図1は、従来の重ね合わせ画像源を有する従来技術の眼科用照明システムを示す。イメージングシステム100は、主光源110と、ミラー120、画像源170と、ビームスプリッタ165と、を含む。主光源110は、光を生成し、スリット調節機構、光学リレー、フィルタホイール、スリット回転プリズムアセンブリ、及び出射(変向)プリズム/ミラーを含む様々な素子(図示せず)に光を向けるハロゲン光源などの、高輝度/高圧の光源を含むスリットランプを含むことができる。
従来のイメージングシステムでは、主光源110が、光105を生成し、この光を、ミラー120によって患者の眼130に向けて方向付ける。光は、患者の眼130に当たって反射され、反射光140−Aを生成する。反射光140−Bは、ビームスプリッタ165を透過し、施術者の眼190に向けて伝搬し、施術者が患者の眼130内の構造を見ることを可能にする。ビームスプリッタ165は、典型的に、用途に応じて、患者の眼130からの反射光140−Aの相当量が透過できるように適合されるが、140−Cとして示される反射光の幾らかの量は、失われる。
画像源170は、患者の眼130の画像上に重ね合わせる画像を生成する。例示的には、画像源170は光180−Aを介してこの画像を伝達する。光180−Aはビームスプリッタ165に方向付けられ、反射光180−Bがビームスプリッタ165によって施術者の眼190に向けて伝達される。典型的には、180−Cとして示される、画像源170からの光の大部分が、重ね合わせ画像効果を作り出すために意図的に失われる。したがって、施術者の眼190は、光140と光180−Bの両方を受け取り、患者の眼130の画像、及び画像源170によって生成された重ね合わせ画像を含む、合成画像を見る。
知られているように、ビームスプリッタの使用にはトレードオフの関係があり、主要なソースからの光(すなわち、光140)のより多くがビームスプリッタを透過できるようにした場合、画像源からの光(すなわち、光180−A)のより多くがブロックされる。施術者は典型的に検査対象の患者の眼の鮮明な画像を必要とするため、既存のシステムは典型的に、主要なソースからの光の比較的大部分がビームスプリッタを透過できるようにする。結果として、多くの既存の照明システムにおいて、画像源により生成された重ね合わせ画像の品質が低下している。したがって、患者の眼から反射された(眼に方向付けられた主光源からの光の結果として反射された)光の比較的大部分と、画像源によって生成された重ね合わせ画像の高品質版とを含む合成画像を生成する照明システムが必要とされている。本明細書の実施形態では、マイクロディスプレイ重ね合わせ画像源(例えば、マイクロディスプレイ・プロジェクタ)を採用して、典型的な従来の画像源に比べて高品質の重ね合わせ画像を生成する。高品質の重ね合わせマイクロディスプレイ画像のために必要な、より少ない量の光により、患者の眼内の構造と、重ね合わせ情報の両方についての施術者の視野を向上させることができる。
図2は、一実施形態に係る、マイクロディスプレイ重ね合わせ画像源を有する眼科用照明システムを示す。照明システム200は、主光源210と、ミラー220と、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270と、ビームスプリッタ265と、を含む。主光源210が、光205を生成し、この光を、ミラー220によって患者の眼230に向けて方向付ける。光205は、患者の眼230に当たって反射され、反射光240−Aを生成する。反射光240−Bは、ビームスプリッタ265を透過し、施術者の眼290に向けて伝搬し、施術者が患者の眼230内の構造を見ることを可能にする。
マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、患者の眼230の画像上に重ね合わせるマイクロディスプレイ画像を生成する。例示的な実施形態では、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、光280−Aを介して、マイクロディスプレイ画像を伝達する。光280−Aは、ビームスプリッタ265によって受け取られ、この光の一部280−Bは、ビームスプリッタ265によって施術者の眼290に向けて伝達される。したがって、施術者の眼290は、光240−Bと光280−Bの両方を受け取り、患者の眼230の画像、及びマイクロディスプレイ・プロジェクタ270によって生成された重ね合わせ画像を含む、合成画像を見る。
一実施形態によると、ビームスプリッタ265は、重ね合わせマイクロディスプレイ画像に関連する光(光280−Bによって示される)の、好ましくは約5〜15パーセント(5〜15%)が伝達された(すなわち、反射された)合成画像を伝達するように構成され、結果として高品質の重ね合わせ画像が生じる。例えば、ビームスプリッタ265が重ね合わせマイクロディスプレイ画像の約10パーセント(10%)を伝達するように構成される場合、重ね合わせマイクロディスプレイ画像に関連する約90パーセント(90%)の光280−Cが、ビームスプリッタ265を透過して、失われる。しかしながら、当業者であれば、透過させられる投射光と伝達される投射光との他の比率が可能であることを、理解するであろう。更に、一実施形態では、好ましくは、ビームスプリッタ265が、240−Bとして示される、患者の眼230からの反射光の約90〜99(90〜99%)を、施術者の眼290に向けて透過させるように構成される。例えば、患者の眼230からの反射光の99(99%)が施術者の眼290に向けて透過されるように、ビームスプリッタ265が構成される場合、240−Cとして示される、反射光の約1パーセント(1%)の間が、ビームスプリッタ265によって反射されて、失われる。この場合も、当業者であれば、透過される、又は反射される反射光240−Aの他の比率が可能であることを、理解するであろう。
