JP2017532224A - 切込形成時のウォールソーシステムの制御方法 - Google Patents

切込形成時のウォールソーシステムの制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、加工対象物に対し、第1端点及び第2端点の間に切込部を形成する際のウォールソーシステムの制御方法に関する。ウォールソーシステムは、ソーヘッド、揺動可能なソーアーム、第1ソーブレード、及び当該第1ソーブレードより径が大きい第2ソーブレードを有したウォールソーを備える。切込作業は複数のメイン切込工程で実行され、メイン切込処理の開始前に、各メイン切込工程のパラメータ(使用ソーブレードのブレード径、メイン切込角)が設定される。第1ソーブレードを用いて切込作業を行った後、コントロールユニットが、切込制御を中断し、ウォールソーを待機位置に移動する。待機位置は、ソーブレードの交換における全ての作業(切込角からのソーアームの揺動、第1ソーブレードの取り外し、第2ソーブレードの取り付け、及び切込角へのソーアームの揺動)が実行可能となるように選定される。【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前提部分に記載の構成により切込作業を行う際の、ウォールソーシステムの制御方法に関する。
第1端点と第2端点との間で加工対象物に切込作業を行う際の、ウォールソーシステムの制御方法は、特許文献1によって知られている。このウォールソーシステムは、案内軌道と、ソーヘッド、案内軌道に沿った移動方向にソーヘッドを移動させる動力式の駆動ユニット、及びソーヘッドのソーアームに取り付けられて回転用駆動モータにより回転軸周りに回転駆動される少なくとも1つのソーブレードを有したウォールソーとを備える。ソーアームは、揺動モータと揺動軸とを用いて揺動可能に構成される。揺動軸周りのソーブレードの揺動により、加工対象物に対するソーブレードの切込深さを変更する。動力式の駆動ユニットは、ガイドキャリッジと移動用駆動モータとを備え、ウォールソーがガイドキャリッジに取り付けられ、移動用駆動モータにより案内軌道に沿って移動する。ウォールソーシステムの作動を監視するため、揺動角センサと変位センサとを有したセンサ装置が設けられる。揺動角センサは、ソーアームの最新の揺動角を検出し、変位センサは、案内軌道上のソーヘッドの最新の位置を検出する。ソーアームの最新の揺動角の検出値、及びソーヘッドの最新の位置の検出値は、定期的にウォールソーのコントロールユニットに送信される。
ウォールソーシステムの公知の制御方法は、準備段階と、コントロールユニットによる切込制御とに区分される。準備段階では、少なくとも、ソーブレードの径、移動方向における第1端点及び第2端点の位置、及び切込部の最終深さが、使用者によって設定され、追加しうるパラメータとしては、作業を行う加工対象物の素材や、埋め込まれている鉄筋の寸法がある。入力されたパラメータに基づき、コントロールユニットが、切込作業についての、いくつかのメイン切込工程からなるメイン切込処理の適切な手順を定め、このメイン切込処理は、ソーアームの揺動角を第1メイン切込角、使用ソーブレードの径を第1ブレード径とする第1メイン切込工程に加え、その後に行われる、ソーアームの揺動角を第2メイン切込角、使用ソーブレードの径を第1ブレード径とする第2メイン切込工程を備えている。
欧州特許第1693173号明細書
ウォールソーシステムの公知の制御方法には、切込制御の際に、どのようにソーブレード及びブレードガードを交換するかについて詳細を開示するものがない。
本発明の目的は、ソーブレード及びブレードガードの交換作業を切込制御と統合し、高品質の切込作業を行うウォールソーシステムの制御方法を提供することにある。
最初に述べたウォールソーシステムの制御方法において、独立請求項に示す特徴を有した本発明により、このような目的が達成される。本発明の有用な具体的態様は、各従属請求項に示されている。
本発明は、第1ソーブレードを用いて切込部の切込作業を行った後、コントロールユニットが、切込制御を中断し、ウォールソーを待機位置に移動する点に特徴がある。
コントロールユニットによる切込制御に、ソーブレードの交換作業及びブレードガードの交換作業を統合することにより、あらゆる規定条件をコントロールユニットで考慮することが可能となり、ソーブレード及びブレードガードの交換のための全ての作業を行える待機位置にウォールソーを配置することができる。第1ソーブレードから第2ソーブレードに交換し、第1ブレードガードから第2ブレードガードに交換するときには、
・第1ソーブレード及び第1ブレードガードの取り外し、
・第2ソーブレード及び第2ブレードガードの取り付け、
・第1ソーブレードを有するソーアームの、第1メイン切込角から基本位置への揺動、及び
・第2ソーブレードを有するソーアームの、基本位置から第2メイン切込角への揺動
を行うことが、規定条件として考えられる。
第1ソーブレードから第2ソーブレードに交換後、切込制御を再開すると、コントロールユニットは、ウォールソーを再開位置に配置するのが好ましい。コントロールユニットが、待機位置に加えて再開位置を定めれば、切込制御を中断した後、作業者は、動力式の起動ユニットを用い、案内軌道に沿って待機位置からウォールソーを移動させることが可能となる。待機位置からウォールソーを移動可能とすることは、作業しやすい取付位置より上方に待機位置を配置した壁に、垂直方向または斜めの方向の切込部を形成する際に有利となる。第1の装着部品(第1ソーブレード及び第1ブレードガード)を取り外し、第2の装着部品(第2ソーブレード及び第2ブレードガード)を取り付けるために、作業者は、自身に都合のよい取付位置にソーヘッドを移動する。切込制御の再開後、コントロールユニットは、変位センサを用いてウォールソーの最新の位置を確認する。確認した最新の位置が再開位置から逸脱している場合、ウォールソーを再開位置に移動する。
好ましい態様として、コントロールユニットによって実行される切込制御の開始前に、ソーアームの揺動軸と回転軸との距離として規定されるソーアームのアーム長、及び揺動軸と加工対象物の表面との距離を設定する。切込制御のために、様々なパラメータをコントロールユニットに対して設定する必要がある。これらのパラメータには、ソーアームのアーム長、及び加工対象物の表面に直交する方向における、揺動軸と当該加工対象物の表面との直交方向距離が含まれ、アーム長は、ウォールソーの装置固有の固定的な寸法であり、直交方向距離は、ウォールソーの外形だけでなく、使用する案内軌道の外形にも依存する。
ソーブレード及びブレードガードの少なくとも一方の交換を行うための待機位置を算出する際には、障害物のない非制限端点側で交換を行う場合(第1の態様)、障害物のある端点側で、ブレードガードのないソーブレードを交換する場合(第2の態様)、障害物のある端点側で、ソーブレード及びブレードガードを、ブレードガードのない別のソーブレードに交換する場合(第3の態様)、及び障害物のある端点側で、ソーブレード及びブレードガードを、別のブレードガード及びソーブレードに交換する場合(第4の態様)に区分する必要がある。
第1の態様の場合、第2端点は、障害物のない非制限端点であって、切込制御の開始前に設定された第2ソーブレードの第2ブレード径を、第1待機位置及び当該第1待機位置に対応した再開位置の演算に用いる。この第1待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
[h・(D.2−h)]1/2+δ・sin(±α)
の距離を有し、この式中、
=h(±α,D.2)=D.2/2−Δ−δ・cos(±α)
は、予め設定された第2ブレード径で、第2メイン切込角とするときの、第2ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す。
予め設定された第2ブレード径に代えて、第2ソーブレードの第2ブレード径を、最小第2ブレード径と最大第2ブレード径との間で調整可能とし、最大第2ブレード径を第2待機位置の演算に用いるようにしてもよい。ソーブレードについては、作業中の摩耗によりブレード径が変化し、時間の経過と共に減少していくため、最小ブレード径と最大ブレード径との差は、切込要素部の高さに相当する。
第2待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
[h2max・(Dmax.2−h2max)]1/2+δ・sin(±α)
の距離を有し、この式中、
2max=hmax(±α,Dmax.2)=Dmax.2/2−Δ−δ・cos(±α)
は、最大第2ブレード径で、第2メイン切込角とするときの、第2ソーブレードの加工対象物内への最大切込深さを示す。
切込制御の再開後、第2待機位置に対応した再開位置に、ウォールソーを配置する。第2ソーブレードの実際のあらゆるブレード径について、第2待機位置で切込制御を再開することが可能となるが、位置決めには誤差が生じる。
切込制御の再開前に、第2ソーブレードの実際の第2ブレード径を規定し、再開位置の演算に用いるのが好ましい。こうして演算された再開位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
[h・(Dreal.2−h2)]1/2+δ・sin(±α)
の距離を有し、この式中、
