JP2017505437A - 放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置 - Google Patents

放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、放射性物体(5)中のベリリウムの量を測定するための装置であって、該装置が:放射性物体により放出された中性子を熱運動化できる材料から作製されたピース(1)と、放射性物体上の線量率を緩和できる金属ピース(2)とからなる中空円筒であって、該中性子を熱運動化できる材料からなるピースが、壁の一部が欠けた中空円筒の形状を有しており、該金属ピース(2)が、中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの欠けた壁部分に相当する空間に挿入されたソリッド部分(2a)と、該ソリッド部分の延長であり、かつ該中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの壁内に、該中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースに接触して収容された凹部(2b)とを含む、該中空円筒と、該金属ピースの凹部の窪みに収容されたガンマ線源(4)と、及び該中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの本体中に配置された少なくとも1つの中性子検出器(3)と、を含む。

Description

本発明は、放射性物体中に、より特定的には容器中に粉末として含有されるプルトニウム系廃棄物中に存在する、ベリリウムの量を測定するための方法に関する。
ベリリウムは、それを含有する恐れがある物体において、及びより特定的には放射性物体において、そのトレーサビリティが不可欠である金属である。
今日までに、物体中に存在するベリリウムの量を測定するための様々な技術が知られている。
これらの技術の中には、放射化学分析法を実施するものがある。こうした技術の中に、誘導結合プラズマ質量分析がある。この分析法は、もっぱらガス試料に対し実施される。液体については、液体試料を気化することが必要である。固体については、まず固体試料を、例えば硝酸を用いて溶解して液体試料を生成し、次に液体試料を気化させる。固体の場合、時にはレーザ光線を適用することで、固体を表面において気化させることも可能である。いずれの場合も、ひとたびガスが得られれば、放電により試料はプラズマに変換される。プラズマからイオンが抽出され、その質量が質量分析法により測定される。
他の公知の技術は、例えば、蛍光測定法(ベリリウムは、蛍光特性をもつリガンドと錯体を形成する)、レーザ誘起原子放出分光測定(励起作用下での可視又は紫外放射光放出)、赤外分光法(ベリリウムは、その赤外線放射が赤外分光光度計により測定される化学形態として抽出される)などといった放射化学分析法を実施する。
これらの技術はすべて侵入性であり、調査対象物上でのサンプリングを必要とする。この試料上での作業が、試料の代表性の問題を提起する。実際、調査されるべき物体が均一でない場合(廃棄物容器、複雑な形状を有しかつ届くのが困難な表面をもつ物体の表面汚染)、試料上での測定結果は物体中に含有されるベリリウムの実際の量を代表するものではない。このことが、1つの欠点である。
その上、放射化学分析法を実施する技術は、しばしば、測定が行われる時間に対して非常に遅れて測定結果を送達する。測定結果の取得におけるこの遅れもまた、1つの欠点である。
他の既知の技術は、以下の核反応に基づく:
Be+γ→Be+n
ガンマ光子γは、ベリリウム(Be)に当てられる。ベリリウム核と相互作用する充分なエネルギーをもつガンマ光子は、光中性子nを発生させる。発生した光中性子は、次に計数され、ベリリウムの量が計数情報から推定される。文献(非特許文献1)は、かかる技術を開示する。ベリリウム含有材料の試料は、124Sb線源からの光子により照射される。この照射から結果として生じる光中性子が計数され、この中性子計数が結果として、試料中に存在するベリリウム量の決定をもたらす。
この技術の1つの欠点は、それが侵入性であり、小サイズの試料について作業しなければならないという事実である。ベリリウムが寸法の大きな物体、例えば1リットルを超える体積を有する物体中に、均一に分布していない場合、調査物体中に存在するベリリウムの量についての情報は、代表的なものとはならない。さらに、物体が放射性である場合、物体の放射性に起因する強力な中性子ノイズが、プルトニウム(Pu)の中性子放出に起因するようなノイズなどの測定を妨害する。
本発明の装置には、上述の欠点がない。
A.Moussavi−Zarandi、"Determination of beryllium by use of photonuclear activation techniques(光核活性化技術の使用によるベリリウム測定)"、「Appied Radiation and Isotopes 66」、2008年、第66巻、p.158−161.
