JP2017228848A - 映像表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】透明な表示装置において背景と映像とが重なることに起因して、表示装置の背景の視認性が低下することを防止する映像表示システムを提供する。【解決手段】映像表示システム1は、映像信号が示す映像を表示し、かつ、背景を透過する透明スクリーン11及び投影装置12と、透明スクリーン11の映像及び背景を鑑賞する鑑賞者の位置、鑑賞者が注目する鑑賞者の注目位置、及び/または、鑑賞者が注目することが予測される対象物に対応する背景の注目範囲を検出する検出装置23、22、30と、映像信号を透明スクリーン11に送信するとともに、検出装置23、22、30によって検出された鑑賞者の位置、鑑賞者の注目位置、及び/または、背景の注目範囲に基づいて表示装置における映像の表示位置を決定する映像処理装置30とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、透明な表示装置に表示する映像と当該表示装置の背景との両方を同時に視認できる映像表示システムに関する。
特許文献1は、映像を表示する映像表示システムを開示する。この映像表示システムは、映像表示装置としてCRTや液晶ディスプレイだけではなく、スクリーンに映像を写すプロジェクタを利用し、表示する映像を視認できるシステムである。
特開2010−114768号公報
近年、映像表示システムとして、透明なスクリーンや透明なEL表示装置等の透明な表示装置に映像を表示して当該映像と表示装置越しの背景との両方を同時に視認できるシステムが知られている。
本開示は、透明な表示装置において背景と映像とが重なることに起因して、表示装置の背景の視認性が低下することを防止する映像表示システムを提供する。
本開示における映像表示システムは、映像信号が示す映像を表示し、かつ、背景を透過する透明な表示装置と、表示装置の映像及び背景を鑑賞する鑑賞者の位置、鑑賞者が注目する鑑賞者の注目位置、及び/または、鑑賞者が注目することが予測される対象物に対応する背景の注目範囲を検出する検出装置と、映像信号を表示装置に送信するとともに、検出装置によって検出された鑑賞者の位置、鑑賞者の注目位置、及び/または、背景の注目範囲に基づいて表示装置における映像の表示位置を決定する映像処理装置とを備える。
本開示における映像表示システムは、透明な表示装置において背景と映像とが重なることに起因して、表示装置の背景の視認性が低下することを防止する。
本開示にかかる映像表示システムの構成を示す図 本開示にかかる映像処理装置の構成を示す図 実施の形態1にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート 実施の形態2にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート (a)元映像に含まれる文字の加工の一例を説明するための図、(b)元映像に含まれる人の静止画像の加工の一例を説明するための図 実施の形態3にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート (a)透明スクリーンに表示する元映像の一例を示す図、(b)透明スクリーンに表示された映像と背景とが重なった表示映像の一例を示す図 実施の形態4にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート 第2の撮像装置で撮影された背景の一例を示す図 実施の形態5にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート 透明スクリーン11に映像を表示した一例を示す図 実施の形態6にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート (a)及び(b)映像処理装置による表示映像の表示位置の決定動作の一例を説明するための図 実施の形態7にかかる映像処理装置による映像処理動作を示すフローチャート 映像処理装置による表示映像の表示位置の決定動作の一例を説明するための図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
以下、図1〜3を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
図1は、本開示にかかる映像表示システムの構成を示す図である。図1に示す映像表示システム1は、透明スクリーン11と、投影装置12と、第1の撮像装置21と、第2の撮像装置22と、検出装置23と、映像処理装置30とを備える。
実施の形態1にかかる映像表示システム1は、透明スクリーン11に映像を投影する。映像表示システム1は、透明スクリーン11に投影された映像と透明スクリーン11の背景との両方を同時に視認できる映像表示システムである。例えば、この映像表示システム1の透明スクリーン11をサッカースタジアム等の鑑賞室の窓ガラスに適用することにより、鑑賞者は、透明スクリーン11越しに試合(背景)を鑑賞しながら、透明スクリーン11に表示される選手情報等の様々な情報をも見ることができる。
透明スクリーン11は、ガラスや樹脂等の透明な板に、光拡散機能を有するシートを貼り付けて構成される。透明スクリーン11は、一部の光を透過するとともに、一部の光を拡散反射させる。すなわち、透明スクリーン11は、背景を透過するとともに、投影装置12によって投影される映像を拡散反射させて表示する。
投影装置12は、映像処理装置30からの映像信号に基づいて、映像光を透明スクリーン11に投影する。
第1の撮像装置21は、例えば鑑賞室の室内の天井に設置され、透明スクリーン11に投影された映像と透明スクリーン11を通して視認される背景とを撮像し、表示映像データとして映像処理装置30に送信する。第1の撮像装置21の一例はカメラやビデオカメラなどである。
第2の撮像装置22は、例えば鑑賞室の室外の上方に設置され、透明スクリーン11の背景を直接撮像し、背景画像データとして映像処理装置30に送信する。第2の撮像装置22の一例はカメラやビデオカメラなどである。なお、第2の撮像装置22は、照度及び輝度を検出するセンサであってもよい。この場合、第2の撮像装置22は、検出した背景の照度及び輝度を映像処理装置30に送信する。
