JP2017529076A - 種子処理の方法およびその結果として得られる生産物 - Google Patents

種子処理の方法およびその結果として得られる生産物 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明は、後の植物パフォーマンスを向上させるためにUV−B照射で播種用種子を処理する方法に関する。本発明は同様に、UV−B照射による播種用種子の処理から結果として得られる、後の植物または収穫可能な作物材料に関する。【選択図】 図1

Description

本発明は種子処理の方法およびその結果として得られる生産物に関する。
主として人が消費するための収穫物の収量および品質を改良し、かつ安全で持続可能な態様でそれを行う方法を見出そうとする、重要な社会的および商業的動機が存在する。もちろん、我々の農業の歴史の大部分にわたりそれを行うことの、長年感じられた必要性および動機づけが存在していた。しかし、過去2世紀にわてり、人口の急増のために、それはより一層逼迫するようになり、作物生産に利用可能な耕作に適している土地で、できるだけ効率化する必要性が存在している。これを状況に照らすと、国際連合は、世界の人口が、1800年ごろには10億人、1960年において30億人、2011年において70億人であったと推測するとともに、2050年までに90億人を超えるまでに増加する予測している。
過去数十年間にわたり植物遺伝学および生物学の科学的理解が実質的に深まることによって、実質的な研究は、学術的および商業的な観点から、収穫物の品質および収量を向上させる方法に焦点を当てるようになった。主な焦点は、干ばつ、高可視光線ストレス、昆虫・害虫の被害、および細菌性病原体による伝染病などを含む、無生物および生物によるストレスに対する耐性を向上させる新しい方法を開発することである。一般に容認される理論によれば、種子及び/又は結果として得られた植物が適切な防御を確保するならば、全面的に植物の機能が向上し、それによる結果として、収穫物の収量及び/又は品質の増大がもたらされるはずである。しかしながら実際には、不運にもしばしば起こることであるが、1つの有益な特性(例えばストレス耐性)が獲得された場合に、それが他の特性(例えば収穫物収量や品質)を犠牲にする場合がある。
多くのアプローチおよび開発を下記に列挙する。
農薬(例えば殺虫剤、防黴剤および殺菌剤)は、害虫及び/又は疾病から種子や植物を保護するための一般に用いられている薬剤である。それらは典型的には、害虫や疾病に対する毒性を通じて作用し、理論上、宿主側の種子や植物を傷つけることを目的としていない。しかしながら、標的でない昆虫、菌類または細菌に対し毒性を有する殺虫剤に関しては、明確な問題点がある。したがって、それらの使用は全面的に生態系を破壊する可能性があり、その多くは、一般的な植物生命に対しては、共生的に有益である。農薬の有効性は、害虫/疾病側の抵抗力の増強によって、経時的に低減することもある。さらに消費者は、ヒトへの潜在的な悪影響を理由として、農薬の使用に対する寛容性が低下してきている。
遺伝子修飾もまた、特に植物ゲノム中に害虫耐性に関連する遺伝子を遺伝子組み換えにより挿入することにより、植物の遺伝子型および獲得した表現型の特性を向上させるために使用されている。いくつかの研究および商品が将来性を示す一方で、多くの未知数がまだ存在するとともに、公衆からの抵抗不可能な不信感がある。品種改良は遺伝学的修飾の形態であり、これは、後の繁殖目的のための有益な植物特性を同定し選択するために、何世紀にもわたり使用されてきたものである。これが一般に良い結果を生み、概略的に言って、公衆がこれを操作の許容可能な形態であると考えたとしても、それは、有益な結果を見るのに必要な持続時間や他の表現型の特性の喪失などを含む、その失敗をもたらす可能性もある。
過去数十年間の植物生化学および遺伝学についてのより深い理解により、研究者は、主として植物にシグナル伝達分子を誘発させるまたは提供することによって、植物事態の防御機構を増幅させることに方向転換した。シグナル伝達分子を誘発または提供することにより、次いでこれは、植物中の自然なカスケード反応を引き起こす結果をもたらし、望ましい特性に導く。これの良い例はジャスモン酸であり、それは収穫物中の害虫抵抗力を誘発するための外部葉面散布または根溶液として使用された。しかしながら、化合物の高コストにより、これ商業ベースにのっていない。
さらにそれで、化学物質の添加は時に、他の生化学的経路に有害となるか、または負の表現型を引き起こす可能性があり、ヒトに与えられる医薬品とほとんど同じような方法により、常に負の副作用がもたらされる。ジャスモン酸と同じ例を使用すると、収穫物に損傷を与えることが分かった。さらなる欠点は、いくつかのシグナル伝達分子は属または種に特異的であり、それ故、ある植物において特性が時に向上することが有ったとしても、他の植物には適用可能ではない場合があるということである。さらに、種子または植物に添加された化学物質に関する公衆の否定的な認識が、今までどおり存在する場合もある。
植物の機能および収穫物の後の収量/質を向上させるために、別の研究は、種子または植物に対する物理学的な処理に焦点を当てている。ここでの目的は、上に概説した多くの理由のために、化学物質または殺虫剤から離れることである。
米国特許第8,001,722号に概説されるように、種子の物理学的処理は、湯、熱風、UV−C、X線、ガンマ線および電子線放射の適用を含んでいる。しかし、これらは単に、植物病原菌および昆虫から種子を消毒するために主として使用され、種子や植物の組織的なストレス耐性および全体的な植物パフォーマンスを経時的に向上させるためのものではなかった。
UV−C放射(米国特許8,001,722号の焦点)をさらに詳しく述べると、特許は、慣例通りに、UV−C放射が、様々な果物および野菜の収穫後の腐敗に対する抵抗力、つまり熟成の遅延化を誘発すること、および植物における全身獲得抵抗性(SAR)の経路による病虫害抵抗力が増強されることが示されたことについて議論している。しかし、害虫抵抗力がある程度向上させることができたとしても、別の研究報告では、UV−Cが植物パフォーマンスの低下(発芽や出穂の減少、および種子産量の低下)をもたらすことが発見されている。
その後、米国特許8,001,722号における議論は、請求項に記載されるような明白な発明へ変更されている。それは、UV−C処理が化学的農薬(Maxim XL, Apron XL and Trilex)と組み合わされたときに、収穫される種子の収量を増加させるために使用される、播種用種子のUV−C処理のための能力である。しかしながら、これは、殺虫剤を使用する主要な問題を解決しない。さらに、この特許の結果を評価するにあたり、UV−C放射のみが植物収量上の有益な効果を実質的に示さないことは、実施例3から明らかである。実際、試験された3種類のうちの2つにおいて、種子に対するUV−Cの照射により、収量に関する全体的に否定的な効果がもたらされた。これは、UV−C処理が、破壊的であり、典型的な殺菌剤つまりDNAを損傷する刺激物であると一貫して認知されており、収量及び/又は品質の向上を導くことはない、という一般的通念に合致している。
本発明は、前記問題点に対処するか、少なくとも公衆に有用な選択肢を提供することを目的とする。
全ての参考文献は、任意の特許またはこの明細書に引用された特許出願も含め、参照によって本明細書に組み込まれる。任意の参考文献が先行技術を構成するということを容認するものではない。参考文献の議論では著者が主張することについて述べ、出願人は、引用文献の正確性および妥当性に対し反論する権利を保有する。多くの先行技術の刊行物が本明細書で引用されるとしても、これらの文献のうちのどれかが、ニュージーランドまたは他の国において、本技術分野における共通の一般的知識の一部を形成していることを、この参考文献によって承認するものでないことは、明確に理解されるであろう。
文脈により明確に別の意味が要求されない限り、精細説明および請求項の全体にわたって、「含む(Comprise)」「から成る(Consist)」および同様の語句は、排他的または徹底的な意味に対するものとして、すなわち「含むが、限定ではない」という意味において、包括的な意味で解釈されるべきである。
本発明のさらなる様相および利点は、例示としてのみの方法で与えられる、後続の記述から明白になるであろう。
本発明の1つの様相によれば、結果として植物パフォーマンスを向上させるための播種用種子を処理する方法が提供され、該方法は、a)UV−B照射によって播種用種子を処理する工程、によって特徴づけられる。
本発明の他の様相によれば、植物パフォーマンスを向上させるための播種用種子を処理する方法が提供され、該方法は、
