図1は、マイクロリソグラフィのための投影露光装置1の構成要素を子午断面図に略示している。投影露光装置1の照明系2は、放射線源3に加えて、物体平面6の物体視野5の露光のための照明光学ユニット4を含む。この場合に、レチクルホルダ8(この図ではセクション的にしか描示していない)によって保持され、物体視野5に配置されたレチクル7が露光される。
投影光学ユニット9は、物体視野5を像平面11の像視野10に結像するためなどに機能する。この図ではまた、略示しかしていないウェーハホルダ13によって保持され、像平面11の像視野10の領域に配置されたウェーハ12の感光層上にレチクル7上の構造が結像される。
投影露光装置1の詳細に関しては、本出願の構成成分として本明細書に統合されているDE 10 2010 041 623 A1及びDE 10 2011 086 345 A1を更に参照されたい。
本発明による光学系27は、照明光学ユニット4と投影光学ユニット9とを含む。本発明による光学系27は、下記でより詳細に説明するミラーデバイス20を有する。
放射線源3は、特に、EUV放射線の形態で照明放射線14を放出するEUV放射線源である。放射線源3の放出使用放射線の波長は、特に5nmから30nmの範囲にある。リソグラフィにおいて用途が見出され、適切な光源が利用可能な他の波長も可能である。
放射線源3は、プラズマ光源、例えば、DPP光源又はLPP光源とすることができる。放射線源3としてシンクロトロンを利用する放射線源を使用することができる。当業者は、そのような放射線源に関する情報を例えばUS 6,859,515 B2に見出すことができる。放射線源3からの照明放射線14をフォーカスするために、コレクター15が設けられる。
照明光学ユニット4は、多数の視野ファセット17を有する視野ファセットミラー16を含む。視野ファセットミラー16は、物体平面6に対して光学的に共役な照明光学ユニット4の平面に配置される。EUV放射線14は、視野ファセットミラー16から照明光学ユニット4の瞳ファセットミラー18に反射される。瞳ファセットミラー18は、複数の瞳ファセット19を有する。瞳ファセットミラー18を用いて、視野ファセットミラー16の視野ファセット17が物体視野5に結像される。
瞳ファセットミラー18上には、視野ファセットミラー16内の各視野ファセット17に対して少なくとも1つの関連の瞳ファセット19が存在する。それぞれ1つの視野ファセット17とそれぞれ1つの瞳ファセット19の間に光チャネル又は放射線チャネルが形成される。ファセットミラー16、18のうちの少なくとも一方のファセット17、19は、切換可能実施形態を有することができる。特に、これらのファセットは、ファセットミラー16、18上に傾斜可能方式で配置することができる。この場合に、ファセット17、19のうちの一部、例えば、最大で30%、50%、又は最大で70%だけを傾斜可能方式で具現化することができる。全てのファセット17、19が傾斜可能実施形態を有することを可能とすることができる。特に、切換可能ファセット17、19は、視野ファセット17である。視野ファセット17を傾斜させることにより、それぞれの瞳ファセット19への視野ファセット17の割り当て、従って、光チャネルの構成、特に特定の照明設定の設定を変更することができる。この場合に、照明放射線14による入射を受ける瞳ファセット19の特定の配置を照明設定と呼ぶ。
特に、投影露光装置1を作動させる時に、異なる半径を有する円形照明設定、異なる内側境界半径及び外側境界半径を有する環状照明設定、x−二重極設定、y−二重極設定、その他の向きを有する二重極設定、及び異なる向きを有するクエーサー照明設定である照明設定の選択が問題になる。
傾斜可能ファセット17、19を有するファセットミラー16、18及び照明光学ユニット4に関する更なる詳細に関しては、本出願の構成成分として本明細書に完全に統合されているWO 2010/049 076 A1を参照されたい。
照明光学ユニット4及び投影光学ユニット9内の照明放射線14のビーム経路、並びに特に視野ファセットミラー16及び瞳ファセットミラー18の構造的配置は、図1から推察することはできない。
レチクルホルダ8は、投影露光中にレチクル7を物体平面6内で変位方向に変位させることができるように制御される方式で変位可能である。従って、ウェーハホルダ13は、ウェーハ12が像平面11内で変位方向に変位可能であるように制御される方式で変位可能である。その結果、レチクル7及びウェーハ12は、物体視野5及び像視野10それぞれを通して走査することができる。変位方向を走査方向とも呼ぶ。レチクル7及びウェーハ12の走査方向の移動は、好ましくは、相互同期方式に実施することができる。
投影光学ユニット9は、図1には明示的に描示していない複数の投影ミラーMiを含む。特に、投影光学ユニット9は、少なくとも3つ、特に少なくとも5つの投影ミラーM1からM5を含む。特に、この投影光学ユニットは、少なくとも6つ、7つ、又は8つの投影ミラーM1からM8を有することができる。
投影露光装置1の使用中に、レチクル7と、照明光14に対して感光性を有するコーティングを担持するウェーハ12とが与えられる。それに続いて、レチクル7の少なくとも1つの部分がウェーハ12上に投影露光装置1を用いて投影される。
上述のように、レチクル7及びウェーハ12は、露光目的でそれぞれ物体視野5及び像視野10を通して走査される。最後に、照明放射線14で露光されたウェーハ12上の感光層が現像される。このようにして微細構造化又はナノ構造化構成要素、特に半導体チップが生成される。
露光中に、レチクル7は、主光線角度(CRA)のEUV放射線14が最大で6°、特に最大で3°、特に最大で1°、特に0°の入射角の下でレチクル7上に入射するように照明放射線14によって照明される。ここで、入射角は、レチクル7を照明するように機能する放射線ビームの主光線とレチクル7上の法線の間の角度として定められる。特に、主光線の入射角は、物体側開口数(NAO)の逆正弦よりも小さく、CRA<arcsin(NAO)。特に、物体側開口数(NAO)は、少なくとも0.075、特に少なくとも0.1、特に少なくとも0.15、特に少なくとも0.2である。
図2a及び図2bに例示的に描示するように、小さい主光線角度でのレチクルの照明の場合に、照明光学ユニット4のビーム経路が投影光学ユニット9のビーム経路と重なる領域がもたらされる。特に、照明光学ユニット4のビーム経路と投影光学ユニット9のビーム経路とは、投影光学ユニット9の最初のミラーM1の領域及び/又は2番目のミラーM2の領域内で重なることができる。この理由から、照明放射線14を通す目的で、投影光学ユニット9のミラーM1及び/又はミラーM2に、放射線透過領域26(図2a)又は特に偏向ミラー又は回折格子の形態にあるビーム偏向要素28(図2b)を設けることができるようにすることができる。
投影光学ユニット9のビーム経路の観点からすると、放射線透過領域26及び放射線偏向要素28は、ミラーM1及び/又はM2の掩蔽部を形成する。従って、これらのミラーM1及び/又はM2を断片化された掩蔽部を有するミラーとも呼ぶ。照明放射線14が、レチクル7での反射の後にウェーハ12に至るまでの経路上でそのような掩蔽部に遭遇した場合に、この照明放射線14はもはやウェーハ12の露光に寄与せず、代わりに失われる。
下記でより詳細に説明する光学構成要素23及び/又はミラーデバイス20を使用すると、そのような損失にも関わらず、安定したリソグラフィ工程が可能であることを保証することが可能である。不要な掩蔽部を低減することにより、特に損失が低減され、特にそれを最小にすることができる。また、特定の回折次数が、損失なくレチクル7のウェーハ12上への結像に寄与することを保証することが可能である。
従来技術では、ミラーM1及び/又はM2の掩蔽部をもたらすのは、使用される瞳充填度、すなわち、これらのミラーM1及びM2ために使用される瞳ファセットスポットよりも、切り換え度、すなわち、視野ファセット17の可能な切り換え位置の個数及び上述の結像目的でこれらのミラーM1及びM2上に設けられるが用いらない瞳ファセットスポットの個数であることが明らかになっている。これを図19及び図20で例示的に解説する。これらの図の各々は、ミラーの一方M1又はM2の反射面22の平面図を例示的に描示しており、図19は、当該ミラーの領域における全ての可能な瞳スポット30、すなわち、全ての可能な瞳ファセット19の位置の全体像を描示しており、例示的な設定において実際に使用される領域31、すなわち、照明放射線14による入射を受ける領域をプロットしている。
実際に使用される領域31のみが照明放射線14を通すのに使用され、すなわち、この領域31だけに放射線透過領域26又は放射線偏向要素28が設けられる場合に、ミラーM1又はM2における掩蔽部の個数、従って、照明放射線14の損失、特に回折次数の損失を大きく低減することができることが認識されている。
図20は、より少ない個数の瞳スポット30の場合に関する対応する状況を描示している。上述の場合のように、例示的な設定において実際に使用される瞳スポット30は、使用領域31として特徴付けられる。
本発明の一態様は、投影露光装置1の作動中に不要な掩蔽部の個数を低減する、特に最小にすることにある。
一般的に、この目的は、可変実施形態を有する掩蔽部によって達成される。放射線透過領域26の場合に、これらの掩蔽部は、起動による放射線反射領域であるように製造することができる。放射線偏向要素28の場合に、これらの掩蔽部は、特に、可変位置決め可能及び/又は向き設定可能な実施形態を有することができる。
下記では、これらのオプションの異なる変形を例示的に説明する。
図3から図5に描示する変形により、瞳ファセット19は、特に個々のミラー24の形態にある可変位置決め可能ファセット要素として具現化されるように提供される。一般的に、ファセット要素は、放射線偏向要素又はビーム案内要素として具現化される。個々のミラー24の代わりに、格子要素、特に回折格子、特にいわゆるブレーズド格子を設けることができる。簡略化の理由から、下記ではファセット要素又は個々のミラー24だけに言及する。
特に、個々のミラー24の各々は、丸形、特に円形の実施形態を有する。これらの個々のミラーは、1mmから20mmの範囲、特に2mmから15mmの範囲、特に3mmから10mm、好ましくは、4mmから8mmの範囲にある直線寸法、特に直径を有する。原理的には、個々のミラー24は、特に多角形方式で、例えば、三角形、正方形、又は六角形の実施形態でコーナを有することも可能である。更に、原理的には、個々のミラー24は、楕円形方式又は2つの直交軸に沿って異なる2つの広がりを有する異なる方式で具現化することができる。これらの方式は、特に、投影光学ユニット9の入射瞳の境界が円形ではない場合に有利とすることができる。特に、2つの直交軸に沿う広がりは、少なくとも1.1:1、特に少なくとも1.2:1、特に少なくとも1.3:1、特に少なくとも1.5:1、特に少なくとも2:1の比を有することができる。
