JP2017530739A - 食品又は飲料を調製するためのパック - Google Patents

Abstract

食品又は飲料原材料が保存され、流体が内側に導入されたときに食品又は飲料製品が生成される内容積部を有するパック１００に関する。内容積部は、縁部で接合された複数のシート材料で画定され、また、飲料生成中に本質的に垂直に向けられる平面Ｐを画定するほぼ平坦な形状を有し、パックは、内容積部内に流体を供給するための少なくとも１つの流体入口１１０と、内容積部から食品又は飲料製品を供給するための少なくとも２つの分配出口１２０、１３０とを備え、流体入口及び分配出口は、パックの底部に配置され、少なくとも部分的にシート材料の接合された２つの縁部の間に配置され、流体入口は、内容積部により画定される平面に対して本質的に垂直に向けられ、分配出口は、互いに隣接するように配置され、パックから食品又は飲料製品が流れるのを可能にするように、十分な断面を有するように構成されている。【選択図】 図４ａ

Description

本発明は、食品又は飲料を調製するためのパックに関し、特に、食品又は飲料原材料を含む使い捨てパックに関し、このパックは、より短い時間で食品又は飲料を調製するために使用され、最適な品質を有する。

挽いたコーヒー又はインスタントコーヒーなどの食品又は飲料原材料を含むカプセルを、飲料分配マシン内に導入し、カプセルに水を注入することにより飲料を調製することは、当該技術分野において既知である。飲料又は食品原材料が典型的には抽出されて、水に溶解させられて、飲料又は所望の最終製品が形成され、これが好適な出口を通じてカプセルから流れ出る。

したがって、様々なカプセルが過去に開発されており、これらのカプセルは、少なくとも、食品又は飲料原材料を保存するために使用されるカプセル本体の性質によって区別される。カプセルの殆どは、典型的には射出成形又は熱形成によって作製される、剛性本体又は半剛性本体から作製されるが、ホイル材料から可撓性タイプのパックを作製することもできる。可撓性パックは、一般的に、半剛性及び剛性カプセルに対して、製品をパックするために使用される材料の量がより少ないために、全体的な製造コストがより少なく、ライフサイクルへの影響がより小さく（いくつかのライフサイクルアセスメントにより示される）、かつユーザー側の利点として、パックがより小型であるためにこれらを保管するために必要な空間が節約できる、という利点を有している。

例えば、国際公開第９９／０５０４４号は、剛性プラスチックの導管が結合された基部シームを有する縁部で２つのラミネートを結合することによって形成される容積内に飲料原材料を含む可撓性飲料生成サッシェを記載している。得られるサッシェの上部に、サッシェの内容積部内で飲料又は食品原材料と混合させるための水を導入する入口ノズルが設けられ、生成される飲料はその後、閉鎖手段が設けられているパックの底部に配置された飲料出口を通じて放出され、閉鎖手段は、加圧された水がサッシェに導入されるときに圧力下で開いて、飲料出口を通じて飲料を放出させるようになっている。しかしながら、この構成は消費者にとって重大な欠点を有している。閉鎖手段の開放はサッシェの内側の圧力の増加によって生じる。しかし、この圧力の増加は飲料の表面において気泡を生じさせるために、いくつかの飲料の調製にとって望ましくなく、例えばこれはお茶の調製にとって望ましくない。更に、パッケージが所望の圧力によって破裂しないことがあり、これらが最終的には制御不能な爆発を生じるという消費者にとってのリスクが存在する。このため、サッシェが処理される装置は、消費者の怪我を防ぐために、飲料調製中にサッシェをマシン内に完全に包囲するための手段を備える必要がある。

また、製品の濃縮された１回量が保存される空間を含む、コーヒーなどの飲料を調製するための可撓性パウチ又はサッシェが、例えば、国際公開第２０１１／０２４１０３号など、最新技術により既知である。パウチはまた、パウチ内に水を挿入するための入口が設けられた、パウチの側部のうちの１つにある剛性部分と、水と原材料との混合が行われるように、パウチの反対部分に向かって水を移送するチューブ要素と、製品を分配するための出口とを備えている。飲料を調製する間、飲料出口はパウチの上部に配置されている。パウチを充填し、やはりパウチの上部に配置された飲料出口を通じて溢れるまで、水が入口及びチューブ要素を通じて導入される。このようなパウチは、インスタントコーヒー又は他の可溶性材料を溶解させることではなく、ローストし挽いたコーヒーを抽出することによって、飲料を調製するために考案されている。この目的のため、パウチは、不溶性粒子が飲料と共に分配されるのを防ぐために、出口にフィルターを備えている。このようなパウチの不便さは、飲料の調製、及び水の導入の最後に飲料がパウチ内に残ることであり、これはパウチを飲料生成マシンから適切に取り出すことができないユーザーにとって問題である。更に、このパウチでは、水入口も飲料出口も膜によって閉じられておらず、これは、衛生及び貯蔵寿命の観点から望ましくなく、消費者にとって問題となり得る。

国際公開第９９／０５０４４号、英国特許第２３７４８５６号、及び国際公開第２０１２／１７５９８５号などの最新技術の既知の特許文献は、飲料原材料が保存される内容積部を画定するように縁部で結合された、２枚の可撓性の空気液体不透過性材料シートで作製された、同様の可撓性パックについて記載している。しかしながら、これらの可撓性サッシェは上記に既に述べたような欠点を有している。これらのサッシェの別の欠点は、注入口が、常に同じ、サッシェの垂直上下方向でパック内に水を導入することである。その後飲料は、サッシェ内において同じプロセスに従って生成される。しかし、飲料原材料、及び所望の飲料の性質によって、飲料原材料は、例えば、泡が所望されるかどうかによって、異なる方法で処理されるべきである。国際公開第２０１２１７５９８５号において、高圧又は低圧のいずれかで飲料調製するために異なる淹出ヘッド（クランプ）を備える飲料マシンを提示することによる解決法が提示されているが、これは複雑であり、長い時間を必要とする。

これらのサッシェの別の欠点は、これが、泡状飲料、特に乳清飲料をサッシェから直接供給することを可能にしないことである。泡状飲料は、英国特許第２３７４５８６号に記載されるように、水ジェットにより飲用コップ内で泡立てなければならない。この実現形態は、泡状飲料を調製するためにより長い時間を必要とし（第１に、サッシェから飲料を調製するために、第２に、水ジェットにより飲料を泡立てるために）、かつ消費者に高品質の飲料の印象を与えない。

また、様々な種類の飲料が可撓性パックから供給されることが所望されるが、例えば、長い飲料（long beverages）を供給するための既存の既知の柔軟な解決法を使用するとき、消費者は、飲料を調製するために長い時間待つ必要があり、これは確実に不便である。更に、他の種類の高粘度製品、例えば、果肉などを含む飲料は、既存の解決法を使用して供給することはできない。更には、上記に既に述べたように発泡させた食品又は飲料製品も製造することができない。本発明はしたがって、これらの制限を解決することを意図している。

本発明の目的は、飲料の全体的な最適品質を実現するように、製造、飲料調製の単純さ、及び清潔さに関する上記の問題を改善する食品又は飲料を調製するためのパックを提示し、様々な種類の食品又は飲料がより短い時間で調製できるようにすることである。

本発明は、更に説明されるように、上記のニーズに対して解決法をもたらす。また、本発明は、本明細書の残りの部分に記述するように他の目的及び特に他の問題の解決法を目的としている。

第１態様により、本発明は、食品又は飲料原材料が保存され、流体が内側に導入されたときに食品又は飲料製品が生成される内容積部を有するパック１００に言及しており、内容積部は、縁部で互いに接合された複数のシート材料によって画定されており、内容積部は、飲料生成中に本質的に垂直に向けられる平面Ｐを画定するほぼ平坦な形状を有している。パック１００は、パック１００の内容積部内に流体を供給するための少なくとも１つの流体入口１１０と、内容積部から食品又は飲料製品を供給するための少なくとも２つの分配出口１２０、１３０とを備え、流体入口１１０及び分配出口１２０、１３０は、パック１００の底部に配置され、少なくとも部分的にシート材料の接合された２つの縁部の間に配置される。流体入口１１０は、内容積部により画定される平面Ｐに対して本質的に垂直に向けられ、分配出口１２０、１３０は、互いに隣接するように配置される。より好ましくは、分配出口１２０、１３０は、内容積部から本質的に垂直に配置された、本質的に互いに平行なチューブとして構成されるが、これらは、食品又は飲料製品を、専用の受容手段（典型的には飲用カップ）に分配する限りにおいて、その間に角度を成すように構成されてもよい。更に、分配出口１２０、１３０は、パック１００から食品又は飲料製品が流れるのを可能にし、より好ましくは重力による自由流れを可能にするように、十分な断面を有するように構成されている。

本発明により、パック１００の少なくとも２つの出口１２０、１３０は、同じ又は異なる直径を有し得る。

パック１００は、流体入口１１０と、分配出口１２０、１３０とを含む単一取り付けアセンブリ１０を備える場合があり、取り付けアセンブリ１０は、パック１００の底部に配置され、かつ部分的にシート材料の接合された２つの縁部の間に配置されている。

本発明により、少なくとも２つの分配出口１２０、１３０は、別個の挿入体に作製されてもよく、挿入体はパック１００の底部に配置され、かつ部分的にシート材料の接合された２つの縁部の間に配置される。