a)種子、得られた植物、及び/又は、得られた収穫可能な作物材料が、未処理種子と比較して、フラボノイドのレベルが増加するように種子を処理する工程工程;または
b)種子、得られた植物、及び/又は、得られた収穫可能な作物材料が、遺伝子転写レベルまたはタンパク質発現レベルを増加させ、それらにおけるフラボノイド濃度の増大をもたらすように種子を処理する工程、によって特徴づけられる。
本発明の他の様相によれば、種子、結果として得られた植物、及び/又は、結果として得られた収穫可能な作物材料において、植物パフォーマンスを向上させる方法が提供され、該方法は、
a)フラボノイドのレベルの増加を選択する工程;
b)それらにおけるフラボノイド濃度の増大と関連づけられる、遺伝子転写レベルまたはタンパク質発現レベルの増大を選択する工程、によって特徴づけられる。
本発明のさらなる様相によれば、a)UV−B照射で処理された播種用種子であるという点で特徴づけられる、播種用種子が提供される。
本発明のさらなる様相によれば、UV−B照射で処理された少なくとも1つの播種用種子であるという点で特徴づけられた、少なくとも1つの播種用種子に由来する植物または収穫可能な作物材料が提供される。
本発明のさらなる様相によれば、下記の1つ以上を備える播種用種子であるという点で特徴づけられる播種用種子が提供される:
a)通常状態または非誘発状態と比較した、フラボノイドのレベルの増大;
b)通常状態または非誘発状態と比較した、UV−B仲介遺伝子および/またはタンパク質の産生レベルの増大;及び/又は
c)通常状態または非誘発状態と比較した、それらにおけるフラボノイド濃度の増大と関連づけられる、遺伝子転写レベルまたはタンパク質発現レベルの増大。
本発明のさらなる様相によれば、下記の1つ以上を備える植物または収穫可能な作物材料であるという点で特徴づけられる植物または収穫可能な作物材料が提供される:
a)通常状態または非誘発状態と比較した、フラボノイドのレベルの増大;
b)通常状態または非誘発状態と比較した、UV−B介在による遺伝子および/またはタンパク質生産物のレベルの増大;及び/又は
c)それらにおけるフラボノイド濃度の増大と関連づけられる、遺伝子転写レベルまたはタンパク質発現レベルの増大。
さらに下にさらに詳しく述べるように、出願人は、未処理サンプルと比較して、UV−B照射で処理された種子が、植物パフォーマンス(すなわち、以下で議論するようなフラボノイド濃度の増大)とリンクする、実質的に向上した生物学的結果を提供するとともに、予備的試験において、30日後の収穫可能な作物材料の収量の向上も示した。
以下に概説する理由により、本発明に基づくUV−B照射の処理後、非常に多くの種子タイプおよび植物にわたり、これらの結果が観察されることが予測される。
本発明は、植物の耐性およびパフォーマンスを向上させるための殺虫剤および化学添加物の必要性を排除する。それは同様に、種子のUV−C処理に関し例証したような大きなハードルを克服するのを支援し得るものである。UV−C処理により、ある程度まではおそらく害虫抵抗力が増大するにもかかわらず、作物収量が実際には減少することが示される(文献および出願人自身の試験(図示せず)の両方が、UV−C処理によって、植物に対する不可逆的な損傷をもたらすことを示している)(Vallad and Goodman 2004, Crop Sci; Heil et al., 2001, Journal of Ecology)。
<定義および好適な実施形態>
この明細書の全体を通じ、播種用種子との用語は、後の使用(典型的にはヒトおよび動長させるために植栽するのに先立つ、及び/又は、そのための使用が意図される、任意の物の消費用であるが、それのみではない)のための植物生命または作物の任意の形態を成胚芽的植物の意味として解釈されるべきである。
米国特許8,001,722号に記載されるように、実質的に、世界的に現在知られている現存する約35,000タイプのうちの任意のタイプの種子が、本発明に従って使用することができる。さらなる議論にもとづくとともに、また裏付けとなる科学文献を参照するで、これまでに観察された予備的結果は、種子のUV−B処理が、実質的に任意の植物種にわたり、植物パフォーマンスを向上させるために使用され得ることを強く支持していると想定することは正しい。
好ましくは、播種用種子は、レタス、豆、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、胡椒、かぼちゃ、ほうれん草、トウナス、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、アブラナ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、サトウダイコン、小麦、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
本明細書の全体を通じ、植物パフォーマンスとの用語は、次のものを向上させることを意味するものとして解釈されるべきである:
a)種子及び/又は得られる植物及び/又は収穫前または収穫後の得られる作物に対する、1以上の環境ストレスに対するストレス耐性;及び/又は
b)収穫可能な作物材料の収量の向上;及び/又は
c)収穫可能な作物材料の品質の向上。
好ましくは、ストレス耐性の向上は、耐乾性、塩分ストレス耐性、移植ショック耐性、長期耐久性、高可視光線ストレス耐性、昆虫害ストレス耐性、菌またはバクテリアのストレス耐性、及び/又は、他の疾病関連ストレス耐性から成る群から選択される。長期耐久性との用語は、植物が作物成育中に1以上のストレスに耐えて、収穫時に植物の望ましい収量及び/又は品質を可能にする能力を意味するものとして解釈されるべきである。長期耐久性を向上させる方法は、以前に出願された2014年3月14日付けニュージーランド特許出願(NZ 622482)の主題であり、その内容は参照により本出願に組み入れられる。
例えば、収量の向上は、播種用種子がUV−Bで処理されなかった場合の収穫可能な作物材料と比較した、レタス葉、大豆、トマト果実のような収穫可能な作物材料の重量によって測定されてもよい。代替的に、収量の向上は、新シュートの新鮮重または植物全乾燥重量によって測定されてもよい。さらなる実施形態において、収量の向上は、本処理方法から得られた種子の向上した発芽であってもよい。よりさらなる実施形態において、収量の向上は、得られた植物の水使用効率の向上であってもよい。
例えば品質向上は、(典型的には昆虫からの内部または表面における)作物上の汚点の欠如、消費期限の向上、打ち傷または他の収穫後の取り扱いに対する抵抗力の向上、変形または不規則な形/サイズの欠如、味、サイズ、形状、色合い、表面質感の向上などのうちの任意の1つまたは組み合わせに関する量的か質的な評価として評価されてもよい。
本発明の利点は、予備的試験において、ストレス耐性および植物収量の両方が観察されたことである(しばしば、UV−C処理で見られるように、収量を犠牲にして回復力を獲得する場合、これらの特性は反比例の関係で作用し得る)。
本明細書の全体を通じ、紫外線(UV)照射との用語は、波長が可視光線より短くX線よりは長く、10nmから400nmの範囲内(3eVから124eVに対応する)である波長を有する電磁波の放射を意味するものとして解釈されるべきである。UV放射線スペクトルは、ヒトの目には見えないと考えられ、したがって、約400nmから700nmのスペクトルの可視光線とは区別される。
本明細書の全体を通じ、UV−B放射線との用語は、詳しくは320nmから280nmの波長帯域(本明細書ではUV−B範囲として記載される)内の放射線を意味するものとして解釈されるべきである。これは、UV−C波長帯域(280−100nm)およびUV−A波長帯域(400−320nm)から識別可能である。同様にこれは、UV−B放射線を提供するが、同様に他のUV放射線も含んでいる自然光からも識別可能であるべきである。
好ましくは、UV−B放射線は、LED光源によって照射される。
好ましくは、UV−B放射線は、320−280nm間のUV−B波長帯域で照射される。
出願人によって行われた試験は、このUV−B波長帯域における波長のピークでの異なる処理が、有益な植物パフォーマンスの結果を提供することを示した。
より好ましくは、UV−B放射線は約286nm(±5nm)のUV−B波長帯域において照射される。
出願人によって行われた試験は、約286nmで照射されたUV−B放射線は、多くの有益な植物パフォーマンスの結果を示すことを示した。
代替的に、実施例15において例示するように、播種用種子を約317nmで処理した時、肯定的な結果がさらに観察された。
