JP2017510840A - 拡張された波長範囲にわたって高帯域幅を有するマルチモード光ファイバ、および対応するマルチモード光学システム - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域アプリケーションに適合するとともに従来技術に対して改善を示すマルチモード光ファイバを設計する。【解決手段】本発明は、少なくともフッ素FとゲルマニウムGeO2で共添加されたグレーデッドインデックスコアおよび少なくとも2つのα値を含む屈折率プロファイルを有するマルチモード光ファイバに関する。本発明によれば、コア中心でのフッ素Fの濃度([F]r=0)は0乃至3wt%であり、コア外半径でのフッ素Fの濃度([F]r=a)は0.5wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.4wt%である。850nm乃至1100nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、150nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)および4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバ伝送の分野に関し、特に、比較的長距離且つ高ビットレートシステムに用いられるマルチモードファイバに関する。特に、本発明は、次世代400GbEシステムの高ビットレート要求を満たすよう設計されたマルチモード光ファイバに関する。
マルチモードファイバは、横方向マルチモード面発光レーザ、より簡単には「VCSEL」と称される、を一般的に用いる高速光源とともに、高速データネットワークで好適に使用される。850nmおよび1300nmで動作するマルチモードファイバはよく知られている。
マルチモードファイバは、多モード分散の影響を受ける。多モード分散は、マルチモードファイバにおいては、特定の波長に対して、いくつかの光モードがファイバに沿って同時に伝搬し、これらの光モードは同じ情報を運ぶが、異なる伝播速度で進行するという事実に起因する。モード分散は、これは、ファイバを進行する最速モードと最遅モード間のパルス遅延(ps/m)の差を測定したものであるディファレンシャル・モード遅延(DMD)で表される。
モード分散を最小限にするために、データ通信で用いられるマルチモード光ファイバは、一般的に、通常はゲルマニウムがドープされ、ファイバの中心からクラッドとの接合部分まで徐々に減少する屈折率を示すコアを備える。一般的に、屈折率プロファイルは、以下のような「アルファプロファイル」として知られる関係により与えられる。
ここで、
はファイバの光軸上の屈折率、
rは光軸からの距離、
aはファイバのコアの半径、
Δはファイバのコアとクラッドの屈折率差を示す無次元パラメータ、
αは屈折率プロファイルの形状を示す無次元パラメータ、
である。
光信号がグレーデッドインデックスを有するようなコア中を伝搬するとき、異なるモードは、異なる伝播媒質を通過し、これがそれらの伝播速度に異なる影響を及ぼす。パラメータαの値を調整することにより、理論的に群速度を得ることができる。群速度は、全てのモードに対して実質的に等しく、従って、特定の波長に対して低減された多モード分散である。しかしながら、パラメータαの最適値は、特定の波長のみに対して有効である。
マルチモードファイバのグレーデッドインデックス・アルファ型プロファイルおよびコア−クラッド界面は、850nmで10Gbpsおよび25Gbpsシステムをサポートするよう直接に電流変調することが可能なGaAsのVCSELとともに動作するよう最適化される。LED光源とともに1300nmで使用するための下位互換性も、現在使用中の50μmおよび62.5μmのマルチモードファイバの大部分に対して保証されている。このようなレーザ最適化された、OM4ファイバとも称される、高帯域幅50μmマルチモードファイバの性能は、国際標準化機構により、TIA/EIA492AAAD標準規格と同様に、ISO/IEC11801に標準化されている。
しかしながら、企業ネットワークにおける回線容量に対する需要の激増により、より高いイーサネット(登録商標)ネットワーク速度が緊急に必要とされている。次世代の400GbEシステム用のデータビットレートをさらに増大するために、波長分割多重と組み合わせて約850nmと1200nmの間で40−56Gb/sで動作するInGaAsのVCSELの使用が、高速と高信頼性の両方を達成することを可能とするために、前途有望な解決策として現れている。このような構成では、従って、850nmで最適化された市販のOM4のMMFと比較して、OM4性能が拡張された伝送帯域幅にわたって必要とされる。
アルファの最適値は波長に依存するので、伝送帯域幅は、通常、最適波長以外の波長では、最適波長よりも非常に狭くなる。当業者であれば、シリカSiOの屈折率を変更するためにリン(P)やフッ素(F)のようなドーパントを用いることができ、従って最適なアルファの波長依存性を低下させることができることをよく知っている。
ドラカ・コムテツク・ベー・ベーの出願である米国特許US7,421,172号は、GeOおよびFをドーパントとしてSiO内に用いることによりグレーデッドインデックスコアが形成されたマルチモード光ファイバを開示している。コア半径にわたってドーパントの濃度を変化させることにより、マルチモード光ファイバの多モード分散特性を帯域幅の波長依存性が低下するように適合することができる。
