JP2017508239A - 質量分析のためのイオンガイド - Google Patents
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Abstract
イオンガイドの中のイオンを伝送するための方法およびシステムが、本明細書に提供される。本出願人の教示の種々の側面によると、本方法およびシステムは、イオンガイドに流入するガス流に同伴されたイオンの少なくとも一部を、ガス噴流から抽出させ、ガス流の1つまたはそれを上回る経路に沿って下流に誘導させることができ、イオンを欠いたガスは、イオンガイドから除去されることができる。いくつかの実施形態では、ガス流から抽出されるイオンは、例えば、RF集束を介して、質量分析器等の後続処理段階の中へ流入するように、イオンを集束させることができる、集束領域内に誘導されることができる。
Description
(関連出願)
本願は、2013年12月31日に出願された米国仮出願第61/922,319号に対する優先権を主張するものであり、該米国仮出願の全体は、参照により本明細書中に援用される。
本願は、2013年12月31日に出願された米国仮出願第61/922,319号に対する優先権を主張するものであり、該米国仮出願の全体は、参照により本明細書中に援用される。
本明細書における教示は、質量分析のための方法および装置に関し、より具体的には、イオンガイドおよびイオンを移送するための方法に関する。
質量分析(MS)は、定量的および定質的用途の両方において、サンプル物質の元素分子を判定するための分析技法である。例えば、MSは、その断片を観察することによって、未知の化合物を同定する、分子中の元素の同位体組成物を判定する、および特定の化合物の構造を判定するため、ならびにサンプル中の特定の化合物の量を定量化するために有用であり得る。
質量分析では、サンプル分子は、概して、イオン源を使用して、イオンに変換され、次いで、分離され、1つまたはそれを上回る下流質量分析器によって検出される。ほとんどの大気圧イオン源の場合、イオンは、真空チャンバ内に配置されたイオンガイドへの流入に先立って、入口オリフィスを通って通過する。イオンガイドに印加される無線周波数(RF)電圧は、イオンが、質量分析器が配置される、後続のより低い圧力の真空チャンバ内に移送されるにつれて、半径方向集束を提供することができる。イオン源とイオンガイドとの間の入口オリフィスのサイズの増加は、イオンガイドに流入するイオンの数を増加させることができるが(イオン損失を相殺し、潜在的に、下流検出の感度を増加させることができる)、増加したガス流からの第1の段階の真空チャンバ内のより高い圧力は、周囲ガス分子との衝突増加の結果、イオンを集束させるイオンガイドの能力を低減させ得る。
故に、下流分析器へのイオン移送効率を維持し、高感度を達成しながら、イオンガイドに流入するイオンの数を最大限にするための質量分析計システムおよび方法の必要性がある。
一側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、近位入口端から遠位出口端まで中心軸に沿って縦方向に延在する、少なくとも2つの対向側壁を備える、エンクロージャであって、近位入口端は、中心軸上に配置される入口オリフィスを通してガス流中に同伴される複数のイオンを受容するように構成される、エンクロージャと、近位端と遠位端との間の該エンクロージャ内に配置される、障害物であって、エンクロージャの該中心軸からガス流の少なくとも一部を偏向させる、障害物とを備える、イオンガイドに関する。本教示の種々の側面によると、該対向側壁のそれぞれは、該障害物の近位でエンクロージャの中心軸から該同伴されたイオンを偏向させるための電場を発生させるよう、RFおよびDC電圧が印加される、複数の電極と、該障害物の遠位で中心軸に向かって該偏向されたイオンを集束させるためにRF電位が印加される、少なくとも1つの電極とを備える。いくつかの側面では、遠位出口端は、出口オリフィスを通して集束されたイオンを下流質量分析器に伝送するように構成されることができる。
対向側壁は、種々の構成を有することができる。例えば、一側面では、対向側壁のうちの少なくとも1つは、それを通ってガス流がエンクロージャから流出することができる、窓を画定する。例えば、(例えば、中心軸上に配置される)障害物は、対向側壁のそれぞれの中に画定される窓へガス流の少なくとも一部を偏向させるように構成されることができる。
種々の側面では、エンクロージャはさらに、対向側壁の間に配置される対向壁電極によって画定されることができる。例えば、対向壁電極は、対向側壁の長さの少なくとも一部に沿って延在することができる。いくつかの側面では、対向壁電極は、RF信号を対向壁電極に印加するための電源に連結されることができる。一側面では、対向壁電極は、それらがガス流の外側にあるように中心軸に対してオフセットされる。加えて、いくつかの側面では、対向壁電極の間の距離は、それらの長さの少なくとも一部に沿って変動することができる。例えば、対向壁電極の内面は、中心軸に沿ったそれらの長さの少なくとも一部に沿って、中心軸と非平行であり得る。
対向側壁の複数の電極は、種々の構成を有することができる。例えば、複数の電極は、複数の多角形導電面を備えることができる。例えば、多角形導電面のうちの少なくとも1つは、全て非限定的実施例として、実質的に三角形、四辺形、五角形、六角形、七角形、または八角形であり得る。関連側面では、多角形導電面のうちの少なくとも1つの対向辺は、非平行であり得る。他の関連側面では、多角形導電面のうちの少なくとも1つの隣接辺は、非垂直であり得る。
種々の側面では、複数の電極のうちの少なくとも1つは、2つの軸に沿って非対称であり得る。例えば、複数の電極のうちの少なくとも1つは、非長方形であり得る。
いくつかの側面では、複数の電極は、実質的に平面的な導電面を備えることができる。種々の側面では、対向側壁は、近位端から遠位端まで縦軸に沿って延在する、印刷回路基板を備える。例えば、複数の電極は、印刷回路基板の非伝導性部分によって隣接する電極から分離される、導電面を備えることができる。いくつかの側面では、非伝導性部分のうちの少なくともいくつかは、相互と垂直ではない。一側面では、非伝導性部分のうちの少なくともいくつかは、印刷回路基板の縦軸と平行または垂直ではない。
一側面では、対向側壁はさらに、RF信号のみが印加される、複数の電極を備える。
いくつかの側面では、印加されるDC電位は、中心軸からの着目イオンの偏向を引き起こすよう、1つまたはそれを上回る着目イオンと同一の極性を有する。
いくつかの側面では、複数の電極は、該ガス流の実質的に外側で(例えば、着目イオンの)最小電位を定義するように構成されることができる。
種々の側面では、入口端および出口端における電場は、実質的に四重極または多極RF場である。一例として、イオンガイドは、多極RF集束場を発生させるように構成される、入口端における複数のロッドを備えることができる。一側面では、複数対の対向入口ロッドに印加されるRF信号は、相互と異なる位相であり得る。
種々の側面では、イオンガイドはさらに、四重極または多極RF集束場を発生させるように構成される、出口端における複数のロッドを備えることができる。
いくつかの側面では、エンクロージャは、約1〜約20トルの範囲内の真空圧力に維持されることができる。