個々のミラー24は、光学構成要素23の構成成分として具現化される。特に、光学構成要素23は、照明光学ユニット4のファセットミラー、特に瞳ファセットミラー18として機能する。特に、この光学構成要素は瞳ファセットミラー18を形成する。光学構成要素23は、ミラーM1又はM2に、特にミラーM1又はM2のミラー本体21に対するホルダ36に機械的に接続される。光学構成要素23は、ホルダ36に交換可能方式で接続することができる。
ミラーM1及びM2は、各々、反射面22を有する。通常、反射面22は曲面である。この反射面は、凸又は凹の湾曲を有する実施形態を有することができる。この反射面は、球面又は非球面の実施形態を有することができる。また、この反射面は、自由曲面として具現化することができる。原理的には、この反射面が平面実施形態を有することも可能である。
ミラーM1又はM2、特にミラー本体21は、光学構成要素23と共にミラーデバイス20を形成する。
ミラーデバイス20の反射面22は、特に投影光学ユニット9の構成成分である。個々のミラー24は、照明光学ユニット4の構成成分を形成する。特にこれらの個々のミラーは瞳ファセット19を形成する。
特に、ミラーデバイス20は、個々のミラー24が照明光学ユニット4のビーム経路に瞳ファセット19として配置され、かつ反射面22が投影光学ユニット9のビーム経路に配置されるように投影光学ユニット9に配置される。
投影光学ユニット9内のビーム経路の観点からすると、光学構成要素23の個々のミラー24は、ミラーデバイス20の反射面22の掩蔽部を形成する。従って、ミラーデバイス20を断片化掩蔽部を有するミラーとも呼ぶ。
投影光学ユニット9のビーム経路に置かれた個々のミラー24の全体は、ミラーデバイス20の反射面22の最大で30%、特に最大で20%、特に最大で10%を構成する全体面を有する。
特に、ミラーデバイス20は、個々のミラー24が照明の瞳平面の領域に配置されるように照明光学ユニット4のビーム経路に配置することができる。ミラーデバイス20は、特に、レチクル7の共心発散照明の場合にそのような手法で配置することができる。それによって照明瞳が物体視野5にわたって変化しないことを保証する。ミラーデバイス20は、投影光学ユニット9の瞳平面の領域に配置することができる。このミラーデバイスは、投影光学ユニット9の瞳平面の領域の外側、特に投影光学ユニット9の瞳平面から離れた場所に配置することができる。この場合に、特に、D(SA)が個々のミラー24の領域内のサブアパーチャの直径であり、D(CR)が、個々のミラー24の領域内の基準平面内で測定されたレンズによって結像される有効物体視野の主光線の最大距離を表す時に、D(CR)/(D(SA)+D(CR))<0.1が成り立つ。
光学構成要素23は、機械的案内デバイスを含む。機械的案内デバイスは、ランナー32として具現化される。特に、この機械的案内デバイスは、ランナー32を含む。特に、この機械的案内デバイスは、少なくとも1つのランナー32を含む。また、この機械的案内デバイスは、1よりも多い、特に2つ、特に少なくとも2つ、特に3又は4以上のランナー32を含むことができる。
ランナー32は、法線35に対して垂直な平面内を延びる。
ランナー32は閉じた形態を有する。特に、このランナーは、リング形状実施形態を有する。特に、このランナーは、円形リング形実施形態を有する。特に、ランナー32は、反射面22の外側半径roよりも大きい内側半径riを有する。他の形態も同じく可能であり、有利であるとすることができる。このランナーを3次元非平面方式で具現化することも同じく有利である場合がある。これは、ランナー32が法線35の方向に成分を有する実施形態を意味すると理解しなければならない。
ランナー32は、プロファイルド実施形態を有する。特に、このランナーは、双台形又は双Σ形の断面を有する。このランナーは、H字形又はT字形の断面を有することができる。また、このランナーは、多角形断面を有することができる。特に、このランナーは、円形断面を持たない。
ランナー32上にはキャリッジ33が配置される。キャリッジ33とランナー32の間の低摩擦接触の目的で、これらの間にボール34を配置することができる。特に、ボール34は、ボールベアリングを形成する。
好ましい実施形態において、キャリッジ33は、ランナー32上に接触なく配置される。一例として、この配置は、キャリッジ33内及びランナー32内への磁気要素の適切な配置によって達成することができる。
更に別の変形(この図には描示していない)では、キャリッジ33は、歯付きレールとして具現化されたランナー32上でギアドライブを用いて変位可能なものとすることができる。
キャリッジ33は、ランナー32に沿って変位可能である。特に、このキャリッジは、アクチュエータ系によって変位可能である。キャリッジ33を変位させる目的で、特に圧電モータ、特に圧電超音波モータを有するステッパモータを設けることができる。ステッパモータは、片側でランナー32に係合する。従って、ランナー32を摩擦レールとも呼ぶ。キャリッジ33の駆動に関する更なる詳細に関しては、DE 41 33 108 A1を参照されたい。
キャリッジ33は、3cmよりも小さく、特に2cmよりも小さく、特に1cmよりも短い最大寸法を有することができる。
キャリッジ33は、ランナー32に沿って500mm/sまでの速度で変位させることができる。更に、このキャリッジは、ランナー32上に精密で安定した様式で静止方式で保持することができる。
個々のキャリッジ33は、互いに独立に変位可能である。特に、これらのキャリッジは、ランナー32に沿って互いに独立に変位可能である。これらのキャリッジは、対又は群で変位可能とすることができる。特に、キャリッジ33のうちのそれぞれ2つは、ランナー32上の反対位置に配置することができる。これらのキャリッジ33は、各々同期方式で変位可能とすることができる。
キャリッジ33は、ランナー32上で1mmよりも高い、特に300μmよりも高い、特に100μmよりも高い精度で位置決め可能である。従って、それぞれ割り当てられる個々のミラー24も、1mmよりも高い、特に300μmよりも高い、特に100μmよりも高い精度で位置決め可能である。
キャリッジ33には、各場合に位置決め要素25が配置される。キャリッジ33は、位置決め要素25の構成成分を形成することができる。位置決め要素25は、キャリッジ33と確実に接続される。一例として、この位置決め要素は、キャリッジ33内の孔内に挟着することができる。この位置決め要素は、キャリッジ33上に接着剤接合、半田付け、又は溶接することができる。この位置決め要素は、キャリッジにネジ止めすることができる。位置決め要素25は、キャリッジ33に係合方式又は結合方式で接続することができる。特に、この位置決め要素は、キャリッジ33との一体的実施形態を有することができる。
位置決め要素25は、ポインター方式又はポインター状の方式で具現化される。特に、この位置決め要素はロッド状実施形態を有する。特に、この位置決め要素は、長さlと最大直径dの断面とを有する。位置決め要素25の最大直径dに対する長さlの比を位置決め要素25のアスペクト比と呼ぶ。位置決め要素25のアスペクト比l:dは、特に少なくとも3:1、特に少なくとも5:1、特に少なくとも10:1である。
特にランナー32によって定められる平面内、特に法線35に対して垂直な平面内の最大直径dは、最大で1cm、特に最大で3mm、特に最大で1mm、特に最大で0.3mmである。
位置決め要素25は、各場合にランナー32上で案内方式で変位可能である。
個々のミラー24のそれぞれ1つは、位置決め要素25の各々のものに割り当てられる。各場合に、個々のミラー24は、キャリッジ33と反対の位置決め要素25の端部に配置される。
個々のミラー24は、各場合に位置決め要素25を用いて位置決め可能、特に可変的に位置決め可能、すなわち、変位可能である。
個々のミラー24は、キャリッジ33及び位置決め要素25を用いてリング形状領域に位置決め可能である。特に、これらの個々のミラーは、法線35の方向に沿った平面38内への垂直投影の場合に個々のミラー24の像が円形リング形状領域内に収まるように、少なくとも1つの反射位置にそれぞれ位置決め可能である。特に、この像は、予め決められた円形区域又は予め決められた円形リング形状区域の範囲に完全に収まる。
これらの図は、少数の個々のミラー24しか描示していない。投影光学ユニット9のビーム経路に配置される個々のミラー24の全数は、2から400の範囲、特に4から200の範囲にある。
光学構成要素23は、反射面22に関して接触なしで配置される。特に、個々のミラー24と位置決め要素25とは、反射面22に関して接触なしで配置される。
個々のミラー24は、好ましくは、反射面22から法線35の方向に小さい距離のみを有する。特に、個々のミラー24と反射面22の間の法線35の方向の距離は、10μmから10cmの範囲、特に100μmから1cmの範囲に収まる。
個々のミラー24は、共通平面38に沿って配置される。これらの個々のミラーは、曲面に沿って配置することができる。特に、これらの個々のミラーは、照明光学ユニット4の瞳面、特に瞳平面に沿って配置される。ここでは、面の平面に沿った配置は、ミラーの反射面上にある少なくとも1つの点、特にその中心点が面のこの平面に収まることを意味することを理解しなければならない。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図7及び図8を参照して下記で説明する。同一の構成要素は、これにより参照する上記で記述した変形におけるものと同じ参照符号を取っている。
図7及び図8に記載の変形では、位置決め要素25は異なる長さliを有する。描示する変形では、これらの位置決め要素25は、短めの長さl1と長めの長さl2とを交互に有する。
長さliは、2よりも多く、特に3、5、又は6以上の異なる長さliから選択することができる。
位置決め要素25は、それぞれ関連するキャリッジ33上に位置決め要素25の長手方向に沿って調節可能な方式で配置することができる。この場合に、これらの位置決め要素25は、調節可能な長さli、特に調節可能な有効長さliを有する。特に、これらの位置決め要素25は、その長手方向に沿ってアクチュエータ系によって調節可能であるように具現化することができる。
レチクル7の照明中に、位置決め要素25の長さliを用いて照明角度の分布を修正、特に設定することができる。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図9及び図10を参照して下記で説明する。同一部分は、これにより参照する上記で記述した変形におけるものと同じ参照符号を取っている。
この変形では、機械的案内デバイスは、2つのランナー321及び322を含む。
2つのランナー32は、互いに対して同心状に配置される。これらのランナーは、互いの間の接触なく配置される。これらのランナーは、共通平面に配置することができる。これらのランナーは、法線35の方向に互いからオフセット配置することができる。
