JP2017515924A - 不均一系鉄触媒を用いた、アミノ基を有するポリマーを調製するための方法 - Google Patents

不均一系鉄触媒を用いた、アミノ基を有するポリマーを調製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、不均一系触媒作用によってニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を含有するポリマーを製造する方法に関する。

Description

本発明は、不均一系触媒作用によって、ニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を有するポリマーを調製するための方法、前記方法を実施するのに好適な触媒、および前記反応を実施するための前記触媒の使用に関する。
ニトリル基を全てまたは部分的に水素化してアミノ基にすることによって、そのポリマーをさらに化学的に変性することが可能となり、従って、極めて広い範囲でそれらの性質を調節することが可能となる。
ポリマーを水素化するためには、2つの典型的な技術、すなわち均一系触媒に基づくものと不均一系触媒に基づくものとが公知である。均一系水素化は高い転化率を与えるが、鎖の切断を起こすこともあり、また触媒の抽出が困難であるために、多くの場合、金属によるポリマーの汚染が起きる。その一方で、不均一系水素化は多くの場合、中程度の転化率を与えるが、鎖の切断が少なく、ポリマーの汚染が起こらず、かつ触媒の抽出、分離および再生が容易であるために、均一系水素化よりも好ましいことが多い。さらに、担持された不均一系の遷移金属および貴金属触媒は、リサイクルが可能であり、均一系の抽出製品よりも副生成物が少ない。
ニトリルを水素化して対応するアミンにすることは、低分子量の範囲では精力的に検討されてきており、特に、(非特許文献1)に記載があるが、全般的なニトリル含有ポリマーの水素化、特に、前記方法のニトリルゴムへの移行の可能性については何らの示唆も与えられていない。高分子量化合物のニトリル基の水素化についての検討ははるかに少ない。(非特許文献2)によれば、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)のニトリル基を水素化しようとすると、モル質量の増大とポリマーのゲル化とを招く。
(特許文献1)には、各種の公知の水素化触媒(金属ニッケル、コロイド状白金、微細分散パラジウム、銅クロマイト、Cr、W、またはMoの酸化物または硫化物;好ましくはRaney−ニッケル)を用いた、少なくとも4単位を有するポリマー性ニトリルの水素化が記載されていた。一例として、ニトリル−スチレンゴムが、Raney Ni触媒を使用し、ベンゼン中、アンモニアを添加して水素化された。しかしながら、その水素化の前後における分子量についての情報がまったく与えられず、またニトリル基からアミノ基への転化率についての定量的な分析もされていなかった。
100.000までの分子量を有するブタジエン−アクリロニトリルコポリマーについて、第一工程においてPd/C上でC=C基を水素化し、それに続く工程においてNi Raney触媒上でCNフラグメントを水素化する2段プロセスによる水素化が、(特許文献2)に開示されている。しかしながら、250℃で930〜950気圧という過酷な条件のために、この方法の商業的な使用は不可能である。さらに、(特許文献2)には、100000を超える分子量を有するポリマーは、明確には水素化できないとの記載もある。
(特許文献3)においては、ニトリルゴムのニトリル基の水素化を、特殊なメソ多孔質構造を有するCo Raneyの存在下で実施した。この場合においては、3000の分子量を有するニトリルゴムを、THF中15%溶液で水素化した。それにはさらに、前記方法によって、ニトリル基の還元がまず起こり、その後でC=C二重結合が水素化されるとも記述されている。
(特許文献4)および(特許文献5)には、水素化触媒の存在下で、対応するニトリルを水素化することによる、低分子量一級アミンを製造するための方法が開示されている。その水素化触媒には、ニッケル、コバルト、および鉄からなる群から選択される少なくとも1種の金属が含まれ、ニトリルの水素化においてそれを使用する前に、炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、および一酸化炭素からなる群から選択される少なくとも1種の反応剤を用い、150〜500℃で前処理しなければならない。しかしながら、鉄含有触媒は好ましいものではなく、実際に、それについての実施例は全く示されていない。
低分子量ジニトリル化合物を水素化するための触媒として、鉄、クロム、および亜鉛でドープしたRaneyニッケルの使用が、(特許文献6)に開示されている。
(特許文献7)および(特許文献8)には、液相中で、アルミニウムと、鉄、コバルト、およびニッケルからなる群から選択される少なくとも1種の遷移金属と、必要に応じて、チタン、ジルコニウム、クロム、およびマンガンからなる群から選択される1種以上のさらなる遷移金属との合金をベースとする懸濁させた活性化Raney触媒上での、低分子量ニトリルからそれらに対応する一級アミンへの連続水素化が記載されている。その水素化は、アンモニア、および塩基性のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の非存在下で実施されている。
米国特許第2456428号明細書 米国特許第2,585,583号明細書 米国特許第6,121,188号明細書 米国特許第8,119,556号明細書 米国特許第7,767,859号明細書 米国特許出願公開第2011230681号明細書 特開2002201163号公報 特開2002205975号公報
Homogeneous and Heterogeneous Hydrogenation of Nitriles into a liquid phase:Chemical,Catalytic and Mechanistic Aspects.C.de Bellefon,P.Fouilloux,Catal.Rev.Sci.Eng.(1994),36(3),459−506 Journal of Applied Polymer Science(2001),79,1618−1626
現在までのところ、アミノ基を有するポリマーの不均一系触媒作用による水素化についてのデータは、一般的にはほとんどなく、入手可能なデータは、低分子量ポリマーの水素化、または主として貴金属、Co RaneyもしくはNi Raney触媒を使用する水素化のいずれかに限定されている。具体的には、一般的に不均一系触媒、特に、担持されたFe(0)触媒上での、高分子量のMw(200,000超)を有するポリマーのニトリル側基の水素化の実際の成功例は開示されていない。
