一態様において、用量増加レジメンにおいて対象にIL−15シグナル伝達を誘導し、IL−15媒介免疫機能を強化する薬剤を投与する工程を含む、IL−15媒介免疫機能を強化する方法が本明細書に提供される。より具体的には、用量増加レジメンにおいてIL−15受容体のβγサブユニットに結合し、IL−15シグナル伝達を誘導し、IL−15媒介免疫機能を強化する複合体を対象に投与する工程を含むIL−15媒介免疫機能を強化する方法であって、複合体が、インターロイキン−15受容体アルファ(「IL−15Rα」)に共有結合的または非共有結合的に結合しているIL−15を含み、「IL−15/IL−15Rα複合体」または「治療的薬剤」と呼ばれる方法が、本明細書に提供される。IL−15媒介免疫機能を強化することが、特定の障害、例えばリンパ球減少、癌および感染症の予防、治療および/または管理に有益なので、用量増加レジメンにおいてそれを必要とする対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、そのような障害を予防、治療および/または管理する方法が本明細書に提供される。さらに、用量増加レジメンにおいて、それを必要とする対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が、本明細書に提供される。
本明細書に記述される方法は、リンパ球を活性化し続けるまたは細胞死させないようにIL−15対リンパ球細胞数の有効比を達成するには対象に投与するIL−15/IL−15Rα複合体の量を経時的に増加させる必要があるという発見に一部基づく。換言すると、対象へのIL−15/IL−15Rα複合体の投与はリンパ球の増加を引き起こし、リンパ球をさらに増殖および生存させるには、対象に投与するIL−15/IL−15Rα複合体の量を増加させる必要がある。本明細書に提供される方法は、高用量のIL−15の投与に伴う毒性を回避しながらIL−15対リンパ球細胞数の有効比を達成する。特定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、最小の副作用で全身効果(局所効果だけではでない)を達成する用量増加レジメンを含む。特定の実施形態において、用量増加レジメンは、対象への高用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与に伴う副作用、例えば血圧低下または体温上昇を低下させる。特定の実施形態において、用量増加レジメンは、血圧または体温を変えない。
本明細書に記述される方法はまた、高用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、HIVまたはサルの対応物であるサル免疫不全ウイルス(SIV)に感染しているリンパ球を含めたリンパ球を活性化し、それらが活性化されると、ウイルス量の全身的な増加なしにそのようなリンパ球が除去の標的になり得るという発見に一部基づく。慢性的にSIV感染したマカクにおいて、IL−15/IL−15Rα複合体の投与は、ウイルスの全身的増加をもたらさなかった。例えば、下の実施例3を参照のこと。
一実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期(initial)低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与して、IL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与してIL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の特定の実施形態において、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与してIL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えばある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒトである。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)ヒト対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度がおよそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、ヒト対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)ヒト対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度がおよそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、ヒト対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、(a)ヒト対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程であって、初期低用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである、工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度がおよそ1pg/mL〜50pg/mLである場合に、ヒト対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程であって、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より2〜3倍高い、工程とを含む、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒトである。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1pg/mL〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5もしくは6回、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6もしくは4〜6回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、または1.9倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、または1.9倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、または1.9倍に順次増加させる増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kgである。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5もしくは6回、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6もしくは4〜6回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間)に対象から得たサンプル(例えば、サンプルサンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5もしくは6回、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6もしくは4〜6回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。特定の実施形態において、対象はリンパ節腫大および/または脾腫の徴候について監視される。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ1〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、方法は、対象に0.1μg/kg〜10μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、0.1〜25μg/kg、または0.1μg/kg〜30μg/kgの維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、用量は一本鎖IL−15の質量に基づいて決定される。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、事実上周期的でない。換言すると、特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、周期的な投与レジメンを含まず、周期は、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体を一定期間(例えば、1〜4週間)投与した後、対象がある用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与されない別の期間(例えば、1週間〜2カ月間)が続く工程を含み、この周期が何度も繰り返される(例えば、周期は2、3、4、5、6、7、8、9、10回またはそれ以上繰り返される)。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、ヒト対象に対して1〜5回の初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体から始めて、用量を前の用量より少なくとも25%、50%、75%、100%、150%、または200%まで順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の0.1μg/kg〜10μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量より少なくとも25%、50%、75%、100%、150%、または200%まで順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。本明細書に提供される方法の特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kg〜10μg/kgである。本明細書に提供される方法の特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.2μg/kg〜10μg/kgである。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、以下の連続した用量:(i)2μg/kg;(ii)4μg/kg;(iv)8μg/kg;(v)16μg/kg;(v)32μg/kg;および(vi)64μg/kgでの増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、以下の連続した用量:(i)5μg/kg;(ii)10μg/kg;(iv)20μg/kg;(v)40μg/kg;(v)80μg/kg;および(vi)120μg/kgでの増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。
別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与される方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、初期低用量(例えば、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kg)から始めて、最初に所定期間(例えば、1、2、3または4週間)にわたり2日毎に用量を前の用量より(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%または300%)順次増加させ、次いで所定期間(例えば、1、2、3または4週間)にわたり毎日、用量を前の用量より段階的に増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。いくつかの実施形態において、用量を増加させる前に、各用量は少なくとも1、2または3回投与される。
特定の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の初期低用量から始めて、所定期間(例えば、1、2、3、4、5、6週間またはより多くの週)にわたり用量を前の用量より(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、250%、または300%)順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程と、次いで所定期間にわたりヒト対象に維持用量でIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。いくつかの実施形態において、用量を増加させる前に、各用量は少なくとも1、2または3回投与される。特定の実施形態において、用量は、毎日、2日毎または3日毎に増加される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、維持用量は、投与される最大の増加用量より少なくとも1/2または1/4少ない。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、維持用量は、投与される最大の増加用量より少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、または50%少ない。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は、2週間にわたり、週3回、1度投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は、2、3もしくは4週間にわたり、週3回、1度、または2、3もしくは4週間にわたり、週6回、2度以上投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は2、3または4週間にわたり1日おきに1回投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は1、2、3または4週間にわたり1日1回投与される。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、ヒト対象に1つ以上の他の療法を投与する工程をさらに含む。特定の実施形態において、1つ以上の他の療法は、Her2、PD−1またはPD−1のリガンドに免疫特異的に結合する抗体(例えば、モノクローナル抗体)である。特定の実施形態において、1つ以上の他の療法は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤(例えば、パノビノスタットまたはボリノスタット)、TLR7アゴニスト、抗体(例えば、モノクローナル抗体)、またはサイトカイン(例えば、IL−7)である。
本明細書に記述される方法によって患者に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15、または天然のIL−15RαもしくはIL−15Rα誘導体に共有結合的もしくは非共有結合的に結合しているIL−15誘導体を含むことができる。一実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15および天然のIL−15Rαを含む。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、IL−15誘導体および天然のIL−15Rαを含む。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のヘテロ二量体型である。別の実施形態において、IL−15は、ヒトIL−15であり、IL−15RαはヒトIL−15Rαである。特定の実施形態において、ヒトIL−15は、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸残基49〜162を含み、ヒトIL−15Rαは、配列番号3のアミノ酸配列またはその断片を含む。別の実施形態において、IL−15は、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸残基49〜162を含み、IL−15Rαは、配列番号4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ヒトIL−15は、配列番号1のアミノ酸配列のアミノ酸残基49〜162を含み、ヒトIL−15Rαは、配列番号33のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、IL−15Rαは、グリコシル化がIL−15Rαの質量の少なくとも20%、30%、40%もしくは50%またはそれより多くを占めるようにグリコシル化される。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15およびIL−15Rα誘導体を含む。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、IL−15誘導体およびIL−15Rα誘導体を含む。一実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαの可溶型である。別の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、内在性プロテアーゼによる切断を阻害する突然変異を含む。特定の実施形態において、IL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位は、異種プロテアーゼによって特異的に認識される切断部位と置き換えられる。一実施形態において、IL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位は、異種細胞外ドメイン切断部位(例えば、IL−15Rαを切断する内在性プロセッシング酵素とは無関係な別の酵素によって認識され、切断される異種性膜貫通ドメイン)と置き換えられる。
いくつかの実施形態において、ヒトIL−15Rαは、以下の通り同時にまたは選択的に修飾される:IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8におけるNグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるNグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/またはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるNグリコシル化。
いくつかの実施形態において、IL−15Rαは、IL−15Rαの可溶型である。特定の実施形態において、IL−15Rαの可溶型は、ヒトIL−15Rαの可溶型である。特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαは、配列番号3を含む。一実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDTT(配列番号26)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端である。一実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDT(配列番号27)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端である。一実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSD(配列番号28)からなり、Dはアミノ酸配列のC末端である。一実施形態において、IL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHS(配列番号29)からなり、Sはアミノ酸配列のC末端である。一実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGH(配列番号30)からなり、Hはアミノ酸配列のC末端である。一実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQG(配列番号31)からなり、Gはアミノ酸配列のC末端である。いくつかの実施形態において、IL−15はヒトIL−15である。本明細書に提供される方法の特定の実施形態において、ヒトIL−15は、配列番号1または配列番号1のアミノ酸残基49〜162を含む。
特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、細胞と結合する。特定の実施形態において、内在性プロセッシング酵素により切断されるIL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位は、切断および可溶性IL−15Rαの生成を可能にしない異種性ドメイン(例えば、異種性膜貫通ドメイン)または合成アミノ酸配列で置き換えられる。特定の実施形態において、内在性プロセッシング酵素により切断されるIL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位を変異させて、切断および可溶性IL−15Rαの生成を阻害する。
IL−15およびIL−15Rαに加えて、IL−15/IL−15Rα複合体は、異種分子を含むことができる。異種分子を、IL−15および/またはIL−15Rαにコンジュゲートすることができる。異種分子は、IL−15とIL−15Rαとが互いに結合することに干渉しないまたはそれを妨害しないおよびIL−15/IL−15Rα複合体とIL−15受容体のβγサブユニットとの相互作用に干渉しないまたはそれを妨害しない方式でIL−15またはIL−15Rαにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原である。そのような抗原の非限定的な例には、ウイルス抗原、細菌抗原、寄生虫抗原、および腫瘍抗原がある。他の実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原に特異的に結合する抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、標的することを望む細胞によって発現される細胞性抗原(例えば、受容体)に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、異種分子はタンパク質安定性を高める。特定の実施形態において、異種分子は、免疫グロブリンのFcドメインまたはその断片である。特定の実施形態において、IL−15Rαは、免疫グロブリンのFcドメイン(例えば、IgG1)にコンジュゲート/融合される。他の実施形態において、異種分子は、免疫グロブリン分子のFcドメインまたはその断片でない。
特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に皮下投与される。いくつかの実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に静脈内または筋肉内投与される。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に腫瘍内投与される。いくつかの実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象の部位(例えば、腫瘍部位、感染部位)に局所投与される。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、癌は黒色腫、大腸癌、肺癌、前立腺癌または腎細胞癌である。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、癌は転移性である。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、感染症は慢性的である。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、感染症はAIDS、肺炎または結核である。
3.1 用語
本明細書では、用語「約」および「およそ」は、数値または数の範囲を修飾するために使用される場合、数値もしくは範囲ならびに値もしくは範囲を一般に10%もしくは20%上回るおよび10%もしくは20%下回る値もしくは範囲の合理的な偏差が、記載されている値もしくは範囲の意図する意味の範囲内であることを示す。
本明細書では、用語「疾患」および「障害」は互換的に使用され、状態、特に病状を指す。特定の実施形態において、用語「疾患」および「障害」は、互換的に使用され、IL−15シグナル伝達による影響を受ける疾患を指す。
本明細書では、用語「ピークレベル」および「ピーク濃度」とは、ある期間にわたる対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の最も高いレベルを指す。特定の実施形態において、期間とは、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体と別の用量の複合体の投与の間の全ての期間である。いくつかの実施形態において、期間とは、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量の複合体の投与前のおよそ24時間、およそ48時間またはおよそ72時間である。
本明細書では、用語「トラフレベル」および「トラフ濃度」とは、ある期間にわたる対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の最も低いレベルを指す。特定の実施形態において、期間とは、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体と別の用量の複合体の投与の間の全ての期間である。いくつかの実施形態において、期間とは、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量の複合体の投与前のおよそ24時間、およそ48時間またはおよそ72時間である。
本明細書では、遊離IL−15の濃度の文脈において、用語「正常レベル」とは、健康な対象から得られるまたは由来するサンプル中に見られる遊離IL−15の濃度を指す。健康な対象における遊離IL−15の基底の血漿レベルは、ヒトにおいておよそ1pg/mL、サル(例えばマカク)においておよそ8〜15pg/mLおよび齧歯動物(例えばマウス)においておよそ12pg/mLである。正常レベルは、測定に使用される正確な方法に左右され、このために変化し得る。
本明細書では、句「IL−15対リンパ球細胞数の有効比」は、リンパ球が増殖し続けるまたは生存するようにリンパ球に利用可能なIL−15の量をリンパ球の数と合わせることを意味する。特定の実施形態において、対象由来血漿サンプル中でおよそ1pg/mL〜5pg/mL、およそ1pg/mL〜10pg/mL、およそ1pg/mL〜15pg/mL、およそ1pg/mL〜20pg/mL、およそ1〜25pg/mL、およそ1pg/mL〜30pg/mL、およそ1pg/mL〜40pg/mL、またはおよそ1pg/mL〜50pg/mLの遊離IL−15のトラフ濃度が、「IL−15対リンパ球細胞数の有効比」を示す。特定の実施形態において、対象由来血漿サンプル中で50pg/mL未満、45pg/mL未満、40pg/mL未満、35pg/mL未満、30pg/mL未満、25pg/mL未満、20pg/mL未満、15pg/mL未満、10pg/mL未満、5pg/mL未満、または1pg/mL未満の遊離IL−15のトラフ濃度が、「IL−15対リンパ球細胞数の有効比」を示す。別の特定の実施形態において、対象由来血漿サンプル中で50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mL、または100pg/mLを上回る遊離IL−15のトラフ濃度は、IL−15対リンパ球細胞数の比が過大であることを示す。別の特定の実施形態において、対象由来血漿サンプル中で50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mL、または50pg/mL〜100pg/mLの遊離IL−15のトラフ濃度は、IL−15対リンパ球細胞数の比が過大であることを示す。対象由来サンプル中の遊離IL−15濃度を測定するための当業者に公知のどんな方法、例えばイムノアッセイなども、使用することができる。特定の実施形態において、ELISAを使用して対象由来サンプル中の遊離IL−15濃度を測定する。
本明細書では、受容体(例えば、天然のIL−15RαまたはIL−15受容体βγ)とリガンド(例えば、天然のIL−15)との相互作用の文脈において、用語「特異的に結合する」、「特異的に認識する」および類似の用語は、リガンドと受容体の間の特定の結合または会合を指す。好ましくは、リガンドは、他の分子に対してよりも受容体に対して高い親和性を有する。特定の実施形態において、リガンドは天然のIL−15であり、天然の受容体はIL−15Rαである。別の特定の実施形態において、リガンドは天然のIL−15/IL−15Rα複合体であり、天然の受容体はβγ受容体複合体である。さらなる実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、βγ受容体複合体に結合し、IL−15媒介シグナル伝達を活性化する。受容体を特異的に結合するリガンドは、例えばイムノアッセイ、BIAcoreまたは当業者に公知の他の技術により同定することができる。
本明細書では、タンパク質またはポリペプチドの文脈において、用語「天然のIL−15」および「天然のインターロイキン−15」とは、未熟もしくは前駆体ならびに成熟型を含めた任意の天然に存在する哺乳動物インターロイキン−15アミノ酸配列を指す。天然の哺乳動物インターロイキン−15の様々な種のアミノ酸配列に対するGeneBankアクセッション番号の非限定的な例には、NP_000576(ヒト、未熟型)、CAA62616(ヒト、未熟型)、NP_001009207(ネコ(Felis catus)、未熟型)、AAB94536(クマネズミ、未熟型)、AAB41697(クマネズミ、未熟型)、NP_032383(マウス(Mus musculus)、未熟型)、AAR19080(イヌ)、AAB60398(アカゲザル、未熟型)、AAI00964(ヒト、未熟型)、AAH23698(マウス(Mus musculus)、未熟型)およびAAH18149(ヒト)がある。一実施形態において、天然のヒトIL−15の未熟/前駆体型のアミノ酸配列:MRISKPHLRSISIQCYLCLLLNSHFLTEAGIHVFILGCFSAGLPKTEANWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS (配列番号1;図1B)が提供され、そのアミノ酸配列は、長いシグナルペプチド(下線)およびヒト天然の成熟IL−15(イタリック体)を含む。いくつかの実施形態において、天然のIL−15は、天然に存在する、哺乳動物IL−15の未熟または前駆体型である。他の実施形態において、天然のIL−15は、天然に存在する、哺乳動物IL−15の成熟型である。特定の実施形態において、天然のIL−15は、天然に存在する、ヒトIL−15の前駆体型である。別の実施形態において、天然のIL−15は、天然に存在する、ヒトIL−15の成熟型である。一実施形態において、天然のIL−15タンパク質/ポリペプチドは、単離または精製されている。
本明細書では、核酸の文脈において、用語「天然のIL−15」および「天然のインターロイキン−15」とは、未熟または前駆体ならびに成熟型を含めた哺乳動物インターロイキン−15をコードしている天然に存在する任意の核酸配列を指す。天然の哺乳動物IL−15の様々な種のヌクレオチド配列に対するGeneBankアクセッション番号の非限定的な例には、NM_000585(ヒト)、NM_008357(マウス(Mus musculus))およびRNU69272(ドブネズミ(Rattus norvegicus))がある。一実施形態において、天然の未熟/前駆体型ヒトIL−15をコードしているヌクレオチド配列:atgagaat ttcgaaacca catttgagaa gtatttccat ccagtgctac ttgtgtttac ttctaaacag tcattttcta actgaagctg gcattcatgt cttcattttg ggctgtttca gtgcagggct tcctaaaaca gaagccaact gggtgaatgt aataagtgat ttgaaaaaaa ttgaagatct tattcaatct atgcatattg atgctacttt atatacggaa agtgatgttc accccagttg caaagtaaca gcaatgaagt gctttctctt ggagttacaa gttatttcac ttgagtccgg agatgcaagt attcatgata cagtagaaaa tctgatcatc ctagcaaaca acagtttgtc ttctaatggg aatgtaacag aatctggatg caaagaatgt gaggaactgg aggaaaaaaa tattaaagaa tttttgcaga gttttgtaca tattgtccaa atgttcatca acacttcttg a (配列番号2;図1A)が提供され、そのヌクレオチド配列は、長いシグナルペプチドをコードしているヌクレオチド配列(下線)およびヒト天然の成熟IL−15をコードしているヌクレオチド配列(イタリック体)を含む。特定の実施形態において、核酸は単離または精製されている核酸である。いくつかの実施形態において、核酸は、天然に存在する哺乳動物IL−15の未熟または前駆体型をコードする。他の実施形態において、核酸は、天然に存在する哺乳動物IL−15の成熟型をコードする。特定の実施形態において、天然のIL−15をコードしている核酸は、天然に存在するヒトIL−15の前駆体型をコードする。別の実施形態において、天然のIL−15をコードしている核酸は、天然に存在するヒトIL−15の成熟型をコードする。
本明細書では、タンパク質もしくはポリペプチドの文脈において、用語「IL−15誘導体」および「インターロイキン−15誘導体」とは、以下のものを指す:(a)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドと少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一のポリペプチド;(b)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている核酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、もしくは99%同一の核酸配列にコードされるポリペプチド;(c)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個もしくはより多くのアミノ酸突然変異(すなわち、追加、欠失および/または置換)を含有するポリペプチド;(d)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている核酸にハイブリダイズすることができる核酸にコードされるポリペプチド;(e)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で、少なくとも20個の連続したアミノ酸、少なくとも30個の連続したアミノ酸、少なくとも40個の連続したアミノ酸、少なくとも50個の連続したアミノ酸、少なくとも100個の連続したアミノ酸もしくは少なくとも150個の連続したアミノ酸の天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドの断片をコードしている核酸配列にハイブリダイズすることができる核酸配列にコードされるポリペプチド;ならびに/または(f)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドの断片。IL−15誘導体は、哺乳動物IL−15ポリペプチドの天然に存在する成熟型のアミノ酸配列および異種性シグナルペプチドアミノ酸配列を含むポリペプチドも含む。特定の実施形態において、IL−15誘導体は、天然のヒトIL−15ポリペプチドの誘導体である。別の実施形態において、IL−15誘導体は、天然に存在するヒトIL−15ポリペプチドの未熟または前駆体型の誘導体である。別の実施形態において、IL−15誘導体は、天然に存在するヒトIL−15ポリペプチドの成熟型の誘導体である。別の実施形態において、IL−15誘導体は、例えば、Zhu et al., 2009, J. Immunol. 183: 3598または米国特許第8,163,879号明細書に記述されるIL−15N72Dである。別の実施形態において、IL−15誘導体は、米国特許第8,163,879号明細書に記述されるIL−15バリアントのうちの1つである。一実施形態において、IL−15誘導体は、単離または精製されている。
好ましい実施形態において、IL−15誘導体は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISA、Biacore、共免疫沈降によって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドがIL−15Rαポリペプチドを結合する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持する。別の好ましい実施形態において、IL−15誘導体は、当業者に周知のアッセイ、例えば、電気移動度シフトアッセイ、ウエスタンブロット、リンタンパク質分析、ELISAおよび他のイムノアッセイによって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドがIL−15媒介シグナル伝達を誘導する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持する。特定の実施形態において、例えば、当業者に周知のリガンド/受容体結合アッセイによって評価される通り、IL−15誘導体は、IL−15Rαおよび/またはIL−15Rβγに結合する。
パーセント同一性は、当業者に公知の任意の方法を使用して決定することができる。特定の実施形態において、パーセント同一性は、Sequence Analysis Software Package(バージョン10;Genetics Computer Group、Inc.ウィスコンシン大学バイオテクノロジーセンター、Madison、Wisconsin)の「BestFit」または「Gap」プログラムを使用して決定される。ハイブリダイゼーション条件(例えば、高い、中程度、および典型的な厳しさの条件)に関する情報は記述されており、例えば、米国特許出願公開第2005/0048549号明細書(例えば、段落72〜73)を参照のこと。
本明細書では、核酸の文脈において、用語「IL−15誘導体」および「インターロイキン−15誘導体」とは:(a)哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一の核酸配列;(b)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一のポリペプチドをコードしている核酸配列;(c)哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列と比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個もしくはより多くの核酸塩基突然変異(すなわち、追加、欠失および/または置換)を含有する核酸配列;(d)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列にハイブリダイズする核酸配列;(e)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の断片にハイブリダイズする核酸配列;ならびに/または(f)哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の断片をコードしている核酸配列を指す。特定の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15誘導体は、ヒトIL−15ポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15誘導体は、ヒトIL−15ポリペプチドの未熟または前駆体型をコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15誘導体は、ヒトIL−15ポリペプチドの成熟型をコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15誘導体は、例えば、Zhu et al., 2009, J. Immunol. 183: 3598または米国特許第8,163,879号明細書に記述されているIL−15N72Dをコードしている核酸配列である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15誘導体は、米国特許第8,163,879号明細書に記述されているIL−15バリアントのうちの1つをコードしている核酸配列である。
IL−15誘導体核酸配列は、IL−15ポリペプチドの成熟および未熟型を含めた天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドをコードするコドン最適化/RNA最適化核酸配列を含む。他の実施形態において、IL−15誘導体核酸は、アミノ酸配列に影響を及ぼすことなく潜在的スプライス部位および不安定化要素(例えば、A/TまたはA/Uが豊富な要素)を除去して、哺乳動物IL−15 RNA転写産物の安定性を高める突然変異を含有する哺乳動物IL−15 RNA転写産物をコードする核酸を含む。特定の実施形態において、IL−15誘導体核酸配列は、配列番号9のコドン最適化配列である(そのような核酸配列にコードされるアミノ酸配列を、配列番号10に提供する)。
好ましい実施形態において、IL−15誘導体核酸配列は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISA、Biacore、共免疫沈降またはゲル電気泳動によって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドがIL−15Rαを結合する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%を保持するタンパク質またはポリペプチドをコードする。別の好ましい実施形態において、IL−15誘導体核酸配列は、当業者に周知のアッセイ、例えば、電気移動度シフトアッセイ、ELISAおよび他のイムノアッセイによって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドがIL−15媒介シグナル伝達を誘導する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持するタンパク質またはポリペプチドをコードする。特定の実施形態において、IL−15誘導体核酸配列は、例えば、当業者に周知のリガンド/受容体アッセイによって評価される通り、IL−15Rαおよび/またはIL−15Rβγに結合するタンパク質またはポリペプチドをコードする。
本明細書では、用語「IL−15」および「インターロイキン−15」とは、天然のIL−15、IL−15誘導体、または天然のIL−15およびIL−15誘導体を指す。
本明細書では、タンパク質またはポリペプチドの文脈において、用語「天然のIL−15Rα」および「天然のインターロイキン−15受容体アルファ」とは、未熟または前駆体および成熟型ならびに天然に存在するアイソフォームを含めた任意の天然に存在する哺乳動物インターロイキン−15受容体アルファ(「IL−15Rα」)アミノ酸配列を指す。様々な天然の哺乳動物IL−15Rαのアミノ酸配列に対するGeneBankアクセッション番号の非限定的な例には、NP_002180(ヒト)、ABK41438(アカゲザル(Macaca mulatta))、NP_032384(マウス(Mus musculus))、Q60819(マウス(Mus musculus))、CAI41082(ヒト)がある。一実施形態において、天然の未熟型ヒトIL−15Rαの完全長アミノ酸配列:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG HSDTTVAIST STVLLCGLSA VSLLACYLKS RQTPPLASVE MEAMEALPVT WGTSSRDEDL ENCSHHL (配列番号3;図2B)が提供され、そのアミノ酸配列は、シグナルペプチド(下線)およびヒト天然の成熟IL−15Rα(イタリック体)を含む。天然の可溶性未熟型ヒトIL−15Rαのアミノ酸配列:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG (配列番号32、図3D)が提供され、そのアミノ酸配列は、シグナルペプチド(下線)およびヒト天然の成熟可溶性IL−15Rα(イタリック体)を含む。ヒト天然の可溶性IL−15Rαの未熟および成熟型に関するさらなる考察については下記、第5.1節を参照のこと。いくつかの実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの未熟型である。他の実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの成熟型である。特定の実施形態において、天然のIL−15Rαは、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの天然に存在する可溶型である。他の実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの全長型である。特定の実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、ヒトIL−15Rαポリペプチドの未熟型である。別の実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、ヒトIL−15Rαポリペプチドの成熟型である。特定の実施形態において、天然のIL−15Rαは、ヒトIL−15Rαポリペプチドの天然に存在する可溶型である。他の実施形態において、天然のIL−15Rαは、天然に存在する、ヒトIL−15Rαポリペプチドの全長型である。一実施形態において、天然のIL−15Rαタンパク質またはポリペプチドは、単離または精製されている。
