JP2017509440A - 子宮を連続的に検知するための監視システム - Google Patents

Abstract

挿入拡張部を備える子宮挿入部であって、挿入拡張部は少なくとも１つのセンサを備える、子宮挿入部と、挿入部と係合可能な展開モジュールであって、モジュールを挿入部と係合したときに挿入拡張部を折り曲げることができるように構成された、展開モジュールと、少なくとも１つのセンサから信号を連続的に受信し、信号を表すデータに信号を変換するように操作可能に結合されたシステム制御装置と、システム制御装置からデータを表示するように操作可能に結合された表示装置とを備える、監視システムが提供される。【選択図】図１

Description

本発明は、特に不妊治療に役立つ子宮を監視するためのシステムおよび方法に関する。

現時点では、不妊問題の最も有効な治療は、ＩＶＦ（体内受精）方法である。ＩＶＦ治療中に胚を着床するよう患者の子宮を準備するために、医師は患者のエストロゲンホルモンレベルを人工的に調節する場合がある。レベルが上昇すると子宮内膜の健常性が制御され、その結果、胚を受け取る子宮の準備に非常に効果がある。女性に適切な環境を準備し、いくつかの健康で成熟した卵を回復する機会を増加させるために、女性は、「排卵誘発剤」によるホルモン療法、血液検査、および２〜３回にわたる卵巣の超音波走査、ならびに子宮の状態を診断するために治療開始前に実行されてもよい子宮内膜の生検を含む、集中的な準備を約２週間受けることになる。

医師が注意を払う必要がある主要な要因の１つは、ホルモンに対する患者の反応である。血液中のエストロゲンレベルの測定値は、医師が子宮の状態がどの位良好であるかを決定する助けになる。さらにＨＭＧ（ヒト閉経期尿性ゴナドトロピン）治療を受ける患者を監視することは、投与量の調節および副作用の防止に必須である。治療に対するそれぞれの女性の反応は異なり、投与量を注意深く調節する必要がある。

不妊治療の一般的な副作用の１つは、ＩＶＦ治療中に患者に与えられるエストロゲンホルモンの過剰投与によって生じる体液貯留である。一部のホルモンは卵管内の増殖および分化を刺激して、管粘膜活動を増加させる。エストラジオールは頸管粘液の含水量を増加させ、子宮内膜を収縮させるようにはたらく。

事実、不妊治療の週の間に受精、すなわち胚移植に最適な２４〜４８時間の期間が存在する。この期間は上に説明された要因のすべてにより決定することが困難である可能性がある。この決定には注意深さおよび連続した監視が必要であり、現時点では患者が頻繁に病院に通うこと、および多くの苦痛な集中検査の実行を伴う。

また監視は、過剰になることがある上記の体液貯留を評価するために使用することもできる。子宮腔内の体液貯留の発生は、卵管疾患および妊娠結果への影響とのその相互関係を調べるために、ＩＶＦを受けている女性に検査されてきた。ＩＶＦ−ＥＴサイクル中に過剰な子宮の体液貯留を示す女性の群では、妊娠率は５．７％であった。比較すると、体液貯留が検出されなかった女性では、妊娠率は２７．１％に達していた［ｈｔｔｐ：／／ｈｕｍｒｅｐ．ｏｘｆｏｒｄｊｏｕｒｎａｌｓ．ｏｒｇ／ｃｏｎｔｅｎｔ／１７／２／３５１．ｆｕｌｌ］。したがって、過剰な子宮液は、胚の移植の成功率に支障をきたすかもしれない。したがって、過剰な貯留の検出は、妊娠結果への影響を決定するのに重要である。

監視は、すべて診療所で実行される単一の検査である子宮鏡、超音波のいずれか、または様々なパラメータを評価するための採血試料によって実行される。当然ながら血液試料は全身特性のみを反映し、子宮内膜の局部／局所を反映するものではない。

結論として、受精に向かう準備の工程を最適化するために、また副作用を低減させるために、即時監視が必要とされている。延長された期間に亘り連続的に監視を実行できる方法および装置、さらに任意には準備に必要な治療は知られていない。目的は、先行技術の欠点を克服するシステムおよび方法を提供することである。

さらに本発明の目標および利点は、説明が進むにつれて明らかとなる。

一態様によれば、
挿入拡張部を備える子宮挿入部であって、挿入拡張部は少なくとも１つのセンサを備える子宮挿入部と、
挿入部と係合可能な展開モジュールであって、モジュールを挿入部と係合すると挿入拡張部を折り曲げることができるように構成された展開モジュールと、
少なくとも１つのセンサから信号を連続的に受信し、信号を表すデータに信号を変換するように操作可能に結合されたシステム制御装置と、
システム制御装置からデータを表示するように操作可能に結合された表示装置とを備える、監視システムが提供される。