本発明は、ニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を有するポリマーを調製するための方法であって、そのニトリル基含有ポリマーが、酸化状態0にある鉄(Fe)を含む不均一系触媒の存在下で水素と接触させられる方法に関する。
本発明では、特に、飽和主鎖を有するコポリマー、たとえば水素化ニトリルゴム、またはジエンモノマーから誘導された繰り返し単位を基準にして、0.5〜20mol%の範囲の残存二重結合を有するコポリマーにおける、C≡N結合の水素化のレベルを良好に調節することが可能である。本発明はさらに、ニトリル基を水素化してアミノ基にした後でもそのゴムの分子量が変化せずに留まっているように、ポリマー中のニトリル基を水素化する方法も提供する。本発明はさらに、ポリマーのニトリル基を水素化してアミノ基にする方法を提供し、その方法は水素化の際にポリマー鎖が切断されることを回避し、最小限の(marginal)ゲル生成しかもたらさない方法も提供する。鉄触媒を使用すると、その反応は、モノクロロベンゼンのようなハロゲン化溶媒中で実施することが可能であり、しかもその溶媒の脱ハロゲン化水素を起こさない。
本発明は、ニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を有するポリマーを調製するための方法を提供する。本発明において使用する場合、「ポリマー」という用語は、1種以上の繰り返し単位を含み、その繰り返し単位の合計数が、10以上、好ましくは100以上、最も好ましくは1000以上である化合物を指している。
そのニトリル基含有ポリマーは、一般的には10〜180MU、より好ましくは20〜150MU、最も好ましくは30〜120ムーニー単位のムーニー粘度を有している。ムーニー粘度(ML(1+4@100℃))は、ASTM D 1646に準拠して剪断円板粘度計により、100℃で測定される。
そのニトリル基含有ポリマーは、典型的には20.000〜1.2Mio g/mol、好ましくは100.000〜1Mio.g/mol、より好ましくは200.000〜800.000g/molの重量平均モル質量Mwを有している。重量平均モル重量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求める。
好ましい実施形態においては、そのニトリル基含有ポリマーが、10〜180MUのムーニー粘度および20.000〜1.2Mio g/molの重量平均モル質量Mw、好ましくは20〜150のムーニー粘度および100.000〜1Mio.g/molの重量平均モル質量Mw、より好ましくは30〜110のムーニー粘度および200.000〜800.000g/molの重量平均モル質量Mwを有している。
「ニトリル基含有ポリマー」という用語は、ニトリル基を有するすべてのタイプの合成または部分合成ポリマーを指すものとし、そのようなものとしては、たとえば以下のものが挙げられる:イソプレン/アクリロニトリル、ブタジエン/イソプレン/アクリロニトリル、ブタジエン/(メタ)アクリレート/アクリロニトリル、ブタジエン/無水マレイン酸/アクリロニトリル、ブタジエン/マレイン酸/アクリロニトリル、ブタジエン/フマル酸/アクリロニトリル、ブタジエン/(メタ)アクリル酸/アクリロニトリル、ブタジエン/イタコン酸/アクリロニトリル、ブタジエン/マレイン酸ハーフエステル/アクリロニトリル、(メタ)アクリレート/アクリロニトリル、スチレン/(メタ)アクリレート/アクリロニトリル、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アクリロニトリル、α−メチルスチレン/アクリロニトリル、スチレン/α−メチルスチレン/アクリロニトリル、p−メチルスチレン/アクリロニトリル、(メタ)アクリレート/アクリロニトリル、ポリアクリロニトリル。
好ましい実施形態においては、そのニトリル基含有ポリマーが、ニトリルゴムまたは水素化ニトリルゴムである。
ニトリルゴムおよび水素化ニトリルゴム
本発明の目的においては、ニトリルゴム(「NBR」と呼ぶこともある)とは、少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリル、少なくとも1種の共役ジエン、および任意選択的に場合によっては1、2、3、4種またはそれを超えるさらなる共重合性モノマーの繰り返し単位を含むコポリマーであるゴムである。
そのようなニトリルゴムおよびそのようなニトリルゴムを製造するための方法は周知であり、たとえば、W.Hofmann,Rubber Chem.Technol.,36(1963),1およびUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry(VCH Verlagsgesellschaft,Weinheim,1993),p.255−261を参照されたい。
そのニトリルゴム中の共役ジエンは、典型的には4〜16個、好ましくは4〜8個、最も好ましくは4〜6個の炭素原子を有している。共役ジエンを、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン、またはそれらの混合物から選択するのが特に好ましい。共役ジエンを1,3−ブタジエンおよびイソプレン、またはそれらの混合物から選択すればより好ましい。共役ジエンが1,3−ブタジエンであれば最も好ましい。
そのα,β−不飽和ニトリルは、典型的には3〜16個、好ましくは3〜8個、最も好ましくは3〜5個の炭素原子を有している。α,β−不飽和ニトリルを、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、またはそれらの混合物から選択するのが特に好ましい。そのα,β−不飽和ニトリルがアクリロニトリルであれば最も好ましい。
本発明の好ましい実施形態においては、そのニトリルゴムが、アクリロニトリルおよび1,3−ブタジエンのみをベースとしているか、または1、2種もしくはそれを超えるさらなるコモノマーを併用する。
当業者であれば、それらのさらなる共重合性モノマーを好適に選択することができる。そのようなモノマーとしては、たとえば以下のものが挙げられる:芳香族ビニルモノマー、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、およびビニルピリジン、フッ素含有ビニルモノマー、好ましくはフルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−フルオロメチルスチレン、ビニルペンタフルオロベンゾエート、ジフルオロエチレン、およびテトラフルオロエチレン、またはそうでなければ共重合性老化防止性モノマー、好ましくはN−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、およびN−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン、さらには非共役ジエン、たとえば4−シアノシクロヘキセンおよび4−ビニルシクロヘキセン、または他のアルキン、たとえば1−もしくは2−ブチン。
