JP2017522142A - 圧力補助血漿分離 - Google Patents

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Abstract

血液検体から濾過血漿を提供する血漿分離システム及び処理が開示される。このシステムは、血液検体を濾過する分離膜を有する血液分離ウェルを含む。濾過処理は、当該血漿分離システムに取り付けられる負圧源又は正圧源を使用して促進される。【選択図】図1

Description

相互参照
本願は、2014年8月1日出願の米国仮出願62/031,908の米国特許法(35USC)第119条(e)に基づく権利を主張する。この特許出願の全内容はここに援用される。
血漿は、一般的に、臨床診断検査において全血よりも好ましい検体である。例えば、HIVウイルス量検出においては、ヘモグロビンや他の溶血成分がウイルスのRNA検出を阻害し得る場合、血漿が全血から分離される。ヘモグロビン及び他の溶血成分が分析結果を阻害し得る場合、血漿は溶血させないでおく必要があり得る。
当業界内で血漿は、全血を遠心分離して血漿から赤血球を分離することによって得るのが普通である。その遠心分離処理は、しかしながら、時間を要し、大電力機器を必要とする。さらに、遠心分離処理が一度始まると、当該処理の終了まで他のオペレータがその機器を利用することはできない。
医療産業は、即時で可搬の臨床を提供するポイントオブケア(臨床現場即時)システムの開発において進歩している。時間の制約、機器の規模、及び1人のオペレータ専有の点で、ポイントオブケア診断機器における遠心分離の使用は一般的に実現困難である。
本発明を実施し使用するにあたって当分野で通常の知識を有する者の助力となるように、添付図面を参照する。当該図面は、正確な縮尺で描写されたものではない。当該図面中、類似の参照番号が一貫性を目的として類似の要素に付されている。明確性の観点から、全ての図面において全ての部品に符号を付してあるわけではない。
図1は、本発明に従って例示する血漿分離システムの分解透視図である。 図2Aは、図1中の2A−2A線に沿う、図1の血漿分離システムの断面図である。 図2Bは、図1中の2B−2B線に沿う、図1の血漿分離システムに使用してある例示フィルタの断面図である。 図2Cは、図1中の2C−2C線に沿う、図1の血漿分離システムに使用してある例示分離膜の断面図である。 図2Dは、図1中の2D−2D線に沿う、図1の血漿分離システムに使用してある例示接着部材の断面図である。 図3は、フィルタ、分離膜、及び接着部材を除いた、図1の血漿分離システムの部分平面図である。 図4は、本発明に従って例示する別の形態の、血漿収集容器の底部に接続した通路を有する血漿分離システムの部分透視図である。 図5は、本発明に従って例示するさらに別の形態の、蛇行通路をもつ血漿収集容器を有する血漿分離システムの平面図である。 図6は、本発明に従って例示する血液検体から濾過血漿を分離する方法のフローチャートである。 図7A〜図7Cは、図6の方法に従って血液検体から濾過血漿を分離する例示血漿分離システムの使用をまとめて説明している。 図8は、本発明に従って例示するまた別の形態の、血漿分離ウェルに接続する圧力システムを有する血漿分離システムの断面図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、特別に言及しない限り、以下に説明するか又は図示する細部、実験、例示データ、構成要素の配置などへの適用に本発明が限定されないことは当然である。
本発明は、他の実施形態が可能であるし、様々な仕様で実現又は実施することが可能である。また、ここで採用される表現及び用語は説明の目的で使用されるのであって、限定と見なされるべきではないのは当然である。
以下の詳細な説明では添付図面に言及する。異なる図面における同じ参照番号は、同じか類似する要素を特定している。
説明で使用する、「備える」「含む」「有する」又はこれらの派生表現は、非排他的包含の意味をもつ。例えば、特に断りの無い限り、列記した要素を備える処理、方法、物、又は装置は、それら要素だけに限定される必要はなく、明記していない、あるいは、当該処理、方法、物、又は装置に本来備わっている他の要素も含み得る。
さらに、逆の意味であると明示しない限り、「又は」は、包含的論理和を意味するのであって、排他的論理和を意味するのではない。例えば、条件A又はBは、次のいずれか1つで充足される:Aが真(又は存在)且つBが偽(又は非存在);Aが偽(又は非存在)且つBが真(又は存在);A及びBの両方とも真(又は存在)。
実施形態の要素及び部品を記述するために冠詞「a」「an」が使用される。これは、単に、便宜上と発明の汎用概念を与えるためのことでしかない。当該記述は、1つ以上と捉えられるべきであるし、別の意味であることが明らかでない限り、単数形は複数形も含む。また、「複数の」を使う場合は、特に言及しない限り、1つよりも多いことを伝えるためである。
