施形態の組成物」という。
本実施形態の組成物に対する上記セルロース組成物の配合割合は、任意の割合とすることできるが、錠剤全体の質量に対して90質量%以下が実用的に好ましい範囲である。下限値は0.1質量%が実用的である。活性成分を多く含む錠剤に使用する場合には、0.1質量%以上50質量%以下程度とすることができる。
以下に、本実施形態の組成物に含まれる活性成分として好適なものを例示する。
医薬品薬効成分としては、経口投与される医薬品の有効成分が好ましい。経口投与される医薬品としては、例えば、解熱鎮痛消炎薬、催眠鎮静薬、眠気防止薬、鎮暈薬、小児鎮痛薬、健胃薬、制酸薬、消化薬、強心薬、不整脈用薬、降圧薬、血管拡張薬、利尿薬、抗潰瘍薬、整腸薬、骨粗鬆症治療薬、鎮咳去痰薬、抗喘息薬、抗菌剤、頻尿改善剤、滋養強壮剤、ビタミン剤等が挙げられる。薬効成分は、それを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
具体的には、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、塩酸イソチベンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン(クエン酸カルベタペンタン)、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB6及びその誘導体並びにそれらの塩類、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、塩酸ラニチジン、シメチジン、ファモチジン、ナプロキセン、ジクロフェナックナトリウム、ピロキシカム、アズレン、インドメタシン、ケトプロフェン、イブプロフェン、塩酸ジフェニドール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジン、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、フマル酸ジフェンヒドラミン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、臭化水素酸スポコラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスポコラミン、臭化メチル−1−ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸、シュウ酸セシウム、ピペリジルアセチルアミノ安息香酸エチル、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、炭酸水素ナトリウム、フルスルチアミン、硝酸イソソルバイド、エフェドリン、セファレキシン、アンピシリン、スルフィキサゾール、スクラルファート、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素;マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタンを含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、地竜、チクセツニンジン、ニンジン、カノコソウ、ボタンピ、サンショウ及びこれらのエキス;インスリン、バゾプレッシン、インターフェロン、ウロキナーゼ、セラチオペプチターゼ、ソマトスタチン等の「日本薬局方」、「日本薬局方外医薬品規格(局外基)」、「米国薬局方(USP)」、「国民医薬品集(NF)」、「ヨーロッパ薬局方(EP)」に記載の医薬品薬効成分等が挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
健康食品用の活性成分としては、健康増強を目的のために配合する成分であれば限定されないが、例えば、青汁粉末、アグリコン、アガリクス、アシュワガンダ、アスタキサンチン、アセロラ、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、海藻粉末、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等)、アルギン酸、いちょう葉エキス、イワシペプチド、ウコン、ウロン酸、エキナセア、エゾウコギ、オリゴ糖、オレイン酸、核タンパク、カツオブシペプチド、カテキン、カリウム、カルシウム、カロチノイド、ガルシニア、L−カルニチン、キトサン、共役リノール酸、キダチアロエ、ギムネマシルベスタエキス、クエン酸、クミスクチン、グリセリド、グリセノール、グルカゴン、クルクミン、グルコサミン、L-グルタミン、クロレラ、クランベリーエキス、キャッツクロー、ゲルマニウム、酵素、高麗人参エキス、コエンザイムQ10、コラーゲン、コラーゲンペプチド、コリウスフォルスコリン、コンドロイチン、サイリウムハスク末、サンザシエキス、サポニン、脂質、L−シスチン、シソエキス、シトリマックス、脂肪酸、植物ステロール、種子エキス、スピルリナ、スクワレン、セイヨウシロヤナギ、セラミド、セレン、セントジョーンズワートエキス、大豆イソフラボン、大豆サポニン、大豆ペプチド、大豆レシチン、単糖、タンパク質、チェストツリーエキス、鉄、銅、ドコサヘキサエン酸、トコトリエノール、納豆キナーゼ、納豆菌培養エキス、ナイアシンナトリウム、ニコチン酸、二糖、乳酸菌、ニンニク、ノコギリヤシ、発芽米、ハトムギエキス、ハーブエキス、バレリヤンエキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビオチン、ピコリン酸クロム、ビタミンA、ビタミンA2 ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ヒドロキシチロソール、ビフィズス菌、ビール酵母、フラクトオリゴ糖、フラボノイド、ブッチャーズブルームエキス、ブラックコホシュ、ブルーベリー、プルーンエキス、プロアントシアニジン、プロテイン、プロポリス、ブロメライン、プロバイオティクス、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、β−カロチン、ペプチド、ベニバナエキス、マイタケエキス、マカエキス、マグネシウム、マリアアザミ、マンガン、ミトコンドリア、ミネラル、ムコ多糖、メラトニン、メシマコブ、メリロートエキス末、モリブデン、野菜粉末、葉酸、ラクトース、リコピン、リノール酸、リポ酸、燐(リン)、ルテイン、レシチン、ロズマリン酸、ローヤルゼリー、DHA、EPA等が挙げられる。
活性成分は、水溶性の他、水難溶性であってもよい。「水難溶性」とは、第17改正日本薬局方において、溶質1gを溶かすのに必要な水量が30mL以上必要であることを指す。
水難溶性で固体状の活性成分としては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、安息香酸、エテンザミド、カフェイン、カンフル、キニーネ、グルコン酸カルシウム、ジメチルカプロール、スルフアミン、テオフィリン、テオプロミン、リボフラビン、メフェネシン、フェノバービタル、アミノフィリン、チオアセタゾン、クエルセチン、ルチン、サリチル酸、テオフィリンナトリウム塩、ピラピタール、塩酸キニーネ、イルガピリン、ジキトキシン、グリセオフルビン、フェナセチン等の解熱鎮痛薬、神経系医薬、鎮静催眠薬、筋弛緩剤、血圧硬化剤、抗ヒスタミン剤等;アセチルスピラマイシン、アンピシリン、エリスロマイシン、キサタマイシン、クロラムフェニコール、トリアセチルオレアンドマイシン、ナイスタチン、硫酸コリスチン等の抗生物質;メチルテストステロン、メチルアンドロステトロンジオール、プロゲステロン、エストラジオールベンゾエイト、エチニレストラジオール、デオキシコルチコステロン・アセテート、コーチゾンアセテート、ハイドロコーチゾン、ハイドロコーチゾンアセテート、プレドニゾロン等のステロイドホルモン剤;ジエンストロール、ヘキサストロール、ジエチルスチルベステロール、ジエチルスチルベステロールジブロヒオネイト、クロロトリアニセン等の非ステロイド系卵黄ホルモン剤;その他脂溶性ビタミン類等の、「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」、「EP」に記載の医薬品薬効成分等が挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。水難溶性であれば、昇華性、表面極性の程度にかかわらず、本実施形態の組成物に活性成分として配合することで、本発明の効果が得られるものである。
