JP2017227973A - 異常解析支援システム、および異常解析支援装置 - Google Patents

異常解析支援システム、および異常解析支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アプリケーションプログラムにしたがって演算を実行するコンピュータを含むシステムにおいて発生し得る異常について、多大な工数を要することなくその発生原因を迅速に特定できるようにする。【解決手段】異常解析を支援する異常解析支援システムに、以下の静的解析部と出力部とを設ける。静的解析部は、システムの構成要素の接続関係を示すシステム構成定義情報とアプリケーションプログラムの構造を示すアプリケーション情報とを解析し、システムに含まれる機器の入出力とアプリケーションプログラムの変数との対応を示す変数リレーション情報を生成する。出力部は、何れかの機器に異常が発生したことの検知を契機として、当該機器の入出力に関連する全ての変数を、変数リレーション情報を参照して特定し、発生イベント情報から上記特定した変数に関連するイベントの情報を抽出して表示装置に表示させる。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の機器を含むシステムの運用管理を支援する技術に関し、特に、異常発生時の対応を支援する技術に関する。
複数の機器を含むシステムの一例として、工場や発電所などのプラントの稼働制御を行う制御システムが挙げられる。この種の制御システムの構成要素としては、動力源としてプラントに含まれる電動機等の制御対象機器、制御対象機器の動作状態や動作環境を監視するための各種センサ、制御対象機器の駆動制御を行うコントローラ、および、センサや制御対象機器とコントローラとのデータ通信を仲介する通信ユニットが挙げられる。
制御システムに含まれるコントローラは、各種センサからの入力データに応じて制御対象機器を制御するための演算を予めインストールされたアプリケーションプログラムにしたがって実行し、その演算結果を表すデータを制御対象機器へ出力する。コントローラの具体例としては、DCS(Distributed Control System:分散型制御システム或いは分散型制御装置)やプログラマブルロジックコントローラ(以下、PLC)が挙げられる。一般的なFA(Factory Automation)システムではコントローラとしてPLCを用いることが多く、高信頼性を要求されるプラント設備ではコントローラとしてDCSを用いることが多い。DCSはPLCに比較して信頼性が高いからである。なお、以下では、コントローラへのデータの入力元となるセンサ等とコントローラからのデータの出力先となる制御対象機器とをまとめて「IO機器」と総称する場合がある。
制御システムの構成要素に異常が発生すると、プラントの稼働に支障が生じる場合がある。このため、異常が発生した場合にその発生箇所や発生原因を迅速に特定して対処することは勿論、異常が発生するであろう箇所を予測して事前に対処することが重要になる。例えば故障の発生が予見されるIO機器を事前に交換する、といった具合である。制御システムにおいて発生する異常の具体例としては、IO機器の故障や、アプリケーションプログラムの不良等に起因するコントローラの誤動作が挙げられる。以下では、異常の発生箇所或いは異常が発生するであろう箇所、およびその発生原因を特定することを異常解析と呼ぶ。
異常解析については、制御システム或いはプラントの運用管理者等がシステムの稼働状況を示すログ等を精査するなど、人手で行われることが一般的である。特許文献1や特許文献2には、運用管理者等による異常解析の実行を支援する技術が開示されている。特許文献1には、プラントにて発生する全てのイベント(事象)について、イベントの内容等を表すメッセージデータを記録し、当該メッセージデータの表示或いは再現を行うことで、プラントで発生する様々な事象の解析を容易にするイベント記録表示装置の発明が記載されている。特許文献2には、プラントの制御システムから出力されるアラームを、発生時刻を示すタイムスタンプとともに記憶するアラーム解析装置の発明が記載されている。このアラーム解析装置では、アラームの発生原因および対応方法をアラーム毎に登録することができる。このアラーム解析装置は、検出されたアラームと同一の過去のアラームに関する発生原因および対応方法を表示部に表示させる。
特開2009−251777号公報 特開2012−212387号公報
