(5.本発明の詳細な説明)
本明細書に提供する方法は、生物学的試料中のある特定の分子(例えば、mRNA、cDNA、またはタンパク質)のレベルの変化、例えば、レベルの上昇及び/またはレベルの低下が、治療用化合物(例えば、化合物C、その医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、または多形)に対する、癌(例えば、リンパ腫、多発性骨髄腫、または白血病)に罹患しているまたは癌に罹患していると疑われる対象の応答性を予測するためのバイオマーカーとして使用することができるという発見に一部基づいている。
(5.1 定義)
本明細書で使用する場合、「癌」という用語には、固形癌及び血液由来の癌を含むが、これらに限定しない。「癌」という用語は、膀胱、骨、血液、脳、乳房、子宮頚部、胸部、結腸、子宮内膜、食道、眼、頭部、腎臓、肝臓、リンパ節、肺、口腔、頚部、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、皮膚、胃、精巣、咽喉、及び子宮の癌を含むがこれらに限定しない組織または器官の疾患を指す。具体的な癌としては、進行性悪性腫瘍、アミロイドーシス、神経芽腫、髄膜腫、血管周皮腫、多発性脳転移、多形膠芽腫、膠芽腫、脳幹膠腫、予後不良性悪性腫瘍、悪性神経膠腫、再発性悪性神経膠腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起膠腫、神経内分泌腫瘍、直腸腺癌、デュークスC及びD大腸癌、切除不能大腸癌、転移性肝細胞癌、カポジ肉腫、核型急性骨髄芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、皮膚B細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、低悪性度濾胞性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性中皮腫、悪性胸水中皮腫症候群、腹膜癌、漿液性乳頭状癌、婦人科肉腫、軟部組織肉腫、強皮症、皮膚血管炎、ランゲルハンス細胞組織球症、平滑筋肉腫、進行性骨化性線維異形成症、ホルモン不応性前立腺癌、切除した高リスク軟部組織肉腫、切除不能肝細胞癌、ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症、くすぶり型骨髄腫、緩徐進行性骨髄腫、卵管癌、アンドロゲン非依存性前立腺癌、アンドロゲン依存性第IV期非転移性前立腺癌、ホルモン不応性前立腺癌、化学療法不応性前立腺癌、乳頭状甲状腺癌、濾胞状甲状腺癌、甲状腺髄様癌、及び平滑筋腫が挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「治療する」、「治療すること」、及び「治療」という用語は、患者が特定の癌に罹患している間に生じる作用であって癌の重症度を低下させるまたは癌の進行を阻止若しくは遅延させる作用を指す。
「感応性」または「感応」という用語は、化合物を用いた治療に対して参照される場合、治療中の腫瘍または疾患の進行を弱化または低下させることにおいて、化合物の有効性の程度を指す関連用語である。「感応性の亢進」という用語は、例えば、化合物と関連した細胞または腫瘍の治療に対する参照において使用する場合、腫瘍治療の有効性における少なくとも約5%以上の亢進を指す。
本明細書で使用する場合、「化合物」及び「治療用化合物」という用語は、相互交換可能に使用し、式Iの化合物を含む。化合物の非限定例としては、以下の第5.7節において開示するものを含む。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、化合物の「治療有効量」は、癌の治療若しくは管理における治療上の利益を提供するのに、または癌の存在と関係した1つ以上の症状を遅延若しくは最小限にするのに十分な量である。化合物の治療有効量は、癌の治療または管理における治療上の利益を提供する、単独でのまたは他の両方と組み合わせた治療薬の量を意味する。「治療有効量」という用語は、全体的な療法を改善する、癌の症状若しくは原因を低下若しくは回避する、または別の治療薬の治療効能を亢進する量を包含することができる。当該用語は、研究者、獣医、医師、または臨床医によって探索中の、生物分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA、またはDNA)、細胞、組織、系統、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を惹起するのに十分な化合物の量も指す。
治療に対する参照において使用する場合の「応答性」または「応答性のある」という用語は、治療中の疾患、例えば、多発性骨髄腫または急性骨髄性白血病の症状を弱化または低下させる上での治療の有効性の程度を指す。例えば、「応答性の亢進」という用語は、細胞または対象の治療に対する参照において使用する場合、当該技術分野で公知の任意の方法を用いて測定する疾患の症状を弱化または低下させる上での有効性の亢進を指す。ある実施形態において、有効性の亢進は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、または少なくとも約50%である。
本明細書で使用する場合、「有効な対象応答」、「有効な患者応答」、及び「有効な患者腫瘍応答」という用語は、患者に対する治療上の利益の何らかの増大を指す。「有効な患者腫瘍応答」は、例えば、腫瘍の進行速度の約5%、約10%、約25%、約50%、または約100%の低下であることができる。「有効な患者腫瘍応答」は、例えば、癌の身体症状の約5%、約10%、約25%、約50%、または約100%の低下であることができる。「有効な患者腫瘍応答」は、例えば、遺伝子発現、細胞計数、アッセイ結果、腫瘍の大きさなどのような何らかの適切な手段によって測定する場合の、患者の応答の約5%、約10%、約25%、約50%、約100%、約200%、またはそれより多量の増大でもあることができる。
癌または癌関連疾患の改善は、完全な応答または部分的な応答として特徴づけることができる。「完全な応答」は、何らかのすでに異常なX線検査、骨髄、及び脳脊髄液(CSF)または異常なモノクローナルタンパク質測定結果の正常化を伴う臨床的に検出可能な疾患が存在しないことを指す。「部分的な応答」は、新たな病変の非存在における測定可能な腫瘍量すべて(すなわち、対象中に存在する悪性細胞の数、または腫瘍量の測定された量若しくは異常なモノクローナルタンパク質の量)の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%の低下を指す。「治療」という用語は、完全な応答及び部分的な応答の両方を熟慮する。
「尤度」とい用語は概して、事象の確率の増大を指す。患者の腫瘍応答の有効性に対する参照において使用する場合の「尤度」という用語は概して、腫瘍の進行速度または腫瘍の細胞増殖が低下するであろう確率の亢進を熟慮する。患者の腫瘍応答の有効性に対する参照において使用する場合の「尤度」という用語は概して、腫瘍を治療する上で進行の亢進を証明し得る、mRNAまたはタンパク質の発現のような、指標の亢進も意味することができる。
「予測する」という用語は概して、事前に判定または告知することを意味する。癌の治療の有効性を「予測する」ために使用する場合、「予測する」という用語は、癌の治療の転帰の尤度が、最初に、治療が始まる前に、または治療期間が実質的に進行する前に判定することができることを意味することができる。
「モニターする」という用語は、本明細書で使用する場合、概して、活性の監督、監察、調節、観察、追跡、または監視を指す。例えば、「化合物の有効性をモニターすること」という用語は、患者における腫瘍細胞培養物における癌を治療する上での有効性を追跡することを指す。同様に、個別に、または臨床試験においてのいずれかでの「モニターすること」という用語は、患者の服薬遵守に関連して使用する場合、処方されたように検査中の薬剤を患者が実際に服薬していることを追跡することまたは確認することを指す。モニターすることは、例えば、mRNAまたはタンパク質のバイオマーカーの発現を追跡することによって実施することができる。
「腫瘍」は、本明細書で使用する場合、悪性であろうと良性であろうと新生物細胞の成長及び増殖をすべて、ならびに前癌性及び癌性の細胞及び組織をすべて指す。「新生物の」は、本明細書で使用する場合、悪性であろうと良性であろうと、異常な組織増殖を結果として生じる、調節不全のまたは調節されていない細胞増殖の何らかの形態を指す。したがって、「新生物細胞」には、調節不全のまたは調節されていない細胞増殖を有する悪性及び良性の細胞を含む。
本明細書で使用する場合、「セレブロン関連タンパク質」または「CAP」という用語は、CRBNと直接的にまたは間接的に相互作用するまたはCRBNへ直接的にまたは間接的に結合するタンパク質、及びセレブロン経路の間接的な下流のエフェクターである何らかのタンパク質を指す。ある実施形態において、ある実施形態において、「セレブロン関連タンパク質」または「CAP」は、CRBNの基質、例えば、CRBNを包含するE3ユビキチンリガーゼ複合体のタンパク質基質、またはその下流の基質である。いくつかの実施形態において、「セレブロン関連タンパク質」または「CAP」は、eRF3a、eRF3b、eRF3c、eRF1、IKZF1、IKZF2、またはIKZF3である。
本明細書で使用する場合の「調節する」とい用語は、活性または機能を亢進または低下させることなど、分子または生物学的機能の活性を制御することを指す。
「癌」及び「癌性の」という用語は、調節されていない細胞増殖を典型的に特徴とする哺乳類動物における生理学的容態を指し、または当該容態を説明する。癌の例としては、血液由来の癌(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫及び白血病)及び固形癌が挙げられるが、これらに限定しない。
「難治性の」または「耐性のある」という用語は、患者が、集中治療の後でさえ、当該患者のリンパ系、血液、及び/または血液形成組織(例えば、骨髄)に残った癌細胞(例えば、白血病細胞またはリンパ腫細胞)を有する環境を指す。
「生物マーカー」または「バイオマーカー」とは、物質の検出が例えば、癌の存在など、特定の生物学的状態を示す当該物質である。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、個々に判定することができる。他の実施形態において、いくつかのバイオマーカーは、同時に測定することができる。
いくつかの実施形態において、「バイオマーカー」は、疾患のリスク若しくは進行と、または所与の治療に対する当該疾患の感受性と相関し得るmRNA発現のレベルの変化を示す。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、mRNAまたはcDNAなどの核酸である。
追加の実施形態において、「バイオマーカー」は、疾患のリスク若しくは進行と、または治療に対する患者の感受性と相関し得るポリペプチドまたはタンパク質発現のレベルの変化を示す。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、ポリペプチド若しくはタンパク質、またはその断片であることができる。具体的なタンパク質の相対的なレベルは、当該技術で公知の方法によって判定することができる。例えば、イムノブロット、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)などの抗体ベースの方法、または他の方法を使用することができる。
「ポリペプチド」及び「タンパク質」という用語は、本明細書で相互交換可能に使用する場合、ペプチド結合を通じて結合した、直列のアレイにおける3つ以上のアミノ酸からなるポリマーを指す。「ポリペプチド」という用語には、タンパク質、タンパク質断片、タンパク質類似体、オリゴペプチド、及びこれらに類するものを含む。本明細書で使用する場合の「ポリペプチド」という用語は、ペプチドも指すことができる。ポリペプチドを作るアミノ酸は天然であってもよく、または合成であってもよい。ポリペプチドは、生物学的試料から精製することができる。ポリペプチド、タンパク質、またはペプチドは、修飾されたポリペプチド、タンパク質、及びペプチド、例えば、糖ポリペプチド、糖タンパク質、または糖ペプチド、あるいはリポポリペプチド、リポタンパク質、またはリポペプチドも包含する。
本明細書で相互交換可能に使用する場合の「抗体」、「免疫グロブリン」、または「Ig」という用語は、抗原に対して特異的に結合する能力を保有する、完全に構築された抗体または抗体フラグメントを包含する。本明細書で提供する抗体には、合成抗体、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、組換え作製した抗体、多重特異的抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、イントラボディ、一本鎖Fv(scFv)(例えば、単一特異的、二重特異的などを含む)、ラクダ化抗体、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、及び先のうちのいずれかのエピトープ結合フラグメントを含むが、これらに限定しない。特に、本明細書に提供する抗体には、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性のある部分、すなわち、CRBN抗原へ免疫特異的に結合する抗原結合部位を含有する抗原結合ドメインまたは抗原結合分子を含む(例えば、抗CRBN抗体の1つ以上の相補性決定領域(CDR))。本明細書に提供する抗体は、免疫グロブリン分子のいずれかのクラス(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、及びIgA)またはいずれかのサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)に属することができる。いくつかの実施形態において、抗CRBN抗体は、完全なヒトモノクローナルCRBN抗体など、完全にヒトである。ある実施形態において、本明細書に提供する抗体は、IgG抗体、またはそのサブクラス(例えば、ヒトIgG1またはIgG4)である。
「抗原結合ドメイン」、「抗原結合領域」、「抗原結合フラグメント」という用語、及び類似の用語は、抗原と相互作用して、結合因子において抗原に対する抗体の特異性及び親和性を付与するアミノ酸残基を含む当該抗体の一部を指す(例えば、CDR)。抗原結合領域は、齧歯類(例えば、ウサギ、ラット、またはハムスター)及びヒトなど、何らかの動物種に由来することができる。いくつかの実施形態において、抗原結合領域は、ヒト起源に属する。
抗体の「定常部」または「定常ドメイン」という用語は、抗原への抗体の結合に直接関与しないが、Fc受容体との相互作用など、種々のエフェクター機能を呈する軽鎖及び重鎖のカルボキシ末端部分を指す。当該用語は、抗原結合部位を含有する免疫グロブリンの他の部分である可変ドメインに対してより保存されたアミノ酸配列を有する免疫グロブリン分子の一部を指す。定常ドメインは、重鎖のCH1、CH2及びCH3ドメインならびに軽鎖のCLドメインを含有する。
本明細書で使用する場合の「エピトープ」という用語は、抗体の1つ以上の抗原結合領域へ結合することのできる、哺乳類動物(例えば、ヒト)など、動物における抗原性活性または免疫原性活性を有する、及び免疫応答を惹起することのできる抗原の表面上にある局在した領域を指す。免疫原性活性を有するエピトープは、動物における抗体応答を惹起するポリペプチドの部分である。抗原性活性を有するエピトープは、抗体が当該技術分野で周知の何らかの方法によって、例えば、本明細書に説明するイムノアッセイによって判定されるように抗体が免疫特異的に結合する、ポリペプチドの部分である。抗原性エピトープは必ずしも、免疫原性である必要はない。エピトープは通常、アミノ酸または糖側鎖など、分子に関して化学的に活性のある表面のグループ化からなり、特異的三次元構造特徴及び特異的帯電特徴を有する。エピトープに寄与するポリペプチドの領域は、ポリペプチドの連続的なアミノ酸であり得、またはエピトープは合わせて、ポリペプチドの2つ以上の非連続的領域に由来し得る。エピトープは、抗原の3次元表面特長であってもなくてもよい。
「完全ヒト抗体」及び「ヒト抗体」という用語は、本明細書で相互交換可能に使用し、ヒト可変部及び、いくつかの実施形態においては、ヒト定常部を含む抗体を指す。具体的な実施形態において、当該用語は、ヒト起源の可変部及び定常部を含む抗体を指す。「完全ヒト抗体」という用語には、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S. Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242(5th ed. 1991)によって説明されるようなヒト生殖系列免疫グロブリン配列に対応する可変部及び定常部を有する抗体を含む。
「組換えヒト抗体」という句には、宿主細胞へトランスフェクトした組換え発現ベクターを用いて発現させた抗体、組換え、コンビナトリアルヒト抗体ライブラリから単離した抗体、ヒト免疫グロブリン遺伝子についてトランスジェニック及び/またはトランスクロモソーマルである動物(例えば、マウスまたはウシ)から単離した抗体(例えば、Taylor et al.,Nucl.Acids Res.1992,20:6287〜6295を参照されたい)、あるいはヒト免疫グロブリン遺伝子配列から他のDNA配列へのスプライシングを包含する何らかの他の手段によって調製、発現、作製、または単離された抗体など、組換え手段によって調製、発現、作製、または単離されたヒト抗体を含む。このような組換えヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変部及び定常部を有することができる。Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, U.S. Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242(5th ed. 1991)を参照されたい。しかしながら、ある実施形態において、このような組換えヒト抗体は、インビトロでの突然変異誘発(またはヒトIg配列についてトランスジェニックの動物を使用する場合、インビボでの染色体突然変異誘発)へ供され、したがって、組換え抗体の重鎖可変部及び軽鎖可変部のアミノ酸配列とは、ヒト生殖系列重鎖可変部及び軽鎖可変部配列に由来及び関連しているものの、インビボではヒト抗体生殖系列レパートリー内で天然には存在しないかもしれない配列である。
抗体に対する参照において使用する場合の「重鎖」という用語は、重鎖定常ドメインのアミノ酸配列を基にしたアルファ(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)及びミュー(μ)と呼ばれる5つの異なるタイプを指す。これらの異なるタイプの重鎖は、周知であり、4つのサブクラスのIgG、すなわち、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4を含む5つのクラスの抗体のIgA、IgD、IfE、IgG及びIgMをそれぞれ生じる。いくつかの実施形態において、重鎖はヒト重鎖である。
「カバットの番号付け」という用語及び類似の用語は、当該技術分野で認識されており、抗体の重鎖及び軽鎖可変部またはその抗原結合部分における他のアミノ酸残基よりも可変性のある(すなわち、超可変性である)アミノ酸残基を番号付けする系を指す。Kabat et al.,Ann.NY Acad.Sci.1971,190:382〜391、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242(5th ed. 1991)。重鎖可変部については、超可変部は典型的には、CDR1のためのアミノ酸位置31〜35、CDR2のためのアミノ酸位置50〜65、及びCDR3のためのアミノ酸位置95〜102に及ぶ。軽鎖可変部については、超可変部は典型的には、CDR1のためのアミノ酸位置24〜34、CDR2のためのアミノ酸位置50〜56、及びCDR3のためのアミノ酸位置89〜97に及ぶ。他の番号付けスキームは、当業者によって容易に理解されるであろう。
抗体に対する参照において使用する場合の「軽鎖」という用語は、定常ドメインのアミノ酸配列を基にしたカッパ(κ)またはラムダ(λ)と呼ばれる2つの異なるタイプを指す。軽鎖アミノ酸配列は、当該技術分野で周知である。ある実施形態において、軽鎖は、ヒト軽鎖である。
「モノクローナル抗体」という用語は、均質のまたは実質的に均質の抗体の集団から得た抗体を指し、各モノクローナル抗体は典型的には、抗原上の単一のエピトープを認識する。いくつかの実施形態において、「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用する場合、単一のハイブリドーマまたは他の細胞によって産生される抗体であり、ここで、当該抗体は、例えばELISAまたは当該技術分野で公知の他の抗原結合若しくは競合結合アッセイによって、あるいは本明細書に提供する実施例において判定されるようなエピトープのみへ免疫特異的に結合する。「モノクローナル」という用語は、抗体を作製するための何らかの特定の方法に制限されない。例えば、本明細書に提供するモノクローナル抗体は、Kohler et al.,Nature 1975,256:495〜497において説明されるようなハイブリドーマ法によって作製され得、または本明細書に説明するような技術を用いてファージライブラリから単離され得る。クローン細胞株の及びそれにより発現するモノクローナル抗体の調製のための他の方法は、当該技術分野で周知である。例えば、Short Protocols in Molecular Biology,Chapter 11(Ausubel et al.,eds.,John Wiley and Sons,New York,5th ed.2002)を参照されたい。他のモノクローナル抗体を作製する他の例示的な方法は、本明細書の実施例において提供される。
本明細書で使用する場合の「ポリクローナル抗体」は、多くのエピトープを有するタンパク質に対する免疫原性応答において生じる抗体集団を指し、したがって、当該タンパク質内の同じまたは異なるエピトープへ向かう種々の異なる抗体を含む。ポリクローナル抗体の作製方法は、当該技術分野で公知である。例えば、Short Protocols in Molecular Biology,Chapter 11(Ausubel et al., eds., John Wiley and Sons, New York, 5th ed. 2002)を参照されたい。
「セレブロン」または「CRBN」という用語及び類似の用語は、ヒトCRBNタンパク質(例えば、これらの各々がその全体として参照により本明細書に組み込まれるヒトCRBNアイソフォーム1型、GenBank受入番号第NP_057386、またはヒトCRBNアイソフォーム2型、GenBank受入番号NP_001166953)、及びそのSNPバリアントを含む関連ポリペプチドなど、何らかのCRBNのアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す(「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」は、本明細書において相互交換可能に使用する)。関連CRBNポリペプチドには、ある実施形態において、CRBN活性を保有する及び/または抗CRBN免疫応答を生じるのに十分である対立遺伝子バリアント(例えば、SNPバリアント)、スプライスバリアント、断片、誘導体、置換バリアント、欠失バリアント、挿入バリアント、融合ポリペプチド、及び種間ホモログを含む。
「可変部」または「可変ドメイン」という用語は、典型的には抗体間の配列において広範に異なっていて、当該抗体の特定の抗原へ各抗体の結合特異性を付与する、重鎖のアミノ末端における約120〜約130のアミノ酸及び軽鎖のアミノ末端における約100〜約110のアミノ酸に及ぶ、抗体の軽鎖または重鎖の部分を指す。配列における可変性は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる当該領域において濃縮されるが、可変ドメインにおけるより保存された領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。軽鎖及び重鎖のCDRは主として、抗体と抗原との相互作用の原因となる。本明細書で使用するアミノ酸位置の番号付けは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242(5th ed. 1991)にあるようなカバットの番号付けによる。いくつかの実施形態において、可変部はヒト可変部である。
本明細書において使用するような「発現した」または「発現」という用語は、遺伝子の2つの核酸鎖のうちの1つの領域に対して少なくとも一部相補的なRNA核酸分子を付与するための、遺伝子からの転写を指す。本明細書で使用するような「発現した」または「発現」という用語は、タンパク質、ポリペプチド、またはその一部を付与するための、RNA分子からの翻訳も指す。
「レベル」という用語は、バイオマーカー分子の量、蓄積、または割合を指す。レベルは、例えば、遺伝子によってコードされる伝令RNA(mRNA)の合成の量若しくは割合、遺伝子によってコードされるポリペプチド若しくはタンパク質の合成の量若しくは割合、または細胞中若しくは生体液中に蓄積される生体分子の合成の量若しくは割合によって表すことができる。「レベル」という用語は、定常状態または非定常状態の条件下で判定される、試料中の分子の絶対量または当該分子の相対量を指す。
「上方調節された」mRNAは概して、所与の処置または条件に関して高い。「下方調節された」mRNAは概して、所与の処置または条件に対する応答におけるmRNAの発現レベルの低下を指す。いくつかの状況において、mRNAレベルは、所与の処置または条件に関して変化しないままでいることができる。患者試料由来のmRNAは、非処置対照と比較すると、薬剤を用いて処理した場合に「上方調節され」ることができる。この上方調節は、例えば、比較対照mRNAレベルの約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約200%、約300%、約500%、約1000%、約5000%、またはそれより多量の増加であることができる。あるいは、mRNAは、ある化合物または他の薬剤の投与に対する応答において、「下方調節され」またはより低レベルで発現することができる。下方調節されたmRNAは、例えば、比較対照mRNAレベルの約99%、約95%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約1%またはそれより少量のレベルで存在することができる。
同様に、患者試料由来のポリペプチドまたはタンパク質バイオマーカーのレベルは、非処置の対照と比較すると、薬剤を用いて処置した場合、上昇することができる。この上昇は、比較対照タンパク質レベルの約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約200%、約300%、約500%、約1000%、約5000%、またはそれより多量であることができる。あるいは、タンパク質バイオマーカーのレベルは、ある化合物または他の薬剤の投与への応答において低下することができる。この低下は、例えば、比較対照タンパク質レベルの約99%、約95%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約1%、またはそれより少量で存在することができる。
本明細書で使用するような「判定すること」、「測定すること」、「査定すること」、「評価すること」、及び「アッセイすること」という用語は概して、測定の何らかの形態を指し、要素が存在するかどうかを判定することを含む。これらの用語には、定量的及び/または定性的な判定を含む。評価は、相対的または絶対的であり得る。「の存在を評価すること」には、何か存在するものの量を判定すること、及び当該何か存在するものが存在か非存在かを判定することを含むことができる。
「核酸」及び「ポリヌクレオチド」という用語は、2つの天然の核酸からなるものと類似の配列特異的様式で天然の核酸とハイブリッド形成することができる、例えば、ワトソン・クリック塩基対形成相互作用に関与することのできる、ヌクレオチド、例えば、デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチドから構成される何らかの長さのポリマー、または合成で製造した化合物を説明するために本明細書で相互交換可能に使用する。ポリヌクレオチド配列の脈絡において本明細書で使用する場合、「bases(塩基)(または「base(塩基)」)」は、「nucleotides(ヌクレオチド)」(または「nucleotide(ヌクレオチド)」)、すなわち、ポリヌクレオチドのモノマーサブユニットと同義である。「ヌクレオシド」及び「ヌクレオチド」という用語は、公知のプリン塩基及びピリミジン塩基だけでなく、修飾された他の複素環式塩基も含有する当該部分を含むよう意図する。このような修飾には、メチル化プリン若しくはメチル化ピリミジン、アシル化プリン若しくはアシル化ピリミジン、アルキル化リボースまたは他の複素環を含む。加えて、「ヌクレオシド」及び「ヌクレオチド」という用語には、従来のリボース糖及びデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も同様に含有する当該部分を含む。修飾されたヌクレオシドまたはヌクレオチドには、糖部分に関する修飾も含み、例えば、ここで、ヒドロキシル基のうちの1つ以上は、ハロゲン原子若しくは脂肪族基と置き換えられ、またはエーテル、アミン、若しくはこれらに類するものとして官能基を有する。「類似体」は、類似の構造を有する模倣体、誘導体、または他の類似の用語であるものとして文献中で認識される構造特長を有する分子を指し、例えば、非天然ヌクレオチド、2’修飾されたヌクレオシドなどのヌクレオチド模様体、ペプチド核酸、オリゴマーヌクレオシドホスホナート、及び保護基若しくは連結部分など置換基を付加された何らかのポリヌクレオチドを組み込むポリヌクレオチドを含む。
「相補的」という用語は、ポリヌクレオチドの配列を基にしたポリヌクレオチド間の特異的な結合を指す。本明細書で使用する場合、第一のポリヌクレオチドと第二のポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件下でのハイブリッド形成アッセイにおいて互いに結合する場合、例えば、当該ポリヌクレオチドがハイブリッド形成アッセイにおいて所与のレベルまたは検出可能なレベルのシグナルを生じる場合、当該ポリヌクレオチドは相補的である。ポリヌクレオチドの複数の部分は、従来の塩基対形成則に従っている場合、互いに相補的であり、例えば、AはT(またはU)と対形成し、GはCと対形成するが、わずかな領域(例えば、約3塩基よりも少数)のミスマッチ、挿入、または欠失した配列は存在し得る。
2つの核酸配列の脈絡における「配列同一性」または「同一性」は、指定の比較ウィンドウにわたって最大の一致で整列させた場合に同じである、付加、欠失、及び置換を考慮に入れることのできる2つの配列における残基を指す。
ポリヌクレオチドの脈絡における種々の文法形態での「実質的な同一性」または「相同的」という用語は概して、ポリヌクレオチドが所望の同一性、例えば、参照配列と比較して少なくとも60%の同一性、好ましくは少なくとも70%の同一性、より好ましくは少なくとも80%の同一性、なおもより好ましくは少なくとも90%の同一性、及びさらにより好ましくは少なくとも95%の同一性を有する配列を含むことを意味する。ヌクレオチド配列が実質的に同一であるという別の指示は、2つの分子がストリンジェントな条件下で互いにハイブリッド形成する場合である。
「単離された」及び「精製された」という用語は、物質(mRNA、DNA、またはタンパク質など)が存在する試料の実質的な部分を当該物質が含むような、すなわち、当該物質の天然のまたは単離されていない状態において典型的に認められる当該物質の部分よりも多量を含むような、当該物質の単離を指す。典型的には、試料の実質的な部分は、例えば、当該試料の1%超、2%超、5%超、10%超、20%超、50%超、またはさらには通常最大約90%〜100%を含む。例えば、単離されたmRNAの試料は典型的には、少なくとも約1%の総mRNAを含む。ポリヌクレオチドの精製技術は、当該技術分野で周知であり、例えば、ゲル電気泳動法、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、フローソーティング、及び密度による沈降を含む。
本明細書で使用する場合、「結合した」という用語は、直接的または間接的な結合を示す。化学構造の脈絡において、「bound(結合した)」(または「bonded(結合した)」)は、2つの部分を直接的に接続する化学結合のまたは2つの部分を間接的に(例えば、結合基または当該分子の何らかの他の介在部分を介して)接続する化学結合の存在を指すことがある。化学結合は、共有結合、イオン結合、配位化合物、水素結合、ファンデルワールス相互作用、または疎水性スタッキングであり得、あるいは複数のタイプの化学結合の特徴を呈し得る。ある特定の場合において、「結合した」には、結合が直接的である実施形態、及び結合が間接的である実施形態を含む。
本明細書で使用する場合の「試料」という用語は、典型的には、関心対象の1つ以上の構成要素を含有する、流体形態にあるが必ずしもそうでなくてもよい、材料または材料の混合物に関する。
本明細書で使用する場合の「生物学的試料」は、生物学的組織または流体起源の試料を含む、インビボまたはインサイツで得た、到達した、または収集した、生物学的対象から得た試料を指す。生物学的試料には、前癌性または癌の細胞または組織を含有する生物学的対象の領域に由来する試料も含む。このような試料は、哺乳類動物から単離された器官、組織、及び細胞であることができるが、これらに限定しない。例示的な生物学的試料としては、細胞可溶化液、細胞培養物、細胞株、組織、口腔組織、消化管組織、器官、小器官、生物学的流体、血液試料、尿試料、皮膚試料、及びこれらに類するものが挙げられる。好ましい生物学的試料には、全血、部分的に精製した血液、末梢血単核球、組織生検、及びこれらに類するものを含むが、それらに限定しない。
本明細書で使用する場合の「分析物」という用語は、試料の公知のまたは未知の構成要素を指す。
本明細書で使用する場合の「捕捉因子」という用語は、因子に異種性混合物からのmRNAまたはタンパク質を結合させて濃縮させるのに十分な相互作用を通じて、mRNAまたはタンパク質を結合する当該因子を指す。
本明細書で使用する場合の「プローブ」という用語は、特異的標的mRNAバイオマーカー配列へ方向づけられる捕捉因子を指す。したがって、プローブセットの各プローブは、個々の標的mRNAバイオマーカーを有する。プローブ/標的mRNA二重鎖とは、プローブをその標的mRNAバイオマーカーへハイブリッド形成することによって形成される構造である。
「核酸プローブ」または「オリゴヌクレオチドプローブ」という用語は、本明細書で提供するmRNAバイオマーカーなど、相補的な配列の標的核酸へ、通常、水素結合を形成することにより相補的塩基対形成を通じて結合することのできる核酸を指す。本明細書で使用する場合、プローブには、天然の塩基(例えば、A、G、C、またはT)または修飾された塩基(7−デアザグアノシン、イノシン、など)を含み得る。加えて、プローブ中の塩基は、ハイブリッド形成に干渉しない限り、ホスホジエステル結合以外の結合によって結合し得る。プローブが、ハイブリッド形成条件のストリンジェンシーによるプローブ配列との完全な相補性を欠失している標的配列を結合することがあることは、当業者によって理解されるであろう。プローブは好ましくは、タグ、例えば、発色団、発光団、色原体を用いて直接的に標識され、またはストレプトアビジン複合体が後に結合し得るビオチンを用いて間接的に標識される。プローブの有無についてのアッセイにより、対象の標的mRNAバイオマーカーの有無を検出することができる。
「ストリンジェントなアッセイ条件」という用語は、所望の特異性を準備するのに不十分な相補性の結合メンバー間の結合対の形成に対して概して不適合である一方で、当該アッセイにおける所望のレベルの特異性を準備するのに十分な相補性の核酸、例えば、プローブ及び標的mRNAの結合対を生じるのに適合である条件を指す。「ストリンジェントなアッセイ条件」という用語は概して、ハイブリッド形成及び洗浄の条件の組み合わせを指す。