活性成分は、水難溶性の油状、液状のものであってもよい。活性成分中の水難溶性の油状、液状活性成分としては、例えば、テプレノン、インドメタシン・ファルネシル、メナテトレノン、フィトナジオン、ビタミンA油、フェニペントール、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、肝油等の高級不飽和脂肪酸類、補酵素Q類、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油等の油溶性香味料等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」、「EP」に記載の医薬品薬効成分等が挙げられる。ビタミンEには種々の同族体、誘導体があるが、常温で液状であれば特に限定されない。例えばdl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、d−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール等が挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
活性成分は、水難溶性の半固体状の活性成分のものでもよい。活性成分中の水難溶性の半固体状としては、例えば地竜、カンゾウ、ケイヒ、シャクヤク、ボタンピ、カノコソウ、サンショウ、ショウキョウ、チンピ、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、石蒜、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、チクセツニンジン、ニンジン、葛根湯、桂枝湯、香蘇散、紫胡桂枝湯、小紫胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯等の漢方又は生薬エキス類;カキ肉エキス、プロポリス及びプロポリス抽出物、補酵素Q類等が挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
活性成分は、昇華性のものでもよい。昇華性の活性成分としては、例えば、安息香酸、エテンザミド、カフェイン、カンフル、サリチル酸、フェナセチン、イブプロフェン等の「日本薬局方」、「局外基」、「USP」、「NF」、「EP」に記載される昇華性の医薬品薬効成分等が挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本明細書でいう昇華性の活性成分とは、昇華性を有するものであれば、特に制限されるものではなく、常温で固体状であっても、液体状であっても、半固体状であっても、いずれの状態でもよい。
また、活性成分としては、1錠当たり最大配合量が少ない薬効成分も好適に用いることができる。
1錠当たりの最大配合量が少ない薬効成分としては以下に挙げられる100mg以下、10mg以下の薬効成分が挙げられる。
1錠当たり最大配合量が100mg超の薬効成分としては、例えば、Abacavir(アバカビル)、Acetazolamide(アセタゾラミド)、Acetylsalicylic acid(アセチルサリチル酸)、aciclovir(アシクロビル)、albendazole(アルベンダゾール)、Aliskiren Fumarate(アリスキレンフマル酸塩)、Allopurinol(アロプリノール)、Amiodarone(アミオダロン)、Amodiaquine(アモジアキン)、Amoxicllin(アモキシシリン)、Aprepitant(アプレピタント)、Artemether(アルテムエーテル)、Artesunate(アーテスネート)、Atazanavir(アタザナビル)、Calcium(カルシウム)、Capecitabine(カペシタビン)、Carbamazepine(カルバマゼピン)、Carbidopa(カルビドパ)、Cefalexin(セファレキシン)、Cefixime(セフィキシム)、Celecoxib(セレコキシブ)、Chloroquine(クロロキン)、Ciprofloxacin(シプロフロキサシン)、Clarithromycin(クラリスロマイシン)、Clavulanate Potassium(クラブラン酸カリウム)、Clopidogrel(クロピドグレル)、Clozapine(クロザピン)、Cycloserine(シクロセリン)、Darunavir(ダルナビル)、Darunavir ethanolate(ダルナビルエタノール付加物)、Dasabuvir(ダサブビル)、Dasatinib(ダサチニブ)、Deferasirox(デフェラシロクス)、Dihydroartemisinin piperaquine phosphate(ジヒドロアルテミシニン ピペラキンリン酸塩)、Diloxanide(ジロキサニド)、Efavirenz(エファビレンツ)、Emtricitabine(エムトリシタビン)、Erlotinib hydrochloride(エルロチニブ塩酸塩)、Ethambutol(エタンブトール)、Ethionamide(エチオナミド)、Famciclovir(ファムシクロビル)、Gefitinib(ゲフィチニブ)、Griseofulvin(グリセオフルビン)、Hydroxycarbamide(ヒドロキシカルバミド)、Hydroxychloroquine(ヒドロキシクロロキン)、Ibuprofen(イブプロフェン)、Imatinb(イマチニブ)、Irbesartan(イルベサルタン)、Isoniazid(イソニアジド)、Lamivudine(ラミブジン)、Lamotrigine(ラモトリギン)、Lanthanum carbonate hydrate(炭酸ランタン水和物)、Ledipasvir(レディパスビル)、Levamisole(レバミゾール)、Levetiracetam(レベチラセタム)、Levodopa (レボドパ)、Levofloxacin(レボフロキサシン)、Linezolid(リネゾリド)、Lithium carbonate(炭酸リチウム)、Lopinavir (ロピナビル)、Lumefantrine(ルメファントリン)、Mebendazole(メベンダゾール)、Mefloquine(メフロキン)、Mesna(メスナ)、Metformin(メトホルミン)、Methyldopa(メチルドパ)、Metronidazole(メトロニダゾール)、Morphine(モルヒネ)、Moxifloxacin(モキシフロキサシン)、Nevirapine(ネビラピン)、Niclosamide(ニクロサミド)、Nifurtimox(ニフルチモクス)、Ombitasvir(オムビタスビル)、p-Aminosalicylic acid(p−アミノサリチル酸)、Paracetamol(パラセタモール)、Paritaprevir(パリタプレビル)、Penicillamine(ペニシラミン)、Pentamidine(ペンタミジン)、Phenoxymethylpenicillin(フェノキシメチルペニシリン)、Pirfenidone(ピルフェニドン)、Praziquantel(プラジカンテル)、Pyrantel(ピランテル)、Pyrazinamide(ピラジナミド)、Pyronaridine tetraphosphate(四りん酸ピロンアリジン)、Quinine(キニーネ)、Raltegravir(ラルテグラビル)、Ranitidine(ラニチジン)、Ribavirin(リバビリン)、Rifampicin(リファンピシン)、Rifapentine(リファペンチン)、Sevelamer hydrochloride(セベラマー塩酸塩)、Sofosbuvir(ソホスブビル)、Sorafenib tosilate(ソラフェニブトシル酸塩)、Sulfadiazine(スルファジアジン)、Sulfamethoxazole(スルファメトキサゾール)、Sulfasalazine(スルファサラジン)、Tenofovir(テノホビル)、Tenofovir disoproxil fumarate(テノホビルジソプロキシルフマレート)、Triclabendazole(トリクラベンダゾール)、Trimethoprim(トリメトプリム)、Valganciclovir(バルガンシクロビル)、Valproic acid(バルプロ酸)、Velpatasvir(ベルパタスビル)、Sodium valproate(バルプロ酸ナトリウム)、Voriconazole(ボリコナゾール)、Zidovudine(ジドブジン)等が挙げられる。