一側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、イオンを伝送するための方法に関する。本方法によると、ガス流中に同伴される複数のイオンは、エンクロージャの入口端において受容され、該エンクロージャは、近位入口端から遠位出口端まで中心軸の周囲で縦方向に延在し、該エンクロージャは、対向側壁のそれぞれが複数の電極を有する、中心軸に沿って縦方向に延在する、少なくとも2つの対向側壁を備える。本方法はまた、中心軸から該同伴されたイオンの少なくとも一部を偏向させるためにエンクロージャ内に電場を発生させるよう、RFおよびDC電位を対向側壁の少なくとも対向する一対の複数の電極に印加するステップと、該偏向されたイオンを偏向させた後、ガス流の少なくとも一部をエンクロージャから流出するための開口部に偏向させるステップと、下流質量分析器への伝送のために該偏向されたイオンを集束させるステップとを含むことができる。
いくつかの側面では、対向側壁のうちの少なくとも1つは、それを通してガス流の少なくとも一部がエンクロージャから除去される、窓を画定する。
種々の実施形態では、エンクロージャはさらに、対向側壁の間に配置される対向壁電極によって画定され、対向壁電極は、それらがガス流の外側にあるように該中心軸に対してオフセットされる。いくつかの側面では、イオンガイドは、実質的に対向壁電極に沿うが、そこに着目イオンを引き寄せるよう、わずかな距離(例えば、約1〜3mm)によってそこから分離される最小電位を定義する。
一側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、イオン源と、イオン源からガス流中に同伴される複数のイオンを受容するように構成される入口開口を有する、近位入口板と、複数のイオンを質量分析器に伝送するように構成される出口開口を有する、遠位出口板とを備える、質量分析計システムに関する。種々の側面では、イオンガイドは、入口板と出口板との間に配置されることができ、イオンガイドは、近位入口端から遠位出口端まで中心軸に沿って縦方向に延在する、少なくとも2つの対向側壁を備える、エンクロージャを含むことができ、近位入口端は、入口開口からガス流および同伴されたイオンを受容するように構成される。障害物が、エンクロージャの該中心軸からガス流の少なくとも一部を偏向させるために該エンクロージャ内に配置され、該対向側壁は、該障害物の近位でエンクロージャの中心軸から該同伴されたイオンを偏向させるための電場を発生させるよう、RFおよびDC電圧が印加される、複数の対向伝導性領域と、該障害物の遠位で中心軸に向かって該偏向されたイオンを集束させるためにRF電位が印加される、少なくとも1つの対向伝導性領域とを備える。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
当業者は、以下に説明される図面が、例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図しない。
明確にするために、以下の議論は、本出願人の教示の実施形態の種々の側面を詳説するが、そうすることが便宜的または適切である場合、ある具体的詳細が省略されることを理解されるであろう。例えば、代替実施形態における同一または類似特徴の議論は、ある程度、省略され得る。周知の発想または概念はまた、簡潔にするために、それほど詳細に議論されない場合がある。当業者は、本出願人の教示のいくつかの実施形態が、全ての実装において、実施形態の完全な理解を提供するためだけに本明細書に記載される、ある具体的に説明される詳細を要求するわけではない場合があることを認識するであろう。同様に、説明される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通の一般的知識に従って、改変または変形例を被り得ることは、明白であろう。以下の発明を実施するための形態は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定するものと見なされない。
イオンガイド内でイオンを伝送するための方法およびシステムが、本明細書に提供される。本出願人の教示の種々の側面によると、本方法およびシステムは、イオンガイドに流入するガス流中に同伴されるイオンの少なくとも一部をガス噴流から抽出させ、ガス流の経路から別個の1つまたはそれを上回る経路に沿って、下流に誘導させることができる(イオンを欠いたガスは、イオンガイドから除去されることができる)。いくつかの実施形態では、ガス流から抽出されたイオンは、イオンが、例えば、質量分析器等の後続処理段階への入口内へのRF集束を介して集束され得る、集束領域内に誘導されることができる。
ここで図1を参照すると、本出願人の教示の種々の側面による、例示的質量分析システム100が、図式的に図示される。当業者によって理解されるように、質量分析システム100は、本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法の種々の側面による、1つのみの可能性として考えられる構成を表す。図1に示されるように、例示的質量分析システム100は、概して、着目サンプルからイオンを発生させるためのイオン源110と、イオンガイド140と、イオン処理デバイス(本明細書では、概して、質量分析器112として指定される)とを備える。
唯一の質量分析器112が、示されるが、当業者は、質量分析システム100が、イオンガイド140の下流に付加的質量分析器要素を含むことができることを理解するであろう。したがって、イオンガイド140を含有する真空チャンバ114を通して伝送されるイオンは、1つまたはそれを上回る質量分析器要素を含有する1つまたはそれを上回る付加的差動ポンプ式真空段階を通して移送されることができる。例えば、いくつかの側面では、三連四重極質量分析計は、約2.3トルの圧力に維持される第1の段階と、約6mトルの圧力に維持される第2の段階と、約10−5トルの圧力に維持される第3の段階とを含む、3つの差動ポンプ式真空段階を備えてもよい。第3の真空段階は、例えば、検出器と、それらの間に位置する衝突セル(Q2)を伴う、2つの四重極質量分析器(例えば、Q1およびQ3)とを含有することができる。システム内にいくつかの他のイオン光学要素が存在してもよいことは、当業者に明白となるであろう。本実施例は、限定を意味するものではなく、また、本明細書に説明されるイオンガイドが、上昇した圧力においてイオンをサンプリングする、多くの質量分析計システムに適用可能であり得ることは、当業者に明白となるであろう。これらとして、当技術分野において公知の時間飛行(TOF)、イオントラップ、四重極、または他の質量分析器が挙げられ得る。
さらに、図1のイオン源110は、エレクトロスプレイイオン化(ESI)源として描写されるが、当業者は、イオン源110は、例えば、とりわけ、連続イオン源、パルスイオン源、エレクトロスプレイイオン化(ESI)源、大気圧化学イオン化(APCI)源、誘導結合プラズマ(ICP)イオン源、マトリクス支援レーザ脱離/イオン化(MALDI)イオン源、グロー放電イオン源、電子衝突イオン源、化学イオン化源、または光イオン化イオン源を含む、事実上、当技術分野において公知の任意のイオン源であることができることを理解するであろう。非限定的実施例として、サンプルは、加えて、液体クロマトグラフ分離を含む、自動またはインラインサンプル調製を受けることができる。
