JP2017522191A - 継目無管を圧延するためのコンパクトなプラント - Google Patents

継目無管を圧延するためのコンパクトなプラント Download PDF

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Abstract

本発明は、継目無管を圧延するためのコンパクトなプラント(10)に関する。プラントは、回転式穿孔機(20)であって、圧延軸XPRを規定し、ロッド上に装着されたプラグ(22)に押し付けられた鋼片(11)を穿孔して、穿孔されたブランク(12)を得るように設計される、回転式穿孔機(20)を備える。ロッドは、穿孔中、軸方向推力に対抗するように設計された推力ブロック(26)に連結される。プラントはまた、長手方向圧延機(30)であって、圧延軸XLLを規定し、穿孔されたブランク(12)をマンドレル(32)上で圧延して半仕上げ管(13)を得るように設計される、長手方向圧延機も備える。マンドレルは、圧延中、マンドレルに予め定めた速度を付与するように設計された保持ブロック(34)に連結される。本発明によるプラント(10)では、圧延軸XPRおよびXLLは、一致する。本発明はまた、継目無管を圧延するための方法にも関する。

Description

本発明は、管を圧延するための、特に継目無管を圧延するためのコンパクトなプラントに関する。本発明はまた、この圧延工程の方法にも関する。
鋼片の連続的な可塑性変形によって継目無金属管を生産することが知られている。最初のステップ中、鋼片は、炉内で約1280℃まで加熱される。次いで、鋼片は、傾斜軸ロールの対と、ロッド上に装着されたプラグとを備える回転式穿孔機に送られる。ロールは、鋼片をプラグに軸方向に押し付け、それにより、鋼片は、その長手方向軸に沿って穿孔される。ある厚さの壁および開始鋼片のものより1.5から4倍の長さを有する半仕上げ製品(穿孔されたブランクまたは中空本体と呼ばれる)が、こうして得られる。次いで、穿孔されたブランクは、横方向に変位され、プラグおよびロッドは、その後の圧延工程のためにマンドレルを挿入することができるようにこれから引き出される。マンドレルは、管壁を薄くするために圧延中にかけられる径方向の推力に内部から対抗する機能を有する。
穿孔されたブランクの横方向変位、プラグの取り外しおよびマンドレルの挿入の工程を完了するために、ある特定の時間が必要とされる。この期間中、穿孔されたブランクは、空気の作用に露出され、これによって、特に穿孔されたブランクの温度の低下を生じさせる。さらに、大気中の酸素作用の結果、表面の酸化が迅速に生じる。この理由のために、脱酸素材料、たとえばホウ砂などを使用する処理(たとえば脱酸素処理)が、通常、実施される。
すでに上記で述べたように、その後の圧延工程のためのマンドレルが、次いで、穿孔されたブランクの内側に挿入される。穿孔されたブランクは、実際には、その後、長手方向材料流れを有するマルチスタンド圧延機(以下では長手方向圧延機と称される)を通過し、この圧延機は、外径を適切に低減することによって壁を徐々に薄くし、こうして仕上げ製品の長さを増大させることができる。この圧延機は、知られているように、複数の圧延ユニットを備える。各々のユニットは、輪郭形状が付けられた溝を備えたロールがその上に装着されるスタンドを備える。ロールの溝の連結された輪郭形状の組は、圧延ユニットによって放出された管の外側輪郭形状を画定する。長手方向圧延機の下流側で、管は、最初に、マンドレルから引き出されなければならない。従来技術によれば、この工程は、引き出し圧延機と呼ばれる、3つまたはそれ以上のスタンドを通常有する別の圧延機を用いることによって実行される。引き出し圧延機は、管の外径において小さい低減を実行し、その主な目的は、マンドレルが、生産されたばかりの、「素管」とも呼ばれる半仕上げ管からの引き出しに必要なストロークを実行することを可能にするためである。
最後に、管は、その外径をより正確に規定するようにサイズ設定されなければならない。これらの機能は、それぞれ引き出し圧延機、絞り圧延機、および定径圧延機と呼ばれる対応する数の独立した機械によって実行され得る。より頻繁には、単一の機械が、その代わりにいくつかの機能を実行してよく、したがって、たとえば、引き出し/絞り圧延機または絞り/定径圧延機が、得られる。
その後、管は、検査および/または仕上げ工程だけは経なければならない。検査工程は、圧力試験と、たとえば超音波を使用する、非破壊式である確認とからなることができる。仕上げ工程は、代わりに、サイズに合わせて切断する、洗浄する、塗装する、およびマーキングを行うことからなることができる。
上記で説明した工程の組は、管生産プロセスの中心を構成し、実際、これらの工程の最後には、管の主要特徴(すなわち管厚さおよび外径)が規定される。対応する方法で、回転式穿孔機、長手方向圧延機、引き出し圧延機、絞り圧延機および/または定型圧延機からなる組立体は、技術的部分とも呼ばれるプラントの主要部分を規定する。土木工学および構造物工事に関する生産現場の配置全体は、この技術的部分に基づいて設計されなければならない。
他方では、検査および/または仕上げ工程に必要な装置は、通常、プラントの主要部の周りに大きな制約を有することなく配置され得る。
(穿孔機内で実行される)横断方向流れの圧延を(マルチスタンド圧延機で実行される)長手方向流れの圧延と一緒に組み合わせることにより、たとえば、横断方向二重圧延(すなわち二重穿孔機によるもの)を使用するタイプのさまざまな構成で得られたものより優れた最終製品の品質特徴が確保されることが、知られている。
また、マンドレルが、保持され、圧延機のすぐ下流側に稼働中に引き出される圧延は、他の知られている構成、すなわちマンドレルが、解放されおよび/または自由であり、その引き出しは後に稼働停止状態で実行される構成のものよりはるかに高い最終製品の品質および信頼性を確保することも知られている。
また、マルチスタンド長手方向圧延は、非常に高い直径/厚さ比を得るのに適することも知られており、ここでは、「直径/厚さ比」は、管の外径と管壁の厚さとの間の比を意味するものとして理解される。特に、マルチスタンド長手方向圧延によって得られる直径/厚さ比は、約48〜50の値に到達し、すなわち、横断方向流れ二重圧延を使用するものなどの異なる種類の他の構成によって得られ得る比、ここでは通常30〜35未満である比よりかなり高い。
