JP2017524363A - アグリコシル化された酵素およびその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを含む組成物、ならびにこれを生成および使用するための方法に関する。本発明は、少なくとも一部は、非真菌細胞株において発現され、酵素を著しくはグリコシル化しない宿主細胞から単離された、トリコデルマ・リーセイ由来のセロビアーゼは、T.リーセイ由来の内在性セロビアーゼ(グリコシル化され、分泌される)よりも、純粋基質に対し高い比活性を有したという驚くべき発見に基づく。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2014年8月8日に出願された米国仮特許出願第62/035,346号の恩典を主張し;その全内容はこれにより、参照により組み込まれる。
配列表
本出願は配列表を含み、これはASCII形式で電子的に提出され、これによりその全体が参照により組み込まれる。2015年8月5日に作成された前記ASCIIコピーはX2002−7000WO_SL.txtと命名され、サイズは76,949バイトである。
発明の分野
本発明は、一般にセロビアーゼ活性を有する組成物および本明細書で記載される組成物を生成させるための方法に関する。本発明はまた、例えば、バイオマス材料を加工処理するためにそのような組成物を使用するための方法を提供する。
バイオマス分解酵素、例えばセルラーゼ、キシラナーゼ、およびリグニナーゼは原料などのバイオマスの分解にとって重要である。セルロースおよびリグノセルロース材料は、大量に多くの用途で、生成され、加工処理され、使用される。しばしば、そのような材料は1度使用され、その後廃棄物として捨てられるか、または廃棄材料、例えば、下水、バガス、おがくず、およびストーバーであると単純に考えられる。
本発明は、少なくとも一部は、非真菌細胞株において発現され、酵素を著しくはグリコシル化しない宿主細胞から単離された、T.リーセイ(T.reesei)由来のセロビアーゼは、T.リーセイ由来の内在性セロビアーゼ(グリコシル化され、分泌される)よりも、純粋基質に対し高い比活性を有したという驚くべき発見に基づく。さらに、アグリコシル化された(aglycosylated)セロビアーゼが、他の糖化酵素を含む酵素混合物との糖化反応において使用された場合、アグリコシル化されたセロビアーゼなしの反応と比べて、糖生成物の収率における実質的な増加が観察された。そのため、酵素活性、例えば、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチド、アグリコシル化されたポリペプチドを含む組成物および本明細書で記載される組成物を生成させ、使用するための方法が、本明細書で提供される。
したがって、1つの態様では、本開示は、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを特徴とする。1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、野生型T.リーセイまたはその変異体、例えばT.リーセイRUTC30由来のグリコシル化されたCel3A酵素と比べて、増加したセロビアーゼ活性を有する。例えば、アグリコシル化されたポリペプチドは、野生型T.リーセイ由来のグリコシル化されたCel3A酵素と比べて、増加した基質認識またはより活性な基質認識部位を有することができる。1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、野生型T.リーセイ由来のグリコシル化されたCel3A酵素と比べて低減された立体障害を有する。
1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドはSEQ ID NO:1、またはその機能的断片に対し、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を含む。1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、アミノ酸配列SEQ ID NO:1を含む(例えば、から構成される)。別の実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列とは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、または20以下のアミノ酸だけ異なる。
1つの実施形態では、ポリペプチドは、野生型T.リーセイ、またはその変異体、例えばT.リーセイRUTC30由来のCel3A酵素、またはその機能的バリアントもしくは断片を含む。
1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、核酸配列によりコードされ、ここで、核酸配列は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3に対し少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を含む(例えば、から構成される)。1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3を含む(例えば、から構成される)核酸配列によりコードされる。
1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、1つ以上のグリコシル化部位の近位での突然変異またはその部位での突然変異を含む遺伝子により発現され、この場合、突然変異はグリコシル化部位でのグリコシル化を防止する。1つの実施形態では、突然変異は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置78のスレオニン、アミノ酸位置241のスレオニン、アミノ酸位置343のセリン、アミノ酸位置450のセリン、アミノ酸位置599のスレオニン、アミノ酸位置616のセリン、アミノ酸位置691のスレオニン、アミノ酸位置21のセリン、アミノ酸位置24のスレオニン、アミノ酸位置25のセリン、アミノ酸位置28のセリン、アミノ酸位置38のスレオニン、アミノ酸位置42のスレオニン、アミノ酸位置303のスレオニン、アミノ酸位置398のセリン、アミノ酸位置435のセリン、アミノ酸位置436のセリン、アミノ酸位置439のスレオニン、アミノ酸位置442のスレオニン、アミノ酸位置446のスレオニン、アミノ酸位置451のセリン、アミノ酸位置619のセリン、アミノ酸位置622のセリン、アミノ酸位置623のスレオニン、アミノ酸位置626のセリン、またはアミノ酸位置630のスレオニンの1つ以上に存在する。1つ以上のグリコシル化部位の近位の突然変異は、例えば、ポリペプチドのコンフォメーションを変化させる、またはグリコシル化酵素により認識されるコンセンサス部位を変化させることにより、その部位でのグリコシル化を防止することができ、そのため、グリコシル化がグリコシル化部位で起こらないであろう。
1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、炭水化物、例えばグルコースの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、七量体、八量体、またはオリゴマ;またはグルコースおよびキシロースのオリゴマを1つ以上の単糖、例えば、グルコースに加水分解する。1つの実施形態では、セロビアーゼ活性は、セロビオースのβ1,4グリコシド結合の加水分解を含む。
別の態様では、本開示は、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドをコードする核酸配列を特徴とする。
1つの実施形態では、核酸配列はCel3A酵素またはその機能的断片をコードし、ここで、核酸配列は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3に対し少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を含む(例えば、から構成される)。1つの実施形態では、核酸配列は、Cel3A酵素をコードし、ここで、核酸配列は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3を含む(例えば、から構成される)。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載される核酸配列を含む核酸分子を特徴とする。
1つの実施形態では、核酸分子はさらに、プロモーター、例えば、原核細胞発現、例えば、細菌細胞発現、例えば、大腸菌における発現のためのプロモーターを含む。1つの実施形態では、プロモーター配列は構成的プロモーター配列、誘導性プロモーター配列、または抑制プロモーター配列である。1つの実施形態では、プロモーターはT7プロモーターである。
1つの実施形態では、核酸分子はさらに、タグ、例えば、検出および/または精製のための、および/または別の分子への連結のためのタグ、例えば、Hisタグをコードする核酸配列を含む。
1つの実施形態では、核酸分子はさらに、1つ以上のシグナル配列、例えば、分泌シグナル配列をコードする核酸を含む。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載される核酸配列または本明細書で記載される核酸分子を含む発現ベクターを特徴とする。
1つの実施形態では、ベクターはさらに、選択マーカー、例えば、カナマイシンまたはアンピシリンマーカーをコードする核酸配列を含む。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載されるベクターを含む細胞を特徴とする。
1つの実施形態では、細胞は原核細胞/細菌細胞、例えば、大腸菌細胞、例えば、Origami大腸菌細胞である。
1つの実施形態では、細胞は本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを発現する。
1つの実施形態では、細胞はグリコシル化に対して障害される。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載されるポリペプチドを発現する細胞を、ポリペプチドの発現に好適な条件下で培養することを含む、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法を特徴とし、ここで、細胞はポリペプチドをグリコシル化せず、例えば、細菌細胞、例えば、大腸菌細胞、例えば、origami大腸菌細胞である。
1つの態様では、本開示は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列、またはSEQ ID NO:1に対し少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを脱グリコシル化酵素で処理することを含む、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法を特徴とする。例えば、脱グリコシル化酵素はPGNaseまたはEndoHとすることができる。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法を特徴とし、SEQ ID NO:1に対し少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む細胞を培養することであって、核酸はコードされるポリペプチドのグリコシル化を防止する1つ以上の突然変異を有すること、ならびに任意で、アグリコシル化されたポリペプチドを培養物から得ることを含む。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを発現する細胞をグリコシル化阻害剤の存在下で培養するための方法を特徴とする。例えば、グリコシル化阻害剤はツニカマイシンである。
1つの態様では、本開示は、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドおよび1つ以上の追加の酵素、例えば1つ以上のグリコシル化された酵素、例えば、真菌細胞由来のセルラーゼを含む酵素混合物を特徴とする。1つの実施形態では、酵素混合物は、SEQ ID NO:1に対して少なくとも75%、80%、95%、90%、95%、96%、97%、98%、99%同一性を有するアミノ酸配列を含むグリコシル化されたポリペプチドおよび本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを含み、ここで、グリコシル化されたポリペプチドおよびアグリコシル化されたペプチドはどちらもセロビアーゼ活性を有する。
1つの実施形態では、酵素混合物はグリコシル化されたポリペプチドおよびアグリコシル化されたポリペプチドを含み、グリコシル化されたポリペプチドおよびアグリコシル化されたポリペプチドのどちらも野生型T.リーセイまたはその変異体、例えばT.リーセイRUTC30由来のCel3A酵素を含む。
1つの実施形態では、酵素混合物はさらに、微生物に由来する少なくとも1つの追加の酵素を含み、ここで、追加の酵素はバイオマス分解活性を有する。1つの実施形態では、追加の酵素は、リグニナーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、キシラナーゼ、およびセロビアーゼから選択される。
1つの実施形態では、反応混合物は、少なくとも1:32、例えば、1:32〜1:300のアグリコシル化されたポリペプチドと残りの酵素の間の比を有する。1つの実施形態では、反応混合物は、少なくとも1:32、例えば、1:32〜1:300である、アグリコシル化されたポリペプチド対グリコシル化されたポリペプチドの比を有する。
1つの態様では、本開示は、バイオマスから生成物(例えば、水素、糖、アルコール、など)を生成させる(またはバイオマスを生成物に変換させる)方法を特徴とし、これは、バイオマス、例えば、放射線、例えば、電子ビームからの放射線で処理されたバイオマスを本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドと、糖生成物の生成に好適な条件下で接触させることを含む。1つの実施形態では、方法はさらに、バイオマスを、1つ以上のバイオマス分解酵素またはバイオマス分解酵素を含む酵素混合物、例えば、本明細書で記載される酵素混合物を生成する微生物と接触させることを含む。
1つの態様では、本開示は、バイオマスから生成物(例えば、水素、糖、アルコール、など)を生成させる(またはバイオマスを生成物に変換させる)方法を特徴とし、これは、バイオマスを本明細書で記載される酵素混合物と、生成物の生成に好適な条件下で接触させることを含む。
1つの実施形態では、生成物は糖生成物、例えば、本明細書で記載される糖生成物である。1つの実施形態では、糖生成物はグルコースおよび/またはキシロース、または他の糖生成物、例えば果糖、アラビノース、ガラクトース、およびセロビオースである。
1つの実施形態では、方法はさらに、糖生成物を単離することを含む。1つの実施形態では、糖生成物の単離は沈殿、結晶化、クロマトグラフィー、遠心分離、および/または抽出を含む。
1つの実施形態では、酵素混合物は、B2AF03、CIP1、CIP2、Cel1a、Cel3a、Cel5a、Cel6a、Cel7a、Cel7b、Cel12a、Cel45a、Cel74a、paMan5a、paMan26a、スウォレニン(Swollenin)、または表1に列挙される酵素のいずれかから選択される酵素の少なくとも2つを含む。1つの実施形態では、上記で列挙される酵素は、酵素を異種的にまたは内因的に発現する細胞、例えば、トリコデルマ・リーセイまたはポドスポラ・アンセリナから単離される。
1つの実施形態では、バイオマスは澱粉質材料またはセルロース成分を含む澱粉質材料を含む。いくつかの実施形態では、バイオマスは、農産物または農業廃棄物、紙製品または紙屑、林産物、もしくは一般廃棄物の1つ以上、またはそれらの任意の組み合わせを含み;ここで:a)農産物または農業廃棄物はサトウキビ、ジュート、ヘンプ、亜麻、竹、サイザル麻、アルファルファ、干し草、アラカチャ、ソバ、バナナ、オオムギ、キャッサバ、クズ、オカ、サゴ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、タロイモ、ヤム、マメ、ソラマメ、レンズマメ、エンドウマメ、草、スイッチグラス、ススキ、スパルティナ、クサヨシ、穀粒残渣、キャノーラわら、麦わら、オオムギわら、カラスムギわら、コメわら、トウモロコシ穂軸、コーン・ストーバー、コーンファイバ、ココナツヘア、ビートパルプ、バガス、ダイズストーバー、穀粒残渣、もみ殻、カラスムギ殻、コムギもみ殻、オオムギ殻、もしくはビーズウイング、またはそれらの組み合わせを含み;b)紙製品または紙屑は、紙、着色紙、塗被紙、コート紙、充填紙、雑誌、印刷物、プリンター用紙、ポリコート紙、カード用紙、ボール紙、板紙、もしくは紙パルプ、またはそれらの組み合わせを含み;c)林産物はアスペン材、パーティクルボード、木材チップ、もしくはおがくず、またはそれらの組み合わせを含み;ならびにd)一般廃棄物は、堆肥、下水、もしくはくず、またはそれらの組み合わせを含む。1つの実施形態では、方法はさらに、例えば、バイオマスを、電子による衝撃、超音波処理、酸化、熱分解、蒸気爆発、化学的処理、機械的処理、および/または凍結粉砕により処理することにより、微生物または酵素混合物を導入する前にバイオマスを処理して、バイオマスの不応性を低減させる工程を含む。
1つの実施形態では、バイオマス分解酵素を生成する微生物は、バチルス、コプリナス、ミセリオフソラ、セファロスポリウム、スキタリジウム、ペニシリウム、アスペルギルス、シュードモナス、ヒュミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム、クリソスポリウムまたはトリコデルマから選択される属の種に由来する。1つの実施形態では、バイオマス分解酵素を生成する微生物は、アスペルギルス、ヒュミコラ・インソレンス(スキタリジウム・サーモフィルム)、コプリヌス・シネレウス、フサリウム・オキシスポルム、ミセリオフソラ・サーモヒラ、メリピウス・ギガンテウス、チエラビア・テレストリス、アクレモニウム・ペルシシナム、アクレモニウム・アクレモニウム、アクレモニウム・ブラシペニウム、アクレモニウム・ジクロモスポルム、アクレモニウム・オブクラバタム、アクレモニウム・ピンケルトニエ、アクレモニウム・ロセオグリセウム、アクレモニウム・インコロラタム、アクレモニウム・フラタム、クリソスポリウム・ラクノウェンス、トリコデルマ・ビリデ、トリコデルマ・リーセイ、またはトリコデルマ・コニンギイから選択される。
1つの実施形態では、微生物は、非誘導微生物と比べて、バイオマス分解酵素の生成を増加させるのに好適な条件下で、微生物を誘導バイオマス試料と組み合わせることにより、バイオマス分解酵素を生成するように誘導されている。1つの実施形態では、誘導バイオマス試料は紙、紙製品、紙屑、紙パルプ、着色紙、塗被紙、コート紙、充填紙、雑誌、印刷物、プリンター用紙、ポリコート紙、カード用紙、ボール紙、板紙、綿、木材、パーティクルボード、林業廃棄物、おがくず、アスペン材、木材チップ、草、スイッチグラス、ススキ、スパルティナ、クサヨシ、穀粒残渣、もみ殻、カラスムギ殻、コムギもみ殻、オオムギ殻、農業廃棄物、サイレージ、キャノーラわら、麦わら、オオムギわら、カラスムギわら、コメわら、ジュート、ヘンプ、亜麻、竹、サイザル麻、アバカ、トウモロコシ穂軸、コーン・ストーバー、ダイズストーバー、コーンファイバ、アルファルファ、干し草、ココナツヘア、糖加工残渣、バガス、ビートパルプ、リュウゼツランバガス、藻類、海藻、堆肥、下水、くず、農業もしくは産業廃棄物、アラカチャ、ソバ、バナナ、オオムギ、キャッサバ、クズ、オカ、サゴ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、タロイモ、ヤム、マメ、ソラマメ、レンズマメ、エンドウマメ、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
大腸菌において発現された精製Cel3aの写真である。レーン1は分子量マーカーを表す(プレシジョンPlusオールブループロテインマーカー、Biorad);レーン2は精製Cel3a−Hisタンパク質を表す。 Cel3a−N’His試料のクロマトグラフィープロファイルであり、31分でのCel3a−N’Hisの検出を示す。 31分での、Cel3a−N’Hisのクロマトグラフィープロファイルにおけるピークに対する質量スペクトル領域では、グリコシル化の証拠はないことを示すプロファイルである。 荷電状態エンベロープのデコンボリューションを示すプロファイルであり、主要成分(アグリコシル化されたCel3a−N’His)および微量成分(修飾されたCel3a−N’His)の分子量を同定する。 精製Cel3a−N’Hisの、セロビアーゼアッセイにより決定されたセロビアーゼ活性を示すグラフである。 濃度がわかっていないCel3aを有する試料のCel3aの濃度を決定するために使用することができる、公知の濃度のCel3a−N’Hisに対して作成されたセロビアーゼ活性の検量線を示すグラフである。 T.リーセイ由来の内在性セロビアーゼ(L4196)と比べた、組換えCel3aの比活性を示すグラフである。 アグリコシル化されたセロビアーゼCel3aが添加された標準酵素混合物(L331対照)(L331(0.8mg/mlCel3a)と比べた、標準酵素混合物を用いて実施した糖化反応からのグルコース生成物の収率を示すグラフである。
定義
別に規定されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、発明が属する当分野の当業者により普通に理解されるものと同じ意味を有する。
「1つの(a、an)」という用語は、1つまたは1を超える(すなわち、少なくとも1つの)、物品の文法的対象を示す。例として、「1つの要素」は1つの要素または1を超える要素を意味する。
「アグリコシル化された」という用語は、本明細書では、分子がその自然の環境で生成された場合、グリカンが付着されている1つ以上の部位でグリコシル化されていない分子、例えば、ポリペプチドを示す(すなわち、それは、グリコシレート基(glycosylate group)に付着されていないヒドロキシル基または他の官能基を含む)。例えば、Cel3A酵素は、Cel3A酵素がT.リーセイにおいて生成された時に、普通それに付着されたグリカン基を有するタンパク質における1つ以上の部位がその部位に付着されたグリカンを有さない時に、アグリコシル化される。いくつかの実施形態では、アグリコシル化された分子は付着されたグリカンを有さない。1つの実施形態では、分子は分子がグリコシル化され得ないように変化または突然変異されており、例えば、1つ以上のグリコシル化部位は、グリカンがグリコシル化部位に付着され得ないように突然変異される。別の実施形態では、付着されたグリカンは、例えば、酵素プロセスにより、例えば、グリカンを除去するまたは脱グリコシル化活性を有する酵素とインキュベートすることにより分子から除去することができる。さらに別の実施形態では、例えば、グリコシル化阻害剤(グリコシル化酵素を阻害する)の使用により分子のグリコシル化を阻害することができる。別の実施形態では、分子、例えば、ポリペプチドは、グリコシル化しない宿主細胞、例えば、大腸菌により生成させることができる。