LED光源は、光源のピーク放射波長が、例えば286nmで照射するように構成されることが認識されるべきである。本発明を実行するための装置の使用は、以前に同一の出願によって2014年2月10日付けで出願された第621039号のニュージーランド特許出願に従って実施することが可能であり、その全内容は参照によって本出願に組み入れられる。
試験において、UV−B照射は約40分間照射された。
これが好結果を生むことが示された一方で、出願人は、UV−B照射の時間の長さを、適用方式、特に異なる種子水和プロトコルに従って、変更(減少/増加)することを念頭に置いている。
この処理は、単一または複数時点での処理であり得る。例えば、出願人は、最初の水和に続けて、約24時間、種子にUV−B照射するテストを行い、これは良好に作用した。しかしながら、照射の特定時点によって、本発明を限定すべきでないことが認識されるべきである。
好ましくは、UV−B照射は、種子の発芽促進プロセスに続けて、及び/又は、その間において照射される。
例えば、種子発芽促進プロセスは、種子水和プロセスを管理するのを補助するPEG8000のような、浸透圧調節物質を用いた処理を含んでもよい。
好ましくは、UV−B照射は、最初の水和プロセスに続いて照射される。異なるレベルの水和は処理レジメン中に微調整されてもよい。
好ましい処理レジメンの両方(浸透圧調節物質及び/又は水和による種子の発芽促進)が、良好に作用することが予備的試験において示された。しかしながら、レジメンは、本発明の範囲から逸脱することなく、実質的に変更し得ることは認識されるべきである。
同様に、UV−B処理が異なる時点または持続時間で開始されてもよいことは認識されるべきである。例えば、UV−B処理は、種子水和、発芽の前、及び/又は、最初の発芽中(例えば種子発芽のための湿気の適用後)、及び/又は、コーティーング/種子発芽促進処理の間に適用されてもよい。
好ましくは、播種用種子に対するUV−B処理方法は、0.01−368kJmの範囲内の照射量で、3.19x10−5Wcm−2−1から1.42x10−4Wcm−2−1の範囲の放射照度を利用することを含む。DNA損傷および生理学的損傷の生成におけるUV−C波長の非常に強い生物学的効果に対し、非常に大量のUV−B投射が比較によって適用し得ることに注意すべきである。投射量は、水和プロトコルのような処理プロトコルに関連して、変化させてもよい。
好ましくは、播種用種子に対するUV−B処理方法は、0.1−12kJmの範囲での投射を含む。
他の実施例において、UV−B処理は、後の種播きに使用される植物からの種子の収穫に先立って、植物に適用される。成長中の植物に対する効果的な投射量は、生理学的な相違に基づき、収穫された種子に対する投射量とは異なってもよいことが認識されるべきである。
好ましくは、本方法は、UV−B照射といずれかの可視光線との共同照射を含む。
より好ましくは、可視光線は青色及び/又は赤色の光である。
特に出願人は、可視光線(例えば、青色または赤色の光)が、作物収量などの植物パフォーマンスの1以上の様相を向上させ得ると考える。予備的結果は、種子の可視光線処理により、収量のわずかな増加を示し、したがって、これとUV−B処理とを組み合わせた場合(著しい結果が認められた場合)に、追加的または潜在的な相乗効果が観察される可能性があることが想定され得る。
他の実施形態において、本方法は、播種用種子に対するUV−A処理とUV−B照射との共同照射を含む。
決して必須ではないが、UV−Aを用いるこの共同処理は、収穫可能な作物材料(例えば色素生成)の質を向上させるうえで有用でありうる。
さらに他の実施例において、UV−B処理は、植物からの種子収穫に先立って、植物/作物能力に対向するものとしてその後の植物育種を適用するために、植物に適用される。
これらの2つの実施形態は、UV−B処理が、種子に対し有効にまだ適用されているが、一方で植物にまだ関連していることを例示する。そのような実施形態や、他の実施形態は、本発明の範囲内にまだ存在していると考えられるべきである。
本明細書の全体を通じ、収穫可能な作物材料との用語は、その後の目的のため、あるいはヒトまたは動物の消費のために使用されるために収穫され得る植物からの任意の材料を意味するものとして解釈されるべきである。作物材料は、収穫された種子であってもよく、これは、食物として消費されるか、あるいはその代わりに、その後の栽培や育種目的のために使用されてもよい。収穫される材料は、果物、野菜、木、潅木、草、薬草などであってもよい。同様に、それは、上記の作物材料のうちのいずれか1つの抽出物または構成物であってもよいことも認識されるべきである。本発明は、実際に収穫される材料に限定する必要はなく、その代わりに、収穫を伴わずに、単に植物パフォーマンスを構築するために使用されてもよい。このことの好適な例は、森林再生であり、耕作されることが全く意図されるものではなかった。
好ましくは、収穫可能な作物材料は、レタス、豆、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、胡椒、かぼちゃ、ほうれん草、トウナス、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、アブラナ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、サトウダイコン、小麦、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
出願人は、これらの作物材料(もちろん種子としても)は、恐らく、本発明が適用されうる、最も商業的に重要な作物であると考えている。
さらに明細書中の他のところでも記載するように、UV−B特異性の遺伝子シグナル伝達を調節するシステムは、これら植物間(および他のもの)に渡り、緊密に保持されることが知られており、したがって、種子のUV−B照射処理が、これらの異なる商業的に重要な作物材料に対し、同じ有益な効果をもたらし得るということの、好適な支持がある。
<二次代謝および遺伝学>
最初に、種子におけるUV−Bの光形態形成的な応答に関する知見は現在のところ存在しないことが認識されるべきである。種子は、成長中の植物に対し、完全に異なる発育性の実体である。さらにそれ故、UV−B光受容体が種子内でUV−Bに応答して機能しているかどうかさえ、および、任意のUV関連の種子処理によって誘発される応答が苗木内に存在するかどうかについても、知られていない。
明細書の全体を通じ、フラボノイドという用語は、2つのフェニル環および複素環式のリング(C6−C3−C6)から成る、15炭素骨格の一般的な構造を有する植物二次代謝物のクラスとして解釈されるべきである。
好ましくは、本発明に基づくUV−B処理は、播種用種子、植物または収穫可能な作物材料中における、少なくとも1つのフラボノイドの増加した濃度をもたらす。
フラボノイドは、植物において広く発見され、色素形成を含む種々の機能を有する。さらに、それらは、化学的なメッセンジャー、生理学的レギュレーターおよび細胞周期抑制剤としても作用する。フラボノイドの複合の性質、および植物中の生化学プロセスへのそれらの関与に関する重要な研究がある。
異なる刺激が、種々様々な異なるフラボノイドを含む種々様々な二次代謝物を調節することができる。植物において、UV−B光(およびその中の特定波長)が、特定タイプのフラボノイド、関係する二次代謝物、および正のパフォーマンスと関連する、明確な反応を起こすことの証拠が存在する(Wargent et al.,2014.Plant Cell and Environment)。本特許出願で提供された新しいデータに基づけば、出願人は、それが、観察された増大した植物パフォーマンスに対し少なくとも部分的に反応し得る、種子および植物材料中で測定された、同種の増加したフラボノイドのうちの一部または全部でもあり得ると仮定している。
好ましくは、濃度が増加されるフラボノイドは、ケルセチン、シアニジン、ケンフェロール、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
これらのフラボノイドタイプは、植物におけるUV−B刺激後の上方制御であることが知られている。再び、どの文献も、種子のUV−B処理が、種子、または得られた苗木、植物、または収穫可能な作物材料中におけるそれらまたは同様のフラボノイドの上方制御を同じように引き起こすという事実とはリンクを形成していないことが強調される。
理論に束縛されることなく、出願人は、種子中のUV−B照射処理が、得られた種子、苗木、及び/又は植物中のあるレベルでのポジティブ・フィードバック・ループを実際にもたらすものであり、そのような植物パフォーマンスが、最初の種子処理から長期間、相乗的に向上させることを意図している。