「1つの実施形態」「一実施形態」「一部の実施形態」「1つの例」「例えば」又は「一例」などの言及は、いずれも、ある実施形態に関連して述べた特定の要素、特徴、構造又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。例えば、明細書中随所で使用する「一部の実施形態において」や「1つの例」は、必ずしもその全てが同じ1つの実施形態に言及しているわけではない。
図面、特に図1を参照すると、本発明に係る血漿分子システムの一例が参照番号10で示されている。概して言うと、血漿分離システム10は、遠心分離や層流濾過系の濾過処理を利用するのではなくて、負圧を利用して血液からの血漿分離を提供する。この血液からの血漿分離は、最小限の溶血で、当業界で現在使用されている処理と比べて比較的短い時間内(例えば10〜90秒)で行われる。一部の実施形態では、当該血漿は、1つ以上のポイントオブケア分析でさらに使用される。
血漿分離システム10は筐体12を含み、この筐体12が血液分離ウェル14を支持又は収容しており、血液分離ウェル14は第1通路16を経て血漿収集容器18へ接続される。筐体12は第2通路22を支持又は収容し、この第2通路22は、血漿収集容器18より下流の出口24へ血漿収集容器18を接続する。血漿分離システム10は、さらに、出口24へ取り付け可能な負圧源26を含む。この例の場合、出口24は、血漿分離システム10の作動を補助する負圧源26を取り付けることができるように構成されている。
概説すると、血漿分離システム10において、血液は、血液分離ウェル14に加えられる。負圧(例えば吸引圧)が負圧源26から出口24へ印加され、これにより血液分離ウェル14内は真空に引かれる。毛管作用と負圧の組み合わせを使用して、血漿が血液から分離される。負圧の大きさは、溶血及び細胞物質漏出の少なくともどちらかを防ぐように調節される。分離された血漿は、血漿収集容器18に収集される。
一部の実施形態において、血漿分離システム10は使い捨てシステムである。あるいは、血漿分離システム10の1つ以上の部品が使い捨てとされ、当該血漿分離システム10は再利用システムである。例えば、一部の実施形態において、一番目の血液検体を分離した後、血漿収集容器18と血液分離ウェル14の部品とが取り除かれ、廃棄され、そして二番目の血液検体で使用するために置き換えられ、1つ以上の通路16,22が並べられる。
筐体12は、ガラス、プラスチック、及び同様の材料の少なくともいずれかを含む材料から形成される。筐体12の形状及び大きさは、血液分離ウェル14、通路16,22、及び血漿収集容器18の少なくともいずれかの形状又は大きさ(あるいはこの両方)に従う。図1に示す筐体12は、血液分離ウェル14、通路16,22及び血漿収集容器18を形作る形状とした統合一体型器具である。当然ながら、血液分離ウェル14、通路16,22及び血漿収集容器18が互いに連通するように相互接続される個別部品から筐体12を形成することもできる。概説すれば、筐体12の大きさは、血液検体から抽出されるべき適量(例えば10〜20μL)の血漿に基づいて最小化され決定される。筐体12は表面28を含んでいる。
血液分離ウェル14は、筐体12の表面28が少なくとも部分的に血液分離ウェル14を取り囲む状態となるように、表面28と交差して配置される。例えば、一部の実施形態において、血液分離ウェル14は、図1及び図2に示すように筐体12の表面28と交差する凹所30を含み、この例の場合、表面28は凹所30を取り囲むリムを形成する。凹所30は、底部32及び遠位部34と、底部32から遠位部34までの区間を結ぶ側部36と、を含む。底部32は、図3を参照して後述するように、底部32中に形成された微細通路のある毛管表面38を含んでいる。
血漿分離システム10には、さらに、フィルタ40、分離膜42、及び接着部材44が設けられる。フィルタ40、分離膜42及び接着部材44は、毛管表面38上に積層されて凹所30の中に配置される。そのフィルタ40は、筐体12の表面28より下にあって凹所30の中に全体が配置される。例えば、一部の実施形態において、接着部材44は、その上に分離膜42及びフィルタ40を載せて毛管表面38に配置される。一部の実施形態において、フィルタ40及び分離膜42の少なくとも一方は、凹所30の中に加圧嵌合(圧入として知られる)される。
凹所30の大きさと形状は、フィルタ40、分離膜42、及び接着部材44の少なくともいずれかの大きさと形状に従う。例えば、一部の実施形態において、凹所30の大きさと形状は、フィルタ40、分離膜42、及び接着部材44が円形であれば、円形である。しかしながら、その形状は、限定する意図はないが、矩形、三角形、あるいはその他の想定し得る形状を含み得る。側部36の高さ及び長さ(の一方又は両方)を含めて凹所30の容積は、1以上の個数のフィルタ40、分離膜42、及び接着部材44の少なくともいずれかの厚さ及び幅(の一方又は両方)に従う。概説すると、フィルタ40、分離膜42及び接着部材44は、それぞれが凹所30の底部32と遠位部34との間に留まっている状態にして凹所30内に配置される。なお、側部36は真っ直ぐな壁として描写されているが、一部の実施形態においては段を付けた側部36も可能であることは当然理解される。