第1のランナー321上に位置決め可能方式で配置される個々のミラー24は、面の第1の平面381に沿って配置される。第2のランナー322上に配置されるミラー24は、面の第2の平面382に沿って配置される。平面381及び832は、法線35の方向に互いに離して配置される。この配置は、それぞれの位置決め要素25の適切な実施形態によって達成することができる。この配置は、ランナー321及び322を法線35の方向に互いからオフセット配置することによって達成することができる。
2つのランナー321、322のうちの特定の一方のものに割り当てられる位置決め要素25は、各場合に同じ長さliを有する。描示する変形では、内側ランナー321に割り当てられる位置決め要素25は、各場合に、外側ランナー322に割り当てられる位置決め要素25よりも短い長さl1を有する。外側ランナー322に割り当てられる位置決め要素25は、各々長さl2を有し、l1<l2が成り立つ。
1よりも多いランナー32を配置する結果として、個々のミラー24の位置決めの柔軟性が高まる。
2よりも多く、特に3、4、又は5以上のランナー32を設けることができる。
位置決め要素25を法線35の方向にオフセットすることにより、それぞれ割り当てられた個々のミラー24を互いに独立に配置することができる。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図11及び図12を参照して以下に説明する。同一部分は、これにより参照する上記で記述した変形におけるものと同じ参照符号を取っている。
この変形では、位置決め要素25は、更なる自由度、特に更なる位置決め自由度を有する。第1に、これらの位置決め要素25は、それぞれ割り当てられたキャリッジ33を用いてランナー32に沿って変位可能である。第2に、これらの位置決め要素は、旋回軸39の周りに旋回可能である。特に、これらの位置決め要素は、それぞれのキャリッジ33上で旋回軸39の周りに旋回可能な方式で配置される。
位置決め要素25の旋回機能によって達成することができることは、個々のミラー24のうちの1つの同じ位置決めを異なる方法で達成することができることである。特に、これは、この場合の個々のミラー24の配置が1よりも多い自由度で、特に1よりも多い位置決め自由度で行われることに原点を辿ることができる。この場合に、位置決め自由度の増大は、より高い柔軟性をもたらす。しかし、位置決め自由度の増大は、アクチュエータのより複雑な起動を必要とする。
旋回軸39は、法線35に対して傾けられる。原理的には、この旋回軸は、法線35と平行に位置合わせすることができる。特に、この旋回軸は、法線35に対して0°から30°の範囲、特に2°から10°の範囲の角度を延びる。特に、この旋回軸の向きは、キャリッジ33をランナー32に沿って変位させる時に旋回軸39が漏斗面にわたって掃引するように向けられる。
法線35に対して旋回軸39を傾斜させることによって達成されることは、ミラー24を有する位置決め要素25が、平面38に対して傾いた平面内で旋回されることである。それによって達成することができることは、個々のミラー24又は位置決め要素25が、平面38、従って、反射面22からより大きい距離を有する軌道を移動することである。その結果、特に凸面形状の反射面22の場合に、反射面22と位置決め要素25の間の望ましくない接触を防ぐことができる。
位置決め要素25は、反射位置決めにおいて、これらの位置決め要素25が法線35に対して垂直な平面38と平行に延びるように配置される。従って、これらの位置決め要素は、旋回軸39に対して斜めに、すなわち、非垂直に配置される。原理的には、これらの位置決め要素は、旋回軸39と垂直に配置することができる。
個々のミラー24を有する位置決め要素25を旋回させる目的で、特にモータ、特に電気モータの形態にあるアクチュエータ40が設けられる。アクチュエータ40は、キャリッジ33と確実に接続される。
位置決め要素25の旋回機能のための最終位置は、特にストップピンの形態にある機械的ストップ41によって定められる。ストップ41は、位置決め要素25が、ストップ41によって定められる最終位置で半径方向に、すなわち、ランナー32と垂直に正確に位置合わせするようにキャリッジ33上に配置することができる。特に、ストップ41は、いわゆるオン位置を定める。特に、ストップ41により、オン位置における個々のミラー24の位置決めの精度を改善することができる。
個々のミラー24は、アクチュエータ40を用いてオフ位置まで旋回可能である。特に、これは、個々のミラー24の個々のものが特定の照明設定を設定するのに必要とされない場合であれば有利である。これらの個々のミラーは、オフ位置に旋回させることによって投影光学ユニット9のビーム経路から旋回させて取り出すことができる。言い換えれば、これらの個々のミラーは、オフ位置で投影光学ユニット9の出力の掩蔽を引き起こさない。法線35の方向に沿った投影の場合に、個々のミラー24がオフ位置内の時に、その像は、反射面22の外側、特にランナー32の外側に位置する。特に、これらの個々のミラーの像は、上述の円区域又は円形リング区域の外側に位置する。
オフ位置内の個々のミラー24は、レチクル7を照明することに寄与しないので、オフ位置は、高い精度で設定することができなくてもよい。しかし、キャリッジ33上のオフ位置を予め決めるための更に別のストップ42は、依然として配置することができる。その結果、位置決め要素25の旋回の起動を起動することが簡易化される。
位置決め要素25は、少なくとも1つのオン位置と少なくとも1つのオフ位置とを有する。それは、複数のオン位置を有することができる。特に、それは、連続的に旋回可能とすることができる。それは、予め決められた離散旋回位置を用いて旋回可能とすることができる。連続旋回機能は、個々のミラー24の位置決めの変動性を高める。離散旋回位置を用いた旋回機能により、個々のミラー24の位置決め精度を改善することができる。
特定の照明設定に使用されない関連位置決め要素25を有する個々のミラー24は、これらが投影光学ユニット9のビーム経路に口径食を起こすことができないように、アクチュエータ40を用いてオフ位置に折り返して離すことができる。
個々のミラー24の位置決め機能の様々な態様を様々な変形に基づく位置決め要素25を用いて記述したが、これらの態様は、当然ながら必要に応じて互いに組み合わせることができる。特に、旋回可能位置決め要素25を様々な長さliを有するように具現化することが有利である場合がある。
旋回可能位置決め要素25を第1のランナー上に配置し、一方、第2のランナー32上の位置決め要素25が旋回可能ではないことが有利である場合がある。
旋回可能位置決め要素25と旋回不能位置決め要素25の両方を単一ランナー32上に配置することが有利である場合がある。
更に別の組合せも同じく可能である。
予め決められた照明設定を設定する方法において、個々のミラー24は、その目的をもたらすのに必要とされる位置に位置決め要素25を用いて配置される。好ましくは、個々のミラー24の個数、特に投影光学ユニット9のビーム経路に配置される個々のミラー24の個数は、設定される瞳スポットの個数に厳密に対応する。位置決めされる個々のミラー24の個数、特に投影光学ユニット9のビーム経路に位置決めされる個々のミラー24の個数は、特に視野ファセット17の個数と厳密に同じくらい大きい。特に、個々のミラー24の個数は、設定することができる異なる放射線チャネルの合計個数であり、視野ファセット17の個数にその切り換え位置の個数を乗じたものに対応する個数よりも少ない。特に、この個数は、全ての可能な瞳スポット30の合計個数よりも少ない。その結果、不要な口径食を低減する、特に、回避することができる。
好ましくは、特定の照明設定を設定するのに必要とされない個々のミラー24は、ビーム経路から排除される。
予め決められた照明設定の場合に、反射面22上の異なる領域は、レチクル7上に結像される構造に依存する方式でレチクル7からウェーハ12に向う途中に、すなわち、投影光学ユニット9のビーム経路内の照明放射線14によって入射を受ける。有利な変形では、位置決め要素25又は特に未使用の個々のミラー24のいずれも投影光学ユニット9内のビーム経路を掩蔽しないように未使用の個々のミラー24及び/又はこれらの個々のミラー24の位置決め要素25を配置するために、反射面22上のどの領域が特定の回折次数による入射を受けるかに関する情報を使用することができる。特に、未使用の個々のミラー24及び/又はこれらの個々のミラー24の位置決め要素25は、予め決められた回折次数が損失なく又は少なくとも最大許容口径食を下回って光学構成要素23を通過するように配置することができる。特に、未使用の個々のミラー24及び/又はこれらの個々のミラー24の位置決め要素25は、全エネルギに対する口径食を受けるエネルギの成分が、反射面22の全面積に対する個々のミラー24及び/又は位置決め要素25によって口径食を受ける面積の分量の半分よりも小さいように配置することができる。
特に、個々のミラー24は、個々のミラー24による、特に光学構成要素23による反射面22の全口径食が最大でも10%、特に最大で5%、特に最大で3%、特に最大で2%、特に最大で1%であるように投影光学ユニット9のビーム経路に配置することが可能である。
特に旋回可能位置決め要素25の場合に、位置決め要素25の配置は、レチクル7をウェーハ12上に結像するために、反射面22のために使用される領域の位置に適応させることができる。特に、位置決め要素25は、位置決め要素25の少なくとも一部が半径方向に正確には延びないように配置することが可能である。位置決め要素25をランナー32に対して配置することができる角度範囲は、ストップ41、42によって制限することができる。基本的には、この角度範囲は、必要に応じて選択することができる。
光学構成要素23を異なる長さ及び/又は調節可能な長さの位置決め要素25を用いて具現化する結果として、変動性、特に特定の照明設定を設定することができる可能性の数を更に増大させることができる。特に、予め決められた照明設定を設定するために実際に使用される個々のミラー24を有する位置決め要素25の配置を選択するための最適化方法を提供することができる。特に、異なる可能性の個別の選択から、特にレチクル7上にある結像される構造に依存する方式で実際に使用される配置を選択することができる。結像される構造が既知である場合に、反射面22の照明、及び従って位置決め要素25の与えられた配置及び/又は長さでの位置決め要素25及び/又は個々のミラー24の効果も、照明瞳から計算することができる。その結果、様々な設定可能性から、有利な特に理想的な設定可能性を選択することができる。
光学要素23の個々のミラー24の配置の更に別の態様を下記で説明する。以下の態様は、必要に応じて個々のミラー24の位置決め機能の様々な変形と組み合わせることができる。
上述したように、個々のミラー24は、照明放射線14に対する偏向ミラーとして機能する。特に、これらのミラーは、照明光学ユニット4のビーム経路内で照明放射線14を偏向するように機能する。特に、これらのミラーは、照明放射線14を視野ファセット17からレチクル7まで案内するように機能する。照明放射線14の望ましい偏向を設定する目的のためには、上述のように、個々のミラー24の配置が何よりも第1に重要である。第2に、個々のミラー24のビーム案内特性は、これらのミラーのそれぞれの向きに基づくことができる。