特許文献1に開示の技術では、記録された多数のメッセージデータのうちから異常の発生を示すイベント或いは異常の発生を予見させるイベント(以下、両者をまとめて「異常イベント」と呼ぶ)のデータを見つけ出し、さらに異常の発生原因となったイベントを上記多数のメッセージデータを精査して特定するといった作業を運用管理者等が人手で行わねばならない。このため、特許文献1に開示の技術には、異常解析の実行に多くの工数を要する、といった問題がある。特許文献2に開示の技術では、過去に発生した異常と同一の異常であれば、その発生原因を迅速に把握し、速やかに対応を行うことができる。しかし、過去に発生したものとは異なる異常については、特許文献2に開示の技術では速やかに対応することはできない。特に、アプリケーションプログラムの不良に起因する誤動作等は再現性や事前予測性が乏しく、物理的な機器の故障とは異なり、異常の発生原因の特定が困難な場合が多い。これは、制御システム固有の問題ではなく、入力データにしたがった演算をアプリケーションプログラムにしたがって実行するコンピュータを含むシステムであれば、例えば企業内の事務処理支援や金融取引等のためのシステム(所謂情報系システム)であっても同様である。
本発明は以上に説明した課題に鑑みて為されたものであり、入力データにしたがった演算をアプリケーションプログラムにしたがって実行するコンピュータを含むシステムにおいて発生し得る異常について、多大な工数を要することなくその発生原因を迅速に特定することを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、アプリケーションプログラムを実行するコンピュータ、当該コンピュータへのデータの入力元となる機器、および当該コンピュータからのデータの出力先となる機器を構成要素として含むシステムにおいて発生する異常の発生原因の特定を支援する異常解析支援システムとして、以下の静的解析部および出力部を有する異常解析支援システムを提供する。静的解析部は、システムにおける構成要素の接続関係を示すシステム構成定義情報とアプリケーションプログラムの構造を示すアプリケーション情報とを解析して変数リレーション情報を生成する。変数リレーション情報とは、システムに含まれる機器の入出力とアプリケーションプログラムの変数との対応関係およびアプリケーションプログラムにおける変数の階層関係を示す情報である。一方、出力部は、システムに含まれる何れかの機器に異常が発生したこと、または異常の発生が予見されたことの検知を契機として、当該機器の入出力に関連する全ての変数を変数リレーション情報を参照して特定する。そして、出力部は、システムにて発生したイベントを示す情報が発生順に配列される発生イベント情報から上記特定した変数に関連するイベントの情報を抽出して出力する。
本発明の異常解析支援システムにより異常解析の実行を支援されるシステムの具体例としては、プラントの稼働制御を行う制御システムが挙げられ、この場合における上記コンピュータはアプリケーションプログラムにしたがって機器制御を行うコントローラである。本発明によれば、何れかの機器に異常が発生した場合或いは異常の発生が予見された場合に、当該機器の入出力に直接或いは間接的に関連するイベントに関する情報が発生イベント情報から抽出され、出力される。このため、当該機器の制御に直接或いは間接的に関連する全てのイベントを運用管理者が一目で把握することが可能となり、多大な工数を要することなく異常の原因を迅速に特定することが可能になる。
上記静的解析部および出力部の具体的な実装態様については種々の態様が考えられる。例えば、アプリケーションプログラムの作成を支援するための支援ツール、およびイベントを監視するためのイベントビューアの各装置が異常解析支援システムに含まれている場合、静的解析部を支援ツールに設け、出力部をイベントビューアに設ける態様が考えられる。また、出力部による情報の出力態様についても種々の態様が考えられる。例えば、発生イベント情報に対応するイベント表示画面(例えば、イベントに関する情報をその発生順に配列した画面)をイベントビューアの表示部に表示させる態様であれば、次のような態様が考えられる。出力部は、上記イベント表示画面に対して異常イベントを指定する操作が運用管理者等によって為されたことに応じて、異常の発生或いはその予見を検知する。そして、上記出力部は、上記の要領で抽出した情報のみからなる第2のイベント表示画面を上記表示部にポップアップ表示させる。なお、上記表示部の表示内容を上記第2のイベント表示画面に切り替える態様であっても良い。
