JP2017527470A - 切込形成時のウォールソーシステムの制御方法 - Google Patents

切込形成時のウォールソーシステムの制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、加工対象物(24)に対し、第1端点及び第2端点の間に切込部を形成する際のウォールソーシステム(10)の制御方法に関する。ウォールソーシステム(10)は、ソーヘッド(14)、揺動可能なソーアーム(17)、ソーブレード(16)、及びブレードガード(21)を有したウォールソー(12)を備える。切込作業は複数のメイン切込工程で実行され、メイン切込処理の開始前に、各メイン切込工程のパラメータ(メイン切込角)が設定される。メイン切込角へのソーアーム(17)の揺動は、少なくとも1つの中間揺動角を用いて少なくとも2段階で行い、ソーアーム(17)を中間揺動角に揺動するごとに、ソーブレード(16)による緩和切込作業を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前提部分に記載の構成により切込作業を行う際の、ウォールソーシステムの制御方法に関する。
第1端点と第2端点との間で加工対象物に切込作業を行う際の、ウォールソーシステムの制御方法は、特許文献1によって知られている。このウォールソーシステムは、案内軌道と、ソーヘッド、案内軌道に沿った移動方向にソーヘッドを移動させる動力式の駆動ユニット、及びソーヘッドのソーアームに取り付けられて回転用駆動モータにより回転軸周りに回転駆動される少なくとも1つのソーブレードを有したウォールソーとを備える。ソーアームは、揺動モータと揺動軸とを用いて揺動可能に構成される。揺動軸周りのソーブレードの揺動により、加工対象物に対するソーブレードの切込深さを変更する。動力式の駆動ユニットは、ガイドキャリッジと移動用駆動モータとを備え、ウォールソーがガイドキャリッジに取り付けられ、移動用駆動モータにより案内軌道に沿って移動する。ウォールソーシステムの作動を監視するため、揺動角センサと変位センサとを有したセンサ装置が設けられる。揺動角センサは、ソーアームの最新の揺動角を検出し、変位センサは、案内軌道上のソーヘッドの最新の位置を検出する。ソーアームの最新の揺動角の検出値、及びソーヘッドの最新の位置の検出値は、定期的にウォールソーのコントロールユニットに送信される。
ウォールソーシステムの公知の制御方法は、準備段階と、コントロールユニットによる切込制御とに区分される。準備段階では、少なくとも、ソーブレードの径、移動方向における第1端点及び第2端点の位置、及び切込部の最終深さが、使用者によって設定され、追加しうるパラメータとしては、作業を行う加工対象物の素材や、埋め込まれている鉄筋の寸法がある。入力されたパラメータに基づき、コントロールユニットが、切込作業についての、いくつかのメイン切込工程からなるメイン切込処理の適切な手順を定め、このメイン切込処理は、ソーアームの揺動角を第1メイン切込角、使用ソーブレードの径を第1ブレード径とする第1メイン切込工程に加え、その後に行われる、ソーアームの揺動角を第2メイン切込角、使用ソーブレードの径を第1ブレード径とする第2メイン切込工程を備えている。
欧州特許第1693173号明細書
このようなウォールソーシステムの公知の制御方法は、硬質の素材に対し、特に設定されたウォールソーの制御方法がないという欠点がある。硬質の素材に対して切込作業を行う場合、加工対象物内でソーブレードを揺動する際に、切込要素部に摩耗が生じる可能性がある。このような切込要素部の摩耗により、当該切込要素部の寿命が減縮したり、ソーブレードの切込速度が低下したりする。
本発明の目的は、硬質の素材の切込作業を可能にすると共に、ソーブレードの最大限の寿命及び切込速度が得られるようなウォールソーシステムの制御方法を提供することにある。
最初に述べたウォールソーシステムの制御方法において、独立請求項に示す特徴を有した本発明により、このような目的が達成される。本発明の有用な具体的態様は、各従属請求項に示されている。
本発明によれば、第1メイン切込角から新たなメイン切込角への揺動を、少なくとも1つの中間揺動角を用いて少なくとも2段階で行い、ソーアームを中間揺動角に揺動するごとに、ソーブレードによる緩和切込作業を行う。
ウォールソーに用いるソーブレードは、基部と、当該基部の周囲に設けられた切込要素部との2つの部分によって構成される。切込要素部は、ダイヤモンド粒子が埋め込まれたマトリックス材からなる。切込作業の際にダイヤモンド粒子を露出させるためには、下限値を上回る面圧が必要となる。面圧が下限値を下回ると、ソーブレードを用いて切込作業を行っているときにダイヤモンド粒子が露出せず、切込要素部の摩耗が生じるおそれがあり、このような摩耗により、切込要素部の寿命の減少や、ソーブレードの切込速度の低下が生じることになる。切込要素部の面圧の下限値は、ソーブレードの臨界円弧長に対応するが、この臨界円弧長を超過することはできない。ソーブレードの臨界円弧長は、ソーブレードの仕様や、切込作業を行う加工対象物の素材だけでなく、ソーブレードに用いる回転用駆動モータの出力及びトルクに依存する。
揺動を少なくとも2段階に分けて行うことにより、ソーブレードの摩耗が抑制される。
揺動角を減少させることにより、加工対象物に係合するソーブレードの円弧長が短縮し、即ち、加工対象物と係合する切込要素部の数が減少することになる。そして、ソーアームの揺動と次の揺動との間に行われる緩和切込作業により、加工対象物と係合するソーブレードの円弧長が更に短縮されることになる。
第1メイン切込角から新たなメイン切込角への揺動は、n−1個の中間揺動角を用い、n段階で行うのが好ましく、ソーアームを中間揺動角に揺動するごとに、ソーブレードによる緩和切込作業を行うのが好ましい。揺動の段階数は、特に、ソーブレードの仕様、素材の堅さ、並びにソーブレードに用いる回転用駆動モータの出力及びトルクに依存する。中間揺動角は、作業者が設定を行うことが可能であり、様々な規定条件に応じ、ウォールソーシステムのコントロールユニットが設定することも可能である。本発明による制御方法の場合、中間揺動角は、ウォールソーの制御に用いる入力変数となる。
コントロールユニットによって実行される切込制御の開始前に、ソーアームの揺動軸とソーブレードの回転軸との距離として規定されるソーアームのアーム長、及び揺動軸と加工対象物の表面との距離を設定するのが好ましい。切込制御のために、様々なパラメータがコントロールユニットに対して設定される。これらパラメータには、ソーアームのアーム長、及び加工対象物の表面に直交する方向における揺動軸と当該加工対象物の表面との直交方向距離が含まれ、アーム長は、ウォールソーの装置固有の固定的な寸法であり、直交方向距離は、ウォールソーの外形だけでなく、使用する案内軌道の外形にも依存する。
特に好ましくは、切込制御の開始前に、第1メイン切込工程で用いるブレードガードに関する第1ブレードガード幅と、第2メイン切込工程で用いるブレードガードに関する第2ブレードガード幅とを定め、第1及び第2ブレードガード幅のそれぞれは、回転軸から第1ブレードガード縁部までの第1距離と、回転軸から第2ブレードガード縁部までの第2距離とからなる。端点に障害物がある場合に、ソーヘッドの位置制御は、障害物の方に向くブレードガードのブレードガード縁部に基づき行われる。非対称形状のブレードガードの場合は、第1ブレードガード縁部までの回転軸の第1距離と、第2ブレードガード縁部までの回転軸の第2距離とが相違するが、対称形状のブレードガードの場合は、これら第1距離及び第2距離がブレードガードの幅の半分に相当するものとなる。