「バイオマス」という用語は、本明細書では、任意の非石化、有機物質を示す。バイオマスは、澱粉質材料および/またはセルロース、ヘミセルロース、またはリグノセルロース材料とすることができる。例えば、バイオマスは農産物、紙製品、林産物、またはその任意の中間体、副産物、残渣もしくは廃棄物、または一般廃棄物とすることができる。バイオマスはそのような材料の組み合わせであってもよい。1つの実施形態では、バイオマスは、例えば、本明細書で記載される糖化および/または発酵反応により加工処理され、糖、アルコール、有機酸、またはバイオ燃料などの生成物が生成される。
「バイオマス分解酵素」という用語は、本明細書では、本明細書で記載されるバイオマス物質の成分を中間体または最終生成物に分解する酵素を示す。例えば、バイオマス分解酵素としては、少なくともアミラーゼ、例えば、α、βまたはγアミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、リグニナーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビアーゼ、キシラナーゼ、およびセロビオヒドロラーゼが挙げられる。バイオマス分解酵素は、多種多様の微生物により生成され、T.リーセイなどの微生物から単離することができる。バイオマス分解酵素は、内因的に発現され、または異種的に発現され得る。
「セロビアーゼ」という用語は、本明細書では、グルコースの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、七量体、八量体、またはオリゴマ、またはグルコースおよびキシロースのオリゴマの、グルコースおよび/またはキシロースへの加水分解を触媒する酵素を示す。例えば、セロビアーゼはβ−グルコシダーゼであり、これは、セロビオース中のβ−1,4結合を触媒し、2つのグルコース分子を放出させる。
「セロビアーゼ活性」という用語は、本明細書では、セロビオースのグルコースへの加水分解を触媒する、例えば、β−D−グルコースを放出するβ−D−グルコース残基の加水分解を触媒するカテゴリのセルラーゼの活性を示す。セロビアーゼ活性は、本明細書、例えば、実施例6で記載されるアッセイに従い決定することができる。セロビアーゼ活性の1単位は、[グルコース]g/L/[Cel3a]g/L/30分として規定することができる。
「セロビオヒドロラーゼ」という用語は、本明細書では、セルロース中のグリコシド結合を加水分解する酵素を示す。例えば、セロビオヒドロラーゼは1,4−β−D−グルカンセロビオヒドロラーゼであり、これは、セルロース、セロオリゴ糖、または任意のβ−1,4−連結グルコース含有ポリマ中の1,4−β−D−グルコシド結合の加水分解を触媒し、ポリマ鎖からオリゴ糖を放出させる。
「エンドグルカナーゼ」という用語は、本明細書では、セルロースの内部β−1,4グルコシド結合の加水分解を触媒する酵素を示す。例えば、エンドグルカナーゼはエンド−1,4−(1,3;1,4)−β−D−グルカン4−グルカノヒドロラーゼであり、これは、セルロース、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース)、リケナン中の1,4−β−D−グリコシド結合、混合β−1、3グルカン、例えば穀類β−D−グルカンまたはキシログルカン、およびセルロース成分を含む他の植物材料中のβ−1,4結合のエンド加水分解を触媒する。
「酵素混合物」という用語は、本明細書では、少なくとも2つの異なる酵素、または酵素の少なくとも2つの異なるバリアント(例えば、酵素のグリコシル化された、およびアグリコシル化されたバージョン)の組み合わせを示す。本明細書で言及される酵素混合物は、少なくとも、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを含む。1つの実施形態では、酵素混合物は、セロビアーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、リグニナーゼ、および/またはキシラナーゼの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、酵素混合物は、その酵素の1つ以上を発現する、例えば、分泌する細胞、例えば、微生物を含む。例えば、酵素混合物は、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドおよび、1つ以上の追加の酵素および/またはポリペプチドのバリアントを発現する、例えば、分泌する細胞、例えば、微生物を含むことができる。
「リグニナーゼ」という用語は、本明細書では、例えば酸化反応による、植物の細胞壁において普通に見られるリグニンの分解を触媒する酵素を示す。
「核酸」または「ポリヌクレオチド」という用語は同じ意味で使用され、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)およびその一本鎖または二本鎖形態のポリマを示す。特に限定されない限り、その用語は、基本核酸と同様の結合特性を有し、天然起源のヌクレオチドと同様に代謝される天然ヌクレオチドの公知の類似体を含む核酸を包含する。別記されない限り、特定の核酸配列はまた、その保存的修飾バリアント(例えば、縮重コドン置換)、アレル、オルソログ、SNP、および相補的配列ならびに明確に指定された配列を暗に包含する。特に、縮重コドン置換は、1つ以上の選択された(または全ての)コドンの第3位が混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換された配列を生成させることにより達成され得る(Batzer et al., Nucleic Acid Res. 19:5081 (1991); Ohtsuka et al., J. Biol. Chem. 260:2605−2608 (1985);およびRossolini et al., Mol. Cell. Probes 8:91−98 (1994))。
「作動可能に連結された」という用語は、本明細書では、制御または調節配列がポリペプチドをコードする核酸配列に関連する位置に配置され、そのため、制御配列は、ポリペプチド(DNA配列によりコードされる)の発現に影響する構成を示す。1つの実施形態では、制御または調節配列は、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列の上流にある。1つの実施形態では、制御または調節配列はセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列の下流にある。
「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は同じ意味で使用され、ペプチド結合により共有結合で連結されたアミノ酸残基から構成される化合物を示す。タンパク質またはペプチドは、少なくとも2つのアミノ酸を含まなければならず、タンパク質またはペプチドの配列を占めることができるアミノ酸の最大数には制限はない。ポリペプチドとしては、互いにペプチド結合された2つ以上のアミノ酸を含む任意のペプチドまたはタンパク質が挙げられる。「ポリペプチド」は、例えば、生物活性断片、実質的に相同なポリペプチド、オリゴペプチド、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリペプチドのバリアント、修飾ポリペプチド、誘導体、類似体、融合タンパク質などを含む。ポリペプチドは天然ペプチド、組換えペプチド、またはそれらの組み合わせを含む。
「プロモーター」という用語は、本明細書では、ポリヌクレオチド配列の特定の転写を開始するために必要とされる、細胞の合成機構、または導入された合成機構により認識されるDNA配列を示す。
「調節配列」または「制御配列」という用語は、本明細書では同じ意味で使用され、核酸産物の発現に必要とされる核酸配列を示す。場合によっては、この配列はプロモーター配列であってもよく、他の場合には、この配列はまた、エンハンサー配列および遺伝子産物の発現に必要とされる他の調節エレメントを含んでもよい。調節/制御配列は、例えば、核酸産物を調節された様式で、例えば、誘導様式で発現するものであってもよい。
「構成的」プロモーターという用語は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと作動可能に連結された場合、細胞のほとんどまたは全ての生理的条件下で細胞においてポリペプチドを生成させるヌクレオチド配列を示す。1つの実施形態では、ポリペプチドはセロビアーゼ活性を有するポリペプチドである。
「誘導性」プロモーターという用語は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと作動可能に連結された場合、実質的にプロモーターに対応するインデューサーが細胞中に存在する場合のみ、細胞においてポリペプチドを生成させるヌクレオチド配列を示す。1つの実施形態では、ポリペプチドはセロビアーゼ活性を有するポリペプチドである。
「抑制」プロモーターという用語は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと作動可能に連結された場合、実質的にプロモーターに対応するリプレッサーが細胞内に存在するまでのみ、細胞においてポリペプチドを生成させるヌクレオチド配列を示す。1つの実施形態では、ポリペプチドはセロビアーゼ活性を有するポリペプチドである。
「キシラナーゼ」という用語は、本明細書では、キシラン含有材料を加水分解する酵素を示す。キシランはキシロース単位を含む多糖である。キシラナーゼは、エンドキシラナーゼ、β−キシロシダーゼ、アラビノフラノシダーゼ、α−グルクロニダーゼ、アセチルキシランエステラーゼ、フェルロイルエステラーゼ、またはα−グルクロニルエステラーゼとすることができる。
説明
グリコシル化は、酵素構造および機能、例えば酵素活性、溶解度、安定性、フォールディング、および/または分泌において重要な役割を果たすと考えられる。したがって、バイオマスをバイオ燃料および他の生成物に変換するためのプロセスは、セルロースおよび/またはリグノセルロース材料の糖化に使用するための、グリコシル化された酵素、例えば、セロビアーゼの生成および利用に焦点をあてている。糖化に使用するための酵素は典型的には、タンパク質を適正にグリコシル化し、折り畳み、および分泌する真核宿主細胞株、例えばピキア・パストリスにおいて生成される。
本発明は、少なくとも一部は、非真菌細胞株において発現され、酵素を著しくはグリコシル化しない宿主細胞から単離された、T.リーセイ由来のセロビアーゼは、T.リーセイ由来の内在性セロビアーゼ(グリコシル化され、分泌される)よりも、純粋基質に対し高い比活性を有したという驚くべき発見に基づく。さらに、アグリコシル化されたセロビアーゼが他の糖化酵素を含む酵素混合物と共に糖化反応において使用された場合、アグリコシル化されたセロビアーゼなしの反応と比べて、糖生成物の収率の実質的な増加が観察された。そのため、酵素活性、例えば、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチド、アグリコシル化されたポリペプチドを含む組成物および本明細書で記載される組成物を生成させ、使用するための方法が、本明細書で提供される。
ポリペプチドおよびバリアント
本開示は、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを提供する。1つの実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドはセロビアーゼである。セロビアーゼは、その基質であるセロビオース中のβ−1,4結合を加水分解し、2つのグルコース分子を放出させる酵素である。セロビオースは水溶性のグルコースの1,4−連結二量体である。
Cel3a(BglIとしても知られている)は、トリコデルマ・リーセイにおいて同定されたセロビアーゼである。Cel3aに対するアミノ酸配列(GenBank受入番号NW_006711153)は、以下に提供される:
MGDSHSTSGASAEAVVPPAGTPWGTAYDKAKAALAKLNLQDKVGIVSGVGWNGGPCVGNTSPASKISYPSLCLQDGPLGVRYSTGSTAFTPGVQAASTWDVNLIRERGQFIGEEVKASGIHVILGPVAGPLGKTPQGGRNWEGFGVDPYLTGIAMGQTINGIQSVGVQATAKHYILNEQELNRETISSNPDDRTLHELYTWPFADAVQANVASVMCSYNKVNTTWACEDQYTLQTVLKDQLGFPGYVMTDWNAQHTTVQSANSGLDMSMPGTDFNGNNRLWGPALTNAVNSNQVPTSRVDDMVTRILAAWYLTGQDQAGYPSFNISRNVQGNHKTNVRAIARDGIVLLKNDANILPLKKPASIAVVGSAAIIGNHARNSPSCNDKGCDDGALGMGWGSGAVNYPYFVAPYDAINTRASSQGTQVTLSNTDNTSSGASAARGKDVAIVFITADSGEGYITVEGNAGDRNNLDPWHNGNALVQAVAGANSNVIVVVHSVGAIILEQILALPQVKAVVWAGLPSQESGNALVDVLWGDVSPSGKLVYTIAKSPNDYNTRIVSGGSDSFSEGLFIDYKHFDDANITPRYEFGYGLSYTKFNYSRLSVLSTAKSGPATGAVVPGGPSDLFQNVATVTVDIANSGQVTGAEVAQLYITYPSSAPRTPPKQLRGFAKLNLTPGQSGTATFNIRRRDLSYWDTASQKWVVPSGSFGISVGASSRDIRLTSTLSVAGSGS
(SEQ ID NO: 1)
本開示はまた、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチド、例えば、Cel3aの機能的バリアントを提供する。1つの実施形態では、機能的バリアントは、本明細書で記載されるCel3a、またはその機能的断片に対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一性、例えば、本明細書で記載されるCel3a、またはその機能的断片に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一性を有するアミノ酸配列を有する。1つの実施形態では、機能的バリアントは、SEQ ID NO:1、またはその機能的断片に対して少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%同一性、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一性を有するアミノ酸配列を有する。
2つ以上のアミノ酸または核酸配列との関連でのパーセント同一性は、同じである2つ以上の配列を示す。2つの配列は、2つの配列が、下記配列比較アルゴリズムの1つを用いて、または手動整列および目視検査により測定される、比較窓、または指定された領域にわたって最大一致に対し比較、整列された場合、同じである特定のパーセンテージのアミノ酸残基またはヌクレオチド(例えば、特定の領域にわたって、または、特定されない場合、全配列にわたって、60%同一性、任意で70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一性)を有する場合、「実質的に同一」である。任意で、同一性は、少なくとも約50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、150ヌクレオチドの長さである領域にわたって存在する。より好ましくは、同一性は、少なくとも約200またはそれ以上のアミノ酸、または少なくとも約500もしくは1000またはそれ以上のヌクレオチドの長さである領域にわたって存在する。
配列比較では、1つの配列は典型的には、参照配列として機能し、これに対して1つ以上の試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験および参照配列がコンピュータに入力され、必要に応じて部分配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムパラメータが指定される。デフォルトプログラムパラメータを使用することができ、または別のパラメータを指定することができる。配列比較アルゴリズムはその後、プログラムパラメータに基づき、参照配列に対する試験配列のパーセント配列同一性を計算する。比較のための配列の整列化の方法は当技術分野でよく知られている。配列比較のための最適整列化は、例えば、Smith and Waterman, (1970) Adv. Appl. Math. 2:482cの局所相同性アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch, (1970) J. Mol. Biol. 48:443の相同性整列化アルゴリズムにより、Pearson and Lipman, (1988) Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 85:2444の類似性法のための検索により、これらのアルゴリズムのコンピュータ化実行により(GAP, BESTFIT, FASTA, and TFASTA in the Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WI)、または手動整列および目視検査により(例えば、Brent et al., (2003) Current Protocols in Molecular Biologyを参照)実施することができる。
パーセント配列同一性および配列類似性を決定するのに好適なアルゴリズムの2つの例はBLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、これらは、それぞれ、Altschul et al., (1977) Nuc. Acids Res. 25:3389−3402;およびAltschul et al., (1990) J. Mol. Biol. 215:403−410において記載されている。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは国立バイオテクノロジー情報センターを介して公的に入手可能である。
機能的バリアントは、1つ以上の突然変異を含むことができ、そのため、バリアントはセロビアーゼ活性を保持し、それはT.リーセイにより生成されるSEQ ID NO:1の酵素のセロビアーゼ活性よりも良好であり、例えばこれに比べて増加される。1つの実施形態では、機能的バリアントは、大腸菌により生成されるSEQ ID NO:1のアグリコシル化されたバージョンとして、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%)のセロビアーゼ活性を有する。セロビアーゼ活性は、本明細書で記載される機能アッセイを使用して試験することができる。
別の実施形態では、アグリコシル化されたポリペプチドは、参照アミノ酸配列、例えば、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列とは、わずか1、わずか2、わずか3、わずか4、わずか5、わずか6、わずか7、わずか8、わずか9、わずか10、わずか15、わずか20、わずか30、わずか40、またはわずか50のアミノ酸だけ異なる。
機能的バリアント中に存在する突然変異は、アミノ酸置換、付加、および欠失を含む。突然変異は、当技術分野で知られている標準技術、例えば部位特異的突然変異誘発およびPCR媒介突然変異誘発により導入することができる。突然変異は保存的アミノ酸置換とすることができ、この場合、アミノ酸残基は同様の側鎖を有するアミノ酸残基により置き換えられる。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野において規定されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、無電荷極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、β−分枝側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸を含む。このように、本開示のセロビアーゼ活性を有するポリペプチド内の1つ以上のアミノ酸残基は、同じ側鎖ファミリー由来の他のアミノ酸により置き換えることができ、得られたポリペプチドは、野生型ポリペプチドに匹敵するセロビアーゼ活性(例えば、そのセロビアーゼ活性の少なくとも80%、85%、90%、95%、または99%)を保持する。あるいは、突然変異は、アミノ酸残基が異なる側鎖を有するアミノ酸残基により置き換えられるアミノ酸置換であってもよい。
そのような突然変異はセロビアーゼの様々な酵素特性を変化させ、またはこれに影響を与え得る。例えば、そのような突然変異は、セロビアーゼ活性、熱安定性、反応のための最適pH、酵素動力学、またはセロビアーゼの基質認識を変化させ、またはこれに影響を与え得る。いくつかの実施形態では、突然変異は、T.リーセイにより生成されるセロビアーゼおよび/または大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1と比べて、バリアントのセロビアーゼ活性を増加させる。いくつかの実施形態では、突然変異は、野生型セロビアーゼおよび/または大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1と比べて、バリアントの熱安定性を増加または減少させる。1つの実施形態では、突然変異は、野生型セロビアーゼおよび/または大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1と比べて、バリアントが最適にセロビアーゼ反応を実施するpH範囲を変化させる。1つの実施形態では、突然変異は、野生型セロビアーゼおよび/または大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1と比べて、セロビアーゼ反応の動力学(例えば、kcat、KまたはK)を増加または減少させる。1つの実施形態では、突然変異は、野生型セロビアーゼおよび/または大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1と比べて、セロビアーゼの基質(例えば、セロビオース)を認識する、またはこれに結合する能力を増加または減少させる。
