したがって、本発明の目的は、従来技術から既知の構成と比較して改善された方法で靴を履くそれぞれの人の様々な要件に適応可能な、プロフィル要素を備える靴を提供することである。
この目的は、少なくとも部分的には、請求項1に記載のモジュール式靴用のソックス状外側靴、請求項15に記載のモジュール式靴のフレーム、および請求項25に記載のモジュール式靴によって達成される。
1実施形態によれば、フレームの周りに脱着可能に配置されてモジュール式靴、特に運動靴を形成する、ソックス状外側靴が提供される。このソックス状外側靴は、複数のプロフィル要素を備え、これらのプロフィル要素のうちの少なくとも1つは、ソックス状外側靴の外側から延びる(例えば、遠ざかるように延びる)。これらのプロフィル要素のうちの少なくとも1つの領域は、モジュール式靴のフレームの下側と脱着可能に緊密に係合するように構成される。
この実施形態は、外側靴およびそのプロフィル要素によって決定されるモジュール式靴の外側の性質を、単に外側靴を交換することによって容易に改変することを可能にする。全てのプロフィル要素を個別に交換する代わりに、プロフィル要素は外側靴上に配置されており、モジュール式靴の外側靴を1回の簡単なステップで交換することができるようになっている。
例えば、突然雨が降り始めたときには、モジュール式サッカーシューズに、濡れた表面に特に良く適しているスタッドを備えた防水外側靴を容易にも受けることができる。靴全体を交換すると、その靴に新たに足を慣らさなければならず、肉刺または圧力痕を生じることも多いが、その代わりに、外側靴だけを交換すればよい。その周りに外側靴が配置されるモジュール式靴のフレームは、そのまま使用し続けることができる。プロフィル要素が外側靴上に設けられていることにより、外側靴とフレームとの間の追加的な封止は不要である。したがって、防水モジュール式靴が得られる。
少なくとも1つのプロフィル要素の領域とフレームの下側とが緊密に係合することで、さらに、例えばサッカーシューズで満たされる高い要件も満たす、フレームと外側靴との間の接続の十分な頑丈性が得られる。足と地面の間で力が伝達されるプロフィル要素の領域で外側靴とフレームが直接緊密に係合するので、この領域では、発生する力をフレームと外側靴との間で直接伝達することができ、剪断力は、非常に低い程度しか発生し得ない。したがって、特に高い頑丈性を得ることができる。緊密係合の領域は、例えば、プロフィル要素の上端部に配置することができる。この領域は、プロフィル要素の上端部の中心に配置することができる。例えば、プロフィル要素の凹部または突起をこの領域に設けることができ、これに、フレームの下側の対応する突起または凹部が緊密に嵌合することができる。フレームの下側で外側靴が緊密に係合することと、フレームの周りに外側靴が配置されることとによって、外側靴およびそのプロフィル要素をフレームの周りに容易に位置決めし、安全に固定することができる。例えばプロフィル要素のうちの少なくとも1つおよび/またはフレームの下側の領域に適当な材料を用いることによって、外側靴とフレームの間の静止摩擦を高めることもできる。したがって、相対的に動くことをさらに抑制することができる。
フレームと外側靴とを構造上分離することにより、両要素を、例えば靴を足に固定する、あるいは外側の性質(例えば絶縁性/通気性、粘着性、またはボールと接触したときの緩衝性など)を与えるなど、それぞれの性質について最適化することができる。また、フレームと外側靴とを細かく縫い合わせたり接合(例えば糊付け)したりしなくてもよいので、靴の製造が簡略化される。その結果として、シーム、接着剤、またはその他の接続要素を節約することができ、それにより、より容易に、かつより高い環境持続性で、靴を提供することができる。
さらに、ソックス上外側靴の外部側から延びる複数のプロフィル要素を設けることができ、各プロフィル要素の領域は、モジュール式靴のフレームの下側と脱着可能に緊密に係合するように構成される。
外側靴は、複数のプロフィル要素が複数のスタッドを備えるように構成することができる。これらのスタッドは、その形状およびサイズを、特定の表面および/または天候の条件に適応させることができる。したがって、単純に外側靴を交換することで、それぞれの表面に対して最適な安定性を得ることができる。1つまたは複数のプロフィル要素は、スタッドとして構成することができる。スタッドに加えて、またはスタッドの代替として、ナブまたは溝など、その他のプロフィル要素を設けることもできる。
外側靴の複数のプロフィル要素は、それらのプロフィル要素のうちの少なくとも1つがフレームの下側の突起と緊密に係合する凹部を備えるように構成することができる。このようにして、フレームの下の地面付近で緊密な係合が得られ、このことが、接触領域で生じる剪断力を最小限に抑える一助となっている。プロフィル要素は、地面に刺さり、地面との接触領域として提供される外側靴の外部側より下に延びるように、構成することができる。したがって、緊密な係合は、地面との接触領域より下、および/または実質的にその領域と同じ高さで得られ、剪断力および足首を捻る危険性が特に最小限に抑えられるようになっている。さらに、外側靴の下側でプロフィル要素によって形成される突起を使用して、外側靴の上側に凹部を形成することができるので、緊密な係合をコンパクトに得ることができる。突起は、プロフィル要素の支持要素として構成することもできる。
緊密な係合は、例えばフレームの下側の突起の全ての外面が例えばプロフィル要素の凹部の対応する面と(またはプロフィル要素の領域の突起の外面がフレームの下側の凹部の対応する面と)接触することを必要とするわけではないことを強調しておく。そうではなく、得られるモジュール式靴を履くときに、緊密な係合によって、外側靴とフレームとがフレームの下側の面内で横方向に動くこと、すなわち相対的に動くことが実質的に排除されれば十分である。これは、例えば突起と凹部との対応する係合によって保証することができる。凹部と対応する突起とは、垂直方向に配列することができる。例えば、これらは、円筒形の構成にすることができ、かつ/または漏斗形に下に向かって先細にして、漏斗形の係合を生じることができる。それぞれの円筒および/または漏斗の側面の少なくとも部分的に、または例えば全面的に接触することにより、フレームと外側靴とが横方向に動くことを排除することができる。漏斗形の突起および/または漏斗形の先細部が接触することで、フレームが外側靴に対して相対的に下向きに動くことを制限することができる。この目的のために、それぞれの漏斗および/または円筒の前面の接触は、必ずしも必要ではない。ただし、このような接触は、いくつかの例では、完全に、または少なくとも部分的に実現することができる。凹部および突起のその他の形状も考えられ、例えば三角形のものなど、非回転対称のものも考えられる。いくつかの例では、突起および対応する凹部は、傾斜して配置することもできる。したがって、緊密な係合は、フレームが外側靴に対して相対的に上方に動くことを防止する一助となることができる。
外側靴は、可撓性材料、特に布、織物、ポリウレタン(PU)コーティング付きの伸縮性布、編物、ポリウレタン、例えばカンガルー革などの革、ポリアミド12、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、および/または熱可塑性ポリウレタン(TPU)を含み得る。可撓性材料を使用することで、外側靴がフレームに、また足の形状に適応することが保証される。このようにして、モジュール式靴の良好な適合を保証することができる。例えば、可撓性材料は、外側靴がソックスのように脚の周りにぴったりと適合する一助となることができる。外側靴は、足全体を覆うことができる。
上述の材料は、特に、外側靴を機能化すること、ならびに/あるいはコーティング、フロック加工、積層、スプレー、接合、および/またはスクリーン印刷もしくはその他の印刷方法を用いた印刷を、機能層の所定のゾーンに施すことによって様々な視覚的(optical)外観を外側靴に与えることに適している。例えば、ゾーンは、高められた伸縮性、弾性、可撓性、耐摩耗性、および/または特定の粘着性を備えることができる。したがって、個々のゾーンで異なる機材を使用することに加えて、またはその別法として、ベース材料にさらに別の層を設けることによって、様々な機能性または視覚的(optical)設計を備えたゾーンを実現することができる。このような機能的または視覚的(visually)に構成されたゾーンは、例えば、靴を履いているそれぞれの人に合わせて個別に調節することができ、例えば、必要なら、店舗で直接作成することができる。特に、例えば背番号、選手名、国旗、または国名など、特定の視覚的(optical)設計要素を、コーティング、フロック加工、積層、スプレー、接合、および/または印刷によって外側靴に適用することができる。このような設計要素は、工場で外側靴上に直接生成することもできるし、あるいは店舗で、または家庭でエンドユーザが直接生成することもできる。例えば、ソックス状外側靴が単一色で出荷され、店舗で、またはエンドユーザによって、設計要素をソックス状外側靴に付けることも可能である。出荷時の単一色の外側靴には、会社ロゴまたはブランド名のみを付しておくこともできる。このようにして、ソックス状外側靴は、実際に任意の所望の視覚的設計を有することができるように構成される。これにより、新たな流通経路が可能になる。
列挙した材料のうちの複数の調達は、特に費用対効果がよいので、外側靴の製造コストを低く抑えることができる。
既知のサッカーシューズでは以前はアッパー材料として使用されていた材料を、外側靴に使用することもでき、この外側靴の材料は、高い伸縮性および/または可撓性が得られるように、より薄く構成することができる。より高い伸縮性および/または可撓性により、例えば、フレームの上の外側靴を迅速かつ容易に引っ張ることが可能になる。
外側靴は、弾性材料を含むことができる。弾性材料は、可逆的に変形することができること、および材料を伸ばしたときに復元力が発生し、これが材料を収縮させるように作用することを特徴とする。弾性材料を使用することにより、外側靴の適合を改善することができるだけでなく、外側靴とフレームの間の脱着可能な接続の頑丈性も改善することができる。フレームの周りに配置される外側靴の弾性は、外側靴とフレームとが相対的に動くことを妨げる働きをする。特に、外側靴がプレストレス状態でフレームの周りに配置されるように構成されると、3つの空間的方向の全てに、外側靴をフレームの周りで固定することができる。
複数のプロフィル要素は、射出成形によって外側靴に導入され得る。一方では、これにより、外側靴を特に容易に、かつ高い費用対効果で、産業的に製造することが可能になる。他方では、外側靴の外面とプロフィル要素との間で特に緊密な接続が保証され、例えば、水がこれらの間の面から外側靴の中に浸透することが防止される。
外側靴は、ボールと接触する摩擦を高めるように適応された少なくとも1つのゾーンを備えるように構成することができる。特に、足の甲および/またはつま先の領域のあるゾーンでは、大きな摩擦によって、ボールコントロール性を有意に改善することができる。この目的のために、外側靴は、全体として、大きな摩擦をもたらす特定の材料を含むことができる。別法として、またはこれに加えて、外側靴は、少なくとも1つのゾーンに、コーティング、接合箔、および/または摩擦を高めるために任意のその他の方法で適用される摩擦要素を備えることができる。外側靴は、少なくとも1つのゾーンに大きな摩擦を与える材料が存在するように、異なる材料の複数のセクションで構成することもできる。
外側靴は、つま先領域を備えることができる。したがって、つま先領域におけるモジュール式靴の外側の性質は、特に外側靴を交換することによって変更することができる。例えば、特に湿った条件下でも良好なボールコントロールを可能にする、湿った条件下でボールとの大きな摩擦をもたらす外側靴を、サッカーシューズ用に適用することができる。外側靴は、甲領域および/または踵領域を備えることもでき、かつ/あるいは履いている人の足首および/または脚を取り囲むことができる。外側靴は、実質的にアッパー全体の周りに配置することができる。
外側靴は、接地部分および上側部分を備えることができる。接地部分は、モジュール式靴のアウトソールとして機能するように構成することができる。外側靴のプロフィル要素は、接地部分に配置することができる。上側部分は、つま先領域、甲領域、および/または踵領域を備えることができ、履いている人の脚を取り囲むことができ、かつ/あるいはアッパー全体の周りに配置することができる。上側部分は、アッパーの外部側を形成することができる。接地部分および上側部分は、同じ材料でモノリシックに(例えば単一部片として)構成して、モノリシックな外側靴を容易に製造できるようにすることができる。
接地部分は、上側部分には設けられない材料を含むこともできる。別法として、またはこれに加えて、上側部分は、接地部分には設けられない材料を含むことができる。したがって、これらの部分は、様々な要件に最適化することができる。例えば、接地部分は、例えば撥水性、防汚性、防水性、耐摩耗性、非延展性、かつ/または剛性である、追加の材料を含むことができる。追加の材料は、例えば接地部分の領域で、外側靴の材料に接合(例えば糊付け)する、またはその他の任意の方法で適用することができる。
別法として、またはこれに加えて、追加の材料を、上記で説明したように、印刷、フロック加工などによって、接地部分および/または上側部分に適用することができる。外側靴は、例えば接地部分のみでは、完全に、または部分的に、例えばTPUなど、さらに別の材料層でコーティングすることができる。その後、外側靴のプロフィル要素を、この第2の材料層に、例えば噴射することができる。接地部分は、例えば、複数の層を含むように構成することができ、例えば成形または噴射されたPU層および/またはTPU層でコーティングされた、編物材料(メッシュ)のベース層を含むことができる。PU層および/またはTPU層を設けることにより、接地部分における外側靴の引裂き強さおよび耐摩耗性が高くなる。接地部分は、例えば薄い噴射TPUまたはPU接地板など、単一層として構成することもできる。
さらに、TPU層は、例えば、上側部分のつま先領域に配置することができる。これにより、この特に負荷のかかる領域において、引裂き強さおよび/または耐摩耗性を高めることができる。また、上側部分のその他の特に負荷のかかる領域にも、追加の層を配置することができる。
別法として、またはこれに加えて、接地部分は、上側部分とは異なる基材を含むこともできる。接地部分および上側部分は、互いに独立して製造し、その後に互いに永続的に接続することができる。この接続は、例えば、縫製技術またはラスティングによって実現することができる。外側靴は、実質的に、接地部分および上側部分を備える2つの部分として設計することができる。