一部の実施形態において、血液分離ウェル14の中にフィルタ40及び分離膜42を保持するために、1つ以上の追加層がフィルタ40の第1面48の上に設けられる。例えば、1つの例によれば、プラスチック製Oリングがフィルタ40の第1面48上に設けられて、フィルタ40及び分離膜42を血液分離ウェル14の中に保持する。別の例では、キャップ(例えばプラスチック製のキャップ)がフィルタ40の第1面48に接して又は近接して配置され、血液分離ウェル14の全長に架かる。一部の実施形態において、このキャップは、外部環境へのガス放出を可能にするべく通気を提供する。該キャップは、分離膜42の間近にフィルタ40を保持する役割を担う。1つの例において、使用中のフィルタ40への血液浸透でフィルタ40の大きさは膨らみ、キャップが血液分離ウェル14内にフィルタ40を留まらせる。その結果、フィルタ40は、該フィルタ40に近接している分離膜42へ向かって、さらには分離膜42と接触するまで、膨らむ。
フィルタ40は、1つ以上の層46から形成される。各層46は、第1面48と、該第1面48に対しおおよそ逆向きの第2面50とを含む。概説すると、血液はフィルタ40の第1面48に提供されてこれに接触し、次いでフィルタ40の層46を通り抜け、そして、濾過血液が第2面50に表れる。濾過血液は、血漿と、層46を通過するように管理された赤血球の一部とを含む。赤血球のいくらかはフィルタ40の層46に捉えられる。
言い換えると、フィルタ40は、血液から赤血球の一部をほぼ取り除き、分離膜42の分離負荷を軽減する。例えば、フィルタ40は、血液検体から赤血球(例えば赤血球の70%まで)を取り除く。赤血球の大部分を取り除くことで、 濾過血液の分離膜42の通過を助け、分離膜42の詰まりを低減する。
各層46は、限定する意図はないが、ガラス繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、及び同様の材料の少なくともいずれかから形成される。例えば、1つ以上のフィルタ40は、ケント州メードストンにあるワットマン社製造販売の商品名VF1、VF2及びGFBを利用可能である。例えば、一部の実施形態において、1つ以上のフィルタ40は、ワットマンVF2ガラス繊維の9.5mmディスクである。
フィルタ40の第2面50が分離膜42に近接又は接触する。概説すると、分離膜42は、濾過血漿を提供する濾過血液から残っている赤血球を取り除く。濾過血漿は最小限の細胞残屑しか含まず、基本的に血球をもたない。例えば、濾過血漿のヘモグロビン含有量は、当業界で現在既知の遠心分離で得られる血漿に匹敵する。
一部の実施形態において、血漿分離システム10は、フィルタ40を使用せず、分離膜42を単独で備える。例えば、血液は、ここに説明する方法を使用して濾過血漿を提供する分離膜42だけを通して濾過される。
分離膜42は、1つ以上の層52から形成される。各層52は、第1面54と第2面56とを有する。概説すると、濾過血液は分離膜42の第1面54に接触して分離膜の層52を通過し、そして濾過血漿が第2面56に現れる。
分離膜42は、限定する意図はないが、ナイロン、ポリスルホン、ポリカーボネート及び同様の材料の少なくともいずれかを含む材料から形成される。例えば、一部の実施形態において、分離膜42はイオントラックエッチドメンブレン(ion-tracked etched membrane)である。
一部の実施形態において、分離膜42は非対称膜である。例えば、分離膜42は、気孔の第1組と第2組をもつように形成され、これら第1組の気孔と第2組の気孔とは大きさが異なる。概説すると、分離膜42の第1面54に大きい気孔が形成され、分離膜42の第2面56に小さい気孔が形成され、そして、濾過血液は大きい気孔を通って小さい気孔へ流れる。これにより、分離膜42の赤血球閉塞が低減される。
一部の実施形態において、フィルタ40及び分離膜42の一方又は両方は、1つ以上のブロッキング剤及び界面活性剤のどちらか又は両方で処理される。ブロッキング剤及び界面活性剤のどちらか又は両方での処理は、分析物回収及び血漿分離効率の少なくともいずれかを促進する。界面活性剤は、限定する意図はないが、少なくともTweem-20又は同様の物質を含む。
1つ以上のブロッキング剤で処理した場合、フィルタ40及び分離膜42の一方又は両方は、程度の差はあれ、少なくとも親水性、疎水性、蛋白質吸着感受性、正帯電、負帯電、及びこれら同様の性質のいずれかである。例えば、一部の実施形態において、フィルタ40及び分離膜42の一方又は両方は、PAMAMデンドリマー、Merquat、又は他のポリカチオンで処理される。ブロッキング剤は、限定する意図はないが、ウシ血清アルブミン、Seablock、ゼラチン、及び同様の物質の少なくともいずれかを含む。
分離膜42の第2面56は、接着部材44に接触する。一部の実施形態において、接着部材44は、分離膜42の周囲から血球が漏れ出さないようにする。
