JP2017502743A - 湿度を制御するためのシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

湿度を制御するためのシステム及び方法。方法は、滅菌する物体を受容するように構成されたチャンバを提供する工程と、第1の量の水を、チャンバ内に注入する工程と、第1注入により生じる、チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を決定する工程と、圧力低下の圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算する工程と、第1湿度値(RHチャンバ)を決定するために、第1の注入の後に、チャンバの湿度を感知する工程と、前記第1湿度値を、規定の湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定する工程であって、ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバである、工程と、第2の量の水を前記チャンバ内に注入する工程であって、前記第2の量の水は、前記吸収比率(AR)、及び前記湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される工程と、を含む、方法。システムは方法を実行し得る。システム、及び方法は、滅菌器で利用することができる。

Description

本開示は、閉じたチャンバ内で湿度を制御するためのシステム及び方法、特に殺菌ガスで物体を滅菌するためのシステム(例えば、滅菌器)、及び方法に関し、これは滅菌チャンバ内の湿度を制御するシステム及び方法を含む。
オートクレーブの温度に耐えることができない物品は、酸化エチレンなどの殺菌ガスを使用する滅菌器によって滅菌することができる。酸化エチレン滅菌器は、滅菌される物品を配置することができる滅菌チャンバを有する。滅菌チャンバのドアはその後密封され得、操作者が滅菌サイクルを開始することができる。酸化エチレンが最大限の効果を生じるために、物品は、適切な量の湿度で前処理することができる。これを達成するため、滅菌チャンバ内に真空(部分真空)が引かれ、その後チャンバ内に水が投入され得る。チャンバ内で適切な量の加湿が達成されると、適切な分量の酸化エチレンが投入されて、表面に作用させられ、一定期間にわたって物品に吸収される。物品が無菌になると、酸化エチレンガスがチャンバ及び物品からパージされ、物品を取り出せるように、チャンバのドアが開放される。
チャンバ内の適切な加湿(すなわち、酸化エチレンガスを投入する前)を、比較的急速に、望ましくはチャンバを過剰に加湿(これは時期尚早なチャンバの排気を必要とする、及び/又は滅菌サイクル全体を中断することを必要とし得る)することなく、達成することが望ましい場合がある。
いくつかの滅菌システムにおいて、利用される滅菌又は「殺菌」ガス(例えば、酸化エチレン)は、湿度センサーに逆効果を有し得る。酸化エチレンがその最大効果を有するように、物品がその適切なレベルの湿度まで予備加熱されていることを確認するために、このようなセンサーは、従来的な滅菌器内に存在している。湿度は一般的に、滅菌ガスをより有効なものにするために、存在するいずれかの微生物を予め調湿する。結果として、様々な滅菌条件が、滅菌ガスを投入する前に、特定の湿度レベルが滅菌チャンバ内に維持される(例えば、既定の期間にわたり)ことを必要とし得る。
殺菌ガスの反応特性は、比較的繊細な湿度センサーを損傷し、故障させる場合がある。これが生じると、装置は安全に故障することができ、すなわち、損傷したセンサーが適切なレベルの湿度に到達しなかったことを示し、結果として、滅菌ガスが投入されるのを防ぐことができる。しかしながら、故障は、全体的な手順に不便な中断を生じることがある。結果として、いくつかの場合において、殺菌ガスの効果に対して感度の高い構成要素(例えば、湿度センサー)を保護する、滅菌器の設計が利用されてもよい。
例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許番号第5,641,455号(Rosenlund et al.)は、滅菌チャンバから隔離された、又は外側の点で真空ラインに接続された湿度センサーと、滅菌チャンバと湿度センサーとの間の点において真空ラインに接続された隔離弁とを含む、滅菌器を記載する。しかしながら、このようなシステムにおいて、チャンバを所望のレベルまで加湿するのは、遅く、及び/又は手間がかかる場合があり、これは、チャンバの湿度レベルを常にモニタリングするのではなく、別個の湿度測定が加湿サイクル中の様々な時点で行われるためである(ここでチャンバ内の雰囲気のサンプルは、取り出されるか、湿度センサーと接するように位置付けられる)。サンプルの湿度に基づき、次の水注入の量及び/又はタイミングが決定され得る。本開示のシステム及び方法は、次の水注入量を比率に基づき計算するために、チャンバ内の雰囲気の継続的な圧力モニタリングを使用する制御システム及びプロセスを利用する。本開示のシステム及び方法は、投入物の大きさを考慮することができる(例えば、投入物の吸収の結果として、チャンバ圧力の低下などにより)。結果として、本開示のシステム及び方法は、滅菌チャンバ内の所望の湿度レベルをより効率的に達成及び/又は維持することができる。
本開示のシステム及び方法はまた、チャンバ内の雰囲気(すなわち、気体環境)の圧力測定及び湿度測定に基づいて、閉じたチャンバ内の相対湿度を比率に基づき制御するための、非滅菌システム及び方法にも応用することができる。本開示の湿度制御システム及び方法が利用され得る、非滅菌用途又はシステムとしては、インキュベータ、食品貯蔵用戸棚、冷蔵庫、環境試験チャンバ、ヒュミドール、又は他の任意の好適な用途又はシステムが挙げられるがこれらに限定されない。
本開示のいくつかの態様は、湿度を制御するための方法を提供する。方法は、滅菌する物体を受容するように構成されたチャンバを提供する工程と、第1の量の水を、水蒸気としてチャンバ内に注入する工程と、第1の量の水をチャンバに注入することにより生じる、チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を決定する工程と、圧力低下の圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算する工程と、第1湿度値(RHチャンバ)を決定するために、第1の量の水を注入した後に、チャンバの湿度を感知する工程と、第1湿度値を予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定する工程であって、ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバである、工程と、第2の量の水をチャンバ内に水蒸気として注入する工程であって、第2の量の水は、吸収比率(AR)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される、工程と、を含み得る。
本開示のいくつかの態様は、殺菌ガスで物体を滅菌するための滅菌器を提示する。滅菌器は滅菌する物体を受容するためのチャンバと、殺菌ガスのチャンバへの投入を制御するため、殺菌ガス源に接続され得る殺菌ガス制御システムとを含み得る。滅菌器は、チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムを更に含み得る。湿度制御システムは、選択可能な量の水をチャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システムと、チャンバ内の圧力を測定するため、チャンバと流体連通する圧力センサーと、チャンバ内の気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサーと、を含み得る。湿度制御システムは更に、(i)チャンバ内に注入された第1の量の水により生じるチャンバ内の圧力低下及び圧力上昇を判定し、(ii)圧力低下の圧力上昇に対する比率として吸収比率(AR)を計算し、(iii)湿度値(RHチャンバ)を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、(iv)吸収比率(AR)及び湿度エラー(RHエラー)に基づきチャンバに注入された第2の量の水を判定するように構成されたコントローラを更に含み得る。
