JP2017537457A - 磁気装置に書き込むための方法 - Google Patents

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Abstract

単一のプログラミング電流を使用して、複数の磁気論理装置MLUセル1と1つのプログラミング線4とから構成される磁気装置100をプログラミングするための方法において、それぞれのMLUセル1が、低閾値温度TLでピン止めされ、高閾値温度THで自由に配向可能である1つの記憶磁化方向231を有する1つの強磁性記憶層23と、1つのセンス磁化方向211を有する1つの強磁性センス層21と、前記記憶層23と前記センス層21との間の1つのトンネル障壁層22とから構成される1つの磁気トンネル接合2を有し、電流が、前記プログラミング線4から前記磁気トンネル接合2に直接に通電し得ないように、且つ前記複数のMLUセル1から成る1つのサブセット111をプログラミングするためのプログラミング電流パルス41を通電するために構成されるように、前記プログラミング線4が、1つの非導電層71によって当該それぞれのMLUセル1から物理的に分離されていて、前記サブセット111が、1つよりも多いMLUセル1から成り、当該方法は、前記サブセット111内のそれぞれのMLUセル1の強磁性記憶磁化方向231をピン止め解除するように、前記複数のMLUセル1の磁気トンネル接合2を前記高閾値温度で加熱するための前記プログラミング線4にプログラミング電流41を通電することを有し、前記プログラミング電流41は、前記サブセット111内のそれぞれのMLUセル1の記憶磁化方向231をプログラムされた方向に切り替えるために適合されたプログラミング磁場を生成するようにさらに適合される当該方法。

Description

本発明は、複数のマグネティック・ロジック・ユニット(MLU)セルを有する磁気装置をプログラミングするための方法に関する。
従来のMLUセルは、基準層と強磁性記憶層とを有する磁気トンネル接合を備える。これらの2つの層の磁化方向が整合されているときに、当該スタックの抵抗は低く、これは、「0」(又は恣意的に「1」)になり得る。これらの層が逆整合にあるときに、当該抵抗は高く、これは、「1」(又はその反対)になり得る。
サーマル・アシスティッド・スイッチング(TAS)MLUでは、記憶層が、通常動作温度で優れた安定性を達成するために反強磁性層によってブロックされる。当該セルの温度が、プログラミングサイクル中に瞬間的に局所的に当該反強磁性層のブロッキング温度(高閾値温度)の上に上昇され、磁気トンネル接合の抵抗加熱によって、TAS−MLUセルの磁気抵抗が変更されることを可能にする。したがって、通常動作温度では、TAS−MLU内に記憶された情報(すなわち、磁性配向)が、外部の磁場及び雑音によって影響を及ぼされない。
自己参照型MLUセルは、TAS MLUセルに基づき得る。自己参照型MLUセルは、一般に、反強磁性層によってピン止めされないものの、自由に変更される基準層を有する。このようなピン止めされない基準層は、多くの場合に「センス層」と呼ばれる。電流が、当該MLUセルに隣接したフィールド線に印加されるときに、磁場が、読み取り動作中に当該センス層の磁化方向を変更するために生成される。磁場が駆動されるときに、当該セルの値と比較される瞬間的な基準値を作成するため、二相式の読み取り動作は、選択された1つのメモリセルに対する駆動されない1つのフィールド線の影響の自然傾向を利用する。したがって、この磁場が印加されることによって、当該記憶された情報が読み取られる。
複数のフィールド線が、論理動作中に磁気トンネル接合の固有抵抗を変調する制御ゲートとして作用する。MLUセルが、通常の論理機能を実行可能な三端子装置として作動する。当該フィールド線中に循環している電流の方向及び強度が変調され得る。
MLU増幅器が、幾つか(場合によっては数万個)のMLUセルから成るアレイに電気結合することによって提供され得る。当該構成された増幅器の利得が、大幅に増大された装置である一方で、その結合静電容量は非常に小さいままである。磁気トンネル結合の磁気抵抗が、それぞれのMLUセルごとに、一致されるべき1つの入力ビットによって設定される1つのフィールド線に通電するフィールド電流の方向によって変調される。その出力部の高い又は低い磁気抵抗は、その入力ビットがそれぞれ、記憶されたビットに一致するか否かを示す。
したがって、作動しているMLU増幅器が、それぞれのMLUセルの磁気トンネル接合を加熱するための加熱電流と、磁場を生成するためのフィールド電流とを印加することを要求する。当該加熱電流及び当該フィールド電流は、正確に同期される必要がある。
さらに、複数のMLUセルから成るMLUアレイ内では、加熱電融が、1つの行又は列内に直列に接続された複数のMLUセルの磁気トンネル接合に通電する。当該MLUアレイ内に構成されるMLUセルの数に応じて、当該アレイ内の複数の磁気トンネル接合を加熱するために要求される加熱電流の大きさが、数百mAに達し得る。したがって、対応する電圧が、数十ボルトに達し得る。その結果、(数百MV/mに相当する)非常に高い電圧差が、磁気トンネル接合内や特にトンネル障壁層内又は2つの金属面間の任意の誘電体層のような、これらのMLUセルの或る程度の領域内で発生する。このような高い電圧差は、当該MLUセルを修復できないほどに劣化させ、破壊させえもし得る。
米国特許第2013241536号明細書
本開示は、複数のMLUセルから構成される磁気装置をプログラミングするための方法に関する。それぞれのMLUが、低閾値温度でピン止めされ、高閾値温度で自由に配向可能である1つの記憶磁化方向を有する1つの記憶磁気層と、当該それぞれのMLUセルから物理的に分離されていて、前記複数のMLUセルのうちの任意の1つのMLUセルをプログラミングするためのプログラミング電流パルスを通電するように構成された1つのプログラミング線とを備える。