好ましい実施形態では、子宮挿入部は挿入部本体をさらに備え、
挿入部本体は可撓性の係合手段を備え、挿入部本体は子宮挿入部に結合可能である。

係合手段は、例えば、湾曲し刻み目を付けたフィン、膨張可能な要素およびそれらの組合せからなる群から選択される。

挿入部は長手軸を有する。一部の実施形態では、フィンは挿入拡張部から離れて軸に対して斜めに向く。

一部の実施形態では、フィンは格納可能である。

一部の実施形態では、膨張可能な要素はそれぞれ非対称の穴を備える。

一部の好ましい実施形態では、システムは子宮組織の視覚監視ができるように構成される。

監視は、例えば、腺数および数密度、サイズおよび分布、血管密度、血管分布、血管酸素飽和度および総酸素濃度からなる群の少なくとも１つから選択される。

センサは、カメラ、温度計、ｐＨ感知電極、生体電気インピーダンスセンサおよびそれらの組合せからなる群から選択されてもよい。

挿入部は顕微鏡を備えてもよく、顕微鏡はカメラを備える。

システムはカメラを照射するように構成された照射構成要素をさらに備えてもよい。

一部の実施形態では、挿入部は、挿入部がモジュールから係脱されると閉じるように構成されたシャッターをさらに備える。

一部の実施形態では、挿入部は、少なくとも１つのセンサに電気的に結合された電源ユニットをさらに備える。

一部の好ましい実施形態では、挿入部は、上昇する汚染を防止できる少なくとも１つの抗菌組成物を備える。

一部の好ましい実施形態では、挿入部は、延長された期間に亘って子宮内に位置付けられるように設計される。

一部の実施形態では、挿入拡張部は、モジュールが挿入部と係合されるとモジュールを利用して少なくとも１つのドローストリングを引き寄せ、それによって挿入拡張部を折り曲げることができるように、モジュールに結合可能な少なくとも１つのドローストリングをさらに備える。

一部の実施形態では、システムは挿入拡張部から沈着孔を通って挿入拡張部に沿っておよび／または挿入拡張部の先端におけるノズルから物質の沈着ができるように構成される。

一部の実施形態では、挿入拡張部は、挿入拡張部全体を通って孔および／またはノズルに繋がる一次供給チャネルを備える。

一部の実施形態では、システムはポンプに電気的に結合された電源ユニットをさらに備え、ポンプは一次供給チャネルに連結される。

一部の実施形態は、カメラの少なくとも１つのレンズを洗浄できるように構成された、少なくとも１つのノズルを備える。

一部の実施形態では、カメラは遠隔制御によって可動である。

カメラは好ましくは子宮の壁を明瞭に見ることができるように構成される。

挿入拡張部は、以下の行為、すなわち、
子宮挿入部とシステム制御装置との間で有線通信される、
挿入拡張部を引き抜く助けとなる、
挿入拡張部が設置された膣の外側に排膿する助けとなることの少なくとも１つを実行できるように構成されたコードをさらに備えてもよい。

以下の出力、すなわち画像取得パラメータ、電流、抗体沈着、蛍光色素沈着、ホルモン沈着、医薬組成物の沈着、および消毒剤の沈着の１つまたは複数は、システム制御装置から子宮挿入部に送信可能であってもよく、以下の入力、すなわち静止画および／または動画、インピーダンス信号、粘膜酸性を反射する信号、粘膜組成物を表す信号、蛍光性測定信号、および温度測定値の１つまたは複数は、子宮挿入部からシステム制御装置に送信可能である。

別段の指定がない限り、本明細書に使用されるすべての専門用語および科学用語は、本発明に属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に説明された方法および材料に類似した、または等しい方法および材料を本発明の実施または試験に使用できるが、適切な方法および材料が以下に説明されている。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および例示は例に過ぎず、限定することを意図するものではない。

監視システムの概略図である。 挿入部本体および挿入拡張部を備える子宮挿入部の１つの斜視図である。 図２に示された子宮挿入部および挿入拡張部の別の斜視図である。 女性の生殖器系を監視するかつ／または治療するためにシステムをどのように位置付けるかを実証する図である。 子宮挿入部の一部の斜視図である。 システムのモジュールの正面斜視断面図である。 同一モジュールの背面斜視断面図である。 子宮内の子宮挿入部を保護するシャッターを備える、挿入部本体を示す図である。 別のシステムの別の子宮挿入部の実施形態の概略図である。 別のシステムの実施形態の子宮挿入部の側面図である。 別の実施形態の斜視図である。 材料の沈着を可能にする、図８に説明された子宮挿入部に類似したシステム内の子宮挿入部を示す図である。 モジュールと同様に示されている、図１０に示されたシステムの概略斜視図である。 本発明の一態様による、治療処置中のシステムの使用方法の概略図である。 同様の実施形態における、治療処置中の使用方法の概略図である。