図1に示されるように、イオンガイド140は、真空チャンバ114内に含有されることができる。種々の側面では、真空チャンバ114は、イオン源110からイオンを受容するための入口オリフィス118を有する、オリフィス板116を含む。真空チャンバ114は、加えて、それを通して、イオンガイド140によって伝送されるイオンが、例えば、1つまたはそれを上回るイオン処理デバイス(例えば、質量分析器112)を格納する、下流真空チャンバ116に移送されることができる、出口レンズ122内に出口開口120を含むことができる。当業者によって理解されるように、真空チャンバ114、116は、当技術分野において公知のように、準大気圧まで真空化されることができる。一例として、機械的ポンプ124、126(例えば、ターボ分子ポンプ、回転ポンプ)が、真空チャンバ114、116を、それぞれ、適切な圧力まで真空化するために使用されることができる。
種々の側面では、イオン源110によって発生されるイオンは、真空チャンバ114内に伝送され、真空チャンバに流入するガスが、入口オリフィス118を通して膨張するにつれて、ガスの超音速流中に同伴されることができる。典型的には、例えば、米国特許第7,256,395号および第7,259,371号(それぞれ、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)に説明される、超音速自由噴流膨張と称される、本現象は、真空チャンバ114を通して同伴されたイオンを軸方向に移送するのを補助する。しかしながら、ガス流に同伴されるイオンを下流分析器内に伝送するように半径方向RF集束のみに依拠する、先行技術のイオンガイドは、イオンの超音速ガス流内の周囲ガス分子との衝突による、より高い圧力環境内においてイオンを集束する際に困難点を被り得る。したがって、先行技術のシステムは、概して、例えば、真空チャンバ内のガス流および圧力を、同伴されるイオンが、依然として、下流処理のために、後続チャンバ内に伝送するための狭小ビームに集束され得るようなレベルに維持するように、入口オリフィス118のサイズを限定する。
本出願人の教示の種々の側面によると、イオンガイド140は、入口端140aから出口端140bまで延在し、概して、出口オリフィス120を通って真空チャンバ114から流出する前にイオンが通過する、エンクロージャを画定する。イオンガイド140は、イオンガイド140の縦方向中心軸(A)に沿って、入口オリフィス118を通って流動するガス内に同伴されるイオンを、その入口端140aにおいて受容する。例えば、図1および2に示されるように、入口端140aは、半径方向に指向された力をガス流内のイオンに提供するよう、中心軸(A)の周囲に配置された複数の入口ロッド158を備えることができる。上記で議論されるように、イオンガイド140の本領域中のガス流内の分子とのイオンの衝突は、イオンがコヒーレントイオンビームに集束されることを防止し得るが、入口ロッド158に印加されるRF信号は、イオンが流入時にイオンガイド140の壁に対して最初に失われることを防止するように、実質的に中心軸に沿ってイオンを維持する、四重極RF場を発生させるために十分であり得る。
イオンガイド140の入口ロッド158を横断した後、イオン(およびガス流)は、ガス流からイオンの少なくとも一部を抽出する(例えば、分離する)ために電位が印加されることができる、複数の伝導性要素によって実質的に境界される、エンクロージャの一部に流入する。例えば、種々の側面では、イオンガイド140は、イオンガイド140に流入するイオンをガス流の外に、および/または中心軸(A)から変位させるように構成されることができる。一例として、イオンガイド140を通して伝送される際のイオンの平均半径方向位置は、中心軸(A)からオフセットされることができる。図1および2に示されるように、エンクロージャは、中心軸(A)の対向側に沿って延在する2つの実質的に平面的な側壁142(明確にする目的で、「左」対向側壁142aのみが描写されている)によって、ならびに少なくとも部分的にイオンガイド140の長さに沿って対向側壁142a、bの間に延在する上部および底部対向電極144a、b(以降では「壁電極144」)によって境界されることができる。
描写された例示的実施形態では、例えば、対向平面側壁142は、それぞれ、非伝導性部分145によって分離される複数の実質的に平面的な電極143を画定する、印刷回路基板(PCB)を備えることができる。以下でさらに議論されるように、RFおよび/またはDC電圧は、イオンガイド140を通したイオンの移動(例えば、中心軸(A)に対するイオンの移動)を制御するために、対向側壁142および壁電極144の種々の伝導性部分に印加されることができる。また、対向側壁142の種々の電極143の構成(例えば、形状/サイズ/位置)(およびそれに印加される電位)は、ガス流によってイオンに最初に付与された軸方向運動量の影響下で、イオンがイオンガイド140を横断するにつれて、イオンの半径方向偏差を制御するように、本教示に従って選択されることができる。
側壁142に適用されるような「左」および「右」という用語、ならびに壁電極144に適用されるような「上部」および「底部」という用語は、イオンガイド140の種々の部分およびそれらの動作を実証するために使用されるにすぎないが、本教示によるイオンガイドの特定の構成を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されたい。一例として、実質的に平面的な側壁142a、bが、代わりに、イオンガイド140の中心軸(A)の上方および下方に配置されることができる一方で、対向壁電極144は、中心軸の左および右側にあることを理解されたい。また、壁電極144は、対向側壁142a、bの間に延在すると述べられるが、側壁および電極が相互に連結される(例えば、密閉される)ことは必要ではないと理解されるであろう。むしろ、側壁および電極によって「束縛される」と言われるエンクロージャは、概して、その内側でイオンの軌道が束縛される、容積を備えることができる。
また、実質的に平面的な側壁142a、bおよび対向壁電極144によって境界される空間は、入口ロッド158によって画定される空間と軸方向に整合させられることができるが、平面側壁142a、bおよび対向壁電極144によって画定される空間の最大「高さ」(すなわち、図1および2の対向壁電極144の間の距離)は、対応する対向入口ロッド158の間の距離より大きくあり得る。当業者によって理解されるように、入口オリフィス118に流入すると、自由噴流膨張を受けるガスは、減速し、一般的にマッハディスクと称されるものを形成するように再圧縮する。再圧縮後に、ガス流の半径方向境界は、概して、バレル衝撃構造によって画定される。本教示の種々の側面によると、対向入口電極158の間の距離(および実際に平面側壁142a、bの間の距離)は、本バレル衝撃構造の半径方向境界に実質的に適応するように構成されることができる一方で、エンクロージャの「高さ」(すなわち、対向壁電極144の間の距離)は、ガス流およびイオンがそれを通って横断するにつれてイオンガイド140の種々の部分に印加される電位の影響下で、イオンが壁電極144のうちの1つまたはそれを上回るものに向かってバレル衝撃構造から外へ移動させられるための付加的空間を提供する。