1錠当たりの最大配合量が10mg超100mg以下の薬効成分としては、例えば、Aripiprazole(アリピプラゾール)、Artesunate(アルテスネイト)、Ascorbic acid(アスコルビン酸)、Azathioprine(アザチオプリン)、Bazedoxifene acetate(バゼドキシフェン酢酸塩)、Bicalutamide(ビカルタミド)、Calcium folinate(ホリン酸カルシウム水和物 )、Clomifene(クロミフェン)、Cyclizine(シクリジン)、Cyclophosphamide(シクロホスファミド)、Dasatinib hydrate(ダサチニブ水和物)、Delamanid(デラマニド)、Dolutegravir(ドルテグラビル)、Eletriptan hydrobromide(エレトリブタン臭化水素酸塩)、Febuxostat(フェブキソスタット)、Fluoxetine(フルオキセチン)、Furosemide(フロセミド)、Galantamine Hydrobromide(ガランタミン臭化水素酸塩)、Hydralazine(ヒドララジン)、Hydrochlorothiazide(ヒドロクロロチアジド)、Hydrocortisone(ヒドロコルチゾン)、Memantine Hydrochloride(メマンチン塩酸塩)、Mercaptopurine(メルカプトプリン)、Midazolam(ミダゾラム)、Miltefosine(ミルテフォシン)、Minodronic Acid Hydrate(ミノドロン酸水和物)、Mirtazapine(ミルタザピン)、Neostigmine(ネオスチグミン)、Nicotineamide(ニコチンアミド)、Olmesartan Medoxomil(オルメサルタン メドキソミル)、Omeprazole(オメプラゾール)、Ondansetron(オンダンセトロン)、Pancrelipase(パンクレリパーゼ)、Potassium iodine(ヨウ化カリウム)、Prednisolone(プレドニゾロン)、Primaquine(プリマキン)、Primethamine(ピリメタミン)、Propranolol(プロプラノロール)、Propylthiouracil(プロピルチオウラシル)、Pyridoxine(ピリドキシン)、Simvastatin(シンバスタチン)、Sitafloxacin hydrate(シタフロキサシン水和物)、Spironolactone(スピロノラクトン)、Tadalafil(タダラフィル)、Tamoxifen(タモキシフェン)、Thiamine(チアミン)、Tioguanine(チオグアニン)、Tolvaptan(トルバプタン)、Ulipristal(ウリプリスタル)、Vardenafil Hydrochloride Hydrate(バルデナフィル塩酸塩水和物)、zinc sulfate(硫酸亜鉛)、Acotiamide hydrochloride hydrate(アコチアミド塩酸塩水和物)、Amitriptyline(アミトリプチリン)、Bedaquline(ベダキリン)、Benznidazole(ベンズニダゾール)、Bosentan hydrate(ボセンタン水和物)、Chlorpromazine(クロルプロマジン)、Cinacalcet hydrochlorid(シナカルセト塩酸塩)、Daclatasvir(ダクラタスビル)、Dapsone(ダプソン)、Diethylcarbamazine(ジエチルカルバマジン)、Doxycycline(ドキシサイクリン)、Entacapone(エンタカボン)、Eplerenone(エプレレノン)、Ferrous sulfate(硫酸鉄水和物)、Gliclazide(グリクラジド)、Ibandronate Sodium Hydrate(イバンドロン酸ナトリウム水和物)、Losartan(ロサルタン)、Miglitol(ミグリトール)、Nitrofurantoin(ニトロフラントイン)、Phenobarbital(フェノバルビタール)、Phenytoin(フェニトイン)、Pyridostigmine(ピリドスチグミン)、Raloxifene Hydrochloride(ラロキシフェン塩酸塩)、Ritonavir(リトナビル)、Succimer(サクシマー)、telmisartan(テルミサルタン)、Topiramate(トピラマート)、Verapamil(ベラパミル)等が挙げられる。
1錠当たりの最大配合量が10mg以下の薬効成分としては、例えば、Anastrozole(アナストロゾール)、Dienogest(ジエノゲスト)、Digoxin(ジゴキシン)、Dutasteride(デュタステリド)、Entecavir(エンテカビル)、Entecavir hydrate(エンテカビル水和物)、Ethinylestradiol(エチニルエストラジオール)、Finasteride(フィナステリド)、Fludrocortisone(フルドロコルチゾン)、Glyceryl trinitate(グリセリルトリニトラート)、Imidafenacin(イミダフェナシン)、Levothyroxine(レボチロキシン)、Levonorgestrel(レボノルゲストレル)、Misoprostol(ミソプロストール)、Repaglinide(レパグリニド)、Ambrisentan(アンブリセンタン)、Amiloride(アミロライド)、Amlodipine(アムロジピン)、Bepotastine Besilate(ベポタスチンベシル酸塩)、Biperiden(ビペリテン)、Bisoprolol(ビソプロロール)、Blonanserin(ブロナンセリン)、Chlorambucil(クロラムブシル)、Dexamethasone(デキサメタゾン)、Diazepam(ジアゼパム)、Enalapril(エナラプリル)、Ergocalciferol(エルゴカルシフェロール)、Escitalopram Oxalate(エスシタロプラムシュウ酸塩)、Esomeprazole magnesium hydrate(エソメプラゾールマグネシウム水和物)、Eszopiclone(エスゾピクロン)、Ezetimibe(エゼチミブ)、Fludarabine(フルダラビン)、Fluticasone furoate(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)、folic acid(葉酸)、haloperidol(ハロペリドール)、Isosorbide dinitrate(二硝酸イソソルビド)、Ivermectin(イベルメクチン)、Lenalidomide hydrate(レナリドミド水和物)、Levocetirizine hydrochloride(レボセチリジン塩酸塩)、Levonorgestrel(レボノルゲストレル)、Loperamide(ロペラミド)、Loratadine(ロラタジン)、Medroxyprogesterone acetate(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル)、Methadone(メサドン)、Methotrexate(メトトレキサート)、Metoclopramide(メトクロプラミド)、Mitiglinide Calcium Hydrate(ミチグリニドカルシウム水和物)、Montelukast Sodium(モンテルカストナトリウム)、Norethisterone(ノルエチステロン)、Paliperidone(パリペリドン)、Phytomenadione又はPhytonadione(フィトメナジオン又はフィトナジオン)、Ramelteon(ラメルテオン)、Riboflavin(リボフラビン)、Risperidone(リスペリドン)、Rizatriptan benzoate(リザトリプタン安息香酸塩)、Ropinirole hydrochloride(ロピニロール塩酸塩)、Rosuvastatin Calcium(ロスバスタチンカルシウム)、Senna(センナエキス)、Silodosin(シロドシン)、Solifenacin succinate(コハク酸ソリフェナシン)、Warfarin(ワルファリン)等が挙げられる。