本開示のいくつかの態様は、チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムを更に含み得る。システムは、選択可能な量の水をチャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システムと、チャンバ内の圧力を測定するため、チャンバと流体連通する圧力センサーと、チャンバ内の気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサーと、を含み得る。湿度制御システムは更に、(i)チャンバ内に注入された第1の量の水により生じるチャンバ内の圧力低下及び圧力上昇を判定し、(ii)圧力低下の圧力上昇に対する比率として吸収比率(AR)を計算し、(iii)湿度値(RHチャンバ)を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、(iv)吸収比率(AR)及び湿度エラー(RHエラー)に基づきチャンバに注入された第2の量の水を判定するように構成されたコントローラを更に含み得る。
本開示の他の特徴及び態様は、発明を実施するための形態及び添付図面を考慮することによって、明らかになるであろう。
本開示の一実施形態による滅菌器の概略図であり、滅菌器は本開示の一実施形態による湿度制御システムを含む。 滅菌プロセス全体が加湿を含む、本開示の一実施形態による、滅菌プロセス全体のフローチャートである。 図4、5、6A、及び6Bに表示される湿度制御方法を組み込む、本開示の一実施形態による、加湿プロセス全体のフローチャートを例示している。 図4、5、6A、及び6Bに表示される湿度制御方法を組み込む、本開示の一実施形態による、加湿プロセス全体のフローチャートを例示している。 図4、5、6A、及び6Bに表示される湿度制御方法を組み込む、本開示の一実施形態による、加湿プロセス全体のフローチャートを例示している。 本開示の一実施形態による、湿度制御方法を表す制御図である。 図4の湿度制御方法を表すフローチャートである。 図4及び図5に示される湿度制御方法を更に表すタイミング図を例示している。 図4及び図5に示される湿度制御方法を更に表すタイミング図を例示している。
本開示のいずれかの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されるか、又は以下の図面に例示される構成の詳細及び構成要素の配置に、その適用が限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な態様で実施又は実行することができる。また、本明細書で使用される専門語句及び専門用語は説明を目的としたものであり、発明を限定するものとして見なされるべきものではない点は理解されるべきである。「含む(including)」、「備える・含む(comprising)」、又は「有する(having)」、及びこれらの変化形は、その後に列記される要素及びそれらの均等物、並びに更なる要素を包含することを意味する。別段の指定又は制限のない限り、用語「接続される」及び「連結される」並びにその変化形は、幅広く使用され、直接的並びに間接的な接続及び連結の双方を包含する。他の実施形態が利用されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更がなされてもよいことが理解されるべきである。
本開示は一般的に、閉じたチャンバ内の関心のガスの量を制御するためのシステム及び方法、及び特に、閉じた環境内の湿度を制御するシステム及び方法に関するシ(殺菌ガスで物体を滅菌する方法の一部として)。最も具体的には、本開示は、殺菌ガスで物体を滅菌するためのシステム及び方法に関し、これは滅菌チャンバ内の湿度を制御するためのシステム及び方法を含む。
一般的に、本開示のシステム及び方法は、チャンバ内にガス(例えば、水蒸気)を注入する間、及び注入後のチャンバ圧力を測定する工程を含む。このような圧力測定は、チャンバ内に存在する投入物の圧力比率(例えば、吸収比率)特性を規定するために使用され、これはその後、吸収係数を算出するために使用され得る。この圧力比率及び/又は吸収係数はひいては、このガスの既定の設定点を達成又は維持するために、次に注入するガスの量(例えば、容積)を決定するための、制御アルゴリズムへの入力として組み込まれてもよい。圧力比率、及び/又は吸収係数は、次の問い合わせ(例えば、湿度測定)が生じる速度を決定するために、アルゴリズムの入力として使用され得る。
圧力比率及び/又は吸収係数は一般的に、チャンバ内に存在する投入物を表す、及び説明するために使用され得る。「投入物」とは一般的に、この投入物がチャンバ内で調湿され得るように、チャンバ内に位置付けられるように構成された1つ以上の物体を指す。例えば、滅菌システム及び方法に関し、用語「投入物」とは、チャンバ内に位置付けられ、滅菌される1つ以上の物体を指している。
本開示のシステム及び方法は、所定の投入物に関し、ガスをチャンバ内に供給するプロセス(例えば、加湿プロセス)を動的に調節することができる。例えば、本開示のシステム及び方法は一般的に、各投入物、各チャンバ、各システム等によって異なる、投入物の反応を判定するために、比較的少量の初期注入を供給することができる。投入物の反応は一般的に、吸収比率(AR)、及び/又は吸収係数(AC)(その計算は、以下でより詳細に記載される)を判定するために、初期及び以降の注入の間、及びその後の、圧力比率を計算することによって、特徴付け、説明することができる。一般的に、より小さい又は少ない吸湿性投入物は、より小さいAR及びAC(すなわち、より吸収量が少ない)を有し、これは吸収時間中(すなわち、ガスの注入後)における、一定の又は更に僅かに上昇する圧力によって示される。より大きい、又はより吸湿性の投入物は他方で、一般的により大きいAR及びACを有し、これは吸収時間中において一般的に低下する圧力によって示される。
本開示のシステム及び方法において使用される様々なパラメータは、AR及び/又はACに基づいて調整又は調節することができる。例えば、ガスの所望のレベル(即ち設定点)を達成するための漸増段階中において、1つ以上の前の注入(例えば、直前の注入)から生じる、AR及び/又はACに基づき(例えば、これに比例して)次のガス注入の注入時間(すなわち、注入量)を算出することができる。加えて、チャンバが所望のレベルを達成し、保持段階の後、吸収時間(すなわち、チャンバ内に位置付けられた投入物がガスを吸収するための時間)が、1つ以上の前の注入(例えば、直前の注入)から生じるAR、及び/又はACに基づいて計算されてもよい。
ARがほぼゼロである(又は、ACがほぼ1であり、図5、6A、及び6Bに関して式が記載されている)とき、投入物は、チャンバ内の湿度環境に対して平衡状態にある、という事実が一般的には妥当し、本開示のシステム及び方法の有用な目標であり得る。本発明者らは、チャンバ及び投入物(すなわち、チャンバ+投入物)が、許容可能な一般的な標的湿度への収束を加速するために、AR(及び/又はAC)が使用され得ることを発見した。
上記のように、本開示のシステム及び方法はそれぞれ、投入物を滅菌する(例えば、殺菌ガスにより)ために、滅菌器及び滅菌方法において使用することができる。図1は、本開示の一実施形態による滅菌器100を概略的に例示しており、滅菌器は本開示の一実施形態による湿度制御システム101A、101Bを含む。
図示されるように、滅菌器100は、滅菌される投入物105を保持するための滅菌チャンバ102を含む。チャンバ102は、物品(すなわち、滅菌する投入物105)を受容することができる容積を含む。
滅菌器100は、チャンバ102内の気体環境を操作するための、全体的制御システム104(これは、以下でより詳細に記載されるコントローラ155、加えて滅菌器100の追加的な制御システムを含み得る)を含み得る。チャンバ102は、チャンバ102から投入物105を出し入れするために、開くことができるドア(図示されない)を含み得る。チャンバ102はまた、以下に記載される制御システム104のポートを除き、チャンバ102内に気密環境をもたらすために、1つ以上の封止部(例えば、ドアと共に使用される)を含む場合がある。
いくつかの実施形態において、殺菌ガスを導入する前に、チャンバ102を予備加熱することが必要であり得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の加熱器103が、チャンバ102と熱連絡するように位置してもよい。例えば、図1に示されるように、いくつかの実施形態において、加熱器103がチャンバ102を囲んでもよい。
いくつかの実施形態(例えば、殺菌ガスとして酸化エチレンを使用する実施形態)において、ガスの完全な浸透を確実にするため、殺菌ガスの導入前の前処理として、滅菌する物体を実質的な部分真空(又は排気)に供することが必要であり得る。これは、真空制御システム106によって達成することができる。真空制御システム106は、ポート108、及び109など、1つ以上のポートを介して、チャンバ102と流体連通、又は選択的流体連通している。チャンバ102内を真空引きすることが必要であるとき、真空ポンプ弁110が起動され、これは加圧気体が空気源112からマニホールド114を通じてベンチュリ116へと流れるのを可能にする。ベンチュリシステムが記載されるが、当業者は、真空引きをするために真空ポンプが代わりに使用されてもよいことを認識し、かつ、ベンチュリシステムは単に例として示されていることを理解する。ベンチュリ116が操作されるとき、ライン118に真空が引かれ、チャンバ102内のガスがポート108を介して引かれる。分岐ライン122はまた、ポート109を通じてチャンバ102と接続している。ベンチュリ116から、ライン123、及び排気出口125を通じて、適切な汚染低減装置へと排気が行われる。
