JP2017529667A - 絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法 - Google Patents

絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017529667A
JP2017529667A JP2017513147A JP2017513147A JP2017529667A JP 2017529667 A JP2017529667 A JP 2017529667A JP 2017513147 A JP2017513147 A JP 2017513147A JP 2017513147 A JP2017513147 A JP 2017513147A JP 2017529667 A JP2017529667 A JP 2017529667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
insulation mechanism
based insulation
cable
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017513147A
Other languages
English (en)
Inventor
フウバ・ラモーナ
ラールビック・ラーシュ
ルンデゴード・リーヴ・モルビク
Original Assignee
ネクサン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ネクサン filed Critical ネクサン
Publication of JP2017529667A publication Critical patent/JP2017529667A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/06Insulating conductors or cables
    • H01B13/14Insulating conductors or cables by extrusion
    • H01B13/145Pretreatment or after-treatment
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/0016Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for heat treatment
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/0016Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for heat treatment
    • H01B13/002Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for heat treatment for heat extraction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B3/00Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
    • H01B3/18Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
    • H01B3/30Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/17Protection against damage caused by external factors, e.g. sheaths or armouring
    • H01B7/28Protection against damage caused by moisture, corrosion, chemical attack or weather
    • H01B7/282Preventing penetration of fluid, e.g. water or humidity, into conductor or cable
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B9/00Power cables
    • H01B9/02Power cables with screens or conductive layers, e.g. for avoiding large potential gradients
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G1/00Methods or apparatus specially adapted for installing, maintaining, repairing or dismantling electric cables or lines
    • H02G1/14Methods or apparatus specially adapted for installing, maintaining, repairing or dismantling electric cables or lines for joining or terminating cables

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

本発明は、絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法において、配合されたポリマー組成物(12)を備えるポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)を設けることを含む方法であって、上記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内に不均一な分布で存在する全ての物質が浸透可能なカバー(14)によって、そのポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の外側表面が覆われた状態で、上記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)に熱処理処置を施すステップを含み、上記浸透性カバー(14)が120℃以上の融解および/または軟化温度を有し、したがってこの浸透性カバー(14)により上記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内における物質の濃度が均等化され、上記ケーブルが、隣り合う四角形のワイヤ(102)からなる複数の層によって取り囲まれた円形の中心ワイヤ(101)を含んだ多芯導体(10)を備えることを特徴とする方法に関する。