これらの活性成分及び薬効成分は、微粉砕された状態で、本実施形態のセルロース組成物と共に本実施形態の組成物に配合されてもよい。例えば、本明細書において使用される活性成分は、活性成分の分散性を改善する、又は微量で薬効を有する活性成分の混合均一性を改善する等の目的で、平均粒子径が1μm以上40μm以下に微粉砕したものでもよい。活性成分の平均粒子径としては、1μm以上20μm以下がより好ましく、1μm以上10μm以下がさらに好ましい。
[その他の添加剤]
本実施形態の組成物は、前記の活性成分に加えて、さらに他の添加剤を含有してもよい。
その他の添加剤としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤等が挙げられる。
セルロース組成物以外の賦形剤としては、アクリル酸デンプン、L−アスパラギン酸、アミノエチルスルホン酸、アミノ酢酸、あめ(粉)、アラビアゴム、アラビアゴム末、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルファー化デンプン、軽石粒、イノシトール、エチルセルロース、エチレン酢酸ビニルコポリマー、塩化ナトリウム、オリーブ油、カオリン、カカオ脂、カゼイン、果糖、軽石粒、カルメロース、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、乾燥酵母、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥硫酸ナトリウム、乾燥硫酸マグネシウム、カンテン、カンテン末、キシリトール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、グリセリン、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸ナトリウム、L−グルタミン、クレー、クレー3、クレー粒、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、軽質流動パラフィン、ケイヒ末、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、結晶セルロース(粒)、ゲンマイコウジ、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、ゴマ油、小麦粉、コムギデンプン、小麦胚芽粉、コメコ、コメデンプン、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸フタル酸セルロース、サフラワー油、サラシミツロウ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、β―シクロデキストリン、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノール、ジメチルポリシロキサン、酒石酸、酒石酸水素カリウム、焼セッコウ、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化マグネシウム、スクラワン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、ステアリン酸マグネシウム、ダイズ硬化油、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、精製白糖球状顆粒、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル、ゼラチン、ソルビタン脂肪酸エステル、D−ソルビトール、第三リン酸カルシウム、ダイズ油、大豆不ケン化物、大豆レシチン、脱脂粉乳、タルク、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、中性無水硫酸ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストラン、デキストリン、天然ケイ酸アルミニウム、トウモロコシデンプン、トラガント末、二酸化ケイ素、乳酸カルシウム、乳糖、乳糖造粒物、パーフィラー101、白色セラック、白色ワセリン、ハクド、白糖、白糖・デンプン球状顆粒、ハダカムギ緑葉エキス末、裸麦芽葉青汁乾燥粉末、ハチミツ、パラフィン、バレイショデンプン、半消化体デンプン、人血清アルブミン、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、フィチン酸、ブドウ糖、ブドウ糖水和物、部分アルファー化デンプン、プルラン、プロピレングリコール、粉末還元麦芽糖水飴、粉末セルロース、ペクチン、ベントナイト、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、マルチトール、マルトース、D−マンニトール、水アメ、ミリスチン酸イソプロピル、無水乳糖、無水リン酸水素カルシウム、無水リン酸カルシウム造粒物、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルセルロース、綿実粉、綿実油、モクロウ、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、薬用炭、ラッカセイ油、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、粒状トウモトコシデンプン、流動パラフィン、dl−リンゴ酸、リン酸−水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム造粒物、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウム等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に賦形剤として分類されるものが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類;カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、コメデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン等のデンプン類;クロスポビドン、クロスポビドンコポリマー等の合成高分子等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に崩壊剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
結合剤としては、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖等の糖類;マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類;ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、グルコマンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等の水溶性多糖類;結晶セルロース、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類;アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類;ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類;リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機化合物類等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に結合剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