上側部分は、接地部分の材料より弾性および/または可撓性が高い材料を含むことができる。これにより、フレームを外側靴で覆うこと、またはフレームから外側靴を取り外すことがさらに簡略化される一方で、接地部分の頑丈性が高くなる。上側部分は、外側靴の可撓性かつ/または弾性材料に関連して上記で述べた材料を含むことができる。
外側靴の内部には、剛化板を、例えばつま先領域の底部にしっかりと挿入することができる。これにより、靴の頑丈性が高くなるように、外側靴によって与えられるつま先領域の基本的な強さを高めることができる。
さらに別の実施形態によれば、そのフレームの周りにソックス状外側靴を脱着可能に配置して、モジュール式靴、特に運動靴を形成する、フレームが提供される。このフレームは、上部部分と、ソール部分とを備え、足を取り囲むように構成される。ソール部分は、ソックス状外側靴の少なくとも1つのプロフィル要素の領域で、ソックス状外側靴と脱着可能に緊密に係合するように構成された下側を備える。
このフレームは、足を取り囲み、したがって、フレームおよびモジュール式靴を足に安全に固定することができることを保証する。フレームのソール部分により、凹凸のある表面上であっても生じる力が足のある領域にわたって分散し、怪我および圧点が回避されることを保証することができる。ソール部分の下側とソックス状外側靴のプロフィル要素とが緊密に係合することにより、外側靴に関連して上記で既に説明したように、フレームと外側靴とを容易に位置決めし、安定して接続することができる。これに関して、外側靴は、フレームの周りに配置される、すなわち少なくとも部分的にはフレームのソール部分および上部部分の周りにも配置される。ソール部分だけでなく上部部分も備えるフレームの構成により、フレームの周りに配置された外側靴を全ての側面で固定することが可能になる。ソール部分は、上部部分の形状に適応した形状を有することができる。フレームと外側靴とが機能的に分離されることにより、フレームは、足に固定する役割に限定することができ、軽量でミニマルな構成にすることができる。
ソール部分は、少なくとも1つの突起を備えることができる。この少なくとも1つの突起は、少なくとも1つのプロフィル要素の領域で少なくとも1つのプロフィル要素と緊密に係合するように構成される。
この少なくとも1つの突起は、TPU、ポリアミド12、ポリアミド11、およびまたはPEBAを含むことができ、かつ/あるいは実質的にこれらの材料のうちの1つからなることができる。これらの材料、特にTPUは、摩耗が少なく、例えば更衣室などでソックス状外側靴を履かずに動いたときに地面に対して良好に密着することができる。
ソール部分は、少なくとも部分的には、滑り防止布(anti−slip textile)を備えることができる。したがって、外側靴とフレームとが相対的に動くことをさらに防止することができる。滑り防止布は、ソール部分の下側の前足領域に配置することができる。他の例では、例えばゴム要素など、異なる滑り止め要素(slip−resistant element)を設けることもできる。
フレームおよび/またはソール部分は、例えば、前足領域にいかなる突起も含まないこともある。ただし、フレームと外側靴とが相対的に動くことを防止する働きをする、例えばゴム引き布などの滑り防止布などの滑り止め要素は、前足領域に設けることができる。別法として、またはこれに加えて、滑り止め要素は、外側靴の内部側に設けることもできる。前足領域にいかなる突起も設けないと、フレーム上でソックス状外側靴を引っ張ったり、フレームにソックス状外側靴を被せたりすることが有意に容易になることが分かっている。
一般に、フレームおよび/または外側靴は、少なくとも1つの滑り止め要素を備えることができる。例えば、滑り止め要素は、外側靴の内部側、および/またはフレームの外部側に設けることができる。例えばより高い静止摩擦を有することができる滑り止め要素を設けることで、フレームと外側靴とが相対的に動くことを実質的に防止することができるので、モジュール式靴の頑丈性が大幅に向上することが分かっている。横方向の相対的な動き(例えば地面と平行な面内)だけでなく、垂直方向の相対的な動きも防止することができる。
フレームは、足の甲領域および/またはつま先領域がフレームで覆われないように適応することができる。足を固定する役割と靴の外側の性質を決定する役割とをフレームと外側靴との間で分離することにより、フレームは、汎用的に構成することができる。フレームが足の甲領域および/またはつま先領域を覆わない場合には、これらの位置における靴の局所的な性質は、外側靴のみによって決定される。フレームがないので、例えば、足とボールとの密接な接触を保証することができ、これによりサッカーシューズではより良好なボールコントロールが可能になる。
フレームは、モノリシックに製造することができる。これにより、特に経済的な製造方法が可能になる。シーム/接合点などを回避することにより、特に、足への圧点、およびフレームが避けたり分離したりする可能性がある脆弱な点が生じる可能性が回避される。フレームは、例えば、ポリアミド、PEBA、またはTPUを含むことができる。
ソール部分の上側および上部部分の下側は、少なくとも1つの領域で脱着可能に互いに緊密に係合するように構成することができる。したがって、様々なソール部分と上部部分とを、互いに脱着可能に結合することができる。
これに関して、ソール部分は、接地板を含むことができ、この接地板は、剛性にすることができ、脱着可能に、または永続的に、上部部分に接続することができる。ソール部分は、そのような接地板として実質的に構成することもできる。ソール部分は、さらに、踵領域のソール部分の接地板から上部部分の少なくとも一部に沿って延びることができるヒールカウンタを備えることができる。このヒールカウンタは、モジュール式靴の頑丈性を高めることができる。さらに、例えばフックなどのロック手段を、ヒールカウンタに設けることができ、このロック手段は、モジュール式靴を組み立てた状態で、例えばループなどの外側靴のカウンタロック手段と協働するように構成される。
さらに別の実施形態によれば、モジュール式靴、特に運動靴は、上記の段落で述べたソックス状外側靴と、上記の段落で述べたフレームとを備える。このモジュール式運動靴は、ソックス状外側靴が脱着可能にフレームの周りに配置されるように設計される。フレームの下側は、少なくとも1つのプロフィル要素の領域で、ソックス状外側靴と緊密に係合する。
既述の外側靴を既述のフレームと組み合わせることにより、外側の性質を単一の簡単なステップでほぼ任意に変化させることができる、安定したモジュール式靴、特に運動靴が得られる。また、様々な足の解剖学的構造に合わせて最適化された様々なフレームを使用して、様々な外側靴と組み合わせることができる。
本発明のさらに別の態様は、請求項27に記載のソックス状外側靴、請求項30に記載のフレーム、および請求項31に記載のモジュール式運動靴に関する。
1実施形態は、フレームの周りに脱着可能に配置されてモジュール式靴、特に運動靴を形成する、ソックス状外側靴に関する。このソックス状外側靴は、複数の開口を備え、この複数の開口は、フレームの複数のプロフィル要素がそれらの開口を通って延びることができるように構成されて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている。
フレームにプロフィル要素を設けることで、外側靴を交換することによって、アッパーの外側の性質をモジュール式靴の安定性から切り離して変化させることができる。外側靴の開口をフレームのプロフィル要素に適応させること、および外側靴をフレームの周りに配置することにより、フレームにおける外側靴の簡単かつ安全な位置決めが保証される。同時に、外側靴の開口は、水または埃が開口とプロフィル要素の間からモジュール式靴の中に侵入しないように構成される。追加の封止リングまたはその他の封止要素は、不要であるが、排除されるわけではない。
外側靴は、これらの開口のうちの少なくとも1つが3次元形状を有して、この少なくとも1つの開口の領域で外側靴をフレームの少なくとも1つのプロフィル要素の周りに配置したときに、プロフィル要素に横方向から当接する封止領域が形成されるように、構成することができる。「封止線」ではなく封止領域を形成するように外側靴を構成することにより、プロフィル要素と開口の間の封止が大きく改善される。この3次元形状の領域に弾性材料を使用することにより、封止をさらに改善することができる。
外側靴のこの少なくとも1つの開口は、下に向かって先細になるように構成することができる。したがって、外側靴をフレームの周りに配置したときに、ユーザが注意を払わなくても、自然に封止領域が形成されることを保証することができる。したがって、封止領域は、プロフィル要素に沿って上から下に自動的に形成される。
さらに別の実施形態は、そのフレームの周りにソックス状外側靴が脱着可能に配置されてモジュール式靴、特に運動靴を形成する、フレームに関する。このフレームは、上部部分とソール部分とを備える。ソール部分は、複数のプロフィル要素を備える下側を備え、この複数のプロフィル要素は、外側靴の複数の開口を通って延びることができるように適応されて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている。
フレームにプロフィル要素を設けることにより、フレームとプロフィル要素に同じ材料を使用することができることが分かっているので、それらのプロフィル要素をフレームとモノリシックに形成することができ、同じ製造ステップで製造することができる。モノリシックに製造されるフレームのプロフィル要素は、接合(例えば糊付け)されたプロフィル要素で生じる可能性がある脱落を防止することができるので、特に長持ちする。
さらに別の実施形態によれば、モジュール式靴、特に運動靴は、上記の段落で述べた複数の開口を備えたソックス状外側靴と、上記の段落で述べた複数のプロフィル要素を備えるフレームとを備える。このソックス状外側靴は、フレームの周りに脱着可能に配置される。複数のプロフィル要素は、複数の開口を通って延びて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている。
複数の開口を有する上記の外側靴を複数のプロフィル要素を有する上記のフレームと組み合わせることにより、外側の性質を単一の簡単なステップでほぼ任意に変化させることができる、安定したモジュール式靴、特に運動靴が得られる。この靴では、様々な足の解剖学的構造に合わせて最適化されたフレームを使用することができる。
本発明によるモジュール式外側靴の流通経路またはビジネスモデルは、フレームの別個販売を含み得る。これに関して、フレームは、スポーツをする人に直接適応させることができ、その本人に直接販売することができる。さらに、複数のソックス状外側靴を別々に販売することができる。ソックス状外側靴は、ばら売りすることも、セット売りすることもできる。ソックス状外側靴は、特に、材料、機能、色設計、および/または図柄を、互いに異なるものにすることができる。したがって、フレームを既に別個に購入している消費者は、自分の要件に応じて、1つまたは複数のソックス状外側靴を後から購入することができる。また、フレームは、1つのソックス状外側靴またはソックス状外側靴のセットとともに流通させることも可能である。
さらに別の例によれば、外側靴の予約購入または会員制度を提案することもできる。予約購入している消費者または会員である消費者には、例えば毎月など定期的に、新しい外側靴を提供することができる。ただし、フレームは使用し続けることができ、したがって、一度買えばそれで済ますことができる。
背番号、選手名、国旗、または国名など、特定の視覚的設計要素を、工場で外側靴上に直接生成する、あるいは店舗で、またはスポーツをする人もしくはエンドユーザが家庭で、直接生成することもできる。ソックス状外側靴が単一色で出荷することができ、その後に店舗で、またはエンドユーザによって、設計要素をソックス状外側靴に付けることができる。
さらに、エンドユーザは、外側靴の外観を設計し、その設計をオンラインプラットフォームにアップロードする(またはその他の方法で共通のプラットフォームに登録する)こともできる。関心がある他のユーザは、その設計を有する外側靴をプラットフォームから購入することができる。自分の設計をプラットフォームと共有したエンドユーザが、各外側靴が売れる毎に特定の割合または一定の量の利益を得ることも構想することができる。
さらに、外側靴は、例えばサッカーの試合など、特定のイベント用に特に設計することもでき、そのイベントに関係する設計を有することもできる。これらの外側靴を、そのイベントに出場する選手が履き、かつ/または観客が購入できるようにすることもできる。
さらに、請求項27から31に関連して説明した外側靴、フレーム、およびモジュール式靴は、請求項1から26に関連して説明した特徴を含むこともできる。
以下の詳細な説明では、以下の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
以下の詳細な説明では、主にプロフィル要素を備える運動靴に関連して、本発明の可能な実施形態について説明する。ただし、本発明は、これらの実施形態に限定されないことを強調しておく。本発明は、プロフィル要素を備えるその他のタイプの靴、またはプロフィル要素を備えない靴とともに使用することもできる。
以下では、本発明の個別の実施形態についてのみ詳細に説明することに留意されたい。当業者なら、これらに関連して説明する可能な設計オプションを本発明の範囲内で改変する、または互いに組み合わせることもできること、および個々の特徴をそれらが不要であると思われる場合には省略することもできることを理解するであろう。重複を避けるため、特に、以下の詳細な説明でも有効である上記段落の説明も参照されたい。
図1Aは、モジュール式靴100の一例を示す図である。フレーム110の周りに外側靴150が配置されている。外側靴は、例えば、PUまたはTPUを含む。外側靴150は、下に向かって先細になるように構成された複数のプロフィル要素165を備える。各プロフィル要素165は、外側靴の内部側に凹部を備える。
フレーム110は、複数の突起125を有するソール部分120を備える。この複数の突起は、プロフィル要素165の複数の凹部と緊密に係合して、緊密係合を形成するように構成される。このようにフレーム110の周りに外側靴150を配置することにより、フレーム110の下側とプロフィル要素との間の緊密係合が永続的に安定し続けることが保証される。