Description

本発明は一般に電力機器に関し、特に高圧電力機器に関する。より詳細には、本発明は、高圧直流絶縁ケーブルまたは高圧直流端末もしくは接続部を提供する方法に関する。
交流送配電ケーブルの絶縁体にポリエチレンまたは架橋ポリエチレン(XLPE)ベースの押出固体絶縁体がほぼ40年間使用されてきた。
したがって、直流ケーブルの絶縁体にこのXLPEを使用する可能性が、長年にわたって調査されてきた。かかる絶縁体を備えるケーブルは、直流送電では回路長に制約がないという点で、マス含浸ケーブルと同じ利点を有する。このケーブルはまた、より高い温度で動作できる可能性も有し、したがって送電負荷を大きくできる可能性をもたらす。
しかしながら、実サイズのケーブルでは、こういった材料の完全な可能性を引き出すことができなかった。その主な理由の1つは、直流電界をかけたときの誘電体における空間電荷の発達および蓄積であると考えられている。このような空間電荷は、ストレスの分布を歪め、上記ポリマーの抵抗率が高いために長期間残留する。絶縁体における空間電荷は、直流電界の力を受けると、コンデンサに類似した分極パターンが形成されるように蓄積する。
空間電荷の蓄積のパターンには、その極性が異なる2つの基本的なタイプが存在する。この空間電荷の蓄積は、絶縁体の幾何学的な寸法および誘電特性を考慮したときに予期されるはずの電界に対して、実際の電界では特定箇所で局所的に増大する。実際の電界で認められる増大は、予期される電界の5倍、さらには10倍になりうる。
したがってケーブル絶縁体の設計電界は、この著しく高い電界を考慮した安全率を含まなければならず、その結果、ケーブルの絶縁体に、より厚みのある、かつ/またはより高価な材料を使用することになる。空間電荷の蓄積の増大はゆっくりした過程であり、したがってこの問題は、ケーブルの極性が同じ極性で長期間動作した後反転したときに顕著になる。この反転の結果、容量性の電界が空間電荷の蓄積の結果生じた電界に重なり合い、電界ストレスの極大点が境界面から絶縁体内に移動する。この状況を改善する試みが、他の特性に重大な影響を及ぼさずに絶縁抵抗を低減させる添加剤を使用することによって行われてきた。
交流ケーブルの絶縁体用の押出樹脂組成物は一般に、ベースのポリマーとして、過酸化物架橋剤やスコーチ防止剤、抗酸化剤または抗酸化剤系などの様々な添加剤で補間されたポリエチレン樹脂を含む。押出絶縁体の場合、典型的には半導体シールドも押出され、半導体シールドは、ベースのポリマーおよび導体または半導体の充填剤に加えて絶縁体と同じタイプの添加剤を基本的に含んだ樹脂組成物を含む。絶縁ケーブルにおける各種押出層は一般に、ポリエチレン樹脂をベースとすることが多い。ポリエチレン樹脂とは一般に、そして本願では、ポリエチレンをベースとする樹脂、またはエチレンモノマーが質量の大部分を構成するエチレンのコポリマーをベースとする樹脂を意味する。
したがって、ポリエチレン樹脂は、エチレンと、エチレンと共重合可能な1つまたは複数のモノマーからなりうる。低密度ポリエチレン(LDPE)が現在、交流ケーブル用の主要な絶縁ベース材料である。かかるケーブルの製造、出荷、敷設および使用時において一般的な状態の影響を受けての劣化および分解に耐えるよう、この押出絶縁体の物理的性質と性能を改善するために、ポリエチレンベースの組成物は典型的には、複数の添加剤を含む。この添加剤には例えば、酸化や放射線などによる分解を打ち消すための抗酸化剤や電子捕捉剤などの安定化添加剤や、処理可能性を高めるためのステアリン酸などの潤滑添加剤、ポリエチレングリコールやシリコンなど、水トリー耐性向上などの電気的ストレスに耐える性能向上のための添加剤、加熱すると遊離基に分解しポリエチレン樹脂の架橋を開始する過酸化物などの架橋剤(場合により架橋密度を増大させる能力を有する不飽和化合物と組み合わせて使用される)、早すぎる架橋を回避するためのスコーチ防止剤などがある。
各種添加剤の数は多く、その可能な組合せは基本的に無限である。1つの添加剤または添加剤の1つの組合せもしくは群を選択する場合、その目的は、1つまたは複数の特性が改善されることにあるが、その他の特性は維持されるか、可能ならやはり改善されるべきである。ただし、実際は、添加剤系の変化において生じうる全ての副次的作用を予想することはほとんど不可能である。他に、求めている改善が、いくつかの軽微な悪影響を受け入れるほかないような尊重すべきものを有する事例もあるが、かかる悪影響を最小限にしようという目的は常に存在する。