個々のミラー24は、平面反射面44を有する。これらのミラーはまた、曲面、特に凸又は凹の反射面44を有することができる。
下記では、個々のミラー24の向きは、各場合にその反射面44上の法線43によって特徴付けられる。曲面実施形態を有する個々のミラー24の場合に、この法線は、反射面44の中心点での法線43を意味すると理解しなければならない。
個々のミラー24が照明光学ユニット4のファセット要素として機能することができるためには、これらのミラーは、これらのミラーの反射面44が投影光学ユニット9のミラーM1又はM2の反射面22のそれぞれ近い領域に対してそれぞれ傾斜して配置されるように配置しなければならない。簡易的には、この傾斜配置は、個々のミラー24が反射面22に対する傾斜方式で、すなわち、この面に対する非平行方式で配置されることによって表される。
この時点で、ビーム案内効果、特にビーム偏向効果は、回折により、すなわち、格子要素を用いて、特にいわゆるブレーズド格子を用いて、又は一般的には回折光学要素(DOE)を用いて達成することができることを思い出さなければならない。この場合にも、これらの要素の向きは、好ましい方向により、特に格子平面上の法線によって特徴付けることができる。
個々のミラー24の向きを調節するための様々な可能性を下記で説明する。
個々のミラー24は、好ましくは、調節可能な向きを有する。個々のミラー24のうちの少なくとも個々のものが予め決められた固定的な向きを有する状態で、個々のミラー24のうちの個々のものだけを調節可能な向きを有するように具現化することができる。個々のミラー24の全てを調節可能な向きを有するように具現化することができる。
個々のミラー24の異なる向きに対して、関連位置決め要素25を有する異なる個々のミラー24を各場合に設けることができる。個々のミラー24の向きの調節機能は、これらのミラーの全数を低減することを可能にするが、異なる向きに対して異なる個々のミラー24が設けられる変形では多数の個々のミラー24が必要である。典型的な照明設定を設定するには、この個数のうちで最大でも半分、特に最大でも25%、特に最大でも10%しか実際には使用されない。しかし、この代替案では、個々のミラー24の担持の構造実施形態、特に位置決め要素25におけるこれらのミラーの配置がより単純である。
特に、個々のミラー24は、そのビーム案内効果が異なる位置決めに、特にランナー32に対する、従ってレチクル7に対する異なる位置決めに適応可能であるように具現化される。
特に、個々のミラー24は、各々、少なくとも1つの方位自由度を有する。これらのミラーは、1よりも多い方位自由度を有することができる。特に、個々のミラー24は、これらのミラーの法線43に対して旋回される回転軸の周りに回転可能な方式で、又はこれらのミラーの法線43と垂直に延びる1つ又は2つの旋回軸の周りに旋回可能な方式で装着することができる。
特に、個々のミラー24の向きは、アクチュエータ系によって調節可能である。
個々のミラー24の反射面44の調節可能な向きは、法線35が回転軸に対して傾斜して配置された状態で個々のミラー24を回転可能方式で装着することによって達成することができる。従って、法線43は、個々のミラー24の回転の場合に、回転軸の周りの円錐の側面を示している。
回転軸に対する法線43の傾斜角は、特に0°から45°の範囲、特に5°から30°の範囲に収まる。この傾斜角は、固定的に予め決めることができる。この傾斜角は、調節可能であり、特に、アクチュエータ系によって調節可能とすることができる。
個々のミラー24は、2つの回転軸の周りに回転可能な方式で装着することができる。それによって個々のミラー24に入射する照明放射線14を発する仮想光源を取り付けることができる場所の範囲に対して高い柔軟性が開かれる。
個々のミラー24の法線43が、平面38上の法線35に対して傾斜されるように個々のミラー24が配置されるとすると、ランナー32に沿った位置決めの調節は、全体的に個々のミラー24の向きの関連の変化をもたらす。照明光学ユニット4内の照明放射線14の適切な案内によって達成することができることは、ランナー32に沿うキャリッジ33の位置によって予め決定される個々のミラー24の向きが、望ましい及び/又は必要とされる向きに正確に対応することである。この場合に、個々のミラー24の向きは、これらのミラーの位置決めに別個に適応させることが絶対に必要というわけではない。しかし、これは特殊な場合である。一般的には、個々のミラー24は、調節可能な向きを有するように具現化することが有利である。位置決め要素25を使用すると、個々のミラー24は、ミリメートル範囲又はそれよりも高い精度で位置決め可能である。特に、位置決め許容範囲は、最大で1mm、特に最大で300μm、特に最大で100μmである。個々のミラー24の向きの観点からすると、この許容範囲は、最大で10mrad、特に最大で3mrad、特に最大で1mrad、特に最大で300μrad、特に最大で100μrad、特に最大で50μradである。
図13に描示する変形により、個々のミラー24は、反射面44と反対に位置する個々のミラー24の後側で固定ベアリング45を用いて装着される。
個々のミラー24は、反射面44と反対に位置するその後側にプロファイル46を有する。このプロファイル46は、反射面44に対して非平行、すなわち、少なくとも部分的に斜めになっている実施形態を有する。それは、平面実施形態を有することができ、かつ反射面44に対して傾いている。それはまた、非平面実施形態を有することができる。
このプロファイルをアクチュエータ系によって起動可能な側面アーム47を用いて駆動することが可能である。この目的に対して、側面アーム47は、一端でアクチュエータ48、特に回転アクチュエータに機械的に接続される。側面アーム47の他端は、プロファイル46との機械接触を有する。ミラー24の反射面44の向きは、側面アーム47を回転させることによって変更することができる。
特に、アクチュエータ48は、位置決め要素25内に一体化される。特に、このアクチュエータは、位置決め要素25との固定機械接続を有する。
図13にある図は、第1に概略的であり、第2に全く例示的なものであると理解しなければならない。アクチュエータ系によって起動可能な側面アームを用いて個々のミラー24の向きを調節するための代替実施形態が可能である。
更に別の変形を図14に例示的に描示している。この変形では、個々のミラー24の向きを調節するための2つのアクチュエータ48がキャリッジ33に配置される。これらのアクチュエータは、キャリッジ33内に一体化することができる。特に、これらのアクチュエータは、線形アクチュエータである。
アクチュエータ48の各々は、起動ロッド49を直線方向に、特に位置決め要素25の長手方向にシフトすることを可能にする。ロッド49のシフトは、各場合に偏向50を通して側面アーム47に伝達される。ロッド49のシフト及びそれと接続した側面アーム47の起動により、個々のミラー24の向きを調節することができる。特に、個々のミラー24の法線43の方向は、位置決め要素25に対して調節することができる。
図15及び図16に描示する更に別の変形により、個々のミラー24は、各々、内外に折り返すことができる。特に、これらの個々のミラーは、照明光学ユニット4のビーム経路の内外に折り返すことができる。この目的に対して、特に、これらの個々のミラーは、回転軸51の周りに旋回可能方式で装着される。特に、回転軸51は、平面38と平行に配置される。
個々のミラー24を旋回させるために、アクチュエータ40が設けられる。
個々のミラー24がその反射位置にある最終位置を定めるために、ストップ41が設けられる。
アクチュエータ40は、ミラー21に対するホルダ36に確実に接続することができる。上記で記述した変形により、アクチュエータ40は、ランナー32上に配置されたキャリッジ33上に配置することができる。
アクチュエータ40の向きは、個々のミラー24が旋回可能である空間領域に影響を及ぼす。従って、投影露光装置1内、特に投影光学ユニット9の最初のミラーM1及びM2の一方の領域内で利用可能な空間は、アクチュエータ40の向きによって考慮に入れることができる。条件に基づいて、平面38と平行又は少なくとも実質的に平行な平面、又は他に平面38に対して垂直又は少なくとも実質的に垂直な平面、又はこの平面38に対して斜めに延びる平面内でミラーを旋回させることが有利である場合がある。ここで、実質的に平行又は実質的に垂直という用語は、10°までの偏差、特に5°よりも小さい偏差を意味する。
ミラーデバイス20は、特に投影光学ユニット9の構成成分を形成する。特に、このミラーデバイスは、投影光学ユニット9と照明光学ユニット4の両方の構成成分を形成する。
図17は、ミラーデバイス20が投影光学ユニット9のビーム経路に2番目のミラーM2を含む投影露光装置1のビーム経路を例示的に描示している。6つのミラーM1...M6を有する投影光学ユニット9を例示的に描示している。これは、限定的とすべきではない。同様に、異なる個数のミラーMi、特に3、4、5、7、8、又は9以上のミラーMiを有するように投影光学ユニット9を具現化することも可能である。
同じことは、同じく例示的であると理解される図18に記載の配置にも適用される。この配置では、ミラーデバイス20は、投影光学ユニット9の最初のミラーM1を含む。
図21、図22a、及び図22bは、ミラーデバイス20の更に別の変形を描示している。同一部分は、これにより参照する上記で記述した変形の場合と同じ参照符号を取っている。
これらの図に描示する変形では、案内デバイスは、外側ランナー322と内側ランナー321とを含む。
実質的に、これらの変形は、図3から図5に描示する変形に対応し、内側ランナー321が、その上で案内方式で変位可能であるキャリッジ33と、位置決め要素25と、個々のミラー24と共に更に提供される。
これらの変形により、ランナー32iは、保持板90上に配置される。特に、保持板90は、ランナー32iを機械的に固定するためなどに機能する。この保持板は、投影光学ユニット9のミラーMiに対する担持基板として機能することができる。
図22aに記載の変形では、保持板90は、連続実施形態を有する。図22bに描示する変形では、保持板90は、開口部91を有する。特に、開口部91は、照明放射線14に対する通過開口部として機能する。
案内デバイスと中心領域内で案内デバイスの上で変位可能な位置決め要素25とのそのような配置は、特に瞳の中心掩蔽部を有する投影光学ユニットの場合に好ましいとすることができる。そのような投影光学ユニットは、US 2006/0232867から公知である。瞳の中心掩蔽部は、投影光学ユニットのミラーMiのある一定の領域上に光が入射することができないこと、又はこれらの領域で反射された光がウェーハ12に到達する前に確実に口径食を受けることを意味する。案内デバイスは、そのような領域に有利に取り付けることができる。