上記で説明したタイプの知られているプラントは、広く確立されているが、完全に満足のいくものではない。
通常、そのようなプラントは、非常に大規模に、たとえば1年あたり500、000トンの範囲で最適な管生産を達成するように設計される。そのような膨大な規模の生産を鑑みて、また、規模の経済性をすべて利用するために、知られているタイプのプラントは、いわゆる2倍長の半仕上げ管、すなわち約32メートルまでの長さを有する管を生産する。明らかなことに、プラントの寸法全体は、この最終管サイズに基づいて規定されなければならない。このサイズおよび他のパラメータは、たとえば、生産現場の主要建物が、標準的な市場寸法を超える寸法を有さなければならないようなものである。そのような建物は、たとえば、ほぼ45メートルである主要幅および900メートルを超える長さを有し得る。当業者が明確に理解し得るように、ほぼ45メートルの幅は、限定目的のはり工作品および天井クレーンの構築を必要としており、その理由は、そのような寸法を有する既製の部材は入手できないためである。これらの理由からも、土木工学および構造物工事を含むプラント全体の構築は、巨額の初期支出を必要とし、それにより、経済的利益は、上記で述べたように生産が大規模である場合にのみ保証され得る。
このタイプの大規模生産プラント以外に、小規模(1年あたり50,000トンまたはそれ以下)の生産のためのプラントも存在する。これらのプラントの初期支出ははるかに少なくてよいが、通常、より古く、また、プロセス収率および生産される1トンあたりのプロセスコストに関してあまり効率的ではない技術を使用している。
大規模生産に合わせて設計された上述のプラントはまた、他の問題によっても影響される。たとえば、穿孔機から長手方向圧延機までの穿孔されたブランクの移送は、50秒から70秒を必要とし得る。この時間中、穿孔されたブランクは、熱を環境に消散させる傾向があり、したがって長手方向圧延機に、かなり低温の状態、通常は、この穿孔されたブランクの形態に応じて、約1050℃から約1150℃の間の温度で到達する。明らかなことに、穿孔されたブランクの温度の降下が大きいほど、材料の所望の可塑性変形を得るために圧延機によってかけられなければならない力はより大きく増大する。かけられる力の値は、圧延機のアクチュエータおよびモータのサイズ、ならびに圧延中の後者の電力消費量を決定付ける。
すでに述べたように、回転式穿孔機のプラグが引き出されたとき、穿孔されたブランクの内部空洞に、周囲空気の流れがぶつかり、その酸素含量の結果、必然的には、穿孔されたブランクの内面上にスケールが形成される。この影響は対処されなければならず、その理由は、その後の加工ステップ中に管の内側にスケールが存在することにより、受け入れられない欠陥の形成が生じるためである。この目的のために、穿孔されたブランクは、通常はホウ砂またはこれに類似する物質である酸化防止剤によって内部が処理される。当業者が容易に理解し得るように、これらの物質の工業的使用は、使用される物質の毒性により、環境および作業者の安全に関して大きな問題を生み出す。
さらに、酸化防止処理の必要性は、回転式穿孔機と長手方向圧延機の間の穿孔されたブランクの移送時間および生産手順の全体コストに悪影響を与える。
したがって、本発明の目的は、従来技術を参照して上記で述べた欠点を少なくとも部分的に克服するものである。
特に、本発明の課題は、よりコンパクトになり得る、継目無管を圧延するためのプラントを提供することである。
さらに、本発明の課題は、通常生産プロセス中の電力およびガスの消費、排気レベル、および汚染物質の低減により、環境の観点から地球に優しい、継目無管の熱間圧延のためのプラントを提供することである。
さらに、本発明の課題は、穿孔されたブランクの空気への露出の悪影響を回避し、または少なくとも低減することを可能にし、したがってスケールの形成を低減し、プラントの収率を増大させる、継目無管を圧延するためのコンパクトなプラントを提供することである。
最後に、本発明の課題は、初期支出がより少なくてよく、作動コストを低く保つことを可能にする、継目無管の圧延のためのコンパクトなプラントを提供することである。
上記で示した目的および課題は、請求項1において特許請求されるものによるプラントおよび請求項12による方法によって達成される。
本発明の特徴およびさらなる利点は、非限定的な例として提供された実施形態のいくつかの例の本明細書の以下の説明から、添付の図を参照して明らかになるであろう。
従来技術による完全な圧延プラントの平面図である。 図1と同じ尺度の、本発明による完全な圧延プラントの平面図である。 図1のIIIによって示す、従来技術によるプラントの技術的部分を示す図である。 図3と同じ尺度の、図2のIVによって示す、本発明によるプラントの技術的部分を示す図である。 図4のものに類似する、本発明によるプラントの平面図である。 図5のVIによって示す、本発明によるプラント部分の詳細図である。 図6に示すプラントの可能な変形形態を示す図である。 図6によるプラントの別の可能な変形形態を示す図である。 本発明による一部のプラントにおいて使用されるマンドレルを示す図である。 本発明による一部のプラントにおいて使用されるロッドを示す図である。 本発明による一部のプラントにおいて使用されるマンドレル/ロッド組立体のタイプを示す図である。 本発明による一部のプラントにおいて使用されるマンドレル/ロッド組立体の別のタイプを示す図である。
本発明による継目無管を圧延するためのプラントは、全体的に10によって示される。これは、
− 2つの傾斜軸圧延ロールと、ロッド24上に装着されたプラグ22とを備える回転式穿孔機20であって、圧延軸XPRを規定し、さらに、
− その投入部において中実の鋼片11を受け入れ、
− 鋼片11をプラグ22に押し付けて穿孔し、
− プラグ22のロッド24上に係合された、穿孔されたブランク12を解放するように設計され、
回転式穿孔機20のプラグ22のロッド24は、穿孔中、ロッド24上で生成された軸方向推力に対抗するように設計された推力ブロック26に連結される、回転式穿孔機と、