このような共添加のグレーデッドインデックス型マルチモードファイバは、従来知られているマルチモードファイバよりも広い波長範囲にわたって高帯域幅を実現することを可能とするが、このような帯域幅は、次世代システムに対する高ビットレートの需要を満たすのに十分なほど高くはない。
ドラカ・コムテツク・ベー・ベーの出願である米国特許US8,391,661号は、従来のマルチモードファイバよりも高いモード帯域幅および大きな開口数を有するマルチモードファイバを開示している。この目的のために、このようなマルチモード光ファイバは、光ファイバないでの半径位置に依存する指数アルファ(例えばアルファパラメータ)を伴う修正されたべき乗則式に従う中心コアを含む。アルファパラメータは、中心コアの半径に沿って少なくとも2つの異なる値を有する。第1のアルファパラメータ値αは、中心コアの内部ゾーンのグレーデッドインデックスコアの形状を制御し、第2のアルファパラメータ値αは、中心コアの外部ゾーンのグレーデッドインデックスコアの形状を制御する。グレーデッドインデックスコアプロファイルおよびその一次導関数は、通常、グレーデッドインデックスコアの幅にわたって実質的に連続的である。中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルは、1.9パーセント以上のデルタΔ値を有する。
この米国特許US8,391,661号では、2つ以上のアルファ値を有するグレーデッドインデックスプロファイルの使用は、大きな開口数NAを有するマルチモード光ファイバを設計することを目指している。しかしながら、このような高いNAのマルチモード光ファイバは、単一の波長(通常850nm)に対して最適化された帯域幅を有する。そのため、拡張された伝送帯域幅にわたってOM4の性能に到達することができない。
米国特許US7,315,677号は、酸化ゲルマニウム(GeO)およびフッ素がファイバのコア中に共添加されたマルチモード光ファイバを開示している。ドーパント濃度プロファイルは、一組のアルファパラメータ、αおよびαにより規定される。動作窓(operating window)または帯域幅窓(bandwidth window)は拡大し、減衰または損失は低下する。ある実施形態では、2つの動作窓が伝送に使用可能である。
米国特許US7,315,677号は、従って、各ドーパントプロファイルが両方の化合物に用いられる同じαおよびαを含む2つのアルファプロファイルの合計である、共添加に基づく「ダブルアルファプロファイル」を教示している。アルファの定義は、通常使用されるアルファの定義と異なっている。このようなプロファイルは、プロセスの観点から製造することが難しい。実際、GeおよびFの濃度状態は、制御が難しい。
より一般的には、完全フッ素または低Geドープのコンセプトを用いることから成るいくつかの解決法が文献および特許において提案されている。これらの解決法の一部は、各ドーパントプロファイルがそれぞれのアルファを用いるダブルアルファプロファイルも教示している。しかしながら、このような解決法は、SiOの屈折率よりもさらに低い屈折率の外側クラッドを有することを必要とする。従って、異なるドープ層を基材チューブ内で蒸着する必要のあるMCVD(Modified Chemical Vapor Deposition:修正化学気相成長法)およびPCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition:プラズマ化学気相成長法)のような蒸着プロセスにおいて、このような解決法は極めて複雑である。漏れ損失をうまく取り扱うこと、および/または、外側の押し下げられたクラッドを追加することが必要である。もっと言えば、フッ素ドープ外側クラッドのために、さらなるFドープクラッドを必要とする「トレンチアシスト(trench-assisted)」のコンセプトを検討することが難しくなっている。それは、既存の蒸着プロセスでは到達できないF濃度レベルを必要とするであろう。
従って、広帯域アプリケーションに適合するとともに従来技術に対して改善を示すマルチモード光ファイバを設計することが望ましい。
もっと正確に言えば、複数の波長に対し、または150nmよりも大きい波長動作窓(wavelength operating window)に対し、向上したOM4性能を示すマルチモード光ファイバを設計することが望ましい。
また、特にMCVDおよびPCVDのような蒸着プロセスを用いて製造が容易なマルチモード光ファイバを設計することが望ましい。
本発明の一つの特定の実施形態では、マルチモード光ファイバが提案される。このマルチモード光ファイバは、外側光学クラッドで取り囲まれた中心コアであって、(i)外半径a、(ii)外半径aよりも小さい遷移半径(transition radius)r、(iii)最大屈折率n、(iv)最小屈折率ncl、および(v)中心コアの中心からの半径距離rの関数であるグレーデッドインデックスプロファイルn(r)を有する中心コアを備える。中心コアは、少なくともフッ素FおよびゲルマニウムGeOで共添加されている。中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルn(r)は、以下の式により規定される。
ここで、アルファパラメータα(r)は、中心コアの中心からの半径距離rの関数であり、アルファパラメータα(r)は、中心コアの中心から中心コアの外半径aまでの半径位置に沿って、2つ以上の異なる値を有し、