本発明は、放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置であって、該装置が:
− 放射性物体により放出された中性子を熱運動化(thermalize)できる材料から作製されたピースと、放射性物体上の線量率を緩和できる金属ピースとからなる中空円筒であって、中性子を熱運動化できる材料からなるピースが、壁の一部が欠けた中空円筒の形状を有しており、金属ピースが、中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの欠けた壁部分に相当する空間に挿入されたソリッド部分と、ソリッド部分から離れるように延在しかつ中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの壁内に、中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースに接触して収容された凹部とを含む、該中空円筒と、
− 金属ピースの凹部の窪みに収容されたガンマ線源と、及び
− 中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの本体中に配置された少なくとも1つの中性子検出器と、
を含む、該装置に関する。
本発明のさらなる特徴によれば、中性子検出器はヘリウム3ガスメータである。
本発明の別のさらなる特徴によれば、ガンマ線源は点線源である。
本発明のなお別の特徴によれば、放射線源が点線源である場合、装置はさらに、中空円筒の軸に対し略平行な軸に沿って線源を移動できる手段を含む。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、ガンマ線源は、金属ピースの凹部の窪み内に取付けられ、かつ中空円筒の軸に対し略平行な軸を有する線状線源である。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、装置は、放射性物体を回転できる手段を含む。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、ガンマ照射線源は124Sb線源である。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、中空円筒は中空回転円筒である。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、中空円筒が回転対称の中空円筒であり、複数の中性子検出器は、中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースにおいて、中空回転円筒の円形断面によって規定される円の中心から等しい距離において均等に分布される。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、中性子を熱運動化できる材料は、ポリエチレンである。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、金属ピースは鉛ピースである。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、円筒の軸に垂直な横断平面においては、中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースにおいて金属ピースを中性子検出器から隔てる距離は5cm以下であり、かつ中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースにおいて中性子検出器を中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースの境界を定める外表面から隔てる距離は2cm以上である。
本発明のなお別のさらなる特徴によれば、金属ピースを中性子検出器から隔てる距離は3cm以下であり、かつ中性子検出器を、中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースの境界を定める外表面から隔てる距離は、略2cmから4cmの間である。
本発明による装置は、放射性物体に起因する中性子ノイズによってもたらされる障害を最小化するべく設計されている。
有利には、本発明の装置はまた、その中にベリリウムが均一に分布していない、嵩のある物体中に存在するベリリウムの量を測定及び定量化することが可能である。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して、以下の記載を読むことで明らかとなるであろう。
本発明による放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置の斜視図である。 本発明による放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置の上面図である。 本発明による装置の主要な構成要素のモデリングに用いた、単純化された構造の横断面を表す図である。 本発明による放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置の改良物の、上面図である。 本発明による放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置の改良物の、長軸方向の断面図である。