また本発明の別の実施形態において、パック１００の少なくとも２つの分配出口１２０、１３０は、その内部設計が異なっている。

第１実施形態において、分配出口のうちの少なくとも１つの内部設計は、分配される食品又は飲料製品の気泡の存在を制限するように構成されており、好ましくは、分配出口の内部導管は、少なくとも２つの穴を備える少なくとも１つの横方向プレートを含み、穴は、飲料又は製品がこれを通じて流れる間に、泡を破壊するように構成された設計を有する。

第２実施形態において、分配出口のうちの少なくとも１つの内部設計は、分配された食品又は飲料製品の気泡の大きさを調節するように構成されており、好ましくは、分配出口の内部設計は、分配出口の内部導管に入る食品又は飲料製品の流れを、内部導管の端部において、食品又は飲料のいくつかの別個の副流に分割するように構成されている。

第３の態様において、分配出口のうちの少なくとも１つの内部設計は、食品又は飲料原材料と流体との、分配する前の混合を改善するように構成されており、特に、分配出口の内部導管の内側の乱流を増加させ、及び／又は分配出口の内部導管内の食品又は飲料製品の流れの経路を増加させるために、静止型ミキサを備えるようになっている。

また本発明により、パック１００は、パック１００の内容積部から液体を排出するために、穿刺することができる排出液体出口を備え得る。

また本発明により、パック１００の流体入口１１０は、パック１００の内容積部内へと方向付け可能な高速ジェット６をもたらすように構成されている。

パック１００は、流体の流量、流体供給の温度、及び／若しくは流体入口１１０に導入される流体の合計体積、並びに／又は供給されるジェット、及び／若しくはジェットの間の休止の持続時間の少なくとも１つ、又は組み合わせである、流体入口１１０への流体供給のパラメータ情報を含む、識別手段６０を更に備え得る。

第２態様により、本発明は飲料生成中にパック１００を、本質的に垂直な位置であって流体入口１１０及び少なくとも２つの分配出口１２０、１３０がパック１００の底部に配置されている位置に収容するように適合された受容領域２０１を備える、パック１００から食品又は飲料製品を調製するためのマシン２００について言及しており、マシンは、流体を流体入口１１０へと入れるように設計された注入手段３０を更に備える。

また本発明の第２態様により、マシン２００は、流体の流量、流体供給の温度、及び／若しくは流体入口１１０に導入される流体の合計体積、並びに／又は供給されるジェット、及び／若しくはジェットの間の休止の持続時間の少なくとも１つ、又は組み合わせである、流体入口１１０への流体供給のパラメータ情報を収集するデータリーダを更に備え得る。

本発明の更なる特徴、利点及び目的は、本発明の非限定的実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と併せて読むことによって当業者にとって明らかになるであろう。

本発明による、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの可能な構成の、全体的な概略図である。 本発明による、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックを製造するために実施される、様々なステップを示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの、取り付けアセンブリの流体入口及び注入穴の、水ジェットを構成する可能な構成を概略的に示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明により食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の異なる実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第１の可能な実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第１の可能な実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第２の可能な実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第２の可能な実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第３の可能な実施形態を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための、使い捨てパックの取り付けアセンブリの分配出口の内部設計の第３の可能な実施形態を示す図である。 本発明による、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの、主平面Ｐにおける内容積部内の液体の動きを例示する図である。 本発明による、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックの、主平面Ｐにおける内容積部内の液体の動きを例示する図である。 本発明の実施形態による食品又は飲料調製マシン内の僅かに傾斜した平面上に食品又は飲料を調製するための使い捨てパックを配置する様子を示す図である。 本発明の別の実施形態による食品又は飲料調製マシン内に、全体的に水平方向に摺動移動させることにより、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックを導入する様子を示す図である。 本発明の別の実施形態による食品又は飲料調製マシン内に、垂直方向に摺動移動させることにより、食品又は飲料を調製するための使い捨てパックを導入する様子を示す図である。 本発明による食品又は飲料を調製するための使い捨てパックと、食品又は飲料調製マシンとの相互作用を示す図である。 本発明による、内容積部の大きさが異なる、同じ取り付けアセンブリにより食品又は飲料を調製するための広範な使い捨てパックを作製する可能性を例示する図である。

本発明は、食品又は飲料原材料が保存される内容積部を有する、使い捨てパック１００に関する。流体、典型的には水が、パック１００の内容積部に導入されたときに食品又は飲料が生成される。

本発明による、使い捨てパック１００は、パック１００の内容積部に希釈液を供給するための、少なくとも１つの流体入口１１０を備える。パック１００は、少なくとも２つの分配出口、一次分配出口１２０、及び二次分配出口１３０を更に備え、食品又は飲料は、一度調製されると、ここを通じてパックの内容積部から分配される。この構成により、特にパック１００から長い飲料が調製されるときに、生成される食品又は飲料製品の流れが改善され、分配時間が最小化され、よって流れ時間が全体的に最適化されることになる。好ましくは、流体入口１１０及び分配出口１２０、１３０は、パック１００の底部に隣接して配置される。

本願では、用語「底部」、「上部」、「横方向」、「水平な」、及び「垂直な」は、本発明の機構の相対的な位置を説明するために用いられる。これらの用語は、例えば図１に示されるように、食品又は飲料を生成するための食品又は飲料調製マシン内に導入されたときに通常の向きにあるパックに関するものであることを理解すべきである。好ましくは、パックの通常の向きは、本質的に垂直方向である。

本発明により、「底部に隣接」とは、流体入口及び分配出口の両方が、パックの底縁部、及び／又はパックの側部のうちの一方の底部分に配置されていることを意味する。本発明は、流体入口及び分配出口がパックの同じ縁部（パックの底縁部、又は側部の底部分のいずれか）にある異なる変形形態を含み、また流体入口がパックの底縁部、又はパックの側部のうちの一方の底部分のいずれかにあり、分配出口がパックの底縁部に配置されている変形形態を含み、かつまた、流体入口がパックの底部分の前方に配置され、分配出口がパックの底縁部に配置されている変形形態を含む。本発明により、パックの側部の底部分は、パックの中央部より下、かつ好ましくはパックの中央部よりも、パックの底部分の近くに配置された、側部の部分とほぼ対応する。

本発明において、用語「流体」とは、水、炭酸水、ミルクなど、飲料を調製するために可溶性食品又は飲料原材料と混合することができる任意の水溶性希釈液、又は希釈された流体原材料による食品を含む。しかしながら本発明により、使用される好ましい流体は、水である。

好ましくはパックは、互いに接合されてパックの内容積部を画定する、２枚の可撓性の水不透過性シートを含む。したがって、パック自体は実質的に可撓性であり、パウチ又はサッシェのように見える。可撓性とは、そのシートを容易に曲げることができることを意味する。得られるパックもまた曲げることができ、柔軟で、剛性容器とは異なり変形させることができる。可撓性シート材料は、プラスチックラミネート、金属ホイル、又はａｌｕｆｏｉｌ若しくは繊維系材料である。本発明により、２枚の可撓性の水不透過性シートは、単一の可撓性水不透過性シートを半分に折り、その自由縁部で接合することによって形成することができる。本発明は、これが、食品又は飲料原材料のための内容積部を形成するにあたって、ただ１枚のシート（矩形であることが最も好ましい）のみを切断して、これを折ることを必要とするために、特に簡単なパック１００の製造方法をもたらす。典型的に、また製造を便利にするために、容器の底縁部の封止中に、取り付けアセンブリ１０が容器の底縁部に導入される。

特定の実施形態により、パックは、特に内容積部の大きさを増加させるために、３枚以上のシートを含むことができる。内部容器、及び平面に従うほぼ平坦な形状を画定する、２枚の第１シートに、少なくとも別のシートが接合されてもよい。例えば、他のシートは、パックの内容積部を、ドイパック形状又は他のいずれかの形状に形成することができる。一般的に、他のシート（単数／複数）は、流体入口及び分配出口を備えない、２枚の第１シート材料の縁部に接合される。

パックがほぼ平坦な形状を有することが好ましい。好ましくは、平坦な形状は、食品又は飲料の生成中に、本質的に垂直に向けられ、流体入口及び分配出口は、パックの底部に隣接して配置される。

本発明において、流体入口及び分配出口は、パック内に配置された、１つの単一挿入体に、又は別個の挿入体に作製されてもよい。

本発明のパック１００は好ましくは、取り付けアセンブリ１０と、食品又は飲料容器２０とを備え、取り付けアセンブリ１０は典型的には流体入口１１０と、少なくとも２つの分配出口１２０及び１３０とを含み、好ましくは、射出成形により作製される、剛性プラスチック材料の１つの部品として作製される。このプラスチック材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリ乳酸から選択され得る。それほど好ましくない実施形態において、挿入体は、アルミニウム、又はブリキ板などの金属で作製されてもよい。容器２０は、好ましくは可撓性であり、食品又は飲料原材料が保存される内容積部を備える。

本発明の好ましい実施形態により、流体入口１１０は、取り付けアセンブリ１０の前方に配置され、少なくとも１つの分配出口１２０、１３０は、容器２０を構成するシートに対して平行に配置された真っ直ぐなチューブ又はダクトとして構成され、調製された食品又は飲料製品が重力により分配されるのを可能にする。流体入口１１０及び分配出口１２０、１３０はしたがって、この好ましい実施形態に従い、互いに対して垂直になるように配置される。これは、例えば、図４ａ〜図４ｈに例示されている。

本発明により、パックの食品又は飲料原材料は、スープ、フルーツジュース、野菜ジュース、ブイヨン、コーヒー、ココア、お茶、ミルク若しくはクリーマー、スムージー、ピューレ、クーリ、クリーム、又はこれらの組み合わせいずれかであり得る。