=h(±α,Dreal.2)=Dreal.2/2−Δ−δ・cos(±α)
は、実際の第2ブレード径で、第2メイン切込角とするときの、第2ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す。実際の第2ブレード径を規定することにより、ウォールソーの厳密な制御が可能となる。待機位置は、許容可能なあらゆるブレード径の第2ソーブレードであっても取り付けを行うことが可能となるように演算される。実際の第2ブレード径を用いた再開位置の演算により、ソーブレードの上方出口点に基づき、ウォールソーを制御することが可能となる。
更なる態様において、第2端点は、障害物のある端点であって、切込制御の開始前に、更に取付距離を設定し、この取付距離を、第3乃至第5待機位置の演算に使用する。この取付距離は、作業者がソーブレードとブレードガードとの組み付けを行う上で、障害物とソーブレードとの間、及び障害物とブレードガードとの間に十分な距離を確保するものである。
コントロールユニットは、切込作業の規定条件に応じ、様々な待機位置を演算する。第3待機位置では、第1ソーブレード及び第2ソーブレードが、ブレードガードなしで用いられる。第4待機位置では、第1ソーブレードが第1ブレードガードによって囲われており、切込作業は、ブレードガードなしの第2ソーブレードによって行われる。第5待機位置では、第1ブレードガードを有した第1ソーブレードから、第2ブレードガードを有した第2ソーブレードへの交換が行われる。それぞれの待機位置は、4つの規定条件(取り外し、取り付け、切込角からの揺動、切込角への揺動)を満たす必要があり、第1メイン切込工程における第1メイン切込角、及び第2メイン切込工程における第2メイン切込角に応じたものとなる。
第3待機位置では、ブレードガードのない第1ソーブレード及び第2ソーブレードを用いて作業を行う。メイン切込角については、−180°〜0°、0°〜90°、及び90°〜180°の3つの角度範囲に区分する必要があり、第3待機位置に関して合計9個の異なる距離が生じる。
第1角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の負の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第3待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。負の全てのメイン切込角について、変位量δ・sin(−α)は常に負の値となるので、基本的に、
/2+δ・sin(−α)<D/2+ΔMontage
が成立する。第2のブレード径Dが第1のブレード径Dより大であるときは、基本的に、
/2+ΔMontage<D/2+ΔMontage
が成立する。
第2角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第3待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α),D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。負の全ての第2メイン切込角について、変位量δ・sin(−α)は常に負の値となるので、基本的に、
/2+δ・sin(−α)<D/2+ΔMontage
が成立する。
第3角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第3待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
第1の好ましい態様として、第1メイン切込工程の第1のブレード径について第3待機位置を演算する際には、第1ソーブレードの予め設定された第1ブレード径を用い、第2メイン切込工程の第2のブレード径について第3待機位置を演算する際には、第2ソーブレードの予め設定された第2ブレード径を用いる。切込制御を再開すると、コントロールユニットは、第3待機位置に対応した再開位置にウォールソーを配置するのが好ましい。
第2の好ましい態様では、第2ソーブレードの第2ブレード径が、最小第2ブレード径と最大第2ブレード径との間で調整可能であって、第2メイン切込工程の第2のブレード径について第3待機位置を演算する際には、最大第2ブレード径を用いる。待機位置の演算に最大第2ブレード径を用いることにより、第2ソーブレードの実際の第2ブレード径のいずれについても、待機位置が確実に適切なものとなる。
ウォールソーは、第3待機位置に対応した再開位置に配置され、或いは、切込制御の再開前に、第2ソーブレードの実際の第2ブレード径を規定し、再開位置の演算に用いる。再開位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
real.2/2
の距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
real.2/2+δ・sin(α)
の距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
real.2/2+δ・sin(90°)
の距離を有する。
第3の態様では、第1ソーブレードによる切込制御の開始前に、第1ブレードガード幅を有した第1ブレードガードが定められ、この第1ブレードガード幅は、回転軸から第1ブレードガード縁部までの第1距離と、回転軸から第2ブレードガード縁部までの第2距離とからなり、第2距離を、第4待機位置の演算に用いる。第1ブレードガードを用いた作業では、第4待機位置が、第1メイン切込角及び第2メイン切込角に依存する。これらのメイン切込角については、−180°〜0°、0°〜90°、及び90°〜180°の3つの角度範囲に区分する必要があり、第4待機位置に関して合計9個の異なる距離が生じる。
第1角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の負の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第4待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
第2角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第4待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1++δ・sin(α),D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
第3角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第4待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),D/2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),D/2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
切込制御を再開すると、第4待機位置に対応した再開位置にウォールソーを配置する。再開位置においてウォールソーは、ソーアームの揺動角を第2メイン切込角としてから、第1端点の方に向け、前進方向とは逆の後進方向にソーヘッドを移動する。
第4の態様では、第2ソーブレードによる切込制御の開始前に、第2ブレードガード幅を有した第2ブレードガードが定められ、この第2ブレードガード幅は、回転軸から第1ブレードガード縁部までの第1距離と、回転軸から第2ブレードガード縁部までの第2距離とからなり、第2ブレードガードの第2距離を、第5待機位置の演算に用いる。第1ブレードガード及び第2ブレードガードを用いた作業では、第5待機位置が、第1メイン切込角及び第2メイン切込角に依存する。これらのメイン切込角については、負のメイン切込角、0°〜90°の正のメイン切込角、及び90°〜180°の正のメイン切込角の3つの角度範囲に区分する必要があり、第5待機位置に関して合計9個の異なる距離が生じる。
第1角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の負の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第5待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
第2角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第5待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
第3角度範囲の場合は、切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の正の第1メイン切込角にソーアームを揺動し、第5待機位置において、揺動軸は、第2端点に対し、
−180°≦−α≦0°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有し、
0°<α≦90°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を有し、