上に示すように、フラボノイドは、種々様々な植物における様々な無生物的および生物的なストレス(例えば乾燥ストレス、高可視光線ストレス、虫害および真菌感染症)に対する高められた植物回復力、向上した植物パフォーマンス、および、増大した作物収量および品質の指標またはマーカーである。本明細書でリスト化された好適なフラボノイドは、植物(種子ではない)におけるUV−B処理に対する応答において観察されたものである。
理論に束縛されることなく、出願人は、これらの特定タイプのフラボノイドのうちの一部または全部が、UV−B種子処理後に観察される増大した植物パフォーマンスを直接的に導くことが可能であると考える。
さらに、出願人は、フラボノイドの増加は、種々様々の方法で、植物が前進的な成長および発達を行うように、植物に保護を提供し得ると考える(Rozema et al.,1997. Trends in Ecology & Evolution)。
好ましくは、本発明に基づくUV−B処理は、フラボノイド産生と関係する少なくとも遺伝子転写及び/又はタンパク質発現のレベルの増加を引き起こす。
好ましくは、UV−B処理は、下記を導く:
a)UV RESISTANCE LOCUS 8(UVR8)活性の増大、例えばUVR8タンパク質モノマー化、
b)カルコン合成酵素(chs)の遺伝子発現の増大、
c)constitutively photomorphogenic 1(cop1)の遺伝子発現の増大、及び/又は
d)伸長hypocotyl 5(hy5)の遺伝子発現の増大。
これらの優先度は、本発明に到達する以前に出願人によって概括的に理解された、植物遺伝学(種子ではない)について利用可能な文献に基づく。しかしながら、植物に関する利用可能な膨大なデータがあるにもかかわらず、産業上、誰も、同種または類似のカスケードが標的とされたUV−B処理の結果として種子に発生し得ること、および、そのようなシステムが、ストレス耐性の向上だけでなく作物収量または品質の向上も達成するために、有益に操作され得ることを示唆も仮定もしなかったことが認識されるべきである。
uv resistance locus 8(uvr8)が、植物内でのUV−B光シグナル伝達におけるキー遺伝子であり、植物の形態および機能に関連する多数の遺伝子のUV−B仲介発現に対する応答であることが知られている(Favory et al., 2009. Embo Journal)。したがって、UVR8活性は、有益な応答の鍵と考えられる。
植物において、研究によれば、UVR8によって引き起こされる最初のシグナル伝達カスケードが、[ホモダイマー基底状態からの]UVR8タンパク質のモノマー化、E3ユビキチン・リガーゼconstitutively photomorphogenic 1(cop1)タンパク質[COP1]との後のヘテロ二量化、および、引き続きの、bZIP転写調節因子伸長hypocotyl 5(hy5)との相互作用に関与することが示される(Rizzini et al., 2011. Science)。このシグナル伝達複合体は、植物におけるUV−B光形態形成の活性化の少なくとも1つのマーカーと観察される。したがって、観察された結果(すなわちUV−B処理種子(ただしUV−A及び/又は赤/青処理の種子を除く)における上昇したフラボノイド濃度およびその後の植物パフォーマンス)に基づき、出願人は現在、同じシグナル伝達カスケードが、種子及び/又はを結果として得られる植物/収穫可能な作物材料のいずれかにおける原因となり得ることを示唆する。出願人が知る限り、特定方法での種子応答において、UVR8が積極的役割を果たしていることを報告する先行技術は存在しない。
さらに、植物(再度、種子ではない)において、研究によれば、葉におけるUV−B光によって調節される少なくとも1つの遺伝子が、カルコン合成酵素(chs)であることが示される。chsは、フラボノイドを含む、植物の二次代謝物の大きな群の生合成経路におけるキーとなる関与工程をコード化する(Jenkins, 2009. Annual Review of Plant Biology)。
UV−Bの特定のシグナル伝達を調節するシステムは、広く植物分類群にわたり発見されることが知られている。uvr8座の保持は、被子植物、苔および緑藻類において観察される(Rizzini et al.,2011.Science;Wu et al.,2011.Journal of Chemical Information and Modeling)。したがって、本明細書に記載するように、UV−B光形態形成の操作は、すべての作物植物種において達成され得ることが予測される。
したがって、理論に束縛されるものではなく、出願人は、UV−Bによる種子処理後、少なくともuvr8(または関連する経路)により開始される明確なシグナル伝達経路が存在し、それが、その後、あるフラボノイドおよび他の二次代謝物の発現を導き、それが本発明から観察される向上した植物パフォーマンスにリンクされ得ることを予想する。
いくつかの予備的試験が、出願人によって、どの遺伝子、及び/又は、どのフラボノイドが、UV−B処理の結果としての上方制御であり得るか、および、どれが向上した植物パフォーマンスの主たるとして原因であり得るか、を評価するために実施された。出願人によって実行された試験(実施例13を参照)は、UVR8座および増大したuvr8活性が、UV−B処理の結果としての向上した植物パフォーマンスに寄与していることを示した。
要約すると、出願人は、播種用種子(収穫可能な播種用種子を含む)のUV−B処理による植物パフォーマンスを向上させる方法を同定したことが認識されるべきである。ここで、種子のUV−B処理が植物パフォーマンスの向上を導くことが、遺伝子シグナル伝達経路および増大したフラボノイド濃度(および、そのようなものの下流側効果)による可能性が最も高いとのその後の理解によれば、それは、同じ結果が、これらフラボノイドマーカー及び/又は遺伝子発現プロファイルと関連付けられる、種子及び/又は植物中の同種のシグナル伝達経路を同様に起動させる、非UV−B処理(例えば、特定遺伝子または遺伝子の組み合わせを上方制御するための遺伝学的育種または遺伝学的修飾)によって、潜在的に達成される(または選択される)ことを、出願人に示唆している。
<本発明が含む1以上の利点の要約>
本発明は、ストレス耐性および植物収量の両方に関する、植物パフォーマンスを増大させる(しばしば、これらの特性は、反比例の関係で機能する可能性がある。UV−C処理で観察されるように、回復力は、収量を犠牲にして達成される。)
結果は、処理後にテストした種子および結果として得られた植物材料中の両方における、フラボノイドの増加した発現レベルを示す(広大な植物分類群を横切って保持されている様々なストレス耐性経路と関連する)。したがって、この方法が、明白に共通する作用様式を通じて、すべての収穫植物種に対して機能すると予測されることを意味する。
結果は、種子処理後の植物生産性における顕著な増加を示す。
UV−B特異性効果に起因すると考えられるフラボノイド(及び/又は他の二次代謝物)マーカーは、UV−B仲介性発現、別の種子処理方法のさらなる可能性への開放、品種改良及び/又は遺伝子操作ン対する要因であると知られている、特定の遺伝子と密接にリンクしている。
本発明(および観察された結果)は、付加的な殺虫剤または化学処理のいずれにも依存しない。
本発明(および観察された結果)は、植物に不可逆的損傷をもたらすことが知られているUV−C放射線の使用に依存しない。
UVB放射線は日光で自然的に供給されるものであり、したがって種子処理は、広く消費者が同意するレベルを有する。
処理の特定の投与量および時間は、特定の種子タイプまたは栽培者の目的に合わせて適応され得る。
種子処理は、より正確な処理を提供し、植物苗木処理において起こり得るi誤投与の可能性を減少させる点において、特に有益であり得る。
種子の処理は、たとえば条植え作物のように、野外の作物をUV処理するための技術的アプローチが現在存在していないような、広範囲の作物が処理されることを可能にする。
今までのところ、実質的な副作用は観察されていない。
UVB処理は、比較的コスト効率が良く、標準LED光源を使用して達成することが可能である。
本発明のさらなる様相は、実施例のみを提供する後述の詳細説明から、および添付の図面を参照することにより、明白になる。
UV−B処理後の種子中のフラボノイドレベルの分析。 UV−B種子処理から20日後のエズミナ(Ezmina)レタス中のフラボノイドのレベルの分析。 UV−B処理後の植物生産性の分析(新シュートの新鮮重の測定)。
<実施例1:UV−B処理後の種子におけるフラボノイドレベルの分析>
この例において、種子をUV−B処理に晒し、次いで、種子自体におけるUV−Bを吸収する2次代謝産物の分析のために凍結させた。