食品又は飲料原材料は、可溶性食品又は飲料原材料であり得る。好ましくは、食品又は飲料原材料は、
インスタントコーヒーパウダー、ミルクパウダー、クリームパウダー、インスタントティーパウダー、ココアパウダー、スープパウダー、フルーツパウダー、又はこれらのパウダーの混合物、
コーヒー濃縮物、ミルク濃縮物、シロップ、フルーツ若しくは野菜濃縮物、お茶濃縮物、フルーツ若しくは野菜ピューレ
の中から選択される可溶性食品又は飲料原材料である。

パウダーは、塊成又は焼結されてもよい。パウダー、又は液体濃縮物は、例えば、固体片の入ったスープを調製するために、固体片と混合されてもよい。

食品又は飲料原材料はまた、ローストして挽いたコーヒー、又は茶葉などの、不溶性の食品又は飲料原材料であってもよい。この実施形態において、水が不溶性原材料を抽出する。

取り付けアセンブリ１０の流体入口１１０は好ましくは、内部に収容された食品又は飲料原材料を、希釈液と適切に混合して、後の食品又は飲料製品を調製するために、そこを通じて希釈剤を食品又は飲料容器２０の内容積部に供給することができる、湾曲可能で穿刺可能な入口１１０として構成される。

食品又は飲料容器２０は好ましくは食品又は飲料原材料が保存される内容積部を画定するように、縁部２１１、２１２、２１３、２１４で互いに接合された、２枚の水不透過性シート２１、２２を備える。これら２枚のシート２１、２２はまた、パック１００の上部２１４を形成するように１枚の単一シートを中央部分で折ることによって得られる。この場合、図２に例示されるように、縁部２１１、２１２、及び２１３のみが一緒に結合されればよい。好ましくは結合は、熱封止、サーモシーリングによって行われる。

図３に示されるように、流体入口１１０は好ましくは、流体、好ましくは水を、ジェット６の形態で、容器２０の内容積部内へと、注入穴１１１を通じて供給するように構成されている。

図１及び図３は、取り付けアセンブリ１０の側部の一方に配置された流体入口１１０を示している。しかしながら、本発明による好ましい実施形態は、図４ａ〜図４ｈに示されるように、取り付けアセンブリ１０の前方に流体入口１１０を配置したものであることに留意すべきである。

流体入口１１０は典型的には、入口１１０の穿孔される部分である外側蓋を備える。蓋は好ましくは、製造する上での利便性のために、取り付けアセンブリ１０の上に配置されるときに、可撓性シート２１又は２２のうちの一方により形成される。また、取り付けアセンブリ１０は、少なくとも２つの分配出口１２０、１３０を備え、これらを通じて食品又は飲料製品が分配される。容器２０の容積部内に保存された食品又は飲料媒体が、注入穴１１１から入る水により希釈されると、調製された食品又は飲料が２つの分配出口１２０、１３０に向けられ、食品又は飲料はここから分配される。本発明の別の実施形態により、流体入口１１０は、取り付けアセンブリ１０の片側から反対側へと（すなわち、前側から後側へ、及びその逆）通じる貫通孔として形成することができる。各側、前側及び後側に、外部穿刺可能蓋が設けられ、穿刺手段によりこの蓋の前側又は後側のいずれかが穿刺されると、いずれの場合においても流体が注入されて、注入穴１１１を通じてパックに導入される。このような構成により、パックは両面兼用となる。

典型的には、２つの分配出口１２０及び１３０は両方とも、１つの単一の剛性の断片又は部品から作製された取り付けアセンブリ１０に含まれ、これは、好ましくはパック１００の底縁部２１１、又はパック１００の側縁部２１２、２１３の一方の底部分に配置されている。また、注入穴１１１を備える流体入口１１０は、パック１００の底部に配置することができる、１つの剛性挿入体に形成されてもよく、これは、パック１００の底縁部２１１、又はパック１００の側縁部２１２、２１３のうちの一方の底部分に配置され、その後２つの分配出口１２０、１３０が、１つ、又は２つの別個の剛性挿入体として形成され、パック１００の底縁部２１１に配置されることを意味している。

好ましくは、２つの分配出口１２０、１３０は、取り付けアセンブリ１０内に、又は１つの、若しくは異なる剛性挿入体内に囲まれた、真っ直ぐな穴として構成される。

図１に例示される実施形態において、注入穴１１１は、容器２０の内容積部内で本質的に上方に、かつ垂直に水ジェット６を導入するように構成されている。更に図３に例示されるように、流体入口１１０はまた本質的に水平に向けられた真っ直ぐな穴であり、注入穴１１１を通じて容器２０の内容積部内へと本質的に上方に、かつ垂直に水ジェット６を導入することができる。

流体入口及び分配出口は、製造が容易であるために、挿入体内、又は取り付けアセンブリ内の真っ直ぐな穴であり得る。挿入体が少なくとも一箇所で方向変換している穴を画定する、更に他の実施形態もまた実施することができる。このような方向の変換は、挿入体と、食品又は飲料調製マシンとの相互作用、特に、マシンの水供給部と、入口挿入体との間の相互作用を改善するために有用であり得る。このような方向変換は、容器の内容積部内の水の速度、及び／又は、容器の内容積部内のジェットの向きも、制御するのに役立つ場合がある。単一取り付けアセンブリとして構成された単一挿入体は、２つ以上の別個の挿入体と比較して、製造の際にパックの縁部に容易に配置されるという利点を有している。

分配出口１２０、１３０は好ましくは、これらが食品又は飲料製品を流れとして、より好ましくは自由流れとして、供給するように構成されており、これは、製品が分配出口１２０及び１３０から、単なる自然落下によって流れることができ、飲料又は食品製品がパックから流れるのを可能にするような十分な断面を有することを意味している。本発明の好ましい実施形態により、分配出口１２０、１３０は、１ｍｍ〜４ｍｍ、より好ましくは１．５〜３ｍｍ、更により好ましくは３ｍｍ前後の範囲の直径を有する真っ直ぐなチューブである。典型的には、長い飲料がパック１００から分配されるとき、飲料が短時間で分配されるように、一次分配出口１２０及び二次分配出口１３０の両方がこれらの範囲の直径を有する。２つの分配出口１２０及び１３０は、同じ直径、又は異なる直径を有し得る。更に、これらの分配出口１２０及び１３０は典型的には、チューブの狭窄部により形成される脆弱領域１２２、１３２を備えており、この部分は、飲料又は食品の分配のために切断及び開放される（以下で更に、より詳細に記載される）。分配出口１２０、１３０はまた、取り付けアセンブリ１０の底部に開口部１２１、１３１を含むことが好ましく、この開口部１２１、１３１は、少なくとも１ｍｍ、好ましくは最大４ｍｍ、より好ましくは１．５〜３ｍｍ、及び更により好ましくは２ｍｍ前後の範囲、の直径の円形表面の表面と等しい表面積を有する横断面を有する。

高粘度飲料又は食品製品、例えば、果肉、又はより高粘度の要素を有する飲料又は食料製品を、本発明のパック１００から生成及び分配することを意図する場合、分配出口１２０、１３０のうちの少なくとも一方が、より大きな直径（典型的には５ｍｍ超、好ましくは６ｍｍ前後の範囲）を有する。この場合、分配出口はまた、脆弱領域を備えるか、好ましくはチューブの狭窄部として作製される。この場合における分配出口１２０、１３０の開口部１２１、１３１は、５ｍｍ未満程度である。

分配出口１２０、１３０は典型的には、取り付けアセンブリ１０内で本質的に垂直に向けられた真っ直ぐなチューブとして構成され、開口部１２１、１３１を端部に備えており、この開口部を通じて調製された食品又は飲料製品が分配される。チューブの長さは好ましくは、少なくとも５ｍｍである。このような長さは一般的には、製品、典型的には飲料が飲用コップ９内に供給される前に、製品の泡の仕上げを可能にする。本発明の分配出口１２０、１３０の利点は、分配出口１２０、１３０から分配される飲料の流れを方向付けるにあたり、例えば飲料が生成されるときに、分配出口１２０、１３０と、マシンとの間に特別な接続を設ける必要がないことであり、飲料は分配出口１２０、１３０から飲用コップ９内へと直接流れることができる。

図４ａ、図４ｂ、図４ｃ、図４ｄ、図４ｅ、図４ｆ、図４ｇ、図４ｈは、流体入口１１０と、２つの分配出口１２０及び１３０（標的のパック１００内の食品又は飲料製品の種類によって、異なる直径を有し得るか、又は同じ直径を有し得る）とを含む、本発明の取り付けアセンブリ１０の異なる実施形態、又は可能な実施方法を示している。

また、本発明により、分配出口１２０及び１３０は、内部設計が異なっている場合がる。例えば、一次分配出口１２０は、泡のない飲料を分配するような内部設計であり得、二次分配出口１３０は泡立てた飲料を分配するような内部設計であり得る（更に記載される）。典型的には、分配出口の内部設計は、起泡の改善、製品混合の改善、気泡を除去するための破泡（泡のない飲料のため）、又は出口直径の調節の、少なくとも１つ、又はこれらの組み合わせという様々な効果をもたらすことを目標としている。