当該方法は、第2磁化方向をピン止め解除するように、当該それぞれのMLUセルの磁気トンネル接合を前記高閾値温度で加熱するためのフィールド線にプログラミング電流を通電することを有する。
この場合、前記プログラミング電流は、当該それぞれのMLUセルの磁化方向をプログラムされた方向に切り替えるために適合されたプログラミング磁場を生成するようにさらに適合される。
特に、本開示は、単一のプログラミング電流を使用して、複数のMLUセルと1つのプログラミング線とから構成される磁気装置をプログラミングするための方法に関する。
それぞれのMLUセルが、低閾値温度でピン止めされ、高閾値温度で自由に配向可能である1つの記憶磁化方向を有する1つの強磁性記憶層と、1つのセンス磁化方向を有する1つの強磁性センス層と、前記記憶層と前記センス層との間の1つのトンネル障壁層とから構成される1つの磁気トンネル接合を有する。
電流が、前記プログラミング線から前記磁気トンネル接合に直接に通電し得ないように、且つ前記複数のMLUセルから成る1つのサブセットをプログラミングするためのプログラミング電流パルスを通電するために構成されるように、前記プログラミング線が、1つの非導電層によって当該それぞれのMLUセルから物理的に分離されている。前記サブセットが、1つよりも多いMLUセルから成る。
当該方法は、前記サブセット内のそれぞれのMLUセルの強磁性記憶磁化方向をピン止め解除するように、前記複数のMLUセルの磁気トンネル接合を前記高閾値温度で加熱するための前記プログラミング線にプログラミング電流を通電することを有する。
この場合、前記プログラミング電流は、前記サブセット内のそれぞれのMLUセルの記憶磁化方向をプログラムされた方向に切り替えるために適合されたプログラミング磁場を生成するようにさらに適合される。
ここに開示された方法では、単一のプログラミング電流が、前記磁気トンネル接合を加熱することと、前記プログラミング磁場を誘導すること、すなわち複数のセルから成る前記サブセットをプログラミングすることとの双方のために使用される。
当該方法は、あらゆる追加の電流も2つの電流間の同期も必要としない。さらに、加熱電流が、前記磁気トンネル接合に通電しないので、前記MLUセルを劣化させること又は破壊することが著しく低減され、前記MLUセルと複数のMLUセルから構成されるMLUアレイとがさらに丈夫である。
本発明の課題は、請求項1に記載の方法によって解決される。
本発明は、例示され且つ図示された1つの実施の形態を説明することによってより良好に理解される。
1つの実施の形態によるMLUセル1の詳細図である。 1つの実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 1つの実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 1つの実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 別の実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 別の実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 別の実施の形態によるプログラミング動作の時間経過図である。 1つの実施の形態による複数のMLUセルから構成されている磁気装置の上面図である。 1つの実施の形態による図4の磁気装置の側面図である。 別の実施の形態による磁気装置の一部の上面図である。 別の実施の形態による磁気装置の一部の側面図である。 さらに別の実施の形態による磁気装置の一部の側面図である。 さらに別の実施の形態による複数のMLUセルから構成されている磁気装置の側面図である。 さらに別の実施の形態による複数のMLUセルから構成されている磁気装置の上面図である。
図4及び5は、1つの実施の形態による磁気装置100の上面図(図4)及び側面図(図5)である。この磁気装置100は、行と列とから成る配列で配置された複数のMLUセルから構成されている。それぞれの行が、ビット線3と導電性ストラップとを介して直列に接続されている。プログラミング線4が、複数のMLUセル1のうちの任意の1つのMLUセルをプログラミングするためのプログラミング電流パルス41を通電するために構成されている。それぞれのMLUセル1の第2磁化方向231のピン止め解除するため、プログラミング線4に通電するプログラミング電流パルス41が、プログラミング動作中に磁気トンネル接合2を高閾値温度Tで加熱するために適合されている。さらに、プログラミング電流パルス41は、それぞれのMLUセル1の記憶磁化方向231をプログラムされた1つの方向に切り替えるために適合されたプログラミング磁場42を生成するために適合されている。以下に記されているように、プログラミング線4が、非導電性層71によって当該それぞれのMLUセル1から物理的に分離されていて、電流が、プログラミング線4から磁気トンネル接合2へ直接に通電され得ない。