例示的に描示する個々のミラー24の配置では、外側ランナー322上に装着される個々のミラー24は、各場合に、この目的に対して実際に使用されるか又は設けられるレチクルを照明するための領域31のうちの1つにこれらの個々のミラーがそれぞれ位置する反射位置に正確に置かれる。
内側ランナー321上に装着される個々のミラー24は、各場合に、図21に例示的に示す位置決めによる2つの可能な瞳スポット30の間に正確に置かれる。この場合に、これらの個々のミラーは、レチクル7の照明に寄与することにはならない。
異なるランナー32i上の個々のミラー24は、互いに独立に配置することができる。原理的には、ランナー32iの一方の上への個々のミラー24のうちの1つの配置が、この位置決めに適応された他方のランナー32j上への個々のミラー24のうちの1つの位置決めを自動的にもたらし、又は2よりも多いランナー32iの場合に、ランナー32iのうちの1つの上への個々のミラー24のうちの1つの配置が、この位置決めに適応された他のランナー32jのうちの1つの上への個々のミラー24のうちの1つの位置決めを自動的にもたらすように、個々のミラー24のコントローラ及び/又はアクチュエータ系を具現化することも可能である。
1つの有利な変形により、レチクル7を照明するために使用されない個々のミラー24が投影光学ユニット9のビーム経路の掩蔽を引き起こさないように、これらの個々のミラー24を変位させる、特に旋回させる、特に投影光学ユニット9のビーム経路から旋回させて取り出すことが提供される。特に、その位置決めは、少なくとも予め決められた回折次数、特にそれぞれのゼロ次及び/又は±1次の回折次数がレチクル7からウェーハ12に案内されるように選択することができる。
個々のミラー24の向きの調節のための更に別の変形を図23を参照して下記に説明する。この変形により、個々のミラー24は、変更可能な形態を有する。特に、これらの個々のミラーは、変更可能反射面44を有する。変更可能反射面44は、各場合に多数のマイクロミラー52の反射面からなる個々のミラー24の反射面44によって達成することができる。
マイクロミラー52の各々は、最大で1cm2、特に最大で4mm2、特に最大で1mm2、特に最大で0.4mm2の面積を有することができる。しかし、これらのマイクロミラーの個々の反射面は、そのビーム偏向効果を幾何光学によって説明することができ、反射が対応する物理効果である程に大きいとすることができる。これらのマイクロミラーは、行53と列54とを有する行列で配置することができる。特に、これらのマイクロミラーは、多ミラーアレイ(MMA)を形成することができる。特に、これらのマイクロミラーは、マイクロ電気機械システム(MEMS)として具現化することができる。特に、これらのマイクロミラーは、個々に変位可能である。これらのマイクロミラーは、群単位で、特に行単位及び/又は列単位で変位可能とすることができる。マイクロミラー52、特にその配置及び変位機能に関する更なる詳細に関しては、本出願の構成成分として本明細書に完全に統合されているWO 2010/049 076 A1を参照されたい。
マイクロミラー52は、そのビーム偏向効果が格子、特にブレーズド格子のものに対応し、回折が対応する物理効果である程に小さいものであるように具現化することができる。そのようなマイクロミラー52をデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)とも呼ぶ。
個々のミラー24毎のマイクロミラー52の個数は、特に2個から1000個の範囲、特に4個から300個の範囲、特に9個から150個の範囲にある。
図24に描示する変形により、反射面22の形態、すなわち、投影光学ユニットのミラーM1又はM2の一方の形態は変更可能である。特に、ミラーM1及び/又はM2は、MMA、特にMEMSとして具現化されるように提供される。領域においてのみ、例えば、円形リング形状領域においてのみミラーM1及び/又はM2をMMA、特にMEMSとして具現化することが有利である場合がある。
マイクロミラー52の変位機能は、仮想偏向ミラー55を時間局在方式で形成するように使用することができる。仮想偏向ミラー55は、各場合に1、2、4、又は5以上のマイクロミラー52から形成することができる。これらの仮想偏向ミラーは、照明光学ユニット4の要件に適応された反射面を形成することができる。特に、これらの仮想偏向ミラーは、瞳ファセット19を形成するように具現化することができる。
特に、この変形では、マイクロミラー52の少なくとも一部を非平面反射面を有するように形成することができる。特に、マイクロミラー52の全体をこれらのマイクロミラーの反射面が、各々、投影光学ユニット9のミラーM1又はM2の望ましい反射面22の一部分を形成するように具現化することができる。これは、特に1mm2よりも小さい面積を有するマイクロミラー52の場合に、照明光学ユニット4の要件に対して実質的に無害である。
変更可能反射面22を有するミラーの更に別の変形を図25を参照して下記で説明する。この変形により、このミラーは弾性膜56を含む。反射面22は、弾性膜56上に形成される。反射面22と反対に位置する弾性膜56の側には、多数の調節可能スタンプデバイス57が配置される。特に、スタンプデバイス57は、互いに平行に配置される。特に、これらのデバイスは、行列状のラティスで配置することができる。特に、これらのデバイスは、共通の調節方向58に沿って拡張可能及び収縮可能である。スタンプデバイス57を使用することで、膜56の形態、従って、反射面22の形態を設定及び修正することができる。この場合に、膜56は、反射面22が連続実施形態を有することを保証する。特に、この膜には、回折効果を招く可能性があるジャンプ又は縁部がない。反射面22は、スタンプデバイス57を用いて異なる領域591、592、及び593に再分割可能である。この場合に、領域591は、投影光学ユニット9の構成成分である反射面を形成する。領域592は、特に照明光学ユニット4の構成成分である仮想偏向ミラー55のうちの1つを形成する。領域593は、2つの領域591と592の間の移行領域を形成する。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図26を参照して以下に説明する。この変形は、照明放射線14が放射線源3からレチクル7にミラー本体21内の放射線透過領域26を通して案内される図2aに描示する原理にかかわる。図19及び図20に基づいて例示的に記載されているように、瞳スポット30の個数は、実際に使用される領域31の個数よりも実質的に多い。放射線透過領域26は、各可能な瞳スポット30に対するミラー本体21内に設けられるので、レチクル7をウェーハ12に結像するために使用することができる照明放射線14は、投影光学ユニット9のビーム経路内で失われる。これらの失損を低減するために、図26に描示する変形により、使用されない放射線透過領域26を閉鎖するために使用されるプラグ60が提供される。
プラグ60は、切頭円錐形実施形態を有する。特に、このプラグは、放射線透過領域26の円錐形態に対する相補的な実施形態を有する。
プラグ60は、ミラー本体21内で放射線透過領域26を形成するそれぞれの開口部に適応される。プラグ60は、その小さい方のカバー面61上で、この放射線透過領域26の領域内に反射面22の形態を完成する形態を有する。小さい方のカバー面61は、照明放射線14を反射するための反射面64として具現化される。
ミラー本体21内の開口部内にプラグ60を配置するために、アクチュエータ62が設けられる。干渉計デバイスの構成成分として、アクチュエータ62は、好ましくは、センサ63にデータ伝達方式で接続される。センサ63は、プラグ60の位置、特に放射線透過領域26内のプラグ60の位置を検出するように機能する。干渉計デバイスを用いて、プラグ60は、特に、反射面22からプラグ60の反射面64への移行部におけるオフセットが、照明放射線14の波長の数分の一よりも小さく、特に1/4よりも小さく、特に1/8よりも小さく、特に1/16よりも小さく、特に1/32よりも小さいように放射線透過領域26内に精密に配置することができる。このオフセットは、少なくともこの波長を法とした波長のそのような分率よりも小さい。その結果、相殺的干渉を回避することができる。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図27を参照して下記で説明する。この変形は、図26に記載の変形に実質的に対応し、ミラー本体21の後側にプラグ60の代わりに反射器65が配置される。反射器65は、調節可能であり、特にアクチュエータ系によって調節可能である。アクチュエータ62は、反射器65を調節するために設けられる。反射器65の位置は、アクチュエータ62とセンサ63とを含む干渉計デバイスを用いて調整可能である。放射線透過領域26は、反射器65を用いて仮想方式で閉鎖可能である。
照明放射線14は、反射器65において、特に2回反射される。
反射器65は、波長を法とした反射器内の光路が、波長の数分の一、特に1/4よりも小さく、特に1/8よりも小さく、特に1/16よりも小さいように調節可能である。
更に、反射器65内の光路は、照明放射線14の縦干渉長よりも短い。従って、この変形は、狭帯域放射線源3に特に適している。
個々のミラー24の位置決め及び/又は向きの設定の更に別の態様及び改良を下記で説明する。
個々のミラー24が調節可能な向きを有する、特に、調節可能法線43を有する反射面44を有する限り、これらの個々のミラーは、瞳内のあらゆる望ましい位置で瞳ファセット19として使用することができる。特に、瞳ファセット19の位置は、連続的に調節することができる。従って、瞳スポット30、特に使用領域31の位置は、予め決められた離散位置に限定されない。
個々のミラー24は、照明光学ユニット4の物体側開口数の外側に配置されるが、この配置は、レチクル7の暗視野照明に使用することができる。個々のミラー24を有する光学構成要素23が投影光学ユニット9の最初のミラーM1と共にミラーデバイス20を形成する限り、投影レンズに対する変更の必要はない。特に、投影光学ユニット9のミラーMiの直径を拡大する必要はない。
光学構成要素23を投影光学ユニット9の2番目のミラーM2と組み合わせてミラーデバイス20を形成することが意図される場合に、投影光学ユニット9の最初のミラーM1を拡大することが提供される。
上記で記述したミラーデバイス20の変形により、単一の個々のミラー24は、各場合に位置決め要素25のうちの1つを用いて各場合に位置決め可能である。ここで、個々のミラー24の各々は、特に、特定の領域31に配置される瞳ファセット19を形成するように機能する。
しかし、単一よりも多い瞳ファセット19をその望ましい位置に単一位置決め要素25を用いてもたらすことも可能である。それによって特に機械的実装を簡素化することができる。