下流(図1の左から右)に続けて、イオンガイド140はまた、イオンの少なくとも一部(例えば、イオンの少なくとも大部分、80%)がガス流から抽出された後に、イオンガイド140から外へガス流を偏向させるための障害物152も備える。障害物152は、ガス流を偏向させるための種々の構成を有することができるが、図1および2の例示的イオンガイド140に示されるように、ガス流が表面152aと衝突し、エンクロージャの所定の部分に向かって指向されるように、中心軸(A)上に配置される少なくとも1つの上流平面152aを備える。例えば、表面152aは、そこから偏向されるガスが(例えば、対向平面側壁142および壁電極144のうちの少なくとも1つに形成される出口窓148を介して)イオンガイド140から外へ実質的に指向されるように、ガス流の主軸に対して角度付けられることができる。図2で最も良く見られるように、例えば、障害物152は、ガス流が分割されて2つの出口窓148(そのうちの1つだけが示されている)に指向されるように、中心軸(A)上の頂点から下流に延在する2つの平面152aを備えることができる。また、本教示を踏まえて、ガス流内に同伴される種々の分子(例えば、大および/または中性分子、イオン化チャンバ中で溶解することができない溶媒の液滴)が、障害物152と衝突し、および/またはガス流とともにエンクロージャから外へ指向されることができ、それによって、それらが質量分析計システム100により深く透過することを防止し、下流要素の汚染を防止することに役立つことが理解されるであろう。
ガス流が障害物152においてエンクロージャから外へ指向されると、次いで、ガス流から抽出されたイオンは、レンズ122の出口開口120を通したエンクロージャの出口端140bにおける伝送のために再集束させられる(例えば、中心軸(A)に向かって偏向される)ことができる。エンクロージャからガス流の少なくとも一部を除去することによって、障害物152の周囲で偏向されるイオンは、ガス流の周囲ガス分子とのイオンの衝突の低減した可能性により、(例えば、RF四重極を介して)より容易に集束させられることができる。例えば、壁電極144の間の距離は、本明細書のその他で議論されるように、障害物152を通過した後に中心軸(A)へ戻るイオンの偏向を助長するように、それらの下流端上で減少することができる。また、図2で最も良く見られるように、イオンガイド140は、加えて、出口開口120を通して質量分析器112の中へ伝送されるコヒーレントイオンビームにイオンを再集束させることに役立つように、障害物152の下流に配置される出口電極178を含むことができる。
ここで図3を参照すると、本教示の種々の側面による例示的PCB側壁142が概略的に描写されている。図3に示されるように、例示的PCB側壁142は、近位入口端146aから遠位出口端146bまで縦軸(B)に沿って延在する、実質的に平面的な表面を備える。また、示されるように、PCB側壁142は、本明細書のその他で議論されるように、それを通してガス噴流の少なくとも一部が偏向されることができる、窓148を画定する。本教示を踏まえて当業者によって理解されるように、各PCB側壁142の内面(すなわち、それを通してイオンが伝送されるチャンバに対面する表面)の部分は、RFおよび/またはDC電位が印加されることができる、伝導性材料を含むことができる。非限定的実施例として、伝導性部分は、銅、銀、または金を含むことができる。本教示の種々の側面によると、導電面の種々の部分は、表面の伝導性部分が相互から電気的に絶縁されるように、非伝導性部分によって分離されることができる。例えば、図3に示されるように、非伝導性部分は、PCB側壁142を、明確に異なる電位が印加されることができる、7つの明確に異なる領域に分割するように構成されることができ、それによって、7つの実質的に平面的な電極を形成するが、本教示によると、より多いまたは少ない領域がPCB側壁142によって画定されてもよい。
本明細書の教示によると、伝導性部分または電極は、種々の構成を有することができ、本明細書のその他で議論されるように、イオンガイド140を通したイオンの移動を制御するための種々のパターンで配列されることができる。一例として、側壁142を形成する電極は、相互と同一または異なる形状を有する、複数の多角形を備えることができる。一例として、電極は、全て非限定的実施例として、実質的に三角形(例えば、図3の電極(6))、四辺形、五角形(例えば、電極(1))、六角形(例えば、電極(4))、七角形(例えば、電極(3))、またはさらに多くの辺(例えば、電極(8))であり得る。また、複数の電極は、非平行対向辺を有する、1つまたはそれを上回る電極(例えば、縁146dおよび非伝導性部分35が平行ではない)、非直角で(例えば、電極(1)の頂点において)延在する隣接辺を有する、1つまたはそれを上回る電極、および2つの軸に沿って非対称性を示す1つまたはそれを上回る電極(例えば、電極(5))を含むことができる。例えば、図3に示されるように、描写された例示的電極のうちのいずれも、正方形または長方形ではない。同様に、非伝導性部分のうちの少なくともいくつかは、非直角で交差することができ(例えば、非伝導性部分14、15)、および/または縦軸(B)と平行もしくは直角ではない。
ここで、図3を参照してPCB側壁142の電極領域のそれぞれが詳細に議論されるが、伝導性領域の構成(例えば、パターン、サイズ、形状)は、ガス噴流からのイオンの抽出、少なくとも部分的にPCB側壁142によって画定されるエンクロージャからのガス噴流の方向転換、および/または下流質量分析器に伝送するためのイオンの再集束を可能にするように、本教示に従って修正されることができることは、本開示の範囲内である。図3に示されるように、いくつかの側面では、PCB側壁の入口端146aは、PCB側壁142の残りの部分に対して縮小した幅を有することができ、図1および2を参照して上記で説明されるように、入口ロッド158と併せて、入口オリフィス118からガス噴流を受容するための上流集束領域を形成するように構成されることができる。電極(1)は、PCB側壁142の縦軸(B)に沿って、入口端146aから出口端146bに向かって延在し、図1に示されるようなイオンガイド140の中心軸(A)に沿って中心に置かれることができる。上記で議論されるように、入口ロッド158の間の距離に対する入口ロッド158より遠位のエンクロージャの増大した「高さ」(すなわち、図1の壁電極144の間の距離)は、イオンが壁電極144の少なくとも1つに向かってバレル衝撃構造から外へ移動させられるための付加的空間を提供することができる。したがって、入口ロッド158の遠位端において、PCB側壁は、広がり(例えば、PCB側壁142の縦軸(B)と実質的に垂直に延在し)、それによって、電極(2)および(3)の近位縁を画定することができる。したがって、電極(1)は、PCB側壁142の入口端146aから遠位に延在し、電極(2)および(3)の近位縁を越えて遠位に継続するが、電極(1)の幅は、電極(1)が縦軸(B)上で終端するまで遠位に延在するにつれて直線的に減少する。2つの非伝導性部分14、24、すなわち、PCB側壁142の縦軸(B)に対して上向きの非直角における1つの非伝導性部分24、およびPCB側壁142の縦軸(B)に対して下向きの非直角における1つの非伝導性部分14が、電極(1)および電極(2)の接合部から延在する。上向きに延在する非伝導性部分24は、PCB側壁142の長さの大部分に沿って上向きに延在し、窓148の長さに沿ってPCB側壁の縦軸(B)と平行になり、次いで、PCB側壁142の出口端146bに先立って縦軸(B)と再び平行になる前に、縦軸(B)に向かって急に戻る。したがって、電極(2)の上および下縁は、それぞれ、PCB側壁142の上縁146cおよび非伝導性部分24によって画定され、PCB側壁142の遠位端146bによって画定される遠位縁で終端する。