フレーム110は、上部部分130を備える。上部部分130は、足を取り囲み、図1Aには図示していないレース締め具によって足に固定される。外側靴150は、フレームのソール部分120および上部部分130の周りに配置される。
図1Bは、図1Aのフレーム110を示す図である。フレーム110は、モノリシックに製造される。フレーム110は、硬質プラスチックで構成することができ、例えば、ポリアミド、PEBA、またはTPUを含むことができる。フレーム110は、例えば、射出成形を用いて製造することができる。フレームは、例えば、3D印刷を用いて製造することもできる。3D印刷は、個々の店舗で行うことができ、フレームの形状を客の足の形状に個々に適応させることができる。あるいは、3D印刷は、客自身が自分の家で、例えば自分の個別の要件および/または足の形状に応じて行うこともできる。上部部分130は、フレームのレース締め具のために設けられた部分131を備える。別の例を参照して後述するように、他の締め具を設けることもできる。つま先領域180には、フレームが設けられないままである。したがって、良好な通気性、およびボールと接触したときの良好なボールコントロール性を保証することができる。例えば踵領域、あるいは足の内側(medial side)および/または外側(lateral side)の1つまたは複数の領域など、その他の領域も、フレーム110を設けずにおくことができる。足の外側および/または内側には、フレームの1つまたは複数のクロスストラット136を設けることができる。ソール部分120は、連続的であるように構成される。
図1Cは、靴を履く人の個々の解剖学的構造に適応させることができる、様々な構成の踵部分を備えるフレームの別の例を示す図である。必要に応じて、フレームによって踵領域に高い頑丈性または低い頑丈性を与えることができる。また、クロスストラットおよびつま先領域は、フレームによって頑丈性、通気性、および/またはボールコントロール性を向上させることができるように、個別に適応させることができる。
図2は、フレームの別の例を示す図である。図2Aのフレーム210は、連続的なソール部分220と、上部部分230とを備える。ソール部分220は、複数の突起225を備える。上部部分230は、レース締め具231と、任意選択の押しボタン233とを備える。レース締め具を援用して、フレーム210を足に固定する。突起225を援用した緊密係合に加えて、任意選択の押しボタン233を援用して、外側靴をフレーム210に脱着可能に取り付けることができる。押しボタン233は、例えば踵領域の縁部など、使用者の邪魔にならない領域に配置される。フレームは、任意選択で、裏張り238を備える。さらに、1つまたは複数の中敷きを、フレーム210内に設けることもできる。
フレーム210は、上部部分230に複数のクロスストラットを備え、それらの間に空き部分が配置される。空き部分では、例えばフレームの内部など、フレームに織物を配置して、快適な履き心地を保証することができる。織物は、例えば、圧点を防止することができる。織物は、その組成および網目の大きさに関して必要に応じて選択して、様々な安定性および/または通気性を実現することができる。
図2Bは、フレーム210のソール部分220の下側を示す図である。ソール部分220の下側の前足領域および踵領域には、いくつかの円筒形突起225が配置される。これらは、下に向かって先細にすることができる。さらに、ソール部分220の長手方向軸に対して直交して延びる細長い突起225が、任意選択で、後部踵領域の中心に配置される。この細長い突起225は、足の長手方向軸の周りにおけるソール部分220の捻れに抵抗して、フレーム210によって頑丈性が向上するようにすることができる。足の土踏まずの領域には突起225が設けられないままになっており、足のローリング運動を容易にすることができる。さらに、例えば足の土踏まずの領域に長手方向に延びて足のローリング運動を容易にする溝226を、ソール部分に設けることができる。
図2Cから図2Eは、フレームのさらに別の例を示す図である。図2Cから分かるように、フレームに配置される織物は、より粗い構造を有することもできる。それにより、通気性を向上させることができる。さらに、ソール部分の突起の直径を大きくして、その分だけ外側靴との緊密な係合を適応させることができる。図2Dのフレームは、より幅広のクロスストラットを備える。足の踵領域およびつま先領域には、フレームが設けられる。したがって、フレームにより、頑丈性が向上する。図2Eのフレームは、ソール部分とは異なる材料で構成された突起を備えたソール部分を備える。これらの突起は、例えば、外側靴の凹部との摩擦がより大きい材料で構成することができる。
図3は、フレーム310の別の例を示す図である。フレーム310は、ソール部分320を備える。ソール部分320は、フレーム310が与える頑丈性を高める踵部分323を備える。ソール部分320は、外側靴のプロフィル要素の領域の凹部と緊密に係合するように構成された、複数の突起325を備える。突起325は、ソール部分の踵領域、および足の土踏まずの前部領域に配置される。ソール部分320の前足領域321は、突起を備えない。これにより、外側靴でフレーム310を覆いやすくなる。フレーム310とその周りに配置される外側靴とが相対的に動くことを防止するために、フレーム310は、上述した緊密係合のための突起325の他に、外側靴との静止摩擦を高める材料を含むことができる。この材料は、前足領域321、および/または踵部分323の上方の領域324に設けることができる。前足領域321では、これにより、突起がなくても、外側靴がフレームに対して滑るのを防止することができる。領域324のより高い静止摩擦を有する材料が、さらに、外側靴がフレーム310に対して垂直方向に滑るのを防止して、フレーム310が外側靴から「抜ける」のを防止することができるようにする。他の例では、代替として、または追加的に、より高い静止摩擦を有する材料を、フレームの他の領域に設けることもできる。より高い静止摩擦を有する材料は、例えば、ゴム材料である。ゴム材料は、フレームに直接適用することができる。あるいは、ゴム引き繊維を、例えば接着(例えば糊付け)によってフレームに取り付けることもできる。
フレーム310は、さらに、上部部分330を備える。上部部分330は、基材として延展性布(extendable textile)を備えることができる。基材は、基本的には、足の上側部分の全体を覆うことができる。上部部分330は、任意選択で、レース締め具331と、シーム372とを備える。さらに、フレームは、任意選択で、急速締めシステムを備える。また、フレームの内側面および外側面に配置された、フレームのソール部分から上部部分の甲領域にそれぞれ延びるストリップ332を備える外側適応システムも設けられる。各ストリップは、レース締め具331の紐の周りに巻き付き、それらと協働する。ストリップ332は、さらに、内側領域および外側領域で履いている人の足にフレームを最適に馴染ませる働きをする。ストリップは、足の周りにおける上部部分の快適かつ安全な固定を実現する。レース締めシステム331および任意選択の急速締めシステムは、ストリップ332を張るように構成することができる。他の例では、ストリップ332の数を増やすことも減らすこともでき、あるいは他のストリップ332を設けることもできる。いくつかの例では、外側靴のループまたはフックとそれぞれ協働するように構成されたフックおよび/またはループを、上部部分330の踵領域に例えば横方向に、かつ/またはソール部分320の踵部分323の領域に例えば横方向に、設けることができる。
図4Aから図4Bは、外側靴450の一例を示す側面図である。外側靴450は、図2Eのフレームの周りに配置することができるように構成される。特に、外側靴450は、図2Eのフレームの突起と緊密に係合することができる凹部をそれぞれ有する複数のプロフィル要素465を備える。外側靴450は、外側靴をフレームの上部部分にさらに固定することができるフック及びループファスナ471を備える。
別法として、またはこれに加えて、例えば足の甲領域に沿ってセンタリングして、ジッパファスナを設けることができる。他の例では、他のファスナも可能である。ただし、外側靴の分離したファスナは、単なる任意選択のものである。フレームにおける外側靴の固定は、例えば、外側靴を弾性材料を用いて構成することによって保証することもできる。
外側靴450は、さらに、足首または脚の周りに延びるシーム472を備えることもできる。これにより、外側靴450の摩滅、あるいは外側靴450の中に上から水分または埃が入ることを防止することができ、快適な履き心地を保証することができる。外側靴450は、防水材料で構成することができ、透明に構成することもできる。他の例では、外側靴450を様々な色および/または透明度にすることができる。外側靴450は、さらに、踵領域の剛化要素478と、脚の内側および外側の剛化要素479とを備えることができる。これらは、外側靴が裂けたり伸び過ぎたりする危険性の防止の一助となることができる。
図5Aおよび図5Bは、足を取り囲むフレーム510の別の例を示す側面図および底面図である。フレーム510は、ソール部分520を備える。ソール部分520は、モノリシックに製造することができ、外側靴と脱着可能に緊密に係合する複数の突起525を備える。任意選択で、中敷きを、脱着不能または脱着可能にソール部分520に接続することができる。
フレーム510は、サンダル状に構成された、上部部分130より軟らかく構成された上部部分530を備える。フレームは、サンダル状の様々な構成にすることができ、特にミニマルおよび単純な構成にすることができる。これにより、フレームは、常に足を取り囲むことができる。すなわち、ソール部分および上部部分によって、フレームが足に固定されることが保証されている。
上部部分530は、踵領域および上部甲領域で足を取り囲む第1の接続要素531を含む。第2の接続要素532は、下部甲/つま先領域の周りに配置される。接続要素532は、ストラップを形成している。接続要素532は、2つの部分を含むことができる。非延展性に構成することができる第1の部分は、ソール部分520の下に延びる。例えば弾性に構成する、またはフック及びループファスナを備えた構成にすることができる第2の部分は、ソール部分520の上に延びる。したがって、接続要素532の、それぞれの足の下部甲/つま先領域との良好な適合を保証することができる。接続要素531も、2つの部分を含むことができる。第1の部分は、ソール部分520の下に延び、ソール部分520より上では足の踵領域の周りに延びる。第1の部分は、非延展性材料で構成することができ、ストラップの形状になっている。接続要素531の第2の部分は、第1の部分から足の上部甲領域の周りに延びている。この第2の部分は、弾性に構成する、またはフック及びループファスナを備えた構成にして、それぞれの足の解剖学的構造に応じてフレームを固定することができる。
接続要素531および532は、図5Bに示すように、上部部分530をソール部分510に固定することができるように、ソール部分510の突起525を通すための開口を備えることができる。さらに、上部部分530は、ソール部分520と接合(例えば糊付け)することもできる。フレーム510は、外側靴と脱着可能に接続するための任意選択の押しボタン533を備える。
図6は、サンダル状に構成された上部部分630を備えたフレーム610の別の例を示す図である。フレーム610は、接続要素631を備え、この接続要素631は、接続要素531と同様に構成されている。しかし、第2の接続要素632は、接続要素532とは対照的に、2本のストラップを含む。この2本のストラップは、互いに重なり合っているが、互いに対してわずかに回転した状態で配置されており、これらのストラップは、垂直軸の周りでそれぞれ約+30°および−30°だけ回転している。したがって、フレーム610内の前足領域の頑丈性を高めることができる。
図7Aおよび図7Bは、外側靴750の側面図および底面図である。この外側靴は、上側部分770と、接地部分760とを備える。上側部分770は、外側靴750がフレームの周りに配置されたときに、モジュール式靴の上側部分の外側を実質的に形成する。上側部分770は、織物および/またはプラスチックを含むことができる。上側部分770は、実質的に単一の材料で構成することができる。任意選択で、踵要素を、上側部分770に縫い付けることができる。上側部分770は、例えば図2Aを参照して説明したように、フレームの対応する押しボタンに脱着可能に接続するための押しボタン773を備えることができる。さらに、上側部分770は、シーム772を備えることができる。外側靴750は、ジッパファスナ771を備えることもできる。したがって、外側靴750を、さらに容易にフレームの周りに配置することができる。外側靴750のジッパファスナ771は、靴の長手方向に沿って上部甲領域に取り付けられる。ジッパファスナ771は、靴の用途に応じて様々な位置に取り付けることができる。サッカーシューズとして使用するときには、ジッパファスナは、例えば、足の踵領域の縁部に設けることができる。外側靴750の接地部分760は、上側部分770とは異なる材料で構成することができる。上側部分770と接地部分760とは、互いに縫い付ける、または接合する(例えば糊付けする)ことができる。したがって、上側部分770と接地部分760とで異なる性質を得ることができる。
図7Bに示すように、接地部分760は、外側靴750によって与えられる安定性を高める働きをする複数のプロフィル要素765を備える。プロフィル要素765のうちの少なくとも1つは、フレームの下側と緊密に係合して、安定して、ただし脱着可能に、フレームの周りに外側靴750を配置するように構成される。プロフィル要素765は、前足領域および踵領域に配置される。これに関して、前足領域では、プロフィル要素765は、円形に配置され、個々のプロフィル要素765は、前足領域周辺における靴の急旋回を容易にするように非対称に構成される。足の土踏まずの領域にはプロフィル要素を設けず、足のローリング運動を妨げないようにすることができる。
図7Cは、それぞれの要件に応じて視覚的(optical)に機能化および/または設計されている外側靴750の上側部分770の一例を示す図である。図7Cの例によれば、靴の甲領域に、追加の材料を備えたいくつかのゾーンが設けられる。この目的のためには、上側部分770に、例えば追加の材料を印刷、コーティング、積層、および/または接合(例えば糊付け)することができる。したがって、接地部分760も、例えば耐水性および/または耐汚れ性コーティングなど、追加の材料を備えることができる。図7Dは、様々なゾーン791、792を備えた外側靴の別の例を示す図である。様々なゾーン791、792は、異なる機能を備えることができ、様々な材料で、ほぼ任意の視覚的(optical)な構成にすることができる。