本明細書では、核酸の文脈において、用語「天然のIL−15Rα」および「天然のインターロイキン−15受容体アルファ」とは、未熟または前駆体および成熟型を含めた哺乳動物インターロイキン−15受容体アルファをコードしている天然に存在する任意の核酸配列を指す。天然の哺乳動物IL−15Rαの様々な種のヌクレオチド配列に対するGeneBankアクセッション番号の非限定的な例には、NM_002189(ヒト)、EF033114(アカゲザル(Macaca mulatta))およびNM_008358(マウス(Mus musculus))がある。一実施形態において、天然の未熟型ヒトIL−15Rαをコードしているヌクレオチド配列:atggcccc gcggcgggcg cgcggctgcc ggaccctcgg tctcccggcg ctgctactgc tgctgctgct ccggccgccg gcgacgcggg gcatcacgtg ccctcccccc atgtccgtgg aacacgcaga catctgggtc aagagctaca gcttgtactc cagggagcgg tacatttgta actctggttt caagcgtaaa gccggcacgt ccagcctgac ggagtgcgtg ttgaacaagg ccacgaatgt cgcccactgg acaaccccca gtctcaaatg cattagagac cctgccctgg ttcaccaaag gccagcgcca ccctccacag taacgacggc aggggtgacc ccacagccag agagcctctc cccttctgga aaagagcccg cagcttcatc tcccagctca aacaacacag cggccacaac agcagctatt gtcccgggct cccagctgat gccttcaaaa tcaccttcca caggaaccac agagataagc agtcatgagt cctcccacgg caccccctct cagacaacag ccaagaactg ggaactcaca gcatccgcct cccaccagcc gccaggtgtg tatccacagg gccacagcga caccactgtg gctatctcca cgtccactgt cctgctgtgt gggctgagcg ctgtgtctct cctggcatgc tacctcaagt caaggcaaac tcccccgctg gccagcgttg aaatggaagc catggaggct ctgccggtga cttgggggac cagcagcaga gatgaagact tggaaaactg ctctcaccac ctatga (配列番号5;図2A)が提供され、そのヌクレオチド配列は、シグナルペプチドをコードしているヌクレオチド配列(下線)およびヒト天然の成熟IL−15Rαをコードしているヌクレオチド配列(イタリック体)を含む。天然の可溶性ヒトIL−15Rαタンパク質またはポリペプチドの未熟型をコードしているヌクレオチド配列:atggcccc gcggcgggcg cgcggctgcc ggaccctcgg tctcccggcg ctgctactgc tgctgctgct ccggccgccg gcgacgcggg gcatcacgtg ccctcccccc atgtccgtgg aacacgcaga catctgggtc aagagctaca gcttgtactc cagggagcgg tacatttgta actctggttt caagcgtaaa gccggcacgt ccagcctgac ggagtgcgtg ttgaacaagg ccacgaatgt cgcccactgg acaaccccca gtctcaaatg cattagagac cctgccctgg ttcaccaaag gccagcgcca ccctccacag taacgacggc aggggtgacc ccacagccag agagcctctc cccttctgga aaagagcccg cagcttcatc tcccagctca aacaacacag cggccacaac agcagctatt gtcccgggct cccagctgat gccttcaaaa tcaccttcca caggaaccac agagataagc agtcatgagt cctcccacgg caccccctct cagacaacag ccaagaactg ggaactcaca gcatccgcct cccaccagcc gccaggtgtg tatccacagg gc (配列番号46、図3C)が提供され、そのヌクレオチド配列は、シグナルペプチドをコードしているヌクレオチド配列(下線)および天然の可溶性成熟ヒトIL−15Rαをコードしているヌクレオチド配列(イタリック体)を含む。特定の実施形態において、核酸は単離または精製されている核酸である。いくつかの実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの未熟型をコードする。他の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの成熟型をコードする。特定の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの可溶型をコードする。他の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの全長型をコードする。特定の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、ヒトIL−15ポリペプチドの前駆体型をコードする。別の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、ヒトIL−15ポリペプチドの成熟型をコードする。特定の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、ヒトIL−15Rαポリペプチドの可溶型をコードする。他の実施形態において、天然に存在する核酸は、天然に存在する、ヒトIL−15Rαポリペプチドの全長型をコードする。
本明細書では、タンパク質またはポリペプチドの文脈において、用語「IL−15Rα誘導体」および「インターロイキン−15受容体アルファ誘導体」とは、以下のものを指す:(a)天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドと少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一のポリペプチド;(b)天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている核酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、もしくは99%同一の核酸配列にコードされるポリペプチド;(c)天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドと比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個もしくはより多くのアミノ酸突然変異(すなわち、追加、欠失および/または置換)を含有するポリペプチド;(d)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている核酸配列にハイブリダイズすることができる核酸配列にコードされるポリペプチド;(e)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で、少なくとも20個の連続したアミノ酸、少なくとも30個の連続したアミノ酸、少なくとも40個の連続したアミノ酸、少なくとも50個の連続したアミノ酸、少なくとも100個の連続したアミノ酸もしくは少なくとも150個の連続したアミノ酸の天然の哺乳動物IL−15ポリペプチドの断片をコードしている核酸配列にハイブリダイズすることができる核酸配列にコードされるポリペプチド;(f)天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの断片;および/または(g)本明細書に記述される特定のIL−15Rα誘導体。IL−15Rα誘導体は、哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの天然に存在する成熟型のアミノ酸配列および異種性シグナルペプチドアミノ酸配列を含むポリペプチドも含む。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のヒトIL−15Rαポリペプチドの誘導体である。別の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然に存在するヒトIL−15ポリペプチドの未熟型の誘導体である。別の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然に存在するヒトIL−15ポリペプチドの成熟型の誘導体である。一実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの可溶型である。換言すると、特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然の哺乳動物IL−15Rαの可溶型を含み、それらの可溶型は、天然に存在していない。天然のヒトIL−15Rαの未熟型の短縮された可溶型のアミノ酸配列の例は、以下のシグナルペプチド(下線)および以下のヒト天然のIL−15Rαの短縮型(イタリック体)を含む:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG HSDTT (配列番号4;図3B)。IL−15Rα誘導体の他の例には、下記、第5.1節に記述されている天然のヒトIL−15Rαの短縮された可溶型またはIL−15に対する結合部位であるsushiドメインがある。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、精製または単離されている。
好ましい実施形態において、IL−15Rα誘導体は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISA、Biacore、共免疫沈降によって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15RαポリペプチドがIL−15ポリペプチドを結合する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持する。別の好ましい実施形態において、IL−15Rα誘導体は、当業者に周知のアッセイ、例えば、電気移動度シフトアッセイ、ELISAおよび他のイムノアッセイによって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15RαポリペプチドがIL−15媒介シグナル伝達を誘導する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持する。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、当業技術分野に周知の方法、例えばELISAなどによって評価される通り、IL−15に結合する。
本明細書では、核酸の文脈において、用語「IL−15Rα誘導体」および「インターロイキン−15受容体アルファ誘導体」とは:(a)哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一の核酸配列;(b)天然の哺乳動物IL−15Rαポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%同一のポリペプチドをコードしている核酸配列;(c)哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列と比較して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個もしくはより多くの核酸突然変異(すなわち、追加、欠失および/または置換)を含有する核酸配列;(d)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列にハイブリダイズする核酸配列;(e)高い、中程度もしくは典型的な厳しさのハイブリダイゼーション条件下で哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の断片にハイブリダイズする核酸配列;(f)哺乳動物IL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の断片をコードしている核酸配列;および/または(g)本明細書に記述される特定のIL−15Rα誘導体をコードしている核酸配列を指す。特定の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体は、ヒトIL−15Rαポリペプチドをコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体は、ヒトIL−15Rαポリペプチドの未熟型をコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。別の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体は、ヒトIL−15Rαポリペプチドの成熟型をコードしている天然に存在する核酸配列の誘導体である。一実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体とは、可溶性である哺乳動物IL−15Rαポリペプチドの誘導体をコードしている核酸配列を指す。特定の実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体とは、天然の哺乳動物IL−15Rαの可溶型をコードしている核酸配列を指し、可溶型は天然に存在していない。いくつかの実施形態において、核酸の文脈において、IL−15Rα誘導体とは、ヒトIL−15Rαの誘導体をコードしている核酸配列を指し、ヒトIL−15Rαの誘導体は、天然に存在しないIL−15Rαの可溶型である。IL−15Rα誘導体核酸配列の例は、シグナルペプチドをコードしている以下のヌクレオチド配列(下線)およびヒト天然の成熟IL−15Rαの短縮型をコードしている以下のヌクレオチド配列(イタリック体)を含む天然のヒトIL−15Rαタンパク質またはポリペプチドの短縮、可溶、未熟型をコードしているヌクレオチド配列である:atggcccc gcggcgggcg cgcggctgcc ggaccctcgg tctcccggcg ctgctactgc tgctgctgct ccggccgccg gcgacgcggg gcatcacgtg ccctcccccc atgtccgtgg aacacgcaga catctgggtc aagagctaca gcttgtactc cagggagcgg tacatttgta actctggttt caagcgtaaa gccggcacgt ccagcctgac ggagtgcgtg ttgaacaagg ccacgaatgt cgcccactgg acaaccccca gtctcaaatg cattagagac cctgccctgg ttcaccaaag gccagcgcca ccctccacag taacgacggc aggggtgacc ccacagccag agagcctctc cccttctgga aaagagcccg cagcttcatc tcccagctca aacaacacag cggccacaac agcagctatt gtcccgggct cccagctgat gccttcaaaa tcaccttcca caggaaccac agagataagc agtcatgagt cctcccacgg caccccctct cagacaacag ccaagaactg ggaactcaca gcatccgcct cccaccagcc gccaggtgtg tatccacagg gccacagcga caccact (配列番号6;図3A)。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸配列は、単離または精製されている。
IL−15Rα誘導体核酸配列は、IL−15Rαポリペプチドの成熟および未熟型を含めた天然のIL−15RαポリペプチドをコードするRNAまたはコドン最適化核酸配列を含む。他の実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸は、アミノ酸配列に影響を及ぼすことなく潜在的スプライス部位および不安定化要素(例えば、A/TまたはA/Uが豊富な要素)を除去して、IL−15Rα RNA転写産物の安定性を高める突然変異を含有するIL−15Rα RNA転写産物をコードする核酸を含む。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸配列は、配列番号11、13、15または17のRNAまたはコドン最適化配列である(そのような核酸配列にコードされるアミノ酸配列を、それぞれ配列番号12、14、16および18に提供する)。
好ましい実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸配列は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISA、Biacore、共免疫沈降によって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15RαポリペプチドがIL−15を結合する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持するタンパク質またはポリペプチドをコードする。別の好ましい実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸配列は、当業者に周知のアッセイ、例えば、電気移動度シフトアッセイ、ELISAおよび他のイムノアッセイによって測定される通り、天然の哺乳動物IL−15RαがIL−15媒介シグナル伝達を誘導する機能を少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%保持するタンパク質またはポリペプチドをコードする。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体核酸配列は、当業技術分野において周知の方法、例えばELISAなどによって評価される通り、IL−15に結合するタンパク質またはポリペプチドをコードする。
本明細書では、用語「IL−15Rα」および「インターロイキン−15受容体アルファ」とは、天然のIL−15Rα、IL−15Rα誘導体、または天然のIL−15RαおよびIL−15Rα誘導体を指す。
本明細書では、用語「IL−15/IL−15Rα複合体」とは、共有結合的または非共有結合的に互いに結合しているIL−15およびIL−15Rαを含む複合体を指す。好ましい実施形態において、IL−15RαはIL−15に対して比較的高い親和性、例えば、当業者に公知の技術、例えばKinEx Aアッセイ、表面プラスモン共鳴(例えば、BIAcoreアッセイ)により測定される通り、10〜50pMのKdを有する。別の好ましい実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、当業者に周知のアッセイ、例えば、電気移動度シフトアッセイ、ELISAおよび他のイムノアッセイによって測定される通り、IL−15媒介シグナル伝達を誘導する。いくつかの実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、βγ鎖に特異的に結合する能力を保持する。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、細胞から単離される。
本明細書では、用語「対象」および「患者」は互換的に使用され、哺乳動物、例えば、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットなど)および霊長類(例えば、サルおよびヒト)、最も好ましくはヒトを指す。
本明細書では、化学的に合成した化合物または薬剤(例えば、タンパク質性薬剤を含む)の文脈において、用語「精製した」および「単離した」とは、化学的に合成した場合に化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない化合物または薬剤を指す。特定の実施形態において、化合物または薬剤は、他の異なる化合物または薬剤を(乾燥重量で)60%、65%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%含まない。
本明細書では、天然の供給源、例えば、細胞から得ることができる化合物または薬剤(タンパク質性薬剤、例えば、ポリペプチドを含む)の文脈において使用される場合、用語「精製した」および「単離した」とは、天然の供給源、例えば、環境からの土壌粒子、鉱物、化学物質由来の汚染物質、ならびに/または天然の供給源由来の細胞物質、例えば、それだけには限らないが、細胞残屑、細胞壁物質、膜、オルガネラ、大部分の核酸、炭水化物、タンパク質、および/もしくは細胞中に存在する脂質、を実質的に含まない化合物または薬剤を指す。句「天然の供給源物質を実質的に含まない」とは、化合物または薬剤の試料が単離される物質(例えば、細胞の細胞構成要素)から分離されたものであることを指す。したがって、単離される化合物または薬剤は、約30%、20%、10%、5%、2%、もしくは1%未満(乾燥重量)の細胞物質および/または汚染物質を有する化合物または薬剤の試料を含む。
「単離される」核酸配列またはヌクレオチド配列は、核酸配列またはヌクレオチド配列の天然の供給源の中に存在する他の核酸分子から分離されるものである。さらに、「単離される」核酸配列またはヌクレオチド配列、例えばcDNA分子は、組換え技術により作製される場合には他の細胞物質もしくは培地を実質的に含まず、または化学的に合成される場合には化学的前駆体を実質的に含まないことができる。特定の実施形態において、「単離される」核酸配列またはヌクレオチド配列は、異種細胞において組換え的に発現される核酸配列またはヌクレオチド配列である。
いくつかの実施形態において、用語「核酸」、「ヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」とは、デオキシリボヌクレオチド、デオキシリボ核酸、リボヌクレオチド、およびリボ核酸、ならびにその重合型を指し、一本鎖または二本鎖のいずれかの型を含む。特定の実施形態において、そのような用語は、天然のヌクレオチドの公知の類似体、例えば、参照核酸と類似の結合特性を有するペプチド核酸(「PNA」)を含む。いくつかの実施形態において、そのような用語は、デオキシリボ核酸(例えば、cDNAまたはDNA)を指す。他の実施形態において、そのような用語は、リボ核酸(例えば、mRNAまたはRNA)を指す。
本明細書では、用語「療法(複数)」および「療法(単数)」とは、疾患、例えば、癌、感染症、リンパ球減少および免疫不全、またはそれに関連する症状の予防、治療、管理、または改善に使用することができる任意の手順、方法、組成物、製剤、および/または薬剤を指すことができる。特定の実施形態において、用語「療法(複数)」および「療法(単数)」とは、当業者に公知の生物学的療法、支持療法、ならびに/または疾患もしくはそれに関連する症状の治療、管理、予防もしくは改善に有用な他の療法を指す。一実施形態において、療法は治療的薬剤を含む。別の実施形態において、療法は治療的薬剤ではない。
本明細書では、用語「タンパク質」および「ポリペプチド」とは、互換的に、ペプチド結合により連結されたアミノ酸の鎖を指す。いくつかの実施形態において、用語「タンパク質」および「ポリペプチド」とは、ペプチド結合により連結されるアミノ酸を含む巨大分子を指す。
本明細書では、ヌクレオチド配列の文脈において用語「断片」とは、対象とする遺伝子、例えば、IL−15、IL−15Rαのヌクレオチド配列の少なくとも5個の連続した核酸塩基、少なくとも10個の連続した核酸塩基、少なくとも15個の連続した核酸塩基、少なくとも20個の連続した核酸塩基、少なくとも25個の連続した核酸塩基、少なくとも40個の連続した核酸塩基、少なくとも50個の連続した核酸塩基、少なくとも60個の連続した核酸塩基、少なくとも70個の連続した核酸塩基、少なくとも80個の連続した核酸塩基、少なくとも90個の連続した核酸塩基、少なくとも100個の連続した核酸塩基、少なくとも125個の連続した核酸塩基、少なくとも150個の連続した核酸塩基、少なくとも175個の連続した核酸塩基、少なくとも200個の連続した核酸塩基、または少なくとも250個の連続した核酸塩基の核酸配列を含むヌクレオチド配列を指す。核酸は、RNA、DNAまたは化学修飾したそのバリアントであることができる。特定の実施形態において、断片はIL−15またはIL−15Rαの断片である。
本明細書では、タンパク質性薬剤(例えば、タンパク質またはポリペプチド)の断片の文脈において、用語「断片」とは、タンパク質性薬剤、例えば、IL−15およびIL−15Rαポリペプチドの8つ以上連続したアミノ酸、10個以上連続したアミノ酸、15個以上連続したアミノ酸、20個以上連続したアミノ酸、25個以上連続したアミノ酸、50個以上連続したアミノ酸、75個以上連続したアミノ酸、100個以上連続したアミノ酸、150個以上連続したアミノ酸、200個以上連続したアミノ酸、10〜150個の連続したアミノ酸、10〜200個の連続したアミノ酸、10〜250個の連続したアミノ酸、10〜300個の連続したアミノ酸、50〜100個の連続したアミノ酸、50〜150個の連続したアミノ酸、50〜200個の連続したアミノ酸、50〜250個の連続したアミノ酸または50〜300個の連続したアミノ酸で構成される断片を指す。
本明細書では、用語「併用」とは、2つ以上の療法(例えば、1つ以上の予防的および/または治療的薬剤)の使用を指す。用語「併用」の使用は、療法が疾患または障害のある対象に投与される順序を制限しない。第1の療法(例えば、予防的または治療的薬剤)を、第2の療法(例えば、予防的または治療的薬剤)の投与の前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前)に、それと同時に、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後)に疾患もしくは障害またはその症状がある対象に投与することができる。
本明細書では、用語「宿主細胞」とは、任意の型の細胞、例えば、初代細胞または細胞系由来細胞を指す。特定の実施形態において、用語「宿主細胞」は、核酸分子でトランスフェクトした細胞およびそのような細胞の後代または潜在的後代を指す。そのような細胞の後代は、後世代において起こり得る突然変異もしくは環境の影響または宿主細胞ゲノムへの核酸分子の組み込みのため、核酸分子をトランスフェクトした親細胞と同一でない可能性がある。
本明細書では、用語「ヒト未熟児」とは、37週間未満の妊娠期間で生まれたヒト乳児を指す。
本明細書では、用語「ヒト乳児」とは、新生児〜1歳のヒトを指す。
本明細書では、用語「ヒト子供」とは、1歳〜18歳であるヒトを指す。
本明細書では、用語「ヒト成人」とは、18歳以上のヒトを指す。
本明細書では、用語「高齢者」とは、65歳以上のヒトを指す。
本明細書では、対象への療法の投与の文脈において、用語「治療する」、「治療すること」および「治療」とは、対象が療法から有益な効果を得ることを指す。そのような有益性の非限定的な例には、1つ以上の療法の投与によって起こる、疾患もしくは障害の進行、拡大および/もしくは継続期間の減少もしくは阻害、疾患もしくは障害の重症度の減少もしくは改善、疾患もしくは障害の1つ以上の症状の改善、ならびに/または疾患もしくは障害の1つ以上の症状の継続期間の減少がある。
本明細書では、対象への療法の投与の文脈において、用語「予防する」、「予防すること」および「予防」とは、対象における疾患または障害の発症または再発の阻害を指す。
本明細書では、対象への療法の投与の文脈において、用語「管理する」、「管理すること」および「管理」とは、対象が療法から得る有益な効果を指し、その効果により疾患または障害は治癒しない。特定の実施形態において、対象に1つ以上の療法を投与して、疾患または障害を「管理し」、それにより疾患または障害に伴う症状の進行または悪化を予防する。
本明細書では、抗体の文脈において、用語「免疫特異的に結合する」および「特異的に結合する」とは、抗原(例えば、エピトープまたは免疫複合体)に特異的に結合し、別の分子には特異的に結合しない分子を指す。抗原に特異的に結合する分子は、例えば、イムノアッセイ、BIAcoreまたは当業者に公知の他のアッセイで決定される通り、より低い親和性で他の抗原に結合する場合がある。特定の実施形態において、抗原に結合する分子は、他の抗原と交差反応しない。
IL−15/IL−15Rα複合体の用量を本明細書で参照する場合、用量は、一本鎖IL−15の質量に則る。一本鎖IL−15当量は、(i)アミノ酸分析によるIL−15/IL−15Rα複合体の質量および(ii)RP−HPLCまたはアミノ酸分析によって実験的に決定される通り、特定の試料におけるIL−15対IL−15Rα(例えば、可溶性IL−15Rα)の比から算出される。
5.1 IL−15Rαの型
ヒトIL−15Rαの天然に存在する可溶型が本明細書に記述される。ヒトIL−15Rαの短縮された可溶型である特定のIL−15Rα誘導体も本明細書に記述される。これら特定のIL−15Rα誘導体および天然に存在するヒトIL−15Rαの可溶型は、ヒトIL−15Rαのタンパク質分解性切断部位の同定に一部基づく。IL−15Rαのグリコシル化に基づいて特徴づけられるIL−15Rαの可溶型が、本明細書にさらに記述される。
膜結合型ヒトIL−15Rαのタンパク質分解性切断は、ヒトIL−15RαのGly170とHis171の間で起こる(Chertova et al., 2013, Journal of Biological Chemistry 288(25):18093-103)。したがって、ヒトIL−15Rαのタンパク質分解性切断は、天然の完全長ヒトIL−15Rαの未熟型の提供されたアミノ酸配列において太字で示し、下線を引いた残基間(すなわち、Gly170とHis171の間)で起こる:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG HSDTTVAIST STVLLCGLSA VSLLACYLKS RQTPPLASVE MEAMEALPVT WGTSSRDEDL ENCSHHL (配列番号3;図2B)。
したがって、一態様において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列は、天然の膜結合型のヒトIL−15Rαのタンパク質分解性切断の部位で終了する。特に、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQG(配列番号31)で終了し、GはGly170である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG (配列番号32)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号32と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQG(配列番号31)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQG (配列番号33)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は配列番号33と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のポリペプチドであり、任意選択で、IL−15Rα誘導体の可溶型のアミノ酸配列はPQG(配列番号31)で終了する。
別の態様において、天然に存在するヒトIL−15Rαの短縮された可溶型のIL−15Rα誘導体が本明細書に提供される。特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQGH(配列番号30)で終了し、Hは配列番号45のHis171である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGH (配列番号34)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号34と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGH(配列番号30)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGH (配列番号35)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号35と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)PQGH(配列番号30)で終了するIL−15Rα誘導体の可溶型のアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQGHS(配列番号29)で終了し、Sは配列番号45のSer172である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHS (配列番号36)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号36と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHS(配列番号29)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHS (配列番号37)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号37と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHS(配列番号29)で終了するポリペプチドである。
特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQGHSD(配列番号28)で終了し、Dは配列番号45のAsp173である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSD (配列番号38)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号38と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSD(配列番号28)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSD (配列番号39)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号39と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSD(配列番号28)で終了するポリペプチドである。
特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQGHSDT(配列番号27)で終了し、Tは配列番号45のThr174である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSDT (配列番号40)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号40と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSDT(配列番号27)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSDT (配列番号41)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号41と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSDT(配列番号27)で終了するポリペプチドである。
特定の実施形態において、ヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαの可溶型のアミノ酸配列はPQGHSDTT(配列番号26)で終了し、Tは配列番号45のThr175である。特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:MAPRRARGCR TLGLPALLLL LLLRPPATRG ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSDTT (配列番号4)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号4と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)で終了するポリペプチドである。他の特定の実施形態において、以下のアミノ酸配列を有するヒトIL−15Rαの可溶型(例えば、ヒトIL−15Rαの精製した可溶型)が本明細書に提供される:ITCPPPMSVE HADIWVKSYS LYSRERYICN SGFKRKAGTS SLTECVLNKA TNVAHWTTPS LKCIRDPALV HQRPAPPSTV TTAGVTPQPE SLSPSGKEPA ASSPSSNNTA ATTAAIVPGS QLMPSKSPST GTTEISSHES SHGTPSQTTA KNWELTASAS HQPPGVYPQGHSDTT (配列番号45)。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体(例えば、IL−15Rα誘導体の精製および/または可溶型)が本明細書に提供され、その誘導体は(i)配列番号45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一であり;(ii)アミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)で終了するポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体が、本明細書に提供され、IL−15Rα誘導体は可溶性であり:(a)IL−15Rα誘導体のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDTT(配列番号26)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端であり;(b)IL−15Rα誘導体のC末端の最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDT(配列番号27)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端であり;(c)IL−15Rα誘導体のC末端の最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSD(配列番号28)からなり、Dはアミノ酸配列のC末端であり;(d)IL−15Rα誘導体のC末端の最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHS(配列番号29)からなり、Sはアミノ酸配列のC末端であり;または(e)IL−15Rα誘導体のC末端の最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGH(配列番号30)からなり、Hはアミノ酸配列のC末端である。特定の実施形態において、これらのIL−15Rα誘導体のアミノ酸配列は、配列番号45のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%同一である。いくつかの実施形態において、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体が本明細書に提供され、IL−15Rα誘導体は:(i)可溶性であり;(ii)配列番号45のアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも98%同一のアミノ酸配列を含み;(iii)アミノ酸配列PQG(配列番号31)で終了し、GはIL−15Rα誘導体のアミノ酸配列のC末端である。いくつかの実施形態において、これらのIL−15Rα誘導体は精製されている。
別の態様において、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼの切断部位が変異されたIL−15Rα誘導体が本明細書に提供される。一実施形態において、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断が阻害されるように、IL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異(例えば、追加、欠失または置換;例えば1、2、3、4、5、6、7または8アミノ酸残基の欠失または置換)を含むIL−15Rα誘導体が本明細書に提供される。前述の通り、膜結合型ヒトIL−15Rαのタンパク質分解性切断は、ヒトIL−15RαのGly170とHis171の間で起こる。一実施形態において、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断が阻害されるように、これらのアミノ酸残基または周囲のアミノ酸残基は変異される。特定の実施形態において、天然のヒトIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断が阻害されるように、アミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)は変異される。特定の実施形態において、天然のヒトIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断が阻害されるように、1、2、3、4、5、6、7または8アミノ酸の置換および/または欠失(例えば1、2、3、4、5、6、7または8アミノ酸残基の置換および/または欠失)が、ヒトIL−15Rαのアミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)に導入される。特定の実施形態において、アミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)は、異種プロテアーゼによって認識され、切断される切断部位と置き換えられる。そのような異種プロテアーゼ切断部位の非限定的な例には、フーリンプロテアーゼによって認識され、切断されるArg−X−X−Arg(配列番号7);ならびにトロンビンプロテアーゼによって認識され、切断されるA−B−Pro−Arg−X−Y(配列番号8)(AおよびBは疎水性アミノ酸であり、XおよびYは非酸性アミノ酸である)およびGly−Arg−Glyがある。
別の態様において、IL−15Rα誘導体が本明細書において提供され、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断を阻害する変異された細胞外切断部位を含み、(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片を欠いている。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体が本明細書に提供され、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断を阻害するようにIL−15Rαの細胞外切断部位に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異(例えば、置換および/または欠失)、および(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片の代わりに異種分子の膜貫通ドメインの全てまたは断片を含む。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体が本明細書に提供され、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断を阻害するようにアミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異(例えば、置換および/または欠失)、および(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片の代わりに異種分子の膜貫通ドメインの全てまたは断片を含む。これらの実施形態によると、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαの細胞質尾部の全てまたは断片を含んでも含まなくてもよい。特定の実施形態において、異種分子はCD4、CD8または主要組織適合複合体(MHC)である。
別の態様において、IL−15Rαのグリコシル化型(例えば、IL−15Rαの精製したグリコシル化型)が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、または20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%もしくは25%〜50%を占める。IL−15Rαのグリコシル化が占めるIL−15Rα(例えば、精製したIL−15Rα)の質量(分子量)のパーセンテージは、例えば、それだけには限らないが、ゲル電気泳動およびゲルの定量的密度計測、ならびにIL−15Rαのグリコシル化型(例えば、精製したIL−15Rαのグリコシル化型)の平均質量(分子量)とIL−15Rαの非グリコシル化型(例えば、精製したIL−15Rαの非グリコシル化型)との比較を使用して決定することができる。一実施形態において、IL−15Rα(例えば、精製したIL−15Rα)の平均質量(分子量)は、マトリックスとしてシナピン酸を使用して、CovalX HM−1高質量検出器を備えたVoyager De−ProによるMALDI−TOF MSスペクトルを使用して決定することができ、IL−15Rαのグリコシル化型(例えば、IL−15Rαの精製したグリコシル化型)の質量を、IL−15Rαの非グリコシル化型(例えば、IL−15Rαの精製した非グリコシル化型)の質量と比較して、グリコシル化が占める質量のパーセンテージを決定することができる。