分岐ライン122内のガスは、1つ以上の湿度センサー124によってモニタリングされる。湿度センサー124を通じた気体の流れは、第1吸入弁126(例えば、湿度センサー分離弁)、及び第2吸入弁128(例えば、湿度センサーチェック弁)(これらは、相対湿度(RH)サンプル弁126、128、又は「RHサンプル弁」126、128と総称される)の条件に依存する。
いくつかの実施形態において(例えば、殺菌ガスとして酸化エチレンを使用する実施形態)、殺菌ガスの導入の前に適切な量の湿度によって投入物105を予備調湿する必要がある場合がある。これを達成するため、滅菌器100は、湿度制御システムを含み、これは、図1の2つの部分101A及び101Bを含むものとして例示される。特に、湿度制御システム101A、101Bは、選択可能な量の水をチャンバ102に注入するための水制御システム130と、チャンバ102内の圧力を測定するために、チャンバ102と流体連通する1つ以上の圧力センサー133(単純さのため1つが例示及び記載されている)と、チャンバ102内の気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するために、チャンバ102と、RHサンプル弁126、128を介して、流体連通、又は選択的流体連通する1つ以上の湿度センサー124(単純さのため1つが例示及び記載されている)と、コントローラ155と、を含む。いくつかの実施形態において、真空制御システム106はまた、湿度制御システム101A、101Bの一部を形成するものと考えることができる。
コントローラ155は、圧力センサー133及び湿度センサー124からデータを獲得し(例えば、データ獲得における様々な遅延を可能にしながら)、かつこのデータを使用して、(i)水の注入中、及び注入後に、チャンバ102内で生じる圧力低下及び圧力上昇に基づいて、投入物105の吸収比率(AR)(例えば、つまりは、吸収係数(AC))を算出し、(ii)所望の湿度設定点(RH設定点)が達成されたかどうかに基づいて、湿度エラー(RHエラー)を算出し、(iii)吸収比率(AR)(例えば、吸収係数(AC))及びエラー(RHエラー)に基づいて次にチャンバ102に注入される水の量を判定するように構成され得る。
全般的には、コントローラ155は、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(「PLC」)、マイクロプロセッサ、パーソナルコンピュータ(「PC」)、及び/又は別の産業用/個人用コンピューティングデバイスなど、好適な電子装置であり得る。したがって、コントローラ155は、ハードウェア、及びソフトウェア構成要素の両方を含んでもよく、これらの構成要素の組合せを幅広く包含することが意図される。加えて、図1の破線により表されるように、コントローラ155は、有線又は無線接続のいずれかの組合せを介して、湿度制御システム101A、101B(又は滅菌器100の他の構成要素)の他のいずれかの構成要素と接続され得る。
上記のように、いくつかの実施形態において、滅菌ガスは、湿度センサー124にとって有害であり得る。結果として、湿度センサーは、チャンバ102の外側のマニホールド(又は「RHマニホールド」)内に位置し、第1 RHサンプル弁126(例えば、電磁弁)が湿度センサー124をチャンバ102との流体連通から分離するように位置付けられる(すなわち、第1 RHサンプル弁126は通常閉じている)。上記のように、湿度センサー124は、RHサンプル弁126と、第2 RHサンプル弁128(例えば、電磁弁)(RH排出弁としても機能でき、通常は閉じていることがある)との間に位置付けられる場合がある。第2 RHサンプル弁128は、図1に図示される真空制御システム106の湿度センサー124と、ベンチュリ116(又は他の真空ポンプシステム)との間に位置付けられてもよい。
加湿段階中にチャンバ102の湿度をサンプリングするため、RHサンプル弁126、128が開放され、真空制御システムが起動されて(例えば、真空ポンプ弁110が開放され、ベンチュリ116が動作可能となる)、マニホールド127を通じてチャンバの空気が引かれる。
空気の相対湿度(RH)レベルは、温度に依存する。38℃において、RH補正はおよそ3.2%RH/℃であり、55℃においてRH補正はおよそ2.6%RH/℃である。湿度センサーで測定される温度、及びチャンバ温度を使用して、加湿段階において測定される湿度レベルを補正することができる。
従来的な加湿、又は湿度制御方法は、チャンバ102内の投入物105に吸収される水の量(これは、投入物105の大きさ及び中身によって大きく異なる場合がある)を予測せず、これはひいては湿度制御の不安定性を生じる場合がある。湿度制御のこのような不安定性は少なくとも部分的に、例えば、湿度制御のために図1に示される湿度センサーなど、湿度センサーのみを利用するシステムの、チャンバ102の湿度レベルを正確に感知する上で、時間差の原因となり得る。湿度センサー124が遠隔である実施形態において(図1に示されるように)、時間差は、これが湿度センサー124の応答時間(例えば、チャンバ102内の気体環境をサンプリングするための時間を含む)を含むためにより大きくなる場合がある。遠隔湿度センサー124は、プロセスの制御可能性に影響する場合があるがこれは、チャンバ102の気体環境のサンプルが取られているときに、湿度が依然として変化しているためである。結果として、本発明者らは、次の注入のために最適な注入量を決定するために、第1水注入が行われる際にその影響を正確に推定する、湿度制御システム及び方法を開発した。この場合、制御の内部状態(すなわち、投入物105の吸水能力)から、偏りのない推定が行われ得る。
湿度制御システムの2つの部分101A及び101Bは、図1のチャンバ102の両側にあるものとして例示される(単に例示及び例であり、必須ではないことが理解されるべきである)。
図1に例示される水制御システム130を続けて参照し、水131(例えば、蒸留水)が水容器132内に保存され、水容器は、水容器132内の水131が移送され、ポート136を充填するのを可能にするために、通気管134を有する。チャンバ102内に真空が引かれて、適切な時間にわたって保持されると、水がチャンバ102内に導入され(例えば、上記の形態で)、水注入弁138(例えば、電磁弁)が開かれてもよい。単に例として示される通り、水注入弁138は、コントローラ155によって制御されてもよい。水容器132からの水131はその後、ライン(又は「給水路」)137を通じて加熱器(又は「ヒートシンク」又は「蒸発マニホールド」)139へと流れ、ここで加熱されて水蒸気(すなわち、蒸気)35を形成する。水蒸気(すなわち、蒸気)135は、ポート140を介してチャンバ102に入る。
水蒸気135がチャンバ102に入り、投入物105と接触させられると、投入物105に少なくとも部分的に吸収され得る。水蒸気135を投入物が吸収するために十分な時間を生じるために、吸収時間又は遅延が設けられてもよい。RHサンプル弁がその後開かれ、少量の真空が、分岐ライン122を通じ、湿度センサー124を超えて引かれてもよく、この湿度センサー124が、チャンバ102内の物体の湿度履歴をモニタリングする。所望の湿度を達成及び維持するために使用される湿度制御方法の他の態様は、図4、5、6A及び6Bを参照して以下により詳細に記載される。
一般的に、チャンバ102への水の注入は、チャンバ(典型的には160mbar(0.02MPa))と、チャンバの外の大気圧(例えば、980mbar(0.1MPa)(St Paul,MN))との間の圧力差に依存する。大気圧の水容器132から水を引き、これを水蒸気135としてチャンバ102に注入するため、加熱器139が所望の蒸発温度(例えば、チャンバ内の圧力が160ミリバール(mBar)(0.02メガパスカル(MPa))のときに95℃)まで加熱され得る。ライン137における水注入弁138を使用して、水蒸気がチャンバ102に注入される時間の長さを制御し、よって加熱器139に供給される水の量(例えば、容積)、ひいてはチャンバ102に注入される水蒸気135の量(例えば、容積)が制御される。
加熱器139を通過する水の蒸気は、加熱器139を冷却することができる。この理由のため、液体の水がチャンバ102に、及び滅菌される投入物105に注入される点まで、加熱器139を冷却するのを避けるため、所与の周期において最大注入時間を過度に延長しないことが、重要であり得る。
図1の滅菌器100の水制御システム130は、注入を行うために、真空制御システム106に引かれる真空に依存するが、当業者は、ポンプ、注射器、又は制御された量を注入するために好適な別の装置など、外部供給装置によってもたらされる注入を含む、他の種類の注入が利用され得ることを理解する。