また、別の好ましい態様においては上記静的解析部と上記出力部とを組み合わせて1つの装置を構成し、当該装置を異常解析支援装置として提供しても良い。このような態様によっても、入力データにしたがった演算をアプリケーションプログラムにしたがって実行するコンピュータを含むシステムにおいて発生し得る異常について、多大な工数を要することなくその発生原因を迅速に特定することが可能になる。
また、上記課題を解決するために本発明は、コンピュータを、上記静的解析部および上記出力部として機能させるプログラムを提供する。このようなプログラムを従来の支援ツール或いはイベントビューアなどにインストールし、それら支援ツール或いはイベントビューアの制御部(CPU(Central Processing Unit)などのコンピュータ)を当該プログラムにしたがって作動させることで、本発明の異常解析支援装置として機能させることが可能になる。なお、上記プログラムの具体的な提供態様としては、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やフラッシュROM(Read
Only Memory)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に上記プログラムを書き込んで配布する態様や、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様が考えられる。
本発明によれば、入力データにしたがった演算をアプリケーションプログラムにしたがって実行するコンピュータを含むシステムにおいて発生し得る異常について、多大な工数を要することなくその発生原因を迅速に特定することが可能になる。
本発明の一実施形態による異常解析支援システム1の構成例を示す図である。 同異常解析支援システム1に含まれる支援ツール20のシステム構成エディッタ220により生成されるシステム構成定義情報を説明するための図である。 同支援ツール20の静的解析部230における解析アルゴリズムのフローチャートである。 同静的解析部230による解析対象のアプリケーション情報およびシステム構成定義情報の一例を示す図である。 同静的解析部230により生成される変数リレーション情報の一例を示す図である。 異常解析支援システム1に含まれるイベントビューア30の出力部310により表示されるイベント表示画面の一例を示す図である。 同出力部310が実行するイベントフィルタ処理の流れを示すフローチャートである。 同出力部310によるフィルタリング後のイベント表示画面の一例を示す図である。
以下図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による異常解析支援システム1の構成例を示す図である。図1に示す異常解析支援システム1は、プラントの制御システムにおいて発生するイベントの監視、および異常イベント発生時の異常解析を支援するためのコンピュータシステムである。図1には、異常解析支援システム1の構成要素の他に、異常解析の対象となる制御システムのコントローラ10が図示されている。図1に示すように異常解析支援システム1は支援ツール20とイベントビューア30とを有する。
支援ツール20は、例えばパーソナルコンピュータであり、制御システムの運用管理の支援に使用される。図1に示すように、支援ツール20は、アプリケーションエディッタ210、システム構成エディッタ220、静的解析部230、およびイベント設定部240を有する。アプリケーションエディッタ210、システム構成エディッタ220、静的解析部230、およびイベント設定部240の各々は、何れも、支援ツール20に予めインストールされた運用支援プログラムにしたがって支援ツール20の制御部(例えばCPU)を作動させることにより実現されるソフトウェアモジュールである。これら各部の役割、すなわちこれら各部が担っている機能は以下の通りである。
アプリケーションエディッタ210は、制御対象機器の制御をコントローラ10に行わせるためのアプリケーションプログラムの作成(すなわち、アプリケーションププログラムのソースコードのコーディング、実行形式ファイルへのコンパイルやリンク、およびデバッグ)を支援する機能を担っている。アプリケーションエディッタ210により生成されたアプリケーションプログラムの実行形式ファイルはコントローラ10へダウンロードされる。