本発明はまた、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するポリペプチド、例えば、Cel3aまたはSEQ ID NO:1の機能的断片を提供する。当業者であれば、酵素活性に関与する機能ドメインを含む、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するポリペプチドの断片は機能活性、例えば、セロビアーゼ活性を保持することは容易に想定することができるであろう。そのため、そのような断片は本発明に包含される。1つの実施形態では、機能的断片は少なくとも700アミノ酸、少なくとも650アミノ酸、少なくとも600アミノ酸、少なくとも550アミノ酸、少なくとも500アミノ酸、少なくとも450アミノ酸、少なくとも400アミノ酸、少なくとも350アミノ酸、少なくとも300アミノ酸、少なくとも250アミノ酸、少なくとも200アミノ酸、少なくとも150アミノ酸、少なくとも100アミノ酸、または少なくとも50アミノ酸の長さである。1つの実施形態では、機能的断片は700〜744アミノ酸、650〜699アミノ酸、600〜649アミノ酸、550〜599アミノ酸、500〜549アミノ酸、450〜499アミノ酸、400〜449アミノ酸、350〜399アミノ酸、300〜349アミノ酸、250〜299アミノ酸、200〜249アミノ酸、150〜199アミノ酸、100〜149アミノ酸、または50〜99アミノ酸である。上記のアミノ酸長さの範囲に関しては、アミノ酸長さの最小および最高値は、各開示範囲内に含まれる。1つの実施形態では、機能的断片は、野生型Cel3aまたは大腸菌において生成されるSEQ ID NO:1を含むポリペプチドとしてのセロビアーゼ活性の少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%を有する。
セロビアーゼ活性を検出するためのアッセイは当技術分野で知られている。例えば、セロビオースから放出されるグルコースの量の検出は、精製セロビアーゼを基質、例えば、セロビオース、D−(+)−セロビオースと共にインキュベートし、反応の完了後に得られた遊離グルコースの量を検出することにより決定することができる。遊離グルコースの量は、当技術分野で知られている様々な方法を用いて決定することができる。例えば、精製セロビアーゼの希釈物が、50mMクエン酸二水素ナトリウム、pH5.0 NaOHを含む緩衝液中で調製される。セロビオース基質が精製セロビアーゼに、反応混合物中のセロビオースの最終濃度が30mMとなるような量で添加される。反応混合物は、反応が起こるのに好適な条件下で、例えば、振盪機(700rpm)にて、48℃で30分間インキュベートされる。反応を停止させるために、反応混合物は5分間100℃で加熱される。反応混合物は、0.45μmフィルタに通して濾過され、濾液が分析され、グルコースおよび/またはセロビアーゼの量が定量される。グルコースなどの分析物を測定するYSI機器を使用して、反応から生成されたグルコースの濃度を決定することができる。あるいは、UPLC(超高速液体クロマトグラフィー)を使用して、反応からのグルコースおよびセロビオースの濃度を決定することができる。このアッセイは単一反応または多段反応フォーマット、例えば、96ウェルフォーマットでフォーマットすることができる。いくつかの実施形態では、多段反応フォーマットが、精製セロビアーゼの異なる濃度に対するセロビアーゼ活性を表す活性曲線を作成するのに好ましい可能性がある。精製セロビアーゼの濃度は、標準Bradfordアッセイを用いて決定することができる。精製セロビアーゼアッセイの希釈物は、例えば、2倍希釈で調製され、96ウェルプレート、例えば、12ウェルの2倍希釈にアリコートされる。セロビオース基質が前述したように添加され、そのため、反応物中のセロビアーゼの最終濃度は30mMとなる。プレートは密閉され、セロビアーゼ反応が起こるのに十分な条件下で、その後、反応を停止させる条件下で処理される。反応物はその後、96ウェルフォーマット0.45μmメンブレン(例えば、Durapore)に通して濾過され、YSIおよび/またはHPLC法、例えば、UPLCにより分析される。
この活性アッセイはまた、既知の濃度を有するCel3a試料の希釈物の活性の検量線を作成することにより、試料中のCel3aの濃度、または力価を決定するために使用することができる。濃度がわかっていない試料の希釈物の活性が決定され、検量線と比較され、検量線に基づきおおよその濃度が同定される。この方法はさらに詳細に、実施例6において記載される。
他の実施形態では、比色分析/蛍光定量的アッセイが使用され得る。精製セロビアーゼが基質セロビオースと共に、反応が起こる条件下でインキュベートされる。生成グルコースの検出は次の通りである。グルコースオキシダーゼが混合物に添加され、グルコースオキシダーゼはグルコース(生成物)を酸化してグルコン酸および過酸化水素にする。ペルオキシダーゼおよびo−ジアニシジンがその後に添加される。o−ジアニシジンは過酸化水素と、ペルオキシダーゼの存在下で反応し、着色生成物を形成する。硫酸を添加し、これは酸化o−ジアニシジンと反応し、より安定な着色生成物を形成する。色の強度は、例えば、分光光度計または比色計により、例えば、540nmで測定すると、グルコース濃度に正比例する。そのような比色分析/蛍光定量的グルコースアッセイは、例えばSigma Aldrich、カタログNo.GAGO−20から市販されている。
上記のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドの全てに対して、ポリペプチドは、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法を使用してアグリコシル化される。
グリコシル化は酵素プロセスであり、これにより、炭水化物がグリコシル受容体、例えば、アルギニンまたはアスパルギニン(asparginine)側鎖の窒素あるいはセリン、スレオニン、またはチロシン側鎖のヒドロキシル酸素に付着される。N−連結およびO−連結グリコシル化の2つの型のグリコシル化が存在する。N−連結グリコシル化は、コンセンサス部位Asn−X−Ser/Thrで起こり、ここで、Xはプロリン以外の任意のアミノ酸とすることができる。O−連結グリコシル化はSer/Thr残基で起こる。グリコシル化部位は、当技術分野で知られている様々なアルゴリズム、例えば、スイスバイオインフォマティクス研究所により公的に入手可能なProsite、および、生化学配列分析センターにより公的に入手可能なNetNGlyc1.0またはNetOGlyc4.0を使用して予測することができる。
複数の実施形態では、機能的バリアントは1つ以上の突然変異を含み、ここで、本明細書で記載される核酸配列により発現されるCel3aポリペプチド中に存在する1つ以上のグリコシル化(glycoslyation)部位は変異され、そのため、グリカンはもはや、グリコシル化部位に付着または連結することはできない。別の実施形態では、機能的バリアントは本明細書で記載される核酸配列により発現されるCel3aポリペプチド中に存在する1つ以上のグリコシル化部位の近位で1つ以上の突然変異を含み、これは、グリカンがもはや、グリコシル化部位に付着または連結することはできないように、変異されている。例えば、グリコシル化部位の近位での突然変異はグリコシル化酵素により認識されるコンセンサスモチーフを変異させ、またはポリペプチドのコンフォメーションを変化させ、そのため、ポリペプチドはグリコシル化され得ず、例えば、グリコシル化(glycoslation)部位は隠され、または新しいコンフォメーションによる立体障害は、グリコシル化酵素がグリコシル化部位にアクセスしないように防止する。Cel3aポリペプチドにおけるグリコシル化部位の近位の突然変異はグリコシル化部位からすぐ隣、または少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも30または少なくとも40アミノ酸にあり、グリコシル化部位は近位突然変異の結果として、グリコシル化されない。
1つの実施形態では、Cel3a、またはSEQ ID NO:1の次のグリコシル化部位の1つ以上が変異される:アミノ酸位置78のスレオニン、アミノ酸位置241のスレオニン、アミノ酸位置343のセリン、アミノ酸位置450のセリン、アミノ酸位置599のスレオニン、アミノ酸位置616のセリン、アミノ酸位置691のスレオニン、アミノ酸位置21のセリン、アミノ酸位置24のスレオニン、アミノ酸位置25のセリン、アミノ酸位置28のセリン、アミノ酸位置38のスレオニン、アミノ酸位置42のスレオニン、アミノ酸位置303のスレオニン、アミノ酸位置398のセリン、アミノ酸位置435のセリン、アミノ酸位置436のセリン、アミノ酸位置439のスレオニン、アミノ酸位置442のスレオニン、アミノ酸位置446のスレオニン、アミノ酸位置451のセリン、アミノ酸位置619のセリン、アミノ酸位置622のセリン、アミノ酸位置623のスレオニン、アミノ酸位置626のセリン、またはアミノ酸位置630のスレオニン、またはそれらの任意の組み合わせ。複数の実施形態では、グリコシル化部位はセリンまたはスレオニンからアラニンに変異される。例えば、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドは次の突然変異の1つ以上を有する:T78A、T241A、S343A、S450A、T599A、S616A、T691A、S21A、T24A、S25A、S28A、T38A、T42A、T303A、T398A、S435A、S436A、T439A、T442A、T446A、S451A、S619A、S622A、T623A、S626A、もしくはT630A、またはそれらの任意の組み合わせ。あるいは、上記のグリコシル化部位の近位の1つ以上のアミノ酸が変異される。
ポリペプチドがグリカンにより修飾されたかどうか(例えば、ポリペプチドがグリコシル化されたか、またはアグリコシル化されたか)を検出するためのアッセイは当技術分野で知られている。ポリペプチドは精製または単離することができ、グリカン部分の検出および定量化のために染色することができ、またはポリペプチドは質量分析により分析することができ、対応する参照ポリペプチドと比較することができる。参照ポリペプチドは試験ポリペプチド(そのグリコシル化状態が決定される)と同じ一次配列を有するが、グリコシル化されているか、またはアグリコシル化されている。
本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドは、対応するグリコシル化されたポリペプチド、例えば、グリコシル化されたCel3aポリペプチドと比べて増加したセロビアーゼ活性を有する。例えば、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドは、グリコシル化された(glyocyosylated)ポリペプチドと比べて、少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、または200%セロビアーゼ活性を有する。
核酸
本発明はまた、本発明のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を提供する。1つの実施形態では、核酸配列は、本明細書で記載されるアミノ酸配列を有するCel3a酵素またはその機能的断片をコードする。
1つの実施形態では、Cel3aをコードする核酸配列は以下の通りである:
ATGCGTTACCGAACAGCAGCTGCGCTGGCACTTGCCACTGGGCCCTTTGCTAGGGCAGACAGTCACTCAACATCGGGGGCCTCGGCTGAGGCAGTTGTACCTCCTGCAGGGACTCCATGGGGAACCGCGTACGACAAGGCGAAGGCCGCATTGGCAAAGCTCAATCTCCAAGATAAGGTCGGCATCGTGAGCGGTGTCGGCTGGAACGGCGGTCCTTGCGTTGGAAACACATCTCCGGCCTCCAAGATCAGCTATCCATCGCTATGCCTTCAAGACGGACCCCTCGGTGTTCGATACTCGACAGGCAGCACAGCCTTTACGCCGGGCGTTCAAGCGGCCTCGACGTGGGATGTCAATTTGATCCGCGAACGTGGACAGTTCATCGGTGAGGAGGTGAAGGCCTCGGGGATTCATGTCATACTTGGTCCTGTGGCTGGGCCGCTGGGAAAGACTCCGCAGGGCGGTCGCAACTGGGAGGGCTTCGGTGTCGATCCATATCTCACGGGCATTGCCATGGGTCAAACCATCAACGGCATCCAGTCGGTAGGCGTGCAGGCGACAGCGAAGCACTATATCCTCAACGAGCAGGAGCTCAATCGAGAAACCATTTCGAGCAACCCAGATGACCGAACTCTCCATGAGCTGTATACTTGGCCATTTGCCGACGCGGTTCAGGCCAATGTCGCTTCTGTCATGTGCTCGTACAACAAGGTCAATACCACCTGGGCCTGCGAGGATCAGTACACGCTGCAGACTGTGCTGAAAGACCAGCTGGGGTTCCCAGGCTATGTCATGACGGACTGGAACGCACAGCACACGACTGTCCAAAGCGCGAATTCTGGGCTTGACATGTCAATGCCTGGCACAGACTTCAACGGTAACAATCGGCTCTGGGGTCCAGCTCTCACCAATGCGGTAAATAGCAATCAGGTCCCCACGAGCAGAGTCGACGATATGGTGACTCGTATCCTCGCCGCATGGTACTTGACAGGCCAGGACCAGGCAGGCTATCCGTCGTTCAACATCAGCAGAAATGTTCAAGGAAACCACAAGACCAATGTCAGGGCAATTGCCAGGGACGGCATCGTTCTGCTCAAGAATGACGCCAACATCCTGCCGCTCAAGAAGCCCGCTAGCATTGCCGTCGTTGGATCTGCCGCAATCATTGGTAACCACGCCAGAAACTCGCCCTCGTGCAACGACAAAGGCTGCGACGACGGGGCCTTGGGCATGGGTTGGGGTTCCGGCGCCGTCAACTATCCGTACTTCGTCGCGCCCTACGATGCCATCAATACCAGAGCGTCTTCGCAGGGCACCCAGGTTACCTTGAGCAACACCGACAACACGTCCTCAGGCGCATCTGCAGCAAGAGGAAAGGACGTCGCCATCGTCTTCATCACCGCCGACTCGGGTGAAGGCTACATCACCGTGGAGGGCAACGCGGGCGATCGCAACAACCTGGATCCGTGGCACAACGGCAATGCCCTGGTCCAGGCGGTGGCCGGTGCCAACAGCAACGTCATTGTTGTTGTCCACTCCGTTGGCGCCATCATTCTGGAGCAGATTCTTGCTCTTCCGCAGGTCAAGGCCGTTGTCTGGGCGGGTCTTCCTTCTCAGGAGAGCGGCAATGCGCTCGTCGACGTGCTGTGGGGAGATGTCAGCCCTTCTGGCAAGCTGGTGTACACCATTGCGAAGAGCCCCAATGACTATAACACTCGCATCGTTTCCGGCGGCAGTGACAGCTTCAGCGAGGGACTGTTCATCGACTATAAGCACTTCGACGACGCCAATATCACGCCGCGGTACGAGTTCGGCTATGGACTGTCTTACACCAAGTTCAACTACTCACGCCTCTCCGTCTTGTCGACCGCCAAGTCTGGTCCTGCGACTGGGGCCGTTGTGCCGGGAGGCCCGAGTGATCTGTTCCAGAATGTCGCGACAGTCACCGTTGACATCGCAAACTCTGGCCAAGTGACTGGTGCCGAGGTAGCCCAGCTGTACATCACCTACCCATCTTCAGCACCCAGGACCCCTCCGAAGCAGCTGCGAGGCTTTGCCAAGCTGAACCTCACGCCTGGTCAGAGCGGAACAGCAACGTTCAACATCCGACGACGAGATCTCAGCTACTGGGACACGGCTTCGCAGAAATGGGTGGTGCCGTCGGGGTCGTTTGGCATCAGCGTGGGAGCGAGCAGCCGGGATATCAGGCTGACGAGCACTCTGTCGGTAGCG
(SEQ ID NO:2)
本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列は、宿主細胞における発現を増加させるためにコドン−最適化させることができる。コドン最適化は、コドン利用バイアス、潜在スプライシング部位、mRNA二次構造、未熟ポリA部位、コドンとアンチコドンの相互作用、およびRNA不安定性モチーフを含む因子を考慮して、コードされるポリペプチドの宿主における発現を増加させるために核酸配列を変化させることを含む。コドン−最適化のための様々なアルゴリズムおよび商業サービスは当技術分野で知られており、使用可能である。
Cel3aをコードするコドン−最適化核酸配列は以下の通りである:
ATGCGTTATCGTACAGCCGCAGCCCTGGCACTGGCCACAGGTCCGTTCGCACGTGCCGATAGTCACAGTACCAGCGGTGCCAGCGCAGAAGCCGTGGTTCCGCCGGCAGGCACACCGTGGGGCACAGCCTATGATAAAGCCAAAGCCGCCCTGGCCAAGCTGAATCTGCAGGATAAAGTGGGCATCGTGAGTGGCGTGGGCTGGAACGGTGGTCCGTGCGTTGGCAACACCAGCCCGGCAAGCAAGATCAGCTATCCGAGCTTATGCCTGCAGGATGGTCCGCTGGGCGTGCGCTATAGCACCGGTAGTACCGCCTTTACACCTGGTGTGCAGGCCGCCAGTACCTGGGACGTTAACCTGATCCGCGAACGTGGCCAATTTATCGGCGAAGAAGTTAAAGCCAGCGGCATTCATGTTATTCTGGGTCCGGTGGCCGGTCCTCTGGGTAAAACCCCGCAGGGCGGCCGTAATTGGGAAGGCTTCGGCGTTGATCCGTATTTAACCGGCATCGCAATGGGCCAGACCATTAATGGCATCCAGAGCGTGGGTGTTCAAGCCACCGCCAAACACTACATATTAAACGAACAGGAACTGAATCGTGAAACCATCAGCAGCAATCCGGATGATCGCACCCTGCATGAGCTGTATACATGGCCTTTTGCCGACGCAGTTCAGGCCAACGTGGCAAGTGTGATGTGTAGCTATAACAAGGTGAACACCACCTGGGCCTGCGAAGACCAGTACACCCTGCAGACCGTTTTAAAAGACCAACTGGGCTTCCCTGGTTACGTGATGACAGATTGGAATGCCCAGCACACAACCGTTCAGAGCGCAAACAGTGGCCTGGATATGAGCATGCCGGGCACCGACTTCAACGGCAATAATCGTCTGTGGGGTCCGGCACTGACCAATGCCGTTAACAGCAACCAGGTGCCGACCAGTCGTGTGGACGATATGGTTACCCGTATTCTGGCCGCCTGGTACCTGACAGGTCAAGACCAGGCCGGCTACCCGAGCTTCAACATCAGCCGCAACGTGCAGGGTAATCACAAGACCAACGTTCGCGCAATCGCACGCGATGGTATCGTGCTGTTAAAGAACGATGCCAACATTCTGCCGCTGAAAAAACCGGCCAGCATCGCCGTTGTTGGTAGCGCAGCCATCATTGGCAACCACGCCCGTAACAGTCCGAGCTGCAATGATAAAGGCTGTGACGACGGTGCCCTGGGCATGGGTTGGGGTAGTGGTGCCGTGAACTACCCGTATTTCGTGGCCCCGTACGACGCCATTAACACCCGTGCAAGTAGCCAGGGTACCCAGGTTACCCTGAGCAACACCGACAACACAAGCAGCGGTGCCAGTGCAGCACGTGGTAAGGATGTGGCCATCGTGTTCATCACCGCCGACAGCGGCGAAGGCTACATTACCGTGGAGGGTAATGCCGGTGATCGCAATAATCTGGACCCGTGGCATAACGGCAACGCCCTGGTTCAGGCAGTGGCAGGCGCAAATAGCAACGTGATCGTTGTGGTGCATAGCGTGGGTGCCATCATTCTGGAGCAGATCCTGGCCCTGCCGCAAGTTAAGGCAGTTGTGTGGGCAGGTCTGCCGAGCCAAGAAAGTGGCAATGCCCTGGTGGACGTTCTGTGGGGCGATGTTAGTCCGAGCGGCAAGCTGGTGTATACAATCGCCAAGAGCCCGAACGACTATAACACCCGCATCGTTAGCGGCGGCAGTGATAGCTTCAGCGAGGGCCTGTTTATCGACTACAAGCATTTCGATGATGCCAATATTACCCCGCGCTACGAATTTGGTTATGGCCTGAGCTATACCAAGTTCAACTACAGCCGCCTGAGCGTTTTAAGTACCGCCAAGAGTGGTCCGGCAACAGGTGCCGTGGTTCCTGGTGGTCCGAGTGATCTGTTTCAGAATGTGGCCACCGTGACCGTGGATATCGCCAACAGTGGTCAGGTTACCGGCGCCGAAGTGGCACAGCTGTACATCACCTATCCGAGCAGTGCACCGCGCACCCCGCCGAAACAGCTGCGTGGCTTCGCCAAATTAAACCTGACCCCGGGCCAGAGCGGTACAGCAACCTTCAATATTCGCCGCCGTGATCTGAGCTATTGGGACACCGCCAGCCAAAAATGGGTGGTGCCGAGCGGCAGCTTTGGCATTAGTGTGGGTGCAAGTAGCCGCGACATTCGCTTAACAAGCACCCTGAGTGTTGCC
(SEQ ID NO:3)