XLPE組成物のタイプは、直流電界の下で空間電荷を形成する強い傾向を示すことがよく知られており、したがってその傾向のため、XLPE組成物のタイプは直流ケーブルの絶縁機構で使用できない。ただし、架橋ケーブルの絶縁体を、長く脱ガス処理する、すなわち長期間高温にさらすことで、直流電圧ストレスがかかったときの空間電荷の蓄積の傾向が弱まることもまた知られている。一般的には、この熱処理によって、アセトフェノンやクミルアルコールなどの過酸化物分解生成物が絶縁体から除去され、それによって空間電荷の蓄積が低減されると考えられている。交流ケーブルで押出絶縁体として使用される最も知られた架橋ポリエチレン組成物は、空間電荷が蓄積する傾向を示しており、その傾向のため、直流ケーブルの絶縁機構での使用に適さない。
したがって、電力の直流送配電網/設備における送配電ケーブルとしての使用に適したポリマーベースの押出絶縁機構を有する絶縁直流ケーブルの製造方法を提供することが求められる。この場合、押出絶縁機構を適用/処理する工程は、ケーブル絶縁体の一貫した安定誘電特性と一貫した高絶縁耐力を確保するために、多大な時間を要するケーブルのバッチ処理(例えば熱処理など)を必要としないような形で行われることが好ましい。得られるケーブル絶縁体はさらに、弱い空間電荷蓄積傾向と、高い直流絶縁破壊強度と、高いインパルス強度と、高い絶縁抵抗を示すべきである。このような製造方法の採用は、製造時間および製造コストが低減されうるので、従来技術の方法にまさる技術的かつ経済的な進歩を実現するはずであり、ケーブル絶縁機構を適用/処理する基本的に連続的または少なくとも準連続的な工程の可能性がもたらされる。さらに、この製造方法は、含浸紙ベースの絶縁体を備える従来の直流ケーブルの、信頼性、保守要求の低さおよび耐用年数の長さを、維持または改善するようになっているべきである。
本発明の目的は、上記で指定した(高圧)直流絶縁ケーブルを提供する方法を提供することである。本発明の目的はまた、同様の特性を有する(高圧)直流端末もしくは接続部を提供することである。
上記の目的は、絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法によって達成される。
本発明による方法は、
配合されたポリマー組成物を備えるポリマーベースの絶縁機構を設けることを含み、この方法は、
上記ポリマーベースの絶縁機構内に不均一な分布で存在する全ての物質が浸透可能なカバーによって、そのポリマーベースの絶縁機構の外側表面が覆われた状態で、上記ポリマーベースの絶縁機構に熱処理処置を施すステップを含み、上記浸透性カバーは120℃以上、好ましくは125℃以上の融解および/または軟化温度を有し、したがってこの浸透性カバーにより上記ポリマーベースの絶縁機構内における物質の濃度が均等化され、
上記ケーブルが、隣り合う四角形のワイヤからなる複数の層によって取り囲まれた円形の中心ワイヤを含んだ多芯導体を備えることを特徴とする。
実際、本出願人は意外にも、米国特許第8,398,803号に開示されている不浸透性カバーの使用とは逆に、特定の浸透性カバーを用いても、空間電荷蓄積の弱い傾向が得られうることを発見した。この特定の浸透性カバーを用いると、揮発性副生成物の浸透が鈍化し、ポリマーベースの絶縁機構全体にわたるより均一な分布につながる。この浸透性カバーの使用によって、副生成物の最終的な分布に関して、不浸透層と同じ効果が得られうることが発見された。
上記四角形のワイヤは矩形または準矩形にしうる。例えば、上記四角形のワイヤは、円弧状の下側側面と、円弧状の上側側面と、2つの直線状の横側側面を備えうる。
上記矩形ワイヤ間の間隙は、有利には水密材料で充填される。
上記物質に対する浸透性カバーの浸透率は、好ましくは、上記物質に対するポリマーベースの絶縁機構(典型的には配合されたポリマー組成物)の浸透率よりも小さい。
上記浸透性カバーは以下から選択されたポリマー材料、すなわち、高密度ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンすなわちホモポリマーおよびコポリマー、ポリアセテート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのポリアクリレート、ポリテトラフルオロエチレンやポリ塩化ビニルなどのハロゲン化ポリマー、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド6(ナイロン)などのポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリスルホン、およびポリアリールエーテルケトンのうちから選択されたポリマー材料を含みうるが、これらに限定されない。