コア中心でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=0)は、0乃至3wt%であり、コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、0.5wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.4wt%である。
従って、本発明は、マルチモード光ファイバの新規且つ進歩的なアプローチに依存している。実際、それは、フッ素とゲルマニウムの両方の高い共添加レベルを用いた広帯域アプリケーションに適合したマルチモード光ファイバを提案しており、従って、グレーデッドインデックスコアの外側部分の屈折率が純シリカ(SiO)の屈折率に近い屈折率プロファイルを設計することが可能となる。半径に応じた構成の大きな変化は、コア半径に応じて変化するアルファパラメータを用いることを必要とする。
従って、このような発明は、最適な動作波長を中心として150nmよりも大きい動作窓にわたってOM4性能を備えるマルチモードファイバを設計することを可能とする。
実際、本発明の態様によれば、850nm乃至1100nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、150nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有する。
本発明の別の態様によれば、850nm乃至1100nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、150nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc:calculated effective modal bandwidth )を有する。
本発明のある態様によれば、Δは、0.7%乃至1.5%である。
本発明の別の態様によれば、コア外半径でのGeOのモル分率([Ge]r=a)は、1.5mol%乃至17.5mol%である。
本発明の別の態様によれば、コア中心でのGeOのモル分率([Ge]r=0)は、9.5mol%乃至30mol%である。
さらに別の態様によれば、中心コアの遷移半径rより小さい半径位置に対し、アルファパラメータα(r)は第1の値αを有し、中心コアの遷移半径rより大きい半径位置に対し、アルファパラメータα(r)は第2の異なる値αを有する。
別の態様によれば、中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルは、以下の電力方程式(power equation)により規定される。
別の態様によれば、第1のアルファ値αは、約1.945乃至2.07である。
さらに別の態様によれば、第2のアルファ値αは、約1.945乃至2.07であり、0.001≦|α−α|≦0.1である。
さらに別の態様によれば、遷移半径のパラメータrは、約0.2乃至0.9である。
さらに別の態様によれば、中心コアの外半径aは、約20μm乃至40μmである。
さらに別の態様によれば、フッ素のウェイト・レシオF[F](r)は、以下のように表される中心コアの中心からの半径距離rの関数である。
ここで、pは実質的に2に等しい定数である。
さらに別の態様によれば、このようなマルチモードファイバは、以下のような法則に従う。
別の態様によれば、このようなマルチモードファイバはまた、以下のような法則に従う。
別の実施形態によれば、コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、0.85wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.85wt%である。
さらに、本発明の態様によれば、800nm乃至1200nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、175nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有する。
さらに、800nm乃至1200nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、175nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有する。
さらに別の実施形態によれば、コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、2.0wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>1.8wt%である。
さらに、本発明の態様によれば、750nm乃至1300nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、200nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有する。
さらに、750nm乃至1300nmから成る波長に対し、マルチモード光ファイバは、200nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有する。