接着部材44は、第1面58と第2面60とを含んでおり、第1面58が分離膜42の第2面56と接触し、第2面60が凹所30の毛管表面38の少なくとも一部に接着される。概説すると、接着部材44は、凹所30の中に分離膜42を保持する補助となる。このために、一部の実施形態において、接着部材44の各面58,60は接着材料を含んでいる。この接着材料は、限定する意図はないが、少なくともシリコーン接着剤をもつポリエチレンテレフタレート(PET)又は同様の材料を含む。例えば、図2A及び図2Dに示すように、接着部材44は両面PET接着剤Oリングである。一部の実施形態において、接着部材44は、血液分離ウェル14に一体化されるか又は凹所30の側部36に接着される。
接着部材44の大きさと形状は分離膜42の大きさと形状に従い、分離膜42を血液分離ウェル14の中に定置し、分離膜42の周縁における濾過血液の漏出を最小化又は無くす。
接着部材44の大きさと形状は、血液分離ウェル14において血液の漏洩を防ぐと共に、分離膜42を血液分離ウェル14の凹所30の毛管表面38に密接させることができるように設計される。一部の実施形態において、接着部材44の形状は、開口62を含んでいる。開口62は、分離膜42の第2面56から凹所30の毛管表面38へ至る濾過血漿の流れを提供する。例えば、一部の実施形態において、接着部材44は、Oリングとして形成されるか、あるいは、分離膜42の第2面56から凹所30の毛管表面38へ濾過血漿を流す直通開口62を提供するべく想定可能な形状として形成される。さらに、一部の実施形態において、接着部材44の材料は、網目形材料から形成される。
図2A及び図3を参照すると、血液分離ウェル14の凹所30の毛管表面38は、1つ以上の微細通路64を含んでいる。微細通路64は、濾過血漿の毛管流を促進する。微細通路64は、血液分離ウェル14における濾過血漿の毛管流を促進可能なパターンをなす。例えば、図1及び図3において、8本の微細通路64が使用され、中心軸66でつながる複数の放射状微細通路を有する同心パターンを形成している。図1及び図3には8本の微細通路64を示してあるが、微細通路64が毛管表面38の範囲内にある限り、微細通路64の本数に制限がないことは、当分野で通常の知識をもつ者には自明である。さらに、1つ以上の支流が同心パターン中に含まれていてもよい。毛管表面38は、一部の実施形態において、微細通路64がなくても毛管流が生じるのであれば、微細通路64を含まない形態も可能である。
一部の実施形態において、1つ以上の通気路68が血液分離ウェル14の凹所30に配設される。例えば、図1及び図3において、4つの通気路68が血液分離ウェル14の凹所30に設けられて毛管表面38から表面28へ延びている。通気路68は、血液分離ウェル14における気体(例えば空気)の通気を行う。例えば、フィルタ40及び分離膜42のいずれか又は両方に入った気体は、1つ以上の通気路68を通って血液分離ウェル14から出て行く。
濾過血漿は、血液分離ウェル14から通路16へ流れる。通路16は、第1出口70で血漿収集容器18へ連通している。一部の実施形態において、通路16は、第2出口72も含む。概説すると、第2出口72は、血漿分離システム10の作動中には閉鎖され、吸引力を通路16から血液分離ウェルへ向かわせる。第2出口72は選択的に開くことが可能であり、余分の濾過血液及び濾過血漿の少なくともどちらかを血液分離ウェル14及び通路16のいずれか又は両方の中から除去できる。
濾過血漿は、通路16を通って第1出口70から血漿収集容器18へ流れる。血漿収集容器18は、傾斜側部78でつながった底部74と遠位部76とを有する。例えば、血漿収集容器18の幅は、底部74から遠位部76へ向かって広くなる。血漿収集容器18の形状は円錐形として図示してあるが、血漿収集容器18がその他の形状(例えば円筒形)でも形成可能であることは当然である。概説すると、血漿収集容器18は、濾過血漿の集まる容積が死容積(デッドボリューム)を減らすように形成される。例えば、血漿収集容器18の形状は、ピペット又は他の収集手段による濾過血漿の回収が最大化される(例えば10〜20μLの濾過血漿回収)領域に濾過血漿が集まるように、形成される。
概説すると、第1出口70は、出口24よりも下で血漿収集容器18の底部74に近いところに配置される。濾過血漿は、第1出口70より下に位置する、例えば、図2Aに示す通り第1出口70と血漿収集容器18の底部74との間に位置する、部分79に収集される。
血漿収集容器18は、シール80を含む。シール80は血漿収集容器18の遠位部76を覆い、これによって、通路22の出口24から作用する吸引力が血漿収集容器18を経て通路16へ向かう。一部の実施形態において、シール80は穿孔可能な材料で形成される。例えば、シール80は、血漿収集容器18から血漿を回収するピペット又は同様の器具の先端で穿孔することが可能な材料から形成される。このような材料は、限定する意図はないが、アセテート、ポリエチレン、箔及び同様の物質の少なくともいずれかを含む。
血漿収集容器18には、通路22が連通する。通路22は、通路16よりも上で血漿収集容器18の遠位部76の近く、例えば、通路16と遠位部76との間、に位置する。通路22は、血漿収集容器18を、出口24を介して負圧源26へ接続する。一部の実施形態において、通路22の出口24は、負圧源26を接続する嵌合チューブ又はルアーコネクション(ルアーアダプター)を含む。