特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)が本明細書に提供され、グリコシル化は、IL−15Rαの質量(分子量)の少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%またはより多くを占める。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)が本明細書に提供され、グリコシル化は、IL−15Rαの質量(分子量)の20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%、25%〜50%、50%〜75%、75%〜95%または75%〜100%を占める。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)が本明細書に提供され、グリコシル化は、IL−15Rαの質量(分子量)の約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%または約95%を占める。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のIL−15Rα(例えば、天然のヒトIL−15Rα)である。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、IL−15Rα誘導体(例えば、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体)である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるNグリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるNグリコシル化;のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されている。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、精製または単離されている。
特定の実施形態において、IL−15およびグリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含む組成物が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%を占める。いくつかの実施形態において、IL−15およびグリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含む組成物が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%、25%〜50%、50%〜75%または75%〜95%を占める。他の実施形態において、IL−15およびグリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含む組成物が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%または約95%を占める。特定の実施形態において、IL−15はグリコシル化されている。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のIL−15Rα(例えば、天然のヒトIL−15Rα)である。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、IL−15Rα誘導体(例えば、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体)である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるNグリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるNグリコシル化;のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されている。
特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含むIL−15/IL−15Rα複合体が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%を占める。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含むIL−15/IL−15Rα複合体が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%、25%〜50%、50%〜75%または75%〜95%を占める。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)を含むIL−15/IL−15Rα複合体が本明細書に提供され、IL−15Rαのグリコシル化は、当業者に公知の技術により評価されるIL−15Rαの質量(分子量)の約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%または約95%を占める。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のIL−15Rα(例えば、天然のヒトIL−15Rα)である。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、IL−15Rα誘導体(例えば、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体)である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるNグリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるNグリコシル化;のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されている。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、精製または単離されている。
別の態様において、IL−15Rαのグリコシル化型が、本明細書に提供され、IL−15Rαは、特定のアミノ酸残基においてグリコシル化される(NまたはOグリコシル化される)。特定の実施形態において、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるN−グリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるN−グリコシル化;のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されているヒトIL−15Rαが本明細書に提供される。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のヒトIL−15Rαである。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、精製または単離されている。
特定の実施形態において、IL−15およびヒトIL−15Rαを含む組成物が本明細書に提供され、ヒトIL−15Rαは以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるN−グリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるN−グリコシル化のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されている。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のヒトIL−15Rαである。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、精製または単離されている。
特定の実施形態において、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるN−グリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるN−グリコシル化のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されているヒトIL−15Rαを含むIL−15/IL−15Rα複合体が本明細書に提供される。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然のヒトIL−15Rαである。他の特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然に存在するヒトIL−15RαのIL−15Rα誘導体である。いくつかの実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rα、例えば配列番号32または33である。他の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、ヒトIL−15Rαの可溶型であるIL−15Rα誘導体である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号4、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45と少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%または99%同一のアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、精製または単離されている。
特定の実施形態において、IL−15Rα(例えば、ヒトIL−15Rα)のグリコシル化型が本明細書に提供され、グリコシル化は、IL−15Rαの質量(分子量)の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、または20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%もしくは25%〜50%を占め、以下の部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5(例えば、Oグリコシル化);(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7(例えば、Oグリコシル化);(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)またはアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8(例えば、Nグリコシル化);(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18(例えば、Nグリコシル化);(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20(例えば、Nグリコシル化);(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23(例えば、Nグリコシル化);(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31(例えば、Nグリコシル化);のうち少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つまたは少なくとも7つにおいてグリコシル化される。特定の実施形態において、グリコシル化ヒトIL−15Rαは、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を含む。別の実施形態において、グリコシル化ヒトIL−15Rαは:(i)可溶性であり;(ii)(a)ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDTT(配列番号26)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端であり;(b)ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSDT(配列番号27)からなり、Tはアミノ酸配列のC末端であり;(c)ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHSD(配列番号28)からなり、Dはアミノ酸配列のC末端であり;(d)、IL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGHS(配列番号29)からなり、Sはアミノ酸配列のC末端であり;(e)ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQGH(配列番号30)からなり、Hはアミノ酸配列のC末端であり;または(f)ヒトIL−15Rαの可溶型のC末端にある最後のアミノ酸は、アミノ酸残基PQG(配列番号31)からなり、Gはアミノ酸配列のC末端である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、IL−15を含む組成物の一部である。特定の実施形態において、グリコシル化IL−15Rαは、IL−15/IL−15Rα複合体の一部である。
5.2 治療的薬剤
IL−15受容体のβγサブユニットに結合し、IL−15シグナル伝達(例えば、Jak/Statシグナル伝達)を誘導し、IL−15媒介免疫機能を強化する複合体が本明細書に提供され、複合体は、インターロイキン−15受容体アルファ(「IL−15Rα」)に共有結合的または非共有結合的に結合しているIL−15(「IL−15/IL−15Rα複合体」または「治療的薬剤」)を含む。IL−15/IL−15Rα複合体は、βγ受容体複合体に結合することが可能である。
IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15またはIL−15誘導体と天然のIL−15RαまたはIL−15Rα誘導体とで構成され得る。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15またはIL−15誘導体および上記、第5.1節に記述したIL−15Rαを含む。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15またはIL−15誘導体および配列番号33、35、37、39、41もしくは45のアミノ酸配列を持つIL−15Rαを含む。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15またはIL−15誘導体および上記、第5.1節に記述したIL−15Rαのグリコシル化型を含む。
特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15またはIL−15Rα誘導体および天然の可溶性IL−15Rα(例えば、天然の可溶性ヒトIL−15Rα)を含む。別の特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15および天然の可溶性IL−15Rαを含む。別の特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、IL−15誘導体およびIL−15Rα誘導体で構成される。別の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、天然のIL−15およびIL−15Rα誘導体で構成される。一実施形態において、IL−15Rα誘導体は、IL−15Rαの可溶型である。IL−15Rαの可溶型の特定の例については、上記、第5.1節に記述されている。特定の実施形態において、IL−15Rαの可溶型は、天然のIL−15Rαの膜貫通ドメイン、および任意選択で、天然のIL−15Rαの細胞内ドメインを欠いている。別の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαの細胞外ドメインまたはその断片である。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαのsushiドメインまたはエキソン2を含む細胞外ドメインの断片である。いくつかの実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαのsushiドメインまたはエキソン2およびエキソン3にコードされる少なくとも1つのアミノ酸を含む細胞外ドメインの断片を含む。特定の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαのsushiドメインもしくはエキソン2を含む細胞外ドメインの断片およびIL−15Rαのヒンジ領域またはその断片を含む。特定の実施形態において、IL−15Rαは、配列番号19または20のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、IL−15Rαは、配列番号33、35、37、39、41または45のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、IL−15Rαは、天然の可溶性ヒトIL−15Rαである。
別の実施形態において、IL−15Rα誘導体は、細胞外ドメイン切断部位に、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断を阻害する突然変異を含む。上記、第5.1節に述べた通り、天然のIL−15Rαの細胞外切断部位は同定されている。特定の実施形態において、IL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位は、公知の異種プロテアーゼによって認識され、切断される切断部位と置き換えられる。そのような異種プロテアーゼ切断部位の非限定的な例には、フーリンプロテアーゼによって認識され、切断されるArg−X−X−Arg(配列番号7);ならびにトロンビンプロテアーゼによって認識され、切断されるA−B−Pro−Arg−X−Y(配列番号8)(AおよびBは疎水性アミノ酸であり、XおよびYは非酸性アミノ酸である)およびGly−Arg−Glyがある。
特定の実施形態において、IL−15Rαは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2006年6月9日に出願の米国特許仮出願第60/812,566号;国際公開第2007/084342号パンフレットおよび第2010/020047号パンフレット;ならびに米国特許第5,965,726号明細書;第6,174,666号明細書;第6,291,664号明細書;第6,414,132号明細書;および第6,794,498号明細書に記載の方法を使用して最適化してIL−15Rαの発現を強化した核酸配列にコードされている。別の実施形態において、IL−15は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2006年6月9日に出願の米国特許仮出願第60/812,566号および2006年1月13日に出願の第60/758,819号ならびに国際公開第2007/084342号パンフレットおよび第2010/020047号パンフレット;ならびに米国特許第5,965,726号明細書;第6,174,666号明細書;第6,291,664号明細書;第6,414,132号明細書;および第6,794,498号明細書に記載の方法を使用して最適化してIL−15の発現を強化した核酸配列にコードされている。
IL−15およびIL−15Rαに加えて、IL−15/IL−15Rα複合体は、異種分子を含むことができる。いくつかの実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原(例えば、ウイルス抗原、細菌抗原、寄生虫抗原、または癌抗原)である。そのような抗原の非限定的な例には、構造タンパク質、例えば、C、MおよびE、ならびに非構造的タンパク質、例えば、NS1、NS2A、NS2B、NS3、NS4A、NS4BおよびNS5を含めたフラビウイルス、西ナイルウイルス(WNV)の抗原;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗原gp41、gp120、gp160、Nef、Gag、およびRev、Tat、Vif、Vpu、Vpr、またはvpx;インフルエンザウイルスヘムアグルチニン;ヒト呼吸器合胞体ウイルスG糖タンパク質;デングウイルスのコアタンパク質、マトリックスタンパク質または他のタンパク質;麻疹ウイルス血球凝集素;単純ヘルペスウイルス2型糖タンパク質gB;ポリオウイルスI VP1(Emini et al., 1983, Nature 304:699);HIV Iのエンベロープ糖タンパク質;B型肝炎表面抗原;ジフテリア毒素;連鎖球菌24Mエピトープ;淋菌ピリン;仮性狂犬病ウイルスg50(gpD);仮性狂犬病ウイルスII(gpB);仮性狂犬病ウイルスgIII(gpC);仮性狂犬病ウイルス糖タンパク質H;仮性狂犬病ウイルス糖タンパク質E;伝染性胃腸炎糖タンパク質195;伝染性胃腸炎マトリックスタンパク質;ブタロータウイルス糖タンパク質38;ブタパルボウイルスカプシドタンパク質;セルプリナヒオディセンテリア(Serpulina hydodysenteriae)防御抗原;ウシウイルス性下痢糖タンパク質55;ニューカッスル病ウイルス血球凝集素−ノイラミニダーゼ;ブタインフルエンザ血球凝集素;ブタインフルエンザノイラミニダーゼ;口蹄疫ウイルスの抗原;ブタコレラウイルスの抗原;ブタインフルエンザウイルスの抗原;アフリカ豚コレラウイルスの抗原;マイコプラズマハイオニューモニエ;ウシ感染性鼻腔気管炎ウイルスの抗原(例えば、ウシ感染性鼻腔気管炎ウイルス糖タンパク質Eまたは糖タンパク質G);感染性喉頭気管炎ウイルスの抗原(例えば、感染性喉頭気管炎ウイルス糖タンパク質Gまたは糖タンパク質I);ラクロスウイルスの糖タンパク質;新生子ウシ下痢ウイルスの抗原;ベネズエラウマ脳脊髄炎ウイルス;プンタトーロウイルス;マウス白血病ウイルス;マウス乳癌ウイルス;B型肝炎ウイルスコアタンパク質ならびに/またはB型肝炎ウイルス表面抗原もしくはその断片もしくは誘導体(例えば、1980年6月4日に公開の英国特許出願公開第2034323号明細書;Ganem and Varmus, 1987, Ann. Rev. Biochem. 56:651-693;Tiollais et al., 1985, Nature 317:489-495を参照のこと);ウマインフルエンザウイルスもしくはウマヘルペスウイルスの抗原(例えば、A型ウマインフルエンザウイルス/アラスカ91ノイラミニダーゼ、A型ウマインフルエンザウイルス/マイアミ63ノイラミニダーゼ;A型ウマインフルエンザウイルス/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ;1型ウマヘルペスウイルス糖タンパク質B;1型ウマヘルペスウイルス糖タンパク質D);ウシ呼吸器合胞体ウイルスもしくはウシパラインフルエンザウイルスの抗原(例えば、ウシ呼吸器合胞体ウイルス付着タンパク質(BRSV G);ウシ呼吸器合胞体ウイルス融合タンパク質(BRSV F);ウシ呼吸器合胞体ウイルスヌクレオカプシドタンパク質(BRSV N);3型ウシパラインフルエンザウイルス融合タンパク質;3型ウシパラインフルエンザウイルス血球凝集素ノイラミニダーゼ);ウシウイルス性下痢ウイルス糖タンパク質48もしくは糖タンパク質53がある。
抗原の他の非限定的な例には、KS 1/4汎癌抗原、卵巣癌抗原(CA125)、前立腺過リン酸塩、前立腺特異抗原、黒色腫関連抗原p97、黒色腫抗原gp75、高分子量黒色腫抗原(HMW−MAA)、前立腺特異的膜抗原、癌胎児性抗原(CEA)、多形性上皮ムチン抗原、ヒト乳脂肪球抗原、結腸直腸腫瘍関連抗原、例えばCEA、TAG−72、CO17−1A;GICA 19−9、CTA−1およびLEA、バーキットリンパ腫抗原−38.13、CD19、ヒトBリンパ腫抗原−CD20、CD33、黒色腫特異的抗原、例えばガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ガングリオシドGM2、ガングリオシドGM3、細胞表面抗原(TSTA)の腫瘍特異的移植型、例えば、T抗原DNA型腫瘍ウイルスおよびRNA型腫瘍ウイルスのエンベロープ抗原を含めたウイルス誘導腫瘍抗原、腫瘍胎児抗原−アルファ−フェトプロテイン、例えば、結腸、膀胱腫瘍のCEA、腫瘍胎児抗原、分化抗原、例えばヒト肺癌抗原L6、L20、線維肉腫の抗原、ヒト白血病T細胞抗原−Gp37、ネオ糖タンパク質、スフィンゴ脂質、乳癌抗原、例えばEGFR(上皮増殖因子受容体)、HER2抗原(p185HER2)、EphA2受容体、多形性上皮ムチン(PEM)、悪性ヒトリンパ球抗原−APO−1、分化抗原、例えば胎児赤血球および原発性内胚葉に見られるI抗原、胃の腺癌に見られるI(Ma)、胸部上皮に見られるM18およびM39、骨髄細胞に見られるSSEA−1、結腸直腸癌に見られるVEP8、VEP9、Myl、VIM−D5、およびD156−22、結腸腺癌に見られるTRA−1−85(血液群H)、C14、肺腺癌に見られるF3、胃癌に見られるAH6、胎児性癌細胞に見られるYハプテン、Ley、膵癌に見られるTL5(血液群A)、EGF受容体、E1系列(血液群B)、胃腺癌、胎児性癌細胞に見られるFC10.2、腺癌に見られるCO−514(血液群Lea)、腺癌に見られるNS−10、大腸癌に見られるCO−43(血液群Leb)、G49、19.9、胃癌ムチン、骨髄細胞に見られるT5A7、黒色腫に見られるR24、胎児性癌細胞に見られる4.2、GD3、D1.1、OFA−1、GM2、OFA−2、GD2、M1:22:25:8ならびに4〜8細胞分裂期胚に見られるSSEA−3、SSEA−4がある。
他の実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原に特異的に結合する抗体である(例えば、ウイルス抗原、細菌抗原、寄生虫抗原、または癌抗原に特異的に結合する抗体)。そのような抗体の非限定的な例には、抗CD34抗体、抗CD56抗体、抗CD8抗体、抗CD22抗体、抗CD20抗体、抗CD19抗体、抗CD3抗体、抗EGFR抗体、抗HER2抗体、抗CD34抗体、抗ckit抗体、抗flt3抗体、抗血球凝集素抗体、抗gp41抗体、抗gp120抗体、および抗HSV−II糖タンパク質gB抗体がある。他の実施形態において、抗体は上記の抗原のうちの1つに免疫特異的に結合する。いくつかの実施形態において、抗体は、標的することを望む細胞により発現される細胞性抗原(例えば、受容体または細胞表面抗原)に特異的に結合する。例えば、IL−15/IL−15Rα複合体を抗CD34抗体によりCD34+前駆細胞へ標的して、そのような細胞のCD56+NK細胞への発達を誘導することができる。抗CD56抗体によりIL−15/IL−15Rα複合体をCD56+NK細胞へ標的して、そのような細胞の増殖を誘導することができる。
いくつかの実施形態において、異種分子はタンパク質の安定性を高める。そのような分子の非限定的な例には、ポリエチレングリコール(PEG)、IgG免疫グロブリンのFcドメインまたはその断片またはin vivoでIL−15もしくはIL−15Rαの半減期を増加させるアルブミンがある。特定の実施形態において、IL−15Rαは、免疫グロブリン(例えば、IgG1)のFcドメインまたはその断片にコンジュゲート/融合される。特定の実施形態において、IL−15RαFc融合タンパク質は、配列番号21または22のアミノ酸配列を含む。別の実施形態において、IL−15RαFc融合タンパク質は、Han et al., 20011, Cytokine 56: 804-810、米国特許第8,507,222号明細書または米国特許第8,124,084号明細書に記述されるIL−15Rα/Fc融合タンパク質である。特定の実施形態において、異種分子は、免疫グロブリン分子のFcドメインまたはその断片でない。
異種分子を含むそれらのIL−15/IL−15Rα複合体において、異種分子を、IL−15および/またはIL−15Rαにコンジュゲートすることができる。一実施形態において、異種分子はIL−15Rαにコンジュゲートされる。別の実施形態において、異種分子はIL−15にコンジュゲートされる。
IL−15/IL−15Rα複合体の構成要素は、非共有結合もしくは共有結合(例えば、ペプチド結合によってアミノ酸配列を結合することによる)のいずれかを使用して直接融合することができ、および/または1つ以上のリンカーを使用して結合することもできる。特定の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、非共有結合もしくは共有結合(例えば、ペプチド結合によってアミノ酸配列を結合することによる)のいずれかを使用して互いに直接融合する、および/または1つ以上のリンカーを使用して結合することもできる。特定の実施形態において、非共有結合または共有結合のいずれかを使用して互いに直接融合されたIL−15およびIL−15Rαを含むポリペプチドは、機能的である(例えば、IL−15Rβγ複合体に特異的に結合し、IL−15媒介シグナル伝達および/またはIL−15媒介免疫機能を誘導することができる)。IL−15/IL−15Rα複合体を調製するのに適切なリンカーは、ペプチド、アルキル基、化学的に置換されたアルキル基、ポリマー、または2つ以上の構成要素を結合できる共有結合もしくは非共有結合している他の任意の化学的物質を含む。ポリマーリンカーは、ポリエチレングリコール(「PEG」)を含めた当業者に公知の任意のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、リンカーは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはより多いアミノ酸長のペプチドである。特定の実施形態において、リンカーは、IL−15がIL−15Rαに結合する能力を維持するのに十分長い。他の実施形態において、リンカーは、IL−15/IL−15Rα複合体がβγ受容体複合体に結合し、IL−15シグナル伝達を媒介するアゴニストとして作用する能力を維持するのに十分長い。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、融合タンパク質であり、例えば、米国特許出願公開第2009/0238791号明細書およびMortier et al., 2006, J. Biol. Chem. 281(3):1612-9に開示されているRLIおよびILRである。
特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法に使用する前(例えば、細胞をIL−15/IL−15Rα複合体と接触させる前または対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する前)に予めカップリングされる。他の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法に使用する前に予めカップリングされない。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体をワクチン組成物と併用して投与して、対象へのワクチン組成物の投与によって引き起こされる免疫応答を強化する。特定の実施形態において、互いに直接融合されているIL−15およびIL−15Rαを含む治療的薬剤をワクチン組成物と併用して投与して、対象へのワクチン組成物の投与によって引き起こされる免疫応答を強化する。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISPOT、ELISAおよび細胞増殖アッセイを使用して、治療的薬剤を投与していない対象における免疫機能と比較して少なくとも99%、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも45%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも35%、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、または少なくとも10%対象における免疫機能を強化または誘導する。特定の実施形態において、免疫機能はサイトカイン放出(例えば、インターフェロン−ガンマ、IL−2、IL−5、IL−10、IL−12または形質転換増殖因子(TGF)−ベータ)である。一実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、NK細胞増殖であり、その増殖は、例えば、フローサイトメトリーによってアッセイして、NK細胞のマーカー(例えば、CD56)を発現している細胞数を検出することができる。別の実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、抗体産生であり、その産生は、例えば、ELISAによってアッセイすることができる。いくつかの実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、エフェクター機能であり、その機能は、例えば、細胞毒性アッセイまたは当業者に周知の他のアッセイによってアッセイすることができる。
特定の実施形態において、治療的薬剤によって強化される免疫機能の例には、リンパ球の増殖/増大(例えば、リンパ球数の増加)、リンパ球のアポトーシスの阻害、樹状細胞(または、抗原提示細胞)の活性化、および抗原提示がある。特定の実施形態において、治療的薬剤によって強化される免疫機能は、CD4+T細胞(例えば、Th1およびTh2ヘルパーT細胞)、CD8+T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞、アルファ/ベータT細胞およびガンマ/デルタT細胞)、B細胞(例えば、プラスマ細胞)、記憶T細胞、記憶B細胞、樹状細胞(未熟または成熟)、抗原提示細胞、マクロファージ、肥満細胞、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)、腫瘍常在性(tumor-resident)T細胞、CD122+T細胞、またはナチュラルキラー細胞(NK細胞)の数の増殖/増大またはそれらの活性化である。一実施形態において、治療的薬剤は、リンパ球前駆細胞の増殖/増大または数を強化する。いくつかの実施形態において、治療的薬剤は、CD4+T細胞(例えば、Th1およびTh2ヘルパーT細胞)、CD8+T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞、アルファ/ベータT細胞およびガンマ/デルタT細胞)、B細胞(例えば、プラスマ細胞)、記憶T細胞、記憶B細胞、樹状細胞(未熟または成熟)、抗原提示細胞、マクロファージ、肥満細胞、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)、腫瘍常在性T細胞、CD122+T細胞またはナチュラルキラー細胞(NK細胞)の数を、陰性対照(例えば、治療的薬剤による治療、培養または接触がないそれぞれの細胞数)と比較しておよそ1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍またはより多く増加させる。
5.3 IL−15およびIL−15Rαの発現
5.3.1 核酸
IL−15およびIL−15Rαをコードする核酸が本明細書に提供される。核酸は、共有結合的または非共有結合的に互いに結合して、上記、第5.2節に記述されたIL−15/IL−15Rα複合体を形成する能力があるIL−15およびIL−15Rαをコードする。そのようなIL−15/IL−15Rα複合体はβγ受容体複合体に結合し、IL−15媒介シグナル伝達を誘導することができる。
天然のIL−15をコードしている核酸配列は当業者に周知であり、記述されており、総説については、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Fehniger and Caligiuri, Blood, 2001, 97:14-32を参照のこと。例えば、天然のIL−15をコードしている核酸配列は、一般に公開されている刊行物およびデータベース、例えば、米国バイオテクノロジー情報センターのウェブサイトncbi.nlm.nih.govで直ちに見ることができる。天然のIL−15Rαをコードしている核酸配列は、記述されており、例えば、国際公開第95/30695号パンフレットを参照のこと。一般に公開されている刊行物およびデータベース、例えば、米国バイオテクノロジー情報センターウェブサイトncbi.nlm.nih.govで直ちに見ることもできる。当業者に周知のクローニング技術を使用して、IL−15およびIL−15Rαをコードしている核酸を生成することができる。例えば、Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc. (1995);Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (2d ed.), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989);Birren et al., Genome Analysis: A Laboratory Manual, volumes 1 through 4, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1997-1999)を参照のこと。
特定の実施形態において、本明細書に記述されるIL−15およびIL−15Rαポリペプチドをコードする核酸が本明細書に提供される。特定の実施形態において、上記、第5.1節または第5.2節に記述されたIL−15Rαポリペプチドをコードする核酸が本明細書に提供される。別の実施形態において、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を含むIL−15Rαポリペプチドをコードする核酸が本明細書に提供される。別の実施形態において、IL−15Rαポリペプチドをコードする核酸配列が本明細書に提供され、核酸配列は配列番号5または6を含む。別の実施形態において、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸残基49〜162を含むIL−15ポリペプチドをコードする核酸配列が本明細書に提供される。別の実施形態において、IL−15ポリペプチドをコードする核酸配列が本明細書に提供され、核酸配列は配列番号2を含む。
別の特定の実施形態において、IL−15および/またはIL−15Rαをコードする核酸は、例えば、コドン/RNA最適化、異種性シグナル配列による置き換え、およびmRNA不安定化要素の除去によって最適化される。IL−15およびIL−15Rαの場合、例えば、米国特許第5,965,726号明細書;第6,174,666号明細書;第6,291,664号明細書;第6,414,132号明細書;および第6,794,498号明細書に記述されている最適化方法を適応することによりmRNAにコドン変化を導入しおよび/または阻害性領域を除去することによって、発現用のIL−15およびIL−15Rαをコードしている最適化された核酸を生成する方法を実施することができる。これらの参照のそれぞれの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2006年6月9日に出願の米国特許仮出願第60/812,566号および2007年1月13日に出願の第60/758,819号、ならびに国際公開第2007/084342号パンフレットおよび第2010/020047号パンフレットを参照のこと。例えば、IL−15およびIL−15RαのRNA内にある潜在的スプライス部位および不安定化要素(例えば、A/TまたはA/Uが豊富な要素)を、核酸配列にコードされるアミノ酸を改変することなく変異させ、発現のためにRNAの安定性を増加させることができる。改変は、例えば、同一アミノ酸に対して別のコドンを使用する遺伝暗号の縮重を利用する。いくつかの実施形態において、1つ以上のコドンを改変して、保存的突然変異、例えば、元のアミノ酸と類似の化学構造および特性ならびに/または機能を持つ類似のアミノ酸をコードさせることが望ましい場合もある。そのような方法は、天然の核酸配列にコードされるIL−15および/またはIL−15Rαタンパク質の発現と比較して、IL−15および/またはIL−15Rαタンパク質の発現を少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、または100倍またはより多く増加させることができる。
さらに、IL−15および/またはIL−15Rαの天然のシグナルペプチド配列を、異種シグナルペプチド、例えば、ヒトGM−CSF、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、プレプロラクチン、成長ホルモンまたは免疫グロブリンタンパク質(例えば、IgE)のシグナルペプチドと置き換えることができる。特定の実施形態において、IL−15のシグナルペプチドは、tPAのシグナル配列と置き換えられる。他の特定の実施形態において、IL−15のシグナルペプチドは、ヒトGM−CSFのシグナルペプチドと置き換えられる。そのような交換は、当業者に公知の技術、例えば、ELISAによって測定/検出されるように、それぞれの天然のシグナルペプチドを持つIL−15および/またはIL−15Rαタンパク質の発現と比較して、IL−15および/またはIL−15Rαタンパク質/ポリペプチドの発現を少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、または100倍またはより多く増加させることができる。
いくつかの実施形態において、IL−15またはIL−15Rαをコードしている最適化されたヌクレオチド配列は、天然のIL−15またはIL−15Rαをコードしているヌクレオチド配列にそれぞれハイブリダイズする。特定の実施形態において、IL−15またはIL−15Rαをコードしている最適化されたヌクレオチド配列は、高い厳しさの条件下で天然のIL−15もしくはIL−15Rαのそれぞれ、またはその断片をコードしているヌクレオチド配列にハイブリダイズする。特定の実施形態において、IL−15またはIL−15Rαをコードしている最適化されたヌクレオチド配列は、高い厳しさ、中程度もしくは低い厳しさのハイブリダイゼーション条件下で天然のIL−15もしくはIL−15Rαのそれぞれ、またはその断片をコードしているヌクレオチド配列にハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション条件に関する情報は記述されており、例えば、米国特許出願公開第2005/0048549号明細書(例えば、段落72〜73)を参照のこと。
IL−15、IL−15Rα、およびIL−15がIL−15Rαに共有結合的または非共有結合的に結合してIL−15/IL−15Rα複合体を形成できる型の異種分子をコードしている核酸も本明細書に提供される。いくつかの実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原である。そのような抗原の非限定的な例には、上の第5.2節に挙げたものがある。他の実施形態において、異種分子は、予防、治療および/または管理しようとする疾患に関連する抗原に特異的に結合する抗体である。そのような抗体の非限定的な例には、上の第5.2節に挙げたものおよび当業者に公知のものがある。いくつかの実施形態において、抗体は、標的することを望む細胞により発現される細胞性表面抗原(例えば、受容体)に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、異種分子はタンパク質安定性を高める。そのような分子の非限定的な例には、ポリエチレングリコール(PEG)、IgG免疫グロブリンのFcドメインもしくはその断片またはin vivoでIL−15もしくはIL−15Rαの半減期を増加させるアルブミンがある。特定の実施形態において、異種分子は、免疫グロブリン分子のFcドメインまたはその断片でない。
異種分子を含むそれらのIL−15/IL−15Rα複合体において、異種分子を、IL−15および/またはIL−15Rαにコンジュゲートすることができる。一実施形態において、異種分子はIL−15Rαにコンジュゲートされる。別の実施形態において、異種分子はIL−15にコンジュゲートされる。
特定の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、1つの核酸構築物(例えば、バイシストロニック構築物)にコードされる。いくつかの実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、IL−15およびIL−15Rαの単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を含む1つの核酸構築物にコードされる。いくつかの実施形態において、核酸構築物にコードされるIL−15またはIL−15Rαは、異種分子、例えば対象とする抗原または抗体をコードしている核酸にコンジュゲートできる。他の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、2つの核酸構築物にコードされ、第1の核酸構築物はIL−15をコードし、第2の核酸構築物はIL−15Rαをコードする。第1の核酸構築物にコードされるIL−15は、異種分子、例えば対象とする抗原または抗体をコードしている核酸にコンジュゲートできる。あるいは、または加えて、第2の核酸構築物にコードされるIL−15Rαは、異種分子、例えば対象とする抗原または抗体をコードしている核酸にコンジュゲートできる。
5.3.2 構築物および細胞
IL−15および/またはIL−15Rαをコードしている核酸を核酸構築物に挿入して、哺乳動物細胞、細菌、酵母およびウイルスにおいて発現させることができる。IL−15およびIL−15Rαは、同じ核酸構築物(例えば、バイシストロニック核酸構築物を使用する)または異なる核酸構築物(例えば、モノシストロニック核酸構築物を使用する)から組換え的に発現させることができる。一実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、IL−15およびIL−15Rαの単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を含む単一の核酸構築物から組換え的に発現させることができる。特定の実施形態において、本明細書に記述される構築物は、IL−15およびIL−15Rαをコードしている核酸配列を含む。特定の実施形態において、本明細書に記述される構築物は、IL−15Rαをコードしている核酸配列を含む。