少なくとも一実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の記載で説明される構成の詳細および構成要素の配置にその用途において限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施もしくは実行されることが可能である。また本明細書に利用された表現および用語は説明のためであり、限定とみなされるべきではないことを理解されるべきである。

本発明の一態様によれば、監視システムが提供される。図１に概略図で示されたように、システム１０００は、子宮挿入部１００、展開モジュール２００およびシステム制御装置３００を備える。システム１０００は、制御装置が子宮挿入部１００から送信される信号を受信することができるように構成される。子宮挿入部１００は、延長された期間に亘って子宮内に位置付けられるように設計される。

図２および図３に２つの斜視図で示されたように、子宮挿入部１００は、挿入部本体１１０および挿入拡張部１２０を備える。モジュール２００はモジュール本体２１０およびモジュール拡張部２２０を備える。子宮挿入部１００およびモジュール２００は互いに取り外し可能に係合可能であり、子宮挿入部１００は挿入部本体１１０内にソケット１１１を有し、モジュール２００はモジュール拡張部２２０上にプラグ２２１を有し、プラグ２２１はソケット１１１と係合可能である。係合は、手動でプラグ２２１およびソケット１１１を注意深く位置合わせし、子宮挿入部１００とモジュールを一緒に押すことにより実行できる。代替的な実施形態では、モジュールはソケットを有し、子宮挿入部はプラグ（図示せず）を備え、または係合および係脱の他の手段を利用してもよい。

システム１０００を使用する前に、医師は通常、超音波技術または子宮鏡を使用して患者の子宮の標準検査を行う。医師は、子宮挿入部１００を展開モジュール２００と係合し、例えば水を子宮挿入部１００の中にポンプ供給することによりシステムを試験することによって、ならびに他の機能によって、検査の第１段階のためにシステム１０００を準備してもよい。

モジュール本体２１０は、基本的に子宮挿入部１００の操作のためのボタン２１２、および医師がモジュール２００を快適に把持できる指係合穴２１４を有する、ハンドルである。一部の実施形態には、このような穴はない。一部の実施形態（図示せず）では、ボタンは、タッチボタン、および／もしくはダイヤル、および／もしくは図に示されたボタン、または他の公知の指で係合可能な手段である。

システムは、モジュール２００上に少なくとも１つのボタン２１２を備える任意のロッキング配置（その全体は図示せず）を備え、これはプラグ２２１およびソケット１１１が他にロッキングできるように、プラグ２２１またはソケット１１１に機械的に結合されるか、または電気的に結合される。他の実施形態にはロッキング配置はない。

図４は、女性１０の生殖器系１２を監視および／または治療するためにシステム１０００をどのように位置付けるかを実証する。女性１０は適切な治療ベッド２０の上に横になる。検鏡３０を利用して、子宮挿入部１００を女性の生殖器系１２に接近することができる。モジュール２００に結合された子宮挿入部１００は、頸部入口１４に到達するまで膣１３の中に導入される。この点で子宮挿入拡張部１２０は、拡張部１２０が膣、頸部表面、および子宮１５に沿って移動できるように折り曲げられる。

図５ａは子宮挿入部１００の一部を斜視図で示す。挿入拡張部１２０は、挿入拡張部１２０に沿って延在する第１のドローストリング１２１を備える。モジュール（図示せず）のボタンの１つは、モジュールが子宮挿入部１００と係合されると子宮内で挿入拡張部１２０を折り曲げることができるように、第１のドローストリング１２１に結合されてもよい。一部の実施形態では、ボタンをより強く押圧することにより挿入拡張部１２０が次第に折れ曲がり、ボタンの押圧を解除することにより挿入拡張部が次第にまっすぐになる。

図５ｂはモジュール２００を正面斜視断面図で示し、図５ｃは同一モジュール２００の背面斜視断面図を示す。

システム１０００は、張力緩和部７５と結合された供給ケーブル７をモジュール２００に提供する。モジュール本体２１０は、シャーシ９７、供給ケーブルの張力緩和部７５、制御ボタン２１２、シャーシ９７、制御ＰＣＢ８１、およびハンドル９３を含む。シャーシ９７は、シャーシ９７の内側に堅固な固定法（接着、ネジまたは他の手段）により制御ＰＣＢ８１に添付される。（図４ａに示されたように）シャーシ９７の裏側に制御ボタン２１２が位置付けられ、制御ボタン２１２は作業環境において保護されるように設計される。シャーシ９７のボタンの底部は、手袋をはめた医師に支持および握りを提供するために人間工学的に設計される。