図1は、1つの実施の形態による複数のMLUセル1のうちの1つのMLUセル1の細部を示す。ここでは、表現であるMLUセルは、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)セルも意味する。MLUセル1は、第1磁気層23と、第2磁気層21と、この第1磁気層23とこの第2磁気層21との間に配置されているトンネル障壁層22とを有する。この第1磁気層は、記憶磁化方向231を有する記憶層23でもよく、この第2磁気層は、センス磁化方向211を有するセンス層21でもよい。センス層21と記憶層23とはそれぞれ、磁気材料、特に強磁性型の磁気材料を含むか、又は当該磁気材料から形成されている。強磁性材料が、固有の保持力を有するほぼ平面な磁化方向によって特徴付けられ得る。当該保持力は、当該磁化方向が1つの方向に飽和された後に当該磁化方向を反転させるための磁場の大きさを示すことができる。一般に、センス層21と記憶層23とは、同じ強磁性材料又は異なる強磁性材料を含み得る。図1に示されたように、センス層21は、軟強磁性材料、すなわち比較的低い保持力を有する強磁性材料でもよい一方で、記憶層23は、硬強磁性材料、すなわち比較的高い保持力を有する強磁性材料でもよい。こうして、センス層21の磁化方向が、低い強度の磁場の下で容易に変更され得る。適切な強磁性材料は、典型元素を有するか又は有しない遷移金属、希土類元素、及びこれらの合金を含む。例えば、適切な強磁性材料は、鉄(「鉄」)、コバルト(「Co」)、ニッケル(「Ni」)、並びにパーマロイ(又はNi80Fe20);Ni,Fe及びホウ素(「B」)に基づく合金;Co90Fe10;Co,Fe及びBに基づく合金のようなこれらの合金を含む。或る例では、Ni及びFe(及びオプションでB)に基づく合金は、Co及びFe(及びオプションでB)に基づく合金よりも小さい保持力を有し得る。センス層21と記憶層23とのそれぞれの厚さは、約1nm〜約20nm又は約1nm〜約10nmのようなnmの範囲内でもよい。センス層21と記憶層23とのその他の実装も考えられる。例えば、センス層21若しくは記憶層23又はセンス層21及び記憶層23が、いわゆる合成反強磁性層の複数の副層と同様な複数の副層を有してもよい。
トンネル障壁層22が、絶縁材料を含んでもよく、又は絶縁材料から形成されてもよい。適切な絶縁材料は、酸化アルミニウム(例えば、Al)及び酸化マグネシウム(例えば、MgO)のような酸化物を含む。当該トンネル障壁層22の厚さは、約1nm〜約10nmの範囲内でもよい。
MLUセル1のその他の実装も考えられる。例えば、センス層21と記憶層23との相対位置が、記憶層23の上に配置されたセンス層21によって置き換えられてもよい。
図1を参照すると、磁気トンネル接合2が、記憶反強磁性層24も有する。この記憶反強磁性層24は、記憶層23に隣接して配置されていて、この記憶反強磁性層24内の又はその近くの温度が低閾値温度Tにあるときに、すなわちこの記憶反強磁性層24のネール温度若しくは別の閾値温度のようなブロッキング温度の下にあるときに、交換バイアスによって記憶磁化方向231を特定の方向に沿ってピン止めする。当該温度が、高閾値温度T、すなわち当該ブロッキング温度の上にあるときに、この記憶反強磁性層24が、記憶磁化方向231をピン止め解除又は解放する。その結果、当該記憶磁化方向231が、別の方向に切り替え可能になる。
記憶反強磁性層24は、反強磁性型の磁気材料を含むか又は当該磁気材料から形成されている。適切な反強磁性材料は、遷移金属及びそれらの合金を含む。例えば、適切な反強磁性材料は、イリジウム(「Ir」)とMn(例えば、IrMn)とに基づく合金のようなマンガン(「Mn」)に基づく合金、FeとMnとに基づく合金(例えば、FeMn)、白金(「Pt」)とMnとに基づく合金(例えば、PtMn)、及びNiとMnとに基づく合金(例えば、NiMn)を含む。例えば、記憶反強磁性層24は、約120℃〜約220℃又は約150℃〜約200℃の範囲内の高閾値温度Tを有するIrとMnとに基づく(又はFeとMnとに基づく)合金を有し得る。センス磁化方向211が、ピン止めされていないので、さもなければ動作温度窓の上限値を設定するであろう閾値温度なしに又は当該閾値温度を考慮することなしに、当該高閾値温度Tは、高温用途のような希望する用途に適応するように選択され得る。当該センス磁化方向211は、低閾値温度Tと高閾値温度Tとで自由に調整可能である。当該自由に調整可能なセンス磁化方向211を有するセンス層21を備えるこの種類のMLUセル1は、自己参照型MLUセルとして知られている。
MLUセル1は、プログラミング電流パルス41を通電するために適合されたプログラミング線4をさらに有する。プログラミング線4と磁気トンネル接合2とは、図1の誘電体又は酸化物層71によって示された非導電層によって互いに物理的に分離されている。したがって、当該プログラミング線4は、磁気トンネル接合2に磁気結合され得るが、この磁気トンネル接合2に電気接触していない。
磁気装置100のプログラミング動作中に、プログラミング電流パルス41が、それぞれのMLUセル1の記憶磁化方向231を切り替えるためにプログラミング線4に通電される。
図2aは、1つの実施の形態によるプログラミング電流パルス41の時間経過図である。この場合、プログラミング電流パルス41を通電することは、第1時間周期421中にプログラミング電流パルス41の第1パルス部分411を通電することを含む。磁気トンネル接合2が、高閾値温度Tで加熱され得るように、当該第1パルス部分411が、第1強度を有する。当該第1パルス部分411の第1強度は、磁気トンネル接合2が高閾値温度Tにあるときに、記憶磁化方向231を切り替えし得るプログラミング磁場42を誘導するためにさらに適合されている。第1パルス部分411を通電することによるプログラミング線4にわたるジュール効果によって生成された熱が、誘電体/酸化物層71にわたる熱伝導によって磁気トンネル接合2に伝達される。