核酸構築物は、IL−15および/またはIL−15Rαのコード配列に作動的に連結された1つ以上の転写調節エレメントを含むことができる。転写調節エレメントは、一般にコード配列の5’であり、IL−15および/またはIL−15Rαをコードしている核酸の転写を指令する。いくつかの実施形態において、天然のIL−15および/または天然のIL−15Rα遺伝子の転写を調節するために、天然に見出される1つ以上の転写調節エレメントを使用して転写が制御される。他の実施形態において、天然のIL−15および/または天然のIL−15Rα遺伝子と異種性の1つ以上の転写調節エレメントを使用して転写が制御される。当業者に公知の任意の転写調節エレメントを使用することができる。転写調節エレメントの型の非限定的な例には、構成的プロモーター、組織特異プロモーター、および誘導可能なプロモーターがある。特定の実施形態において、転写は、少なくとも一部において、哺乳動物(いくつかの実施形態において、ヒト)の転写調節エレメントによって制御される。特定の実施形態において、転写は、少なくとも一部において、強いプロモーター、例えば、CMVによって制御される。
転写を制御するために使用できるプロモーターの具体的な例には、それだけには限らないが、SV40初期プロモーター領域(Bernoist & Chambon, 1981, Nature 290:304-310)、ラウス肉腫ウイルスの3’の長い末端反復配列に含有されるプロモーター(Yamamoto et al., 1980, Cell 22:787-797)、ヘルペスチミジンキナーゼプロモーター(Wagner et al., 1981, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 78:1441-1445)、メタロチオネイン遺伝子の調節配列(Brinster et al., 1982, Nature 296:39-42);アデノウイルス(ADV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ウシ乳頭腫ウイルス(BPV)、パルボウイルスB19p6プロモーター、原核生物発現ベクター、例えばベータラクタマーゼプロモーター(Villa-Kamaroff et al., 1978, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 75:3727-3731)、またはtacプロモーター(DeBoer et al., 1983, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 80:21-25);"Useful proteins from recombinant bacteria" in Scientific American, 1980, 242:74-94も参照のこと;ノパリン合成酵素プロモーター領域を含む植物発現ベクター(Herrera-Estrella et al., Nature 303:209-213)またはカリフラワーモザイクウイルス35S RNAプロモーター(Gardner, et al., 1981, Nucl. Acids Res. 9:2871)および光合成酵素であるリブロースビスリン酸カルボキシラーゼのプロモーター(Herrera-Estrella et al., 1984, Nature 310:115-120);酵母または他の真菌由来プロモーターエレメント、例えばGal4プロモーター、ADC(アルコールデヒドロゲナーゼ)プロモーター、PGK(ホスホグリセロールキナーゼ)プロモーター、アルカリホスファターゼプロモーター、ならびに組織特異性を呈し、遺伝子移入動物において利用されてきた以下の動物の転写制御領域:膵腺房細胞において活性があるエラスターゼI遺伝子制御領域(Swift et al., 1984, Cell 38:639-646;Ornitz et al., 1986, Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 50:399-409;MacDonald, 1987, Hepatology 7:425-515);膵臓ベータ細胞において活性があるインスリン遺伝子制御領域(Hanahan, 1985, Nature 315:115-122)、リンパ球様細胞において活性がある免疫グロブリン遺伝子制御領域(Grosschedl et al., 1984, Cell 38:647-658;Adames et al., 1985, Nature 318:533-538;Alexander et al., 1987, Mol. Cell. Biol. 7:1436-1444)、精巣、胸、リンパ様および肥満細胞において活性があるマウス乳癌ウイルス制御領域(Leder et al., 1986, Cell 45:485-495)、肝臓において活性があるアルブミン遺伝子制御領域(Pinkert et al., 1987, Genes and Devel. 1:268-276)、肝臓において活性があるアルファ−フェトプロテイン遺伝子制御領域(Krumlauf et al., 1985, Mol. Cell. Biol. 5:1639-1648;Hammer et al., 1987, Science 235:53-58;肝臓において活性があるアルファ1−アンチトリプシン遺伝子制御領域(Kelsey et al., 1987, Genes and Devel. 1:161-171)、骨髄細胞において活性があるベータ−グロビン遺伝子制御領域(Mogram et al., 1985, Nature 315:338-340;Kollias et al., 1986, Cell 46:89-94);脳のオリゴデンドロサイト細胞において活性があるミエリン塩基性タンパク質遺伝子制御領域(Readhead et al., 1987, Cell 48:703-712);骨格筋において活性があるミオシン軽鎖−2遺伝子制御領域(Sani, 1985, Nature 314:283-286)、および視床下部において活性がある性腺刺激性放出ホルモン遺伝子制御領域(Mason et al., 1986, Science 234:1372-1378)がある。他の態様において、誘導可能なプロモーターを使用することができる。
核酸構築物は、IL−15および/またはIL−15Rαのコード配列に作動的に連結された1つ以上の転写後調節エレメントを含むこともできる。転写後調節エレメントは、コード配列に対して5’および/または3’であることができ、IL−15および/またはIL−15RαをコードしているRNA転写産物の翻訳の転写後調節を指令する。
別の態様において、核酸構築物は、遺伝子の既存の調節領域を異なる遺伝子から単離した調節配列または、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第94/12650号パンフレットおよび第01/68882号パンフレットに記述される新規の調節配列と置き換えた遺伝子標的ベクターであることができる。特定の実施形態において、宿主細胞を操作して、例えば、内在性IL−15および/またはIL−15Rα遺伝子の調節領域を改変することによって、内在性IL−15および/またはIL−15Rαの産生を増加させることができる。
選ばれる核酸構築物は、転写調節エレメントの強さならびにIL−15および/またはIL−15Rαを発現させるために使用する宿主細胞を含むが、これに限定されない様々な要因によって決まることになる。核酸構築物は、プラスミド、ファージミド、コスミド、ウイルスベクター、ファージ、人工染色体などであることができる。一態様において、ベクターは、エピソーム性または非相同組み込みベクターであることができ、そのベクターを任意の適切な手段(トランスフォーメーション、トランスフェクション、接合、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、直接マイクロインジェクションなど)によって適切な宿主細胞に導入して、細胞を形質転換することができる。
核酸構築物は、宿主細胞においてIL−15および/またはIL−15Rαを一過的または安定的に発現させるためのプラスミドまたは安定な組み込み型ベクターであることができる。安定発現の場合、ベクターは、標的部位またはランダムな染色体部位における染色体組み込みを媒介することができる。IL−15および/またはIL−15Rαを発現させるのに使用できる宿主細胞−ベクター系の非限定的な例には、ウイルス(例えば、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、レトロウイルス、レンチウイルスなど)に感染した哺乳動物細胞系;ウイルス(例えば、バキュロウイルス)に感染した昆虫細胞系;微生物、例えば酵母ベクターを含有する酵母、またはバクテリオファージDNA、プラスミドDNAもしくはコスミドDNAで形質転換した細菌;および選択可能なマーカーを使用する形質転換によって生成した安定な細胞系がある。いくつかの実施形態において、核酸構築物は、neo、gpt、dhfr、ada、paac、hyg、CADおよびhisDを含むがこれに限定されない選択可能なマーカー遺伝子を含む。
核酸構築物は、モノシストロニックまたはマルチシストロニックであることができる。マルチシストロニック核酸構築物は、2、3、4、5、6、7、8、9、10個もしくはより多く、または2〜5、5〜10もしくは10〜20個の遺伝子/ヌクレオチド配列をコードすることができる。例えば、バイシストロニック核酸構築物は、次の順序でプロモーター、第1の遺伝子(例えば、IL−15)および第2の遺伝子(例えば、IL−15Rα)を含むことができる。そのような核酸構築物において、両方の遺伝子の転写がプロモーターによって駆動されるが、第1の遺伝子由来のmRNAの翻訳はキャップ依存的スキャン機序によって、および第2の遺伝子由来のmRNAの翻訳はキャップ非依存的機序、例えば、IRESによって駆動される。
これらの態様を実施するための技術は、特に明記しない限り、分子生物学、細菌学ならびに組換えDNA操作および産生の従来通りの技術を利用することになり、その技術は当業者によって日常的に実施される。例えば、Sambrook, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Second Edition;DNA Cloning, Volumes I and II (Glover, Ed. 1985);Oligonucleotide Synthesis (Gait, Ed. 1984);Nucleic Acid Hybridization (Hames & Higgins, Eds. 1984);Transcription and Translation (Hames & Higgins, Eds. 1984);Animal Cell Culture (Freshney, Ed. 1986);Immobilized Cells and Enzymes (IRL Press, 1986);Perbal, A Practical Guide to Molecular Cloning (1984);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells (Miller & Calos, Eds. 1987, Cold Spring Harbor Laboratory);Methods in Enzymology, Volumes 154 and 155 (Wu & Grossman, and Wu, Eds., respectively), (Mayer & Walker, Eds., 1987);Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology (Academic Press, London, Scopes, 1987), Expression of Proteins in Mammalian Cells Using Vaccinia Viral Vectors in Current Protocols in Molecular Biology, Volume 2 (Ausubel et al., Eds., 1991)を参照のこと。
IL−15および/またはIL−15Rαをコードしている核酸を含む核酸構築物は、哺乳動物にin vivoで投与することができるまたは培養の初代もしくは不死化細胞にトランスフェクトすることができる。そのような核酸構築物を使用して、IL−15媒介機能を強化し、ならびに/またはIL−15媒介機能の強化が有益な疾患、例えば下の第5.6〜5.8節に記述する疾患を予防、治療および/もしくは管理することができる。IL−15および/またはIL−15Rαをコードしている核酸を含む核酸構築物を使用して、IL−15および/またはIL−15Rαを発現する細胞を生成することができる。いくつかの実施形態において、細胞は初代細胞(例えば、患者から単離される腫瘍細胞)である。他の実施形態において、細胞は哺乳動物の細胞系である。
核酸を発現させるために選ぶ宿主細胞は、細胞の使用目的によって決まることになる。因子、例えば細胞が、例えばIL−15および/またはIL−15Rαを内因的に発現する細胞と同様にグリコシル化するかどうかということが、宿主細胞を選択する際に考慮され得る。
本明細書の核酸構築物にコードされるタンパク質を発現するために使用できる宿主細胞の非限定的な例には、哺乳動物細胞、細菌細胞、酵母菌、初代細胞、不死化細胞、植物細胞および昆虫細胞がある。特定の実施形態において、宿主細胞は哺乳動物細胞系である。哺乳動物細胞系の例には、それだけには限らないがCOS、CHO、HeLa、NIH3T3、HepG2、MCF7、HEK 293、HEK 293T、RD、PC12、ハイブリドーマ、前駆B細胞、293、293H、K562、SkBr3、BT474、A204、M07Sb、TFβ1、Raji、Jurkat、MOLT−4、CTLL−2、MC−IXC、SK−N−MC、SK−N−MC、SK−N−DZ、SH−SY5Y、C127、N0およびBE(2)−C細胞がある。特定の実施形態において、本明細書の核酸構築物にコードされるタンパク質を発現させるのに使用する哺乳動物細胞系は、HEK293細胞系である。発現用の宿主として利用可能な他の哺乳動物細胞系は、当業者に公知であり、American Type Culture Collection(ATCC)から入手可能な多くの不死化細胞系を含む。別の実施形態において、宿主細胞は対象から得られる不死化細胞系である。別の実施形態において、宿主細胞は対象由来の初代または二次細胞である。特定の実施形態において、宿主細胞は癌細胞である。別の実施形態において、宿主細胞はX線を照射された細胞である。特定の実施形態において、宿主細胞はX線を照射された哺乳動物細胞系または対象由来の初代細胞である。別の実施形態において、宿主細胞は上皮細胞または内皮細胞である。別の実施形態において、宿主細胞は胎性/胚性細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は前駆細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞はリンパ球(例えば、T細胞およびB細胞)である。別の実施形態において、宿主細胞は幹細胞である。さらに別の実施形態において、本明細書に記述される核酸構築物を発現するために操作される宿主細胞は、成人由来である。
いくつかの実施形態において、単離した細胞が本明細書に利用される。特定の実施形態において、単離した細胞は、当業者に公知の技術、例えばフローサイトメトリーによって測定されるように、異なる細胞型を少なくとも80%、90%、95%または98%含まない。換言すると、単離した細胞の少なくとも80%、90%、95%または98%は同じ細胞型である。
特定の実施形態において、IL−15またはIL−15Rαをコードしている核酸構築物は、同じ宿主細胞または異なる宿主細胞に同時トランスフェクトまたはトランスフェクトすることができる。任意選択で、選択可能なマーカー遺伝子をコードしている核酸を含む核酸構築物を同じ細胞にトランスフェクトして、トランスフェクトした細胞を選択することもできる。IL−15およびIL−15Rαをコードしている核酸を含む核酸構築物を異なる細胞にトランスフェクトする場合、異なる細胞によって発現されたIL−15およびIL−15Rαを単離し、上記、第5.2節に記述されたIL−15/IL−15Rα複合体を形成するのに適する条件下で互いに接触させることができる。例えば、形質転換、トランスフェクション、接合、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、直接マイクロインジェクション、ならびにアデノウイルス、レンチウイルスおよびレトロウイルスを含むがそれだけに限らないウイルスによる感染を含めた当業者に公知の任意の技術を使用して、宿主細胞を核酸でトランスフェクトまたは形質導入することができる。
IL−15およびIL−15Rαポリペプチドの組換え体を長期に高収率で産生するために、安定細胞系を生成することができる。例えば、細胞系は、同じまたは別々の核酸構築物上に選択可能なマーカー遺伝子を含有することができる本明細書に記述される核酸構築物を使用して形質転換することができる。選択可能なマーカー遺伝子は、同時トランスフェクションによって同じ細胞に導入することができる。ベクターを導入した後に、細胞を強化培地中で1〜2日間増殖させ、その後導入した核酸を成功裏に発現する細胞を増殖させ、回収できるように選択培地に切り替える。安定して形質転換された細胞の抵抗性クローンは、細胞型に適切な、当業者に周知の組織培養技術を使用して増殖させることができる。特定の実施形態において、細胞系は、無血清培地中での増殖に適合されている。一実施形態において、細胞系は、振とうフラスコ中の無血清培地中での増殖に適合されている。一実施形態において、細胞系は、撹拌または回転フラスコ中での増殖に適合されている。特定の実施形態において、細胞系は、懸濁培養される。特定の実施形態において、細胞系は、付着しない、または非付着細胞としての増殖に適合されている。特定の実施形態において、細胞系は、低カルシウム条件における増殖に適合されている。いくつかの実施形態において、細胞系は、低血清培地中で培養されるまたは増殖に適合されている。
特定の実施形態において、本発明の組換えポリペプチドを高収率で産生する特に好ましい方法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,889,803号明細書に記載のメトトレキサートのレベルの連続的な増加を使用する、DHFR欠損CHO細胞におけるジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)増幅の使用による。そのような細胞から得られるポリペプチドは、グリコシル化型であることができる。
特定の実施形態において、組換え的にIL−15およびIL−15Rαを発現している宿主細胞は、本明細書に記述される技術を利用して作製される。特定の実施形態において、宿主細胞は、IL−15(例えば、天然のIL−15)およびIL−15Rα(例えば、天然のIL−15Rα)をコードしている第1の構築物、ならびにIL−15Rαをコードしている第2の構築物で安定にトランスフェクトされる。特定の実施形態において、宿主細胞はHEK293細胞である。
一実施形態において、宿主細胞は、特定のアミノ酸残基でグリコシル化される(NまたはOグリコシル化される)IL−15Rαポリペプチドを組換え的に発現する。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、グリコシル化されているIL−15Rαポリペプチド(例えば、ヒトIL−15Rαポリペプチド)を組換え的に発現し、IL−15Rαポリペプチドのグリコシル化は、IL−15Rαポリペプチドの質量(分子量)の少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、または20%〜25%、20%〜30%、25%〜30%、25%〜35%、30%〜35%、30%〜40%、35%〜40%、35%〜45%、40%〜50%、45%〜50%、20%〜40%もしくは25%〜50%を占める。特定の実施形態において、宿主細胞は、以下のグリコシル化部位:(i)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のThr5におけるOグリコシル化;(ii)IL−15Rαのアミノ酸配列NWELTASASHQPPGVYPQG(配列番号42)のSer7におけるOグリコシル化;(iii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVK(配列番号43)のSer8もしくはIL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer8におけるN−グリコシル化;(iv)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer18におけるNグリコシル化;(v)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer20におけるNグリコシル化;(vi)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer23におけるNグリコシル化;および/または(vii)IL−15Rαのアミノ酸配列ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNS(配列番号44)のSer31におけるN−グリコシル化;のうち1、2、3、4、5、6、7つまたは全てでグリコシル化されているヒトIL−15Rαポリペプチドを組換え的に発現する。
一実施形態において、細胞系を操作して、IL−15および可溶性IL−15Rα両方を発現させ、in vitroまたはin vivoで使用可能なIL−15および可溶性IL−15Rαの精製した安定ヘテロ二量体を、例えば、ヒトに投与することができる。特定の実施形態において、細胞系を操作して天然のヒトIL−15および天然のヒトIL−15Rα両方を発現させ、形成される天然のヒトIL−15および天然の可溶性ヒトIL−15Rαの安定ヘテロ二量体を精製することができ、この精製したヘテロ二量体をヒトへの投与に使用することができる。一実施形態において、IL−15の安定性は、IL−15およびIL−15Rα両方を組換え的に発現している細胞系から作製する場合に増加する。
特定の実施形態において、宿主細胞は、IL−15および完全長IL−15Rαを組換え的に発現する。別の特定の実施形態において、宿主細胞は、IL−15およびIL−15Rαの可溶型を組換え的に発現する。別の特定の実施形態において、宿主細胞はIL−15および細胞の表面から切断されず、細胞に会合し続けるIL−15Rαの膜結合型を組換え的に発現する。いくつかの実施形態において、IL−15および/またはIL−15Rα(全長または可溶型)を組換え的に発現している宿主細胞は、別のポリペプチド(例えば、サイトカインまたはその断片)も組換え的に発現する。
特定の実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記述されるIL−15Rαポリペプチド(例えば、上記、第5.1節および/または第5.2節を参照のこと)を組換え的に発現する。特定の実施形態において、宿主細胞は、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を含むIL−15Rαポリペプチドを組換え的に発現する。別の特定の実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記述されるグリコシル化IL−15Rαポリペプチド(例えば、上記、第5.1節を参照のこと)を組換え的に発現する。特定の実施形態において、そのような宿主細胞は、IL−15Rαポリペプチドに加えてIL−15ポリペプチドを組換え的に発現する。
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記述されるIL−15Rαポリペプチド(例えば、上記、第5.1節および/または第5.2節を参照のこと)、およびIL−15(例えば、上の、第3.1節に記述されたIL−15)を組換え的に発現する。特定の実施形態において、宿主細胞は、配列番号3、4、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41または45のアミノ酸配列を含むIL−15Rαポリペプチド、およびIL−15(例えば、上の、第3.1節に記述されたIL−15)を組換え的に発現する。別の特定の実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記述されるグリコシル化IL−15Rαポリペプチド(例えば、上記、第5.1節を参照のこと)、およびIL−15(例えば、上の、第3.1節に記述されたIL−15)を組換え的に発現する。
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼに対する切断部位を変異させたIL−15Rαポリペプチドを組換え的に発現する。一実施形態において、宿主細胞は、天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断を阻害するようにIL−15Rαの細胞外ドメイン切断部位に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異を含むIL−15Rα誘導体を組換え的に発現する。特定の実施形態において、宿主細胞は、天然のヒトIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断が阻害されるようにアミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)を変異させたIL−15Rα誘導体を組換え的に発現する。特定の実施形態において、天然のヒトIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断が阻害されるように1、2、3、4、5、6、または8つのアミノ酸置換および/または欠失が、ヒトIL−15Rαのアミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)に導入される。特定の実施形態において、宿主細胞は、アミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)が、異種プロテアーゼによって認識され、切断される切断部位と置き換えられているIL−15Rα誘導体を組換え的に発現する。そのような異種プロテアーゼ切断部位の非限定的な例には、フーリンプロテアーゼによって認識され、切断されるArg−X−X−Arg(配列番号7);ならびにトロンビンプロテアーゼによって認識され、切断されるA−B−Pro−Arg−X−Y(配列番号8)(AおよびBは疎水性アミノ酸であり、XおよびYは非酸性アミノ酸である)およびGly−Arg−Glyがある。
別の実施形態において、宿主細胞はIL−15Rα誘導体を組換え的に発現し、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによる切断を阻害する変異された細胞外切断部位を含み、(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片を欠いている。特定の実施形態において、宿主細胞はIL−15Rα誘導体を組換え的に発現し、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断を阻害するようにIL−15Rαの細胞外切断部位に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異(例えば、置換および/または欠失)、および(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片の代わりに異種分子の膜貫通ドメインの全てまたは断片を含む。いくつかの実施形態において、宿主細胞はIL−15Rα誘導体を組換え的に発現し、IL−15Rα誘導体は:(i)天然のIL−15Rαを切断する内在性プロテアーゼによるIL−15Rαの切断を阻害するようにアミノ酸配列PQGHSDTT(配列番号26)に1、2、3、4、5、6、7または8つの突然変異(例えば、置換および/または欠失)、および(ii)天然のIL−15Rαの膜貫通ドメインの全てまたは断片の代わりに異種分子の膜貫通ドメインの全てまたは断片を含む。これらの実施形態によると、IL−15Rα誘導体は、天然のIL−15Rαの細胞質尾部の全てまたは断片を含んでもよく含まなくてもよい。特定の実施形態において、異種分子はCD4、CD8またはMHCである。
IL−15およびIL−15Rαを単離、精製するためにIL−15および/またはIL−15Rαをコードしている核酸を使用して、多量のIL−15およびIL−15Rαを組換え的に発現する哺乳動物細胞を生成することができ、好ましくはIL−15およびIL−15Rαは複合体として会合している。一実施形態において、大量のIL−15/IL−15Rα複合体とは、対照細胞(例えば、IL−15、IL−15Rα、もしくはIL−15およびIL−15Rα両方を組換え的に発現するように遺伝子操作されていない細胞、または空のベクターを含む細胞)によって内因的に発現されるIL−15/IL−15Rα複合体の量より少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍または20倍より多い、細胞によって発現されるIL−15/IL−15Rα複合体の量を指す。いくつかの実施形態において、本明細書に記述される宿主細胞は、当業者に公知の技術(例えば、ELISA)によって測定されるように、およそ0.1pg〜25pg、0.1pg〜20pg、0.1pg〜15pg、0.1pg〜10pg、0.1pg〜5pg、0.1pg〜2pg、2pg〜10pg、または5〜20pgのIL−15を発現する。特定の実施形態において、本明細書に記述される宿主細胞は、当業者に公知の技術(例えば、ELISA)によって測定されるように、1日当たりおよそ0.1〜0.25pg、1日当たり0.25〜0.5pg、1日当たり0.5〜1pg、1日当たり1〜2pg、1日当たり2〜5pgまたは1日当たり5〜10pgのIL−15を発現する。特定の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαを組換え的に発現する宿主細胞の集団は、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり20000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり15000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり10000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり5000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり2000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり1000ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり600ng/100万個細胞、1日当たり200ng/100万個細胞〜1日当たり500ng/100万個細胞、1日当たり300ng/100万個細胞〜1日当たり600ng/100万個細胞のIL−15を発現する。いくつかの実施形態において、IL−15およびIL−15Rαを組換え的に発現する宿主細胞の集団は、1日当たり約200ng/100万個細胞、1日当たり約300ng/100万個細胞、1日当たり約400ng/100万個細胞、1日当たり約500ng/100万個細胞、1日当たり約600ng/100万個細胞、1日当たり約700ng/100万個細胞、1日当たり約800ng/100万個細胞、1日当たり約900ng/100万個細胞、1日当たり約1000ng/100万個細胞、1日当たり約1500ng/100万個細胞、1日当たり約2000ng/100万個細胞、1日当たり約5000ng/100万個細胞、1日当たり約10000ng/100万個細胞、1日当たり約15000ng/100万個細胞、または1日当たり約20000ng/100万個細胞のIL−15を発現する。特定の実施形態において、IL−15Rαは、IL−15Rαの可溶型である。特定の実施形態において、IL−15Rαは、安定ヘテロ二量体でIL−15と会合しているIL−15Rαの可溶型であり、そのIL−15Rαの可溶型は、生理活性があるヘテロ二量体IL−15/可溶性IL−15Rαサイトカインの収率を増加させ、産生および精製を簡素化する。
組換えIL−15およびIL−15Rαは、当業者に周知の組換えタンパク質産生および精製の方法を使用して精製することができ、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第07/070488号パンフレットを参照のこと。簡潔には、ポリペプチドを、細胞内、ペリプラズム内で産生させる、または培地に直接分泌させることができる。ポリペプチドを含む細胞溶解物または上清は、例えば、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、およびアフィニティークロマトグラフィーを使用して精製することができる。タンパク質精製のための他の技術、例えば、イオン交換カラムによる分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、二酸化ケイ素によるクロマトグラフィー、Heparin SEPHAROSE(商標)(ゲル濾過材料;Pharmacia Inc.Piscataway、New Jersey)によるクロマトグラフィー、陰イオンまたは陽イオン交換樹脂(例えばポリアスパラギン酸カラム)によるクロマトグラフィー、等電点電気泳動、SDS−PAGEおよび硫安塩析も利用可能である。
いくつかの実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、合成または異なる細胞によって組換え的に発現され、その後単離され、組み合わせてin vitroでIL−15/IL−15Rα複合体を形成して、対象に投与される。他の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、合成または異なる細胞によって組換え的に発現され、その後単離され、対象にin situまたはin vivoでIL−15/IL−15Rα複合体が同時に投与される。さらに他の実施形態において、IL−15およびIL−15Rαは、合成または同じ細胞によって一緒に発現され、形成されたIL−15/IL−15Rα複合体が単離される。
5.4 組成物
本明細書に記述されるIL−15Rαを含む組成物、例えば、可溶性IL−15Rα、例えば上の、第5.1節に記述されたもの、が本明細書に提供される。治療的薬剤を含む組成物も本明細書に提供される。組成物には、医薬組成物の製造に有用な薬物組成物原体(例えば、不純物を含むまたは無菌でない組成物)および単位剤形の調製に使用することができる医薬組成物(すなわち、対象または患者への投与に適する組成物)がある。組成物(例えば、医薬組成物)は、有効量の治療的薬剤または治療的薬剤と薬学的に許容できる担体の組み合わせを含む。特定の実施形態において、組成物(例えば、医薬組成物)は、有効量の1つ以上の治療的薬剤および薬学的に許容できる担体を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、さらなる治療剤、例えば、抗癌剤、抗ウイルス剤、抗炎症剤、アジュバントをさらに含む。そのような治療法の非限定的な例が、以下に提供される。
特定の実施形態において、用語「薬学的に許容できる」は、連邦政府の管理機関もしくは州政府によって承認されているまたは米国薬局方もしくは動物、特にヒト用として一般に認知されている他の薬局方に挙げられていることを意味する。用語「担体」とは、希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全および不完全)、または、より好ましくは、Chiron、Emeryville、CAから入手可能なMF59C.1アジュバント)、賦形剤または治療剤と共に投与される媒体を指す。そのような医薬用担体は、無菌の液体、例えば水、および石油、動物、野菜または合成起源のもの、例えばピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、胡麻油などを含めた油であることができる。一実施形態において、医薬組成物が静脈内投与される場合、水が担体である。食塩水ならびに水性デキストロースおよびグリセロール溶液も、液状担体、特に注射溶液用として利用できる。適切な医薬品賦形剤には、澱粉、グルコース、ラクトース、ショ糖、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、石粉、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどがある。組成物は、必要に応じて、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤を含有することもできる。これらの組成物は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤などの形態をとることができる。
医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容できる担体または賦形剤を使用して従来通りの任意の様式で製剤化することができる。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によって対象に投与される治療的薬剤は、医薬組成物として投与される。
一般に、治療的薬剤を含む医薬組成物の構成要素は、単位剤形で別々か混合かいずれかで、例えば、凍結乾燥粉末または水を含まない濃縮物として密封容器、例えば活性薬剤の量を示すアンプルまたは小袋で提供される。治療的薬剤が輸液によって投与される場合、治療的薬剤は、無菌の医薬品等級の水または生理食塩水(例えば、PBS)を含有する輸液ボトルに調剤することができる。治療的薬剤が注射によって投与される場合、投与前に成分を混合できるように、無菌の注射用水または生理食塩水のアンプルが提供され得る。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤は、非経口(例えば、皮下、静脈、または筋肉内)および腫瘍内投与を含むがそれだけには限らない当業者公知の任意の方法によって投与するために製剤化することができる。一実施形態において、治療的薬剤は、局所または全身的非経口投与用として製剤化される。特定の実施形態において、治療的薬剤は、皮下または静脈投与用として製剤化される。一実施形態において、治療的薬剤は、薬学的に適合する溶液中に製剤化される。
治療的薬剤は、注射、例えば、ボーラス注射または持続注入による非経口投与用として製剤化することができる。注射用の製剤は、添加した防腐剤を含む単位剤形、例えば、アンプルまたは多回投与用容器で提示することができる。組成物は、油性または水性媒体中の懸濁剤、液剤または乳剤などの形態をとることができ、製剤化剤、例えば懸濁、安定化および/または分散剤を含有することができる。あるいは、有効成分(すなわち、治療的薬剤)は、使用前に適切な媒体、例えば、無菌の発熱性物質を含まない水で構成するための粉末形態であることができる。
5.5 予防的および治療的使用のための用量増加レジメン
一態様において、用量増加レジメンにおいて対象にIL−15シグナル伝達を誘導し、IL−15媒介免疫機能を強化する薬剤を投与する工程を含む、IL−15媒介免疫機能を強化する方法が本明細書に提供される。より具体的には、用量増加レジメンにおいてIL−15受容体のβγサブユニットに結合し、IL−15シグナル伝達を誘導し、IL−15媒介免疫機能を強化する複合体を対象に投与する工程を含むIL−15媒介免疫機能を強化する方法であって、複合体が、インターロイキン−15受容体アルファ(「IL−15Rα」)に共有結合的または非共有結合的に結合しているIL−15(本明細書では、「IL−15/IL−15Rα複合体」または「治療的薬剤」と呼ばれる)を含む方法が、本明細書に提供される。IL−15媒介免疫機能を強化することが、特定の障害、例えばリンパ球減少、癌および感染症の予防、治療および/または管理に有益なので、用量増加レジメンにおいてそれを必要とする対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、そのような障害を予防、治療および/または管理する方法が本明細書に提供される。さらに、用量増加レジメンにおいて、それを必要とする対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が、本明細書に提供される。
一実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与して、IL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与してIL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の特定の実施形態において、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与してIL−15とリンパ球細胞数の有効比を達成する工程とを含む方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、2μg/kg〜10μg/kgの範囲である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kg〜10μg/kgの範囲である。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.5μg/kg〜5μg/kgの範囲である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、約2μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、約5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、約10μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、2〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、2〜4、2〜5、1〜5、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、1〜5、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回またはより多く投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のレベル;(iv)体温の変化(例えば、上昇);(v)血圧の変化(例えば、下降);(vi)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vii)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(viii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が正常レベル内または正常レベルより低い場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、1〜5、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のレベル;(iv)体温の変化(例えば、上昇);(v)血圧の変化(例えば、下降);(vi)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vii)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(viii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来血液サンプル中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜50pg/mLまたはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点
で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mL、または正常レベルを超えるが10pg/mL未満、15pg/mL未満、20pg/mL未満、25pg/mL未満、30pg/mL未満、35pg/mL未満、40pg/mL未満、45pg/mL未満もしくは50pg/mL未満である場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mL、または正常レベルを超えるが10pg/mL未満、15pg/mL未満、20pg/mL未満、25pg/mL未満、30pg/mL未満、35pg/mL未満、40pg/mL未満、45pg/mL未満もしくは50pg/mL未満である場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、(a)対象に初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体を少なくとも1回投与する工程と;(b)ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が、およそ1pg/mL〜50pg/mL、または正常レベルを超えるが10pg/mL未満、15pg/mL未満、20pg/mL未満、25pg/mL未満、30pg/mL未満、35pg/mL未満、40pg/mL未満、45pg/mL未満もしくは50pg/mL未満である場合に、対象に連続的に高い用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜0.5μg/kgである。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5もしくは6倍高く、または前の用量より1.2〜2、2〜3、2〜4、1〜5、2〜6、3〜4、3〜6もしくは4〜6倍高い。いくつかの実施形態において、連続的に高い用量のそれぞれが、前の用量より25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%高い。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のレベル;(iv)体温の変化(例えば、上昇);(v)血圧の変化(例えば、下降);(vi)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。いくつかの実施形態において、方法は、(c)対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来血液サンプル中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜50pg/mLまたはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.