ごく少数の離散照明設定のみ、特に10通りまでの照明設定、特に4通りまでの異なる照明設定のみを設定することが可能であるべきである場合に、位置決め要素25は、それが、個々のミラー24のうちの1よりも多く、特に、個々のミラー24のうちの2、3、4、又は5以上の位置決めのためなどに機能するように各々具現化することができる。言い換えれば、個々のミラー24のうちの1よりも多く、特に、個々のミラー24のうちの2、3、4、又は5以上を位置決め要素25のうちの1つ、特に位置決め要素25のうちの選択したもの、特に位置決め要素25の全てに配置することができる。上記で記述した変形におけるものと同様に、これらの個々のミラー24は、照明光学ユニット4のビーム経路に配置することができる。特に、これらの個々のミラー24を照明光学ユニット4のビーム経路の外側、特に投影光学ユニット9のビーム経路の外側のオフ位置に旋回させることができる場合であれば有利である。
4つの位置決め要素25を有する変形を図28から図30に略示している。位置決め要素25の各々のものに、各場合に4つの個々のミラー24が配置される。
このミラーデバイス20を使用すると、特に、y−二重極照明設定(図28)、x−二重極照明設定(図29)、及びc−四重極照明設定(図30)を設定することができる。これら3つの照明設定の各々は、同じ個数の実際に使用される領域31を含む。c−四重極照明設定では、レチクル7の照明に寄与しない2つの個々のミラー24が、各場合に位置決め要素25の各々のものの上に配置される。しかし、各位置決め要素25における1よりも多い個々のミラー24の配置によって構造的支出が有意に簡素化される。
図31は、位置決め要素25の各々のものに1よりも多い個々のミラー24が配置される更に別の変形を略示している。この変形では、各位置決め要素25に各場合に2つの個々のミラー24が配置される。この変形は、特に異なる向きの二重極照明設定及び/又は環状照明設定を設定するのに適している。二重極照明設定を設定することしか意図されない場合に、この変形では位置決め要素25の個数を2又は4に低減することができる。
図32は、位置決め要素25の各々のものに各場合に2つの個々のミラー24が配置される更に別の変形を描示している。2つの個々のミラー24は、各場合に共通ポインター65の互いに反対縁部に配置される。特に、これらの個々のミラーは、瞳内で点対称方式で停止するように配置される。その結果、レチクル7の照明のテレセントリック性が改善される。
この変形では、光学構成要素23が、このタイプの単一位置決め要素25と、ポインター65を用いて互いに固定的に接続された2つの個々のミラー24とを有するように具現化することを提供することができる。しかし、光学構成要素23は、2又は3以上のそのような位置決め要素25を有することができる。
図33及び図34は、可変ファセット要素67を有するミラーデバイスの2つの更に別の変形66を描示している。
図33及び図34に描示する変形では、ファセット要素67は、ミラー69の反射面68上に可変的に配置される。
ミラーデバイス66は、ミラー69とファセット要素67とを含む。
投影露光装置1におけるこのミラーデバイスの機能及び/又は配置の観点からすると、ミラーデバイス66は、上記で記述したミラーデバイス20に対応し、ここではその説明を引用する。
ファセット要素67には、ピン状の脚部70が設けられる。特に、これらのファセット要素には、各場合に2、3、又は4以上の脚部70が設けられる。脚部70は、ファセット要素67をミラー69の反射面68上の予め決められた位置に配置するように機能する。この目的に対して、ミラー69のミラー本体71は、各場合にこれらの位置に適切な個数の孔72を有する。
孔72は、法線73に対して垂直な方向にファセット要素67の断面よりも実質的に小さい断面を有する。特に、法線73に対して垂直な方向のファセット要素67の断面に対する孔72の断面の比は、最大で1:10、特に最大で1:30、特に最大で1:100、特に最大で1:300、特に最大で1:1000である。特に、孔72によって引き起こされるミラー69の掩蔽は、ファセット要素67の全体によって引き起こされる掩蔽よりも実質的に小さい。特に、前者の掩蔽は、孔72によって予め決定される全ての可能な位置でファセット要素67の配置によって引き起こされることになる掩蔽よりも実質的に小さい。
脚部70は、孔72内に挟着することができる。この目的に対して、これらの脚部は、弾力性及び/又は弾性の実施形態を有することができる。
ファセット要素67の各々は、ミラー69の反射面68の法線73に対して傾斜した面法線74を有する。
各視野ファセット17及びその各切り換え位置に対して特化されたファセット要素67を有することが提供される。次に、特定の照明設定を設定するために、この目的をもたらすのに必要とされるファセット要素67をミラー69上に配置するだけでよい。
この配置を行う上で、脚部70とそれに対応する孔72との様々な配置により、ミラー69の反射面68上にそれぞれ設けられた位置だけにファセット要素67を配置することができることを保証することが可能である。
ピック−アンド−プレースロボットとして具現化されたアクチュエータを用いて、ファセット要素67の配置及び/又はその交換を実施することができる。この場合に、ピック−アンド−プレースロボットは、案内デバイスを形成する。
孔72内に挿入される脚部70を用いてファセット要素67を固定する代わりに、図34に略示するように、ファセット要素67が、ミラー69の反射面68上に磁気的に固定されることを提供することができる。この目的に対して、ミラー本体71の後側75に磁石76が配置される。磁石76は、ミラー本体71に固定的に接続することができる。これらの磁石は、ミラー本体71上に調節可能方式で配置することができる。特に、これらの磁石は、法線73に対して垂直な方向に調節可能とすることができる。
磁石76の配置により、ミラー本体71上でのファセット要素67の可能な位置決めを予め決めることができる。
ファセット要素67をミラー本体71に固定するために、これらのファセット要素にも同じく磁石77が設けられる。
ファセット要素67を入れ替えるために設けられるアクチュエータは、特に、ファセット要素67をミラー本体71上に固定するために設けられるそれぞれの磁石76の磁場を補償することができる電磁石を含む。それによってファセット要素76をミラー69から再度切り離すことが簡単な方式で可能になる。
特定の照明設定を設定する目的のためには、瞳ファセット19として機能するビーム案内要素は、第1に望ましい位置決めを有し、第2に当該照明設定に合致する向きを有するべきである。特に、一般的にビーム案内要素の法線73を適切な方式で位置合わせする必要がある。
本発明の更に別の態様により、瞳ファセット19の向き、特に瞳ファセット19を形成するビーム案内要素の向きの許容範囲を視野ファセットミラー16上での適応化によって補償することが有利である場合があることが明らかになった。この目的に対して達成される方法を概略的な図35に基づいて下記で説明する。この変形により、瞳ファセット19の実際の向きを決定することができるセンサデバイス78が設けられる。特に、瞳ファセット19の実際の向きは、1mradよりも高い、特に0.1mradよりも高い、特に50μradよりも高い精度で決定可能である。
第1のファセットミラー16上のレチクル7の原像の位置及び広がりは、レチクル7の既知の位置、並びに決定された瞳ファセット19の位置決め及び向きから計算することができる。
好ましくは、第1のファセットミラー16は、多ミラー配置(MMA)、特にMEMS−MMAとして具現化される。この場合に、第1のファセットミラー16の個々のマイクロミラー79は、第1のファセットミラー16上のレチクル7の原像に対応する各瞳ファセット19に対して厳密に1つの仮想ファセットが形成されるように精密にグループ分けされ、かつ向きを決定することができる。言い換えれば、第1のファセットミラー上のファセットの位置、特に視野ファセットミラー16上の視野ファセット17の位置は、瞳ファセット19の向きに依存する方式で選択又は調節されるように提供される。図35は、そのような調節なしの視野ファセット17の位置80と調節後の対応する位置81とを略示している。ここで明らかになったことは、瞳ファセット19の向きの数mradまでの許容範囲は、視野ファセットミラー16上の視野ファセット17の位置80の適切な調節によって補償することができることである。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図36を参照して下記で説明する。同一部分は、これにより参照する上記で記述したミラーデバイス20の変形の場合と同じ参照符号を取っている。図36に記載の変形では、機械的案内デバイスは、4つのホイールマニピュレータ82を含む。
各ホイールマニピュレータ82は、個々のミラー24を有する複数の位置決め要素25を共通回転軸84の周りに回転可能に装着するアクチュエータ83を含む。位置決め要素25は、回転軸84の周りに星形方式で配置される。ホイールマニピュレータ82毎に各場合に6つの位置決め要素を有する変形を描示している。そこから外れるホイールマニピュレータ82毎の位置決め要素25の個数も同じく可能である。ホイールマニピュレータ82毎に単一位置決め要素25の場合に、図36に記載の変形は、図11及び図12に記載の変形に実質的に対応する。
図36に記載の変形では、個々のホイールマニピュレータ82は、ランナーに沿って変位可能に装着することができる。
1つの同じホイールマニピュレータ82の位置決め要素25は、各場合に対で異なる長さliを有することができる。
1つの同じホイールマニピュレータ82の個々のミラー24は、各場合に対で異なる向きを有することができる。これらの個々のミラーは、調節可能な向きを有することができる。
この変形では、個々のミラー24が連続的に調節可能であること、特に連続的に調節可能な位置決め及び/又は向きを有することも可能である。これらの個々のミラーは、離散位置決め及び/又は向きを有することができる。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図37を参照して下記で説明する。この変形により、位置決め要素25は、バンド又はチェーン85上にねじ込まれる。バンド又はチェーン85は、少なくとも2つの駆動要素及び/又は偏向要素86を有する駆動デバイスを用いて駆動可能である。駆動要素及び/又は偏向要素86のうちの少なくとも一方は、非円形、特に多角形、特に三角形、四辺形、五角形、又は六角形の断面を有する。その結果、個々のミラー24の位置決めを簡易化することができる。特に、個々のミラー24の位置決めの精度を改善することができる。
位置決め要素25は、バンド又はチェーン85に確実に接続することができる。
図38に略示する更に別の変形により、個々のミラー24を有する位置決め要素25は、1よりも多い個々のミラー24、特に個々のミラー24のうちの2つ、又は個々のミラー24のうちの2よりも多いものが照明設定に同時に寄与するようにバンド又はチェーン85上に配置することができる。その結果、特に、視野ファセット17のうちの2又は3以上によって照明放射線14の入射を受ける瞳ファセット19のうちの2又は3以上は、各場合に単一のそのような位置決めデバイスを用いて照明光学ユニット4のビーム経路に配置することができる。