核酸に対する参照における「標識」または「検出可能な部分」は、核酸と結合する場合に、核酸を、例えば、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段によって検出可能にする組成物を指す。例示的な標識としては、放射性同位体、磁気ビーズ、金属ビーズ、コロイド状粒子、蛍光色素、酵素、ビオチン、ジゴキシゲニン、ハプテン、及びこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定しない。「標識した核酸またはオリゴヌクレオチドプローブ」は概して、リンカー若しくは化学結合を通じて共有結合したか、または、核酸若しくはプローブの存在が、当該核酸若しくはプローブへ結合した標識の存在を検出することによって検出することができるような標識へのイオン結合、ファンデルワールス力、静電気的な引力、疎水性相互作用、若しくは水素結合を通じて非共有結合したかのいずれかであるものである。
本明細書で使用する場合の「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」という用語は概して、少量の核酸、RNA及び/またはDNAが例えば、米国特許第4,683,195号において説明されるように増幅する手順を指す。概して、関心対象の領域の末端からのまたは当該領域を越えての配列情報は利用可能である必要があり、それにより、オリゴヌクレオチドプライマーは設計でき、これらのプライマーは、増幅すべきテンプレートの反対鎖と配列において同一または類似であろう。2つのプライマーの5’末端ヌクレオチドは、増幅した材料の両端で一致し得る。PCRは、特異的RNA配列、全ゲノムDNA由来の特異的DNA配列、及び細胞全体のRNA、バクテリオファージ、またはプラスミド配列などから転写されたcDNAを増幅するために使用することができる。概しては、Mullis et al.,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.1987,51:263〜273;PCR Technology(Stockton Press,NY,Erlich,ed.,1989)を参照されたい。
PCR法に対する参照において本明細書で使用する場合の「サイクル数」または「CT」という用語は、蛍光レベルが所与の設定閾値レベルを通過するPCRサイクル数を指す。CT測定は、例えば、元の試料におけるmRNAのレベルを概算するために使用することができる。CT測定はしばしば、ある核酸のCTが別の核酸のCTから減算される場合「dCT」または「CTの差」のスコアの観点で使用される。
本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「医薬として許容し得る塩」という用語は、当該用語が指す化合物の非毒性の酸付加塩及び塩基付加塩を包含する。許容し得る非毒性酸付加塩には、当該技術分野で公知の有機酸及び無機酸に由来するものを含み、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ソルビン酸、アコニット酸、サリチル酸、フタル酸、塞栓誘発酸(embolic acid)、エナント酸、及びこれらに類するものを含む。天然で酸性である化合物は、種々の医薬として許容し得る塩基を用いて塩を形成することができる。このような酸性化合物の医薬として許容し得る塩基付加塩を調製するのに使用することのできる塩基は、非毒性の塩基付加塩、すなわち、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(特に、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、またはカリウム塩)などを含むが、これらに限定しない。薬理学的に許容し得るカチオンを含有する塩を形成するものである。適切な有機塩基には、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、リジン、及びプロカインを含むが、これらに限定しない。
本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「溶媒和物」という用語は、非共有結合性分子間力によって結合した化学量論量または非化学量論量の溶媒をさらに含む、本明細書で提供する化合物またはその塩を意味する。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「共結晶」という用語は、結晶格子中に1つを超える化合物を含有する結晶形態を意味する。共結晶には、非イオン性相互作用を通じて結晶格子中で互いに結合した2つ以上の不揮発性化合物からなる結晶性分子複合体を含む。本明細書で使用する場合、共結晶には、結晶性分子複合体が治療用化合物及び1つ以上の追加の不揮発性化合物(複数可)(本明細書では対分子(複数可)と呼ぶ)を含有する医薬共結晶を含む。医薬共結晶における対分子は典型的には、例えば、食品添加物、保存料、医薬賦形剤、または他の有効医薬成分(API)など、非毒性の医薬として許容し得る分子である。いくつかの実施形態において、医薬共結晶は、APIの化学構造的完全性を損なうことなく、薬剤の物理化学的特性(例えば、溶解度、溶解速度、生物学的利用率、及び/または安定性)を亢進する。例えば、Jones et al.,MRS Bulletin 2006,31,875〜879、Trask,Mol.Pharmaceutics 2007,4(3):301〜309、Schultheiss & Newman,Crystal Growth & Design 2009,9(6):2950〜2967、Shan & Zaworotko,Drug Discovery Today 2008,13(9/10):440〜446、及びVishweshwar et al.,J.Pharm.Sci.2006,95(3):499〜516を参照されたい。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「立体異性体」という用語は、本発明の鏡像異性的に/立体異性的に純粋な及び鏡像異性的に/立体異性的に濃縮された化合物をすべて包含する。
本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「立体異性的に純粋な」は、化合物の1つの立体異性体を含みかつ当該化合物の他の立体異性体が実質的にない組成物を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性的に純粋な組成物は、当該化合物の反対の鏡像異性体が実質的にないであろう。2つのキラル中心を有する化合物の立体異性的に純粋な組成物は、当該化合物の他のジアステレオマーが実質的にないであろう。典型的な立体的に純粋な化合物は、当該化合物の1つの立体異性体を約80重量%超かつ当該化合物の他の立体異性体を約20重量%未満、より好ましくは当該化合物の1つの立体異性体を約90重量%超かつ当該化合物の他の立体異性体を約10重量%未満、さらにより好ましくは当該化合物の1つの立体異性体を約95重量%超かつ当該化合物の他の立体異性体を約5重量%未満、及び最も好ましくは当該化合物の1つの立体異性体を約97重量%超かつ当該化合物の他の立体異性体を約3重量%未満含む。
本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「立体異性的に濃縮された」は、化合物の1つの立体異性体を約60重量%超、好ましくは化合物の1つの立体異性体を約70重量%超、より好ましくは約80重量%超含む組成物を意味する。本明細書で使用する場合及び別段の記載がない限り、「鏡像異性的に純粋な」という用語は、1つのキラル中心を有する化合物からなる立体異性的に純粋な組成物を意味する。同様に、「立体異性的に濃縮された」という用語は、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性的に濃縮された組成物を意味する。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件(インビトロまたはインビボ)の下で加水分解、酸化、またはそれに代わるものとして反応することのできる化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例としては、生体加水分解可能なアミド、生体加水分解可能なエステル、生体加水分解可能なカルバマート、生体加水分解可能なカルボナート、生体加水分解可能なウレイド、及び生体加水分解可能なホスファート類似体など、生体加水分解可能な部分を含む化合物が挙げられるが、これらに限定しない。プロドラッグの他の例としては、−NO、−NO2、−ONO、または−ONO2部分を含む化合物が挙げられる。プロドラッグは典型的には、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,172〜178,949〜982(Manfred E.Wolff,ed.,5th ed. 1995)、及びDesign of Prodrugs(H.Bundgaard,ed.,Elselvier,New York 1985)において説明されるものなど、周知の方法を用いて調製することができる。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「生体加水分解可能なカルバマート」、「生体加水分解可能なカルボナート」、「生体加水分解可能なウレイド」及び「生体加水分解可能なホスファート」という用語は、1)当該化合物の生物活性に干渉しないが当該化合物にインビボで、取り込み、作用の持続時間、若しくは作用の開始など、有利な特性を付与することができる、または2)生物学的に不活性であるがインビボで生物活性のある化合物へと転換する、のいずれかである化合物のカルバマート、カルボナート、ウレイド、及びホスファートをそれぞれ意味する。生体加水分解可能なカルバマートの例としては、低級アルキルアミン、置換エチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環式アミン及び複素芳香環式アミン、ならびにポリエーテルアミンが挙げられるが、これらに限定しない。
化合物が、当該原子のうちの1つ以上において原子同位体の非天然比を含有することができることも留意すべきである。例えば、化合物は、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、硫黄35(35S)、若しくは炭素14(14C)など、放射性同位体で放射性標識され得、または重水素(2H)、炭素13(13C)、若しくは窒素15(15N)などを用いて同位体濃縮され得る。本明細書で使用する場合、「アイソトポログ」は、同位体的に濃縮された化合物である。「同位体的に濃縮された」という用語は、原子の天然同位体組成以外の同位体組成を有する当該原子を指す。「同位体的に濃縮された」は、原子の天然同位体組成以外の同位体組成を有する少なくとも1つの当該原子を含有する化合物も指し得る。「同位体組成」という用語は、所与の原子について存在する各同位体の量を指す。放射性標識された及び同位体濃縮された化合物は、治療薬、例えば、癌及び炎症の治療薬、研究用試薬、例えば、結合アッセイ試薬、ならびに診断用試薬、例えばインビボ撮像剤として有用である。本明細書で説明するような化合物の同位体変種はすべて、放射性であろうとなかろうと、本明細書に提供する実施形態の範囲内に包含されるよう企図する。いくつかの実施形態において、化合物のアイソトポログが提供され、例えば、当該アイソトポログは、重水素、炭素13、または窒素15の濃縮化合物である。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するアイソトポログは、重水素の濃縮化合物であり、ここで、重水素化は、キラル中心に関して生じる。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、式Iの化合物のアイソトポログであり、ここで、重水素化は、キラル中心に関して生じる。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、化合物Cのアイソトポログであり、ここで、重水素化は、キラル中心に関して生じる。
本明細書で使用する場合、及び別段の記載がない限り、「アルキル」という用語は、本明細書で指定するような炭素原子数を有する飽和直鎖または分枝鎖炭化水素を指す。代表的な飽和直鎖アルキルには、−メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、及び−n−ヘキシルを含むのに対し、飽和分枝鎖アルキルには、−イソプロピル、−sec−ブチル、−イソブチル、−tert−ブチル、−イソペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−メチルへキシル、3−メチルへキシル、4−メチルへキシル、5−メチルへキシル、2,3−ジメチルブチル、及びこれらに類するものを含む。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「シクロアルキル」という用語は、炭素原子間の二重結合を交互にすることまたは共鳴させることなく、3〜15個の炭素原子を含有する飽和または部分的に飽和の環状アルキルを意味する。当該シクロアルキルは、1〜4個の環を含有することがある。非置換シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、及びアダマンチルが挙げられるが、これらに限定しない。シクロアルキルは、後に定義するような置換基のうちの1つ以上で置換されてもよい。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「アルコキシ」という用語は、−O−(アルキル)を指し、この中でアルキルは本明細書に定義する。アルコキシの例としては、−OCH3、−OCH2CH3、−O(CH2)2CH3、−O(CH2)3CH3、−O(CH2)4CH3、及び−O(CH2)5CH3が挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書で使用する場合、「アリール」という用語は、5〜14個の環原子を含有する炭素環式芳香環を意味する。炭素環式アリール基の環原子はすべて炭素原子である。アリール環構造には、単環式、二環式、または三環式化合物など、1つ以上の環構造を、及び5,6,7,8−テトラヒドロナフチルなど、ベンゾ縮合炭素環式部分を、及びこれらに類するものを有する化合物を含む。代表的なアリール基には、フェニル、アントラセニル、フルオレニル、インデニル、アズレニル、フェナントレニル、及びナフチルを含む。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「ヘテロアリール」という用語は、5〜14個の環原子を含有する芳香環を意味し、当該環原子のうち、少なくとも1つ(例えば、1個、2個、または3個)は、ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、または硫黄)である。ヘテロアリール環構造には、単環式、二環式、または三環式の化合物など、1つ以上の環構造を有する化合物、及び縮合複素環式部分を有する化合物を含む。ヘテロアリールの例としては、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、チアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピロリル、インドリル、オキサゾリル、ベンゾキサゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ベンゾキナゾリニル、キノキサリニル、アクリジニル、ピリミジル、オキサゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、及び2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシンが挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書で使用する場合、及び別段の記載がない限り、「複素環」という用語は、1個または2個の多重結合を任意に有する、炭素原子及び水素原子を含む単環式または多環式の環を意味し、当該環原子は、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子、特に1〜3個のヘテロ原子を含有する。複素環構造には、単環式、二環式、及び三環式の化合物を含むが、これらに限定しない。具体的な複素環は、単環または二環である。代表的な複素環には、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、及びテトラヒドロチオピラニルを含む。複素環は、非置換または置換であり得る。
本明細書で使用する場合、及び別段の指定がない限り、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、当該環における炭素原子のうちの少なくとも1つがヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、または硫黄)によって置き換えられたシクロアルキル基を指す。
本明細書で使用する場合、及び別段の記載がない限り、「アルキレンジオキシ」という用語は、各末端に酸素原子を有する複数の−CH2基を指し、当該−CH2基は任意に、アルキル基で置換される。例としては、−O−CH2−O−(メチレンジオキシ)、−O−CH2CH2−O−(エチレンジオキシ)、−O−CH2CH2CH2−O−(トリメチレンジオキシ)、−O−CH2CH2CH2CH2−O−(テトラメチレンジオキシ)、−O−CH(CH3)CH2−O−(α−メチルエチレンジオキシ)、−O−CH(C2H5)CH2−O−(α−エチルエチレンジオキシ)などが挙げられる。
本明細書で使用する場合、及び別段の記載がない限り、「アルキルチオ」という用語は、式Y−S−を有する基を指し、式中Yは、先に定義したようなアルキルである。
「約」または「およそ」という用語は、当業者によって判断されるような特定の値について許容し得る誤差を意味し、当該値がどのように測定または判定されるかに一部よる。ある実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、1、2、3、または4標準偏差内を意味する。ある実施形態において、「約」または「およそ」という用語は、所与の値または範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.05%内を意味する。
図示した構造と当該構造へ付与した名称の間に矛盾がある場合、図示した構造により重きを置くことになっていることは留意されるべきである。加えて、構造または構造の部分の立体化学が、例えば、太線または破線で示されていない場合、当該構造または当該構造の部分は、その立体異性体をすべて包含するものとして解釈することになっている。
本明細書に提供する実施形態の実施は、別段の記載がない限り、当業者の儀中t内である分子生物学、微生物学、及び免疫学の従来技術を採用するであろう。このような技術は、文献において完全に説明されている。参考に特に適した文書の例としては、以下、すなわち、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2d ed. 1989)、Glover,ed.,DNA Cloning,VolumesI−IV(1985)、Gait,ed.,Oligonucleotide Synthesis(1984)、Hames & Higgins,eds.,Nucleic Acid Hybridization(1984)、Hames & Higgins,eds.,Transcription and Translation(1984)、Freshney,ed.,Animal Cell Culture:Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press,1986)、Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology(Academic Press,London)、Scopes,Protein Purification: Principles and Practice(Springer Verlag,N.Y.,2d ed. 1987)、ならびにWeir & Blackwell,eds.,Handbook of Experimental Immunology,第I巻〜第IV巻(1986)が挙げられる。
(5.2 バイオマーカー及びその使用方法)
本明細書に提供する方法は、ある特定のバイオマーカーの検出可能な増加または減少が癌(例えば、リンパ腫、多発性骨髄腫、または白血病)に罹患している、所与の治療(例えば、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形などの化合物)に対して応答性のある被験者において観察され、これらのバイオマーカーのレベルが、治療に対する被験者の応答性を予測するのに使用され得るという発見に一部基づいている。ある実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
「生物学的マーカー」または「バイオマーカー」とは、その変化及び/または検出が特定の生物学的状態を示す物質である。いくつかの実施形態において、その指標は、所与の治療(式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形などの化合物)に対する疾患、例えば、癌(例えば、リンパ腫、多発性骨髄腫、または白血病)の応答性である。ある実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
実施例において説明し、及び図面において示すように、ある特定のタンパク質及び/またはmRNAのレベルは、化合物Cによる治療に応じて変化する。これらのバイオマーカーには、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、eRF1、BIP、PERK、eIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、PARP、Mcl−1、及びBADを含む。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、PABP1、eRF1、BIP、eEF1α、PERK、eIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、カスパーゼ7、カスパーゼ3、PARP、Mcl−1、及びBADからなる群から選択される。本明細書に提供するバイオマーカーの例としては、その種々のアイソフォーム、リン酸化型、切断型、修飾型、及びスプライシングバリアントが挙げられる。例えば、PERKには、PERKのリン酸化型を含む。eIF2aには、eIR2aのリン酸化型を含む。IRE1には、IRE1のリン酸化型を含む。BADには、BADのリン酸化型(例えば、pS112−BAD)を含む。BIPには修飾型(例えば、C末端修飾型BIP)を含む。ATF3には、ATF3のスプライシングバリアントを含む。カスパーゼ3には、カスパーゼ3の切断型を含む。カスパーゼ7には、カスパーゼ7の切断型を含む。カスパーゼ8には、カスパーゼ8の切断型を含む。カスパーゼ9には、カスパーゼ9の切断型を含む。PARPには、PARPの切断型を含む。
真核生物ペプチド鎖放出因子GTP結合サブユニットeRF3aは、GSPT1(G1期からS期への移行タンパク質1ホモログ)とも呼ぶ。終止コドンUAA、UAG、及びUGAに応じた翻訳の終止に関与し、哺乳類動物細胞増殖の調節にも関与する。eRG3aは、eRF1の活性を刺激し、一過性SURF複合体の構成要素であり、当該一過性SURF複合体は、成熟前終止コドンを含有するmRNAのナンセンス変異依存分解機構(NMD)の脈絡でUPF1を失速したリボソームへ動員する。
真核生物ペプチド鎖放出因子GTP結合サブユニットeRF3bは、GSPT2(G1期からS期への移行タンパク質2ホモログ)とも呼ぶ。eRF3aと同様、eRF3bも、終止コドンUAA、UAG、及びUGAに応じた翻訳終止に関与し、一過性SURF複合体の構成要素であり、当該一過性SURF複合体は、成熟前終止コドンを含有するmRNAのナンセンス変異依存分解機構(NMD)の脈絡でUPF1を失速したリボソームへ動員する。eRF3bは、ETF1の放出因子活性の強力な刺激因子として役割を担っており、細胞周期の進行における役割を担っているかもしれないことが示唆されている。加えて、eRF3bは、GTPアーゼ活性を呈することが示されており、当該GTPアーゼ活性は、リボソーム依存性及びETF1依存性である。
HBS1様タンパク質またはHBS1L(eRF3cとも呼ぶ)は、GTP結合伸長因子ファミリーのメンバーである。複数の組織において発現し、心臓及び骨格筋において最高に発現する。この遺伝子及びMYB遺伝子の遺伝子間領域は、胎児ヘモグロビンレベルを制御する量的形質遺伝子座(QTL)であることが識別されており、この領域は、赤血球、血小板、及び単球の計数ならびに赤血球の体積及びヘモグロビンの含有量に影響する。この領域におけるDNA多型は、鎌状赤血球症における胎児ヘモグロビンレベル及び疼痛クリーゼと関係する。
活性化転写因子4(ATF4)は、cAMP応答エレメント結合タンパク質2(CREB−2)としても公知の転写因子である。ATF4は、AP−1ファミリー、CREB、及びCREB様タンパク質を含むDNA結合タンパク質のファミリーに属する。
活性化転写因子3(ATF3)は、転写因子の哺乳類動物活性化転写因子/cAMP応答エレメント結合(CREB)タンパク質ファミリーに属する。ATF3遺伝子は、癌細胞の遭遇するシグナルの多くを含む種々のシグナルによって誘導され、細胞ストレス応答の複雑な過程に関与する。
DNA損傷誘導性転写産物3(DDIT3)は、転写因子のCCAAT/エンハンサー結合タンパク質(C/EBP)ファミリーのメンバーである。DDIT3は、C/EBP相同タンパク質(CHOP)としても公知である。当該タンパク質は、C/EBP及びLAP(肝臓活性化タンパク質)など、他のC/EBPメンバーとヘテロ二量体を形成して、これらのDNA結合活性を防止することによって、ドミナントネガティブ阻害因子として機能する。当該タンパク質は、脂質生成及び赤血球生成にも関係し、粗面小胞体ストレスによって活性化し、アポトーシスを促進する。DDIT3は、粗面小胞体(ER)ストレス応答における多機能性転写因子である。広範な種々の細胞ストレスに応じて必須の役割を担っており、細胞周期停止及びアポトーシスをERストレスに応じて誘導する。
カゼインキナーゼ1アルファ(CK1α)は、モノマーセリン・トレオニンプロテインキナーゼのアルファ型アイソフォームである。CK1は、DNA修復、細胞分裂、核の局在化、及び膜輸送を含む多くの細胞過程に関与する。
ポリ(A)結合タンパク質1(PABP1)は、RNA認識モチーフを介して真核生物伝令RNAの3’−ポリ(A)尾部へ結合し、核と細胞質の間を往復する。PABP1のポリ(A)への結合は、リボソームの動員及び翻訳開始を促進する。PABP1は、3つのタンパク質コード遺伝子及びいくつかの偽遺伝子を含む小さな遺伝子ファミリーの一部である。
真核生物伸長因子1アルファ(eEF1α)は、タンパク質合成中にアミノアシルtRNAをリボソームへ酵素で送達することによって生じる伸長因子1複合体のアルファサブユニットである。哺乳類動物eEF1αは、eEF1α1及びeEF1α2という、高いアミノ酸配列相同性を有する2つのアイソフォームを有する。eEF1αは、タンパク質の核での搬出も担っている。eEF1αの上方調節は、乳癌など、ある特定の癌において報告されている。
PKR様ERキナーゼ(PERK、EIF2AK3としても公知)は、タンパク質翻訳を阻害するEIF2アルファキナーゼである。PERKは、総合的なストレス応答(ISR)及び小胞体ストレス応答(UPR)の両方に関与する粗面小胞体(ER)膜タンパク質である。PERKは、EIF2aをリン酸化して、その不活性化、ならびに翻訳開始の低下及びタンパク質合成の抑制をもたらす。
IKAROSファミリージンクフィンガー1(IKZF1、イカロスとしても公知)は、染色質再構築と関係するジンクフィンガーDNA結合タンパク質のファミリーに属する転写因子である。IKZF1の発現は、胎児及び成体の造血細胞及びリンパ球造生細胞の系統に制限され、リンパ球の分化の調節因子として機能する。ほとんどのアイソフォームは、共通のC末端ドメインを共有し、当該C末端ドメインは、ヘテロ二量体化またはホモ二量体化に、及び他のタンパク質との相互作用に必要な2つのジンクフィンガーモチーフを含有する。しかしながら、当該アイソフォームは、DNAを結合するN末端ジンクフィンガーモチーフの数、及び核局在性シグナルの存在に差があり、結果的に、DNA結合特性を有する及び有さないメンバーを生じる。数種類のアイソフォームのみが、標的遺伝子のプロモーターにおける特異的中心DNA配列エレメントに対する高い親和性結合を与える必要な3つ以上のN末端ジンクモチーフを含有する。DNA非結合性アイソフォームは主として、細胞質において認められ、ドミナントネガティブ因子として機能すると考えられている。いくつかのドミナントネガティブアイソフォームの過剰発現はこれまで、急性リンパ芽球性白血病(ALL)など、B細胞悪性腫瘍と関係している。
IKAROSファミリージンクフィンガー3(IKZF3、アイオロスとしても公知)も、ジンクフィンガータンパク質のイカロスファミリーのメンバーである。このタンパク質ファミリーの3つのメンバー(イカロス、アイオロス、及びヘリオス)は、リンパ球分化の調節に関与する造血特異的転写因子である。IKZF3は、Bリンパ球の増殖及び分化において重要な転写因子である。IKZF3及びIKZF1は両方とも、染色質再構築に関与することができる。IKZF3によるBリンパ球における遺伝子発現の調節は、IKZF1ホモ二量体、IKZF1/IKZF3ヘテロ二量体、及びIKZF3ホモ二量体の連続的な形成に必要であるように見えるので、複雑である。
真核生物放出因子1(eRF1)は、mRNA配列における3つの終止コドンすべてを認識して、新生ポリペプチドを放出することによってタンパク質翻訳を終止するタンパク質である。eRF1は、ナンセンス変異依存mRNA分解(NMD)機構を介して、成熟前終止したmRNAの分解を促進するSURF複合体の構成要素である。
SEC24Dは、小胞輸送に関与する、SEC23/SEC24ファミリーのSEC24サブファミリーのメンバーである。SEC24Dは、小胞の成形、カーゴ選択及び濃縮に関係する。
DNAJB9は、Jタンパク質ファミリーのメンバーである。Jタンパク質は、hsp70のATPアーゼ活性を調節する。DNAJB9は、UPR中にERストレスによって誘導され、ストレスを受けた細胞をアポトーシスから防護する上で役割を担っている。
DNAJC6もJタンパク質ファミリーのメンバーであり、ATPアーゼ活性を刺激することによって分子シャペロン活性を調節する。DNAJタンパク質は、最多3つの異なるドメイン、すなわち、通常N末端にある保存された70アミノ酸Jドメイン、グリシン/フェニルアラニン(G/F)の豊富な領域、及びジンクフィンガードメインに類似している4個のモチーフを含有するシステインの豊富なドメインを有し得る。
Xボックス結合タンパク質1(XBP1)は、Xボックスと呼ばれるプロモーターエレメントへ結合することによって、MHCクラスII遺伝子を調節する転写因子である。XBP1は、bZIPタンパク質であり、T細胞白血病ウイルス1型プロモーターのプロモーターにおいて、エンハンサーへ結合する細胞転写因子として識別されている。XBP1は、ウイルス転写活性化因子のDNA結合パートナーとして作用することによってウイルスタンパク質の発現を亢進させ得る。XBP1は、ERストレス中にUPRを調節する転写因子として機能する。
ER分解エンハンサーマンノシダーゼアルファ様1(EDEM1)及びER分解エンハンサーマンノシダーゼアルファ様2(EDEM2)は、ER関連分解(ERAD)に直接関与し、ミスフォールドした糖タンパク質をN−グリカン非依存的な様式での分解に対して向ける。
低酸素状態上方調節1(HYOU1)は、熱ショックタンパク質70ファミリーに属する。HYOU1の5’−UTRにおけるシス作用型セグメントは、ストレス依存性誘導に関与し、結果的に、低酸素条件下でERにおけるHYOU1の蓄積を生じる。HYOU1は、ERにおけるタンパク質の折りたたみ及び分泌において重要な役割を担っている。HYOU1は、腫瘍においても、特に乳房腫瘍においても上方調節され、腫瘍の侵襲と関係している。
熱ショック70kDaタンパク質5(HSPA5、BIPとしても公知)は、熱ショックタンパク質70ファミリーのメンバーである。BIPは、保持のためにER内腔へと逆行輸送するために、シス−ゴルジにおいてKDEL受容体との結合を必要とするER内腔KDELタンパク質である。BIPは、UPRセンサーであるPERK、IRE1、及びATF6のER内腔ドメインと相互作用して、これらの活性化を防止する。BIPのC末端の免疫反応性の低下は、BIPの誤局在を示し、このことはおそらく、PERK、IRE1、及びATF6からの脱離をもたらし、UPRを誘導する。
真核生物翻訳開始因子2a(EIF2a)は、40Sリボソームサブユニットへのメチオニル−tRNAi結合を方向づけ、ピューロマイシン感応性80S開始前複合体の形成を触媒する。IL−6シグナル伝達経路及びTGF−β受容体シグナル伝達は、EIF2aの関連経路のうちである。
プロテインホスファターゼ1調節サブユニット15A(PPP1R15A)は、そのmRNAレベルがDNA損傷剤及びストレスの多い増殖停止条件を用いた処理後に上昇する遺伝子の群に属する。ある特定の細胞株において、イオン化照射によるPPP1R15Aの誘導は、p53の状態に関わらず生じ、PPP1R15Aの応答は、イオン化放射後のアポトーシスと相関する。GPCRシグナル伝達は、PPP1R15Aと関連する経路のうちの1つである。
増殖停止及びDNA損傷誘導性45アルファ(GADD45A)は、mRNAレベルがDNA損傷剤及びストレスの多い増殖停止条件を用いた処理後に上昇する遺伝子のファミリーのメンバーである。GADD45Aは、MTK1/MEKK4キナーゼを介するp38/JNK経路の活性化を仲介し、それにより環境ストレスに応答する。この遺伝子のDNA損傷誘導性転写は、p53依存性機序及びp53非依存性機序の両方によって仲介される。
腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー1A(TNFRSF1A)は、TNF受容体ファミリーのメンバーである。TNF−αについての主要な受容体のうちの1つである。TNFRSF1Aは、NF−κBを活性化し、アポトーシスを仲介し、炎症を調節する。抗アポトーシス性タンパク質BCL2と関係するアタノジーン(athanogene)4(BAG4/SODD)ならびにアダプタータンパク質TRADD及びTRAF2は、TNFRSF1Aと相互作用し、したがって、TNFRSF1Aによって仲介されるシグナル伝達における調節の役割を担っている。アダプター分子FADDは、カスパーゼ8を活性化型TNFRSF1Aへと動員する。結果として生じる死滅誘導性シグナル伝達複合体(DISC)は、カスパーゼ8のタンパク質分解性活性化を実施し、当該活性化は、システイン−アスパラギン酸プロテアーゼ(カスパーゼ)仲介性アポトーシスのその後のカスケードを開始する。
腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー1B(TNFRSF1B)もTNF受容体ファミリーのメンバーである。TNFRSF1Bは、TNF受容体1と結合して、そのヘテロ複合体は、2つの抗アポトーシス性タンパク質c−IAP1及びc−IAP2を動員し、当該抗アポトーシス性タンパク質は、E3ユビキチンリガーゼ活性を有する。c−IAP1は、TNF受容体関連因子2のユビキチン化及び分解によって、TNF誘導性アポトーシスを促進し、このことは抗アポトーシス性シグナルを仲介する。
腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10B(TNFRSF10B)は、TNF受容体ファミリーのメンバーであり、細胞内デスドメインを含有する。TNF関連アポトーシス誘導性リガンド(TNFSF10/TRAIL/APO−2L)による活性化の際に、TNFRSF10Bは、アポトーシスシグナルを伝達する。アダプタータンパク質を含有するデスドメインであるFADDは、TNFRSF10Bによって仲介されるアポトーシスに必要である。
カスパーゼ8は、カスパーゼファミリーのメンバーである。カスパーゼの連続的な活性化は、アポトーシスにおける中心的な役割を担っている。カスパーゼは、大プロテアーゼサブユニット、小プロテアーゼサブユニット、及びプロドメインから構成される不活性型酵素前駆体として存在する。カスパーゼの活性化は、大サブユニット及び小サブユニットからなるヘテロ二量体酵素を生じるために、タンパク質分解を必要とする。カスパーゼ8は、FAS及び他のアポトーシス性刺激によって誘導されるプログラムされた細胞死に関与する。カスパーゼ8は、N末端のFADD様デスエフェクタードメインを通じてFas相互作用性タンパク質FADDと相互作用し得る。