− 調整可能なロールを備えた複数の圧延ステーション32を備える長手方向圧延機30であって、圧延軸XLLを画定し、さらに、
− その投入部において、回転式穿孔機20によって解放された、穿孔されたブランク12を受け入れ、
− 穿孔されたブランク12をマンドレル32上で圧延し、
− 半仕上げ管13を解放するように設計され、
長手方向圧延機30のマンドレル32は、圧延中、予め定めた速度をマンドレル32に付与するように設計された保持ブロック34に連結される、長手方向圧延機と
を備える。
さらに、本発明によるコンパクトなプラント10では、圧延軸XPRおよびXLLは一致する。
したがって、圧延プラント10を参照すると、圧延軸が、詳細に規定され得る。「軸方向」または「長手方向」は、したがって、軸に対して平行な直線の方向を指す。同様に、「横断方向」は、軸に対して平行でない直線の方向を指す。最後に、「横方向」または「縦方向」は、圧延軸に対して垂直な半直線の方向を指す。
さらに、加工ステップは、圧延方向を詳細に規定する。「前」、「先行の」、「上流側」などの表現は、圧延軸に沿って、プラントの始まりに比較的近い位置を指す。他方で、「後」、「後続の」、「下流側」などの表現は、圧延軸に沿って、プラントの最後に比較的近い位置を指す。
上記で述べたように、回転式穿孔機20では、圧延ロールの回転軸は、傾斜する。「傾斜軸」は、圧延ロールが、互いに平行でなく、同じ平面に位置しない軸を有する機械を規定するために使用される。これらの機械はまた、「横断方向圧延」機械としても規定される。他方で、圧延機30は、各々のスタンドの圧延ロールの軸が、圧延軸と直交する同じ平面内に位置するという点でいわゆる「長手方向圧延」タイプの機械である。
圧延軸XPRおよびXLLが一致するという事実は、回転式穿孔機20から出力された、穿孔されたブランク12が、これを横方向に変位させる必要なく、長手方向圧延機30に直接的に送られ得るということを意味する。簡単な軸方向移動により、回転式穿孔機20のロッド24上に係合されたままの穿孔されたブランク12は、簡単かつ迅速な方法で長手方向圧延機30のマンドレル32の近傍にもっていかれる。この軸方向移動は、好ましくは、知られている適切なデバイス、非限定的な例として、「ピンチロール」として一般的に知られている圧力タイプまたは類似のタイプのモータ駆動式ロールでよい、デバイスによって実行され得る。本発明によるプラント10の一部の実施形態によれば、マンドレル32と軸方向に位置合わせされた、回転式穿孔機20の出力部のロッド24は、後者の端部と直接的に接触する。穿孔されたブランク12は、したがって、ロッド24からマンドレル32まで直接的に摺動させることができ、それにより、これを長手方向圧延に向けて搬送することができる。
本発明によるプラント10の一部の実施形態によると、回転式穿孔機20のロッド24は、長手方向圧延機30のマンドレル32に構造的に連結される。この解決策は、器具類、すなわち2つの器具の移動を簡単にすることを可能にしており、その理由は、作動ステップ中、これらは、互いに構造的に連結されるためである。このようにして、2つの器具の完璧な位置合わせを達成することも可能であり、これは、穿孔されたブランク12を、容易に、不測の問題を引き起こす可能性を有することなく変位させることを可能にする。
特に、ロッド24がマンドレル32に構造的に連結されるプラント10の実施形態は、有利には2つの解決策を使用することができる。第1の解決策によると、ロッド24およびマンドレル32は、一体品として作製され、一方で第2の解決策によると、ロッド24およびマンドレル32は、互いに解放可能に連結される。いずれの解決策も、特有の利点および有益な(positive)特徴を有し、一方の他方に対する選択は、特有の必要性に応じて行われ得る。
マンドレル32およびロッド24または以下で「マンドレル/ロッド組立体324」と称される単一器具に関して、次もまた考慮されなければならない:本発明による圧延プラント10は、好ましくは、単一長さの管、すなわち、約15メートルの長さを有する半仕上げ管を圧延するように設計される。当業者が添付の図5から容易に理解し得るように、この測定値に基づいて、プラント10のすべての主要な測定値は、規定される。管のこの最終測定値およびさまざまな加工ステップの伸張比を考慮して、ロッド24に対して約8メートル、およびマンドレル32に対して約15メートルの長さを規定することが可能である。
これを鑑みると、マンドレル/ロッド組立体324を使用することが決定される場合、そのような器具の管理がいかにして問題を有さないかも容易に理解され得る。実際、回転式穿孔機20と長手方向圧延機30の間の距離は、前述のマンドレル/ロッド組立体324の全体長さを上回り、したがって、たとえば圧延後の切り替え、または緊急発生時の排出のための後者の横方向移動を含む、容易な移動を可能にする。
さらに、この器具は、25メートル未満の全体長さを有し、したがって、2倍長管を生産する従来のプラントにおいて通常使用されるマンドレル長さと一致することができる。
さらに、マンドレル/ロッド組立体324は、長さおよび重量に関してこれに匹敵する従来のマンドレルより経済的な解決策を表す。実際、後者は、事実上その外部表面全体にわたって延びる、「貴金属部分」320と呼ばれる処理された表面(たとえば、クロムメッキされた、または類似の仕上げによる)を有さなければならない。マンドレル/ロッド組立体324は、他方では、マンドレル32として作用する部分の外面上には処理された表面のみを有さなければならないが、ロッド24として作用する部分は、この種類のいかなる処理も必要としない(図11および12も参照)。