検出装置23は、例えば鑑賞室の室内の天井に設置され、鑑賞者の位置を検出して映像処理装置30に送信する。また、検出装置23は、鑑賞者の注目位置を検出して映像処理装置30に送信する。鑑賞者の注目位置とは、鑑賞者が透明スクリーン11上で注目する位置を示す。例えば、検出装置23はヘッドトラッキング装置を用いて鑑賞者の頭の向きを検出することにより鑑賞者の注目位置を検出する。或いは、検出装置23は視線検出装置を用いて鑑賞者の視線を検出することにより鑑賞者の注目位置を検出してもよい。位置検出のための検出装置23の一例は位置検出センサやウェアラブル装置などであり、注目位置検出のための検出装置23の一例はヘッドトラッキング装置や視線検出装置などである。
映像処理装置30は、第1の撮像装置21から取得した表示映像データが示す透明スクリーン11の表示映像(映像+背景)、第2の撮像装置22から取得した背景画像データが示す透明スクリーン11の背景、及び、後述する予め分かっている透明スクリーン11の特性の何れかに基づいて、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに映像の視認性を向上するように、映像の変換処理を行う。
また、映像処理装置30は、第2の撮像装置22から取得した背景画像データが示す透明スクリーン11の背景、及び、検出装置23から取得した鑑賞者の位置及び注目位置の何れかに基づいて、鑑賞者が注目する注目位置又は鑑賞者が注目するであろうと予測される対象物を含む背景の注目範囲の視認性を向上するように、当該背景の注目範囲に映像が重ならないように透明スクリーン11における映像の表示位置を決める。なお、「背景の注目範囲」については、一例を示しながら後述する。
図2は、本開示にかかる映像処理装置30の構成を示す図である。図2に示す映像処理装置30は、第1及び第2の通信部31、32と、記憶部33と、制御部34とを備える。
第1の通信部31は、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi等の規格に準拠して、ネットワークを介してデータ通信を行う通信モジュールである。第2の通信部32は、IEEE802.11、Bluetooth、Wi−Fi等の規格に準拠して、投影装置12とデータ通信を行う通信モジュールである。
記憶部33は、HDDやSSDなどの記憶装置である。記憶部33は、各種のプログラム、及び、投影装置12に送信する映像信号であって、透明スクリーン11に投影する映像を示す映像信号(例えば、試合のスコア、選手に関する情報や顔写真などを示す映像信号)を格納する。なお、映像信号は第1の通信部31及びネットワークを介して外部装置から提供されるものであってもよい。また、記憶部33は、透明スクリーン11の特性(表示装置の背景を透過するときの表示特性)を記憶している。例えば、透明スクリーン11の特性としては、予め第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報を含む。
制御部34は、CPUやMPUなどで構成され、映像処理装置30の全体の動作を制御する。制御部34は、記憶部33に格納されたプログラムを実行することによって、各種の機能を実現する。制御部34の各種の機能については、後述する動作の説明において詳細に説明する。
なお、制御部34の機能は、ハードウェアとソフトウェアの協同により実現したが、制御部34を所定の機能を実現するように専用に設計されたハードウェア回路のみで実現してもよい。例えば、制御部34は、CPU、MPUのみならず、DSP、FPGA、ASIC等で構成することができる。
以上、本開示の映像表示システム1及び映像処理装置30の構成について説明したが、実施の形態1の映像表示システム1は、第1の撮像装置21で予め撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報(透明スクリーン11の特性)に基づいて元映像の変換処理を行う。
[1−2.動作]
以上のように構成された実施の形態1の映像表示システム1について、その動作を以下説明する。
本実施の形態1の映像表示システム1では、透明スクリーン11の特性、すなわち、予め第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報に基づいて、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに映像の視認性を向上するように、映像の変換処理を行う。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに、透明スクリーン11の背景に起因して映像の視認性が低下することを抑制することができる。
図3は、実施の形態1にかかる映像表示システム1の映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。図3に示すように、映像処理装置30の制御部34は、記憶部33に記憶している映像信号が示す元映像の輝度及び色度を分析する(S11)。また、制御部34は、第1の撮像装置21で撮影されて記憶部33に記憶されている背景画像情報が示す背景の輝度及び色度を分析する(S12)。
次に、制御部34は、これらの分析結果に基づいて、元映像の補正が必要か否かの判断を行う(S13)。具体的には、制御部34は、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに背景に起因して映像の視認性が低下する場合に、元映像の補正が必要と判断する(S13のYES)。例えば、制御部34は、元映像の輝度が背景の輝度を考慮した所定のしきい値よりも低い場合、又は、元映像の色と背景の色との差が少ない場合に、元映像の補正が必要と判断する。また、例えば、制御部34は、元映像のコントラストが所定量よりも小さい場合、又は、元映像と背景とのコントラストが所定量よりも小さい場合に、元映像の補正が必要と判断する。