図7Eに示すように、外側靴は、例えば革または人工皮革など、外側靴の他の部分とは異なる材料で構成された、少なくとも1つのゾーン790を備えることもできる。この少なくとも1つのゾーン790は、例えば、外側靴の他の部分に縫い付けることができる。また、様々な材料の複数のゾーンを備える外側靴は、上述のように、印刷などによって様々な機能を与え、かつ/または視覚的(optical)に設計することができる。最後に、外側靴は、例えば図7Eに示すように、外側靴を足の上部甲領域に固定するためのフック及びループファスナも備えることができる。フック及びループファスナは、図7Aのジッパファスナ771の代替として、または図7Aのジッパファスナ771に追加して、設けることができる。
図8Aは、外側靴850の別の例を示す図である。外側靴850は、複数のプロフィル要素を備える接地部分860を備える。さらに、外側靴850は、接地部分860とは異なる材料で構成された上側部分870を備える。上側部分870は、任意選択で、固定ヒールカウンタを備える。上側部分870の上部踵領域には、フラップ874を設けることができ、フラップ874は、フレームを外側靴で覆うこと、およびフレームから外側靴を取り外すことを容易にすることができる。上側部分870は、いくつかのゾーン890から894を備える。ゾーン890から893は、例えば伸縮性布などの伸縮性材料を含み、様々なPU層でコーティングされる。これにより、これらのゾーンは、耐摩耗性がより高く、より高い引張り強さを有し、かつ/またはより高いボールとの接触の密着性を有するように構成することができる。例えば、より高い密着性は、ゾーン893で実現することができる。つま先領域に配置されるゾーン894は、例えば本革など、革で構成される。つま先領域の革材料は、サッカーシューズではより良好なボールの感触をもたらすことができる。任意選択で、ゾーン894は、例えばPUなど、さらに別の機能的材料を備えることもできる。他の例では、さらに別の、かつ/またはその他のゾーンを設けることもできる。
図8Bは、外側靴851の別の例を示す図である。外側靴851は、上側部分871を備える。上側部分871は、その全体が、例えば伸縮性布などの伸縮性材料で構成される。上側部分871のゾーン890から893が設けられるが、これらは、基本的に、図8Aの上側部分のゾーン890から893として構成することができる。さらに、上側部分は、ゾーン895から897を備える。ゾーン895および896は、それぞれゾーン890および893と同様に構成することができる。ゾーン897は、例えば、コーティングおよび/または接合補強要素による追加の補強材を備えて、外側靴の長期頑丈性を高めることができる。その他の点は、外側靴851は、外側靴850と同様に構成することができる。
図9Aから図9Bは、それぞれ、フレーム910および外側靴950を備えるモジュール式靴900の一例を示す側面図および底面図である。フレーム910は、図3を参照して説明したフレーム310と同様に構成することができる。外側靴950は、複数のプロフィル要素965を備える接地部分960を備える。踵領域のプロフィル要素および足の土踏まずの前部領域の2つのプロフィル要素は、それぞれそれらの上側に、フレーム910の対応する突起(図3参照)と緊密に係合する凹部を備える。前足領域のこの4つのプロフィル要素965は、このような凹部を備えない。フレーム910は、したがって、前足領域の突起も備えていない(図3参照)。他の例では、異なる数のプロフィル要素を設けることもでき、凹部もあってもなくてもよい。外側靴950は、実質的に2つの部分として製造することができる。外側靴950の接地部分960は、プロフィル要素965を例えば成形することができる第1の材料を含む。第1の材料は、織物または布のベース層と、その上に適用されたTPUまたはPUの層とを含むことができる。PU、特にTPUの層は、接地部分960の耐摩耗性を高めることができる。プロフィル要素965を取り付ける前および/または後で、例えば前足領域に別の層を設けて、耐摩耗性を局所的にさらに高めることもできる。
外側靴950は、接地部分960の第1の材料とは異なる材料で構成された上側部分970をさらに備える。上側部分970の材料は、接地部分960の第1の材料より可撓性および/または弾性を高いものとすることができる。例えば、PUコーティングを備える弾性布を、この目的のために設ける。この材料により、例えば、上側部分970の良好な適合を実現することができる。一般に、このために、織布、編物、ポリウレタン、革、ポリアミド12、PEBA、および/またはTPUを使用することもできる。上側部分970には、例えば合成PU材料、織物、革、TPUなど、既知のサッカーシューズの上側材料として従来使用されている材料を使用することもできる。ただし、上側部分の材料は、伸縮性および/または可撓性を高めるために、より薄く構成されることもある。靴に固定するために必要な頑丈性は、フレーム910によって与えられる。上側部分は、それぞれ異なる構成にする、または異なる機能を備えることができる、複数のゾーン990を備えることができる。さらに、上側部分は、重なり合う層を備えることもできる。このようにして作成された縁部971は、コーティング、セメント、およびまたはその他の機能性要素によって接続することができる。ただし、縁部971は、単純に重なり合うこともでき、部分的に互いに縫い合わせることもできる。
外側靴950の上側部分970および接地部分960は、様々な方法で互いに永続的に接続することができる。接地部分960は、上側部分970の下側に接合することができる。接地部分960は、上側部分970の下側の全体を覆わなくてもよく、上側部分970の下側の特定のゾーン991には、接地部分960がないままであってもよい。
別法として、またはこれに加えて、上側部分と接地部分とを互いに縫い合わせることもできる。また、ラスティングまたはボードラスティング方法によって上側部分を接地部分に接続することもできる。この目的のためには、薄膜、薄布、または薄接地板の形状の中敷き(Brandsohle)を足型の上に配置し、ラスティングによって上側部分を薄膜、薄布、または薄接地板と接続することができる。その後、接地部分を、薄膜、薄布、または薄接地板と接合することができる。
全ての代替形態において、プロフィル要素965は、接地部分960を上側部分970に接続する前に、接地部分960に適用することができる。プロフィル要素965を適用した後で、接地部分960のプロフィル要素965の領域に、例えば打抜きによって開口を開けることができる。同じ製造ステップで、またはこれとは別に、必要であれば、対応する開口を、上側部分970の下側にも開けて、フレーム910の突起(図3参照)がプロフィル要素の対応する凹部と係合することができるようにすることもできる。これは、接地部分960を上側部分970に取り付ける前に行うこともできるし、後で行うこともできる。
図10Aおよび図10Bは、外側靴1050の別の例を示す側面図および底面図である。外側靴1050の上側部分1070および接地部分1060は、同じ材料で構成される。上側部分1070と接地部分1060とは、互いに縫い合わせられている。ただし、これらは、モノリシックに製造することもできる。外側靴1050は、任意選択で、履き心地を高めるための裏張り1088を備える。外側靴1050は、上部甲領域に、適合性を高めることができるように弾性に構成することができる分離部分を備えることができる。さらに、外側靴1050は、ジッパファスナ1071を備える。ジッパファスナは、外側靴の外側に沿って、足の小指の領域から足の足首の領域に延びる。
図10Bに示すように、外側靴の接地部分は、複数のプロフィル要素を備える。これらは、基本的には、図7Bを参照して既に述べたように配置される。プロフィル要素は、射出成型方法によって、接地部分1060に直接成形することができる。プロフィル要素は、例えばTPUを含む。
図11Aから図11Eは、外側靴のプロフィル要素1165とフレームの突起1125との相互作用の例を示す図である。図11Aは、例えば図10Aから図10Bの外側靴に設けられたときの、複数のプロフィル要素1165の上側を示す斜視図である。これらのプロフィル要素は、それぞれ非対称に構成される。さらに、これらのプロフィル要素の直径は、下から上に向かって先細になっている。各プロフィル要素の上側には、凹部1165aが設けられる。凹部1165aは、各プロフィル要素のほぼ中心に配置される。凹部1165aは、単純な円筒形の窪みとして設けることができる。ただし、凹部1165aは、いくつかの段を有する構成にすることもできる。特に、凹部1165aは、凹部1165aが平坦に構成される外側領域を備えることができる一方で、内側領域では、より急勾配にすることもできる。凹部1165aは、特に、下に向かって先細になるように構成することができる。このような2段の、かつ/または先細の凹部1165aにより、凹部1165aとフレームとの緊密な係合部を、より容易に製造し、より安定して構成することができる。他の例では、プロフィル要素は、いくつかの凹部を備える。凹部1165aに加えて、または凹部1165aの代替として、プロフィル要素1165は、図11Dを参照して述べたように、フレームの対応する細長い突起1125と緊密に係合することができる細長い凹部1165bを備えることもできる。図11Dの細長い突起1125は、主として、2つの後部のプロフィル要素1125の間の後部踵領域で曲げ剛性および/または曲げ強さを高める働きをする。
図11Bは、射出成形を用いて外側靴の接地部分1160に射出されたプロフィル要素1165を示す底面図である。他の例では、プロフィル要素1165は、外側靴の全体に射出することもできるし、あるいは例えば接合(例えば糊付け)など他の方法で、外側靴または接地部分1160に取り付けることもできる。
図11Cは、図11Bのプロフィル要素および接地部分1160を示す上面図である。図11Cから分かるように、接地部分は、プロフィル要素1165ごとに開口を備える。これらの開口に、フレームの下側の対応する突起を、プロフィル要素1165の凹部1165aおよび1165bの中まで通して、緊密な係合を生じるようにすることができる。
図11Dから図11Eは、図11Bから図11Cの外側靴の接地部分1160と緊密に係合するように構成された、フレームのソール部分1120を示す底面図および上面図である。図11Dに示すように、ソール部分1120は、接地部分1060のプロフィル要素1165の凹部1165aおよび1165bと緊密に係合することができる複数の突起1125を備える。これに関して、突起1125は、突起225に関連して上述したように構成することができる。さらに、ソール部分1120は、溝226に関連して上述したように、溝1126を備えることができる。
図11Eに示すように、ソール部分1120の上側に突起1123を設けて、以下の図面を参照してさらに説明するように、ソール部分1120とフレームの上部部分との緊密な係合を可能にすることができる。次いで、フレームの上部部分とソール部分とを互いに脱着可能に接続する。フレームの周りに配置された外側靴が、上記の緊密な係合に加えて、この脱着可能な接続を安定な状態に保つ。別法として、またはこれに加えて、ソール部分を、フレームの上部部分と接合することができる。
図12Aから図12Eは、フレーム1210および外側靴1250の別の例を示す図である。図12Aは、ソール部分1220を備えたフレーム1210の一例を示す図である。ソール部分1220は、硬質プラスチックで構成して、フレーム1210の高い頑丈性を実現することができる。ソール部分1220は、足の踵領域でわずかに高くなるように構成して、足の踵領域の周りに部分的に延びるようにすることができる。フレーム1210は、レース締め具1231を備えた上部部分1230をさらに備える。上部部分1230は、例えば、革または人工革を含むことができる。上部部分1230は、足のつま先領域1280および踵領域にも配置される。足の外側面および内側面では、上部部分1230は、空き領域を備える。この部分には、いくつかのクロスストラット1236が配置され、それらの間に、任意選択で、例えば図2Aを参照して上述したように織物を配置することができる。ただし、別法として、これらの空き領域には、フレームがなくてもよい。フレーム1210は、任意選択で裏張り1237を備える。ソックス状外側靴のプロフィル要素と協働するソール部分1224の突起は、図12Aには示していないが、存在していてもよい。
図12Bは、フレーム1210aの実施形態のさらに別の変形形態を示す図である。フレーム1210aの下側は、複数の突起1235を備える。この変形形態では、突起1235は、フレーム1210aの下側に接合(例えば糊付け)される。突起1235は、ソックス状外側靴の対応するプロフィル要素の複数の凹部と協働して、緊密に係合することができる。
図12Cは、フレーム1210の上部部分1230と、それに適用されたソール部分1220とを示す斜め底面図である。ソール部分1220は、その下側に複数の突起1225を備え、これらの突起は、外側靴1250(図12E参照)のプロフィル要素1265の領域の対応する凹部と緊密に係合するように構成される。
図12Dは、対向するプロフィル要素1265(図12E参照)の領域にそれぞれは位置された複数の凹部1266を備えるソール取付部1261を示す図である。ソール取付部1261は、例えば、射出成形によりモノリシックに形成される。ソール取付部1261は、ソール取付部1261の特定の視覚的および/または機械的性質が得られるように配置することができる、複数の通し穴を備える。別法として、またはこれに加えて、その他の窪みを設けることもできる。
図12Eは、外側靴1250に取り付けられた複数のプロフィル要素1265を備えるソール取付部1261を示す図である。例えば、ソール取付部1261は、外側靴1250に接合(例えば糊付け)される。外側靴1250は、プロフィル要素1265の上または凹部1266の上の領域に開口を備え、フレーム1210の突起1225が凹部1266と緊密に係合することができるようになっている。他の例では、複数のプロフィル要素は、1つまたは複数のソール取付部によって接続することができ、また外側靴に取り付けることができる。