負圧源26は、約0.05〜2psi(0.34〜13.79KPa)の圧力を提供可能な圧力源である。例えば、負圧源26は、限定する意図はないが、ポンプ、シリンジポンプ、吸引ポンプ、及び同様の機械の少なくともいずれかを含む。概説すると、負圧源26は、少なくとも溶血せずに又は細胞物質無しで血液から血漿を収集できるように制御可能である。例えば、当該限度内で負圧源26の圧力を制御することにより、血漿へダメージを与えるリスクが減り、少なくとも血液が溶血せず又は血球が変形(すなわち、分離膜42を通過)しない。
負圧源26は、一定の流速及び流量に制御される。例えば、一部の実施形態において、1つ以上の圧力センサ又はモニタを使用して負圧源26を制御する。別の実施形態では、シリンジの移動速度によって負圧源26の流速及び流量を制御する。
図4は、別の実施形態に係る血漿分離システム10aを例示する。図1の血漿分離システム10と同様に、血漿分離システム10aは、血液分離ウェル14を支持又は収容する筐体12を含む。血液分離ウェル14は、第1通路16aにより血漿収集容器18aへ接続されており、濾過血漿は、血漿収集容器18aの底部94から血漿収集容器18aへ流入する。第2通路22が、血漿収集容器18aを、該血漿収集容器18aの下流にある出口24へ接続する。出口24により、負圧源26(例えば吸引源)が血漿分離システム10aへ取り付けられる。
通路16aは、血液分離ウェル14を血漿収集容器18aの底部94へ接続できる各種手段で実施可能である。例えば、通路16aは、図4に示すように相互接続された様々な直線区間を含む。図4に示す例では、通路16aは、第1部分82と、これと平行に配置された第2部分84と、第1部分82と第2部分84との間に延伸してこれらを接続する第3部分86と、を含む。図示の例では、第3部分86は、第1部分82及び第2部分84に対し垂直に延伸し、筐体12において縦方向に延伸する。通路16aは、第1部分82及び第2部分84と第3部分86との相互接続で形成される角部88,90を含むが、これら角部88,90は丸みのある角を含んでいる。第3部分86は、第1部分82及び第2部分84に対し傾斜させて配置してもよく、当該第3部分86は、第1部分82と第2部分84との間に傾斜接続を提供する。通路16aの第4部分92が、血漿収集容器18aの底部94内への入口94を提供する。
概説すると、血漿分離システム10aにおいて、血液は血液分離ウェル14に加えられる。負圧は出口24から印加される。毛管作用と負圧を組み合わせて、血漿が血液から分離される。血漿は、血漿収集容器18aの底部94に入って集まる。負圧は、溶血及び細胞物質漏出の少なくともいずれかを防ぐように制御される。
図5は、ウェルではなくて蛇行通路96の形状とした血漿収集容器18bを含むこと以外は図1及び図4に示す血漿分離システム10,10aと同様の、別の実施形態に係る血漿分離システム10bを例示する。蛇行の容積は蛇行通路96の長さによって調節できるので、該システム10bは、血漿を計量するために使用可能である。蛇行通路96は、バルブ、量的及び質的分析を実行する反応ウェルといった、他の標準的な微少流体機能と容易に合わせることができる。蛇行通路96に関する曲部の数、形状及び長さの少なくともいずれかは、目的とする分析に従って決定する。
図6及び図7A〜図7Cは、図1の血漿分離システム10の使用方法を例示する。特に、図6は血漿分離システム10を操作するフローチャート110を示す。
血液検体において赤血球及び白血球から血漿を分離するために、ステップ112では、図7Aに示すように、血液検体130(例えば100μL)を血液分離ウェル14に加える。一部の実施形態において、血液検体を血液分離ウェル14へ加えるためにピペット又は他の器具を使用する。
ステップ114において、血液検体はフィルタ40及び分離膜42の中へ浸透する。一部の実施形態において、血液検体は、予め決めてある時間でフィルタ40又は分離膜42(あるいはその両方)に浸透可能とされる。例えば、1つの非限定例では、血液検体は約5〜45秒でフィルタ40又は分離膜42(あるいはその両方)に浸透することが可能である。
一部の実施形態において、血液検体は、毛管作用によってフィルタ40及び分離膜42へ浸透する。1つの非限定例において、1つ以上の通気路68(図3)があることで、少なくともフィルタ40又は分離膜42の周縁から脱気が行われ、血液検体の浸透が促進される。さらに、凹所30の毛管表面38に微細通路64があることで、分離膜42の第2面56から通路16(詳細は図3)への毛管流も促進される。
ステップ116では、負圧源26(例えば吸引源)を作動させて出口24から血液分離ウェル14へ吸引力を作用させる。ステップ118では、吸引力のアシストにより、濾過血液を提供するフィルタ40を通って血液検体が進む。ステップ120では、図7Bに示すように、濾過血漿132を提供する分離膜42を通って血液検体が進む。当然ながら、血液分離ウェル14に対し吸引源が作用する前は、血液検体の一部がフィルタ40又は分離膜42(あるいはその両方)を進んでいる。