プラント10の詳細な作動に関して、回転式穿孔機20のプラグ22のロッド24は、好ましくは電気機械タイプの推力ブロック26に連結される。穿孔機20に中実の部材(通常鋼片)が送られるという事実を鑑みると、推力ブロック26は、有利には、穿孔機20の下流側に配置される(特に図6を参照)。このようにして、穿孔は、ロッド24内に軸方向の圧縮力を誘発する。この推力ブロック26は、有利には、第1の推力支承ユニット262上に装着された第1の把持ユニット260を備える。第1の把持ユニット260は、とりわけ、ロッドを把持し、軸方向推力を第1の推力支承ユニット262に伝達するように設計される。特に重要なことは、穿孔中、ロッド24上に生み出された軸方向推力の伝達である。実際、穿孔中、ロールは鋼片11をプラグ22に押し付け、推力は、ロッド24を介して第1の把持ユニット260に、次いで、第1の推力支承ユニット262に伝えられる。第1の推力支承ユニット262は、さらに、この推力を地面に伝えるように設計される。さらに、推力/保持ブロック26はまた、ロッド24およびプラグ22に、圧延前後に必要な移動を付与するように設計される。第1の推力支承ユニット262は、実際、第1の把持ユニット260、これと共にロッド24およびプラグ22を移動させるように設計される。これらの移動は、軸方向に起こり、静止位置から作業位置まで、またその逆の形でプラグ22を移動させるように設計される。
一部の実施形態によると、第1の把持ユニット260はまた、ロッド24およびプラグ22に、圧延軸XPR周りの予旋回を付与するように設計される。プラグ22の予旋回を得ることができることは、一部の場合において特に有利であり、その理由は、これは、知られている方法で、鋼片の穿孔を容易にすることを可能にするためである。
さらに、圧延中の長手方向圧延機のマンドレル32は、これも好ましくは電気機械タイプのものである保持ブロック34に連結される。保持ブロック34は、有利には、圧延機30(特に図6を参照)の上流側に配置され、それにより、圧延は、マンドレル32内に軸方向の引っ張り応力を誘発する。この保持ブロック34は、有利には、第2の推力支承ユニット342上に装着された第2の把持ユニット340を備える。保持ブロック34は、とりわけ、マンドレル32を把持し、圧延中、これに予め定めた速度を付与するように設計される。実際、圧延中、長手方向圧延機30のロールは、穿孔されたブランク12を軸方向に押し出し、これは推力をマンドレル32に伝える。マンドレル32は、第2の把持ユニット340によって堅く把持され、こうして生成された軸方向推力は、第2の推力支承ユニット342に伝えられる。第2の推力支承ユニット342は、さらに、この推力を地面に伝えるように設計される。マンドレル32が保持されなかった場合、これは、長手方向圧延機30に沿って、穿孔されたブランク12と共に変位されることになる。他方で、マンドレルが固定される形で保持された場合、これは、加工下の部片の内側に固定されたままとなる。他方で、このタイプのプラントでは、マンドレル32は、保持ブロック34によってブレーキがかけられ、保持ブロック34は、これに予め定めた軸方向速度を付与する。特に、マンドレル32に付与された軸方向速度は、好ましくは、0mm/sより大きく、4000mm/s未満である。保持ブロック34はまた、マンドレル32に、圧延前後に必要な移動を付与するように設計される。これらの移動は、軸方向に起こり、マンドレル32を静止位置から作業位置まで移動させ、マンドレル32を、長手方向圧延機30によって解放された半仕上げ管13から引き出すように意図される。
本発明によるプラント10の一部の実施形態によれば、ロッド24用の第1の把持ユニット260およびマンドレル32用の第2の把持ユニット340は、好適には、単一の推力支承ユニット362上に装着され得る。この解決策により、組み合わさって、知られているタイプの2つのブロックと置き換わる推力/保持ブロック36が、得られる。この解決策を用いることにより、これが存在する場合、圧延プラント10を、回転式穿孔機20と長手方向圧延機30の間に位置するその部分に沿って簡易化することが可能である。特に、得られる共同作用は、推力ブロック26および保持ブロック34の両方が、力および軸方向の変位を生成するように設計されなければならないという事実から生じる。したがって、推力/保持ブロック36では、単一のシステムを用いることにより、回転式穿孔機20のロッド24を管理する、すなわちこれを移動させ、その推力に耐えること、および長手方向圧延機30のマンドレル32を管理する、すなわちこれを移動させ、これを保持することの両方が可能である。推力ブロック26および保持ブロック34に関してすでに別個に説明してきたように、推力/保持ブロック36は、有利には、電気機械タイプのものである。この解決策では、実際には、ブロックの最適な剛性および移動の高い正確性の両方を確保することが可能である。例として、推力支承ユニットを移動させるためのシステムは、ラックに沿ってかみ合うピニオンによって移動することができるキャリッジ、またはケーブルまたは鎖によってガイドに沿って移動することができるキャリッジからなることができる。さらに、本発明によるプラント10では、推力ブロック26および保持ブロック34を単一の推力/保持ブロック36に置き換えることにより、圧延軸XPRおよびXLLは一致するため、プラント10の長手方向のさらなるコンパクト性を得ることが可能である。推力/保持ブロック36は、有利には、穿孔機20と圧延機30の間に配置される(特に図4、5、および7、8を参照)。この特定の解決策の結果として、互いに別個のロッド24およびマンドレル32であれ、組み合わされてマンドレル/ロッド組立体324を形成するものであれ、器具類の全体長さを抑えることが可能である。圧延の最後に横方向に出て冷却、検査、および潤滑工程を器具上で実施することを可能にするなどの比較的簡単な器具の管理が、こうして可能である。
さらに、本発明の実施形態の好適な変形形態は、推力/保持ブロック36が、単一の推力支承ユニット362に加えて、単一の把持ユニット360も備えるものである。単一の把持ユニット360は、ロッド24およびマンドレル32の両方を把持し、対応する軸方向推力を単一の推力支承ユニット362に伝えるように設計される。この変形形態は、構成要素間の機械的共同作用を大きく改良してコスト、空間、およびサイクル時間の利点を得る。さらに、一部の実施形態によると、単一の把持ユニット360はまた、ロッド24およびプラグ22に、圧延軸XPR周りの予旋回を付与するように設計される。
特に有利なのは、マンドレル/ロッド組立体324が推力/保持ブロック36の単一の把持ユニット360と一緒に使用される実施形態である。この解決策は、実際、特にコンパクトであり効率的である。
