JP2017527593A - 親水性薬物の標的化された送達 - Google Patents

親水性薬物の標的化された送達 Download PDF

Info

Publication number
JP2017527593A
JP2017527593A JP2017514562A JP2017514562A JP2017527593A JP 2017527593 A JP2017527593 A JP 2017527593A JP 2017514562 A JP2017514562 A JP 2017514562A JP 2017514562 A JP2017514562 A JP 2017514562A JP 2017527593 A JP2017527593 A JP 2017527593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
sulfonate
sulfate
amphiphilic
aqueous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017514562A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6951971B2 (ja
JP2017527593A5 (ja
Inventor
ロコト、イゴール
Original Assignee
ダブル ボンド ファーマシューティカルズ アクチボラグ
ダブル ボンド ファーマシューティカルズ アクチボラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダブル ボンド ファーマシューティカルズ アクチボラグ, ダブル ボンド ファーマシューティカルズ アクチボラグ filed Critical ダブル ボンド ファーマシューティカルズ アクチボラグ
Publication of JP2017527593A publication Critical patent/JP2017527593A/ja
Publication of JP2017527593A5 publication Critical patent/JP2017527593A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6951971B2 publication Critical patent/JP6951971B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/48Preparations in capsules, e.g. of gelatin, of chocolate
    • A61K9/50Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals
    • A61K9/51Nanocapsules; Nanoparticles
    • A61K9/5107Excipients; Inactive ingredients
    • A61K9/5123Organic compounds, e.g. fats, sugars
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/13Amines
    • A61K31/135Amines having aromatic rings, e.g. ketamine, nortriptyline
    • A61K31/136Amines having aromatic rings, e.g. ketamine, nortriptyline having the amino group directly attached to the aromatic ring, e.g. benzeneamine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/47Quinolines; Isoquinolines
    • A61K31/4738Quinolines; Isoquinolines ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems
    • A61K31/4745Quinolines; Isoquinolines ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems condensed with ring systems having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. phenantrolines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/55Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having seven-membered rings, e.g. azelastine, pentylenetetrazole
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7028Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages
    • A61K31/7034Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages attached to a carbocyclic compound, e.g. phloridzin
    • A61K31/704Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages attached to a carbocyclic compound, e.g. phloridzin attached to a condensed carbocyclic ring system, e.g. sennosides, thiocolchicosides, escin, daunorubicin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