1つの実施形態では、Cel3a酵素またはその機能的バリアントをコードする核酸配列は、SEQ ID NO:2に対し少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一性を含む。1つの実施形態では、Cel3a酵素またはその機能的バリアントをコードする核酸配列は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3に対し、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一性を含む。
本明細書では、上記のアグリコシル化されたポリペプチド、例えば、Cel3aポリペプチドをコードする核酸配列が提供され、この場合、ポリペプチド中に存在する1つ以上のグリコシル化(glycoslyation)部位は、グリカンがもはや、グリコシル化部位に付着または連結することはできないように、変異されている。別の実施形態では、上記のアグリコシル化されたポリペプチド、例えば、Cel3aポリペプチドをコードする、本明細書で記載される核酸配列が提供され、この場合、ポリペプチド中に存在する1つ以上のグリコシル化部位の近位での1つ以上の突然変異は、前述したように、グリカンがもはや、グリコシル化部位に付着または連結することはできないように、変異されている。1つの実施形態では、核酸配列は、Cel3a、またはSEQ ID NO:1の次のグリコシル化部位の1つ以上での1つ以上の突然変異を含むポリペプチドをコードする:アミノ酸位置78のスレオニン、アミノ酸位置241のスレオニン、アミノ酸位置343のセリン、アミノ酸位置450のセリン、アミノ酸位置599のスレオニン、アミノ酸位置616のセリン、アミノ酸位置691のスレオニン、アミノ酸位置21のセリン、アミノ酸位置24のスレオニン、アミノ酸位置25のセリン、アミノ酸位置28のセリン、アミノ酸位置38のスレオニン、アミノ酸位置42のスレオニン、アミノ酸位置303のスレオニン、アミノ酸位置398のセリン、アミノ酸位置435のセリン、アミノ酸位置436のセリン、アミノ酸位置439のスレオニン、アミノ酸位置442のスレオニン、アミノ酸位置446のスレオニン、アミノ酸位置451のセリン、アミノ酸位置619のセリン、アミノ酸位置622のセリン、アミノ酸位置623のスレオニン、アミノ酸位置626のセリン、またはアミノ酸位置630のスレオニン、またはそれらの任意の組み合わせ。複数の実施形態では、グリコシル化部位はセリンまたはスレオニンからアラニンに変異される。例えば、本発明の核酸配列は、次の突然変異の1つ以上を含むアグリコシル化されたポリペプチドをコードする:T78A、T241A、S343A、S450A、T599A、S616A、T691A、S21A、T24A、S25A、S28A、T38A、T42A、T303A、T398A、S435A、S436A、T439A、T442A、T446A、S451A、S619A、S622A、T623A、S626A、もしくはT630A、またはそれらの任意の組み合わせ。当業者であれば、容易に野生型Cel3aの核酸配列(SEQ ID NO:2)を、当技術分野で知られている方法、例えば部位特異的突然変異誘発を使用することにより、1つ以上のグリコシル化部位突然変異を有するポリペプチドをコードするように改変することができるであろう。
ポリペプチドをコードする核酸配列を単離またはクローン化するために使用される技術は当技術分野で知られており、ゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、またはそれらの組み合わせが含まれる。そのようなゲノムDNAからの本発明の核酸配列のクローニングは、例えば、よく知られたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または共通構造特徴を有するクローン化DNA断片を検出するための発現ライブラリーの抗体スクリーニングを使用することにより実施することができる。例えば、Innis et al., 1990, PCR: A Guide to Methods and Application, Academic Press, New Yorkを参照されたい。リガーゼ連鎖反応(LCR)、連結活性化転写(LAT)およびヌクレオチド配列に基づく増幅(NASBA)などの他の増幅手順が使用され得る。核酸配列は、トリコデルマ・リーセイ、例えば、野生型T.リーセイ、またはT.リーセイRUTC30の株、または別のもしくは関連生物からクローン化され得、よって、例えば、核酸配列のポリペプチドコード領域のアレルまたは種バリアントであってもよい。
核酸配列は、核酸配列をその自然の位置から異なる部位へ再配置する、遺伝子操作において使用される標準クローニング手順により得られ得、この場合、それは複製され得る。クローニング手順は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む所望の断片の切除および単離、断片のベクター分子中への挿入、および組換えベクターの宿主細胞中への組み込みを含むことができ、この場合、ヌクレオチド配列の複数のコピーまたはクローンが複製される。ヌクレオチド配列はゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成起源、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。
発現ベクターおよび宿主細胞
本発明はまた、発現されるポリペプチドの発現、分泌、および/または単離を管理する1つ以上の制御配列に作動可能に連結された、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む核酸コンストラクトを提供する。
本明細書では、「発現ベクター」とは、対象となる核酸配列を宿主細胞中に導入し、発現させるための核酸コンストラクトである。いくつかの実施形態では、ベクターは、対象となる核酸配列に作動可能に連結され、これにおいてコードされるポリペプチドの発現を実行することができる好適な制御配列を含む。制御配列は、核酸配列の発現のために宿主細胞により認識される適切なプロモーター配列であってもよい。1つの実施形態では、対象となる核酸配列は、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列である。
本発明の発現ベクターにおけるプロモーターは、宿主細胞に対して同種または異種の細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られるプロモーター、変異プロモーター、切断型プロモーター、およびハイブリッドプロモーターを含むことができる。
細菌宿主細胞において本発明の核酸コンストラクトの転写を管理するための好適なプロモーターの例は、大腸菌lacオペロン、大腸菌tacプロモーター(ハイブリッドプロモーター、DeBoer et al, PNAS, 1983, 80:21−25)、大腸菌rec A、大腸菌araBAD、大腸菌tetA、および原核生物β−ラクタマーゼから得られるプロモーターである。好適なプロモーターの他の例としては、ウイルスプロモーター、例えばバクテリオファージ由来のプロモーター、例として、T7プロモーター、T5プロモーター、T3プロモーター、M13プロモーター、およびSP6プロモーターが挙げられる。いくつかの実施形態では、1を超えるプロモーター、例えば、大腸菌lacプロモーターおよびT7プロモーターが、対象となる核酸配列の発現を制御する。本発明において使用するのに好適となり得るさらなるプロモーターは、“Useful proteins from recombinant bacteria” in Scientific American, 1980, 242:74−94、およびSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 1989において記載される。いくつかの好ましい実施形態では、プロモーターは誘導性であり、この場合、分子の添加は下流読み枠の転写および発現を刺激する。
真核宿主細胞、例えば、真菌または酵母細胞において本発明の核酸コンストラクトの転写を管理するための好適なプロモーターの例は、トリコデルマ・リーセイ、メタノール−誘導性アルコールオキシダーゼ(AOXプロモーター)、アスペルギルス・ニデュランストリプトファン生合成(trpCプロモーター)、クロコウジカビ変種アワモリフルコアミラーゼ(glaA)、サッカロマイセス・セレビシエガラクトキナーゼ(GAL1)、またはクルイベロミセス・ラクチスPlac4−PBIプロモーターの遺伝子から得られるプロモーターである。
本発明の発現ベクター中に存在する制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端に連結されるアミノ酸配列をコードし、コードされるポリペプチドを細胞の分泌経路に向かわせるシグナル配列であってもよく、例えば、分泌シグナル配列である。シグナル配列は内在性シグナル配列であってもよく、例えば、対象となるポリペプチドの起源である生物により内因的に発現される時に、シグナル配列が野生型ポリペプチドのN末端に存在する場合である。シグナル配列は、外来性、または異種性、シグナルペプチドであってもよく、この場合、シグナル配列は、発現される対象となるポリペプチドとは異なる生物または異なるポリペプチドに由来する。発現されたポリペプチドを宿主細胞の分泌経路中に向かわせる任意のシグナル配列が本発明で使用され得る。典型的には、シグナル配列は、6〜136の塩基性および/または疎水性(hycrophobic)アミノ酸から構成される。
本発明に好適なシグナル配列の例としては、サッカロマイセス・セレビシエα−因子由来のシグナル配列が挙げられる。
融合タグもまた、本発明の発現ベクターにおいて、発現されるポリペプチドの検出および精製を促進するために使用され得る。好適な融合タグの例としては、His−タグ(例えば、3×His、6×His(SEQ ID NO:6)、または8×His(SEQ ID NO:7))、GST−タグ、HSV−タグ、S−タグ、T7タグが挙げられる。他の好適な融合タグとしては、mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、および蛍光タンパク質タグ(例えば、緑色蛍光タンパク質)が挙げられる。融合タグは、典型的には、発現されるポリペプチドのNまたはC末端に作動可能に連結される。いくつかの実施形態では、融合タグ配列と発現されるポリペプチドのN末端またはC末端の間にリンカー領域が存在してもよい。1つの実施形態では、リンカー領域は、1〜20アミノ酸の配列を含み、これは発現されるポリペプチドの発現または機能に影響せず、またはこれを変化させない。
本明細書で記載される融合タグの利用は、発現されたタンパク質の検出を、例えば、ウエスタンブロットにより、タグを特異的に認識する抗体を使用することにより可能にする。タグはまた、発現されたポリペプチドの宿主細胞からの、例えば、アフィニティークロマトグラフィーによる精製を可能にする。例えば、His−タグに融合された発現されたポリペプチドは、ニッケルアフィニティークロマトグラフィーを使用することにより精製することができる。Hisタグは、ニッケルイオンに対して親和性を有し、およびニッケルカラムはhis−タグ付けされたポリペプチドを保持し、一方、他のタンパク質および細胞デブリは全てカラムを通って流れることができる。例えば、イミダゾールを含む溶離緩衝液を使用する、His−タグ付けされたポリペプチドの溶離により、His−タグ付けされたポリペプチドがカラムから放出され、実質的に精製されたポリペプチドが得られる。
本発明の発現ベクターはさらに、当業者に一般に知られているコンストラクトで形質転換された遺伝子改変微生物の単離を可能にする、選択可能なマーカー遺伝子を含み得る。選択可能なマーカー遺伝子は、抗生物質に対する抵抗性、または、そうでなければ、これらの条件下で増殖することができない宿主生物への特定の栄養分が欠如した培地で増殖する能力を付与し得る。本発明は、選択可能なマーカー遺伝子の選択により限定されず、当業者は容易に適切な遺伝子を決定し得る。例えば、選択可能なマーカー遺伝子は、アンピシリン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、カナマイシン、ハイグロマイシン、フレオマイシン、ジェネテシン、またはG418に対する耐性を付与することができ、またはtrp、arg、leu、pyr4、pyr、ura3、ura5、his、またはade遺伝子の1つにおける宿主微生物の欠損を補完することができ、またはアセトアミドを唯一の窒素源として増殖する能力を付与することができる。
本発明の発現ベクターはさらに、当業者に一般に知られている、他の核酸配列、例えば、追加の制御配列、例えば、転写ターミネーター、様々な他の核酸配列を一緒に連結するための合成配列、複製開始点、リボソーム結合部位、マルチクローニング部位(またはポリリンカー部位)、ポリアデニル化シグナルなどを含み得る。発現ベクターに好適なリボソーム結合部位は使用される宿主細胞に依存し、例えば、原核宿主細胞における発現では、原核RBS、例えば、T7ファージRBSが使用され得る。マルチクローニング部位、またはポリリンカー部位は、1つ以上の制限酵素部位を含み、それらは、好ましくは発現ベクターの残りの配列中には存在しない。制限酵素部位は、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列または他の所望の制御配列の挿入のために使用される。本発明の実施は、これらの他の核酸配列の任意の1つ以上、例えば、他の制御配列の存在により限定されない。
本発明において使用するための好適な発現ベクターの例としては、原核生物における発現のためのベクター、例えば、細菌発現ベクターが挙げられる。本発明において使用するのに好適な細菌発現ベクターはpETベクター(Novagen)であり、これは次を含む:ウイルスT7プロモーター(T7RNAポリメラーゼのみに特異的であり(細菌RNAポリメラーゼではない)、原核生物ゲノムのいずれにおいても起こらない)、lacプロモーターおよびlacリプレッサータンパク質に対するコード配列を含むlacオペレーター(lacI遺伝子)、ポリリンカー、f1複製開始点(そのため、M13ヘルパーファージに同時感染した場合に、一本鎖プラスミドが生成され得る)、アンピシリン耐性遺伝子、およびColE1複製開始点(Blaber、1998)。プロモーターおよびlacオペレーターのどちらもポリリンカーの5’、または上流に位置し、ここで、本明細書で記載されるポリペプチドをコードする核酸配列が挿入される。lacオペレーターは、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列の誘導発現を付与する。IPTG(イソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド)、ラクトース代謝産物の添加は、lacオペロンの転写を誘発し、lacオペレーターの制御下で、核酸配列のタンパク質発現を誘導する。この系の使用には、ベクター発現のためのT7RNAポリメラーゼの宿主細胞への添加が必要とされる。T7RNAポリメラーゼは第2の発現ベクターを介して導入することができ、またはT7RNAポリメラーゼを発現するように遺伝子操作された宿主細胞株が使用され得る。
本発明と共に使用するための例示的な発現ベクターは、Novagenから市販されているpETベクターである。pET発現系は、米国特許第4,952,496号;5,693,489号;ならびに5,869,320号に記載される。1つの実施形態では、pETベクターはNovagenから市販されているpET−DUETベクター、例えば、pET−Duet1である。本発明において使用するのに好適な他のベクターとしては、His−タグ配列を含むベクター、例えば、米国特許第5,310,663号および5,284,933号;ならびに欧州特許第282042号に記載されるものが挙げられる。
本発明はまた、本発明の核酸配列または発現ベクターを含む宿主細胞に関し、それらはセロビアーゼ活性を有するポリペプチドの組換え生成において使用される。
本発明の核酸配列を含む発現ベクターは宿主細胞中に導入され、そのため、ベクターは維持され(例えば、染色体組込みにより、または自己複製染色体外ベクターとして)、そのため、ポリペプチドが発現される。
宿主細胞は原核生物または真核生物であってもよい。宿主細胞は細菌、例えば大腸菌株、例えば、K12株NovaBlue、NovaBlueT1R、JM109、およびDH5αであってもよい。好ましくは、細菌細胞は、外因的に発現されたタンパク質を折り畳む、または部分的に折り畳む能力を有し、例えば大腸菌Origami株、例えば、Origami B、Origami B(DE3)、Origami2、およびOrigami2(DE3)株である。いくつかの実施形態では、グリコシル化が欠失した、またはグリコシル化経路が障害された宿主細胞を使用することが好ましく、そのため、宿主細胞により発現されたタンパク質は著しくグリコシル化されていない。
宿主細胞は酵母または糸状菌、特に子嚢菌として分類されるものであってもよい。本発明の修飾されたTrCel3Aβ−グルコシダーゼの発現のための宿主微生物として有用な酵母の属としてはサッカロマイセス、ピキア、ハンゼヌラ、クリベロミセス、ヤロウイア、およびアルクスラが挙げられる。本発明のポリペプチドの発現のための微生物として有用な真菌の属としては、トリコデルマ、ヒポクレア、アスペルギルス、フサリウム、ヒュミコラ、ニューロスポラ、クリソスポリウム、ミセリオフソラ、チエラビア、スポロトリカムおよびペニシリウムが挙げられる。例えば、宿主細胞はピキア・パストリスであってもよい。例えば、宿主細胞はトリコデルマ・リーセイの工業菌株、またはその変異体、例えば、T.リーセイRUTC30であってもよい。典型的には、宿主細胞は親セロビアーゼまたはCel3aを発現しないものである。
特定の宿主細胞、例えば、細菌細胞または真菌細胞の選択は、発現ベクター(例えば、制御配列)および/または以下にさらに詳細に記載される本発明のアグリコシル化されたポリペプチドを生成するために使用される方法に依存する。
本発明の発現ベクターは宿主細胞に、微生物の形質転換の当業者に知られている多くの方法、例えば、限定はされないが、形質転換、細胞のCaCl、電気穿孔、微粒子銃照射、リポフェクション、およびプロトプラストのPEG媒介融合による処理(例えばWhite et al., WO 2005/093072号(参照により本明細書に組み込まれる))により、導入され得る。発現ベクターを含む組換え宿主細胞を選択した後(例えば、発現ベクターの選択可能なマーカーを使用する選択による)、組換え宿主細胞は、本発明のセロビアーゼ活性を有するポリペプチドの発現を誘導する条件下で培養され得る。
アグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法
本発明はさらに、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法を提供する。方法は本発明のポリペプチドを発現する組換え宿主細胞を、ポリペプチドの発現に好適な条件下で培養することを含む。方法はまた、アグリコシル化されたポリペプチドを組換え宿主細胞から回収することを含み得る。
原核および真核細胞から発現されたポリペプチドを回収するための方法は当技術分野で知られている。複数の実施形態では、ポリペプチドを回収するための方法は、細胞を、例えば、機械的、化学的、または酵素的手段により溶解することを含む。例えば、細胞は、例えば、超音波処理、ミリング(ビーズと共に振盪)、またはせん断力により、物理的に破砕することができる。細胞膜は、透過性にし、細胞の内容物が放出されるように処理することができ、例えば、洗浄剤、例えば、トリトン、NP−40、またはSDSによる処理である。細胞壁を有する細胞、例えば、細菌細胞は、酵素、例えばリゾチームまたはリゾナーゼを使用して透過性にすることができる。上記の機械的、化学的、および酵素的技術の任意の組み合わせもまた、この発明との関連で、対象となる発現されたポリペプチドを宿主細胞から回収するのに好適である。例えば、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを細菌細胞、例えば、大腸菌細胞において発現させる場合、細胞は典型的には、細胞培養物を遠心分離し、ペレット化し、リゾチームを含む溶解緩衝液中に再懸濁させることにより溶解される。完全な溶解を確保するために、再懸濁させた細胞を次の方法の1つに供する:超音波処理、ミリング、または均質化。
1つの実施形態では、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有する、発現されたアグリコシル化されたポリペプチドは、糖化反応のためにバイオマスに添加される前には溶解されない。場合によっては、宿主細胞を溶解するための方法はタンパク質変性および/または酵素活性の減少を引き起こすことがあり、下流加工処理のコストの増加につながる。よって、本発明はまた、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを発現する宿主細胞をバイオマスに、糖化工程前に直接添加するための方法を提供する。
1つの実施形態では、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを発現する宿主細胞、例えば、大腸菌細胞は、例えば、遠心分離により、単離され、糖化反応、例えば、バイオマスを含む糖化反応器に添加される。細胞はバイオマスからのせん断、羽根車、および上昇した温度の組み合わせにより溶解される。1つの実施形態では、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを発現する宿主細胞、例えば、大腸菌細胞の培養物は直接発酵槽から、糖化槽に直接添加され、遠心分離により細胞をペレット化する必要性が排除される。
グリコシル化が欠損した宿主細胞の使用
複数の実施形態では、発現ベクターは融合タグに作動可能に連結された、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含み、細胞、例えば、細菌宿主細胞において発現されるタンパク質を著しくはグリコシル化しない細胞中に導入され、発現される。組換え宿主細胞はポリペプチドの発現のための条件下で培養され、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドが生成される。アグリコシル化されたポリペプチドは宿主細胞から、本明細書で記載される融合タグに対するアフィニティークロマトグラフィー法を使用して精製または単離することができる。