さらに、「ターン(terns)」(図には示さず)と呼ばれる、それ自体知られている適切なシステムを使用することにより、穿孔中、圧縮負荷によって作用されるマンドレル/ロッド組立体324の部分を拘束することが可能であり、それによってバックリング、すなわち軸方向負荷による不安定性を防止する。それと同時に、ターンは、長手方向圧延に意図されたマンドレル/ロッド組立体324の貴金属部分320に干渉せず、この部分のその表面は、後の長手方向圧延のために(通常はグラファイトベースの)潤滑剤で事前に処理されている。ターンは、マンドレル/ロッド組立体324のこの貴金属部分320と接触しないため、この上に分散された潤滑剤は、圧延工程の瞬間まで良好な状態のままである。これにより、一方では、仕上げられた管の良好な品質を得ることを可能にし、他方では、マンドレルの貴金属部分320を保護して、結果的にその作用寿命を増大させることを可能にする。
プラント10の作動に関してすでに述べたように、回転式穿孔機20によって実行される穿孔中、ロッド24は、推力/保持ブロック36上に軸方向に載置し、推力/保持ブロック36は、鋼片11上のロールによって及ぼされ、次いで、後者から伝えられた軸方向推力を回転式穿孔機20のプラグ22まで伝達するように意図される。穿孔の最後に、第1の把持ユニット260および第2の把持ユニット340(または特定の場合、単一の把持ユニット360)は、取り外されて、(ロッド24がマンドレル32とは別個である場合)ロッド24上に係合された、穿孔されたブランク12の軸方向変位、または(ロッド24およびマンドレル32が互いに連結される場合)穿孔されたブランク12のみの軸方向変位を可能にする。穿孔されたブランク12がマンドレル32上に係合された後、後者は、第2の把持ユニット340または単一の把持ユニット360に連結される。保持ブロック34、または存在する場合、推力/保持ブロック36は、マンドレル32上に牽引力をかけるよう意図され、それによって長手方向圧延機30における圧延中、後者に予め定めた軸方向速度を付与する。
上記のコメントに照らして、当業者は、穿孔されたブランク12の簡単な軸方向変位が、いかにしてその移動、それと共に、その移送時間を最小限に低減するかを特に理解することができる。より具体的には、回転式穿孔機20の出口から長手方向圧延機30の入口までの穿孔されたブランク12の移送時間は、こうして、知られているプラントにおいて必要とされる約50から70秒と比較して、約15秒のみに限定される。この短期間中、穿孔されたブランク12が環境に消散する熱はかなり少なく、したがって、この穿孔されたブランク12の形態に応じて、通常は約1210℃から1240℃の間の温度である、かなり高温の状態で長手方向圧延機30に到達する。
さらに、穿孔されたブランク12が、ロッド24からマンドレル32に直接的に変位される(またはさらにより簡単には、マンドレル/ロッド組立体324に沿って変位される)という事実により、その内部空洞が周囲空気で満たされ、酸化を受けることが防止される。このようにして、通常はホウ砂ベースである、知られている酸化防止処理を実行する必要が回避される。
回転式穿孔機20に関して、これは、バレルロールを備えた穿孔機、またはコニカルロールを備えた穿孔機でよい。当業者によく知られているために本明細書では説明されない両方の解決策は、特有の利点および有益な特徴を有し、一方の他方に対する選択は、特有の必要性に応じて行われ得る。
長手方向圧延機30はまた、わずかに異なる形態を備えて設計されてもよい。全般的に、この圧延機は、有利には、径方向に移動可能なロールを有し、それによってその位置、したがって圧延中にかけられる力を調整し、その結果、穿孔されたブランク12から半仕上げ管13を形成する。
プラント10の一部の実施形態によると、長手方向圧延機30は、各々の圧延ステーションに対して2つのロールを備えるタイプのものである。長手方向圧延機のこのタイプは、特に、コンパクトであり、信頼高く、低コストのものである。このタイプの圧延機によれば、たとえば、各々のステーションの2つのロールが、同じモータによって作動されるため、この中に含まれる圧延ステーションの数に等しいモータの数を使用するだけで十分である。この結果、明らかなことに、初期コスト、作動消費量、(より小さい)複雑性および全体的な信頼性に関して利点が得られる。
プラント10の他の実施形態によれば、長手方向圧延機30は、各々の圧延セクションに対して3つのロールを備えるタイプのものである。このタイプの長手方向圧延機は、特に精度が高く、高品質の管の生産に適している。このタイプの圧延機によれば、たとえば、各々のステーションの3つのロールは、変形力を特に規則的な方法で管の外側輪郭形状に伝えるように管理する。この結果、明確なことに、最終製品の品質に関して利点が得られる。
さらに長手方向圧延機30に関しては、当業者によく知られているために本明細書では説明されない両方の解決策は、特有の利点および有益な特徴を有し、一方の他方に対する選択は、特有の必要性に応じて実行され得る。
一部の実施形態によれば、本発明によるプラント10はまた、マンドレル32を半仕上げ管13から引き出すための作動フォーク40も備える。この作動フォークは、長手方向圧延機30のすぐ下流側に配置され、従来のプラント内に存在する抽出圧延機に置き換わるように設計される。半仕上げ管13の圧延の最後には、後者は、長手方向圧延機30を退出し、短い部分だけマンドレル32上に係合されたままである。実際、長手方向圧延機は、管にかなりの軸方向速度を付与し、一方でその内側に含まれるマンドレル32は、保持ブロック34によって上流側に保持される。この結果、管13およびマンドレル32の相対摺動が生じ、それにより、これらは、ほぼ全体的に引き出される。管が長手方向圧延機30を離れた後、作動フォーク40は、これを適所に保持し、マンドレル32は、保持ブロック34または推力/保持ブロック36を介して十分な軸方向牽引力をかけることによって後方に引き出され得る。
当業者が容易に理解し得るように、抽出圧延機などの複雑かつかさばる機械を、作動フォーク40などの簡単かつコンパクトなデバイスに置き換えた結果、コンパクト性、簡易性、および全体的な信頼性に関して大きな利点が得られる。