90°<α≦180°の場合、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を有する。
切込制御を再開すると、第5待機位置に対応した再開位置にウォールソーを配置する。再開位置においてウォールソーは、ソーアームの揺動角を第2メイン切込角としてから、第1端点の方に向け、前進方向とは逆の後進方向にソーヘッドを移動する。
案内軌道とウォールソーとを有したウォールソーシステムを示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲っていないソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲っていないソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲ったソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲ったソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と障害物のある第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と障害物のある第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。
いくつかの図面を用い、本発明の実施形態について以下に説明する。これらの図面は、必ずしも忠実な尺度で実施形態を図示するものではなく、説明する上で有効であれば、概要を図示したり、幾分変形して図示している。図面から直ちに明らかとなる教示を補足する部分については、関連する先行技術を参照するものとする。このとき、実施形態の詳細な構成に関する様々な調整や変更が、本発明の大要から逸脱することなく可能である。明細書、図面、及び特許請求の範囲に示される本発明の様々な特徴は、個々に重要であるばかりでなく、任意に組み合わせて本発明を展開する上でも重要である。更に、明細書、図面、及び特許請求の範囲のいずれかに示される本発明の少なくとも2つの特徴の組み合わせは、いずれも本発明の範囲内に含まれるものである。本発明の大要は、以下に示す好ましい実施形態の厳密な構成や詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示す主題よりも減縮された主題に限定されるものでもない。指定する寸法上の範囲に関し、提示した限界内にある数値は、限界値として開示されたものであり、必要に応じ、適宜採用しうるものである。簡明化を目的とし、同一または類似の機能を有する同一または類似の部材には、同じ参照符号を用いる。
図1は、案内軌道11と、案内軌道11上に移動可能に設けられた工作装置12と、リモートコントロールユニット13とを有したウォールソーシステム10を示している。工作装置は、ウォールソー12として構成され、切込ユニット14と、モータ駆動式の駆動ユニット15とを備えている。切込ユニットは、ソーヘッド14として構成されており、ソーブレード16として構成された加工具を備え、このソーブレード16が、ソーアーム17に取り付けられて、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。
作業者を保護するため、ソーブレード16はブレードガード21で囲まれており、ブレードガード21は、ソーアーム17に取り付けられている。ソーアーム17は、揺動モータ22により、揺動軸23周りに揺動可能に構成されている。ソーブレード16の径方向に沿ったソーアーム17が形成する揺動角αにより、切込作業の対象となる加工対象物24にソーブレード16が入り込む切込深さの程度が定まる。回転用駆動モータ18及び揺動モータ22は、装置ハウジング25の中に設けられる。モータ駆動式の駆動ユニット15は、ガイドキャリッジ26と移動用駆動モータ27とを備え、本実施形態において、この移動用駆動モータ27は、装置ハウジング25の中に設けられる。ソーヘッド14は、ガイドキャリッジ26に取り付けられ、移動用駆動モータ27により、案内軌道11に沿って移動方向28に移動可能となっている。装置ハウジング25内には、回転用駆動モータ18、揺動モータ22、及び移動用駆動モータ27に加え、ソーヘッド14及び駆動ユニット15の制御を行うコントロールユニット29が設けられる。
ウォールソーシステム10及び切込作業を監視するため、複数のセンサ素子を有したセンサ装置が設けられる。第1センサ素子は揺動角センサ32として構成され、第2センサ素子は変位センサ33として構成される。揺動角センサ32は、ソーアーム17の最新の揺動角を検出し、変位センサ33は、案内軌道11上のソーヘッド14の最新の位置を検出する。検出値は、揺動角センサ32及び変位センサ33により、コントロールユニット29に送信され、ウォールソー12の制御に用いられる。
リモートコントロールユニット13は、ユニットハウジング35、入力部36、表示部37、及び制御部38を備え、制御部38は、ユニットハウジング35内に設けられている。制御部38は、入力部36への入力を、制御指令及びデータに変換し、これら制御指令及びデータは、第1通信リンクを介してウォールソー12に送信される。第1通信リンクは、無線通信リンク41または通信ケーブル42として構成される。本実施形態において、無線通信リンクは、電波通信リンク41として構成され、リモートコントロールユニット13の第1電波通信ユニット43と、ウォールソー12に設けられた第2電波通信ユニット44との間に形成される。これに代え、無線通信リンク41は、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)、無線LAN、またはWiFi(登録商標)リンクとして構成してもよい。
図2A及び図2Bは、厚さdを有した加工対象物24に切込部51を形成する場合の、図1に示したウォールソーシステム10の案内軌道11及びウォールソー12を示している。切込部51は、最終深さTを有し、移動方向28に沿って、第1端点Eと第2端点Eとの間に延在する。移動方向28に平行な方向を方向Xと定義し、第1端点Eから第2端点Eに向かう方向を、方向Xの前進方向とし、方向Xに直交して加工対象物24内に入る加工対象物24の厚み方向を方向Yと定義する。
切込部の端点は、障害物のない非制限端点、または障害物のある端点とすることができる。従って、両方の端点が障害物のない非制限端点の場合や、両方の端点が障害物のある端点の場合もあり、また一方が非制限端点で他方が障害物のある端点の場合もある。障害物のない非制限端点では、端点を通り過ぎる切り込み(オーバーカット)を許容するようにしてもよい。オーバーカットを利用し、端点の切込深さが、切込部の最終深さTに達するようになる。図2A及び図2Bの実施形態では、第1端点E及び第2端点Eが、障害物のない非制限端点となっており、第1端点Eではオーバーカットが許容されておらず、第2端点Eではオーバーカットが生じている。
図2Aは、取付位置Xにあるソーヘッド14と、揺動角が0°の基本位置にあるソーアーム17とを示している。ソーヘッド14は、作業者により、ガイドキャリッジ26を用い、案内軌道11上の取付位置Xに配置される。ソーヘッド14の取付位置Xは、第1端点Eと第2端点Eとの間にあって、移動方向28における揺動軸23の位置により定まる。揺動軸23の位置は、当該揺動軸23の方向Xにおける位置が、ソーアーム17を揺動しても変化しないので、ソーヘッド14の位置を検知してウォールソー12を制御するための基準位置XRefとして特に適している。これに代え、方向Xにおける別の位置を基準位置としてソーヘッド14に設定することも可能であり、この場合には、方向Xにおける揺動軸23までの距離を把握しておく必要がある。
本実施形態において、方向Xにおける第1端点E及び第2端点Eの位置は、部分長を設定することにより定まる。取付位置Xと第1端点Eとの距離は第1部分長Lにより定まり、取付位置Xと第2端点Eとの距離は第2部分長Lにより定まる。これに代えて、部分長の一方(第1部分長Lまたは第2部分長L)、及び第1端点Eと第2端点Eとの距離として全長Lを与えることにより、方向Xにおける第1端点E及び第2端点Eの位置を設定するようにしてもよい。
切込部51は、所望の切込深さTが得られるまで、複数回に分けた切込工程によって形成される。第1端点Eと第2端点Eとの間の切込部分をメイン切込部とし、メイン切込部の切込処理をメイン切込処理とする。切込部の各端点では、障害物に対応した障害物側切込作業と称する補助的な端部切込作業と、非制限端点に対応し、オーバーカットを伴うオーバカット作業とを行うことができる。
メイン切込処理の手順は、作業者が設定を行うことが可能であり、様々な規定条件に応じ、ウォールソーシステムのコントロールユニットが定めることも可能である。予備切込工程とされる場合もある第1メイン切込工程は、減少させた切込深さと減少させた駆動モータの出力により実行し、ソーブレードの摩耗を防止するのが一般的である。更なるメイン切込工程は、同じ切込深さで実行するのが一般的であるが、様々な切込深さで行うことも可能である。規定条件は、作業者によって設定され、予備切込工程における切込深さ、予備切込工程における駆動出力、及び更なるメイン切込工程における最大切込深さが含まれる。これらの規定条件に基づき、コントロールユニットがメイン切込処理の手順を設定することができる。