図1A及び1Bは、本発明の好ましい実施形態による、放射性物体中のベリリウムの量を測定するための装置の、斜視図及び上面図を表す。
本発明の装置は:
放射性物体中により放出される中性子を熱運動化できる材料からなるピース1と、放射性物体上の線量率を緩和でき、かつ中性子を熱運動化できる材料からなるピース中に収容された金属ピース2とによって形成される中空円筒形ブロックであって、放射性物体5自体が中空の円筒形ブロックの空洞内に配置される、該中空円筒形ブロックと、
金属ピース2の空洞部の窪み内に配置され、かつ調査されるべき物体に向けてガンマ線を放出するガンマ線源4と、及び
中性子を熱運動化できる材料から作製されたピース1の本体中に配置された少なくとも1つの中性子検出器3と、
を含む。
本発明の好ましい実施形態によれば、中性子を熱運動化できる材料はポリエチレンであり、金属ピースは鉛ピースであり、そして中性子検出器はヘリウム3(He)ガスメータである。しかしながら、本発明の別の実施形態によれば:
− 中性子を熱運動化できる材料は、パラフィン又は水又はグラファイトなどでもよく、
− 金属は、鉛以外の金属でもよく、そして
− 中性子検出器は、ヘリウム3(He)ガスカウンタ以外のメータ、例えば、ホウ素被着ガスメータでもよい。
ポリエチレンピース1は、壁の一部分が欠けた中空の円筒形を有する。鉛ピース2は、ポリエチレンピース1の欠けた壁部分に相当する空間に挿入されたソリッド部分2aと、ソリッド部分から離れるように延在し、かつポリエチレンピース1の壁内に、ポリエチレンピースと接触して収容されている凹部分2bとを含む。ガンマ線源4は、鉛ピース2の凹部品の窪みに収納される。少なくとも1つの中性子検出器(図1Bでは11個の検出器が描かれている)が、ポリエチレンピース1の本体中に配置される。
鉛ピース2の機能は、中性子検出器における線量率を制限することである。鉛ピースは、そのために選択された厚さを有する。ヘリウム3ガスメータでは、例えば、線量率限界は約0.1mGy/hガンマである。鉛ピース2はまた、作業者がガンマ線源の照射に対し防護されることも可能にする。この防護のためには、装置の接近を防止するための、遮蔽及び/又は立入禁止区域を検討することも可能である。鉛ピース2の利点はまた、必要に応じて、ベリリウム以外の他の元素、例えばポリエチレン中に存在する重水素などにおける、バックグラウンドの光中性子発生を制限することである。
ガンマ線源4は、点又は線状線源である。線源が点線源である場合、本発明の装置は、好ましくは、円筒の軸に沿った動きを確保できる手段を含む。線源が線状である場合、線状線源は例えば鉛ピースのノッチに配置されたステンレス鋼チューブを用いて、鉛ピースに取付けられる。好ましくは、線状線源は調査物体の高さよりも長い(例えば2倍の長さ)。本発明の特定の実施形態によれば、本発明の装置はまた、調査物体を中空円筒の軸のまわりに回転させることができる手段も含む。
可動性のガンマ照射点線源又はガンマ照射線状線源と、前述の特定の実施形態では、調査物体を回転させることができる手段とが存在するため、本発明の装置は物体の照射が均一化されることを可能にし、したがって物体中のベリリウムの分布に関して存在する不確実性を最小化する。
図面に描かれているように、複数の検出器3が使用される場合、それらは好ましくは、物体5のまわりのポリエチレンピース1において、同じ円周上に均等に分布される。
ガンマ線源は、好ましくは124Sb線源である。より好ましくは、124Sb線源は1691keVの主放射線を有し、これは、以下の核反応:
Be+γ→Be+n、
を促進する。
この反応の開始閾値は1666keVに位置しており、調査物体中に存在しそうな、このエネルギーレベルよりずっと高い閾値をもつ別の元素を励起することはない。それ故、この核反応により放出される光中性子は、25keV程度(1691kev−1666kev)のエネルギーを有する。
中性子検出器3は、この核反応の結果として生じる中性子nを計数する。中性子の計数は、周知の方法で、数値シミュレーションにより測定又は計算された補正乗算係数により、物体中に存在するベリリウムの量を測定できるようにする。
本発明の装置は、好ましくは、光中性子の検出が、測定された物体により自発的に放出された中性子の検出よりも優先されることを可能にする。このことは、信号対ノイズ比、及びそれ故、バックグラウンドノイズのない信号の統計的精度が極めて改善されることを可能にする。
中性子バックグラウンドノイズに関係する中性子は、2MeV程度において放出された中性子の平均的エネルギーでの自発核分裂からか、或いは238Pu、241Amなどといった強力なアルファ線放射体の存在下での反応Be(α、n)のための、1MeVよりも高い、例えば4.2MeVで放出された中性子の平均エネルギーでの反応(α、n)から、のいずれかの結果として生じる。
最良の信号対ノイズ比性能は、ポリエチレンピースの厚さにおける中性子検出器の位置の適切な選択によって得られる。
図2は、本発明の装置の主要構成要素のモデリングに用いた単純化された構造の断面図を表す。