制御部34は、元映像の補正が必要であると判断した場合、制御部34は、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに映像の視認性が向上するように、元映像の補正を行う(S14)。例えば、制御部34は、元映像の輝度、色度、コントラストの補正、及び、輪郭強調等を行う。より具体的には、制御部34は、元映像の輝度の補正において、背景の輝度が明るい場合には元映像の輝度を高める。また、制御部34は、色度の補正において、背景が黒色や青色、赤色等の暗い色である場合には元映像の色を白色や黄色、水色等の明るい色に変更する。
その後、制御部34は、補正した映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S15)。
一方、ステップS13において、制御部34は、元映像の補正が必要でないと判断した場合、元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S16)。
これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、映像表示システム1は、透明スクリーン11と、投影装置12と、映像処理装置30とを備える。透明スクリーン11と投影装置12とは、映像信号が示す映像を表示し、かつ、背景を透過する。映像処理装置30は、投影装置12に送信する映像信号が示す影像を、透明スクリーン11の特性(表示装置の背景を透過するときの表示特性)に基づいて変換処理する。
これにより、透明スクリーン11の特性、例えば、予め第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報に基づいて、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに映像の視認性を向上するように、映像の変換処理を行うことができる。そのため、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに、透明スクリーン11の背景に起因して映像の視認性が低下することを抑制することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、映像処理装置30は、映像信号が示す元映像全体を補正した。実施の形態2では、映像信号が示す元映像が文字、又は、人や動物等の静止画像を含む場合、映像処理装置30は、映像信号が示す元映像から文字、又は、人や動物等の静止画像を抽出し、抽出した文字や静止画像を加工する。
実施の形態2にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態2の映像表示システム1は、第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報(透明スクリーン11の特性)に基づいて元映像の文字や静止画像の変換処理を行う。
以下、図4及び図5を用いて、実施の形態2にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図4は、実施の形態2にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、映像処理装置30の制御部34は、記憶部33に記憶している映像信号が示す元映像から文字、又は、人や動物等の静止画像を抽出する(S21)。制御部34は、文字を抽出した場合、この文字の輝度、色度、フォントの種類、サイズ等を分析する(S22)。また、制御部34は、人や動物等の静止画像を抽出した場合、この静止画像の輝度、色度等を分析する(S22)。また、制御部34は、記憶部33に記憶している背景画像情報が示す背景の輝度、色度等を分析する(S23)。
次に、制御部34は、これらの分析結果に基づいて、文字や静止画像の加工が必要か否かの判断を行う(S24)。具体的には、制御部34は、透明スクリーン11において背景と文字又は静止画像とが重なるときに背景に起因して文字又は静止画像の視認性が低下する場合に、文字や静止画像の加工が必要と判断する。制御部34は、文字や静止画像の加工が必要であると判断した場合、透明スクリーン11において背景と文字又は静止画像とが重なるときに文字又は静止画像の視認性が向上するように、文字や静止画像の加工を行う(S25)。文字や静止画像の加工の必要性判断、及び、文字や静止画像の加工の一例について以下に説明する。
図5(a)は、元映像に含まれる文字の加工の一例を説明するための図であり、図5(b)は、元映像に含まれる人の静止画像の加工の一例を説明するための図である。図5(a)の一例では、長方形状の元映像A10は文字A11を含み、元映像A10における文字A11以外の部分は無色である。また、図5(b)の一例では、長方形状の元映像A20は人の静止画像A21を含み、元映像A20における静止画像A21以外の部分は無色である。
ここで、本願発明者らは、透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色である場合(いわゆる、黒背景)、この透明スクリーン11に表示する文字が青色や赤色等の暗い色であり、かつ、文字のサイズが所定サイズ以下であると、透明スクリーン11に表示したこの文字を視認し難いことを見出した。また、本願発明者らは、透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色である場合、この透明スクリーン11に表示する人や動物等の静止画像を視認し難いことを見出した。このような知見に基づき、本実施の形態では、文字や静止画像が視認し難いときに、これらが視認し易くなるように、文字や静止画像の加工を行う。
すなわち、制御部34は、例えば図5(a)に示すように、元映像A10から文字A11を抽出したとき、背景画像情報が示す透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色であり、かつ、文字A11が青色や赤色等の暗い色であり、さらに文字A11のサイズが所定サイズ以下である場合に、文字A11の加工が必要であると判断する(S24のYES)。一方、制御部34は、透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色であり、かつ、文字A11が青色や赤色等の暗い色であっても、文字A11のサイズが所定サイズよりも大きい場合には、文字A11の加工は必要でないと判断する(S24のNO)。また、制御部34は、透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色であり、かつ、文字A11が白色や黄色等の明るい色である場合にも、文字A11の加工は必要でないと判断する(S24のNO)。