ステップ122では、濾過血漿132が通路16を通って流れ、図7Cに示すように血漿収集容器18の中に集まる。吸引力は、必要な濾過血漿が全て血漿収集容器18内に収集されるまでほぼ一定のレベルを維持するか、あるいは、経時的に設定点まで増加させる。
ステップ124では、負圧源26(例えば吸引源)を停止させるなどして、吸引力を止める。ステップ126では、血漿収集容器18のシール90を突き破るなどして、血漿収集容器18から濾過血漿を取り出す。例えば、ピペットの先端でシール80を突き破り、濾過血漿を血漿収集容器18から取り出す。そして、その濾過血漿を用いて1つ以上の分析を実行する。当該濾過血漿を使用して量的分析及び質的分析のどちらか又は両方を実行することができる。例えば、ピペットが一定量の濾過血漿を収集できるものであれば、量的分析が実行される。
1つの例において、450ng/mlの濃度でDダイマーを含有する35%ヘマトクリット(HCT)の血液検体を100μL、図7Aに示すように血液分離ウェル14に加える。例えば、血液分離ウェル14のフィルタ40はVF2で形成し、分離膜42はポリスルホン非対称膜で形成する。図6及び図7に詳述する処理を用い、血液検体を約5〜45秒でフィルタ40又は分離膜42、あるいはフィルタ40及び分離膜42に浸透させる。負圧源26を適用して(例えば0.05〜2psi)、濾過血漿(例えば約20〜25μL)を収集する。次いで濾過血漿中のDダイマー濃度を計測する(例えば、シーメンスストラタスCSDダイマー免疫測定装置を使用)。1つの例において、濾過血漿のDダイマー濃縮回収は、遠心分離と比較して100.8%であった。
別の例において、100pg/mlの濃度でトロポニンI(TnI)を含有する42%HCTの血液検体を100μL、血液分離ウェル14に加える。図6及び図7に詳述する処理を用い、血液検体を約5〜45秒でフィルタ40又は分離膜42、あるいはフィルタ40及び分離膜42に浸透させる。負圧源26を適用して(例えば0.05〜2psi)、濾過血漿(例えば約20μL)を収集する。次いで濾過血漿中のTnI濃度を計測する(例えばシーメンスディメンションEXLTnI免疫測定装置を使用)。1つの例において、濾過血漿のTnI濃縮回収は、遠心分離と比較して86%であった。
図8は、別の実施形態に係る血漿分離システム10cを例示する。血漿分離システム10cは図1、図4及び図5に示す血漿分離システム10〜10bと同様であるが、ただし、血漿分離システム10cは、血漿収集容器18の上流で正圧源140による正圧を利用する。この正圧源140は、血液分離ウェル14内でフィルタ40の上に位置するキャップ142に接続される。
一部の実施形態において、キャップ142は、血液分離ウェル14においてフィルタ40の上に嵌合する。キャップ142は出口144を含んでいて、この出口144が正圧源140に接続される。正圧源140は、0.05〜2psiの正圧を、使用中の血液分離ウェル14に印加する。正圧により、血液検体は、フィルタ40、分離膜42、通路16を通って血漿収集容器18へ送られる。
一部の実施形態において、正圧源140は、空気の入ったシリンジである。出口144を通し空気を送り込むことで血液検体に正圧がかかり、血液検体は、フィルタ40、分離膜42、通路16を経て血漿収集容器18へ向け押し進められる。この実施形態において、血漿収集容器18の下流にある出口24は、必要に応じて通気孔として使用され開かれている。
以上の説明から、ここに開示する発明は、目的を実行するべく適合させられること、また、ここに開示する発明に本質的にある効果に加えてここに記載した効果も達成するべく適合させられる、ということは明白である。ここに開示する発明の実施形態を公開を目的として説明してきたが、数多くの変更が可能であること、そして、ここに開示する発明の範囲及び思想において熟達した当分野で通常の知識を有する者に数多くの変更が容易に示唆されることは、当然のことである。
本発明に関し、非限定的な例示の実施形態について以下にまとめる。
1.血液検体を収集するための血液分離ウェルであって、該血液分離ウェルの表面と交差する凹所を有する血液分離ウェルと、
前記凹所の表面に位置し、血液検体を濾過して濾過血漿を提供する分離膜と、
血漿収集容器と、
前記血液分離ウェルを前記血漿収集容器へ接続する、前記凹所の前記表面近くの第1通路と、
前記血漿収集容器を第1出口へ接続する第2通路と、
を備えた装置であって、
前記血漿収集容器及び前記第1通路が、濾過血漿を前記血漿収集容器へ提供する圧力を伝えるように構成されている、装置。
2.前記圧力が負圧であり、前記第1通路、前記血漿収集容器、及び前記第2通路は、前記第1出口に印加される当該負圧を前記凹所の前記表面へ伝えるように構成される、上記実施形態1の装置。
3.前記分離膜上に位置するキャップをさらに備え、該キャップには第2出口が形成されており、前記圧力が正圧であって、前記第1通路は、前記第2出口から印加される前記正圧を前記血漿収集容器へ伝えるように構成される、上記実施形態1又は2の装置。