別の方法として、そのさらなる共重合性モノマーが、α,β−不飽和カルボン酸の誘導体、たとえばα,β−不飽和モノカルボン酸のエステルもしくはアミド、またはα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステル、ジエステル、もしくはアミドであってもよい。
α,β−不飽和モノカルボン酸のエステル、好ましくはそれらのアルキルエステルおよびアルコキシアルキルエステルを用いることも可能である。α,β−不飽和モノカルボン酸のアルキルエステル、とりわけC〜C18−アルキルエステルが好ましい。特に好ましいのは以下のものである:アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキルエステル、とりわけC〜C18−アルキルアルキルエステル、特に好ましくはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、およびメタクリル酸2−エチルヘキシル。α,β−不飽和モノカルボン酸のアルコキシアルキルエステルもまた好ましく、アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルコキシアルキルエステル、より詳しくはアクリル酸もしくはメタクリル酸のC〜C12−アルコキシアルキルエステル、極めて好ましくはアクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、および(メタ)アクリル酸メトキシメチルがより好ましい。さらには、たとえば先に挙げたようなアルキルエステルと、先に挙げたものの形態にあるアルコキシアルキルエステルとの混合物を用いることも可能である。その中のシアノアルキル基のC原子の数が2〜12である、アクリル酸シアノアルキルおよびメタクリル酸シアノアルキル、好ましくはアクリル酸α−シアノエチル、アクリル酸β−シアノエチル、およびメタクリル酸シアノブチルもまた好適である。さらに、その中のヒドロキシアルキル基のC原子の数が1〜12である、アクリル酸ヒドロキシアルキルおよびメタクリル酸ヒドロキシアルキル、好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、およびアクリル酸3−ヒドロキシプロピル;フッ素置換されたベンジル基含有のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、好ましくはアクリル酸フルオロベンジルおよびメタクリル酸フルオロベンジル、フルオロアルキル基を含むアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、好ましくはアクリル酸トリフルオロエチルおよびメタクリル酸テトラフルオロプロピル、さらにはアミノ基を含むα,β−不飽和カルボン酸エステル、たとえばアクリル酸ジメチルアミノメチルおよびアクリル酸ジエチルアミノエチルを用いてもよい。
特に好ましいα,β−不飽和モノカルボン酸のアルキルエステルは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、アクリル酸2−プロピルヘプチル、および(メタ)アクリル酸ラウリルである。より具体的には、アクリル酸n−ブチルが用いられる。特に好ましいα,β−不飽和モノカルボン酸のアルコキシアルキルエステルは、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、および(メタ)アクリル酸メトキシメチルである。より具体的には、アクリル酸メトキシエチルが用いられる。
特に好ましいα,β−不飽和モノカルボン酸のヒドロキシアルキルエステルは、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、および(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルである。
用いることができるその他のα,β−不飽和モノカルボン酸のエステルとしては、たとえば以下のものが挙げられる:ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、およびウレタン(メタ)アクリレート。
さらに、α,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステルまたはジエステルを用いることも可能である。
これらのα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステルもしくはジエステルとしては、たとえば、アルキルエステル、好ましくはC〜C10−アルキル、より詳しくはエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、もしくはn−ヘキシルエステル;アルコキシアルキルエステル、好ましくはC〜C12−アルコキシアルキル、より好ましくはC〜C−アルコキシアルキル;ヒドロキシアルキル、好ましくはC〜C12−ヒドロキシアルキル、より好ましくはC〜C−ヒドロキシアルキル;シクロアルキルエステル、好ましくはC〜C12−シクロアルキル、より好ましくはC〜C12−シクロアルキル;アルキルシクロアルキルエステル、好ましくはC〜C12−アルキルシクロアルキル、より好ましくはC〜C10−アルキルシクロアルキル;アリールエステル、好ましくはC〜C14−アリールエステルが挙げられ、これらのエステルはモノエステルまたはジエステルであり、また、ジエステルの場合には、そのエステルを混合エステルとすることも可能である。
α,β−不飽和ジカルボン酸のジエステルの例には、以下のものが包含される:
・マレイン酸ジアルキルエステル、好ましくはマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、およびマレイン酸ジ−n−ブチル;
・マレイン酸ジシクロアルキルエステル、好ましくはマレイン酸ジシクロペンチル、マレイン酸ジシクロヘキシル、およびマレイン酸ジシクロヘプチル;
・マレイン酸ジアルキルシクロアルキルエステル、好ましくはマレイン酸ジメチルシクロペンチル、およびマレイン酸ジエチルシクロヘキシル;
・マレイン酸ジアリールエステル、好ましくはマレイン酸ジフェニル;
・マレイン酸ジベンジルエステル、好ましくはマレイン酸ジベンジル;
・フマル酸ジアルキルエステル、好ましくはフマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、およびフマル酸ジ−n−ブチル;