図13Aから図13Bは、モジュール式靴1300の一例を示す図である。図13Aから分かるように、モジュール式靴1300は、複数のプロフィル要素1365を備える外側靴1350を備える。外側靴1350は、ほぼ足の足首の下の領域まで延びる。他の例では、外側靴は、足の足首の上の領域まで、またはそのさらに先まで延びることもできる。
図13Bは、モジュール式靴1301の修正変形形態を示す図である。外側靴1350は、シーム1372を備える。この外側靴は、外側靴内に配置されたフレーム1311のいくつかのフラップを通すための1つまたは複数の開口を、足の甲領域に備える。これらのフラップは、フレームのレース締め具1331を形成することができる。フラップを外側靴1350の1つまたは複数の対応する開口に通すことによって、レース締め具1331は、足の甲領域内で外側靴の周りに部分的に延びることもできる。したがって、フレームにおける外側靴の追加的な脱着可能な固定を保証することができる。フレームは、ネオプレンを含むことができる伸縮性材料を含むことができる。
図14Aから図14Cは、外側靴1450の別の例を示す側面図および底面図である。この外側靴は、シーム1472を備えることができ、いくつかのプロフィル要素1465を備える。外側靴1450は、足のつま先/甲領域に、ボールと接触する摩擦が高められたいくつかのゾーン1490を備える。これらのゾーン1490では、この目的に適した材料が、外側靴1450に適用される。さらに、外側靴1450は、特定のゾーンに耐摩耗性材料を同様に備えることができる。密着性を高めるために、例えばゴム材料を使用することができる。耐摩耗性を高めるために、TPU箔を例えば積層するなどして適用することもできるし、あるいは別の材料を射出することもできる。別法として、例えばアラミドまたはポリウレタンなど、耐摩耗性ファイバの織物を使用することもできる。これに関して、1つのゾーンが、つま先領域および甲領域の全体を覆うこともできる。また、つま先領域、甲領域および/または足の内側、ならびに/あるいはその他のゾーンに、1つまたは複数の分離したゾーンを設けることもできる。プロフィル要素1465は、三角スタッドとして構成される。他の例では、他のタイプのスタッドを設けることもできる。特に、外側靴の個々のスタッドが、異なる形状、色、および/または材料を含むこともできる。
図15は、外側靴1550の別の例を示す図である。外側靴1550は、外側靴1450と同様に構成される。ただし、外側靴1550は、外側靴1450のような単純なシームは備えず、フック及びループファスナ1571を備えたより複雑なシーム1572を備える。フック及びループファスナ1571は、足の足首の領域またはその領域の上方で、外側靴を脚の周りに固定することを保証する。同時に、シーム1572は、フック及びループファスナ1571とシーム1572との間に開口が形成されるように、脚の上部甲領域の周りに延びる。これにより、歩いたり走ったりするときに発生する、足に対する脚の曲げ運動を容易にすることができる。外側靴1450と比較すると、外側靴1550は、摩擦が高められた、配置の異なるゾーン1590を備える。
図16Aから図16Bは、外側靴1650の別の例を示す図である。この外側靴は、上述のように構成することができる上側部分1670を備える。さらに、外側靴1650は、発泡TPUの層1662を備える接地部分1660を備える。この層は、任意選択で、例えばゴムを含む外底で覆うことができる。この層によって、接地部分は、特殊な緩衝性を備えた構成にすることができる。図16Bに示すように、複数の凹部または孔を発泡TPUの層1662に設けることができ、その下に、複数のプロフィル要素を配置することができる。これらの凹部および/またはプロフィル要素の凹部は、外側靴1650のフレームの対応する突起と緊密な係合を形成するように設けることができる。
図17から図20は、モジュール式靴ならびに対応するフレームおよび外側靴の様々な例を示す図であり、これらの外側靴はそれぞれ、対応するフレームの下側の複数の突起と脱着可能な緊密な係合を形成する複数のプロフィル要素を備える。
図17Aのフレーム1710は、複数の突起1725を備えるソール部分1720を備える。さらに、ソール部分1720は、踵部分1723を備える。ソール部分は、例えば硬質プラスチックで構成することができ、モノリシックに製造することができる。フレーム1710は、上部部分1730をさらに備える。上部部分1730は、サンダル状に構成される。上部部分1730は、ヌース(noose)状部分1731、1732、および1733を備える。各ヌース状部分は、4つのセグメントを備える。別の例では、設けられるセグメントの数は、4つより多くてもよいし、あるいは少なくてもよい。ヌース状部分1731は、脚の足首領域の周りに延び、脚の踵領域および上部甲領域を取り囲む。第2のヌース状部分1732は、足の上部甲部分および足の土踏まずの領域を取り囲む。第3のヌース状部分1733は、足の踵領域および土踏まずの領域の周りに延びる。各セグメント、または一部のセグメントは、弾性に構成して、フレームの良好な適合を保証することができる。ヌース状セグメントのうちの1つまたは複数の内側に、例えばフック及びループファスナなど、任意選択のセッティング手段を設けることができる。足のつま先領域および下部甲領域には、フレーム1710が設けられない。したがって、足のこれらの領域には、以下で述べる外側靴1750のみが配置され、これにより、外側靴1750によってもたらされるボールコントロール性を改善することができる。
図17Bは、外側靴1750を示す図であり、この外側靴は、図17Cに示すように、フレーム1710の周りに配置されることによってモジュール式靴1700を形成するように構成される。外側靴1750は、複数のプロフィル要素1765を備える。これらのプロフィル要素は、その上側の凹部がフレーム1710の突起1725と緊密に係合することができるように構成される。外側靴1750は、足の踵の追加的な保護と、追加的な頑丈性とをもたらす、ヒールカウンタ1753を備える。外側靴1750は、第1の材料で構成される第1のゾーン1751と、第2の材料で構成される第2のゾーン1752とを備える。これらのゾーンの材料を様々に選択することにより、所望の頑丈性および摩擦特性を実現することができる。外側靴の第1のゾーン1751は、足のつま先および甲領域、ならびに足の内側に配置される。足のこれらの領域は、サッカーシューズではボールに接触するのに最もよく使用されるので、これらの領域では、特に高いボールコントロール性の要件を満たす必要がある。したがって、外側靴1750の第1のゾーン1751は、良好なボールコントロールを可能にする材料を含むことができる。
図17Cは、モジュール式靴1700を外側面図および内側面図で示している。内側面図から分かるように、外側靴1750は、第3のゾーン1754を備えることができる。ゾーン1751、1752、および/または1754は、外側靴1750がフレーム1710およびそれぞれの足の形状に適応するように、弾性に構成することができる。ゾーン1751、1752、および/または1754内に、あるいはゾーン1751、1752、および/または1754と重なり合うように、上記で説明したように、例えば印刷などによって、さらに別のゾーンを設けることもできる。
図18Aから図18Cは、フレーム1810および外側靴1850を備えるモジュール式靴1800の別の例を示す図である。図18Aの外側靴1850は、複数のプロフィル要素1865を備える。それ以外は、外側靴1850は、単一の上側材料で構成される。外側靴1850は、締め紐1871を備え、締め紐1871は、足首領域の周りの上部甲の領域から延びて、締め紐を足の踵領域で締めることができるようになっている。ただし、外側靴1850では、その他の締め機構も可能である。外側靴1850を弾性材料で構成するときには、締め機構を省略することもできる。図18Bに示されるフレーム1810は、外側靴1850に配置されるように適応される。フレーム1810は、複数の突起1825を備えたソール部分1820を備える。ソール部分は、硬質プラスチックで構成することができる。フレーム1810は、上部部分1830を備える。上部部分1830は、軟質材料で構成して、良好な履き心地を保証することができる。さらに、上部部分1830は、弾性材料を含むことができる。足のつま先領域および上部甲領域には、上部部分が設けられない。さらに、フレーム1810は、上部部分1830に、フレームの通気性を改善することができるいくつかの開口を備える。図18Cは、モジュール式靴1800を示している。上述した靴の下側における外側靴1850とフレーム1810の間の緊密な係合に加えて、靴の上側領域でも、外側靴1850の締め紐1871によってフレーム1810の周りにおける外側靴1850の固定を保証することができる。この目的のために、フレーム1810のより軟らかい上部部分1830は、外側靴1850の上端部をわずかに横切るように延びて、締め紐1871によって生じる力を上部部分1830によって弱めることができるようにしている。また、この例では、外側靴1850は、複数の機能を備えることができ、ほぼ任意の視覚的構成にすることができる。
図19Aから図19Cは、モジュール式靴1900およびフレーム1910ならびに外側靴1950の別の例を示す図である。図19Aは、ソール部分1920を備える外側靴1950を示しており、このソール部分は、上述のソール部分と同様に構成することができ、突起1925を備える。さらに、フレーム1910は、発泡材料からなる上部部分1930を備える。足のつま先領域には、フレームが設けられなくてよい。また、足の内側面および/または外側面では、ボールコントロール性を高めることができるように、上部部分1930に窪みを設けることができる。図19Bは、フレーム1910の周りに配置される外側靴1950を示す図である。外側靴1950は、その下側に、足の下部踵領域および土踏まず領域を覆う部分1952を備えることができる。部分1952は、外側靴の頑丈性を高めるために硬質プラスチックを含むことができる。それ以外は、外側靴1950は、上述の外側靴と同様に構成することができ、その外側表面に機能を付与することができる。図19Cは、フレーム1910および外側靴1950を備えるモジュール式靴1900を示す図である。フレームを足に固定し、かつ/または外側靴をフレームの周りに固定するために、靴1900の足首領域の周りに締め機構をさらに設けることもできる。
図20Aから図20Cは、モジュール式靴2000、対応するフレーム2010、および外側靴2050の別の例を示す図である。図20Aに示すように、フレーム2010は、複数の突起2025を備えるソール部分2020を備える。フレーム2010の上部部分2030は、ソール部分2020と同様に硬質プラスチックで構成することができる下側部分2036を備える。下側部分2036は、その下側に、ソール部分2020の対応する凹部と緊密に係合する複数の突起を備えることができる。他の例では、突起は、ソール部分2020にも設けることができる。上部部分2030は、下側部分2036の上に配置されたサンダル状部分2035を備えることができる。サンダル状部分2035は、足のつま先および甲領域を受けるようになされたシャフト状領域を備える。シャフト状領域の上方では、2本のヌースが足の甲領域に延び、それぞれが足の甲領域および土踏まず領域の一部を取り囲む。足の土踏まず領域から足の踵領域を横切って延びる、さらに別のヌースも設けられる。このサンダル状部分2035および下側部分2036により、フレーム2010は、足を取り囲み、脚の周りにおけるフレームの固定を保証する。シャフト状領域と、上側領域2035の3本のヌースとは、弾性材料で構成することができる。さらに、この3本のヌースは、フック及びループファスナまたはストラップファスナなどのセッティング手段を備えることができる。他の例では、さらに別のヌースを設ける、他のヌースを設ける、かつ/またはヌースを1本しか設けないことも可能である。
図20Bに示すように、外側靴2050は、複数のプロフィル要素2065を備える。プロフィル要素2065の上側領域は、フレーム2010の突起2025が緊密な係合を形成することができるように構成される。それ以外は、外側靴2050は、基本的に1つの材料で構成される。外側靴2050は、上述のように、視覚的(optical)に構成する、かつ/または複数の機能を備えることができる。外側靴2050の材料は、外側靴2050がフレーム2010に自然に(independently)適応するように、弾性材料とすることができる。任意選択で、外側靴2050は、シーム2072を備えることができる。図20Cは、フレーム2010および外側靴2050によって構成されるモジュール式靴2000を示す外側面図および内側面図である。
図21Aから図21Dは、突起2125を備えるフレームの接地板およびプロフィル要素2165を備える外側靴の例を示す図である。この外側靴のプロフィル要素2165のうちの1つまたは複数は、それぞれのプロフィル要素2165の孔として構成される凹部を備える。突起2125は、プロフィル要素2165の孔と緊密に係合する。突起2125がプロフィル要素2165に挿入された位置にあるとき、突起2125は、プロフィル要素から突出していてもよい。これにより、特に、突起2125とプロフィル要素2165との間の制御された相対移動を可能にすることができる。したがって、例えば、埃は、プロフィル要素2165から落ちることができる。突起2125は、プロフィル要素2165の孔とほぼ面一に構成することもできるし、あるいは孔の中に窪むように配置することもできる。突起2125は、例えば、プロフィル要素2165の剛性を向上させることができる。他の例では、異なる接地板を用いて、または接地板を用いずに、突起2125をフレームに設けることもできる。