切込作業におけるメイン切込工程は、単一のブレード径または2以上のブレード径で実行される。複数のソーブレードを用いる場合、切込作業は、最も小さいブレード径のソーブレードを用いて開始するのが一般的である。ソーアーム17へのソーブレード16の組付けを可能とするため、加工対象物24の上方のソーアーム17の基本位置にソーブレード16を配置する必要がある。この規定条件が満たされているか否かは、ウォールソーシステム10の2つの装置固有パラメータ、即ち、ソーアーム17の揺動軸23と加工対象物24の上面53との垂直方向の距離Δ、及びソーブレード16の回転軸19とソーアーム17の揺動軸23との距離であるソーアーム17のアーム長δに依存する。これら2つの装置固有パラメータの合計が、ソーブレード16のブレード径Dの半分(D/2)より大きければ、加工対象物24の上方のソーアーム17の基本位置にソーブレード16が配置される。アーム長δが、ウォールソー12の一定値の装置固有パラメータである一方、揺動軸23と上面53との垂直方向の距離Δは、ウォールソー12の外形形状に加え、使用する案内軌道11の外形形状にも依存する。
ソーブレード16は、ソーアーム17の端部に取り付けられ、切込作動の際に、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。図2Aに示すソーアーム17の基本位置では、揺動角が0°となり、ソーブレード16の回転軸19が、切込深さ方向52において、揺動軸23の上方にある。ソーブレード16は、揺動軸23周りにソーアーム17を揺動することにより、揺動角が0°の基本位置から移動し、加工対象物24の中に入っていく。ソーアーム17を揺動する際、ソーブレード16は、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。
作業者を保護するため、作業中は、ソーブレード16をブレードガード21で囲うようになっている。ウォールソー12は、ブレードガード21を有した状態で作動するか、或いはブレードガード21のない状態で作動する。第1端点E及び第2端点Eの領域で切込部を形成するため、例えば、ブレードガード21を取り外すようにしてもよい。切込部を形成するために様々な径のソーブレードを用いる場合、ブレードガードも、それぞれのブレード径に対応した様々なブレードガード幅のものを用いるのが一般的である。
図2Bは、後進側に向かう負の揺動方向54に揺動して負の揺動角−αにあるソーアーム17を示している。ソーアーム17は、負の揺動方向54で0°〜−180°の揺動角の範囲に、また前進側に向かい負の揺動方向54とは反対方向となる正の揺動方向55で0°〜+180°の揺動角の範囲に、それぞれ揺動位置を調整可能である。ソーヘッド14が前進方向56に移動する場合、図2Bに示す揺動状態のソーアーム17は引かれる状態となる。一方、ソーヘッド14が、前進方向56とは逆の後進方向57に移動する場合、図2Bに示す揺動状態のソーアーム17は押される状態となる。
揺動角が±180°のときに、加工対象物24内へのソーブレード16の最大の切込深さが得られる。揺動軸23周りのソーアーム17の揺動によって、方向X及び方向Yにおける回転軸19の位置が変化する。従って、回転軸19の変動は、ソーアーム17のアーム長δ及び揺動角αに応じて生じ、方向Xの変動距離δは、δ・sin(±α)となり、方向Yの変動距離δは、δ・cos(±α)となる。
加工対象物24に対し、ソーブレード16は、高さh、及び切込幅bを有した弓形の形状で切欠を形成する。弓状部分の高さhは、加工対象物24内へのソーブレード16の切込深さに相当する。切込深さhについて、式
D/2=h+Δ+δ・cos(α)
が成立し、式中、Dはソーブレード16のブレード径、hはソーブレード16の切込深さ、Δは揺動軸23と加工対象物24の上面53との垂直方向の距離、δはソーアーム17のアーム長、αは第1メイン切込角である。また、切込幅bについては、式
=(D/2)・8・h−4・h=4・D・h−4・h=4・h・(D−h)
が成立し、式中、hはソーブレード16の切込深さ、Dはソーブレード16のブレード径である。
切込作業の際のウォールソー12の制御は、それぞれの端点が、障害物のある端点か否か、更に、障害物のある端点の場合には、切込作業でブレードガード21を用いるか否かに応じて行われる。障害物のない非制限端点の場合、本発明に係る制御方法において、ウォールソー12の制御は、加工対象物24の上面53におけるソーブレード16の上方出口点に基づいて行われる。このソーブレード16の上方出口点の位置は、方向Xにおける揺動軸23の基準位置XRef、方向Xにおける回転軸19の変動距離δ、及び切込幅bに基づいて算出することができる。第1端点E側の上方出口点を第1上方出口点58とし、第2端点E側の上方出口点を第2上方出口点59とする。第1上方出口点58については、
X(58)=XRef+δ−b/2
が成立する一方、第2上方出口点59については、
X(59)=XRef+δ+b/2
が成立し、このとき、
b=[h・(D−h)]1/2,h=h(α,D)
である。
第1端点Eや第2端点Eが障害物のある端点の場合には、ウォールソー12が第1端点Eや第2端点Eを通り越すことは不可能である。このような場合、本発明に係る制御方法では、揺動軸23の基準位置XRef、及びウォールソー12の境界に基づいてウォールソー12が制御される。このため、ブレードガード21を用いずに切込作業を行う場合と、ブレードガード21を用いて切込作業を行う場合とでは、制御が相違することになる。
図3A及び図3Bは、それぞれ障害物のある端点として規定された第1端点Eと第2端点Eとの間に切込部を形成する場合の、ウォールソーシステム10を示しており、この切込作業はブレードガード21を用いずに行われる。ブレードガード21を用いずに切込作業を行う場合、第1端点E側の第1ブレード縁部61と、第2端点E側の第2ブレード縁部62とが、ウォールソー12の境界を形成する。
方向Xにおける第1ブレード縁部61及び第2ブレード縁部62のそれぞれの位置は、揺動軸23の基準位置XRef、回転軸19の変動距離δ、及びブレード径Dに基づき算出可能である。図3Aは、ソーアーム17が負の揺動方向54に揺動して負の揺動角−α(0°〜−180°)の状態にあるウォールソー12を示している。第1ブレード縁部61については、
X(61)=XRef+δ・sin(−α)−D/2
が成立する一方、第2ブレード縁部62については、
X(62)=XRef+δ・sin(−α)+D/2
が成立する。一方、図3Bは、ソーアーム17が正の揺動方向55に揺動して正の揺動角α(0°〜+180°)の状態にあるウォールソー12を示している。第1ブレード縁部61については、
X(61)=XRef+δ・sin(α)−D/2
が成立する一方、第2ブレード縁部62については、
X(62)=XRef+δ・sin(α)+D/2
が成立する。
図4A及び図4Bは、それぞれ障害物のある端点として規定された第1端点Eと第2端点Eとの間に切込部を形成する場合の、ウォールソーシステム10を示しており、この切込作業はブレードガード21を用いて行われる。ブレードガード21を用いて切込作業を行う場合、第1端点E側の第1ブレードガード縁部71と、第2端点E側の第2ブレードガード縁部72とが、ウォールソー12の境界を形成する。
方向Xにおける第1ブレードガード縁部71及び第2ブレードガード縁部72のそれぞれの位置は、揺動軸23の基準位置XRef、回転軸19の変動距離δ、及びブレードガード幅Bに基づき算出可能である。図4Aは、負の揺動角−α(0°〜−180°)にあるソーアーム17と、ブレードガード幅Bを有して装着されたブレードガード21とを有するウォールソー12を示している。非対称のブレードガードを用い、切込制御を開始する前に、回転軸19から第1ブレードガード縁部71及び第2ブレードガード縁部72のそれぞれまでの距離が求められているものとし、回転軸19から第1ブレードガード縁部71までの距離を第1距離B、回転軸19から第2ブレードガード縁部72までの距離を第2距離Bとする。
第1ブレードガード縁部71については、
X(71)=XRef+δ・sin(−α)−B
が成立する一方、第2ブレードガード縁部72については、
X(72)=XRef+δ・sin(−α)+B
が成立する。一方、図4Bは、正の揺動角α(0°〜+180°)にあるソーアーム17と、ブレードガード幅Bのブレードガード21とを有したウォールソー12を示している。第1ブレードガード縁部71については、
X(71)=XRef+δ・sin(α)−B
が成立する一方、第2ブレードガード縁部72については、
X(72)=XRef+δ・sin(α)+B
が成立する。
図2A及び図2Bは、それぞれが障害物のない非制限端点とされた第1端点E及び第2端点Eの間の切込部を示し、図3A及び図3Bは、それぞれが障害物のある端点とされた第1端点E及び第2端点Eの間の切込部を示している。実際には、一方の端点が障害物のない非制限端点とされ、他方の端点が障害物のある端点とされた場合の切込作業も可能であり、この場合、非制限端点についてのウォールソーの制御は、ソーブレードの上方出口点に基づいて行われ、障害物のある端点についてのウォールソーの制御は、ブレード縁部(ブレードガード21を伴わない切込作業)、またはブレードガード縁部(ブレードガード21を伴う切込作業)に基づいて行われる。