様々なLegacy(Egmont Seeds, New Zealand)の種子を、水に浸した濾紙の上に広げた。その後、40分間、LED(発光ダイオード)アレイを使用して、286nmでの狭帯域UV−B照射量ピークに種子を晒した。対照として、種子を40分間、青色LEDと赤色LEDから成る可視光照射量のみに晒した。種子が最初に水を吸収した後、異なる時点で種子を光照射量に晒した(0時間、24時間)。UV−B吸収化合物の分析のために種子を液体窒素の中で凍結させると、処理中、及び48時間の試験の終わりまで、種子を16℃に維持した。UV−B吸収化合物(推定的なフラボノイド)の分析を、酸化メタノール中の種子の均質化、遠心分離、及び300nmでの分光光度計による上清の吸光度の測定により行った。
結果を図1に示す。推定的なフラボノイド(300nmで検出される)の増加が、両方のサンプル(UV−B及び可視光)の処理の24時間後に見られることを確認できる。しかし、フラボノイドのレベルは実質的に、同じ24時間の時点で、可視光で処理したサンプルと比較して、UV−Bで処理したサンプルにおいて増大する。この増加は、前述で議論されたようなUV−B特異的フラボノイド生成によるものと考えられる。更なる試験がこのことを明らかにすることが望まれる。
<実施例2:UV−B種子の処理後20日でのEzminaレタス植物の葉におけるフラボノイドレベルの分析>
この例において、作られている葉のポリフェノールの評価の前に、種子をUV−B処理に晒し、次いで発芽させ、土壌に移して、特定の年齢まで成長させた。
様々なEzmina(Enza Zaden, Netherlands)のレタス種子を、水に浸した濾紙の上に広げた。その後、40分間、LED(発光ダイオード)アレイを使用して、286nmでの狭帯域UV−B照射量ピークに植物を晒した。1つの対照として、種子を40分間、青色LEDと赤色LEDからなる可視光照射量のみに晒した。種子が最初に水を吸収した後、異なる時点で種子を光照射量に晒した(0時間、24時間)。対照の第2の形態は、アルミニウム箔で包まれ、且つ任意の光に晒されなかった種子から成る。
その後、発芽種子を土壌に移し、苗を繁殖させた後に、植物を10日間、外部の周囲条件において維持した。この期間の後、葉のフラボノイドレベルの非侵襲的測定を、Dualex Scientificのポリフェノールメーター(Force−A, Paris)により行った。
結果を、種子の処理後20日でのフラボノイドレベルを測定する表2に示す。UV−B処理したサンプルは、24時間及び0時間で処理された場合に、20日での可視光のサンプルと比較して、20日で著しく高いフラボノイドレベルを示した。興味深いことに、24時間で可視光により処理されたサンプルにおける20日でのフラボノイドレベルは実際に、ゼロ時点で処理された場合のレベルと比較すると、より低かった。この研究は、種子の中で見られるUV−Bにより誘発されるフラボノイド濃縮と、結果として生じる植物材料との関係を示す。
<実施例3:UV−B処理後の(新鮮なシュートの新鮮重により測定された)植物産生性の分析>
この例において、種子の処理後の植物収量の指標として、作られている植物の新鮮なシュートの新鮮重の評価の前に、種子をUV−B処理に晒し、次いで発芽させ、土壌に移して、特定の年齢まで成長させた。
様々なLegacy(Egmont Seeds, New Zealand)の種子を、水に浸した濾紙の上に広げた。その後、40分間、LED(発光ダイオード)アレイを使用して、286nmでの狭帯域UV−B照射量ピークに種子を晒した。対照として、種子を40分間、青色LEDと赤色LEDから成る可視光照射量のみに晒した。種子が最初に水を吸収した後、異なる時点で種子を光照射量に晒した(0時間、24時間)。処理後、種子を土壌に移し、30日間成長させた。その後、植物の新鮮なシュートの新鮮重(即ち、地上バイオマス上)を、植物収量の指標として評価した。
結果を図3に示す。UV−Bで処理したサンプルにおいて観察されものとして、植物における平均新鮮重は、対照植物と比較して17%増大する。非常にわずかな(marginal)増大を、対照植物と比較して、可視光で処理された植物において観察することができる。この結果は、増大した植物のパフォーマンス、及び特に収穫収量の利点を示す。この利点は、種子及び結果として生じる植物の両方に見られる、フラボノイド濃度の増大との潜在的な関連性を埋め(bridged)、前述で議論されたように、特定の型のフラボノイドがこの効果に起因し得ることが予測される。これを確認するために更なる試験を行う。
<実施例4:ケール(アブラナ属の飼料作物)における葉のフラボノイドの分析>
この例において、ケールの苗を播種の前にUV−Bで処理し、種子から成長させた苗の別のセットはUV−Bで処理されなかった。
PEG8000溶液(−1.25mPA)に浸すことによりケール(Brassica oleracea var. Regal)の種子を最初に刺激し、16℃で暗所の中に保管した。20時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される3.19×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。継続的な処理の28時間後(合計48時間の刺激期間)、種子を取り除き、16℃で72時間風乾させた。その後、種子をPEG8000(−1.25mPA、400ml)に蒔いて成長させ、乾燥ストレスを誘発させた。継続的な乾燥ストレスの3週間後、Dualex Scientific+クロロフィル及びポリフェノールメーター(Force−A, Orsay, France)を使用して、葉のフラボノイド濃度を判定した。
結果を以下の表1に示す。播種の前にUVで処理されなかった種子から成長させた苗と比較して、種子が播種の前にUVで処理されたケールの苗における葉のフラボノイドは、12%増加した。
Figure 2017529076
このことは、UV−Bでの種子の処理後に結果として生ずる植物が、未処理の種子と比較してフラボノイドのレベルを増大させたことを支持している。
<実施例5:乾燥ストレスの分析>
この例において、乾燥ストレスを、種子発芽の時点からケール植物に加えた。種子の1つの群をUV−Bで処理し、別の群をUV−Bで処理しなかった。
ケール(Brassica oleracea var. Regal)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。4時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される1.42×10−4W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の30時間後、種子を16℃で72時間風乾させた。
その後、種子を発芽中に乾燥ストレスに晒した。UVで刺激した種子及び対照の種子を、水、又はPEG8000の2つの濃度(−1mPA「乾燥」、−1.5mPA「かなりの乾燥」)の1つの何れかにおいて発芽させた。72時間後、苗の重さと幼根の長さを定量化した。
結果を以下の表2に示す。乾燥ストレス後、UV−Bで処理した種子からケールの苗が出芽し、より多くのバイオマスが蓄積され、播種の前にUVで処理しなかった種子から蒔かれた苗と比較して、播種の72時間後に、より長い幼根の長さを表示した。
Figure 2017529076
この試験は、UV−Bによる種子の処理が、乾燥又は塩分のストレスなどの、成長環境において遭遇される、収量を制限するストレスに対する保護をもたらすことを、支持している。
<実施例6:苗の大きさ、葉のクロロフィルレベル、及び窒素指数の分析>
この例において、ケール種子をUV−B処理に晒し、次いで、苗の大きさ、葉のクロロフィルレベル、及び相対的な窒素指数を全て、成長中の植物において評価し、それらの全ては優れた植物のパフォーマンスの主要な指標である。
ケール(Brassica oleracea var. Regal)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。4時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV−LEDソースにより供給される1.01×10−4W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の6時間後、種子を16℃で72時間風乾させ、その後で蒔いた。10日齢にて、植物を子葉の大きさについて評価し、21日齢にて、Dualex Scientific+メーター(Force−A, Orsay, France)を使用して判定された相対的な葉のクロロフィル指数及び窒素指数について植物を評価した。