プログラミング電流パルス41を通電することは、プログラミング電流パルス41を第2時間周期422中に第2パルス部分412を通電することをさらに含む。磁気トンネル接合2が、高閾値温度Tでさらに加熱されず、低閾値温度Tに冷却されるように、当該プログラミング電流パルス41が、第1パルス部分411の第1強度よりも低い第2強度を有する。しかしながら、当該第2パルス部分412の第2強度は、磁気トンネル接合2が低閾値温度Tに到達する前に、記憶磁化方向231を切り替えし得るプログラミング磁場42を誘導するために適合されている。低閾値温度Tに到達した後に、当該記憶磁化方向が、その切り替えられた又はプログラムされた方向へピン止めされる。
図2aを参照すると、第1電流パルス部分411が、立ち上がり時間時間RTを有する。この立ち上り時間RTは、磁気トンネル接合2を高閾値温度Tに急速に加熱するように十分に短い。例えば、当該立ち上がり時間RTは、約5μs未満でもよいが、好ましくは100ns未満にし得る。第1パルス部分411の第1時間周期421は、一般に約数マイクロ秒〜数秒でる(例えば、約1μs〜約10s)。当該立ち上がり時間RTは、MLUセル1とプログラミング線4との構成に応じて5μsよりも長くてもよい。
図2bは、プログラミング電流パルス41の第1パルス部分411と第2パルス部分412とがプログラミング動作中にプログラミング線4に通電されているときの、磁気トンネル接合2の温度の時間に対する変化を示す。図2bでは、水平な一点鎖線が、閾値温度を示す。この閾値温度の上では、磁気トンネル接合2が高閾値温度Tにあり、記憶磁化方向231がピン止めされていない(図2c参照)。この閾値温度の下では、磁気トンネル接合2が低閾値温度Tにあり、記憶磁化方向231がピン止めされている。
図3a〜3cに示された別の実施の形態では、プログラミング電流パルス41の第2パルス部分412が、第2時間周期422又は立ち下がり時間周期FT(図3a)に第1強度から単調に減少する第2強度を有する。磁気トンネル接合2が、第1時間周期中に高閾値温度Tで加熱され、記憶磁化方向231が、この第1時間周期421中に第1パルス部分411を通電することによってプログラムされた方向に切り替えられる。第2パルス部分412の強度が、第2時間周期422中に減少すると、磁気トンネル接合2が、低閾値温度Tに冷却される。図3bは、プログラミング電流パルス41の第1パルス部分411と第2パルス部分412とがプログラミング動作中にプログラミング線4に通電されているときの、磁気トンネル接合2の温度の時間に対する変化を示す。この第2パルス部分412の減少している第2強度が、この磁気トンネル接合2を低閾値温度T(水平な一点鎖線)で冷却する。磁気トンネル接合2が低閾値温度Tに到達する時間は、第2パルス部分412の第2強度の減少率に依存する。磁気トンネル接合2が、高閾値温度Tにあるときに、第2パルス部分412によって誘導される書き込み磁場が、記憶磁化方向231を切り替えし得るように、当該第2パルス部分412の減少している第2強度がさらに提供される。第2パルス部分412の第2強度の減少率は、電流源と磁気トンネル接合の加熱時間とに依存する。特定の例では、第1パルス部分411が、約2×10mA/sまで(又は約1.7×10A/μm/s)の率で減少し得る。
別の実施の形態では、第2パルス部分412の第2強度が、ステップ状に減少する。この第2パルス部分412のそれぞれのステップが、数ナノ秒から数時間まで(例えば、約1ns〜1h)の期間を有し得る。第2パルス部分412の第2強度が、零に到達するまでに、好ましくは、第2パルス部分412のそれぞれのステップが、1μs〜1msの期間を有する。第2パルス部分412の期間及び第2時間周期422は、MRAMセル1とプログラミング線4と高閾値温度Tとの特定の編成に依存する。磁気トンネル接合2の加熱時間は、一般に1ミリ秒未満であるので、当該第2強度のより速い減少率が可能である。
磁気トンネル接合2を高閾値温度Tで加熱することを可能にする第1パルス部分411の第1強度は、磁気装置100とプログラミング線4と誘電体又は酸化物層71の厚さとの設計に依存する。1つの例では、誘電体又は酸化物層71が、約55μmの厚さを有してもよく、プログラミング線4が、約0.4μmの厚さと約0.32μmの幅とを有してもよい。第1部分411の強度が、25mA〜30mAの場合、125℃より上の温度が、FeMnに基づく合金を含む記憶反強磁性層24で達成され得る。第1パルス部分411のこのような強度は、約200Oeの書き込み磁場42を誘導し得る。特に、約30mAの強度を有する第1パルス部分411に対しては、200℃よりも高い温度が、プログラミング線4に対して測定された。ここでは、当該温度は、銅プログラミング線4用の)プログラミング線4の抵抗と銅から成る当該抵抗の温度係数(TCR)とから測定され得る。
磁気トンネル接合2のエレクトロマイグレーションの発生を回避するため、一般に、第1パルス部分411の強度は、約50mA(約1×10−3A/μm)よりも小さい。しかしながら、約100mAよりも大きい第1パルス部分411と数十マイクロ秒の第1時間周期421とを有する非常に速い動的電流パルスが、エレクトロマイグレーションによる当該線の損傷なしに入力され得る。例えば、第1パルス部分411は、最大で約115mA(約1A/μm)に達し得るか又は最大で10A/μmに達し得り、第1時間周期421は、最短で180μsにし得る。
1つの実施の形態では、プログラミング線4が、銅で製作され得、ダマシンプロセスを使用することによってシリコン基板内にパターン形成され得る。プログラミング線4は、高温に耐え得、エレクトロマイグレーションに敏感になりすぎない銅以外のその他の金属でもよい。このような材料には、アルミニウム又は好ましくはCuを多く含有するAl/Cu合金が含まれる。