本発明による制御方法の好ましい第1の態様において、第1メイン切込角から新たなメイン切込角への揺動を、第1端点側で行い、jを1〜n−1のいずれかとするとき、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した後の、第1端点側にある、ウォールソーの第1境界の位置が、第1端点の位置に一致するように、j番目の段階におけるソーヘッドの位置を定め、ウォールソーの第1境界は、第1端点が障害物のない非制限端点の場合、加工対象物の表面における第1端点側の、使用ソーブレードの第1上方出口点によって形成され、第1端点に障害物があって、ブレードガードを用いずに切込作業を行う場合、第1端点側の、使用ソーブレードの第1ブレード縁部によって形成され、第1端点に障害物があって、ブレードガードを用いて切込作業を行う場合、第1端点側の、使用ブレードガードの第1ブレードガード縁部によって形成される。
それぞれの段階には、ソーヘッドの位置を定める工程、中間揺動角にソーアームを揺動する工程、ソーブレードの緩和切込作業を行うためにソーヘッドを移動する工程が含まれる。中間揺動角にソーアームを揺動した後に、第1境界の位置は第1端点の位置に一致する。第1端点が障害物のない非制限端点の場合、位置の制御は、加工対象物の表面における、ソーブレードの第1上方出口点に基づいて行われる。第1端点に障害物がある場合には、第1ブレード縁部(ブレードガードなしでの切込作業)、または第1ブレードガード縁部(ブレードガードありでの切込作業)を用いて位置の制御が行われる。
jを1〜n−1のいずれかとするとき、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した後で、揺動軸が第1端点に対し、
[h(±β1,j)・(D−h(±β1,j)]1/2−δ・sin(±β1,j)
で表される距離を有し、
h(±β1,j)=D/2−Δ−δ・cos(±β1,j)
が、j番目の中間揺動角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す場合、使用ソーブレードの第1上方出口点の位置が第1端点の位置に一致し、揺動軸が第1端点に対し、
D/2−δ・sin(±β1,j)
で表される距離を有する場合、使用ソーブレードの第1ブレード縁部の位置が第1端点の位置に一致し、揺動軸が第1端点に対し、
−δ・sin(±β1,j)
で表される距離を有する場合、使用ブレードガードの第1ブレードガード縁部の位置が第1端点の位置に一致する。
jを1〜n−1のいずれかとするとき、j番目の段階において、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した状態で、
[h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
の移動距離だけソーヘッドを移動し、当該式中、
=h(±α,D)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
は、第2メイン切込角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す。ソーヘッドの移動により、ソーブレードは緩和された切込作業を行い、加工対象物に係合するソーブレードの部分が減少する。
n−1番目の段階の後において、ソーアームを新たなメイン切込角に揺動した後の、第1端点側にある、ウォールソーの第1境界の位置が、第1端点の位置に一致するように、ソーヘッドの位置を定める。このとき、第2メイン切込角にソーアームを揺動した後で、揺動軸が第1端点に対し、
[h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
で表される距離を有し、
h(±α)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
が、第2ブレード径で、第2メイン切込角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す場合、使用ソーブレードの第1上方出口点の位置が第1端点の位置に一致し、揺動軸が第1端点に対し、
D/2−δ・sin(±α)
で表される距離を有する場合、使用ソーブレードの第1ブレード縁部の位置が第1端点の位置に一致し、揺動軸が第1端点に対し、
−δ・sin(±α)
で表される距離を有する場合、使用ブレードガードの第1ブレードガード縁部の位置が第1端点の位置に一致する。
本発明による制御方法の好ましい第2の態様では、第1メイン切込角から新たなメイン切込角への揺動を、第2端点側で行い、jを1〜n−1のいずれかとするとき、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した後の、第2端点側にある、ウォールソーの第2境界の位置が、第2端点の位置に一致するように、j番目の段階におけるソーヘッドの位置を定め、ウォールソーの第2境界は、第2端点が障害物のない非制限端点の場合、加工対象物の表面における第2端点側の、使用ソーブレードの第2上方出口点によって形成され、第2端点に障害物があって、ブレードガードを用いずに切込作業を行う場合、第2端点側の、使用ソーブレードの第2ブレード縁部によって形成され、第2端点に障害物があって、ブレードガードを用いて切込作業を行う場合、第2端点側の、使用ブレードガードの第2ブレードガード縁部によって形成される。
それぞれの段階には、ソーヘッドの位置を定める工程、中間揺動角にソーアームを揺動する工程、ソーブレードの緩和切込作業を行うためにソーヘッドを移動する工程が含まれる。
jを1〜n−1のいずれかとするとき、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した後で、揺動軸が第2端点に対し、
[h(±β2,j)・(D−h(±β2,j)]1/2+δ・sin(±β2,j)
で表される距離を有し、
h(±β2,j)=D/2−Δ−δ・cos(±β2,j)
が、j番目の中間揺動角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す場合、使用ソーブレードの第2上方出口点の位置が第2端点の位置に一致し、揺動軸が第2端点に対し、
D/2+δ・sin(±β2,j)
で表される距離を有する場合、使用ソーブレードの第2ブレード縁部の位置が第2端点の位置に一致し、揺動軸が第2端点に対し、
+δ・sin(±β2,j)
で表される距離を有する場合、使用ブレードガードの第2ブレードガード縁部の位置が第2端点の位置に一致する。
jを1〜n−1のいずれかとするとき、j番目の段階において、ソーアームをj番目の中間揺動角に揺動した状態で、
[h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
の移動距離だけソーヘッドを移動し、当該式中、
=h(±α,D)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
は、第2メイン切込角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す。ソーヘッドの移動により、ソーブレードは緩和された切込作業を行い、加工対象物と係合するソーブレードの部分が減少する。
n−1番目の段階の後において、ソーアームを新たなメイン切込角に揺動した後の、第2端点側にある、ウォールソーの第2境界の位置が、第2端点の位置に一致するように、ソーヘッドの位置を定める。
第2メイン切込角にソーアームを揺動した後で、揺動軸が第2端点に対し、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(±α)