結果を以下の表3に示す。播種の前にUV−Bで処理されなかった種子から成長させた苗と比較して、種子が播種の前にUV−Bで処理されたケールの苗の成長及び植物パフォーマンスが、明らかに増大した。
Figure 2017529076
<実施例7:苗の重量の分析>
実施例6の後、UV−Bで処理された種子のケールの苗の重量を測定し、未処理のケールの苗と比較した。
種子を処理し、上記実施例6について記載される方法の通りに植物を完全に成長させた。8週齢にて、植物を採取し、葉の面積と新鮮重を定量化した。
表4に示されるように、UV−Bで処理した種子から成長されたケ―ル植物は、UV−Bで処理していない種子から成長された苗と比較して、植物重量が5%増加したことを示した。更に、母集団内の新鮮重の可変性は、UVで処理した結果生じる植物における標準誤差(S.E.)値の減少により実証されるように、UVによる種子の処理を行った植物において36%減少した。このことは更に、UV−B照射による播種用の種子の処理により、後の植物パフォーマンスが向上されたことを支持している。
Figure 2017529076
<実施例8:第1の完全に拡がった葉の大きさの分析>
この例において、UV−Bで処理したサンプル及び未処理のサンプルにおけるレタスの苗における、第4の完全に拡がった葉の面積を評価した。稚苗における本葉の成長のコンパクション(compaction)は、成長環境における将来のストレスに対する耐久力の優れた指標となり得る。
レタス(Lactuca sativa var. Legacy)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。6時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される3.19×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の1時間後、3時間後、6時間後(それぞれ種子の処理「1」、「2」、及び「3」;表5)、種子を取り除き、16℃で72時間風乾して、その後で蒔いた。33日齢にて、第4の完全に拡がった葉の面積を評価した。
結果を表5に示す。播種の前にUVで処理されなかった種子から成長させた苗と比較して、種子が播種の前にUVで処理されたレタスの苗における、第4の完全に拡がった葉の大きさが、平均で最大31%減少したことを観察した。
Figure 2017529076
この初期の成長のコンパクションは、植えられたレタスの苗及び他の作物の成長環境において遭遇される将来のストレスに対する耐久性の誘発を支持している。
<実施例9:トウモロコシ植物の乾燥重量の分析>
この例において、UV−B照射によりトウモロコシ種子を処理し、結果として生じる植物の様々なパフォーマンスパラメータを、播種の前に種子をUV−Bで処理しなかった植物と比較した。
トウモロコシ(Zea mays var. NZ yellow F1 Hybrid)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。16時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される3.19×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の9時間後、種子を16℃で72時間風乾させ、その後で蒔いた。苗を4週齢にて採取し、新鮮なシュートと根の新鮮量及び乾燥量を定量化した。葉のクロロフィル、フラボノイド、及び窒素指数に関する指標を、Dualex Scientific+クロロフィル及びポリフェノールメーター(Force−A, Orsay, France)を使用して評価した。
結果を表6に示す。播種の前にUV−Bで処理されなかった種子から成長させた苗と比較して、種子が播種の前にUV−Bで処理されたトウモロコシ植物の全体的な植物乾燥重量が増大したことを確認した。また、葉のフラボノイドレベル及び葉の窒素指数の増加も観察した。
Figure 2017529076
このことは更に、UV−B照射による播種用種子の処理により、後の植物パフォーマンスが向上されたことを支持している。
<実施例10:レタス植物の乾燥耐性及び水利用の効率>
実施例5に見られるものと同様の研究において、播種の前に種子をUV−Bで処理した後、11日間、レタス植物に課せられた乾燥ストレスに対する生理的耐性が増大したかどうかを評価した。
レタス(Lactuca sativa var. Legacy)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。4時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される1.42×10−4W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の10時間後、種子を16℃で72時間風乾させ、その後で蒔いた。4週間後、各々250mlの鉢植え用の土(potting mix)を含有する個々の植栽セル(planting cells)に、苗を移し、鉢植え用の土の最大の透水性は130mlであった。UVで処理した苗の半分と、対照の苗の半分について、鉢植え用の土の各セルの含水量を130mlに維持した。残りの植物を乾燥ストレスに晒して、40mlで鉢植え用の土の各セルの含水量を維持することにより達成した。乾燥ストレスの11日後後、Delta−Tポロメーター(Delta−T Devices, Cambridge, UK)を使用して気孔抵抗を評価し、葉のクロロフィル、フラボノイド、及び窒素含有量に関する指標を、Dualex Scientific+メーター(Force−A, Orsay, France)を使用して計算した。
結果を表7に示す。[気孔抵抗の増加により示された]乾燥ストレスに対する生理的耐性の増大が、播種の前にUV−Bで処理された種子から生じるレタス植物において実際に観察された。気孔抵抗の増加も十分に水をやった植物において観察され、このことは、乾燥ストレスの存在にかかわらず、UVで処理した種子から生じた植物が水使用効率(WUE)の増加を示す可能性を示している。
Figure 2017529076
これは更に、UV−Bによる種子の処理が、乾燥又は塩分のストレスなどの、成長環境において遭遇される、収量を制限するストレスに対する保護をもたらすことを、支持している。これらのデータはまた、UV−Bによる種子の処理が、UVで処理した種子から生える植物における水使用効率の能力の増加をもたらし得ることを、支持している。
<実施例11:ケール及びレタス植物に対する塩分ストレス>
別の試験において、ケール植物(UV−Bで処理され及び処理されていない両方の種子由来)を塩分ストレスに晒した。
レタス(Lactuca sativa var. Legacy)及びケ―ル(Brassica oleracea var. Regal)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。4時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される1.42×10−4W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。レタス及びケールそれぞれについて8時間及び72時間後、処理を止め、種子を16℃で72時間風乾して、その後で蒔いた。4週間後、苗を250mlの鉢植え用の土に移し、その最大容水量は130mlであった。その後、UVで刺激した苗の半分と、対照の苗の半分を、塩分ストレス(150mMのNaCl;7日ごとに100mlを投与;3日ごとに水を補給する)に晒し、残りの苗にHOを給水させた。塩分ストレスの25日後、植物を採取し、新鮮なシュートの重量を評価した。
結果を表8に示す。播種の前にUV−Bで処理されなかった種子から成長した植物と比較して、播種の前にUV−Bで種子が処理されたケ―ル及びレタス植物の両方において、塩分ストレス(植物の新鮮重において塩分により誘発された減少に関して)に対する感度が13%減少したことが、確認できる。
Figure 2017529076
これは更に、UV−Bによる種子の処理が、乾燥又は塩分のストレスなどの、成長環境において遭遇される、収量を制限するストレスに対する保護をもたらすことを、示している。
<実施例12:レタスの葉をベースとする色素により測定された作物の品質の分析>