1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg〜1μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量の2〜3倍に順次増加させる増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。別の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来血液サンプル中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜50pg/mLまたはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.5μg/kg;(ii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;(v)8μg/kg;および(vi)16μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、サンプルサンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球[WBC]>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.125μg/kg;(ii)0.25μg/kg;(iv)0.5μg/kg;(v)1μg/kg;(v)2μg/kg;および(vi)4μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.125μg/kg;(ii)0.25μg/kg;(iv)0.5μg/kg;(v)1μg/kg;(v)2μg/kg;および(vi)4μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.125μg/kg;(ii)0.25μg/kg;(iv)0.5μg/kg;(v)1μg/kg;(v)2μg/kg;および(vi)4μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.25μg/kg;(ii)0.5μg/kg;(iii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;および(vi)8μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.25μg/kg;(ii)0.5μg/kg;(iii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;および(vi)8μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.25μg/kg;(ii)0.5μg/kg;(iii)1μg/kg;(iv)2μg/kg;(v)4μg/kg;および(vi)8μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.3μg/kg;(ii)1μg/kg;(iii)3μg/kg;および(iv)9μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.3μg/kg;(ii)1μg/kg;(iii)3μg/kg;および(iv)9μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.3μg/kg;(ii)1μg/kg;(iii)3μg/kg;および(iv)9μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、対象の障害を予防、治療および/または管理する方法であって、IL−15媒介免疫機能の強化がそのような障害の予防、治療および/または管理に有益であり、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.2μg/kg;(ii)0.4μg/kg;(iii)0.8μg/kg;(iv)1.6μg/kgおよび(v)3.2μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与の一定期間後(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、対象のリンパ球減少症、癌または感染症を予防、治療および/または管理する方法であって、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.2μg/kg;(ii)0.4μg/kg;(iii)0.8μg/kg;(iv)1.6μg/kgおよび(v)3.2μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与の一定期間後(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、方法が本明細書に提供される。別の実施形態において、以下の連続した用量:(i)0.1μg/kg;0.2μg/kg;(ii)0.4μg/kg;(iii)0.8μg/kg;(iv)1.6μg/kg、および(v)3.2μg/kgでの増加用量レジメンで、対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与され、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与の一定期間後(例えば、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後および別の用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与前のおよそ24時間〜およそ48時間、およそ24時間〜およそ36時間、およそ24時間〜およそ72時間、およそ48時間〜およそ72時間、およそ36時間〜およそ48時間、またはおよそ48時間〜60時間)に対象から得たサンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15の濃度が監視される、対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するまたは減少させる方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、対象はヒト対象である。特定の実施形態において、初期低用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。いくつかの実施形態において、初期低用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6もしくは6〜8回投与される。いくつかの実施形態において、各用量は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。特定の実施形態において、各用量は、5〜7日間、5〜10日間、7〜12日間、7〜14日間、7〜21日間または14〜21日の間に少なくとも1、2、3、4、5、6回もしくはより多く、または1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜5、1〜6、2〜6、1〜6、3〜6、4〜6、6〜8、5〜8もしくは5〜10回投与される。別の特定の実施形態において、各用量は、少なくとも1回投与され、対象は、週7日間当たり3回(例えば、月曜日、水曜日および金曜日)用量を投与される。特定の実施形態において、対象は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てについて監視される:(i)リンパ節腫大の徴候;(ii)脾腫の徴候;(iii)体温の変化(例えば、上昇);(iv)血圧の変化(例えば、下降);(v)対象由来サンプル(例えば、血液サンプル)中のサイトカイン、例えば炎症誘発性サイトカイン(例えば、IL−1およびIL−6)の変化(例えば、増加);(vi)肝臓酵素、例えば肝トランスアミナーゼ(例えば、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST))の上昇;ならびに/または(vii)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)。特定の実施形態において、対象が、有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全)になった場合、用量は増加されず、用量は同じままである、止めるまたは減少させることができる。これらの実施形態によると、有害事象が減少または消失するまで、対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量は、減じられるまたは同じままであることができる。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL、55pg/mL、60pg/mL、65pg/mL、70pg/mL、75pg/mL、80pg/mL、85pg/mL、90pg/mL、95pg/mLまたは100pg/mLを越える場合、用量は増加されない。特定の実施形態において、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中の遊離IL−15のトラフ濃度が、50pg/mL〜75pg/mL、60pg/mL〜75pg/mL、75pg/mL〜85pg/mL、75pg/mL〜100pg/mL、85pg/mL〜100pg/mLまたは50pg/mL〜100pg/mLである場合、用量は増加されない。いくつかの実施形態において、方法は、対象に維持用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程をさらに含み、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中でおよそ5〜50pg/mLの遊離IL−15濃度のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、対象由来サンプル(例えば、血漿サンプル)中におよそ1pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ5pg/mL、およそ2pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ5pg/mL〜およそ10pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ15pg/mL、およそ10pg/mL〜およそ20pg/mL、およそ20pg/mL〜およそ30pg/mL、およそ30pg/mL〜およそ40pg/mL、もしくはおよそ40pg/mL〜およそ50pg/mL、およそ1pg/mL〜およそ50pg/mL、またはおよそ5pg/mL〜およそ50pg/mLの遊離IL−15のトラフレベルを達成する。特定の実施形態において、維持用量は、以下のうちの1つ、2つもしくはより多く、または全てを生じない、治療レジメンの用量増加期の間に対象に与えられる最大の用量以下である:(i)有害事象、例えばグレード3もしくは4の血小板減少、グレード3もしくは4の顆粒球減少、グレード3もしくは4の白血球増加(白血球(WBC)>100000mm3)、グレード3もしくは4のWBC、リンパ球絶対数(ALC)および/もしくは好中球絶対数(ANC)の減少、リンパ球増加および臓器機能不全(例えば、肝臓または腎臓機能不全);(ii)臨床的、例えば流体注射によって容易に修正されない血圧の有意な低下;ならびに/または(iii)体温上昇、例えば104F°以上の体温。特定の実施形態において、維持用量は、正常レベル(およそ1pg/mL血漿)に近い血漿IL−15のトラフレベルを達成する。いくつかの実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、20μg/kg、21μg/kg、22μg/kg、23μg/kg、24μg/kg、25μg/kg、26μg/kg、27μg/kgである、28μg/kg、29μg/kg、30μg/kg、31μg/kg、32μg/kg、33μg/kg、34μg/kg、35μg/kgまたはより多い。他の実施形態において、維持用量は、0.1μg/kg〜5μg/kg、0.1μg/kg〜10μg/kg、2μg/kg〜5μg/kg、2μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜10μg/kg、5μg/kg〜15μg/kg、10μg/kg〜15μg/kg、0.1μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜20μg/kg、15μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜25μg/kg、20μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜30μg/kg、25μg/kg〜35μg/kg、30μg/kg〜35μg/kg、35μg/kg〜40μg/kg、20μg/kg〜40μg/kg、25μg/kg〜50μg/kg、40μg/kg〜45μg/kgまたは40〜50μg/kgである。特定の実施形態において、同じ用量のIL−15/IL−15Rα複合体が、維持用量として一定期間(例えば、数日間、数週間、数か月間または数年間)対象に連続的に投与される。他の実施形態において、対象において上昇したリンパ球(数および活性化の点で)が生理的条件に徐々に戻るように、維持用量として対象に投与されるIL−15/IL−15Rα複合体の用量をゆっくりと低下させる。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、ヒト対象に対して1〜5回の初期低用量のIL−15/IL−15Rα複合体から始めて、用量を前の用量より少なくとも25%、50%、75%、100%、125%、150%、175%、200%、250%または300%まで順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、2μg/kg〜10μg/kgの初期低用量から始めて、用量を前の用量より少なくとも25%、50%、75%、100%、125%、150%、175%、200%、250%または300%まで順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、以下の連続した用量:(i)2μg/kg;(ii)4μg/kg;(iv)8μg/kg;(v)16μg/kg;(v)32μg/kg;および(vi)64μg/kgでの増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、以下の連続した用量:(i)5μg/kg;(ii)10μg/kg;(iv)20μg/kg;(v)40μg/kg;(v)80μg/kg;および(vi)120μg/kgでの増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含み、用量が、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定され、用量を次のレベルに上昇させる前に、各用量が少なくとも1、2または3回投与される、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、用量を次のレベルに上昇させる前に、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体の投与後の一定期間に対象から得たサンプル中の遊離IL−15の濃度が監視される。
別の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、初期低用量(例えば、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg〜1μg/kg)から始めて、最初に所定期間(例えば、1、2、3または4週間)にわたり2日毎に用量を前の用量より(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%または300%)順次増加させ、次いで所定期間(例えば、1、2、3または4週間)にわたり毎日、用量を前の用量より段階的に増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程を含む、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。いくつかの実施形態において、用量を増加させる前に、各用量は少なくとも1、2または3回投与される。
特定の実施形態において、ヒト対象のリンパ球減少症、癌もしくは感染症を治療する方法、またはヒト対象のHIV感染細胞においてHIVを根絶するもしくは減少させる方法であって、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合の初期低用量から始めて、所定期間(例えば、1、2、3、4、5、6週間またはより多くの週)にわたり用量を前の用量より(例えば、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、250%、または300%)順次増加させる増加用量レジメンで、ヒト対象にIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程と、次いで所定期間にわたりヒト対象に維持用量でIL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程とを含む、方法が本明細書に提供される。特定の実施形態において、初期低用量は、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合、0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kgまたは1μg/kgである。いくつかの実施形態において、用量を増加させる前に、各用量は少なくとも1、2または3回投与される。特定の実施形態において、用量は、毎日、2日毎または3日毎に増加される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、維持用量は、投与される最大の増加用量より少なくとも1/2または1/4少ない。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、維持用量は、投与される最大の増加用量より少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、または50%少ない。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は、2週間にわたり、週3回、1度投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は、2、3または4週間にわたり、週3回、1度投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は2、3または4週間にわたり、週6回、1度投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は2、3または4週間にわたり1日おきに1回投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によると、各用量は2、3または4週間にわたり毎日1回投与される。
特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に皮下投与される。いくつかの実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に静脈内または筋肉内投与される。特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象に腫瘍内投与される。いくつかの実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体は、本明細書に記述される方法により対象の部位(例えば、感染の部位)に局所投与される。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法により対象から得られるサンプルは、血液サンプルである。特定の実施形態において、サンプルは血漿サンプルである。IL−15の基底の血漿レベルは、ヒトにおいておよそ1pg/mL、サル(例えばマカク)においておよそ8〜10pg/mLおよび齧歯動物(例えばマウス)においておよそ12pg/mである。当業者に公知の技術を使用して、対象からサンプルを得ることができる。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、事実上周期的でない。換言すると、特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、周期的な投与レジメンを含まず、周期は、ある用量のIL−15/IL−15Rα複合体を一定期間(例えば、1〜4週間)投与した後、対象がある用量のIL−15/IL−15Rα複合体を投与されない別の期間(例えば、1週間〜2カ月間)が続く工程を含み、この周期が何度も繰り返される(例えば、周期は2、3、4、5、6、7、8、9、10回またはそれ以上繰り返される)。
本明細書に記述される方法によると、治療的薬剤は、医薬組成物で対象に投与することができる。特定の実施形態において、治療的薬剤は、対象に投与される唯一の/単剤である。他の実施形態において、治療的薬剤は、1つ以上の他の療法(例えば、Her2、PD−1またはPD−1のリガンド(例えば、PD−L1)に免疫特異的に結合する抗体)と併用して投与される。併用療法には、治療的薬剤および別の療法の並列および連続投与がある。本明細書では、治療的薬剤および別の療法が、患者に同日に、例えば、同時に、または1、2、3、4、5、6、7もしくは8時間離して投与される場合、並列して投与されると言われる。それに対し、治療的薬剤および療法が、患者に異なる日に投与される、例えば、治療的薬剤および療法が1日、2日または3日間隔で投与され得る場合、連続的に投与されると言われる。本明細書に記述される方法において、治療的薬剤の投与は、第2の療法の投与の前になることも後になることもできる。同時に投与される場合、治療的薬剤および他の療法は、同じ医薬組成物または異なる医薬組成物中にあることができる。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によって強化される免疫機能の例には、リンパ球の増殖/増大(例えば、リンパ球数の増加)、リンパ球のアポトーシスの阻害、樹状細胞(または、抗原提示細胞)の活性化、および抗原提示がある。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によって強化される免疫機能は、CD4+T細胞(例えば、Th1およびTh2ヘルパーT細胞)、CD8+T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞、アルファ/ベータT細胞およびガンマ/デルタT細胞)、B細胞(例えば、プラスマ細胞)、記憶T細胞、記憶B細胞、樹状細胞(未熟または成熟)、抗原提示細胞、マクロファージ、肥満細胞、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)、腫瘍常在性T細胞、CD122+T細胞、もしくはナチュラルキラー細胞(NK細胞)の数の増殖/増大またはそれらの活性化である。一実施形態において、本明細書に記述される方法は、リンパ球前駆細胞の増殖/増大または数を強化する。いくつかの実施形態において、本明細書に記述される方法は、CD4+T細胞(例えば、Th1およびTh2ヘルパーT細胞)、CD8+T細胞(例えば、細胞傷害性T細胞、アルファ/ベータT細胞およびガンマ/デルタT細胞)、B細胞(例えば、プラスマ細胞)、記憶T細胞、記憶B細胞、樹状細胞(未熟または成熟)、抗原提示細胞、マクロファージ、肥満細胞、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)、腫瘍常在性T細胞、CD122+T細胞またはナチュラルキラー細胞(NK細胞)の数を、陰性対照(例えば、治療的薬剤による治療、培養または接触がないそれぞれの細胞数)と比較しておよそ1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、20倍またはより多く増加させる。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISPOT、ELISA、および細胞増殖アッセイを使用して治療的薬剤を投与していない対象における免疫機能と比較して少なくとも0.2倍、0.5倍、0.75倍、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍または少なくとも10倍対象における免疫機能を強化するまたは誘導する。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は、当業者に周知のアッセイ、例えば、ELISPOT、ELISAおよび細胞増殖アッセイを使用して、治療的薬剤を投与していない対象における免疫機能と比較して少なくとも99%、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも45%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも35%、少なくとも30%、少なくとも25%、少なくとも20%、または少なくとも10%対象における免疫機能を強化または誘導する。特定の実施形態において、免疫機能はサイトカイン放出(例えば、インターフェロン−ガンマ、IL−2、IL−5、IL−10、IL−12または形質転換増殖因子(TGF)−ベータ)である。一実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、NK細胞増殖であり、その増殖は、例えば、フローサイトメトリーによってアッセイして、NK細胞のマーカー(例えば、CD56)を発現している細胞数を検出することができる。一実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、CD8+T細胞増殖(例えば、図8および実施例5を参照のこと)であり、その増殖は、例えば、フローサイトメトリーまたは下の実施例の節に記述される方法によってアッセイすることができる。別の実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、抗体産生であり、その産生は、例えば、ELISAによってアッセイすることができる。いくつかの実施形態において、IL−15媒介免疫機能は、エフェクター機能であり、その機能は、例えば、細胞毒性アッセイまたは当業者に周知の他のアッセイによってアッセイすることができる。
末梢血リンパ球の計数における1つ以上のIL−15/IL−15Rα複合体の1つ以上の用量の効果は、当業者に公知の標準的な技術を使用して監視/評価することができる。哺乳動物における末梢血リンパ球の計数は、例えば、前記哺乳動物由来の末梢血のサンプルを得て、例えばFicoll−Hypaque(Pharmacia)勾配遠心を使用して末梢血、例えば血漿の他の構成要素からリンパ球を分離し、トリパンブルーを使用してリンパ球を計数することによって決定することができる。哺乳動物における末梢血T細胞の計数は、例えば、例えばFicoll−Hypaque(Pharmacia)勾配遠心を使用して末梢血、例えば血漿の他の構成要素からリンパ球を分離し、T細胞抗原、例えばCD3、CD4およびCD8に対して作った、FITCまたはフィコエリトリンにコンジュゲートされている抗体でT細胞を標識し、FACSによってT細胞の数を測定することによって決定することができる。さらに、T細胞(例えば、CD2+、CD4+、CD8+、CD4+RO+、CD8+RO+、CD4+RA+またはCD8+RA+)またはNK細胞の特定のサブセットに対する効果は、当業者に公知の標準的な技術、例えばFACSを使用して決定することができる。
IL−15の血漿レベルは、当業者に公知の標準的な技術を使用して評価することができる。例えば、血漿は、対象から得た血液サンプルから得ることができ、血漿中のIL−15のレベルは、ELISAによって測定することができる。
5.6 癌治療
有効量の治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、用量増加レジメンで癌を予防、治療および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は治療的薬剤の周期的な投与レジメンを含まない。
癌細胞の増殖に対する治療的薬剤の効果は、日常的なアッセイ、例えば放射性標識されたチミジンの取り込みを測定するアッセイによって検出することができる。あるいは、細胞生存度は、細胞溶解により放出される安定な細胞質性酵素である乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)を測定するアッセイ、または細胞溶解による[51Cr]の放出によって測定することができる。一実施形態において、壊死は、細胞が色素、例えばニュートラルレッド、トリパンブルーまたはALAMARTMブルーを取り込む能力の有無によって測定される(Page et al., 1993, Intl. J. of Oncology 3:473 476)。そのようなアッセイにおいて、細胞を、色素含有培地中でインキュベートし、細胞を洗浄し、細胞の色素の取り込みを反映する残留色素を、分光測光法で測定する。
別の実施形態において、色素は、スルホロダミンB(SRB)であり、タンパク質に対するそれの結合を、細胞毒性の尺度として使用することができる(Skehan et al., 1990, J. Nat'l Cancer Inst. 82:1107 12)。さらに別の実施形態において、テトラゾリウム塩、例えばMTTが、生きているが死んでいない細胞を検出することによる哺乳動物細胞の生存および増殖の定量的比色アッセイに使用される(例えば、Mosmann, 1983, J. Immunol. Methods 65:55 63を参照のこと)。
他の実施形態において、アポトーシス細胞が、培養の付着および「浮遊」画分の両方で測定される。両方の画分は、上清を除去し、付着細胞をトリプシン処理し、遠心洗浄工程(10分間、2000rpm)の後に両方の試料を組み合わせることによって採集される。スリンダクおよび関連化合物で腫瘍細胞培養を治療して有意な量のアポトーシスを得る手順は、文献に記述されている(例えば、Piazza et al., 1995, Cancer Research 55:3110 16を参照のこと)。この方法の特徴は、浮遊および付着細胞の両方を採集し、アポトーシスを観察するのに最適な治療期間および用量範囲を同定し、最適な細胞培養条件を同定することを含む。
別の実施形態において、アポトーシスは、DNA断片化を測定することによって定量化される。DNA断片化の定量的in vitro決定用の市販の光度測定方法が、利用可能である。TUNEL(断片化DNAにおける標識ヌクレオチドの取り込みを検出する)およびELISAに基づくアッセイを含めたそのようなアッセイの例は、Biochemica, 1999, no. 2, pp. 34 37(Roche Molecular Biochemicals)に記述されている。
さらに別の実施形態において、アポトーシスは形態学的に観察できる。
そのようなアッセイを実行することができる癌細胞系は、当業者に周知である。アポトーシス、壊死および増殖アッセイは、初代細胞、例えば、組織外植片において実行することもできる。
特定の実施形態において、当業者に周知のアッセイ、例えば、CSFE、BrdUおよび3Hチミジン取り込みを使用する細胞増殖アッセイを使用して測定される通り、治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物と接触させた癌細胞の増殖または生存度は、陰性対照と接触させた場合の癌細胞の増殖と比較して少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも7倍または少なくとも10倍阻害されるまたは減少する。別の実施形態において、当業者に周知のアッセイ、例えば、CSFE、BrdUおよび3Hチミジン取り込みを使用する細胞増殖アッセイまたは上記のアッセイを使用して測定される通り、治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物と接触させた癌細胞の増殖は、陰性対照と接触させた癌細胞と比較して、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%阻害されるまたは減少する。一態様において、治療的薬剤を含む組成物は、IL−15シグナル伝達に応答性であり、癌細胞を標的し、それに細胞障害効果を及ぼすことができる細胞(例えば、NK細胞または細胞傷害性T細胞)をさらに含む。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法による対象への治療的薬剤の投与は、1、2もしくは3つまたはより多くの結果を達成する:(1)腫瘍または新生物の増殖の減少;(2)腫瘍の形成の減少;(3)原発性、局所性および/または転移性癌の根絶、除去または制御;(4)転移性伝播の減少;(5)死亡率の減少;(6)生存率の増加;(7)生存期間の増加;(8)寛解患者数の増加;(9)入院率の減少;(10)入院期間の減少;ならびに(11)腫瘍のサイズが、10%超、または8%超、または6%超、または4%超増加しない;好ましくは腫瘍のサイズが2%超増加しないような、腫瘍のサイズの維持。
特定の実施形態において、当業者に周知のアッセイを使用して測定される通り、本明細書に記述される方法による癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照を投与された癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の同じ動物モデル)における腫瘍の増殖と比較して、腫瘍の増殖を少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも7倍または少なくとも10倍阻害するまたは減少させる。別の実施形態において、当業者に周知のアッセイを使用して測定される通り、本明細書に記述される方法による癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の動物モデル)への治療的薬剤もしくは操作された細胞、または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照を投与された癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の同じ動物モデル)における腫瘍の増殖と比較して、腫瘍の増殖を少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%阻害するまたは減少させる。
特定の実施形態において、当業者に周知のアッセイを使用して測定される通り、本明細書に記述される方法による癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、本明細書に記述される方法により陰性対照を投与された癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の同じ動物モデル)における腫瘍の増殖と比較して、腫瘍のサイズを少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも7倍または少なくとも10倍減少させる。別の実施形態において、当業者に周知のアッセイを使用して測定される通り、癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照(例えば、生理食塩水またはPBS)を投与された癌の対象(いくつかの実施形態において、癌の同じ動物モデル)における腫瘍の増殖と比較して、腫瘍のサイズを少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%減少させる。特定の実施形態において、癌は黒色腫、腎臓癌、大腸癌または前立腺癌である。別の実施形態において、癌は転移性である。
治療的薬剤を、1つ以上の他の療法、例えば、抗癌剤、サイトカインまたは抗ホルモン剤と併用して投与して、癌を治療および/または管理することができる。非限定的な例の抗癌剤を、以下に記述する。下記、第5.9節、特に下記、第5.9.1節を参照のこと。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較してより多くの相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相乗的治療効果をもたらす。
一実施形態において、1つ以上の療法には、サイトカイン/増殖因子、例えば、インターロイキン(IL)1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−11、IL−12、Il−15、TNF−α、TNF−β、TGF−β、GM−CSF、およびインターフェロン−γがあるが、これに限定されない。一実施形態において、1つ以上の療法には、サイトカイン/増殖因子、例えば、インターロイキン(IL)1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−11、IL−12、TNF−α、TNF−β、TGF−β、GM−CSF、インターフェロン−α、インターフェロン−β、およびインターフェロン−γに結合する受容体、抗体または他の結合薬剤があるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、1つ以上の療法には、治療用タンパク質(または、ポリペプチド)、例えば、サイトカイン、増殖因子、ケモカインまたはその断片もしくは誘導体を組換え的に発現している細胞があるが、これに限定されない。特定の実施形態において、1つ以上の療法には、IL−12、IL−6、GM−CSF、インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γまたはTNF−αを組換え的に発現している細胞があるが、これに限定されない。特定の実施形態において、そのような療法は、治療的薬剤の投与の前に、同時に、または後に投与され、治療的薬剤は、本明細書に記述される方法に従って投与される。
治療的薬剤は、例えば、X線、ガンマ線および癌細胞を破壊する他の放射線源の使用を含めた放射線療法と併用して投与することもできる。特定の実施形態において、放射線治療は、外部照射法または遠隔放射線療法として投与され、放射線は遠隔線源から向けられる。他の実施形態において、放射線治療は、体内療法または近接照射療法として投与され、放射能線源は、癌細胞または腫瘍塊に近い体内に置かれる。特定の実施形態において、治療的薬剤は、放射線療法の前、間または後に本明細書に記述される方法に従って投与され得る。一態様において、治療的薬剤は、抗癌療法のために免疫系が損なわれた癌患者の免疫機能を強化することができる。治療的薬剤は、化学療法と併用して投与することもできる。一実施形態において、治療的薬剤は、放射線療法または化学療法の前、間または後に本明細書に記述される方法に従って投与され得る。一実施形態において、治療的薬剤は、手術の前、間または後に使用することができる。一実施形態において、本明細書に提供される方法は、移植と治療的薬剤との併用を含む。
抗ホルモン剤の非限定的な例は、腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲン薬、および選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)、例えばタモキシフェン(ノルバデックス(登録商標)タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびフェアストントレミフェン;副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害薬、例えば4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メガーゼ(MEGASE)(登録商標)酢酸メゲストロール、アロマシン(登録商標)Vエクセメスタン、ホルメスタン、ファドロゾール、リビゾール(RIVISOR)(登録商標)ボロゾール、フェマーラ(登録商標)レトロゾール、およびアリミデックス(登録商標)Dアナストロゾール;ならびに抗アンドロゲン薬、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリドおよびゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常な細胞増殖に関係するシグナル伝達経路中の遺伝子、例えばPKC−アルファ、RafおよびH−Rasの発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド;リボザイム、例えばVEGF発現阻害剤(例えば、アンギオザイム(登録商標)リボザイム)およびHER2発現阻害剤;ワクチン、例えば遺伝子療法ワクチン、例えばアロベクチン(登録商標)ワクチン、ロイベクチン(登録商標)ワクチンおよびバキシド(VAXID)(登録商標)ワクチン;プロロイキン(登録商標)rIL−2;ラルトテカン(登録商標)トポイソメラーゼ1阻害剤;アバレリクス(登録商標)rmRH;ビノレルビンおよびエスペラミシン(米国特許第4,675,187号明細書を参照のこと)、ならびに上記いずれかの薬学的に許容できる塩、酸もしくは誘導体である。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、プログラム細胞死(PD−1)またはそのリガンド(例えば、PD−L1)に免疫特異的に結合する抗体と併用して対象に投与される。別の特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程と、PD−1またはそのリガンドに免疫特異的に結合する抗体を投与する工程とを含む癌を予防、治療および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の態様において、IL−15/IL−15Rα複合体の投与は、PD−1の発現レベルを増加させ(例えば、およそ2倍の増加)(例えば、図8および実施例5を参照のこと)、PD−1に免疫特異的に結合する抗体は、PD−1の発現レベルを減少させる。特定の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される後に投与される。他の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される前に投与される。特定の実施形態において、癌は黒色腫、前立腺癌または肺癌である。