流動化剤としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等のケイ素化合物類等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に流動化剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に滑沢剤として分類されるものを挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
矯味剤としては、グルタミン酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、l−メントール等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に矯味剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
香料としては、オレンジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグルト、メントール、ウイキョウ油、ケイヒ油、トウヒ油、ハッカ油等の油類、緑茶末等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に着香剤、香料として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、銅クロロフィンナトリウム、酸化チタン、リボフラビン等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に着色剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリン、ギリチルリチン酸二カリウム、ステビア、マルトース、マルチトール、水飴、アマチャ末等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に甘味剤として分類されるものが挙げられる。前記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
<錠剤の製造方法>
以下に、1種以上の活性成分と本実施形態のセルロース組成物とを含む組成物を錠剤化して錠剤を製造する方法(本実施形態の錠剤の製造方法)について記述するが、これは一例であって、本実施形態の効果は、以下の方法に制限されるものではない。
錠剤の製造方法としては、活性成分と本実施形態のセルロース組成物を混合した後、圧縮成型する方法が採れる。この際に、活性成分以外に、必要に応じて他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、例えば、前記に示す賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色剤、甘味剤、溶解補助剤等の成分から選ばれる1種以上が挙げられる。
各成分の添加順序には、特に制限がなく、i)活性成分と本実施形態のセルロース組成物と、必要に応じ他の添加剤を一括混合し、圧縮成型する方法、ii)活性成分と、流動化剤及び滑沢剤のうち少なくともいずれかの添加剤等を前処理混合し、本実施形態のセルロース組成物と、必要に応じ他の添加剤を混合した後、圧縮成型する方法、のいずれでもよい。操作の簡便性から、i)が好ましい。i)、ii)において得られた圧縮成型用混合末に、滑沢剤を添加し、さらに混合した後、圧縮成型することもできる。各成分の添加方法は、通常行われている方法であれば特に制限はないが、小型吸引輸送装置、空気輸送装置、バケットコンベヤ、圧送式輸送装置、バキュームコンベヤ、振動式定量フィーダー、スプレー、漏斗等を用いて連続的に添加しても、一括投入してもよい。噴霧方法としては、圧力ノズル、二流体ノズル、四流体ノズル、回転ディスク、超音波ノズル等を使用し活性成分溶液/分散液を噴霧する方法、管状ノズルから活性成分溶液/分散液を滴下する方法のいずれでもよい。
混合方法は、通常行われている方法であれば特に制限はないが、V型、W型、ダブルコーン型、コンテナタック型混合機等の容器回転式混合機;高速撹拌型、万能撹拌型、リボン型、パグ型、ナウター型混合機等の撹拌式混合機;高速流動式混合機、ドラム式混合機、流動層式混合機を使用してもよい。またシェーカー等の容器振とう式混合機を使用することもできる。
組成物の圧縮成形方法は、通常行われている方法であれば特に制限はないが、臼と杵を使用し所望の形状に圧縮成形する方法、予めシート状に圧縮成形した後所望の形状に割断する方法でもよい。圧縮成形機としては、例えば、静圧プレス機、ブリケッティングローラー型プレス機、平滑ローラー型プレス機等のローラー式プレス機、シングルパンチ打錠機、ロータリー打錠機等の圧縮機を使用できる。
活性成分を媒体に溶解又は分散する方法としては、通常行われる溶解、分散方法であれば特に制限はないが、ポータブルミキサー、立体ミキサー、側面ミキサー等の1方向回転式、多軸回転式、往復反転式、上下移動式、回転+上下移動式、管路式等の撹拌翼を使用する撹拌混合方法、ラインミキサー等の噴流式撹拌混合方法、気体吹き込み式の撹拌混合方法、高剪断ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等を使用する混合方法でも、シェーカーを使用する容器振とう式混合方法等を用いてもよい。
前記の製造方法において使用する溶剤としては、医薬品に使用されるものであれば、特に制限されるものではないが、例えば水及び有機溶剤のうち少なくともいずれかを使用してもよい。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−メチルブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類等の「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に溶剤として分類されるものが挙げられる。それを単独で使用してもよく、2種以上を併用することも自由であり、1種の媒体で一旦分散させたのち、その媒体を除去し、異なる媒体に分散させてもよい。
活性成分を媒体に溶解させる際、溶解補助剤として、水溶性高分子、油脂、界面活性剤等を使用してよい。溶解補助剤として用いる水溶性高分子、油脂、界面活性剤は、「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に記載されるものを適宜用いることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本明細書における成形体とは、顆粒、細粒、スラッグ、錠剤等の形態を有し、本実施形態のセルロース組成物と、1種以上の活性成分と必要に応じて他の添加剤を含んだものである。
錠剤に成形する方法としては、例えば、活性成分と本実施形態のセルロース組成物を混合したもの、又は1種以上の活性成分と本実施形態のセルロース組成物と、必要に応じて他の添加剤を混合したものをそのまま圧縮成型する直接打錠法が挙げられる。その他、予め圧縮成形した錠剤を内核とする多核錠、予め圧縮した複数の成形体を重ねて再度圧縮する多層錠の製造方法等の製造方法を使用してもよい。生産性、工程管理のし易さから、直接打錠法が好ましい。
圧縮成型した錠剤(成形体)に、さらにコーティングを施してもよい。この場合に用いるコーティング剤としては、例えば、「医薬品添加物事典2016」(薬事日報社(株)発行)に記載されるコーティング剤が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
製造工程において造粒を経る場合の造粒方法としては、乾式造粒、湿式造粒、加熱造粒、噴霧造粒、マイクロカプセル化がある。湿式造粒法は、具体的には流動層造粒法、攪拌造粒法、押し出し造粒法、破砕造粒法、転動造粒法が有効であり、流動層造粒法では、流動層造粒装置の中で、流動化された粉体に結合液を噴霧して造粒する。攪拌造粒法では、結合液を添加しながら、混合槽内で攪拌羽根を回転させることにより、粉体の混合、練合、造粒が密閉構造の中で同時に行われる。押し出し造粒法では、結合液の添加によって練合された湿潤塊をスクリュー式やバスケット式等の方法で、適当な大きさのスクリーンから強制的に押し出すことにより造粒する。破砕造粒法では、結合液の添加によって練合された湿潤塊を造粒機の回転刃で剪断、破砕し、その遠心力によって外周のスクリーンからはじき出すことにより造粒する。転動造粒法では、回転するローターの遠心力によって転動し、この時スプレーガンから噴霧される結合液によって、雪だるま式に粒子径の均一な球形顆粒を成長させていくことにより造粒する。