作物の品質(例えば、色、味、保管期間)を評価するために、レタスの赤色の栽培品種における葉をベースとする色素を、播種の前の種子のUV−B処理の後に評価した。アントシアニンなどのそのような赤色色素の増加は、作物の品質、味、及び保管期間の増加に関連する(Zhang et al. [2013] Anthocyanins Double the Shelf Life of Tomatoes by Delaying Overripening and Reducing Susceptibility to Gray Mold. Current Biology. 23(12): 1094−1100)。
レタス(Lactuca sativa var. Red Oak)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。3時間後、種子を500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光に晒し、それら種子の50%は、UV−LEDソースにより供給される1.42×10−4W cm−2−1のUV−B光を更に受け、光の透過率は286nmでピークに達した。最初の浸潤プロセスの12時間後、種子を水から取り出し、UV−Bで処理した。種子を16℃で72時間風乾させ、その後で蒔いた。35日後、アントシアニンの指標[赤色の葉の色素]を、Dualex Scientific+クロロフィル及びポリフェノールメーター(Force−A, Orsay, France)を使用して、苗において評価した。その後、植物の乾燥重量の単位(g)ごとのアントシアニンを表わすために、苗を恒量になるまで乾燥させた。
結果を以下の表9に示す。播種前にUVで処理されなかった種子から成長した植物と比較して、レタスの赤色栽培品種における葉をベースとする色素の増加を、播種の前にUV−Bで処理した種子から観察した。
Figure 2017529076
これらのデータは、UVによる種子の処理が、処理された種子から成長した植物における、色、味、保存期間等の作物の品質特性を増大させることが出来ることを、支持している。
<実施例13:UVR8 UV−B光受容体の役割の分析>
根本的な遺伝子応答を評価するために、機能UVR8座[UV−B光受容体タンパク質]を欠く種子の遺伝子型から生えた苗を研究した。両方の遺伝子型の種子を、UV−Bによる種子の処理に晒し、UV−Bで処理されなかった種子と比較した。
2つの遺伝子型である‘野生型’(Landsberg erecta又はLer)とUVR8ヌル突然変異体[‘uvr8’]を含むArabidopsis thaliana の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。12時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される6.57×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の4時間後、種子を16℃で72時間風乾させ、その後で蒔いた。成長の32日後、葉のフラボノイドをMeOH:HO:HCl(70:29:1)において抽出し、分光光度法により測定した。新鮮なシュートの重さを測り、粉砕し(ground)、遠心分離により浄化し、合計の葉のフラボノイドをAbs300nm g FW−1と推測した。
結果を表10に示す。これらuvr8突然変異体の苗[‘uvr8 KO’]が、成長する植物における葉のフラボノイド発現の強力な誘発を欠いたことを見出し、そこではuvr8の種子が播種の前にUV−Bで処理されていた。一方で、葉のフラボノイド発現における著しい増加[即ち、対照と比較して29%の増加]を、標準の機能UVR8[‘WT’又は野生型の遺伝子型]を持つ種子遺伝子型を備えた種子のUV−Bによる処理後に、苗において観察した。
Figure 2017529076
このことは、UV−Bによる種子の処理に関する作用の提案された様式が、UVR8座及びUVR8活性に依存することを支持している。
<実施例14:処理された種子における種子の発芽の増大>
この例において、トウモロコシの種子を、UV−Bで処理し、又はUV−Bで処理せず、種子の発芽を後に評価した。
トウモロコシ(Zea mays var. NZ yellow F1 Hybrid)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。20時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、UV LEDソースにより供給される3.19×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は286nmでピークに達した。処理の8時間後、24時間後、32時間後(それぞれ種子の処理「1」、「2」、及び「3」;表11)、種子を16℃で72時間風乾して、その後で蒔いて、後に発芽の成功を評価した。
結果を表11に示す。播種の前にUV−Bで処理されなかった種子と比較して、発芽のために湿潤前にUV−Bで種子が処理された場合に、種子の発芽が向上したことを、確認できる。
Figure 2017529076
このことは、種子の発芽能力を向上するための、種子のUV−B処理の使用を支持する。
<実施例15:乾燥ストレスの下の苗の発芽を向上するための別のUV−Bピーク波長の使用>
実施例5に見られるものと同様の研究において、播種の前に種子をUV−Bで処理した後、種子の発芽中に課せられた乾燥ストレスに対する生理的耐性が増大したかどうかを評価した。この例において、異なるピーク波長をUV−B周波帯内で使用した。
ケール(Brassica oleracea var. Regal)の種子を水に浸し、16℃で暗所の中に保管した。4時間後、500μmol m−2−1の連続的な赤色/青色の光で種子を照射した。これらの種子の50%を、前述のような赤色/青色の光でのみ処理し、残りの50%を、UV LEDソースにより供給される1.64×10−5W cm−2−1 UV−B光で更に処理し、光の透過率は317nmでピークに達した。処理の30時間後、種子を16℃で72時間風乾させた。
その後、種子を発芽中に乾燥ストレスに晒した。UVで刺激した種子及び対照の種子を、水、又はPEG8000の2つの濃度(−1、−1.5mPA)の1つの何れかにおいて発芽させた。72時間後、苗の重重と幼根の長さを定量化した。
結果を以下の表12に示す。乾燥ストレス後、UV−Bで処理した種子からケールの苗が出芽し、より多くのバイオマスが蓄積され、播種の前にUVで処理しなかった種子から蒔かれた苗と比較して、播種の72時間後に、より長い幼根の長さを表示した。
Figure 2017529076
この例は、UVによる種子の処理が、乾燥又は塩分のストレス等の、成長環境において遭遇する、収量を制限するストレスに対する保護をもたらすこと、及び、本発明の利点が、UV−B周波体内の異なる波長での処理を用いることで達成され得ることを、支持している。
上記及び下記で引用された全ての特許出願、特許、及び刊行物の全体的な開示は、もしあれば、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書における任意の先行技術に対する言及は、先行技術が世界中のあらゆる国における研究の分野における共通の一般知識の一部を形成するということを認めたり、又はそれを示唆しているものとして、捉えられるべきではない。
本発明はまた、本出願の明細書に言及されるか、又はその中で示される部分、要素、又は特徴の2以上の任意の又は全ての組み合わせにおいて、個々に又は総体的に、前記部分、要素、及び特徴に存在すると、広い意味で言える場合がある。
前述の説明の言及が、整数、又はその既知の同等物を持つ構成要素に対して行われると、そのような整数は、あたかも個々に明記されるかのように本明細書に組み込まれている。
本明細書に記載される本発明の好ましい実施形態に対する、様々な変更及び改良が、当業者にとっては明らかであることに注意されたい。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、且つ本発明の付随する利点を減少させることなく、このような変更及び改良が行われる。それ故、そのような変更及び改良が本発明の中に含まれることが意図されている。
本発明の態様はほんの一例として記載されてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、改良及び追加が本発明に対して行われ得ることを、認識されたい。

Claims (31)

  1. 播種用種子を処理する方法であって、
    該方法は、後の植物パフォーマンスを向上させるためのものであり、UV−B照射により播種用種子を処理する工程を含むことを特徴とする、種子を処理する方法。
  2. 向上した植物パフォーマンスは、