本発明に係るマルチモード光ファイバの特別な実施形態では、光学クラッドは、光学コアを取り囲む、トレンチと呼ばれる押し下げられた屈折率ntrenchの領域を備える。トレンチは幅wを有する。好ましくは、トレンチ幅wは、約0.4μm乃至2.5μmであり、トレンチとクラッドの屈折率差Δn=ntrench−nclは、約−2.0×10−3乃至0である。
本発明に係るマルチモード光ファイバの別の特別な実施形態では、光学クラッドは、コアを直接取り囲む、幅wおよび屈折率差Δnを有する内側クラッド層と、内側クラッド層を取り囲む、トレンチと呼ばれる押し下げられた屈折率ntrenchの領域とを備える。トレンチは、幅wおよび屈折率差Δn=ntrench−nclを有する。好ましくは、内側クラッド層の幅wは、約0.4μm乃至2.5μmであり、屈折率差Δnは、約−1.5×10−3乃至1.5×10−3であり、トレンチの幅wは、約1.5μm乃至5.0μmであり、屈折率差Δnは、約−7.5×10−3乃至−1.5×10−3である。
本発明はさらに、上述のマルチモード光ファイバの少なくとも一部を備えるマルチモード光学システムに関する。
本発明は、以下の説明および図面を参照してより良く理解することができる。これらは、実施例として与えられ、保護の範囲を限定するものではない。
フッ素ドープシリカの633nmでの屈折率差を示す図である。 本発明に係る光ファイバの実施例に関する屈折率プロファイルを示す図である。 本発明に係る光ファイバの実施例(実施例1)に関する屈折率プロファイルおよびフッ素濃度プロファイルを示す図である。 本発明の実施形態に対応するまたは対応しないいくつかのマルチモードファイバに関する計算有効モード帯域幅(EMBc)を示す図である。 本発明に係る光ファイバの別の実施例に関する屈折率プロファイルを示す図である。 本発明に係る光ファイバのいくつかの実施例(実施例7,8および9)に関する屈折率プロファイルおよびフッ素濃度プロファイルを示す図である。 本発明に係る光ファイバの実施例(実施例13)および本発明の範囲外の比較例に関する屈折率プロファイルおよびフッ素濃度プロファイルを示す図である。 本発明に係る光ファイバの実施例(実施例13)および本発明の範囲外の比較例に関する全モード励振帯域幅(OFL−BW)を示す図である。 本発明に係る典型的な波長分割多重システムの概略図である。
図の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、それよりむしろ、本発明の原理を説明することに重点が置かれている。
本明細書を通して、ゲルマニウム、GeおよびGeOなる用語は、等しくドーパントGeOを参照するために用いられる。
本明細書を通して、動作窓なる用語は、マルチモード光ファイバがOM4規格に規定される値よりも大きい帯域幅を示す波長の範囲を示している。使用される光源に応じて、以下の実施例はいずれも、計算有効モード帯域幅EMBc>4700MHz.kmまたは全モード励振帯域幅OFL−BW>3500MHz.kmを考慮している。どんな波長が用いられても(同じ加重関数)、DMD(ディファレンシャル・モード遅延)測定から計算有効モード帯域幅EMBcを計算するために、FOTP−220標準規格およびIEC60793−1−49標準規格に規定された方法が用いられる。
本発明の実施形態に係るマルチモードファイバは、外側光学クラッドで取り囲まれた中心コアを備える。中心コアは、(i)外半径a、(ii)外半径aよりも小さい遷移半径r、(iii)最大屈折率n、(iv)最小屈折率ncl、および(v)中心コアの中心からの半径距離rの関数であるグレーデッドインデックスプロファイルn(r)を有する。
コアおよびクラッドは、光ファイバのガラス部分を形成する。ある実施形態では、クラッドは、例えばアクリレートポリマーなどの1つ以上のコーティングで被覆されている。
屈折率を純シリカの屈折率と実質的に等しく維持しつつ150nm以上にわたって動作窓を拡張するために、フッ素とゲルマニウムの両方の高濃度がグレーデッドインデックス中心コアに必要とされる。フッ素と中心コアのドープマトリクスの全ての構成物質との間のウェイト・レシオ[F](r)は、ファイバの中心からの半径距離rの関数として以下のように表されてよい。
[F](0)はコアの中心におけるフッ素のウェイト・レシオであり、F(a)は半径aのアルファプロファイルの端部におけるフッ素のウェイト・レシオであり、pは実質的に2に等しい定数である。
図1は、wt%で表されるウェイト・レシオ[F](図1でCFと記載)と、SiOに対する屈折率差への貢献を示す。例えば、1wt%のガラスマトリクス中のフッ素濃度は、純シリカ屈折率を−3.5×10−3減少させることが可能である。
本発明の実施形態によれば、コア中心でのフッ素濃度[F](0)([F]r=0とも記載される)は、0wt%乃至3wt%であり、コア外半径でのフッ素濃度[F](a)([F]r=aとも記載される)は0.5wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.4wt%である。コア外半径でのゲルマニウム濃度[Ge](a)([Ge]r=aとも記載される)は、1.5mol%乃至17.5mol%である。
このような半径に応じた構成の大きな変化のために、モード分散は、通常、アルファ値をチューニングすることでは完全に補償することができない。実際、アルファの値が何であっても、遅延はコア半径を通して一定ではなく、半径に応じた波長分散の変化のために、時間遅延は波長に応じて一様に変化しない。帯域幅をさらに改善するために、コア半径に応じて変化するアルファパラメータを用いることが必要である。中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルn(r)は、以下の式により規定される。