4.前記凹所内で前記分離膜上に位置するフィルタをさらに備え、該フィルタは、血液検体から赤血球を分離して濾過血液を提供するために構成された多数の気孔を取り囲む構造を有し、当該濾過血液において赤血球が前記血液検体中の赤血球量に比べて減少している、上記実施形態1〜3のいずれか1つの装置。
5.前記分離膜又は前記フィルタの少なくともいずれかがブロッキング剤で被覆されている、上記実施形態4の装置。
6.前記分離膜又は前記フィルタの少なくともいずれかが界面活性剤で処理されている、上記実施形態4の装置。
7.前記凹所内に前記分離膜及び前記フィルタを収容する筐体の表面に位置するキャップをさらに備える、上記実施形態4の装置。
8.前記キャップが少なくとも1つの通気孔を含む、上記実施形態7の装置。
9.前記表面は、少なくとも1つの微細通路を有する毛管表面としてさらに画定される、上記実施形態1〜8のいずれか1つの装置。
10.前記毛管表面は、該毛管表面において同心パターンを形成する複数の微細通路を有し、当該同心パターンが、場所から突出する放射状微細通路の組み合わせを有する、上記実施形態9の装置。
11.前記出口で前記第2通路に接続された負圧源をさらに備える、上記実施形態1〜10のいずれか1つの装置。
12.前記負圧源がシリンジポンプであって、該シリンジポンプは、0.05psi〜2psiの負圧を提供する、上記実施形態11の装置。
13.前記血漿収集容器が蛇行通路である、上記実施形態1〜12のいずれか1つの装置。
14.前記血漿収集容器は、底部と、筐体の表面に位置した遠位部と、を有し、当該血漿収集容器が、ピペットで突き破れるように構成されたシールを含む、上記実施形態1〜12のいずれか1つの装置。
15.前記第1通路は、前記血漿収集容器の前記底部で該血漿収集容器に接続される、上記実施形態14の装置。
16.前記血液分離ウェルは、該血液分離ウェルの前記凹所に位置した通気路を少なくとも1つ備え、該通気路は、前記分離膜の外縁よりも外に位置する、上記実施形態1〜15のいずれか1つの装置。
17.前記凹所内の前記表面と前記分離膜とを接続する接着部材をさらに備える、上記実施形態1〜16のいずれか1つの装置。
18.前記分離膜は、第1組の気孔と第2組の気孔とをもっていて前記第1組の気孔が前記第2組の気孔よりも大きい非対称膜であり、前記第1組の気孔は、前記分離膜の第1面に位置し、前記第2組の気孔は、前記分離膜の第2面に位置する、上記実施形態1〜17のいずれか1つの装置。
19.前記分離膜は、前記血液分離ウェルの前記凹所内に圧入される、上記実施形態1〜18のいずれか1つの装置。
20.前記血漿収集容器が円錐形状であって、少なくとも20μLの濾過血漿を収集する容量をもつ、上記実施形態1〜19のいずれか1つの装置。
21.表面を有する筐体をさらに備え、前記血液分離ウェルの前記凹所は、前記筐体の前記表面及び前記血液分離ウェルの前記表面と交差する、上記実施形態1〜20のいずれか1つの装置。
22.表面を有する筐体と、血液検体を収集濾過して濾過血漿を提供するための血液分離ウェルであって前記筐体の前記表面及び該血液分離ウェルの表面に交差する凹所を有する血液分離ウェルと、前記凹所の前記表面に配置可能な接着部材と、前記接着部材に接着するように構成された分離膜と、前記分離膜上に配置可能であって前記凹所に圧入されるフィルタと、血漿収集容器と、前記血液分離ウェルの前記表面を前記血漿収集容器へ接続する第1通路と、前記血漿収集容器を出口へ接続する第2通路と、を備えた血漿分離システムと、
前記出口に接続するように構成され、0.05psi〜2psiの負圧を前記出口に提供するように構成された負圧源と、
を備えるキット。
23.フィルタ及び分離膜を収容し、第1通路により血漿収集容器へ接続される血液分離ウェルを備え、前記血漿収集容器は、負圧源が接続される出口をもつ第2通路に接続され、血液検体が予め決められた第1時間で前記フィルタに浸透する、血漿分離システムに血液検体を提供し、
前記負圧源を作動させて負圧を前記出口から前記血液分離ウェルへ印加することにより、濾過血漿を提供する前記フィルタ及び前記分離膜を通る前記血液検体からの血漿の流れを促進して、前記第1通路を通し前記血漿収集容器へ濾過血漿を引き込む、
ことを含む方法。
24.前記血漿収集容器にシールが含まれており、該血漿収集容器の前記シールをピペットで突き破り、該ピペットで濾過血漿を回収する、ことをさらに含む、上記実施形態23の方法。
10,10a,10b,10c 血漿分離システム
12 筐体
14 血液分離ウェル
16 第1通路
18 血漿収集容器
22 第2通路
24 出口
26 負圧源
28 表面
30 凹所
32 底部
34 遠位部
36 側部
38 毛管表面
40 フィルタ
42 分離膜
44 接着部材
46 層
48 第1面
50 第2面
52 層
54 第1面
56 第2面
58 第1面
60 第2面
62 開口
64 微細通路
66 中心軸
68 通気路
70 第1出口
72 第2出口
74 底部
76 遠位部
78 傾斜側部
80 シール
82 第1部分
84 第2部分
86 第3部分
88,90 角部
92 第4部分
94 底部
96 蛇行通路

Claims (16)

  1. 血液検体を収集するための血液分離ウェルであって、該血液分離ウェルの表面と交差する凹所を有する血液分離ウェルと、