BH3相互作用ドメイン(BID)は、アゴニストBAXまたはアンタゴニストBCL2のいずれかとヘテロ二量体化するデスアゴニストである。BIDは、細胞死調節因子のBCL−2ファミリーのメンバーである。BIDは、カスパーゼ8によって誘導されるミトコンドリアの損傷を仲介する。カスパーゼ8は、BIDを切断し、次に、BIDのC末端部分をミトコンドリアへ転位置させて、チトクロムcの放出を惹起する。
カスパーゼ9は、カスパーゼファミリーのメンバーである。カスパーゼ9の活性化は、カスパーゼ活性化カスケードにおける最初のもののうちの1つである。カスパーゼ9は、自己タンパク質分解ならびに、チトクロムc及びアポトーシス性ペプチダーゼ活性化因子1からなるタンパク質複合体であるアポトソームによる活性化を受ける。カスパーゼ9は、腫瘍抑制因子であり、アポトーシスにおける中心的な役割を担っている。
カスパーゼ3も、カスパーゼファミリーのメンバーである。カスパーゼ3は、カスパーゼ6、7、及び9を切断及び活性化する。カスパーゼ3自体は、カスパーゼ8、9、及び10によって加工される。
カスパーゼ7も、カスパーゼファミリーに属する。カスパーゼ7の前駆体は、カスパーゼ3及び10によって切断される。これが細胞死刺激の際に活性化し、アポトーシスを誘導する。
ポリADP−リボースポリメラーゼ(PARP)は、分化、増殖、及び腫瘍の転換など、種々の重要な細胞過程を調節することに関与するタンパク質のファミリーである。PARPは、DNA損傷からの細胞の回復に関与する分子レベルの事象も調節する。
Fas細胞表面死受容体(FAS)は、TNF受容体ファミリーのメンバーである。FASは、デスドメインを含有する。FASは、プログラムされた細胞死を調節する上で中心的な役割を担っており、これまで種々の悪性腫瘍及び免疫系の疾患に関与している。FASとそのリガンドとの相互作用は、Fas関連デスドメインタンパク質(FADD)、カスパーゼ8、及びカスパーゼ10を含む死滅誘導性シグナル伝達複合体の形成を許容する。当該複合体におけるカスパーゼの自己タンパク質分解性プロセシングは、下流のカスパーゼカスケードを惹起し、アポトーシスをもたらす。
デスドメインを介したFas関連(FADD)は、種々の細胞表面受容体と相互作用して、細胞アポトーシス性シグナルを仲介する。FADDは、そのC末端デスドメインを通じて、FAS、TNF受容体、TNFRSF25、及びTNFSF10/TRAIL受容体によって動員することができ、これらの受容体によって開始される死滅シグナル伝達に関与する。FADDと当該受容体との相互作用は、FADDのN末端エフェクタードメインを明らかにし、したがって、当該N末端エフェクタードメインにカスパーゼ8を動員させ、それによりカスパーゼカスケードを活性化する。
イノシトール要求性酵素1(IRE1、ERN1としても公知)は、キナーゼドメイン及びエンドヌクレアーゼドメインを有する膜貫通ERタンパク質である。IRE1は、UPR経路の一部として、ミスフォールドしたタンパク質の分解を調節する。IRE1は、XBP1タンパク質の活性化型が生じるよう、XBP1mRNAのスプライシングを触媒する。転写因子としての活性化型XBP1は、ERAD経路に関与する遺伝子を上方調節し、XBP1発現及びERシャペロン合成を誘導する。
活性化転写因子6(ATF6)は、ERストレス中のUPRのための標的遺伝子を活性化する。ATFは、膜貫通型ERタンパク質であり、ERストレスセンサー/トランスデューサーとして機能する。ERストレス誘導性タンパク質分解の後、ATFは、ERシャペロンをコードする遺伝子のプロモーター中に存在するERストレス応答エレメント(ERSE)を介して、核転写因子として機能する。
骨髄系細胞白血病1(Mcl−1)は、BCL−2ファミリーのメンバーである。BCL−2ファミリーのメンバーは、プログラムされた細胞死の調節因子である。選択的スプライシングは結果的に、複数の転写産物バリアントを生じる。最長の遺伝子産物(アイソフォーム1型)は、アポトーシスを阻害し、細胞の生存を亢進するのに対し、短めの遺伝子産物(アイソフォーム2型及びアイソフォーム3型)は、アポトーシスを促進し、細胞死を誘導する。
細胞死のBCL2関連アゴニスト(BAD)は、BCL−2ファミリーのメンバーである。BADは、BCL−xL及びBCL−2とヘテロ二量体を形成することならびにこれらの死滅抑制因子の活性を逆転させることによって細胞のアポトーシスを促進する。BADのリン酸化は、そのアポトーシス促進性活性を調節する。プロテインキナーゼであるAKT及びMAPキナーゼ、ならびにプロテインホスファターゼであるカルシニューリンは、BADの調節に関与する。
本明細書に提供する種々の方法に関するある特定の実施形態において、バイオマーカーは、例えば、タンパク質間相互作用(例えば、ある特定のセレブロン(CRBN)基質またはその下流のエフェクター)を通じて、または種々の細胞経路(例えば、シグナル伝達経路)を通じて、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、CRBN関連タンパク質(CAP)である。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質のmRNAである。他の実施形態において、バイオマーカーは、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質のcDNAである。タンパク質CRBNの少なくとも2つのアイソフォームが存在し、当該アイソフォームはそれぞれ、442及び441のアミノ酸長である。CRBNは、サリドマイドへ結合して先天性欠損を生じる、鍵となる分子標的として近年識別された。Ito et al.,Science 2010,327:1345〜1350を参照されたい。損傷したDNA結合タンパク質1(DDB1)は、CRBNと相互作用することが発見され、したがって、サリドマイドと間接的に関係していた。その上、サリドマイドは、インビトロでのCRBNの自己ユビキチン化を阻害することができ、サリドマイドがE3ユビキチン−リガーゼ阻害因子であることを示唆した(同上)。重要なことに、この活性は、野生型の細胞においてはサリドマイドによって阻害されるが、サリドマイド結合を防止する突然変異したCRBN結合部位を有する細胞では阻害されなかった(同上)。サリドマイド結合部位は、CRBNにおける高度に保存されたC末端の104個のアミノ酸領域へとマッピングされた(同上)。CRBN、Y384A及びW386Aにおける個々の点突然変異体は、サリドマイド結合についていずれも欠損性であり、二重突然変異体は、最も低いサリドマイド結合活性を有していた(同上)。CRBNとサリドマイドの催奇性効果との連関は、ゼブラフィッシュ及びニワトリの胚に関する動物モデルにおいて確認された(同上)。
CRBNに対するサリドマイド若しくは他の薬剤の結合、CRBN E3ユビキチン−リガーゼ複合体、またはCRBNの1つ以上の基質がこれらの薬剤の有益な効果に必要かどうかは、まだ確立されることになっていない。これらの薬剤とCRBNまたはCRBN関連タンパク質との相互作用を理解することは、薬剤の効能及び/または毒性に関する分子レベルの機序を明瞭にすることを容易にするであろうし、効能及び毒性特性の改善された新たな薬剤の開発をもたらし得る。
実施例及び図1〜図3において示すように、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、及びCK1aなど、ある特定のCAPのレベルは、化合物Cによる処理に応じて変化する。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、及びCK1aからなる群から選択されるCAPである。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、及びeRF3cなど、eRF3ファミリーメンバーである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3aである。別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3bである。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3cである。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはIKZF1である。さらに別の実施形態において、バイオマーカーはIKZF3である。さらに別の実施形態において、バイオマーカーはCK1aである。他の実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、及びCK1aによって影響される細胞経路の結合パートナー、下流エフェクターまたは当該細胞経路における因子である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF1など、eRF3aの結合パートナーである。
実施例において示すように、eRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルは、化合物Cによる処理に応じて参照と比較した場合、低下する。これらのeRF3ファミリーメンバーの下方調節は結果的に、複数の効果のうち、とりわけ、タンパク質のミスフォールド及び/または凝集、タンパク質の誤配置、ならびにタンパク質の機能の直接的な変化を生じる。影響されるある細胞経路は、小胞体ストレス応答(UPR)であり、これは、粗面小胞体(ER)と関連した細胞のストレス応答である。したがって、UPRまたはその下流経路に関与する因子またはタンパク質は、本開示によるバイオマーカーとして使用することができる。UPRと関連する経路には、PERK/ATF4/DDIT3シグナル伝達経路(またはPERK関連シグナル伝達経路)及び関連するアポトーシス経路であるXBP1シグナル伝達経路(またはXBP1関連シグナル伝達経路)、ならびにATF6シグナル伝達経路(ATF6関連シグナル伝達経路)を含むが、これらに限定しない。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、ERストレス経路における機能を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、UPR経路における機能を有する。ある実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、PERK関連シグナル伝達経路における機能を有する。他の実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、XBP1関連シグナル伝達経路における機能を有する。さらに他の実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、ATF6関連シグナル伝達経路における機能を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、FAS/FADD関連シグナル伝達及びアポトーシス経路における機能を有する。
PERK関連シグナル伝達経路は、UPR活性化の際に活性化されるシグナル伝達経路のうちの1つである。PERK関連シグナル伝達経路は、翻訳を減弱させ、ERの翻訳過負荷を防止する。PERKは、その内腔ドメインのオリゴマー化及び自己リン酸化によって、それ自体を活性化する。活性化したPERKは、eIF2を直接的にリン酸化することによって翻訳の減弱を生じる。このことは、細胞周期に関与するタンパク質機構の翻訳の減弱も生じ、G1期における細胞周期停止を生じる。PERK関連シグナル伝達経路には、PERK経路によって直接的にまたは間接的に影響される何らかの下流経路を含む。PERK関連シグナル伝達経路に関与する構成要素には、PERK、eIF2a、ATF4、ATF3、PPP1R15A、TNFRSF10B、DDIT3、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、及びFADDを含むが、これらに限定しない。
XBP1関連シグナル伝達経路は、UPR中に活性化される別のシグナル伝達経路である。UPRの活性化の際に、ER膜貫通受容体であるIRE1は、ホモ二量体化及びトランス自己リン酸化によってそれ自体を活性化する。活性化したIRE1内腔ドメインは、252bpのイントロンをスプライシングすることによって転写因子XBP1mRNAを活性化することができる。活性化したXBP1は、これらの標的遺伝子のストレスエレメントプロモーターへ直接結合することによってUPR関連遺伝子の発現を上方調節する。XBP1関連シグナル伝達経路に関与する構成要素には、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、DNAJC6、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1を含むが、これらに限定しない。
ATF6関連シグナル伝達経路も、UPR中に活性化される。PERK及びIRE1と同様に、ATF6は、ER膜貫通受容体である。UPR活性化中のATF6からのHSPA5の脱離の際、完全な90kDa ATF6がゴルジ体へと転位置し、当該ゴルジ体において、当該ATF6はプロテアーゼによって切断され、活性化型50kDa転写因子を形成し、当該転写因子は核へ転位置する。50kDa ATF6は、UPRにおいて上方調節される遺伝子の上流のストレスエレメントプロモーターへ結合する。ATF6関連シグナル伝達経路に関与する構成要素には、ATF6、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5を含むが、これらに限定しない。
FAS/FADD関連シグナル伝達及びアポトーシス経路は、UPRに関して活性化され得る下流経路である。UPRの主たる目的(タンパク質翻訳を減弱させること、ミスフォールドしたタンパク質を分解すること、及びシャペロンタンパク質の産生を増大させるシグナル伝達経路を活性化することなど)が達成されない場合、UPRはアポトーシスへと向かう。リガンドによる刺激の際、FAS受容体は三量体化する。アダプタータンパク質であるFADDは、FASをプロカスパーゼ8及び10へと架橋して、アポトーシス中に死滅誘導性シグナル伝達複合体(DISC)を形成する。FAS/FADD関連シグナル伝達及びアポトーシス経路に関与する構成要素には、FAS、FADD、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、カスパーゼ3、カスパーゼ7、及びPARPを含むが、これらに限定しない。
例えば、実施例において示すように、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、及びFADDなど、PERK関連シグナル伝達経路におけるタンパク質のレベルは、化合物Cによる処理に応じて変化する。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、及びFADDからなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーはPERKである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはEIF2aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF4である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはDDIT3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはPPP1R15Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはTNFRSF10Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはGADD45Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはTNFRSF1Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはTNFRSF1Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはFASである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはFADDである。
実施例において説明するように、アポトーシス経路におけるタンパク質のレベルは、化合物Cによる処理の応答において変化する。このようなタンパク質には、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、PARP、Mcl−1、及びBADを含む。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、PARP、Mcl−1、及びBADからなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーはカスパーゼ3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはカスパーゼ7である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはカスパーゼ8である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはBIDである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはカスパーゼ9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはPARPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはMcl−1である。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはBADである。
他の実施形態において、バイオマーカーは、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1など、XBP1関連経路におけるタンパク質である。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1からなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーはIRE1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはXBP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはSEC24Dである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはDNAJB9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはEDEM1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはEDEM2である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはHYOU1である。
さらに他の実施形態において、バイオマーカーは、ATF6、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5など、ATF6関連経路におけるタンパク質である。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、ATF6、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5からなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF6である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはXBP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはEDEM1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはEDEM2である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはHYOU1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーはHSPA5である。
いくつかの実施形態において、測定するバイオマーカーは、1つのバイオマーカーを含む。ある特定の実施形態において、測定するバイオマーカーは、2つのバイオマーカーを含む。他の実施形態において、測定するバイオマーカーは、3つのバイオマーカーを含む。ある特定の実施形態において、測定するバイオマーカーは、4つのバイオマーカーを含む。いくつかの実施形態において、測定するバイオマーカーは、5つのバイオマーカーを含む。他の実施形態において、測定するバイオマーカーは、6つのバイオマーカーを含む。さらに他の実施形態において、測定するバイオマーカーは、7つのバイオマーカーを含む。ある特定の実施形態において、測定するバイオマーカーは、8つのバイオマーカーを含む。他の実施形態において、測定するバイオマーカーは、9つのバイオマーカーを含む。別の実施形態において、測定するバイオマーカーは、10個以上のバイオマーカーを含む。
また、本明細書に提供するのは、本明細書に提供する化合物についての予測因子または予後因子としてのバイオマーカー、例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3を用いた癌の治療方法または管理方法である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、予測因子または予後因子としての本明細書に提供する1つ以上のバイオマーカー、例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを用いた化合物による処理のための癌患者、例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、または白血病の患者のスクリーニング方法または識別方法である。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、予測因子または予後因子としてのバイオマーカー(例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3)を用いた、本明細書に提供する化合物による療法に対するより高い応答率を有する患者の選択方法である。ある実施形態において、当該化合物は、化合物Cである。
一態様において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;及び
(d)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、バイオマーカーの参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること、
を含む当該方法であって;
式中、当該治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
別の態様において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している前記対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象に由来する試料へ、治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の前記試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;及び
(d)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、バイオマーカーの参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
式中、当該治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
本明細書に提供する方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物を癌に罹患している対象由来の試料へ投与することは、インビトロで実施する。他の実施形態において、治療用化合物を癌に罹患している対象由来の試料へ投与することは、インビボで実施する。一実施形態において、当該細胞は、当該化合物とある時間、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55分、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間、あるいは2、3、またはそれより長い日数接触する。他の実施形態において、当該細胞は、癌に罹患している(または罹患していると疑われる)対象から得る。
いくつかの実施形態において、被験者の試料中のバイオマーカーのレベルは、バイオマーカーの参照レベルよりも高い。
他の実施形態において、対象の試料中のバイオマーカーのレベルは、バイオマーカーの参照レベルよりも低い。
別の態様において、対象が、治療用化合物に対して応答する可能性があるものと診断された場合、本明細書に提供する方法はさらに、治療有効量の治療用化合物を、治療用化合物に対して応答する可能性があるものと診断された対象へ投与することを含む。
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、癌の治療方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;
(c)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、バイオマーカーの参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること;及び
(d)治療用化合物に対して応答する可能性があると診断した対象へ、治療有効量の治療用化合物を投与すること
を含む当該方法であって;
当該治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである
本明細書に提供する方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物を癌に罹患している対象へ投与することは、インビトロで実施する。本明細書に提供する方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物を癌に罹患している対象へ投与することは、インビボで実施する。他の実施形態において、治療用化合物を癌に罹患している対象へ投与することは、インビボで実施する。一実施形態において、当該細胞は、ある時間、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55分間、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12,13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間、あるいは2、3、またはそれより長い日数、化合物と接触する。他の実施形態において、当該細胞は、癌に罹患している(または罹患していると疑われる)対象から得る。
いくつかの実施形態において、対象の試料中のバイオマーカーのレベルは、バイオマーカーの参照レベルよりも高い。
他の実施形態において、対象の試料中のバイオマーカーのレベルは、バイオマーカーの参照レベルよりも低い。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物は、治療用化合物に対して応答する可能性がある患者へ投与する。また、本明細書に提供するのは、癌についてすでに治療したが、標準的な療法に対して非応答性である患者、及び先行治療されていない患者の治療方法である。本発明は、患者の年齢に関わらず、患者の治療方法も包含するが、いくつかの疾患または障害は、ある特定の年齢群においてより共通である。本発明はさらに、問題の疾患または容態を治療する試みにおいて手術を受けた患者、及び手術を受けていない患者の治療方法を包含する。癌に罹患している患者は、様々な臨床症状及び変化する臨床転帰を有するので、患者へ付与した治療は、当該患者の予後に応じて変化し得る。当業者は、過度の実験特異的二次作用因子を用いずに、手術のタイプ、及び個々の癌患者を治療するのに有効に使用することのできる非薬剤系標準療法のタイプを容易に判断することができるであろう。
ある実施形態において、本化合物の治療有効量または予防有効量は、1日当たり約0.005〜約1,000mg、1日当たり約0.01〜約500mg、1日当たり約0.01〜約250mg、1日当たり約0.01〜約100mg、1日当たり約0.1〜約100mg、1日当たり約0.5〜約100mg、1日当たり約1〜約100mg、1日当たり約0.01〜約50mg、1日当たり約0.1〜約50mg、1日当たり約0.5〜約50mg、1日当たり約1〜約50mg、1日当たり約0.02〜約25mg、または1日当たり約0.05〜約10mgである。
ある実施形態において、治療有効量または予防有効量は、1日当たり約0.005〜約1,000mg、1日当たり約0.01〜約500mg、1日0当たり約0.01〜約250mg、1日当たり約0.01〜約100mg、1日当たり約0.1〜約100mg、1日当たり約0.5〜約100mg、1日当たり約1〜約100mg、1日当たり約0.01〜約50mg、1日当たり約0.1〜約50mg、1日当たり約0.5〜約50mg、1日当たり約1〜約50mg、1日当たり約0.02〜約25mg、または隔日で約0.05〜約10mgである。
ある実施形態において、治療有効量または予防有効量は、1日当たり、約0.1、約0.2、約0.5、約1、約2、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約40、約45、約50、約60、約70、約80、約90、約100、または約150mgである。
一実施形態において、本明細書に説明する容態のための、式Iの化合物またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の推奨1日用量の範囲は、1日当たり約0.5mg〜約50mgの範囲内にあり、好ましくは、1日1回単回用量として、または1日を通して分割された用量で付与される。いくつかの実施形態において、薬用量は、1日当たり約1mg〜約50mgに及ぶ。他の実施形態において、薬用量は、1日当たり約0.5mg〜約5mgに及ぶ。1日当たりの具体的な用量には、1日当たり0.1、0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37,38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50mgを含む。ある実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
具体的な実施形態において、推奨される開始薬用量は、1日当たり0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、または50mgであり得る。別の実施形態において、推奨される開始薬用量は、1日当たり0.5、1、2、3、4、または5mgであり得る。用量は、15、20、25、30、35、40、45、または50mg/日へ段階的に増加され得る。具体的な実施形態において、本化合物は、約25mg/日の量で、AMLを含む白血病に罹患している患者へ投与することができる。特定の実施形態において、本化合物は、約10mg/日の量で、AMLを含む白血病に罹患している患者へ投与することができる。
ある特定の実施形態において、治療有効量または予防有効量は、約0.001〜約100mg/kg/日、約0.01〜約50mg/kg/日、約0.01〜約25mg/kg/日、約0.01〜約10mg/kg/日、約0.01〜約9mg/kg/日、約0.01〜約8mg/kg/日、約0.01〜約7mg/kg/日、約0.01〜約6mg/kg/日、約0.01〜約5mg/kg/日、約0.01〜約4mg/kg/日、約0.01〜約3mg/kg/日、約0.01〜約2mg/kg/日、または約0.01〜約1mg/kg/日である。
投与する用量は、mg/kg/日以外の単位で表すこともできる。例えば、非経口投与のための用量は、mg/m2/日として表すことができる。当業者は、対象の身長若しくは体重のいずれかまたは両方があれば、用量をmg/kg/日からmg/m2/日へと変換する方法が容易にわかるであろう(www.fda.gov/cder/cancer/animalframe.htmを参照されたい)。例えば、65kgのヒトについての1mg/kg/日の用量は、38mg/m2/日にほぼ等しい。
ある特定の実施形態において、投与する化合物の量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.02〜約25μM、約0.05〜約20μM、約0.1〜約20μM、約0.5〜約20μM、または約1〜約20μMに及ぶ、定常状態での本化合物の血漿濃度を提供するのに十分である。
他の実施形態において、投与する化合物の量は、約5〜約100nM、約5〜約50nM、約10〜約100nM、約10〜約50nM、または約50〜約100nMに及ぶ、定常状態での本化合物の血漿濃度を提供するのに十分である。
本明細書で使用する場合、「定常状態での血漿濃度」という用語は、本明細書に提供する化合物、例えば、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の投与期間後に到達する濃度である。一旦、定常状態に到達すると、本化合物の血漿濃度の時間依存的曲線上にわずかなピーク及びトラフが存在する。
ある特定の実施形態において、投与する化合物の量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.02〜約25μM、約0.05〜約20μM、約0.1〜約20μM、約0.5〜約20μM、または約1〜約20μMに及ぶ、本化合物の最大血漿濃度(ピーク濃度)を提供するのに十分である。
ある特定の実施形態において、投与する化合物の量は、約0.001〜約500μM、約0.002〜約200μM、約0.005〜約100μM、約0.01〜約50μM、約1〜約50μM、約0.01〜約25μM、約0.01〜約20μM、約0.02〜約20μM、約0.02〜約20μM、または約0.01〜約20μMに及ぶ、本化合物の最小血漿濃度(トラフ濃度)を提供するのに十分である。
ある実施形態において、投与する化合物の量は、約100〜約100,000ng・時/mL、約1,000〜約50,000ng・時/mL、約5,000〜約25,000ng・時/mL、または約5,000〜約10,000ng・時/mLに及ぶ、本化合物の曲線下面積(AUC)を提供するのに十分である。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法のうちの1つを用いて治療することになっている患者は、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の投与の前に、抗癌療法を用いて治療されていない。ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法のうちの1つを用いて治療することになっている患者は、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の投与の前に抗癌療法を用いて治療されている。ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法のうちの1つを用いて治療することになっている患者は、抗癌療法に対する薬剤耐性が生じている。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