物体が、殺菌ガスを投入できる状態にあるとき、RHサンプル弁126、128は、殺菌ガスと接触しないように壊れやすい湿度センサー124を保護するために閉じられる場合がある。米国特許番号第5,641,455号(Rosenlund et al.)に記載されるように、殺菌ガスの投入が適切であるとき、殺菌ガス制御システム141を使用して、これが安全に行われることを確実にすることができる。殺菌ガスは、チャンバ102内に位置し得る容器(例えば、封止されたカートリッジ又はカニスター)など、殺菌ガス源142内に収容され得る。殺菌ガスの投入が所望される場合、殺菌ガス源142を穿刺するか、ないしは別の方法で開くために、一連の事象が開始されてもよい。その後所望の量の殺菌ガスがライン144を通じて加熱器139内に流れ、ここで殺菌ガスは、これが気体状態にあることを確実にするために加熱される。殺菌ガスはその後、例示されるように、水蒸気135と同じポート140を介してチャンバ102に入ることができるが、これは必須ではない。
投入物105を殺菌ガスへと曝露した後、ガスをチャンバ102、及び投入物105から排除し、チャンバ102を洗浄及び換気する(以下でより詳細に記載される)必要がある場合がある。洗浄を達成するため、滅菌器100は、真空制御システム106を使用してもよい。換気を達成するため、滅菌器100は、真空制御システム106と共に使用することができる、吸気制御システム143を含む場合がある。チャンバ102内に真空が引かれた後、濾過された空気(例えば、フィルター又は濾過システムを通じて大気を引くことによってもたらされる)がライン147、任意により加熱器139を通じ、水蒸気135、及び殺菌ガスと同じポート140を介してチャンバ102内へと流れるのを可能にするために、開かれてもよい。吸入される空気は、ポート140を通じてチャンバ102に入るものとして例示されているが、これらの目的のために別個のポートが使用されてもよいことが理解されるべきである。
上記の関連において記載された、様々な起動事象のタイミングは、コントローラ155によって制御されてもよい。結果として、いくつかの実施形態において、コントローラ155は、滅菌器100、及び/又は湿度制御システム101A、101Bの一部を形成するものと見なされてもよく、又はコントローラ155は、滅菌器100全体、及び湿度制御システム101A、101Bの一方又は両方に関連する、様々な動作又は事象を制御するように機構する、別個の構成要素と見なされてもよい。
図2は、滅菌プロセス10の他の段階に対し、加湿が行われるときを例示する、代表的な、全体的な滅菌プロセス又はサイクル10の、フローチャートを例示している。図2に示されるように、加湿段階20は、コントローラ155によって制御され得る多段階滅菌プロセス10の単一の構成要素である。加湿段階10がここで、図1の滅菌器100を参照して記載される。
図2の滅菌プロセス10の最初の4つの段階は、滅菌プロセス10の「調湿段階」12と称される。調湿段階の目的は、滅菌される投入物105が、ガス(すなわち、滅菌ガス)をチャンバ内に注入する前に標的の温度、圧力、及び相対湿度(RH)レベルにあることを確実にすることである。滅菌プロセス10の最後の5つの段階は、滅菌プロセス10の「ガス段階」14と称される。
第1予備加熱段階15は、図1のチャンバを滅菌標的温度へと加熱する。標的温度へと到達するための時間は、加熱器103が適切に機能することを確実にするために制限される。チャンバ102が特定の時間内に標的のサイクル温度に到達しない場合は、エラーが報告されてプロセス10が終了される。予備加熱段階において、ベンチュリ116がチャンバ102から空気を排除することができ、チャンバ102が一定圧力を維持できることを確実にするため、チャンバ102をポンプダウンするのに使用される真空制御システム106がチェックされる。これらのチェックはチャンバ102の加熱にあたって必要ではないが、プロセス10で後に、構成要素の機能不全によって故障が生じるのを避けるために、この早い段階で行うことができる。予備加熱段階の後、滅菌プロセス10の残りにおいて、チャンバ温度は標的温度へと制御される。
滅菌プロセス10は更に、排気段階16を含み得る。排気段階16は、チャンバ102をポンプダウンする(すなわち、排気する)ために、真空制御システム106を使用してもよい。標的サイクル圧力に到達するまでの時間は、滅菌器100が予測される効率で動作するのを確実にするために、制限される。チャンバ102が特定の時間内に標的のサイクル圧力に到達しない場合は、エラーが報告されてプロセス10が終了される。
滅菌プロセス10は更に、チャンバ試験段階18を更に含み得る。チャンバ試験段階18は、ガスがチャンバ102内に存在している場合に危険になり得る漏れをチェックすることによってチャンバ102の一体性を試験する役目を負っている。チャンバ102は、ガス注入前と同じ状態にされ、特定の時間にわたって圧力がモニタリングされた。チャンバ漏れ率(mbar/秒)が可能な最大量よりも大きいと、エラーが報告され、プロセス10が終了される。
上述のように、滅菌プロセス10は更に、加湿段階20を含み得る。加湿段階20は一般的に2つのシーケンス、相対湿度(RH)漸増、及びRH保持に分けられる。RH漸増は、チャンバ102内のRHを標的、又は設定点のRHレベル(RH設定点)まで増加させるものである。RH保持は、投入物105が水蒸気を吸収するための十分な時間があるように、特定の時間にわたり、標的RHレベル(RH設定点)を保持するものである。本開示の湿度制御方法を含む加湿段階20は、図3A〜3Cに関して下記により詳細に記載される。
滅菌プロセス10は更に、殺菌ガス注入段階22を含み得る。殺菌ガス注入段階22は、チャンバ102を固定及び/又は封止する工程と、殺菌ガスを収容する殺菌ガス源142を穿刺ないしは別の方法で開く工程を含み得る。上記のように、殺菌ガス源142からのガスは、適切な温度(例えば、いくつかの実施形態において、酸化エチレンでは95℃)まで加熱された加熱器139(例えば、マニホールド)を通じて流れ、チャンバ102に入るときにガスが蒸発することを確実にする。一般的に、チャンバ102内の圧力は、滅菌ガスの注入により増加する。
滅菌プロセス10は更に、殺菌ガス曝露段階24を含み得る。殺菌ガスをチャンバ102内に投入した後、殺菌ガス曝露段階24は、チャンバ102を閉じたまま(例えば、封止されたまま)に維持することができ、投入物105が、滅菌ガスに対して、投入物が滅菌されるのを確実にするのに必要な時間だけ曝露されるのを可能にし得る。
滅菌プロセス10は更に、殺菌ガス排出段階26を含み得る。殺菌ガス排出段階26は、真空制御システム106を使用して、チャンバ102を、所定の滅菌サイクルの標的圧力までポンプダウンすることによって、投入物105に吸収されなかったチャンバ102内の殺菌ガスを排出することができる。ガス排出前のチャンバ圧力は、チャンバ102に滅菌ガスを注入することによって生じる圧力増加によって標的圧力よりも高くなる。
滅菌プロセス10は更に、洗浄段階28を更に含み得る。洗浄段階28は再び真空制御システム106を使用して、空気弁152を開き(例えば、定期的に)、外部空気(例えば、濾過され得る)がチャンバ102に入って、投入物105から滅菌ガスを排出するのを可能にする。空気弁152のオン/オフサイクルが、特定数のサイクルにわたって行われる。これらのサイクルが完了すると、洗浄段階28は更に、ロックした換気を含み得る(例えば、チャンバ102のドアが、滅菌ガス注入の前にロックされた場合)。ロックした換気において、ベンチュリ116がオンであってもよく、空気弁152が開いて、外気(例えば、濾過され得る)がチャンバ102に連続的に流入し、同時にチャンバの空気が連続的に流出するのを可能にする。ロックした換気は、操作者がチャンバ102から投入物105を取り出す際の安全性を確実にするのに必要な時間だけ行われてもよい。洗浄段階28の終了時において、チャンバ102は、ドアがロックされずに閉じられたままであってもよい。
滅菌プロセス10は更に、換気段階30を含み得る。換気段階30は、洗浄段階28がオフにされたまま(すなわち、ベンチュリ116がオンで、空気弁152は開いている)で継続するが、ただしチャンバドアはここでは開いている。換気段階30の持続時間はユーザーによって構成されてもよく、滅菌された投入物、政府規制、及び他の依存要素に依存し得る。