で表される距離を有し、
h(±α)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
が、第2メイン切込角とするときの、使用ソーブレードの加工対象物内への切込深さを示す場合、使用ソーブレードの第2上方出口点の位置が第2端点の位置に一致し、揺動軸が第2端点に対し、
D/2+δ・sin(±α)
で表される距離を有する場合、使用ソーブレードの第2ブレード縁部の位置が第2端点の位置に一致し、揺動軸が第2端点に対し、
+δ・sin(±α)
で表される距離を有する場合、使用ブレードガードの第2ブレードガード縁部の位置が第2端点の位置に一致する。
第1メイン切込工程及び第2メイン切込工程は、1つのソーブレードと1つのブレードガードとを用いて行う。または、これに代えて、第1メイン切込工程は、第1ブレード径を有した第1のソーブレードと、第1ブレードガード幅を有した第1のブレードガードとを用いて行い、第2メイン切込工程は、第2ブレード径を有した第2のソーブレードと、第2ブレードガード幅を有した第2のブレードガードとを用いて行う。
案内軌道とウォールソーとを有したウォールソーシステムを示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 障害物のない非制限端点である第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲っていないソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲っていないソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲ったソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 ブレードガードで囲ったソーブレードを用いた、障害物のある第1端点と第2端点との間での切込作業を示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。 障害物のある第1端点と障害物のない非制限端点である第2端点との間での切込作業を行う場合の、図1に示すウォールソーシステムを示す図である。
いくつかの図面を用い、本発明の実施形態について以下に説明する。これらの図面は、必ずしも忠実な尺度で実施形態を図示するものではなく、説明する上で有効であれば、概要を図示したり、幾分変形して図示している。図面から直ちに明らかとなる教示を補足する部分については、関連する先行技術を参照するものとする。このとき、実施形態の詳細な構成に関する様々な調整や変更が、本発明の大要から逸脱することなく可能である。明細書、図面、及び特許請求の範囲に示される本発明の様々な特徴は、個々に重要であるばかりでなく、任意に組み合わせて本発明を展開する上でも重要である。更に、明細書、図面、及び特許請求の範囲のいずれかに示される本発明の少なくとも2つの特徴の組み合わせは、いずれも本発明の範囲内に含まれるものである。本発明の大要は、以下に示す好ましい実施形態の厳密な構成や詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示す主題よりも減縮された主題に限定されるものでもない。指定する寸法上の範囲に関し、提示した限界内にある数値は、限界値として開示されたものであり、必要に応じ、適宜採用しうるものである。簡明化を目的とし、同一または類似の機能を有する同一または類似の部材には、同じ参照符号を用いる。
図1は、案内軌道11と、案内軌道11上に移動可能に設けられた工作装置12と、リモートコントロールユニット13とを有したウォールソーシステム10を示している。工作装置は、ウォールソー12として構成され、切込ユニット14と、モータ駆動式の駆動ユニット15とを備えている。切込ユニットは、ソーヘッド14として構成されており、ソーブレード16として構成された加工具を備え、このソーブレード16が、ソーアーム17に取り付けられて、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。
作業者を保護するため、ソーブレード16はブレードガード21で囲まれており、ブレードガード21は、ソーアーム17に取り付けられている。ソーアーム17は、揺動モータ22により、揺動軸23周りに揺動可能に構成されている。ソーブレード16の径方向に沿ったソーアーム17が形成する揺動角αにより、切込作業の対象となる加工対象物24にソーブレード16が入り込む切込深さの程度が定まる。回転用駆動モータ18及び揺動モータ22は、装置ハウジング25の中に設けられる。モータ駆動式の駆動ユニット15は、ガイドキャリッジ26と移動用駆動モータ27とを備え、本実施形態において、この移動用駆動モータ27は、装置ハウジング25の中に設けられる。ソーヘッド14は、ガイドキャリッジ26に取り付けられ、移動用駆動モータ27により、案内軌道11に沿って移動方向28に移動可能となっている。装置ハウジング25内には、回転用駆動モータ18、揺動モータ22、及び移動用駆動モータ27に加え、ソーヘッド14及び駆動ユニット15の制御を行うコントロールユニット29が設けられる。
ウォールソーシステム10及び切込作業を監視するため、複数のセンサ素子を有したセンサ装置が設けられる。第1センサ素子は揺動角センサ32として構成され、第2センサ素子は変位センサ33として構成される。揺動角センサ32は、ソーアーム17の最新の揺動角を検出し、変位センサ33は、案内軌道11上のソーヘッド14の最新の位置を検出する。検出値は、揺動角センサ32及び変位センサ33により、コントロールユニット29に送信され、ウォールソー12の制御に用いられる。
リモートコントロールユニット13は、ユニットハウジング35、入力部36、表示部37、及び制御部38を備え、制御部38は、ユニットハウジング35内に設けられている。制御部38は、入力部36への入力を、制御指令及びデータに変換し、これら制御指令及びデータは、第1通信リンクを介してウォールソー12に送信される。第1通信リンクは、無線通信リンク41または通信ケーブル42として構成される。本実施形態において、無線通信リンクは、電波通信リンク41として構成され、リモートコントロールユニット13の第1電波通信ユニット43と、ウォールソー12に設けられた第2電波通信ユニット44との間に形成される。これに代え、無線通信リンク41は、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)、無線LAN、またはWiFi(登録商標)リンクとして構成してもよい。
図2A及び図2Bは、厚さdを有した加工対象物24に切込部51を形成する場合の、図1に示したウォールソーシステム10の案内軌道11及びウォールソー12を示している。切込部51は、最終深さTを有し、移動方向28に沿って、第1端点Eと第2端点Eとの間に延在する。移動方向28に平行な方向を方向Xと定義し、第1端点Eから第2端点Eに向かう方向を、方向Xの前進方向とし、方向Xに直交して加工対象物24内に入る加工対象物24の厚み方向を方向Yと定義する。
切込部の端点は、障害物のない非制限端点、または障害物のある端点とすることができる。従って、両方の端点が障害物のない非制限端点の場合や、両方の端点が障害物のある端点の場合もあり、また一方が非制限端点で他方が障害物のある端点の場合もある。障害物のない非制限端点では、端点を通り過ぎる切り込み(オーバーカット)を許容するようにしてもよい。オーバーカットを利用し、端点の切込深さが、切込部の最終深さTに達するようになる。図2A及び図2Bの実施形態では、第1端点E及び第2端点Eが、障害物のない非制限端点となっており、第1端点Eではオーバーカットが許容されておらず、第2端点Eではオーバーカットが生じている。