上記配合されたポリマー組成物は好ましくは、架橋ポリマー組成物である。
上記配合されたポリマー組成物は典型的には、架橋ポリエチレンである。
上記ポリマーベースの絶縁機構内に不均一な分布で存在する物質は典型的には、架橋に由来する少なくとも1つの残留物または副生成物を含む。
上記ポリマーベースの絶縁機構内に不均一な分布で存在する物質は、少なくとも1つの過酸化物分解生成物を含みうる。
上記ポリマーベースの絶縁機構は、第1の半導体シールドと、上記配合されたポリマー組成物と、第2の半導体シールドを含みうる。
上記浸透性カバーは好ましくは、上記熱処理処置の後に除去される。
上記方法は、絶縁直流ケーブルの製造方法であって、
架橋後に上記ポリマーベースの絶縁機構内に存在する第2の物質を除去するために、そのポリマーベースの絶縁機構の外側表面が好ましくは上記浸透性カバーによって覆われていない状態で上記ケーブルが熱処理を施され得、
上記第2の物質の除去後に、上記ポリマーベースの絶縁機構内における上記物質の濃度を均等化するために、上記カバーによって上記ポリマーベースの押出絶縁機構の外側表面が覆われた状態でそのポリマーベースの絶縁機構に熱処理処置を施す上記ステップが好ましくは実行される方法にしうる。
上記第2の物質は典型的にはメタンである。
上記第2の物質の除去後に、上記ポリマーベースの絶縁機構の外側表面近傍の物質の濃度を高めるために、上記カバーによって上記ポリマーベースの押出絶縁機構の外側表面が好ましくは覆われた状態でそのポリマーベースの絶縁機構に熱処理処置を施す上記ステップが実行される。
上記熱処理処置は50〜120℃の温度、最も好ましくは85〜105℃で実行されうる。
本発明の他の特徴および利点は、本発明の実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明の一実施形態による高圧直流絶縁ケーブルの製造方法のフローチャートである。 図1のフローチャートに従って製造された高圧直流ケーブルの斜視概略図である。 上記高圧直流ケーブルの導体の横断面図である。
次に、図1および2を参照して、本発明の一実施形態による高圧直流絶縁ケーブルの製造方法について説明する。図2は、高圧直流絶縁ケーブルの断面図である。この直流ケーブルは中心から外向きに、多芯撚り導体10と、導体10の外周に配設された第1の押出半導体シールド11と、以下で詳細に説明する押出架橋組成物を含んだポリエチレンベースの押出導体絶縁体12と、導体絶縁体12の外側に配設された第2の押出半導体シールド13と、ポリマーベースの絶縁機構の外側に配置された外側被覆またはシース15を備える。
図3に示されているように、多芯導体10は、断面に、円形の中心ワイヤ101を備え、ワイヤ101は、隣り合う複数の四角形のワイヤ102からなる複数の同心の層に取り囲まれている。隣り合う四角形のワイヤ102の層はいずれも、円環を形成している。準矩形のワイヤ102は、円弧状の下側側面と、円弧状の上側側面と、2つの直線状の横側側面を備えうる。各層内では、隣り合う2つのワイヤ102が、隣接する各ワイヤ102の直線状の横側側面を介して接触している。隣り合う2つの層については、隣り合う2つのワイヤ102が、隣接する各ワイヤ102の円弧状の側面を介して接触している。
この特定の外形を有する導体10によって、効率的でコンパクトな設計が実現する。円形の形状を有するワイヤを備えた導体と比較すると、この特定の外形を有する導体10は、ワイヤ102同士の間の間隙が小さく、したがって水密性に優れる。さらに、間隙充填材の必要量が少なくなる。
この直流ケーブルは、適宜、各種機能層またはその他の機構による様々な方法でさらに補間されうる。この補間は、例えば、外側押出シールド13の外側における金属製のワイヤの形をした補強材や、金属/ポリマーの境界面に導入されるシーリング材または水膨張パウダや、シース15の下における例えば耐食金属ポリエチレンラミネートとテープまたはパウダ等の水膨張材料によってなされる長手方向の水封とによって実現される機構などを用いて行われうる。導体は、撚り線である必要はないが、多芯撚り導体や単線導体、分割導体などの、所望の任意の形状および構成のものにしうる。