制御部34は、文字A11の加工が必要であると判断した場合、例えば、文字A11を水色等の明るい色に変更したり、白色等の明るい色で縁取りをしたり、サイズを所定サイズよりも大きくしたり、フォントの種類を変更したり(例えば、明朝体をゴシック体に変更)して、文字A11のシルエットを強調する加工を行う(S25)。
また、制御部34は、例えば図5(b)に示すように、元映像A20から人の静止画像A21を抽出したとき、背景画像情報が示す透明スクリーン11の背景が黒色等の暗い色である場合に、静止画像A21の加工が必要であると判断する(S24のYES)。
制御部34は、静止画像A21の加工が必要であると判断した場合、例えば、人の静止画像A21の周りに白色等の明るい色の円形の領域A22を追加したり(丸抜き、いわゆる縁取り処理)、元映像A20における静止画像A21以外の部分に水色等の明るい色を設定したり(背景ベタ、いわゆる縁取り処理)、静止画像A21の周りに光っているようにみえる領域A23を設ける光彩処理(いわゆる縁取り処理)を施したりして、人の静止画像A21のシルエットを強調する加工を行う(S25)。
その後、制御部34は、加工した文字や静止画像を含む映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S26)。
一方、ステップS24において加工が必要でないと判断した場合、制御部34は、元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S27)。
これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。
以上のように、本実施の形態2の映像表示システム1によれば、映像信号が示す元映像が文字、又は、人や動物等の静止画像を含む場合、映像から文字、又は、人や動物等の静止画像を抽出し、透明スクリーン11の特性、すなわち、予め第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報に基づいて、透明スクリーン11において背景と文字又は静止画像とが重なるときに文字又は静止画像の視認性を向上するように、文字又は静止画像のシルエットを強調する加工を行う。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに、透明スクリーン11の背景に起因して映像の視認性が低下することを抑制することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1及び2では、予め第1の撮像装置21で撮影した透明スクリーン11越しの背景を示す背景画像情報(透明スクリーン11の特性)に基づいて元映像の変換処理を行った。実施の形態3では、透明スクリーン11に表示された表示映像(映像+背景)に基づいて元映像の変換処理を行う。
実施の形態3にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態3の映像表示システム1は、第1の撮像装置21の出力に基づいて元映像の変換処理を行う。
以下、図6及び図7を用いて、実施の形態3にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図6は、実施の形態3にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、映像処理装置30の制御部34は、記憶部33に記憶している元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S31)。これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。第1の撮像装置21は、透明スクリーン11に表示された映像と透明スクリーン11を通して視認される背景とが重なった表示映像を撮像する。
次に、制御部34は、第1の撮像装置21で撮像された表示映像を示す表示映像データを取得する(S32)。次に、制御部34は、取得した表示映像データから表示映像の輝度及び色度を分析する(S33)。また、制御部34は、記憶部33に記憶している映像信号が示す元映像の輝度及び色度を分析する(S34)。
次に、制御部34は、分析した表示映像の輝度及び色度と元映像の輝度及び色度とを比較し(S35)、この分析比較結果に基づいて、元映像の輝度及び色度の変更が必要か否かの判断を行う(S36)。具体的には、制御部34は、表示映像の視認性が低下する場合に元映像の輝度及び色度の変更が必要と判断する。制御部34は、元映像の輝度及び色度の変更が必要であると判断した場合、表示映像がより視認し易くなるように、元映像の輝度及び色度の変更処理を行う(S37)。元映像の輝度及び色度の変更の必要性判断、及び、元映像の輝度及び色度の変更処理の一例について以下に説明する。
図7(a)は透明スクリーン11に表示する元映像A31の一例を示す図であり、図7(b)は透明スクリーン11に表示された映像と背景とが重なった映像A32の一例を示す図である。図7(a)の例では、元映像A31は異なる色の円形形状の複数の画像を含む。より具体的には、元映像A31は、各色において6個ずつからなる白色の画像の列、黄色の画像の列、水色の画像の列、緑色の画像の列、赤色の画像の列、及び、青色の画像の列を含む。
図7(b)の例では、透明スクリーン11はサッカースタジアムのピッチ及び鑑賞席を含む背景を透過するとともに、図7(a)の元映像A31に基づく映像を表示する。これにより、鑑賞者は、映像と背景とが重なった映像A32を視認する。透明スクリーン11に映像を表示する場合、透明スクリーン11の背景の輝度及び色度に起因して、元映像A31の明るさや色調が再現されなかったり、視認し難くなったりする。図7(b)の例では、透明スクリーン11の背景におけるサッカースタジアムのピッチの輝度は明るく、鑑賞席の輝度は暗い。また、図9の説明において後述するように、サッカースタジアムのピッチは主に緑色を含み、鑑賞席は青色や赤色、白色等を含む。このように、透明スクリーン11の背景は領域ごとに輝度及び色度が異なることがある。