図2Aは、取付位置Xにあるソーヘッド14と、揺動角が0°の基本位置にあるソーアーム17とを示している。ソーヘッド14は、作業者により、ガイドキャリッジ26を用い、案内軌道11上の取付位置Xに配置される。ソーヘッド14の取付位置Xは、第1端点Eと第2端点Eとの間にあって、移動方向28における揺動軸23の位置により定まる。揺動軸23の位置は、当該揺動軸23の方向Xにおける位置が、ソーアーム17を揺動しても変化しないので、ソーヘッド14の位置を検知してウォールソー12を制御するための基準位置XRefとして特に適している。これに代え、方向Xにおける別の位置を基準位置としてソーヘッド14に設定することも可能であり、この場合には、方向Xにおける揺動軸23までの距離を把握しておく必要がある。
本実施形態において、方向Xにおける第1端点E及び第2端点Eの位置は、部分長を設定することにより定まる。取付位置Xと第1端点Eとの距離は第1部分長Lにより定まり、取付位置Xと第2端点Eとの距離は第2部分長Lにより定まる。これに代えて、部分長の一方(第1部分長Lまたは第2部分長L)、及び第1端点Eと第2端点Eとの距離として全長Lを与えることにより、方向Xにおける第1端点E及び第2端点Eの位置を設定するようにしてもよい。
切込部51は、所望の切込深さTが得られるまで、複数回に分けた切込工程によって形成される。第1端点Eと第2端点Eとの間の切込部分をメイン切込部とし、メイン切込部の切込処理をメイン切込処理とする。切込部の各端点では、障害物に対応した障害物側切込作業と称する補助的な端部切込作業と、非制限端点に対応し、オーバーカットを伴うオーバカット作業とを行うことができる。
メイン切込処理の手順は、作業者が設定を行うことが可能であり、様々な規定条件に応じ、ウォールソーシステムのコントロールユニットが定めることも可能である。予備切込工程とされる場合もある第1メイン切込工程は、減少させた切込深さと減少させた駆動モータの出力により実行し、ソーブレードの摩耗を防止するのが一般的である。更なるメイン切込工程は、同じ切込深さで実行するのが一般的であるが、様々な切込深さで行うことも可能である。規定条件は、作業者によって設定され、予備切込工程における切込深さ、予備切込工程における駆動出力、及び更なるメイン切込工程における最大切込深さが含まれる。これらの規定条件に基づき、コントロールユニットがメイン切込処理の手順を定めることができる。
切込作業におけるメイン切込工程は、単一のブレード径または2以上のブレード径で実行される。複数のソーブレードを用いる場合、切込作業は、最も小さいブレード径のソーブレードを用いて開始するのが一般的である。ソーアーム17へのソーブレード16の組付けを可能とするため、加工対象物24の上方のソーアーム17の基本位置にソーブレード16を配置する必要がある。この規定条件が満たされているか否かは、ウォールソーシステム10の2つの装置固有パラメータ、即ち、ソーアーム17の揺動軸23と加工対象物24の上面53との垂直方向の距離Δ、及びソーブレード16の回転軸19とソーアーム17の揺動軸23との距離であるソーアーム17のアーム長δに依存する。これら2つの装置固有パラメータの合計が、ソーブレード16のブレード径Dの半分(D/2)より大きければ、加工対象物24の上方のソーアーム17の基本位置にソーブレード16が配置される。アーム長δが、ウォールソー12の一定値の装置固有パラメータである一方、揺動軸23と上面53との垂直方向の距離Δは、ウォールソー12の外形形状に加え、使用する案内軌道11の外形形状にも依存する。
ソーブレード16は、ソーアーム17の端部に取り付けられ、切込作動の際に、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。図2Aに示すソーアーム17の基本位置では、揺動角が0°となり、ソーブレード16の回転軸19が、切込深さ方向52において、揺動軸23の上方にある。ソーブレード16は、揺動軸23周りにソーアーム17を揺動することにより、揺動角が0°の基本位置から移動し、加工対象物24の中に入っていく。ソーアーム17を揺動する際、ソーブレード16は、回転用駆動モータ18により回転軸19周りに回転駆動される。
作業者を保護するため、作業中は、ソーブレード16をブレードガード21で囲うようになっている。ウォールソー12は、ブレードガード21を有した状態で作動するか、或いはブレードガード21のない状態で作動する。第1端点E及び第2端点Eの領域で切込部を形成するため、例えば、ブレードガード21を取り外すようにしてもよい。切込部を形成するために様々な径のソーブレードを用いる場合、ブレードガードも、それぞれのブレード径に対応した様々なブレードガード幅のものを用いるのが一般的である。
図2Bは、後進側に向かう負の揺動方向54に揺動して負の揺動角−αにあるソーアーム17を示している。ソーアーム17は、負の揺動方向54で0°〜−180°の揺動角の範囲に、また前進側に向かい負の揺動方向54とは反対方向となる正の揺動方向55で0°〜+180°の揺動角の範囲に、それぞれ揺動位置を調整可能である。ソーヘッド14が前進方向56に移動する場合、図2Bに示す揺動状態のソーアーム17は引かれる状態となる。一方、ソーヘッド14が、前進方向56とは逆の後進方向57に移動する場合、図2Bに示す揺動状態のソーアーム17は押される状態となる。
揺動角が±180°のときに、加工対象物24内へのソーブレード16の最大の切込深さが得られる。揺動軸23周りのソーアーム17の揺動によって、方向X及び方向Yにおける回転軸19の位置が変化する。従って、回転軸19の変動は、ソーアーム17のアーム長δ及び揺動角αに応じて生じ、方向Xの変動距離δは、δ・sin(±α)となり、方向Yの変動距離δは、δ・cos(±α)となる。
加工対象物24に対し、ソーブレード16は、高さh、及び切込幅bを有した弓形の形状で切欠を形成する。弓状部分の高さhは、加工対象物24内へのソーブレード16の切込深さに相当する。切込深さhについて、式
D/2=h+Δ+δ・cos(α)
が成立し、式中、Dはソーブレード16のブレード径、hはソーブレード16の切込深さ、Δは揺動軸23と加工対象物24の上面53との垂直方向の距離、δはソーアーム17のアーム長、αは第1メイン切込角である。また、切込幅bについては、式
=(D/2)・8・h−4・h=4・D・h−4・h=4・h・(D−h)
が成立し、式中、hはソーブレード16の切込深さ、Dはソーブレード16のブレード径である。
切込作業の際のウォールソー12の制御は、それぞれの端点が、障害物のある端点か否か、更に、障害物のある端点の場合には、切込作業でブレードガード21を用いるか否かに応じて行われる。障害物のない非制限端点の場合、本発明に係る制御方法において、ウォールソー12の制御は、加工対象物24の上面53におけるソーブレード16の上方出口点に基づいて行われる。このソーブレード16の上方出口点の位置は、方向Xにおける揺動軸23の基準位置XRef、方向Xにおける回転軸19の変動距離δ、及び切込幅bに基づいて算出することができる。第1端点E側の上方出口点を第1上方出口点58とし、第2端点E側の上方出口点を第2上方出口点59とする。第1上方出口点58については、
X(58)=XRef+δ−b/2
が成立する一方、第2上方出口点59については、
X(59)=XRef+δ+b/2
が成立し、このとき、
b=[h・(D−h)]1/2,h=h(α,D)
である。