この高圧直流絶縁ケーブルの製造方法によると、ステップ21で、導体10の周りに、ポリマーベースの絶縁機構が押出される。ポリマーベースの絶縁機構は、半導体シールド11と、ポリエチレンベースの導体絶縁体12と、第2の半導体シールド13を備える。一代替実施形態では、ポリエチレンベースの導体絶縁体12が、他のポリマーベースの導体絶縁体と入れ替わる。
押出しを実行する1つの例示的な方法について、以下で簡単に説明する。当業者であれば、本発明で使用されうる他の押出し技術が存在することが分かるであろう。
この例示的な方法では、導体が、導体繰出器から、押出装置およびその他の処理/調整デバイスを介して繰り出され、最終的にケーブルコア巻取器に巻き取られる。導体繰出器およびケーブルコア巻取器は、個別の長さに適したリールまたはドラムでもよいが、供給される導体と製造されるケーブルを基本的に連続的に処理するためのデバイスを含む任意の適当なタイプのものにしうる。導体は、第1のホイールを介して、導体予熱器を通過する。ここで、絶縁機構が押出しによって適用される前に、導体が適当な温度に予熱される。この工程は、3層ヘッド押出機が使用される純粋な3層押出に適している。内側半導体層と外側半導体層が2つの別個の押出機を使用して適用され、メインの絶縁体には他の3つ目の押出機が使用される。
この押出し操作後、ステップ22で、有利には、ポリエチレンベースの押出導体絶縁体12が架橋される。このため、絶縁直流ケーブルは、加圧養生/冷却チャンバを通過する。ここで、各状態の制御が、その制御された押出絶縁機構の調整と冷却で達成されうる所望の架橋度およびその他の構造特性を確保するように行われる。典型的には、ポリエチレンベースの押出導体絶縁体12は、複数の添加剤、中でもジクミルパーオキサイドといくつかの添加剤を含む。その後、ケーブルは、引取キャタピラを介して引っ張られ、第2のホイール上を通ってから、その後の処理のために巻き取られる。
上記の手法により、押出絶縁機構を適用/処理するための基本的に連続的なまたは半連続的な工程の可能性がもたらされる。
ただし、この工程の結果、架橋ポリエチレンベースの導体絶縁体12にメタンが生成されうる。ステップ23で、ポリマーベースの押出絶縁機構の外側表面を、メタンが出られるよう覆いのない状態に保ちながら、押出直流ケーブルに熱処理を施すことによって、メタンが除去されうる。
次に、ステップ24で、ポリマーベースの押出絶縁機構の外側表面が、例えばポリテトラフルオロエチレンからなるカバーなど、押出絶縁機構内に不均一な分布で存在する全ての物質が浸透可能なカバー14によって覆われる。
上記物質は、好ましくは、架橋および/または1つまたは複数の添加剤に由来する1つまたは複数の残留物または副生成物を含む。残留生成物は、典型的にはアセトフェノンやクミルアルコールなどの過酸化物分解生成物を含み、添加剤は、典型的には1つまたは複数の抗酸化剤およびスコーチ防止剤を含む。ただし、この他の添加剤も、同等にさらにはそれ以上に重要になりうる。
次に、浸透性カバーで押出直流ケーブルを覆った後、ステップ25で、押出絶縁機構における、特に押出絶縁機構の外側表面近傍の上記物質の濃度を均等化するために、押出直流ケーブルが熱処理処置を施される。具体的には、メタンを除去するための上記第1の熱処理によって、典型的には濃度プロファイルが、放物形から、押出絶縁機構の内側表面から見て単調減少の濃度プロファイルに移行するので、浸透性カバーを用いた第2の熱処理により、押出絶縁機構の外側表面近傍の1つまたは複数の物質の濃度を高める。
この熱処理処置は、特定の適用先と、使用される特定の架橋添加剤とに応じて実行されうる。ただし、現在使用されている一般的な添加剤に典型的に用いられる温度および処理時間が以下に示されている。
熱処理処置は、好ましくは50〜120℃の温度で実行され、より好ましくは85〜105℃の温度で実行される。熱処理が、2段階の脱ガス処置でケーブル全体に実行される場合、ケーブルの変形を防止するために、温度は好ましくはおよそ70℃であり、加熱時間は好ましくは少なくとも2週間である。
最後に、浸透性カバー14が除去され、外側被覆またはシース15が設けられる。
10 多芯撚り導体
11 第1の半導体シールド
12 ポリエチレンベースの導体絶縁体
13 第2の半導体シールド
14 浸透性カバー
15 シース
101 円形の中心ワイヤ
102 四角形のワイヤ