治療することになっている疾患及び対象の容態に応じて、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、大槽内注射若しくは注入、皮下注射、またはインプラント)、吸入、鼻内、膣内、直腸内、舌下、または局所的な(topical)(例えば、経皮または局所(local))投与経路によって投与され得る。式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、単独で、または適切な薬用量単位で各投与経路に適した、医薬として許容し得る賦形剤、担体、アジュバント、及びビヒクルとともに製剤化され得る。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
一実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、経口投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、非経口投与される。さらに別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、静脈内投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、単回用量として(例えば、単回ボーラス注射または経口の錠剤若しくは丸薬)、または経時的に(例えば、経時的な連続注入または経時的な分割されたボーラス用量)送達することができる。本化合物は、必要な場合、反復して、例えば、患者が安定した疾患若しくは退縮を経験するまで、または患者が、疾患の進行若しくは許容され得ない毒性を経験するまで投与することができる。例えば、固形癌についての安定した疾患は概して、測定可能な病変の周径が最後の測定結果から25%以上増加しなかったことを意味する(Therasse et al.,J.Natl.Cancer Inst. 2000,92(3):205〜216)。安定した疾患またはその欠失は、患者の症状、身体測定、及びX線、CAT、PET、MRI走査、または他の通常許容される評価様式を用いて撮像された腫瘍の可視化の評価など、当該技術分野で公知の方法によって判定される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日1回(QD)で投与することができ、または1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)など、1日あたり複数回の用量へと分割することができる。加えて、投与は、連続的(すなわち、連続した日数間で毎日、または毎日)または間欠的に、例えば、周期で(すなわち、数日、数週間、または数か月間の休薬期を含む)あることができる。本明細書で使用する場合、「毎日」という用語は、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形などの治療用化合物が、各日に1回または1回超投与されることを意味するよう意図する。「連続的な」という用語は、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形などの治療用化合物が、少なくとも10日間〜52週間の中断されない期間、毎日投与されることを意味するよう意図する。本明細書で使用する場合の「間欠的な」または「間欠的に」という用語は、規則的なまたは不規則ないずれかの間隔で停止及び開始することを意味するよう意図する。例えば、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の間欠的投与は、1週間当たり1〜6日間の投与、周期における投与(例えば、2〜8週間の連続した毎日の投与に次ぐ、最長1週間の投与なしの休薬期)、または交互の日での投与である。本明細書で使用する場合の「周期化」という用語は、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形などの治療用化合物が、毎日または持続的に投与されるが、休薬期を伴うことを意味するよう意図する。ある特定の実施形態において、休薬期は、治療期と同じ長さである。他の実施形態において、休薬期は、治療期とは異なる長さを有する。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
いくつかの実施形態において、投与頻度は、ほぼ日用量〜ほぼ月間用量の範囲である。ある特定の実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、隔日に1回、1週間に2回、毎週1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、または4週間ごとに1回である。一実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日1回投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日2回投与される。さらに別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日3回投与される。なおも別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日4回投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
ある特定の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1日〜6か月まで、1週間〜3か月間、1週間〜4週間、1週間〜3週間、または1週間〜2週間、1日1回投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1週間、2週間、3週間、または4週間、1日1回投与される。一実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、1週間、1日1回投与される。別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、2週間、1日1回投与される。さらに別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、3週間、1日1回投与される。なおも別の実施形態において、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形は、4週間、1日1回投与される。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
また本明細書に提供するのは、バイオマーカー(例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3)を用いた、治療用化合物に対する患者の応答性の、または治療用化合物の効能の予測方法またはモニター方法である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3レベルなど、予測因子または予後因子を用いた、癌(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、または白血病)に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の、治療用化合物に対する応答性の予測方法である。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、予測因子または予後因子としてバイオマーカー(例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、またはDDIT3)レベルを用いた治療用化合物による対象における癌(例えば、多発性骨髄腫、リンパ腫、または白血病)の治療の効能のモニター方法である。ある特定の実施形態において、本化合物は、化合物Cである。
したがって、さらに別の態様において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルが、参照試料から得たバイオマーカーのレベルと比較して変化している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること、
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
さらに別の態様において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルが、参照試料から得たバイオマーカーのレベルと比較して変化している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
本明細書に提供する方法に関するいくつかの実施形態において、癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与することは、インビトロで実施する。他の実施形態において、癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与することは、インビボで実施する。一実施形態において、当該細胞は、当該化合物とある時間、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、または55分、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間、あるいは2、3、またはそれより長い日数接触する。他の実施形態において、当該細胞は、癌に罹患している(または罹患していると疑われる)対象から得る。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、試料中のバイオマーカーのレベルは、参照試料から得たバイオマーカーのレベルよりも高い。
本明細書に提供する種々の方法に関する他の実施形態において、試料中のバイオマーカーのレベルは、参照試料から得たバイオマーカーのレベルよりも低い。
さらに別の態様において、本明細書に提供するのは、癌に罹患している対象を治療する上での治療用化合物の効能のモニター方法であって:
(a)治療用化合物を癌に罹患している対象へ投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定すること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルを、参照試料から得たバイオマーカーのレベルと比較し、ここで、参照と比較したレベルの変化は、対象における癌を治療する上で、治療用化合物の効能を示すこと
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ、(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、参照と比較して高いレベルは、対象における癌を治療する上での治療用化合物の効能を示す。
他の実施形態において、参照と比較して低いレベルは、対象における癌を治療する上での治療用化合物の効能を示す。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、本方法は、治療有効量の第二の活性のある作用因子または支持療法を投与することをさらに含む。第二の活性のある作用因子は、大分子(例えば、タンパク質)または小分子(例えば、合成の無機分子、有機金属分子、または有機分子)であることができる。いくつかの実施形態において、第二の活性のある作用因子は、造血性増殖因子、サイトカイン、抗癌薬、抗生物質、cox−2阻害薬、免疫調節薬、免疫抑制薬、副腎皮質ステロイド、癌抗原若しくはその薬理学的に活性のある突然変異体へ特異的に結合する治療用抗体、またはこれらの誘導体である。
いくつかの実施形態において、第二の活性のある作用因子は、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形の投与と関係した有害作用を緩和することのできる小分子である。多くの小分子の第二の活性のある作用因子は、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形と併用投与した場合(例えば、前、後、または同時に)、相乗効果を提供することができると考えられている。小分子の第二の活性のある作用因子の例としては、抗癌薬、抗生物質、免疫抑制薬、及びステロイドが挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、参照は、治療用化合物を対象へ投与することの前に対象から得た対照試料を用いることによって調製し、対照試料は、試料と同じ源に由来する。本明細書に提供する種々の方法に関する他の実施形態において、参照は、癌に罹患していない健常対象から得た対照試料を用いることによって調製し、対照試料は、試料と同じ源に由来する。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、癌は、固形癌及び血液由来の癌である。いくつかの実施形態において、癌は、固形癌である。いくつかの実施形態において、固形癌は、転移性である。いくつかの実施形態において、固形癌は、肝細胞癌、黒色腫、前立腺癌、卵巣癌、または膠芽腫である。いくつかの実施形態において、癌は、血液由来の腫瘍である。ある実施形態において、血液由来の腫瘍は、転移性である。本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、癌は、MMである。ある特定の実施形態において、癌は、白血病である。本明細書に提供する癌には、CLL、CML、ALL、またはAMLなどの種々のタイプの白血病を含む。具体的な実施形態において、白血病はAMLである。具体的な実施形態において、白血病は、従来の療法に対して再発性、難治性、または耐性である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供する癌は、NHLを含むがこれに限定しないリンパ腫である。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する癌は、DLBCLを含むがこれに限定しないNHLである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、種々のタイプの癌を治療、予防、または管理することを包含する。一実施形態において、本明細書に提供する方法は、治療有効量の式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を投与することによって、CLL、CML、ALL、またはAMLなどの種々のタイプの白血病を治療、予防、または管理することを包含する。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、対象における急性白血病を治療、予防、または管理することを包含する。いくつかの実施形態において、急性白血病は、未分化型AML(M0)、骨髄芽球性白血病(M1)、骨髄芽球性白血病(M2)、前骨髄球性白血病(M3またはM3バリアント[M3V])、骨髄単球性白血病(M4または好酸球性M4バリアント[M4E]、単球性白血病(M5)、赤白血病(M6)、及び巨核芽球性白血病(M7)を含むがこれらに限定しないAMLである。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、未分化型AML(M0)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄芽球性白血病(M1)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄芽球性白血病(M2)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、前骨髄球性白血病(M3またはM3バリアント[M3V])である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、骨髄単球性白血病(M4または好酸球性M4バリアント[M4E])である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、単球性白血病(M5)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、赤白血病(M6)である。一実施形態において、急性骨髄性白血病は、巨核芽球性白血病(M7)である。したがって、対象におけるAMLの治療方法、予防方法、または管理方法は、対象へ、急性骨髄性白血病を単独であるいは第二の活性のある作用因子と併用して治療、予防、あるいは管理するのに有効な量の本明細書に提供する化合物あるいはその鏡像異性体若しくは鏡像異性体の混合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、AMLを治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、対象におけるALLを治療、予防、または管理することを包含する。いくつかの実施形態において、ALLには、骨髄(B細胞)、胸腺(T細胞)、及びリンパ節の芽細胞において生じる白血病を含む。急性リンパ性白血病は、仏米英(FAB)形態学的分類スキームによって、L1−成熟期出現リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)、L2−未成熟及び多形性の(種々の形状の)リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)、及びL3−リンパ芽球(B細胞またはバーキット細胞)と分類することができる。一実施形態において、ALLは、骨髄(B細胞)の芽細胞において生じる。一実施形態において、ALLは、胸腺(T細胞)において生じる。一実施形態において、ALLは、リンパ節において生じる。一実施形態において、ALLは、成熟期出現リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)を特徴とするL1型である。一実施形態において、ALLは、未成熟及び多形性の(種々の形状の)リンパ芽球(T細胞またはプレB細胞)を特徴とするL2型である。一実施形態において、ALLは、リンパ芽球(B細胞またはバーキット細胞)を特徴とするL3型である。ある特定の実施形態において、ALLは、T細胞白血病である。一実施形態において、T細胞白血病は、末梢T細胞白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、T細胞リンパ芽球性白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、皮膚T細胞白血病である。別の実施形態において、T細胞白血病は、成人T細胞白血病である。したがって、対象におけるALLの治療方法、予防方法、または管理方法は、対象へ、単独でまたは第二の活性のある作用因子と併用してALLを治療、予防、または管理するのに有効な量の本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、ALLを治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、対象におけるCMLを治療、予防、または管理することを包含する。当該方法は、対象へ、単独でまたは第二の活性のある作用因子と併用して、慢性骨髄性白血病を治療、予防、または管理するのに有効な量の本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、CMLを治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、対象におけるCLLを治療、予防、または管理することを包含する。当該方法は、対象へ、単独でまたは第二の活性のある作用因子と併用して、慢性リンパ性白血病を治療、予防、または管理するのに有効な量の本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、CLLを治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、治療有効量の式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形、あるいはその鏡像異性体若しくは鏡像異性体の混合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、互変異性体若しくはラセミ混合物を、リンパ腫に罹患している患者へ、単独でまたは第二の活性のある作用因子と併用して投与することを含む、NHLを含むリンパ腫の治療方法、予防方法、または管理方法である。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、リンパ腫を治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、DLBCLを含むがこれに限定しないNHLの治療方法または管理方法である。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、腎機能不全に罹患している患者における疾患の治療方法、予防方法、または管理方法である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、腎機能不全に罹患している患者における癌の治療方法、予防方法、または管理方法である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、疾患、加齢、または他の患者因子によるがこれらに限定しない腎機能不全に罹患している患者に適した用量調整の提供方法である。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、治療有効量の式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形、あるいはその鏡像異性体若しくは鏡像異性体の混合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、互変異性体若しくはラセミ混合物を単独でまたは第二の活性のある作用因子と併用して、腎機能不全とともに再発性/難治性MMに罹患している患者へ投与することを含む、腎機能不全またはその症状に罹患している患者における再発性/難治性MMを含むMMの治療方法、予防方法、または管理方法である。いくつかの実施形態において、当該方法は、対象へ、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を、腎機能不全に罹患している患者における再発性/難治性MMを治療、予防、または管理するのに有効な量の第二の活性のある作用因子と併用して投与するステップを含む。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、ATF3、ATF4、ATF6、BAD、BID、BIP、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、CK1a、DDIT3、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、eEF1α、EIF2a、FADD、FAS、GADD45A、HSPA5、HYOU1、IKZF1、IKZF3、IRE1、Mcl−1、PABP1、PARP、PERK、PPP1R15A、eRF1、eRF3a、eRF3b、eRF3c、SEC24D、TNFRSF1A、TNFRSF1B、TNFRSF10B、及びXBP1からなる群から選択される。本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3からなる群から選択される。
具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3cである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、IKZF1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、IKZF3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、CK1aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PABP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、BIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、修飾されていないBIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、C末端が修飾されているBIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、KDEL抗体によって認識することのできない、C末端が修飾されたBIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、BIPの修飾されていないC末端を認識するBIP抗体によって認識することのできない、C末端が修飾されたBIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、KDEL抗体及びBIPの修飾されていないC末端を認識するBIP抗体の両方によって認識することのできない、C末端が修飾されたBIPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eEF1αである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PERKである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されていないPERKである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されたPERKである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EIF2aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されていないEIF2aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されたEIF2aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF4である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF3のスプライシングバリアントである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、DDIT3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PPP1R15Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF10Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、GADD45Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF1Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF1Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、FASである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、FADDである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、IRE1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されていないIRE1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されたIRE1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、XBP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、SEC24Dである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、DNAJB9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM2である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、HYOU1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF6である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、HSPA5である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ8である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、切断されたカスパーゼ8である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、BIDである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、切断されたカスパーゼ9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、切断されたカスパーゼ3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PARPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ7である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、切断されたカスパーゼ7である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、Mcl−1である。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、BADである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されていないBADである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、リン酸化されたBAD(例えば、pS112−BAD)である。
いくつかの実施形態において、バイオマーカーのレベルは、化合物による治療に応じて低下する。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、eRF1、IKZF1、IKZF3、CK1a、BIP、Mcl−1、及びBADからなる群から選択され、バイオマーカーのレベルは、治療用化合物に応じて、参照と比較して低下する。
他の実施形態において、バイオマーカーのレベルは、化合物による治療に応じて上昇する。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、ATF4、ATF3、及びDDIT3からなる群から選択され、バイオマーカーのレベルは、治療用化合物に応じて、参照と比較して上昇する。他の実施形態において、バイオマーカーは、SEC24D、DNAJB9、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、EIF2a、PPP1R15A、GADD45A、TNFRSF1B、TNFRSF10B、切断型のカスパーゼ8、BID、切断型のカスパーゼ9、切断型のカスパーゼ3、切断型のカスパーゼ7、切断されたPARP、FAS、及びFADDからなる群から選択され、バイオマーカーのレベルは、化合物による治療に応じて上昇する。
本明細書に提供する種々の方法に関するある特定の実施形態において、バイオマーカーは、例えば、タンパク質間相互作用(例えば、ある特定のCRBN基質またはその下流のエフェクター)、または種々の細胞経路(例えば、シグナル伝達経路)を通じて、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響するタンパク質である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、CRBN関連タンパク質(CAP)である。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質のmRNAである。他の実施形態において、バイオマーカーは、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質のcDNAである。
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;及び
(d)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること、
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象に由来する試料へ、治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;
(d)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、癌の治療方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;
(c)対象の試料中のバイオマーカーのレベルが、参照レベルと比較して変化している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること;及び
(d)治療用化合物に対して応答する可能性があると診断した対象へ、治療有効量の治療用化合物を投与すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルが、参照試料から得たバイオマーカーのレベルと比較して変化している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること、
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルが、参照試料から得た前記バイオマーカーのレベルと比較して低下している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物による対象における癌の治療の効能のモニター方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のバイオマーカーのレベルを判定し、ここで、バイオマーカーはCAPであること;
(d)試料中のバイオマーカーのレベルを、参照試料から得たバイオマーカーのレベルと比較し、ここで、参照と比較して変化したレベルは、対象における癌を治療する上で治療用化合物の効能を示すこと
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、CAPは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、及びCK1aからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、及びeRF3cなどのeRF3ファミリーのメンバーである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3aである。別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3bである。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3cである。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、IKZF1である。さらに別の実施形態において、バイオマーカーは、IKZF3である。さらに別の実施形態において、バイオマーカーは、CK1aである。他の実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、及びCK1aによって影響される細胞経路の結合パートナー、下流エフェクターまたは当該細胞経路における因子である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF1など、eRF3aの結合パートナーである。