造粒物の乾燥方法は、熱風加熱型(棚乾燥、真空乾燥、流動層乾燥)、伝導伝熱型(平鍋型、棚段箱型、ドラム型)や、凍結乾燥のようないずれかの方法を使用することもできる。熱風加熱型では、添加剤に熱風を直接接触させ、同時に蒸発水分を除去する。伝導伝熱型では、伝熱壁を通して添加剤を間接的に加熱させる。凍結乾燥では、添加剤を−10℃以上40℃以下で凍結させておき、次に高真空下(1.3×10−5MPa以上2.6×10−4MPa以下)で加温することによって、水を昇華させて除去する。
以下に実施例及び比較例を挙げて本実施形態を詳しく説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。実施例、比較例における各物性及びその測定方法は以下のとおりである。なお、試料に水が多量に含まれる場合は、水分含有量を3.5質量%以上4.5質量%以下程度に予備乾燥させて各種物性の測定を行った。
<セルロース組成物の組成の分析方法>
[分析1]
(セルロース組成物中の水可溶物の含有量の測定方法)
第17改正日本薬局方の結晶セルロースの純度試験(2)の方法を参考に、次の手順でセルロース組成物中の水可溶物の含有量を測定した。
セルロース組成物5.0gに精製水80mLを加え、10分間振り混ぜた。その後、定量分析用ろ紙(5種C)を用いて、セルロース組成物含有溶液を吸引ろ過した。ろ液を質量既知のビーカー中で焦がさないように蒸発乾固した後、105℃で1時間乾燥し、デシケーター中で放冷して、残留物を得た。その後、得られた残留物の質量を量り、残留物の質量を求めた。各粉体2回の測定を行い、平均値を採用した。また、上記操作でセルロース組成物5.0gを加えず、精製水80mLのみで行った試験を空試験とし、空試験で検出された水可溶物の量を測定値から引いた値を得た。この値について、小数点第二桁を四捨五入し、水可溶物量の測定値とした。本試験方法で求められる水可溶物量はセルロース組成物5gに含まれる水可溶物の量である。
[分析2]
(セルロース組成物中の糖(グルコース、ソルビトール、セロビオース)の含量測定)
上記「分析1」で得られた水可溶物の乾固物全量に50%(v/v)アセトニトリル水溶液を10mL加えて再溶解させ、加え、フィルター(0.20μm)でろ過し、LC/MSを用いて、グルコース、ソルビトール、セロビオースの含量測定を行った。LC/MS測定の測定条件は下記のとおりである。
測定溶液の調製、希釈時は精密天秤を使用し、重量を用いてサンプル濃度、希釈率を求めた。
また、グルコース、ソルビトール、セロビオースの含量測定にあたって、グルコース、ソルビトール、セロビオースは市販品を用いて調製した既知濃度の溶液をLC/MS分析し、各糖に対応する保持時間とm/zのイオンクロマトグラムのピーク面積を求め、検量線(サンプル濃度−ピーク面積)を作成した。この検量線を用いて、水可溶物(セルロース組成物5g)中の各糖の含有量を求めた。なお、各糖の含有量は、小数点第二桁を四捨五入した値で表記する。
(測定条件)
LC装置:島津製作所製、Nexera
カラム:Shodex製、Asahipak NH2P−50 2D(2mm I.D.×150mm)
カラム温度:40℃
検出器:PDA検出器200〜400nm
流速:0.3mL/min
移動相:A=精製水、B=アセトニトリル
グラジエント:グラジエントの条件は、以下の表1に示す。
注入量:10μL
MS装置:Waters製、Synapt G2
イオン化条件:ESI
スキャンレンジ:m/z 50〜2000
Figure 0006744517
参考までに、上述の測定条件で観測された各構成成分の検出イオン(m/z)と保持時間を下記表2に示す。
Figure 0006744517
<粉体物性の測定方法>
[物性1]
(吸水速度)
ペネトアナライザー(型式:PNT−N、ホソカワミクロン製)を用いて、吸水速度を測定した。
具体的には、まず、静電気による測定値のばらつきを抑えるため、測定前に、家庭用洗剤を1%含有する水溶液を染み込ませ、絞ったタオルで測定セルの底面を拭き上げ、自然乾燥させた。測定セルに底板、ろ紙をセットし、セルロース組成物5gを入れ、付属のタッピング装置でタッピングした(300回、18mm、錘198g)。タッピングしたサンプルをセルホルダーに取り付けて、ペネトアナライザー本体に取り付けた。室温(25℃)にて、溶媒(精製水、300mL)、測定時の昇降条件((1)1.5mm/s、(2)0.1mm/s、(3)0.5mm/s、手動1.5mm/s)として測定した。縦軸:質量の2乗(g)、横軸:測定時間(吸水開始したからの経過時間)(s)とする吸水曲線の直線領域(吸水量飽和量の1/3から2/3までの領域)で吸水曲線を直線近似し、近似直線の傾きを浸透速度係数(g/s)として求めた。
[物性2]
(平均粒子径)
レーザー回折式粒度分布計(LA−950 V2(商品名)、堀場製作所製)を使用し、乾式測定モードにて圧縮空気圧0.10MPa、フィーダー速度160、フィーダー初速度係数1.2、屈折率1.51で測定した。測定により得られた累積体積50%粒子を、セルロース組成物の平均粒子径(μm)とした。
[物性3]
(ゆるみ嵩密度)
測定には、水分含有量を3.5質量%以上4.5質量%以下に調整したセルロース組成物を用いた。セルロース組成物の水分含有量の範囲が下側に外れた場合は、恒温恒湿機等でセルロース組成物に水分を吸湿させて調整した。また、上側に外れた場合は、熱風オーブンにて60℃の熱風をセルロース組成物に均等に与えて水分を範囲内に調整した。
セルロース組成物のゆるみ嵩密度の測定にはスコットボリュメーター(型式ASTM B−329−85、筒井理化学器械製)を使用し、篩(目開き1mm)を通じてセルロース組成物を25mLの円筒金属容器に充填した。25mLの円筒金属容器に入ったセルロース組成物を摺り切り、容器に入ったセルロース組成物の質量(g)を25mLで除して、ゆるみ嵩密度(g/mL)を求めた。測定は5回実施し、平均値を求めた。
[物性4]
(かため嵩密度)
測定には、水分含有量を3.5質量%以上4.5質量%以下に調整したセルロース組成物を用いた。セルロース組成物の水分含有量は、「物性3」に記載の方法を用いて当該範囲に収まるように調整した。粉体物性測定機(PT−R、ホソカワミクロン製)にて、かため嵩密度(かため見掛け比重)(g/mL)を計算した。使用した篩の目開きは710μm、ロートは金属製(静電防止スプレー塗布)の内径0.8cmのものを使用した。VIBRATIONは2.0(供給電源:AC100V、60Hz)で実施した。
[物性5]
(圧縮率)
下記に示す式により、各セルロース組成物の圧縮率を算出した。
圧縮率(%) = ([かため嵩密度]-[ゆるみ嵩密度])/[かため嵩密度]×100
[物性6]
(セルロース粒子の短径に対する長径の比(L/D))
セルロース組成物をガラス板上に分散させ、マイクロスコープ(VHX−1000、キーエンス製)を用いて倍率500倍で撮影した。撮影した画像を、画像処理解析システムソフトウェア(Image HyperII、DigiMo製)を用いて以下の手順で解析して、粒子のアスペクト比(短径に対する長径の比;L/D)を測定した。少なくとも50個の粒子について測定を行い、平均値を求めた。
(1)手順1:2値化処理
マイクロスコープで撮影した画像をモノクロで解析ソフトに取り込み、画像のスケールの設定を2点間距離法で行った。次に、2値化処理にて「大津法」を選択し、閾値の設定を行った。最適な閾値は画像ごとに異なるため、元画像と見比べつつ、なるべく元の粒子の形状と一致するよう、閾値を選択した。
(2)手順2:2値化手補正
撮影した元画像と見比べつつ、粒子同士が重なっているもの、画面からはみ出ている粒子、不鮮明で輪郭がぼやけている粒子等、適切な測定結果が得られない粒子は削除し、測定対象から除外した。
(3)手順3:穴埋め
「穴埋め」のモードで、「近傍」は「8」を選択し、「穴埋め」を実行した。次に、再度、「2値画像手補正」にて元画像と比較を行い、正常に補正できているか確認した。正常に補正できていない場合は、再度手補正を行った。
(4)手順4:画像計測
削除画素数を「100」に設定し、「近傍」は「8」を選定した後、「画像計測」を実行した。測定粒子1個毎に「長径」及び「短径」の計測結果が、パソコン上にて表示される。「長径」を「短径」で除した数値をアスペクト比とした。