1つの実施の形態では、プログラミング線4の寸法(横断面)は、それぞれのMLUセル1の寸法とほぼ同じ大きさである。その結果、熱シミュレーションと磁気シミュレーションとによって確認されたように、プログラミング線4によって生成された加熱とプログラミング磁場42との強度分布が、磁気トンネル接合2の平面に沿ってほぼ均一である。このような構成では、磁気トンネル接合2の磁気層21,23,24のうちの任意の1つの磁気層、特に反強磁性層24が、これらの磁気層に沿った均一な加熱とプログラミング磁場42とに曝される。その結果、複数のMLUセル1の一部のプログラミングが回避され得る。
プログラミング線4の電気抵抗が非常に高く、プログラミング電流パルス41を通電するために要求される電圧も、非常に高く、例えばエレクトロマイグレーションに起因して、プログラミング線4の品質を場合によっては低下させるおそれがあり、加熱とプログラミング磁場42とにおける利得が依然として小さくなり得るので、プログラミング線4の寸法(横断面)は小さすぎてはいけない。他方では、プログラミング電流41が通電されるときに、プログラミング線41内の電子が、当該プログラミング線の体積内で均一に配置されるので、プログラミング線4の寸法(横断面)は大きすぎてもいけない。例えば、電子が、磁気トンネル接合2からより遠ざかるほど、生成されるプログラミング磁場42に寄与しなくなる。このことは、実験的に且つ数値解析モデルを使用して高精度に実証された。
好適な1つの実施の形態では、プログラミング線4の厚さは、100nm〜500nm、好ましくは200nm〜400nm、さらに好ましくは300nm〜400nmである。特定の実施の形態では、プログラミング線4の厚さは、約380nmである。
1つの実施の形態では、プログラミング線4は、100nm〜1μm又は好ましくは200nm〜500nm又はさらに好ましくは300nm〜400nmの幅を有する。磁気トンネル接合2は、100nm〜500nm又は好ましくは200nm〜400nm又はさらに好ましくは200nm〜300nmの直径を有する。特定の実施の形態では、プログラミング線4が、約320nmの幅を有し、磁気トンネル接合2が、約230nmの直径を有する。
上記のプログラミング線4の幅の寸法及び厚さが、加熱及びプログラミング磁場42の効率とプログラミング電流パルス41の大きさとプログラミング線4のロバスト性との間の良好な妥協点であることを、シミュレーションはさらに示した。
誘電体/酸化物層71による磁気トンネル接合2の効率的な加熱を達成し、プログラミング線4によって生成されたプログラミング磁場42が記憶磁化方向231を切り替えできるように、プログラミング線4と磁気トンネル接合2との間の距離は、十分に小さくなくてはならない。プログラミング線4と磁気トンネル接合2との間の距離は、10nm〜500nmでなければならない。プログラミング線4と磁気トンネル接合2との間の距離は、50nm〜300nm、好ましくは60nm〜200nmである。特定の実施の形態では、プログラミング線4と磁気トンネル接合2内の反強磁性層24との間の距離は、約100nmである。別の実施の形態では、プログラミング線4は、磁気トンネル接合2の下にあり、プログラミング線4と反強磁性層24との間の距離は、約100nmである。
図2aを再び参照すると、第1電流パルス部分411が、(0.32μmの幅と0.38μmの厚さとを有し、電流密度がそれぞれ8.2×10A/cm及び4.1×10A/cmであるプログラミング線4に対して)10mA〜50mAの大きさを有し、約320nmの幅と約380nmの高さとを有するプログラミング線4に対して10ns〜10sの第1時間周期421を有する。1つの実施の形態では、第1電流パルス部分411は、約50mAの大きさを有し、第1時間周期421は、約200μsである。
記憶磁化方向231が、プログラミング磁場42にしたがって方向付けされるので、この記憶磁化方向231は、プログラミング符号化スキームにしたがって複数の方向間で切り換えられ得る。1つの「0」が、一対の方向の1つの方向に割り当てられ、1つの「1」が、当該一対の方向のもう1つの方向に割り当てられるように、可能な1つの符号化方式は、約180°だけ変位される当該一対の方向によって実行される。
MLUセル1の自己参照型の感知動作では、第1入力電流43(又は入力信号)が、MLUセル1の抵抗を変調するためにMLUセル1に印加されてもよい。例えば、第1入力電流43は、プログラミング線4に通電するフィールド電流43でもよい。この場合、フィールド電流43は、フィールド電流43の極性にしたがってMLUセル1の抵抗を変調する入力磁場44を生成する。例えば、センスフィールド電流43が、交番極性を有し得る。当該フィールド電流43は、センス磁化方向211を、記憶磁化方向231に対してほぼ平行な方向と記憶磁化方向231に対してほぼ逆平行な方向との間で交替させる入力磁場44を生成する。センス磁化方向211の方向が、平行又は逆平行な方向に完全に切り替えられることなしに交替されるように、当該交替するフィールド電流43が通電されてもよい。このとき、外部磁場の内面成分が、磁気トンネル接合2の抵抗R(又は電圧)をフィールド電流43の関数として測定することによって感知される。このような感知動作は、本出願人による特許出願の米国特許第2013241536号明細書により詳しく記載されている。
MLUセル1は、地磁界(図1参照)のような外部磁場60を感知するために使用されてもよい。ここでは、外部磁場60の方向と、この外部磁場60に対するMLUセル1の方向とのそれぞれにしたがって、センス磁化方向211が、外部磁場60に整合されている。自己参照型のMLUセルを使用する外部磁場の感知は、本出願人による米国特許出願の米国特許第2013241536号明細書及び欧州特許出願の欧州特許第13290243号明細書に記載されている。