・フマル酸ジシクロアルキルエステル、好ましくはフマル酸ジシクロペンチル、フマル酸ジシクロヘキシル、およびフマル酸ジシクロヘプチル;
・フマル酸ジアルキルシクロアルキルエステル、好ましくはフマル酸ジメチルシクロペンチル、およびフマル酸ジエチルシクロヘキシル;
・フマル酸ジアリールエステル、好ましくはフマル酸ジフェニル;
・フマル酸ジベンジルエステル、好ましくはフマル酸ジベンジル;
・シトラコン酸ジアルキルエステル、好ましくはシトラコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、シトラコン酸ジプロピル、およびシトラコン酸ジ−n−ブチル;
・シトラコン酸ジシクロアルキルエステル、好ましくはシトラコン酸ジシクロペンチル、シトラコン酸ジシクロヘキシル、およびシトラコン酸ジシクロヘプチル;
・シトラコン酸ジアルキルシクロアルキルエステル、好ましくはシトラコン酸ジメチルシクロペンチル、およびシトラコン酸ジエチルシクロヘキシル;
・シトラコン酸ジアリールエステル、好ましくはシトラコン酸ジフェニル;
・シトラコン酸ジベンジルエステル、好ましくはシトラコン酸ジベンジル;
・イタコン酸ジアルキルエステル、好ましくはイタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジプロピル、およびイタコン酸ジ−n−ブチル;
・イタコン酸ジシクロアルキルエステル、好ましくはイタコン酸ジシクロペンチル、イタコン酸ジシクロヘキシル、およびイタコン酸ジシクロヘプチル;
・イタコン酸ジアルキルシクロアルキルエステル、好ましくはイタコン酸ジメチルシクロペンチル、およびイタコン酸ジエチルシクロヘキシル;
・イタコン酸ジアリールエステル、好ましくはイタコン酸ジフェニル;
・イタコン酸ジベンジルエステル、好ましくはイタコン酸ジベンジル;
・メサコン酸ジアルキルエステル、好ましくはメサコン酸ジエチルエステル。
1分子あたり2個以上のオレフィン性二重結合を含む、フリーラジカル重合性化合物を、さらなる共重合性モノマーとして使用することも可能である。そのようなジもしくはポリ不飽和化合物の例としては以下のものが挙げられる:ポリオールのジもしくはポリ不飽和アクリレート、メタクリレートまたはイタコネート、たとえば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDODA)、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ブタン−1,4−ジオールジアクリレート、プロパン−1,2−ジオールジアクリレート、ブタン−1,3−ジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールエタンジアクリレート、トリメチロールエタンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、グリセリルジアクリレートおよびトリアクリレート、ペンタエリスリトールジ、トリ、およびテトラアクリレートもしくはメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ−、ペンタ−およびヘキサ−アクリレートもしくはメタクリレートもしくはイタコネート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールヘキサメタクリレート、ジアクリレートもしくはジメタクリレート、または1,4−シクロヘキサンジオール、1,4ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリエチレングリコール、または末端ヒドロキシル基を有するオリゴエステルもしくはオリゴウレタン。ポリ不飽和モノマーとしては、以下のものを用いることもまた可能である:アクリルアミド、たとえば、メチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチレン−1,6−ビスアクリルアミド、ジエチレントリアミントリスメタクリルアミド、ビス(メタクリルアミドプロポキシ)エタン、またはアクリル酸2−アクリルアミドエチル。ポリ不飽和ビニル化合物およびアリル化合物の例としては以下のものが挙げられる:ジビニルベンゼン、エチレングリコールジビニルエーテル、フタル酸ジアリル、メタクリル酸アリル、マレイン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、またはリン酸トリアリル。
このタイプのコモノマーを用いると、高い転化率にまで重合を進め、かつ比較的高い平均分子量Mw(重量平均)および/またはMn(数平均)を有し、かつゲルを含まない(ゲルフリー)ニトリルゴムを調製することが可能である。
NBRポリマー中の共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとの比率は、広い範囲で変化させてもよい。共役ジエンの比率または合計は、ポリマー全体を基準にして重量で、典型的には40〜90%の範囲、好ましくは50〜85%の範囲である。α,β−不飽和ニトリルの比率または合計は、ポリマー全体を基準にして重量で、典型的には10〜60%、好ましくは15〜50%である。いずれの場合においても、モノマーの比率を合計したものが100重量%となる。典型的には、その追加のモノマーは、それらの性質に依存して、ポリマー全体を基準にして、0%〜40重量%の量で存在することができる。この場合、1種または複数の共役ジエンおよび/または1種または複数のα,β−不飽和ニトリルの相当する比率を追加のモノマーの比率で置き換え、それぞれの場合において、全部のモノマーの比率を合計して100重量%とする。
さらなるモノマーとして(メタ)アクリル酸のエステルを用いる場合、それらは通常1〜25重量%の量で存在する。
本発明のニトリルゴムの窒素含量は、DIN 53 625に準拠して、Kjeldahl法によって測定する。極性のコモノマーが含まれているために、そのニトリルゴムは通常メチルエチルケトン中に、20℃で、>85重量%程度まで溶解可能である。
本発明のニトリルゴムおよび水素化ニトリルゴムのガラス転移温度が、一般的には−70℃〜+20℃の範囲、好ましくは60℃〜10℃の範囲に入るようにする。
アクリロニトリル、1,3−ブタジエン、および任意選択的に場合により1種または複数のさらなる共重合性モノマーの繰り返し単位を含む本発明によるニトリルゴムが好ましい。アクリロニトリル、1,3−ブタジエン、および1種または複数のα,β−不飽和モノカルボン酸もしくはジカルボン酸のエステルまたはアミドの繰り返し単位、特にα,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステルの繰り返し単位、極めて特に好ましくは(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、または(メタ)アクリル酸ラウリルの繰り返し単位を有するニトリルゴムが好ましい。