別の実施形態において治療的薬剤は、Her2に免疫特異的に結合する抗体(例えば、ハーセプチン(登録商標))と併用して対象に投与される。別の特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程と、Her2に免疫特異的に結合する抗体(例えば、ハーセプチン(登録商標))を投与する工程とを含む癌を予防、治療および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される後に投与される。他の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される前に投与される。特定の実施形態において、癌は乳癌である。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、CD20に免疫特異的に結合する抗体(例えば、リツキサン/リツキシマブ)と併用して対象に投与される。別の特定の実施形態において、IL−15/IL−15Rα複合体を投与する工程と、CD20に免疫特異的に結合する抗体を投与する工程とを含む癌を予防、治療および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される後に投与される。他の実施形態において、抗体は、IL−15/IL−15Rα複合体が投与される前に投与される。特定の実施形態において、癌は非ホジキンリンパ腫または慢性リンパ性白血病である。
本明細書に記述される方法により予防、治療または管理できる癌および関連障害には以下のものがあるが、これに限定されない:急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、例えば骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単核球性、赤白血病、および骨髄異形成症候群、慢性白血病、例えばそれだけには限らないが、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、および慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病を含む白血病;真性多血症;リンパ腫、例えばそれだけには限らないがホジキン病および非ホジキン病;多発性骨髄腫、例えばそれだけには限らないが、くすぶり型多発性骨髄腫、非分泌骨髄腫、骨硬化性骨髄腫、形質細胞性白血病、孤立性形質細胞腫および髄外性形質細胞腫;ヴァルデンストレームマクログロブリン血症;意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症;良性単クローン性免疫グロブリン血症;重鎖病;骨および結合組織肉腫、例えば、それだけには限らないが骨の肉腫、骨肉腫、軟骨性肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫、骨線維肉腫、脊索腫、骨膜性肉腫、軟部組織肉腫、血管肉腫(血管内皮腫)、線維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、神経鞘腫、横紋筋肉腫、および滑液膜肉腫;神経膠腫、星状細胞腫、脳幹部神経膠腫、上衣細胞腫、乏突起細胞腫、非グリア腫瘍、聴神経腫、頭蓋咽頭腫、髄芽細胞腫、髄膜腫、ピネオサイトーマ、松果体芽細胞腫および原発性脳リンパ腫を含むがそれだけには限らない脳腫瘍;腺癌、小葉(小細胞)癌、分泌管内癌、髄様乳癌、乳房粘液癌、乳管状腺癌、乳頭状乳癌、ページェット病および炎症性乳癌を含むがこれに限定されない乳癌;クロム親和性細胞腫および副腎皮質癌を含むがそれだけには限らない副腎癌;甲状腺癌、例えば、それだけには限らないが、乳頭状または小胞状甲状腺癌、髄様甲状腺癌および未分化甲状腺癌;インスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、ビポーマ、ソマトスタチン分泌腫瘍、およびカルチノイドまたは島細胞腫瘍を含むがそれだけには限らない膵癌;クッシング病、プロラクチン分泌腫瘍、先端巨大症および尿崩症を含むがそれだけには限らない下垂体癌;眼黒色腫、例えば虹彩黒色腫、脈絡膜黒色腫および毛様体黒色腫、ならびに網膜芽細胞腫を含むがそれだけには限らない眼癌;扁平上皮癌、腺癌および黒色腫を含むがそれだけには限らない膣癌;扁平上皮癌、黒色腫、腺癌、基底細胞癌、肉腫およびページェット病を含むがそれだけには限らない外陰部癌;扁平上皮癌および腺癌を含むがそれだけには限らない子宮頸癌;子宮内膜癌および子宮肉腫を含むがそれだけには限らない子宮癌;卵巣上皮癌、境界型腫瘍、胚細胞腫瘍および間質腫瘍を含むがそれだけには限らない卵巣癌;扁平上皮癌、腺癌、腺様嚢胞癌、粘液性類表皮癌、腺平上皮癌、肉腫、黒色腫、形質細胞腫、疣状癌およびエンバク型細胞(小細胞)癌を含むがそれだけには限らない食道癌;腺癌、菌状発育性(ポリープ状)、潰瘍性、表在拡大型、びまん性拡大型、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、線維肉腫および癌肉腫を含むがそれだけには限らない胃癌;大腸癌;直腸癌;肝細胞癌および肝芽細胞腫を含むがそれだけには限らない肝癌;腺癌を含むがそれだけには限らない胆嚢癌;乳頭状、結節状、および散在性を含むがそれだけには限らない胆管癌;非小細胞肺癌、扁平上皮癌(表皮癌)、腺癌、大細胞癌および小細胞肺癌を含むがそれだけには限らない肺癌;胚腫瘍、セミノーマ、未分化、精母細胞性、非セミノーマ、胎児性癌、奇形腫癌、絨毛癌(卵黄嚢腫)を含むがそれだけには限らない精巣癌;腺癌、平滑筋肉腫および横紋筋肉腫を含むがそれだけには限らない前立腺癌;腎臓癌;扁平上皮癌を含むがそれだけには限らない口腔癌;基底癌;腺癌、粘液性類表皮癌および腺様嚢胞癌を含むがそれだけには限らない唾液腺癌;扁平上皮癌およびいぼ状を含むがそれだけには限らない咽頭癌;基底細胞癌、扁平上皮癌および黒色腫、ならびに表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、悪性ほくろ型黒色腫、末端性ほくろ型黒色腫を含むがそれだけには限らない皮膚癌;腎細胞癌、腎臓癌、腺癌、副腎腫、線維肉腫および移行細胞癌(腎盂および/または尿管)を含むがそれだけには限らない腎臓癌;ウィルムス腫瘍;移行上皮癌、扁平上皮癌、腺癌および癌肉腫を含むがそれだけには限らない膀胱癌。加えて、癌には、粘液肉腫、骨原性肉種、内皮肉腫、リンパ管内皮細胞肉腫、中皮腫、滑液膜腫、血管芽細胞腫、上皮癌、嚢胞腺癌、気管支癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌および乳頭状腺癌がある(そのような障害の総説については、Fishman et al., 1985, Medicine, 2d Ed., J.B. Lippincott Co., PhiladelphiaおよびMurphy et al., 1997, Informed Decisions: The Complete Book of Cancer Diagnosis, Treatment, and Recovery, Viking Penguin, Penguin Books U.S.A., Inc., United States of Americaを参照のこと)。
一実施形態において、癌は良性、例えばポリープおよび良性病変である。他の実施形態において、癌は転移性である。治療的薬剤は、前悪性および悪性状態の治療に使用することができる。前悪性状態には、過形成、変質形成および異形成がある。悪性状態の治療には、原発性および転移性腫瘍の治療がある。特定の実施形態において、癌は黒色腫、前立腺癌、大腸癌、腎細胞癌または肺癌(例えば、非小細胞肺癌)である。特定の実施形態において、癌は転移性黒色腫、転移性大腸癌、転移性腎細胞癌または転移性肺癌(例えば、転移性非小細胞肺癌)である。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌を患っているまたはそれと診断された対象に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌を発症する傾向にあるまたは発症しやすい対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌の出現率が高い地域に住む対象に投与される。特定の実施形態において、癌は、前悪性腫瘍または悪性腫瘍によって特徴づけられる。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、10〜15歳、15〜20歳、20〜25歳、25〜30歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳の哺乳動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌を発症するリスクがあるヒトに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌のヒトに投与される。特定の実施形態において、患者は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、5〜12歳、10〜15歳、15〜20歳、13〜19歳、20〜25歳、25〜30歳、20〜65歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳のヒトである。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト乳児またはヒト未熟児に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト子供に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト成人に投与される。さらに他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、高齢のヒトに投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ペット、例えば、イヌまたはネコに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、家畜または家畜類、例えば、ブタ、ウシ、ウマ、鶏などに投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫不全状態もしくは免疫抑制状態または免疫不全もしくは免疫抑制状態になるリスクがある、霊長類、好ましくはヒト、または別の哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコおよび齧歯動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫抑制療法を受けたまたはそれから回復した対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、AIDS、ウイルス感染症もしくは細菌感染症であるまたはそれになるリスクがある対象に投与される。特定の実施形態において、対象は、手術、化学療法および/または放射線療法を受けている、受けることになる、または受けたことがある。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、療養所、グループホーム(すなわち、10人以上の対象用の家)または刑務所に住む対象に投与される。
いくつかの実施形態において、患者は、治療的薬剤以外の療法に対してなんらかの有害作用または不耐性が発症する前に治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、不応性患者に投与される。特定の実施形態において、不応性患者とは、標準的な抗癌療法に不応性の患者である。特定の実施形態において、癌が有意に根絶されなかったおよび/または症状が有意に軽減されなかった場合、癌患者は療法に不応性である。患者が不応性かどうかの決定は、そのような文脈において当業者に認められている意味の「不応性」を使用して、治療の有効性をアッセイするための当業者に公知の任意の方法によってin vivoまたはin vitroのいずれかで行うことができる。様々な実施形態において、癌の腫瘍が減少しなかったまたは増加した場合、癌患者は不応性である。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を患者に投与して、そのような癌を発症するリスクがある患者における癌の発症または再発を予防する。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、従来通りの療法に対する有害作用の影響を受けやすい患者に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が、これらの療法の治療的薬剤以外の療法に不応性であると判明している患者に投与される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法によって管理または治療されている患者は、抗生物質、抗癌剤または他の生物学的療法/免疫療法ですでに治療されている患者である。これらの患者の中には、不応性患者、従来通りの療法には若すぎる患者および既存の療法による管理または治療にもかかわらずウイルス感染症を再発している患者がいる。
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される対象は、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けなかった。他の実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けた対象に1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を投与された対象は、以前の療法に不能性であったまたは以前の療法に有害な副作用を呈した、あるいは対象に対して容認できないレベルの毒性のため以前の療法が中止された。
5.7 感染症治療
有効量の治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、用量増加レジメンで感染症を治療、予防および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は治療的薬剤の周期的な投与レジメンを含まない。
特定の実施形態において、本明細書に記述される方法による患者への治療的薬剤の投与によって誘導または強化される免疫応答は、感染細胞または病原体の抗原に対する抗体の患者における産生を増加させる。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法による患者への治療的薬剤の投与によって誘導または強化される免疫応答は、病原体に対する抗体の産生を増加させる。別の実施形態において、本明細書に記述される方法による患者への治療的薬剤の投与によって誘導または強化される免疫応答は、病原体および/または患者における病原体に感染した細胞に対するエフェクター細胞機能、例えば、抗体依存的細胞性細胞傷害(ADCC)を増加させる。いくつかの実施形態において、本明細書に記述される方法による患者への治療的薬剤の投与によって誘導または強化される免疫応答は、リンパ球数、リンパ球増殖および/またはリンパ球活性を増加させる。別の実施形態において、本明細書に記述される方法による患者への治療的薬剤の投与によって誘導または強化される免疫応答は、患者における感染細胞に対するエフェクター細胞機能、例えば、細胞毒性細胞または抗体依存的細胞性細胞傷害(ADCC)を増加させる。
他の実施形態において、治療的薬剤は、1つ以上の他の療法と併用して投与することができる。治療的薬剤と併用して使用することができる他の療法の非限定的な例が、本明細書に記述される。下記、第5.9節、特に下記、5.9.2および5.9.3節を参照のこと。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤もしくは操作された細胞単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較してより多くの相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相乗的治療効果をもたらす。特定の実施形態において、1つ以上の追加的な療法は、治療的薬剤の投与の前に、同時に、または後に投与され、治療的薬剤は、本明細書に記述される方法に従って投与される。
治療的薬剤によって治療、予防および/または管理することができる感染症は、細菌、真菌、原虫およびウイルスを含むがこれに限定されない感染因子に起因する。
本明細書に記述される方法により予防、治療および/または管理できるウイルス性疾患には、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、インフルエンザ、水痘、エプスタインバーウイルス、アデノウイルス、単純ヘルペス1型(HSV−I)、単純ヘルペス2型(HSV−II)、牛疫、ライノウイルス、エコーウイルス、ロータウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、パピローマウイルス、パポーバウイルス、サイトメガロウイルス、エキノウイルス(echinovirus)、アルボウイルス、ハンタウイルス、コクサッキーウイルス、ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、ポリオウイルス、痘瘡ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヒト免疫不全ウイルスI型(HIV−I)、ヒト免疫不全ウイルスII型(HIV−II)、ならびにウイルス性疾患、例えばウイルス性髄膜炎、脳炎、肺炎、感染性単球増加症、肝炎、流行性耳下腺炎、ポリオ、帯状疱疹、デング熱または天然痘の因子に起因するものがあるが、これに限定されない。特定の実施形態において、ウイルス性疾患はAIDS、髄膜炎、肝炎または肺炎である。
本明細書に記述される方法によって予防、治療および/または管理できる細菌(例えば、大腸菌(Escherichia coli)、クレブシエラニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、エンテロコッカスフェカーリス(Enterococcus faecalis)、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)、A群連鎖球菌(化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes))、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)、アエロモナスハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、ボレリアブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、プロテウスブルガリス(Proteus vulgaris)、スタフィロコッカスヴィリダンス(Staphylococcus viridans)、マイコバクテリアリケッチア、らい菌(Mycobacterium leprae)、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、破傷風菌(Clostridium tetani)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)、ペスト菌(Yersinia pestis)および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa))に起因する細菌性疾患には、マイコプラズマ、敗血症、および腺ペスト、ライム病、炭疽菌、破傷風、百日咳、コレラ、疫病、ジフテリア、クラミジア、肺炎、毒性ショック症候群、猩紅熱、ハンセン病、髄膜炎菌性疾患、壊疽性筋膜炎、結核、およびレジオネラがあるが、これに限定されない。特定の実施形態において、細菌性疾患は肺炎または結核である。
本明細書に記述される方法により予防、治療および/または管理できる原生動物に起因する原虫感染症には、リーシュマニア、コクジディオア、トリパノソーマまたはマラリアがあるが、これに限定されない。
本明細書に記述される方法により予防、治療および/または管理できる寄生虫に起因する寄生虫疾患には、クラミジアおよびリケッチアがあるが、これに限定されない。
特定の実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の複製を少なくとも20%〜25%、好ましくは少なくとも25%〜30%、少なくとも30%〜35%、少なくとも35%〜40%、少なくとも40%〜45%、少なくとも45%〜50%、少なくとも50%〜55%、少なくとも55%〜60%、少なくとも60%〜65%、少なくとも65%〜70%、少なくとも70%〜75%、少なくとも75%〜80%、または最大少なくとも85%阻害するまたは減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の複製を少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、8倍、10倍、15倍、20倍、または2〜5倍、2〜10倍、もしくは5〜10倍、5〜20倍阻害するまたは減少させる。他の実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の複製を1log、1.5log、2log、2.5log、3log、3.5log、4log、5logまたはより多く阻害するまたは減少させる。
特定の実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の力価を少なくとも20%〜25%、好ましくは少なくとも25%〜30%、少なくとも30%〜35%、少なくとも35%〜40%、少なくとも40%〜45%、少なくとも45%〜50%、少なくとも50%〜55%、少なくとも55%〜60%、少なくとも60%〜65%、少なくとも65%〜70%、少なくとも70%〜75%、少なくとも75%〜80%、または最大少なくとも85%減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の力価を少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、8倍、10倍、15倍、20倍または2〜5倍、2〜10倍、5〜10倍、もしくは5〜20倍減少させる。他の実施形態において、本明細書に記述されるアッセイまたは当業者に公知の他のアッセイを使用して決定される通り、本明細書に記述される方法による感染因子に感染した対象(いくつかの実施形態において、動物モデル)への治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物の投与は、陰性対照と比較して、感染因子の力価を1log、1.5log、2log、2.5log、3log、3.5log、4log、5logまたはより多く減少させる。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、細菌、真菌、原生動物およびウイルスを含むがそれには限らない感染因子に起因する感染症を患う対象に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、感染症になる傾向にあるまたは発症しやすい対象に投与される。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、感染因子による感染症が流行したまたはする可能性がある地域に住む対象に投与される。いくつかの実施形態において、感染症は潜伏感染症である。他の実施形態において、感染因子による感染症は、活動性感染症である。さらに他の実施形態において、感染因子による感染症は、慢性感染症である。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、慢性感染症の対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、数週間、数カ月間、数年間、数十年間または一生続く感染症の対象に投与される。特定の実施形態において、感染症は、対象が症状を呈することなく一定期間(例えば、数週間、数カ月間、数年間または数十年間)続く。
慢性感染症を誘導することができる典型的な感染因子には、ウイルス(例えば、サイトメガロウイルス、エプスタインバーウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、単純疱疹ウイルスI型およびII型、ヒト免疫不全ウイルス1型および2型、ヒトパピローマウイルス、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型および2型、水痘帯状疱疹ウイルスなど)、細菌(例えば、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、リステリア属spp.、クレブシエラニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ボレリア属spp.、ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)など)、原虫寄生体(例えば、リーシュマニアspp.、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、住血吸虫属spp.、トキソプラズマspp.、トリパノソーマ属spp.、テニアクラシセプス(Taenia crassiceps)など)、および真菌(例えば、アスペルギルス属spp.、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、コクシジオイデスイミティス(Coccidioides immitis)、ヒストプラスマカプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、ニューモシスチスカリニ(Pneumocystis carinii)など)がある。さらなる感染因子には、脳またはニューロン組織においてタンパク質ミスフォールドをさらに増殖させることによりこれらの構造に影響を及ぼし、その結果、細胞死、組織損傷および最終的な死をもたらすアミロイドプラークを形成するプリオンまたはミスフォールドタンパク質がある。プリオン感染が原因の疾患の例には、以下がある:クロイツフェルトヤコブ病およびその変種、ゲルストマンシュトロイスラーシャインカー症候群(GSS)、致死性家族性不眠症(sFI)、クールー、スクレイピー、牛の牛海綿状脳症(BSE)(別名「狂牛病」疾患)ならびに他の様々な動物型の脳症(例えば、伝染性ミンク脳症(TME)、オジロジカ、ヘラジカおよびミュールジカにおける慢性消耗病(CWD)、ネコ海綿状脳症、ニアラ、オリックスおよびネジツノカモシカにおける外来性有蹄類脳症(EUE)、ダチョウの海綿状脳症)。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、潜伏感染症の対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、活動性感染症の対象に投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ウイルス感染症の対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、細菌感染症の対象に投与される。特定の実施形態において、真菌感染症の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、10〜15歳、15〜20歳、20〜25歳、25〜30歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳の哺乳動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ウイルス感染のリスクがあるヒトに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ウイルス感染症のヒトに投与される。特定の実施形態において、患者は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、5〜12歳、10〜15歳、15〜20歳、13〜19歳、20〜25歳、25〜30歳、20〜65歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳のヒトである。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト乳児またはヒト未熟児に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト子供に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト成人に投与される。さらに他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、高齢のヒトに投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ペット、例えば、イヌまたはネコに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、家畜または家畜類、例えば、ブタ、ウシ、ウマ、鶏などに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、トリ、例えば、鴨または鶏に投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫不全状態もしくは免疫抑制状態または免疫不全もしくは免疫抑制状態になるリスクがある、霊長類、好ましくはヒト、または別の哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコおよび齧歯動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫抑制療法を受けたまたはそれから回復した対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌、AIDS、別の感染症、もしくは細菌感染症であるまたはそれになるリスクがある対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、当業者に公知の技術によって評価した際にHIV陽性である対象に投与される。特定の実施形態において、対象は、手術、化学療法および/または放射線療法を受けている、受けることになる、または受けたことがある。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、嚢胞性線維症、肺線維症、または対象を感染症の影響を受けやすくする別の疾患を有する対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、組織移植を有する、することになる、または有していた対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、療養所、グループホーム(すなわち、10人以上の対象用の家)または刑務所に住む対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、学校(例えば、小学校、中等学校、中学校、高校または大学)またはデイケアに通う対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、健康管理区域または病院で働く対象、例えば医師または看護師に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、妊娠しているまたは妊娠することになる対象に投与される。
いくつかの実施形態において、患者は、治療的薬剤以外の療法に対してなんらかの有害作用または不耐性が発症する前に治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、不応性患者に投与される。特定の実施形態において、不応性患者とは、標準的な療法に不応性の患者である。特定の実施形態において、感染が有意に根絶されなかったおよび/または症状が有意に軽減されなかった場合、感染患者は療法に不応性である。患者が不応性かどうかの決定は、そのような文脈において当業者に認められている意味の「不応性」を使用して、感染症の治療の有効性をアッセイするための当業者に公知の任意の方法によってin vivoまたはin vitroのいずれかで行うことができる。様々な実施形態において、感染因子の複製が減少しなかったまたは増加した場合、感染患者は不応性である。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を患者に投与して、そのような感染症を発症するリスクがある患者における感染症(例えば、ウイルス感染症)の発症または再発を予防する。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、従来通りの療法に対する有害反応の影響を受けやすい患者に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が、これらの療法の治療的薬剤以外の療法に不応性であると判明している患者に投与される。特定の実施形態において、この発明の方法によって管理または治療されている患者は、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌薬または他の生物学的療法/免疫療法ですでに治療されている患者である。これらの患者の中には、不応性患者、従来通りの療法には若すぎる患者および既存の療法による管理または治療にもかかわらずウイルス感染症を再発している患者がいる。
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される対象は、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けなかった。他の実施形態において、1つ以上の治療的薬剤もしくは1つ以上の治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けた対象に1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を投与された対象は、以前の療法に不能性であったまたは以前の療法に有害な副作用を呈した、あるいは対象に対して容認できないレベルの毒性のため以前の療法が中止された。
5.8 免疫不全およびリンパ球減少
有効量の治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、用量増加レジメンで免疫不全またはリンパ球減少を治療、予防および/または管理する方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、本明細書に記述される方法は治療的薬剤の周期的な投与レジメンを含まない。
他の実施形態において、治療的薬剤は、1つ以上の他の療法と併用して投与することができる。治療的薬剤と併用して使用することができる他の療法の非限定的な例が、本明細書に記述される。下記、第5.9節を参照のこと。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較してより多くの相加的な治療効果をもたらす。一実施形態において、治療的薬剤と1つ以上の他の療法との併用は、治療的薬剤単独または1つ以上の他の療法単独での治療効果と比較して相乗的治療効果をもたらす。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、10〜15歳、15〜20歳、20〜25歳、25〜30歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳の哺乳動物に投与される。特定の実施形態において、患者は、0〜6カ月、6〜12カ月、1〜5歳、5〜10歳、5〜12歳、10〜15歳、15〜20歳、13〜19歳、20〜25歳、25〜30歳、20〜65歳、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、80〜85歳、85〜90歳、90〜95歳または95〜100歳のヒトである。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト乳児またはヒト未熟児に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト子供に投与される。他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ヒト成人に投与される。さらに他の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、高齢のヒトに投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、ペット、例えば、イヌまたはネコに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、家畜または家畜類、例えば、ブタ、ウシ、ウマ、鶏などに投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、トリ、例えば、鴨または鶏に投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫不全状態もしくは免疫抑制状態または免疫不全もしくは免疫抑制状態になるリスクがある、霊長類、好ましくはヒト、または別の哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコおよび齧歯動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫不全の霊長類、好ましくはヒト、または別の哺乳動物、例えばブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコおよび齧歯動物に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、免疫抑制療法を受けたまたはそれから回復した対象に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、癌、AIDS、別の感染症、もしくは細菌感染症であるまたはそれになるリスクがある対象に投与される。特定の実施形態において、対象は、手術、化学療法および/または放射線療法を受けている、受けることになる、または受けたことがある。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、組織移植を有する、することになる、または有していた対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、療養所、グループホーム(すなわち、10人以上の対象用の家)または刑務所に住む対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、学校(例えば、小学校、中等学校、中学校、高校または大学)またはデイケアに通う対象に投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、健康管理区域または病院で働く対象、例えば医師または看護師に投与される。特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、妊娠しているまたは妊娠することになる対象に投与される。
特定の実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、リンパ球減少性であると診断された対象に投与される。用語「リンパ球減少」または「リンパ球減少症」または「リンパ球性白血球減少」とは、循環血液または末梢循環中のリンパ球の数が異常に少ないことを互換的に指す。定量的には、リンパ球減少は様々な区切りで記述することができる。いくつかの実施形態において、循環血液の全リンパ球数が、約600/mm3未満に減少する場合、患者はリンパ球減少を患っている。いくつかの実施形態において、リンパ球減少を患っている患者は、出生時に約2000個/μL未満の全循環性リンパ球、生後約9カ月で約4500個/μL未満の全循環性リンパ球または約9カ月より年上の患者で約1000個/μL未満の全循環性リンパ球を有する。
リンパ球減少症には、ウイルス性(例えば、HIVまたは肝炎感染)、細菌性(例えば、活動性結核感染)、および真菌性感染症;心臓右心室の慢性的な不全、ホジキン病およびリンパ系の癌、白血病、胸管における漏出または破裂、抗癌剤、抗ウイルス剤および糖質コルチコイドを含めた処方薬の副作用、低タンパク質の食事が原因の栄養失調症、放射線療法、尿毒症、自己免疫性障害、免疫不全症候群、高ストレスレベルならびに外傷を含めた考え得る様々な原因がある。リンパ球減少は、病因が未知のもの(すなわち、特発性リンパ球減少)もあり得る。全ての型のリンパ球またはリンパ球の部分母集団(例えば、CD4+T細胞)の末梢循環は、リンパ球減少を患っている患者において、減少するまたは異常に低くなり得る。例えば、Lymphopenia Description, The Merck Manual (18th Edition, 2006, Merck & Co.)を参照のこと。
いくつかの実施形態において、患者は、治療的薬剤以外の療法に対してなんらかの有害作用または不耐性が発症する前に治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、不応性患者に投与される。特定の実施形態において、不応性患者とは、標準的な療法に不応性の患者である。
いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を患者に投与して、そのような感染症を発症するリスクがある患者における免疫不全またはリンパ球減少の発症または再発を予防する。いくつかの実施形態において、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法は、従来通りの療法に対する有害反応の影響を受けやすい患者に投与される。いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が、これらの療法の治療的薬剤以外の療法に不応性であると判明している患者に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法を投与される対象は、治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けなかった。他の実施形態において、1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法の投与の前に療法を受けた対象に1つ以上の治療的薬剤、治療的薬剤を含む組成物または併用療法が投与される。いくつかの実施形態において、治療的薬剤または治療的薬剤を含む組成物を投与された対象は、以前の療法に不能性であったまたは以前の療法に有害な副作用を呈した、あるいは対象に対して容認できないレベルの毒性のため以前の療法が中止された。
5.9 追加的/併用療法