第1上方出口点58、第1ブレード縁部61、及び第1ブレードガード縁部71は、一括してウォールソー12の「第1境界」と称し、第2上方出口点59、第2ブレード縁部62、及び第2ブレードガード縁部72は、一括してウォールソー12の「第2境界」と称する。
図5A〜図5Hには、障害物のある端点とされた第1端点Eと、障害物のない非制限端点とされた第2端点Eとの間の加工対象物24の部分に、最終深さTを有する切込部を形成する際の、案内軌道11及びウォールソー12を有した図1のウォールソーシステム10が示されている。
切込作業は、本発明に係るウォールソーシステムの制御方法により行われる。この切込作業は、所望の最終深さTが得られるまで、複数のメイン切込工程からなるメイン切込処理によって行われる。このメイン切込処理は、ソーアーム17の揺動角を零番目メイン切込角α、使用ソーブレードの径を零番目ブレード径Dとし、零番目切込深さhとする予備切込工程(零番目メイン切込工程)と、ソーアーム17の揺動角を第1メイン切込角α、使用ソーブレードの径を第1のブレード径Dとし、第1切込深さhとする第1メイン切込工程と、ソーアーム17の揺動角を第2メイン切込角α、使用ソーブレードの径を第2のブレード径Dとし、第2切込深さhとする第2メイン切込工程と、ソーアーム17の揺動角を第3メイン切込角α、使用ソーブレードの径を第3のブレード径Dとし、第3切込深さhとする第3メイン切込工程とを備える。
予備切込工程及び第1メイン切込工程は、第1ブレード径D.1を有する第1ソーブレード16.1と、第1ブレードガード幅B.1を有する第1ブレードガード21.1とを用いて行われる。予備切込工程の零番目ブレード径D、及び第1メイン切込工程の第1のブレード径Dは、第1ブレード径D.1に相当し、予備切込工程のブレードガード幅B、及び第1メイン切込工程の第1のブレードガード幅Bは、第1ブレードガード幅B.1に相当する。第2メイン切込工程及び第3メイン切込工程は、第2ブレード径D.2を有する第2ソーブレード16.2と、第2ブレードガード幅B.2を有する第2ブレードガード21.2とを用いて行われる。第2メイン切込工程の第2のブレード径D、及び第3メイン切込工程の第3のブレード径Dは、第2ブレード径D.2に相当し、第2メイン切込工程の第2のブレードガード幅B、及び第3メイン切込工程の第3のブレードガード幅Bは、第2ブレードガード幅B.2に相当する。
本発明に係る制御方法において、メイン切込工程は、引かれる状態としたソーアーム17、及び引かれる状態と押される状態とに切り換えられるソーアーム17のいずれかを用いて行われる。ソーアームを引かれる状態とすることにより、切込作業の際のソーブレードの安定した案内が可能となり、切れ目幅を小さくすることができる。ソーアーム17を引かれる状態と押される状態とに切り換える切込作業では、ソーヘッド14の位置変更及びソーアーム17の揺動に要する非生産的な時間が低減できるという効果が得られる。
図5A〜図5Hの実施形態の場合、全てのメイン切込工程が、ソーアーム17を引かれる状態として行われる。切込作業は、第2端点E側で開始される。本発明に係る制御方法を開始すると、ソーヘッド14は開始位置XStartに配置され、このとき、揺動軸23は、第2端点Eまでの距離が、
[h・(D−h)]1/2−δ・sin(α)
となっており、この式中、
=h(α,D)=D/2−Δ−δ・cos(α)
は、第1ブレード径D.1に相当する零番目ブレード径Dで、零番目メイン切込角αとするときの、使用中のソーブレードの加工対象物24内への切込深さを示す。開始位置XStartにおいて、ソーアーム17を、揺動角0°の基本位置から正の零番目メイン切込角αへと正の揺動方向55に揺動する。その後、ソーアーム17が揺動した状態のソーヘッド14を、ソーブレード16.1が回転した状態で、後進方向57へと移動する。
第1ブレードガード21.1が装着されているので、第1端点Eの側におけるウォールソー12の制御は、第1ブレードガード21.1の第1ブレードガード縁部71.1に基づいて行われる。そして、第1端点Eまでの揺動軸23の距離が、
/2−δ・sin(−α)
となるとソーヘッド14を停止する。使用中のブレードガードの第1のブレードガード幅Bは、第1ブレードガード21.1の第1ブレードガード幅B.1に相当する。次に、ソーアーム17を、負の第1メイン切込角−αへと負の揺動方向54に揺動し、ソーアーム17を負の第1メイン切込角−αに揺動した状態のソーヘッド14を前進方向56に移動する(図5A)。本実施形態において、予備切込工程から第1メイン切込工程への移行は、切り残し部分の素材を切除することなく行われる。これに代えて、予備切込工程で切り残し部分の素材の切除を完全にまたは部分的に行って、予備切込工程を終えるようにしてもよい。
第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(−α)
となるまで前進方向56にソーヘッド14を移動し、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−α)
は、第1ブレード径D.1に相当する第1のブレード径Dで、ソーアーム17の揺動角を負の第1メイン切込角−αとしたときの、第1ソーブレード16.1の加工対象物24内への切込深さを示している。その後、ソーアーム17を、正の第1メイン切込角αへと正の揺動方向55に揺動し、切り残し部分の素材が切除される。
ソーブレードを第1ソーブレード16.1から第2ソーブレード16.2に変更するため、ソーヘッド14を待機位置に配置し、加工対象物24から離れるようにソーアーム17を揺動するが、本実施形態の場合は、揺動角0°の基本位置にソーアーム17を揺動する(図5B)。待機位置へのソーヘッド14の配置及びソーアーム17の揺動は、順番に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
待機位置は、様々な規定条件を満たす必要がある。即ち、待機位置では、第1ソーブレード16.1及び第1ブレードガード21.1の取り外しが可能でなければならない。また、待機位置では、第2ソーブレード16.2及び第2ブレードガード21.2の取り付けが可能でなければならない。更に、第2メイン切込工程を開始するためのソーヘッド14の移動距離は可能な限り短くすべきであり、待機位置が、第2メイン切込工程の開始位置に一致するのが理想的である。
第2端点Eは、障害物のない非制限端点であるため、第1ソーブレード16.1及び第1ブレードガード21.1の取り外し、並びに第2ソーブレード16.2及び第2ブレードガード21.2の取り付けは、容易に行うことが可能である。図5Bに示す待機位置では、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(α)
となっており、この式中、
=h(α,D)=D/2−Δ−δ・cos(α)
は、第2ブレード径D.2に相当する第2のブレード径Dで、ソーアーム17の揺動角を正の第2メイン切込角αとしたときの、第2ソーブレード16.2の加工対象物24内への切込深さを示している。
第2ソーブレード16.2及び第2ブレードガード21.2を取り付け、切込制御を再開すると、コントロールユニット29は、待機位置に対応した再開位置にウォールソー12の位置を定める。待機位置を算出する際には、ソーアーム17を正の第2メイン切込角αに揺動後の、第2端点E側にある、ソーブレード16.2の第2上方出口点59.2の位置が、第2端点Eの位置に一致するように、距離の設定が行われている(図5C)。このような位置設定により、作業休止期間を低減することができる。
再開位置では、ソーアーム17を、正の第2メイン切込角αへと正の揺動方向55に揺動する。次に、ソーアーム17を第2メイン切込角αに揺動した状態のソーヘッド14を、第2ソーブレード16.2が回転した状態で、後進方向57に移動する。第2メイン切込工程から第3メイン切込工程への移行は、予備切込工程から第1メイン切込工程への移行と同様に行われ、切り残し部分の素材が完全に切除されるが(図5D)、これに代えて、切り残し部分の素材を部分的に切除するようにしてもよいし、切り残し部分の素材を切除することなく行うようにしてもよい。ウォールソー12の制御は、第2ブレードガード21.2の第1ブレードガード縁部71.2に基づいて行われる。
端点の領域において、できるだけ多くの素材を切除するため、最後のメイン切込工程を実行して加工対象物に切込作業を行う際には、ソーアームを最大の揺動角に揺動するのが一般的である。切込部の許容上限切込深さを制限しない場合、最大揺動角を±180°とし、制限を設ける場合は、切込部の許容上限切込深さを、最大揺動角に変換することが可能である。本実施形態では、第3メイン切込工程が最終メイン切込工程となっており、−180°の第3メイン切込角で第3メイン切込工程を実行する。
−180°の最大揺動角での第3メイン切込工程のためのソーヘッド14の配置は、−90°の臨界揺動角αkritに基づいて行う。第1端点Eを越えて揺動を行うことはできないので、このような臨界揺動角αkritを考慮する必要がある。−90°の臨界揺動角αkritに基づき、第1端点Eまでの揺動軸23の距離を、
B.2/2−δ・sin(−90°)=B.2/2+δ
とする。次に、ソーアーム17を、−180°の第3メイン切込角に揺動する(図5E)。