同様に、2つの非伝導性部分15、35、すなわち、PCB側壁142の縦軸(B)に対して下向きの非直角における1つの非伝導性部分35、およびPCB側壁142の縦軸(B)に対して上向きの非直角における1つの非伝導性部分15が、電極(1)および電極(3)の接合部から延在する。
電極(3)は、電極(3)の上および下縁が、それぞれ、最初に電極(1)および電極(3)の接合部から下向きに延在する非伝導性部分35によって、およびPCB側壁142の下縁146dによって、画定され、PCB側壁142の遠位端146bによって画定される遠位縁で終端するように、PCB側壁142の縦軸(B)の周囲の電極(2)の左右対称像を表す。
下向きの非直角において電極(1)および電極(2)の接合部から延在する非伝導性部分14が、窓148の下近位角まで延在する一方で、上向きの非直角において電極(1)および電極(3)の接合部から延在する非伝導性部分15は、窓148の上近位角まで延在する。これらの下向きおよび上向きに延在する非伝導性部分14、15は、PCB側壁142の縦軸(B)において相互に交差し、それによって、電極(1)の遠位端、および窓148の近位縁までPCB側壁142の縦軸(B)に沿って非伝導性部分14、15の間に延在する電極(6)の近位頂点を画定する。
電極(4)は、電極(1)および電極(2)の接合部から延在し、その上縁において最初に上向きに延在する非伝導性部分24によって、その下縁において下向きに延在する非伝導性部分14によって、次いで、非伝導性部分14、15の交差点から延在する、上向きに延在する非伝導性部分15によって、最終的に、窓148の上縁によって境界される。
電極(5)は、電極(5)が電極(1)および電極(3)の接合部から延在し、その下縁において最初に下向きに延在する非伝導性部分35によって、その上縁において上向きに延在する非伝導性部分15によって、次いで、非伝導性部分14、15の交差点から延在する、下向きに延在する非伝導性部分14によって、最終的に、窓148の下縁によって境界されるように、PCB側壁142の縦軸(B)の周囲の電極(4)の左右対称像を表す。
電極(4)および(5)は、それぞれ、電極(2)の下縁における非伝導性部分24と電極(3)の上縁における非伝導性部分35との間で、PCB側壁142の縦軸(B)に対して実質的に垂直に延在する、非伝導性部分47、57において遠位に終端する。実質的に垂直な非伝導性部分47、57とともに、窓148の遠位縁は、電極(2)および(3)の間でPCB側壁142の遠位端146bまで下流に延在する、Y字形電極(7)の近位縁を画定する。
ここで図4および5を参照すると、イオンガイド140の種々の要素は、本明細書の教示によると、イオンガイドを通したイオンの移動を制御するように、そこに印加された電位を有することができる。一例として、入口ロッド158、対向PCB側壁142a、bの種々の領域、および/または上部ならびに底部対向壁電極144a、bは、入口オリフィス118に流入するガス噴流からイオンを抽出し、ガス流の経路から分離している1つまたはそれを上回る経路に沿ってイオンを下流に誘導するように構成される電場を発生させるよう、それに印加された多様な電位のパターンを有することができる。種々の側面では、次いで、抽出されたイオンが、下流質量分析器112の中への移送のために、例えば、RF集束を介して、コヒーレントイオンビームに集束されることができるように、抽出されたイオンを欠いたガス噴流は、イオンガイド140から除去されることができる。
図4に示されるように、ガス噴流およびその中に同伴されたイオンは、最初に、上部および底部入口ロッド158によって、ならびに左および右PCB側壁142a、bによって境界される領域中のイオンガイド140の入口端140aに流入する。1つまたはそれを上回る電力供給部(図示せず)は、イオンの半径方向集束を提供する四重極RF場を発生させるよう、RF電位を入口ロッド158およびPCB側壁142の電極(1)に印加するように構成されることができる。当業者によって理解されるように、例えば、第1の位相(すなわち、位相B)のRF電位を入口ロッド158に、反対の位相(すなわち、同一の規模を有することができるが、位相Bと180°位相がずれている位相A)のRF電位を(142bが示されていないが、PCB側壁142a、bの両方の)電極(1)に印加することによって、入口領域中の四重極RF場は、実質的に中心軸に沿ってガス流に同伴されるイオンを維持して、イオンが流入時にイオンガイド140の壁に対して失われることを防止するために効果的であり得る。
つまり、図5の断面図(1)において概略的に描写されるように、入口ロッド158およびPCB側壁142a、bの電極(1)によって発生させられるRF場は、イオンが入口領域に流入するにつれて、中心軸(A)に向かって半径方向に指向された力を提供する。
図4に示されるように、電極(4)が、電極(1)と同一である、それに印加された位相AのRF電位を有することができる一方で、中心軸(A)の反対側のそのミラー電極(5)は、DC電位(例えば、カチオンの場合は正である、着目イオンの同一極性のDC電位)を補充された位相AのRF電位を有することができる。このようにして、図5の断面図(2)に示されるように、電極(5)の近位に延在する部分は、入口領域から流出するイオンを中心軸(A)から上向きに推進するために効果的である、反発DC力を発生させる。図4に示されるように、偏向されたイオンが上壁電極142aを衝打しないが、むしろ、本軸方向位置におけるRF集束場およびDC反発力の重畳によって形成される、中心軸(A)からオフセットされた電位ウェルの中に定着しようとするように、位相BのRF電位もまた、上部および底部対向壁電極144a、b(ならびにPCB側壁142の電極(2))に印加されることができる。(側壁142の電極(2)および(3)に印加されるRF信号は、それぞれ、壁電極144a、bによって発生させられる電場を補充できることが理解されるであろう。)また、イオンが、ガス流によってそれに付与される軸方向速度により、イオンガイド140を下流に横断し続けると、電極の形状および/または構成ならびにそれに印加される電位によって発生させられる、変化する電場は、各軸方向位置における最小電位がイオンの移動を選択的に推進するように、本教示に従って操作されることができると当業者によって理解されるであろう。
例えば、イオンが、位相BのRF電位および反発DC電位が印加される、電極(6)の近位端を通り越して伝送されると、イオンは、断面図3に示されるように、PCB側壁142に印加された位相AのRF電位ならびに上壁電極144aおよび電極(6)に印加された位相BのRF電位によって発生させられる実質的に四重極のRF場上で重畳される、電極(5)および(6)によって発生させられる反発DC力の影響下で、中心軸(A)からさらに駆動される。したがって、イオンは、中心軸(A)から離れてガス噴流の外側で維持され、大部分は、イオンガイド140を横断するにつれて、そのバレル衝撃構造を維持することができる。本明細書のその他で議論されるように、それによってイオンがガス流から抽出されると、次いで、ガス噴流は、例えば、PCB側壁142a、b内の出口窓148を通して、イオンガイド140から外へ指向されることができる。