Claims (16)

  1. 絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法において、
    配合されたポリマー組成物(12)を備えるポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)を、多芯導体(10)の周囲に設けることを含む方法であって、
    前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内に存在する全ての物質が浸透可能なカバー(14)によって、そのポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の外側表面が覆われた状態で、前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)を有する前記導体(10)に熱処理処置を施すステップにおいて、前記熱処理の温度および期間が、前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内における前記物質の濃度を均等化するように定義されるステップと、
    前記浸透性カバー(14)を除去し、前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の前記外側表面上に、外側被覆のシースを設けるステップをさらに含み、
    前記多芯導体(10)が、隣り合う四角形のワイヤ(102)からなる複数の層によって取り囲まれた円形の中心ワイヤ(101)を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記四角形のワイヤ(102)が、円弧状の下側側面と、円弧状の上側側面と、2つの直線状の横側側面を備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記矩形ワイヤ(102)間の間隙が、水密材料で充填されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記浸透性カバー(14)が、120℃以上の融解および/または軟化温度を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記物質に対する前記浸透性カバー(14)の浸透率が、前記物質に対する前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の浸透率よりも小さいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記浸透性カバー(14)が、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリスチレン、ポリアクリレート、ハロゲン化ポリマー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリスルホン、およびポリアリールエーテルケトンから選択されたポリマー材料を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記配合されたポリマー組成物(12)が、架橋ポリマー組成物であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記配合されたポリマー組成物(12)が、架橋ポリエチレンであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内に不均一な分布で存在する物質が、架橋に由来する少なくとも1つの残留物または副生成物を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内に不均一な分布で存在する物質が、少なくとも1つの過酸化物分解生成物を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)が、第1の半導体シールド(11)と、前記配合されたポリマー組成物(12)と、第2の半導体シールド(13)を備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記浸透性カバー(14)が、前記熱処理処置後に除去されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記方法が、絶縁直流ケーブルの製造方法であり、
    架橋後に前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内に存在する第2の物質を除去するために、そのポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の外側表面が前記浸透性カバー(14)によって覆われていない状態で前記ケーブルが熱処理を施され、
    前記第2の物質の除去後に、前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)内における前記物質の濃度を均等化するために、前記カバー(14)によって前記ポリマーベースの押出絶縁機構(11、12、13)の外側表面が覆われた状態でそのポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)に熱処理処置を施す前記ステップが実行されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記第2の物質がメタンであることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第2の物質の除去後に、前記ポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)の外側表面近傍の上記物質の濃度を高めるために、前記カバー(14)によって前記ポリマーベースの押出絶縁機構(11、12、13)の外側表面が覆われた状態でそのポリマーベースの絶縁機構(11、12、13)に熱処理処置を施す前記ステップが実行されることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記熱処理処置が、50〜120℃の温度で実行されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
JP2017513147A 2014-09-08 2015-09-08 絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法 Pending JP2017529667A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14306378.2 2014-09-08
EP14306378.2A EP2993670B1 (en) 2014-09-08 2014-09-08 Method for providing an insulated electric dc cable or dc termination or joint
PCT/EP2015/070478 WO2016038024A1 (en) 2014-09-08 2015-09-08 Method for providing an insulated electric dc cable or dc termination or joint