第3メイン切込工程は、メイン切込処理の最終メイン切込工程となっているので、この最終メイン切込工程に先立ち、第1端点Eの部分の端部切込作業が行われる。この作業を行うため、第2ブレードガード21.2の第1ブレードガード縁部71.2の位置が、第1端点Eの位置に一致するまで、ソーアーム17を−180°に揺動した状態で、ソーヘッド14を後進方向57に移動する(図5F)。第2ブレードガード21.2を取り外し、ブレードガードなしの状態で端部切込作業を行えば、第1端点Eの部分の端部切込作業を改善することができる。ブレードガードなしの状態とした場合、ソーアーム17を−180°に揺動した状態で、第2ソーブレード16.2の第1ブレード縁部61.2の位置が第1端点Eの位置に一致するまで、ソーヘッド14を後進方向57に移動する。
第1端点Eの部分の端部切込作業を行った後、ソーアーム17を負の第3メイン切込角−αに揺動した状態で、前進方向56に向け、第3メイン切込工程が行われる。第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(−180°)=[h・(D−h)]1/2
となるときに、ソーヘッド14を停止し、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−180°)=D/2−Δ+δ
は、第2ブレード径D.2に相当する第3のブレード径Dで、ソーアーム17の揺動角を負の第3メイン切込角−αとしたときの、ソーブレードの加工対象物24内への切込深さを示している。第2端点Eでのオーバーカットが許容される場合は、第2端点Eの部分の端部切込作業が、第3メイン切込工程の後で行われる(図5H)。
図5A〜図5Hに示す切込作業では、次のメイン切込角へのソーアーム17の揺動を1段階で行っている。硬質の素材の場合や低出力の回転用駆動モータ18の場合には、中間揺動角を用い、少なくとも2段階でソーアーム17の揺動を行うのが、ソーブレード16にとって有利であり、この場合、中間揺動角に揺動する毎に、ソーブレード16による緩和切込作業が行われる。
図6A及び図6Bには、障害物のない非制限端点とされた第1端点Eと、障害物のある端点とされた第2端点Eとの間に切込部を形成する際の、案内軌道11及びウォールソー12を有したウォールソーシステム10が示されている。第1端点Eの側でのウォールソー12の制御は、使用ソーブレードの第1上方出口点59に基づいて行われ、第2端点Eの側でのウォールソー12の制御は、第1のブレード縁部61(ブレードガード21なしの場合)、または第1のブレードガード縁部71(ブレードガード21ありの場合)に基づいて行われる。
メイン切込処理は、ソーアーム17の揺動角を第1メイン切込角α、使用ソーブレードの径を第1のブレード径Dとし、第1切込深さhとする第1メイン切込工程と、その後に行われ、ソーアーム17の揺動角を第2メイン切込角α、使用ソーブレードの径を第2のブレード径Dとし、第2切込深さhとする第2メイン切込工程とを備える。
第1メイン切込工程は、第1ソーブレード16.1と第1ブレードガード21.1とを用いて行われ、第2メイン切込工程は、第2ソーブレード16.2と第2ブレードガード21.2とを用いて行われる。第1メイン切込工程における第1のブレード径D及び第1のブレードガード幅Bは、第1ブレード径D.1及び第1ブレードガード幅B.1に相当する。第2メイン切込工程における第2のブレード径D及び第2のブレードガード幅Bは、第2ブレード径D.2及び第2ブレードガード幅B.2に相当する。
待機位置に適用される規定条件は、
・第1ソーブレード16.1及び第1ブレードガード21.1の取り外し、
・第2ソーブレード16.2及び第2ブレードガード21.2の取り付け、
・第1ソーブレード16.1を有するソーアーム17の、第1メイン切込角αから揺動角0°の基本位置への揺動、及び
・第2ソーブレード16.2を有するソーアーム17の、揺動角0°の基本位置から第2メイン切込角αへの揺動
を行うことである。
第1ソーブレード16.1及び第1ブレードガード21.1の取り外しと、第2ソーブレード16.2及び第2ブレードガード21.2の取り付けとは、ソーアーム17を揺動角0°の基本位置の状態にして行われる。本実施形態のように、第2端点Eが障害物のある端点である場合、切込制御の開始前に、更に取付距離ΔMontageを設定する。この取付距離ΔMontageは、作業者がソーブレードとブレードガードとを把持する際に、障害物とソーブレードとの間、及び障害物とブレードガードとの間に十分な距離を確保するものであって、例えば、適切な取付距離は10cmである。
ブレードガードを用いて作業を行う場合、基本的に、第1ブレードガード21.1については、
.1+ΔMontage
の距離、
第2ブレードガード21.2については、
.2+ΔMontage
の距離が、それぞれ第2端点Eに対して必要となる。第1ブレードガード幅B.1は第2ブレードガード幅B.2より小さいので、取付距離の下限値を演算する場合、対称形状のブレードガードについては、第2ブレードガード幅B.2を考慮するだけでよく、非対称形状のブレードガードについては、両方のブレードガード幅を考慮する必要がある。第2端点Eに対し、揺動軸23は、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage]
の最大値となる距離を有する必要がある(図6A)。
第1ソーブレード16.1でのメイン切込角からの揺動、及び第2ソーブレード16.2でのメイン切込角への揺動を、第2端点Eで行うために必要となる距離は、第1メイン切込工程の第1メイン切込角α、及び第2メイン切込工程の第2メイン切込角αに依存する。即ち、−180°〜0°の範囲の負のメイン切込角、0°〜90°の範囲の正のメイン切込角、及び90°〜180°の範囲の正のメイン切込角の角度範囲で区分する必要がある。90°〜180°の範囲の正のメイン切込角の場合には、第2端点Eの障害物を越えて揺動を行うことができないことから、±90°の臨界揺動角αkritを考慮する必要がある。+90°の臨界揺動角αkritのときには、第2端点Eまでの揺動軸23の距離を、第1ブレードガード21.1の場合、
.1+δ・sin(90°)=B.1+δ
とし、第2ブレードガード21.2の場合、
.2+δ・sin(90°)=B.2+δ
とする(図6B)。
−180°〜0°の範囲にある負の第1メイン切込角−αの場合、第1ソーブレード16.1のときの、揺動角0°の基本位置への揺動は、第2端点Eから離間する側で行われ、変位は後進側で生じる。負の第2メイン切込角−α、0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角α、及び90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合には、それぞれ異なる距離が必要となる。
負の第2メイン切込角−αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角−αへの揺動は、第2端点Eから離間する側で行われ、揺動に必要な距離は、取り付けに必要な距離の下限値よりも短いため、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage]
の最大値となる距離を選択する。0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(α)
となっている必要があり、コントロールユニット29は、0°<α≦90°のとき、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を選択する。90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(90°)=B.2+δ
となっている必要があり、コントロールユニット29は、90°<α≦180°のとき、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を選択する。
0°〜90°の範囲にある正の第1メイン切込角αの場合、第1ソーブレード16.1のときの、揺動角0°の基本位置への揺動は、第2端点Eに近い側で行われる。第1ソーブレード16.1のときの、第1メイン切込角αからの揺動には、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
b.1+δ・sin(α1)
となっている必要がある。負の第2メイン切込角−α、0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角α、及び90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合には、それぞれ異なる距離が必要となる。
負の第2メイン切込角−αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角−αへの揺動は、第2端点Eから離間する側で行われ、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を選択する。0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(α)