100μmのサイズまでの粒子の水性コロイドまたは水性懸濁液の形態の医薬組成物は、水または0.1重量%未満の水性体液での溶解度を有する親水性癌薬物の両親媒性スルホン酸塩または硫酸塩を含むか、またはからなる。また、粉末形態の粒子、それらの製造方法およびコロイドおよびコーサー懸濁液の製造方法、医薬組成物の投与による肝臓癌、特に固体肝癌腫瘍の治療方法、および本発明に係る組成物を設計する方法を開示する。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒトまたは動物の肝臓、および固体肝腫瘍への親水性薬物の投与に関する。より具体的には、本発明は、親水性薬物、特に抗がん剤の投与に関する。
治療ウインドウ(therapeutic window)は、疾患を効率的かつ安全に治療することができる薬物用量の範囲を表す。それは、顕著な治療緒効果が見られる用量から、治療の利益が副作用によって中和される用量に及ぶ。
抗がん剤の大部分は、狭い治療ウインドウを有する。また、それはしばしば、治療されるべき部位に到達する投与量のごく一部である。経口摂取または血管内注射による全身投与の際に、薬剤は、循環を介して全身に分散され、全身が影響を受ける結果となる。理想的には、薬剤は、治療を必要とする臓器または組織などの所望の身体部位のみに投与されるべきである。そのような標的投与は、身体の残りの部分を傷つけることを避けるだろう。この種の投与は、その実質的な量を治療を必要としない組織に到達することを避けながら、薬剤を目的の組織に導くことを目的とする。
特定の身体部位に向けられる必要がある薬物の例は、抗がん剤ドキソルビシンである。ドキソルビシンの治療可能性は、それによってその危険な副作用を回避することができるか、または少なくとも実質的に低減することができるので、ターゲティングされた薬物送達によって有意に改善することができると、一般的に認められる。ドキソルビシンの最も危険な副作用は、心臓への損傷である。ドキソルビシンの累積投与量が550mg/mに達する場合、心臓副作用を発症する危険性が、劇的に増加する。ドキソルビシンの心毒性は、ミトコンドリアの酸化的リン酸化で用量依存的な低下によって特徴付けられる。鉄とのドキソルビシンの相互作用によって生成される反応性酸素種は、筋細胞に損傷を与え、筋原線維喪失および細胞質空胞変性を引き起こすことができる。この種の過度の損傷は、患者の死をもたらし得る。したがって、ドキソルビシンの心臓濃度を可能な限り低く保つことが望ましい。
肝臓癌は、ドキソルビシンの投与が示される多くの悪性腫瘍の1つである。より具体的には、肝臓癌は、肝動脈の化学閉塞術として知られる手順で、標的(または局所)投与によって治療することができる。この手順において、ドキソルビシンは、肝臓の疾患部分に供給する動脈(複数可)に直接カテーテルを介して投与されるが、疾患の影響を受けない肝臓の部分を供給する動脈は、例えば、ゼラチンスポンジによってブロックされる。
単離された肝かん流は、肝臓への薬物の標的送達のための1つのアプローチである。それは、肝臓への血液の循環が全身循環から分離され、血液と別々にかん流される間の外科的手順を含む。分離後、薬物は、肝臓がかん流されている血液中に注入され、全身投与よりも使用される化学療法剤(複数可)の高い濃度を可能にする。しかしながら、この侵襲的処置は、技術的に複雑で安全ではない。
前述の抗がん剤などの多くの薬理学的に活性な薬剤は、1つ以上のアミノ基を含む週塩基である。この理由について、それらは、強酸および弱酸との塩を形成し、通常は、塩の形態で投与される。水性の体液中のそれらの一般的な薬学的に許容可能な塩、特に、それらの塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、乳酸塩、酒石酸塩等の溶解度は、通常、遊離塩基の溶解度より高い。したがって、そのような塩の水溶液は、それぞれの塩基の水溶液ではなく、静脈注入のために使用される。
ヒトまたは動物の肝臓への投与のために、この種の抗がん剤は、カチオン性両親媒性形態(薬学的に許容可能な酸との塩の形態)で提供される。投与のこの方法は、例えば、アントラサイクリン(ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン)、ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン)、アムサクリン、トポテカンおよびイリノテカンなどの抗がん剤を適用されるが、それらに限定されない。薬理学的に活性な薬剤は、1つのアミノ基より多くを含む場合、それらの2つ以上は、プロトン化されて、酸との塩を形成し得る。
前述の種類のカチオン性両親媒性薬物(CAD)は、アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩などの両親媒性アニオン性界面活性剤と反応して、水不溶性複合体を形成する。
有機塩基と有機または無機酸との塩という定義をなお満たしつつ、水不溶性複合体は、非共有結合力によってある程度まで付加的に結合される。
発明の目的
本発明の主な目的は、1つ以上のアミノ官能基を含む抗がん剤の肝臓への標的投与のための医薬組成物を提供することであり、これは、薬物の既知の組成物の欠点の1つ以上を欠いているか、または少なくともそれらをより少ない程度で示す。
本発明の別の目的は、1つ以上のアミノ官能基を含む抗がん剤の固体肝腫瘍への標的投与のための医薬組成物を提供することであり、これは、当該分野で公知の薬物の既知の組成物の欠点の1つ以上を欠いているか、または少なくともそれらをより少ない程度で示す。
本発明のさらなる目的は、肝臓または固体肝腫瘍で薬物の所望の標的濃度を、静脈内投与後に提供するだろうこの種の医薬組成物を設計する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の以下の簡単な説明、その好ましい態様、および添付の特許請求の範囲の研究から明らかになるだろう。
本発明の概要
本発明は、両親媒性化合物、特に、アミノ官能基(複数可)を含む親水性抗がん剤の直鎖アルキルスルホン酸塩および直鎖アルカン硫酸塩の粒子の水性懸濁液は、これらの薬物が、肝臓または固体肝腫瘍にそれらの治療効果を集中させる、すなわち、肝臓または固体腫瘍を標的とする方法で、投与することができるという見識に基づく。したがって、標的化は、肝臓組織を含む肝臓組織において、他の組織よりも高い薬物濃度(w/w)を達成するように、肝臓への優先的送達と理解される。親水性抗がん剤の直鎖アルキルスルホン酸塩および直鎖アルカン硫酸塩の重要な特徴は、25℃で水中および水性体液中で0.1mg/mL未満のそれらの低い溶解度である。
しかしながら、決して拘束されない、本発明の背後にある生物学の可能な説明は、全身循環または肝臓または固体肝腫瘍へのこの種の抗がん剤の微粒子水性懸濁液の投与の際に、薬物粒子は、所定の時間内に、体内の平衡分布に達することである。水性媒体中でのそれらの溶解度は、非常に低いが、ゼロではない。したがって、それらの溶解度によって決定される平衡に達するまで、体液中でゆっくり溶解するだろう。溶解された材料は、分解生成物に化学的に不可逆的に変換されるので、より多くの材料は、時間の経過に渡って溶解されて平衡を維持する。平衡が、材料を溶解することによって供給される限り、薬物の定常状態濃度は、局所的に維持される。
本発明はさらに、アミノ官能基(複数可)を含む親水性抗がん剤の両親媒性直鎖アルキルスルホン酸塩の水性コロイドおよびアミノ官能基(複数可)を含む親水性抗がん剤の両親媒性直鎖アルカン硫酸塩の水性コロイドは、これらの薬剤が、所望の臓器、特に肝臓、または所望の固体腫瘍に対してそれらの治療効果を集中させる、すなわち、臓器または固体腫瘍を標的とする方法で、投与することができる、特に有益な形態であるという見識に基づく。水性コロイドは、粒子によって構成されているか、または最大約10000nmまでのサイズの粒子を含む。