実施例に示すように、eRF3a、eRF3b、またはeRF3cなど、eRF3ファミリーのメンバーのレベルは、化合物Cによる治療に応じて、参照と比較して低下する。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRG3b、及びeRF3cなど、eRF3ファミリーのメンバーであり、バイオマーカーのレベルは、化合物Cによる処理に応じて低下する。したがって、本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3cまたはそれらにより影響されるタンパク質(または因子)であり、ここで、バイオマーカーのレベルは、参照と比較して低下する。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(d)対象の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルが、参照レベルと比較して低下している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象に由来する試料へ、治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(d)対象の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルが、参照レベルと比較して低下している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、癌の治療方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(c)対象の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルが、参照レベルと比較して低下している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること;及び
(d)治療用化合物に対して応答する可能性があると診断した対象へ、治療有効量の治療用化合物を投与すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(d)試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルが、参照試料から得たeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルと比較して低下している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること、
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(d)試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルが、参照試料から得たeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルと比較して低下している場合、対象を、癌を治療用化合物で治療することに対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物による対象における癌の治療の効能のモニター方法であって:
(a)治療用化合物を癌に罹患している対象へ投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを判定すること;
(d)試料中のeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルを、参照試料から得たeRF3a、eRF3b、またはeRF3cのレベルと比較し、ここで、参照と比較して低下したレベルは、対象における癌を治療する上で、治療用化合物の効能を示すこと
を含む、当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3aであり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3aであり、治療用化合物は化合物Cである。
別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3bであり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3bであり、治療用化合物は化合物Cである。
別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3cであり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはeRF3cであり、治療用化合物は化合物Cである。
これらのeRF3ファミリーのメンバーの下方調節は結果的に、とりわけ、タンパク質のミスフォールディング及び/または凝集、タンパク質の誤配置、ならびにタンパク質の機能の直接的な変化を生じる。影響されるある細胞経路は、粗面小胞体(ER)と関連した細胞ストレス応答である小胞体ストレス応答(UPR)である。したがって、UPRまたはその下流経路に関与する因子またはタンパク質は、本開示によるバイオマーカーとして使用することができる。UPRと関連する経路には、PERK関連シグナル伝達経路及び関連するアポトーシス経路、XBP1関連シグナル伝達経路、ならびにATF6関連シグナル伝達経路を含むが、これらに限定しない。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、ERストレス経路における機能を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、UPR経路における機能を有する。ある特定の実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、PERK関連シグナル伝達経路における機能を有する。他の実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、XBP1関連シグナル伝達経路における機能を有する。さらに他の実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、ATF6関連シグナル伝達経路における機能を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、FAS/FADDシグナル伝達及びアポトーシス経路における機能を有する。
例えば、実施例において示すように、PERK関連シグナル伝達経路におけるタンパク質のレベルは、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、及びFADDなど、化合物Cによる処理に応じて変化する。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するバイオマーカーは、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、及びFADDからなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PERKである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EIF2aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF4である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、DDIT3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PPP1R15Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF10Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、GADD45Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF1Aである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、TNFRSF1Bである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、FASである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、FADDである。
本明細書に提供する種々の方法に関する他の実施形態において、バイオマーカーは、PERK関連シグナル伝達経路における機能を有する因子の群から選択される。いくつかの実施形態において、PERK関連シグナル伝達経路に関与するバイオマーカーは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象を識別すること、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性を予測すること、治療用化合物を用いた対象における癌の治療の効能をモニターすること、あるいは癌を治療することに使用する。
いくつかのより具体的な実施形態において、PERK関連シグナル伝達経路に関与するバイオマーカーは、ATF4、ATF3、またはDDIT3からなる群から選択され、ここで、バイオマーカーのレベルは、参照と比較して上昇する。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(d)対象の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルが、参照レベルと比較して上昇している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であり、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象の識別方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(d)対象の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルが、参照レベルと比較して上昇している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、癌の治療方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(c)対象の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルが、参照レベルと比較して上昇している場合、対象を、治療用化合物に対して応答する可能性があると診断すること;及び
(d)治療用化合物に対して応答する可能性があると診断した対象へ、治療有効量の治療用化合物を投与すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(d)試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルが、参照試料から得たATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルと比較して上昇している場合、対象を、治療用化合物による癌の治療に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性の予測方法であって:
(a)癌に罹患している対象から試料を得ること;
(b)癌に罹患している対象由来の試料へ治療用化合物を投与すること;
(c)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(d)試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルが、参照試料から得たATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルと比較して上昇している場合、対象を、治療用化合物を用いた癌の治療に対して応答する可能性があると診断すること
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、本明細書に提供するのは、治療用化合物を用いた対象における癌の治療の効能のモニター方法であって:
(a)癌に罹患している対象へ治療用化合物を投与すること;
(b)対象から試料を得ること;
(c)対象由来の試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを判定すること;
(d)試料中のATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルを、参照試料から得たATF4、ATF3、またはDDIT3のレベルと比較し、ここで、参照と比較して高いレベルは、対象における癌を治療する上で治療用化合物の効能を示すこと
を含む当該方法であって;
ここで、治療用化合物は、式I:
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は、(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
1つの具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF4であり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF4であり、治療用化合物は化合物Cである。
具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF3であり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはATF3であり、治療用化合物は化合物Cである。
別の具体的な実施形態において、バイオマーカーはDDIT3であり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。具体的な実施形態において、バイオマーカーはDDIT3であり、治療用化合物は化合物Cである。
他の実施形態において、バイオマーカーは、アポトーシス経路における機能を有する。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、BID、カスパーゼ9、PARP、Mcl−1、及びpS112−BADからなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ3である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ7である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ8である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、BIDである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、カスパーゼ9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、PARPである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、Mcl−1である。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、pS112−BADである。
いくつかの実施形態において、アポトーシス経路に関与するバイオマーカーは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象を識別すること、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性を予測すること、治療用化合物を用いた対象における癌の治療の効能をモニターすること、あるいは癌を治療することに使用する。
他の実施形態において、バイオマーカーは、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1など、XBP関連経路における機能を有する。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1からなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、IRE1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、XBP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、SEC24Dである。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、DNAJB9である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM2である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、HYOU1である。いくつかの実施形態において、XBP1関連経路に関与するバイオマーカーは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象を識別すること、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性を予測すること、治療用化合物を用いた対象における癌の治療の効能をモニターすること、あるいは癌を治療することに使用する。
さらに他の実施形態において、バイオマーカーは、ATF6、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5など、ATF6関連経路におけるタンパク質である。したがって、いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、ATF6、XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5からなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF6である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、XBP1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、EDEM2である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、HYOU1である。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、HSPA5である。いくつかの実施形態において、ATF6関連経路に関与するバイオマーカーは、治療用化合物に対して応答する可能性がある、癌に罹患している対象を識別すること、治療用化合物に対する、癌に罹患しているまたは罹患していると疑われる対象の応答性を予測すること、治療用化合物を用いた対象における癌の治療の効能をモニターすること、あるいは癌を治療することに使用する。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、バイオマーカーのレベルは、バイオマーカーのタンパク質レベルを判定することによって測定する。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、試料内のタンパク質をバイオマーカータンパク質へ免疫特異的に結合する第一の抗体と接触させることを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法はさらに、(i)第一の抗体へ結合したバイオマーカータンパク質を、検出可能な標識を有する第二の抗体と接触させ、ここで、第二の抗体は、バイオマーカータンパク質へ免疫特異的に結合し、かつこの中で第二の抗体は、第一の抗体とは異なる、バイオマーカータンパク質上のエピトープへ免疫特異的に結合すること、(ii)バイオマーカータンパク質へ結合した第二の抗体の存在を検出すること、及び(iii)第二の抗体における検出可能な標識の量を基にして、バイオマーカータンパク質の量を判定することを含む。他の実施形態において、本明細書に提供する方法はさらに、第一の抗体へ結合したバイオマーカータンパク質を、検出可能な標識を有する第二の抗体と接触させることを含む。他の実施形態において、本明細書に提供する方法はさらに、(i)第一の抗体へ結合したバイオマーカータンパク質を、検出可能な標識を有する第二の抗体と接触させ、ここで、第二の抗体は、第一の抗体へ免疫特異的に結合すること、(ii)第一の抗体へ結合した第二の抗体の存在を検出すること、及び(iii)第二の抗体における検出可能な標識の量を基にして、バイオマーカータンパク質の量を判定することを含む。
本明細書に提供する種々の方法に関する他の実施形態において、バイオマーカーのレベルは、バイオマーカーのmRNAレベルを判定することによって測定する。
本明細書に提供する種々の方法に関するさらに他の実施形態において、バイオマーカーのレベルは、バイオマーカーのcDNAレベルを判定することによって測定する。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物は、以下の第5.7節において説明する化合物である。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、治療用化合物は、式I
の化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形であって、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;または
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
いくつかの実施形態において、治療用化合物は、
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、治療用化合物は、
からなる群から選択される。
具体的な実施形態において、治療用化合物は、1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)尿素
またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形である。
いくつかの実施形態において、治療用化合物は化合物Cであり、癌は、MM、リンパ腫、または白血病である。一実施形態において、癌はMMである。具体的な実施形態において、癌はリンパ腫である。いくつかの実施形態において、癌は白血病である。別の具体的な実施形態において、白血病は、CLL、CML、ALL、またはAMLである。一実施形態において、白血病はAMLである。
(5.3.バイオマーカーの検出方法及び定量方法)
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質など、生物試料由来のバイオマーカーのタンパク質レベルの検出方法及び定量方法であって、試料内のタンパク質を、バイオマーカータンパク質へ免疫特異的に結合する第一の抗体と接触させることを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法はさらに、(i)第一の抗体へ結合したバイオマーカータンパク質を、検出可能な標識を有する第二の抗体と接触させ、ここで、第二の抗体は、バイオマーカータンパク質へ免疫特異的に結合し、かつここで、第二の抗体は、第一の抗体とは異なる、バイオマーカータンパク質上のエピトープへ免疫特異的に結合すること、(ii)バイオマーカータンパク質へ結合した第二の抗体の存在を検出すること、及び(iii)第二の抗体における検出可能な標識の量を基にして、バイオマーカータンパク質の量を判定することを含む。他の実施形態において、本明細書に提供する方法はさらに、(i)第一の抗体へ結合したバイオマーカーを、検出可能な標識を有する第二の抗体と接触させ、ここで、第二の抗体は、第一の抗体へ免疫特異的に結合すること、(ii)第一の抗体へ結合した第二の抗体の存在を検出すること、及び(iii)第二の抗体における検出可能な標識の量を基にして、バイオマーカータンパク質の量を判定することを含む。
本明細書に提供する種々の方法に関するいくつかの実施形態において、本方法は、CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質など、バイオマーカーのレベルを判定するための二重染色免疫組織化学的性質を用いることを含む。二重染色免疫組織化学アッセイにおいて、本明細書に提供するバイオマーカー及び別の癌バイオマーカーは、本明細書に提供するバイオマーカーを標的にする第一の標識された抗体及び癌バイオマーカーを標的にする第二の標識された抗体を用いて、同時に検出する。このようなアッセイは、本明細書に提供するバイオマーカーを検出及び測定するための特異性、正確性、及び感度を改善することができる。いくつかの実施形態において、癌バイオマーカーは、リンパ腫バイオマーカーである。他の実施形態において、癌バイオマーカーは、NHLバイオマーカーである。ある特定の実施形態において、癌バイオマーカーは、DLBCLバイオマーカーである。いくつかの実施形態において、癌バイオマーカーは、MMバイオマーカーである。他の実施形態において、癌バイオマーカーは、白血病バイオマーカーである。さらに他の実施形態において、癌バイオマーカーは、AMLバイオマーカーである。
したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法は、(i)試料内のタンパク質を本明細書に提供するバイオマーカーへ免疫特異的に結合する第一の抗体と接触させ、(ii)試料内のタンパク質を癌バイオマーカーに免疫特異的に結合する第二の抗体(第二の抗体は、第二の検出可能な標識とカップリングしていること)と接触させ、(iii)タンパク質へ結合した第一の抗体及び第二の抗体の存在を検出すること、ならびに(iv)第一の抗体における検出可能な標識の量を基に、本明細書に提供するバイオマーカーのレベルを判定し、かつ第二の抗体における検出可能な標識の量を基に、癌バイオマーカーのレベルを判定することを含む。いくつかの実施形態において、癌バイオマーカーは、リンパ腫バイオマーカーである。他の実施形態において、癌バイオマーカーは、NHLバイオマーカーである。ある特定の実施形態において、癌バイオマーカーは、DLBCLバイオマーカーである。いくつかの実施形態において、癌バイオマーカーは、MMバイオマーカーである。他の実施形態において、癌バイオマーカーは、白血病バイオマーカーである。さらに他の実施形態において、癌バイオマーカーは、AMLバイオマーカーである。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、CRBNまたは本明細書に提供するバイオマーカーなど、生物試料由来のバイオマーカーのRNA(例えば、mRNA)レベルの検出方法及び定量方法であり、(a)試料からRNAを得ること、(b)RNAを、RNAにおける配列へ特異的に結合するプライマーと接触させて、当該RNAに相補的な配列を有する第一のDNA分子を生じること、(c)バイオマーカーをコードする遺伝子のセグメントに対応するDNAを増幅すること、及び(d)増幅したDNAの量を基に、バイオマーカーのRNAレベルを判定することを含む。
いくつかの実施形態において、バイオマーカー(複数可)は、CRBN、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3など、本明細書に提供する他のバイオマーカー(複数可)と併用して評価する。
本明細書に提供する種々の方法に関するある特定の実施形態において、ステップのうちの2つ以上は、連続して実施する。本明細書に提供する方法に関する他の実施形態において、ステップのうちの2つ以上は、並行して実施する(例えば、同時に)。
eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、PABP1、eRF1、BIP、eEF1α、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、BID、PARP、Mcl−1及びBAD、またはこれらの組み合わせなど、バイオマーカーのタンパク質レベルの検出方法及び定量方法のために本明細書に提供する例示的なアッセイは、ウェスタンブロット分析及び酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)(例えば、サンドイッチELISA)などのイムノアッセイである。eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、PABP1、eRF1、BIP、eEF1α、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、BID、PARP、Mcl−1及びBAD、またはこれらの組み合わせなど、バイオマーカーのRNAレベルの検出方法及び定量方法のために本明細書に提供する例示的なアッセイは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、例えば、定量的RT−PCR(qRT−PCR)である。
CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質(例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3)、あるいはこれらの組み合わせなど、バイオマーカーのタンパク質レベルの検出方法及び定量方法のために本明細書に提供する例示的なアッセイは、ウェスタンブロット分析及び酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)(例えば、サンドイッチELISA)などのイムノアッセイである。CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質(例えば、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3)、あるいはこれらの組み合わせなど、バイオマーカーのRNAのレベルの検出方法及び定量方法のために本明細書に提供する例示的なアッセイは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、例えば、定量的RT−PCR(qRT−PCR)である。
(5.4.対象及び試料)
ある特定の実施形態において、本明細書に提供する種々の方法は、対象または個体(例えば、患者)由来の試料(例えば、生物試料)を使用する。対象は、癌(例えば、リンパ腫、MM、または白血病)に罹患している患者などの患者であることができる。対象は、哺乳類動物、例えば、ヒトであることができる。対象は、雄または雌であることができ、成体、子供、または幼児であることができる。試料は、癌(例えば、リンパ腫、MM、または白血病)の活動期中の時に、または癌(例えば、リンパ腫、MM、または白血病)が不活性である場合に、分析することができる。ある特定の実施形態において、対象由来の1つを超える試料を得ることができる。
ある実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する試料は、対象由来の体液を含む。体液の非限定例としては、血液(例えば、全血)、血漿、羊水、房水、胆汁、耳垢、カウパー腺液、尿道球腺液、乳び、び粥、女性射精液(female ejaculate)、間質液、リンパ液、経血、母乳、粘液、胸水、膿、唾液、皮脂、精液、血清、汗、涙、尿、膣分泌液、嘔吐物、水、糞便、体内液(脳及び脊髄を取り囲んでいる脳脊髄液を含む)、滑液、細胞内液(細胞内部の流体)、及び硝子体液(眼球内部の流体)が挙げられる。いくつかの実施形態において、試料は、血液試料である。血液試料は、例えば、Innis et al,eds.,PCR Protocols(Academic Press,1990)において説明されるような従来技術を用いて得ることができる。白血球は、従来技術または市販のキット、例えば、RosetteSep kit(Stein Cell Technologies、カナダ、バンクーバー市)を用いて血液試料から分離することができる。白血球の下位集団、例えば、単核細胞、B細胞、T細胞、単球、顆粒球、またはリンパ球は、従来技術、例えば、磁気細胞分離(MACS)(Miltenyi Biotec、カリフォルニア州オーバーン市)または蛍光標示式細胞分取(FACS)(Becton Dickinson、カリフォルニア州サンノゼ市)を用いてさらに単離することができる。
一実施形態において、血液試料は、約0.1mL〜約10.0mL、約0.2mL〜約7mL、約0.3mL〜約5mL、約0.4mL〜約3.5mL、または約0.5mL〜約3mLである。別の実施形態において、血液試料は、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.5、約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、約5.0、約6.0、約7.0、約8.0、約9.0、または、約10.0mLである。
いくつかの実施形態において、本方法において使用する試料は、生検(例えば、腫瘍生検)を含む。生検は、いずれかの器官または組織、例えば、皮膚、肝臓、肺、心臓、結腸、腎臓、骨髄、歯、リンパ節、毛髪、脾臓、脳、乳房、または他の器官に由来することができる。当業者によって公知のいずれかの生検技術は、対象から試料を単離するために使用することができ、例えば、切開生検、針生検(close biopsy)、コア生検、切除生検、摘出生検、または穿刺吸引細胞診である。
一実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する試料は、対象が疾患または障害のための治療を受ける前に、対象から得る。別の実施形態において、試料は、対象が疾患または障害のための治療を受けている間に対象から得る。別の実施形態において、試料は、対象が疾患または障害のための治療を受けた後に対象から得る。種々の実施形態において、治療は、化合物(例えば、下記の第5.7節において提供する化合物)を対象へ投与することを含む。
(5.4.細胞のタイプ)
ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する試料は、癌(例えば、リンパ腫、MM、または白血病)細胞など、複数の細胞を含む。このような細胞には、いずれかのタイプの細胞、例えば、幹細胞、血球(例えば、末梢血単核細胞)、リンパ球、B細胞、T細胞、単球、顆粒球、免疫細胞、または癌細胞を含む。
B細胞(Bリンパ球)には、例えば、血漿B細胞、記憶B細胞、B1細胞、B2細胞、辺縁体B細胞、及び濾胞性B細胞を含む。B細胞は、免疫グロブリン(抗体)及びB細胞受容体を発現することができる。
具体的な細胞集団は、市販の抗体(例えば、Quest Diagnostic(カリフォルニア州サン・フアン・カピストラーノ地区)製抗体またはDako(デンマーク)製抗体)の組み合わせを用いて得ることができる。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法における細胞は、PBMCである。ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する試料は、疾患組織由来、例えば、癌(例えば、リンパ腫、MM、または白血病)に罹患している個体由来である。ある実施形態において、本明細書に提供する方法は、健常個体由来の細胞における遺伝子再構成を検出するのに有用である。ある特定の実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する細胞数は、単一の細胞から約109個の細胞に及ぶことができる。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する方法において使用する細胞数は、約1×104個、約5×104個、約1×105個、約5×105個、約1×106個、約5×106個、約1×107個、約5×107個、約1×108個、約5×108個、または約1×109個である。
対象から収集した細胞の数及びタイプは、例えば、フローサイトメトリー、細胞選別、免疫細胞化学(例えば、組織特異的または細胞マーカー特異的抗体を用いた染色)、蛍光標示式細胞分取(FACS)、磁気細胞分取(MACS)などの標準的な細胞検出技術を用いて細胞表面マーカーの変化を測定することによって、光学顕微鏡若しくは共焦点顕微鏡を用いて細胞の形態を検討することによって、及び/またはPCR及び遺伝子発現特性など、当該技術分野で周知の技術を用いて遺伝子発現の変化を測定することによってモニターすることができる。これらの技術は、1つ以上の特定のマーカーに対して陽性である細胞を識別するためにも使用することができる。