となっている必要があり、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を選択する。90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(90°)=B.2+δ
となっている必要があり、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を選択する。
90°〜180°の範囲における正の第1メイン切込角αの場合、第1ソーブレード16.1のときの、第1メイン切込角αから基本位置への揺動は、第2端点Eに近い側で行われる。第1ソーブレード16.1のときの第1メイン切込角αからの揺動には、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.1+δ・sin(90°)=B.1+δ
となっている必要がある。負の第2メイン切込角−α、0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角α、及び90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合には、それぞれ異なる距離が必要となる。
負の第2メイン切込角−αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角−αへの揺動は、第2端点Eから離間する側で行われ、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を選択する。0°〜90°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(α)
となっている必要があり、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(α)]
の最大値となる距離を選択する。90°〜180°の範囲の正の第2メイン切込角αの場合、第2ソーブレード16.2のときの、第2メイン切込角αへの揺動については、第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
.2+δ・sin(90°)=B.2+δ
となっている必要があり、コントロールユニット29は、ウォールソー12の待機位置として、
[B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(90°)]
の最大値となる距離を選択する。
これら第1及び第2の部分的な切込作業の少なくとも一方を、ブレードガードなしで行う場合、待機位置の距離の下限値の演算には、第2のブレードガード縁部72に代えて第2のブレード縁部62を用い、第2ブレードガード幅B.2は、第2ソーブレード16.2のブレード径D.2に置き換えられることになる。
図5A〜図5H、並びに図6A及び図6Bに示す切込作業では、メイン切込角へのソーアームの揺動を1段階で行っている。硬質の素材の場合や低出力の回転用駆動モータ18の場合には、中間揺動角を用い、少なくとも2段階でソーアーム17の揺動を行うのが、ソーブレード16にとって有利であり、この場合、中間揺動角に揺動する毎に、ソーブレード16による緩和切込作業が行われる。

Claims (28)

  1. 案内軌道(11)と、ウォールソー(12)とを備え、前記ウォールソー(12)は、ソーヘッド(14)と、前記案内軌道(11)に沿った移動方向(28)に前記ソーヘッド(14)を移動させる動力式の駆動ユニット(15)と、第1ソーブレード(16.1)と、前記第1ソーブレード(16.1)より径が大きい第2ソーブレード(16.2)とを有し、厚さ(d)を有した加工対象物(24)に対し、第1端点(E)と第2端点(E)との間で最終深さ(T)を有した切込部(51)を形成する際に、前記ソーヘッド(14)に設けられて揺動軸(23)周りに揺動可能なソーアーム(17)に、前記第1ソーブレード(16.1)または前記第2ソーブレード(16.2)が取り付けられ、回転軸(19)周りに回転駆動されるウォールソーシステム(10)の制御方法であって、
    前記切込部(51)について前記ウォールソー(12)のコントロールユニット(29)によって実行される切込制御の開始前に、前記第1ソーブレード(16.1)の第1ブレード径(D.1)と、前記第2ソーブレード(16.2)の第2ブレード径(D.2)と、前記移動方向(28)における前記第1端点(E)及び前記第2端点(E)の位置と、前記切込部(51)の前記最終深さ(T)と、mを2以上とするときにm個のメイン切込工程によるメイン切込処理の手順とを少なくとも設定し、前記メイン切込処理が、前記ソーアーム(17)の揺動角を第1メイン切込角(α)、使用ソーブレードの径を第1のブレード径(D)とする第1メイン切込工程と、前記第1メイン切込工程の後に行われ、前記ソーアーム(17)の揺動角を第2メイン切込角(α)、前記使用ソーブレードの径を第2のブレード径(D)とする第2メイン切込工程とを少なくとも備え、
    前記コントロールユニット(29)によって実行される前記切込制御の際に、
    前記第1ソーブレード(16.1)を有した前記ソーアーム(17)を、正の揺動方向(55)に、正の前記第1メイン切込角(α)まで揺動するか、または前記正の揺動方向(55)とは逆の負の揺動方向(54)に、負の前記第1メイン切込角(−α)まで揺動し、
    前記ソーヘッド(14)を、前記第2端点(E)の方に向かう前進方向(56)に移動する
    ウォールソーシステムの制御方法において、
    前記第1ソーブレード(16.1)を用いて前記切込部(51)の切込作業を行った後、前記コントロールユニット(29)が、前記切込制御を中断し、前記ウォールソー(12)を待機位置に移動する
    ことを特徴とする制御方法。
  2. 前記第1ソーブレード(16.1)から前記第2ソーブレード(16.2)に交換後、前記切込制御を再開すると、前記コントロールユニット(29)は、前記ウォールソー(12)を再開位置に配置することを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記コントロールユニット(29)によって実行される前記切込制御の開始前に、前記ソーアーム(17)の前記揺動軸(23)と前記回転軸(19)との距離として規定される前記ソーアーム(17)のアーム長(δ)、及び前記揺動軸(23)と前記加工対象物(24)の表面(53)との距離(Δ)を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
  4. 前記第2端点(E)は、障害物のない非制限端点であって、前記切込制御の開始前に設定された前記第2ソーブレード(16.2)の前記第2ブレード径(D.2)を、第1待機位置及び前記第1待機位置に対応した再開位置の演算に用いることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  5. 前記第1待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    [h・(D.2−h)]1/2+δ・sin(±α)
    の距離を有し、式中、
    =h(±α,D.2)=D.2/2−Δ−δ・cos(±α)
    は、予め設定された前記第2ブレード径(D.2)で、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記第2ソーブレード(16.2)の前記加工対象物(24)内への切込深さを示す
    ことを特徴とする請求項4に記載の制御方法。
  6. 前記第2端点(E)は、障害物のない非制限端点であって、前記第2ソーブレード(16.2)の前記第2ブレード径(D.2)は、最小第2ブレード径(Dmin.2)と最大第2ブレード径(Dmax.2)との間で調整可能であり、前記最大第2ブレード径(Dmax.2)を第2待機位置の演算に用いることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  7. 前記第2待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    [h2max・(Dmax.2−h2max)]1/2+δ・sin(±α)
    の距離を有し、式中、
    2max=h(±α,Dmax.2)=Dmax.2/2−Δ−δ・cos(±α)
    は、前記最大第2ブレード径(Dmax.2)で、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記第2ソーブレード(16.2)の前記加工対象物(24)内への最大切込深さを示す
    ことを特徴とする請求項6に記載の制御方法。
  8. 前記切込制御の再開後、前記第2待機位置に対応した再開位置に、前記ウォールソー(12)を配置することを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記切込制御の再開前に、前記第2ソーブレード(16.2)の実際の第2ブレード径(Dreal.2)を規定し、再開位置の演算に用いることを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
  10. 前記再開位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    [h・(Dreal.2/2−h)]1/2+δ・sin(±α)