モジュール拡張部２２０は、ケーシング７４、ケーブル８３および雄接合界面９０を備える。ケーシング７４は狭く長い管に形状されてもよく、モジュール本体２１０から雄接合界面９０まで伸びるすべてのケーブル８３を保持する。ケーシング７４は、遠位端に接合界面９０を収納するために漏斗のように形状される。雄接合界面９０はケーシング７４に堅固に結合され、雄接合界面９０は、ケーブルを接合界面９０に溶接によって、または別の適切な添付方法によってケーブル８３に結合される。雄接合界面９０は、面１１３を備えた３つの接合脚８６、および２つの機能を有する各接合脚８６上に整合ノッチ１１７を備える、構造１１９を含む。構造１１９の第１の役割は、展開モジュール２００と子宮挿入部１００との間を架橋することである。第２の役割は、子宮挿入部１００を展開モジュール２００と結合するとき、または離断されているときに、保護フィン（本明細書には図示せず）を開くことである。子宮挿入部１００に位置付けられた雌側と通信でき、位置合わせできる形状にされた電気指ディスク９１は、雄接合界面９０の正面上に配置される。雄接合界面９０の中央に真円領域８９があり、真円領域８９をカメラおよび照射を誘導するための位置として利用できる。構造１１０は指ディスク９１を含む。指ディスク９１において指９５の中央に５つの電気結合部１１５がある。結合部１１５の数は、子宮挿入部１００からの機能的要件によって選択される。

他の実施形態では、挿入拡張部を折り曲げる／まっすぐに伸ばす他の手段が提供される。

一部の実施形態では、挿入拡張部１２０の折り曲げを、通常、モジュール上の別のボタンを押圧することによって利用されるロッキング機構によって、ロッキングおよびロック解除をすることができる。

一部の実施形態（図示せず）では、挿入拡張部１２０に沿って延在する第２のドローストリングがあり、システムは、モジュール本体上のボタンを押圧することにより第２のストリングを操作できるように構成される。第２のストリングの操作により、第１のストリングの折り曲げ方向に本質的に垂直な方向に第２のストリングを折り曲げることができる。したがって、挿入拡張部を方向付けるために高められた能力がある。

一旦子宮挿入部１００が子宮内の選択された場所に置かれると、子宮挿入部１００は延長された期間に定位置に残されるべきである。一部の実施形態（図示せず）では、システムは、モジュールを係脱させて子宮挿入部から離して動かすときに、子宮挿入部を引くことにはならないように、モジュールを子宮挿入部から係脱できる手段をさらに備え、したがって子宮挿入部の望ましくない移動を阻止する助けとなる。例えば、一部の実施形態は、子宮挿入部および弾性手段を備えるモジュールを係合するためのロッキング機構を有してもよく、弾性手段は、子宮挿入部およびモジュールが一緒に押し付けられるときに準備され、子宮挿入部をモジュールから係脱するようにロッキング機構を設定したときに利用される。やはりこのような係脱も、ロッキング機構に結合されたモジュール上のボタンによって実行できるだろう。

図５ａに示された挿入部本体１１０は、ノッチ１１５を備えた柔軟で可撓性の湾曲したフィン１１４をさらに備え、ノッチ１１５は挿入拡張部１２０を子宮１５の中に挿入するのを促進するために膣の壁から離れたままにする働きをすることができる。ノッチ１１５により挿入部本体１１０と壁との間に流体通路ができる。フィンは、挿入拡張部１２０を膣の壁から離れたままにするのにさらに役立ち、ならびに子宮挿入部１００を固定させる。好ましい実施形態では、フィン１１４は子宮挿入部１００の長手軸Ａに対して斜めであり、好ましくは、挿入部本体を膣の頂部、つまり頸部への入口のすぐ前に最良に固定させるために、挿入拡張部１２０から離れて向く。一部の実施形態では、フィン１１４は格納可能である。一部の実施形態における格納は挿入部本体内に配置された手段を格納することによって実行できるが、外部制御ユニット（モジュールまたは別の装置）によって制御できるので、いかなる装置を子宮挿入部に結合する必要なしに子宮挿入部を取り出すことができる。