図2は、本発明の実施形態に係るマルチモードファイバのの屈折率プロファイル形状を示す。これは、半径の関数としての屈折率差Δnとして表される。図2から分かるように、外半径aの中心コアは、第1の値αを有するグレーデッドインデックスプロファイルを示す第1の内側コアを備える。このような内側コアは、コアの中心から遷移半径R=r・aまで伸びている。中心コアはまた、第1の値αを有するグレーデッドインデックスプロファイルを示す外側コアを備える。このような外側コアは、遷移半径R=r・aから外側コア半径aまで伸びている。
コアは、光学クラッドにより取り囲まれている。光学クラッドは、幅wで、屈折率差Δnを示す、コアを直接取り囲む押し下げられた屈折率の内側層を備える。
下記の表1は、本発明の実施形態に係るマルチモード光ファイバのいくつかの実施例を開示している。これらは、図2に従うプロファイル形状を示し、25μmのコア半径を有する。
表1の全ての実施例は、最適波長に中心とした150nmよりも大きい動作波長範囲にわたり、計算有効モード帯域幅EMBc>4700MHz.kmおよび全モード励振帯域幅OFL−BW>3500MHz.kmを有する。この広帯域の結果は、最適波長でEMBcを最大化するよう選択されたパラメータα,αおよびrを有する「ダブルアルファ」形状と組み合わされて、高レベルのフッ素濃度をマルチモードファイバのコア中に追加することにより達成される。
図3は、上記の表1で言及した、Ex.1と称される本発明の実施形態の第1実施例の屈折率プロファイル(RIプロファイルと記載)およびフッ素濃度プロファイル(CFと記載)を示す。
下記の表2は、いくつかの比較例を提示する。これらは、上記の表1の実施例とは反対に、全て本発明の範囲から外れている。
表2の比較例Ex.1cは、表1の実施例Ex.2と同じ屈折率を有するが、比較例Ex.1cのマルチモードファイバのコアは、ゲルマニウムが添加(ドープ)されているだけである。グレーデッドインデックスコア中にフッ素は存在しない。さらに、950nmで計算有効モード帯域幅EMBcを最大化するために、単一のアルファ(すなわちα=α)が選択されている。この最適値は、実施例Ex.2のEMBcの最適値に非常に近い。しかしながら、それは、ファイバが950nmとは別の波長で用いられるとき、大幅に減少する。従って、コア中心で1.37wt%およびコアの外半径で4.29wt%のフッ素濃度を有する実施例Ex.2においては動作窓の幅が240nmを超えて拡張されているが、比較例Ex.1cのマルチモードファイバが4700MHz.kmよりも大きいEMBcを有する動作窓の幅はわずか125nm である。
表2の比較例Ex.3cのマルチモード光ファイバも、コア中にゲルマニウムが添加されているだけである。これは、表1の実施例Ex.2および表2の比較例Ex.1cと同じ屈折率を有するが、ダブルアルファ形状を有する。しかしながら、表2に示す帯域幅の結果から分かるように、コアがゲルマニウムでドープされ、フッ素がドープされていないとき、ダブルアルファプロファイルを用いることの利益はない。最適な計算有効モード帯域幅EMBcは、実施例Ex.2およびEx.1cと同様に約950nmであるが、最大値は、実施例Ex.2およびEx.1cで得られるものよりも小さい。ここでも再び、EMBc>4700MHz.kmに対する動作窓の幅は、実施例Ex.2の場合よりも非常に狭い。
図4は、表1に示す、本発明の実施形態に対応する実施例Ex.2と、表2に示す、本発明の範囲から外れた比較例Ex.1cおよびEx.3cとに関する、波長(nm)に応じた計算有効モード帯域幅EMBcの変化(MHz.km)を示す。4700MHz.kmのEMBcの下限も比較のために追加されている。図4から分かるように、実施例Ex.2のマルチモードファイバは、断然、計算有効モード帯域幅EMBcが4700MHz.kmよりも大きい、広い連続的な動作波長範囲を達成している。
表2の比較例Ex.4cのマルチモード光ファイバは、GeおよびFが高度に共添加されたコアを有し、パラメータα,αおよびrは、950nmで計算有効モード帯域幅EMBcを最大化するよう調整されている。しかしながら、比較例Ex.4cのマルチモードファイバは、表1の実施例Ex.5と同じ屈折率プロファイルであり、コアの中心において同レベルの共添加を示すが、フッ素濃度は、グレーデッドインデックスコア内で半径に沿って一定である。その結果、EMBc>4700MHz.kmとなるEx.4の動作窓の幅は、(例えば表1の実施例Ex.5においては200nmであるのに代えて)わずかに130nmである。
表2の比較例Ex.2cのマルチモード光ファイバは、グレーデッドインデックスコアがフッ素でドープされただけのマルチモード光ファイバである。グレーデッドインデックスコア中にゲルマニウムは存在しない。さらに、950nmで計算有効モード帯域幅EMBcを最大化するために、単一のアルファ(すなわちα=α)と、コア−クラッド界面における押し下げられたクラッド層のパラメータwおよびΔnとが選択されている。この実施形態は、200nm幅で、全モード励振帯域幅OFL−BWが3500MHz.kmより大きい波長動作窓を達成することを可能とするが、このような完全フッ素のマルチモード光ファイバは、6950MHz.kmより大きい計算有効モード帯域幅EMBcを達成することができない。4700MHz.kmより大きい計算有効モード帯域幅EMBcに対する波長動作窓は、155nmより大きくならない。このような波長動作範囲は、半径に応じて変化するアルファ形状の屈折率を有し、グレーデッドインデックスコア中に高レベルのゲルマニウムとフッ素の両方を組み合わせて使用したおかげで、本発明の実施形態で達成可能な波長動作範囲よりも非常に狭い。