本発明の水性コロイドの重要な特性は、それらの低い沈降速度である。一般的に、粒子の所定の種類の沈降速度は、粒子サイズと共に増加する。しかしながら、それは、増加することを防止し、水相の粘度を増加させることによって、および/または例えば、表面粗さなど、粒子の表面特性を変化させることによって、減少さえし得る。
本発明は、1つ以上のアミノ基および水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩またはそのような硫酸塩またはスルホン酸塩の2つ以上の混合物を含む水溶性癌薬物の塩の固体粒子を提供する。塩の重要な特徴は、水中でのその低い溶解性である。つまり、本発明の塩は、実質的に不溶性である。「実質的に可溶性」とは、水中または水性体液中の0.1重量%未満、特に、0.05または0.02重量%未満の溶解度を意味する。
本発明は、水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩との、またはそのような硫酸塩またはスルホン酸塩の2つ以上の混合物との親水性癌薬物の水不溶性塩の前記固体粒子を製造する方法を提供する。
本発明はさらに、本発明の1つ以上の両親媒性スルホン酸塩および/または硫酸塩および液体担体を含む医薬組成物を提供する。組成物は、任意の適切な経路、例えば、動脈内、腹腔内、筋肉内、経皮または静脈内投与によって投与することができる。本発明の両親媒性スルホン酸塩および硫酸塩の水性コロイドを含むボーラスの投与が好ましい。
本発明はまた、親水性癌薬物および固体粒子の形態で水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩またはそのような硫酸塩若しくはスルホン酸塩の2つ以上の混合物の水不溶性塩を含む医薬組成物を製造する方法を提供する。
本発明の組成物は、緩衝剤および浸透圧調節剤および粘度調節剤のような薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含み得る。使用される製造の方法のために、組成物は、水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩のカチオンおよび抗がん剤のアニオンからなる塩または対応するイオンをさらに含む。アルカリアルキル硫酸塩およびアルカリアルカンスルホン酸、特に、ナトリウムおよびカリウムアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の使用が好ましい。
本発明の両親媒性粒子状スルホン酸塩および硫酸塩は、1つ以上がプロトン化される1〜4個のアミノ基、および1つ以上の硫酸塩またはスルホン酸塩アニオンを含む抗がん活性を有する薬理学的薬剤Dからなる。それらは、式(1)および(2)で表される:
n+(RSO (1)
n+(ROSO (2)
ここで、Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である。
およびRが直鎖C10〜C20アルキルであることが好ましく、直鎖C12〜C18アルキルであることがより好ましく、約直鎖C16であることがさらにより好ましい。結果として、Rは、直鎖C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18アルキルのいずれかであることができ;Rは、直鎖C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18アルキルのいずれかである。
コロイド粒子の90%の好ましい粒子サイズは、10000nm未満、より好ましくは、5000nm未満である。
本発明の好ましい側面によると、コロイド粒子より大きいサイズの粒子およびそれらの水性懸濁液には、最大10μmまたは50μmまでの、およびさらに最大100μmまでのサイズの粒子、およびそれらの懸濁液などが、本発明に含まれる。
本発明の粒子は、例えば、遠心分離または寒冷沈降反応によって、水相から分離することができる。遠心分離によって分離される場合、水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩のカチオンおよび抗がん剤のアニオンからなる伴う塩または対応するイオンは、水相で排除される。得られる粉末(必要な場合、さらに乾燥される)は、少なくとも50%に、より好ましくは少なくとも80%にコロイドの粒子サイズを保持する。水性媒体で再懸濁を容易にするために、粉末は、グルコース、ラクトースまたはアルブミンなどの再懸濁促進剤を含むことができる。あるいは、本発明の粒子は、水性媒体の寒冷沈降反応を含む蒸発によって製造することができ;そのような場合、それらは、水溶性アルキル硫酸塩またはアルカンスルホン酸塩のカチオンおよび抗がん剤のアニオンを含む付随する塩と混合され;所望の場合、それらは、再懸濁促進剤と混合することができる。
本発明の別の好ましい側面によると、本発明のコロイド粒子は、適切な抗体構造を含むことによってなど、処理される腫瘍の表面抗原に、親和性を有するマイクロ担体によって含まれることができる。
本発明の両親媒性スルホン酸塩および硫酸塩の好ましい薬理学的に活性な薬剤Dは、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンを含むが、これらに限定されない。
本発明のさらに好ましい側面によると、前述のもの以外の本発明の両親媒性スルホン酸塩および硫酸塩を調製する適切な抗がん剤は、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンと類似の親水性を有する。
本発明によれば、ヒトの肝臓癌を治療する方法も開示し、本発明の医薬組成物または本発明の両親媒性粒子状スルホン酸塩または硫酸塩粉末を含む医薬組成物の治療有効量を前記ヒトに投与することを含む。投与の好ましい方法は、静脈または動脈への、特に、門脈または肝動脈への注入または注射によるものである。投与の別の好ましい方法は、末梢循環への注入または注射による固体肝腫瘍に対するものである。投与の第3の好ましい方法は、固体肝腫瘍への直接注入または注射によるものである。本発明の好ましい側面によると、投与は、ボーラスによるものであるか、またはいくつかのボリによるものが好ましい。肝臓または肝腫瘍への投与の1つの側面は、静脈または動脈への、特に門脈または肝動脈への注入または注射によるものである。
本発明によると、長期間、例えば1時間または6時間超え、またはさらに1日以上にわたって所望の濃度を提供することができる簡便で非侵襲的な静脈内投与のための薬物送達システムを提供する。そのような濃度が提供され、肝臓または固体肝腫瘍または他の組織で維持される。本発明の好ましい側面によると、本発明は、肝臓と他の臓器および組織との間の薬物の分布の比を制御する方法を提供する。
本願において、他に記載されない限り、用語「肝疾患(liver disease))」(hepatic disease)は、原発性肝癌(例えば、肝細胞癌および/または胆肝癌、血管肉腫、肝臓の血管肉腫)、二次悪性腫瘍(すなわち、消化管および他の臓器、例えば、腎臓、肺、乳房、または前立腺における原発性癌をから転移した二次病変);ウイルス(ウイルス性肝炎)、肝毒性(例えば、アルコール性肝炎)、自己免疫(自己免疫性肝炎)または遺伝性疾患によって引き起こされる肝臓の炎症;過度のアルコール消費によって引き起こされる肝硬変を含む。
また本発明によると、所定の期間の間、式(1)または(2)またはこれらの薬剤の混合物によって表される1〜4個のアミノ基を含む薬理学的に活性な薬剤Dの硫酸塩またはスルホン酸塩の所定の濃度で、肝臓および固体肝腫瘍から選択されるヒトまたは動物の治療標的を提供するための医薬組成物を設計する方法を開示し:
n+(RSO (1)
n+(ROSO (2)
ここで、Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;nは、1〜4の整数であり;該方法は:
i)水性溶媒中で様々な炭素鎖長X、Yに対するDn+(RSO および/またはDn+(ROSO の溶解度を決定すること;