第1端点Eや第2端点Eが障害物のある端点の場合には、ウォールソー12が第1端点Eや第2端点Eを通り越すことは不可能である。このような場合、本発明に係る制御方法では、揺動軸23の基準位置XRef、及びウォールソー12の境界に基づいてウォールソー12が制御される。このため、ブレードガード21を用いずに切込作業を行う場合と、ブレードガード21を用いて切込作業を行う場合とでは、制御が相違することになる。
図3A及び図3Bは、それぞれ障害物のある端点として規定された第1端点Eと第2端点Eとの間に切込部を形成する場合の、ウォールソーシステム10を示しており、この切込作業はブレードガード21を用いずに行われる。ブレードガード21を用いずに切込作業を行う場合、第1端点E側の第1ブレード縁部61と、第2端点E側の第2ブレード縁部62とが、ウォールソー12の境界を形成する。
方向Xにおける第1ブレード縁部61及び第2ブレード縁部62のそれぞれの位置は、揺動軸23の基準位置XRef、回転軸19の変動距離δ、及びブレード径Dに基づき算出可能である。図3Aは、ソーアーム17が負の揺動方向54に揺動して負の揺動角−α(0°〜−180°)の状態にあるウォールソー12を示している。第1ブレード縁部61については、
X(61)=XRef+δ・sin(−α)−D/2
が成立する一方、第2ブレード縁部62については、
X(62)=XRef+δ・sin(−α)+D/2
が成立する。一方、図3Bは、ソーアーム17が正の揺動方向55に揺動して正の揺動角α(0°〜+180°)の状態にあるウォールソー12を示している。第1ブレード縁部61については、
X(61)=XRef+δ・sin(α)−D/2
が成立する一方、第2ブレード縁部62については、
X(62)=XRef+δ・sin(α)+D/2
が成立する。
図4A及び図4Bは、それぞれ障害物のある端点として規定された第1端点Eと第2端点Eとの間に切込部を形成する場合の、ウォールソーシステム10を示しており、この切込作業はブレードガード21を用いて行われる。ブレードガード21を用いて切込作業を行う場合、第1端点E側の第1ブレードガード縁部71と、第2端点E側の第2ブレードガード縁部72とが、ウォールソー12の境界を形成する。
方向Xにおける第1ブレードガード縁部71及び第2ブレードガード縁部72のそれぞれの位置は、揺動軸23の基準位置XRef、回転軸19の変動距離δ、及びブレードガード幅Bに基づき算出可能である。図4Aは、負の揺動角−α(0°〜−180°)にあるソーアーム17と、ブレードガード幅Bを有して装着されたブレードガード21とを有するウォールソー12を示している。非対称のブレードガードを用い、切込制御を開始する前に、回転軸19から第1ブレードガード縁部71及び第2ブレードガード縁部72のそれぞれまでの距離が求められているものとし、回転軸19から第1ブレードガード縁部71までの距離を第1距離B、回転軸19から第2ブレードガード縁部72までの距離を第2距離Bとする。
第1ブレードガード縁部71については、
X(71)=XRef+δ・sin(−α)−B
が成立する一方、第2ブレードガード縁部72については、
X(72)=XRef+δ・sin(−α)+B
が成立する。一方、図4Bは、正の揺動角α(0°〜+180°)にあるソーアーム17と、ブレードガード幅Bのブレードガード21とを有したウォールソー12を示している。第1ブレードガード縁部71については、
X(71)=XRef+δ・sin(α)−B
が成立する一方、第2ブレードガード縁部72については、
X(72)=XRef+δ・sin(α)+B
が成立する。
図2A及び図2Bは、それぞれが障害物のない非制限端点とされた第1端点E及び第2端点Eの間の切込部を示し、図3A及び図3Bは、それぞれが障害物のある端点とされた第1端点E及び第2端点Eの間の切込部を示している。実際には、一方の端点が障害物のない非制限端点とされ、他方の端点が障害物のある端点とされた場合の切込作業も可能であり、この場合、非制限端点についてのウォールソーの制御は、ソーブレードの上方出口点に基づいて行われ、障害物のある端点についてのウォールソーの制御は、ブレード縁部(ブレードガード21を伴わない切込作業)、またはブレードガード縁部(ブレードガード21を伴う切込作業)に基づいて行われる。
第1上方出口点58、第1ブレード縁部61、及び第1ブレードガード縁部71は、一括してウォールソー12の「第1境界」と称し、第2上方出口点59、第2ブレード縁部62、及び第2ブレードガード縁部72は、一括してウォールソー12の「第2境界」と称する。
図5A〜図5Kには、障害物のある端点とされた第1端点Eと、障害物のない非制限端点とされた第2端点Eとの間の加工対象物24の部分に、最終深さTを有する切込部を形成する際の、案内軌道11及びウォールソー12を有した図1のウォールソーシステム10が示されている。
切込作業は、本発明に係るウォールソーシステムの制御方法により行われる。この切込作業は、所望の最終深さTが得られるまで、複数のメイン切込工程からなるメイン切込処理により行われる。このメイン切込処理は、ソーアーム17の揺動角を第1メイン切込角αとし、使用ソーブレードの径を第1ブレード径Dとし、第1切込深さhとする第1メイン切込工程と、ソーアーム17の揺動角を第2メイン切込角αとし、使用ソーブレードの径を第2ブレード径Dとし、第2切込深さhとする第2メイン切込工程と、ソーアーム17の揺動角を第3メイン切込角αとし、使用ソーブレードの径を第3ブレード径Dとし、第3切込深さhとする第3メイン切込工程とを備える。
本実施形態において、第1、第2、及び第3メイン切込工程は、ブレード径Dのソーブレード16と、ブレードガード幅Bのブレードガード21とを用いて行われ、それぞれのメイン切込工程で用いる第1、第2、及び第3ブレード径D、D、及びDがブレード径Dに相当し、それぞれのメイン切込工程で用いる第1、第2、及び第3ブレードガード幅B、B、及びBがブレードガード幅Bに相当する。
本発明に係る制御方法において、メイン切込工程は、引かれる状態のソーアーム17、及び引かれる状態と押される状態とに切り換えられるソーアーム17のいずれかを用いて行われる。ソーアームを引かれる状態とすることにより、切込作業の際のソーブレードの安定した案内が可能となり、切れ目幅を小さくすることができる。ソーアーム17を引かれる状態と押される状態とに切り換える切込作業では、ソーヘッド14の位置変更及びソーアーム17の揺動に要する非生産的な時間を低減できるという効果が得られる。本実施形態の場合、第1メイン切込工程及び第3メイン切込工程では、引かれる状態のソーアーム17と共に、ソーヘッド14が前進方向56に移動し、これら2つの工程間の第2メイン切込工程では、押される状態のソーアーム17と共に、ソーヘッド14が後進方向57に移動する。これら3つのメイン切込工程のそれぞれにおいて、ソーアーム17は後進側に向かう負の揺動方向54に揺動する。
切込作業は、第1端点E側で開始される。本発明に係る制御方法を開始した後、ソーヘッド14は開始位置XStartに配置され、このとき、揺動軸23は、第1端点Eまでの距離が、
[h・(D−h)]1/2−δ・sin(−α)
となっており、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−α)