半仕上げ管13からの引き出し後、マンドレル32は、これが再度使用できるように一連の処理を経なければならない。この処理は、主に、適切な冷却、および通常はグラファイトベースである潤滑剤による表面処理からなる。これらの処理に意図された専用のステーションは、圧延プラント10に並行して配置される。
作動フォーク40の下流側に、本発明によるプラント10はまた、有利には、ストレッチレデューサ50も備え、この場合、このストレッチレデューサの前に、小さい誘導炉60が置かれ得る。ストレッチレデューサ50は、その入口において、半仕上げ管13を受け入れ、仕上げられた管14を、少なくともその主な特徴(すなわち壁の厚さおよび外径)に応じて、解放するように設計される。ストレッチレデューサ50の下流側では、仕上げられた管14は、必要な場合、検査および/または仕上げ工程などの他の二次工程を経ることができる。
ストレッチレデューサ50のすぐ上流側に誘導炉60が存在することは、プラント10のその位置において、半仕上げ管13の温度低下が存在する場合に有利になり得る。上記のコメントに関して、温度におけるこの低下は、回避されなければならず、または無視できるレベルに保たれなければならないが、一部の特定の場合、誘導炉60の使用は、有利になり得る。たとえば、高合金鋼管の場合、有利には、圧延応力を低減するために、ストレッチレデューサ50において、圧延するのに必要とされる温度を上昇させることができる。さらに、このステップ中の温度の上昇は、移動が小さい間であっても冷却により多くさらされる、特に薄い壁を有する管の場合、有利になり得る。
本明細書では、誘導炉60が、半仕上げ管13の温度を上昇させる必要性に対処するための特にコンパクトで簡単な解決策をいかにして構成するかに留意されたい。この炉は、実際、半仕上げ管13が軸方向にその内側で変位される短いトンネルのみによって形成されるため、特に小さい寸法を有する。専用の回路が、管の金属質量部内に誘導電流を生み出し、これらの電流はその加熱を決定付ける。
プラント10の他の実施形態によると、ストレッチレデューサ50は、定径圧延機によって置き換えられてよい。一方の解決策の他方に対する選択は、最終管のサイズなどの特有の必要性に基づいて、本発明の利点に有害な影響を与えることなく行われ得る。
本発明による圧延プラント10はまた、緊急状態、すなわち圧延プロセスにおいて機能不全が生じる場合に特に有利であることが証明されている、一連の逃げ道も含む。
第1の逃げ道71は、鋼片11を回転式穿孔機20に送るための経路に沿って位置する。この逃げ道71は、圧延ラインに沿って起こるあらゆる種類の問題が生じた場合、圧延を待機している鋼片11を破棄するために使用され得る。この場合、実際に、鋼片を穿孔機20に送ることは可能でなく、その理由は、下流側プラントが、現在の問題が解決されるまでは他の部材を受け入れないためである。
穿孔中に問題が起こる場合、鋼片11は、依然としてプラグ22から、後者の前方変位によって引き出されることが起こり得る。したがって、この状態では、部分的にのみ穿孔された鋼片11は、回転式穿孔機20の下流側にロッド24およびプラグ22から引き出され得る。プラグ22を部分的に穿孔された鋼片11から引き出すために、第1の緊急用フォークが、有利には使用されてよく、前記フォークは、ロッド24およびプラグ22が前方に引き出される間、鋼片11を適所に保つように設計される。プラグ22およびロッド24の前方向の引き出しは、推力ブロック26によって、または存在する場合、推力/保持ブロック36によって実行される。
部分的にのみ穿孔された鋼片11は、次いで、横方向または縦方向に、たとえばクレーンによって取り外されてよく、一方でロッド24およびプラグ22は、圧延後に使用される、通常の横方向出口システムによって取り外されてよい。
同様に、プラグ22が鋼片11の内側でブロックされたままである場合、これもまた、2つの部材を一緒にして前方に、穿孔機20の下流側に送り、横方向に排出することができる。1つの可能な横方向出口は、特にロッド24およびマンドレル32が構造的に一緒に連結される場合のマンドレル32の通常の出口経路である。別の可能な逃げ道は、縦方向であり、クレーンによって可能にされ、クレーンは、鋼片11およびこの内側に挿入されたロッド24からなる組立体を上昇させて、こうしてこれらを圧延ラインから取り外すことができる。プラグ22を鋼片11から取り外すために必要とされる別の工程が、この時点において、稼働停止状態で、それ自体知られている方法で正しく実行され得る。
第2の逃げ道72および第3の逃げ道73は、長手方向圧延機30からの半仕上げ管13の出口の近傍に配置される。長手方向圧延中に問題が起こる場合、穿孔されたブランク12は、マンドレル32から、後者を後方向に変位させることによって依然として引き出されることが起こり得る。したがって、この状態では、部分的にのみ圧延された、穿孔されたブランク12は、前方に、長手方向圧延機30の下流側に移動されて、ここから、横方向に第2の逃げ道72内に排出され得る。
マンドレル32を部分的に圧延された、穿孔されたブランク12から引き出すために、有利には、状況に応じて、作動フォーク40または第2の緊急用フォーク42を使用することが可能であり、この第2の緊急用フォーク42は、長手方向圧延機30のすぐ上流側に位置し、マンドレル32が後方向に引き出される間、穿孔されたブランク12を適所に保つように設計される。マンドレル32の後方向の引き出しは、推力/保持ブロック36によって実行される。
他方で、マンドレル32が穿孔されたブランク12の内側でブロックされたままである場合、2つの部材は、さらに前方に長手方向圧延機30の下流側に、第3の逃げ道73に沿って送られなければならず、この逃げ道73は、本質的には、長手方向圧延機30の出口の拡張部を形成する。この場合、長手方向圧延機30のスタンドの圧延ロールは、調整デバイスを用いることによって容積部全体の外側に配置され、調整デバイスは、通常、穿孔されたブランク12およびその内側に挿入されたマンドレル32が通過することを可能にするために圧延中に使用される。
マンドレル32を穿孔されたブランク12から取り外すために必要とされる別の工程が、この時点において、稼働停止状態で、それ自体知られている方法で正しく実行され得る。