例えば、この実施形態では、発現ベクターはlacオペレーターおよびT7プロモーターを、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列の上流に含み、宿主細胞はT7 RNAポリメラーゼを発現する能力を有する。セロビアーゼ活性を有するポリペプチドの発現はIPTGの添加により誘導される。好ましくは、宿主細胞は大腸菌細胞、好ましくは大腸菌Origami細胞である。この実施形態では、融合タグはHis−タグであり、発現されたアグリコシル化されたポリペプチドの精製はニッケルアフィニティークロマトグラフィーを含む。
グリコシル化能力を有する宿主細胞の使用
別の実施形態では、本明細書で記載されるように、ポリペプチドがグリコシル化されないように、1つ以上のグリコシル化部位突然変異を含むポリペプチドをコードする核酸配列を含む発現ベクターが宿主細胞において発現され、ここで、宿主細胞は細胞、例えば、酵母または真菌宿主細胞内で発現されたタンパク質をグリコシル化することができる。あるいは、宿主細胞は、細胞、例えば、細菌宿主細胞内で発現されたタンパク質をグリコシル化することができない。この実施形態では、ポリペプチドは融合タグに作動可能に連結されている。アグリコシル化されたポリペプチドは細菌宿主細胞から、本明細書で記載される融合タグに対するアフィニティークロマトグラフィー法を使用して精製または単離することができる。
さらに別の実施形態では、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む発現ベクターは宿主細胞で発現され、この場合、宿主細胞は細胞内で発現されたタンパク質をグリコシル化することができる。細胞は、ポリペプチドの発現およびグリコシル化に十分な条件下で培養される。この実施形態では、ポリペプチドは融合タグに作動可能に連結されている。グリコシル化されたポリペプチドは細菌宿主細胞から、本明細書で記載される融合タグに対するアフィニティークロマトグラフィー法を使用して精製または単離することができる。宿主細胞および他の内在性宿主酵素、例えば、グリコシル化酵素からの精製後、単離されたグリコシル化されたポリペプチドのグリカンは脱グリコシル化酵素とのインキュベーションにより除去することができる。脱グリコシル化酵素としてはPNGase F、PNGase A、EndoH(エンドグリコシダーゼH)、EndoS(エンドグリコシダーゼS)、EndoD(エンドグリコシダーゼD)、EndoF(エンドグリコシダーゼF)、EndoF1(エンドグリコシダーゼF1)、またはEndoF2(エンドグリコシダーゼF2)が挙げられる。グリカンの完全除去に十分な酵素を含むタンパク質脱グリコシル化混合物は、例えば、New England Biolabsから市販されている。単離されたポリペプチドは、1つ以上の脱グリコシル化酵素と共に、全てのグリカンをポリペプチドから除去するのに十分な条件下でインキュベートされる。グリカンをポリペプチドから除去するための他の方法が当技術分野で知られており、例えば、弱アルカリまたは弱ヒドラジン分解によるβ−脱離がある。ポリペプチドのグリコシル化状態の評価は、当技術分野で知られているグリカンの染色および可視化のための方法、または質量分析を使用して決定することができる。
さらに別の実施形態では、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む発現ベクターは宿主細胞で発現され、この場合、宿主細胞は細胞内で発現されたタンパク質をグリコシル化することができる。細胞は、ポリペプチドの発現に十分な条件下であるが、グリコシル化阻害剤の存在下で培養される。グリコシル化阻害剤は、発現されたポリペプチドがグリコシル化されないような濃度で、十分な時間存在する。この実施形態では、ポリペプチドは融合タグに作動可能に連結されている。得られたアグリコシル化されたポリペプチドは細菌宿主細胞から、本明細書で記載される融合タグに対するアフィニティークロマトグラフィー法を使用して精製または単離することができる。
この実施形態で使用するのに好適なグリコシル化阻害剤の例としては、ツニカマイシン、ベンジル−GalNAc(ベンジル2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシド)、2−フルオロ−2−デオキシ−D−グルコース、および5’CDP(5’シチジラート二リン酸)が挙げられる。いくつかの実施形態では、グリコシル化阻害剤の組み合わせが使用される。好ましくは、この実施形態で使用されるグリコシル化阻害剤の濃度はポリペプチドのグリコシル化を阻害するのに十分であるが、宿主細胞の細胞毒性またはタンパク質発現の阻害を引き起こさない。
アグリコシル化されたポリペプチドを使用した生成物の生成方法
本発明は、本明細書で記載される、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを使用して、バイオマスを生成物に変換または加工処理するための方法および組成物を提供する。バイオマスを生成物、例えば糖生成物に変換するための方法は、例えば、米国特許出願2014/0011258号(その内容は、その全体として参照により組み込まれる)に記載されるように、当技術分野で知られている。簡単に言うと、バイオマスは、例えば、不応性を低減させるために、最適に前処理され、被処理バイオマスをバイオマス分解、またはセルロース分解性酵素と共にインキュベートし、糖(例えば、グルコースおよび/またはキシロース)を生成させることを含む糖化プロセスにより糖化される。糖生成物はその後、さらに、例えば、発酵または蒸留により加工処理することができ、最終生成物が生成される。最終生成物としては、アルコール(例えば、エタノール、イソブタノール、またはn−ブタノール)、糖アルコール(例えば、エリスリトール、キシリトール、またはソルビトール)、または有機酸(例えば、乳酸、ピルビン酸(pyurvic acid)、コハク酸)が挙げられる。
本明細書で記載されるプロセスを使用して、バイオマス材料を、1つ以上の生成物、例えばエネルギー、燃料、食品および材料に変換させることができる。生成物の具体例としては、次に挙げられるが、それらに限定されない:水素、糖(例えば、グルコース、キシロース、アラビノース、マンノース、ガラクトース、果糖、セロビオース、二糖、オリゴ糖および多糖)、アルコール(例えば、一価アルコールまたは二価アルコール、例えばエタノール、n−プロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールまたはn−ブタノール)、水和または含水アルコール(例えば、10%、20%、30%を超える、またはさらに40%を超える水を含む)、バイオディーゼル、有機酸、炭化水素(例えば、メタン、エタン、プロパン、イソブテン、ペンタン、n−ヘキサン、バイオディーゼル、バイオガソリンおよびそれらの混合物)、共生成物(例えば、タンパク質、例えばセルロース分解性タンパク質(酵素)または単細胞タンパク質)、ならびに、任意の組み合わせまたは相対濃度での、任意で、任意の添加物(例えば、燃料添加物)と組み合わされた、これらのいずれかの混合物。他の例としては、カルボン酸、カルボン酸の塩、カルボン酸およびカルボン酸の塩の混合物およびカルボン酸のエステル(例えば、メチル、エチルおよびn−プロピルエステル)、ケトン(例えば、アセトン)、アルデヒド(例えば、アセトアルデヒド)、αおよびβ不飽和酸(例えば、アクリル酸)およびオレフィン(例えば、エチレン)が挙げられる。他のアルコールおよびアルコール誘導体としては、プロパノール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、糖アルコールおよびポリオール(例えば、グリコール、グリセロール、エリスリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、およびポリグリシトールおよび他のポリオール)、ならびにこれらのアルコールのいずれかのメチルまたはエチルエステルが挙げられる。他の生成物としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、乳酸、クエン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、吉草酸、カプロン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、オレイン酸、リノール酸、グリコール酸、γ−ヒドロキシ酪酸、およびそれらの混合物、これらの酸のいずれかの塩、それらの酸およびそれらの個々の塩のいずれかの混合物が挙げられる。
バイオマス
本明細書で記載される方法を用いて加工処理されるバイオマスは澱粉質材料および/またはセルロースを含むセルロース材料、例えば、リグノセルロース材料である。バイオマスはまた、ヘミセルロースおよび/またはリグニンを含み得る。バイオマスは、農産物または農業廃棄物、紙製品または紙屑、林産物、もしくは一般廃棄物、またはそれらの任意の組み合わせの1つ以上を含むことができる。農産物または農業廃棄物は、例えば、栽培され、収穫され、または使用もしくはヒトまたは動物による消費のために加工処理され得る材料、または栽培、収穫、または加工処理法から生成される任意の中間体、副産物、または廃棄物を含む。農産物または廃棄物としてはサトウキビ、ジュート、ヘンプ、亜麻、竹、サイザル麻、アルファルファ、干し草、アラカチャ、ソバ、バナナ、オオムギ、キャッサバ、クズ、オカ、サゴ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、タロイモ、ヤム、マメ、ソラマメ、レンズマメ、エンドウマメ、草、スイッチグラス、ススキ、スパルティナ、クサヨシ、穀粒残渣、キャノーラわら、麦わら、オオムギわら、カラスムギわら、コメわら、トウモロコシ穂軸、コーン・ストーバー、コーンファイバ、ココナツヘア、ビートパルプ、バガス、ダイズストーバー、穀粒残渣、もみ殻、カラスムギ殻、コムギもみ殻、オオムギ殻、もしくはビーズウイング、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。紙製品または紙屑は、紙製品を製造するために使用される材料、任意の紙製品、または紙製品の製造または分解から生成される任意の中間体、副産物もしくは廃棄物を含む。紙製品または廃棄物としては、紙、着色紙、塗被紙、コート紙、段ボール紙、充填紙、雑誌、印刷物、プリンター用紙、ポリコート紙、カード用紙、ボール紙、板紙、もしくは紙パルプ、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。林産物または廃棄物は木材の栽培、収穫、または加工処理により生成される材料、または木材の栽培、収穫、または加工処理から生成される任意の中間体、副産物、もしくは廃棄物を含む。林産物または廃棄物としては、アスペン材、任意の属または種の木由来の木材、パーティクルボード、木材チップ、もしくはおがくず、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。一般廃棄物としては、堆肥、下水、もしくはくず、またはそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
1つの実施形態では、バイオマスは農業廃棄物、例えばトウモロコシ穂軸、例えば、コーン・ストーバーを含む。別の実施形態では、バイオマスは草を含む。
1つの実施形態では、バイオマスは、本明細書で記載される組成物との接触前に処理される。例えば、バイオマスは、バイオマスの不応性を低減させるために、その嵩密度を低減させるために、および/またはその表面積を増加させるために処理される。好適なバイオマス処理プロセスとしては、次のものが挙げられるが、それらに限定されない:電子による衝撃、超音波処理、酸化、熱分解、蒸気爆発、化学的処理、機械的処理、および凍結粉砕。好ましくは、処理方法は電子による衝撃である。
いくつかの実施形態では、電子衝撃は、バイオマスが少なくとも0.5Mrad、例えば少なくとも5、10、20、30、または少なくとも40Mradの総線量を受けるまで実施される。いくつかの実施形態では、処理は、バイオマスが、約0.5Mrad〜約150Mrad、約1Mrad〜約100Mrad、約5Mrad〜約75Mrad、約2Mrad〜約75Mrad、約10Mrad〜約50Mrad、例えば、約5Mrad〜約50Mrad、約20Mrad〜約40Mrad、約10Mrad〜約35Mrad、または約20Mrad〜約30Mradの線量を受けるまで実施される。いくつかの実行では、25〜35Mradの総線量が好ましく、理想的には数秒にわたって、例えば、5Mrad/パスで適用され、各パスは約1秒間適用される。7〜9Mrad/パスを超える線量の適用は、場合によっては原材料の熱分解を引き起こす。
バイオマス材料(例えば、植物バイオマス、動物バイオマス、紙、および自治体廃棄バイオマス)が、有用な中間体および生成物、例えば有機酸、有機酸の塩、無水物、有機酸のエステルおよび燃料、例えば、内燃機関のための燃料または燃料電池のための供給原料を製造するための原料として使用され得る。原料として、容易に入手できるが、しばしば、加工処理するのが困難となり得るセルロースおよび/またはリグノセルロース材料、例えば、自治体廃棄物ストリームおよび紙屑ストリーム、例えば新聞紙、クラフト紙、段ボール紙またはこれらの混合物を含むストリームを使用することができるシステムおよびプロセスが本明細書で記載される。
バイオマスを、容易に加工処理することができる形態に変換させるために、原料中のグルカンまたはキシラン含有セルロースを、低分子量炭水化物、例えば糖に、糖化剤、例えば、酵素または酸、糖化と呼ばれるプロセスにより加水分解することができる。低分子量炭水化物はその後、例えば、既存の製造プラント、例として単細胞タンパク質プラント、酵素製造プラント、または燃料プラント、例えば、エタノール製造施設において使用することができる。
バイオマスを、酵素、例えば、バイオマス分解酵素を使用して、材料と酵素を溶媒、例えば、水溶液中で合わせることにより加水分解することができる。酵素は、本明細書で記載される方法に従い生成/誘導することができる。
具体的には、バイオマス分解酵素は、バイオマス(例えば、バイオマスのセルロースおよび/またはリグニン部分)を分解することができる、または様々なセルロース分解酵素(セルラーゼ)、リグニナーゼまたは様々な小分子バイオマス分解性代謝産物を含むまたは生成させる生物、例えば、微生物により供給させることができる。これらの酵素は相乗的に、バイオマスの結晶セルロースまたはリグニン部分を分解するように作用する酵素の複合物であってもよい。セルロース分解酵素の例としては次のものが挙げられる:エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、およびセロビアーゼ(β−グルコシダーゼ)。
糖化中、セルロース基質は最初に、エンドグルカナーゼによりランダムな位置で加水分解させることができ、オリゴマ中間体が生成される。これらの中間体はその後、エキソ開裂グルカナーゼ、例えばセロビオヒドロラーゼのための基質となり、セロビオースがセルロースポリマの端から生成される。セロビオースはグルコースの水溶性1,4−連結二量体である。最後に、セロビアーゼはセロビオースを切断し、グルコースが得られる。このプロセスの効率(例えば、加水分解および/または加水分解の完了までの時間)は、セルロース材料の不応性に依存する。
糖化
不応性が低減されたバイオマスは、上記のバイオマス分解酵素により、一般に、不応性が低減されたバイオマスとバイオマス分解酵素を流体媒質、例えば、水溶液中で合わせることにより処理される。場合によっては、原料は糖化前に、2012年4月26日に公開されたMedoffおよびMastermanによる米国特許出願公開2012/0100577 A1号(その全内容は本明細書に組み込まれる)に記載されるように、熱水中で煮沸され、浸され、加熱処理される。
本明細書で記載される糖化プロセスで使用するための、バイオマスを分解することができる酵素の混合物、例えば、バイオマス分解酵素の酵素混合物が、本明細書で提供される。
糖化プロセスは部分的に、または完全に製造プラントにおける槽(例えば、少なくとも4000、40,000、または500,000Lの体積を有する槽)中で実施することができ、および/または、部分的に、または完全に、輸送中、例えば、鉄道車両、タンクローリ、または超大型タンカーまたは船倉において実施することができる。完全な糖化に必要とされる時間は、プロセス条件ならびに使用されるバイオマス材料および酵素に依存するであろう。糖化が製造プラントにおいて制御された条件下で実施される場合、セルロースは、糖、例えば、グルコースに約12〜96時間で実質的に完全に変換され得る。糖化が部分的に、または完全に輸送中に実施される場合、糖化にはより長い時間がかかり得る。
好ましい実施形態では、糖化反応は、酵素反応が起こるのに最適なpH、例えば、バイオマス分解酵素の活性に最適なpHで起こる。好ましくは、糖化反応のpHはpH4〜4.5である。好ましい実施形態では、糖化反応は、酵素反応が起こるのに最適な温度、例えば、バイオマス分解酵素の活性に最適な温度で起こる。好ましくは、糖化反応の温度は42℃〜52℃である。
槽内容物は糖化中に、例えば、2010年5月18日に出願された国際出願第PCT/US2010/035331号(英語でWO2010/135380号として公開され、米国を指定しており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ジェット混合を使用して混合されることが一般に好ましい。
界面活性剤の添加は糖化速度を増強することができる。界面活性剤の例としては、非イオン性界面活性剤、例えばTween(登録商標)20またはTween(登録商標)80ポリエチレングリコール界面活性剤、イオン性界面活性剤、または両性界面活性剤が挙げられる。
糖化から得られる糖溶液の濃度は比較的に高く、例えば、40重量%を超える、または50、60、70、80、90重量%を超える、さらに95重量%を超えることが一般に好ましい。水は、例えば、蒸発により除去され得、糖溶液の濃度が増加する。これにより、輸送される体積が低減し、また、溶液中での微生物増殖が阻害される。
あるいは、より低い濃度の糖溶液が使用され得、この場合、抗菌添加物、例えば、広域スペクトル抗生物質を、低濃度、例えば、50〜150ppmで添加することが望ましい可能性がある。他の好適な抗生物質としては、アンホテリシンB、アンピシリン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、ゲンタマイシン、ハイグロマイシンB、カナマイシン、ネオマイシン、ペニシリン、ピューロマイシン、ストレプトマイシンが挙げられる。抗生物質は、輸送および貯蔵中の微生物の増殖を阻害し、適切な濃度、例えば、重量で15〜1000ppm、例えば、25〜500ppm、または50〜150ppmで使用することができる。所望であれば、たとえ、糖濃度が比較的に高くても抗生物質を含有させることができる。あるいは、抗菌または保存特性を有する他の添加物が使用され得る。好ましくは、抗菌添加物(複数可)は食品グレードである。
バイオマス材料に酵素と共に添加する水の量を制限することにより、比較的に高い濃度の溶液を得ることができる。濃度は、例えば、どのくらいの糖化が起こるかを制御することにより制御することができる。例えば、濃度は、より多くのバイオマス材料を溶液に添加することにより増加させることができる。溶液中で生成される糖を保持するために、界面活性剤、例えば、上記のもののうちの1つを添加することができる。溶解度はまた、溶液の温度を増加させることにより増加させることができる。例えば、溶液は40〜50℃、60〜80℃、またはさらにそれ以上の温度で維持することができる。
本明細書で記載されるプロセスでは、例えば糖化後、糖(例えば、グルコースおよびキシロース)は単離することができる。例えば、糖は、沈殿、結晶化、クロマトグラフィー(例えば、疑似移動床クロマトグラフィー、高圧クロマトグラフィー)、遠心分離、抽出、当技術分野で知られている任意の他の単離方法、およびそれらの組み合わせにより単離することができる。
糖化のための酵素混合物
本発明は、SEQ ID NO:1に対し、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一性を含むグリコシル化されたポリペプチド、およびSEQ ID NO:1に対し、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一性を含むアグリコシル化されたポリペプチドを含む酵素混合物を提供し、ここで、グリコシル化されたポリペプチドおよびアグリコシル化されたポリペプチドのどちらもセロビアーゼ活性を有する。セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドは、例えば、本明細書で記載される方法を使用して生成された、本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドのいずれかである。SEQ ID NO:1に対し、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一性を含むグリコシル化されたポリペプチドは、内因的にポリペプチドを発現する微生物から単離または取得することができる。
1つの実施形態では、グリコシル化されたポリペプチドおよびアグリコシル化されたポリペプチドはどちらも、例えば、SEQ ID NO:1を含む、野生型T.リーセイ由来のCel3A酵素である。
複数の実施形態では、酵素混合物はさらに、微生物に由来する少なくとも1つの追加の酵素を含み、ここで、追加の酵素は、バイオマスまたはセルロース系材料分解活性を有し、例えば、追加の酵素はセルロース分解酵素、例えば、セルラーゼである。例えば、追加の酵素はリグニナーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、キシラナーゼ、およびセロビアーゼである。1つの実施形態では、混合物はさらに、1つ以上のリグニナーゼ、1つ以上のエンドグルカナーゼ(endogluconase)、1つ以上のセロビオヒドロラーゼ、および1つ以上のキシラナーゼを含む。複数の実施形態では、追加のバイオマス分解酵素はグリコシル化されている。複数の実施形態では、酵素混合物はさらに、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10個の、本明細書で記載される追加のバイオマス分解酵素を含む。例えば、酵素混合物はさらに、表1に列挙される酵素の少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15または全てを含む。