図５ａは、分配出口の内部設計の第１の可能な実施形態を例示しており、分配出口１２０、１３０が内部に配置された取り付けアセンブリ１０は、外部的には上記と同じ特徴を有している。しかしながら、図５は、内部導管４５を含む、分配出口１２０の一方の内部設計が見えるように、取り付けアセンブリ１０の長手方向断面を示している。この内部導管４５は、本質的には真っ直ぐな導管である。導管の下端部において、出口は三角形の形状を有する６つの穴６１ｂを備える、１つの横方向プレート６１ａを備えている。この三角形は真っ直ぐな線のグリッドを形成するように、互いに隣接するように配置されている。飲料が穿刺したプレート６１ａを通じて流れるとき、飲料の流れは、穿刺されたプレートを含まない同じ分配出口を通じて流れる飲料の流れに比べて、殆ど制限されない。更に、三角形によって形成されるグリッドは、飲料の気泡がプレートと接触するときに、これらを破壊する。プレート６１ａを備える内部導管４５は、出口導管と閉鎖プラグ１２７との間の接続部４４の上に、内部導管内に配置され、これにより、プラグが切断されるか、裂かれたときに、プレート６１ａが、分配出口１２０の下端部に配置される。

本発明の別の実施形態により、６１ａと同様の追加の横方向プレートが、中空部分５００内に、この部分５００と内部導管４５との接続部の間に、例えば、追加的な起泡のために配置されてもよい。

図５ａはまた、分配出口１２０を説明するための内部設計の別の可能な実施形態を例示しており、取り付けアセンブリ１０は、２つの構成部分：単一挿入体本体であって、流体入口１１０と、単一挿入体本体１５０の上面から垂直方向に延びる少なくとも１つの中空部分５００とを含み、中空部分５００は閉鎖プラグ１２７により底部で閉じたままである、単一挿入体本体１５０と、分配出口１２０の内部設計を画定する横方向プレート６１ａを含む、設計アダプタ６１と、から形成されている。図５ｂは、単一挿入体本体１５０の中空部分５００に導入される前の設計アダプタ６１を単独で例示している。

設計アダプタ６１及び中空部分５００は一致する形状及び寸法を有しており、これにより設計アダプタ６１は、中空部分５００内で摺動して内側に正確に適合し、取り付けアセンブリ１０の分配出口の内部導管となり得る。一般的に、設計アダプタ６１及び中空部分５００は、管状の形状を有する。例示される実施形態において、設計アダプタ６１は、中空チューブの長さよりも小さい長さを有する、チューブである。

図６ａは、分配出口の内部設計の第２の可能な実施形態を例示しており、分配出口１２０、１３０が内部に配置された取り付けアセンブリ１０は、外部的には上記と同じ特徴を有している。しかしながら、図６ａは、６つの丸い穴６２ｂを備える１つの横方向プレート６２ａを備える下端部を示す、取り付けアセンブリ１０の長手方向断面を示している。飲料が穿刺されたプレート６２ａを通じて流れるとき、飲料の流れは、６つの副流に分割される。穴６２ｂは非常に小さいため、副流は良好に分離されて、別々の副流の間の空気が、飲料の副流に従って運ばれ、飲料と混ざって、飲料内に泡を生じさせる。プレート内のこの穴は、飲料のシャワーを生じさせるように設計されている。プレート６２ａは、出口導管と閉鎖プラグ１２７との間の接続部４４の上に、内部導管内に配置され、これにより、プラグが切断されるか、裂かれたときに、プレート６２ａが、分配出口の下端部に配置される。

図６ａの取り付けアセンブリ１０は、図５ａに例示されるものと同じ単一挿入体本体１５０、及び分配出口の内部設計を画定する設計アダプタ６２の連携により形成される。図５ｂは、単一挿入体本体の中空部分に導入される前の設計アダプタ６２を単独で例示している。設計アダプタ６２は、単一挿入体本体１５０と協働するために、図５ｂの設計アダプタ６１と同じ外形を有しているが、分配出口の異なる内部設計を画定するために異なるプレート６２ｂを有している。

本発明の別の実施形態により、６２ｂと同様の追加の横方向プレートが、中空部分５００内に、この部分５００と内部導管４５との接続部の間に、例えば、追加的な起泡のために配置されてもよい。

図７ａは、本発明の第３形態による、取り付けアセンブリ１０を例示している。これは、図５ａの取り付けアセンブリ１０と同じ特徴を有するが、ただし、分配出口の内部設計は、混合ブレードである混合装置６３を備える。例示される実施形態において、混合ブレードは長手方向軸６３２の周囲に配置された、螺旋状に配置されたブレード６３１、６３１’である。飲料が分配出口を通じて流れる場合、混合ブレード６３１、６３１’によって乱流が生じ、これは、飲料が分配出口の底部で分配される前の、飲料の混合及び溶解を向上させる。

図７ａの取り付けアセンブリ１０は、図５ａに例示されるものと同じ挿入体本体１５０、及び分配出口の内部設計を画定する設計アダプタ６３の連携により形成される。図７ｂは、単一挿入体本体の中空部分に導入される前の設計アダプタ６３を単独で例示している。

本発明により、食品又は飲料調製ステップの前に、分配出口１２０、１３０がその端部で閉じられる。一般的に、分配出口は製造時に閉じられ、食品又は飲料生成ステップにおいて開かれるように構成される。「製造時に閉じられる」とは、容器２０及び取り付けアセンブリ１０を含む完全なパックが、分配出口１２０、１３０が閉じた状態で製造される、ということを意味する。このように閉じることによって、衛生及び貯蔵寿命が保証される。分配出口１２０、１３０は、食品又は飲料調製マシンにより、又は手動により開くことができる。

好ましくは、パック１００は、飲料又は食品調製の間に加圧されない。この効果は、水がパックに導入される前に、又は水がパックに導入されるのと同時に、又は水がパックに導入された直後に、分配出口１２０、１３０の一方又は両方を開放することによって得られる。一般的に、飲料又は食品製品は、流体入口１１０と、分配出口１２０、１３０の一方又は両方と、が両方とも開いた状態で調製される。

好ましくは、分配出口１２０、１３０は、図４ａ、図４ｂ、図４ｃ、図４ｄ、又は図５ａ、図５ｂ、図５ｃ、図５ｄに概略的に示されるように、閉鎖プラグ１２７、１３７によって閉じられ、この閉鎖プラグ１２７、１３７は、これらが、分配出口１２０、１３０を開いた後に取り付けアセンブリ１０に取り付けられた状態を維持するための手段を含む。結果的に、これらのプラグ１２７、１３７は、飲料又は食品の製造中に飲料又は食品内に落ちることがない。プラグ１２７、１３７が取り付けアセンブリ１０に取り付けられた状態を維持するための手段は、例えば、取り付けアセンブリ１０に取り付けられたプラスチック結合部１２８、１３８、又は同様の効果をもたらすための他の任意の好適な手段であり得る。更に、分配出口１２０、１３０の脆弱領域１２２、１３２は典型的には、これらの閉鎖プラグ１２７、１３７の付近にあり、典型的には、マシンにより、又は消費者によって手で、プラグ１２７、１３７から容易に切断されるか、又は引き裂かれるように、分配出口チューブを狭窄させることにより形成されている。

閉鎖プラグ１２７及び１３７によって、パック１００を閉じることが好ましい実施形態であっても、これらのプラグ１２７、１３７を使用するのに加えて、又はその代わりに容器２０を自ら閉じることが可能である。

好ましくは閉鎖プラグ１２７、１３７は、分配出口１２０、１３０、及び流体入口１１０を含む、１つの単一取り付けアセンブリ１０の一部である。特に、取り付けアセンブリ１０が射出成形により作製されるとき、成形型の設計はプラグ１２７、１３７をも含む。同じように、プラスチック結合部１２８、１３８はまた、これが射出成形によって作製されるときは、取り付けアセンブリ１０の設計の一部であり得、これはまた、同一部品が流体入口１１０、分配出口１２０、１３０、閉鎖プラグ１２７、１３７、及び結合部１２８、１３８を含むために、製造の観点から利益をもたらす。

好ましくは、流体入口１１０は、食品又は飲料調製マシンに含まれる穿刺手段３０によって穿刺可能である。穿刺手段３０は典型的には、これらが、典型的には流体入口１１０の外側に配置された蓋又は外側カバーを穿刺すること、及びこれらがまた、流体入口１１０内に圧力下で注入すること、という２つの機能を有している。好ましくは、穿刺手段３０は、典型的には水用針である流体用針（以下では針と称される）を含み、これらの穿刺手段３０は典型的には内側ダクト又はパイプを備えており、これを通じて高圧流体が流体入口１１０に注入される。これらの針は、任意の種類の外形又は構成を有することができ、主な要件は、これらが外側の蓋を適切に穿刺し、所望の圧力で流体を注入できることである。好ましくは、流体は２バール超、より好ましくは３バール超の圧力で注入される。好ましくは、流体は２〜１０バールの範囲、より好ましくは７バール前後の圧力で注入される。流体入口１１０は、それを通じ、穿刺手段３０によって注入される高圧流体が、高速ジェット６に変換され、容器２０の内容積部内に推進されるように構成されている。典型的には、流体入口１１０は、典型的にはその上に配置された容器２０の可撓性シートによって構成された、降伏により穿刺可能なカバー、又は蓋をその上に含み、これは、食品又は飲料製品の調製が開始されるとマシンの穿刺手段３０によって穿刺することができる。穿刺手段３０は好ましくはまた、好ましくはゴムによって作製されたトロイダルリングを含み、穿刺手段３０が流体入口内に流体を注入している間に、流体入口の外側に流体が漏れないことを確実にする。流体入口１１０と、容器２０の内容積部とは、最大１ｍｍ、より好ましくは最大０．６ｍｍ、好ましくは少なくとも０．２４ｍｍ、好ましくは０．３〜０．５ｍｍ、より好ましくは約０．４ｍｍの直径を有する（これは、特に、流体が流体入口１１０において２〜１０バールの圧力で供給される場合に適合されている）注入穴１１１を通じて連通している。このような構成において、穿刺手段３０によって注入された高圧流体は、流体入口１１０内で注入穴１１１の方へと移送され、ここで、注入穴１１１の小さな断面を通過する際に流体の高速ジェットに変換されて容器２０の内容積部内へと注入される。典型的には、容器２０内に供給されるこの流体のジェットは、注入穴１１１の直径により、少なくとも２０ｍ／ｓの速度を有する。注入穴１１１の小さな断面の形状は、任意の種類のものであり得るが、製造の容易性のためには、円形の断面が好ましい。