ビームスプリッタ265は、本明細書の実施形態を実施するように構成される、任意の種類のビームスプリッタであってよい。例えば、ビームスプリッタ265は、ガラス若しくはプラスチックの立方体、ハーフミラー(例えば、金属の薄いコーティング若しくはダイクロイック光学コーティングを有するガラス若しくはプラスチックのシート)、又は、ダイクロイックミラープリズムを含むことができる。
マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、光学エンジン(例えば、照明源、変調器、及び投影光学系)を含む、任意の種類のマイクロディスプレイ又はピコプロジェクタであってよい。例えば、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、独立型のプロジェクタであってもよいし、又は、モバイル機器(例えば、携帯電話)若しくはノートブック型コンピュータなどの別の機器に統合されたプロジェクタであってもよい。
マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、シリコン上液晶(LCoS)、デジタル・マイクロ・ミラー デバイス(DMD)、2D微小電気機械システム(MEMS)、又は、画像生成用の2D(X/Y)ガルバノメータ据付型マイクロスキャナのうちの1つを含むことができる。マイクロディスプレイ・プロジェクタ270はまた、(例えば、マイクロディスプレイの大きさに合致する照明領域の寸法でマイクロディスプレイを照射するための)リレー光学系、及びコリメーションレンズ又は投影レンズを含むこともできる。
更に、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、例えば赤外線又はカラー投影画像などを形成するように動作可能である、1つ以上の可視及び/又は不可視の照明源を含むことができる。1つ以上の可視及び/又は不可視の照明源は、ハロゲンランプ、白色発光ダイオード(LED)、1つ以上の同軸LED(例えば、赤、緑、青、琥珀色、若しくは近赤外LED)、又は1つ以上の同軸レーザ(例えば、赤−緑−青(RGB)若しくは近赤外レーザ)を含むことができる。一実施形態では、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270のための例示的な光源は、約10〜200ルーメンの照射範囲を有することができる。当業者であれば、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270が幾つかの他の素子を含むことがあること、及び、本明細書で議論されるマイクロディスプレイ・プロジェクタの特徴及び構成部品は例示にすぎず、したがって、網羅的であることを意図してはいないことに、留意するであろう。
一実施形態では、制御部295は、制御スイッチ、ノブ、又はGUIインタフェース(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、若しくはマウス/トラックパッドインタフェースを有するLCD)を介してユーザ入力を受信し、1つ以上のコマンドをマイクロディスプレイ・プロジェクタ270に送信して、1つ以上の受信されたユーザ入力に基づいてマイクロディスプレイ投影280−Aを生成するように構成することができる。制御部295はまた、1つ以上のユーザ入力に基づいて、1つ以上のコマンドをマイクロディスプレイ・プロジェクタ270に送信して、マイクロディスプレイ投影280−Aの色、輝度、及びタイミングを調節してもよい。制御部295はまた、1つ以上の外部ソース(例えば、カメラフラッシュトリガー、又はコンピュータ処理リアルタイムスリットランプビデオ)からの入力を受信し、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270にコマンドを送信するように構成することもできる。
図3は、一実施形態に係る、マイクロディスプレイ重ね合わせ画像源を有する眼科用照明システムにより生成された、患者の眼の合成画像を示す。合成画像300は、光源210からの光がミラー220(図2に示す)によって患者の眼330に方向付けられた後で受け取られる、患者の眼330の画像と、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270によって生成された視覚情報とを含む。一実施形態では、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は同時情報320を生成し、この同時情報320は重ね合わせられて合成画像300が形成される。あるいは、同時情報320の全て又は一部は、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270の外部にあるソースから(例えば、制御部295から、又は制御部295以外のソースから)受け取ることもできる。