そのようなニトリルゴムの調製は、典型的には、上述したモノマーのエマルション重合により実施され、この方法は当業者に十分に公知であり、ポリマー関連の文献に広く記載されている。本発明の目的のために使用することが可能なニトリルゴムは、たとえばLanxess Deutschland GmbH製の商品名Perbunan(登録商標)およびKrynac(登録商標)の製品範囲からの製品として、市場で入手することも可能である。
水素化ニトリルブタジエンゴム:
「水素化ニトリルブタジエンゴム」または「HNBR」の用語は、それらのC=C二重結合の一部または全部が水素化された上述のすべてのニトリルゴムを意味しているものとする。好ましくは、その用語は、共役ジエン由来のC=C二重結合を基準にして、少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも98%の水素化度を有する、水素化ニトリルゴムを指している。水素化度は、たとえばNMR法によるか、またはIR分光光度法によって求めることができる。
水素化のためには、乳化重合で得られたニトリルゴムを、固体のゴムに変換する。ニトリルゴムラテックスの固体ゴムへの変換は、当業者に公知の方法で実施される。不純物を除去した後のニトリルゴムを、次いで、(その不純物が、当業者に公知の精製方法、たとえば、沈殿法または凝集法とそれに続く洗浄法で除去されている場合)有機溶媒に溶解させるか、または溶解および精製されたニトリルブタジエンゴムを含む本発明による方法で得られる濃縮溶液(retentate solution)が、それに添加された水素化に好適な遷移金属触媒を直接的に含み、そして水素化される。
ニトリルゴムの水素化は、当業者には周知であり、たとえば以下の特許明細書に記載されている:米国特許第A3,700,637号明細書;米国特許第A4,464,515号明細書、ならびに独国特許出願公開第A3−046,008号明細書、独国特許出願公開第A3−227,650号明細書、および独国特許出願公開第A3−329,974号明細書。
本出願においては、特に断らない限り、NBRとHNBRとをまとめて(H)NBRと呼ぶこともある。
触媒
ニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を有するポリマーを調製するための本発明の方法のための触媒には、担体、好ましくは多孔質および/または粒子状担体上に担持された酸化状態0にある鉄が含まれる。担体物質としては、酸化物、たとえば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、およびそれらの混合物、グラファイト、またはポリマー、たとえばスチレンとジビニルベンゼンとのコポリマーを用いることができる。「ケイ素酸化物」という用語は、原理的には、すべてのタイプの二酸化ケイ素、ならびに合成および天然のシリケート、たとえば、シリケート鉱物質のメソシリケート、ボロシリケート、シクロシリケート、イノシリケート、フィロシリケートに及ぶ。前記用語にはさらに、各種の結晶質または非晶質の形態で含まれているSiO、たとえば、珪藻土、シリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、シリカゲル、またはエアロゲルなども含まれているものとする。さらに、この用語は混合酸化物に及ぶべきものであり、その混合酸化物には、結晶水を除いた混合酸化物の重量を基準にして、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも95重量%のシリカと、バランス量のその他の酸化物質、たとえばMgO、CaO、TiO、ZrO、Fe、Al、またはアルカリ金属とが含まれる。その担体物質には、典型的には、500ppm未満のハロゲンが含まれる。好ましい実施形態においては、その担体物質には、2重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは500ppm未満のアルカリ金属が含まれる。
その担体物質は、典型的には20〜1000m/gの範囲、好ましくは80〜700m/gの範囲、特に好ましくは100〜600m/gの範囲の比表面積を有している(BET表面積は、DIN 66131による)。本発明の触媒が粒子状の形態である場合、DIN 66165(方法F)に準拠して篩分析で求めたその平均粒径は、典型的には0.001mm〜10mmの範囲、好ましくは0.005mm〜1mmの範囲、特に好ましくは0.01mm〜0.1mmの範囲である。
本発明の触媒は、1種または複数の鉄含有化合物、たとえば、シュウ酸アンモニウム鉄(III)三水和物、硫酸鉄(II)七水和物、酢酸鉄(II)、クエン酸アンモニウム鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硝酸鉄(III)九水和物、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、臭化鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物、塩化鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)六水和物、鉄(III)アセチルアセトネート、シュウ酸鉄(II)二水和物、硫酸鉄(III)水和物、硫酸鉄(II)水和物、リン酸鉄(III)、リン酸鉄(III)二水和物、シュウ酸鉄(III)六水和物、硫酸アンモニウム鉄(III)、またはその他のものの溶液またはスラリーを用い、担体上に初期湿式含浸法(incipient wetness impregnation)によって含浸させ、次いで乾燥させることにより得ることが可能である。好ましい実施形態においては、その担持触媒に、アルカリ性およびアルカリ土類性化合物、特に、塩基性のアルカリ性およびアルカリ土類性(earth−alkaline)化合物、たとえば、NaOH、KOH、NaCO、KCO、クエン酸Mgからなる群から選択される助触媒を含浸させる。その含浸は、アルカリ性および/またはアルカリ土類性化合物の水溶液を用いて、その担持触媒を洗浄することによって実施することもできる。乾燥させた触媒中のアルカリ性またはアルカリ土類性金属の含量は、触媒の重量を基準にして、好ましくは0.05〜15重量%の範囲、好ましくは0.5〜10重量%の範囲、最も好ましくは1〜5重量%の範囲である。助触媒化合物での含浸は、金属源を含浸させた直後に実施し、次いで乾燥させてもよく、または別の方法として、か焼後、触媒を還元する前もしくは後に実施してよく、または当業者に公知のいかなる順序で実施してもよい。