また、アプリケーションエディッタ210は、アプリケーションプログラムのプログラム構造を表すアプリケーション情報を生成する機能を有する。アプリケーションプログラムのソースコードにコンパイルおよびリンクを施して実行形式ファイルを生成する際に、各変数の変数名を示すシンボルとそのシンボルの示す変数のアドレスとの対応関係を示す情報を埋め込んで実行形式ファイルを生成する態様であれば、当該実行形式ファイルそのものをアプリケーション情報としても良い。また、アプリケーションプログラムのソースコードを上記アプリケーション情報としても良く、上記実行形式ファイルやソースコードとは別個にアプリケーション情報を生成しても良い。
システム構成エディッタ220は、運用管理支援の対象となる制御システムの構成要素、および構成要素の接続関係(例えば図2参照)を示すシステム構成定義情報を、運用管理者の操作に応じて生成する。前述したように、制御システムの構成要素の具体例としては、コントローラ10の他、コントローラ10による制御対象となる制御対象機器(例えば、電動機)や各種センサなどのIO機器、IO機器とコントローラ10とのデータ通信を仲介する通信ユニットが挙げられる。
従来の制御システムにおいてもシステム構成定義情報の作成および利用は行われていたが、本実施形態におけるシステム構成定義情報とは異なり、通信ユニットのIOモジュールに接続されるIO機器(図2における機器A、機器Bおよび機器C)に関する情報を含んでいなかった。つまり、本実施形態におけるシステム構成エディッタ220は、通信ユニットのIOモジュールの接続先のIO機器に関する情報を含むシステム構成定義情報を生成する点が従来と異なる。
静的解析部230は、システム構成定義情報とアプリケーション情報とを解析し、異常解析の対象となる制御システムに含まれるIO機器の入出力とアプリケーションプログラムの変数との対応関係およびアプリケーションプログラムにおける変数の階層関係を示す変数リレーション情報を生成する。静的解析部230は、アプリケーションプログラムに含まれる変数のうちIO機器の入出力に関連する変数を通信モジュールに接続されるIO機器毎に抽出し、コントローラ10に対する入力から出力までのそれら変数の階層関係を示す変数リレーション情報を生成する。変数リレーション情報は、制御システムにおいて発生する全てのイベントを表す設定イベント情報とともにコントローラ10へダウンロードされ、コントローラ10におけるイベントの発生の検知等に利用される。
図3は、静的解析部230における解析アルゴリズムのフローチャートである。図3に示すように、静的解析部230は、まず、システム構成定義情報を解析し、通信ユニットに接続されているIO機器を示す情報(以下、接続機器情報)を抽出する(ステップSA100)。次いで、静的解析部230は、ステップSA100にて抽出した接続機器情報の示すIO機器への入力信号(接続先のIOモジュールを介して入力される信号:以下、出力モジュール信号)を示す情報(出力モジュール信号情報)をシステム構成定義情報から抽出する(ステップSA110)。ステップSA110に後続するステップSA120では、静的解析部230は、アプリケーション情報を解析し、ステップSA110にて抽出した出力モジュール信号情報の示す信号の生成に関連する変数を、入力元の変数がIOモジュールからの入力信号に到達するか、または入力元のない変数に到達するまで、再帰的に抽出する処理をIO機器毎に実行し、変数リレーション情報を生成する。
例えば、静的解析部230による解析対象のアプリケーション情報およびシステム構成定義情報が図4に示すものであったとする。この場合、静的解析部230は、上記ステップSA100では機器A、機器Bおよび機器Cの各々を示す接続機器情報を抽出し、ステップSA110では機器A、機器Bおよび機器Cの各々について出力モジュール信号情報を抽出する。機器Aについては、IOモジュール1_4(図4では、「IO1_4」と略記、他のIOモジュールについても同様)とIOモジュール2_2の各々からの出力信号を示す出力モジュール信号情報が抽出される。
ステップSA120では、静的解析部230は、機器A〜機器Cの各々について、ステップSA110にて抽出した出力モジュール信号情報の示す信号の生成に関連する変数を再帰的に抽出して変数リレーション情報を生成する。前述したように機器Aについては、出力モジュール信号情報として、IOモジュール1_4とIOモジュール2_2の各々からの出力信号を示す情報がステップSA110にて抽出されている。図4に示すように、IOモジュール1_4の出力信号についてはアプリケーションプログラムにおける変数名VAL3_1の変数が対応しており、変数名VAL3_1の変数はアプリケーションプログラムにおける機能ブロック(例えば、アプリケーションプログラムに含まれるサブルーチンや関数:図4では「FB」と表記、以下本明細書においても同様)3の出力である。FB3の入力はIOモジュールIO1_2の出力信号、変数名VAL2_1およびVAL2_2の各変数である。