入力電流43は、磁気トンネル接合2を記憶反強磁性層24の高閾値温度Tの近くで加熱することを回避するために十分に小さくなくてはならない。例えば、入力電流43は、記憶磁化方向231が感知動作中に切り替わることを回避するために約20μAよりも低く設定され得る。これと比較して、第1パルス部分411は、一般に3桁大きい。
図4及び5に示された例に戻ると、プログラミング線4は、複数のMLUセル1の1つの行又は1つよりも多い行から構成される第1サブセット111をプログラミングするために配置された第1支線4′を有する。このプログラミング線4は、第2サブセット112をプログラミングするために配置された第2支線4″をさらに有する。図5に示された例では、それぞれの第1サブセット111と第2サブセット112とが、複数のMLUセル1から成る隣接した2つの行から構成されている。第1サブセット111のそれぞれの行が、第1支線4′によってアドレス付けれ、第2サブセット112のそれぞれの行が、第2支線4″によってアドレス付けされる。磁気装置100のプログラミング動作中に、プログラミング電流パルス41をプログラミング線4に通電することは、第1電流部分41′を第1支線4′に通電することと、第2電流部分41″を第2支線4″に通電することとから成るように、当該第1支線4′は、当該第2支線4″に直列に電気接触されている。「U」字形又は蛇行状に形成するように第2支線4″の1つの端部に電気接続された第1支線4′の形状に起因して、第1電流部分41′は、第2支線4″に通電する第2電流部分41″の方向に対して反対の方向に第1支線4′に通電する。したがって、第1サブセット111内のMLUセル1の記憶磁化方向231は、第1プログラム方向にプログラミングされる一方で、第2サブセット112内のMLUセル1の記憶磁化方向231は、当該第1プログラム方向に対して反対の第2プログラム方向にプログラミングされる。
図4及び5の例では、プログラミング線4が、磁気装置100内に構成された複数のMLUセル1から成るサブセット111をアドレス付けする。換言すれば、サブセット111内のそれぞれのMLUセル1の状態が、プログラミング電流パルス41をフィールド線4に通電することによってプログラミング(書き込み)され得る。1つのサブセット111,112が、2つ又は2つよりも多い任意の数のMLUセル1から構成され得る。アドレス付けされたサブセット内に構成された全てのMLUセル1が、プログラミング線4に通電する単一のプログラミング電流41によってプログラミングされるように、当該単一のプログラミング線4が、当該サブセットをアドレス付けし得る限り、MLUセル1は、任意に可能な構成で配置され得る。
ここで開示されたプログラミング方法は、単一のプログラミング線4と単一のプログラミング電流(41)とを使用して、複数のMLUセル1を同時に書き込むこと又はプログラミングすることを可能にする。サブセット11は、アレイの行又は列に沿った1つよりも多いMLUセル1、一般に数個のセルから構成されている。したがって、サブセット111内に構成されたそれぞれのMLUセル1が、単一のプログラミング電流41と単一のプログラミング線4とを使用することによってプログラミングされ得る。従来のメモリ装置及びプログラミング方法とは違って、本発明の方法は、複数のMLUセル1から構成されるサブセット111をプログラミングするための追加の任意の電流又は線の使用を要求しない。2つ又は2つよりも多いプログラミング電流を同期させる必要もない。
第1サブセット111をプログラミングするための単一の第1支線4′が、2つの第1支線4′の代わりに使用される構成、及び、第2サブセット112をプログラミングするための単一の第2支線4″が、2つの第2支線4″の代わりに使用される構成も考えられる。この後者の構成では、当該単一の第1支線4′と当該第2支線4″との幅が、好ましくは、1つの列内の、隣接した複数のMLUセル1の下(又は上)に延在しなければならない(図6)。
複数の支線4′及び4″から構成されるプログラミング線4は、「U」字形又は曲がった形又は蛇行状の形を成す単一のプログラミング線4とみなされ得る。したがって、第1サブセット111は、プログラミング線4の一部によって第1プログラム方向にプログラミングされる複数のMLUセル1に相当し、第2サブセット112は、プログラミング線4の別の一部によって当該第1プログラム方向に対して反対の第2プログラム方向にプログラミングされる複数のMLUセル1に相当する。
図6及び図7は、別の実施の形態による磁気装置100の一部の上面図及び側面図である。特に、複数のMLUセル1から成る1つの列(又は行)が、1つのプログラミング線4と2つの余フィールド線4aとによってアドレス付けされる。それぞれの余フィールド線4aは、余フィールド電流パルス41aを通電するために構成されている。図4及び5の磁気装置100に関して説明したように、MLUセル1は、行に沿って電流線3とストラップ7とを経由して直列に電気接触されている。当該行内のMLUセル1を高閾値温度Tで加熱し、プログラミング磁場42を、MLUセル1内の記憶磁化方向231をそのプログラム方向に切り替えるために誘導するように、プログラミング電流パルス41が、プログラミング動作中にプログラミング線4に通電される。MLUセル1が、高閾値温度Tにあるときに、当該MLUセル1内の記憶磁化方向231を当該プログラム方向に切り替え可能である余磁場42aを誘導するために、余フィールド電流パルス41aが適合されている。しかしながら、余フィールド線4aとMLUセル1との間の距離に起因して、電流パルス41aは、MLUセル1の加熱に著しく寄与し得ない。しかしながら、余磁場42aは、記憶磁化方向231の切り替えに寄与し得る。余フィールド線4aが、プログラミング線4と同じ寸法を有すると、その他の線4及び接合2との統合が、製造中により容易になる。しかしながら、余フィールド線4aは、プログラミング線4と同じ寸法を有する必要がない。実際に、これらの余分な線4aの役割は、余分の磁場を供給することであり、これらの線4aの寸法は、最も効率的な余磁場42aを提供するように選択され得る。