当業者によって理解されるように、障害物152もまた、イオンガイド140を通して伝送されるにつれてイオンの移動を制御するよう、それに印加される電位を有することができる。一例として、そこから方向転換されているイオンを集束させるよう、RF電位が障害物152に印加されることができるように、障害物152は、電源に連結されることができる。一例として、図5の断面図4において示されるように、位相BのRF電位は、イオンが、本領域中で中心軸(A)と実質的に平行に延在している、障害物152と上壁電極144aとの間に延在するチャネルの中心で実質的に集束させられるように、障害物152に印加されることができる。
ガス流からのそれらの初期軸方向運動量の影響下で障害物152を通過した後、イオンは、壁電極144aの中心軸(A)に向かった急旋回により、中心軸(A)に向かって戻って指向される。つまり、壁電極144aに印加される位相BのRF電位は、例えば、図5の断面図5に示されるように、イオンが出口端142bに向かって移動するにつれて、イオンの軌道が下向きに押動されるように、イオンが電極144aに衝打することを防止する。同様に、壁電極144b上の同一のRF電位は、イオンが中心軸(A)を越えて過剰に偏向されることを防止する。むしろ、PCB側壁142の電極(7)に印加される位相AのRF電位および壁電極144a、bに印加される位相BのRF電位の組み合わせは、例えば、図5の断面図6に示されるように、実質的に中心軸(A)上でコヒーレントイオンビームにイオンを集束させるために効果的であり得る。また、図2を参照して上記のように、イオンガイド140は、加えて、収束壁電極144と併せて集束四重極RF場を発生させて、出口開口120を通した伝送のためにイオンを緊密に集束させるよう、RF信号が電極178に印加されることができる、障害物152の下流に配置された出口電極178を含むことができる。
本教示を踏まえて、電極のサイズ、形状、およびパターン、ならびにそれに印加される電位を含む、種々のパラメータが、本教示によるイオンガイドを通したイオンの伝送を最適化するよう、選択されることができることが理解されるであろう。ポンプ(図示せず)は、イオンガイド140を含有する真空チャンバ114を適切な準大気圧まで真空化するように動作されることができる。一例として、ポンプは、約3〜13m3/時のスピードで動作し、約1トル〜約20トル(例えば、約2〜3トル、約2.4トル)の範囲内の準大気圧を真空チャンバ内で発生させるように選択されることができる。入口オリフィス118は、種々のサイズを有することができ、例えば、入口オリフィスは、約0.5mm〜約1.5mmの直径を有することができる。イオンが同伴される超音速ガス流は、中心軸(A)に沿って、それぞれ、約5mmだけ中心軸から離間された内面を有する、PCB側壁142と入口ロッド158との間で、イオンガイド140の入口端140aに流入することができる。壁電極144は、種々のサイズおよび形状であり得るが、例えば、図1で描写される実施形態では、壁電極144は、約15mmの中心軸からの最大距離を有する、内面を有することができ、PCB側壁の内面は、中心軸(A)からの分離を実質的にそれらの全長に沿って約5mmに維持する。中心軸(A)上に配置され、中心軸(A)に対して約30度で角度付けられた1つまたはそれを上回る偏向表面152aを有することができる、障害物52は、中心軸(A)に対して直角な約10mm〜約15mmの幅を有することができる。図1に描写される例示的実施形態では、障害物52は、中心軸(A)の周囲で中心に置かれ、約30〜100mm(例えば、入口端140aから約50mm)の範囲内で位置付けられることができる。イオンガイド140によって偏向されて集束させられるイオンは、約1mm〜約3mmの直径を有することができる、出口開口120を通して伝送される。
イオンガイド140の種々の部分に印加されるRFおよびDC電位は、ガス流からの着目イオンの抽出および下流質量分析器への伝送のためのそれらの再集束を提供するように、本教示に従って選択されることができる。非限定的実施例として、中心軸(A)からイオンを偏向させるためにPCB側壁の電極(5)に印加されるDC電位が、約+1V〜約+30Vの範囲内であり得る一方で、RF電位は、約500kHz〜約3MHzの範囲内の周波数において約10V0−p〜約150V0−pの範囲内であり得る。
したがって、図1のイオンガイド140の例示的プロトタイプを通した種々のm/zのイオンの移動のシミュレーションを描写する、図6に示されるように、ガス流中でイオンガイド140に流入するイオンは、最初に、中心軸(A)に沿って集束させられ、上壁電極144aに向かって(出口窓148を介してエンクロージャから外へガス流を方向転換させることができる)障害物152の周囲でガス流から外へ偏向させられ、コヒーレントイオンビームとして伝送するために障害物の下流で再集束させられる。
ここで図7−9を参照すると、別の例示的イオンガイド740が概略的に描写されている。イオンガイド740は、入口ロッド758と、非伝導性部分によって分離される複数の電極領域を有するPCB側壁742と、PCB側壁742の間に延在する壁電極744とを含むという点で、図1−6を参照して上記で説明されるものに類似する。
図7を参照すると、本教示の種々の側面による例示的PCB側壁742が概略的に描写されている。PCB側壁742の電極領域は、図3で描写される例示的PCB側壁142を参照して上記で議論されるものと実質的に類似するが、例示的PCB側壁742が9つの電極領域を備えるように、最上および最下電極(図3の電極(2)および(3))がそれぞれ2つの電極に分割されるという点で異なる。例えば、図7に示されるように、非伝導性部分47、57は、図3のように電極(2)および(3)の下および上縁において終端しないが、むしろ窓748からPCB側壁742の上および下縁742c、742dまで、PCB側壁742の縦軸(B)に対して実質的に垂直に延在する。したがって、異なる電気信号が、例えば、以下で議論されるように、電極(3)および電極(9)のそれぞれに印加されることができる。
ここで図8を参照すると、壁電極744もまた、PCB側壁742の電極(2)および(3)の形状に対応するよりもむしろ、壁電極744の内面の間の距離がそれらの上流端に沿って実質的に一定のままであるという点で、上記で説明されるものと異なる。つまり、壁電極144の内面が、最初に入口ロッド158と整合させられ、電極144a、bが下流に延在するにつれて方向転換する(すなわち、壁電極744が、より強いRF場を発生させて、入口端740aと障害物752との間で中心軸(A)から偏向されたイオンを集束させるよう、図3の電極(4)に沿ったイオンの進行経路と対応する)一方で、図8で描写される例示的実施形態では、壁電極744の間の距離は、それらの上流端に沿って実質的に一定であり、それらの下流端の上のみで変動する。このようにして、イオンは、より容易に(例えば、より迅速に)イオンガイド740の中心軸(A)から偏向されてもよいが、イオンはまた、(図4と同一のRF電位を仮定して)本領域中のRF場の減少した強度により、電極(4)の中心に沿って、より少ない上流集束を受けてもよい。それにもかかわらず、図8および9に示されるように、壁電極744の間の距離は、本明細書のその他で議論されるように、障害物752を通過した後に中心軸(A)に戻るイオンの偏向を助長するように、それらの下流端において減少する。