さらに、フッ素だけがドープされたグレーデッドインデックスコアを有するマルチモード光ファイバである比較例Ex.2cでは、コアの外側部分は、例えば以下のように、シリカの屈折率nsilicaよりも非常に低い屈折率nouter coreを有する。
結果として、そしてクラッドの屈折率をコアの外側部分のレベルに位置するためには、外側クラッドをフッ素で高度にドープすることが必要である。特に基材チューブ内で異なるドープ層を蒸着する必要のあるMCVDやPCVDなどの蒸着プロセスにおいては、このような屈折率プロファイルは実現するのが非常に複雑である。それ故に、漏れ損失をうまく取り扱うこと、および/または、外側の押し下げられたクラッドを追加することが必要である。
さらに、フッ素ドープの外側クラッドのために、さらなるFドープクラッドを必要とする「トレンチアシスト(trench-assisted)」のコンセプトを検討することが難しくなる。それは、既存の蒸着プロセスでは到達することが困難なフッ素濃度レベルを必要とするであろう。ほんの一例として、比較例Ex.2cのマルチモード光ファイバは、−1×10−3より小さい屈折率差Δnを示すトレンチを追加するために、およそ5wt%より大きいフッ素ウェイト・レシオを必要とするであろう。
図5は、本発明の第2実施形態に係るマルチモード光ファイバの屈折率プロファイルを示す。
この第2実施形態では、マルチモード光ファイバの曲げ損失性能を向上するために、光学コアを直接取り囲む屈折率差Δnおよび幅wの内側クラッド層の後ろに、屈折率差Δnおよび幅wのトレンチが追加される。
下記の表3は、本発明の実施形態に係る4つのマルチモード光ファイバ(実施例Ex.7〜Ex.10)を開示している。全て、図5に従うトレンチアシスト型屈折率プロファイルを示している。表3もまた、本発明の範囲から外れる比較例Ex.5cを開示している。この比較例Ex.5cもまた、図5に従う屈折率プロファイルを示す。表3に記載された全てのマルチモード光ファイバは、25μmのコア半径を有する。
表3から分かるように、実施例Ex.7,Ex.8およびEx.9は、3つの異なるフッ素濃度プロファイルを有する。これらは、図6に示されている。図6は、ミクロンで表される半径の関数として、wt%で表されるフッ素のウェイト・レシオCFを示す。より正確には、実施例Ex.7,Ex.8およびEx.9のマルチモード光ファイバは、同じ屈折率プロファイル(図6に示される)を有するが、異なるα,αおよびrの値を示す。これらは、それらのフッ素濃度に従って、最適波長で計算有効モード帯域幅EMBcを最大化するよう選択される。
表3に記載された本発明の実施形態に係るマルチモードファイバの全ての実施例は、200nmより大きい連続的な動作波長範囲を有する。その動作波長範囲にわたって、計算有効モード帯域幅EMBcは4700MHz.kmより大きい。
表1および表3の典型的実施形態の性能を比較することにより、フッ素およびGe濃度レベルが十分に高いとき、外側クラッドにトレンチ寸法に応じて調整された幅wおよび高さΔnのトレンチを追加することは、動作窓の幅を制限しないことが分かる。
表3の実施例Ex.10のマルチモード光ファイバは、実施例Ex.7,Ex.8およびEx.9のマルチモード光ファイバと異なる屈折率プロファイルを有する。しかしながら、それは、別のフッ素濃度プロファイルを有する以外は、実施例9と似た帯域幅性能を示す。実施例Ex.10のマルチモード光ファイバもまた、本発明の典型的実施形態に対応する。
反対に、比較例Ex.5cは、本発明の範囲から外れている。このようなマルチモード光ファイバは、コアの外側で0.85wt%のフッ素を含有するシングルアルファ型グレーデッドインデックスコア(α=α)と、950nmで計算有効モード帯域幅EMBcを最大化するよう調整されたパラメータΔnおよびwを有する、コアを直接取り囲む内側クラッド層とを有する。しかしながら、表3の結果から分かるように、このような特徴は、EMBcが4700MHz.kmよりも大きく、110nmよりも大きい動作窓
に達することを可能としない。全モード励振帯域幅が3.5GHz.kmより大きい動作波長範囲に関しては、それは75nmより大きくならない。
下記の表4は、本発明の実施形態に係る他の実施例(Ex.11,Ex.12およびEx.13)を開示している。これらは、比較例Ex.6cと同様に、コア半径a=40μmを有するマルチモード光ファイバに対応する。
表4から分かるように、実施例Ex.11は、925nmの波長で全モード励振帯域幅を最大化するよう選択されたパラメータα,α,r,Δnおよびwを有するグレーデッドインデックスマルチモード光ファイバである。コアの中心で[F](0)=0.43wt%およびコア半径の外側で[F](a)=0.85wt%のようにフッ素のウェイト・レシオを正確に調整することで、855nmから1020nmまで伸びる連続的な波長範囲にわたって、全モード励振帯域幅OFL−BWを3500MHz.kmより大きく維持することが可能となる。