制御部34は、例えば、映像A32において元映像A31の明るさや色調が再現されていない場合に、又は、映像A32の明るさや色調が背景の明るさや色調に近く映像A32が視認し難い場合に、元映像A31の輝度及び色度の変更が必要であると判断する(S36のYES)。制御部34は、元映像A31の輝度及び色度の変更が必要であると判断した場合、例えば、映像A32において元映像A31の明るさや色調がより再現されるように、又は、映像A32がより視認し易くなるように、元映像A31の輝度及び色度を変更する(S37)。このとき、制御部34は、上述した実施の形態1の元映像の補正処理、及び/又は、実施の形態2の元映像における文字、人や動物等の静止画像の抽出及び加工処理をさらに行ってもよい。
その後、制御部34は、変更処理を行った映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S38)。
ステップS36において変更が必要でないと判断した場合、制御部34は、元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S39)。
これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。
以上のように、本実施の形態3の映像表示システム1によれば、透明スクリーン11に表示された映像と透明スクリーン11を通して視認される背景とが重なった表示映像を第1の撮像装置21で撮像し、この表示映像の輝度及び色度に基づいて、表示映像がより視認し易くなるように、元映像の輝度及び色度の変更処理を行う。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに、透明スクリーン11の背景の輝度及び色度に起因して映像の視認性が低下することを抑制することができる。
(実施の形態4)
実施の形態3では、実際に元映像が透明スクリーン11上で視認できる映像(元映像+背景)に基づいて元映像の変換処理を行った。実施の形態4では、透明スクリーン11の背にある背景に基づいて元映像の変換処理を行う。
実施の形態4にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態4の映像表示システム1は、第2の撮像装置22の出力に基づいて元映像の変換処理を行う。
以下、図8及び図9を用いて、実施の形態3にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図8は、実施の形態4にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
まず、第2の撮像装置22が透明スクリーン11の背景を直接に撮像する。次に、図8に示すように、映像処理装置30の制御部34は、第2の撮像装置22で撮影された背景を示す背景画像データを取得する(S41)。次に、制御部34は、取得した背景画像データから背景の輝度、色度、及び後述する背景の注目範囲を分析する(S42)。また、制御部34は、記憶部33に記憶している映像信号が示す元映像の輝度及び色度を分析する(S43)。
次に、制御部34は、これらの分析結果に基づいて、元映像の輝度及び色度の変更が必要か否かの判断を行う(S44)。具体的には、制御部34は、表示映像の視認性が低下する場合に元映像の輝度及び色度の変更が必要と判断する。制御部34は、元映像の輝度及び色度の変更が必要であると判断した場合、表示映像がより視認し易くなるように、元映像の輝度及び色度の変更処理を行う(S45)。元映像の輝度及び色度の変更の必要性判断、及び、元映像の輝度及び色度の変更処理の一例について以下に説明する。
図9は第2の撮像装置22で撮影された背景B40の一例を示す図である。図9の例では、サッカースタジアムのピッチ及び鑑賞席を含む背景B40が示されており、背景B40は異なる輝度及び色度の3つの領域B41、B42、B43からなる。上下方向の中央領域B41は、サッカースタジアムのピッチに相当し、主に芝の緑色を含む。本実施の形態では、中央領域B41は選手のユニホーム等の白色も含む。この領域B41の輝度は明るい。また、上下方向の上部領域B42及び下部領域B43は、鑑賞席に相当し、青色や赤色、白色を含む。これらの領域B42、B43の輝度は暗い。このように、第2の撮像装置22で撮影された背景B40に、異なる輝度及び色度の複数の領域が存在する場合、背景の注目範囲を分析する。背景の注目範囲とは、第2の撮像装置22で撮影された背景画像において、鑑賞者が注目するであろうと予測される対象物の範囲又は対象物を含んでそれよりも広い所定の範囲である。例えば、対象物がサッカースタジアムのピッチである場合、背景の注目範囲はピッチの範囲である。対象物がサッカーボールである場合、背景の注目範囲はサッカーボールを含む所定の範囲である。例えば、図9の例では、サッカースタジアムのピッチ(対象物)の範囲B41を注目範囲とする(S42)。
制御部34は、例えば、元映像が背景の注目範囲B41と重なったとき、元映像の明るさや色調が再現されないことが予測される場合に、又は、元映像の明るさや色調が背景の明るさや色調に近く元映像が視認し難いと予測される場合に、元映像の輝度及び色度の変更が必要と判断する(S44のYES)。制御部34は、元映像の輝度及び色度の変更が必要であると判断した場合、例えば、元映像が背景の注目範囲B41と重なったとき、元映像の明るさや色調がより再現されるように、又は、元映像がより視認し易くなるように、背景の注目範囲B41の輝度及び色度に合わせて元映像の輝度及び色度を変更する(S45)。このとき、制御部34は、上述した実施の形態1の元映像の補正処理、及び/又は、実施の形態2の元映像における文字、人や動物等の静止画像の抽出及び加工処理をさらに行ってもよい。
その後、制御部34は、変更処理を行った映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S46)。