図21Cから図21Dは、プロフィル要素2165と突起2125の間のロック機構の例を示す図である。突起2125は、下に向かって先細になるように構成され、プロフィル要素2165の凹部と緊密な係合を形成する。突起2125とプロフィル要素2165の縁部どうしの間の距離は、単なる例示のためのものである。図21Cでは、プロフィル要素2165の凹部は孔として構成されるが、これは、図21Dには当てはまらない。突起2125および/または凹部は、突起2125が垂直方向上向きに移動して凹部から出ることを防止することができるように、さらに別の構成を加えることもできる。このために、スクリューキャップまたはクリッククロージャが設けられてよい。例えば、突起2125は、その下側に膨らみ部2126を備えることができ、プロフィル要素2165の凹部は、対応する窪みを備える。突起2125の膨らみ部2126は、突起2125が垂直方向上向きに動いてプロフィル要素2165の凹部から出ることを防止する。フレームに外側靴を被せるときに膨らみ部を窪みに容易に挿入し、またフレームから外側靴を取り外すときに膨らみ部を窪みから容易に取り出すことができるようにするために、膨らみ部2126は、突起2125の周りに回転対称に延びているのではなく、例えば対向する2辺でのみ延び、それにより例えば回転させることによって対応する非回転対称な窪みに容易に挿入し、またはその窪みから容易に取り出すことができるように構成することができる。例えば、窪みは、膨らみ部2126が窪み内で自律的に配置されるように、例えば膨らみ部2126を下向きにプロフィル要素の凹部に押し込んだときにねじによって窪みに挿入することができるように、また、手作業による回転に関連して窪みから押し出すことができるように、構成することができる。別法として、またはこれに加えて、例えば図21Cまたは図21Dに示す、突起2125の下側およびプロフィル要素2165の上側の押しボタン状接続要素、ならびに/またはプロフィル要素2165と突起2125の間のフック/ループ構成などを援用するなど、このような固定を実現する様々な他の機械的接続手段も可能である。他の例では、フレームに凹部を設け、プロフィル要素の上側に突起を設けることもできる。
図22Aから図22Cは、プロフィル要素を備えるモジュール式靴の一例を示す図であり、これらのプロフィル要素はフレームのソール部分の下側に設けられている。
図22Aは、その下側に複数の開口2255を備える外側靴2250の一例を示す図である。開口2255は、3次元形状を有する。開口2255は、特に、漏斗形で下に向かって先細になるように構成することができる。外側靴2250は、シーム2272を備えることができ、基本的には、任意選択で、複数の機能を備え、かつ/または視覚的(optical)に構成することができる、単一の材料で構成することができる。それ以外は、外側靴2250は、上述した図面を参照して上記で説明したように構成することができる。
図22Bは、外側靴2250内に配置されるフレームを示す図である。フレーム2210は、フレーム2210のソール部分2220に配置される複数のプロフィル要素2265を備える。さらに、フレーム2210は、レース締め具2231を備えることができる上部部分2230を備える。上部部分2230は、軟質材料を含むことができ、ソール部分2220およびプロフィル要素2265は、硬質材料を含むことができる。プロフィル要素2265は、ソール部分2220とモノリシックに製造することができる。別法として、プロフィル要素の取付部のみを、別の製造ステップでプロフィル要素が取り付けられるソール部分とモノリシックに製造することもできる。フレーム2210は、シーム2232を備えることもできる。それ以外は、フレーム2210は、他の図面を参照して上記で説明したように構成することができる。
図22Cは、フレーム2210および外側靴2250を備えるモジュール式靴2200を示す図である。漏斗形の下に向かって先細になっている開口2255は、外側靴2250がある面積にわたってプロフィル要素2265の周りに配置されるように、やはり下に向かって先細になっているプロフィル要素2265の周りに自然に配置されるように構成される。したがって、封止領域が形成され、この領域が、横方向からプロフィル要素2265に当接する。外側靴2250は、フレーム2210に外側靴2250を被せたときに開口2255が自動的にプロフィル要素2265に適応するように、弾性材料を含むことができる。開口2255を備える外側靴2250をプロフィル要素2265を備えるフレーム2210の周りに配置するとき、およびその後にこのようにして形成されたモジュール式靴2200を履くときには、プロフィル要素2265が、漏斗形開口2255に押し込まれて、漏斗形開口2255が横方向からプロフィル要素2265に当接する。開口2255とプロフィル要素2265の間の接触領域が、封止領域を形成し、この領域が、開口2255を封止して、水分および/または埃がモジュール式靴2200の中に進入することを防止する。
図18Cを参照して既に説明したように、フレームは、足首のところで、足に沿ってわずかながらさらに上方に延びて、フレーム2210のみが足に当接するようにすることができる。したがって、フレームの上部部分の材料は、快適な履き心地になるように最適なものにすることができ、外側靴2250の材料は、例えばフットボールシューズの所望の機能を実現するために最適なものにすることができる。
図23Aから図23Cは、フレーム2310および外側靴2350を備えるモジュール式靴2300の別の例を示す図である。外側靴2350は、図23Aに示すように、ゾーン2351およびヒールカウンタ2253を備える。他の例に関連して既に説明したように、さらに別のゾーンを設けることもできる。外側靴は、その下側に複数の開口2355を備え、これらの開口2355は、封止がもたらされるようにフレーム2310のプロフィル要素2365aおよび2365bがそれらの中に延びるように構成される。さらに、外側靴自体がプロフィル要素2365を備えることもできる。
図23Bに示すように、フレーム2310は、ソール部分2320を備える。ソール部分2320は、ソール部分2320とモノリシックに製造することができるいくつかのプロフィル要素2365bを備える。プロフィル要素2365bは、プロフィル要素2365aとのねじ接続によって延長することができる。ただし、その他のタイプの接続も可能である。さらに、延長することができない単純なプロフィル要素のみを、ソール部分に設けることもできる。このフレームは、上部部分2330をさらに備える。上部部分2330は、他の例に関連して既に説明したように構成することができる、レース締め具2331およびクロスストラットを備える上側部分2335を備える。上部部分2330は、ソール部分2320と同じ材料で構成することができる下側部分2336を備える。下側部分2336は、上側部分2335に接合(例えば糊付け)することもできるし、あるいは別の方法で永続的に接続することもできる。
下側部分2336は、複数の突起を備えることができ、これらの突起は、ソール部分2320の複数の凹部と脱着可能な緊密な係合を形成するように構成される。したがって、様々な上部部分とソール部分とを、1つのフレームで組み合わせることができる。別法として、またはこれに加えて、対応する突起をソール部分2320に設けることもできる。
図23Cは、フレーム2310および外側靴2350を備えるモジュール式靴2300を示す図である。開口2355は、プロフィル要素2365bの周りで封止を形成する。プロフィル要素2365bは、上記で説明したように、プロフィル要素2365aによって延長することができる。フレーム2310のこれらのプロフィル要素に加えて、靴2300は、外側靴のプロフィル要素2365も備える。フレーム2310および少なくとも1つのプロフィル要素2365は、任意選択で、例えば図1から図20を参照して説明したように、その少なくとも1つのプロフィル要素2365の領域でフレーム2310のソール部分2320の下側が外側靴2350と脱着可能に緊密に係合するように構成することができる。
図24Aから図24Bは、プロフィル要素2365および開口2355として構成することができる複数のプロフィル要素2465および複数の開口2455を備える外側靴の接地部分2460の細部を示す図である。開口2455は、さらに、開口の3次元形状を支持する硬質プラスチックを含むことができる。接地部分2460に適応されたフレームのソール部分2420は、プロフィル要素2465の領域で対応する凹部と緊密に係合することができる複数の突起2425を備える。さらに、ソール部分2420は、図23を参照して説明したように封止がもたらされるように開口2455の中に延びることができるプロフィル要素2465bを備える。図24Bは、接地部分2460と、その下に挿入されたソール部分2420とを示す図である。プロフィル要素2465bは、プロフィル要素2465aで延長することができる。延長可能なプロフィル要素2465bは、踵領域に配置して、この領域で特定の安定性をもたらすことができる。プロフィル要素2465aは、例えばプロフィル要素2465とのねじまたはプラグ接続によって、フレームのソール部分2420と外側靴の接地部分2460との間の接続を改善することができる。いくつかの例では、プロフィル要素2465aおよび2465bは、後部踵領域および/または前部つま先領域に配置され、他の領域には、プロフィル要素2465が設けられる。
図25Aから図25Fは、フレーム2510の別の例の外側面図、内側面図、上面図、背面図、前面図、および底面図である。フレーム2510は、ソール部分2520および上部部分2530を備える。両方とも、一般には、上述のソール部分および上部部分に関連して説明したように適応することができるが、必ずしもそのようにしなくてもよい。
上部部分2530は、つま先領域、甲領域、外側領域、内側領域、および/または踵領域を備えることができる。ソール部分2520と協働して、上部部分2530は、履いている人の足を取り囲むことができる。例えば、上部部分2530は、履いている人の足の足首領域まで、またはその下まで延びるように配置することができる。他の例では、上部部分2530は、足首領域の上に延びることもできる。任意選択で、上部部分2530は、上部部分2530の上側リムの周りに延びるシーム2572を備えることができる。シーム2572は、上部部分2530のほつれ(fringing)を回避し、かつ/あるいは履いている人の足首および/または脚の周りにおける上部部分2530の締まり嵌めを保証するのに役立つ可能性がある。
上部部分2530は、伸縮性および/または弾性の材料2531を含むことができる。例えば、上部部分は、例えば伸縮性メッシュ生地など、伸縮性織物を含むことができる。伸縮性および/または弾性の材料2531は、上部部分2530の全体に延びることができる。上部部分2530は、実質的にモノリシックに形成することができる。例えば、伸縮性および/または弾性の材料2531は、単一片として製造し、例えば上部部分2530の甲領域の中心に沿って延びることができる別のシーム2573に沿って縫い付けることによって、上部部分253に形成することができる。
上部部分2530およびフレーム2510は、いかなるレース締め具、急速締め具、または任意のその他の特定の締め手段も備えていなくてもよい。その代わりに、フレーム2510(例えば上部部分2530)を弾性になるように適応させることによって、締まり嵌めを実現することができる。
さらに、上部部分2530は、少なくとも1つの剛化要素2532を備えることができる。剛化要素2532は、一般には、図4Aから図4Bを参照して上述した剛化要素478と同様に設計することができるが、必ずしもそのようにしなくてもよい。剛化要素2532は、例えば、上部部分2530の伸縮性を低下させるために設けることもでき、例えば、非伸縮性材料を含むことができる。例えば、少なくとも1つの剛化要素2532を、上部部分2530の外側領域および/または内側領域に配置することができる。図25Aから図25Bの例では、6つの剛化要素2532が、内側領域および外側領域にそれぞれ設けられる。剛化要素2532は、基本的に垂直方向に、例えばソール部分2520から上部部分2530の甲領域に向かって上方に延びるように配置することができる。ただし、これらの剛化要素は、例えば上部部分2530の後方側に向かって傾斜する、または上部部分2530の前方側に向かって傾斜するなど、傾斜して延びるように配置することもできる。剛化要素2532どうしは、互いに交差または結合するように適応することもできる。例えば、上部部分2530の後方側に向かって傾斜した第1の剛化要素2532を、上部部分2530の前方側に向かって傾斜した第2の剛化要素2532と交差または結合するように配置することもできる。例えば、第1の剛化要素2532と第2の剛化要素2532とが、その上端部で互いに交差または結合することもできる。例えば、これらの剛化要素が、上部部分2530の内側領域および/または外側領域で三角形を形成することもできる。これについては、図25Aから図25Bを参照されたい。
上部部分2530に関連して説明したが、この少なくとも1つの剛化要素2532を、は、ソール領域の中まで延びることもできる。例えば、この少なくとも1つの剛化要素2532は、例えばつま先領域、中足領域、および/または踵領域で、上部部分2530の底部、および/または上部部分2530の底部と側面との間の縁部を少なくとも部分的に覆うことができる。例えば、ソール部分2520は、ベース要素2520aを備えることができる。ベース要素2520aは、フレーム2510のソール板を形成することができる。この少なくとも1つの剛化要素2532は、ベース要素2520aの下、またはベース要素2520aの上に延びることができる。この少なくとも1つの剛化要素2532は、例えば上部部分2530の下側の縁部の周りで、例えばベース要素2520aの上側または下側と少なくとも部分的に重なり合うことができる。この少なくとも1つの剛化要素2532と、ベース要素2520aとは、異なる材料を含むことができる。ただし、この少なくとも1つの剛化要素2532は、ソール部分2520、または例えばベース要素2520aなど少なくともその一部分と、一体に、例えばモノリシックに、形成することもできることに留意されたい。剛化要素2532および/またはベース部分2520aは、上部部分2530の伸縮性および/または弾性の材料2531に接続することができる。例えば、ベース要素2520aの材料は、少なくとも1つの剛化要素2532に使用される、または含まれる材料と同じにすることができる。換言すれば、図25Aから図25Fにおいて説明を容易にするために異なる参照番号で区別されている上部部分2530とソール部分2520とに密な相関があってもよく、それらの製造が明白に分離されていなくてもよい。したがって、他の同様の例では、上部部分とソール部分とを区別することは有用でないこともあり、むしろ両者をフレーム2510の一体部分と見なすのがよい。特に、上部部分2530に関連して説明した態様は、ソール部分2520に関連して説明した態様と入れ換えることもでき、またその逆も可能である。さらに、他の例では、少なくとも1つの剛化要素2532を別個に作製して、それがソール部分2520のベース要素2520aと同じ材料を含まないことがあるようにすることもできることに留意されたい。例えば、少なくとも1つの剛化要素2532は、例えば弾性および/または伸縮性材料2531などの上部部分2530に例えば糊付けまたはプレスされるなど接合される、例えばTPUを含むバンドまたはテープを備えることができる。少なくとも1つの剛化要素2532は、踵領域まで延びることもでき、したがって、上部部分2530の伸縮性および/または弾性の材料2531とソール部分2520との間、伸縮性および/または弾性の材料2531とヒールカウンタ2523との間、ならびに/あるいは伸縮性および/または弾性の材料2531とベース部分2520aとの間に取り付けることができる。