図38は、異なる個々のミラー24が、各場合に、2つの異なる切り換え位置A、Bを用いて視野ファセット17のうちの2つに対する瞳ファセット19として機能することができる変形を略示している。解説目的で、2つの視野ファセット17(F、f)のうちのいずれかに対して、かつ2つの切り換え位置(A、B)のうちのいずれかに対してそれぞれの個々のミラー24が関連の瞳ファセット19を形成するかを個々のミラー24の各々のものの隣に指定している。
視野ファセット17の異なる切り換え位置の全ての組合せに対処することが意図される限り、バンド又はチェーン85上の個々のミラー24による位置決め要素25のグループ分けの個数は、それぞれの視野ファセット17の切り換え位置の個数の積に厳密に対応する。しかし、要件に基づいて、これらの組合せのうちの1又は2以上は省くことができる。
ミラーデバイス20の更に別の変形を図39を参照して下記で説明する。個々のミラー24を有する位置決め要素25が、異なる位置の間で迅速に変位可能である場合に、瞳を走査方式で構成することができることが明らかになった。特に、個々のミラー24を有する位置決め要素25を2つの異なる位置決めの間で変位させるのに必要とされる期間が、ウェーハ12上の点が走査スリットを通過するのに必要とする期間よりも短いという条件で、瞳の走査構成が可能である。この変形により、レチクル7の照明、従って、ウェーハ12の照明の各瞬間に、使用領域31のうちの一部のものしか照明されない。全体の瞳は、走査積分において初めて出現する。
図39aから図39dは、第1の使用領域31(図39a)と第2の使用領域31(図39c)の間の個々のミラー24のうちの1つの変位を略示している。略示する2つの使用領域31は、二重極照明設定を発生させるように機能する。図39b及び図39dに描示する中間位置では、個々のミラー24は、照明設定に必要とされず、実際に望ましくない瞳領域に置かれる。従って、個々のミラー24を第1の使用領域31(図39a)から第2の使用領域31(図39c)に変位させ、再度戻すのに必要とされる所要時間は、可能な限り短くなければならない。従って、個々のミラー24を変位させるために高速アクチュエータ87が設けられる。特に、2つの使用領域31の間で個々のミラー24を変位させるのに必要とされる時間は、1msよりも短く、特に0.5msよりも短く、特に0.3msよりも短く、特に0.1msよりも短い。特に、この時間は、個々のミラー24が各場合に使用領域31内で静止状態に保たれる持続時間よりも短い。特に、この持続時間は、少なくとも0.1ms、特に少なくとも0.3msである。
個々のミラー24の変位中に、照明放射線14がオフに切り換えられることを提供することができる。この場合に、瞳の不鮮明化が回避される。
個々のミラー24の変位中に照明放射線14をオンのままに残すことも同じく可能である。この場合に、瞳が不鮮明化され、すなわち、ウェーハ12を露光する瞳が予め決められた瞳とは若干異なるが、この差は、多くの場合に許容可能である。スループット、すなわち、ウェーハ12を露光することができる速度の改善に加えて、その利点は、取りわけ、放射線源3をオフに切り換える必要がなく、従って、新たなオン切り換え勾配がない点である。
図39にはそのような手法で調節可能な単一位置決め要素25しか描示していないが、2、3、4、又は5以上のそのような位置決め要素25を設けることができる。更に、これらの位置決め要素25は、追加の起動自由度を有することができる。詳細に関しては、上記で記述した変形を参照されたい。
ランナー32の有利な変形を図40及び図41を参照して下記で説明する。特に、法線43のアラインメントは、ランナー32の空間広がりの局所微分に依存することが明らかになった。
ランナー32は、3次元実施形態、特に非平面実施形態を有することができる。言い換えれば、このランナーは、単一平面に収まらないプロファイルを有する。特に、ランナー32は、少なくとも領域内に平面38と垂直に向けられた構成要素を有する実施形態を有する。このようにして、ランナー32に沿ってキャリッジ33を変位させることにより、追加のアクチュエータを用いずに個々のミラー24の向きを変更することが可能である。
図40は、位置決めが位置決め要素25の異なるアラインメントを有する3つの異なる位置を例示的に示している。更に、図41に略示するように、位置決め要素25の長手方向と垂直に位置合わせされた軸88の周りの個々のミラー24の向きは、ランナーの捻回によって設定することができる。この概念を解説するために、個々のミラー24を有する位置決め要素25の2つの異なる位置決めa)及びb)を例示的に描示している。
ランナー32は、一般的に、ローラーコースターのレールに則して具現化することができる。
個々のミラー24の更なる詳細を下記で説明する。以下の詳細は、特に個々のミラー24の調節機能、特にプラグ60の調節機能、及びこの目的に対して設けられる機構に関する。下記では、これらの詳細を特にミラー本体21が放射線透過領域26を有する図2a及び図26に一般的に図示の実施形態に関して説明する。従って、これらの詳細は、残りの実施形態にも当てはめることができる。
個々のミラー24、特にプラグ60を調節するための機構は、高い精度を有する。特に、これらの機構は、個々のミラー24、特にプラグ60の調節機能を特にサブマイクロメートル距離内の精度で特に100nmよりも高い、特に50nmよりも高い、特に30nmよりも高い、特に20nmよりも高い、特に10nmよりも高い、特に5nmよりも高い、特に3nmよりも高い、特に2nmよりも高い、特に1nmよりも高い精度で可能にする。
一般的に、これらの機構は、低保守であり、特に保守不要である。
特に、それらは、真空に適するか、又はそれらが真空に適するようにカプセル封入される。
更に、それらは、原子水素に対する感受性が低い。それらは、EUV光学系の汚染を招く可能性があると考えられるガス放出物質を含まない。それらは、従って、ガス放出がないか、又はそれらが真空に適するようにカプセル封入される。
個々のミラー24、プラグ60、及び/又は反射器65を変位させるためのアクチュエータに関する更なる詳細を以下にメモ書き形式で説明する。特に、圧電ドライブ及び/又はローレンツアクチュエータが、アクチュエータとして適している。特に、そのようなアクチュエータは真空に適している。
圧電ドライブが使用される場合に、圧電モジュールの移動を直接使用するか、又はカプラと呼ぶステッパ駆動に向けて複数の圧電モジュールを使用するかのいずれかが可能である。従って、この場合に、回転移動と並進移動の両方が可能である。
特にコイル−磁石配置を有するローレンツアクチュエータは、直線移動及び/又は回転移動をもたらすように機能することができる。
特に、これらのアクチュエータは、カプセル封入実施形態を有する。カプセル封入された電気モータ、特にディスクロータ又はステッパモータは、アクチュエータとして機能することができる。これらのモータを使用すると、特に回転移動を発生させることができる。回転移動は、直線移動に変換することができる。この目的に対して、回転軸、カム、ベルトドライブ、又はラック及びピニオン組合せを設けることができる。好ましくは、回転移動を直線移動に変換するための構成要素は、カプセル封入実施形態を有する。
磁石をピックアップとして使用することも可能である。これを磁気結合とも呼ぶ。特に、これらのピックアップは、摩耗なく作動させることができる。
アクチュエータは、バイメタルアクチュエータとして具現化することができる。そのようなアクチュエータは、旋回移動を実施するために局所的に加熱することができる。一例として、加熱抵抗器、特に熱コイルは、加熱目的のためなどに機能することができる。
プレテンション式バネ要素も、移動をトリガするように機能することができる。これらの要素は、回転及び/又は並進を可能にすることができる。
空圧アクチュエータ及び/又は液圧アクチュエータを設けることができる。
更に別のオプションは、形状記憶合金を使用することにある。これらの合金は、熱の作用によってその形状を変化させることができる。特に、これらの合金は、少なくとも1つの予め決められた形状と、少なくとも1つの更に別の形状とを有する。更に別の形状も、同じく予め決めることができる。更に別の形状は、未決定状態にすることができる。特に、形状記憶合金の硬質状態は、最初の形状とすることができる。更に別の形状は、形状記憶合金の軟質状態によって与えることができる。この場合に、重量に起因する傾斜離脱の発生、又は異なる力、例えば、バネ力の結果として移動の発生がある可能性がある。形状記憶合金の第2の予め決められた状態が傾斜離れをもたらす可能性もある。
形状記憶合金は、磁気的に起動させることができる。
容量アクチュエータも可能である。これらのアクチュエータは、特に非常に小さい構成要素の場合に設けられる。
個々のミラー24、プラグ60、及び/又は反射器65の案内式変位に向けて与えることができる運動学を用いた異なる案内タイプを下記で例示的に説明する。特に、この運動学は、アクチュエータ又は重力による力の印加の後に案内式変位を可能にする。
好ましい実施形態により、屈曲体が設けられる。特に、これらの屈曲体は、無摩擦実施形態を有する。特に、これらの屈曲体は、無摩耗実施形態を有する。この場合に、特に、EUV光学系、特に照明光学ユニット4又は投影光学ユニット9のミラーの汚染をもたらす可能性がある遊離粒子は、構成要素の変位中に発生されない。
特に、屈曲体は遊びなく具現化される。従って、これらの屈曲体は、高い精度を有する。
特に、これらの屈曲体は、滑り−付着効果が発生しないように具現化される。
特に、単一屈曲体は、回転移動を可能にする。直線移動も、屈曲体の組合せを用いて実現可能である。
複数の磁気ベアリングを設けることもできる。これらの磁気ベアリングは、非接触方式で作動する。これらの磁気ベアリングには、実質的に摩擦がない。特に、これらの磁気ベアリングは、無摩耗方式で作動する。
更に、摩擦防止ベアリング、特に、ボールベアリング、ローラベアリング、又は球形ローラベアリングを設けることができる。特に、摩擦防止ベアリングは、1つ又は複数のランナー32内、及び/又はキャリッジ33に配置することができる。これらの摩擦防止ベアリングは、直線移動及び/又は回転移動を可能にする。これらの摩擦防止ベアリングは、費用効果的である。
ベアリングを円滑にするために、真空に適する潤滑剤が与えられる。
原理的には、滑りベアリングを設けることができる。
空気ベアリング、特にカプセル封入空気ベアリングを設けることも同じく可能である。一例として、これらのベアリングは、波形ホース内で保護目的に使用するか、又は真空を維持する補助的な吸引口を通して使用することができる。
下記では、個々のミラー24、プラグ60、及び/又は反射器65の変位を解説するための例示的実施形態を図42から図66を参照して説明する。同一構成要素は、これにより参照する上記で記述した変形の場合と同じ参照符号を取っている。
これらの図に描示する照明放射線のビーム経路は、全く例示的ものであると理解しなければならない。このビーム経路は、レチクル7及び放射線源3に対するミラーデバイス20の配置を解説するのに役立つに過ぎない。