流体入口１１０は、その入口部において、中空の空洞として形成される、入口チャンバ１１２を有し、これは全体的に水平に向けられている。その寸法は、流体（好ましくは水）が流体入口１１０内に注入されるのを可能にするように、典型的には飲料調製マシンの中空の針として構成される、穿刺手段３０を受容するように構成されている。入口チャンバ１１２は、そこから内容積部内へと、ジェット６の形態で水を注入することができる注入穴１１１に対応する、好ましくはその上方側壁部に配置された、排出端部を有する。穴は典型的には円形である。流体入口１１０の構成により、水は、入口チャンバ１１２内へと本質的に水平方向に、パックの内容積部内へと本質的に垂直方向に注入され得る。

容器２０内で形成される流体ジェットは、食品又は飲料製品が分配出口を通じてあまりにも速く流れるのを防ぐ。これにより容器の容積内で原材料が流体と共に撹拌される時間が延長する。

ジェットとは、流体入口から、食品又は飲料容器の内容積部内へと、急速かつ強制的に入る、液体又は流体の流れであるものとして理解される。したがって、流体入口１１０は、容器２０の内容積部に、高速で流体を導入するように構成され、この流体ジェットは好ましくは少なくとも約２０ｍ／ｓ、好ましくは少なくとも３０ｍ／ｓの速度を有する。上記のように、本発明において、このような構成は、好ましくは、流体入口の断面の大きさを低減させるために、流体入口内の流路に狭窄部（注入穴の）を設けることによって得られる。流体が容器の内容積部内に入るための注入穴の面積が小さいため、加圧流体は容器２０の内容積部内においてジェットを形成する。

本発明により、流体入口１１０はまた、好ましくは穿刺手段３０によって、流体入口１１０内に設けられる流体供給部に対して約９０°で（しかしながら、他の任意の角度が可能であり、本出願の範囲に含まれる）、容器２０内へと方向付けることができる高速ジェットをもたらすように構成することができる。

注入穴１１１の小さな面積は、容器２０の内容積部から流体入口１１０への流体のなんらかの逆流を防ぐという利益を有する。流体入口１１０を通じて供給される同じ流体に関し、注入穴１１１の表面は、流体と混合される、容器２０内の食品及び飲料原材料の性質によって異なり得る。特に原材料が溶解しにくい場合、より小さい注入穴１１１はより高速のジェットを生じ、容器２０内の原材料の撹拌及び溶解が改善される。

本発明のパック１００はしたがって、取り付けアセンブリ１０は同じであるが、容器２０の大きさが異なる（典型的には高さ又は垂直長さが異なる）ものとして提供され得る。異なる食品又は飲料原材料がパック１００内に保存されてもよく、これにより、例えば、エスプレッソコーヒー１杯、又はスープ１食分など、様々な製品を生成することが可能になる。取り付けアセンブリ１０の外部設計及び構成は、標的の製品にかかわらず、同じである。しかしながら、取り付けアセンブリ１０の内部設計、特に注入穴１１１の直径は、加工される原材料、したがって標的の食品又は飲料製品に応じて異なる。また、標的の食品又は飲料製品、典型的には注入手段によって流体入口１１０に注入される流体流量、注入される流体の温度、及び／又は注入される流体の合計容積に応じて、他のパラメータも異なる。これらのパラメータは、食品又は飲料調製マシンによってもたらされる。

本発明により、泡状の飲料か、又は泡のない飲料を生成する、能力が本質的に異なる少なくとも２種類のパックが提供される。泡状の飲料を生成することができる第１の種類のパックは一般的に、第２の種類のパックよりも高速で、パックの内容積部内に水ジェット６を導入するように構成された流体入口を有する。第１種類のパックは好ましくは、可能な限り長くパックの内容積部に飲料を保持するように構成された２つの分配出口を有する。次に、第１の種類のパックの注入穴は、第２の種類のパックよりも小さい直径の円形表面の表面と等しい表面積を有する分配出口を有する。第１種類のパックはまた好ましくは、飲料又は食品の調製の間の、流体及び飲料の運動を改善するように構成された形状を有する。長さと幅の比率が約４対３であり、取り付けアセンブリ１０が幅側に配置された矩形の容器が、流体の撹拌及び泡の生成を改善することが観察された。この効果は、取り付けアセンブリ１０が幅と長さの側角部（side corner）に配置されるときに更により強調される。飲料の起泡はまた、食品又は飲料原材料の性質による場合がある。本発明は、容器内に含まれた様々な種類の飲料又は食品原材料を撹拌及び溶解させるように適合された、広範な様々なパックの製造を可能にする。

パック１００はまた、典型的にはパックの上縁部２１４、又は側縁部２１２、２１３のうちの一方の上に、ユーザー又は消費者がパック１００を取り扱うのを可能にする、突起物（図示されない）を含み得る。

流体入口１１０は典型的には、容器２０の内容積部を画定する（複数の）シート材料によって完成したパック１００内に封入される。マシンの穿刺手段３０により穿刺可能な流体入口１１０の上の降伏可能なカバーはしたがって、この流体入口１１０を被覆するシート材料によって形成される。したがって、これを覆うためにいずれかの補完的なカバー又は膜を準備する必要はなく、製造が容易かつ便利となる。したがって、容器２０の内容積部の形成、及び流体入口１１０の閉鎖を同時に行うために、同じ材料片を使用することができる。したがって、本発明は、製造が容易であり、かつ食品及び飲料原材料並びに生成される食品又は飲料製品の衛生及び耐用寿命の保護を確実に行う、パック１００を提示する。

好ましくは、完成したパック１００を構成するために、縁部を封止する間に、容器２０の底縁部に取り付けアセンブリ１０を導入することにより、可撓性シートが流体入口１１０を含む取り付けアセンブリ１０の部分を被覆し得ることが可能となる。したがって、シート縁部を結合する単一のステップにおいて、食品又は飲料原材料を保存するための内容積部の形成、取り付けアセンブリ１０の配置、及び流体入口１１０の閉鎖を同時に行うことが可能である。好ましくは、分配出口はシートによって被覆されない。しかしこれらは、シートの一部、例えば、シートのスカート部によって見えないようにすることができる。また好ましくは、本発明により、封止中に取り付け部と可撓性材料シートの接着を改善するために、取り付けアセンブリ１０は、取り付けアセンブリ１０の外側表面の少なくとも一部に配置されたリブ１６を備える。特に、隆起縁部は、流体入口周囲の気密性及び水密性を改善するために、流体入口周囲を包囲することができる。

本発明により、取り付けアセンブリ１０及び／又は食品若しくは飲料容器２０のいずれかが、好ましくは、流体入口１１０への流体供給に関するパラメータパラメータ情報を含む、識別手段６０を備えている。パラメータ情報は、流体入口１１０に供給される流体の流量、流体入口１１０に供給される流体の温度、流体入口１１０に導入される流体の合計体積の少なくとも１つ、又は組み合わせである。流体は、標的の食品又は飲料製品の種類によって、流体入口１１０へと、低温、常温、又は高温の、任意の温度で供給され得る。このような識別手段６０は、例えば、機械的コード、光学的コード、ＲＦＩＤタグ、磁気タグ、バーコード、磁気コード、パンチ穴、穿孔など、任意の種類の認識手段を備えることができる。

識別手段６０を構成する好ましい方法は、これを、食品又は飲料容器２０の１つの側縁部の、可撓性シートが一緒に結合される領域の、検出穴とすることであり、これにおいては食品又は飲料原材料が検出穴の構成を阻害することがない。２枚のシートが、容器２０を構成するように、それらの側縁部の一方において、一緒にされ、縁部で溶接されるとき、円周形状の追加的な溶接が行われて、パンチによる検出穴が構成される。別の方法は、例えば、シート材料の表面に印刷された小型のコードを数回複製することであり得る。

好ましくは、本発明により、パック１００は飲料生成中に本質的に垂直に向けられる平面Ｐに沿って向けられた平坦な形状を有し、流体入口１１０は、流体のジェット６を、この平面内の方向に向ける。容器２０の底部から内容積部へと導入される流体ジェットは、円状及び螺旋状の運動を生じ、これが流体の分子（典型的には水分子）と材料粒子との間の乱流、摩擦、及び大きな接触表面を生じる。流体分子は、平均すると、混合の後に飲料又は食品製品と一緒に容器から出るまでに、容器内で数回回転する。パックが矩形の形状であるときに、最良の結果（再構成（reconstitution））が観察された。取り付けアセンブリが矩形のパックの角部に配置されたパックもまた、再構成を改善することがわかった。