IL−15機能/シグナル伝達に影響を受ける疾患、例えば、癌、感染症、リンパ球減少、免疫不全および外傷の予防、治療および/もしくは管理、またはHIV感染対象のHIVの根絶もしくは減少に対する治療的薬剤と併用して使用することができる他の療法には、小分子、合成薬、ペプチド(環状ペプチドを含む)、ポリペプチド、タンパク質、核酸(例えば、アンチセンスヌクレオチド配列、3重らせん、RNAi、および生物学的に活性なタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドをコードしているヌクレオチド配列を含むがこれに限定されないDNAおよびRNAヌクレオチド)、抗体、合成または天然の無機分子、模倣薬剤、ならびに合成または天然の有機分子があるが、これに限定されない。そのような療法の具体的な例には、免疫調節剤(例えば、インターフェロン)、抗炎症剤(例えば、アドレノコルチコイド、コルチコステロイド(例えば、ベクロメタゾン、ブデソニド、フルニソリド、フルチカゾン、トリアムシノロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン)、糖質コルチコイド、ステロイド)、および非ステロイド性抗炎症性薬物(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナク、およびCOX−2阻害薬)、鎮痛薬、ロイコトリエンアンタゴニスト(例えば、モンテルカスト、メチルキサンチン、ザフィルルカスト、およびザイリュートン)、ベータ2−アゴニスト(例えば、アルブテロール、ビテロール(biterol)、フェノテロール、イソエタリン、メタプロテレノール、ピルブテロール、サルブタモール、テルブタリンホルモテロール、サルメテロール、およびサルブタモールテルブタリン)、抗コリン作用薬(例えば、臭化イプラトロピウムおよび臭化オキシトロピウム)、スルファサラジン、ペニシラミン、ダプソン、抗ヒスタミン薬、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン)、抗ウイルス剤(例えば、ヌクレオシド類似体(例えば、ジドブジン、アシクロビル、ガンシクロビル、ビダラビン、イドクスウリジン、トリフルリジンおよびリバビリン)、フォスカーネット、アマンタジン、リマンタジン、サキナビル、インジナビル、リトナビルおよびAZT)ならびに抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前は、アクチノマイシン)、ブレオマイシン、エリスロマイシン、ペニシリン、ミトラマイシンおよびアントラマイシン(AMC))があるが、これに限定されない。
IL−15機能/シグナル伝達に影響を受ける疾患の予防、管理および/または治療に有用であることが公知である、または使用されたもしくは現在使用されている任意の療法を、治療的薬剤と併用して使用することができる。IL−15機能/シグナル伝達に影響を受ける疾患もしくは障害、例えば、癌、感染症、リンパ球減少、免疫不全および外傷を予防、治療および/もしくは管理する、またはHIV感染対象のHIVを根絶するもしくは減少させるために使用されたまたは現在使用されている療法(例えば、予防的または治療的薬剤)に関する情報については、例えば、Gilman et al., Goodman and Gilman's: The Pharmacological Basis of Therapeutics, 10th ed., McGraw-Hill, New York, 2001;The Merck Manual of Diagnosis and Therapy, Berkow, M.D. et al. (eds.), 17th Ed., Merck Sharp & Dohme Research Laboratories, Rahway, NJ, 1999;Cecil Textbook of Medicine, 20th Ed., Bennett and Plum (eds.), W.B. Saunders, Philadelphia, 1996、およびPhysicians' Desk Reference (66th ed. 2012)を参照のこと。
5.9.1 抗癌剤
治療的薬剤と併用して使用することができる1つ以上の他の療法の非限定的な例には、免疫調節剤、例えばそれだけには限らないが化学療法剤および非化学療法免疫調節剤がある。化学療法剤の非限定的な例には、メトトレキサート、シクロスポリンA、レフルノミド、シスプラチン、イホスファミド、タキサン、例えばタキソールおよびパクリタキソール、トポイソメラーゼI阻害剤(例えば、CPT11、トポテカン、9AC、およびGG211)、ゲムシタビン、ビノレルビン、オキサリプラチン、5−フルオロウラシル(5−FU)、ロイコボリン、ビノレルビン、テモダール、サイトカラシンB、グラミシジンD、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テニポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、糖質コルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、およびピューロマイシンホモログ、ならびにシトキサンがある。非化学療法免疫調節剤の例には、抗T細胞受容体抗体(例えば、抗CD4抗体(例えばcM−T412(Boeringer)、IDEC−CE9.1(登録商標)(IDECおよびSKB)、mAB 4162W94、オルソクローンおよびOKTcdr4a(Janssen−Cilag))、抗CD3抗体(例えば、ヌヴィオン(Product Design Labs)またはOKT3(Johnson & Johnson))、抗CD20抗体(例えば、リツキサン(IDEC))、抗CD5抗体(例えば、抗CD5リシン連結免疫複合体)、抗CD7抗体(例えば、CHH−380(Novartis))、抗CD8抗体、抗CD40リガンドモノクローナル抗体(例えば、IDEC−131(IDEC))、抗CD52抗体(例えば、キャンパス1H(Ilex))、抗CD2抗体(例えば、MEDI−507(MedImmune、 Inc.)、国際公開第02/098370号パンフレットおよび第02/069904号パンフレット)、抗CD11a抗体(例えば、ザネリン(Genentech))および抗B7抗体(例えば、IDEC−114)(IDEC));抗サイトカイン受容体抗体(例えば、抗IFN受容体抗体、抗IL−2受容体抗体(例えば、ゼナパックス(Protein Design Labs))、抗IL−4受容体抗体、抗IL−6受容体抗体、抗IL−10受容体抗体、および抗IL−12受容体抗体)、抗サイトカイン抗体(例えば、抗IFN抗体、抗−TNF−α抗体、抗−IL−1β抗体、抗IL−6抗体、抗IL−8抗体(例えば、ABX−IL−8(Abgenix))、抗IL−12抗体および抗IL−23抗体);CTLA4−免疫グロブリン;LFA−3TIP(Biogen、国際公開第93/08656号パンフレットおよび米国特許第6,162,432号明細書);可溶性サイトカイン受容体(例えば、TNF−α受容体の細胞外ドメインまたはその断片、IL−1β受容体の細胞外ドメインまたはその断片、およびIL−6受容体の細胞外ドメインまたはその断片);サイトカインまたはその断片(例えば、インターロイキン(IL)−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−15、IL−23、TNF−α、TNF−β、インターフェロン(IFN)−α、IFN−β、IFN−γおよびGM−CSF);ならびに抗サイトカイン抗体(例えば、抗IL−2抗体、抗IL−4抗体、抗IL−6抗体、抗IL−10抗体、抗IL−12抗体、抗IL−15抗体、抗−TNF−α抗体および抗−IFN−γ抗体)、および腫瘍関連抗原に免疫特異的に結合する抗体(例えば、ハーセプチン(登録商標))があるが、これに限定されない。特定の実施形態において、免疫調節剤は、化学療法剤以外の免疫調節剤である。他の実施形態において、免疫調節剤は、サイトカインまたは造血性、例えばIL−1、IL−2、IL−4、IL−12、IL−15、TNF、IFN−α、IFN−β、IFN−γ、M−CSF、G−CSF、IL−3またはエリスロポイエチン以外の免疫調節剤である。さらに他の実施形態において、免疫調節剤は、化学療法剤およびサイトカインまたは血液生成因子以外の薬剤である。
治療的薬剤と併用して療法として使用することができる抗癌剤の非限定的な例には:アシビシン;アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アルボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ビスナフィドジメシラート;ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;クリスナトールメシラート;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシラート;ジアジクォン;ドセタキセル;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;エストラムスチン燐酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロキシウリジン;フルダラビンリン酸;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシ尿素;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イルモホシン;インターロイキンII(組換えインターロイキンIIまたはrIL2を含む)、インターフェロンアルファ−2a;インターフェロンアルファ−2b;インターフェロンアルファ−n1;インターフェロンアルファ−n3;インターフェロンベータ−Ia;インターフェロンガンマ−Ib;イプロプラチン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;マイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスペル;ミトタン;塩酸ミトキサントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;ピューロマイシン;塩酸ピューロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキセート;グルクロン酸トリメトレキセート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシナート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;塩酸ゾルビシンがあるが、これに限定されない。他の抗癌治療薬には:20−エピ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドクス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;脈管形成阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗背側化形態形成タンパク質1(anti dorsalizing morphogenetic protein-1);抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン剤;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシナート;アポトーシス遺伝子修飾因子;アポトーシス調節因子;アプリン酸;アラ−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータ−アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート(breflate);ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルフォスチンC;カンプトセシン誘導体;カナリア痘IL−2;カペシタビン;カルボキサミドアミノトリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリックス;クロリン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;cisポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタ−アントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ(dacliximab);デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド(dexifosfamide);デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクォン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;9−ジヒドロタキソール;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エクセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルビシン(fluorodaunorunicin hydrochloride);ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモド;免疫賦活薬ペプチド;インスリン様増殖因子I受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;イオベングアン;ヨードドキソルビシン;4−イポメアノール;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリンN−トリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病抑制因子;白血球アルファインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;直鎖ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性プラチナ化合物;リッソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;HMG CoA還元酵素阻害剤(例えばそれだけには限らないがロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、スタチン、シンバスタチンおよびアトルバスタチン);ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリライシン阻害剤;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストーン;ミルテフォシン;ミリモスチム;ミスマッチ二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;メトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリルリピドA+ミコバクテリウム細胞壁sk;モピダモール;多剤耐性遺伝子阻害剤;多発性腫瘍抑制因子1に基づく療法;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシドB;ミコバクテリウム細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ(nagrestip);ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン(napavin);ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素調節物質;窒素酸化物抗酸化剤;ニトルリン(nitrullyn);O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導物質;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似体;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリサルフェートナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤;プラチナ複合体;プラチナ化合物;プラチナトリアミン複合体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビスアクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインAに基づく免疫調節物質;プロテインキナーゼC阻害剤(単数);プロテインキナーゼC阻害剤(複数)、微細藻類;タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレンコンジュゲート;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシル
タンパク質転移酵素阻害剤;ras阻害剤;ras GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe186エチドロン酸;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチン;Sdi 1模倣体;セムスチン;老化由来阻害剤1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達調節物質;一本鎖抗原結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテイトナトリウム;酢酸フェニルナトリウム;ソルベロール(solverol);ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメライシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管作用性小腸ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ(suradista);スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロマイド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣体;チマルファシン;サイモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリン錫;チラパザミン;チタノセン二塩化物;トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキセート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来増殖抑制因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクター系、赤血球遺伝子治療;ベラレソール;ベラミン(veramine);ベルディン(verdins);ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン(vinxaltine);ビタキシン(登録商標);ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;およびジノスタチンスチマラマーがあるが、これに限定されない。さらなる抗癌薬は、5−フルオロウラシルおよびロイコボリンである。サリドマイドおよびトポイソメラーゼ阻害剤を利用する方法に使用する場合、これらの2つの薬剤は特に有用である。特定の実施形態において、抗癌剤は化学療法剤でない。
5.9.2 抗ウイルス剤
治療的薬剤と併用して使用することができる抗ウイルス剤には、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤および融合阻害剤があるが、これに限定されない。一実施形態において、抗ウイルス剤は、アマンタジン、リン酸オセルタミビル、リマンタジンおよびザナミビルからなる群から選択される。別の実施形態において、抗ウイルス剤は、デラビルジン、エファビレンツおよびネビラピンからなる群から選択される非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤である。別の実施形態において、抗ウイルス剤は、アバカビル、ジダノシン、エムトリシタビン、エムトリシタビン、ラミブジン、スタブジン、テノホビルDF、ザルシタビンおよびジドブジンからなる群から選択されるヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤である。別の実施形態において、抗ウイルス剤は、アンプレナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビルおよびサキナビルからなる群から選択されるプロテアーゼ阻害剤である。別の実施形態において、抗ウイルス剤は、融合阻害剤、例えばエンフュービルタイドである。
治療的薬剤と併用して使用する抗ウイルス剤のさらなる非限定的な例には:リファンビシン、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(例えば、AZT、ddI、ddC、3TC、d4T)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(例えば、デラビルジンエファビレンツ、ネビラピン)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル、インジナビル、リトナビルおよびサキナビル)、イドクスウリジン、シドホビル、アシクロビル、ガンシクロビル、ザナミビル、アマンタジンおよびパリビズマブがある。抗ウイルス剤の他の例には、それだけには限らないがアセマンナン;アシクロビル;アシクロビルナトリウム;アデフォビル;アロブジン;アルビルセプトスドトックス;塩酸アマンタジン(シンメトレル(商標));アラノチン;アリルドン;アテビルジンメシラート;アブリジン;シドホビル;シパムフィリン;塩酸シタラビン;デラビルジンメシラート;デスシクロビル;ジダノシン;ジソキサリル;エドクスジン;エンビラデン;エンビロキシム;ファムシクロビル;塩酸ファモチン;フィアシタビン;フィアルウリジン;ホサリラート;ホスカルネトナトリウム;ホスホネトナトリウム;ガンシクロビル;ガンシクロビルナトリウム;イドクスウリジン;ケトキサール;ラミブジン;ロブカビル;塩酸メモチン;メチサゾン;ネビラピン;リン酸オセルタミビル(タミフル(商標));ペンシクロビル;ピロダビル;リバビリン;塩酸リマンタジン(フルマジン(商標));サキナビルメシラート;塩酸ソマンタジン;ソリブジン;スタトロン;スタブジン;塩酸チロロン;トリフルリジン;塩酸バラシクロビル;ビダラビン;ビダラビンリン酸;ビダラビンリン酸ナトリウム;ビロキシム;ザルシタビン;ザナミビル(リレンザ(商標));ジドブジン;およびジンビロキシムがある。
5.9.3 抗菌剤
治療的薬剤と併用して使用することができる抗生物質を含めた抗菌剤には、アミノグリコシド抗生物質、グリコペプチド、アムフェニコール抗生物質、アンサマイシン抗生物質、セファロスポリン、セファマイシンオキサゾリジノン、ペニシリン、キノロン、ストレプトグラミン、テトラサイクリンおよびその類似体があるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、抗生物質を、治療的薬剤と併用して投与して、細菌感染症を予防、治療および/または管理する。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、ストレプトマイシン、ネオマイシン、エリスロマイシン、カルボマイシンおよびスピラマイシンを含むがそれだけには限らない他のタンパク合成阻害剤と併用して使用される。
一実施形態において、抗菌剤は、アンピシリン、アモキシシリン、シプロフロキサシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ペニシリンG、ストレプトマイシン、スルファニルアミドおよびバンコマイシンからなる群から選択される。別の実施形態において、抗菌剤は、アジスロマイシン、セフォニシド、セフォテタン、セファロチン、セファマイシン、クロルテトラサイクリン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、シクロセリン、ダルフォプリスチン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、リネゾリド、ムピロシン、オキシテトラサイクリン、キヌプリスチン、リファンピン、スペクチノマイシンおよびトリメトプリムからなる群から選択される。
治療的薬剤と併用して使用する抗菌剤のさらなる非限定的な例には:アミノグリコシド抗生物質(例えば、アプラマイシン、アルベカシン、バンベルマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ネオマイシン、ネオマイシン、ウンデシレン酸、ネチルミシン、パロモマイシン、リボスタマイシン、シソミシン、およびスペクチノマイシン)、アムフェニコール抗生物質(例えば、アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、およびチアンフェニコール)、アンサマイシン抗生物質(例えば、リファミド、およびリファンピン)、カルバセフェム(例えば、ロラカルベフ)、カルバペネム(例えば、ビアペネム、およびイミペネム)、セファロスポリン(例えば、セファクロール、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セファゼドン、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピラミド、およびセフピロム)、セファマイシン(例えば、セフブペラゾン、セフメタゾール、およびセフミノクス)、葉酸類似体(例えば、トリメトプリム)、グリコペプチド(例えば、バンコマイシン)、リンコサミド(例えば、クリンダマイシン、およびリンコマイシン)、マクロライド(例えば、アジスロマイシン、カルボマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、およびエリスロマイシンアシストラート)、モノバクタム(例えば、アズトレオナム、カルモナムおよびチゲモナム)、ニトロフラン(例えば、フラルタドンおよび塩化フラゾリウム)、オキサセフェム(例えば、フロモキセフおよびモキサラクタム)、オキサゾリジノン(例えば、リネゾリド)、ペニシリン(例えば、アムジノシリン、アムジノシリンピボキシル、アモキシシリン、バカンピシリン、ベンジルペニシリン酸、ベンジルペニシリンナトリウム、エピシリン、フェンベニシリン、フロキサシリン、ペナムクシリン(penamccillin)、ペネタマートヨウ化水素酸塩、ペニシリンoベネタミン、ペニシリン0、ペニシリンV、ベンザチンペニシリンV、ヒドラバミンペニシリンV、ペニメピサイクリンおよびフェネチシリンカリウム)、キノロンおよびその類似体(例えば、シノキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、フルメキン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、およびモキシフロキサシン)、ストレプトグラミン(例えば、キヌプリスチン、およびダルフォプリスチン)、スルホンアミド(例えば、アセチルスルファメトキシピラジン、ベンジルスルファミド、プリルスルファミド、フタリルスルファセタミド、スルファクリソイジン、およびスルファシチン)、スルホン(例えば、ジアチモスルホン、グルコスルホンナトリウム、およびソラスルホン)ならびにテトラサイクリン(例えば、アピサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、およびデメクロサイクリン)がある。さらなる例には、シクロセリン、ムピロシン、ツベリンアンホマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン、コリスチン、エンデュラシジン、エンビオマイシンおよび2,4ジアミノピリミジン(例えば、ブロジモプリム)がある。
5.10 生物活性
5.10.1 治療的薬剤の機能を試験するためのアッセイ
IL−15/IL−15Rα複合体の活性を変調させる薬剤を同定する方法が本明細書に提供される。治療的薬剤の活性は、IL−15感受性細胞系、例えば、CTLL−2細胞、マウス細胞毒性Tリンパ腫細胞系(ATCCアクセッション番号TIB−214)またはTF1−β細胞でアッセイすることができる。例えば、国際公開第05/085282号パンフレットを参照のこと。特定の実施形態において、治療的薬剤の活性は、下の、実施例4に記述されるアッセイを利用して評価することができる。
治療的薬剤の活性を評価するために、1つ以上の治療的薬剤の存在下または非存在下で培養したCTLL−2またはTF1−β細胞の増殖は、当業者に周知の3Hチミジン取り込みアッセイによって評価することができ、国際公開第05/085282号パンフレットに記述されている。
一態様において、治療的薬剤は、例えば、抗体応答(体液応答)または細胞性免疫応答、例えば、サイトカイン分泌(例えば、インターフェロンガンマ)、ヘルパー活性または細胞性細胞毒性であり得る免疫応答を増加させる。一実施形態において、免疫応答の増加は、サイトカイン分泌、抗体産生、エフェクター機能、T細胞増殖、および/またはNK細胞増殖を増加させる。そのような活性を測定する様々なアッセイは当業者に周知であり、そのようなアッセイの典型的な説明を下に提供する。
例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)が、当業者に周知であり、例えば、Section 2.1 of Current Protocols in Immunology, Coligan et al. (eds.), John Wiley and Sons, Inc. 1997に記述されている。ELISAを使用して、例えば、IL−15またはIL−15Rαポリペプチドの量または濃度をアッセイすることができる。
別の方法において、「テトラマー染色」アッセイ(Altman et al., 1996, Science 274: 94-96)を使用して、抗原特異的T細胞を同定し、治療的薬剤が抗原特異的T細胞応答をどのように変調させるか(例えば、強化するまたは抑制する)を評価することができる。例えば、特定のペプチド抗原、例えば腫瘍特異抗原を含有するMHC分子を多量体結合させて、可溶性ペプチド四量体を作り、例えば、ストレプトアビジンに結合させることによって標識する。MHC−ペプチド抗原複合体は、免疫原性組成物を単独でまたは治療的薬剤と併用して投与した対象から得られるT細胞の集団と次いで混合される。ビオチンを次いで使用して、目的の腫瘍特異抗原を発現しているT細胞を染色する。
さらに、リンパ球混合標的培養アッセイを使用して、T細胞の細胞毒性を、例えば、Palladino et al., 1987, Cancer Res. 47:5074-5079に記述される51Cr−放出アッセイで試験することができる。簡潔には、リンパ球混合培養を標的細胞懸濁液に添加して、異なるエフェクター:標的(E:T)比(通常1:1〜40:1)を得る。1mLにつき500μCiの51Crを含有する培地中で1x106個の標的細胞を37℃で1時間インキュベートすることによって標的細胞を予め標識する。標識後に、細胞を3回洗浄する。各アッセイ点(E:T比)を、3つ組で実行し、適当な対照を組み込んで自発的な51Cr放出(アッセイにリンパ球を添加しない)および100%放出(界面活性剤で溶解した細胞)を測定する。細胞混合物を4時間インキュベートした後、細胞を200gで5分間遠心することによってペレット化する。上清中に放出された51Crの量を、ガンマカウンターで測定する。パーセント細胞毒性は、界面活性剤で放出された総cpmから自発的に放出されたcpmを引算したもので割算した自発的に放出されたcpmを、試験サンプルのcpmから引算したcpmとして測定される。
別の実施形態において、ELISPOTアッセイを使用して、対象に治療的薬剤を有効量投与した後のT細胞によるサイトカイン放出をin vitroで測定することができる。サイトカイン放出は、特定のサイトカイン、例えば、インターロイキン−2、腫瘍壊死因子γまたはインターフェロン−γに特異的な抗体によって検出される(例えば、Scheibenbogen et al., 1997, Int. J. Cancer 71:932-936を参照のこと)。アッセイは、T細胞によって分泌されるサイトカインを捕捉する、目的のサイトカインに特異的な抗体でプレコートしたマイクロタイタープレート内で実施される。T細胞を、コーティングしたウェル内で24〜48時間インキュベーションした後、T細胞を除去し、サイトカイン上の異なるエピトープを認識する第2の標識抗体と置き換える。大規模に洗浄して結合していない抗体を除去した後に、着色した反応生成物を生じる酵素基質をプレートに添加する。サイトカイン産生細胞の数を、顕微鏡下で計数する。この方法には、短いアッセイ時間および多数の細胞傷害性T細胞を必要としない感度という長所がある。
いくつかの態様において、当業者に公知の任意のアッセイで決定される通り、治療的薬剤によって誘導または強化される免疫応答は、陰性対照によって引き起こされる免疫応答と比較して、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、または12倍強化されるまたは増加する。特定の実施形態において、当業者に公知の任意の方法によってアッセイされる通り、治療的薬剤に誘導される免疫応答は、陰性対照によって誘導される免疫応答と比較して、少なくとも0.5〜2倍、少なくとも2〜5倍、少なくとも5〜10倍、少なくとも10〜50倍、少なくとも50〜100倍、少なくとも100〜200倍、少なくとも200〜300倍、少なくとも300〜400倍または少なくとも400〜500倍強化される。特定の実施形態において、免疫応答を評価するために使用されるアッセイは、抗体産生、サイトカイン産生、または細胞性細胞毒性のレベルを測定し、そのようなアッセイは当業者に周知である。いくつかの実施形態において、免疫応答を測定するために使用されるアッセイは、抗体またはサイトカインレベルを決定する酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、サイトカイン放出を決定するELISPOTアッセイ、または細胞性細胞毒性を決定する51Cr放出アッセイである。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、対象の血清中の抗体価によって測定される対象における免疫応答を誘導または強化し、抗体価は、陰性対照を投与した対象の血清中の抗体価と比較して、少なくとも0.2〜5倍、5〜20倍、10〜30倍、20〜50倍、50〜200倍、100〜500、200〜1000倍または500〜2000倍高い。特定の実施形態において、当技術分野に周知の方法で決定される通り、治療的薬剤を投与した対象における抗原に対する平均血清抗体価は、陰性対照を投与した対象の平均血清抗体価と比較して、少なくとも0.5〜2倍、少なくとも2〜5倍、少なくとも5〜10倍、少なくとも10〜50倍、少なくとも50〜100倍、少なくとも100〜200倍、少なくとも200〜300倍、少なくとも300〜400倍または少なくとも400〜500倍増加する。
別の特定の実施形態において、治療的薬剤を投与して、陰性対照サンプルにおけるサイトカイン産生または分泌レベルと比較して、サイトカイン、例えば、インターフェロン−γの産生または分泌レベルを誘導または強化する(0.5〜500倍高くなり得る)方法が、本明細書に提供される。特定の実施形態において、治療的薬剤は、サイトカイン放出の増加によって測定される免疫応答を誘導または強化し、サイトカイン濃度は、陰性対照のサイトカイン濃度と比較して、少なくとも0.2〜5倍、5〜20倍、10〜30倍、20〜50倍、50〜200倍、100〜500、200〜1000倍、または500〜2000倍高い。特定の実施形態において、当技術分野に周知の方法で決定される通り、治療的薬剤を投与した対象から得られるサンプルの平均血清サイトカイン濃度は、陰性対照を投与した対象から得られるサンプルの平均血清サイトカイン濃度と比較して、少なくとも0.5〜2倍、少なくとも2〜5倍、少なくとも5〜10倍、少なくとも10〜50倍、少なくとも50〜100倍、少なくとも100〜200倍、少なくとも200〜300倍、少なくとも300〜400倍または少なくとも400〜500倍増加する。いくつかの実施形態において、陰性対照は、治療的薬剤の投与前の対象由来サンプルであることができる。
特定の実施形態において、治療的薬剤は、陰性対照におけるNK細胞増殖と比較して、対象におけるNK細胞増殖を少なくとも0.2〜5倍、5〜20倍、10〜30倍、20〜50倍、50〜200倍、100〜500、200〜1000倍、または500〜2000倍高く誘導または強化する。特定の実施形態において、当技術分野に周知の方法、例えば、フローサイトメトリー、CSFE染色、3Hチミジン取り込みで決定される通り、治療的薬剤は、陰性対照におけるT細胞増殖と比較して、対象におけるT細胞増殖を少なくとも0.2〜5倍、5〜20倍、10〜30倍、20〜50倍、50〜200倍、100〜500、200〜1000倍、または500〜2000倍高く誘導または強化する。
治療的薬剤の有効量によって誘導される抗体(液性)または細胞性免疫応答の増加は、当技術分野において周知の様々な方法を使用して評価することができる。
5.10.2 動物モデル
治療的薬剤は、ヒトでの使用の前に所望の治療的または予防的活性についてin vivoで好ましくはアッセイされる。例えば、一実施形態において、治療的薬剤は、動物における疾患または障害の発症と同時に動物に投与され得る。別の実施形態において、治療的薬剤は、動物における疾患または障害の発症前に動物に投与され得る。別の実施形態において、治療的薬剤は、動物における疾患または障害の発症後に動物に投与され得る。特定の実施形態において、治療的薬剤は、動物に2回以上投与される。別の特定の実施形態において、治療的薬剤は、別の療法と併用して投与される。
治療的薬剤は、ラット、マウス、鶏、ウシ、サル、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ウサギ、モルモットなどを含むがそれだけには限らない動物モデル系において試験できる。特定の実施形態において、治療的薬剤は、マウスモデル系において試験される。そのようなモデル系は、広く使用されており、当業者に周知である。
治療的薬剤の抗癌活性は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Relevance of Tumor Models for Anticancer Drug Development (1999, eds. Fiebig and Burger);Contributions to Oncology (1999, Karger);The Nude Mouse in Oncology Research (1991, eds. Boven and Winograd);およびAnticancer Drug Development Guide (1997 ed. Teicher)に記載される当業者に周知の癌研究用の様々な実験動物モデルを使用することによって決定することができる。
癌用の動物モデルを使用して、治療的薬剤またはその組成物の効力を評価することができる。肺癌用の動物モデルの非限定的な例には、Zhang & Roth(1994, in-vivo 8(5):755-69)によって記述される肺癌動物モデルおよびp53機能を破壊したトランスジェニックマウスモデル(例えば、Morris et al., 1998, J La State Med Soc 150(4):179-85を参照のこと)があるが、これに限定されない。乳癌用の動物モデルの例には、サイクリンD1を過剰発現するトランスジェニックマウス(例えば、Hosokawa et al., 2001, Transgenic Res 10(5):471-8を参照のこと)があるが、これに限定されない。大腸癌用の動物モデルの例には、TCR−βおよびp53二重ノックアウトマウス(例えば、Kado et al., 2001, Cancer Res 61(6):2395-8を参照のこと)があるが、これに限定されない。膵臓癌用の動物モデルの例には、Panc02マウス膵臓腺癌の転移性モデル(例えば、Wang et al., 2001, Int J Pancreatol 29(1):37-46を参照のこと)および皮下に膵腫瘍を生成させたnu−nuマウス(例えば、Ghaneh et al., 2001, Gene Ther 8(3):199-208を参照のこと)があるが、これに限定されない。非ホジキンリンパ腫用の動物モデルの例には、重症複合型免疫不全症(「SCID」)マウス(例えば、Bryant et al., 2000, Lab Invest 80(4):553-73を参照のこと)およびIgHmu−HOX11トランスジェニックマウス(例えば、Hough et al., 1998, Proc Natl Acad Sci USA 95(23):13853-8を参照のこと)があるが、これに限定されない。食道癌用の動物モデルの例には、ヒトパピローマウイルス16E7型癌遺伝子についてトランスジェニックのマウス(例えば、Herber et al., 1996, J Virol 70(3):1873-81を参照のこと)があるが、これに限定されない。結腸直腸癌用の動物モデルの例には、Apcマウスモデル(例えば、Fodde & Smits, 2001, Trends Mol Med 7(8):369-73およびKuraguchi et al., 2000, Oncogene 19(50):5755-63を参照のこと)があるが、これに限定されない。
感染症の動物モデルの場合、陰性対照に対する治療的薬剤の有効性は、ウイルスに感染した動物において評価することができる。当業者に周知の、本明細書に記述される方法により、これらの動物から得られるサンプル(例えば、血清、尿、痰、精液、唾液、血漿、または組織サンプル)を、免疫機能の強化、例えば、サイトカイン放出の強化、抗体産生の強化、T細胞増殖、NK細胞増殖について試験することができる。例えば、ウイルス複製の改変(例えば、プラーク形成によって決定する)またはウイルスタンパク質の産生(例えば、ウェスタンブロット、ELISA、またはフローサイトメトリー分析によって決定する)またはウイルス核酸の産生(例えば、RT−PCR、ノーザンブロット分析またはサザンブロットによって決定する)を測定する当業者に周知方法によって、これらの動物から得られるサンプル(例えば、血清、尿、痰、精液、唾液、血漿、または組織サンプル)を、ウイルス複製の減少について試験することもできる。組織サンプル中のウイルスの定量の場合、組織サンプルをリン酸緩衝食塩水(PBS)の中で均質化し、清浄にしたホモジェネートの希釈液を細胞(例えば、Vero、CEFまたはMDCK細胞)の単層に37℃で1時間吸着させる。他のアッセイにおいて、組織病理学的評価、好ましくは、ウイルスが感染のために標的することが公知の器官の評価が、感染後に実行される。ウイルス免疫組織化学は、ウイルス特異的なモノクローナル抗体を使用して実行することができる。下に記述される非限定的な典型的な動物モデルを、他のウイルス系に適合させることができる。