これらの図には、個々のミラー24、プラグ60、及び/又は反射器65の変位を概略的にしか描示していない。特に、この変位は、上記で記述したアクチュエータ及び/又は運動学系を用いて起こされる。
図42に図示の実施形態において、放射線透過領域26を閉鎖するためのプラグ60は、最初にピック−アンド−プレース容器92に又はその上に配置される。特に、ピック−アンド−プレース容器92は、プラグ60に対する保持デバイスを形成する。
ピック−アンド−プレース容器92は、プラグ60を受け入れるための保持開口部93を有する。ピック−アンド−プレース容器92内の保持開口部93の配置は、ミラー本体21内の放射線透過領域26の配置に適応される。特に、ピック−アンド−プレース容器92は、保持開口部93が各場合に放射線透過領域26のうちの1つと正確に重なるようにミラー本体21に対して配置することができるように具現化される。特に、放射線透過領域26の各々のものに対して、ピック−アンド−プレース容器92内に厳密に1つの保持開口部93を設けることができる。
ピック−アンド−プレース容器92を使用することにより、多数のプラグ60を放射線透過領域26内に同時に挿入することができる。この挿入は、アクチュエータ62を用いて行うことができる。プラグ60を放射線透過領域26に配置するために、最初にピック−アンド−プレース容器92が回転移動94によって旋回されることを提供することができる。次いで、並進移動95により、プラグ60は、放射線透過領域26内に挿入することができる。
特に、回転移動94に向けて、摩擦防止ベアリングを有するカプセル封入電気モータが設けられる。その結果、大きい運動範囲が可能である。
特に、直線移動とも呼ぶ並進移動95に向けて、圧電ドライブ又はローレンツアクチュエータを設けることができる。特に、並進移動95は、屈曲体によって案内することができる。
図43a及び図43bは、異なる放射線透過領域26がプラグ60によって閉鎖された2つの異なる設定を例示的に描示している。
プラグ60をピック−アンド−プレース容器92に配置する段階は事前に可能であるので、簡単な方式で及び/又は短い期間内にこれらの設定間を往復するように切り換えることができる。特に、1よりも多いピック−アンド−プレース容器92が設けられることを提供することができる。
図44a、図44b、及び図44cに例示的に描示するように、プラグ60は、それが挿入状態でそれぞれ隣接する反射面22の領域を超えて突出する(図44a)、当該反射面と同じ高さで終端する(図44b)、又は当該反射面に対して後部にオフセットされる(図44c)ように放射線透過領域26内に具現化及び/又は配置することができる。図44bに記載の配置では、プラグ60の反射面64は、ミラー本体21の反射面22の切れ間のない連続体を正にもたらす。図44a及び図44cに記載の配置では、プラグ60の反射面64とミラー本体21の反射面22の間に正又は負のオフセットが存在する。
ミラー本体21の反射面22に対するプラグ60の相対的な配置及び/又は調節により、照明放射線14の経路の差、従って、位相差を生成することができる。
図45a及び図45bに例示的に図示の実施形態において、放射線透過領域26の近くに板96が配置される。板96は、通過開口部97を有する。この板は、少なくとも1つの通過開口部97を有する。特に、この板は、2又は3以上の通過開口部97を有することができる。
更に、板96は、放射線反射領域98を有する。放射線反射領域98は、板96の放射線透過領域26に対面する側に配置される。
板96は、円盤形実施形態を有する。特に、この板は、丸い、特に円形の実施形態を有することができる。
板96の図を図46に例示的に描示している。この例示的実施形態において、板96は、2つの通過開口部97を有する。通過開口部97は、異なる直径を有する。それによって瞳スポットのサイズ、特に放射線源3のサイズへの適応化が可能になる。
特に、板96は回転可能に装着される。この板は、回転軸99の周りに回転可能に装着される。特に、回転軸99は、板96と垂直に、特に放射線反射領域98と垂直に位置合わせされる。この回転軸は、板96に対して中心が定められるか又は偏心される。
ローレンツアクチュエータ又は屈曲体により、回転軸99の周りの板96の旋回挿入及び/又は回転を可能にする回転移動を提供する。図45a及び図45bには、アクチュエータ系を概略的にしか描示していない。このアクチュエータ系には、参照符号100を付与している。
図47a及び図47bは、プラグ60自体が通過開口部101を有する変形を描示している。特に、通過開口部101は、放射線透過領域26のものに対応する直径を有する。プラグ60は、通過開口部101の長手方向103と垂直に位置合わせされた軸102の周りに旋回可能である。これらの図に描示する直交座標では、この回転移動は、x軸の周りの回転とy軸の周りの回転との組合せによって起こすことができる。放射線透過領域26は、プラグ60を旋回させることによって閉鎖することができる。特に、放射線透過領域26は、プラグ60上の放射線反射領域104によって閉鎖される。放射線反射領域104は、少なくとも放射線透過領域26と同じ大きさの寸法を有する。
プラグ60を旋回させる目的で、放射線透過領域26に旋回継手105が設けられる。
更に、プラグ60を起動する目的で、線形アクチュエータ107と、滑り継手108と、継手109と、ストップ110とを有するアクチュエータデバイス106が設けられる。
図50、図55、図58a、図58b、図59、及び図62のいずれかに記載の変形の場合と同様に、図48に記載の変形では、プラグ60を放射線透過領域26内に挿入するための又はプラグ60を放射線透過領域26から取り出すための直線移動111が与えられる。この目的に対して、利用可能な設置空間に従い、かつミラー寸法に基づいて、上記で記述したオプションから適切なアクチュエータ及び運動学系が選択される。
直線移動111の代わりに、プラグ60又は反射器65を内外に旋回させる目的で、旋回移動112を与えることができる。図49a、図49b、図51、図52、図53a、図53b、図54、図56、図60、図63、及び図70には、異なる変形を例示的に描示している。これらの図には、旋回継手113及び位置決め要素25を例示的に描示している。
これらの図から直ぐに明確に明らかになることはないとしても、継手113及び位置決め要素25は、反射器65の限られた状態においても反射面64の掩蔽をもたらすことのないように、それぞれ反射器65及び放射線透過領域26に対して配置される。
図53a及び図53bに例示的に描示するように、直線移動111によって旋回移動112も起動することができる。その結果、利用可能な設置空間へのアクチュエータ系の適応化が可能である。
図59に図示の実施形態により、3つの反射器65が設けられる。これらの反射器は、円形リング部分形状実施形態を有する。これらの反射器は、半径方向に変位可能である。例えば、2、4、又は5以上の円形リング部分によるリングの異なる再分割も同じく可能である。
2つの円形リング部分形状反射器65を有する変形を図60に例示的に描示している。この変形では、反射器65は、旋回継手113を用いて旋回可能に装着される。
図61に描示する変形は、図42に記載の変形に実質的に対応し、プラグ60は、各場合に関連の放射線透過領域26内に旋回挿入され、個々の単位で下げられる。この変形では、ピック−アンド−プレース容器92が省かれる。図61では、旋回取り出し位置(A)と旋回挿入位置(E)の両方にプラグ60を例示的に描示している。
図64に記載の実施形態は、図45a及び図45bに描示するものに実質的に対応する。図64に記載の実施形態において、板96は、2つの通過開口部97を有する。これらの通過開口部は、ミラー本体21内の2つの放射線透過領域と正確に重なるように配置可能である。この変形では、板96を捻回するためのアクチュエータ系100が、ミラー本体21の後側に配置される。特に、このアクチュエータ系は、ミラー本体21との機械接続を有する。
この変形では、通過開口部97は、円錐実施形態を有する。特に、これらの通過開口部は、放射線透過領域26を形成する通過開口部の連続を形成するように具現化される。これは、他の変形においても可能である。
図69に例示的に描示するように、以上の説明による直線ドライブを収容するxyz変位台116又は複数のxyz変位台を設けることができる。これらの変位台は、特に異なる位置での特に放射線透過領域26における確実に組み立てられた個々のミラー24、プラグ60、又は反射器65の位置決めを可能にする。
特に、xyz変位台116は、ロボットアームの代わりに使用することができる。
ロボットアームの代替として、プラグ60は、ミラー本体21内の放射線透過領域26内にxyz変位台116を用いて個々に挿入することができる。この目的に対して、プラグ60を取り上げてそれを望ましい位置に配置する把持器を設けることができる。
図65に描示する変形により、プラグ60は、カートリッジ114に配置される。それ程詳細には描示していないロボットを使用することにより、プラグ60は、カートリッジ114から取り出して、ミラー本体21内の放射線透過領域26内に挿入することができる。好ましくは、プラグ60は、それを放射線透過領域26内にラッチすることができるように具現化される。特に、これらのプラグは、ミラー本体21内にラッチすることができる。
図66に描示する変形により、個々のミラー24は、ミラー本体21内に一体化される。特に、これらのプラグは、ミラー本体21の反射面22と平行にシフトさせることができる。特に、シフト目的で電磁石を設けることができる。
個々のミラー24の各々は、図66に略示する直線ガイド115を有する。
個々のミラー24を放射線透過領域26(破線で描示する)に配置するときに、個々のミラー24は、放射線透過領域26を閉鎖する。この位置では、個々のミラー24の反射面44は、ミラー本体21の反射面22に対してオフセット配置される。
図67a及び図67bに記載の変形は、図47a及び図47bに記載の変形に実質的に対応する。図67a及び図67bに記載の変形では、旋回継手105は、放射線透過領域26の中心に配置される。しかし、旋回継手105は、偏心配置することができる。図67a及び図67bに記載の変形では、アクチュエータデバイス106を省くことができる。
図68に記載の変形では、プラグ60は、旋回可能かつ直線変位可能である。この変形は、特に、ミラー本体21の前面領域に配置された個々のミラー24を変位させるのにも適している。
特に、旋回継手113は、多軸継手、すなわち、少なくとも2つの旋回自由度を有する継手とすることができる。特に、この旋回継手は、ミラー本体21の反射面22と平行な平面におけるこのミラー本体と平行な軸の周りのプラグ60の旋回を可能とすることができる。
これらの図に描示する放射線透過領域26及びプラグ16の個数は、実際の条件に対応するものではない。この点に関しては、以上の説明を参照されたい。
これらの図に略示する変形の組合せも同じく可能である。