図８ｂにも示されるように、食品又は飲料容器２０は好ましくは少なくとも１つの、より好ましくは２つの、取り付けアセンブリ１０に隣接し、取り付けアセンブリ１０に向かって収束する傾斜形状を有する、対称的に構成された傾斜領域２１を備える。これは、分配出口１２０、１３０を通じた、容器内の全製品の分配を向上させ、かつ容易にし、これによって容器２０内に残り得る製品の量が最小化し、よって飲料又は食品原材料がこれらの角部に溜まるのを防ぐ。傾斜領域２１は、容器の角部を側方で封止することによって得られる。食品又は飲料容器２０は、矩形、正方形、又は円形の形状など、様々な外形を有し得る。これらの容器の内容積部は好ましくは、製品調製中の、容器内の流体及び食品又は飲料原材料の運動を改善させるように構成された形状を有する。

別の態様において、本発明は、上記のようにパック１００から食品又は飲料製品を調製するための食品又は飲料調製マシン２００に言及する。マシン２００は、好ましくは、パック１００が垂直に配置され、取り付けアセンブリ１０がパック１００の底部に配置されるような形でパック１００を収容するようになっている受容手段２０１を備えている。マシン２００は、取り付けアセンブリ１０と係合し、かつ取り付けアセンブリ１０の流体入口１１０内に高圧流体を注入するように設計された穿刺手段３０を更に備える。典型的には、パック１００は、飲料又は食品製品を得るために、マシン２００内において本質的に垂直方向の位置で処理されるため、パック１００はマシン２００の前面に（パック１００の傾斜した配置を示す図９に概略的に示されているが、パックはまた好ましくはマシン内で垂直に配置されてもよい）、又はパック１００がマシン２００内の専用挿入体内へと摺動により挿入されるように横向き（図１０に概略的に示されている）のいずれかで導入される。

図９、図１０、及び図１１は、本発明によるパック１００のための、食品又は飲料調製マシン２００内の受容領域２０１の実施例を例示している。図１０は、全体的に水平方向の摺動運動による、パック１００のマシン２００への導入を例示し、図１１は、全体的に垂直方向の摺動運動による、パック１００の導入を例示し、図９は、僅かに傾斜した平面へのパックの単純な配置（また、パックは傾斜した位置ではなく、マシン内で垂直に配置されてもよいことに留意すべきである）、及び飲料調製を開始するための、パックの上の、摺動カバー８８（例えば、透明なカバー）の閉鎖を例示している。パック１００内における流体入口１１０の位置（水平方向、又は垂直に向けられる、パックの主平面に対して垂直又はパックの主平面内にある）、及びパック１００内の取り付けアセンブリ１０の位置（角部、底部中央）によって、受容領域２０１の他の構成及び他の動きが可能である。

図１２は、本発明によるパック１００と、食品又は飲料調製マシン２００との相互作用を例示している。例示されるように、マシン２００は少なくとも、
流体タンク８４と、
流体を加熱するための加熱器８３と、
常温で流体を供給するためのバイパスライン８７と、
高温又は常温いずれかの流体を選択する弁（例示されない）と、
流体をポンピングするためのポンプ８２と、
任意により、低温の流体を供給するために、マシン２００内に設けることができる冷却ユニット（図示されない）と、
流体入口１１０に流体を注入し、任意により流体入口１１０の上の外部蓋を穿刺するための穿刺手段３０と、
を備える。

マシン２００はまた、パック１００から食品又は飲料製品を調製するために使用される処理パラメータに関する情報を、識別手段６０から読み取り、収集する、光学装置を好ましくは備える、データリーダを備える。好ましくは、データリーダにより収集される、パック１００内の製品の正確なレシピを調製するために、マシン２００によって使用される処理パラメータは、穿刺及び注入手段により入口チャンバ１２０に導入される流体（典型的には水）の温度、入口チャンバ１２０に導入される水の合計体積、及びやはり穿刺及び注入手段を通じて入口チャンバ１２０内に供給される水流の、少なくとも１つ、又は組み合わせである。他の処理パラメータは、例えば、ジェット段階と、ジェット段階の間の休止の持続時間などの、パルスパラメータであり得る。

好ましくは、データリーダは、好ましい実施形態において識別手段６０を構成するパンチ穴を通じて光を発する発光装置により、パック１００の識別手段６０から情報を収集する。別の可能な実施形態は、印刷されたコード用のリーダを使用することである。

好ましくはマシンは、食料製品又は飲料が調製されるときに、パック１００の分配出口１２０、１３０の下に飲用コップ９を配置するための配置領域８６を含む。

また、好ましくは、例えば図４ａ、図４ｂ、図４ｃ、図４ｄ又は図５ａ、図５ｂ、図５ｃ、図５ｄに例示されるように、マシン２００は、パック１００が閉鎖プラグを有する場合に、パック１００の分配出口１２０、１３０の閉鎖プラグ１２７、１３７を切断するための切断装置８５を更に含む。切断装置８５は、パック１００がマシン２００内に導入されるとき、又は食品若しくは飲料調製が開始されるときに、分配出口１２０、１３０の閉鎖プラグ１２７、１３７が自動的に切断されるように配置することができる。

図３ｂ又は図４ｂは、取り付けアセンブリ１０の可能な実施形態を例示しており、ここでは入口１１０及び出口１２０、１３０は、同一の取り付けアセンブリ１０内の穴であり、流体入口１１０は、注入穴１１１に対して本質的に垂直に構成されている。このような取り付けアセンブリ１０は、図１２に記載されるような構成を有する飲料マシンと協働することを可能にする。パック１００は、図３に例示されるように、飲料調製マシンの穿刺手段３０が流体入口１１０に導入されるとき、飲料生成中に本質的に垂直に向けられる、平面Ｐに沿って向けられた、ほぼ平坦な形状を有する。パックは、平面Ｐに対して垂直な方向でほぼ平坦であり得る。

パック１００のこの向きにより、パック１００が飲料調製の位置にあるときに、食品又は飲料原材料は通常、容器２０の内容積部の底部にある。したがって、水がパック１００の底部に隣接する、取り付けアセンブリ１０に導入されるとき、これはすぐに食品又は飲料原材料を通り、これを撹拌する。溶解は非常に迅速に開始する。更に、原材料が水に溶解することによって生じる飲料又は食品がパック内に流れて落ちると、飲料又は食品は、水がパックに導入されている間、再び撹拌される。

好ましくは、流体入口１１０は、注入穴１１１を通じて、容器２０の内容積部内に水のジェットを生成するように構成されている。流体入口１１０は、パックの内容積部内に、高速で水ジェット６を導入するように構成されている。この速度は、
パックの内容積部内の食品又は飲料原材料を撹拌すること、
内容積部内における、食品又は飲料原材料、水、及び生じる飲料の循環を維持し、食品又は飲料原材料が、十分に撹拌及び溶解が行われる前に分配出口１２０、１３０によって分配されるのを防ぐこと、
を目的としている。

食品又は飲料原材料の性質によって、高速水ジェット６は、水と原材料から生じる脂肪又は油とのエマルションを生成することができる。結果として、特定の良好な口当たりを有する飲料が得られる。コーヒーエスプレッソを生成する場合、クリーム入りのコーヒーは、飲料原材料に特定の起泡添加物を添加することなく、又は所望のクリームを得るために飲料を後処理することなく、パックから直接得ることができる。

本発明により、少なくとも２０ｍ／ｓの速度を呈する水ジェット６は、内容積部内における食品又は飲料原材料の最適な溶解を可能にする。高速の水ジェットは、小さな開口部（注入穴１１１の開口）を通じて水を注入することによって、内容積部内に生成することができる。流体入口１１０は、その全長に沿って小さな断面を有してもよく、又はこのような小さな断面を有する狭窄部を有していてもよい。通常、後者の実現形態が好ましい。内容積部に水のジェットを生じるための断面の大きさは通常、食品又は飲料調製マシンによって流体入口１１０に導入される水の圧力に依存する。

注入穴１１１から出る水ジェット６の速度は通常、流体入口１１０における、導入される水の圧力に依存する。本発明は一般的に、２〜１０バール、好ましくは約７バールに加圧された水に適用される。このような値の加圧された水のためには、注入穴１１１は、０．２〜０．８ｍｍ、好ましくは０．３〜０．５ｍｍ、及び更に好ましくは約０．４ｍｍの直径の円形表面の表面と等しい表面積を有する横断面を有する。しかしながら、水が１１バール超に加圧される場合、注入穴１１は、０．５〜１．５ｍｍ、好ましくは約１ｍｍの直径の円形表面の表面と等しい表面積を有する横断面を有する。

同じ希釈剤供給圧力において、注入穴１１１の表面は、パック１００内の食品及び飲料原材料の性質により異なり得る。特に原材料が溶解しにくい場合、より小さい注入穴１１１はより高速のジェット６を生じ、これによりパック内の原材料の撹拌及び溶解が改善される。

図８ａ〜図８ｂは、主平面Ｐ内のパック１００の内容積部内の液体の動きを例示している。パック１００は、側部及び底部の封止された縁部２１１、２１２、２１３を有する。底部の封止された縁部２１１は、流体入口１１０並びに分配出口１２０及び１３０を含む取り付けアセンブリ１０が見えるように部分的に透明になっている。このようなパックにおいて、水ジェット６は、底部に配置された流体入口１１０から高速で出で、上方に流れ、パックの主平面Ｐ内において、円状及び螺旋状の運動を生じる。この運動により、内容積部内の液体は、出口１２０、１３０に向けられず、この運動に従って動き続け、これは、食品又は飲料原材料の撹拌及び最適な溶解を可能にする。一定の時間の経過の後、食品又は飲料は、分配出口１２０、及び１３０の両方を通じてパックから流れ出る。分配出口の断面は、出口の下に配置され、食品又は飲料製品を受容する飲用コップ内へと静かな流れを生成するために十分な大きさである。パックは、出口がパックの底部に隣接する位置にあるため、完全に空になる。