例えば、酵素混合物はさらに、微生物、例えば、真菌細胞、例えば野生型T.リーセイ、またはその変異体、例えば、T.リーセイRUTC30により生成される追加のバイオマス分解酵素の混合物を含む。1つの実施形態では、追加のバイオマス分解酵素は、微生物から単離される。1つの実施形態では、混合物は、次のバイオマス分解酵素の1つ以上を含む:B2AF03、CIP1、CIP2、Cel1a、Cel3a、Cel5a、Cel6a、Cel7a、Cel7b、Cel12a、Cel45a、Cel74a、paMan5a、paMan26a、またはスウォレニン、またはそれらの任意の組み合わせ。例えば、上記に列挙される、追加のバイオマス分解酵素は、酵素(下記表1で列挙される)の起源となる微生物、例えば、真菌細胞から、内因的に発現され、単離され得る。あるいは、例えば、上記に列挙される、追加のバイオマス分解酵素は、本明細書で記載される宿主細胞において同様の発現方法を使用して異種的に発現され、宿主細胞から単離され得る。1つの実施形態では、異種的に発現された追加のバイオマス分解酵素は、酵素のCまたはN末端でHisタグによりタグ付けされ、当技術分野で知られているニッケルアフィニティークロマトグラフィー技術により単離される。例えば、追加のバイオマス分解酵素は下記表1から選択することができる。
表1に列挙されるバイオマス分解酵素に対するアミノ酸配列は、以下の通りである。
B2AF03(ポドスポラ・アンセリナ)
MKSSVFWGASLTSAVVRAIDLPFQFYPNCVDDLLSTNQVCNTTLSPPERAAALVAALTPEEKLQNIVSKSLGAPRIGLPAYNWWSEALHGVAYAPGTQFWQGDGPFNSSTSFPMPLLMAATFDDELLEKIAEVIGIEGRAFGNAGFSGLDYWTPNVNPFKDPRWGRGSETPGEDVLLVKRYAAAMIKGLEGPVPEKERRVVATCKHYAANDFEDWNGATRHNFNAKISLQDMAEYYFMPFQQCVRDSRVGSIMCAYNAVNGVPSCASPYLLQTILREHWNWTEHNNYITSDCEAVLDVSLNHKYAATNAEGTAISFEAGMDTSCEYEGSSDIPGAWSQGLLKESTVDRALLRLYEGIVRAGYFDGKQSLYSSLGWADVNKPSAQKLSLQAAVDGTVLLKNDGTLPLSDLLDKSRPKKVAMIGFWSDAKDKLRGGYSGTAAYLHTPAYAASQLGIPFSTASGPILHSDLASNQSWTDNAMAAAKDADYILYFGGIDTSAAGETKDRYDLDWPGAQLSLINLLTTLSKPLIVLQMGDQLDNTPLLSNPKINAILWANWPGQDGGTAVMELVTGLKSPAGRLPVTQYPSNFTELVPMTDMALRPSAGNSQLGRTYRWYKTPVQAFGFGLHYTTFSPKFGKKFPAVIDVDEVLEGCDDKYLDTCPLPDLPVVVENRGNRTSDYVALAFVSAPGVGPGPWPIKTLGAFTRLRGVKGGEKREGGLKWNLGNLARHDEEGNTVVYPGKYEVSLDEPPKARLRFEIVRGGKGKGKVKGKGKAAQKGGVVLDRWPKPPKGQEPPAIERV(SEQ ID NO:9)
CIP1(トリコデルマ・リーセイ)
MVRRTALLALGALSTLSMAQISDDFESGWDQTKWPISAPDCNQGGTVSLDTTVAHSGSNSMKVVGGPNGYCGHIFFGTTQVPTGDVYVRAWIRLQTALGSNHVTFIIMPDTAQGGKHLRIGGQSQVLDYNRESDDATLPDLSPNGIASTVTLPTGAFQCFEYHLGTDGTIETWLNGSLIPGMTVGPGVDNPNDAGWTRASYIPEITGVNFGWEAYSGDVNTVWFDDISIASTRVGCGPGSPGGPGSSTTGRSSTSGPTSTSRPSTTIPPPTSRTTTATGPTQTHYGQCGGIGYSGPTVCASGTTCQVLNPYYSQCL(SEQ ID NO:10)
CIP2(トリコデルマ・リーセイ)
MASRFFALLLLAIPIQAQSPVWGQCGGIGWSGPTTCVGGATCVSYNPYYSQCIPSTQASSSIASTTLVTSFTTTTATRTSASTPPASSTGAGGATCSALPGSITLRSNAKLNDLFTMFNGDKVTTKDKFSCRQAEMSELIQRYELGTLPGRPSTLTASFSGNTLTINCGEAGKSISFTVTITYPSSGTAPYPAIIGYGGGSLPAPAGVAMINFNNDNIAAQVNTGSRGQGKFYDLYGSSHSAGAMTAWAWGVSRVIDALELVPGARIDTTKIGVTGCSRNGKGAMVAGAFEKRIVLTLPQESGAGGSACWRISDYLKSQGANIQTASEIIGEDPWFSTTFNSYVNQVPVLPFDHHSLAALIAPRGLFVIDNNIDWLGPQSCFGCMTAAHMAWQALGVSDHMGYSQIGAHAHCAFPSNQQSQLTAFVQKFLLGQSTNTAIFQSDFSANQSQWIDWTTPTLS(SEQ ID NO:11)
Cel1a(トリコデルマ・リーセイ)
MLPKDFQWGFATAAYQIEGAVDQDGRGPSIWDTFCAQPGKIADGSSGVTACDSYNRTAEDIALLKSLGAKSYRFSISWSRIIPEGGRGDAVNQAGIDHYVKFVDDLLDAGITPFITLFHWDLPEGLHQRYGGLLNRTEFPLDFENYARVMFRALPKVRNWITFNEPLCSAIPGYGSGTFAPGRQSTSEPWTVGHNILVAHGRAVKAYRDDFKPASGDGQIGIVLNGDFTYPWDAADPADKEAAERRLEFFTAWFADPIYLGDYPASMRKQLGDRLPTFTPEERALVHGSNDFYGMNHYTSNYIRHRSSPASADDTVGNVDVLFTNKQGNCIGPETQSPWLRPCAAGFRDFLVWISKRYGYPPIYVTENGTSIKGESDLPKEKILEDDFRVKYYNEYIRAMVTAVELDGVNVKGYFAWSLMDNFEWADGYVTRFGVTYVDYENGQKRFPKKSAKSLKPLFDELIAAA(SEQ ID NO:12)
Cel3a(トリコデルマ・リーセイ)
MRYRTAAALALATGPFARADSHSTSGASAEAVVPPAGTPWGTAYDKAKAALAKLNLQDKVGIVSGVGWNGGPCVGNTSPASKISYPSLCLQDGPLGVRYSTGSTAFTPGVQAASTWDVNLIRERGQFIGEEVKASGIHVILGPVAGPLGKTPQGGRNWEGFGVDPYLTGIAMGQTINGIQSVGVQATAKHYILNEQELNRETISSNPDDRTLHELYTWPFADAVQANVASVMCSYNKVNTTWACEDQYTLQTVLKDQLGFPGYVMTDWNAQHTTVQSANSGLDMSMPGTDFNGNNRLWGPALTNAVNSNQVPTSRVDDMVTRILAAWYLTGQDQAGYPSFNISRNVQGNHKTNVRAIARDGIVLLKNDANILPLKKPASIAVVGSAAIIGNHARNSPSCNDKGCDDGALGMGWGSGAVNYPYFVAPYDAINTRASSQGTQVTLSNTDNTSSGASAARGKDVAIVFITADSGEGYITVEGNAGDRNNLDPWHNGNALVQAVAGANSNVIVVVHSVGAIILEQILALPQVKAVVWAGLPSQESGNALVDVLWGDVSPSGKLVYTIAKSPNDYNTRIVSGGSDSFSEGLFIDYKHFDDANITPRYEFGYGLSYTKFNYSRLSVLSTAKSGPATGAVVPGGPSDLFQNVATVTVDIANSGQVTGAEVAQLYITYPSSAPRTPPKQLRGFAKLNLTPGQSGTATFNIRRRDLSYWDTASQKWVVPSGSFGISVGASSRDIRLTSTLSVA(SEQ ID NO:13)
Cel5a(トリコデルマ・リーセイ)
MNKSVAPLLLAASILYGGAAAQQTVWGQCGGIGWSGPTNCAPGSACSTLNPYYAQCIPGATTITTSTRPPSGPTTTTRATSTSSSTPPTSSGVRFAGVNIAGFDFGCTTDGTCVTSKVYPPLKNFTGSNNYPDGIGQMQHFVNDDGMTIFRLPVGWQYLVNNNLGGNLDSTSISKYDQLVQGCLSLGAYCIVDIHNYARWNGGIIGQGGPTNAQFTSLWSQLASKYASQSRVWFGIMNEPHDVNINTWAATVQEVVTAIRNAGATSQFISLPGNDWQSAGAFISDGSAAALSQVTNPDGSTTNLIFDVHKYLDSDNSGTHAECTTNNIDGAFSPLATWLRQNNRQAILTETGGGNVQSCIQDMCQQIQYLNQNSDVYLGYVGWGAGSFDSTYVLTETPTGSGNSWTDTSLVSSCLARK(SEQ ID NO:14)
Cel6a(トリコデルマ・リーセイ)
MIVGILTTLATLATLAASVPLEERQACSSVWGQCGGQNWSGPTCCASGSTCVYSNDYYSQCLPGAASSSSSTRAASTTSRVSPTTSRSSSATPPPGSTTTRVPPVGSGTATYSGNPFVGVTPWANAYYASEVSSLAIPSLTGAMATAAAAVAKVPSFMWLDTLDKTPLMEQTLADIRTANKNGGNYAGQFVVYDLPDRDCAALASNGEYSIADGGVAKYKNYIDTIRQIVVEYSDIRTLLVIEPDSLANLVTNLGTPKCANAQSAYLECINYAVTQLNLPNVAMYLDAGHAGWLGWPANQDPAAQLFANVYKNASSPRALRGLATNVANYNGWNITSPPSYTQGNAVYNEKLYIHAIGPLLANHGWSNAFFITDQGRSGKQPTGQQQWGDWCNVIGTGFGIRPSANTGDSLLDSFVWVKPGGECDGTSDSSAPRFDSHCALPDALQPAPQAGAWFQAYFVQLLTNANPSFL(SEQ ID NO:15)
Cel7a(トリコデルマ・リーセイ)
MYRKLAVISAFLATARAQSACTLQSETHPPLTWQKCSSGGTCTQQTGSVVIDANWRWTHATNSSTNCYDGNTWSSTLCPDNETCAKNCCLDGAAYASTYGVTTSGNSLSIGFVTQSAQKNVGARLYLMASDTTYQEFTLLGNEFSFDVDVSQLPCGLNGALYFVSMDADGGVSKYPTNTAGAKYGTGYCDSQCPRDLKFINGQANVEGWEPSSNNANTGIGGHGSCCSEMDIWEANSISEALTPHPCTTVGQEICEGDGCGGTYSDNRYGGTCDPDGCDWNPYRLGNTSFYGPGSSFTLDTTKKLTVVTQFETSGAINRYYVQNGVTFQQPNAELGSYSGNELNDDYCTAEEAEFGGSSFSDKGGLTQFKKATSGGMVLVMSLWDDYYANMLWLDSTYPTNETSSTPGAVRGSCSTSSGVPAQVESQSPNAKVTFSNIKFGPIGSTGNPSGGNPPGGNPPGTTTTRRPATTTGSSPGPTQSHYGQCGGIGYSGPTVCASGTTCQVLNPYYSQCL(SEQ ID NO:16)
Cel7b(トリコデルマ・リーセイ)
MAPSVTLPLTTAILAIARLVAAQQPGTSTPEVHPKLTTYKCTKSGGCVAQDTSVVLDWNYRWMHDANYNSCTVNGGVNTTLCPDEATCGKNCFIEGVDYAASGVTTSGSSLTMNQYMPSSSGGYSSVSPRLYLLDSDGEYVMLKLNGQELSFDVDLSALPCGENGSLYLSQMDENGGANQYNTAGANYGSGYCDAQCPVQTWRNGTLNTSHQGFCCNEMDILEGNSRANALTPHSCTATACDSAGCGFNPYGSGYKSYYGPGDTVDTSKTFTIITQFNTDNGSPSGNLVSITRKYQQNGVDIPSAQPGGDTISSCPSASAYGGLATMGKALSSGMVLVFSIWNDNSQYMNWLDSGNAGPCSSTEGNPSNILANNPNTHVVFSNIRWGDIGSTTNSTAPPPPPASSTTFSTTRRSSTTSSSPSCTQTHWGQCGGIGYSGCKTCTSGTTCQYSNDYYSQCL(SEQ ID NO:17)
Cel12a(トリコデルマ・リーセイ)
MKFLQVLPALIPAALAQTSCDQWATFTGNGYTVSNNLWGASAGSGFGCVTAVSLSGGASWHADWQWSGGQNNVKSYQNSQIAIPQKRTVNSISSMPTTASWSYSGSNIRANVAYDLFTAANPNHVTYSGDYELMIWLGKYGDIGPIGSSQGTVNVGGQSWTLYYGYNGAMQVYSFVAQTNTTNYSGDVKNFFNYLRDNKGYNAAGQYVLSYQFGTEPFTGSGTLNVASWTASIN(SEQ ID NO:18)
Cel45a(トリコデルマ・リーセイ)
MKATLVLGSLIVGAVSAYKATTTRYYDGQEGACGCGSSSGAFPWQLGIGNGVYTAAGSQALFDTAGASWCGAGCGKCYQLTSTGQAPCSSCGTGGAAGQSIIVMVTNLCPNNGNAQWCPVVGGTNQYGYSYHFDIMAQNEIFGDNVVVDFEPIACPGQAASDWGTCLCVGQQETDPTPVLGNDTGSTPPGSSPPATSSSPPSGGGQQTLYGQCGGAGWTGPTTCQAPGTCKVQNQWYSQCLP(SEQ ID NO:19)
Cel74a(トリコデルマ・リーセイ)
MKVSRVLALVLGAVIPAHAAFSWKNVKLGGGGGFVPGIIFHPKTKGVAYARTDIGGLYRLNADDSWTAVTDGIADNAGWHNWGIDAVALDPQDDQKVYAAVGMYTNSWDPSNGAIIRSSDRGATWSFTNLPFKVGGNMPGRGAGERLAVDPANSNIIYFGARSGNGLWKSTDGGVTFSKVSSFTATGTYIPDPSDSNGYNSDKQGLMWVTFDSTSSTTGGATSRIFVGTADNITASVYVSTNAGSTWSAVPGQPGKYFPHKAKLQPAEKALYLTYSDGTGPYDGTLGSVWRYDIAGGTWKDITPVSGSDLYFGFGGLGLDLQKPGTLVVASLNSWWPDAQLFRSTDSGTTWSPIWAWASYPTETYYYSISTPKAPWIKNNFIDVTSESPSDGLIKRLGWMIESLEIDPTDSNHWLYGTGMTIFGGHDLTNWDTRHNVSIQSLADGIEEFSVQDLASAPGGSELLAAVGDDNGFTFASRNDLGTSPQTVWATPTWATSTSVDYAGNSVKSVVRVGNTAGTQQVAISSDGGATWSIDYAADTSMNGGTVAYSADGDTILWSTASSGVQRSQFQGSFASVSSLPAGAVIASDKKTNSVFYAGSGSTFYVSKDTGSSFTRGPKLGSAGTIRDIAAHPTTAGTLYVSTDVGIFRSTDSGTTFGQVSTALTNTYQIALGVGSGSNWNLYAFGTGPSGARLYASGDSGASWTDIQGSQGFGSIDSTKVAGSGSTAGQVYVGTNGRGVFYAQGTVGGGTGGTSSSTKQSSSSTSSASSSTTLRSSVVSTTRASTVTSSRTSSAAGPTGSGVAGHYAQCGGIGWTGPTQCVAPYVCQKQNDYYYQCV(SEQ ID NO:20)
paMan5a(ポドスポラ・アンセリナ)
MKGLFAFGLGLLSLVNALPQAQGGGAAASAKVSGTRFVIDGKTGYFAGTNSYWIGFLTNNRDVDTTLDHIASSGLKILRVWGFNDVNNQPSGNTVWFQRLASSGSQINTGPNGLQRLDYLVRSAETRGIKLIIALVNYWDDFGGMKAYVNAFGGTKESWYTNARAQEQYKRYIQAVVSRYVNSPAIFAWELANEPRCKGCNTNVIFNWATQISDYIRSLDKDHLITLGDEGFGLPGQTTYPYQYGEGTDFVKNLQIKNLDFGTFHMYPGHWGVPTSFGPGWIKDHAAACRAAGKPCLLEEYGYESDRCNVQKGWQQASRELSRDGMSGDLFWQWGDQLSTGQTHNDGFTIYYGSSLATCLVTDHVRAINALPA(SEQ ID NO:21)
paMan26a(ポドスポラ・アンセリナ)
MVKLLDIGLFALALASSAVAKPCKPRDGPVTYEAEDAILTGTTVDTAQVGYTGRGYVTGFDEGSDKITFQISSATTKLYDLSIRYAAIYGDKRTNVVLNNGAVSEVFFPAGDSFTSVAAGQVLLNAGQNTIDIVNNWGWYLIDSITLTPSAPRPPHDINPNLNNPNADTNAKKLYSYLRSVYGNKIISGQQELHHAEWIRQQTGKTPALVAVDLMDYSPSRVERGTTSHAVEDAIAHHNAGGIVSVLWHWNAPVGLYDTEENKWWSGFYTRATDFDIAATLANPQGANYTLLIRDIDAIAVQLKRLEAAGVPVLWRPLHEAEGGWFWWGAKGPEPAKQLWDILYERLTVHHGLDNLIWVWNSILEDWYPGDDTVDILSADVYAQGNGPMSTQYNELIALGRDKKMIAAAEVGAAPLPGLLQAYQANWLWFAVWGDDFINNPSWNTVAVLNEIYNSDYVLTLDEIQGWRS(SEQ ID NO:22)
スウォレニン(トリコデルマ・リーセイ)
MAGKLILVALASLVSLSIQQNCAALFGQCGGIGWSGTTCCVAGAQCSFVNDWYSQCLASTGGNPPNGTTSSSLVSRTSSASSSVGSSSPGGNSPTGSASTYTTTDTATVAPHSQSPYPSIAASSCGSWTLVDNVCCPSYCANDDTSESCSGCGTCTTPPSADCKSGTMYPEVHHVSSNESWHYSRSTHFGLTSGGACGFGLYGLCTKGSVTASWTDPMLGATCDAFCTAYPLLCKDPTGTTLRGNFAAPNGDYYTQFWSSLPGALDNYLSCGECIELIQTKPDGTDYAVGEAGYTDPITLEIVDSCPCSANSKWCCGPGADHCGEIDFKYGCPLPADSIHLDLSDIAMGRLQGNGSLTNGVIPTRYRRVQCPKVGNAYIWLRNGGGPYYFALTAVNTNGPGSVTKIEIKGADTDNWVALVHDPNYTSSRPQERYGSWVIPQGSGPFNLPVGIRLTSPTGEQIVNEQAIKTFTPPATGDPNFYYIDIGVQFSQN(SEQ ID NO:23)
混合物中の本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドと他のバイオマス分解酵素の間の比は、例えば、少なくとも1:1;1:2;1:4;1:8;1:16;1:32;1:50;1:75;1:100、1:150;1:200;1:300、1:400または1:500とすることができる。1つの実施形態では、混合物中の本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチド対他の酵素の比は1:32である。本明細書で記載されるアグリコシル化されたポリペプチドとグリコシル化されたポリペプチドの間の比は、例えば、少なくとも1:1;1:2;1:4;1:8;1:16;1:32;1:50;1:75;1:100、1:150;1:200;1:300、1:400、または1:500である。
本発明の酵素混合物で使用するための好適なバイオマス分解酵素の他の例としては、バチルス、コプリナス、ミセリオフソラ、セファロスポリウム、スキタリジウム、ペニシリウム、アスペルギルス、シュードモナス、ヒュミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム、クリソスポリウムおよびトリコデルマ属における種由来の酵素が挙げられ、とりわけ、アスペルギルス種(例えば、欧州特許公開第0 458 162号を参照)、ヒュミコラ・インソレンス(スキタリジウム・サーモフィルムとして再分類、例えば、米国特許第4,435,307号を参照)、コプリヌス・シネレウス、フサリウム・オキシスポルム、ミセリオフソラ・サーモヒラ、メリピウス・ギガンテウス、チエラビア・テレストリス、アクレモニウム種(限定はされないが、A.ペルシシナム、A.アクレモニウム、A.ブラキペニウム、A.ジクロモスポルム、A.オブクラバタム、A.ピンケルトニエ、A.ロセオグリセウム、A.インコロラタム、およびA.フラタムが含まれる)から選択される株により生成されるものである。好ましい株としては、ヒュミコラ・インソレンスDSM1800、フサリウム・オキシスポルムDSM2672、ミセリオフソラ・サーモヒラCBS117.65、セファロスポリウム種RYM−202、アクレモニウム種CBS478.94、アクレモニウム種CBS265.95、アクレモニウム・ペルシシナムCBS169.65、アクレモニウム・アクレモニウムAHU9519、セファロスポリウム種CBS535.71、アクレモニウム・ブラシペニウムCBS866.73、アクレモニウム・ジクロモスポルムCBS683.73、アクレモニウム・オブクラバタムCBS311.74、アクレモニウム・ピンケルトニエCBS157.70、アクレモニウム・ロセオグリセウムCBS134.56、アクレモニウム・インコロラタムCBS146.62、およびアクレモニウム・フラタムCBS299.70Hが挙げられる。バイオマス分解酵素はまた、クリソスポリウム、好ましくはクリソスポリウム・ラクノウェンスの株から得ることができる。使用することができる追加の株としては、トリコデルマ(特に、T.ビリデ、T.リーセイ、およびT.コニンギイ)、好アルカリ性バチルス(例えば、米国特許第3,844,890号および欧州特許公開第0 458 162号を参照)、およびストレプトマイセス(例えば、欧州特許公開第0 458 162号を参照)が挙げられるが、それらに限定されない。
複数の実施形態では、微生物は、非誘導微生物と比べて、バイオマス分解酵素の生成を増加させるのに好適な条件下で、本明細書で記載されるバイオマス分解酵素を生成するように誘導される。例えば、本明細書で記載されるバイオマスを含む誘導バイオマス試料は、バイオマス分解酵素の生成を増加させるために微生物と共にインキュベートされる。誘導プロセスのさらなる説明は米国2014/0011258号(その内容は、これによりその全体が参照により組み込まれる)において見出すことができる。
前記微生物により生成および/または分泌されるバイオマス分解酵素は単離することができ、本発明の酵素混合物に添加することができる。あるいは、1つの実施形態では、本明細書および上記のバイオマス分解酵素を発現する、前記微生物または宿主細胞は糖化反応の追加前に溶解されない。