ステップS44において変更が必要でないと判断した場合、制御部34は、元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S47)。
これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。
以上のように、本実施の形態4の映像表示システム1によれば、透明スクリーン11の背景を直接に撮像し、この背景の輝度及び色度に基づいて、表示映像がより視認し易くなるように、元映像の輝度及び色度の変更処理を行う。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なるときに、透明スクリーン11の背景の輝度及び色度等に起因して映像の視認性が低下することを抑制することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1〜4では、透明スクリーン11に表示される映像の視認性を向上することを目的として元映像の変換処理を行う態様について説明した。実施の形態5では、透明スクリーン11を通して視認される背景の視認性を向上することを目的として元映像の表示位置を変更する態様について説明する。
実施の形態5にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態5の映像表示システム1は、第2の撮像装置22の出力に基づいて映像の表示位置を決定する。
以下、図10、図11及び図9を用いて、実施の形態5にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図10は、実施の形態5にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
まず、第2の撮像装置22が透明スクリーン11の背景を直接に撮像する。次に、図10に示すように、映像処理装置30の制御部34は、第2の撮像装置22で撮影された透明スクリーン11の背景を示す背景画像データを取得する(S51)。次に、制御部34は、取得した背景画像データから背景の輝度及び色度を分析し、上述したサッカースタジアムのピッチである背景の注目範囲を検出する(S52)。次に、制御部34は、検出した背景の注目範囲、又は、分析した背景の輝度及び色度に基づいて、透明スクリーン11において映像が背景の注目範囲に重ならないように、透明スクリーン11における表示映像の表示位置を決定する(S53)。以下、表示映像の表示位置の決定の具体的一例について説明する。
図11は、透明スクリーン11に映像を表示した一例を示す図である。図11の例では、透明スクリーン11の背景は図9に示すサッカースタジアムの背景B40と同一である。
制御部34は、図9に示すように、また上述したように、取得した背景画像データから背景B40の輝度及び色度を分析し、サッカースタジアムのピッチの領域B41を、鑑賞者が注目するであろうと予測される対象物(例えば、サッカースタジアムのピッチ)を含む背景の注目範囲として決定する(S52)。そして、制御部34は、図11に示すように、透明スクリーン11において背景の注目範囲B41に重ならないように、すなわちサッカースタジアムのピッチに重ならないように、映像A1の表示位置を決定する(S53)。なお、制御部34は、分析した背景の輝度及び色度に基づいて、例えば最も暗い輝度の領域(図9の領域B42又はB43)を表示位置として決定してもよい。
次に、制御部34は、決定した表示位置に映像を表示するように制御信号を投影装置12に送信する(S54)。これにより、投影装置12は、制御信号に従って表示位置の変更を行う。
ところで、本実施の形態では、映像A1は注目範囲B41とは異なる背景の注目範囲の拡大映像である。具体的には、この背景の注目範囲は、上述したサッカーボールを含む所定の範囲である。この背景の注目位置の拡大映像A1は、例えば以下のように生成される。
制御部34は、背景画像データが示す背景からサッカーボールを検出し、サッカーボールを含む所定の範囲を背景の注目範囲B1として決定し、この注目範囲B1の画像を拡大した拡大映像を透明スクリーン11に表示する映像A1として生成する。これにより、注目位置B1を強調表示することができる。このとき、分析した背景の輝度及び色度に基づいて、映像A1を表示する位置の背景が黒等の暗い色である場合、映像A1に白色等の明るい色で縁取りを行う映像変換処理を行ってもよい。
以上のように、本実施の形態5の映像表示システム1によれば、鑑賞者が注目することが予測される対象物を含む注目範囲B41を検出し、検出された注目範囲B41に基づいて、透明スクリーン11において別の注目範囲の映像A1が注目範囲B41に重ならないように、透明スクリーン11における映像A1の表示位置を決定する。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なることに起因して、透明スクリーン11の背景の視認性が低下することを防止することができる。
(実施の形態6)
実施の形態5では、背景の注目範囲(例えばサッカースタジアムのピッチ)に基づいて表示映像の表示位置を決定した。実施の形態6では、鑑賞者の位置、及び、鑑賞者の注目位置に基づいて映像の表示位置を決定する。
実施の形態6にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態6の映像表示システム1は、検出装置23の出力に基づいて映像の表示位置を決定する。
以下、図12及び図13を用いて、実施の形態6にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図12は、実施の形態6にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