記憶磁化方向231を切り替えるための余磁場42aの寄与は、プログラミング電流パルス41の第2パルス部分412を第2時間周期422中に通電するときに特に有益であり得る。実際に、第2パルス部分412の第2強度は、記憶磁化方向231をそのプログラム方向に維持可能なプログラミング磁場42を誘導するには十分でない。その結果、MLUセル1が、その低閾値温度Tに冷却される前に、当該記憶磁化方向231が、そのプログラム方向から外れ得る。
余フィールド線4aの構成は、図6及び7に示された構成に限定されない。図8に示されたように、余フィールド線4aは、電流線3とストラップ7とに対して平行に配置され得る。図6及び7には、余フィールド線4aが、MLUセル1の下で且つプログラミング線4のそれぞれの側方に配置されるように示されているが、余フィールド線4aは、MLUセル1の上又はプログラミング線4の下に配置されてもよい(図8参照)。図8は、余フィールド線4aがMLUセル1の下と上とにも配置され得ることも示している。磁気装置100は、1つ又は1つよりも多い余フィールド線4aを有し得る。
磁気装置100は、図4及び5の例でのように外部磁場を測定するためのセンサ装置として使用され得る。実際に、プログラミング動作の完了後に、第1サブセット111内の複数のMLUセル1の記憶磁化方向231が、第2サブセット112内の複数のMLUセル1の記憶磁化方向231のうちの1つの磁化方向に対して反対の方向に配向されている。したがって、第1サブセット111は、第2サブセット112からの応答とは反対の当該外部磁場に対する応答を示す。
感知動作中には、磁気装置100は、分割ブリッジとして使用される。換言すれば、電圧が、2つのサブセット111,112上に、すなわち複数のMLUセル1を1つの列に沿って直列に電気接続する1つの電流線3上の点Aと点Bとの間(図4参照)に印加され得、中間電圧が、点Aで測定される。この代わりに、センス電流32が、電流線3(点Aと点Bとの間)に通電され、抵抗又はインピーダンスが、点Aと点Bとの間で測定されてもよい。磁気装置100が、外部磁場に曝される場合、サブセット111,112のうちの1つのサブセットの抵抗が増大する一方で、その他のサブセット112,111の抵抗が減少する。したがって、点Aの中間抵抗が、容易に測定可能であり、外部磁場に比例する。図4及び5の配置では、第1サブセット111内の複数のMLUセル1と第2サブセット112内の複数のMLUセル1とが、第1サブセット111と第2サブセット112とに対する抵抗を別々に測定するために電流線3によって別々に電気接続されている。
図9及び10は、別の実施の形態による磁気装置100を示す。この場合、第1サブセット111内のMLUセル1が、1つの列に沿って第2サブセット112内のMLUセル1に電気接続されているように、電流線3が、1つの列に沿って全てのMLUセル1に直列に電気接続されている。このような磁気装置100の構成は、低雑音増幅器として使用され得る(米国特許第2013241536号明細書参照)。
1 MLUセル
100 磁気装置
111 第1サブセット
112 第2サブセット
2 磁気トンネル接合
21 基準層
211 センス磁化方向
22 トンネル障壁層
23 記憶層
231 記憶磁化方向
24 記憶反強磁性層
3 ビット線
32 センス電流
4 プログラミング線
4′ 第1支線
4″ 第2支線
4a 余フィールド線
41 プログラミング電流パルス
41′ 第1電流部分
41″ 第2電流部分
41a 余フィールド電流パルス
411 第1パルス部分
412 第2パルス部分
42 プログラミング磁場
42a 余磁場
421 第1時間周期
422 第2時間周期
43 入力電流、フィールド電流
44 入力磁場
60 外部磁場
7 ストラップ
71 誘電体/酸化物層
FT 立ち下がり時間、減少周期
R 接合抵抗
RT 立ち上がり時間
高閾値温度
低閾値温度

Claims (15)

  1. 単一のプログラミング電流を使用して、複数の磁気論理装置(MLU)セル(1)と1つのプログラミング線(4)とから構成される磁気装置(100)をプログラミングするための方法において、
    それぞれのMLUセル(1)が、低閾値温度(T)でピン止めされ、高閾値温度(T)で自由に配向可能である1つの記憶磁化方向(231)を有する1つの強磁性記憶層(23)と、1つのセンス磁化方向(211)を有する1つの強磁性センス層(21)と、前記記憶層(23)と前記センス層(21)との間の1つのトンネル障壁層(22)とから構成される1つの磁気トンネル接合(2)を有し、
    電流が、前記プログラミング線(4)から前記磁気トンネル接合(2)に直接に通電し得ないように、且つ前記複数のMLUセル(1)から成る1つのサブセット(111)をプログラミングするためのプログラミング電流パルス(41)を通電するために構成されるように、前記プログラミング線(4)が、1つの非導電層(71)によって当該それぞれのMLUセル(1)から物理的に分離されていて、前記サブセット(111)が、1つよりも多いMLUセル(1)から成り、
    当該方法は、前記サブセット(111)内のそれぞれのMLUセル(1)の強磁性記憶磁化方向(231)をピン止め解除するように、前記複数のMLUセル(1)の磁気トンネル接合(2)を前記高閾値温度で加熱するための前記プログラミング線(4)にプログラミング電流(41)を通電することを有し、