1つの実施形態では、酵素混合物は、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを発現する宿主細胞、および本明細書で記載される1つ以上の追加のバイオマス分解酵素を含む。1つの実施形態では、酵素混合物は、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを発現する宿主細胞、および本明細書で記載される1つ以上の追加のバイオマス分解酵素を発現する1つ以上の宿主細胞を含む。例えば、
セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドを含む本明細書で記載される酵素混合物の使用により、バイオマス分解酵素の標準混合物(例えば、RUTC30カクテル、例えば、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドの添加なし)を使用した糖化から得られた糖生成物の収率と比べて、糖化からの糖生成物の収率の増加が得られる。糖生成物の収率は、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチドが糖化プロセスに添加されると、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%増加する。
さらなる加工処理
別の生成物を生成させるために、糖化により生成された糖に対しさらなる加工処理工程が実施され得る。例えば、糖は、水素化され、発酵され、または他の化学薬品で処理され、他の生成物を生成させることができる。
グルコースは、ソルビトールに水素化することができる。キシロースは、キシリトールに水素化することができる。水素化は、触媒(例えば、Pt/γ−Al、Ru/C、ラネーニッケル、または当技術分野において知られている他の触媒)をHと組み合わせて、高圧(例えば、10〜12000psi)下で使用することにより達成することができる。ソルビトールおよび/またはキシリトール生成物は、当技術分野で知られている方法を使用して、単離および精製することができる。
糖化からの糖生成物はまた、発酵させることができ、アルコール、糖アルコール、例えばエリスリトール、または有機酸、例えば、乳酸、グルタミン酸もしくはクエン酸またはアミノ酸が生成される。
例えば、酵母およびザイモモナス細菌は、糖(複数可)のアルコール(複数可)への発酵または変換のために使用することができる。他の微生物は以下に記載される。発酵のための最適pHは約pH4〜7である。例えば、酵母のための最適pHは約pH4〜5であり、一方、ザイモモナスのための最適pHは約pH5〜6である。典型的な発酵時間は約24〜168時間(例えば、24〜96時間)であり、温度は20℃〜40℃(例えば、26℃〜40℃)の範囲であるが、しかしながら、好熱性微生物はより高い温度を好む。
いくつかの実施形態では、例えば、嫌気性生物が使用される場合、発酵の少なくとも一部は酸素なしで、例えば、N、Ar、He、COまたはそれらの混合物などの不活性ガスのブランケット下で実施される。加えて、混合物は、発酵の一部または全ての間、槽を通って流れる不活性ガスの一定パージを有し得る。場合によっては、嫌気性条件は、発酵中の二酸化炭素生成により達成し、維持することができ、追加の不活性ガスは必要とされない。
いくつかの実施形態では、発酵プロセスの全てまたは一部は、低分子量糖が完全に生成物(例えば、エタノール)に変換される前に中断させることができる。中間発酵生成物は、糖および炭水化物を高濃度で含む。糖および炭水化物は、当技術分野で知られている任意の手段により単離することができる。これらの中間発酵生成物は、ヒトまたは動物消費のための食品の調製において使用され得る。加えてまたはその代わりに、中間発酵生成物は、ステンレス鋼ラボラトリミルにおいて微粒子サイズに粉砕することができ、小麦粉様物質が生成される。
ジェット混合が発酵中に使用され得、場合によっては、糖化および発酵は同じ槽で実施される。
微生物のための栄養分、例えば、2011年7月15日に出願された米国特許出願公開2012/0052536号(その全開示は参照により本明細書に組み込まれる)において記載される食品系栄養分パッケージは、糖化および/または発酵中に添加されてもよい。
「発酵」は、2012年12月22日に出願された米国仮特許出願第61/579,559号、および2012年12月22日に出願された米国仮特許出願第61/579,576号(そのどちらの内容も、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)において開示される方法および生成物を含む。
可動性発酵槽は、国際出願第PCT/US2007/074028号(2007年7月20日に出願され、英語でWO2008/011598号として公開され、米国を指定した)(その内容は、その全体が本明細書に組み込まれる)において記載されるように、使用することができる。同様に、糖化設備は可動性とすることができる。さらに、糖化および/または発酵は、一部または完全に、輸送中に実施され得る。
発酵において使用される微生物(複数可)は、天然起源微生物および/または操作微生物とすることができる。例えば、微生物は、細菌(限定はされないが、例えば、セルロース分解性細菌が挙げられる)、真菌、(限定はされないが、例えば、酵母が挙げられる)、植物、原生生物、例えば、原虫または真菌様原生生物(限定はされないが、例えば、粘菌が挙げられる)、または藻類とすることができる。生物が適合する場合、生物の混合物が使用され得る。
好適な発酵微生物は、炭水化物、例えばグルコース、果糖、キシロース、アラビノース、マンノース、ガラクトース、オリゴ糖または多糖を発酵生成物に変換する能力を有する。発酵微生物は、サッカロマイセス属種(限定はされないが、S.セレビシエ(パン酵母)、S.ジアスタティカス(distaticus)、S.ウバラムが挙げられる)、クリベロミセス属(限定はされないが、K.マルキシアヌス、K.フラジリスが挙げられる)、カンジダ属(限定はされないが、C.シュードトロピカリス、およびC.ブラシカが挙げられる)、ピキア・スティピティス(カンジダ・シハタエの近縁種)、クラビスポラ属(限定はされないが、C.ルシタニエおよびC.オプンティアエが挙げられる)、パキソレン属(限定はされないが、P.タンノフィルスが挙げられる)、ブレタノミセス属(限定はされないが、例えば、B.クラウセニイが挙げられる(Philippidis, G. P., 1996, Cellulose bioconversion technology, in Handbook on Bioethanol: Production and Utilization, Wyman, C. E., ed., Taylor & Francis, Washington, D.C., 179−212))の株を含む。他の好適な微生物としては、例えば、ザイモモナス・モビリス、クロストリジウム種(限定はされないが、C.サーモセラム(Philippidis、1996、上記)、C.サッカロブチルアセトニカム、C.サッカロブチリカム、C.パニセウム、C.ベイジェリンキ(beijernckii)、およびC.アセトブチリカムが挙げられる)、モニリエラ・ポリニス、モニリエラ・メガチリエンシス、ラクトバチルス種ヤロウイア・リポリティカ、アウレオバシジウム種、トリコスポロノイデス種、トリゴノプシス・バリアビリス、トリコスポロン種、モニリエラ・アセトアブタンス種、チフラ・バリアビリス、カンジダ・マグノリアエ、ウスチラジノマイシーテス種、シュードジーマ・ツクバエンシス、ザイゴサッカロミセス属の酵母種、デバリオマイセス、ハンゼヌラおよびピキア、および黒色(dematioid)トルラ属の真菌が挙げられる。
例えば、クロストリジウム種が、エタノール、ブタノール、酪酸、酢酸、およびアセトンを生成させるために使用され得る。ラクトバチルス種が乳酸を生成させるために使用され得る。
多くのそのような微生物株が、商業的にまたは保管所、例えば、数例を挙げると、ATCC(アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関、Manassas、Va.、USA)、NRRL(農業研究サービス系統保存機関、Peoria、Ill.、USA)、またはDSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH, Braunschweig, ドイツ)を介して公的に入手可能である。
市販の酵母としては、例えば、Red Star(登録商標)/Lesaffre Ethanol Red(Red Star/Lesaffre、USAから入手可能)、FALI(登録商標)(Fleischmann’s Yeast、Burns Philip Food Inc.の部、USAから入手可能)、SUPERSTART(登録商標)(Alltech、現在Lalemandから入手可能)、GERT STRAND(登録商標)(Gert Strand AB、スウェーデンから入手可能)およびFERMOL(登録商標)(DSM Specialtiesから入手可能)が挙げられる。
バイオマス材料を糖化し、糖を生成させるために使用することができる多くの微生物はまた、それらの糖を発酵させ、有用な生成物に変換するために使用することができる。
発酵後、得られた流体は、例えば、「ビールカラム」を使用して蒸留することができ、エタノールおよび他のアルコールが大部分の水および残留固体から分離される。ビールカラムから出て行く蒸気は、例えば、35重量%エタノールとすることができ、精留カラムに送ることができる。精留カラムからの共沸に近い(92.5%)エタノールおよび水の混合物は、気相モレキュラーシーブを用いて純粋(99.5%)エタノールに精製することができる。ビールカラム底部は、3効用蒸発器の第1のエフェクトに送ることができる。精留カラム還流冷却器は、この第1のエフェクトのために熱を提供することができる。第1のエフェクト後、固体は遠心分離機を用いて分離することができ、回転乾燥機内で乾燥させることができる。遠心分離機排出物の一部(25%)は、発酵にリサイクルさせることができ、残りは、第2および第3の蒸発器エフェクトに送ることができる。蒸発器凝縮物のほとんどはかなり清浄な凝縮物として、プロセスに戻すことができ、ごく一部が廃水処理に分離され、低沸点化合物の蓄積が防止される。
本明細書で記載されるプロセスからの生成物の他の型の化学変換、例えば、有機糖由来生成物(例えば、フルフラールおよびフルフラール由来生成物)の生成が使用され得る。糖由来生成物の化学変換は2012年7月3日に出願された米国仮特許出願第61/667,481号(その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)において記載される。
実施例
本発明についてさらに、下記実験例を参照することにより詳細に記載する。これらの実施例は説明目的のためだけに提供され、他に特に規定がなければ、限定することを意図しない。よって、本発明は決して、下記実施例に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書で提供される教示の結果として明らかになる任意のおよび全ての変形を包含するものと解釈されるべきである。
さらなる説明なしで、当業者は、前の説明および下記例示的な例を使用して、本発明の化合物を生成させ、利用することができ、特許請求される方法を実施することができると考えられる。下記実用的実施例は具体的に、本発明の様々な態様を指摘しており、決して本開示の残りを限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1:Cel3a−C’Hisの発現ベクターへのクローニング
Cel3aの成熟配列(アミノ酸20−744)を合成し、Genewizにより大腸菌発現に対してコドン−最適化した。下記実施例において言及されるCel3a−C’Hisは、8×His(SEQ ID NO:7)タグをC末端に有するCel3aのコドン−最適化成熟配列(aas20−744)を示す。下記プライマーを使用して、Cel3a−C’HisをpET−Duet(Novagen、カタログNo.71146)にクローン化した:
(化1)
順方向5’−CATGCCATGGGCGATAGTCACAGTACCAGC(SEQ ID NO:4)
逆方向3’−CCCAAGCTTTCATTAGTGATGATGATGATGATGATGATGGCTGCCGCTGCCGGCAACACTCAGGGTGC(SEQ ID NO:5)
(NcoIおよびHindIII部位には下線が施されており;開始および終止コドンは太字であり;ポリヒスチジン(8−His(SEQ ID NO:7))タグ;ならびにグリシン−セリン(GSGS)リンカー(SEQ ID NO:8)がイタリックである)
増幅反応を、PfuUltra II Fusion HSポリメラーゼ(Agilent、カタログNo.600672)を使用して実施した。
増幅されたDNAを制限消化により、NcoI制限酵素(New England Biolabs、R3193)およびHindIII制限酵素(New England Biolabs、R3104)を用いて、製造者により示唆された条件下でクローン化させた。消化され、増幅されたDNAをpETDuetベクター内のNcoI−HindIII部位中に、T4 DNAリガーゼ(New England Biolabs、M0202)を使用して連結させ、続いて、大腸菌クローニング宿主Top10 One Shot(Invitrogen)を形質転換させた。プラスミド精製を、Qiagenプラスミド精製キットを用いて実施した。
実施例2:Cel3a−C’Hisの発現および精製
Cel3A−C’Hisコンストラクトを、大腸菌発現宿主Origami B(DE3)(EMD Millipore、カタログNo.70837)に形質転換させ、LB培地および100μg/mlアンピシリン(Fisher Scientific、カタログNo.BP1760)、15μg/mlカナマイシン(kanamysin)(Fisher Scientific、カタログNo.BP906)および12.5μg/mlテトラサイクリン(Fisher Scientified、カタログNo.BP912)を含むプレート上でストリークさせた。組換えDNAを有するコロニーを2ml種菌の接種のためにプレートから選び取り、一晩37℃で増殖させ、そうしてその後、適切な抗生物質を含むLB培地100mlに接種するために使用した。培養物を37℃でOD600が0.8に達するまで増殖させた。
タンパク質発現を誘導するために、500μM IPTG(イソプロピル−b−D−チオガラクトピラノシド;Fisher Scientific、カタログNo.BP1755)を添加した。発現培養物をもう4時間37℃で、さらに増殖させた。細胞を4000g、室温(RT)での20分間の遠心分離により、Sorvall St16ローターTX400を使用して収穫し;ならびにペレットを−80℃で貯蔵した。
タンパク質抽出のために、細胞ペレットを氷上で解凍させ、50mM Tris−HCl pH7.5、0.1%トリトンX−100、5mMイミダゾール(Fisher Scientific、カタログNo.O3196)、および1mg/mlリゾチーム(Fisher Scientific、カタログNo.BP535)を含む2mlの非変性溶解緩衝液中に再懸濁させ、その後、氷上で20分間インキュベートした。試料中のDNAを消化させるために、2μlのリゾナーゼ(EMD Millipore、カタログNo.71230)を添加し、さらに10分間インキュベートした。試料をその後、微量遠心機にて、最大速度で10分間、4℃にて回転させた。清澄ライセートを、100μlの前平衡Profinity(Biorad)NiチャージIMACレジンスラリー(Biorad、カタログNo.732−4614)を含む新しい管に移した。非変性結合緩衝液は50mM Tris HCl pH7.5、150mM NaCl、0.1%トリトンX−100、および5μMイミダゾールから構成された。タンパク質を1時間、RTでバッチ結合させ、その後、25μMイミダゾールを含む非変性緩衝液で洗浄した。タンパク質を、200μMイミダゾールを含む300mlの非変性緩衝液中で溶離させた。以上で記載される発現および精製プロセスからの精製Cel3aタンパク質を図1に示す。
実施例3:バイオリアクターにおけるCel3a−C’Hisの発現
この実施例では、Cel3aの発現および精製は3リットルおよび5リットルバイオリアクターまで拡大される。当業者は本明細書で記載されるプロセスを容易に使用して、さらに、例えば、3Lおよび7Lバイオリアクターまで拡大することができる。
各バイオリアクター稼働で、pET Duet−1 Cel3a−C’Hisコンストラクトを大腸菌Origami B(DE3)宿主細胞株に形質転換させ、LB培地および100μg/mlアンピシリン(Fisher Scientific、カタログNo.BP1760)、15μg/mlカナマイシン(kanamysin)(Fisher Scientific、カタログNo.BP906)および12.5μg/mlテトラサイクリン(Fisher Scientific、カタログNo.BP912)を含むプレート上でストリークさせる。
第1日に、組換えDNAを有するコロニーを、200ml種菌の接種のために、プレートから選び取り、一晩、37℃で増殖させた。バイオリアクターを調製し、例えば、適切な抗生物質と共に、1.5LのLB培地を各3L反応器に添加し、4LのLB培地を各5L反応器に添加した。各反応器はpHプローブ、溶存酸素(DO)プローブ、および凝縮器を有する。
第2日に、一晩接種材料のODを分光光度計により600nMで測定した。分光光度計は、LB培地を用いてブランクとすることができる。バイオリアクターを37℃、300rpm、および2.5vvmに設定した。バイオリアクターが37℃に到達するとすぐに、適切なmlの一晩接種材料を、0.05の標的開始OD値に対して、各1.5Lおよび各4L培養物に添加した。反応器のODを、時折、エタノールおよび滅菌ピペットを用いて上面からサンプリングすることにより測定した。ODが0.8に近づくにつれ、試料をより頻繁に取得した。
反応器のODが0.7〜0.8に到達した時に(接種後およそ2〜4時間)、バイオリアクターの温度を20℃まで下げ、培養物をIPTGでCel3a−C’Hisタンパク質発現のために誘導した。750mlのIPTGを各1.5L反応器に添加し、1.5mlのIPTGを各5L反応器に添加した。反応器を一晩稼働させた。
第3日に、午前中、細胞を清浄な2L遠心ボトルに収穫し、4200rpmで45分間回転させた。上清を廃棄し、ペレットを確保し、ペレットの重量を記録した。PBS緩衝液を使用して、ペレットを50mL円錐遠心管に移した。50mL管を4500rpmで45分間、Sorvall St−16 卓上遠心分離機において回転させた。上清を廃棄し、ペレットを−20℃で、精製の準備ができるまで凍結させ、または精製のためにすぐに加工処理した。
実施例4:細胞からのタンパク質抽出
次のものを含む、EDTAを有する溶解緩衝液を調製した:50mM Tris−HCl pH7.5、0.1%トリトンX−100、1%グリセロール、5mMイミダゾール、1mg/mLリゾチーム、および1mM EDTAを含む脱イオン水。細胞ペレットを5mL体積の、EDTAを有する溶解緩衝液中に再懸濁させた。10μlのリゾナーゼ(DNAse)を試料に添加した。試料をその後、1時間室温でインキュベートした。
その後、試料を氷上で3回の1分間隔で超音波処理した(例えば、合計3分間、Sorvall超音波処理器、設定17)。
この時点で、1000μlアリコートを、抽出および精製プロセスからのCel3a−C’Hisタンパク質の収率および活性を分析するために、抽出プロセスの各画分から確保した。アリコートは、単離された総タンパク質を表すために、超音波処理した試料から取得した(試料A)。試料をその後、13000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。アリコートを、上清から取得し(試料D)、これは可溶性画分を表す。残りのペレットを1000μlの溶解緩衝液+EDTA中に再懸濁させ、その後、13000rpmで5分間遠心分離した。上清を除去し、アリコートを、上清から取得し(試料E)、これは可溶性洗浄画分を表す。残りのペレットを確保し(試料C)、これは不溶性画分を表す。全ての試料を冷蔵庫内で(例えば、4℃)分析まで保存した。
セロビアーゼ活性アッセイを、例えば、実施例6に記載されるように、総タンパク質アリコート(試料A)を使用して実施した。
試料A、C、D、およびEはまた、SDS−PAGEおよびウエスタンブロッティングにより分析した。試料を2.00ODまで希釈し、正規化した。17.5μlのLDS試料緩衝液(375μlのLDS緩衝液および150μlのNuPAGE還元剤を混合し、525μlのLDS試料緩衝液を調製した)を32.5μlの各試料に添加した。試料を5分間煮沸し、20μlの各試料を各ゲルウェルにロードした。標準(分子量ラダー)もまた、ゲルウェルにロードした。
実施例5:精製Cel3a−N’Hisの質量分析
N末端にHis−タグを有するCel3a(Cel3a−N’His)を、実施例1〜4において上記と同様の方法を用いて、クローン化し、大腸菌で発現させ、収穫した。Cel3a−N’HisをpET−Duet1ベクターにクローン化させた。発現されたCel3a−N’Hisを、Profinity NiチャージIMACレジンスラリーを含むアフィニティーカラムにより精製し、溶解緩衝液中に200mMイミダゾールを含む溶離緩衝液を使用して溶離した。
精製Cel3a−N’Hisを50mM Tris−HClおよび0.5M EDTAを含む緩衝液中で透析させた。透析させたタンパク質をその後、液体クロマトグラフィー−質量分析(LCMS)インタクト質量分析に供した。
試料濃度を、例えば、BradfordアッセイおよびNanodropアッセイにより決定した。試料濃度は約4mg/mLであった。10×および100×希釈試料をLCMSに対して、0.1%ギ酸を含む脱イオン水を用いて調製し、0.4mg/mLおよび0.04mg/mL試料を用意した。
LC条件は下記の通りとした:
−Acquity UPLC H−Class Bio System:BEH300 C4カラム、1.7μm、2.1×150mm(p/n:186004497)
−カラム温度:45℃
−MPA:0.1%FAを含む水
−MPB:0.1%FAを含むACN
質量分析計条件は下記の通りとした:
−源温度:125℃
−脱溶媒和温度:450℃
−コーン電圧:40V
−較正:Csl(500−5000Da)
−ロックマス:Csl