    前記凹所の表面に位置し、血液検体を濾過して濾過血漿を提供する分離膜と、
    血漿収集容器と、
    前記血液分離ウェルを前記血漿収集容器へ接続する、前記凹所の前記表面近くの第1通路と、
    前記血漿収集容器を第1出口へ接続する第2通路と、
    を備えた装置であって、
    前記血漿収集容器及び前記第1通路が、濾過血漿を前記血漿収集容器へ提供する圧力を伝えるように構成されている、装置。
  2. 前記圧力が負圧であり、前記第1通路、前記血漿収集容器、及び前記第2通路は、前記第1出口に印加される当該負圧を前記凹所の前記表面へ伝えるように構成される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記分離膜上に位置するキャップをさらに備え、該キャップに第2出口が形成されており、
    前記圧力が正圧であって、前記第1通路は、前記第2出口から印加される前記正圧を前記血漿収集容器へ伝えるように構成される、請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 前記凹所内で前記分離膜上に位置するフィルタをさらに備え、
    該フィルタは、血液検体から赤血球を分離して濾過血液を提供するために構成された多数の気孔を取り囲む構造を有し、当該濾過血液において赤血球が前記血液検体中の赤血球量に比べて減少している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記分離膜又は前記フィルタの少なくともいずれかがブロッキング剤で被覆されている、請求項4に記載の装置。
  6. 前記分離膜又は前記フィルタの少なくともいずれかが界面活性剤で処理されている、請求項4に記載の装置。
  7. 前記表面は、少なくとも1つの微細通路を有する毛管表面としてさらに画定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記毛管表面は、該毛管表面において同心パターンを形成する複数の微細通路を有し、当該同心パターンが、場所から突出する放射状微細通路の組み合わせを有する、請求項7に記載の装置。
  9. 前記出口で前記第2通路に接続された負圧源をさらに備える、請求項1〜8に記載の装置。
  10. 前記負圧源がシリンジポンプであって、該シリンジポンプは、0.05psi〜2psiの負圧を提供する、請求項9に記載の装置。
  11. 前記血漿収集容器は、底部と、筐体の表面に位置した遠位部と、を有し、当該血漿収集容器が、ピペットで突き破れるように構成されたシールを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記第1通路は、前記血漿収集容器の前記底部で該血漿収集容器に接続される、請求項11に記載の装置。
  13. 前記血液分離ウェルは、該血液分離ウェルの前記凹所に位置した通気路を少なくとも1つ備え、該通気路は、前記分離膜の外縁よりも外に位置する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記分離膜は、第1組の気孔と第2組の気孔とをもっていて前記第1組の気孔が前記第2組の気孔よりも大きい非対称膜であり、前記第1組の気孔は、前記分離膜の第1面に位置し、前記第2組の気孔は、前記分離膜の第2面に位置する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 血漿分離システムと負圧源とを備えたキットであって、
    前記血漿分離システムは、
    表面を有する筐体と、
    血液検体を収集濾過して濾過血漿を提供するための血液分離ウェルであって前記筐体の前記表面及び該血液分離ウェルの表面に交差する凹所を有する血液分離ウェルと、
    前記凹所の前記表面に配置可能な接着部材と、
    前記接着部材に接着するように構成された分離膜と、
    前記分離膜上に配置可能であって前記凹所に圧入されるフィルタと、
    血漿収集容器と、
    前記血液分離ウェルの前記表面を前記血漿収集容器へ接続する第1通路と、
    前記血漿収集容器を出口へ接続する第2通路と、を備え、
    前記負圧源は、
    前記出口に接続するように構成され、0.05psi〜2psiの負圧を前記出口に提供するように構成される、キット。
  16. フィルタ及び分離膜を収容し、第1通路により血漿収集容器へ接続される血液分離ウェルを備え、前記血漿収集容器は、負圧源が接続される出口をもつ第2通路に接続され、血液検体が予め決められた第1時間で前記フィルタに浸透する、血漿分離システムに血液検体を提供し、
    前記負圧源を作動させて負圧を前記出口から前記血液分離ウェルへ印加することにより、濾過血漿を提供する前記フィルタ及び前記分離膜を通る前記血液検体からの血漿の流れを促進して、前記第1通路を通し前記血漿収集容器へ濾過血漿を引き込む、
    ことを含む方法。
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