次いで触媒を、150℃より高い温度、好ましくは200〜600℃の温度、特に好ましくは250〜450℃の温度でか焼する。次いで、水素を用いての酸化鉄の還元を、200℃より高い温度、好ましくは350〜450℃の温度で、200〜600mL/分、好ましくは300〜500mL/分のH流量を用い、1〜6時間、好ましくは2〜4時間かけて実施するのが好ましい。Pt、Pd、およびRhの群から選択される少量の貴金属を添加することもさらに可能である。そのような場合においては、貴金属の量は(重量で)、その触媒上の鉄の量よりも少なくするのが好ましく、より好ましくは鉄の量の1〜50%、最も好ましくは5〜40%である。これらの場合においては、その不均一系触媒は、Rh、Pd、および/またはPtを、典型的には0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%、最も好ましくは1〜4重量%の量で含む。その不均一系触媒が追加成分としてPt、Pd、および/またはRhを含む場合には、貴金属の含浸は、鉄化合物の含浸と同時に、またはその後に、金属塩の溶液またはスラリーを担体と接触させることによって実施することができる。その他の工程、たとえば、本発明の触媒の乾燥、か焼、および予備還元もすべて、上に述べたのと同じようにして実施することができる。前記貴金属を添加しても、そのままで実際の還元収率が増加しないこともあり得るが、触媒の長期間にわたる安定性を改良することは可能である。
水素化反応は、ニトリル基含有ポリマーを少なくとも部分的に、または完全に溶解させることが可能な溶媒の存在下または不存在下で実施することができる。好適な溶媒としては、たとえば、以下のものが挙げられる:ハロゲン化有機溶媒、好ましくは塩素化された芳香族、脂肪族、および脂環族溶媒、たとえばモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、塩化メチレン、およびクロロホルム、脂肪族の非環状および環状エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジブチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、脂肪族炭化水素、たとえばデカリン、芳香族炭化水素、たとえばトルエン、ベンゼン、ならびにこれらの溶媒の混合物。テトラヒドロフラン、デカリン、ジオキサン、およびそれらの混合物が好ましく、モノクロロベンゼンが特に好ましい。溶媒の選択は、出発ポリマーの溶解性から決めることができ、それは、溶解度パラメーターの観点から、当業者が適切に選択することができる。
本発明の鉄触媒を使用することによって、水素化反応を、塩素化溶媒、たとえばハロゲン化された芳香族、脂肪族および/または脂環族溶媒中、好ましくはモノクロロベンゼン中で、脱塩酸を起こすことなく、また低分子量のニトリルの水素化で報告されているよりはるかに低い温度(たとえば、130℃)で実施することができる。さらには、水素化の際のゲルの生成も大幅に回避することが可能である。さらに、200℃を超える温度であっても、テトラヒドロフランおよびジオキサンを、Co Raney触媒の場合とは対照的に、水素化分解を示さない溶媒として使用することができる。
好ましい実施形態においては、そのニトリル基含有ポリマーが、溶媒中で、1〜30重量%、好ましくは4〜20重量%、より好ましくは6〜15重量%の範囲の濃度で水素化される。その溶液の濃度は、水素化されるニトリル基含有ポリマーの分子量に応じて変わりうる。ポリマーの分子量が高いほど、一般的には溶解させるのがより困難である。
水素化のために必要な触媒の量は、水素化の温度および所望する水素化度の関数である。飽和度は、一般的には、反応温度、触媒濃度、および混合速度と共に上昇する。所望する飽和度およびポリマーの分子量に応じて、これらの変数を調節して、所望の反応速度を達成することができる。その反応において、触媒は、1gのポリマーあたり好ましくは0.01〜1.0g、より好ましくは0.1〜0.2gの触媒という比率で存在する。
その水素化は、一般的には0.5MPa〜25MPa、好ましくは1.5MPa〜18MPaの範囲、より好ましくは3MPa〜15MPaの範囲、特に好ましくは5MPa〜12MPaの範囲の水素圧で実施される。その反応温度は、典型的には50℃〜250℃の範囲、好ましくは100℃〜180℃の範囲、最も好ましくは120℃〜150℃の範囲である。
水素化は、各種適切な反応器、たとえば固定床反応器、撹拌型反応器、または回転ディスク型反応器内で実施することができる。
反応時間は、典型的には1時間〜72時間の範囲、好ましくは2時間〜36時間の範囲、特に好ましくは4時間〜24時間の範囲である。水素化を、アンモニアまたはアルカリ性水酸化物の存在下で実施するのが好ましい。
水素化の後、濾過法、遠心分離法、または永久磁石もしくは電磁石などの磁場法により、触媒を分離することができる。抗酸化剤を添加してから、回転蒸発器(vapor rotation)によるか、または乾燥キャビネット内で溶媒を除去する。別の方法として、アミノ基を有するHNBRを、水蒸気蒸留で単離するか、またはメタノールもしくはエタノールを用いて沈降させ、その後で乾燥させることも可能である。別の方法として、金属製のメッシュバスケット内に触媒を入れておき、その触媒バスケット内を通して反応混合物を循環させて、水素化を起こさせる方法もあり、その理由は、担持触媒を分離するための他の装置、たとえばデカンター、遠心分離器、およびフィルターがまったく必要なくなるからである。
典型的な実施形態においては、完全にもしくは部分的に水素化されたニトリルゴムをアンモニアの存在下で12MPaの水素および本発明の鉄触媒と接触させることを、130℃で12〜24時間かけて実施する。
アミノ基を有するポリマー
好ましい実施形態においては、得られたアミノ基を有するポリマーが、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜7重量%、最も好ましくは1〜5重量%のNH−含量を有している。
還元前のポリマーのニトリル含量が分かっている場合、水素化された生成物ポリマー中のアミノ基含量は、CN吸収バンドの強度低下から間接的に求めることができる。
還元前のポリマーのニトリル含量が分かっていない場合は、水素化された生成物ポリマー中のアミノ基含量は、各種のアクリロニトリル含量を有する、同一のタイプのポリマー、たとえばHNBRの各種のサンプルから、アクリロニトリル含量を求めるための較正図を作成することにより、求めることが可能である。さらに、元素分析によって全窒素含量を測定して、水素化前のアクリロニトリル含量を計算することもできる。このアクリロニトリル含量は、較正曲線に従って、特定の吸光度を与えるものとするべきである。吸光度の低下から、その水素化されたポリマーのアミノ含量を容易に計算することができる。