また、図8および9に示されるように、PCB側壁742の種々の領域に印加される電位はまた、イオンガイド740を横断するイオンに、イオンガイド140において受けられるものに対して異なる電場を受けさせるよう、図4および5を参照して上記で説明されるものに対して異なり得る。一例として、ガス噴流およびその中に同伴されたイオンが、最初に、上部および底部入口ロッド758a、bによって、ならびにPCB側壁742によって境界される領域中で、イオンガイド740の入口端740aに流入すると、底部入口ロッド758bに印加される反発DC電位が、図8の断面1に示されるように、上部ロッド758aに向かって(および中心軸(A)から離して)イオンを推進する。上部入口ロッド758aに印加されるRF信号は、イオンが上部入口ロッド758aに接触することを防止し得るが、イオンの軌道は、即時に中心軸(A)から方向転換し始めるであろうことが理解されるであろう。
加えて、図4のイオンガイド140のように、電極(3)に印加されているRF単独信号よりもむしろ、イオンガイド740の電極(3)は、入口ロッド758から流出するイオンを上向きに中心軸(A)から離してより迅速に偏向させるために効果的な付加的反発DC力を発生させるよう、DC電位(例えば、電極(5)に印加されるものと同一の極性および規模)を補充されることができる。(PCB側壁742の非伝導性部分57が電極(3)に対して電極(9)を隔離するため、それでもなお、イオンガイド740の出口端740bにおいて四重極RF場を発生させるよう、RF単独信号が電極(9)に印加されてもよい。)さらに、上記のように、壁電極744の間の増加した距離は、イオンガイド740の電極(3)によって発生させられる付加的反発DC力によって、イオンがより容易に中心軸(A)から偏向され得るように、入口端において減少した反RF場強度を提供してもよい。
図7−9で実証されるように、本教示によるイオンガイドはまた、それを通って横断するイオンの移動を選択的に制御するよう、電極および/または信号の種々の構成を提供されることができると理解されたい。さらに、本教示を踏まえて、イオンガイド740(および実際に本教示による任意のイオンガイド)の種々の部分に印加される特定の電位は、図10を参照して以下で議論されるように、それを通したイオンの伝送を最適化するように選択されることができると理解されるであろう。
図10は、PCB側壁742の種々の部分に印加されるDCおよびRF電位の規模を変動させながら、イオンガイド740を通して伝送された着目イオン(ニューロテンシン3+)の検出された強度の例示的データを描写する。図10Aを参照すると、PCB側壁742の電極(3)、(5)、および(6)に印加されるDC電位が、+50Vに設定される一方で、RF電位の規模は、全て1.42MHzの周波数において0V0−pから漸増された。図10Aで描写されるように、着目イオンの検出された強度は、RF信号の規模が約145V0−pまで増加させられると増加し、その後、検出された強度が減退し、次いで、約170V0−pの破壊電圧において消滅する。一方で、図10Bは、PCB側壁742の電極(3)、(5)、および(6)に印加されたDC電位が、約−10Vから+25Vまで漸増された一方で、RF電位の規模が(1.42MHzの周波数において)145V0−pに維持されたときの着目イオンの検出された強度を描写する。図10Aで描写されるように、着目イオンは、負のDC値において検出されなかった(すなわち、イオンはガス流から外へ偏向されたが、カチオンの場合、誘引電極と衝突した)。しかしながら、着目イオンの検出された強度は、DC信号の規模が最大+10Vまで増加させられると増加し、その後、(おそらく、イオンガイドの壁上の偏向されたイオンの損失により)検出された強度が減退した。例えば、本教示を踏まえて、より小さいm/z比を有するイオンは、概して、より大きいm/z比を有するイオンより早く、または速い速度で、中心軸から(すなわち、ガス流から外へ)偏向されるであろうことが理解されるであろう。したがって、いかなる特定の理論にも束縛されないが、より低いm/zおよび/またはより高いm/zのイオンが用途に応じて適切に捕捉されることを確実にするように、DC偏向電圧を制限および/または調節することが必要であり得る。これらのプロットに基づいて、本教示によるイオンガイドの部分に印加される種々の信号は、着目イオンの最大伝送のためにイオンガイドを調整するよう、変更されることができることを理解されたい。つまり、ユーザは、ガス噴流から外へ、かつ障害物の周囲の着目イオンの偏向された軌道を最適化するように、PCB側壁の電極に印加されるRFおよびDC信号等のパラメータを選択することができる。したがって、イオンガイド740に提供される制御信号(例えば、種々の電極に印加されるRFおよびDC信号の振幅)は、より多くのイオンがガス流から隔離されることを可能にするように調節可能であり得、それによって、デバイスの感度を潜在的に向上させる。
ここで図11−13を参照すると、別の例示的イオンガイド1140が概略的に描写されている。上記で説明されるイオンガイド140および740のように、イオンガイド1140は、入口ロッド1158と、非伝導性部分によって分離される複数の電極領域を有するPCB側壁1142と、PCB側壁1142の間に延在する壁電極1144とを含む。また、図11を具体的に参照すると、PCB側壁1142の電極領域は、図3で描写される例示的PCB側壁142を参照して上記で議論されるものと実質的に類似するが、例示的PCB側壁1142が9つの電極領域を備えるように、最上および最下電極(図3の電極(2)および(3))がそれぞれ2つの電極に分割されるという点で異なる。例えば、図10に示されるように、PCB側壁の上縁1146cと窓1148の近位縁における非伝導性部分24との間で、PCB側壁1142の縦軸(B)に対して実質的に垂直に延在する、非伝導性部分28は、以下で議論されるように、異なる電気信号が電極(2)および電極(8)のそれぞれに印加されることができるように、電極(2)の遠位縁および電極(8)の近位縁を画定する。同様に、PCB側壁の下縁1146dと窓1148の近位縁における非伝導性部分35との間で、PCB側壁1142の縦軸(B)に対して実質的に垂直に延在する、非伝導性部分39は、異なる電気信号がまた、電極(3)および電極(9)のそれぞれに印加されることもできるように、電極(3)の遠位縁および電極(9)の近位縁を画定する。
ここで図12および13を参照すると、PCB側壁1142の種々の領域に印加される電位はまた、イオンガイド1140を横断するイオンに、イオンガイド140および740において受けられるものに対して異なる電場を受けさせるよう、上記で説明されるものに対して異なり得る。一例として、ガス噴流およびその中に同伴されたイオンが、最初にイオンガイド1140の入口端1140aに流入すると、上部および底部入口ロッド1158a、bならびにPCB側壁1142に印加されるRF信号および反発DC電位が、中心軸に沿ってイオンを集束させるための半径方向に指向された力を発生させることができる(さらに軸外で入口端1140aに流入するイオンのために反発がより強くなるであろうため、DC場の正味効果もイオンを集束させるであろう)。