は、第1ブレード径Dで、負の第1メイン切込角−αとするときの、使用中のソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示す。従って、第1メイン切込工程の場合には、第1ブレード径Dがブレード径Dに相当する。開始位置XStartにおいて、ソーアーム17を、揺動角0°の基本位置から、負の第1メイン切込角−αへと負の揺動方向54に揺動する。負の第1メイン切込角−αに揺動後、ブレードガード21の第1ブレードガード縁部71は、第1端点Eの障害物に接する。その後、ソーアーム17が負の第1メイン切込角−αにあるソーヘッド14を、ソーブレード16が回転した状態で、前進方向56へと移動する(図5A)。この移動の際、ソーヘッド14の位置が、変位センサ33によって定期的に計測される。
第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(−α)
となるときに、ソーヘッド14を停止し、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−α)
は、ブレード径Dに相当する第1ブレード径Dで、負の第1メイン切込角−αとするときの、使用中のソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示している。この位置において、第2端点E側のソーブレード16の第2上方出口点59の位置が第2端点Eの位置に一致する。
負の第1メイン切込角−αから負の第2メイン切込角−αへの揺動は、中間揺動角−β2,1を介して2段階で行われる。この中間揺動角については、第1端点Eと第2端点Eとのいずれの側で揺動を行うかを、最初の符号で示しており、符号が「1」の場合は第1端点E側を、また符号が「2」の場合は第2端点E側を、それぞれ示す。2番目の符号は、揺動の段階を示しており、nを2以上とすると、1〜n−1のいずれかとなる。中間揺動角−β2,1にソーアーム17を揺動後、ソーブレード16による緩和切込作業が行われる。
第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h(−β2,1)・(D−h(−β2,1)]1/2+δ・sin(±β2,1)
で表される距離を有するように、移動方向28におけるソーヘッド14の位置を定め(図5B)、この式中、
h(−β2,1)=D/2−Δ−δ・cos(−β2,1)
は、中間揺動角−β2,1によるソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示している。この位置において、負の第1メイン切込角−αから中間揺動角−β2,1にソーアーム17を揺動する(図5C)。図5Cに示すような位置決めを行う際には、ソーアーム17を中間揺動角−β2,1に揺動後の、第2端点E側にある、ソーブレード16の第2上方出口点59の位置が、第2端点Eの位置に一致するように、距離の調整が行われている。
ソーブレード16による緩和切込作業を行うため、
[h・(D−h)]1/2
の移動距離だけ後進方向57にソーヘッド14を移動し(図5D)、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−α)
は、ソーブレード径Dに相当する第2ブレード径Dで、負の第2メイン切込角−αとするときの、ソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示している。次に、ソーヘッド14は、揺動軸23が第2端点Eに対し、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(−α)
で表される距離を有するように、移動方向28における位置が定められる。この位置において、ソーアーム17を中間揺動角−β2,1から負の第2メイン切込角−αに揺動する(図5E)。このような位置決めを行う際には、ソーアーム17を負の第2メイン切込角−αに揺動後の、第2端点E側にある、ソーブレード16の第2上方出口点59の位置が、第2端点Eの位置に一致するように、距離が調整されている。
次に、第1端点Eに向けて後進方向57にソーヘッド14を移動し、このとき、移動中のソーヘッド14の位置が、変位センサ33によって定期的に計測される。揺動軸23の第1端点Eまでの距離が、
/2−δ・sin(−α)
となるときに、ソーヘッド14を停止し、ブレードガード21の第1ブレードガード縁部71が第1端点Eの障害物に接する(図5F)。
負の第2メイン切込角−αから負の第3メイン切込角−αへの揺動は、中間揺動角−γ2,1を介して2段階で行われる。この中間揺動角については、第1端点E側と第2端点E側とのいずれで揺動を行うかを、最初の符号で示しており、符号が「1」の場合は第1端点E側を、また符号が「2」の場合は第2端点E側を、それぞれ示す。2番目の符号は、揺動の段階を示しており、nを2以上とすると、1〜n−1のいずれかとなる。
ソーアーム17を中間揺動角−γ2,1に揺動する前に、ソーヘッド14の位置を調整する。この位置調整が第1端点E側で行われ、中間揺動角−γ2,1が−90°未満である(絶対値が90°より大きい)ので、中間揺動角−γ2,1への揺動後に第1ブレードガード縁部71が第1端点Eの障害物に接するように、ソーヘッド14の位置を定めることはできない。そこで、ソーヘッド14の移動を−90°の臨界揺動角αkritに基づき行い、その後で、ソーアーム17を中間揺動角−γ2,1に揺動する(図5G)。揺動の際には、第1端点Eを越えることができないので、−90°の臨界揺動角αkritを考慮する必要がある。−90°の臨界揺動角αkritにおいては、第1端点Eまでの揺動軸23の距離が、
B(2)/2−δ・sin(−90°)=B(2)/2+δ
となる。
中間揺動角−γ2,1にソーアーム17を揺動後、ソーブレード16による緩和切込作業が行われる。緩和切込作業を行うため、ソーアーム17が中間揺動角−γ2,1にあるソーヘッド14を、ソーブレード16が回転した状態で、前進方向56に、
[h・(D−h)]1/2
の移動距離だけ移動し(図5H)、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(−α)=D/2−Δ+δ
は、ソーブレード径Dに相当する第3ブレード径Dで、負の第3メイン切込角−αとするときの、ソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示している。緩和切込作業を行った後、−90°の臨界揺動角αkritでソーヘッド14の移動を行い、その後で、中間揺動角−γ2,1から負の第3メイン切込角−αにソーアーム17を揺動する(図5I)。
第3メイン切込工程は、メイン切込処理の最終メイン切込工程となっているので、この最終メイン切込工程に先立ち、第1端点Eの部分の端部切込作業が行われる。この作業を行うため、ブレードガード21の第1ブレードガード縁部71が第1端点Eの障害物に接するようになるまで、ソーアーム17を第3メイン切込角−αに揺動した状態のソーヘッド14を、後進方向57に移動する(図5J)。ブレードガード21を取り外してブレードガードなしの状態で端部切込作業を行えば、第1端点Eの部分の端部切込作業が改善される。ブレードガードなしの状態とした場合、ソーアーム17を第3メイン切込角−αに揺動した状態で、ソーブレード16の第1ブレード縁部61の位置が第1端点Eの位置に一致するまで、ソーヘッド14を後進方向57に移動する。
第1端点Eの部分の端部切込作業を行った後、ソーアーム17を負の第3メイン切込角−αに揺動した状態で、前進方向56に向け、第3メイン切込工程が行われる(図5K)。第2端点Eまでの揺動軸23の距離が、
[h・(D−h)]1/2+δ・sin(180°)=[h・(D−h)]1/2
となるときに、ソーヘッド14を停止し、この式中、
=h(−α,D)=D/2−Δ−δ・cos(180°)=D/2−Δ+δ