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017529667A true JP2017529667A (ja) 2017-10-05

Family

ID=51625976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017513147A Pending JP2017529667A (ja) 2014-09-08 2015-09-08 絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10304594B2 (ja)
EP (1) EP2993670B1 (ja)
JP (1) JP2017529667A (ja)
KR (1) KR20170053695A (ja)
WO (1) WO2016038024A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019074470A1 (en) 2017-10-09 2019-04-18 Keysight Technologies, Inc. MANUFACTURE OF HYBRID COAXIAL CABLE

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0465031A (ja) * 1990-07-04 1992-03-02 Hitachi Cable Ltd 直流ケーブル
JP2011515791A (ja) * 2008-02-20 2011-05-19 アーベーベー・リサーチ・リミテッド 絶縁された高電圧直流ケーブルまたは高電圧直流終端部または接続部を設けるための方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020039654A1 (en) * 1997-12-22 2002-04-04 Bill Gustafsson Electric DC-cable with an insulation system
JP4079240B2 (ja) 1999-01-22 2008-04-23 矢崎総業株式会社 水密撚線電線およびその製造方法
JP5128092B2 (ja) 2006-08-09 2013-01-23 矢崎エナジーシステム株式会社 マーキング電線・ケーブル
CN101944406A (zh) 2010-09-26 2011-01-12 杭州电缆有限公司 架空绝缘电缆
KR101824309B1 (ko) * 2013-01-31 2018-01-31 엔케이티 에이치브이 케이블스 게엠베하 절연된 전기 고전압 dc 터미네이션 또는 조인트의 제조 방법

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0465031A (ja) * 1990-07-04 1992-03-02 Hitachi Cable Ltd 直流ケーブル
JP2011515791A (ja) * 2008-02-20 2011-05-19 アーベーベー・リサーチ・リミテッド 絶縁された高電圧直流ケーブルまたは高電圧直流終端部または接続部を設けるための方法

Also Published As

Publication number Publication date
US10304594B2 (en) 2019-05-28
WO2016038024A1 (en) 2016-03-17
EP2993670A1 (en) 2016-03-09
US20170263354A1 (en) 2017-09-14
EP2993670B1 (en) 2019-05-01
KR20170053695A (ko) 2017-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2093774B1 (en) Method for providing an insulated electric high voltage dc cable or a high voltage dc termination or joint
EP2983176A1 (en) Method for preparing a crosslinked cable
KR20180019722A (ko) 전기 파워 케이블 및 이 전기 파워 케이블의 제조 방법
US20130000945A1 (en) Electrical cable for high voltage direct current transmission, and insulating composition
CN108699304B (zh) 包含具有改进极性的介电液体的聚合物组合物
US20200051713A1 (en) Power cable
JP6060281B2 (ja) 絶縁高電圧dc終端部またはジョイントの製造における方法
JP2001522525A (ja) 絶縁電力ケーブル
JP2017529667A (ja) 絶縁直流ケーブルまたは直流端末もしくは接続部を提供する方法
EP2945167B1 (en) Method for providing an insulated electric DC cable or DC termination or joint
EP2950313B1 (en) Method for providing an insulated electric cable or termination or joint
KR20220008344A (ko) 워터 차단 능력을 갖는 hvdc 전력 케이블
CN103943177A (zh) 制造导线的方法、导线预制品和导线
RU206947U1 (ru) Кабель силовой с полипропиленовой изоляцией
WO2016131478A1 (en) Electric power cable and process for the production of electric power cable
US11037699B2 (en) Power cable
AU2001289650B2 (en) Electrical cable for high voltage direct current transmission, and insulating composition
JP3867937B2 (ja) コード状ヒータ
CN113474407A (zh) 电气绝缘组合物及电力缆线
WO2014167961A1 (ja) 架橋pvc被覆電線の製造方法
JP2015064993A (ja) セパレータ不要電線
AU2001289650A1 (en) Electrical cable for high voltage direct current transmission, and insulating composition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200519