図4に示すように、変数名VAL2_1の変数はFB1の出力であり、FB1の入力はIOモジュール1_1の出力信号と変数名VAL1_1の変数であり、変数名VAL1_1の変数には入力元がない。一方、変数名VAL2_2の変数はFB2の出力であり、FB2の入力は変数名VAL1_2およびVAL1_3の各変数である。変数名VAL1_2およびVAL1_3の各変数には、変数名VAL1_1の変数と同様、入力元はない。このようにしてIOモジュール1_4の出力信号の生成に関連する変数が、IOモジュールからの入力信号または入力元のない変数に到達するまで再帰的に抽出される。同様にしてIOモジュール2_2の出力信号についても生成に関連する変数が再帰的に抽出される。その結果、静的解析部230は、機器Aについて、例えば図5の階層関係を示す変数リレーション情報を生成する。
イベント設定部240は、制御システムの稼働中に発生する事象のうち、機器制御等に関連する事象をイベントとして設定し、その設定内容を表す設定イベント情報を生成する。イベント設定部240により設定されるイベントの一例としては、工程を次の段階に進めるか否かの判定基準となるイベントや、前述した異常イベントが挙げられる。制御システムの稼働中に発生する事象は、特定のIOモジュールの入力信号或いは出力信号の値、またはアプリケーションプログラムの特定の変数の値が所定の値に達した(或いは所定の値を下回った)こととして一般に表現される。イベント設定部240は、イベントが発生したか否かの判定対象となる信号或いは変数とその判定基準となる閾値を運用管理者等がイベント毎に設定することを支援する。
より詳細に説明すると、イベント設定部240は、上記設定支援を実現するため、変数情報出力機能とイベント入力機能とを有する。変数情報出力機能は、各IOモジュールの入力信号および出力信号やアプリケーションプログラムの変数を示す情報を運用管理者に提示する機能である。イベント入力機能は、変数情報出力機能により提示される変数のうちイベント発生の判断基準となる変数の選択および比較対象の値の入力、イベントを一意に示すイベント識別子(例えば、イベントの名称を表す文字列等)の入力、およびプラントにおける当該イベントの発生場所を示すロケーション情報の入力を運用管理者に行わせる機能である。イベント設定部240により生成される設定イベント情報には、イベント入力機能により入力されたイベント識別子と、運用管理者等に選択された変数についての変数名および比較対象の値と、ロケーション情報とがイベント毎に格納されている。
コントローラ10は、アプリケーションプログラムを実行し、そのアプリケーションプログラムにしたがって機器制御を行う機能に加えて、設定イベント情報にて設定されたイベントの発生を監視し、該当するイベントが発生した場合にそのイベントの発生を示す発生イベント情報を記憶部に書き込むイベント検出機能を有する。発生イベント情報には、発生したイベントを示すイベント識別子、イベント発生の判定基準となった変数の変数名とその値、およびロケーション情報(すなわち、当該イベントについて設定イベント情報に格納されている情報)と当該イベントの発生時刻を示すタイムスタンプとが含まれている。
イベントビューア30は、制御システムにけるイベントの発生を運用管理者等に監視させるための監視端末である。イベントビューア30としては、専用の監視端末を用いても良いし、液晶ディスプレイなどの表示装置とその表示装置の制御を行うパーソナルコンピュータの組み合わせをイベントビューア30として用いても良い。
イベントビューア30は、図1に示すようにコントローラ10に接続されている。イベントビューア30は、コントローラ10の記憶部に記憶されている発生イベント情報の全てを取得して発生時刻の古いものから順に表示装置に表示させる出力部310を有する。図6は、出力部310が表示装置に表示させる画面(以下、イベント表示画面)の一例を示す図である。このように、発生した全てのイベントについての情報をその発生時刻の順に表示装置に表示させる点では本実施形態のイベントビューア30は従来のイベントビューアと同一である。しかし、本実施形態のイベントビューア30は、以下の点が従来のイベントビューアと異なる。すなわち、イベントビューア30の出力部310は、表示装置に表示させたイベント表示画面に対して異常イベントを指定する操作が為された場合に、異常イベントが発生したIO機器の制御に直接或いは間接的に関連する変数を変数リレーション情報を参照して特定し、当該特定した変数に関連するイベントのみの情報を抽出して出力するイベントフィルタ処理を実行する。