例えば、同時情報320は、患者の眼330に関連付けられ得る任意の種類の画像又はデータなどの、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270によって受信された又は生成された視覚情報を含むことができる。同時情報320は、患者情報、現在時刻及び日付、又は臨床環境において有用であり得る他の情報を含むことができる。別の例では、同時情報320は、測定軸、距離、面積、目盛り、又はグリッドなどの測定情報を含むことができる。測定情報はまた、現在の照明領域の直径、現在のスリット幅、スリット間の間隔、現在のフィルタ選択、マイクロメートル目盛りのラベリング、又は、円形/楕円形の半径、比率、及び面積を含むこともできる。
照明システム200がレーザシステム及び他の装置を含む治療システムと共に使用される場合、同時情報320は、治療パラメータ若しくは手術前の画像、治療計画、照準ビームパターン、又は治療ビーム目標標識のうちの1つを含むことができる。例えば、同時情報320は、例えば、パワー、スポットサイズ、及び間隔などの治療用レーザのパラメータに関する情報を含むように、レーザシステムのコンソールから受信することができる。
図4は、一実施形態に係る、マイクロディスプレイ重ね合わせ画像源を有する立体視眼科用照明システムを示す。立体視システム400は、ビームスプリッタ415と、ミラー417と、ビームスプリッタ265−Lと、ビームスプリッタ265−Rと、を含む。立体イメージングシステム400は、照明システム200と組み合わせて、例えば、施術者の眼の各々に対して別々の画像を提供することにより、立体イメージングを提供することができる。
図2及び図4を参照すると、ビームスプリッタ265が、立体イメージングを提供するための立体イメージングシステム400によって置き換えられている。例示的な実施形態では、患者の眼230からの反射光240−Aは、両方のビームスプリッタ265−L、265−Rを透過し、上述したのと同様の様式で、施術者の眼290に向けて伝搬する。反射光240−Aは、例えば、ビームスプリッタ265−L、265−Rに対して別々のビームを生成するために、ビームスプリッタ(図示せず)によって分割されてもよい。このように、反射光240−L及び240−Rは、施術者の眼290に向けて透過される、図2において240−Bとして示される反射光の、立体視的な等価物である。
マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、上述したのと同様の様式で、光240−Aによって表わされる画像上に重ね合わせられる画像を表している光280−Aを投射する。光280−Aの第1の部分484−Rは、ビームスプリッタ265−Rに向けて、ビームスプリッタ415を透過する。光280−Aの第2の部分484−Lは、ミラー417に向けて、ビームスプリッタ415によって反射される。光484−Lは、ビームスプリッタ265−Lに向けて、ミラー417によって反射される。一実施形態では、部分484−Lが光280−Aの50パーセント(50%)を含み、部分484−Rが光280−Aの50パーセント(50%)を含む。
各ビームスプリッタ265−L、265−Rは、上述のビームスプリッタ265と同様の様式で機能する。
図5は、一実施形態に係る、眼科用照明方法のフローチャートを示す。図5は、図2も参照しながら、以下で議論される。
工程510において、マイクロディスプレイ画像を生成するためのパラメータが受信される。図2を参照すると、制御部295は、マイクロディスプレイ画像を生成するためのパラメータを受信するように構成することができ、パラメータは、患者データ、治療パラメータ、手術前の画像、又は治療計画に関連した同時情報に関する。
工程512において、パラメータに基づくコマンドがマイクロディスプレイ・プロジェクタ270に送信される。図2を参照すると、制御部295はパラメータに基づくコマンドをマイクロディスプレイ・プロジェクタ270に送信し、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、そのコマンドに従って、マイクロディスプレイ画像投影280−Aを生成する。
工程514において、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270はマイクロディスプレイ画像を生成するように構成される。例えば、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、シリコン上液晶(LCoS)、デジタル・マイクロ・ミラー(DMD)、又は微小電気機械システム(MEMS)マイクロスキャナのうちの1つと、発光ダイオード(LED)又は赤−緑−青(RGB)レーザ光源のうちの1つとを含む、マイクロディスプレイ・プロジェクタであり得る。図2を参照すると、マイクロディスプレイ・プロジェクタ270は、(例えば、制御部295から受信されたコマンドに従って)マイクロディスプレイ画像280−Aを生成する。例えば、マイクロディスプレイ画像280−Aは、患者データ、治療パラメータ、手術前の画像、又は治療計画に関連した同時情報に関するものであってよい。
工程516において、第3の光学素子は、マイクロディスプレイ画像280−A及び患者の眼230からの反射光240を受け取るように構成される。図2を参照すると、ミラー220が光源210によって生成された光205を患者の眼230に向けて方向付ける。光205は眼230によって反射され、ビームスプリッタ265に向けて伝搬する反射光240が生成される。例えば、この反射光は、光源210によって生成された光の照射領域により、患者の眼230内の構造の画像を含み得る。