ある特定の実施形態において、細胞の部分集合は、本明細書に提供する方法において使用する。細胞の特定の集団の選別方法及び単離方法は、当該技術分野で周知であり、細胞の大きさ、形態、または細胞内若しくは細胞外マーカーを基にすることができる。このような方法には、フローサイトメトリー、フロー選別、FACS、磁気細胞選別などのビーズ系分離、大きさを基にした分離(例えば、ふるい、障害物のアレイ、またはフィルタ)、マイクロ流体デバイスにおける選別、抗体系分離、沈降、アフィニティ吸着、アフィニティ抽出、密度勾配遠心分離、レーザーキャプチャー法などを含むが、これらに限定しない。蛍光標示式細胞分取(FACS)は、細胞を含む粒子を、粒子の蛍光特性を基に分離するための周知の方法である(Kamarch,Methods Enzymol.1987,151:150〜165)。個々の粒子における経口部分のレーザー励起は結果的に、混合物から陽性粒子及び陰性粒子を電磁的に分離させるわずかな帯電を生じる。一実施形態において、細胞表面マーカー特異的抗体またはリガンドは、異なる蛍光標識を用いて標識する。細胞は、使用する抗体へ結合する能力を基にした細胞の分離を可能にする細胞分取装置を通じて処理される。FACSで分取した粒子は、96穴または384穴のプレートの個々のウェルへと直接入れて、分離及びクローン化を容易にし得る。
一実施形態において、RNA(例えば、mRNA)またはタンパク質は、腫瘍から精製し、バイオマーカーの存在または非存在は、遺伝子またはタンパク質の発現分析によって測定する。ある特定の実施形態において、バイオマーカーの存在または非存在は、定量的リアルタイムPCR(qRT−PCR)、マイクロアレイ、フローサイトメトリー、または免疫蛍光によって測定する。他の実施形態において、バイオマーカーの存在または非存在は、ELISAまたは当該技術分野で公知の他の類似の方法によって測定する。
(5.5.試料中のmRNAレベルの検出方法)
mRNAレベルのいくつかの検出方法または定量方法は、当該技術分野で公知である。例示的な方法としては、ノーザンブロット、リボヌクレアーゼ保護アッセイ、PCRベースの方法、及びこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定しない。バイオマーカー(例えば、CRBNのmRNAまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質のmRNA、あるいはこれらの断片)のmRNA配列は、mRNA配列に少なくとも部分的に相補的なプローブを調製するために使用することができる。プローブは次に、PCRベースの方法、ノーザンブロッティング、ディップスティック・アッセイ、及びこれらに類するものなど、いずれかの適切なアッセイを用いて、試料中のmRNAを検出するのに使用することができる。
他の実施形態において、生物試料における化合物の活性について検査するための核酸アッセイは調製することができる。アッセイは典型的には、固相支持体及び当該支持体と接触する少なくとも1つの核酸を含有し、ここで、核酸は、バイオマーカー(例えば、CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質)のmRNAなど、患者における化合物による治療中に発現が変化したmRNAの少なくとも一部に対応する。本アッセイは、試料中のmRNAの発現変化を検出するための手段も有することができる。
本アッセイ法は、所望のmRNA情報のタイプに応じて変化することができる。例示的な方法としては、ノーザンブロット及びPCRベースの方法(例えば、qRT−PCR)が挙げられるが、これらに限定しない。qRT−PCRなどの方法は、試料中のmRNAの量を正確に定量することもできる。
いずれかの適切なアッセイプラットフォームは、試料中のmRNAの存在を判定するために使用することができる。例えば、アッセイは、ディップスティック、膜、チップ、ディスク、試験紙、フィルタ、ミクロスフェア、スライド、多重穴プレート、または光ファイバーの形態であり得る。アッセイ系は、mRNAに対応する核酸が付着した固相支持体を有していることがある。固相支持体は、例えば、プラスチック、シリコン、金属、樹脂、ガラス、膜、粒子、沈殿物、ゲル、ポリマー、シート、球、多糖、毛細管、薄膜、プレート、またはスライドを含むことがある。アッセイ構成要素は、mRNAを検出するためのキットとして、ともに調製及び包装することができる。
核酸は、所望の場合、標識したmRNAの集団を作製するために標識することができる。概して、試料は、当該技術分野で周知の方法を用いて(例えば、DNAリガーゼ、末端トランスフェラーゼを用いる、またはRNA骨格を標識することによるなど)標識することができる。例えば、Ausubel et al.,Short Protocols in Molecular Biology(Wiley & Sons,3rd ed.1995)、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor,N.Y.3rd ed.2001)を参照されたい。いくつかの実施形態において、試料は、蛍光標識で標識する。例示的な蛍光色素としては、キサンテン色素、フルオレセイン色素(例えば、フルオレセインイソチオシアナート(FITC)、6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、6 カルボキシ−2’,4’,7’,4,7−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン(JOE))、ローダミン色素(例えば、ローダミン110(R110)、N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA)、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、5−カルボキシローダミン6G(R6G5またはG5)、6−カルボキシローダミン6G(R6G6またはG6))、シアニン色素(例えば、Cy3、Cy5及びCy7)、Alexa色素(例えば、Alexa−fluor−555)、クマリン、ジエチルアミノクマリン、ウンベリフェロン、ベンズイミド色素(例えば、ヘキスト33258)フェナントリジン色素(例えば、テキサスレッド)、エチジウム色素、アクリジン色素、カルバゾール色素、フェノキサジン色素、ポルフィリン色素、ポリメチン色素、BODIPY色素、キノリン色素、ピレン、フルオレセインクロロトリアジニル、エオジン色素、テトラメチルローダミン、リサミン、ナフトフルオレセイン(Napthofluorescein)、及びこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定しない。
いくつかの実施形態において、mRNA配列は、本明細書に提供するバイオマーカーの少なくとも1つのmRNAを含む。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、PABP1、eRF1、BIP、eEF1α、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、BID、PARP、Mcl−1及びBADのmRNA、またはこれらの断片からなる群から選択される。
一実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3のmRNA、またはこれらの断片からなる群から選択される。一実施形態において、mRNAは、eRF3a mRNAである。別の実施形態において、mRNAは、eRF3b mRNAである。さらに別の実施形態において、mRNAは、eRF3c mRNAである。別の実施形態において、mRNAは、ATF4 mRNAである。なおも別の実施形態において、mRNAは、ATF3 mRNAである。他の実施形態において、mRNAは、DDIT3 mRNAである。核酸は、細胞または患者における化合物の処置の際に差次的に発現するmRNA配列の少なくとも一部に各々対応する、固相支持体上の特定の参照可能な位置に存在し得る。
典型的なmRNAアッセイ法は、1)表面結合型対象プローブを得るステップ、2)mRNAの集団を表面結合型プローブへ、特異的結合を準備するのに十分な条件下でハイブリッド形成するステップ、3)表面結合型プローブへ特異的に結合していない核酸を除去するためのハイブリッド形成後洗浄するステップ、及び4)ハイブリッド形成したmRNAを検出するステップを含有することができる。これらのステップの各々において使用する試薬及びそれらの使用条件は、特定の適用に応じて変化し得る。
ハイブリッド形成は、所望のようなストリンジェンシーにおいて変化し得る適切なハイブリッド形成条件下で実施することができる。典型的な条件は、相補的な結合メンバー間で、すなわち、試料中の表面結合型対象プローブと相補的mRNAの間で固相表面上でプローブ/標的複合体を生じるのに十分である。ある特定の実施形態において、ストリンジェントなハイブリッド形成条件が採用され得る。
ハイブリッド形成は典型的には、ストリンジェントなハイブリッド形成条件下で実施する。標準的なハイブリッド形成技術(例えば、プローブに対する試料中の標的mRNA特異的な結合を準備するのに十分な条件下)は、Kallioniemi et al.,Science 1992,258:818〜821及び国際特許出願公開第WO93/18186号において説明されている。一般的な技術に対するいくつかの指針は入手可能であり、例えば、Tijssen,Hybridization with Nucleic Acid Probes,Parts I and II(Elsevier,Amsterdam 1993)である。インサイツハイブリッド形成に適した技術の説明については、Gall et al.,Meth.Enzymol.1981,21:470〜480、Angerer et al.,Genetic Engineering:Principles and Methods,Vol 7,pgs 43〜65(Plenum Press,New York,Setlow and Hollaender,eds.1985)を参照されたい。温度、塩濃度、ポリヌクレオチド濃度、ハイブリッド形成時間、洗浄条件のストリンジェンシー、及びこれらに類するものを含む、適切な条件の選択は、試料源、捕捉剤の同一性、期待される相補性の程度などを含む実験設計に依存するであろうし、当業者にとって通例の実験法として判断され得る。
当業者は、代替的だが同等なハイブリッド形成条件及び洗浄条件が、類似のストリンジェンシーの条件を提供するのに利用することができることを容易に認識するであろう。
mRNAハイブリッド形成手順の後、表面結合型ポリヌクレオチドは典型的には、結合していない核酸を除去するために洗浄する。洗浄は、いずれかの簡便な洗浄プロトコルを用いて実施され得、ここで、洗浄条件は典型的には、先に説明した通り、ストリンジェントである。プローブに対する標的mRNAのハイブリッド形成は次に、標準的な技術を用いて検出する。
PCRベースの方法など、他の方法も、CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質の発現を検出するために使用することができる。PCR法の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,927,024号において認めることができる。RT−PCR法の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,122,799号において認めることができる。蛍光インサイツPCRの方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,186,507号において説明されている。
いくつかの実施形態において、定量的逆転写PCR(qRT−PCR)は、RNA標的の検出及び定量化の両方に使用することができる(Bustin et al.,Clin.Sci.2005,109:365〜379)。qRT−PCRによって得た定量的な結果は概して、定性的なデータよりも情報価値がある。したがって、いくつかの実施形態において、qRT−PCRベースのアッセイは、細胞系アッセイ中のmRNAレベルを測定するのに有用であることができる。qRT−PCR法は、患者の治療をモニターするのにも有用である。qRT−PCRベースの方法の例は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,101,663号において認めることができる。
標準的な逆転写酵素PCR及びアガロースゲルによる分析とは対照的に、qRT−PCRは、定量的な結果を付与する。qRT−PCRの追加の利点は、使用が相対的に簡単かつ便利なことである。Applied Biosystems 7500などのqRT−PCR用機器は市販されており、TaqMan(登録商標)Sequence Detection Chemistryなどの試薬も市販されている。例えば、TaqMan(登録商標)Gene Expression Assaysは、製造元の説明書に従って使用することができる。これらのキットは、ヒト、マウス、及びラットのmRNA転写産物の迅速で信頼できる検出及び定量化のための事前に配合された遺伝子発現アッセイである。例示的なqRT−PCRプログラムは、例えば、50℃を2分間、95℃を10分間、95℃を15秒間に次いで、60℃で1分間を40サイクルである。
特定のアンプリコン蓄積と関係した蛍光シグナルが閾値(CTと呼ばれる)を交差するサイクル数を判定するために、データは、例えば、同等のCT相対的定量化算出法を用いる7500 Real−Time PCR System Sequence Detectionソフトウェア第1.3版を用いて分析することができる。この方法を用いて、結果は、発現レベルの倍数変化として表される。いくつかの実施形態において、閾値レベルは、ソフトウェアによって自動的に判定されるよう選択することができる。いくつかの実施形態において、閾値レベルは、ベースラインを上回るが増幅曲線の指数関数増殖領域内であるよう十分低く設定される。
(5.6.試料中のポリペプチドレベルまたはタンパク質レベルの検出方法)
いくつかのタンパク質検出方法及び定量方法は、CRBNまたはCRBNによって直接的に若しくは間接的に影響されるタンパク質などのバイオマーカーのレベルを測定するために使用することができる。何らかの適切なタンパク質定量方法を使用することができる。いくつかの実施形態において、抗体ベースの方法を使用する。使用することのできる例示的な方法としては、イムノブロッティング(ウェスタンブロット)、ELISA、免疫組織化学、フローサイトメトリー、サイトメトリービーズアレイ、質量分析、及びこれらに類するものが挙げられるが、それらに限定しない。ELISAのうちのいくつかのタイプは通常使用されており、これには直接的ELISA、間接的ELISA、及びサンドイッチELISAを含む。
いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、IKZF1、IKZF3、CK1a、PABP1、eRF1、BIP、eEF1α、PERK、EIF2a、ATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、TNFRSF10B、GADD45A、TNFRSF1A、TNFRSF1B、FAS、FADD、IRE1、XBP1、SEC24D、DNAJB9、EDEM1、EDEM2、HYOU1、ATF6、HSPA5、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、BID、PARP、Mcl−1、及びBADのタンパク質からなる群から選択される。ある特定の実施形態において、バイオマーカーは、CRBNによって直接的にまたは間接的に影響されるタンパク質である。一実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、eRF3c、ATF4、ATF3、及びDDIT3からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、バイオマーカーは、eRF3a、eRF3b、及びeRF3cからなる群から選択される。他の実施形態において、バイオマーカーは、ATF4、ATF3、及びDDIT3からなる群から選択される。具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3aである。別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3bである。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、eRF3cである。別の実施形態において、バイオマーカーは、ATF4である。なおも別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、ATF3である。さらに別の具体的な実施形態において、バイオマーカーは、DDIT3である。
(5.7.化合物)
本明細書に提供する種々の化合物は、1つ以上のキラル中心を含有し、鏡像異性体の混合物(例えば、ラセミ混合物)またはジアステレオマーの混合物として存在することができる。本明細書に提供する方法は、このような化合物の立体異性体的に純粋な形態及び当該形態の混合物の使用を包含する。例えば、特定の化合物の等量のまたは非等量の鏡像異性体を含む混合物は、本明細書に提供する方法において使用され得る。これらの異性体は、キラルカラムまたはキラル分離剤など、標準的な技術を用いて非対称的に合成または分離され得る。Jacques et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley−Interscience,New York,1981)、Wilen et al.,Tetrahedron 1977,33:2725〜2736、Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962)、Wilen,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions, p. 268 (Eliel,ed.,Univ. of Notre Dame Press,Notre Dame,IN,1972)を参照されたい。
いくつかの実施形態において、本発明は、式(I):
の化合物またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を包含し、式中:
XはCH
2またはC=Oであり;
YはOまたはSであり;
R
13は:(C
1〜C
10)アルキル;(C
1〜C
10)アルコキシ;
ハロゲン;シアノ;(C
1〜C
6)アルキレンジオキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルコキシ;それ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキル;若しくはそれ自体が1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C
1〜C
6)アルキルチオのうちの1つ以上で任意に置換された5〜10員のアリール若しくはヘテロアリールであり;かつ
R
14は、Hまたは(C
1〜C
6)アルキルである。
一実施形態において、XはCH2である。別の実施形態において、XはC=Oである。
一実施形態において、YはOである。別の実施形態において、YはSである。
一実施形態において、R13は、(C1〜C10)アルキルである。ある特定の具体的な実施形態において、R13は、(C1〜C6)アルキルである。ある特定の具体的な実施形態において、R13は、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルである。
一実施形態において、R13は、(C1〜C10)アルコキシである。
一実施形態において、R13は、シアノで任意に置換された5〜10員のアリールまたはヘテロアリールである。ある特定の具体的な実施形態において、R13は、シアノで任意に置換されたフェニルである。
一実施形態において、R13は、(C1〜C6)アルキレンジオキシで任意に置換された5〜10員のアリールまたはヘテロアリールである。ある特定の実施形態において、R13は、メチレンジオキシで任意に置換されたフェニルである。
一実施形態において、R13は、1つ以上のハロゲンで任意に置換された5〜10員のアリールまたはヘテロアリールである。ある特定の具体的な実施形態において、R13は、1つ以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルである。
別の実施形態において、R13は、それ自体1つ以上のハロゲンで任意に置換された(C1〜C6)アルキルまたは(C1〜C6)アルコキシで任意に置換された5〜10員のアリールまたはヘテロアリールである。ある特定の具体的な実施形態において、R13は、それ自体1、2、または3つのハロゲンで任意に置換されたメチルまたはメトキシで任意に置換されたフェニルである。
別の実施形態において、R13は、1つ以上のハロゲンでそれ自体任意に置換された(C1〜C6)アルキルチオで任意に置換された5〜10員のアリールまたはヘテロアリールである。
別の実施形態において、R14は、Hである。別の実施形態において、R14は、(C1〜C6)アルキルである。ある特定の具体的な実施形態において、R14は、メチルである。
先の実施形態からなる組み合わせはすべて、本発明によって包含される。
例として、以下に列挙するもの、すなわち、
またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形が挙げられるがこれらに限定しない。
他の例としては、以下に列挙するもの、すなわち、
またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形が挙げられるが、これらに限定しない。
具体的な実施形態において、治療用化合物は、1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)尿素
またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形である。
上述の詳細な説明及び添付の例は、単に実例であり、主題に関する制限としてとられるべきではない。開示した実施形態に対する種々の変更及び改変は、当業者に明白であろう。本明細書に提供する化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤、及び/または使用方法を含むがこれらに限定しないこのような変更及び改変は、本明細書の精神及び範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書で引用する米国特許及び刊行物は、参照により組み込まれる。
(5.8 医薬組成物)
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、式Iの化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、立体異性体、アイソトポログ、プロドラッグ、水和物、共結晶、包接化合物、若しくは多形を含む医薬組成物である。いくつかの実施形態において、本明細書に提供する医薬組成物は、治療有効量の本明細書に提供する化合物のうちの1つ以上及び医薬として許容し得る担体、希釈剤、または賦形剤を含有する。いくつかの実施形態において、本化合物は、組成物における単一の医薬有効成分として製剤化され得、または他の有効成分と組み合わせられ得る。ある特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物Cである。
本化合物は、経口、注射、舌下及び頬側、直腸、膣内、眼内、耳内、鼻内、吸入、噴霧、皮膚、または経皮など、異なる投与経路に適した医薬組成物へと製剤化することができる。典型的には、先に説明した化合物は、当該技術分野で周知の技術及び手順を用いて医薬組成物へと製剤化される(例えば、Ansel,Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms,(7th ed.1999)を参照されたい)。
本組成物において、1つ以上の化合物または医薬として許容し得る塩の有効濃度は、適切な医薬担体またはビヒクルと混合される。ある特定の実施形態において、組成物中の化合物の濃度は、投与の際に、固形癌及び血液由来の癌を含む癌の症状及び/または進行のうちの1つ以上を治療、予防、または緩解させる量の送達に有効である。
活性化合物は、治療する患者に及ぼす望ましくない副作用の非存在下で、治療上有用な効果を発揮するのに十分な量にある。治療有効濃度は、本明細書に説明するインビトロ及びインビボの系において本化合物を検査することによって経験的に判定され得、次いで、ヒトのための薬用量についてそこから外挿される。医薬組成物における活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、組織分布、不活性化、及び排泄率、本化合物の物理化学的特徴、投薬スケジュール、及び投与する量、ならびに当業者に公知の他の因子によるであろう。
医薬として治療活性のある化合物及びその塩は、単位剤形または多重剤形で製剤化及び投与される。本明細書で使用する場合の単位剤形は、ヒト及び動物の対象に適しかつ当該技術分野で公知のように個々に包装された、物理的に分離した単位を指す。各単位用量は、必要とされる医薬担体、ビヒクル、または希釈剤との関係で、所望の治療効果を生じるのに十分な治療活性のある化合物の規定量を含有する。単位剤形の例としては、アンプル及び注射器、及び個々に包装された錠剤またはカプセル剤が挙げられる。単位剤形は、その除または乗で投与され得る。多重剤形は、分離された単位剤形において投与されるための単一の容器において包装された複数の同一の単位剤形である。多重剤形の例としては、バイアル、錠剤若しくはカプセルのボトル、またはパイント瓶若しくはガロン瓶が挙げられる。すなわち、多重剤形とは、包装で分離されていない複数の単位剤形である。
治療の精確な薬用量及び持続期間は、治療中の疾患に応じ、公知の検査プロトコルを用いてまたはインビボ若しくはインビトロでの検査データからの外挿によって経験的に判断され得ることは理解される。濃度及び薬用量値は、緩解されることになっている容態の重症度とともに変化し得ることも留意されるべきである。さらに、いずれかの特定の対象について、個々の需要と組成物の投与または監督する人間の専門的な判断とによって、具体的な薬用量投与計画が経時的に調整されるべきであること、及び本明細書に示す濃度範囲が例示的であるに過ぎず、請求した組成物の範囲または実施を制限するよう意図するものではないことはさらに理解されることになっている。
経口投与について、医薬として許容し得る非毒性組成物は、通常採用される賦形剤、例えば、医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、セルロース誘導体、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム、またはサッカリンナトリウムのうちのいずれかの組み合わせによって形成される。このような組成物には、液剤、懸濁剤、錠剤、カプセル剤、散剤、持続放出製剤(インプラント及び微量封入した送達系などだがこれらに限定しない)、及び生分解性、生体適合性ポリマー(コラーゲン、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸、及びその他)を含む。これらの組成物の調製方法は、当業者に公知である。
非経口、皮内、皮下、または局所適用に使用する液剤または懸濁剤には、以下の構成要素、すなわち、滅菌済み希釈剤(水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジメチルアセトアミド、または他の合成溶媒)、抗菌薬(ベンジルアルコール及びメチルパラベンなど)、抗酸化薬(アスコルビン酸及び重硫酸ナトリウムなど)、キレート剤(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)など)、緩衝剤(酢酸塩、クエン酸塩、及びリン酸塩など)、及び浸透圧の調整のための薬剤(塩化ナトリウムまたはデキストロースなど)のうちのいずれかを含むことができる。非経口調製物は、アンプル、ペン、使い捨て注射器、またはガラス、プラスチック、若しくは他の適切な材料でできた単回用量若しくは複数回用量のバイアル中に封入することができる。
本化合物が不十分な溶解度を呈する場合、化合物の可溶化方法を使用してもよい。このような方法は、当業者に公知であり、当該方法には、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの共溶媒を用いること、TWEEN(登録商標)などの界面活性剤を用いること、または水酸化ナトリウム水溶液、重炭酸ナトリウム水溶液、若しくは塩化水素酸水溶液の中に本化合物を溶解させることを含むが、これらに限定しない。
徐放性調製物も調製することができる。徐放性調製物の適切な例としては、半透性マトリックスが、成形された物品、例えば、薄膜またはマイクロカプセルの形態にある、本明細書に提供する化合物を含有する固体の疎水性ポリマーからなる当該半透性マトリックスが挙げられる。徐放性マトリックスの例としては、イオン泳動パッチ、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリラート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド、L−グルタミン酸及びL−グルタミン酸エチルからなるコポリマー、非分解性エチレンビニルアセテート、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマー及び酢酸ロイプロリドから構成される注射可能なミクロスフェア)などの分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、ならびにポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。エチレンビニルアセテート及び乳酸−グリコール酸などのポリマーが、分子の放出を100日間超可能にするが、ある特定のヒドロゲルは、タンパク質をより短時間放出する。封入した化合物が、長期間体内に留まる場合、37℃の水分への曝露の結果として変性または凝集することがあり、結果的に生物活性を失い、構造に変化を生じ得る。合理的な戦略は、関与する作用機序に応じた安定化を考案することができる。例えば、凝集機序が、チオ−ジスルフィドの交換を通じて分子間S−S結合形成であると発見した場合、安定化は、スルフヒドリル残基を修飾すること、酸性溶液から凍結乾燥させること、水分含有量を制御すること、適切な添加剤を用いること、及び特定のポリマーマトリックス組成を生じる添加物によって達成され得る。
本明細書に提供するラクトース非含有組成物は当該技術分野で周知であり、そして例えば、米国薬局方(USP)において列挙される賦形剤を含有することができる。概して、ラクトース非含有組成物は、有効成分、結合剤/充填剤、及び潤滑剤を、医薬として適合性のあるかつ医薬として許容し得る量で含有する。例示的なラクトース非含有剤形は、有効成分、微結晶性セルロース、アルファ化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含有する。
さらに包含されるのは、本明細書に提供する化合物を含有する無水医薬組成物及び剤形である。本明細書に提供する無水医薬組成物及び剤形は、当業者によって公知のように、無水または少量の水分を含有する成分及び少量の水分の条件または低湿度条件を用いて調製することができる。無水医薬組成物は、その無水性質が維持されるよう調製及び保管すべきである。したがって、無水組成物は、適切な製剤キットに含むことができるよう水への曝露を防止することが公知の材料を用いて包装される。適切な包装の例としては、気密性に密封したホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックが挙げられるが、これらに限定しない。
有効成分を0.001%〜100%の範囲で、非毒性担体からなる平衡とともに含有する剤形または組成物は調製され得る。いくつかの実施形態において、熟慮される組成物は、約0.005%から約95%までの有効成分を含有する。他の実施形態において、熟慮される組成物は、約0.01%から約90%までの有効成分を含有する。ある特定の実施形態において、熟慮される組成物は、約0.1%から約85%までの有効成分を含有する。他の実施形態において、熟慮される組成物は、約0.1%から約75〜95%までの有効成分を含有する。
組成物は、特製の所望の組み合わせを得るための他の活性のある化合物を含んでもよい。本明細書に提供する化合物、または本明細書に説明するその医薬として許容し得る塩はまた、固形癌または血液由来の癌など、先に本明細書に引用する疾患または医学的容態のうちの1つ以上を治療する上で価値があるよう、一般的な当該技術分野で公知の別の薬理学的作用因子とともに、治療目的または予防目的のために有利に投与され得る。このような併用療法が、本明細書に提供する治療に関する組成物及び方法のさらなる態様を構成することは理解されるべきである。
(5.8.1 経口剤形)
経口医薬剤形は、固体、ゲル、または液体のいずれかである。固体剤形は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、及びバルク粉末である。経口錠剤のタイプには、腸溶コーティング、糖衣、またはフィルムコートを施され得る圧縮された、噛み砕けるロゼンジ剤、及び錠剤を含む。カプセルは、硬質または軟質ゼラチンカプセルであり得るのに対し、顆粒及び粉末は、当業者に公知の他の成分の組み合わせを有する非発泡性形態または発泡性形態で提供され得る。
ある特定の実施形態において、製剤は、カプセル剤または錠剤など、固体剤形である。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤、及びこれらに類するものは、以下の成分、すなわち、結合剤、希釈剤、潤滑剤、滑剤、崩壊剤、着色料、甘味料、香料、湿潤剤、及びコーティング(例えば、腸溶コーティングまたはフィルムコート)のうちのいずれか1つ若しくはこれらからなる組み合わせ、または類似の性質の化合物を含有することができる。
結合剤の例としては、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、グルコース溶液、アカシアゴム漿、ゼラチン溶液、スクロース、及びデンプンペーストが挙げられる。希釈剤には、例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール、リン酸二カルシウムを含む。潤滑剤には例えば、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム、リコポディウム、及びステアリン酸を含む。滑剤には、コロイド状二酸化ケイ素を含むが、これに限定しない。崩壊剤には、例えば、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸デンプンナトリウム、アルギン酸、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、アガー、及びカルボキシメチルセルロースを含む。着色料には、例えば、認可された公認水溶性FD及びC色素のうちのいずれか、これらの混合物、ならびにアルミニウム水和物上で懸濁した水不溶性FD及びC色素を含む。甘味料には例えば、スクロース、ラクトース、マンニトール、サッカリンなどの人工甘味料、及び何らかの数の噴霧乾燥した香料を含む。香料には、例えば、果実などの植物から抽出した天然香料、ならびにペパーミント及びサリチル酸メチルを含むがこれらに限定しない快適感を生じる化合物の合成配合物を含む。湿潤剤には、例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリル酸ジエチレングリコール及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む。腸溶コーティングには、例えば、脂肪酸、脂肪、蝋、シェラック、アンモニア化シェラック、及び酢酸フタル酸セルロースを含む。フィルムコートには、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、及び酢酸フタル酸セルロースを含む。
経口投与が所望である場合、化合物は、胃の酸性環境から防護する組成物中に提供され得る。例えば、本組成物は、胃の中でその完全性を維持して腸の中で活性化合物を放出する腸溶コーティングにおいて製剤化することができる。本組成物はまた、制酸成分または他のこのような成分と組み合わせて製剤化することもある。