ii)前記薬理学的に活性な薬剤の前記硫酸塩またはスルホン酸塩の溶解度と対象または動物に対する前記薬理学的に活性な薬剤Dの投与の際に治療標的で前記薬学的に活性な薬剤Dの予想される濃度との間の相関関係を決定すること;
iii)前記臓器または組織で前記薬学的に活性な物質Dの所望の濃度に基づいて、前記溶媒中の前記薬理学的に活性な薬剤の前記硫酸塩またはスルホン酸塩の目標溶解度を定義すること;
iv)前記目標溶解度に相当する炭素鎖長(複数可)X、Yを決定すること;
v)そのように決定された炭素鎖長(複数可)X、Yを含む前記薬理学的に活性な薬剤の硫酸塩またはスルホン酸塩を提供すること;
vi)流体担体を提供すること;
vii)そのように決定された炭素鎖長(複数可)X、Yを含む前記薬理学的に活性な薬剤の前記硫酸塩またはスルホン酸塩を、前記期間中に前記濃度を維持することができる量で流体担体と組み合わせることを含む。
本発明の好ましい態様によると、溶解度は、水性アルコール、特に5%〜50%、好ましくは10%〜30%(v/v)の濃度の水性エタノールなどの水性有機溶媒中で決定される。低分子量ケトン、アミド、エステル、アミド、およびスルホキシドなどの他の水混和性溶媒も使用され得る。
本発明の好ましい態様によると、医薬組成物は、式(1)または(2)で表される本発明の少なくとも2つの異なる硫酸塩またはスルホン酸塩の混合物、または1つは式(1)によって表され、他方は式(2)によって表される少なくとも2つの異なる硫酸塩またはスルホン酸塩を含む。
好ましい薬理学的に活性な物質Dは、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群から選択される。それはまた、コロイドを含む組成物が好ましい。
好ましい流体担体は、前記薬理学的に活性な薬剤Dの硫酸塩またはスルホン酸塩が不溶性または実質的に不溶性である水または水性媒体である。「実質的に可溶性」とは、0.1重量%未満、特に0.05または0.02重量%未満の溶解度を意味する。組成物は、動脈内、腹腔内、筋肉内、経皮または静脈内投与のために設計され得る。上記工程は、任意の適切な順序で実施され得る。
薬理学的に活性な薬剤Dの前記硫酸塩またはスルホン酸塩の好ましい態様は、最大100μmまでの、好ましくは最大50μmまたは10μmまたは5μmまでの平均粒子サイズ(N)の粉末である。前記医薬組成物の好ましい形態は、水性懸濁液、特に水性コロイドである。
本発明によれば、本発明の医薬組成物を製造する方法も開示されており、その方法は:両親媒性でない無機または有機酸との前記親水性抗がん剤の塩の第1の水溶液を提供すること;前記塩の量に対して当量の式(NaまたはK)(RSOのアルキルスルホン酸塩または式(NaまたはK)(ROSOのアルカン硫酸塩のナトリウムまたはカリウム塩を含む第2の水溶液を提供すること;前記第1および第2の溶液を混合することを含む。この方法で、ナトリウムおよびカリウム塩以外を使用することができるが、それらの使用は、好ましくない。Rが直鎖C〜C30アルキルであることが好ましく;Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である。RおよびRについて、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、約直鎖C16アルキルであることが好ましい。
本発明によるとさらに、ヒトまたは動物の肝臓への標的送達のためにドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群の抗がん剤を含む本発明の組成物の使用を開示する。
本発明によるとまた、ヒトまたは動物の肝臓への標的送達を可能にする医薬組成物を含む医薬の製造のためのドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群の抗がん剤を含む本発明の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末の使用を開示する。
本発明を、多くのその非限定的な例によって、より詳細に説明する。
アルキル鎖長に対する30%水性エタノール中ドキソルビシンアルキル硫酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 アルキル鎖長に対する30%水性エタノール中ドキソルビシンアルカンスルホン酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 アルキル鎖長に対する30%水性エタノール中ミトキサントロンアルキル硫酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 アルキル鎖長に対する30%水性エタノール中ミトキサントロンアルカンスルホン酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 アルキル鎖長に対する10%水性エタノール中イリノテカンアルカンスルホン酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 アルキル鎖長に対する20%水性エタノール中ビノレルビンアルカンスルホン酸塩の溶解度の依存性を表すグラフである。 30%水性エタノール中ドキソルビシンアルカン硫酸塩およびスルホン酸塩の溶解度に対するボーラス注射の2時間後のウィスターラットの肝臓におけるドキソルビシン濃度の依存性を表すグラフである。 30%水性エタノール中ドキソルビシンの非共有結合複合体の溶解度と静脈内注射の0.5時間後のカリフォルニアウサギの肝臓におけるドキソルビシン濃度の増加との間の関係を示すグラフである。 5mg/kgの水性ドキソルビシン塩酸塩および実施例1による本発明の組成物の1.25mg/kgの静脈内注射時の肝臓および心臓におけるドキソルビシン濃度を示すグラフである。
指数関数型(図1〜6)および対数型(図7および8)の傾向線およびそれらの方程式を、Microsoft Excelソフトウェアによって得た。
一般的な手順。材料および方法
水性エタノール中の溶解度を、30〜90分間、3000rpmで、新たに得られたコロイドの適量を遠心分離し、上清をデカントし、10mLの水を加えてその混合物を振盪し、次に遠心分離、振盪および洗浄を3回繰り返すことによって決定した。最終遠心分離からの遠心分離を、72時間、室温で風乾し、続いて24時間真空中で乾燥させた。乾燥した遠心分離物の一部(20mg)を、室温で24時間撹拌することにより、6mL水性エタノール中に懸濁させた。混合物を、10分間、3000rpmで遠心分離し、上清を0.2μmフィルターでろ過して、未溶解固体生成物の凝集物を除去した。化合物の溶解度を、UV法により決定した。
インビボ調査で使用された組成物は、新たに調製されたか、または濃縮物の希釈によって得られた。インビボ調査のために、体重300g±30gの60〜75日齢の雌ウィスターラットを選択した。4匹の動物を、1つの組成物を試験するために使用した。ドキソルビシン組成物を、5mg/kgドキソルビシンの量で尾部に単一ボーラス注射を介して投与した。屠殺直後、ラットの身体を液体窒素で急速冷凍した。
肝臓組織におけるドキソルビシンの生体分布の決定。約1gの総重量の肝臓組織の5または6片を、肝臓の異なる部分から採取した。サンプルを、7000rpmで20秒間、11000rpmで10秒間、HClを含む水性エタノールの溶液でホモジナイズした。ホモジネートを、30分間ボルテックスし、30分間3000rpmで遠心分離した。上清を、モノクロロ酢酸の溶液で処理し、1時間インキュベートした。混合物を、15分間、15000rpmで遠心分離した。最終上清中のドキソルビシン濃度を、蛍光分析によって決定した。
実施例1 コロイドドキソルビシンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の調製