工程518において、第3の光学素子は、検査のために、少なくとも反射光の一部、及びマイクロディスプレイ画像からの光の一部を医師の眼290に向けて伝達するように構成される。図2を参照すると、光280−Aは、ビームスプリッタ265によって受け取られ、この光の一部280−Bは、ビームスプリッタ265によって施術者の眼290に向けて伝達される。したがって、施術者の眼290は、反射光240と光280−Bの両方を受け取り、患者の眼230の画像、及びマイクロディスプレイ・プロジェクタ270によって生成された重ね合わせ画像を含む、合成画像を見る。例えば、ビームスプリッタ265は、光280−Bの約10パーセント(10%)を伝達し、光280−Aの約90パーセント(90%)を透過させる(失う)ように構成することができる。ビームスプリッタ265はまた、反射光240の約99(99%)を施術者の眼290に向けて透過させ、光240の約1パーセント(1%)を反射して失うように構成することもできる。
このように、本明細書で開示されるマイクロディスプレイ重ね合わせ画像源を有するスリットランプ照明システムは、従来の重ね合わせ画像源を有するスリットランプ照明器を置き換えるものとして使用できる。
本明細書に記載のシステム、装置及び方法は、デジタル回路を使用して、又は既知のコンピュータプロセッサ、メモリユニット、記憶デバイス、コンピュータソフトウエア及びその他の構成要素を用いる1つ以上のコンピュータを使用して実施され得る。典型的には、コンピュータは、命令を実行するためのプロセッサ並びに命令及びデータを格納するための1つ以上のメモリを含む。コンピュータはまた、1つ以上の磁気ディスク、内部ハードディスク及び取り外し可能ディスク、光磁気ディスク、光ディスクなどのような1つ以上の大容量記憶デバイスを含んでいてもよいし、又はこれらのデバイスと結合されてもよい。
本明細書に記載のシステム、装置及び方法は、クライアント−サーバの関係で動作するコンピュータを用いて実施することが可能である。典型的には、このようなシステムでは、クライアントコンピュータは、サーバコンピュータから離れて配置されて、ネットワークを介して相互交信を行う。クライアント−サーバの関係は、それぞれのクライアントコンピュータ及びサーバコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムにより定義され、制御されてもよい。
本明細書に記載のシステム、装置及び方法はネットワークベースのクラウドコンピューティングシステム内で使用することが可能である。このようなネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムでは、ネットワークに接続されているサーバ又は別のプロセッサが、ネットワークを介して1つ以上のクライアントコンピュータと通信を行う。クライアントコンピュータは、例えば、クライアントコンピュータ上に存在し、動作するネットワーク・ブラウザ・アプリケーションを介してサーバと通信を行うことが可能である。クライアントコンピュータは、サーバ上にデータを格納し、ネットワークを介してそのデータにアクセスすることが可能である。クライアントコンピュータは、ネットワークを介してデータ要求又はオンラインサービス要求をサーバへ送信することが可能である。サーバは、要求されたサービスを実行し、(1つ又は複数の)クライアントコンピュータへデータを提供することが可能である。サーバはまた、例えば、クライアントコンピュータに計算を行わせたり、画面上に指定データを表示させたりするような指定機能を実行させるように適合されたデータを送信することが可能である。例えば、サーバは、図5の1つ以上の工程を含む本明細書に記載の1つ以上の方法の工程をクライアントコンピュータに実行させるように適合された要求を送信することが可能である。図5の1つ以上の工程を含む本明細書に記載の方法の特定の工程を、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステム内のサーバにより、又は別のプロセッサにより実行することが可能である。図5の工程512を含む本明細書に記載の方法の特定の工程を、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステム内のクライアントコンピュータにより実行することが可能である。ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステム内のサーバ及び/又はクライアントコンピュータの任意の組み合わせにより、図5の工程512を含む、本明細書に記載の方法の工程を実行することが可能である。
本明細書に記載のシステム、装置及び方法は、プログラマブルプロセッサにより実行するために、情報担体において、例えば、非一過性コンピュータ可読記憶デバイスにおいて、有形に具体化されたコンピュータプログラム製品を用いて実施することが可能であり、図5の1つ以上の工程を含む本明細書に記載の方法の工程は、このようなプロセッサにより実行可能な1つ以上のコンピュータプログラムを用いて実施することが可能である。コンピュータプログラムは、ある活動を実行したり、ある結果をもたらしたりするためにコンピュータ内で直接的又は間接的に使用可能な1組のコンピュータプログラム命令である。コンピュータプログラムは、コンパイル型言語又はインタープリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述されてよく、また、例えば、スタンドアローン型プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境の中で使用するのに適した別のユニットとして、任意の形式で実装し得る。