    a)種子、及び/又は結果として得られる植物、及び/又は収穫前または収穫後に結果として得られる作物に対する1以上の環境ストレスに対するストレス耐性
    b)収穫可能な作物材料の収量の向上;および
    c)収穫可能な作物材料の品質の向上、
    から成る群から選択される、請求項1に記載の方法:
  3. 播種用種子は、レタス、豆、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、胡椒、かぼちゃ、ほうれん草、トウナス、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、アブラナ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、サトウダイコン、小麦、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. UV−B照射は、320−280nmの間のUV−B波長帯域で照射される、請求項1−3のいずれか1つに記載の方法。
  5. UV−B照射は、291−281nmの間のUV−B波長帯域で照射される、請求項1−4のいずれか1つに記載の方法。
  6. UV−B照射は、およそ286nmのUV−B波長帯域で照射される、請求項1−5のいずれか1つに記載の方法。
  7. UV−B照射は、およそ317nmのUV−B波長帯域で照射される、請求項1−5のいずれか1つに記載の方法。
  8. UV−Bは、最初の種子刺激プロセスの間に照射される、請求項1−7のいずれか1つに記載の方法。
  9. UV−Bは、最初の水和プロセス後に照射される、請求項1−8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 播種用種子を処理する方法は、0.01−368kJmの範囲の照射量を含む、請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 前記方法は、UV−B照射と可視光線との共同照射を含む、請求項1−10のいずれか1つに記載の方法。
  12. 前記可視光線は、赤色及び/又は青色の光である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記方法は、播種用種子、植物または収穫可能な作物材料における、少なくとも1つのフラボノイド濃度の増大を引き起こす、請求項1−12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 濃度が増大されるフラボノイドは、ケルセチン、シアニジン、ケンフェロールおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記方法は、少なくとも遺伝子転写、タンパク質発現、及び/又は、フラボノイド産生に関連づけられたタンパク質活性のレベルの増大を引き起こす、請求項1−14のいずれか1つに記載の方法。
  16. 前記方法は、種子、または播種後、苗または植物または収穫可能な作物材料における、
    d)UV RESISTANCE LOCUS 8(UVR8)の活性の増大、
    e)カルコン合成酵素(chs)の遺伝子発現の増大、
    f)constitutively photomorphogenic 1(cop1)の遺伝子発現の増大、及び/又は
    g)伸長hypocotyl 5(hy5)の遺伝子発現の増大、
    を導く、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項1−16のいずれか1つに記載する方法に従って処理された播種用種子であることを特徴とする、播種用種子。
  18. 請求項17に記載の播種用種子に由来する植物または収穫可能な作物材料。
  19. 収穫可能な作物材料は、下記特徴:
    a)通常状態または非誘発状態と比較した、フラボノイドのレベルの増大;
    b)通常状態または非誘発状態と比較した、UV−B仲介遺伝子及び/又はタンパク質生産物のレベルの増大;及び/又は
    c)それらにおけるフラボノイド濃度の増大と関連づけられる、遺伝子転写レベル、タンパク質発現レベルまたはタンパク質活性レベルの増大、
    のうちの1以上を備えることを特徴とする、請求項18に記載の植物または収穫可能な作物材料。
  20. 濃度が増大したフラボノイドは、ケルセチン、シアニジン、ケンフェロールおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載の植物または収穫可能な作物材料。
  21. UV−B仲介遺伝子、またはタンパク質生産物のレベルの増大は、
    a)UV RESISTANCE LOCUS 8(UVR8)のタンパク質活性の増大、
    b)カルコン合成酵素(chs)の遺伝子発現の増大、
    c)constitutively photomorphogenic 1(cop1)の遺伝子発現の増大、及び/又は
    d)伸長hypocotyl 5(hy5)の遺伝子発現の増大。
    から成る群から選択される、請求項19に記載の植物または収穫可能な作物材料。
  22. 植物または収穫可能な作物材料は、レタス、豆、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、カリフラワー、キュウリ、メロン、玉ねぎ、エンドウ、胡椒、かぼちゃ、ほうれん草、トウナス、スイートコーン、トマト、スイカ、アルファルファ、アブラナ、トウモロコシ、綿、モロコシ、大豆、サトウダイコン、小麦、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項18に記載の植物または収穫可能な作物材料。
  23. 播種用種子を選択する方法であって、該播種用種子は、下記特徴:
    a)通常状態または非誘発状態と比較して増大した、フラボノイドのレベル;
    b)通常状態または非誘発状態と比較して増大した、UV−B仲介遺伝子及び/又はタンパク質生産量/活性のレベル;及び/又は
    c)通常状態または非誘発状態と比較した、それらにおけるフラボノイド濃度の増大と関連付けられる、遺伝子転写レベル、タンパク質発現レベル、またはタンパク質活動レベルの増大、
    のうちの1つ以上を有するものとして選択されることを特徴とする方法。
  24. 増大した濃度を有するフラボノイドは、ケルセチン、シアニジン、ケンフェロールおよびこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項23に記載の播種用種子を選択する方法。
  25. UV−B仲介遺伝子またはタンパク質生産物のレベルの増大は、
    a)UV RESISTANCE LOCUS 8(UVR8)のタンパク質活性の増大、
    b)カルコン合成酵素(chs)の遺伝子発現の増大、
    c)constitutively photomorphogenic 1(cop1)の遺伝子発現の増大、及び/又は
    d)伸長hypocotyl 5(hy5)の遺伝子発現の増大。
    から成る群から選択される、請求項23に記載の播種用種子を選択する方法:
  26. 後の植物パフォーマンスを向上させるために播種用種子を処理する方法であって、
    下記の工程:
    a)種子、結果として得られた植物、及び/又は、結果として得られた収穫可能な作物材料が、未処置種子と比較して、フラボノイドのレベルを増大させるように種子を処理する工程
    または
    b)種子、結果として得られる植物、及び/又は、結果として得られる収穫可能な作物材料が、遺伝子転写レベル、タンパク質発現レベルまたはタンパク質活性の増大を示し、結果として、それらにおけるフラボノイド濃度の増大をもたらすように種子を処理する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  27. 本明細書の詳細説明と本明細書の最良の態様部分とを参照して記載されるような、種子を処理する方法。
  28. 本明細書の詳細説明と本明細書の最良の態様部分とを参照して記載されるような、播種用種子。
  29. 本明細書の詳細説明と本明細書の最良の態様部分とを参照して記載されるような、植物または収穫可能な収穫物材料。
  30. 本明細書の詳細説明と本明細書の最良の態様部分とを参照して記載されるような、後の植物パフォーマンスを向上させるために播種用種子を処理する方法。
  31. 本明細書の詳細説明と本明細書の最良の態様部分とを参照して記載されるような、植物パフォーマンスを向上させる方法。
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