当業者に周知の感染症用の様々な動物モデルを利用して、感染症の予防、治療および/または管理における治療的薬剤の効力を評価することができ、例えば:単純疱疹ウイルス(HSV)のマウスモデルが、Crute et al., Nature Medicine, 2002, 8:386-391およびBolger et al., Antiviral Res., 1997, 35:157-165に記述され;HSVのモルモットモデルについては、Chen et al., Virol. J, 2004 Nov 23, 1:11に記述され;マウスサイトメガロウイルス(MCMV)およびヒトサイトメガロウイルス(HCMV)の動物モデルが、Kern et al., Antimicrob. Agents Chemother., 2004, 48:4745-4753に記述され;CMVのモルモットモデルが、Bourne et al., Antiviral Res., 2000, 47:103-109、Bravo et al., Antiviral Res., 2003, 60:41-49およびBravo et al, J. Infectious Diseases, 2006, 193:591-597に記述され;インフルエンザウイルスの動物モデルが、Sidwell et al., Antiviral Res., 2000, 48:1-16;およびMcCauley et al., Antiviral Res., 1995, 27:179-186に記述され;B型肝炎ウイルス(HBV)のマウスモデルが、Cavanaugh et al., J. Virol., 1997, 71:3236-3243およびGuidotti et al., J. Virol., 1995, 69:6158-6169に記述され;C型肝炎ウイルス(HCV)のマウスモデルが、Zhu et al., Antimicrobial Agents and Chemother., 2006, 50:3260-3268、Bright et al., Nature, 2005, 436:973-978、Hsu et al., Nat. Biotechnol., 2003, 21:519-525、Ilan et al., J. Infect. Dis. 2002, 185:153-161、Kneteman et al., Hepatology, 2006, 43:1346-1353、Mercer et al., Nat. Med., 2001, 7:927-933、およびWu et al., Gastroenterology, 2005, 128:1416-1423に記述され;HIVの動物モデルが、Ayash-Rashkovsky et al., FASEB J., 2005, 19:1149-1151、Mosier et al., Semin. Immunol., 1996, 8:255-262、Mosier et al., Hosp. Pract. (Off Ed)., 1996, 31:41-48, 53-55, 59-60、Bonyhadi et al., Mol. Med. Today, 1997, 3:246-253、Jolicoeur et al., Leukemia, 1999, 13:S78-S80、Browning et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1997, 94:14637-14641、およびSawada et al., J. Exp. Med., 1998, 187:1439-1449、およびSchito et al., Curr. HIV Res., 2006, 4:379-386に記述されている。
ウイルス感染症用の他の動物モデルを使用して、治療的薬剤またはその組成物の効力を評価することもでき、例えばウイルス感染症、例えばEBV関連疾患、ガンマヘルペスウイルス、感染性単球増加症、サル免疫不全ウイルス(「SIV」)、ボルナ病ウイルス感染、肝炎、水痘ウイルス感染、ウイルス間質性肺炎、エプスタインバーウイルス病原性、ネコ免疫不全ウイルス(「FIV」)、HTLV 1型感染、ヒトロータウイルス、および性器ヘルペス用の動物モデルが開発されている(例えば、Hayashi et al., 2002, Histol Histopathol 17(4):1293-310;Arico et al., 2002, J Interferon Cytokine Res 22(11):1081-8;Flano et al., 2002, Immunol Res 25(3):201-17;Sauermann, 2001, Curr Mol Med 1(4):515-22;Pletnikov et al., 2002, Front Biosci 7:d593-607;Engler et al., 2001, Mol Immunol 38(6):457-65;White et al., 2001, Brain Pathol 11(4):475-9;Davis & Matalon, 2001, News Physiol Sci 16:185-90;Wang, 2001, Curr Top Microbiol Immunol. 258:201-19;Phillips et al., 2000, J Psychopharmacol. 14(3):244-50;Kazanji, 2000, AIDS Res Hum Retroviruses. 16(16):1741-6;Saif et al., 1996, Arch Virol Suppl. 12:153-61;およびHsiung et al., 1984, Rev Infect Dis. 6(1):33-50を参照のこと)。
ウイルス呼吸器感染症用の他の動物モデルには、PIV(例えば、Shephard et al., 2003 Res Vet Sci 74(2): 187-190;Ottolini et al., 2002 J Infect Dis 186(12): 1713-1717を参照のこと)、およびRSV(例えば、Culley et al., 2002 J Exp Med 196(10): 1381-1386;およびCurtis et al., 2002 Exp Biol Med 227(9): 799-802を参照のこと)があるが、これに限定されない。
治療的薬剤、その組成物、または治療的薬剤を含む併用療法を、ウイルス感染の時間的経過を低下させる能力について試験することができる。
細菌感染症用の動物モデルを使用して、治療的薬剤またはその組成物の効力を評価することもできる。細菌感染症、例えば、H.ピロリ(H. pylori)感染、生殖マイコプラズマ病、原発性硬化性胆管炎、コレラ、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)による慢性的肺感染症、レジオネラ菌病、胃十二指腸潰瘍疾患、細菌性髄膜炎、胃ヘリコバクター感染症、肺炎球菌性中耳炎、実験的アレルギー性神経炎、ハンセン病の神経障害、マイコバクテリア感染症、心内膜炎、アエロモナス関連腸炎、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)感染症、梅毒、連鎖球菌性心内膜炎、急性血行性骨髄炎、ヒトツツガムシ病、毒素性ショック症候群、嫌気性感染症、大腸菌(Escherichia coli)感染症および肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)感染症用の動物モデルが開発されている(例えば、Sugiyama et al., 2002, J Gastroenterol. 37 Suppl 13:6-9;Brown et al., 2001, Am J Reprod Immunol. 46(3):232-41;Vierling, 2001, Best Pract Res Clin Gastroenterol. 15(4):591-610;Klose, 2000, Trends Microbiol. 8(4):189-91;Stotland et al., 2000, Pediatr Pulmonol. 30(5):413-24;Brieland et al., 2000, Immunopharmacology 48(3):249-52;Lee, 2000, Baillieres Best Pract Res Clin Gastroenterol. 14(1):75-96;Koedel & Pfister, 1999, Infect Dis Clin North Am. 13(3):549-77;Nedrud, 1999, FEMS Immunol Med Microbiol. 24(2):243-50;Prellner et al., 1999, Microb Drug Resist. 5(1):73-82;Vriesendorp, 1997, J Infect Dis. 176 Suppl 2:S164-8;Shetty & Antia, 1996, Indian J Lepr. 68(1):95-104;Balasubramanian et al., 1994, Immunobiology 191(4-5):395-401;Carbon et al., 1994, Int J Biomed Comput. 36(1-2):59-67;Haberberger et al., 1991, Experientia. 47(5):426-9;Onderdonk et al., 1990, Rev Infect Dis. 12 Suppl 2:S169-77;Wicher & Wicher, 1989, Crit Rev Microbiol. 16(3):181-234;Scheld, 1987, J Antimicrob Chemother. 20 Suppl A:71-85;Emslie & Nade, 1986, Rev Infect Dis. 8(6):841-9;Ridgway et al., 1986, Lab Anim Sci. 36(5):481-5;Quimby & Nguyen, 1985, Crit Rev Microbiol. 12(1):1-44;Onderdonk et al., 1979, Rev Infect Dis. 1(2):291-301;Smith, 1976, Ciba Found Symp. (42):45-72およびTaylor-Robinson, 1976, Infection. 4(1 Suppl):4-8を参照のこと)。
治療的薬剤もしくはその組成物、または治療的薬剤を含む併用療法を、当技術分野に周知の方法を使用して陰性対照と比較して、細菌感染症、例えば、細菌性呼吸器感染症の時間的経過を少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも95%または少なくとも99%低下させる能力について試験することができる。
真菌感染症の予防、治療および/または管理に対する治療的薬剤またはその組成物の効力は、そのような感染症に対する動物モデルにおいて評価することができる。真菌感染症、例えば、カンジダ菌感染症、接合菌症、カンジダ性乳腺炎、潜在的トリコスポロン血症による進行性播種性トリコスポロン症、播種性カンジダ症、肺パラコクシジオイデス症、肺アスペルギルス症、ニューモシスチスカリニ(Pneumocystis carinii)肺炎、クリプトコッカス髄膜炎、コクシジオイデス性髄膜脳炎および脳脊髄血管炎、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)感染症、フザリウム性角膜炎、副鼻腔真菌症、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)心内膜炎、脛骨オリエ病、カンジダグラブラータ(Candida glabrata)膣炎、口咽頭カンジダ症、X連鎖慢性肉芽腫症、足部白癬、皮膚カンジダ症、糸状菌性胎盤炎、播種性トリコスポロン症、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、糸状菌性角膜炎、クリプトコッカスネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)感染症、真菌性腹膜炎、カーブラリアゲニクラータ(Curvularia geniculata)感染症、ブドウ球菌性眼内炎、スポロトリクム症、および皮膚糸状菌症用の動物モデルが開発されている(例えば、Arendrup et al., 2002, Infection 30(5):286-91;Kamei, 2001, Mycopathologia 152(1):5-13;Guhad et al., 2000, FEMS Microbiol Lett.192(1):27-31;Yamagata et al., 2000, J Clin Microbiol. 38(9):32606;Andrutis et al., 2000, J Clin Microbiol. 38(6):2317-23;Cock et al., 2000, Rev Inst Med Trop Sao Paulo 42(2):59-66;Shibuya et al., 1999, Microb Pathog. 27(3):123-31;Beers et al., 1999, J Lab Clin Med. 133(5):423-33;Najvar et al., 1999, Antimicrob Agents Chemother.43(2):413-4;Williams et al., 1988, J Infect Dis. 178(4):1217-21;Yoshida, 1988, Kansenshogaku Zasshi. 1998 Jun;72(6):621-30;Alexandrakis et al., 1998, Br J Ophthalmol. 82(3):306-11;Chakrabarti et al., 1997, J Med Vet Mycol. 35(4):295-7;Martin et al., 1997, Antimicrob Agents Chemother. 41(1):13-6;Chu et al., 1996, Avian Dis. 40(3):715-9;Fidel et al., 1996, J Infect Dis. 173(2):425-31;Cole et al., 1995, FEMS Microbiol Lett. 15;126(2):177-80;Pollock et al., 1995, Nat Genet. 9(2):202-9;Uchida et al., 1994, Jpn J Antibiot. 47(10):1407-12;Maebashi et al., 1994, J Med Vet Mycol. 32(5):349-59;Jensen & Schonheyder, 1993, J Exp Anim Sci. 35(4):155-60;Gokaslan & Anaissie, 1992, Infect Immun. 60(8):3339-44;Kurup et al., 1992, J Immunol. 148(12):3783-8;Singh et al., 1990, Mycopathologia. 112(3):127-37;Salkowski & Balish, 1990, Infect Immun. 58(10):3300-6;Ahmad et al., 1986, Am J Kidney Dis. 7(2):153-6;Alture-Werber E, Edberg SC, 1985, Mycopathologia. 89(2):69-73;Kane et al., 1981, Antimicrob Agents Chemother. 20(5):595-9;Barbee et al., 1977, Am J Pathol. 86(1):281-4;およびMaestrone et al., 1973, Am J Vet Res. 34(6):833-6を参照のこと)。真菌性呼吸器感染症、例えば、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、侵襲性肺アスペルギルス症、ニューモシスチスカリニ(Pneumocystis carinii)、肺クリプトコッカス症、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、カニングハメラベルトレチアエ(Cunninghamella bertholletiae)用の動物モデルが開発されている(例えば、Aratani et al., 2002 Med Mycol 40(6):557-563;Bozza et al., 2002 Microbes Infect 4(13): 1281-1290;Kurup et al., 2002 Int Arch Allergy Immunol 129(2):129-137;Hori et al., 2002 Eur J Immuno 32(5): 1282-1291;Rivera et al., 2002 J Immuno 168(7): 3419-3427;Vassallo et al., 2001, Am J Respir Cell Mol Biol 25(2): 203-211;Wilder et al., 2002 Am J Respir Cell Mol Biol 26(3): 304-314;Yonezawa et al., 2000 J Infect Chemother 6(3): 155-161;Cacciapuoti et al., 2000 Antimicrob Agents Chemother 44(8): 2017-2022;およびHonda et al., 1998 Mycopathologia 144(3):141-146を参照のこと)。
治療的薬剤またはその組成物を、真菌性呼吸器感染症の時間的経過を少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも95%または少なくとも99%低下させる能力について試験することができる。当業者に公知の技術を使用してin vivoでの治療的薬剤またはその組成物の機能を分析することができる。
[実施例]
6.1 異なる用量でのIL−15/sIL−15Rαによるアカゲザルの皮下注射後の毒性、IL−15の血漿レベルおよび免疫学的指標を評価する研究
本実施例は、皮下注射後のヒトIL−15/可溶性IL−15Rαの毒性、免疫原性および免疫系ホメオスタシスに対する効果を評価するために実行した用量増加研究について記述する。IL−15/可溶性IL−15Rα、非共有結合的に連結されているが安定しているIL−15とIL−15Rαの可溶型とのヘテロ二量体を、以下の通りに作製した。ヒトHEK293T細胞を、IL−15Rαのための核酸発現構築物(例えば、配列番号25)と組み合わせてIL−15のための核酸発現構築物(例えば、配列番号23)でトランスフェクトした。IL−15(例えば、シグナルペプチドのない配列番号24または配列番号1)およびIL−15Rα(例えば、配列番号33)で構成されるIL−15/可溶性IL−15Rα複合体を精製した。この実施例において、IL−15/可溶性IL−15Rα複合体(それ以外に、ヘテロ二量体IL−15またはIL−15ヘテロ二量体と称される)は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成された。表1に概説する通り、群1は、0、2、4、7、9および11日目に1μg/kgの用量でIL−15/可溶性IL−15Rαのs.c.注射を6回受けた2匹のアカゲザルを含んだ。群2は、0、2、4、7、9および11日目に20μg/kgの用量でIL−15/sIL−15Rαのs.c.注射を6回受けた2匹のアカゲザルを含んだ。群3は、0、2、4、7、9および11日目に50μg/Kgの用量でIL−15/可溶性IL−15Rαのs.c.注射を6回受けた2匹のアカゲザルを含んだ。
6匹のマカクに鎮静剤を与え、0.5mL食塩水(PBS)中のIL−15/sIL−15Rα(2動物/用量)をs.c.で与えた。血圧および体温を経時的に追跡した。以下を除いて、血圧および動物の体温に変化は観察されなかった:50μg/kgを受けた1匹の動物(P995)は、3回目の注射後に体温が上昇し、その体温は、治療6時間後に105°Fに達し、24時間後にもなお104°Fに上昇した。全ての動物は注射1時間後に麻酔から覚め、正常に回復した。
1回目および最後のs.c.注射の0、6、8、12および24時間後ならびに2、3および4回目のs.c.注射の0および6時間後に血液を採取した。マカク血漿中のヒトIL−15の濃度を、製造業者の勧めに従って比色イムノアッセイ(Quantikine human IL−15、R&D Systems)を使用して評価した。結果を、表2および図4に示す。図4は、増加用量でIL−15ヘテロ二量体を注射した6匹のマカクにおける血漿IL−15レベルを示す。
IL−15ヘテロ二量体投与の前、その間および後に全ての動物の血球数およびリンパ球サブセットを監視し、評価した。IL−15ヘテロ二量体投与の前、その間および後にマカクからPBMCのサンプルを取り、CD3、CD4、CD8およびCD16に結合する抗体で染色し、フローサイトメトリーによって調べた。結果を、図5に示す。IL−15ヘテロ二量体の全ての用量が、治療開始後7〜14日目にピークに達したNK細胞の絶対数に4〜8倍の増加をもたらした。これらの結果は、NK細胞が、低レベルのIL−15に応答し、1μg/kgの用量でも著しい増大を誘導するのに十分であることを示唆する。末梢血中のCD8+T細胞の絶対数も増加したが、用量依存的な様式ではなかった。10ng/mL超のピーク血漿レベルで得られたIL−15の最も高い用量は、CD8T細胞の絶対数において10倍の増加を示した。図5は、1μg/kg、20μg/kg、および50μg/kgの増加用量でIL−15ヘテロ二量体を注射した6匹のマカクにおける末梢血中のNK細胞およびCD8T細胞の、基準値に対する倍数増加を示す。
1回目の注射の14日後(最後の注射3日後)に動物を屠殺し、免疫表現型的分析を異なる組織で実行した。結果を、図6に示す。図6は、IL−15ヘテロ二量体のs.c.投与に対する異なる組織におけるリンパ球の用量依存的増殖を示す。IL−15ヘテロ二量体治療は、リンパ節、末梢血、肝臓および脾臓においてCD8、NKおよびガンマデルタTCR T細胞の大きな増大をもたらした。分析した全ての組織において、全てのリンパ球サブセットが、用量依存的な様式でIL−15に応答した(図6)。
マカクへの1、5、20および50μg/kgの用量のヘテロ二量体IL−15のs.c.投与は、ヘテロ二量体IL−15がマカクにおいて良好な寛容性を示し、重大な副作用が全く観察されなかったことを示した。50μg/kgの用量のIL−15ヘテロ二量体を受けた2匹のマカクのうち1匹は、剖検でリンパ節腫大(腋窩および腸間膜)を示した。
6.2 用量増加研究
本実施例は、個々のマカクにおけるヒトIL−15/可溶性IL−15Rα複合体の用量の増加の効果を評価するための用量増加研究について記述する。本研究において使用するIL−15/可溶性IL−15Rα複合体は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成される。複合体は、上の実施例1に記載の通り作製される。アカゲザルに、一本鎖IL−15の質量基づいて決定して2μg/kg、4μg/kg、8μg/kg、16μg/kg、32μg/kg、64μg/kgのIL−15の用量でIL−15/可溶性IL−15Rα複合体の皮下注射をそれぞれ投与し、各用量は、2週間にわたり、週3回(例えば、月曜日、水曜日、金曜日、月曜日、水曜日および金曜日)、1度投与される。
マカクの血圧および体温を経時的に監視する。血液を、1回目および最後の皮下注射の前後(例えば、最後の注射の0、6、8、12および24時間後)ならびに他の注射の前後(例えば、注射の0および6時間後)に採取する。マカク血漿中のヒトIL−15の濃度を、製造業者の勧めに従って比色イムノアッセイ(Quantikine human IL−15、R&D Systems)を使用して評価する。
6.3 SHIV血漿ウイルス量
hetIL−15(IL−15/IL−15Rα)(一本鎖IL−15等価物として算出して用量当たり5μg/kg、週3回、MWF MWF)のそれぞれ6回のSC注射で2周期の投与を、8匹のマカクに実行した。本研究において使用するhetIL−15は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成される。hetIL−15を、上の実施例1に記載の通り作製した。治療後に血圧または体温に全く変化はなかったが、Tリンパ球およびNK細胞は、増殖の強化および数の増加を示した。SHIV感染動物の使用により、ウイルス量に対するhetIL−15治療の効果の評価が可能になった。ウイルス量の変化が全く検出されなかったことは、IL−15治療がHIV感染症の文脈で安全であることを示唆する。
動物は、SHIVに対するワクチン接種を事前に受け、その後SHIVで抗原投与して、感染させた。大部分の動物について、hetIL−15注射時に動物は健康であり、その免疫系は正常であり、血漿中のウイルス量は検出不可能であった。hetIL−15治療の結果としてウイルス量の変化は全く観察されなかった。治療前および治療中のウイルス量レベルを表3に報告する。
6.4 バイオアッセイにおいてNK92細胞を使用するIL−15活性の測定
本実施例は、NK92細胞系を使用する細胞増殖アッセイにおけるIL−15生物活性を試験するための研究について記述する。NK92細胞は、悪性非ホジキンリンパ腫由来のヒトリンパ芽球であり、その細胞は、増殖にサイトカインシグナルを必要とし、IL−2またはIL−15で補充した培地中で維持することができる。
NK92細胞系を、Hoffmann−La Roche IL−2+IL−15で補充した培地中で37℃および5%CO2で培養した。アッセイ前日に、細胞を回収し、洗浄し、計数し、戻して、IL−2またはIL−15を含まない培地で培養した。IL−15/IL−15Rα参照標準クローン19.7およびIL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001の濃度は、それぞれ1000μg/mLおよび576μg/mLであった。IL−15/IL−15Rα参照標準クローン19.7およびIL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001の両方を段階希釈して、9つの異なる濃度:25ng/mL、10ng/mL、4ng/mL、2ng/mL、1ng/mL、0.5ng/mL、0.25ng/mL、0.05ng/mL、0.01ng/mLを作製した。NK−92細胞を9つの濃度のIL−15/IL−15Rαと共に培養することによって試験を実行して、IL−15/IL−15Rα参照標準クローン19.7の生物活性をIL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001と比較した。アッセイは、各試験希釈について3つ組ウェルで準備した。各プレートを、表4のプレート図に従って準備した。
2つのアッセイを異なる日に行った。アッセイID11362を合計4枚のプレートに準備し、アッセイID11436を合計2枚のプレートに準備した。37℃で72時間培養した後、MTTを培養の各ウェルに添加し、プレートをさらに5時間インキュベーターに戻した。次いでドデシル硫酸ナトリウムを各ウェルに添加して、反応を止め、細胞の代謝活性によって生成されるホルマザンを可溶化した。プレートをさらに20〜26時間インキュベートし、その時点でプレートを参照波長690nmと検出波長570nmを使用して分光光度計で読み取った。アッセイの結果をSoftMax Proソフトウェアを使用して収集し、4パラメータ標準曲線を生成した。IL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001の算出濃度を標準曲線に対して評価し、標準曲線の移行部分(希釈5〜7)にあるウェルの平均希釈補正濃度を平均した。平均算出活性が、期待される25ng/mL開始希釈の50%〜200%の範囲であった場合、試験サンプルは、IL−15/IL−15Rα参照標準クローン19.7と等価の効力を有すると決定した。
NK92バイオアッセイの結果を、表5に要約した。
表5は、バイオアッセイにおいてIL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001が、IL−15/IL−15Rα参照標準クローン19.7の期待値25ng/mLの50%〜200%の指定範囲に入る生物活性を有することを示す。アッセイID11362およびアッセイID11436両方の下で、IL−15/IL−15Rα試験サンプルEN627−01−13−001は、生物活性試験を通過した。
6.5 用量増加研究
本実施例は、個々のマカクにおけるヒトIL−15/可溶性IL−15Rα複合体(「hetIL−15」)の用量の増加の効果を評価するための用量増加研究について記述する。本研究において使用するIL−15/可溶性IL−15Rα複合体は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成された。複合体を、上の実施例1に記載の通り作製した。アカゲザルT138に、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に2μg/kg、4μg/kg、8μg/kg、16μg/kg、32μg/kg、および64μg/kgのIL−15の用量でIL−15/可溶性IL−15Rα複合体の皮下注射を投与し、各用量を、1回投与した。マカクを、2週間にわたり、週3回治療した(例えば、月曜日、水曜日、金曜日、月曜日、水曜日および金曜日)。
血液およびリンパ節サンプルを、2週間のhetIL−15治療の前、その間および後に分析した。結果を図7に示し、その結果は、血液増加に加えて、リンパ節においてリンパ球も増加したことを示す。エフェクターCD8の増加に対する効果は強く、すなわち、hetIL−15は、リンパ節において通常非常に少ないエフェクターCD8集団(CD28−CD95+)の存在を優先的に増加させた。図8は、hetIL−15治療によるリンパ節におけるTリンパ球増殖およびPD1発現を示す。結果は、hetIL−15治療後にリンパ節リンパ球において増殖およびPD1マーカー発現の両方が増加したことを示す。
表6は、本実施例(治療番号3)における用量設計を他のhetIL−15治療レジメンと比較する。表7は、異なるhetIL−15治療レジメンの下での動物の症状および療法を示す。表8は、異なるhetIL−15治療の効果を示す。動物を屠殺し、組織を徹底的に研究した場合、剖検は、hetIL−15投与後の期間を示した。動物T138は屠殺しなかったが、hetIL−15投与後の同じ時間に生検を行った。
本実施例(治療番号3)における用量増加治療は、マカクT138において良好な寛容性を示した。表6および7は、このレジメンと他との比較を示し、治療番号3において発症した症状が、軽度で、可逆的であったことを示す。高熱は、最高の用量の投与後にしか存在せず、血圧の低下は最小であった。低用量増加治療(治療番号3)において、低い発熱が3回目の用量(8μg/kg)の後に見られ、高用量増加治療(治療番号4)において、低い発熱が5回目の注射(80μg/kg)の後に見られた。一般に、低用量増加動物における症状は、高用量増加動物のそれと比較してより軽度であり、一過性であった。例えば、下痢、より重度の副作用は、高用量増加治療の動物においてのみ見られた、以下を参照のこと。加えて、用量増加レジメンにおいてIL−15ヘテロ二量体を受けた動物(例えば、T138)は、他の動物より低レベルのヘテロ二量体への曝露で高レベルのリンパ球増殖を達成した。
6.6 用量増加研究
本実施例は、個々のマカクにおけるヒトIL−15/可溶性IL−15Rα複合体(hetIL−15)の用量の増加の効果を評価するための用量増加研究について記述する。本研究において使用するIL−15/可溶性IL−15Rα複合体は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成された。複合体を、上の実施例1に記載の通り作製した。アカゲザルに、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に5μg/kg、10μg/kg、20μg/kg、40μg/kg、80μg/kg、および120μg/kgのIL−15の用量でIL−15/可溶性IL−15Rα複合体(hetIL−15)の皮下注射をそれぞれ投与し、各用量を、1回投与した。動物を、2週間にわたり、週3回治療した(例えば、月曜日、水曜日、金曜日、月曜日、水曜日および金曜日)。
2匹の雌のアカゲザル(P934およびP941)は、皮下hetIL−15の用量増加レジメン(2週間の間に6用量)を受けた。対象を、研究の全体を通じて臨床的評価および実験室試験で監視した。P941は用量増加レジメンを完了したが、P934は、発熱、著しい下痢および、肉眼的に肥大したリンパ節からなるhetIL−15関連毒性のため最終の120ug/kg用量を受けなかった。これにより、対象P934は、80ug/kg hetIL 15投与後に輸液蘇生および支持療法で治療されることになった。
P934が呈した毒性に加えて、両方のマカクが、サイトカインの薬理活性を反映するIL−15のオン−およびオフ−ターゲット効果を広範囲に発症した。さらに、本実施例における研究は、投与中の初期に毒性を受けやすい個体の認識に役立ち得るhetIL−15有害作用のパターンに関する情報を提供した。
(1)体温−hetIL−15活性の高感度な臨床的指標
基準体温は個体間で異なる場合があるが、投与前と4時間後の間の体温の任意の差異は、薬物効果に起因した。対象P941の場合、直腸温度が注射の4時間後に100.6から102.4°Fに初めて増加したのは、投与番号5(80μg/kg)であった。反対に、注射番号4により、P934は基準発熱(102.6°F)を有し、次の注射の前に103.5°Fに増加した。注目すべきは、P934における最終の注射(80μg/kg)は、体温を105°Fまでさらに増加させ、剖検まで続く重度の下痢を誘発した。投与4時間後の体温急上昇と全く同様に、急性下痢の発症は、hetIL15関連免疫活性化と関係している可能性が高く、全身性炎症応答症候群の一部として全身性、非胃腸性感染症によって生じ得るそれと同様である。
上記(40μg/kg対120μg/kg)をまとめて考え、P934に存在する肉眼的により肥大したリンパ節を勘案すると、このマカクは、hetIL−15治療のオンターゲット効果(免疫学的刺激)の影響をより受けやすかったと思われる。
(2)血管漏出症候群
正常な状況下で、血管内皮は巨大分子および細胞に対する有意な障壁を含む。特に、受動輸送は、低分子量血液成分に対してのみ可能であり、一方より大きいタンパク質および細胞は、輸送機構および血管外遊出によって間質腔に入ることができる。しかしながら、全身性免疫学的活性化の間、内皮障壁はより寛容になり、毛細血管系を通しての大きい分子量構成要素、例えばアルブミンの「漏出」が可能になる。これは、循環血液における浸透圧の消失および従って間質腔への水の消失をもたらす。臨床的に、これは両側性間質性浮腫(肺を含む)および低血圧症において現れる。低血圧症は、免疫媒介物質の血管拡張効果によって強化され得る。
hetIL−15投与の場合、これらの効果のどれも、内皮細胞に対する投与したサイトカインのシグナル伝達の直接的な結果なのか、または起こった全ての免疫活性化の続発症なのかは不明である。どの場合にも、毒物学研究において最大用量(50μg/kg)を受けたサルと同様に、対象P941およびP934の両方が、血管漏出症候群と一致する臨床像および研究室所見を示した。
マカクP934およびP941両方において、血清アルブミンの穏やかな減少が、注射番号4から存在し、その後より劇的な低下が起こった。サルは鎮静剤を与えられたので、この設定において血圧測定は、ある程度信頼性が低かったが、脈圧(収縮期−拡張期血圧)の狭まりの証拠があった。注射番号6によって、P941は明らかな血圧低下および臨床的に明白な浮腫を呈した。興味深いことに、P934における明らかな血圧低下は、hetIL−15が離脱した後に発症した。脈管漏出の指標として、アルブミンプロファイルの比較を図9に示し、アルブミン/グロブリン(Alb/Glob)比を図10に示す。
6.7 用量増加手順によるhetIL−15治療に対するリンパ球による腫瘍浸潤
本実施例は、マカク腫瘍におけるヒトIL−15/可溶性IL−15Rα複合体の用量の増加の効果を評価するための用量増加研究について記述する。動物T138は、悪性血管肉腫を発症し、hetIL−15による2週間の用量増加レジメンの前後にその肉腫を生検し、研究した。動物は、少なくとも3カ月間腫瘍再生がないままであった。本研究において使用するIL−15/可溶性IL−15Rα複合体は、IL−15(シグナルペプチドのない配列番号1)および可溶性IL−15Rα(配列番号33)で構成された。複合体を、上の実施例1に記載の通り作製した。アカゲザルT138に、一本鎖IL−15の質量に基づいて決定した場合に2μg/kg、4μg/kg、8μg/kg、16μg/kg、32μg/kg、および64μg/kgのIL−15の用量でIL−15/可溶性IL−15Rα複合体の皮下注射を投与し、各用量を、1回投与した。動物を、2週間にわたり、週3回注射した(例えば、月曜日、水曜日、金曜日、月曜日、水曜日および金曜日)。
マカクT138は、悪性血管内皮腫に分類される悪性腫瘍を発症した。腫瘍を生検し、単離した細胞を、2週間のhetIL−15の用量増加レジメンの前と後の両方でフローサイトメトリー分析によって評価した。図11に示す通り、結果は、hetIL−15治療が、腫瘍内でのリンパ球浸潤を促進し、PD1の発現を増加させたことを示唆する。
加えて、悪性腫瘍が除去され、腫瘍再生は3カ月以上検出されなかった。
6.8 hetIL−15および治療ワクチン接種
本実施例は、保存エレメントDNAワクチンとhetIL−15組換えサイトカインとを組み合わせることによって抗レトロウイルス療法(「ART」)で治療した感染マカクにおいて強力なde novoおよび回復CTL応答を誘導して、治療ワクチン接種およびhetIL−15治療の存在下または非存在下におけるART治療に対するウイルス保有量のサイズを比較する研究について記述する。
SIV感染マカクの最適化した治療ワクチン接種およびウイルス保有量を減少させるためのhetIL−15の併用を使用する。治療ワクチン接種は、de novoおよび回復免疫応答の両方を増加させる。hetIL−15を使用して、治療ワクチン接種の効果を強化する。
DNAワクチンは、SIV p27gag由来の7つの保存されているエピトープ(「CE」)を発現するベクターを含有する(Mothe et al., 2015, A Human Immune Data-Informed Vaccine Concept Elicits Strong and Broad T-cell Specificities Associated with HIV-1 Control in Mice and Macaques. J Transl Med in press;Kulkarni et al., HIV-1 Conserved Elements p24CE DNA Vaccine Induces Humoral Immune Responses with Broad Epitope Recognition in Macaques. PLoS One 9 e111085;Kulkarni et al., 2014, Altered Response Hierarchy and Increased T-cell Breadth upon HIV-1 Conserved Element DNA Vaccination in Macaques. PLoS One 9: e86254.)。CE DNAワクチン接種は、gag DNAワクチンによって達成されないサブドミナントなエピトープに対して強力なCTL応答を誘導する。従って、CE DNAワクチンは、感染動物において事前に検出できない応答を誘導することが可能であり、これらの応答は細胞毒性の可能性がある。
SIV感染ART治療マカクを使用して、CE DNAワクチンとhetIL−15治療の併用を免疫療法手法として評価する。一定回数のワクチン接種後、例えば、3回のワクチン接種後に、動物はhetIL−15による治療を受けて、SIV特異的CTLの細胞毒性を強化される。治療過程の全体を通じて毒性ならびに他の因子、例えば抗原特異的T細胞応答およびウイルス血症を決定する。その後に動物をARTから解放して、より低いウイルス血症またはウイルス反動がないとして測定される治療の治療的有用性を決定する。加えて、感染性ウイルス単位アッセイおよび他の特異的アッセイを利用して、ウイルス保有量を測定する。
6.9 hetIL−15併用療法
本実施例は、hetIL−15を他の療法と組み合わせることによって感染ART治療マカクを使用してウイルス保有量を減少させることが可能な強力なde novoおよび回復CTL応答を誘導する研究について記述する。
hetIL−15は、ウイルス活性化もしくは複製を誘導する、または感染細胞が循環するように誘導し、従って認識の強化もしくは異なる区画への運動により免疫介在性死滅の影響をより受けやすくすると報告されている他の因子と併用することができる。例えば、hetIL−15は、以下と併用することができる:(1)HDAC(ヒストン脱アセチル化酵素)阻害剤、例えば、抑制的抗レトロウイルス療法におけるHIV感染患者の潜在ウイルス再活性化のためのパノビノスタットもしくはボリノスタット;(2)TLR7アゴニスト;(3)サイトカイン、例えばIL−7。例えば、Wang et al., J. Clin. Invest., 115:128-137, 2005;Levy et al., J. Clin. Invest., 119:997-1007, 2009;およびRasmussen et al., Lancet HIV, 1:e13-e21, 2014を参照のこと;または(4)治療抗体(例えば、モノクローナル抗体)、例えばENV結合モノクローナル抗体。
本研究は、以下の通りに実施する。マカクをSIVに感染させ、ARTに処する。血漿ウイルス量(「VL」)が、検出されないまたは低くなる場合、マカクを治療ワクチン接種および/またはhetIL−15で治療する。hetIL−15治療を、低または高用量の周期で行う。前の実施例に記載の通り、具体的な高用量の安全な投与手順は、1日おき(例えば、月曜日、水曜日、金曜日、月曜日、水曜日および金曜日)に2週間のSC投与である。hetIL−15治療は、HDAC阻害剤、例えばウイルス活性化を誘導するパノビノスタット、またはTLR7アゴニスト、もしくはIL−7と併用することができる。典型的な治療順序は、最初にhetIL−15、次いでパノビノスタット、TLR7アゴニストまたはIL−7による治療である。別の典型的な治療の順序は、治療ワクチン接種、hetIL−15、次いでパノビノスタット、TLR7アゴニストまたはIL−7である。別の典型的な治療の順序は、治療ワクチン接種ならびに同時のhetIL−15およびパノビノスタットまたはTLR7アゴニストである。
特定の実施形態、引用および参照
本発明は、本明細書に記述される特定の実施形態によって範囲が制限されるべきでない。実際、本明細書に記述されるそれに加えて、本発明の様々な修飾が、前述の説明および添付の図から当業技術者にとって明らかとなる。そのような修飾は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
特許出願、特許および科学的刊行物を含めた様々な参照が、本明細書において引用され;各参照の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。