別の態様によると、本発明はまた、継目無管を圧延するための方法にも関する。本発明による方法は、以下のステップ、すなわち
− 中実の鋼片11を提供するステップと、
− 2つの傾斜軸圧延ロールと、ロッド24上に装着されたプラグ22とを備える回転式穿孔機20を提供するステップであって、回転式穿孔機20は、圧延軸XPRを規定する、ステップと、
− 調整可能なロールを備えた複数の圧延ステーションを備える長手方向圧延機30を提供するステップであって、長手方向圧延機30は、圧延軸XLLを規定し、穿孔されたブランク12をマンドレル32上で圧延するように設計される、ステップと、
− 中実の鋼片11を回転式穿孔機20に送るステップと、
− 鋼片11をプラグ22に押し付けて穿孔して、穿孔されたブランク12を得るステップと、
− 鋼片(11)を穿孔するステップ中、ロッド24上に生み出された軸方向推力に対抗するステップと、
− プラグ22のロッド24上に係合された、穿孔されたブランク12を解放するステップと、
− 穿孔されたブランク12をプラグ22のロッド24から長手方向圧延機30のマンドレル32まで変位させるステップと、
− マンドレル32上に係合された、穿孔されたブランク12を長手方向圧延機30に送るステップと、
− マンドレル32上の穿孔されたブランク12を圧延して、半仕上げ管13を得るステップと、
− 穿孔されたブランク(12)を圧延するステップ中、マンドレル32に予め定めた速度を付与するステップと、
− 半仕上げ管13を解放するステップと
を含む。
さらに、本発明による方法では、圧延軸XPRおよびXLLは、一致する。
当業者に明確であるように、本発明による圧延プラントおよび方法は、従来技術を参照して特定した欠点を少なくとも部分的に克服する。
特に、当業者は、穿孔されたブランク12の、回転式穿孔機20の出口と長手方向圧延機30の入口との間の移動における大きな低減から生じる利点を明確に認識するであろう。長手方向圧延機30の入口において結果として生じる温度の大きな相違はすでに述べられてきたが、この温度は、1050〜1150℃ではなく、1210〜1240℃の範囲の値を有する。そのような温度の効果は、実施された試験の後、本発明によるプラント10が、すべての他の条件が等しい場合、知られているタイプのプラントのものよりさらに35%低い、1スタンドあたりの公称圧延電力を使用することができることを本出願人が確立したと考えることで、完全に理解され得る。
同様に、本発明によるプラント10の結果、通常作動中の電力消費は、低減され得る。低減された電力消費の代替策として、別の場合では加工できなかったより高い結合剤率を有する鋼の圧延が、本発明によるプラントによって可能である。
穿孔されたブランク12の移送時間の低減の別の効果は、マンドレル32の管理に関連付けられる。最初に、穿孔されたブランク12のより高い温度の結果、マンドレル32の外部表面上の応力はより小さくなり、したがって磨耗はより少なくなる。さらに、穿孔されたブランク12の移送時間が短いほど、全体サイクル時間は短くなり、これにより、プラント10内に、その作動を確実にするために同時に存在しなければならないマンドレル32の数を低減することができる。従来のプラントの場合、約6つまたは7つに等しいマンドレルのこの数は、本発明によるプラントでは、3つに低減される。本発明によるプラント10内に使用される単一のマンドレル32の貴金属部分320は、従来のマンドレル32のものの約半分であると考える必要があることは、明らかである。
上記で述べた態様すべての結果、マンドレル32の全体的管理に関連付けられた大きな節減が得られる。また、マンドレルに関連して、表面的に処理される表面のより小さい全体面積、たとえば、クロムめっきを用いることによって処理されるマンドレルの貴金属部分320のより小さい面積に、マンドレル32のより少ない全体数を掛け合わせることにより、環境的影響はより小さくなる。
上記で述べたように、本発明の特徴は、特にコンパクトな圧延プラント10を得ることを可能にする。これに関連して、たとえば、生産現場の主要建物は、かなり小さい寸法を有することができる。技術的領域(図3および4に示す)に関して、本発明によるプラントの幅は、従来のプラントのものより30%小さく、一方でその長さは60%小さい。当業者が完全に理解し得るように、空間におけるそのような低減の結果、初期投資および管理コストに関する大きな節減が得られる。たとえば、既製のはり工作品および天井クレーンを、本発明によるプラント内に存在する約30メートルのスパンに使用することができ、それによってたとえば45メートルまたはそれ以上のスパンに必要とされる特別に補強された天井クレーンと比較してかなりの節減を可能にする。
(図1および2に示す)ラインの全体寸法を考えて、本発明によるプラントが占める領域は、従来のプラントと比較して約50%低減される。
別の特に有利な態様は、ほう砂ベースの脱酸素処理を完全に解消することができることである。このようにして、処理ステーションの提供および使用に関連付けたコストが回避されることのみならず、毒性物質の使用が解消され、結果として、環境への影響が低減される。穿孔されたブランク12のより迅速な移送もまた得られ、これは、特に薄く、したがって冷却により迅速にさらされる穿孔されたブランク12の場合、熱関連理由のために特に有利である。
当業者は、特有の要求事項を満足させるために、本発明による継目無管を圧延するためのプラントおよび方法の実施形態に改変を加え、および/または説明した部材を等価の部材と置き換えてよく、それによって、添付の特許請求の範囲から逸脱することはない。

Claims (14)

  1. 継目無管を圧延するためのコンパクトなプラント(10)であって、
    2つの傾斜軸圧延ロールと、ロッド(24)上に装着されたプラグ(22)とを備える回転式穿孔機(20)であって、圧延軸XPRを規定し、さらに、
    その投入部において中実の鋼片(11)を受け入れ、
    前記鋼片(11)を前記プラグ(22)に押し付けて穿孔し、
    前記プラグ(22)の前記ロッド(24)上に係合された、穿孔されたブランク(12)を解放するように設計され、
    前記回転式穿孔機(20)の前記プラグ(22)の前記ロッド(24)は、穿孔中、前記ロッド(24)上に生成された軸方向推力に対抗するように設計された推力ブロック(26)に連結される、回転式穿孔機と、