ボタン２１２は以下の機能の１つまたは複数を利用する役目を果たす。機能の一部について以下にさらに論じる。
１．操縦
２．フィンの展開および格納
３．膨張し固定する膨張可能な構成要素、および子宮挿入部を格納する前のそれらの構成要素の収縮
４．展開／格納中の子宮挿入部の係脱および係合
５．物質の沈着、すなわち消毒剤および／または他の物質（水、空気、ホルモンなど）

好ましい実施形態では、挿入拡張部１２０は、上昇する汚染を防止できる抗菌材料で被覆される。一部の好ましい実施形態では、子宮挿入部１００の部品のすべては材料で被覆される。

図６に示されたように、挿入部本体１１０はシャッター１５２を備え、シャッター１５２は、子宮挿入部１００の展開後、すなわち子宮挿入部１００がモジュールから離断されるとすぐに、子宮内の子宮挿入部、すなわち電気回路および上に説明された構成要素を保護する。一部の実施形態では、システムは、シャッターが自動的に閉じ、付随して子宮挿入部およびモジュールが互いから係脱するように構成される。

図５ｂおよび図６の挿入部に示されたように、挿入部本体１１０とモジュール挿入部２２０を一致させることに留意されたい。
１．監視システムは、子宮の受精への準備を診断できるように構成される。図５ａおよび図６を参照すると、システム１０００は、照射構成要素１２３およびカメラなどの撮像構成要素１２４をさらに備える。照射構成要素は、発光ダイオード（ＬＥＤ）、紫外光源、赤外光源、白熱光源またはそれらのあらゆる組合せを備えてもよい。モジュール本体１１０は電池１１６などの電源手段を備え、電池１１６は照射構成要素および撮像構成要素に電力を提供し、一部の実施形態では温度計などの他の構成要素に電力を提供する。照射構成要素、撮像構成要素および電源を備える光学系は、医師が子宮挿入部１００を適切に導けるように構成される。好ましい実施形態では、システム１０００、通常、特にカメラ１２４は、子宮壁、すなわち子宮内膜を明瞭に見ることができるようにさらに構成される。一部の実施形態では、カメラ１２４は遠隔制御によって可動である。

また電池はポンプ１４７にも電源を提供する。ポンプ１４７については監視構成要素への説明後に説明する。

図１に戻ると、撮像構成要素はシステム制御装置３００に撮像信号を送信し、システム制御装置３００は次いで画面４００に送信する。代替的な実施形態（図示せず）では、制御装置は測定信号を表すデータを記憶装置に送信し、記憶装置からデータを取得し、操作し、様々な表示装置上に表示することができる。表示装置は、腺のサイズおよび血管密度、ならびにそれらの状態の経時変化などの子宮内膜における様々な生理的特徴の状態を連続的に評価する助けとなり得る。画面は画像を表示し、これは、医師がプローブ１００を操縦し、また手動で侵襲的治療法を繰り返し実行する必要なしに、延長された期間に亘って子宮の状態を追跡する助けとなる。一部の実施形態では、画面４００は子宮挿入部から遠隔されており、例えば、医師の執務室にあるので、医師は患者の前で患者の視覚的監視をする必要がない。撮像構成要素はデジタルカメラを備えてもよく、デジタルカメラはＣＣＤセンサおよび／またはＣＭＯＳセンサ、光学機械部品、レンズ、シャッター、当技術分野で公知のようなＰＣＢなどを含んでもよい。

一部の実施形態では、操縦は子宮の連続的な超音波撮像によって補助される。一部の実施形態では、操作は超音波撮像のみによって誘導され、システムは撮像構成要素および照射構成要素を備えない。

図４に示されたように、子宮挿入部はセンサ１２５をさらに備え、センサ１２５は、生体電気インピーダンスなどの子宮内膜パラメータを直接検査するため、および血管分布、粘膜の寸法および粘膜の組成物などのパラメータを非直接的に評価するために、子宮組織の監視のための生体電気インピーダンスセンサ／電極のマトリックスを備えてもよい。これらのパラメータは、組織を通じた異なる振幅および周波数の電磁信号への応答を評価される。このようなセンサは当技術分野に周知である［Ｒｅｚａｃ Ｐ．， Ｔｈｅｒｉｏｇｅｎｏｌｏｇｙ ２００８； ７０（１）：１ １−１４］。他の実施形態はこのようなセンサを備えない、またはｐＨセンサなどの代わりに／ｐＨセンサなどに加えて他のセンサを備える。光学構成要素と同様に、これらの実施形態では、システムは信号をこれらのセンサからシステム制御装置に送信できるように構成され、そこから医師が分析するために信号を利用しやすい。