図８ｂは、その内容積部の最適化された内部形状を有する、本発明によるパック１００を例示している。これは、図８のパックと同じ特徴を有するがただし、容器の内部角部に傾斜領域２１を備える内容積部を構成するために、側縁部２１３の封止部は、パックの底部角部においてより大きくなっている。注入穴１１１から出る水ジェット６は円運動を生じ、傾斜縁部は、下方に来たときにこの運動を上方に向け直すことにより、この運動を維持するように補完する。このような実施形態は、溶解させるのが難しく、強い撹拌が必要とされる食品又は飲料原材料において、特に関心を引くものとなり得る。このような構成はまた、パックの内容積部内において、流体入口１１０の上へと、食品又は飲料原材料の全投入量を案内し、かつ押すことを可能とする。よって、水の流れがより高い速度及び撹拌強度を呈する点における、食品又は飲料原材料と水との接触が改善される。

図８ｂにおいて、底部角部は、内部で完全に封止されるものとして示されているが、液体が角部において循環するのを防ぐためにパックの内容積部内に単純な封止線を形成することも可能である。

本発明の更に別の可能な実施形態により、取り付けアセンブリ１０は、必要な場合、又は緊急時に、内部パックからなんらかの液体を排出するために、排出液体出口（図示されない）を更に備えてもよい。排出液体出口は、取り付けアセンブリ１０の上面にある大きな空洞容積と連通する大きな穴として構成されている。この大きな穴は、この領域に閉塞要素が存在するリスクを低減し、緊急時に排出液体出口を通じて液体がパックから良好に排出されるのを確実にする。典型的には、流体入口１１０の上に配置された可撓性シートはまた、排出液体出口の上にも配置され、これは、緊急時に穿刺手段３０によって穿刺される。

図２は、典型的にはロールで提供される可撓性のシート材料から本発明によるパック１００を製造する方法を例示している。まず、好ましくは矩形の形状を有するシート材料がその中央で折られ、重なった側縁部が一緒に結合され、これにより側部の結合された縁部２１２、２１３、及び折られた縁部２１４を備えるパウチが形成される。折られた縁部２１４もまた最終的に、審美的観点から、側縁部と同等の外観を有するように封止され得る。その後食品又は飲料原材料がパウチに導入される。その後取り付けアセンブリ１０が、残りの開いた２つの縁部の間に配置され、これらの縁部は一緒に、取り付けアセンブリ１０の周囲で結合されて、パックの閉鎖と、取り付け具の配置と、流体入口１１０の閉鎖が同時に行われる。それほど好ましくない実施形態において、流体入口及び分配出口は、別個の部分に形成されてもよい。

パックはまた、少なくとも２つの流体入口を備え得る。パックの飲料調製マシンとの協働の仕方により、特に分配出口がパックの底部中央に配置される場合、パックは飲料出口の周囲に対称的に配置された２つの入口を備え得る。この実施形態は、パック１００内へのより高い流量を可能にし、その内容積部に含まれた食品又は飲料のより良好な溶解をもたらす。

上記の実施形態のいずれにおいても、流体入口１１０は、以下で更に説明されるように、２つの異なる変形形態に従って、パック１００内で方向付けることができる。

第１の変形形態により、流体入口１１０は、これが飲料生成中に、ほぼ完全に本質的に垂直に向けられるようにして、パック１００内に配置され得る。次に流体入口１１０は、パック１００の底部に沿ったいずれかの部分に配置され得る。通常、この第１の変形形態に従い、流体入口１１０は、好ましくはパック１００の底部に配置された挿入体にある真っ直ぐなチューブである。挿入体は、互いに接合され、内容積部を形成する２つの可撓性水不透過性シート２１、２２の間に配置することができる。この第１の変形形態において、流体入口１１０及び分配出口１２０、１３０は通常、全体的に互いに平行な、垂直に向けられたチューブである。

第２の変形形態により、流体入口１１０は、飲料生成中、少なくとも部分的に本質的に水平に向けることができる。この第２の変形形態において、流体入口１１０及び分配出口は、全体的に、互いに対して垂直である。この第２の変形形態により、流体入口１１０は全体的に、パック１００の１つの側部内に、側部の底部に隣接するようにして、配置される（例えば、図１又は図３参照）。

この第２の変形形態の第１形態において、流体入口１１０は、挿入体におけるほぼ真っ直ぐなチューブであり得る。したがって、流体入口１１０は、流体入口１１０から注入穴１１１までの水流に方向の変化が生じないように構成されている。挿入体は、好ましくは、互いに接合された２つの可撓性水不透過性シート２１、２２の間に配置される。

第２の変形形態の第２形態において、流体入口１１０は、注入穴１１１内の水流の方向が、流体入口１１０内に注入される水流の方向に対してほぼ垂直になるように構成することができる。この実施形態において、流体入口１１０の内部設計は、パック１００の外部に面する流体入口１１０から、パック１００の内部に面する注入穴１１１へと、水流の向きの全体的な垂直変化を可能にする。

第２形態において、水入口の外側端部は、好ましくは、排出端部を含む入口チャンバ１１２を備え、排出端部は、パック１００の内容積部内の水のジェット６を、入口チャンバ１１２の長手方向軸に対してほぼ垂直な方向に向けるように構成された、注入穴１１１である。好ましくは入口チャンバ１１２は全体的に水平に向けられている。このチャンバは通常、典型的には穿刺手段３０を構成する、水を注入するための中空の針を受容するように構成されている。針は一般的には円形の断面を有する。このチャンバは、中空の針の端部と、食品又は飲料原材料を保存する内容積部との間に距離を生じ、したがって、針の汚染を防ぐという利益を有する。排出端部は、上記の第１実施形態に記載されるように、水をジェット６の形態で、パック１００の内容積部に供給するように構成することができる。最も好ましくは、チャンバ排出端部は、チャンバの側壁に穿刺された穴であり、注入穴１１１を構成している。

パック１００は、食品又は飲料生成中に、本質的に垂直に向けられるほぼ平坦な形状を有することが好ましい。流体入口１１０の第２の変形形態の第２形態に従い、入口チャンバ１１２は好ましくは、平面と垂直である。流体入口１１０及び分配出口は、全体的に、互いに対して垂直に向けられている。したがって、入口と出口とは、パック１００の異なる側部にある。この構成は、分配出口１２０、１３０によって分配される飲料により、流体入口１１０内に水を導入するための手段が汚染するリスクを制限する。

流体入口１１０のいずれの変形形態及び形態においても、流体入口１１０はまた、水ジェット６を、分配出口１２０、１３０の方向に向けるように構成することができる。このような構成は、分配出口１２０、１３０を通じて排出される前に、食品又は飲料を、水ジェット６によって撹拌することを可能にする。特定の形態により、全体的に水平に向けられ、水のジェット６を生成するように設計されたパック１００は、特に、食品又は飲料原材料の詰まりを防ぐことについて関心を引くものとなる。水ジェット６は、食品又は飲料が出口を通じてあまりに急速に流れることを防ぎ、パック１００内における原材料の撹拌時間を延長させる。

上記の本明細書において記載されるパック１００の異なる実施形態は一緒に組み合わせることができ、かつ依然として本特許出願の範囲に含まれる。

本発明はまた、上記、本明細書に記載されるような、広範なパックについて言及し、これらのパックは、内容積部の大きさ、及び／又は出口の内部寸法、及び／又は入口の内部寸法、及び／又は入口の向き、及び／又は出口の向きが異なっている。様々な食品又は飲料を生成するために、様々なサッシェが使用され得る。取り付けアセンブリ１０の外部設計は同じであるが、パックの内容積部（垂直寸法、又は高さと関係する）は、様々な量の原材料を保存するように適合させることができる。エスプレッソコーヒー１杯、又はスープ１食分を生成することが可能となる。取り付けアセンブリ１０の内部設計は、パック１００内の食品又は飲料原材料の性質に合わせて適合させることができる。

図１３は、同じ取り付けアセンブリ１０を備える広範なパックを形成する可能性を例示している。これにより、内容積部の大きさが異なる（Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、Ｌ４）が、同じ食品又は飲料調製マシンで食品又は飲料製品を調製するように構成された、広範なパックを製造することが可能である。

したがって、本発明はまた、食品又は飲料調製マシン２００を使用し、上記のパック１００から食品又は飲料製品を調製するための方法について言及しており、この方法は、
上記のようなパック１００、又は本明細書上記のような広範なパックの中のパックを準備し、このパックを、取り付けアセンブリ１０が下方を向くようにして配置するステップと、
水をパック１００内に注入して食品又は飲料原材料と混合させるステップと、
調製された飲料又は食品製品を、分配出口を通じて容器内に出すステップと、
を含む。

好ましくは、食品又は飲料調製マシン２００により方法が行われ、方法において異なるステップが実施される。水は一般的に、パック１００の流体入口１１０において、中空の針でパック１００を穿刺することによって注入される。