図12に示すように、映像処理装置30の制御部34は、記憶部33に記憶している元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S61)。これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。検出装置23は、この透明スクリーン11に表示された映像及び背景を鑑賞する鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置を検出する。次に、制御部34は、検出装置23で検出された鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置を取得する(S62)。次に、制御部34は、鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置に基づいて、透明スクリーン11における表示映像の表示位置を決定する(S63)。例えば、制御部34は、鑑賞者が背景に注目しているときには背景を見易いように、一方、鑑賞者が映像に注目しているときには映像を見易いように、映像の表示位置を決定する。次に、制御部34は、決定した表示位置に映像を表示するように制御信号を投影装置12に送信する(S64)。以下、表示映像の表示位置の決定の具体的一例について説明する。
図13(a)及び図13(b)は、映像処理装置30による表示映像の表示位置の決定動作の一例を説明するための図である。図13(a)及び図13(b)の例では、透明スクリーン11の背景B1はサッカースタジアムであり、投影装置12が透明スクリーン11に投影する映像A1は選手の背番号を示す情報(背景の対象物に関する情報)(バナー表示)である。
図13(a)の例では、最初に、映像A1は透明スクリーン11において背景B1の上部に表示される。このとき、鑑賞者C1が透明スクリーン11に対して所定距離内に接近し、かつ、鑑賞者C1の注目位置C2が背景B1にある場合、制御部34は、鑑賞者C1が背景B1を見易いように、映像A1の表示位置を例えば透明スクリーン11の上方に設けられた情報表示部B2に決定する(S63)。そして、制御部34は、決定した表示位置に映像A1を移動するように投影装置12を制御する(S64)。なお、制御部34は、映像A1の表示位置を透明スクリーン11の下方や横方向に決定してもよい。このとき、制御部34は、映像A1を縮小表示するように投影装置12を制御してもよい。これにより、投影装置12は、制御信号に従って表示位置の変更を行う。
一方、図13(b)に示すように、鑑賞者C1が透明スクリーン11に対して所定距離内に接近しておらず、かつ、鑑賞者C1の注目位置C2が透明スクリーン11上方の情報表示部B2における映像A1にある場合、制御部34は、鑑賞者C1が映像A1を見易いように、映像A1が透明スクリーン11の全面(例えばサッカースタジアムのピッチの全面)に表示されるように映像A1の表示位置及び拡大表示サイズを決定する(S63)。そして、制御部34は、決定した表示位置に映像A1を移動して拡大表示するように投影装置12を制御する(S64)。これにより、投影装置12は、制御信号に従って表示位置の変更を行う。
なお、鑑賞者C1が複数人いる場合、複数の鑑賞者C1の重心位置を上述した鑑賞者C1の位置としてもよい。また、複数の鑑賞者C1の複数の注目位置C2に基づいて、所定時間ごとに映像A1の表示位置を変更してもよい。
以上のように、本実施の形態6の映像表示システム1によれば、鑑賞者C1の位置及び鑑賞者C1の注目位置C2を検出し、検出された鑑賞者C1の位置及び鑑賞者C1の注目位置C2に基づいて、鑑賞者C1が透明スクリーン11の背景B1に注目しているときには、映像A1が背景B1に重ならないように、透明スクリーン11における映像A1の表示位置を決定する(図13(a))。これにより、透明スクリーン11において背景と映像とが重なることに起因して、透明スクリーン11の背景の視認性が低下することを防止することができる。
一方、鑑賞者C1が映像A1に注目しているときには、映像A1が背景B1に重なるように、透明スクリーン11における映像A1の表示位置を決定する(図13(b))。これにより、映像A1と背景B1との両方が同時に視認可能となる。
(実施の形態7)
実施の形態6では、鑑賞者が透明スクリーン11に接近し、かつ、鑑賞者の注目位置が背景にある場合に映像が背景に重ならないようにした。実施の形態7では、鑑賞者が透明スクリーン11に接近した場合に映像が背景に重なるようにする。さらに、実施の形態7では、鑑賞者の注目位置の近傍に追加の映像を表示する。
実施の形態7にかかる映像表示システム1の構成は、図1及び図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、映像処理装置30の制御部34の機能、動作が前述のものと異なる。なお、実施の形態7の映像表示システム1は、第2の撮像装置22の出力及び検出装置23の出力に基づいて映像の表示位置を決定する。
以下、図14及び図15を用いて、実施の形態7にかかる映像処理装置30の動作を説明する。図14は、実施の形態7にかかる映像処理装置30による映像処理動作を示すフローチャートである。
図14に示すように、映像処理装置30の制御部34は、記憶部33に記憶している元映像を示す映像信号を投影装置12に送信する(S71)。これにより、投影装置12は、映像信号に基づいて投影光を生成し、投影光を透明スクリーン11に投影する。検出装置23は、この透明スクリーン11に表示された映像及び背景を鑑賞する鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置を検出する。また、第2の撮像装置22は透明スクリーン11の背景を撮像する。
次に、制御部34は、第2の撮像装置22で撮影された背景を示す背景画像データを取得し(S72)、取得した背景画像データから背景の輝度及び色度を分析し、上述した背景の注目範囲を検出する(S73)。また、制御部34は、検出装置23で検出された鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置を取得する(S74)。次に、制御部34は、検出した背景の注目範囲、鑑賞者の位置及び鑑賞者の注目位置に基づいて、透明スクリーン11における表示映像の表示位置を決定する(S75)。例えば、制御部34は、背景及び映像を見易いように、映像の表示位置を決定する。次に、制御部34は、決定した表示位置に映像を表示するように制御信号を投影装置12に送信する(S76)。以下、表示映像の表示位置の決定の具体的一例について説明する。