本発明を様々な実施形態で具現化することができ、一部の実施形態は上に説明された。場合によっては、少なくとも医師は標準的な超音波中に、患者の膣、頸部および子宮の構造に従って、どのような種類およびサイズの子宮挿入部を患者のために設置するべきか、および任意には、患者を適切に監視、任意には治療するために必要な作業プロファイルおよびプログラミング行為を特定してもよい。

図７は、モジュール（図示せず）から離断後、子宮１５内の所望の位置にある、別のシステム１０００’の別の子宮挿入部の実施形態１００’を概略的に示す。子宮挿入部１００’は、システム制御装置から子宮挿入部１００’への以下の出力、すなわち画像取得パラメータ（例えば、露光照射電力およびスペクトル、照射角度、フィルターの係合、偏光子の係合）、（例えば、インピーダンス測定のための）電流、抗体沈着、蛍光色素沈着、ホルモン沈着、医薬組成物の沈着、および消毒剤の沈着の１つまたは複数などの、子宮挿入部１００’とシステム制御装置（図示せず）との間を有線通信することができる、１つまたは複数の役割を有してもよいコード１０７を備える。加えて、システムは、子宮挿入部１００’から以下の入力、すなわち静止画および／または動画、インピーダンス信号、粘膜酸性を反射する信号、粘膜組成物を表す信号（例えば、ホルモン含有量および濃度）、蛍光性測定信号、ならびに温度測定値の１つまたは複数をシステム制御装置がコード１０７を介して受信できるように構成されてもよい。さらにコード１０７を使用して、交換、保守または監視が完了したときに装置１００’’を抜く助けになることができる。一部の実施形態におけるさらに別の役割は、膣の外側に排膿する助けとなることである。他の実施形態では、加えて／代わりにこれらの機能を患者の身体上または患者の身体付近（および外側）に置かれた制御ユニットから遠隔で無線で実行できる。

沈着は、システム制御装置内に配置されたポンプなどの外部ポンプ、または子宮挿入部１００内のポンプ１４７（図５）などの内部ポンプの助けにより実行されてもよい。また内部ポンプは、一部の実施形態では、過剰流体を吸引できるように構成されてもよい。

図８は別のシステムの実施形態１０００’’’の子宮挿入部１００’’’の側面図を示す。挿入拡張部１２０’’’の遠位端１６３には、子宮壁に対して挿入拡張部１２０’’’のための固定要素として機能する、例えばカメラから子宮壁までの距離を定めることができる、安定化要素１５６がある。安定化要素の内側には、子宮の外側から収縮および膨張させることができる膨張可能な要素１５７がある。それぞれの膨張可能な要素は、組織が穴に入ることができ、別の固定場所を形成できるので、子宮挿入部１００’’’の付着を高める、穴を備えた非対称の三角形の環状体を形成する。膨張可能な要素１５７は展開処理中に「供給管」から空気または流体で膨張されてもよい。子宮挿入部１００’’’を取り出す前に、膨張可能な要素１５７は、挿入部１００’’’を容易に格納できるように収縮され折り畳まれる。

膨張可能な要素１５７は区画１５８を備え、区画１５８は膨張／収縮行為の制御を改良でき得る。一部の実施形態は膨張可能な要素を備えるが、膨張可能な要素は区画を備えない。

図５ａに戻って参照すると、図５ａは折り畳まれた状態における膨張可能な要素４３を示している。

遠位端１６３は撮像ハウジング１５９を備える。ハウジング１５９の遠位側部にノズル１５０を支持する脚１５４があり、ノズル１５０は噴射穴１５３を備え、例えば、受精のための準備に関して子宮の状態を示す物質を検出可能な、ホルモンおよび／または抗体および／または蛍光色素の溶液などの液体は噴射穴１５３を通って送達できる。一部の実施形態（図示せず）では、挿入拡張部は、カメラのレンズを洗浄できるように位置付けられ配向された、少なくとも１つの洗浄ノズルをさらに備える。

好ましい実施形態では、子宮挿入部１００’’の部品のすべては抗体材料で被覆される。

図９は別の実施形態図１０００’’’の斜視図を示す。挿入部本体１１０’’’を女性の膣の外側に位置付けることができる。挿入部本体１１０’’’は、挿入部本体を患者に一緒に取り付けることができる穴１９１、ならびに内部に監視特徴および他の特徴を設置してもよいハウジング１８９を備えた翼１９４を備える。挿入拡張部２００’’’は、膨張可能なアンカー１８０、例えば挿入部本体１１０’’’を膣に固定するためのバルーン（数個のサブユニットを備えてもよい）、ハウジング１５９および供給コード１８３を備える。