本明細書に記載のシステム、装置及び方法を実施するのに使用し得る例示のコンピュータの高度なブロック図が、図6に示されている。コンピュータ600はデータ記憶デバイス620及びメモリ630と動作可能に連結されたプロセッサ610を含む。プロセッサ610は、このような動作を定義するコンピュータプログラム命令を実行することによってコンピュータ600全体の動作を制御する。コンピュータプログラム命令は、データ記憶デバイス620内に、又は、別のコンピュータ可読媒体内に格納されてよく、また、コンピュータプログラム命令の実行を所望するとき、メモリ630内にロードされてよい。したがって、メモリ630及び/又はデータ記憶デバイス620内に格納されているコンピュータプログラム命令により図5の方法の工程を定義することができ、コンピュータプログラム命令を実行するプロセッサ610によりこれらの方法の工程を制御することができる。例えば、当業者によりプログラムされたコンピュータ実行可能コードとしてコンピュータプログラム命令を実装して、図5の方法の工程により定義されるアルゴリズムを実施することができる。したがって、これらのコンピュータプログラム命令を実行することにより、プロセッサ610は、図5の方法の工程により定義されたアルゴリズムを実行する。コンピュータ600はまた、ネットワークを介して別のデバイスと通信を行なうための1つ以上のネットワークインタフェース640を更に備える。コンピュータ600はまた、コンピュータ600とのユーザインタラクションを可能にする1つ以上の入力/出力デバイス650(例えば、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、ボタンなど)を備える。
プロセッサ610には、汎用マイクロプロセッサ、及び専用マイクロプロセッサのどちらも含むことができ、プロセッサ610は、コンピュータ600の唯一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサのうちの1つであってもよい。プロセッサ610は例えば1つ以上の中央演算処理装置(CPU)を備えてもよい。プロセッサ610、データ記憶デバイス620及び/又はメモリ630は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)及び/又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を含むか、これらにより補完されるか、又はこれらに組み込まれてもよい。
データ記憶デバイス620及びメモリ630はそれぞれ、有形の非一過性コンピュータ可読記憶媒体を含む。データ記憶デバイス620及びメモリ630は、ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティック・ランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(DDR RAM)、又はその他のランダムアクセス型ソリッドステート記憶デバイスなどの高速ランダムアクセスメモリを各々含んでもよく、また、1つ以上の内部ハードディスク及び取り外し可能ディスクなどの磁気ディスク記憶デバイス、光磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリ装置、消去可能プログラムマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラムマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)などの半導体メモリデバイス、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多用途ディスク読み出し専用メモリ(DVD−ROM)ディスク、又はその他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでいてもよい。
入力/出力装置650はプリンタ、スキャナ、表示画面などのような周辺装置を含んでもよい。例えば、入出力デバイス650は、ユーザに対して情報を表示するための陰極線管(CRT)、プラズマ又は液晶ディスプレイ(LCD)モニタのような表示デバイスと、ユーザがコンピュータ600に入力できるようにするための、キーボード、及びマウス又はトラックボールなどのポインティング・デバイスと、を含んでいてもよい。
マイクロディスプレイ・プロジェクタ210及び制御部295を含む、本明細書に記載のシステム及び装置のいずれか又は全ては、コンピュータ600などのコンピュータを用いて実装することが可能である。
当業者であれば、実際のコンピュータ又はコンピュータシステムの実装が別の構成を有し得ること、及び、別の構成要素も包含し得ること、並びに、図6が、例示目的のための、かかるコンピュータの構成要素の一部からなる高度な表現であることを認識するであろう。
上述の発明を実施するための形態は、あらゆる点で例示を目的とするものであり、本発明を限定するものとして理解すべきではなく、本明細書に開示された本発明の範囲は、発明を実施するための形態から判断すべきものではなく、特許請求の範囲を、特許法で許容される最大限の範囲によって解釈して判断すべきである。本明細書に記載かつ示された諸実施形態が単に本発明の原理を例示するものにすぎないこと、及び、種々の変更が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく当業者により実施され得るものであることを理解されたい。当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な他の特徴の組み合わせを実施することが可能である。