加湿段階20の詳細はここで、図3A、3B、及び3Cに関して以下でより詳細に記載される。図示されるように、加湿段階20は加熱段階40(図3A参照)、加湿漸増段階又はモード42(図3A、及び3B参照)、及び加湿保持段階、又はモード44(図3C参照)を含み得る。加熱段階40は、チャンバ温度制御、及びヒートシンク(例えば、加熱器139)温度制御がオンにされていることを確実にする、第1段階52を含む。第2段階56は、ヒートシンクが所望の温度であるかをチェックする。所望温度にない場合、プロセスは工程54へと進む。段階54は、ヒートシンクがタイムアウトしたどうかをチェックする。タイムアウトしていない場合、プロセスは工程56へと進む。タイムアウトしている場合、「ヒートシンクタイムアウト」を表示するエラー55が報告され、加湿が停止される。工程56において、ヒートシンクがその所望の温度にあるとき、プロセスは開始工程58に進む。この工程において、真空制御システム106はオフであり(すなわち、「真空オフ」)、水を注入するための水制御システム130はオフであり(すなわち、「水注入オフ」)、RHサンプル弁126、128は閉じており(すなわち、「RHソレノイドオフ」)、空気吸入制御システム143はオフであり、空気弁145は閉じている(すなわち、「通気口閉鎖」)。
次にプロセスは加湿漸増段階42に進む。第1工程62において、チャンバ102内の湿度レベル(RHチャンバ)が、所定の設定点湿度(RH設定点)と比較される。RHチャンバがRH設定点以上である場合、プロセスは、加湿保持段階44へと進む(図3C参照)。RHチャンバが、RH設定点未満(すなわち、RH設定点を下回る)であるとき、プロセスは工程64に進み、加湿がタイムアウトしたかどうかをチェックする(例えば、湿度センサー124、水制御システム130、真空制御システム106などのいずれかの故障の結果)。加湿がタイムアウトしている場合、「ヒートシンクタイムアウト」を表示するエラー65が報告されて、加湿が停止される。加湿がタイムアウトしていない場合、プロセスは、湿度制御方法、又はシーケンス66へと進み、これは一般的に水注入、投入物105が水を吸収する時間、及び湿度測定を含み得る。本開示の湿度制御方法は、図4、5、6A、及び6Bを参照して、以下により詳細に記載されている。
次に、ステップ68において、湿度タイムアウトがチェックされる。加湿がタイムアウトしている場合、「ヒートシンクタイムアウト」を表示するエラー67が報告されて、加湿が停止される。加湿がタイムアウトしていない場合、プロセスは工程72に進んで、湿度制御方法66中に、水が注入されたかどうかをチェックする。
湿度制御方法66中に水が注入された場合、プロセスはリカバリプロセス73に進む。特に、プロセスは工程74に進んで、ヒートシンク(すなわち、加熱器139)がその所望の温度にあるかどうかをチェックする。所望の温度でない場合、プロセスは工程76に進み、ヒートシンクがタイムアウトしたかどうかをチェックする。タイムアウトしている場合、「ヒートシンクタイムアウト」を表示するエラー75が報告されて、加湿が停止される。ヒートシンクがその所望の温度にあるとき、プロセスサイクルは加湿漸増段階42の開始に戻り(すなわち、工程62、図3A参照)、これがRHチャンバを達成又は超過したかどうかなどをチェックする。
湿度制御方法66中に、水が注入されない場合、プロセスサイクルは加湿漸増段階42の開始に戻り(すなわち、工程62、図3A参照)、RHチャンバがここでRH設定点を達成又は超過したかどうかなどをチェックする。
図3Cに示されるように、RHチャンバがRH設定点を達成又は超過している場合、プロセスは加湿保持段階44に進む。RHチャンバがRH設定点を達成又は超過した後、チャンバ102は所定の保持時間にわたって、この湿度レベルに保持される(例えば、投入物による湿度の適切な吸収を確実にするため)。例えば、いくつかの実施形態において、この保持時間は約30分である。
工程82において、クロック時間が、保持時間と比較される。保持時間が完了すると、加湿段階20が完了する。滅菌プロセス10(例えば、滅菌器の滅菌プロセスの間、加湿が使用される場合)はその後、ガス注入段階22(図2参照)と進む場合がある。
保持時間がまだ完了していない場合、プロセスは、加湿保持のために、湿度制御方法84へと進む(これは湿度制御方法66と同じ、又は本質的に同じ制御方法であり得る)。プロセスはその後工程86に進み、湿度制御方法84中において水が注入されたかどうかをチェックする。
湿度制御方法84中において水が注入された場合、プロセスはリカバリプロセス83へと進み、これは漸増段階42中におけるリカバリプロセス73と同様である。特に、プロセスは工程88に進んでヒートシンク(すなわち、加熱器139)がその所望の温度にあるかどうかをチェックする。所望の温度でない場合、プロセスは工程90に進み、ヒートシンクがタイムアウトしたかどうかをチェックする。タイムアウトしている場合、「ヒートシンクタイムアウト」を表示するエラー85が報告されて、加湿が停止される。ヒートシンクがその所望の温度にあるとき、プロセスサイクルは加湿保持段階44の最初(すなわち、工程82)に戻り、保持段階が完了しているかどうかをチェックする。
湿度制御方法84中において水が注入される場合、プロセスサイクルは加湿保持段階44の最初(すなわち、工程82)に戻り、保持段階が完了しているかどうかなどをチェックする。
湿度制御方法(すなわち、図3A〜3Cに示される加湿段階20の工程66、及び84で使用される)は、図4に関連してより詳細に記載されている。図4は、制御ループ図150の形態の、本開示の湿度制御方法を例示し、入力151は、チャンバ102の所望の湿度レベルであり(RH設定点)、出力152は制御されたRHである。
いくつかの実施形態では、RH設定点は、10〜90%RH、いくつかの実施形態において、20〜80%RH、及びいくつかの実施形態において、40〜60%RHの範囲である。
一般的に、湿度制御方法は、水蒸気をチャンバ102に注入する工程(図4の参照番号153によって表される)、投入物105が水蒸気を吸収する時間だけ待つ工程、その後チャンバ102内に存在する相対湿度(RH)のレベルを測定する工程(図4の参照番号154によって表される)とを含む。チャンバ102内に存在するRHのレベルの測定は、RHチャンバの値をもたらし、これが加算接合器172への入力146を形成し、これがRHエラー(すなわち、RHエラー=RH設定点−RHチャンバ)の出力173をもたらす。結果として、注入時間の計算は、チャンバRH測定(例えば、前の水注入の後)、圧力測定値(例えば、前の水注入の間又は後に、例えば、圧力センサー133によって感知される)、及び任意によりチャンバ温度(例えば、比例ゲイン定数の形)に基づく。
一般的に、一定であり得る、第1の量の水が、チャンバ102に注入されてもよく、注入される次の量の水が計算される(例えば、前の水注入のデータに基づく)。これは、参照番号156によって指定される「1注入遅延」として、図4に示されている。
初期注入の間、及び後に、(図1の圧力センサー133を使用して)圧力測定が行われてもよく、注入された第1量の水から生じる、圧力上昇(P上昇)、及び圧力低下(P低下)が判定される。これは、図4の参照番号157によって表される。これらの追加的な圧力測定を使用して、チャンバ102内の相対湿度に対する水注入の効果を推定し、したがってこれは湿度制御方法における観察器、又は推定器として機能する。特に「吸収推定器」158が、図4の制御図に例示されている。
上記のように、吸収比率(AR)が参照番号148によって示されるように、圧力低下(P低下)の、圧力上昇(P上昇)に対する比率として算出され得る。ARに基づく吸収係数(AC)(式が以下に詳述される)が、図4の参照番号159によって表され得る。上記のように、RH測定値(すなわち、RHチャンバを生じる)を使用し、加算接合器172、その入力151、及び146、並びにその出力173によって表されるように、所望の湿度設定点(RH設定点)が達成されたかどうか(すなわち、RHエラー=RH設定点−RHチャンバ)に基づいて、湿度エラーRHエラーを判定する。次に注入される水の量(例えば、注入時間t注入、又は水注入弁138が開いている時間)がその後、吸収比率(AR)に基づく吸収係数(AC)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいて、算出され得る。これは、図4の参照番号160によって表される。この算出された水の量はその後、注入される(図4の項目153、などを参照)。
湿度制御方法において内部状態観察器を使用することの利点は、これを使用して制御のゲイン(すなわち、水注入器)を調節することができることである。更に、これは、投入物105が占める容積、又は温度(例えば、注入物の)など、チャンバ構成のバリエーションによって影響されない、偏りのない推定である。
湿度制御方法の追加的な詳細は、図5、6A、及び6Bに示されている。上記の図3A〜3Cは、湿度制御方法が、加湿段階20により使用されるのを例示している。図5は、湿度制御方法のための、詳細なフローチャート180を例示する。結果として、図5のフローチャートは、漸増段階42(図3B参照)の湿度制御方法66、及び加湿保持段階44の湿度制御方法84(図3C参照)に関し、図3A〜3Cの全体加湿段階20に挿入され得る。図6A及び6Bは、それぞれ、湿度制御方法のための、タイミング図190A及び190Bを例示している。