は、ブレード径Dに相当する第3ブレード径Dで、負の第3メイン切込角−αとするときの、使用中のソーブレード16の加工対象物24内への切込深さを示している。第2端点Eでのオーバーカットが許容される場合には、第2端点Eの部分の端部切込作業が、第3メイン切込工程の後で行われる。

Claims (14)

  1. 案内軌道(11)と、ウォールソー(12)とを備え、前記ウォールソー(12)は、ソーヘッド(14)と、前記案内軌道(11)に沿った移動方向(28)に前記ソーヘッド(14)を移動させる動力式の駆動ユニット(15)と、前記ソーヘッド(14)に設けられて揺動軸(23)周りに揺動可能なソーアーム(17)に取り付けられ、回転軸(19)周りに回転駆動される少なくとも1つのソーブレード(16)と、厚さ(d)を有した加工対象物(24)に対し、第1端点(E)と第2端点(E)との間で最終深さ(T)を有した切込部(51)を形成する際に前記ソーブレード(16)を囲う、少なくとも1つの着脱可能なブレードガード(21)とを有するウォールソーシステム(10)の制御方法であって、
    前記ウォールソーシステム(10)のコントロールユニット(29)によって実行される切込制御の開始前に、前記少なくとも1つのソーブレード(16)のブレード径(D)と、前記移動方向(28)における前記第1端点(E)及び前記第2端点(E)の位置と、前記切込部(51)の前記最終深さ(T)と、mを2以上とするときにm個のメイン切込工程によるメイン切込処理の手順とを少なくとも設定し、前記メイン切込処理が、前記ソーアーム(17)の揺動角を第1メイン切込角(α)、使用ソーブレードの径を第1ブレード径(D)とする第1メイン切込工程と、前記第1メイン切込工程の後に行われ、前記ソーアーム(17)の揺動角を第2メイン切込角(α)、前記使用ソーブレードの径を第2ブレード径(D)とする第2メイン切込工程とを少なくとも備え、
    前記コントロールユニット(29)によって実行される前記切込制御の際に、
    前記ソーアーム(17)を、正または負の第1メイン切込角(±α)に揺動した状態で前記第1メイン切込工程を実行し、
    前記ソーアーム(17)を、正または負の第2メイン切込角(±α)に揺動した状態で前記第2メイン切込工程を実行する
    ウォールソーシステムの制御方法において、
    前記第1メイン切込角(±α)から新たなメイン切込角(±α,±α)への前記ソーアーム(17)の揺動を、少なくとも1つの中間揺動角(±β,±β)を用いて少なくとも2段階で行い、前記ソーアーム(17)を前記中間揺動角(±β,±β)に揺動するごとに、前記ソーブレード(16)による緩和切込作業を行う
    ことを特徴とする制御方法。
  2. 前記第1メイン切込角(±α)から前記新たなメイン切込角(±α,±α)への前記ソーアーム(17)の揺動は、jを1〜n−1のいずれかとするとき、n−1個の前記中間揺動角(±β1,j,±β2,j)を用いてn段階で行い、
    前記中間揺動角(±β1,j,±β2,j)に揺動するごとに、前記ソーブレード(16)による前記緩和切込作業を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記ウォールソー(12)の前記コントロールユニット(29)によって実行される前記切込制御の開始前に、前記ソーアーム(17)の前記揺動軸(23)と前記ソーブレード(16)の前記回転軸(19)との距離として規定される前記ソーアーム(17)のアーム長(δ)、及び前記揺動軸(23)と前記加工対象物(24)の表面(53)との距離(Δ)を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
  4. 前記切込制御の開始前に、前記第1メイン切込工程で用いる前記ブレードガード(21)に関する第1ブレードガード幅(B)と、前記第2メイン切込工程で用いる前記ブレードガード(21)に関する第2ブレードガード幅(B)とを定め、
    前記第1及び第2ブレードガード幅(B,B)のそれぞれは、前記回転軸(19)から、前記ブレードガード(21)の第1ブレードガード縁部(71)までの第1距離(B1a,B2a)と、前記回転軸(19)から、前記ブレードガード(21)の第2ブレードガード縁部(72)までの第2距離(B1b,B2b)とからなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  5. 前記第1メイン切込角(±α)から前記新たなメイン切込角(±α,±α)への揺動を、前記第1端点(E)側で行い、
    jを1〜n−1のいずれかとするとき、前記ソーアーム(17)をj番目の前記中間揺動角(±β1,j)に揺動した後の、前記第1端点(E)側にある、前記ウォールソー(12)の第1境界(58,61,71)の位置が、前記第1端点(E)の位置に一致するように、j番目の段階における前記ソーヘッド(14)の位置を定め、
    前記ウォールソー(12)の前記第1境界(58,61,71)は、
    前記第1端点(E)が障害物のない非制限端点の場合、前記加工対象物(24)の前記表面(53)における前記第1端点(E)側の、前記使用ソーブレードの第1上方出口点(58)によって形成され、
    前記第1端点(E)に障害物があって、前記ブレードガード(21)を用いずに切込作業を行う場合、前記第1端点(E)側の、前記使用ソーブレードの第1ブレード縁部(61)によって形成され、
    前記第1端点(E)に障害物があって、前記ブレードガード(21)を用いて切込作業を行う場合、前記第1端点(E)側の、使用ブレードガードの第1ブレードガード縁部(71)によって形成される
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の制御方法。
  6. jを1〜n−1のいずれかとするとき、前記ソーアーム(17)を前記j番目の中間揺動角(±β1,j)に揺動した後で、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    [h(±β1,j)・(D−h(±β1,j)]1/2−δ・sin(±β1,j)
    で表される距離を有し、
    h(±β1,j)=D/2−Δ−δ・cos(±β1,j)
    が、前記j番目の中間揺動角(±β1,j)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す場合、前記使用ソーブレードの前記第1上方出口点(58)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    D/2−δ・sin(±β1,j)
    で表される距離を有する場合、前記使用ソーブレードの前記第1ブレード縁部(61)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    −δ・sin(±β1,j)
    で表される距離を有する場合、前記使用ブレードガードの前記第1ブレードガード縁部(71)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致する
    ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
  7. jを1〜n−1のいずれかとするとき、j番目の段階において、前記ソーアーム(17)を前記j番目の中間揺動角(±β1,j)に揺動した状態で、
    [h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
    の移動距離だけ前記ソーヘッド(14)を移動し、式中、
    =h(±α,D)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