<錠剤の評価方法>
以下に示す方法を用いて、口腔内崩壊錠(OD錠)及び錠剤を作製し、各種評価を行った。
[OD錠の作製]
以下に示す処方粉末をポリ袋に入れて1分間振り混ぜて混合した。次いで、混合粉末を710μmの篩で篩過し、さらに滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム)をOD錠の総質量に対して1質量%となるように添加して、30秒混合した。次いで、混合粉末をロータリー打錠機(菊水製作所製、クリーンプレス コレクト12HUK、12本杵、ターンテーブル54rpm)で打錠し、Φ8mm−12R 200mg錠を得た。打錠圧力は、錠剤硬度が80N以上90N以下になるように適宜設定した。
(処方)
直打用マンニトール(Mannogem EZ、旭化成製):70質量%
部分α化澱粉(PCS、PC−10、旭化成製):10質量%
クロスカルメロースナトリウム(キッコレート ND−200、旭化成製):5質量%
セルロース組成物:15質量%
なお、上記処方における各成分の含有量は、上記成分の総質量に対する割合である。
[評価1]
(硬度)
各OD錠に対して、打錠直後から20時間以上48時間以下経過した後に、その硬度を硬度計(DR.SCHLEUNIGER Tablet Tester 8M)で測定した。各打圧5錠の平均値をOD錠の硬度(N)とした。
[評価2]
(口腔内崩壊時間)
口腔内崩壊時間の測定には、口腔内崩壊錠試験機(富山産業株式会社製、型式ODT−101)を用いた。試験液:水(37±1℃)、錘直径:φ20mm、錘質量:20g、回転速度:140rpm、OD錠厚み:4.0mmの条件で、OD錠を試料固定枠の中央の穴の左端に寄せてセットし、崩壊時間を測定した。6錠の平均値をOD錠の口腔内崩壊時間とした。
[評価3]
(芯残り)
OD錠の芯残りは、口腔内崩壊錠試験機を使って、評価した。まず、「評価2」に記載した口腔内崩壊時間を測定し、口腔内崩壊時間を求めた。次に、OD錠の芯残りを評価するために、OD錠の崩壊時間のカウントスタートから「得られた口腔内崩壊時間の75%の時間」で崩壊試験機を停止させ、OD錠の固い断片が残っているかを確認した。以下の評価基準に従い、芯残りを評価した。3回試験を行い、2回以上(+)判定があったものを(+)とした。
(評価基準)
(+)OD錠の固い断片が残っていたもの
(−)OD錠の固い断片が残っていなかったもの
[保存安定性試験用の錠剤の作製]
セルロース組成物:アミノフィリン=1:1(質量部)としてポリ袋で混合した粉体を静圧打錠機(打圧7kN、保持時間10秒)で打錠し、φ11.3mm、500mgの平錠を打錠した。
[評価4]
(保存安定性)
打錠直後と保存後の錠剤の白色度変化により、セルロース組成物と薬物との反応性を確認した。
上記作製方法で得られた錠剤について、打錠直後に分光式色彩計(SE−2000、日本電色工業製)を用いて、明るさ(L)、彩度(緑〜赤)(a)、彩度(青〜黄)(b)の値を求めた。次いで、以下の式を用いて白色度を算出した。
白色度 = 100−[(100−L)+a+b0.5
また、打錠した錠剤はガラス瓶に入れて密封し、温度40℃、湿度75%RHに設定した恒温恒湿機中で1ヶ月間保存し、保存後にも分光式色彩計で、L、a、bの値を測定し、上記式を用いて保存安定性試験後の白色度を算出した。
打錠直後(保存前)と保存安定性試験後(保存後)の錠剤の白色度変化は、以下の式を用いて算出した。
白色度変化 = 白色度(保存前)−白色度(保存後)
なお、白色度変化の絶対値が10%を超えると、目視でも色の変化を視認できる程度であることから、白色度変化の絶対値が10%以下のものを良好な保存安定性を有するものと評価した。
<湿フロックの調製>
[調製例1]
(湿フロックXの調製)
市販のパルプを細断したもの2kgと、塩酸水溶液30Lとを低速型攪拌機(池袋琺瑯工業(株)製、30LGL反応器(商品名))に入れ、攪拌しながら、加水分解し(反応条件:塩酸濃度0.5%、反応温度120℃、反応時間1.0時間、撹拌速度220rpm)、酸不溶解性残渣を得た。得られた酸不溶解性残渣を濾液の電気伝導度が100μS/cm未満になるまで純水で十分に洗浄した後、ろ過し、湿フロックXを得た。湿フロックXの平均重合度を日本薬局方の結晶セルロースの確認試験(3)に記載された銅エチレンジアミン溶液粘度法により測定したところ、平均重合度は170であった。
<セルロース組成物の製造>
[実施例1]
(セルロース粉末Aの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、グルコース1.56gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Aを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.9mg、グルコース量2.9mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例2]
(セルロース組成物Bの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、グルコース0.81gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Bを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量3.7mg、グルコース量1.7mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例3]
(セルロース組成物Cの製造)
実施例2で得られたセルロース組成物B 800gを高速撹拌造粒機に仕込み、造粒し、流動層で乾燥後、500μmの篩で篩過し、セルロース組成物Cを得た(造粒条件:加水量600g、造粒時間20分、メインブレード400rpm、クロススクリュー500rpm;乾燥条件:乾燥温度80℃)。セルロース組成物5g中の水可溶物量3.4mg、グルコース量1.6mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.6mgであった。
[実施例4]
(セルロース組成物Dの製造)
実施例2で得られたセルロース組成物Bをジェットミル粉砕機で粉砕し、セルロース組成物Dを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.0mg、グルコース量1.8mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.8mgであった。
[実施例5]
(セルロース組成物Eの製造)
実施例2で得られたセルロース組成物Bを超遠心粉砕機で粉砕し、セルロース組成物Eを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.3mg、グルコース量2.0mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.8mgであった。
[実施例6]
(セルロース組成物Fの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、グルコース0.19gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Fを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量2.7mg、グルコース量0.7mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例7]
(セルロース組成物Gの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、ソルビトール2.0gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Gを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量5.6mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量3.4mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例8]