一般的に、加湿段階20の開始時において(すなわち、加湿漸増段階42、図3A参照)、チャンバ102内のRHレベルは未知である。RHレベルはこの時点においては一般的に低く(例えば、0〜15%RH)、これはチャンバの空気が前の排気段階16(図2参照)において排気されたからである。チャンバ102に水蒸気を注入する前のRHレベルが既知であることを確実にするため、本開示の湿度制御方法における第1シーケンスは一般的に、注入を行わない。
漸増の開始時において注入を行わないため、注入時間を算出するための圧力データが存在しない。この理由のため、注入時間(t注入)、又は加湿漸増段階42の第1水注入のために、水注入弁138が開いている時間の長さは、チャンバ102の状態にかかわらず、安全であると判断された一定値である。
したがって、第1シーケンスは一般的に、注入を行わない。次に、第1の一定量の水が全体的に注入され(例えば、水注入弁138が一定時間(t注入)にわたって開かれる)、次に、第2の計算された量の水が注入される(例えば、水注入弁138は、計算された注入時間(t注入)にわたって開かれる)。これは、各投入物に関してカスタマイズされた湿度制御方法をもたらす。
単一の湿度制御シーケンス、又はサイクルは一般的に次のように行われる:
1.シーケンス開始、チャンバ圧力のサンプリングを開始する(すなわち、時点t)(図5の工程161参照)。
2.水吸入弁138の注入時間t注入を計算する(図5の工程162、及び図4の項目157、159、及び160参照)。
a.これが漸増における第1注入である場合、一定値を予め設定するために注入時間を設定する。いくつかの実施形態では、一定注入時間は、約5〜約1000ミリ秒(msec)、いくつかの実施形態において、50〜約500msec、及びいくつかの実施形態において、100〜300msecの範囲であり得る。
b.更に、前のシーケンスからの圧力測定値、及び湿度測定値に基づいて注入時間を計算し、ここで
は、チャンバ102に水蒸気を注入する前のチャンバ圧力であり、
は、チャンバに水蒸気を注入した後に、検出される最大チャンバ圧力であり、
は、t+X分における平均チャンバ圧力である。このX分の遅延はまた、経過した最小投入物吸収時間であり、いくつかの実施形態においては、約2分であり得る。
3つの圧力値を使用して、吸収比率(AR)、圧力低下(P低下)の、圧力上昇(P上昇)に対する比率(すなわち、P低下/P上昇)を計算し、ここで、P低下=P−P、及びP上昇=P−P
AR=(P−P3)/(P−P)である。
ARは、非吸収性投入物に関しては負に、吸収性投入物に関しては正になる傾向を有する。図6Aを参照し、圧力曲線は、非吸収性投入物において、PからPに上昇するものとして示される。結果として、図6A及び6Bに示される注入サイクルは、吸収性投入物に関連しているが、これは圧力曲線が、PからPに低減しており、よって正のP低下を有するためである。
ARに基づいて吸収係数(AC)を計算し
ここで、Pgain,ARは、(例えば、所与の滅菌サイクルに関し)例えば、標的チャンバ温度に基づいて、吸収比率(AR)を調整するために使用するために使用される、比例ゲイン定数である。いくつかの実施形態において、Pgain,ARは、約0.1〜約10、いくつかの実施形態において、約2〜8、いくつかの実施形態において、約4〜約6の範囲であり得、いくつかの実施形態において、約5であり得る。
AC及び湿度エラー(RHエラー)を使用して、次の水注入のための注入時間(すなわち、水注入弁138が開く時間)を計算する。
ここで
gainは、例えば、滅菌サイクルに関し、例えば、標的チャンバ温度に基づいて、チャンバ湿度エラー(RHエラー)を調整するために使用される比例ゲイン定数である。いくつかの実施形態において、Pgainは約1〜約100、いくつかの実施形態において、約10〜約100、いくつかの実施形態において約25〜約100、いくつかの実施形態において、約50〜100の範囲であり得る。
チャンバ102に過剰に水蒸気を注入することを避けるために、0より大きく、上限の時間よりも小さく、t注入を設定する。
上記の計算に基づき、注入時間(t注入)は、圧力と比例する。相対湿度は、圧力の一時関数であるため、本発明者らは、このような吸収観察器(図4の吸収推定器158)を使用して加湿段階20の内部状態を推定する場合に、改善された加湿制御、及び効率性が達成され得ることを見出した。
3.t注入の時間にわたり、水注入弁138を開く(図5の工程163、及び図4の項目153参照)。水注入は一般的に、チャンバ102内における圧力の上昇を生じ、その後投入物105(存在する場合)が水蒸気の少なくとも一部を吸収するのに伴い圧力低下が生じる。
4.投入物吸収時間tabsを計算する(例えば、図5の工程164参照)。
a.加湿漸増段階42(図3A及び3B参照)にある場合、投入物吸収時間tabsを一定値に設定する。いくつかの実施形態では、一定投入物吸収時間は、約100〜約200秒、及びいくつかの実施形態においては、約120〜約180秒の範囲であり得る。
b.加湿保持段階44(図3C参照)にあるとき、ACを使用して投入物吸収時間を調整し、
ここで、
abs,h,maxは、特定の用途において予め設定することができる一定値である、最大吸収時間を表す。いくつかの実施形態において、tabs,h,maxは、約100〜約1000秒、いくつかの実施形態において約120〜約1000秒、いくつかの実施形態において、約200〜約1000秒の範囲、及びいくつかの実施形態において、約360秒であり得る。
absはゼロよりも大きく(すなわち、投入物が水を吸収するために十分な時間があるように)、上限の時間よりも小さく(すなわち、加湿保持段階44において多数の注入及び測定RHシーケンスが行われ得ることを確実にするため)設定される。
5.tabsの時間だけ待つ(図5の工程165を参照)。
6.真空発生器をオンにする(図5の工程166を参照)。
RHサンプル弁126、128を開く(図5の工程167参照)。いくつかの実施形態において、弁126の開放と、弁128の開放との間に僅かな遅延又は時間差が存在し得る。例えば、いくつかの実施形態において、第1 RHサンプル弁126は、第2 RHサンプル弁128が開かれる前に僅かに開かれてもよい。
8.サンプルRH(図5の工程168、及び図4の項目154参照)。すなわち、サンプルの湿度を感知するために、サンプルを湿度センサー124と接触するように位置付けるため、上記のように分岐ライン122、及びマニホールド127を通じて、気体環境のサンプルがチャンバ102内から引かれるこの構成は単に例として示され、いくつかの実施形態において、湿度センサー124は代わりに、チャンバ102と常に流体連通するように、又はチャンバ102内に直接、位置付けられてもよい。
9.RHサンプル弁126、128を閉じる(図5の工程169参照)。RHサンプル弁126、128の開放と同様に、いくつかの実施形態において、それぞれ、弁126の閉鎖と、弁128の閉鎖との間に僅かな遅延、又は時間差が存在し得る。
10.真空発生器をオフにする(図5の工程170を参照)。例えば、図1の滅菌器に関し、これは真空ポンプ弁110、及びベンチュリ116をオンにすることを含む。
図4の制御図150に示されるように、湿度制御方法は続く水注入のために反復され得る(すなわち、図3A及び図3Bの加湿漸増段階42のライン69、及び図3Cの加湿保持段階44のライン89に更に示されるように、第2の量の水をチャンバ102に注入、第3の量の水をチャンバ102に注入するなど)。すなわち、上記の工程は、加湿が完了するまで、すなわち、RH設定点が達成され、所定の保持時間にわたり保持されるまで(図3Cの工程82を参照)、新しい水注入を生じるために、反復することができる。
11.プロセスが完了するとき、チャンバ圧力データの収集を停止する(図5の工程171参照)。
上記のサイクルから看取できるように、第1の量の水が、チャンバ102に注入されてもよく、その後、第1注入からの圧力測定値及び湿度測定値が測定され得る。吸収比率(AR)が算出され得る。吸収係数(AC)が算出され得る。湿度エラー(RHエラー)が算出され得る。これらの値は、第2水注入の注入時間を計算するために使用され得る。上記チャンバ102に注入される第2の量の水(例えば、水蒸気)は、吸収係数(AC)、及び湿度エラー(RHエラー)と比例する。サイクルは、第3水注入などのために繰り返されてもよい。いくつかの実施形態において、図3A〜3Cに示されるように、サイクルは、加湿漸増段階中において(例えば、図3A及び3Bの段階42)、RHチャンバがRH設定点に到達又は超過するまでが反復されてもよく、その後加湿段階は、湿度保持段階(例えば、図3Cの段階44)へと推移してもよく、これは所望の保持期間にわたって維持され得る。
図6A及び図6Bを引き続く参照し、単一の注入サイクルが表されている。図6A、及び図6Bは、時間(すなわち、分数)を表す、同じx軸に沿って整列されている。図6Aは、水注入サイクルのための、チャンバ102の圧力、及びRH測定値を表している。図示されるように、Pは、tにおいて(すなわち、水注入弁138が開かれる前(図6Bの第1ライン参照))、水が注入される前に、Pが取られる。図6Bの「水注入弁開放」ラインは、水注入サイクル中において水注入弁138が開く代表的な時間の長さを表している。注入時間t注入は、「水注入弁開放」ラインに示される工程曲線の幅(すなわち、x成分)として定義され得る。