三角フラスコ中で5%水性デキストロース中のドキソルビシン塩酸塩(50mL、1mg/mL)の溶液に、室温でNa(RSOまたはNa(ROSOの5〜10%モル過剰の溶液をドキソルビシン塩酸塩と同じ溶媒中で加えた。5%水性デキストロースの代わりに、このおよび他の実施例において、リンゲル溶液または0.9%生理食塩水またはリン酸緩衝食塩水または270〜300mOsm/Lの浸透圧の別の水溶液を使用することができる。コロイド形成のプロセスを、目視でモニターした。添加が完了した後、混合物を、30分〜7日の変化するさらなる時間の間、ボルテックスまたは振盪した。次に、コロイドを、直接使用したか、または冷蔵庫に保存するために置いた。組成物中のドキソルビシンの濃度を、495または233nmのUV法によって決定した。サンプリングのために、コロイドのアリコートを、メタノール(過剰のメタノール>20:1)で希釈した。
実施例2 コロイドミトキサントロンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の調製
三角フラスコ中で水中5%水性デキストロース中のミトキサントロン二塩酸塩(40mL、0.2mg/mL)の激しく撹拌した溶液に、室温で0.03mmolのNa(RSOまたはNa(ROSOを含む溶液をミトキサントロン二塩酸塩と同じ溶媒中で加えた。黒色コロイドの形成を、視覚的にモニターした。コロイドをゆっくりと黒色の沈殿物と薄い上清に分解した。添加が完了した後、得られた混合物を、更なる時間(1〜7日)の間、撹拌した。コロイド組成物を、直接使用したか、または後で使用するために冷蔵庫に保存した。コロイド中のミトキサントロンの濃度を、662、611または242nmのUV法によって決定した。サンプリングのために、コロイドのアリコートを、メタノールで>20:1に希釈した。
実施例3 コロイドイリノテカンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の調製
脱イオン水中イリノテカン塩酸塩三水和物(5mL、4mg/mL)の激しく撹拌した溶液に、室温でイオン水中Na(RSOまたはNa(ROSO)を含む溶液を加えた。コロイド形成のプロセスを、目視でモニターした。添加の完了した後、得られた混合物を、2日間、撹拌し、混合物を3000rpmで10分、遠心分離した。放置すると、白色のコロイドは、ゆっくりと白い沈殿物とほぼ無色の上清に分解した。上清を、5%水性デキストロースで置換した。沈殿物を、10分間ボルテックスすることによって、水中で再懸濁した。次に得られた組成物を、直接使用するか、または将来の使用のために、冷蔵庫で保存した。コロイド中のイリノテカンの濃度を、360、255または220nmのUV法によって決定した。サンプリングのために、生成物のアリコートを、メタノール(過剰のメタノール>20:1)で希釈した。
実施例4 コロイドビノレルビンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の調製
三角フラスコ中で5%水性デキストロース中のビノレルビン酒石酸塩(2mL、5mg/mL)の激しく撹拌した溶液に、室温でNa(RSOまたはNa(ROSOの1当量の溶液をビノレルビン酒石酸塩と同じ溶媒中で加えた。コロイドの形成を、目視でモニターした。添加が完了した後、得られた混合物を、7日間ボルテックスまたは振盪した。放置すると、コロイドは、ゆっくりと白い沈殿物と透明の上清に分解した。コロイドを、直接使用したか、または将来の使用のために冷蔵庫で保存した。コロイド中のビノレルビンの濃度を、268または212nmのUV法によって決定した。サンプリングのために、コロイドのアリコートを、メタノール(過剰のメタノール>20:1)で希釈した。
実施例5 30%水性エタノール中のコロイドドキソルビシンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の溶解度
溶解度を、材料および方法で記載される一般的な方法に従って決定した。結果を、表1で要約し、図1および2で示す。
実施例6 30%水性エタノール中のコロイドミトキサントロンアルキル硫酸塩およびアルカンスルホン酸塩の溶解度
溶解度を、材料および方法で記載される一般的な方法に従って決定した。結果を、表4で要約し、図3および4で示す。
実施例7 10%水性エタノール中イリノテカンアルカンスルホン酸塩の溶解度
溶解度を、材料および方法で記載される一般的な方法に従って決定した。結果を、表3および図5において要約する。
実施例8 20%水性エタノール中コロイドビノレルビンアルカンスルホン酸塩の溶解度
溶解度を、記載される一般的な方法、材料および方法参照、に従って決定した。結果を、表4および図6で要約する。
実施例9 ウィスターラットの肝臓におけるドキソルビシンの分布のインビボ分析
ドキソルビシン塩酸塩の水性溶液、ドキソルビシンアルカン硫酸塩の水性コロイドおよびドキソルビシンアルキルスルホン酸塩の水性コロイドを、単回ボーラス注射によって尾部に投与した。動物を、単回ボーラス注射によって投与した2時間後に屠殺した;総ドキソルビシン用量5mg/kg。肝臓中のドキソルビシンの濃度を、上記手順に従って決定した。
結果を、表5および図7で要約する。
実施例10 カリフォルニアウサギの肝臓におけるドキソルビシンの分布のインビボ分析
ドキソルビシンおよびドキソルビシン塩酸塩のコロイド非共有結合複合体を、カリフォルニアウサギに1ml/分のゆっくりとした流速で、周辺耳静脈に投与し、総ドキソルビシン投与量は、5mg/kgであった。投与の0.5時間後、動物を屠殺した。肝臓中のドキソルビシンの濃度を、上記の手順に従って決定した。結果について、表6および図8を参照されたい。
実施例11 30%水性エタノール中で所望の溶解度を有するドキソルビシンスルホン酸塩を含むコロイドの調製
この実施例は、特定の溶媒中で所望の溶解度を有する本発明のコロイドの調製を説明する。以下のパラメータを設定した:活性剤;ドキソルビシン;アニオン;偶数の炭素原子を有するアルカンスルホン酸塩;溶媒30%水性エタノール;所望の溶解度:0.1mg/L。
この計算は、中鎖長のアルカンスルホン酸塩ラジカル中の炭素原子の数が相加的であるという仮定に基づいていた。計算はさらに、30%水性エタノール中での溶解度yの連続関数の仮定に基づいていた。
実施例5から得られた以下の関数(f1)(図2参照)は、炭素原子の数xと溶解度yの間の関係を表す。
y=f1(x)=1754.71710 exp(−0.74429 x)(式1)
関数(f2)は、逆計算を行うことを可能にする、すなわち、所定の溶解度Yから炭素原子の数Xを決定する:
x=f2(y) =−1/0.7442855697 ln(y/1754.71709855) (式2)
y=0.1mg/mLの溶解度について、関数f2は、13.20628に等しいxを与える。
ラジカル中の炭素原子の数の相加効果の仮定に基づいて、C12およびC14スルホン酸塩の挙動の比(所望のものに最も近い溶解度を有するスルホン酸塩の対)は、提案されたC13.20628のラジカルを提供する:
C13.20628の1当量は、C12の0.397当量およびC14の0.603当量の混合物に等しい。
12およびC14の決定された比を有するドキソルビシンスルホン酸塩の混合物は、実施例1で記載される典型的な方法に従って調製された。溶解度は、上記の一般的な方法に従って決定し、0.098713mg/mLであった。
実施例12 カリフォルニアウサギの肝臓を標的とする本発明の組成物の静脈内送達
実施例1による本発明のドキソルビシン組成物(R=C16スルホン酸塩)を、1.25mgドキソルビシン/kg体重の濃度で、耳静脈への注射によって、カリフォルニアウサギに投与した。比較のために、水性ドキソルビシン塩酸塩を、5.0mgドキソルビシン/kg体重の濃度で同じ方法で投与した。図9に示すように、本発明の組成物は、ドキソルビシンの肝臓への送達に関して、先行技術の水性ドキソルビシン塩酸塩よりも約4倍大きい効果であるが、心臓への送達に関して差異はない。