そのようにして得られたアミノ基を有するポリマーは、典型的には4%以下、より好ましくは2%以下、最も好ましくは1重量%未満のゲル含量を有している。ゲル含量を求めるには、ASTM D 3616に準拠して、アミノ基含有ポリマーを撹拌しながらメチルエチルケトン中に25℃で溶解させ、不溶性成分を分離する。その分離された固形分を乾燥させ、その重量を測定し、ゲル含量を計算する。
特に好ましい実施形態は、先に定義されたようなアミノ含量および/またはゲル含量を有する、アミノ基を有するHNBRに関する。
ニトリル基含有ポリマーが、18〜50重量%のアクリロニトリル含量を有していることが好ましい。
たとえば、HNBRの残存二重結合の量は、Kautschuk+Gummi.Kunststoffe,Vol.42(1989),No.2,p.107−110およびKautschuk+Gummi.Kunststoffe,Vol.42(1989),No.3,p.194−197に記載されているIR分光分析法によって求めることができる。
I.使用した原料
ニトリル基を部分的に水素化することによるアミノ基の導入は、Lanxess Deutschland GmbHのTherban(登録商標)3406を用いて実施した。Therban(登録商標)3406は、以下の特性値を有している。
アクリロニトリル含量:34重量%
ムーニー粘度(ML1+4/100℃):63MU
残存二重結合含量:0.8Mol%
:91.3kg/mol
:297kg/mol
PDI(Mw/Mn):3.3
II.THF−ジオキサン中での水素化
II.a.一般的な触媒調製法:
350m/gの比表面積および12nmの平均孔径を有する粒子状のSiO(シリカゲル)を、シュウ酸アンモニウム鉄(III)三水和物の水溶液に含浸させることによって、7.6%Fe担持触媒を調製した。典型的な調製法においては、10gの乾燥させた担体を、0.55gの(NHFe(C・3HOを含む水溶液5mLに、初期湿り度になるまで含浸させた。含浸させた後、そのサンプルを60℃で12時間かけて乾燥させ、次いで240℃で3時間かけてか焼した。触媒粒子上の金属酸化物の還元は、U字型反応器内で3℃/分の昇温速度において、420℃まで水素流量100mL/分で加熱することによって実施した。420℃の温度で3時間保持してから、その反応器を冷却して室温とし、その間、水素のフローは継続した。不活性な条件下で、トルエンを添加し、酸化を防止するために、その触媒粒子をガラス製のバイアル中へ移した。そのようにして調製したサンプル中の鉄の担持量は、7.6重量%であった。
II.b.貴金属含有鉄触媒の調製
貴金属含有鉄触媒粒子を2段の含浸プロセスで調製し、それには、まず粒子状のSiOを三シュウ酸アンモニウム鉄(ammonium trioxalatoferrate)・三水和物の水溶液に含浸させ、次いで、任意選択によって、塩化テトラアミノパラジウム・一水和物、塩化テトラアミノ白金・一水和物、または三塩化ロジウム・三水和物の水溶液にそれぞれ含浸させ、その後、先に述べたようにして、乾燥、還元、および後処理を行った。
II.c.THF−ジオキサン中での水素化
2.5gのHNBR(Therban 3406)を、45gのTHF−ジオキサン(1:1)混合物中に50℃で、激しく撹拌しながら溶解させた。そのようにして調製した溶液を、オートクレーブ内に仕込み(HNBR濃度、5質量%)、あらかじめアルゴンおよび水素を用いて2回パージしておいたオートクレーブ内に、2.5gの触媒(典型的な粒径0.05〜0.1mm)をアルゴン下で移し入れた。そのオートクレーブにアンモニアを0.8MPaで充填し、オートクレーブ中の初期H圧を5MPaとした。加熱して220℃とした後、そのオートクレーブ中の圧力は約10MPaにまで上昇した。その時間は典型的には8時間であったが、5時間〜200時間で変化しえた。撹拌はスクリューによって行った。反応の後、触媒を濾過するか又は強力な磁石で除去し、ポリマーの溶液をIRランプの下で静置して溶媒を除去した。クロマトグラフィー分析では、THF:ジオキサン混合物の水素化分解は観察されなかった。各種の触媒を使用し、220℃で24時間かけてHNBRの水素化(THF/ジオキサン(1:1)の5%溶液)を行った結果を表1に示す。
参照例として、Co Raney触媒について同一の条件下で試験した。
Figure 2017515924
貴金属と鉄との混合触媒は、鉄のみを含む触媒よりもCN基転化率が低くなったが、それでもなお、それらはCo−Raney触媒よりも顕著に高い転化率を達成し、鉄のみを含む触媒よりも良好な長期性能を有するものと期待される。
III.モノクロロベンゼン中での水素化
III.a.触媒の調製:
B1)7.2%Fe/SiO
185.6gのシリカペレット(Norpro SS 61138、表面積:250m/g、細孔直径:12nm、Saint Gobain製)を、112.65gのシュウ酸アンモニウム鉄(III)・三水和物を含む水溶液194.8mLに含浸させ、60℃で12時間かけて乾燥させた。その含浸された担体を240℃で3時間かけてか焼し、次いで166mL/分のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、SiO上に7.2%のFeを含む触媒が得られた。
B2)7.2%Feおよび4.8重量%NaO/SiO
185.6gのシリカペレット(Norpro SS 61138、表面積:250m/g、細孔直径:12nm、Saint Gobain製)を、112.65gのシュウ酸アンモニウム鉄(III)・三水和物を含む水溶液194.8mLに含浸させ、60℃で12時間かけて乾燥させ、次いで25gNaOH/L溶液150gを用いて含浸させ、再度60℃で乾燥させた。その後、その触媒を、240℃で3時間かけてか焼し、次いで、166mL/分のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、SiO上に7.2%のFeと4.8重量%のNaOを含む触媒が得られた。
B3)7.2%Feおよび4.5重量%NaO/SiO
185.6gのシリカペレット(Norpro SS 61138、表面積:250m/g、細孔直径:12nm、Saint Gobain製)を、112.65gのシュウ酸アンモニウム鉄(III)・三水和物を含む水溶液194.8mLに含浸させ、60℃で12時間かけて乾燥させ、および240℃で3時間かけてか焼した。次いで、それを、150gの25gNaOH/Lを用いて含浸させ、120℃で乾燥させた。その後、166mL/分のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、SiO上に7.2%のFeおよび4.5重量%のNaOを含む触媒が得られた。
B4)7.2%Fe/Al