図6B及び図6Aの第1ラインを比較することによって更に示されるように、水注入は、チャンバ102において圧力上昇を生じ、圧力は圧力Pにおいてピークを生じ、P−Pと等しい、圧力上昇(P上昇)を生じる。Pは更に、図6Aにおいて、P+X分と等しい時点における圧力として例示されている。Xは、図6A及び図6Bにおいて示される注入サイクルにおいて約2分に設定される。上記のように、この注入サイクルにおける、圧力低下(P低下すなわち、P−P)は正であり、吸収性投入物を表す。圧力低下(P低下)は、一般的に投入物の大きさと比例する。
図6Aの相対湿度ラインは、注入サイクルの第1部分の一定の湿度を示している。これは単に例であり、図1の滅菌器を使用しているため、湿度測定はチャンバ102からサンプルを取り出すことによって行われる。したがって、相対湿度は、「サンプル及び保持」プロセスに従って測定される。したがって、図6Aのサイクルの第1部分において示される一定値(例えば、23%RH)は、図6A及び図6Bにおいて例示される所与の注入サイクルのための、前の注入サイクルで測定された相対湿度を表す。
上記のように、注入後、投入物105は、投入物吸収時間(tabs)にわたって、注入された水を吸収させられる。水注入サイクルが、加湿漸増中であるとき、これは一定値となり、水注入サイクルが加湿保持中であるとき、これは、ACに基づいて計算される値となる。投入物吸収時間が経過した後、図6Bの第2「ベンチュリON」ラインに示されるように、真空発生器がオンにされる(図5の工程166参照、例えば、真空ポンプ弁110、及びベンチュリ116)。その後、図6Bの、第3「RHサンプル弁開放」ラインによって示されるように、湿度が感知され得る(例えば、RHサンプル弁126、128が開くときに、RHセンサー124によって)。このラインにより更に示されるように、RHサンプル弁は、真空発生器がオフにされる直前に閉じられる(図5の工程169及び170も参照)。
図6Aに示されるように、相対湿度ラインは、湿度センサー(例えば、湿度センサー124)により感知される湿度に基づいて増加する。新しい相対湿度値RHチャンバ(例えば、図6Aにおける約30%RH)はその後、所望の湿度レベル(RH設定点)と比較されて、上記のように、湿度エラー(RHエラー)を判定する。RHエラーがRH設定点に到達又は超過した場合、加湿は加湿保持モードへと切り替わる(図3Cの加湿保持段階44参照)、あるいは、加湿は加湿漸増モードのままである(図3A及び3Bの、加湿漸増段階42参照)。第1時間の後、チャンバ内の湿度(RHチャンバ)はRH設定点に到達又は超過した後、湿度保持段階44が開始され得る。
本明細書において開示される湿度制御システム及び方法は一般的に、単に例として、図1の滅菌器100、及び滅菌プロセス(例えば、図2の滅菌方法10)に関連して記載される。しかしながら、湿度制御システム、及び方法は代わりに、それぞれ、他の滅菌器構成、及び滅菌プロセスと共に利用され得ることが理解されるべきである。加えて、上記のように、本開示の湿度制御システム及び方法はまた、非滅菌システム、デバイス、及びプロセスに利用されてもよい。
以下の実施形態は、本発明の説明を目的としたものであって、限定するものではない。
実施形態
1.湿度を制御する方法であって、方法は、
滅菌する物体を受容するように構成されたチャンバを提供する工程と、
第1の量の水を、水蒸気としてチャンバ内に注入する工程と、
第1の量の水をチャンバに注入することにより生じる、チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を決定する工程と、
圧力低下の圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算する工程と、
第1湿度値(RHチャンバ)を決定するために、第1の量の水を注入した後に、チャンバの湿度を感知する工程と、
第1湿度値を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定する工程であって、ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバである、工程と、
第2の量の水を水蒸気としてチャンバ内に注入する工程であって、第2の量の水は、吸収比率(AR)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される工程と、を更に含む、方法。
2.RH設定点は20〜80%相対湿度の範囲である、実施形態1に記載の方法。
3.滅菌する投入物を、チャンバ内に位置付け、チャンバを密封する工程を更に含む、実施形態1又は2に記載の方法。
4.滅菌する投入物をチャンバ内に位置付け、チャンバを密封する工程が、第1の量の水をチャンバに注入する前に行われる、実施形態3に記載の方法。
5.第1の量の水をチャンバ内に注入する前に、チャンバ内を真空きする工程を更に含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.第1の量の水をチャンバ内に注入する前に、チャンバを所定温度まで加熱する工程を更に含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
7.吸収係数(AC)を計算する工程を更に含み、ここでAC=1+(Pゲイン,AR AR)であり、ここでPゲイン,ARは、比例ゲイン定数であり、第2の量の水は吸収係数(AC)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
8.比例ゲイン定数(Pゲイン,AR)は、約0.1〜約10の範囲である、実施形態7に記載の方法。
9.第2の量の水は、吸収係数(AC)、及び湿度エラー(RHエラー)と比例する、実施形態7又は8に記載の方法。
10.第1の量の水、又は第2の量の水を、水蒸気としてチャンバ内に注入する工程は、注入時間(t注入)にわたり水注入弁を開く工程を含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
11.注入時間(t注入)は一定値である、実施形態10に記載の方法。
12.注入時間(t注入)は5〜1000ミリ秒の範囲である、実施形態11に記載の方法。
13.t注入=Pゲイン ACRHエラーであり、Pゲインは、湿度エラー(RHエラー)を調整するために使用される比例ゲイン定数である、実施形態10に記載の方法。
14.比例ゲイン定数(Pゲイン)は、約1〜100の範囲である、実施形態13に記載の方法。
15.第1の量の水を注入した後、チャンバの湿度を感知する前に、投入物吸収時間tabsだけ待つ工程を更に含む、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.投入物吸収時間(tabs)は一定値である、実施形態15に記載の方法。
17.
吸収係数(AC)を計算する工程であって、AC=1+(Pゲイン,AR AR)であり、Pゲイン,ARは、ARを調整するために使用される比例ゲイン定数である、工程と、
投入物吸収時間tabsを計算する工程であって、tabs=tabs,h,max/ACであり、tabs,h,maxは、最大投入物吸収時間を表す定数である、工程とを含む、実施形態15に記載の方法。
18.最大投入物吸収時間(tabs,h,max)は120〜1000秒の範囲である、実施形態17に記載の方法。
19.
チャンバと流体連通する圧力センサーを提供する工程と、
圧力センサーを使用して、第1の量をチャンバに注入することにより生じる圧力上昇及び圧力低下を決定する工程と、を更に含む、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.
弁によってチャンバと選択的流体連通する湿度センサーを提供する工程と、
弁を開いて、チャンバの湿度を感知する前に、湿度センサーとチャンバとの間の流体連通をもたらす工程とを更に含む、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.湿度センサーは、湿度マニホールド内に位置し、弁はチャンバと湿度マニホールドとの間に位置する、実施形態20に記載の方法。
22.弁は第1弁であり、
湿度マニホールドと真空制御システムとの間に位置する第2弁を提供する工程であって、湿度センサーとチャンバとの間に流体連通をもたらすために弁を開く工程は、第1弁及び第2弁を開いて、チャンバ内の気体環境の一部を湿度マニホールドに引く工程と、
第1弁及び第2弁を閉じる工程とを更に含む、実施形態21に記載の方法。
23.第1弁及び第2弁を閉じる工程が、第2の量の水をチャンバ内に注入する工程の前に行われる、実施形態22に記載の方法。
24.