試料のクロマトグラフィープロファイルを図2に示す。プロファイルは、対象となる3つの領域を示す:31分での大きなピーク、38〜40分の間のピークの一団、および約45分でのより小さなピーク。約45分でのピークおよび約39分でのピーク団の質量スペクトルのマニュアルデコンボリューションにより、主ピークは荷電状態エンベロープの一部ではないが、むしろ、ポリマシリーズであり(繰り返し単位として44amuを有する)、このように、溶解緩衝液において使用されるトリトン−Xに由来する可能性があることに起因したことが示される。
31分で検出されるピークに対する質量スペクトル領域の分析はタンパク質荷電状態エンベロープを示し、重要なことには、グリコシル化の証拠はない(図3)。荷電状態エンベロープの拡大は主要成分よりわずかに大きい2〜3の微量タンパク質の存在を示す。荷電状態エンベロープのデコンボリューションは、主要成分が78,052の分子量を有したことを示し(図4)、これはCel3a−N’Hisの予想分子量に対応する。微量成分は次の分子量を有し:78,100、78,182、および78,229(図4)、そのため、Cel3a−N’Hisタンパク質のわずかな改変が示される。
主成分に対する荷電状態の中には、より小さなペプチド断片に対応するいくつかのシグナルが存在した。これらは、より広く離れた同位体ピークにより識別される。同定された断片のいくつかは8,491、9,261、および11,629の分子量を有する。これらの断片はMS源において生成されることもあり、または試料を起源とすることもある。
この実験からの結果により、アグリコシル化されたセロビアーゼ、Cel3a−N’Hは、本発明により包含される方法を用いてクローン化され、発現され、単離されたことが証明される。
実施例6:セロビアーゼ活性アッセイ
His−タグ付けされたCel3a(例えば、NまたはC末端にHis−タグを有するCel3a)をIMAC技術を用いて精製した。精製された、His−タグ付けされたCel3aの量(力価)を、Bradfordアッセイおよび/またはnanodropを用いて決定した。nanodrop定量では、モル吸光係数を、標的形態のCel3aのアミノ酸配列をExPASy ProtParamオンラインツールに挿入することにより推定した。
活性アッセイでは、Cel3a−N’Hisを含む試料の2倍段階希釈を96ウェルプレートフォーマットで実施した。希釈物を、50mMクエン酸二水素ナトリウム緩衝液中のD−(+)−セロビオース(Fluka)基質溶液と、pH5.0、48℃で30分間インキュベートした。30分後、試料を100℃まで10分間加熱し、反応を停止させた。試料をグルコースおよびセロビオースに対して、YSI Biochemistry分析計(YSI Life Sciences)および/またはHPLC方法を用いて分析した。精製Cel3a−N’Hisのタンパク質活性を、30分あたりのセロビオースのグルコースへのパーセント変換として記録した(図5)。
Cel3aの量がBradfordアッセイおよび/またはnanodropを使用することによりアッセイできない試料、例えば、粗ライセート試料では、活性アッセイを使用して、Cel3aの力価を決定することができる。既知の濃度を有する精製Cel3a−N’Hisの試料のセロビアーゼ活性の検量線を作成する。既知の濃度を有するCel3a−N’Hisの2倍段階希釈を、96ウェルプレートの1つの列、例えば、12の2倍段階希釈で調製した。他の列は、その力価が決定される他の残りの試料、例えば、粗ライセート試料の2倍段階希釈を含んだ。希釈物を、50mMクエン酸二水素ナトリウム緩衝液中のD−(+)−セロビオース(Fluka)基質溶液と共に、pH5.0、48℃で30分間インキュベートした。30分後、試料を100℃まで10分間加熱し、反応を停止させた。試料をグルコースおよびセロビオースに対して、YSI BIOCHEMISTRY計(YSI Life Sciences)および/またはHPLC方法を使用して分析した。既知の濃度のCel3a−N’His試料を使用して、検量線を、アッセイの直線範囲内のデータ点を用いて作成する(図6)。未知のCel3a力価を有する試料から検出されたセロビアーゼ活性を、検量線と比べて、試料中のCel3aの力価を決定することができる。
活性の単位は、アッセイの直線範囲内の値を使用して計算した場合に相対的なものにすぎない。アッセイの直線範囲は、元の可溶性基質ロードの30%未満であるグルコース値を用いて規定される。加えて、0.05g/L未満のグルコース値は計測手段報告レベルのために省略される。1単位のセロビアーゼ活性は、30分あたりのCel3aの量あたりのグルコースの量として規定される:[グルコース]g/L/[Cel3a]g/L/30分。
大腸菌から精製されたアグリコシル化されたCel3とT.リーセイ由来の内在性(グリコシル化された)セロビアーゼCel3aの間の活性の比較を、本明細書で記載されるセロビアーゼ活性を使用して実施した。結果を図7に示す。この図は、組換えCel3a(大腸菌から精製されたアグリコシル化されたCel3a;図7においてCel3aと表示)は、内在性Cel3a(図7においてL4196と表示)と比べて、セロビオースをグルコースに変換するのにより高い比活性を示したことを示す。具体的には、0.2mg/mLのセロビアーゼより低い濃度では、組換えCel3aは30分後、内在性Cel3aよりも多くの量のグルコースを生成することができた。
実施例7:アグリコシル化されたセロビアーゼの添加は糖化プロセスからの生成物を増加させる
この実施例では、グルコース収率を2つの糖化反応間で比較した。1つの糖化反応では、表1で記載される酵素を含む酵素混合物をバイオマスに添加した。第2の糖化反応では、0.8mg/mlの、大腸菌から精製されたアグリコシル化されたCel3aを表1に記載される酵素を含む酵素混合物に添加し、バイオマスに添加した。糖化反応を本明細書で記載される条件下で実施し、試料を反応の0と80分の間の複数の時間点で入手した。得られたグルコースを当技術分野における方法、例えばYSI機器またはHPLCにより測定し、定量し、図8に示されるように、時間に対してプロットした。これらの結果から、アグリコシル化されたCel3aの添加は糖化反応における糖生成物、例えば、グルコースの収率を増加させたことが示される。
等価物
本明細書で引用される各および全ての特許、特許出願、および出版物の開示は、これにより、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。この発明について特定の態様を参照して開示してきたが、この発明の他の態様および変更は、当業者により、発明の真の精神および範囲から逸脱せずに考案することができることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、そのような態様および等価の変更を全て含むと解釈されることが意図される。

Claims (53)

  1. SEQ ID NO:1、またはその機能的断片に対して少なくとも90%同一性を含む、セロビアーゼ活性を有するアグリコシル化されたポリペプチド。
  2. 前記ポリペプチドは、野生型T.リーセイ由来のCel3A酵素、またはその機能的バリアントもしくは断片を含む、請求項1に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  3. 前記Cel3A酵素は、前記アミノ酸配列SEQ ID NO:1を含む(例えば、から構成される)、請求項2に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  4. 前記ポリペプチドは、SEQ ID NO:2を含む(例えば、から構成される)核酸配列によりコードされる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  5. 前記ポリペプチドは1つ以上のグリコシル化部位の近位、またはその部位に突然変異を含み、前記突然変異は前記1つ以上のグリコシル化部位でのグリコシル化を防止する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  6. 前記突然変異は、SEQ ID NO:1の、アミノ酸位置78のスレオニン、アミノ酸位置241のスレオニン、アミノ酸位置343のセリン、アミノ酸位置450のセリン、アミノ酸位置599のスレオニン、アミノ酸位置616のセリン、アミノ酸位置691のスレオニン、アミノ酸位置21のセリン、アミノ酸位置24のスレオニン、アミノ酸位置25のセリン、アミノ酸位置28のセリン、アミノ酸位置38のスレオニン、アミノ酸位置42のスレオニン、アミノ酸位置303のスレオニン、アミノ酸位置398のセリン、アミノ酸位置435のセリン、アミノ酸位置436のセリン、アミノ酸位置439のスレオニン、アミノ酸位置442のスレオニン、アミノ酸位置446のスレオニン、アミノ酸位置451のセリン、アミノ酸位置619のセリン、アミノ酸位置622のセリン、アミノ酸位置623のスレオニン、アミノ酸位置626のセリン、またはアミノ酸位置630のスレオニンの1つ以上に存在する、請求項5に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  7. 前記アグリコシル化されたポリペプチドは、野生型T.リーセイ由来のグリコシル化されたCel3A酵素と比べて、増加したセロビアーゼ活性を有する、前記請求項のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  8. 前記アグリコシル化されたポリペプチドは、野生型T.リーセイ由来のグリコシル化されたCel3A酵素と比べて、増加した基質認識、より活性な基質認識部位、または低減された立体障害を有する、前記請求項のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  9. 前記アグリコシル化されたポリペプチドは、セロビオースなどの炭水化物を1つ以上の単糖、例えば、グルコースに加水分解する、前記請求項のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  10. 前記セロビアーゼ活性はセロビオースのβ1,4グリコシド結合の加水分解を含む、前記請求項のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチド。
  11. 請求項1〜10に記載のポリペプチドをコードする核酸配列。
  12. Cel3A酵素またはその機能的バリアントをコードする核酸配列であって、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:3に対して少なくとも90%同一性を含む(例えば、から構成される)、核酸配列。
  13. 請求項11および12のいずれかに記載の核酸配列を含む、核酸分子。
  14. さらに、プロモーター、例えば、原核細胞発現、例えば、細菌細胞発現、例えば、大腸菌における発現のためのプロモーターを含む、請求項13に記載の核酸分子。
  15. 前記プロモーター配列は構成的プロモーター配列、誘導性プロモーター配列、または抑制プロモーター配列である、請求項14に記載の核酸分子。
  16. 前記プロモーターはT7プロモーターである、請求項14または15に記載の核酸分子。
  17. さらに、タグ、例えば、検出および/または精製のための、および/または別の分子への連結のためのタグ、例えば、Hisタグをコードする核酸配列を含む、請求項13〜16のいずれか一項に記載の核酸分子。
  18. さらに、1つ以上のシグナル配列、例えば、分泌シグナル配列をコードする核酸を含む、請求項13〜17のいずれか一項に記載の核酸分子。
  19. 請求項11〜18のいずれかに記載の核酸配列を含む、発現ベクター。
  20. さらに、選択マーカー、例えば、カナマイシンまたはアンピシリンマーカーをコードする核酸配列を含む、請求項18に記載の発現ベクター。
  21. 請求項13〜20のいずれか一項に記載のベクターを含む、細胞。
  22. 請求項13〜20のいずれか一項に記載のベクターを含む、原核細胞または細菌細胞。
  23. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチドを発現する細胞。
  24. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチドを発現する原核細胞または細菌細胞。
  25. 前記細菌細胞はグリコシル化に対し障害されている、請求項22または24に記載の細菌細胞。
  26. 前記細菌細胞は大腸菌細胞である、請求項25に記載の細菌細胞。
  27. 前記大腸菌細胞はorigami大腸菌細胞である、請求項26に記載の細菌細胞。
  28. 請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法であって、請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のポリペプチドを発現する細胞を、前記ポリペプチドの発現に好適な条件下で培養することを含み、前記細胞は前記ポリペプチドをグリコシル化しない、例えば、細菌細胞、例えば、大腸菌細胞、例えば、origami大腸菌細胞である、方法。
  29. 請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法であって、SEQ ID NO:1に対して少なくとも90%同一性を有するアミノ酸を含むポリペプチドを脱グリコシル化酵素で処理することを含む、方法。
  30. 前記脱グリコシル化酵素はPGNaseおよびEndoHから選択される、請求項29に記載の方法。
  31. 請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする核酸配列を含む細胞を培養することを含み、前記核酸配列は、コードされるポリペプチドのグリコシル化を防止する1つ以上の突然変異を有する、請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドを生成させるための方法。
  32. 請求項1、2、3、4、7、8、9または10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドを発現する細胞を、グリコシル化阻害剤、例えば、ツニカマイシンの存在下で培養するための方法。
  33. SEQ ID NO:1に対して少なくとも90%同一性を有するアミノ酸配列を含むグリコシル化されたポリペプチドおよびSEQ ID NO:1に対して少なくとも90%同一性を有するアミノ酸配列を含むアグリコシル化されたポリペプチドを含み、前記グリコシル化されたポリペプチドおよび前記アグリコシル化されたペプチドはどちらもセロビアーゼ活性を有する、酵素混合物。
  34. 前記アグリコシル化されたポリペプチドは請求項1〜10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドである、請求項33に記載の酵素混合物。
  35. 前記グリコシル化されたポリペプチドおよび前記アグリコシル化されたポリペプチドはどちらも野生型T.リーセイ由来のCel3A酵素を含む、請求項33または34に記載の酵素混合物。
  36. さらに、微生物に由来する少なくとも1つの追加の酵素を含み、前記追加の酵素は、セルロース系材料のバイオマス分解活性を有する、請求項33〜35のいずれか一項に記載の酵素混合物。
  37. 前記追加の酵素はリグニナーゼ、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、キシラナーゼ、およびセロビアーゼから選択される、請求項36に記載の酵素混合物。
  38. 前記混合物はさらに、1つ以上のリグニナーゼ、1つ以上のエンドグルカナーゼ、1つ以上のセロビオヒドロラーゼ、1つ以上のキシラナーゼを含む、請求項33または34に記載の酵素混合物。
  39. 前記混合物中の前記アグリコシル化されたポリペプチド対残りの酵素の間の比は少なくとも1:32、例えば、1:32〜1:300である、請求項33〜38のいずれか一項に記載に記載の酵素混合物。
  40. 前記アグリコシル化されたポリペプチド対グリコシル化されたポリペプチドの比は少なくとも1:32、例えば、1:32〜1:300である、請求項33〜38のいずれか一項に記載の酵素混合物。
  41. バイオマスから生成物(例えば、水素、糖、アルコール、など)を生成させる(またはバイオマスを生成物に変換させる)方法であって、バイオマスを、例えば、電子ビームによる処理により、請求項1〜10のいずれか一項に記載のアグリコシル化されたポリペプチドおよび1つ以上のバイオマス分解酵素またはバイオマス分解酵素を含む酵素混合物を生成させる微生物(混合物)と、前記糖生成物の生成に好適な条件下で接触させることを含む、方法。
  42. バイオマスを、請求項33〜40のいずれか一項に記載の酵素混合物と、前記生成物の生成に好適な条件下で接触させることを含む、バイオマスから生成物(例えば、水素、糖、アルコール)を生成させる方法。
  43. 前記生成物は糖生成物である、請求項41または42に記載の方法。
  44. さらに、前記糖生成物を単離することを含む、請求項41〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記糖生成物の単離は沈殿、結晶化、クロマトグラフィー、遠心分離、および/または抽出を含む、請求項44に記載の方法。
  46. 前記糖生成物はグルコースおよび/またはキシロースである、請求項43〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記酵素混合物は、B2AF03、CIP1、CIP2、Cel1a、Cel3a、Cel5a、Cel6a、Cel7a、Cel7b、Cel12a、Cel45a、Cel74a、paMan5a、paMan26a、スウォレニン、および表1に列挙される酵素からなる群より選択される酵素の少なくとも2つを含む、請求項41〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記バイオマスは、農産物または農業廃棄物、紙製品または紙屑、林産物、もしくは一般廃棄物の1つ以上、またはそれらの任意の組み合わせを含み;ここで:
    a)農産物または農業廃棄物は、サトウキビ、ジュート、ヘンプ、亜麻、竹、サイザル麻、アルファルファ、干し草、アラカチャ、ソバ、バナナ、オオムギ、キャッサバ、クズ、オカ、サゴ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、タロイモ、ヤム、マメ、ソラマメ、レンズマメ、エンドウマメ、草、スイッチグラス、ススキ、スパルティナ、クサヨシ、穀粒残渣、キャノーラわら、麦わら、オオムギわら、カラスムギわら、コメわら、トウモロコシ穂軸、コーン・ストーバー、コーンファイバ、ココナツヘア、ビートパルプ、バガス、ダイズストーバー、穀粒残渣、もみ殻、カラスムギ殻、コムギもみ殻、オオムギ殻、もしくはビーズウイング、またはそれらの組み合わせを含み;
    b)紙製品または紙屑は紙、着色紙、塗被紙、コート紙、充填紙、雑誌、印刷物、プリンター用紙、ポリコート紙、カード用紙、ボール紙、板紙、もしくは紙パルプ、またはそれらの組み合わせを含み;
    c)林産物はアスペン材、パーティクルボード,木材チップ、もしくはおがくず、またはそれらの組み合わせを含み;ならびに
    d)一般廃棄物は堆肥、下水、もしくはくず、またはそれらの組み合わせを含む、請求項41〜47のいずれか一項に記載の方法。
  49. さらに、前記微生物または前記酵素混合物を導入する前に前記バイオマスを処理して、前記バイオマスの不応性を低減させる工程を含み、前記処理は、電子による衝撃、超音波処理、酸化、熱分解、蒸気爆発、化学的処理、機械的処理、または凍結粉砕を含む、請求項41〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. バイオマス分解酵素を生成する前記微生物は、バチルス、コプリナス、ミセリオフソラ、セファロスポリウム、スキタリジウム、ペニシリウム、アスペルギルス、シュードモナス、ヒュミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム、クリソスポリウムまたはトリコデルマから選択される属の種に由来する、請求項41〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. バイオマス分解酵素を生成する前記微生物は、アスペルギルス、ヒュミコラ・インソレンス(スキタリジウム・サーモフィルム)コプリヌス・シネレウス、フサリウム・オキシスポルム、ミセリオフソラ・サーモヒラ、メリピウス・ギガンテウス、チエラビア・テレストリス、アクレモニウム・ペルシシナム、アクレモニウム・アクレモニウム、アクレモニウム・ブラシペニウム、アクレモニウム・ジクロモスポルム、アクレモニウム・オブクラバタム、アクレモニウム・ピンケルトニエ、アクレモニウム・ロセオグリセウム、アクレモニウム・インコロラタム、アクレモニウム・フラタム、クリソスポリウム・ラクノウェンス、トリコデルマ・ビリデ、トリコデルマ・リーセイ、またはトリコデルマ・コニンギイから選択される、請求項41〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記微生物は、非誘導微生物と比べて、バイオマス分解酵素の生成を増加させるのに好適な条件下で、前記微生物を誘導バイオマス試料と組み合わせることにより、バイオマス分解酵素を生成するように誘導されている、請求項41〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記誘導バイオマス試料は、紙、紙製品、紙屑、紙パルプ、着色紙、塗被紙、コート紙、充填紙、雑誌、印刷物、プリンター用紙、ポリコート紙、カード用紙、ボール紙、板紙、綿、木材、パーティクルボード、林業廃棄物、おがくず、アスペン材、木材チップ、草、スイッチグラス、ススキ、スパルティナ、クサヨシ、穀粒残渣、もみ殻、カラスムギ殻、コムギもみ殻、オオムギ殻、農業廃棄物、サイレージ、キャノーラわら、麦わら、オオムギわら、カラスムギわら、コメわら、ジュート、ヘンプ、亜麻、竹、サイザル麻、アバカ、トウモロコシ穂軸、コーン・ストーバー、ダイズストーバー、コーンファイバ、アルファルファ、干し草、ココナツヘア、糖加工残渣、バガス、ビートパルプ、リュウゼツランバガス、藻類、海藻、堆肥、下水、くず、農業もしくは産業廃棄物、アラカチャ、ソバ、バナナ、オオムギ、キャッサバ、クズ、オカ、サゴ、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、タロイモ、ヤム、マメ、ソラマメ、レンズマメ、エンドウマメ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項52のいずれかに記載の方法。
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