    調整可能なロールを備えた複数の圧延ステーションを備える、長手方向圧延機(30)であって、圧延軸XLLを画定し、さらに、
    その投入部において、前記回転式穿孔機によって解放された、前記穿孔されたブランク(12)を受け入れ、
    前記穿孔されたブランク(12)をマンドレル(32)上で圧延し、
    半仕上げ管(13)を解放するように設計され、
    前記長手方向圧延機(30)の前記マンドレル(32)は、圧延中、前記マンドレル(32)に予め定めた速度を付与するように設計される保持ブロック(34)に連結される、長手方向圧延機と
    を備え、
    前記圧延軸XPRおよびXLLは、一致することを特徴とするコンパクトなプラント。
  2. 前記推力ブロック(26)は、前記ロッド(24)および前記プラグ(22)に、穿孔前後に必要な移動を付与するように設計され、
    前記保持ブロック(34)は、前記マンドレル(32)に、圧延前後に必要な移動を付与するように設計されることを特徴とする請求項1に記載のプラント(10)。
  3. 前記推力ブロック(26)は、前記穿孔機(20)の下流側に配置され、前記保持ブロック(34)は、前記長手方向圧延機(30)の上流側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のプラント(10)。
  4. 前記推力ブロック(26)は、第1の推力支承ユニット(262)上に装着された第1の把持ユニット(260)を備え、前記保持ブロック(34)は、第2の推力支承ユニット(342)上に装着された第2の把持ユニット(340)を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラント(10)。
  5. 前記推力ブロック(26)の前記第1の把持ユニット(260)および前記保持ブロック(36)の前記第2の把持ユニット(340)は、単一の推力支承ユニット(362)上に装着されることを特徴とする請求項4に記載のプラント(10)。
  6. 前記推力/保持ブロック(36)の前記第1の把持ユニット(260)および前記第2の把持ユニット(340)は、単一の把持ユニット(360)を形成することを特徴とする請求項5に記載のプラント(10)。
  7. 前記回転式穿孔機(20)の前記プラグ(22)の前記ロッド(24)は、前記長手方向圧延機(30)の前記マンドレル(32)に構造的に連結されることを特徴とする請求項1乃至6に記載のプラント(10)。
  8. 前記回転式穿孔機(20)の前記プラグ(22)の前記ロッド(24)および前記長手方向圧延機(30)の前記マンドレル(32)は、一体品として形成されることを特徴とする請求項7に記載のプラント(10)。
  9. 前記回転式穿孔機(20)の前記プラグ(22)の前記ロッド(24)および前記長手方向圧延機(30)の前記マンドレル(32)は、解放可能に互いに連結されることを特徴とする請求項7に記載のプラント(10)。
  10. 前記回転式穿孔機(20)は、バレルロールを備えた穿孔機およびコニカルロールを備えた穿孔機を含む群から選択されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のプラント(10)。
  11. 前記長手方向圧延機(30)は、2ロール圧延ステーションを備えた圧延機および3ロール圧延ステーションを備えた圧延機を含む群から選択されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のプラント(10)。
  12. 前記マンドレル(32)を前記半仕上げ管(13)から引き出すための作動フォーク(40)をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のプラント(10)。
  13. 圧延中、前記保持ブロック(34)によって前記マンドレル(32)に付与される前記予め定めた速度は、0mm/sから4000mm/sの間であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のプラント(10)。
  14. 継目無管を圧延するための方法であって、
    中実の鋼片(11)を提供するステップと、
    2つの傾斜軸圧延ロールと、ロッド(24)上に装着されたプラグ(22)とを備える回転式穿孔機(20)を提供するステップであって、前記回転式穿孔機(20)は、圧延軸XPRを規定する、ステップと、
    調整可能なロールを備えた複数の圧延ステーションを備える長手方向圧延機(30)を提供するステップであって、前記長手方向圧延機(30)は、圧延軸XLLを規定し、穿孔されたブランク(12)をマンドレル(32)上で圧延するように設計される、ステップと、
    前記中実の鋼片(11)を前記回転式穿孔機(20)に送るステップと、
    前記鋼片(11)を前記プラグ(22)に押し付けて穿孔して、穿孔されたブランク(12)を得るステップと、
    前記鋼片(11)を穿孔するステップ中、前記ロッド(24)上に生み出された軸方向推力に対抗するステップと、
    前記プラグ(22)の前記ロッド(24)上に係合された、前記穿孔されたブランク(12)を解放するステップと、
    前記穿孔されたブランク(12)を前記プラグ(22)の前記ロッド(24)から前記長手方向圧延機(30)の前記マンドレル(32)まで変位させるステップと、
    前記マンドレル(32)上に係合された、前記穿孔されたブランク(12)を前記長手方向圧延機(30)に送るステップと、
    前記穿孔されたブランク(12)を前記マンドレル(32)上で圧延して半仕上げ管(13)を得るステップと、
    前記穿孔されたブランク(12)を圧延するステップ中、前記マンドレル(32)に予め定めた速度を付与するステップと、
    前記半仕上げ管(13)を解放するステップと
    を含み、
    前記圧延軸XPRおよびXLLは、一致することを特徴とする方法。
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