加えて、図4のイオンガイド140のように電極(2)および(3)に印加されているRF単独信号よりもむしろ、イオンガイド1140の電極(2)および(3)は、反発DC電位を補充されることができる。電極(1)によって中心軸(A)に沿って発生させられるDC場を踏まえて、入口ロッドを通して伝送されるイオンは、例えば、図13の断面図2に示されるように、(例えば、中心軸(A)に対するそれらの場所に応じて)RF単独信号が印加される電極(4)または(5)のいずれか一方に向かって引き寄せられる。イオンが下流に進み続けると、電極(6)に印加されるDC電位は、イオンの分割群をさらに方向転換し、電極(4)および(5)の中心に沿ってこれらのイオンを集束させるように作用する。障害物1152の近位端の下流で、例えば、図13の断面図4において示されるように、各チャネル内のイオンが、(例えば、一方で(電極(8)上のRF信号によって補充される)障害物152および壁電極1144aに印加される位相BのRF信号、他方で電極(4)および(5)に印加される位相AのRF信号によって発生させられる)実質的に四重極のRF場を受けるように、DC場が消滅する。
障害物1152を通過した後、各チャネル内のイオンは、収束壁電極に印加される(例えば、位相Bの)RF電位により、中心軸(A)に向かって戻って指向され、出口開口1120を通した伝送のために集束四重極RF場によって集束させられることができる。ガス流の少なくとも一部がイオンガイド1140から除去されると、イオンガイド1140は、下流伝送のためにコヒーレントイオンビームへのイオンの集束を可能にしてもよい。
本明細書で議論されるイオンガイドに流入するイオンの初期軸方向速度は、いくつかの側面では、ガス噴流から除去されると、イオンガイドの長さに沿ってイオンを移送するために十分であり得るが、イオンの軸方向運動は、例えば、軸方向DC場をイオンガイド内に発生させることによって、補完されることができることを理解されるであろう。一例として、対向壁電極1144は、DC「梯子」を発生させ、イオンガイド1140を横断するにつれて、イオンの軸方向移動を加速または減速させるように、そこに印加される種々のDC電圧とともに、その長さに沿ってセグメント化されることができる。
本明細書で使用される見出しは、編成目的のためにすぎず、限定として解釈されない。本出願人の教示は、種々の実施形態と併せて説明されたが、本出願人の教示が、そのような実施形態に限定されることを意図するものではない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、修正、および均等物を包含する。
Claims (20)
- 近位入口端から遠位出口端まで中心軸に沿って縦方向に延在する、少なくとも2つの対向側壁を備える、エンクロージャであって、前記近位入口端は、前記中心軸上に配置される入口オリフィスを通してガス流中に同伴される複数のイオンを受容するように構成される、エンクロージャと、
前記近位端と遠位端との間の前記エンクロージャ内に配置される、障害物であって、前記エンクロージャの前記中心軸から前記ガス流の少なくとも一部を偏向させる、障害物と
を備え、
前記対向側壁のそれぞれは、前記障害物の近位で前記エンクロージャの前記中心軸から前記同伴されたイオンを偏向させるための電場を発生させるよう、RFおよびDC電圧が印加される、複数の電極と、前記障害物の遠位で前記中心軸に向かって前記偏向されたイオンを集束させるためにRF電位が印加される、少なくとも1つの電極とを備える、イオンガイド。 - 前記対向側壁のうちの少なくとも1つは、それを通って前記ガス流の少なくとも一部が前記エンクロージャから流出することができる、窓を画定する、請求項1に記載のイオンガイド。
- 前記エンクロージャはさらに、前記対向側壁の間に配置される対向壁電極によって画定され、前記対向壁電極は、それらが前記ガス流の外側にあるように前記中心軸に対してオフセットされる、請求項1に記載のイオンガイド
- 前記対向壁電極の間の距離は、それらの長さの少なくとも一部に沿って変動する、請求項3に記載のイオンガイド。
- 前記対向壁電極の内面は、前記中心軸に沿ったそれらの長さの少なくとも一部に沿って、前記中心軸と非平行である、請求項3に記載のイオンガイド。
- 前記対向側壁の前記複数の電極は、複数の多角形導電面を備える、請求項1に記載のイオンガイド
- 前記対向側壁は、近位端から遠位端まで縦軸に沿って延在する、印刷回路基板を備える、請求項1に記載のイオンガイド
- 前記複数の電極は、前記印刷回路基板の非伝導性部分によって隣接する電極から分離される、導電面を備える、請求項7に記載のイオンガイド。
- 前記対向側壁はさらに、RF信号のみが印加される、複数の電極を備える、請求項1に記載のイオンガイド。
- 前記複数の電極は、前記ガス流の実質的に外側で最小電位を定義するように構成される、請求項1に記載のイオンガイド。
- 前記入口端および出口端における電場は、実質的に四重極RF場である、請求項1に記載のイオンガイド。
- 四重極RF集束場を発生させるように構成される、前記出口端における複数のロッドをさらに備える、請求項11に記載のイオンガイド。
- エンクロージャの入口端において、ガス流中に同伴される複数のイオンを受容するステップであって、前記エンクロージャは、前記近位入口端から遠位出口端まで中心軸の周囲で縦方向に延在し、前記エンクロージャは、対向側壁のそれぞれが複数の電極を有する、前記中心軸に沿って縦方向に延在する、少なくとも2つの対向側壁を備える、ステップと、
前記中心軸から前記同伴されたイオンの少なくとも一部を偏向させるために前記エンクロージャ内に電場を発生させるよう、RFおよびDC電位を前記対向側壁の少なくとも対向する一対の前記複数の電極に印加するステップと、
前記偏向されたイオンを偏向させた後、前記ガス流の少なくとも一部を前記エンクロージャから流出するための開口部に偏向させるステップと、
下流質量分析器への伝送のために前記偏向されたイオンを集束させるステップと
を含む、イオンを伝送する方法。 - 前記対向側壁のうちの少なくとも1つは、それを通して前記ガス流の少なくとも一部が前記エンクロージャから除去される、窓を画定する、請求項13に記載の方法。
- 前記エンクロージャはさらに、前記対向側壁の間に配置される対向壁電極によって画定され、前記対向壁電極は、それらがガス流の外側にあるように前記中心軸に対してオフセットされる、請求項13に記載の方法。
- 前記複数の電極は、実質的に前記対向壁電極に沿って最小電位を定義するように構成される、請求項15に記載の方法。
- 前記対向壁電極の間の距離は、それらの長さの少なくとも一部に沿って変動する、請求項16に記載の方法。
- 前記対向側壁は、それぞれ、非伝導性部分によって分離される複数の実質的に平面的な導電面を画定する、印刷回路基板を備える、請求項13に記載の方法。
- 前記非伝導性部分のうちの少なくともいくつかは、相互と垂直ではない、請求項18に記載の方法。
- 前記非伝導性部分のうちの少なくともいくつかは、前記印刷回路基板の縦軸と平行または垂直ではない、請求項19に記載の方法。
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