Claims (35)

  1. 親水性癌薬物の両親媒性粒子状スルホン酸塩または両親媒性粒子状硫酸塩の固体粒子を含むか、またはからなる水性コロイドの形態の医薬組成物であって、該粒子は、水中または水性体液中の0.1重量%未満、特に0.05または0.02重量未満の溶解度を有し、ここで、粒子の90%以上は、10000nm以下、特に5000nm以下のサイズを有する、上記医薬組成物。
  2. 固体粒子は、両親媒性スルホン酸塩粒子である、請求項1に記載の組成物。
  3. 固体粒子は、両親媒性硫酸塩粒子である、請求項1に記載の組成物。
  4. 浸透圧調節剤および粘度調節剤などの緩衝材および/または薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む、請求項2または3に記載の組成物。
  5. 両親媒性粒子状スルホン酸塩は、1つ以上がプロトン化された1〜4個のアミノ基を含む薬学的に活性な抗がん剤D、および対応する数の硫酸塩またはスルホン酸塩アニオンからなる、請求項2に記載の組成物。
  6. 両親媒性粒子状硫酸塩は、1つ以上がプロトン化された1〜4個のアミノ基を含む薬学的に活性な抗がん剤D、および対応する数の硫酸塩またはスルホン酸塩アニオンからなる、請求項3に記載の組成物。
  7. 両親媒性粒子状スルホン酸塩は、式(1):Dn+(RSO (1)によって表され;
    ここで、Rは、直鎖C−C30アルキルであり;Rは、直鎖C−C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である、請求項2に記載の組成物。
  8. 両親媒性粒子状硫酸塩は、式(2):Dn+(ROSO (2)で表され;
    ここで、Rは、直鎖C−C30アルキルであり;Rは、直鎖C−C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である、請求項3に記載の組成物。
  9. およびRは、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、約C16である、請求項7または8に記載の組成物。
  10. Dは、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群から選択される、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 請求項2、4、5、7、9、10のいずれか一項に記載の医薬組成物を製造する方法であって、両親媒性でない無機または有機酸との前記親水性抗がん剤の塩の第1の水溶液を提供すること、前記塩の量に対して当量の式(NaまたはK)(RSOのアルキルスルホン酸塩のナトリウムまたはカリウム塩を含む第2の水溶液を提供すること、前記第1および第2の溶液を混合すること、を含む上記方法。
  12. 請求項3、4、6、8、10のいずれか一項に記載の医薬組成物を製造する方法であって、両親媒性でない無機または有機酸との前記親水性抗がん剤の塩の第1の水溶液を提供すること、前記塩の量に対して当量の式(NaまたはK)(ROSOのアルカン硫酸塩の式のアルキルスルホン酸塩のナトリウムまたはカリウム塩を含む第2の水溶液を提供すること、前記第1および第2の溶液を混合すること、を含む上記方法。
  13. は、直鎖C〜C30アルキルであり、nは、1〜4の整数である、請求項11に記載の方法。
  14. は、直鎖C〜C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である、請求項11に記載の方法。
  15. は、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、約C16である、請求項13に記載の方法。
  16. およびRは、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、約C16である、請求項14に記載の方法。
  17. 1つ以上がプロトン化された1〜4個のアミノ基、および式(1):Dn+(RSO (1)によって表される、プロトン化されたアミノ基の数に相当する数の硫酸塩またはスルホン酸塩アニオンを含む薬理学的に活性な薬剤Dからなるか、または、を含み;Rは、直鎖C〜C30アルキルであり、nは1〜4の整数である、両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末。
  18. は、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、約直鎖C16アルキルである、請求項17に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末。
  19. 最大100μmまでの、または最大50μmまでの、または最大10μmまでの粒子サイズの請求項18に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末。
  20. 再懸濁助剤および/または塩酸または臭化水素酸のナトリウムまたはカリウム塩を含む請求項17〜19のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末。
  21. 1つ以上がプロトン化される1〜4個のアミノ基、および式(2):Dn+(ROSO (2)で表される、プロトン化されたアミノ基の数に相当する数の硫酸塩またはスルホン酸塩アニオンを含む薬学的に活性な薬剤Dからなるか、または、を含む両親媒性粒子状硫酸塩粉末。
  22. は、直鎖C10〜C20アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、直鎖C16アルキルである、請求項20に記載の両親媒性粒子状粉末。
  23. は、直鎖C10〜C30アルキル、より好ましくは、直鎖C12〜C18アルキル、最も好ましくは、直鎖C16アルキルである、請求項21に記載の両親媒性粒子状粉末。
  24. 最大100μmまでの、または最大50μmまでの、または最大10μmまでの粒子サイズの請求項21〜23のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状硫酸酸塩粉末。
  25. 再懸濁助剤および/または塩酸または臭化水素酸のナトリウムまたはカリウム塩を含む請求項17〜20のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末または請求項21〜24のいずれか一項に記載の両親媒性粉末状硫酸塩粉末。
  26. n+(RSO (1)
    n+(ROSO (2)
    (ここで、Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;Rは、直鎖C〜C30アルキルであり;nは、1〜4の整数である)
    式(1)または(2)によって表される1〜4個のアミノ基を含む薬理学的に活性な薬剤Dの硫酸塩またはスルホン酸塩またはこれらの薬剤の混合物の所定の濃度で、所定の期間の間、ヒトまたは動物の肝臓を治療標的として、提供するための医薬組成物を設計する方法であって、
    i)水性溶媒中で様々な炭素鎖長X、Yに対するDn+(RSO および/またはDn+(ROSO の溶解度を決定すること、
    ii)前記薬理学的に活性な薬剤の前記硫酸塩またはスルホン酸塩の溶解度と対象または動物に対する前記薬理学的に活性な薬剤Dの投与の際に治療標的で前記薬学的に活性な薬剤Dの予想される濃度との間の相関関係を決定すること、
    iii)前記治療標的で前記薬学的に活性な物質Dの所望の濃度に基づいて、前記溶媒中の前記薬理学的に活性な薬剤の前記硫酸塩またはスルホン酸塩の目標溶解度を定義すること、
    iv)前記目標溶解度に相当する炭素鎖長(複数可)X、Yを決定すること、
    v)そのように決定された炭素鎖長(複数可)X、Yを含む前記薬理学的に活性な薬剤の硫酸塩またはスルホン酸塩を提供すること、
    vi)流体担体を提供すること、
    vii)そのように決定された炭素鎖長(複数可)X、Yを含む前記薬理学的に活性な薬剤の硫酸塩またはスルホン酸塩を、前記標的で前記期間中に前記の濃度を維持することができる量で前記流体担体と組み合わせること、
    を含む上記方法。
  27. 溶解度は、水性アルコール、特に、5%〜50%、好ましくは、10%〜30%(v/v)の濃度の水性エタノールなどの水性有機溶媒中で決定される、請求項26に記載の方法。
  28. Dは、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群から選択される、請求項26または27に記載の方法。
  29. 請求項1、2、4、5、7、9、10のいずれか一項に記載の医薬組成物、または請求項1、3、4、6、8〜10のいずれか一項に記載の医薬組成物または請求項17〜20および25のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末または請求項21〜25のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状硫酸塩粉末を含む医薬組成物の治療有効量を前記ヒトに投与することを含む、ヒトの癌を治療する方法。
  30. 投与は、静脈または動脈、特に門脈または肝動脈への注入または注射によるものである、請求項29に記載の方法。
  31. 投与は、固体肝腫瘍に末梢循環への注入または注射によるものである、請求項29に記載の方法。
  32. 投与は、固体肝腫瘍への直接注入または注射によるものである、請求項29に記載の方法。
  33. 投与は、ボーラスまたはいくつかのボリによるものである、請求項29〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群の抗がん剤のヒトまたは動物の肝臓への標的静脈内送達のための請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  35. ヒトまたは動物の肝臓への標的静脈内送達を可能にする医薬組成物を含む医薬の製造のための、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ビニブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンからなる群の抗がん剤を含む請求項17〜25のいずれか一項に記載の両親媒性粒子状スルホン酸塩粉末の使用。
JP2017514562A 2014-09-10 2015-09-09 親水性薬物の標的化された送達 Active JP6951971B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE1400427-9 2014-09-10
SE1400427 2014-09-10
PCT/SE2015/000055 WO2016039678A1 (en) 2014-09-10 2015-09-09 Targeted delivery of hydrophilic drugs