上記のように、本発明のパック１００は、いくつかの利益をもたらし、これらは以下に詳述される。

本発明は、食品又は飲料を調製するためのパック１００であって、様々な食品又は飲料が同じマシンで生成できる、パック１００を提示するという利益をもたらす。食品及び飲料は、その性質（コーヒー、お茶、ココア、スープなど）、その態様（コーヒーのクリーム、ミルク及びチョコレートの気泡の存在、お茶の気泡の不在など）、その体積が（エスプレットの体積からスープの体積まで）異なることがあがるが、同じマシンで得られる。このマシンの要素は非常に単純なものであり得、単純な水針に限定されている。

本発明は、消費者に優しい、食品及び飲料の調製を提示するという利点を有する。パックから供給される食品の飲料は、そのまま提供できる状態であり、例えば、飲料の起泡など追加的なプロセスを必要としない。

本発明は、使用前に原材料が空気から完全に保護されているパックを提示するという利点を有する。

本発明は、原材料及び調製された飲料とマシンとの接触が防がれ、クロスコンタミネーションのリスクが制限される、パックの提示又は飲料の調製、という利点を有する。調製された飲料は、最適な感覚刺激特性を有する。

本発明は、プラスチックの小さな挿入体部品を備える、積層したパウチによって作製できるため、環境への影響が小さいパックを提示するという利点を有する。

本発明は、溶解度の違い、詰まり特性、容積の違いなど、異なる特性を有する、様々な食品又は飲料原材料による様々な飲料の調製に対応するために、全体的には同様の形状であるが、特定の内部の差異を有するパックを提示するという利点を有する。

これは、サッシェが既に開封されている（tempered）ときに、消費者がこれを検出するのを可能にする、タンパーエビデンスプルーフ（temper evidence proof）の重要な要素である。

本発明は、最も単純な実施形態において、可撓性シート及び１つの単一挿入体で開始し、非常に容易に製造することができるパックを提示するという利点を有する。特にパックは通常、製造中に、内容積部内に配置される内部フィルター又は膜を備えていない。

消費者の側で行うべき操作がより少ないということもまた、消費者側の大きな利点であり、パック１００の識別手段６０により処理パラメータが提供されることにより、最高のカップ内の結果が達成される。

消費者が本発明によるパック１００を収容するために必要なスペースは、例えば、典型的なカプセル容器のためのスペースよりも、明らかに遥かに小さい。

本発明は、その好ましい実施形態を参照して記述されているが、添付の請求項によって規定されている本発明の範囲を逸脱することなく、当業者によって多くの改変及び変形が行われても良い。

１００ 使い捨てパック
２１１ パックの底縁部
２１２ パックの側縁部
２１３ パックの側縁部
２１４ パックの上縁部
６０ 識別手段
６ 水ジェット
１０ 取り付けアセンブリ
１１０ 流体入口
１２０ 一次分配出口
１３０ 二次分配出口
１１１ 注入穴
１２１ 一次分配出口の開口部
１３１ 二次分配出口の開口部
１２２ 一次分配出口の脆弱領域
１３２ 二次分配出口の脆弱領域
１２７ 一次分配出口の閉鎖プラグ
１３７ 二次分配出口の閉鎖プラグ
１２８ 一次分配出口のプラスチック結合部
１３８ 二次分配出口のプラスチック結合部
１６ 取り付けアセンブリのリブ
１１２ 入口チャンバ
４５ 内部導管
６１ａ 横方向プレート
６１ｂ 穴
６２ａ 横方向プレート
６２ｂ 穴
４４ 接続プラグ出口
１５０ 挿入体本体
５００ 中空部分
６１ 設計アダプタ
６２ 設計アダプタ
６３ 混合装置
６３１ ブレード
６３１’ ブレード
６３２ 長手方向軸
２０ 食品又は飲料容器
２１ 可撓性シート
２２ 可撓性シート
２１ 傾斜領域
２００ 食品又は飲料調製マシン
９ 飲用コップ
３０ 注入手段
２０１ 受容領域
８５ 切断装置
８４ 流体タンク
８３ 加熱器
８７ バイパスライン
８２ ポンプ
８６ 配置領域
８８ 摺動カバー

Claims (19)

1. 食品又は飲料原材料が保存され、流体が内側に導入されたときに食品又は飲料製品が生成される内容積部を有するパック（１００）であって、
   前記内容積部は、縁部で互いに接合された複数のシート材料によって画定されており、前記内容積部は、飲料生成中に本質的に垂直に向けられる平面（Ｐ）を画定するほぼ平坦な形状を有し、
   前記パック（１００）は、前記内容積部内に流体を供給するための少なくとも１つの流体入口（１１０）と、前記内容積部から前記食品又は飲料製品を供給するための少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）とを備え、前記流体入口（１１０）及び前記分配出口（１２０、１３０）は、前記パック（１００）の底部に配置され、少なくとも部分的に前記シート材料の接合された２つの縁部の間に配置され、
   前記流体入口（１１０）は、前記内容積部により画定される前記平面（Ｐ）に対して本質的に垂直に向けられ、
   前記分配出口（１２０、１３０）は、互いに隣接するように配置され、前記パック（１００）から前記食品又は飲料製品が流れるのを可能にするように、十分な断面を有するように構成されている、パック（１００）。
2. 前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）は、前記内容積部から本質的に垂直に構成された、本質的に互いに平行なチューブとして構成されている、請求項１に記載のパック（１００）。
3. 前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）が同じ又は異なる直径を有する、請求項１又は２に記載のパック（１００）。
4. 前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）のそれぞれの直径は、約１ｍｍ〜６ｍｍの範囲である、請求項３に記載のパック（１００）。
5. 前記流体入口（１１０）は、貫通孔として構成されており、これにより流体は、前記パック（１００）の前方又は反対の位置のいずれかで、前記流体入口を通じて導入され得る、請求項１〜４のいずれか一項に記載のパック（１００）。
6. 前記パック（１００）は、前記流体入口（１１０）と、前記分配出口（１２０、１３０）とを含む取り付けアセンブリ（１０）を備え、前記取り付けアセンブリ（１０）は、前記パック（１００）の前記底部に配置され、かつ部分的に前記シート材料の接合された２つの縁部の間に配置されている、請求項１〜５のいずれか一項に記載のパック（１００）。
7. 前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）は、別個の挿入体に作製され、前記挿入体は、前記パック（１００）の前記底部に配置され、かつ部分的に前記シート材料の接合された２つの縁部の間に配置されている、請求項１〜５のいずれか一項に記載のパック（１００）。
8. 前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）は、それらの内部設計が異なっている、請求項１〜７のいずれか一項に記載のパック（１００）。
9. 前記分配出口のうちの少なくとも１つの前記内部設計は、分配される食品又は飲料製品の気泡の存在を制限するように構成されている、請求項８に記載のパック（１００）。
10. 前記分配出口の内部導管は、少なくとも２つの穴を備える少なくとも１つの横方向プレートを備え、前記穴は、前記飲料又は製品がこれを通じて流れる間に、泡を破壊するように構成された設計を有する、請求項９に記載のパック（１００）。
11. 前記分配出口のうちの少なくとも１つの前記内部設計は、分配される前記食品又は飲料製品の気泡の大きさを調節するように構成されている、請求項８に記載のパック（１００）。
12. 前記分配出口の前記内部設計は、前記分配出口の内部導管に入る前記食品又は飲料製品の流れを、前記内部導管の端部において、食品又は飲料のいくつかの別個の副流に分割するように構成され得る、請求項１１に記載のパック（１００）。
13. 前記分配出口のうちの少なくとも１つの前記内部設計は、前記食品又は飲料原材料と流体との、分配する前の混合を改善するように構成されている、請求項８に記載のパック（１００）。
14. 前記分配出口は、前記分配出口の内部導管の内側の乱流を増加させ、及び／又は前記分配出口の前記内部導管内の前記食品又は飲料製品の流れの経路を増加させるために、静止型ミキサを備えている、請求項１３に記載のパック（１００）。
15. 前記パック（１００）の前記内容積部から液体を排出するために、穿刺することができる排出液体出口を備えている、請求項１〜１４のいずれか一項に記載のパック（１００）。
16. 前記流体入口（１１０）は、前記パック（１００）の前記内容積部内へと方向付け可能な高速のジェット（６）をもたらすように構成されている、請求項１〜１５のいずれか一項に記載のパック（１００）。
17. 流体の流量、流体供給の温度、前記流体入口（１１０）に導入される流体の合計体積、並びに／又は供給される前記ジェット、及び／若しくは前記ジェット同士の間の休止の持続時間の少なくとも１つ、又は組み合わせである、前記流体入口（１１０）への前記流体供給のパラメータ情報を含む識別手段（６０）を更に備える、請求項１６に記載のパック（１００）。
18. 請求項１〜１７のいずれか一項に記載のパック（１００）から食品又は飲料製品を調製するためのマシン（２００）であって、前記マシン（２００）は、飲料生成中にパック（１００）を、本質的に垂直な位置であって前記流体入口（１１０）及び前記少なくとも２つの分配出口（１２０、１３０）が前記パック（１００）の前記底部に配置されている位置に収容するようになっている受容領域（２０１）を備え、前記マシンは、流体を前記流体入口（１１０）へと入れるように設計された注入手段（３０）を更に備える、マシン（２００）。
19. 流体の流量、流体供給の温度、及び／若しくは前記流体入口（１１０）に導入される流体の合計体積、並びに／又は供給される前記ジェット、及び／若しくは前記ジェット同士の間の休止の持続時間の少なくとも１つ、又は組み合わせである、前記流体入口（１１０）への前記流体供給の前記パラメータ情報を収集するデータリーダを更に備える、請求項１８に記載のマシン（２００）。

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