フレーム2510は、複数の突起2525を備えることもできる。1つまたは複数の突起2525は、例えば、ソール部分2530の下側に配置することができる。
ソール部分2520および/またはベース要素2520aは、基本的には、例えば足の下側に沿って延び、かつ足の周縁で足の下側の縁部を横切って延びるソールと同様の幾何学的設計にすることができる。ただし、ソール部分2520は、踵領域に頑丈性を付加するヒールカウンタ2523を備えることもできる。ヒールカウンタ2523およびベース要素2520aは、同じ材料を含むことができる。例えば、ヒールカウンタ2523およびベース要素2520aは、例えばモノリシックに、1つの部片として作製することができる。他の例では、ソール部分2520は、踵領域および/または別の領域に頑丈性を付加する、他の要素および/または別の要素を備えることができる。
フレーム2520は、1つまたは複数の滑り止め要素2521(図25F参照)を備えることもできる。例えば、滑り止め要素2521は、例えばフレーム2510の下側など、つま先領域および/または前足領域に設けることができる。例えば、滑り止め要素2521は、ソール部分2520の下側に配置することができる。滑り止め要素2521は、外側前足領域から内側前足領域に延びるように配置することができ、かつ/または内側つま先領域に延びることができる。外側つま先領域には、図25Fに示すように、滑り止め要素2521が設けられないままであってもよい。
例えばランニングなど、それぞれの靴の用途について予想される圧力マップに従って滑り止め要素2521を配置すると、フレーム2510を備えるモジュール式靴の頑丈性が大幅に高められることが分かっている。これで、フレーム2510とフレーム2510の周りに配置される外側靴とが相対的に動くことを、最も効果的に回避することができる。例えば、通常は、足の親指の領域に、また足の母指球に沿って、高い圧力が加わる。したがって、例えば足の親指の領域(例えば内側つま先領域)または足の母指球の領域(例えば内側前足領域から外側前足領域)に滑り止め要素2521を配置すると、フレーム2510と外側靴の間に特に高い摩擦力を与えることが可能になり、相対的に動くことを回避することができる。一方で、足の親指の領域および/または足の母指球の領域に滑り止め要素2521が設けられないままである場合には、フレーム2510は、使用中に外側靴に対して相対的に動きやすい可能性がある。他の例では、滑り止め要素2521は、前足領域の全体にわたって延びることもある。これに加えて、または別法として、例えばフレーム2510の下側および/またはソール部分2520のその他の領域など、異なる位置に、滑り止め要素2521を配置することもできる。
滑り止め要素2521は、ゴムを含む、または基本的にゴムからなることができる。滑り止め要素2521は、例えばゴム引き布など、布を含むこともできる。他の例では、滑り止め要素2521は、PU、TPU、軟TPUなどを含むこともできる。滑り止め要素2521は、フレーム2510に、例えば糊付けまたはプレス(例えば熱プレス)するなど、接合することができる。
これに加えて、または別法として、フレーム2510は、フレーム2510の踵領域および/または任意のその他の位置に配置することができる滑り止め要素2524を備えることができる。例えば、滑り止め要素2524は、ソール部分2520の踵領域に配置することができる。ただし、これに加えて、または別法として、滑り止め要素2524は、上部部分2530の踵領域に配置することもできる。図25Dで最もよく分かるように、滑り止め要素2524は、例えば、ほぼV字型を有することができ、かつ/またはソール部分2520の後部踵領域の上縁部に配置することができる。滑り止め要素2524は、フレーム2510とフレーム2510の周りに配置された外側靴とが、特に垂直方向に相対的に動くことを有意に抑制することができる。したがって、フレーム2510が外側靴に対して垂直方向に滑ることが抑制される。滑り止め要素2524は、滑り止め要素2521に関連して説明したのと同様の材料を含むことができる。
後部踵領域では、フレーム2510は、シームテープ2535(図25D参照)を備えることができる。シームテープ2535は、フレーム2510の上縁部から踵の下端に向かって垂直方向に延びて、例えば上部部分2530の裂け目を覆うことができる。シームテープ2535は、基本的に、アキレス腱の形状に従うことができる。シームテープ2535は、踵領域でフレーム2510の頑丈性を高めるのにも役立つことができる。さらに、シームテープ2535は、滑り止め材料を含み、したがって滑り止め要素を形成して、主としてフレーム2510がフレーム2510の周りに配置された外側靴に対して垂直方向に相対的に動くことを防止することができる。この目的のために、シームテープ2535は、例えば図25Dに示すドットなど、1つまたは複数の構造要素を備えることもできる。例えば、シームテープ2535および/あるいはその構造要素のうちの1つまたは複数は、シリコーンを含むことができる。構造要素は、シームテープ2535に取り付けることもできるし、あるいは例えば対応する金型を使用することによってシームテープ2535と一体に形成することもできる。いくつかの例では、より一般的には、シームテープ2535に関連して上述したように構成することができるが、必ずしもテープを含む必要はなく、また必ずしも裂け目を含む必要もない、安定用踵部分を設けることができる。
フレーム2510は、別の滑り止め要素2520bを備えることもできる。滑り止め要素2520bは、フレーム2510の大部分にわたって延びることができる。例えば、滑り止め要素2520bは、ソール部分2520の外部側(下側および側面)の大部分、またはソール部分2520の外部側の全体に配置することができる。滑り止め要素2520bは、フレーム2510の周りに配置された外側靴との摩擦を高めることができる。滑り止め要素2520bは、滑り止め要素2520bが設けられていないソール要素2520のベース要素2520aより高い静止摩擦を有することができる。ただし、滑り止め要素2520bの静止摩擦は、滑り止め要素2521および/または2524より低くてもよい。滑り止め要素2520bは、滑り止め要素2521および/または2524より小さい厚さを有することができる。
図25Aから図25Fの例に示すように、滑り止め要素2520bは、例えば前足領域、外側中足領域、および後足領域などで、ソール部分2520の下側に配置することができる。内側中足領域には、例えば、滑り止め要素2520bが設けられないままである。滑り止め要素2520bは、ソール部分2520のヒールカウンタ2523および/または足の周縁のソール部分2520の下側の縁部に配置することもできる。ソール部分2520の上側リムおよび/あるいは1つまたは複数の剛化要素2532には、滑り止め要素2520bが設けられないままにすることができる。滑り止め要素2520bは、一般に、静止摩擦を高めることによって外側靴が相対的に動くことを防止することによってフレーム2510が与える頑丈性を高めるが、フレーム2510のこれらの要素に滑り止め要素2520bが設けられないままにしておくと、フレーム2510に外側靴を被せやすくすることができる。
例えば、滑り止め要素2520bは、コーティングまたはフィルムとして設けることができる。これに加えて、または別法として、滑り止め要素2520bは、少なくとも1つの構造要素を含むことができる。構造要素は、例えば対応する金型を使用することによって形成することもできる。構造要素は、例えばベース要素2520aなど、ソール部分2520の他の部分と一体に形成することもできる。図25Aから図25Fの例では、複数のドットが設けられる。滑り止め要素2520bおよび/またはその構造要素は、例えば、シリコーンを含むことができる。
一般に、滑り止め要素は、フレームの周りに配置されるように適応された外側靴上に設けることもできる。例えば、図25Aから図25Fを参照して上記で説明した滑り止め要素と同じ滑り止め要素を、外側靴の内部側の対応する位置に設けることもできる。これらの滑り止め要素は、フレームに設けられる対応する要素の代わりに設けることもできる。ただし、フレームの滑り止め要素が外側靴の対応する滑り止め要素と協働することができると、特に有効であることが分かっている。したがって、フレームに設けられる滑り止め要素に加えて、対応する滑り止め要素を、外側靴の内部側に設けることができる。これは、特に、フレーム2510の踵領域に設けられる滑り止め要素2524(または滑り止め要素として機能することができるシームテープ2535)と、外側靴の内部側の踵領域の対応するカウンタ要素とに当てはまる。
任意選択で、上部部分2530は、例えばヒールカウンタ2523の領域など、踵領域に、裏張り2536を備えることができる。したがって、ヒールカウンタによって剛性が高められることによって足に作用する力を、緩和することができる。
ベース要素2520aは、例えば成形または射出成形によって、1つまたは複数の突起2525および/あるいはヒールカウンタ2523とモノリシックに製造することができる。
一例では、ベース要素2520a、少なくとも1つの剛化要素2532、少なくとも1つの突起2525、および/またはヒールカウンタ2523は、例えばTPUなどのPU、または例えばポリアミド11などのポリアミドを含むことができる。例えば、例えばガラス繊維で補強されたポリアミド(例えばポリアミド11)など、少なくとも1種類の繊維を含むポリアミドを使用することができる。ベース要素2520aおよび/またはヒールカウンタ2523(ならびに任意選択で、1つもしくは複数の剛化要素2532、および/または1つもしくは複数の突起2525)は、必要に応じて、上述のように、例えば滑り止め要素2521、2524、および/または2520bなど、1つまたは複数の滑り止め要素を備えることができる。ベース要素2520aおよび/またはヒールカウンタ2523(ならびに任意選択で、1つもしくは複数の剛化要素2532、および/または1つもしくは複数の突起2525)は、上部部分2530、あるいはその伸縮性および/または弾性材料2531に、縫い付ける、例えば糊付けまたは熱プレスするなど接合する、あるいはその他の方法で永続的に接続することができる。
突起2525は、例えば外側靴のプロフィル要素の領域などに外側靴によって提供される対応する凹部と例えば緊密に係合するように配置することができる。したがって、フレーム2510とフレーム2510の周りに配置された外側靴とが相対的に動くことを、さらに防止することができる。さらに、突起2525を設けて、外側靴に設けられた対応するプロフィル要素を補強することができる。
図26Aから図26Eは、外側靴2650を備えるモジュール式靴2600の別の例を示す外側面図、内側面図、上面図、底面図、および拡大図である。外側靴2650は、フレーム2610の周りに配置されるように適応される。例えば、フレーム2610は、図25Aから図25Fのフレーム2510に関連して説明したように設けることができる。
外側靴2650は、1つまたは複数のプロフィル要素2665と、上側部分2670とを備える。この1つまたは複数のプロフィル要素2665は、上側部分2670に直接取り付けることができる。ただし、上側部分2670の下側に配置された接地部分2660を設けることもできる。プロフィル要素2665は、接地部分2660に取り付けることもできるし、あるいは接地部分とモノリシックに製造することもできる。各プロフィル要素2665は、フレーム2610の突起と例えば緊密な係合などの係合をするように適応することができる凹部2666を備えることができる。接地部分2660は、外側靴2650の下側に、かつ/または外側靴2650の周縁に沿って外側靴2650の下側の縁部の周りに、連続的に配置することができる。ただし、図26Dに示すように、外側靴2650の下側に、接地部分2660が配置されない1つまたは複数の空き部分2661を設けることもできる。空き部分2661は、例えば、中央踵領域、中央中足領域(例えば足の土踏まずの下)に設けることができ、これらの部分は、外側靴2650の下側の縁部まで延びていないこともある。さらに、空き部分2661は、中央前足部分に配置することもできる。例えば、このような中央前足部分の空き領域2661は、中足領域の外側靴2650の下側の外側縁部まで延びることができる。空き部分2661を設けることにより、靴を軽量化することができるだけでなく、必要に応じて、外側靴をその縁部に沿って選択的に剛化できるようにすることもできる。
外側靴の上側部分2670は、通常のアッパーと同様に足の複数の領域に配置することができる。上側部分2670は、上側部分2670の上縁部に沿って、履いている人の足首または脚の周りに延びることができるシーム2672を備えることができる。さらに、上側部分2670は、上側部分2670の上縁部の後端部に配置することができるフラップ2674を備えることができる。フラップ2674は、モジュール式靴2600を形成するためにフレーム2610を覆う外側靴2650を引っ張るのを容易にすることができる。
上側部分2670は、1つまたは複数の層を有する材料を含むことができる。例えば、2層材料を使用することができる。例えば、伸縮性および/または弾性の材料が、例えばフィルムなどのベース層を形成することができる。例えば、例えばPUなどの合成材料、または合成マイクロファイバ材料を、ベース層に使用することができる。ベース層は、ベース層の伸縮性を低下させることができる例えばフィルムなどの第2の層を備えることができる。例えば、TPUを第2の層に使用することができる。例えば、第2の層は、ベース層に、熱プレスまたは印刷、あるいは真空蒸着することができる。