液体経口剤形には、水溶液、エマルション、懸濁液、溶液、及び/または非発泡性顆粒から再構成した懸濁液ならびに発泡性顆粒から再構成した発泡性調製物を含む。水溶液には、例えば、エリキシル剤及びシロップ剤を含む。エマルションは、水中油または油中水のいずれかである。エリキシル剤は、透明な、甘味のある、水性アルコール(hydroalcoholic)調製物である。エリキシル剤において使用する医薬として許容し得る担体には、溶媒を含む。シロップ剤は、糖、例えば、スクロースからなる濃縮した水溶液であり、保存料を含有してもよい。エマルションは、ある液体が別の液体中で小さな球状に分散した二相系である。エマルションにおいて使用する医薬として許容し得る担体は、非水性液体、乳化剤、及び保存料である。懸濁液は、医薬として許容し得る懸濁剤及び保存料である。非発泡性顆粒において使用し、液体経口剤形へと再構成されることになっている医薬として許容し得る物質には、希釈剤、甘味料、及び湿潤剤を含む。発泡性顆粒において使用し、液体経口剤形へと再構成されることになっている、医薬として許容し得る物質には、有機酸及び二酸化炭素源を含む。着色料及び香料は、先の剤形のすべてにおいて使用する。
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、及びシロップを含む。保存料の例としては、グリセリン、メチルパラベン及びプロピルパラベン、benzoic add(安息香酸)、安息香酸ナトリウム、及びアルコールが挙げられる。エマルションにおいて利用する非水性液体の例としては、鉱油及び綿実油が挙げられる。乳化剤の例としては、ゼラチン、アカシア、トラガカント、ベントナイト、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートなどの界面活性剤が挙げられる。懸濁剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、ビーガム、及びアカシアを含む。希釈剤には、ラクトース及びスクロースを含む。甘味料には、スクロース、シロップ、グリセリン、及びサッカリンなどの人工甘味料を含む。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含む。有機酸には、クエン酸及び酒石酸を含む。二酸化炭素源には、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含む。
固体剤形については、例えば、プロピレンカーボネート、植物油、またはトリグリセリドにおける溶液または懸濁液がゼラチンカプセル中に封入される。このような溶液ならびにその調製物及び封入物は、米国特許第4,328,245号、第4,409,239号、及び第4,410,545号において開示されている。液体剤形については、例えば、ポリエチレングリコール中の溶液は、十分な量の医薬として許容し得る液体担体、例えば水で希釈され、投与のために容易に測定され得る。
あるいは、液体または半固体の経口製剤は、植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、プロピレンカーボネート)、及び他のこのような担体中に活性化合物または塩を溶解または分散させること、ならびに硬質または軟質ゼラチンカプセルシェル中にこれらの溶液または懸濁液を封入することによって調製され得る。他の有用な製剤には、本明細書に提供する化合物を含有するもの、1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテル(ここで、350、550、及び750は、ポリエチレングリコールの概算平均分子量を指す)、ならびに酪酸ヒドロキシトルエン(BHT)、酪酸ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸及びそのエステル、ならびにジチオカルバマートなどの1つ以上の抗酸化薬を含むがこれらに限定しないジアルキル化モノまたはポリアルキレングリコールを含むがそれらに限定しない。
他の製剤には、医薬として許容し得るアセタールを含む水性アルコール溶液を含むが、これに限定しない。これらの製剤において使用するアルコールは、プロピレングリコール及びエタノールを含むがこれらに限定しない1つ以上のヒドロキシル基を有する何らかの医薬として許容し得る水混和性溶媒である。アセタールには、アセトアルデヒドジエチルアセタールなどの低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタールを含むがこれに限定しない。
(5.8.2 注射剤、液剤、及びエマルション)
本組成物の非経口投与には、静脈内、皮下、及び筋肉内投与を含む。非経口投与のための組成物には、注射用に準備した滅菌済み液剤、凍結乾燥粉末など、使用直前に溶媒と組み合わせるのに容易な滅菌済み乾燥可溶性製剤、注射用に準備した滅菌済み懸濁剤、及び滅菌済みエマルションを含む。液剤は、水性または非水性のいずれかであり得る。単位用量の非経口調製物は、アンプル、バイアルまたは針付き注射器の中に包装される。非経口投与用の調製物はすべて、当該技術分野で公知及び実施されているように、滅菌済みでなければならない。
非経口調製物において使用する医薬として許容し得る担体には、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌薬、等張剤、緩衝液、抗酸化薬、局所麻酔薬、懸濁剤及び分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤、ならびに他の医薬として許容し得る物質を含む。
水性ビヒクルの例としては、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張性デキストロース注射液、滅菌水注射液、デキストロース及び乳酸化リンゲル注射液を含む。非水性非経口ビヒクルには、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、及びピーナッツ油など、植物起源の不揮発性油を含む。静菌性または静真菌性濃度の抗菌薬は、複数回用量の容器中に包装された非経口調製物へ添加されなければならず、当該抗菌薬には、フェノールまたはクレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチル及びプロピル−p−ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサル、塩化ベンズアルコニウム、ならびに塩化ベンズエトニウムを含む。等張剤には、塩化ナトリウム及びデキストロースを含む。緩衝液には、リン酸及びクエン酸を含む。抗酸化薬には、重硫酸ナトリウムを含む。局所麻酔薬には、塩酸プロカインを含む。懸濁剤及び分散剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドンを含む。乳化剤には、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)を含む。金属イオンの金属イオン封鎖剤またはキレート剤にはEDTAを含む。医薬担体には、エチルアルコール、水混和性ビヒクル用のポリエチレングリコール及びプロピレングリコール、ならびにpH調整用の水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、または乳酸も含む。
注射剤は、局所及び全身の投与用に設計される。典型的には、治療有効薬用量は、治療する組織(複数可)に対する1%(w/w)超の活性化合物など、少なくとも約0.1%(w/w)〜約90%(w/w)以上の濃度を含有するよう製剤化される。有効成分は、一度に投与され得、または複数の時間間隔で投与されるよういくつかのより少量の用量へと分割され得る。治療に関する精確な薬用量及び持続期間が、公知の検査プロトコルを経験的に用いてまたはインビボ若しくはインビトロでの検査データからの外挿によって判断され得ることは理解される。濃度及び薬用量の値はまた、治療する個体の年齢とともに変化し得ることは留意すべきである。いずれかの特定の対象について、具体的な薬用量投与計画が、個々の需要及び製剤の投与を投与または監督する人間の専門的な判断によって経時的に調整すべきであること、ならびに本明細書に示す濃度範囲が例示的であるに過ぎず、請求する製剤の範囲または実施を制限するよう意図するものではないことはさらに理解されるべきである。
(5.8.3 凍結乾燥粉末)
また、本明細書の関心対象のうちにあるのは、液剤、エマルション、及び他の混合物としての投与のために再構成することのできる凍結乾燥粉末である。当該凍結乾燥粉末はまた、再構成され、固体またはゲルとして製剤化され得る。
滅菌済みの凍結乾燥粉末は、本明細書に提供する化合物またはその医薬として許容し得る塩を適切な溶媒中に溶解することによって調製される。溶媒は、粉末または粉末から調製した再構成した溶液の安定性または他の薬理学的構成要素を改善する賦形剤を含有してもよい。使用され得る賦形剤には、デキストロース、ソルビタール、フルクトース、トウモロコシシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、または他の適切な薬剤を含むが、これらに限定しない。溶媒は、クエン酸塩、リン酸塩、または当業者に公知の他の緩衝液などの緩衝液も含有し得る。一実施形態において、緩衝液は、ほぼ中性のpHを有する。その後の溶液の濾過滅菌後の当業者に公知の標準的な条件下での凍結乾燥は、所望の製剤を提供する。概して、結果として生じる溶液は、凍結乾燥用バイアルへと分注されるであろう。各バイアルは、単回薬用量(10〜1000mgまたは100〜500mgを含むが、これらに限定しない)または複数回薬用量の当該化合物を含有するであろう。凍結乾燥した粉末は、約4℃〜室温など、適切な条件下で保管することができる。
この凍結乾燥した粉末を注射用の水を用いて再構成することは、非経口投与における使用のための製剤を提供する。再構成用に、約1〜50mg、約5〜35mg、または約9〜30mgの凍結乾燥粉末を1ミリリットルの滅菌水または他の適切な担体当たりに添加する。精確な量は、選択した化合物による。このような量は、経験的に判断することができる。
(5.8.4 局所投与)
局所用混合物は、局所及び全身への投与について説明したように調製する。結果として生じる混合物は、液剤、懸濁剤、エマルション、またはこれらに類するものであり得、クリーム、ゲル、軟膏、エマルション、液剤、エリキシル剤、ローション、懸濁剤、チンキ剤、ペースト、フォーム、エアゾール、灌注剤、スプレー剤、坐剤、包帯剤、皮膚パッチ、または局所投与に適した何らかの他の製剤として製剤化される。
本化合物またはその医薬として許容し得る塩は、吸入などによる局所適用のためのエアゾールとして製剤化され得る(例えば、炎症性疾患、特に喘息の治療に有用なステロイドの送達用のエアゾールを説明している米国特許第4,044,126号、第4,414,209号、及び第4,364,923号を参照されたい)。気道への投与のためのこれらの製剤は、噴霧器用のエアゾールまたは液剤の形態で、あるいはガス注入用の微粒子粉として、単独であるいはラクトースなどの不活性担体との併用であることができる。このような場合、製剤の粒子は、50ミクロン未満または10ミクロン未満の直径を有するであろう。
これらの溶液、特に眼科的使用に意図したものは、適切な塩を用いて0.01%〜10%の等張性溶液、pH約5〜7として製剤化され得る。
(5.8.5 他の投与経路のための組成物)
経皮パッチ及び直腸投与などの他の投与経路も、本明細書で熟慮する。
例えば、直腸投与のための医薬剤形は、全身性効果のための直腸用坐剤、カプセル剤、及び錠剤である。本明細書で使用するような直腸坐剤は、直腸中への挿入のための固形本体を意味し、当該固形本体は、1つ以上の薬理学的にまたは治療上有効な成分を放出する体温で融解または軟化する。直腸用坐剤において利用する医薬として許容し得る物質には、基剤(またはビヒクル)及び融点を上昇させる薬剤を含む。基剤の例としては、例えば、ココアバター(テオブロマ油)、グリセリンゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、ならびに脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリセリドからなる適切な混合物が挙げられる。種々の基剤の組み合わせを使用してもよい。坐剤の融点を上昇させるための薬剤には、例えば、鯨蝋及び蝋を含む。直腸用坐剤は、圧縮法によってまたは鋳造によってのいずれかで調製され得る。直腸用坐剤の例示的な重量は、約2〜3グラムである。
直腸投与のための錠剤及びカプセル剤は、経口投与用製剤と同じ医薬として許容し得る物質を用いて、及び同じ方法によって製剤化される。
(5.8.6 徐放性組成物)
本明細書に提供する有効成分は、徐放性手段によってまたは当業者に周知の送達装置によって投与することができる。例としては、それらの各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,845,770号、第3,916,899号、第3,536,809号、第3,598,123号、第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、第5,639,480号、第5,733,566号、第5,739,108号、第5,891,474号、第5,922,356号、第5,972,891号、第5,980,945号、第5,993,855号、第6,045,830号、第6,087,324号、第6,113,943号、第6,197,350号、第6,248,363号、第6,264,970号、第6,267,981号、第6,376,461号、第6,419,961号、第6,589,548号、第6,613,358号、第6,699,500号、及び第6,740,634号において説明されているものが挙げられるが、これらに限定しない。このような剤形は、変動する比率の所望の放出特性を提供するために、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、浸透可能な膜、浸透圧系、多層コーティング、微粒子、リポソーム、ミクロスフェア、またはこれらの組み合わせを用いて、1つ以上の有効成分の緩徐な放出または徐放を提供するのに使用することができる。本明細書に説明されるものを含む、当業者に公知の適切な徐放性製剤は、本明細書に提供する有効成分とともに使用するために容易に選択することができる。
徐放性医薬製品はすべて、制御されていない対応物を上回って薬剤療法を改善する共通の目的を有する。一実施形態において、医学的処置における最適に設計した徐放性調製物の使用は、最短の時間で容態を治癒または制御するために採用される最少量の薬剤物質を特徴とする。ある特定の実施形態において、徐放性製剤の利点には、薬剤活性の延長、投薬頻度の低下、及び患者の服薬遵守の亢進を含む。加えて、徐放性製剤は、作用の開始時または薬剤の血中レベルなどの他の特徴に影響するのに使用することができ、したがって、副作用(例えば、有害作用)の発症に影響することができる。
たいていの徐放性製剤は、所望の治療効果を迅速に生じる量の薬剤(有効成分)をまず放出して、次に、延長した時間にわたってこのレベルの治療効果または予防効果を維持するよう設計される。体内におけるこの定常レベルの薬剤を維持するために、薬剤は、代謝され身体から排出される薬剤の量を置き換えるであろう速度で剤形から放出されなければならない。有効成分の徐放性は、pH、温度、酵素、水、他の生理学的条件、または化合物を含むがこれらに限定しない種々の条件によって刺激することができる。
ある特定の実施形態において、薬剤は、静脈内注入、埋め込み可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、または他の投与様式を用いて投与され得る。一実施形態において、ポンプを使用してもよい。Sefton, CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.1987,14:201〜240、Buchwald et al.,Surgery 1980,88:507〜516、Saudek et al.,N.Engl.J.Med.1989,321:574〜579を参照されたい。別の実施形態において、ポリマー材料を使用することができる。さらに別の実施形態において、徐放系は、治療標的の近くに置くことができ、したがって、少量の全身用用量のみを必要とする。例えば、Goodson,Medical Applications of Controlled Release,Vol.2,pp.115−138(1984)を参照されたい。
いくつかの実施形態において、徐放性装置は、不適切な免疫活性化または腫瘍の部位の近くで対象の中へ導入される。他の徐放系は、Langer(Science 1990,249:1527〜1533)による総説において考察されている。有効成分は、固体内側マトリックス(例えば、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルメタクリラート、可塑化または非可塑化ポリビニルクロリド、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、シリコンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルからなるヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、交差架橋したポリビニルアルコールならびに交差架橋した部分的に加水分解した酢酸ポリビニル)中に分散させることができる。いくつかの実施形態において、内側マトリックスは、外側ポリマー膜(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩化ポリエチレン、塩化ポリビニル、酢酸ビニルとの塩化ビニルコポリマー、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタラート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、及びエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマー)によって取り囲まれている。ある特定の実施形態において、外側ポリマー膜は、体液中で不溶性である。次に、有効成分は、放出速度制御ステップにおいて外側ポリマー膜を通じて拡散する。このような非経口組成物中に含有される有効成分の百分率は、その具体的な性質、及び対象の需要による。
(5.8.7 標的化製剤)
本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩は、治療する対象の特定の組織、受容体、または身体の他の領域を標的化するよう製剤化されることもあり得る。多くのこのようなターゲティング方法は、当業者に周知である。このようなターゲティング方法はすべて、本組成物における使用のために本明細書に熟慮されている。ターゲティング方法に関する非限定例については、例えば、第6,316,652号、第6,274,552号、第6,271,359号、第6,253,872号、第6,139,865号、第6,131,570号、第6,120,751号、第6,071,495号、第6,060,082号、第6,048,736号、第6,039,975号、第6,004,534号、第5,985,307号、第5,972,366号、第5,900,252号、第5,840,674号、第5,759,542号、及び第5,709,874号を参照されたい。
一実施形態において、腫瘍標的化リポソームなど、組織を標的化するリポソームを含むリポソーム懸濁剤も、医薬として許容し得る担体として適切であり得る。これらは、当業者に公知の方法によって調製され得る。例えば、リポソーム製剤は、米国特許第4,522,811号において説明されるように調製され得る。簡潔には、多層性ビヒクル(MLV)などのリポソームは、フラスコの内側で卵ホスファチジルコリン及び脳ホスファチジルセリン(7:3のモル濃度比)を乾燥させることによって形成され得る。二価のカチオンを欠失するリン酸緩衝塩類溶液(PBS)における本明細書に提供する化合物の溶液を添加し、脂質薄膜が分散するまでフラスコを振盪させる。結果として生じる小胞を洗浄して、封入されていない化合物を除去し、遠心分離によってペレット化し、次いでPBS中で再懸濁する。
(5.8.8 製品)
本化合物または医薬として許容し得る塩は、包装材料、固形癌及び血液由来の腫瘍を含む癌の1つ以上の症状または進行の治療、予防、または緩解に使用する本明細書に提供する化合物またはその医薬として許容し得る塩、ならびに本化合物またはその医薬として許容し得る塩が、固形癌及び血液由来の腫瘍を含む癌の1つ以上の症状または進行の治療、予防、または緩解に使用されることを示すラベルを含有する製品として包装することができる。
本明細書に提供する製品は、包装材料を含有する。医薬製品を包装する上での使用のための包装材料は、当業者に周知である。例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号、及び第5,033,252号を参照されたい。医薬包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、注射器、ペン、ボトル、ならびに選択した製剤と意図した投与及び治療様式とに適した何らかの包装材料が挙げられるが、これらに限定しない。本明細書に提供する化合物及び組成物の広範な範囲の製剤が熟慮される。
(5.9 バイオマーカーレベルを検出するためのキット)
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、1つ以上のバイオマーカーのmRNAレベルを検出するためのキットである。ある特定の実施形態において、本キットは、1つ以上のバイオマーカーのmRNAへ特異的に結合する1つ以上のプローブを含む。ある特定の実施形態において、本キットはさらに、洗浄溶液を含む。ある特定の実施形態において、本キットはさらに、ハイブリッド形成アッセイ、mRNA単離または精製手段、検出手段を実施するための試薬、ならびに陽性対照及び陰性対照を含む。ある特定の実施形態において、本キットはさらに、キットを使用するための説明書を含む。本キットは、在宅用途、臨床用途、または研究用途のために適合させることができる。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するのは、1つ以上のバイオマーカーのタンパク質レベルを検出するためのキットである。ある特定の実施形態において、本キットは、タンパク質バイオマーカーを認識する抗体で被覆したディップスティック、洗浄溶液、アッセイを実施するための試薬、タンパク質単離または精製手段、検出手段を実施するための試薬、ならびに陽性対照及び陰性対照を含む。ある特定の実施形態において、本キットはさらに、キットを使用するための説明書を含む。本キットは、在宅用途、臨床用途、または研究用途のために適合させることができる。
このようなキットは、例えば、ディップスティック、膜、チップ、ディスク、試験紙、フィルタ、ミクロスフェア、スライド、多重穴プレート、または光ファイバーを採用することができる。本キットの固相支持体は例えば、プラスチック、シリコン、金属、樹脂、ガラス、膜、粒子、沈殿物、ゲル、ポリマー、シート、球、多糖、毛細管、薄膜、プレート、またはスライドであることができる。生物試料は、例えば、細胞培養物、細胞株、組織、器官、小器官、生物流体、血液試料、尿試料、または皮膚試料であることができる。
別の実施形態において、本キットは、固相支持体、支持体へ付着した核酸(ここで、核酸は、少なくとも20、50、100、200、350、またはそれより多数の塩基のmRNAと相補的である)、及び生物試料中でmRNAの発現を検出するための手段を含む。
具体的な実施形態において、医薬キットまたはアッセイキットは、容器中に、化合物またはその医薬組成物を含み、さらに、1つ以上の容器中に、RNAを単離するための構成要素を含む。別の具体的な実施形態において、医薬キットまたはアッセイキットは、容器中に、化合物または医薬組成物を含み、さらに、1つ以上の容器中に、RT−PCR、qRT−PCR、ディープシークエンシング、またはマイクロアレイを実施するための構成要素を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供するキットは、定量的リアルタイムPCR(qRT−PCR)、マイクロアレイ、フローサイトメトリー、または免疫蛍光によってバイオマーカーの発現を検出するための手段を採用する。他の実施形態において、バイオマーカーの発現は、ELISAベースの方法論または当該技術分野で公知の他の類似の方法によって測定する。
別の具体的な実施形態において、医薬キットまたはアッセイキットは、容器中に、化合物またはその医薬組成物を含み、さらに、1つ以上の容器中に、タンパク質を単離するための構成要素を含む。別の具体的な実施形態において、医薬キットまたはアッセイキットは、容器中に、化合物または医薬組成物を含み、さらに、1つ以上の容器中に、フローサイトメトリーまたはELISAを実施するための構成要素を含む。
別の態様において、本明細書に提供するのは、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセット(例えば、1、2、3、4、5、またはそれより多数のバイオマーカー)の1つ以上の遺伝子産物の存在量を測定するのに必要な材料を供給するバイオマーカーを測定するためのキットである。このようなキットは、RNAまたはタンパク質を測定するのに必要な材料及び試薬を含み得る。いくつかの実施形態において、このようなキットにはマイクロアレイを含み、ここで、マイクロアレイは、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットの1つ以上の遺伝子産物とハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドならびに/またはDNA及び/若しくはRNAの断片、あるいはこれらの何らかの組み合わせから構成される。いくつかの実施形態において、このようなキットには、バイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセット、またはこの両方のRNA産物またはRNA産物のcDNAコピーのいずれかのPCRのためのプライマーを含み得る。いくつかの実施形態において、このようなキットには、PCRのためのプライマー及びqPCRのためのプローブを含み得る。いくつかの実施形態において、このようなキットには、複数のプライマー及び複数のプローブを含み得、ここで、プローブのうちのいくつかは、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットの複数の遺伝子産物を同時に測定することができるよう異なるフルオロフォアを有する。いくつかの実施形態において、このようなキットにはさらに、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットのタンパク質産物に特異的な抗体を含み得る。このようなキットは追加的に、生物試料からRNA及び/またはタンパク質を単離するための材料及び試薬を含み得る。加えて、このようなキットには、生物試料から単離したRNAからcDNAを合成するための材料及び試薬を含み得る。いくつかの実施形態において、このようなキットには、患者が化合物に対して臨床的に感応性があるかどうかを予測するためにコンピュータ可読媒体に埋め込まれたコンピュータプログラム製品を含み得る。いくつかの実施形態において、本キットには、コンピュータ可読媒体上に埋め込まれたコンピュータプログラム製品を説明書とともに含み得る。
いくつかの実施形態において、このようなキットは、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットの1つ以上の核酸産物の発現を測定する。本実施形態に従って、本キットは、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットの特定の核酸産物の発現を測定するのに必要な材料及び試薬を含み得る。例えば、マイクロアレイまたはRT−PCRキットは、患者における血液癌が化合物に対して臨床的に感応性があるかどうかを予測するために、特定の容態のために製造され得、本明細書に提供するバイオマーカーまたはバイオマーカーのサブセットの具体的なRNA転写産物のレベルを測定するのに必要な当該試薬及び材料のみを含有する。あるいは、いくつかの実施形態において、本キットは、本明細書に提供するバイオマーカー以外の遺伝子の特定の核酸産物の発現を測定するのに必要な材料及び試薬を含むことができる。例えば、ある特定の実施形態において、本キットは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、またはそれより多数の発現レベルを測定するのに必要な材料及び試薬を、本明細書に提供するバイオマーカー以外の少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な材料及び試薬に加えて含む。他の実施形態において、本キットは、本明細書に提供するバイオマーカーの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の、及び本明細書に提供するバイオマーカーではない1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、300、350、400、450、またはそれより多数の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な試薬及び材料を含有する。ある特定の実施形態において、本キットは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子のうちの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の、及び本明細書に提供するバイオマーカーではない1〜10、1〜100、1〜150、1〜200、1〜300、1〜400、1〜500、1〜1000、25〜100、25〜200、25〜300、25〜400、25〜500、25〜1000、100〜150、100〜200、100〜300、100〜400、100〜500、100〜1000または500〜1000の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な試薬及び材料を含有する。
核酸マイクロアレイキットについて、本キットは概して、固相支持体表面へ付着したプローブを含む。1つのこのような実施形態において、プローブは、長さ150ヌクレオチドから800ヌクレオチドに及ぶプローブを含むオリゴヌクレオチドまたは長めのプローブのいずれかであることができる。プローブは、検出可能な標識で標識してもよい。具体的な実施形態において、プローブは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子産物のうちの1つ以上に特異的である。マイクロアレイキットは、アッセイを実施するための説明書、ならびにアッセイを実施することから結果的に生じるデータを解釈及び解析するための方法を含んでもよい。具体的な実施形態において、本キットは、患者における血液癌が化合物に対して臨床的に感応性があるかどうかを予測するための説明書を含む。本キットは、ハイブリッド形成試薬及び/または、プローブが標的核酸配列とハイブリッド形成する場合に生じるシグナルを検出するために必要な試薬も含み得る。概して、マイクロアレイキットのための材料及び試薬は、1つ以上の容器中にある。本キットの各構成要素は概して、それ自体の適切な容器中にある。
ある特定の実施形態において、核酸マイクロアレイキットは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子のうちの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、またはそれより多数の発現レベル、あるいはこれらの組み合わせを測定するのに必要な材料及び試薬を、本明細書に提供バイオマーカーの遺伝子以外の少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な試薬及び材料に加えて含む。他の実施形態において、核酸マイクロアレイキットは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子のうちの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の発現レベル、あるいはこれらの何らかの組み合わせ、及び本明細書に提供するバイオマーカーではない1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、300、350、400、450、またはそれより多数の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な試薬及び材料を含有する。別の実施形態において、核酸マイクロアレイキットは、本明細書に提供するバイオマーカーの遺伝子のうちの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、またはそれより多数の発現レベル、あるいはこれらの何らかの組み合わせ、及び本明細書に提供するバイオマーカーではない1〜10、1〜100、1〜150、1〜200、1〜300、1〜400、1〜500、1〜1000、25〜100、25〜200、25〜300、25〜400、25〜500、25〜1000、100〜150、100〜200、100〜300、100〜400、100〜500、100〜1000または500〜1000の遺伝子の発現レベルを測定するのに必要な試薬及び材料を含有する。
定量的PCRについて、本キットは概して、特定の核酸配列に特異的な、事前に選択したプライマーを含む。定量的PCRキットは、核酸を増幅するのに適した酵素(例えば、Taqポリメラーゼなどのポリメラーゼ)、デオキシヌクレオチド、及び増幅反応に必要とされる緩衝液も含み得る。定量的PCRキットは、容態と関係したまたは容態を示す核酸配列に特異的なプローブも含み得る。プローブは、フルオロフォアで標識されていてもまたはされていなくてもよい。プローブは、消光分子を用いて標識されていてもまたはされていなくてもよい。いくつかの実施形態において、定量的PCRキットは、酵素(例えば、AMV、MMLV、及びこれらに類するものなどの逆転写酵素)及びデオキシヌクレオチドを備えた逆転写用のためのプライマー、ならびに逆転写反応に必要とされる緩衝液を含む、RNAを逆転写するのに適した構成要素も含む。定量的PCRキットの各構成要素は概して、それ自体の適切な容器中にある。したがって、これらのキットは概して、各個々の試薬、酵素、プライマー及びプローブに適した異なる容器を含む。さらに、定量的PCRキットは、反応を実施するための説明書、ならびに反応を実施することから結果的に生じるデータを解釈及び解析するための方法を含み得る。具体的な実施形態において、本キットは、患者における血液癌が化合物に対して臨床的に感応性があるかどうかを予測するための説明書を含有する。
抗体系キットについて、キットは、例えば、(1)関心対象のペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質へ結合する第一の抗体(固相支持体へ付着していてもまたはしていなくてもよい)、ならびに(2)第一の抗体またはペプチド、ポリペプチド、若しくはタンパク質のいずれかへ結合して、検出可能な標識(例えば、蛍光標識、放射性同位体、または酵素)へ結合した第二の異なる抗体を含むことができる。具体的な実施形態において、関心対象のペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質は、容態(例えば、疾患)と関係している、または容態を示す。抗体系キットは、免疫沈降を実施するためのビーズも含み得る。抗体系キットの各構成要素は概して、それ自体の適切な容器中にある。したがって、これらのキットは概して、各抗体及び試薬に適した異なる容器を含む。さらに、抗体系キットは、アッセイを実施するための説明書ならびにアッセイを実施することから結果的に生じるデータを解釈及び解析するための方法を含み得る。具体的な実施形態において、本キットは、患者における血液癌が化合物に対して臨床的に感応性があるかどうかを予測するための説明書を含有する。
一実施形態において、本明細書に提供するキットは、本明細書に提供する化合物、またはその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物を含む。キットはさらに、本明細書に開示するものを含むがこれに限定しない追加の活性作用因子を含んでもよい。
本明細書に提供するキットはさらに、有効成分を投与するのに使用する装置を含んでもよい。このような装置の例としては、注射器、点滴バッグ、パッチ、及び吸入器が挙げられるが、これらに限定しない。