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017527593A true JP2017527593A (ja) 2017-09-21
JP2017527593A5 JP2017527593A5 (ja) 2018-07-05
JP6951971B2 JP6951971B2 (ja) 2021-10-20

Family

ID=55459328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017514562A Active JP6951971B2 (ja) 2014-09-10 2015-09-09 親水性薬物の標的化された送達

Country Status (11)

Country Link
US (2) US10034838B2 (ja)
EP (1) EP3191138B1 (ja)
JP (1) JP6951971B2 (ja)
KR (1) KR20170054459A (ja)
CN (1) CN107073129B (ja)
AU (1) AU2015316252A1 (ja)
CA (1) CA2958820A1 (ja)
EA (1) EA033526B1 (ja)
IL (1) IL250637A0 (ja)
MX (1) MX2017003049A (ja)
WO (1) WO2016039678A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109069423A (zh) * 2016-03-07 2018-12-21 双键医药品股份公司 亲水性药物的肺部靶向递送

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002506876A (ja) * 1998-03-18 2002-03-05 ユニバーシティ テクノロジー コーポレーション 非晶質ポリマーを含む持続放出性組成物
JP2011511088A (ja) * 2008-02-08 2011-04-07 キューピーエス リミテッド ライアビリティ カンパニー 薬物制御送達用の非ポリマー組成物