    は、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す
    ことを特徴とする請求項6に記載の制御方法。
  8. n−1番目の段階の後において、前記ソーアーム(17)を前記新たなメイン切込角(±α,±α)に揺動した後の、前記第1端点(E)側にある、前記ウォールソー(12)の前記第1境界(58,61,71)の位置が、前記第1端点(E)の位置に一致するように、前記ソーヘッド(14)の位置を定めることを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記第2メイン切込角(±α)に前記ソーアーム(17)を揺動した後で、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    [h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
    で表される距離を有し、
    h(±α)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
    が、前記第2ブレード径(D)で、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す場合、前記使用ソーブレードの前記第1上方出口点(58)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    /2−δ・sin(±α)
    で表される距離を有する場合、前記使用ソーブレードの前記第1ブレード縁部(61)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第1端点(E)に対し、
    −δ・sin(±α)
    で表される距離を有する場合、前記使用ブレードガードの前記第1ブレードガード縁部(71)の位置が前記第1端点(E)の位置に一致する
    ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
  10. 前記第1メイン切込角(±α)から前記新たなメイン切込角(±α,±α)への前記ソーアーム(17)の揺動を、前記第2端点(E)側で行い、
    jを1〜n−1のいずれかとするとき、前記ソーアーム(17)をj番目の前記中間揺動角(±β2,j)に揺動した後の、前記第2端点(E)側にある、前記ウォールソー(12)の第2境界(59,62,72)の位置が、前記第2端点(E)の位置と一致するように、j番目の段階における前記ソーヘッド(14)の位置を定め、
    前記ウォールソー(12)の前記第2境界(59,62,72)は、
    前記第2端点(E)が障害物のない非制限端点の場合、前記加工対象物(24)の前記表面(53)における前記第2端点(E)側の、前記使用ソーブレードの第2上方出口点(59)によって形成され、
    前記第2端点(E)に障害物があって、前記ブレードガード(21)を用いずに切込作業を行う場合、前記第2端点(E)側の、前記使用ソーブレードの第2ブレード縁部(62)によって形成され、
    前記第2端点(E)に障害物があって、前記ブレードガード(21)を用いて切込作業を行う場合、前記第2端点(E)側の、使用ブレードガードの第2ブレードガード縁部(72)によって形成される
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の制御方法。
  11. jを1〜n−1のいずれかとするとき、前記ソーアーム(17)を前記j番目の中間揺動角(±β2,j)に揺動した後で、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    [h(±β2,j)・(D−h(±β2,j)]1/2+δ・sin(±β2,j)
    で表される距離を有し、
    h(±β2,j)=D/2−Δ−δ・cos(±β2,j)
    が、前記j番目の中間揺動角(±β2,j)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す場合、前記使用ソーブレードの前記第2上方出口点(59)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    D/2+δ・sin(±β2,j)
    で表される距離を有する場合、前記使用ソーブレードの前記第2ブレード縁部(62)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    +δ・sin(±β2,j)
    で表される距離を有する場合、前記使用ブレードガードの前記第2ブレードガード縁部(72)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致する
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  12. jを1〜n−1のいずれかとするとき、j番目の段階において、前記ソーアーム(17)を前記j番目の中間揺動角(±β2,j)に揺動した状態で、
    [h・(D−h)]1/2−δ・sin(±α)
    の移動距離だけ前記ソーヘッド(14)を移動し、式中、
    =h(±α,D)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
    は、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す
    ことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
  13. n−1番目の段階の後において、前記ソーアーム(17)を前記新たなメイン切込角(±α,±α)に揺動した後の、前記第2端点(E)側にある、前記ウォールソー(12)の前記第2境界(59,62,72)の位置が、前記第2端点(E)の位置に一致するように、前記ソーヘッド(14)の位置を定めることを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
  14. 前記第2メイン切込角(±α)に前記ソーアーム(17)を揺動した後で、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    [h・(D−h)]1/2+δ・sin(±α)
    で表される距離を有し、
    h(±α)=D/2−Δ−δ・cos(±α)
    が、前記第2メイン切込角(±α)とするときの、前記使用ソーブレードの前記加工対象物(24)内への切込深さを示す場合、前記使用ソーブレードの前記第2上方出口点(59)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    D/2+δ・sin(±α)
    で表される距離を有する場合、前記使用ソーブレードの前記第2ブレード縁部(62)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致し、
    前記揺動軸(23)が前記第2端点(E)に対し、
    +δ・sin(±α)
    で表される距離を有する場合、前記使用ブレードガードの前記第2ブレードガード縁部(72)の位置が前記第2端点(E)の位置に一致する
    ことを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
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