キットはさらに、移植用の細胞または血液、及び1つ以上の有効成分を投与するのに使用することのできる医薬として許容し得るビヒクルを含んでもよい。例えば、有効成分が非経口投与のために再構成されなければならない固体形態で提供される場合、キットは、有効成分が非経口投与に適した粒子状物質非含有滅菌済み溶液を形成するために溶解することができる適切なビヒクルの密封した容器を含むことができる。医薬として許容し得るビヒクルの例としては、注射USP用の水、水性ビヒクル(塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、及び乳酸化リンゲル注射液などだがこれらに限定しない)、水混和性ビヒクル(エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどだがこれらに限定しない)、及び非水性ビヒクル(トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルなどだがこれらに限定しない)が挙げられるが、これらに限定しない。
本明細書に提供する方法及びキットに関するある特定の実施形態において、固相支持体は、タンパク質を精製し、試料を標識し、または固相アッセイを実施するのに使用する。本明細書に開示する方法を実施するのに適した固相の例としては、ビーズ、粒子、コロイド、単一表面、チューブ、多重穴プレート、マイクロタイタープレート、スライド、膜、ゲル、及び電極が挙げられる。固相が粒子状材料(例えば、ビーズ)である場合、一実施形態において、固相支持体の並行処理を可能にする多重穴プレートの穴の中に分布する。
上述に列挙した実施形態の何らかの組み合わせはまた、例えば、核酸プライマー、固相支持体、及びこれらに類するものなどだがそれらに限定しない1つ以上の試薬に関して、本明細書に提供する種々の方法及び/またはキットのうちのいずれかと関連して熟慮されることは留意される。
本発明のある特定の実施形態は、以下の非限定的な実施例によって説明される。
(6.実施例)
以下の実施例は、当業者に周知であり及び通例である標準的な技術を用いて実施するが、そうではない例外は詳細に説明する。本実施例は、単に説明目的であるよう意図する。
(6.1 1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−((2−(2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−1−オキソイソインドリン−5−イル)メチル)尿素(化合物C))の調整
工程1:DMF(325mL)中の4−ブロモ−2−メチル−安息香酸(100g、465mmol)、ヨードメタン(95g、670mmol)及び重炭酸ナトリウム(112g、1340mmol)の機械的に撹拌した混合物を80℃で一晩加熱した。この反応混合物を室温へ冷却し、水(1500mL)と4;1のヘキサン:酢酸エチル(1500mL)の間で分画した。有機層を水で洗浄し、乾燥させた(Na
2SO
4)。この溶媒を真空下で除去し、110gの4−ブロモ−2−メチル−安息香酸メチルエステルを油として100%の収率で生じ、1H NMR(DMSO−d6)δ2.51(s,3H),3.84(s,3H),7.40−7.78(m,3H)であった。
工程2:アセトニトリル(700mL)中の4−ブロモ−2−メチル−安息香酸メチルエステル(115g、500mmol)、N−ブロモスクシンイミド(90g、500mmol)及びAIBN(3.1g)の機械的に撹拌した混合物を45分間かけて加温して緩徐に還流させ、21時間還流で保持した。この反応混合物を室温へ冷却し、飽和重亜硫酸ナトリウム水溶液で希釈し、真空下で濃縮した。この残渣を水と1:1のヘキサン:酢酸エチルの間で分画した。有機相を水、鹹水で洗浄して、シリカゲルのパッドで濾過した。溶媒を真空下で除去して、油/固体混合物を生じ、これをエーテル中に溶解して濾過した。この濾液を、ヘキサン−酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理し、4:1のヘキサン−酢酸エチルで生成物を溶出し、102gの4−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステルを66%の収率で得、1H NMR(DMSO−d6)δ3.87(s,3H),4.99(s,2H),7.67−7.97(m,3H)であった。
工程3:DMF(400mL)中の4−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステル(121g、390mmol)及び3−アミノ−ピペリジン−2,6−ジオンヒドロクロリド(64.2g、390mmol)の機械的に撹拌した混合物を、トリエチルアミン(98.5g、980mmol)を用いて75分間かけて滴下して処理した。添加が完了した後、この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を酢酸(50mL)、水(2500mL)及び1:1の酢酸エチル及びヘキサンからなる混合物(600mL)で連続して反応停止した。この混合物を20分間撹拌した後、固体を濾過し、水で洗浄し、一晩空気乾燥した。この固体を酢酸(200mL)中で撹拌し、2時間還流した。この混合物を室温へ冷却し、濾過した。この固体をさらなる酢酸、ヘキサンで洗浄し、一晩空気乾燥させ、25.4gの3−(5−ブロモ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−ピペリジン−2,6−ジオンを灰色の固体として、20%の収率で生じ、1H NMR(DMSO−d6)δ1.97−2.04(m,1H),2.32−2.46(m,1H),2.56−2.63(m,1H),2.85−2.97(m,1H), 4.34(d,J=17.7Hz,1H),4.47(d,J=17.7Hz,1H),5.11(dd,J=13.2Hz,J=5.1Hz,1H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.72(dd,J=8.1Hz,J=1.5Hz,1H),7.89(d,J=0.9Hz,1H),11.00(s,1H)であった。
工程4:DMF(300mL)中の3−(5−ブロモ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−ピペリジン−2,6−ジオン(25.2g、78mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(2.0g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(2.0g)及び亜鉛シアニド(9.4g、80mmol)の機械的に撹拌した混合物を120℃まで加熱し、この温度で19時間撹拌した。この反応混合物を40℃へ冷却し、さらに9.4gの亜鉛シアニド、2gのビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン及び2gのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを添加した。この混合物を120℃で2時間撹拌し、水(900mL)で反応停止した。固形物を濾過し、さらなる水で洗浄し、一晩空気乾燥した。この固体を熱酢酸(200mL)中に20分間撹拌した。この固体を濾過し、さらなる酢酸、酢酸エチル及びヘキサンで洗浄し、空気乾燥させて、30.8gの粗2−(2,6−ジオキソ−ピペリジン−3−イル)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボニトリルを灰色の固体として生じ、1H NMR(DMSO−d6)δ1.99−2.06(m,1H),2.35−2.45(m,1H),2.57−2.63(m, 1H),2.86−2.98(m,1H),4.42(d,J=17.7Hz,1H),4.55(d,J=17.7Hz,1H),5.15(dd,J=13.2Hz,J=5.1Hz,1H),7.91(d,J=7.8Hz,1H),7.99(dd,J=7.8Hz,J=0.9Hz,1H),8.16(s,1H),11.03(s,1H)であった。
工程5:N−メチルピロリドン(300mL)中の2−(2,6−ジオキソ−ピペリジン−3−イル)−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−カルボニトリル(9.2g、34mmol)、10%パラジウム炭素(1.7g)及び濃HCl(5.3g)の混合物を58ポンド毎平方インチで一晩水素化した。この粗反応混合物をセライトで濾過し、この触媒を水で洗浄した。組み合わせた濾液を真空下で濃縮し、この生成物3−(5−アミノメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−ピペリジン−2,6−ジオンヒドロクロリドをこの残渣のイソプロパノール−水(1.9g、18%)からの分別再結晶によって単離し、1H NMR(DMSO−d6)δ1.85−2.20(m,1H),2.35−2.45(m,1H),2.58−2.80(m,1H),2.87−2.99(m,1H),4.16(s,2H),4.35(d,J=17.5Hz,1H),4.49(d,J=17.5Hz,1H),5.13(dd,J=13.2Hz,J=4.8Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.72(s,1H),7.79(d,J=7.8Hz,1H),8.43(br,3H),11.01(s,1H)であった。
工程6:THF(25mL)中の3−(5−アミノメチル−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−ピペリジン−2,6−ジオンヒドロクロリド(0.5g、1.6mmol)、3−クロロ−4−メチルフェニルイソシアナート(0.27g、1.6mmol)及びTEA(0.32g、3.2mmol)の混合物を40℃までN2下で撹拌しながら加熱した。3時間後、追加部分の3−クロロ−4−メチルイソシアナート(0.17g、1.1mmol)を添加し、撹拌を2時間進行させた。この混合物を濾過し、フィルタを酢酸エチルで洗浄した。この固体を10mLの1:1のアセトン−DMFで倍散し、濾過した。このフィルタをアセトンで洗浄し、この固体を真空下で乾燥させ、430mgの生成物を60%の収率で得、融点258〜260℃、HPLC,Waters対称性C−18,3.9×150mm,5μm,1mL/分,240nm,40/60 CH3CN/0.1%H3PO4,4.49(98.75%)、1H NMR(DMSO−d6)δ1.90−1.96(m,1H),2.16(s,3H),2.25−2.39(m,1H),2.50−2.55(m,1H),2.78−2.91(m,1H),4.24(d,J=18.0Hz,1H),4.33−4.41(m,3H),5.04(dd,J=13.5Hz,J=4.5Hz,1H),6.73(t,J=6.0Hz,1H),7.04−7.13(m,2H),7.36−7.44(m,2H),7.59−7.44(m,2H),8.69(s,1H),10.92(s,1H); 13C NMR(DMSO−d6)δ18.7,22.5,31.2,42.8,47.1,51.5,116.4,117.6,121.9,122.9,126.9,127.4,130.3,131.0,133.0,139.6,142.4,144.7,155.1,167.9,171.0,172.9;C22H21ClN4O4についての分析算出値:C,59.93;H,4.80;N,12.71、実測値:C,59.77;H,4.61;N,12.69であった。
(6.2 化合物Cの結合によって誘導されるCRBNの新規の結合パートナーの識別)
FLAG−HAでタグ付けしたCRBNを安定して発現する293HEK細胞の全細胞可溶化物を1μMの化合物CまたはDMSOビヒクル対照で処理した。FLAG−HA CRBNと結合したタンパク質を、抗FLAGアフィニティゲルで免疫沈降させ、SDS−PAGE上で分離し、銀染色し、質量分析によって分析した。CRBNが化合物Cと結合している場合にのみ、PABP1、GSPT1/eRF3a、GSPT2/eRF3b、及びHBS1L/eRF3cをCAPとして識別した。図1の左側部分は、FLAG−HA CRBN免疫沈降物の銀染色ゲルを示す。矢印は、DDB1、GSPT1、PABP1、及びCRBNの期待される位置を指す。
イムノブロッティング分析を実施して、GSPT1/eRF3a、GSPT2/eRF3b、及びHBS1L/eRF3cをCRBN/化合物C複合体の真正の基質として確認した。HAでタグ付けしたHBS1LまたはFLAGでタグ付けしたGSPT2で一過性にトランスフェクトした293HEK細胞を、示される濃度の化合物で8時間処理した。図1の右側部分は、GSPT1/eRF3a、GSPT2/eRF3b、及びHBS1L/eRF3cが、化合物Cの結合によって誘導されるCRBNの結合パートナーであることを確認する。さらに、図1は、化合物Cの濃度上昇が、新規の結合タンパク質GSPT1/eRF3a、GSPT2/eRF3b、及びHBS1L/eRF3cの分解を誘導することを実証する。
したがって、化合物Cの結合によって誘導されるCRBNの新たな結合パートナー、すなわちGSPT1/eRF3a、GSPT2/eRF3b、及びHBS1L/eRF3cが識別され、化合物Cは、CRBN依存性経路をおそらく通じてこれらのタンパク質のレベルを変化させる。
(6.3 化合物Cは、CRBNとその基質IKZF1またはGSPT1/2とのインビトロでの相互作用を促進する)
インビトロでの結合アッセイは、化合物Cが、CRBNとその基質との相互作用を促進することを実証するために実施した。HAでタグ付けした基質を発現するCRBN−/−細胞を可溶化し、抗HA抗体とともにインキュベートして、基質を引き下ろした。GSPT1を特異的にノックダウンするshGSPT1を発現するCRBN陽性細胞を可溶化した後、CRBN−/−細胞から得た基質と混合した。この混合物をDMSO単独または化合物とともにインキュベートした。抗HA抗体を用いた免疫沈降を実施した。次に、イムノブロッティングを、抗CRBN抗体または抗HA抗体を用いて実施した。
図2に示すように、化合物Cは、CRBNとその基質であるIKZF1、GSPT1、またはGSPT2との相互作用を促進する。示すように、レナリドマイドも、CRBNとその基質であるIKZF1との結合を促進するが、他の基質GSPT1またはGSPT2との結合は促進しない。レナリドマイド誘導性CRBN−IKZF1相互作用は、IKZF1における特異的突然変異Q146Hによって消失する。
(6.4 GSPT1レベルは、リンパ腫細胞株における化合物Cを用いた処理に応じて低下する)
リンパ腫細胞株OCI−LY10は、DMSO、100μMのサリドマイド、10μMのレナリドマイド、1μMのポマリドマイド、1μMの化合物A、10μMの化合物A、100μMの化合物B、または100μMの化合物Cを用いた6時間の処理の後のウェスタンブロット分析に使用した。細胞をRIPA緩衝液で収集し、細胞可溶化液由来のタンパク質を、10%ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド(SDS−PAGE)ゲル電気泳動法(Bio−Rad)によって分離した後、PVDF膜(Invitrogen)へ転写した。イムノブロットに、アイオロス(9−9−7、Celgene)、CK1a(Abcam)、GSPT1(Sigma)、ZFP91(LSBio)及びβ−アクチン(Li−Cor)を認識する抗体でプローブ付けした。シグナルをLi−Cor Odyssey撮像装置で検出した。図3は、GSPT1タンパク質レベルが、化合物Cによる処理に応じて低下するが、このリンパ腫細胞株におけるその他の処理化合物を用いた処理では低下しないことを示す。加えて、図3に示すように、アイオロス及びCK1aのタンパク質レベルも、化合物Cによる処理に応じて低下する。
(6.5 化合物Cは、293FT HEK細胞におけるGSPT1及びその結合パートナーであるeRF1の枯渇を誘導する)
イムノブロッティングは、化合物Cが293FT HEK細胞におけるGSPT1及びeRF1の枯渇を誘導することを実証する。CRBN+/+(293FT親)細胞を、CRBN−/−(CRISPR)細胞、CRBNアイソフォーム2型を発現するCRBN−/−細胞、及びW385A突然変異を有するCRBNアイソフォーム2型を発現するCRBN−/−細胞と並行して処理した。図4に示すように、化合物Cは、CRBN+/+細胞におけるGSPT1及びeRF1の分解を誘導するが、CRBN−/−細胞では誘導しない。CRBN+/+細胞におけるGSPT1の過剰発現は、この分解効果を低下させる。その一方で、CRBNiso2またはCRBNiso2 W385A突然変異体をCRBN−/−細胞へ導入すると、GSPT1及びeRF1の化合物C誘導性分解を回復させ、GSPT1及びeRF1の化合物C誘導性分解がCRBN依存性であることを示唆する。
(6.6 IKZF1/3またはGSPT1/2の破壊に必須である、ヒトCRBNにおける具体的なアミノ酸の同定)
IKZF1/3またはGSPT1/2の破壊に必須である、ヒトCRBNにおける決定的なアミノ酸は、特異的突然変異によって同定する。CRBNの各個々の基質を異なって、例えば、IKZF1−V5、FLAG−IKZF3、Myc−GSPT1、またはHA−GSPT2とタグ付けした。これらをCRBN−/−細胞においてGFPと同時に発現させた。これらの細胞は、ヒトCRBNアイソフォーム2型、または対応するDNAを用いたトランスフェクションによる種々の特異的変異体(hCRBNiso2 E376V、hCRBNiso2 V387I、またはhCRBNiso2 W385A)も発現した。この細胞をDMSO単独、10μMのレナリドマイド、または1μMの化合物Cで処理した。
図5に示すように、ヒトCRBNなしでは、いずれの化合物も、検査したいかなる基質の分解も惹起しない。ヒトCRBNアイソフォーム2型を発現する細胞において、化合物Cは、IKZF1/3及びGSPT1/2の破壊を誘導するのに対し、レナリドマイドは、IKZF1/3の破壊を惹起する。ヒトCRBNiso2における特異的突然変異E376Vは、GSPT1/2の化合物C誘導性分解を消失させるが、IKZF1/3の化合物C誘導性分解は消失させず、GSPT1/2の破壊に対するCRBNにおけるE376の本質的な役割を示唆する。同様に、ヒトCRBNiso2における特異的突然変異V387Iは、IKZF1/3の化合物C誘導性分解を消失させるが、GSPT1/2の化合物C誘導性分解は消失させず、IKZF1/3の破壊に対するCRBNにおけるV387の本質的な役割を示唆する。
さらに、ヒトCRBNiso2における特異的突然変異W385Aは、IKZF1/3のレナリドマイド誘導制分解を消失させ、IKZF1/3の破壊に対するCRBNにおけるW385の本質的な役割を示す。このことは、W385A突然変異がGSPT1及びeRF1の分解に及ぼす効果を何ら有さないことを示す図4と一致している。
(6.7 V380E及びI391V突然変異は、IKZF1/3及びGSPT1/2の分解をそれぞれ惹起するためにマウスCRBNを再活性化するのに十分である)
おそらく、マウスCRBN及びヒトCRBNの化合物結合ドメインにおける変化により、齧歯類動物及びヒトは、ある特定の処理化合物に対する異なる応答を呈する。この仮説を検査するために、マウスCRBNアイソフォーム2型の化合物結合ドメインにおけるV380E及びI391Vなどの特異的突然変異を生じさせた。野生型マウスCRBNアイソフォーム2型または各突然変異体をCRBN−/−細胞へ導入した。この細胞をDMSO単独、10μMのレナリドマイド、または1μMの化合物Cで処理した。図6に示すように、マウスCRBNアイソフォーム2型におけるV380E突然変異は、GSPT1/2の化合物C誘導性分解を回復させるのに対し、マウスCRBNアイソフォーム2型におけるI391V突然変異は、IKZF1/3のレナリドマイド誘導性分解及び化合物C誘導性分解の両方を回復させる。したがって、マウスCRBNアイソフォーム2型において、V380E及びI391V突然変異は、IKZF1/3及びGSPT1/2の分解をそれぞれ惹起するのに十分である。
(6.8 GSPT1の過剰発現は、HEK293FT細胞に対して化合物C耐性を与える)
化合物C誘導性増殖阻害に及ぼすGSPT1の過剰発現の効果をHEK293FT細胞において検査した。3つの異なるプロモーターによって駆動されるGSPT1を安定して発現する293細胞を作製した。これらの細胞へ、化合物Cを0、1nM、10nM、100nM、または1000nMの濃度で添加した。細胞増殖は、2日後にCellTiter−Glo細胞生存度アッセイ(RLU−相対的発光単位)によって測定した。図7の左側部分に示すように、化合物Cは、親細胞における細胞増殖を阻害するが、異なるプロモーターによって駆動されるGSPT1の過剰発現は、化合物C誘導性増殖阻害に対する種々の程度の耐性を与える。GSPT1の発現レベルは、図7の右側部分における化合物による処理の10時間後に測定した。CRBN−/−細胞と比較して、GSPT1は、100nMまたは1000nMの化合物Cの処理の10時間後に、CRBN+/+細胞において分解する。さらに、図7は、CMVプロモーター、次いでEF1aプロモーター及びUbcPプロモーターによって駆動されるGSPT1の最高の過剰発現レベルを示す。これらの結果は、GSPT1の過剰発現と化合物C誘導性増殖阻害に対する細胞耐性の間の相関を実証する。CMV−GSPT1を発現する細胞は、最高レベルの化合物C耐性を呈する。したがって、GSPT1の過剰発現は、化合物C耐性をHEK293FT細胞へ与える。
(6.9 GSPT1の枯渇は、細胞増殖を阻害する)
細胞増殖に及ぼすGSPT1(eRF3a)の枯渇の効果は、種々のGSPT1領域を特異的に標的化するshRNAを発現する293FTヒト胚性腎細胞において判定した。図8において実証するように、感染7日後、発現ベクター単独またはGSPT1特異的ではない対照shRNAを有する細胞は、正常な細胞増殖を示すのに対し、GSPT1特異的shRNA(shGSPT1−1、shGSPT1−2、shGSPT1−3、及びshGSPT1−4など)を発現する細胞は、細胞増殖に及ぼす種々の程度の阻害を示す。
感染した細胞における種々の遺伝子の発現レベルも図8において測定した。発現ベクター単独または対照shRNAと比較して、4つのGSPT1特異的shRNAはすべて、GSPT1の発現を遮断する。特に、shGSPT1−4はさらに、eRF1及びCRBNの発現を阻害する。
したがって、GSPT1の枯渇は、おそらくeRF1/GSPT1(eRF3a)複合体の失活により、細胞増殖を阻害する。
(6.10 GSPT1の喪失は、HEK293FT細胞を化合物C誘導性抗増殖性にしやすい)
化合物C誘導性抗増殖性に及ぼすGSPT1の枯渇の効果を、HEK293FT細胞において検討した。細胞に、発現ベクター単独、または対照shRNA若しくはGSPT1特異的shRNAを含有するベクターを感染させた。次に、この細胞を異なる濃度の化合物Cで処理した。細胞増殖は、CellTiter−Glo細胞生存度アッセイ(RLU−相対的発光単位)によって測定した。図9Aに示すように、化合物Cは、CRBN−/−細胞における細胞増殖を阻害することができない。さらに、CRBN+/+親細胞、発現ベクター単独を感染させた細胞、またはGSPT1に特異的ではない対照shRNAを発現させる細胞は、化合物C誘導性抗増殖性に対する感応性を示す。GSPT1特異的shRNAノックダウンによるGSPT1の枯渇は結果的に、増殖阻害がさらにより低濃度の化合物処理で開始することを生じる。この結果は、GSPT1の枯渇したHEK293FT細胞が、化合物C誘導性抗増殖性に対する感応性の亢進を有していることを示唆する。
GSPT1及びeRF1の発現レベルは、感染18日後に測定した。図9Bに示すように、GSPT1特異的shRNAは、親細胞、発現ベクター単独を有する細胞、または対照shRNAを発現する細胞と比較して、GSPT1の発現を低下させる。化合物Cは、CRBN−/−細胞を除く先の細胞すべてにおいてGSPT1及びeRF1の分解を誘導する。したがって、化合物C誘導性増殖阻害に対するHEK293FT細胞感応性亢進はおそらく、GSPT1の枯渇による。
(6.11 GSPT1の枯渇は、化合物C誘導性増殖阻害に対してMM細胞株を増感させる)
化合物Cの抗増殖性効果に及ぼすGSPT1の枯渇の効果を、ヒト多発性骨髄腫(MM)細胞株DF15及びRPMI−8226において判定した。処理化合物を0.01nMから0.1μMまで滴定した。細胞増殖は、shGSPT1−1またはshGSPT1−3によるGSPT1のノックダウンの9日後に、CellTiter−Glo細胞生存度アッセイ(RLU−相対的発光単位)によって測定した。図10Aに示すように、親細胞またはGSPT1特異的ではない対照shRNAを感染させた細胞と比較して、化合物Cは、shGSPT1−1またはshGSPT1−3を発現する細胞において抗増殖性効果の亢進を呈する。図10Bに示すように、化合物C誘導性増殖阻害に対するこの増感はおそらく、GSPT1及びeRF1の枯渇による。
(6.12 GSPT1の過剰発現は、U937細胞及びMolm13細胞における化合物Cの抗増殖効果を弱める)
化合物Cの抗増殖効果に及ぼすGSPT1の過剰発現の効果を、ヒト組織球性リンパ腫細胞株U937及びヒト白血病細胞株Molm13において判定した。処理化合物は、0.1nMから1μMまで滴定した。細胞増殖は、処理48時間後にCellTiter−Glo細胞生存度アッセイによって測定した。図11に示すように、親細胞において、化合物Cは細胞増殖を阻害する。さらにCRBN−/−細胞において、この抗増殖効果は完全に消失し、このことは、これらの化合物の抗増殖効果がCRBN依存的であることを示唆する。しかしながら、外来性GSPT1が、図11に示すように、EF1aプロモーターを介して過剰発現すると、化合物Cの抗増殖効果は低下する。本結果は、GSPT1の過剰発現が、U937細胞及びMolm13細胞における化合物の抗増殖効果を弱めることを示唆する。
(6.13 GSPT1の枯渇は、化合物Cに対する急性骨髄性白血病(AML3)細胞株を増感させる)
化合物Cの抗増殖効果に及ぼすGSPT1の枯渇の効果を、ヒト急性骨髄性白血病(AML3)細胞株において判定した。細胞に、対照shRNA、shGSPT1−1、またはshGSPT1−3を発現するレンチウイルスベクターを7日間感染させた後、DMSO、0.0001μMから1μMまでの化合物Cの滴定で処理した。処理2日後、細胞増殖を、CellTiter−Glo細胞生存度アッセイによって測定した。図12Aに示すように、親細胞またはGSPT1特異的ではない対照shRNAを感染させた細胞と比較して、化合物Cは、shGSPT1−1またはshGSPT1−3を発現する細胞における抗増殖効果の亢進を呈する。図12Bに示すように、化合物C誘導性増殖阻害に対するこの増感はおそらく、GSPT1及びeRF1の枯渇による。
(6.14 化合物Cは、293FT HEK細胞における小胞体ストレス応答(UPR)のPERK支流の活性化を誘導する)
化合物C誘導性の小胞体ストレス応答(UPR)の機序を293FT HEK細胞において試験した。親細胞、CRBN−/−細胞、対照shRNAを発現する細胞、またはGSPT1特異的shRNAを発現する細胞を、DMSO、1nM、または10nMの化合物Cで処理した。処理24時間後、UPRのPERK経路に沿ったバリアントの細胞構成要素のRNAレベルを測定し、GAPDHで標準化した。図13に示すように、CRBN−/−細胞を除き、化合物Cは、UPRのPERK経路に沿った構成要素であるATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、及びGADD45Aの発現を誘導する。この誘導効果は、GSPT1のノックダウンを有する細胞において亢進する。
(6.15 化合物Cは、293FT HEK細胞におけるXBP1経路及びATF6経路を活性化する)
化合物Cにより活性化するXBP1経路及びATF6経路の機序を293FT HEK細胞において試験した。親細胞、CRBN−/−細胞、対照shRNAを発現する細胞、またはGSPT1特異的shRNAを発現する細胞をDMSO、1nM、または10nMの化合物Cで処理した。処理24時間後、XBP1経路及びATF6経路に沿ったバリアント細胞構成要素のRNAレベルを測定し、GAPDHで標準化した。図14に示すように、CRBN−/−細胞を除き、化合物Cは、XBP1経路に沿った構成要素(SEC24D、DNAJB9、DNAJC6、XBP1、EDEM1、EDEM2、及びHYOU1)及びATF6経路に沿った構成要素(XBP1、EDEM1、EDEM2、HYOU1、及びHSPA5)の発現を誘導する。この誘導効果は、GSPT1ノックダウンを有する細胞において亢進する。
(6.16 GSPT1の分解は、293FT HEK細胞においてBIPの喪失及びERストレスをもたらすが、急性アポトーシス性細胞死はもたらさない)
GSPT1の化合物C誘導性分解の細胞効果を、293FT HEK細胞においてさらに試験した。CRBN+/+細胞及びCRBN−/−細胞をDMSO単独、1nM、または10nMの化合物Cで処理した。20時間後、粗面小胞体(ER)ストレス経路またはアポトーシス経路に沿った種々の細胞構成要素の発現レベルを測定した。図15Aに示すように、化合物Cは、CRBN+/+細胞においてGSPT1の分解を誘導する。BIPは、保持のためにER内腔へと逆輸送されるために、シス−ゴルジ体におけるKDEL受容体との結合を必要とするER内腔KDELタンパク質である。GSPT1の喪失は、eRF1/GSPT1複合体の失活をもたらし、それゆえ、BIPなどのデノボ合成したタンパク質の翻訳の読み過ごしをさせる。BIPのC末端に対する余剰の残基の付加は、KDEL受容体及びBIPのC末端抗体によってそれぞれKDELモチーフ及びBIPのC末端エピトープの認識を遮断する。実際、KDEL抗体及びBIPカルボキシル末端(BIP−CT)を認識するBIP抗体の免疫反応性は、化合物Cによる処理によって用量依存的様式で劇的に低下する。しかしながら、BIPアミノ末端領域へ結合するBIP抗体は影響されない。BIPはUPRセンサーであるPERK、IRE1、及びATF6のER内腔ドメインと相互作用してこれらの活性化を防止する。BIPのC末端の免疫反応性の低下は、BIPの誤局在を示し、このことはおそらく、PERK、IRE1、及びATF6からのBIPの脱離をもたらし、UPRを誘導する。しかしながら、図15Bに示すように、急性アポトーシス性細胞死における細胞構成要素は、293FT HEK細胞における化合物Cの20時間の処理で影響されない。
(6.17 化合物C誘導性UPRは、DF15細胞におけるアポトーシス性細胞死に先行する)
GSPT1の化合物C誘導性分解の細胞効果をDF15細胞においてさらに試験した。細胞をDMSO単独または20nMの化合物Cで処理した。5時間後または10時間後、UPR経路またはアポトーシス経路に沿った種々の細胞構成要素の発現レベルを測定した。図16Aに示すように、化合物Cは、GSPT1、IKZF1、及びIKZF3の分解、ならびにKDELモチーフ及びBIPのC末端エピトープを認識する抗体の免疫反応性の喪失を誘導する。BIPの免疫反応性の喪失は、UPRの誘導を示す。同様に、図16Bに示すように、化合物Cは、pEIF2α、ATF4、ATF3、DDIT3、切断型カスパーゼ3、及び切断型PARPのレベルを亢進し、このことはアポトーシスの開始を示唆する。この亢進は、図16Cにおいて定量化しており、DF15MM細胞におけるPERK/EIF2a/ATF4経路に沿った構成要素であるATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、及びGADD45Aの化合物C誘導性発現を実証する。
(6.18 化合物Cは、DF15MM細胞におけるXBP1経路及びATF6経路を活性化する)
化合物Cにより活性化されるXBP1経路及びATF6経路の機序を、DF15MM細胞において試験した。細胞をDMSOまたは20nMの化合物Cで5、10、または23時間処理した。XBP1経路及びATF6経路に沿ったバリアント細胞構成要素のRNAレベルを測定し、GAPDHで標準化した。図17に示すように、化合物Cは、XBP1経路に沿った構成要素(SEC24D、DNAJB9、XBP1、EDEM1、及びHYOU1など)及びATF6経路に沿った構成要素(XBP1、EDEM1、HYOU1、及びHSPA5)の発現を誘導する。
(6.19 化合物C誘導性UPRは、ヒト急性骨髄芽球性白血病細胞株KG1におけるアポトーシス性細胞死に先行する)
GSPT1の化合物C誘導性分解の細胞効果を、KG1細胞においてさらに試験した。細胞をDMSO単独または20nMの化合物Cで処理した。UPR経路またはアポトーシス経路に沿った種々の細胞構成要素の発現レベルを、処理後の種々の時点で測定した。本結果は、化合物CがGSPT1の分解を誘導することを示した。同様に、化合物Cは、ATF−4及びその下流標的であるATF−3の発現を亢進した。pEIF2α、DDIT3、切断型カスパーゼ3、及び切断型PARPのレベルも亢進し、このことは、アポトーシスの開始を示唆した。本試験の代表的な結果は、図18A及び図18Bに示す。図18Aは、化合物CがGSPT1の分解を誘導すること、ならびにpEIF2α、ATF4、ATF3、及びCHOP(DDIT3)のタンパク質レベルが化合物Cによる処理に応じて亢進することを示す。図18Bは、切断型カスパーゼ8、BID、切断型カスパーゼ9、切断型カスパーゼ3、切断型カスパーゼ7、及び切断型PARPのレベルが、化合物Cによる処理に応じて亢進すること、ならびにMcl−1及びpS112−BADのレベルが、化合物Cにより処理に応じて低下することを示す。
mRNAレベルは、図18Cに示すように定量化し、KG1細胞におけるPERK/EIF2a/ATF4経路に沿った構成要素であるATF4、ATF3、DDIT3、PPP1R15A、GADD45A、TNFRSF1B、及びTNFRSF10Bの、化合物Cにより誘導される発現を実証した。
(6.20 化合物Cは、ヒト急性骨髄芽球性白血病細胞株KG1においてUPRを誘導する)
化合物Cにより活性化されるXBP1経路及びATF6経路の機序をKG1細胞において試験した。細胞をDMSOまたは20nMの化合物Cを用いて、2、4、または6時間処理した。XBP1経路及びATF6経路に沿ったバリアント細胞構成要素のRNAレベルを測定し、GAPDHで標準化した。図19に示すように、化合物Cは、XBP1経路に沿った構成要素(SEC24D、DNAJB9、EDEM1、及びXBP1など)及びATF6経路に沿った構成要素(XBP1など)の発現を誘導する。
(6.21 正常末梢血単核細胞(PBMC)における化合物C処理に対する応答)
化合物Cによる処理に対するPBMCの応答を、PBMCにおけるGSPT1、ATF3、DDIT3、及び下流のアポトーシス指標の発現を測定することによってモニターした。PBMCを1nM、10nM、100nM、または1000nMの化合物Cで20時間処理した。図20に示すように、化合物Cは、GSPT1の発現を低下させるが、p−EIF2α、ATF3(おそらくスプライシングバリアントにおける)及びDDIT3のレベルを亢進させ、このことは、切断型カスパーゼ3を亢進させることによってカスパーゼ3を結果的に活性化する。切断型カスパーゼ3は次に、PARPを切断することによってPARPを失活させ、アポトーシスを誘導する。したがって、GSPT1、ATF3、DDIT3、切断型カスパーゼ3、及び切断型PARPは、化合物Cの毒性を予測するバイオマーカーとして機能することができる。
(6.22 異なる癌細胞株における化合物C類似体に対する感応性及び耐性の予測)
異なる癌細胞株は、化合物Cの処理に対する種々の感応性を呈する。GSPT1の依存性を、GSPT1特異的shRNAノックダウン実験によって示した。GSPT1分解効率は、ウェスタンブロットによって示した。ATF3またはDDIT3の誘導は、定量的RT−PCRによって測定した。図21に示すように、化合物C誘導性ERストレスは、化合物C誘導性アポトーシスに先行する。化合物C誘導性ERストレスまたは化合物C誘導性アポトーシスに必要な時間を要約した。本明細書で検査した癌細胞株すべてのうち、RPMI−8226は、化合物C誘導性ERストレス及びアポトーシスに対して耐性がある。KG1、DF15、AML3、及び293FTなどの他の細胞は、化合物Cに対する異なるレベルの感応性を呈する。高いER需要は、化合物Cの処理に対するある特定の癌細胞の感応性に寄与し得る。
上述から、具体的な実施形態が説明目的のために本明細書に説明されてきたが、種々の改変が、本明細書に提供するものの精神及び範囲から逸脱することなくなされ得ることは認識されるであろう。上記で引用した参考文献はすべて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。