モデリング用に選択された構造は、連続した球状層、即ち:厚さeの鉛層C、厚さeの第1のポリエチレン層C、厚さeのヘリウム3ガス層C、及び厚さeの第2のポリエチレン層C、によって取囲まれた、半径rの金属粉末性の球体Sである。好ましくは、図2に表された構造は、本発明の装置において、ヘリウム3ガスメータの前後に配置されたポリエチレン層の厚さを最適化可能である。球体Sの半径rは、4.3cmであり、ヘリウム3ガス層の厚さeは、2.54cmである。既に述べたように、鉛層Cは、検出器における線量率を制限するべく選択された厚さe、例えば1cmを有する。中性子は、金属粉末の球体中に均一に放出されると考えられる。モデリングには2つのエネルギースペクトル:即ち、ベリリウムの反応(γ、n)からの光中性子を代表する25keVの中性子、及び有意な受動的バックグラウンドノイズを構成する、240Puの自発核分裂の中性子に相当するスペクトルが使用される。
本明細書の以下の表1は、ベリリウムの反応(γ、n)により放出された中性子の検出効率についての値を、厚さe及びeの関数として示す。当業者には既知のように、所与のエネルギースペクトルをもつ中性子検出効率は、定義上、エネルギースペクトルをもつ放出された中性子の数に対する、検出されたカウント数の割合である。
Figure 2017505437
表1の最初の横列は厚さeを変化させたものであり、最初の縦列は厚さeの値を変化させたものである。各交点(e、e)において、相当する検出効率値が対応づけられる。表1から、e及びeの値にかかわらず、検出効率は15%より高くなっており、このことは非常に満足がいく。また、e値のセットについては、eが増加するとき、検出効率は最大値を通過することも注目される。これは、2つの拮抗効果:ヘリウム3によるその検出を促進する、ポリエチレン中での中性子の減速(又は熱運動化)と、及び同じポリエチレン中での熱運動化された中性子の吸収とに起因する。さらに、固定されたe値については、eが増加すると、検出効率は増大して漸近値に達することが注目される。これは、ヘリウム3の後ろに位置するポリエチレンが、厚さeの最低値については反射体の役割を果たしており、この反射体の役割が、ある厚さを超えるともはや果たされず、中性子が吸収され、もはやヘリウム3メータに戻ることができないという事実に起因する。
さらに、以下の表2は、240Puの自発核分裂の中性子の検出効率を、厚さe及びeの関数として表す。厚さeはまた、表の最初の横列にあり、厚さeは最初の縦列にあり、各交点(e、e)は、対応する検出効率値を示す。
Figure 2017505437
厚さeのセットについて、検出効率は厚さeとともに増加するが、しかしながら、調べた厚さの変動範囲(0cmから5cmの間)では、光中性子では観測される最大効率(表1参照)を観測することができない。これは、240Puの自発核分裂の中性子の高いエネルギーに起因する:検出効率の最適値は、5cmより厚い厚さについて得られる。厚さeが固定されれば、厚さeが増加する場合に既に観測されたように(表1参照)検出効率の増加とその後の飽和が観測される。
本発明の装置の良好な検出感度の観点から、有利には、光中性子のみの検出収量を部分的に犠牲にして、自発核分裂の中性子検出収量に対する光中性子検出収量の比を優先できる。
以下の表3は、表1及び表2に示した検出効率の比を例示する。
厚さeは、表の最初の横列にあり、厚さeは最初の縦列にある。
各交点(e、e)に、検出効率比の値が対応づけられる。
Figure 2017505437
表3から、検出効率の比Rは、最も薄い厚さe及びeについて最高値をとるように見える。さらに、光中性子の検出効率もまた、これらの場合(薄い厚さe及びe)に最低値をとる(表1参照)。最適の厚さe及びeの選択は、それ故、比Rの値と光中性子の検出効率の値との間の折衷により行われる。
ポリエチレンがない場合(これは表1〜3に表されていない場合であり、これついては厚さe及びeの双方がゼロである)、検出効率はベリリウム量の測定が検討可能となるにははるかに低くなりすぎること(典型的には1%未満)もまた注目されるべきである。
制限しない例としては、厚さeが1.5cm及び厚さeが3cmの場合の、図1A及び1Bに表された装置について選択された。この例について、装置の他の寸法は以下の通りである:
− 中空円筒の高さH:30cm、
− 中空円筒の内径d1:10.6cm、
− ポリエチレンピースに接触して収容される鉛凹型ピースの壁厚:1cm、
− 線状線源の長さ:25cm(線源は中空円筒の内側の中心にある)、
− 中性子検出器の直径D:2.54cm、
− 4barの圧力を有する、ヘリウム3ガスを充填された中性子検出器の高さ:25cm、
− 調査物体の高さ:11cm(物体は中空円筒の中心にある)。
本発明の構造は、簡単で、かつ測定された物体固有の中性子放出に起因するノイズを最小化して信頼できる正確な結果をもたらす、ベリリウムの量を測定するための方法を実施することを可能にする。
本発明の装置を用いて実施される周知のベリリウム量の測定方法は、放射性物体により放出される固有の中性子ノイズを測定するための工程を含む。この測定は、放射線源なしに実施される。固有のノイズは、次に放射線源の存在下に測定されたシグナルから引き算される。当業者には既知のように、この固有のノイズの引き算が、測定された有用なシグナルに対し統計的不確実性を生じさせる。この不確実性は、本発明の装置によって強く低減される。