    の距離を有し、式中、
    =h(±α,Dreal.2)=Dreal.2/2−Δ−δ・cos(±α)
    は、前記実際の第2ブレード径(Dreal.2)で、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記第2ソーブレード(16.2)の前記加工対象物(24)内への切込深さを示す
    ことを特徴とする請求項9に記載の制御方法。
  11. 前記第2端点(E)は、障害物のある端点であって、前記切込制御の開始前に、更に取付距離(ΔMontage)を設定し、前記取付距離(ΔMontage)を、更に第3乃至第5待機位置の演算に使用することを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  12. 前記切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の前記負の第1メイン切込角(−α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第3待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  13. 前記切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第3待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α),D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  14. 前記切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第3待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [D/2+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  15. 前記第1メイン切込工程の前記第1のブレード径(D)について前記第3待機位置を演算する際には、前記第1ソーブレード(16.1)の予め設定された前記第1ブレード径(D.1)を用い、前記第2メイン切込工程の前記第2のブレード径(D)について前記第3待機位置を演算する際には、前記第2ソーブレード(16.2)の予め設定された前記第2ブレード径(D.2)を用いることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の制御方法。
  16. 前記切込制御を再開すると、前記コントロールユニット(29)は、前記第3待機位置に対応した再開位置に前記ウォールソー(12)を配置することを特徴とする請求項15に記載の制御方法。
  17. 前記第2ソーブレード(16.2)の前記第2ブレード径(D.2)は、最小第2ブレード径(Dmin.2)と最大第2ブレード径(Dmax.2)との間で調整可能であり、前記第2メイン切込工程の前記第2のブレード径(D)について前記第3待機位置を演算する際には、前記最大第2ブレード径(Dmax.2)を用いることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の制御方法。
  18. 前記切込制御を再開すると、前記コントロールユニット(29)は、前記第3待機位置に対応した再開位置に前記ウォールソー(12)を配置することを特徴とする請求項17に記載の制御方法。
  19. 前記切込制御の再開前に、前記第2ソーブレード(16.2)の実際の第2ブレード径(Dreal.2)を規定し、再開位置の演算に用いることを特徴とする請求項17に記載の制御方法。
  20. 前記再開位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    real.2/2
    の距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    real.2/2+δ・sin(α)
    の距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    real.2/2+δ・sin(90°)
    の距離を有する
    ことを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
  21. 前記第1ソーブレード(16.1)による前記切込制御の開始前に、第1ブレードガード幅(B.1)を有した第1ブレードガード(21.1)が定められ、
    前記第1ブレードガード幅(B.1)は、前記回転軸(19)から第1ブレードガード縁部(71.1)までの第1距離(B.1)と、前記回転軸(19)から第2ブレードガード縁部(72.1)までの第2距離(B.1)とからなり、
    前記第2距離(B.1)を、前記第4待機位置の演算に用いる
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  22. 前記切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の前記負の第1メイン切込角(−α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第4待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  23. 前記切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第4待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1++δ・sin(α),D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  24. 前記切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第4待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),D/2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,D/2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),D/2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  25. 前記第2ソーブレード(16.2)による前記切込制御の開始前に、第2ブレードガード幅(B.2)を有した第2ブレードガード(21.2)が定められ、
    前記第2ブレードガード幅(B.2)は、前記回転軸(19)から第1ブレードガード縁部(71.2)までの第1距離(B.2)と、前記回転軸(19)から第2ブレードガード縁部(72.2)までの第2距離(B.2)とからなり、
    前記第2ブレードガード(21.2)の前記第2距離(B.2)を、前記第5待機位置の演算に用いる
    ことを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  26. 前記切込制御を中断する前に、−180°〜0°の範囲の前記負の第1メイン切込角(−α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第5待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項25に記載の制御方法。
  27. 前記切込制御を中断する前に、0°〜90°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第5待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),B.2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(α),B.2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項25に記載の制御方法。
  28. 前記切込制御を中断する前に、90°〜180°の範囲の前記正の第1メイン切込角(α)に前記ソーアーム(17)を揺動し、前記第5待機位置において、前記揺動軸(23)は、前記第2端点(E)に対し、
    −180°≦−α≦0°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有し、
    0°<α≦90°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(α)]
    の最大値となる距離を有し、
    90°<α≦180°の場合、
    [B.1+ΔMontage,B.2+ΔMontage,B.1+δ・sin(90°),B.2+δ・sin(90°)]
    の最大値となる距離を有する
    ことを特徴とする請求項25に記載の制御方法。
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