例えば、第2の層は、ベース層を完全に覆うことができる。ただし、ベース層は、領域2651(図26Aから図26E参照)には第2の層が設けられないままであってもよい。例えば、第2の層は、一般に、ベース層を補強して、それにより高強度の上側部分2670を形成するために設けることができる。ただし、選択した領域2651では、上側部分2670の伸縮性を選択的に高めるために、第2の層を配置しなくてもよい。このように、フレーム2610を覆う外側靴2650を引っ張りやすくすることができる。例えば、1つまたは複数の領域2651は、細長く設計する、かつ/あるいは例えば外側靴2650のつま先部分、中央甲部分、外側甲部分、および/または内側甲部分で、外側靴2650の長手方向に配列することができる。上述の領域の1つまたは複数の領域2651は、靴を履くそれぞれの人の足の土踏まずの様々なサイズに外側靴2670をさらに適応させることができるようにするので、有用であることもある。これらの領域2651は、他の形状および寸法を有することもでき、例えば、三角形、楕円形、円形、星形などにすることができる。上側部分2670の外側および/または内側の中足側面、外側および/または内側の後足側面、ならびに後部側面は、いかなる領域2651も備えていなくてもよい。これにより、靴2600の踵部分の周りにおける横方向に動くための靴2600の頑丈性を最大限に高めることができる。これらの機能的特徴以外は、外側靴2650の層状構造を使用して、特定の視覚的(optical)設計を有する外側靴2650を提供することもできる。
例えば、領域2651は、第2の層をベース層上に印刷、熱プレス、またはその他の方法で適用するときに、直接作成することができる。ただし、領域2651は、ベース層に適用する前または後に、例えばレーザ切断などによって、連続的な第2の層内に作成することもできる。
上側部分2670に使用される材料は、追加の層および/または要素を備えることもできることに留意されたい。したがって、「ベース層」および「第2の層」という用語は、単に例示のために使用しているものであり、それぞれの文字通りの意味で解釈すべきではない。例えば、追加の層を、ベース層と第2の層の間に設けることができる。さらに、追加の層を、ベース層の、第2の層と対向する側に設けることもできる。追加層は、例えば、印刷(例えば3D印刷)、熱プレス、真空蒸着、またはその他の方法で適用することができる。このような追加の層は、第2の層より上(例えば第2の層の上)に設けることもできるし、あるいは第2の層より下に(例えばベース層の上に直接)設けることもできる。
例えば、例えば視覚的(optical)設計に供することができる印刷層を、追加の層として使用することができる。この印刷層は、例えば3D印刷で作成される3D構造を備えることができる。3D構造は、一般に薄層または伸縮性材料では実現することが困難であるサッカーシューズのボールコントロール性の改善を可能にすることができる。このように、例えば印刷層などの追加の層は、設計上の目的のために使用することができるだけでなく、一般に外側靴の機能性を改善することもできる。印刷層は、ベース層上に適用することができ、第2の層は、ベース層および印刷層の上に適用することができることに留意されたい。一例では、合成伸縮性材料が、3D印刷層が適用されたベース層として使用される。TPU層は、第2の層として使用され、ベース層および3D印刷層の上に適用される。
1つまたは複数の層を構成する上記の材料は、基本的に、外側靴2650の上側部分2670の全体に配置することができる。他の例では、様々な材料を使用する、または様々な材料を、例えばベース層および/または第2の層として使用される上記で説明した材料と組み合わせることができる。これらの様々な材料は、例えば、革、編物材料(例えば、欧州特許出願公開第2649898号明細書、欧州特許出願公開第2792265号明細書、または欧州特許出願公開第2792264号明細書に記載されるように、平編みにすることができ、かつ/またはコーティングを備えることができる、縦編みおよび/または横編みなど)、ならびに/あるいは例えばコーティング付きメッシュ材料などのメッシュ材料を含み得る。特に、編物材料またはメッシュ材料をベース層に使用するときには、第2の層は、真空蒸着で適用することができる。
外側靴2650の内部側には、例えば図25Aから図25Fを参照して詳細に説明したように、滑り止め要素など、さらに別の要素を設けることもできる。さらに、剛化板など、1つまたは複数の剛化要素2667を、外側靴2650の内部側に設けることもできる。図26Eに示すように、剛化要素2667は、例えば、踵領域に配置することができる。こうして、外側靴2650によって与えられる頑丈性を、さらに改善することができる。剛化要素2667は、底部踵側、後部踵側、外側踵側、および/または内側踵側に配置することができる。
他の例では、滑り止め要素を、外側靴2650の内部側に配置することができ、例えば、剛化要素2667に関連して説明したように配置することができる。この滑り止め要素のうちの1つまたは複数は、例えば図25Aから図25Fを参照して説明した滑り止め要素2521、2524、および/または2520bと同様に設けることができる。特に、外側靴2650の内部側の1つまたは複数の滑り止め要素は、例えばフレーム2610が備えることができる滑り止め要素2524、2520bおよび/またはシームテープ2535など、フレーム2610の1つまたは複数の滑り止め要素と相互作用することができる。
外側靴2650の内部側の滑り止め要素は、1つまたは複数の剛化要素2667に加えて設けることもできることに留意されたい。例えば、1つまたは複数の滑り止め要素は、例えば1つまたは複数の剛化要素2667の上など、1つまたは複数の剛化要素2667より上方に配置することができる。
図27は、フレーム2710の別の例を示す底面図である。フレーム2710は、一般に、上記のフレームに関連して説明したのと同様の設計にすることができる。フレーム2710は、例えばフレーム2710のソール部分の下側など、フレーム2710の下側に配置することができる、1つまたは複数の滑り止め要素2721を備える。滑り止め要素2721は、上記の他の滑り止め要素に関連して説明したのと同様に、フレーム2710がその周りに配置された外側靴に対して相対的に動くことを防止するために設けることができる。特に、1つまたは複数の滑り止め要素2721を設けて、フレーム2710の下側の少なくとも大部分を覆うことができる。例えば、2つの滑り止め要素2721を設けることができる。第1の滑り止め要素2721は、フレーム2710の前部部分に設けることができる。第1の滑り止め要素2721は、例えば、足の親指および/または母指球の領域に配置することができる。さらに、第1の滑り止め要素2721は、外側つま先領域に配置することもできる。中央つま先領域には、第1の滑り止め要素2721を設けないままにすることができる。第2の滑り止め要素2721は、フレーム2710の踵領域に配置することができる。例えば、第2の滑り止め要素2721は、外側踵領域、内側踵領域、および/または後部踵領域に配置することができる。この1つまたは複数の滑り止め要素2721の配置は、それらの効果を最大限にすることができるように、使用中のフレーム2710内の予想力分布に従うことができる。フレームの中足領域は、滑り止め要素2721を設けないままにすることができる。この領域では、通常は、予想される力が小さい。フレーム2710は、いくつかの例では、その下側にいかなる突起も備えないこともある。
以下、本発明の理解を促すために、さらなる実施形態について説明する。
1.フレーム(110、910、1210、1710、1810、1910、2010)の周りに脱着可能に配置されてモジュール式靴(100、900、1200、1700、1800、1900、2000)、特に運動靴を形成する、ソックス状外側靴であって、
複数のプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)を備え、
プロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)のうちの少なくとも1つが、ソックス状外側靴(150、950、1250、1750、1850、1950、2050)の外側から延び、
プロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)のうちの少なくとも1つの領域が、モジュール式靴のフレームの下側と脱着可能に緊密に係合するように構成される、ソックス状外側靴。
2.複数のプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)が、複数のスタッドを備える、実施形態1に記載の外側靴。
3.複数のプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)のうちの少なくとも1つが、フレームの下側の突起と緊密に係合する凹部を備える、実施形態1または2に記載の外側靴。
4.可撓性材料、特に布、織物、編物、ポリウレタン、革、ポリアミド12、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、および/または熱可塑性ポリウレタン(TPU)を含む、実施形態1から3のいずれか1つに記載の外側靴。
5.弾性材料を含む、実施形態1から4のいずれか1つに記載の外側靴。
6.複数のプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)が、射出成形によって外側靴上に射出される、実施形態1から5のいずれか1つに記載の外側靴。
7.ボールと接触する摩擦を高めるように適応された少なくとも1つのゾーンを備える、実施形態1から6のいずれか1つに記載の外側靴。
8.つま先領域を備える、実施形態1から7のいずれか1つに記載の外側靴。
9.接地部分(960)および上側部分(970)を備える、実施形態1から8のいずれか1つに記載の外側靴。
10.接地部分(960)が、上側部分(970)には設けられない材料を含む、実施形態9に記載の外側靴。
11.上側部分(970)が、接地部分(960)の材料より弾性的な材料を含む、実施形態9または10に記載の外側靴。
12.接地部分(960)および上側部分(970)が、永続的に互いに接続される、実施形態9から11のいずれか1つに記載の外側靴。
13.フレームであり、そのフレームの周りにソックス状外側靴(150、950、1250、1750、1850、1950、2050)が脱着可能に配置されてモジュール式靴(100、900、1200、1700、1800、1900、2000)、特に運動靴を形成する、フレームであって、
a.上部部分(130、330、1230、1730、1830、1930、2030)と、
b.ソール部分(120、320、1220、1720、1820、1920、2020)とを備え、
c.フレームが、足を取り囲むように構成され、
d.ソール部分が、ソックス状外側靴の少なくとも1つのプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)の領域でソックス状外側靴と脱着可能に緊密に係合するように構成された下側を備える、フレーム。
14.ソール部分(120、320、1220、1720、1820、1920、2020)が、少なくとも1つのプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)の領域で少なくとも1つのプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)と緊密に係合するように構成された少なくとも1つの突起(125、325、1225、1725、1825、1925、2025)を備える、実施形態13に記載のフレーム。
15.ソール部分(120、320、1220、1720、1820、1920、2020)が、少なくとも部分的に滑り防止布を備える、実施形態13または14のいずれか1つに記載のフレーム。
16.足の甲領域および/またはつま先領域がそのフレームによって覆われないように適応される、実施形態13から15のいずれか1つに記載のフレーム。
17.ソール部分(2020)の上側と上部部分(2030)の下側とが、少なくとも1つの領域で脱着可能に緊密に互いに係合するように構成される、実施形態13から16のいずれか1つに記載のフレーム。
18.実施形態1から12のいずれか1つに記載のソックス状外側靴(150、950、1250、1750、1850、1950、2050)と、実施形態13から17のいずれか1つに記載のフレーム(110、910、1210、1710、1810、1910、2010)とを備える、モジュール式靴、特に運動靴であって、
a.外側靴が、フレームの周りに脱着可能に配置され、
b.フレームの下側が、少なくとも1つのプロフィル要素(165、965、1265、1765、1865、1965、2065)の領域でソックス状外側靴と緊密に係合する、モジュール式靴。
19.フレーム(2210、2310)の周りに脱着可能に取り付けられてモジュール式靴(2200、2300)、特に運動靴を形成する、ソックス状外側靴であって、
a.複数の開口(2255、2355)を備え、
b.複数の開口(2255、2355)が、フレームの複数のプロフィル要素(2265、2365b)がそれらの開口を通って延びることができるように適応されて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている、ソックス状外側靴。
20.開口(2255、2355)のうちの少なくとも1つが3次元形状を有し、外側靴が少なくとも1つの開口の領域でフレーム(2210、2310)の少なくとも1つのプロフィル要素(2265、2365b)の周りに配置されたときに、プロフィル要素に横方向から当接する封止領域が形成される、実施形態19に記載の外側靴。
21.少なくとも1つの開口(2255、2355)が、下に向かって先細になるように構成される、実施形態20に記載の外側靴。
22.フレームであり、このフレームの周りにソックス状外側靴(2250、2350)が脱着可能に配置されてモジュール式靴(2200、2300)、特に運動靴を形成する、フレームであって、
a.上部部分(2230、2330)と、ソール部分(2220、2320)とを備え、
b.ソール部分が、複数のプロフィル要素(2265、2365b)を備える下側を備え、
c.複数のプロフィル要素が、外側靴の複数の開口(2255、2355)を通って延びることができるように適応されて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている、フレーム。
23.実施形態19から21のいずれか1つに記載のソックス状外側靴(2250、2350)と、実施形態22に記載のフレーム(2210、2310)とを備える、モジュール式靴、特に運動靴であって、
a.ソックス状外側靴が、フレームの周りに脱着可能に配置され、
b.複数のプロフィル要素(2265、2365b)が、複数の開口(2255、2355)を通って延びて、開口とプロフィル要素との間が封止されるようになっている、モジュール式靴。