(セルロース組成物Hの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、ソルビトール1.0gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Hを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.0mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量1.8mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例9]
(セルロース組成物Iの製造)
実施例8で得られたセルロース組成物H 800gを高速撹拌造粒機に仕込み、造粒し、流動層で乾燥後、500μmの篩で篩過し、セルロース組成物Iを得た。造粒条件及び乾燥条件は、実施例3と同様の条件とした。セルロース組成物5g中の水可溶物量3.8mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量1.7mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例10]
(セルロース組成物Jの製造)
実施例8で得られたセルロース組成物Hをジェットミル粉砕機で粉砕し、セルロース組成物Jを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.2mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量1.9mg、セロビオース量0.7mgであった。
[実施例11]
(セルロース組成物Kの製造)
実施例8で得られたセルロース組成物Hを超遠心粉砕機で粉砕し、セルロース組成物Kを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量4.5mg、グルコース量0.5mg、ソルビトール量2.0mg、セロビオース量0.8mgであった。
[実施例12]
(セルロース組成物Lの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、ソルビトール0.13gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Lを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量2.6mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量0.4mg、セロビオース量0.7mgであった。
[比較例1]
(セルロース組成物Mの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、グルコースは添加せずに撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Mを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量2.4mg、グルコース量0.4mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.7mgであった。
[比較例2]
(セルロース組成物Nの製造)
湿フロックXを90Lポリバケツに導入し、全固形分濃度が10質量%になるように純水を加え、スリーワンモータで分散し、分散液30kgを調製した。分散液を攪拌しながら、アンモニア水で中和し(中和後pH7.5以上8.0以下)、グルコース2.31gを加えて撹拌し、噴霧乾燥して(条件:分散液供給速度6kg/時間、入口温度180℃以上220℃以下、出口温度50℃以上70℃以下)、セルロース組成物Nを得た。セルロース組成物5g中の水可溶物量6.1mg、グルコース量4.1mg、ソルビトール量0.2mg、セロビオース量0.7mgであった。
[比較例3]
(セルロース混合物Oの製造)
比較例1で得られたセルロース組成物M 100gに粉末のグルコース50mgを添加して、ポリ袋を用いて、振りまぜて混合し、セルロース組成物Aの組成に相当する物理混合品として、セルロース混合物Oを得た。
実施例及び比較例で得られた各セルロース組成物について、上記記載の方法を用いて、各種物性を測定し、OD錠及び錠剤を作製した後、各評価を行なった。結果を表3〜6に示す。
Figure 0006744517
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表3〜6から、セルロース組成物5g中のグルコース、ソルビトールの含有量が0.7mg以上4.0mg以下であるセルロース組成物A〜L(実施例1〜12)は、OD錠としたときの崩壊性及び錠剤としたときの保存安定性が良好であった。
セルロース組成物A〜L(実施例1〜12)において、グルコース又はソルビトールの含量の増加に伴い、口腔内崩壊時間がより短くなる傾向が見られた。
また、セルロース組成物5g中のグルコース又はソルビトール含量の減少に伴い、保存安定性がより向上する傾向が見られた。
なお、セルロース組成物Aを用いた錠剤では、白色度変化が−9%であったが、目視では色の変化を確認することはできなかった。
一方、セルロース組成物中のグルコースとソルビトールの含量が0.7mg未満であるセルロース組成物M(比較例1)では、保存安定性は良好であったが、口腔内崩壊時間が34秒と長く、芯残りが見られた。
また、セルロース組成物中のグルコースの含有量が4.0mg超であるセルロース組成物N(比較例2)では、口腔内崩壊時間は21秒であり、芯残りがなかったが、白色度変化が−12%と保存前と比較して保存後での色の変化が目視でも確認できるほど大きく、保存安定性が劣っていた。
さらに、セルロース組成物Mにセルロース組成物A(実施例1)と同量となるようにグルコースを添加したセルロース混合物O(比較例3)では、保存安定性は良好であったが、口腔内崩壊時間は33秒と長く、芯残りが見られた。
本実施形態のセルロース粉末によれば、口腔内崩壊錠としての崩壊性を良好に保ちながら、保存安定性に優れる錠剤が得られるセルロース組成物を提供することができる。本実施形態の錠剤及び口腔内崩壊錠は、前記セルロース組成物を含み、口腔内崩壊錠としての崩壊性が良好であり、且つ、保存安定性に優れる。

Claims (8)

  1. セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含むセルロース組成物であり、
    前記セルロース組成物5gあたり、グルコース及びソルビトールの合計含有量が0.7mg以上4.0mg以下であり、
    前記セルロース組成物が粉体であり、前記粉体は、セルロースと、グルコースと、ソルビトールとを含む粒子からなる、セルロース組成物。
  2. 前記セルロース組成物5gあたり、水可溶物の含有量が2.5mg以上12.5mg以下である、請求項1に記載のセルロース組成物。
  3. 前記セルロース組成物5gあたり、グルコースの含有量が0.3mg以上4.0mg以下である、請求項1又は2に記載のセルロース組成物。
  4. 前記セルロース組成物5gあたり、ソルビトールの含有量が0.2mg以上4.0mg以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロース組成物。
  5. 前記セルロース組成物が粉末であり、該粉末の平均粒子径が10μm以上200μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセルロース組成物。
  6. 吸水速度が2.0g/s以上9.0g/s以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセルロース組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のセルロース組成物を含む、錠剤。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のセルロース組成物を含む、口腔内崩壊錠。
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