100gのアルミナ球体(Sasol Alumina Spheres 1.7/210 Mg7 SM)を、60.69gのシュウ酸アンモニウム鉄(III)・三水和物を含む水溶液69mLに含浸させ、60℃で12時間かけて乾燥させた。その含浸された担体を、240℃で3時間かけてか焼し、次いで166mL/分のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、アルミナ上に7.2%のFeを含む触媒が得られた。
B5)7.2%Fe/Al
100gのアルミナ担体物質(BASF AL−4126 E1/8)を、60.69gのシュウ酸アンモニウム鉄(III)・三水和物を含む水溶液69mLに含浸させ、60℃で12時間かけて乾燥させた。その含浸された担体を、240℃で3時間かけてか焼し、次いで166mL/分のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、アルミナ上に7.2%のFeを含む触媒が得られた。
B6)7.2%Feおよび2.9重量%NaO/Al
か焼後、52gの触媒B5)を25gのNaOH/Lに含浸させ、120℃で乾燥させた。その後、100L/時のHフロー下において420℃で3時間かけて還元して、Al上に7.2%のFeおよび2.9重量%のNaOを含む触媒が得られた。
III.b.HNBRの水素化
52gのTherban 3406を、381g(344mL)のモノクロロベンゼン中に撹拌しながら60℃で1〜2時間かけて溶解させ、乾燥オートクレーブ(700mL)内に導入した。26gの上述の触媒B1)〜B6)の1種および22gのアンモニアを添加し、12MPaの水素を加えた。次いで、そのオートクレーブを、定圧条件下で加熱して130℃とし、この温度で24時間撹拌した。冷却して室温にしてから、その反応混合物をオートクレーブから取り出し、BHS−ポケットメーターTMG400を用いて濾過し、真空下で溶媒を除去し、反応生成物を真空乾燥キャビネット内において50℃で乾燥させた。その反応生成物のゲル含量、ムーニー粘度、およびアクリロニトリル含量を測定し、後者からニトリル基の転化率を求め、アミノ含量は3.7%であった。結果を表2に示す。
Figure 2017515924

Claims (16)

  1. ニトリル基含有ポリマーを水素化することによる、アミノ基を有するポリマーを製造する方法であって、ニトリル基含有ポリマーを、水素の存在下で、酸化状態Fe(0)にある鉄を含む不均一系触媒と接触させる、方法。
  2. 前記ニトリル基含有ポリマーが、ニトリルゴム(NBR)または水素化ニトリルゴム(HNBR)、好ましくは水素化ニトリルゴム(HNBR)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記鉄が、多孔質および/または粒子状物質、好ましくは酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、またはそれらの混合物上に担持されている、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記不均一触媒が、Pt、Pd、およびRhからなる群から選択される貴金属、好ましくはPdをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記不均一系触媒が、0.001mm〜1mmの範囲、好ましくは0.005mm〜0.2mmの範囲、特に好ましくは0.01mm〜0.1mmの範囲の直径を有する粒子からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記触媒が、担体物質、好ましくは多孔質および/または粒子状担体物質、最も好ましくはSiOベースの物質を、1種または複数の鉄含有化合物の溶液またはスラリーに含浸させる工程と、200℃より高い、好ましくは350〜450℃の温度で水素を用いて、担持された鉄触媒を還元する工程とを含む方法によって得られる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ニトリル基の水素化を、0.5MPa〜25MPa、好ましくは1.5MPa〜18MPaの範囲、より好ましくは3MPa〜15MPaの範囲、特に好ましくは4MPa〜12MPaの範囲の絶対水素圧で実施する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記水素化を、50℃〜250℃、好ましくは100℃〜180℃の範囲、最も好ましくは120℃〜150℃の範囲の温度で実施する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記不均一系触媒と前記ニトリル基含有ポリマーとの重量比が、0.01:1〜2.0:1、好ましくは0.05:1〜1:1、最も好ましくは0.1:1〜0.2:1である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記不均一系触媒の鉄含量(質量による)が、1〜25重量%、好ましくは3〜15重量%、最も好ましくは5〜10重量%の範囲である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記不均一系触媒が、Rh、Pd、および/またはPtを、0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%、最も好ましくは1〜4重量%の量で含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ニトリル基含有ポリマーが、18〜50重量%のアクリロニトリル含量を有する、ニトリルゴム(NBR)または水素化ニトリルゴム(HNBR)である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記水素化が、固定床反応器、撹拌型反応器、または回転ディスク型反応器内で実施される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記触媒が、濾過法、磁場法、または遠心分離法によって反応混合物から分離される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記水素化が、溶媒、好ましくは有機溶媒、より好ましくはハロゲン化有機溶媒の存在下で、さらにより好ましくは塩素化された芳香族、脂肪族または脂環族溶媒中、最も好ましくはモノクロロベンゼン中で実施される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載のアミノ基を含有するポリマーを製造する方法のための、ニトリル基含有ポリマーの使用。
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