また、好ましくはガンマ放射線源がない場合、本発明の装置は受動的な中性子計数が行われるのを可能にする。また、物体中に存在するプルトニウム量を測定することも可能である。中性子同時計数測定は、この場合、周知の方法で、自発核分裂反応の間にプルトニウムによって放出される有用なシグナルを、ベリリウム又は酸素のものなどの軽い核種の反応(α、n)に起因する、アルファ放射体の存在に起因するバックグラウンドノイズから区別するために一般に必要である。この同時計数測定は、既知の方法では、少なくとも2つの中性子検出器と、及び同時計数を操作できる処理エレクトロニクスとの存在を必要とする。そこでポリエチレンの類似円筒1は、周知の方法で、カドミウムプレート6で完全に覆われて、検出装置における中性子の寿命を制限し、したがって中性子同時計数の分析を促進する(図3A及び3B)。光中性子検出を促進する目的で作製されたポリエチレンブロック1における検出器3のポジショニングを、放射性物体により自発的に放出される中性子の検出の損失に対して最適化しているにもかかわらず、後者の検出効率は、依然として同時計数分析を可能にするのに十分である(図1に示された装置に対し典型的には20%を超える)。

Claims (13)

  1. 放射性物体(5)中のベリリウムの量を測定するための装置であって、該装置が、
    放射性物体により放出された中性子を熱運動化できる材料から作製されたピース(1)と、放射性物体上の線量率を緩和できる金属ピース(2)とからなる中空円筒であって、前記中性子を熱運動化できる材料からなるピースが、壁の一部が欠けた中空円筒の形状を有しており、前記金属ピース(2)が、中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの欠けた壁部分に相当する空間に挿入されたソリッド部分(2a)と、前記ソリッド部分から離れるように延在しかつ前記中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの壁内に、前記中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースに接触して収容された凹部(2b)とを含む、該中空円筒と、
    前記金属ピースの凹部の窪みに収容されたガンマ線源(4)と、及び
    前記中性子を熱運動化できる材料から作製されたピースの本体中に配置された少なくとも1つの中性子検出器(3)と、
    を含むことを特徴とする測定装置。
  2. 前記中性子検出器(3)が、ヘリウム3ガスメータである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ガンマ線源(4)が点線源である、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記中空円筒の軸に対し略平行な軸に沿って前記線源(4)を移動できる手段をさらに含む請求項3に記載の装置。
  5. 前記ガンマ線源(4)が、前記金属ピース(2)の凹部の窪み内に取付けられ、かつ前記中空円筒の軸に対し略平行な軸を有する線状線源である、請求項1又は2に記載の装置。
  6. 前記放射性物体を回転できる手段を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記ガンマ照射線源(4)が124Sb線源である、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記中空円筒が中空回転円筒である、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 複数の中性子検出器(3)が、前記中性子を熱運動化できる材料から作製されたピース(1)において、前記中空回転円筒の円形断面によって規定される円の中心から等しい距離において均等に分布される、請求項8に記載の装置。
  10. 前記中性子を熱運動化できる材料がポリエチレンである、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記金属ピース(2)が鉛ピースである、請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記円筒の軸に垂直な横断平面において、前記中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースにおいて前記金属ピース(2)を中性子検出器(3)から隔てる距離(e)が5cm以下であり、かつ前記中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースにおいて中性子検出器(3)を前記中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースの境界を定める外表面から隔てる距離(e)が2cm以上である、請求項1から11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記金属ピース(2)を中性子検出器(3)から隔てる距離(e)が、3cm以下であり、かつ中性子検出器(3)を、前記中性子を熱運動化できる材料で作製されたピースの境界を定める外表面から隔てる距離(e)が、略2cmから4cmの間である、請求項12に記載の装置。
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