実施例Ex.12は、実施例Ex.11と同じ屈折率プロファイルおよび同じコア中心におけるフッ素濃度を示す。パラメータα,αおよびrはまた、925nmの波長で全モード励振帯域幅を最大化するよう選択される。しかしながら、実施例Ex.12のマルチモードファイバは、コアの外側において高いフッ素濃度:[F](a)=3.63wt%を有する。その結果、動作窓の幅は、780nmから1080nmまで300nmを超えて拡張されている。
図7は、表4に記載されたマルチモード光ファイバの実施例Ex.13およびEx.6cに関する、屈折率プロファイル(RIプロファイル)およびフッ素濃度(CF)を半径の関数として示す。実施例Ex.13およびEx.6のマルチモード光ファイバは、従って、図7および表4の両方から推定されるように、同じ屈折率プロファイルを示すが、それらは半径に沿って異なるフッ素濃度を示す。
再度分かるように、グレーデッドインデックスマルチモードファイバ(実施例Ex.13に対応)の曲げ性能を改善するために外側クラッドにトレンチを追加することは、ゲルマニウムとフッ素の両方の濃度が十分に高いときには、300nm付近の動作窓を拡張することを妨げない。
図8は、実施例Ex.13および比較例Ex.6cのマルチモードファイバの全モード励振帯域幅を示す。これは、波長(nm)の関数としてMHz.kmで表される、OFL−BWの下限である3500MHz.kmも比較のために追加されている。
比較例Ex.6cのグレーデッドインデックスマルチモードファイバは、実施例Ex.13のファイバと同じ屈折率を有するが、低フッ素濃度およびシングルアルファ型(α=α)グレーデッドインデックスコアを有する。アルファパラメータは、900nm付近に帯域幅ピークを最適化するよう調整される。図5に見られるように、このような特徴により、全モード励振帯域幅OFL−BWが3500MHz.kmより大きくなる、150nmの連続的な動作波長範囲を超えることができない。
図9は、本発明の実施形態に係る波長分割多重システムを示す概略図である。波長分割多重システム1は、上述した本発明の実施形態のいずれかに係るマルチモード光ファイバ2を介して結合されるマルチプレクサ(MUX)4およびデマルチプレクサ(DEMUX)4を含む。波長分割多重システム1においては、様々な波長λ1,λ2,...,λnを有する光信号がマルチプレクサ3で多重化された後、多重信号は、マルチモード光ファイバ2を通って伝送され、デマルチプレクサ4で逆多重化される。

Claims (30)

  1. 外側光学クラッドで取り囲まれた中心コアであって、(i)外半径a、(ii)外半径aよりも小さい遷移半径r、(iii)最大屈折率n、(iv)最小屈折率ncl、および(v)前記中心コアの中心からの半径距離rの関数であるグレーデッドインデックスプロファイルn(r)を有する中心コアを備え、
    前記中心コアは、少なくともフッ素FおよびゲルマニウムGeOで共添加されており、
    前記中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルn(r)は、以下の式:
    により規定され、
    アルファパラメータα(r)は、前記中心コアの中心からの半径距離rの関数であり、前記アルファパラメータα(r)は、前記中心コアの中心から前記中心コアの外半径aまでの半径位置に沿って、2つ以上の異なる値を有し、
    コア中心でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=0)は、0乃至3wt%であり、コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、0.5wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.4wt%である、
    ことを特徴とするマルチモード光ファイバ。
  2. 850nm乃至1100nmから成る波長に対し、150nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有することを特徴とする請求項1に記載のマルチモード光ファイバ。
  3. 850nm乃至1100nmから成る波長に対し、150nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のマルチモード光ファイバ。
  4. Δは、0.7%乃至1.5%であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  5. コア外半径でのGeOのモル分率([Ge]r=a)は、1.5mol%乃至17.5mol%であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  6. コア中心でのGeOのモル分率([Ge]r=0)は、9.5mol%乃至30mol%であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  7. 前記中心コアの遷移半径Rより小さい半径位置に対し、アルファパラメータα(r)は第1の値αを有し、前記中心コアの遷移半径Rより大きい半径位置に対し、アルファパラメータα(r)は第2の値αを有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  8. 前記中心コアのグレーデッドインデックスプロファイルは、以下の電力方程式:
    により規定されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  9. 第1のアルファ値αは、約1.945乃至2.07であることを特徴とする請求項7または8に記載のマルチモード光ファイバ。
  10. 第2のアルファ値αは、約1.945乃至2.07であり、0.001≦|α−α|≦0.1であることを特徴とする請求項9に記載のマルチモード光ファイバ。
  11. 遷移半径の前記パラメータrは、約0.2乃至0.9であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  12. 前記中心コアの外半径aは、約20μm乃至40μmであることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  13. フッ素のウェイト・レシオF[F](r)は、
    のように表される前記中心コアの中心からの半径距離rの関数であり、
    pは実質的に2に等しい定数であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  14. であることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  15. であることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  16. コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、0.85wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>0.85wt%であることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  17. 800nm乃至1200nmから成る波長に対し、175nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有することを特徴とする請求項16に記載のマルチモード光ファイバ。
  18. 800nm乃至1200nmから成る波長に対し、175nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有することを特徴とする請求項16または17に記載のマルチモード光ファイバ。
  19. コア外半径でのフッ素Fのウェイト・レシオ([F]r=a)は、2.0wt%乃至5.5wt%であり、[F]r=a−[F]r=0>1.8wt%であることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  20. 750nm乃至1300nmから成る波長に対し、200nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、3500MHz.kmより大きい全モード励振帯域幅(OFL−BW)を有することを特徴とする請求項19に記載のマルチモード光ファイバ。
  21. 750nm乃至1300nmから成る波長に対し、200nmよりも大きい連続的な動作波長範囲にわたり、4700MHz.kmよりも大きい計算有効モード帯域幅(EMBc)を有することを特徴とする請求項19または20に記載のマルチモード光ファイバ。
  22. 前記光学クラッドは、光学コアを取り囲む、トレンチと呼ばれる押し下げられた屈折率ntrenchの領域を備え、前記トレンチは幅wを有することを特徴とする請求項1から21のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  23. 前記トレンチ幅wは、約0.4μm乃至2.5μmであることを特徴とする請求項22に記載のマルチモード光ファイバ。
  24. トレンチとクラッドの屈折率差Δn=ntrench−nclは、約−2.0×10−3乃至0であることを特徴とする請求項22または23に記載のマルチモード光ファイバ。
  25. 前記光学クラッドは、前記コアを直接取り囲む、幅wおよび屈折率差Δnを有する内側クラッド層と、前記内側クラッド層を取り囲む、トレンチと呼ばれる押し下げられた屈折率ntrenchの領域とを備え、前記トレンチは、幅wおよび屈折率差Δn=ntrench−nclを有することを特徴とする請求項1から21のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  26. 前記内側クラッド層の幅wは、約0.4μm乃至2.5μmであることを特徴とする請求項25に記載のマルチモード光ファイバ。
  27. 前記屈折率差Δnは、約−1.5×10−3乃至1.5×10−3であることを特徴とする請求項25または26に記載のマルチモード光ファイバ。
  28. 前記トレンチの幅wは、約1.5μm乃至5.0μmであることを特徴とする請求項25から27のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  29. 前記屈折率差Δnは、約−7.5×10−3乃至−1.5×10−3であることを特徴とする請求項25から28のいずれかに記載のマルチモード光ファイバ。
  30. 請求項1から29のいずれかに記載のマルチモード光ファイバの少なくとも一部を備えることを特徴とするマルチモード光学システム。
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