    前記プログラミング電流(41)は、前記サブセット(111)内のそれぞれのMLUセル(1)の記憶磁化方向(231)をプログラムされた方向に切り替えるために適合されたプログラミング磁場を生成するようにさらに適合される当該方法。
  2. 前記プログラミング電流(41)を通電することは、
    前記記憶磁化方向(231)を切り替え可能な書き込み磁場(42)を誘導するために適合された第1強度を有する第1パルス部分(411)を第1時間周期(421)中に通電し、前記磁気トンネル接合(2)を前記高閾値温度(T)で加熱し、
    前記記憶磁化方向(231)を切り替え可能な前記書き込み磁場(42)を誘導し、前記磁気トンネル接合(2)を前記低閾値温度(T)で冷却するように、前記第1強度よりも低い第2強度を有する第2パルス部分(412)を第2時間周期(422)中に通電することを有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2パルス部分(412)の前記第2強度は、前記第2時間周期(422)中に単調に減少する請求項2に記載の方法。
  4. 前記磁気トンネル接合(2)が、前記低閾値温度(T)に到達するまで、前記第2パルス部分(412)によって誘導された前記プログラミング磁場(42)が、前記記憶磁化方向(231)を切り替え可能であるような減少率で、前記第2パルス部分(412)の前記第2強度が減少する請求項3に記載の方法。
  5. 前記第2パルス部分(412)の前記第2強度は、ステップ状に減少する請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記第2パルス部分(412)は、約1ns〜1h、好ましくは1μs〜1msの期間を有する請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1パルス部分(411)は、約5μs未満、好ましくは約100ns未満の立ち上がり時間(RT)を有する請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第1時間周期(421)は、約数マイクロ秒から数秒である請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2強度の前記減少率は、約1.7×10A/μm/sである請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第1パルス部分(411)は、約1×10−3A/μm〜約10A/μmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記磁気装置(100)は、予フィールド電流パルス(41a)を通電するために構成された少なくとも1つの余フィールド線(4a)をさらに有し、
    前記MLUセル(1)が、前記高閾値温度(T)にあるときに、前記複数のMLUセル(1)のうちの任意の1つのMLUセル(1)内の前記記憶磁化方向(231)を前記プログラミング方向に切り替えるために適合された予磁場(42a)を誘導するように、前記方法は、前記余フィールド電流パルス(41a)を前記少なくとも1つの余フィールド線(4a)に通電することをさらに有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つの余フィールド線(4a)は、少なくとも2つの余フィールド線(4a)から成り、前記余フィールド電流パルス(41a)が、前記少なくとも2つの余フィールド線(4a)のそれぞれの余フィールド線(4a)に通電される請求項11に記載の方法。
  13. 複数の前記余フィールド線(4a)が、前記MLUセル(1)の下に配置されていて、前記余フィールド電流パルス(41a)が、これらの余フィールド線(4a)のそれぞれの余フィールド線(4a)に同じ極性で通電される請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数の余フィールド線(4a)は、前記MLUセル(1)の下と上とに配置されていて、前記MLUセル(1)の下に配置された前記余フィールド線(4a)に通電される前記余フィールド電流パルス(41a)が、前記MLUセル(1)の上に配置された前記余フィールド線(4a)に通電される前記余フィールド電流パルス(41a)のうちの1つの余フィールド電流パルス(41a)に対して反対の極性を有する請求項12に記載の方法。
  15. 前記プログラミング線(4)は、当該複数のMLUセル(1)の1つの行又は1つよりも多い行から構成される第1サブセット(111)をプログラミングするために配置された第1支線(4′)と、前記第1サブセットの当該複数のMLUセル(1)の前記1つの行又は1つよりも多い行に隣接した当該複数のMLUセル(1)の1つの行又は1つよりも多い行から構成される第2サブセット(112)をプログラミングするために配置された第2支線(4″)とを有し、
    前記方法は、
    前記第1サブセット(111)内の前記複数のMLUセル(1)の前記記憶磁化方向(231)を第1プログラム方向にプログラミングするように、前記プログラミング電流パルス(41)の第1電流部分(41′)を前記第1支線(4′)に通電することと、
    前記第2サブセット(112)内の前記複数のMLUセル(1)の前記記憶磁化方向(231)を前記第1プログラム方向に対して反対の第2プログラム方向にプログラミングするように、前記プログラミング電流パルス(41)の第2電流部分(41″)を前記第2支線(4″)に通電することとを有する当該方法。
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