図１０は、子宮挿入部１０００’’’の展開および除去中に、また任意にそれを回収中に消毒剤などの材料を沈着ができる、図８に説明された子宮挿入部１００’に類似した、システム１０００’’’’内の子宮挿入部１００’’’’を示す。沈着出口孔１８１は、挿入部本体１１０’’’’上に、ならびに挿入拡張部１２０’’’’に沿って配置される。物質を沈着させるための一次供給チャネル１８２は、目標領域を均一に被覆するために沈着された材料を複数の沈着二次チャネル１８４に分流するために提供されてもよい。さらに他のチャネルまたは同じチャネルは、上に説明された１つまたは複数のノズルに液体を供給する働きをしてもよい。子宮挿入部１００’’’’は、上に説明されたようにノズル１５０、脚１５４、非対称の穴１５７を備える膨張可能な要素１５６、ステアリングケーブル１６２を備え、さらに折曲部の椎部１６１を備える。

図１１はシステム１０００’’’’’の斜視図を概略的に示し、ここではモジュール２００’’’’’も示す。モジュール２００’’’’’は、設置ツールの物質供給管２３４、物質容器２３７、物質圧縮ユニット２４１、トリガー制御ケーブル２４４、およびトリガー２４８を備える。連結具（図示せず）は供給管２３４を一次チャネル１８２に連結させてもよい。トリガーを押圧することにより、ケーブル２４４が圧縮ユニット２４１を活性化させ、圧縮ユニット２４１は材料を容器２３７から管２３４を通って放ち、その上の子宮挿入部１１０’’’’’から出す。

図１２は、本発明の一態様による治療処置中のシステムの使用方法を概略的に示す。子宮挿入部１００が患者の身体の中に設置された後、医師は送信機１６９を介して子宮挿入部と双方向の暗号化通信により治療処置を管理する。送信機１６９は、設置された装置の通信１６６を増幅し、それをコンピューティング装置１７４または同種のものなどの医師のデータ管理に送信する１７１。

図１３は、同様の実施形態において治療処置中の使用方法を概略的に示す。子宮挿入部１００が患者の身体の中に設置された後、医師は送信機１６９を介して子宮挿入部と双方向の暗号化通信により治療処置を管理できる。送信機１６９は、設置された装置の通信１６６を増幅し、それをコンピューティング装置１７４または同種のものなどの医師のデータ管理に送信する１７１。

本発明は、子宮組織の連続的な監視により受精治療に対して患者の準備のためのシステムおよび方法、また恐らく物質の投与（例えば、薬物、ホルモン、染色色素、造影剤、消毒剤など）のための手段に関する。装置は、患者の自然開口部を介して患者の生殖器系内に置かれる。

システムは、拡大装置（「小型顕微鏡」）と一体化されたビデオカメラなどの様々なセンサ、ならびに通信手段、固定要素、安定化要素および固着要素、沈着要素ならびに／または同種のものを含んでもよい。

一態様によれば、腺数および数密度、サイズ、分布、血管密度、血管分布（サイズおよび空間）、血管酸素飽和度および総酸素濃度などの子宮内膜パラメータ、ならびに子宮の自然周期中および受精治療中に展開する他の解剖学的パラメータを検査するために、上に説明されたあらゆるシステムを備えた子宮組織の視覚的監視を含む方法が提供される。

一部の実施形態では、システムおよび方法は、暗視野照射または傾斜照射および任意には子宮内膜の視覚システムの正面に偏光子を伴った偏光照射（明視野もしくは暗視野または傾斜照射）を含む。

一部のシステムおよび方法では、子宮内膜の酸性度（ｐＨ測定）の連続的な監視は、監視できるように構成された適切な手段によって提供される。

上に説明された沈着ユニットは、生体化合物（例えば抗体）のない、または生体化合物に関連した、染色色素および蛍光色素に使用されてもよい。

別法としてまたは追加として、沈着ユニットは、ホルモンおよび薬物の局所投与または消毒剤および殺菌剤の分配の役目を果たしてもよい。沈着をシステムの展開もしくは抽出中に能動的に実行でき、または連続的に実行できる一方で、ユニットはすでにその最終位置に設置されている。

上に説明された監視システムに類似した様々な実施形態を使用して、または適合させて、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌなどの哺乳類などに獣医学的目的で使用してもよい。

明瞭性のために個別の実施形態に照らして説明された本発明のある特定の特徴も、単一の実施形態に組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態に照らして説明された本発明の様々な特徴も、個別にもしくはあらゆる適切な下位組合せに提供されてもよい。

本発明はその特定の実施形態とともに説明されたが、多くの代替形態、修正形態および変形形態が当業者には明らかになることは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および広範囲に収まるすべての係る代替形態、修正形態ならびに変形形態を含むことが意図される。