図15は、映像処理装置30による表示映像の表示位置の決定動作の一例を説明するための図である。図15の例でも、図13(a)及び図13(b)の例と同様に、透明スクリーン11の背景B1はサッカースタジアムであり、投影装置12が透明スクリーン11に投影する映像A1は選手の背番号を示す情報である。
図15に示すように、鑑賞者C1が透明スクリーン11に対して所定距離内に接近した場合に、制御部34は、映像A1が背景の注目範囲である透明スクリーン11の全面(例えばサッカースタジアムのピッチの全面)に表示されるように映像A1の表示位置及び拡大表示サイズを決定する(S75)。そして、制御部34は、決定した表示位置に映像A1を移動して拡大表示するように投影装置12を制御する(S76)。これにより、投影装置12は、制御信号に従って表示位置の変更を行い、サッカースタジアムのピッチの全面に映像A1が重なって表示される。
また、ステップS75において、鑑賞者C1が特定の選手(対象物)を含む注目位置C2に注目している場合、制御部34は、第2の撮像装置22からの背景画像データから鑑賞者C1の注目位置C2を含む所定の範囲の画像を拡大した拡大映像(追加の映像)A2を生成し、この拡大映像A2の表示位置を鑑賞者C1の注目位置C2の近傍に決定する。そして、ステップS76において、制御部34は、決定した表示位置に拡大映像A2を表示するように投影装置12を制御する。これにより、投影装置12は、制御信号に従って表示位置に拡大映像A2を表示し、鑑賞者C1の注目位置C2の近傍に拡大映像A2が表示される。このとき、上述したように、分析した背景の輝度及び色度に基づいて、拡大映像A2に白色等の明るい色で縁取りを行う映像変換処理を行ってもよい。
以上のように、本実施の形態7の映像表示システム1によれば、鑑賞者C1の位置及び背景の注目範囲(例えばサッカースタジアムのピッチ)を検出し、鑑賞者C1が透明スクリーン11に接近したときに、映像A1が背景の注目範囲である例えばサッカースタジアムのピッチの全面に重なるように、透明スクリーン11における映像A1の表示位置を決定する。これにより、例えば背景B1の選手と映像A1の選手情報との両方が同時に視認可能となる。
また、本実施の形態7の映像表示システム1によれば、鑑賞者C1の注目位置C2を検出し、注目位置C2の近傍に、この注目位置C2を含む所定の範囲の拡大映像(追加の映像)A2を表示するように、透明スクリーン11における拡大映像A2の表示位置を決定する。これにより、例えば鑑賞者C1が注目する選手の拡大映像A2をも同時に視認可能となる。
なお、実施の形態5では、背景の注目範囲に基づいて透明スクリーン11における映像の表示位置を決定し、実施の形態6では、鑑賞者の位置や鑑賞者の注目位置に基づいて透明スクリーン11における映像の表示位置を決定したが、実施の形態7のように、背景の注目範囲、及び、鑑賞者の位置や鑑賞者の注目位置の両方に基づいて映像の表示位置を決定してもよい。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜7を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態1〜7で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
(1)本実施の形態では、映像信号が示す映像を表示し、かつ、背景を透過する透明な表示装置として、透明スクリーン11と投影装置12とを例示した。しかし、表示装置は、自発光方式の透明型EL表示装置や透明型液晶表示装置等であってもよい。
(2)本実施の形態では、第2の撮像装置22と制御部34とが協働して、サッカースタジアムのピッチやボール等の鑑賞者が注目するであろうと予測される対象物を含む背景の注目範囲の検出を行った。しかし、第2の撮像装置22が、背景の注目範囲の検出を単独で行える機能を備えてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、透明な表示装置に表示する映像と当該表示装置の背景との両方を同時に視認できる映像表示システムに適用可能である。
1 映像表示システム
11 透明スクリーン
12 投影装置
21 第1の撮像装置
22 第2の撮像装置
23 検出装置
30 映像処理装置
31 第1の通信部
32 第2の通信部
33 記憶部
34 制御部

Claims (6)

  1. 映像信号が示す映像を表示し、かつ、背景を透過する透明な表示装置と、
    前記表示装置の映像及び背景を鑑賞する鑑賞者の位置、前記鑑賞者が注目する前記鑑賞者の注目位置、及び/または、前記鑑賞者が注目することが予測される対象物に対応する前記背景の注目範囲を検出する検出装置と、
    前記映像信号を前記表示装置に送信するとともに、前記検出装置によって検出された前記鑑賞者の位置、前記鑑賞者の注目位置、及び/または、前記背景の注目範囲に基づいて前記表示装置における前記映像の表示位置を決定する映像処理装置と、
    を備える映像表示システム。
  2. 前記映像処理装置は、前記鑑賞者の位置、前記鑑賞者の注目位置、及び/または、前記背景の注目範囲に基づいて、前記表示装置において前記映像が前記背景の注目範囲に重ならないように前記映像の表示位置を決定する請求項1に記載の映像表示システム。
  3. 前記映像処理装置は、前記鑑賞者の位置、前記鑑賞者の注目位置、及び/または、前記背景の注目範囲に基づいて、前記表示装置において前記映像が前記背景の注目範囲に重なるように前記映像の表示位置を決定する請求項1に記載の映像表示システム。
  4. 前記映像処理装置は、前記鑑賞者の位置及び/または前記鑑賞者の注目位置に基づいて、前記表示装置において前記映像が前記鑑賞者の注目位置近傍に表示させるように前記映像の表示位置を決定する請求項1に記載の映像表示システム。
  5. 前記表示装置は、
    主面において入射光の一部を拡散反射し、かつ、主面において入射光の一部を透過する透明なスクリーンと、
    前記スクリーンに前記映像を投影する投影装置と、
    を備える請求項1〜4の何れか1項に記載の映像表示システム。
  6. 前記表示装置は、透明型EL表示装置、または、透明型液晶表示装置である請求項1〜4の何れか1項に記載の映像表示システム。
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