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5171293A (en) * 1992-10-14 1994-05-09 Regents Of The University Of Colorado, The Ion-pairing of drugs for improved efficacy and delivery
US6613358B2 (en) * 1998-03-18 2003-09-02 Theodore W. Randolph Sustained-release composition including amorphous polymer
US6384081B2 (en) * 1998-10-09 2002-05-07 Charles L. Berman Treatment of diseases of the eye characterized by the formation of metalloproteinase
CN100341589C (zh) * 2002-05-24 2007-10-10 血管技术国际股份公司 用于涂覆医用植入物的组合物和方法
US8313760B2 (en) 2002-05-24 2012-11-20 Angiotech International Ag Compositions and methods for coating medical implants
US20040161466A1 (en) * 2003-02-14 2004-08-19 Biocompatibles Uk Limited Chemoembolisation
GB2415904B (en) * 2005-02-07 2006-10-25 Chiron Corp Preparing aldesleukin for pharmaceutical use
WO2009078756A1 (en) * 2007-12-19 2009-06-25 Ardenia Investments, Ltd. Drug delivery system for administration of a water soluble, cationic and amphiphilic pharmaceutically active substance
CN101327190B (zh) * 2008-07-29 2011-04-27 北京大学 一种供注射用的抗肿瘤长循环靶向脂质体
WO2012013609A1 (en) * 2010-07-26 2012-02-02 Bioréalités S.A.S. Methods and compositions for liver cancer therapy
KR101728011B1 (ko) * 2013-01-23 2017-04-20 재단법인 유타 인하 디디에스 및 신의료기술개발 공동연구소 덱스트란 메타크릴레이트 및 생체적합성 음이온성 고분자를 포함하는 생분해성 마이크로 비드 및 이의 제조방법

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002506876A (ja) * 1998-03-18 2002-03-05 ユニバーシティ テクノロジー コーポレーション 非晶質ポリマーを含む持続放出性組成物
JP2011511088A (ja) * 2008-02-08 2011-04-07 キューピーエス リミテッド ライアビリティ カンパニー 薬物制御送達用の非ポリマー組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
GU X.: "A novel approach to formulation of anticancer drugs in nanoparticles", THESIS FOR DOCTORAL DEGREE, vol. p39-68,164-165,[online], JPN6019003689, 2008, pages 31 - 1, ISSN: 0004260982 *

Also Published As

Publication number Publication date
CN107073129B (zh) 2021-10-15
US10034838B2 (en) 2018-07-31
IL250637A0 (en) 2017-04-30
US10973772B2 (en) 2021-04-13
JP6951971B2 (ja) 2021-10-20
EP3191138A1 (en) 2017-07-19
EA201790272A1 (ru) 2017-07-31
US20190046462A1 (en) 2019-02-14
US20170239192A1 (en) 2017-08-24
EP3191138A4 (en) 2018-06-20
CN107073129A (zh) 2017-08-18
EA033526B1 (ru) 2019-10-31
AU2015316252A1 (en) 2017-03-09
MX2017003049A (es) 2017-05-23
CA2958820A1 (en) 2016-03-17
KR20170054459A (ko) 2017-05-17
WO2016039678A1 (en) 2016-03-17
EP3191138B1 (en) 2024-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wu et al. Hyaluronic acid coated PLGA nanoparticulate docetaxel effectively targets and suppresses orthotopic human lung cancer
Park et al. PEGylated PLGA nanoparticles for the improved delivery of doxorubicin
Dolatabadi et al. Solid lipid-based nanocarriers as efficient targeted drug and gene delivery systems
Johnstone et al. Nanoparticle encapsulation of mitaplatin and the effect thereof on in vivo properties
Miao et al. Co-administration of dual-targeting nanoparticles with penetration enhancement peptide for antiglioblastoma therapy
Mahmoud et al. Lipid based nanoparticles as a novel treatment modality for hepatocellular carcinoma: a comprehensive review on targeting and recent advances
Hu et al. Neutrophil-mediated delivery of dexamethasone palmitate-loaded liposomes decorated with a sialic acid conjugate for rheumatoid arthritis treatment
Morsy et al. Prevention of rat liver fibrosis by selective targeting of hepatic stellate cells using hesperidin carriers
Kamel et al. Inhalable dual-targeted hybrid lipid nanocore–protein shell composites for combined delivery of genistein and all-trans retinoic acid to lung cancer cells
Malhotra et al. Polymeric micelles coated with hybrid nanovesicles enhance the therapeutic potential of the reversible topoisomerase inhibitor camptothecin in a mouse model
Gong et al. Curcumin-incorporated albumin nanoparticles and its tumor image
Zhu et al. Tumor microenvironment-activated therapeutic peptide-conjugated prodrug nanoparticles for enhanced tumor penetration and local T cell activation in the tumor microenvironment
MXPA06010950A (es) Formulaciones en nano-particulas de compuestos de platino.
Cervello et al. Nanoparticles of a polyaspartamide-based brush copolymer for modified release of sorafenib: In vitro and in vivo evaluation
Li et al. Low density lipoprotein-inspired nanostructured lipid nanoparticles containing pro-doxorubicin to enhance tumor-targeted therapeutic efficiency
Zhou et al. Alternative and injectable preformed albumin-bound anticancer drug delivery system for anticancer and antimetastasis treatment
Xu et al. Selective self-induced stimulus amplification prodrug platform for inhibiting multidrug resistance and lung metastasis
Das et al. Tuning the pharmacokinetics and efficacy of irinotecan (IRI) loaded gelatin nanoparticles through folate conjugation
US10973772B2 (en) Targeted delivery of hydrophilic drugs
Wang et al. Self-assembly of maltose-albumin nanoparticles for efficient targeting delivery and therapy in liver cancer
Malhotra et al. Engineering cellular membrane for dual mode therapy using NIR responsive photosensitizer and reversible topoisomerase inhibition activity
Liu et al. Delivery of mitogen-activated protein kinase inhibitor for hepatocellular carcinoma stem cell therapy
Rong et al. Polyphenol-based paclitaxel prodrug self-assembled nanoplatform for tumor synergistic therapy
Gong et al. Light-activated arginine-rich peptide-modified nanoparticles for deep-penetrating chemo-photo-immunotherapy of solid tumor
Gaber et al. In vivo pharmacodynamics of lactoferrin-coupled lipid nanocarriers for lung carcinoma: intravenous versus powder for inhalation

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180528

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200225

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200225

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200313

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200317

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20200515

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20200519

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20201106

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20210325

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210622

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210721

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210804

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210902

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6951971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150