Claims (25)

1. 挿入拡張部を備える子宮挿入部であって、前記挿入拡張部は少なくとも１つのセンサを備える子宮挿入部と、
   前記挿入部と係合可能な展開モジュールであって、前記モジュールを前記挿入部と係合すると前記挿入拡張部を折り曲げることができるように構成された展開モジュールと、
   前記少なくとも１つのセンサから信号を連続的に受信し、前記信号を表すデータに前記信号を変換するように操作可能に結合されたシステム制御装置と、
   前記システム制御装置から前記データを表示するように操作可能に結合された表示装置とを備える、監視システム。
2. 前記子宮挿入部は挿入部本体をさらに備え、
   前記挿入部本体は可撓性の係合手段を備え、前記挿入部本体は前記子宮挿入部に結合可能である、請求項１に記載のシステム。
3. 前記係合手段は、湾曲し刻み目を付けたフィン、膨張可能な要素およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項２に記載のシステム。
4. 前記挿入部は長手軸を有し、前記フィンは前記挿入拡張部から離れて前記軸に対して斜めに向く、請求項３に記載のシステム。
5. 前記フィンは格納可能である、請求項３に記載のシステム。
6. 前記膨張可能な要素はそれぞれ非対称の穴を備える、請求項３に記載のシステム。
7. 子宮組織の視覚監視ができるように構成された、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
8. 前記監視は、腺数および数密度、サイズおよび分布、血管密度、血管分布、血管酸素飽和度および総酸素濃度からなる群の少なくとも１つから選択される、請求項６に記載のシステム。
9. 前記センサは、カメラ、温度計、ｐＨ感知電極、生体電気インピーダンスセンサおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
10. 前記挿入部は顕微鏡を備え、前記顕微鏡は前記カメラを備える、請求項８に記載のシステム。
11. 前記カメラを照射するように構成された照射構成要素をさらに備える、請求項８に記載のシステム。
12. 前記挿入部は、前記挿入部が前記モジュールから係脱されると閉じるように構成されたシャッターをさらに備える、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
13. 前記挿入部は、前記少なくとも１つのセンサに電気的に結合された電源ユニットをさらに備える、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
14. 前記挿入部は、上昇する汚染を防止できる少なくとも１つの抗菌組成物を備える、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
15. 前記挿入部は、延長された期間に亘って子宮内に位置付けられるように設計される、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
16. 前記挿入拡張部は、前記モジュールが前記挿入部と係合されると前記モジュールを利用して少なくとも１つのドローストリングを引き寄せることができ、それによって前記挿入拡張部を折り曲げるように、前記モジュールに結合可能な前記少なくとも１つのドローストリングをさらに備える、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
17. 前記挿入拡張部から沈着孔を通って前記挿入拡張部に沿っておよび／または前記挿入拡張部の先端におけるノズルから物質の沈着ができるように構成された、請求項２〜６のいずれか１項に記載のシステム。
18. 前記挿入拡張部は、前記挿入拡張部全体を通って前記孔および／または前記ノズルに繋がる一次供給チャネルを備える、請求項１７に記載のシステム。
19. ポンプに電気的に結合された電源ユニットをさらに備え、前記ポンプは前記一次供給チャネルに連結される、請求項１７に記載のシステム。
20. 前記カメラの少なくとも１つのレンズを洗浄できるように構成された、少なくとも１つのノズルをさらに備える、請求項９に記載のシステム。
21. 前記カメラは遠隔制御によって可動である、請求項９に記載のシステム。
22. 前記カメラは子宮の壁を明瞭に見ることができるように構成される、請求項９に記載のシステム。
23. 前記挿入拡張部は、以下の行為、すなわち、
    前記子宮挿入部と前記システム制御装置との間に有線通信される、
    前記挿入拡張部を引き抜く助けとなる、
    前記挿入拡張部が設置された膣の外側に排膿する助けとなることの少なくとも１つを実行できるように構成されたコードをさらに備える、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
24. 以下の出力、すなわち画像取得パラメータ、電流、抗体沈着、蛍光色素沈着、ホルモン沈着、医薬組成物の沈着、および消毒剤の沈着の１つまたは複数は、前記システム制御装置から前記子宮挿入部に送信可能であり、以下の入力、すなわち静止画および／または動画、インピーダンス信号、粘膜酸性を反射する信号、粘膜組成物を表す信号、蛍光性測定信号、および温度測定値の１つまたは複数は、前記子宮挿入部から前記システム制御装置に送信可能である、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシステム。
25. 前記出力および前記入力は無線である、請求項２４に記載のシステム。

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