第2の量の水をチャンバ内に注入することにより生じる、チャンバの圧力上昇及び圧力低下を判定する工程と、
第2圧力低下の第2圧力上昇に対する比率として、第2吸収比率(AR)を計算する工程と、
第2湿度値(RHチャンバ2)を決定するために、第2の量の水を注入した後に、チャンバの湿度を感知する工程と、
第2湿度値を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、第2湿度エラー(RHエラー,2)を決定する工程であって、RHエラー,2=RH設定点−RHチャンバ,2である工程と、
第3の量の水を水蒸気としてチャンバ内に注入する工程であって、第3の量の水は、第2吸収比率(AR)、及び第2湿度エラー(RHエラー,2)に基づいて計算される工程と、を更に含む、実施形態1〜23のいずれか1つに記載の実施形態。
25.チャンバ内に殺菌ガスを投入する工程を更に含む、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の方法。
26.殺菌ガスで物体を滅菌するための滅菌器であって、滅菌器は、
滅菌する物体を受容するためのチャンバと、
チャンバ内への殺菌ガスの投入を制御するため、殺菌ガス源に接続され得る殺菌ガス制御システムと、
チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムであって、湿度制御システムは、
選択可能な量の水をチャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システム、
チャンバ内の圧力を測定するため、チャンバと流体連通する圧力センサー、
チャンバ内の気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサー、及び
第1の量の水をチャンバに注入することにより生じる、チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を判定し、
圧力低下の圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算し、
湿度値(RHチャンバ)と予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を決定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、並びに
吸収比率(AR)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいてチャンバに注入される第2の量の水を判定する、ように構成されたコントローラを含む、湿度制御システムと、を含む、滅菌器。
27.チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムであって、システムは、
選択可能な量の水をチャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システムと、
チャンバ内の圧力を測定するため、チャンバと流体連通する圧力センサーと、
チャンバ内の気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサーと、
第1の量の水をチャンバに注入することにより生じる、チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を決定し、
圧力低下の圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算し、
湿度値(RHチャンバ)を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、並びに
吸収比率(AR)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいてチャンバに注入される第2の量の水を判定する、ように構成されたコントローラとを含む、システム。
28.湿度制御システムは、チャンバを排気するための真空源、及びチャンバと流体連通する真空ラインを含む、真空制御システムを更に含む、実施形態26に記載の滅菌器。
29.チャンバを排気するための真空源、及びチャンバと流体連通する真空ラインを含む、真空制御システムを更に含む、実施形態27に記載のシステム。
30.第2の量の水は更に、吸収係数(AC)に基づき、AC=1+(Pゲイン,AR AR)であり、ここでPゲイン,ARは、ARを調整するための比例ゲイン定数であり、第2の量の水は吸収係数(AC)、及び湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される、実施形態26又は28に記載の滅菌器、又は実施形態27に記載のシステム。
31.水制御システムは、注入時間(t注入)にわたって水注入弁を開くことによって選択可能な量の水をチャンバ内に注入するように構成されている、実施形態26、28、又は30に記載の滅菌器、又は実施形態27、29、又は30に記載のシステム。
32.注入時間(t注入)は一定値である、実施形態31に記載の滅菌器。
33.注入時間(t注入)=Pゲイン ACRHエラーであり、Pゲインは、湿度エラー(RHエラー)を調整するために使用される比例ゲイン定数である、実施形態31に記載の滅菌器又はシステム。
34.湿度値は、第1湿度値であり、湿度センサーは更に、チャンバ内の気体環境の第2湿度値を感知するように構成されている、実施形態26、28、及び30〜33のいずれか1つに記載の滅菌器、又は実施形態27、及び29〜33のいずれか1つに記載のシステム。
35.コントローラは更に、
第2の量の水をチャンバに注入することにより生じる、チャンバ内の第2圧力上昇及び第2圧力低下を決定し、
圧力低下の圧力上昇に対する比率として、第2吸収比率(AR)を計算し、
第2湿度値(RHチャンバ,2)を決定するために、第2の量の水を注入した後に、チャンバの湿度を感知し、
第2湿度値(RHチャンバ,2)を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、第2湿度エラー(RHエラー,2)を決定し(ここで、RHエラー,2=RH設定点−RHチャンバ,2)、及び
第2吸収比率(AR)、及び第2湿度エラー(RHエラー,2)に基づいてチャンバに注入される第3の量の水を判定する、ように構成されている、実施形態34に記載の滅菌器又はシステム。
上述され、図に示された実施形態は、単に例として示され、本開示の概念及び原理における限定を意図しない。このように、要素並びにそれらの構成及び配列における様々な変化が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であることは、当業者であれば認識するであろう。
本明細書において引用された全ての参照及び刊行物は、その全体が参照することによって本開示に明確に援用される。
本開示の様々な特徴及び局面は、以下の請求項において述べられる。

Claims (19)

  1. 湿度を制御する方法であって、前記方法は、
    滅菌する物体を受容するように構成されたチャンバを提供する工程と、
    第1の量の水を、水蒸気として前記チャンバ内に注入する工程と、
    前記第1の量の水を前記チャンバに注入することにより生じる、前記チャンバ内の圧力上昇及び圧力低下を決定する工程と、
    前記圧力低下の前記圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算する工程と、
    第1湿度値(RHチャンバ)を決定するために、第1の量の水を注入した後に、前記チャンバの湿度を感知する工程と、
    前記第1湿度値を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を判定する工程であって、ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバである、工程と、
    第2の量の水を水蒸気として前記チャンバ内に注入する工程であって、前記第2の量の水は、前記吸収比率(AR)、及び前記湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される工程と、を含む、方法。
  2. 滅菌する投入物を、前記チャンバ内に位置付け、前記チャンバを密封する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の量の水を前記チャンバ内に注入する前に、前記チャンバ内を真空引きする工程を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第1の量の水を前記チャンバ内に注入する前に、前記チャンバを所定温度まで加熱する工程を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 吸収係数(AC)を計算する工程を更に含み、ここでAC=1+(Pゲイン,AR AR)であり、ここでPゲイン,ARは、比例ゲイン定数であり、前記第2の量の水は前記吸収係数(AC)、及び前記湿度エラー(RHエラー)に基づいて計算される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第2の量の水は、前記吸収係数(AC)、及び前記湿度エラー(RHエラー)と比例する、請求項5に記載の方法。
  7. 第1の量の水、又は第2の量の水を前記チャンバ内に、水蒸気として注入する工程は、注入時間(t注入)にわたって、水注入弁を開く工程を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記注入時間(t注入)は一定値である、請求項7に記載の方法。
  9. 注入時間(t注入)=Pゲイン ACRHエラーであり、Pゲインは、湿度エラー(RHエラー)を調整するために使用される比例ゲイン定数である、請求項7に記載の方法。
  10. 第1の量の水を注入する工程の後、かつ前記チャンバの前記湿度を感知する工程の前に、投入物吸収時間tabsだけ待つ工程を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記投入物吸収時間(tabs)は一定値である、請求項10に記載の方法。
  12. 吸収係数(AC)を計算する工程であって、AC=1+(Pゲイン,AR AR)であり、Pゲイン,ARは、ARを調整するために使用される比例ゲイン定数である、工程と、
    前記投入物吸収時間tabsを計算する工程であって、tabs=tabs,h,max/ACであり、tabs,h,maxは、最大投入物吸収時間を表す定数である、工程とを更に含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記チャンバと流体連通する圧力センサーを提供する工程と、
    前記圧力センサーを使用して、第1の量の水を前記チャンバに注入することにより生じる前記圧力上昇及び前記圧力低下を決定する工程と、を更に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 弁によって前記チャンバと選択的に流体連通する湿度センサーを提供する工程と、
    前記チャンバの前記湿度を感知する前に、前記弁を開いて前記湿度センサーと前記チャンバとの間の流体連通をもたらす工程とを更に含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記湿度センサーは、湿度マニホールド内に位置し、前記弁は前記チャンバと前記湿度マニホールドとの間に位置する、請求項14に記載の方法。
  16. 第2の量の水を前記チャンバに注入することにより生じる、前記チャンバ内の第2圧力上昇及び第2圧力低下を決定する工程と、
    前記第2圧力低下の前記第2圧力上昇に対する比率として、第2吸収比率(AR)を計算する工程と、
    第2湿度値(RHチャンバ,2)を決定するために、第2の量の水を注入した後に、前記チャンバの前記湿度を感知する工程と、
    前記第2湿度値を、予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、第2湿度エラー(RHエラー,2)を決定する工程であって、RHエラー,2=RH設定点−RHチャンバ,2である、工程と、
    第3の量の水を水蒸気として前記チャンバ内に注入する工程であって、前記第3の量の水は、前記第2吸収比率(AR)、及び前記第2湿度エラー(RHエラー,2)に基づいて計算される工程と、を更に含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記チャンバ内に殺菌ガスを投入する工程を更に含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 殺菌ガスで物体を滅菌するための滅菌器であって、前記滅菌器は、
    滅菌する物体を受容するためのチャンバと、
    前記チャンバ内への殺菌ガスの投入を制御するため、殺菌ガス源に接続され得る殺菌ガス制御システムと、
    前記チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムであって、前記湿度制御システムは、
    選択可能な量の水を前記チャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システム、
    前記チャンバ内の圧力を測定するため、前記チャンバと流体連通する圧力センサー、
    前記チャンバ内の前記気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、前記チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサー、及び
    第1の量の水をチャンバに注入することにより生じる、前記チャンバ内の圧力低下及び圧力上昇を判定し、
    前記圧力低下の前記圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算し、
    前記湿度値(RHチャンバ)と予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を決定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、
    前記吸収比率(AR)、及び前記湿度エラー(RHエラー)に基づいて前記チャンバに注入される第2の量の水を判定する、ように構成されたコントローラを含む、湿度制御システムとを含む、滅菌器。
  19. チャンバ内の気体環境を操作するための湿度制御システムであって、前記システムは、
    選択可能な量の水を前記チャンバ内に注入するため、水源に接続され得る水制御システムと、
    前記チャンバ内の圧力を測定するため、前記チャンバと流体連通する圧力センサーと、
    前記チャンバ内の前記気体環境の湿度値(RHチャンバ)を感知するため、前記チャンバと流体連通、又は選択的流体連通する湿度センサーと、
    第1の量の水を前記チャンバに注入することにより生じる、前記チャンバ内の圧力低下及び圧力上昇を判定し、
    前記圧力低下の前記圧力上昇に対する比率として、吸収比率(AR)を計算し、
    前記湿度値(RHチャンバ)を予め選択された湿度値(RH設定点)と比較して、湿度エラー(RHエラー)を決定し(ここでRHエラー=RH設定点−RHチャンバ)、
    前記吸収比率(AR)、及び前記湿度エラー(RHエラー)に基づいて前記チャンバに注入される第2の量の水を判定する、ように構成されたコントローラとを含む、システム。
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