図7は、出力部310が実行するイベントフィルタ処理の流れを示すフローチャートである。運用管理者等によって異常イベントが指定されると、イベントビューア30の出力部310は、当該異常イベントの発生基準となった変数の変数名を発生イベント情報を参照して特定する(ステップSB100)。例えば、図6のように表示されているイベントのうちの「故障A_発生」が運用管理者等によって指定された場合には、IOモジュールIO1_1への入力信号の変数名(以下、「変数名IO1_1」と表記)が特定される。
次いで、出力部310は、ステップSB100にて特定した変数名の変数が制御に関与するIO機器、すなわち異常の発生したIO機器を、変数リレーション情報を参照して特定する(ステップSB110)。例えば、図5に示す変数リレーション情報がコントローラ10の記憶部に記憶されている場合、ステップSB100にて取得した変数名の表す変数が制御に関与する機器として「機器A」が特定される。
ステップSB110に後続するステップSB120では、出力部310は、ステップSB110にて特定したIO機器の制御に直接或いは間接的に関連する全ての変数の変数名を、変数リレーション情報を参照して特定する。図5に示す変数リレーション情報がコントローラ10の記憶部に記憶されており、ステップSB110にて「機器A」が特定されたのであれば、ステップSB120では、変数名IO1_1、IO1_2、IO1_4、IO2_2、VAL1_1、VAL1_2、VAL1_3、VAL2_1、VAL2_2、VAL2_3、VAL3_1およびVAL3_2の各々が特定される。
ステップSB120に後続するステップSB130では、出力部310は、ステップSB120にて特定した変数名の示す変数に関連するイベント以外のイベントに関する情報をイベント表示画面(図6参照)から削除する。図6に示すイベント表示画面にて表示されているイベントのうち、ステップSB120にて特定した変数名の示す変数に関連するイベントは、「故障A_発生」の他は「イベントC」、「イベントG」および「イベントH」のみである。したがって、イベント表示画面の表示内容は図8のように更新される。
図6に示すイベント表示画面の表示は従来のイベントビューアにおいても行われていたが、図6に示すイベント表示画面では異常とは無関係なイベントに関する情報が多数含まれており、それら多数のイベントの何れが異常の発生原因であるかを特定することに多大な工数を要していた。これに対して、図8に示すイベント表示画面では、「故障A_発生」元となったIO機器の制御とは無関係なイベントが削除されている。このため、図8に示すイベント表示画面を視認した運用管理者等は、「故障A_発生」の発生原因が「イベントC」、「イベントG」および「イベントH」の何れであったのかを即座に判断することができる。例えば、「イベントG」に問題があったのであれば、運用管理者は変数名VAL2_3の変数の値に問題があったこと、すなわち、「故障A_発生」の発生原因はコントローラ10のアプリケーションプログラムの不具合であると即座に判断できる。このように、本実施形態によれば、制御システムにおいて発生し得る異常について、多大な工数を要することなくその発生原因を迅速に特定することが可能になる。
以上本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えても良い。
(1)上記実施形態では、プラントの稼働制御を行う制御システムの異常解析支援への本発明の適用例を説明した。しかし、本発明の適用対象は制御システムの異常解析に限定される訳ではない。例えば金融取引のためのコンピュータシステムなどの情報系システムの異常解析支援に本発明を適用しても良い。要は、アプリケーションプログラムにしたがって動作するコンピュータを含むシステムの異常解析であれば本発明を適用可能である。
(2)上記実施形態における支援ツール20は、静的解析部230の他に、アプリケーションエディッタ210、システム構成エディッタ220およびイベント設定部240を有していた。しかし、支援ツール20以外の装置を用いてシステム定義情報やアプリーション情報、設定イベント情報の生成を行っても良く、この場合、支援ツール20は静的解析部230のみを有していれば良い。つまり、アプリケーションプログラムを実行するコンピュータ、当該コンピュータへのデータの入力元となる機器、および当該コンピュータからのデータの出力先となる機器を構成要素として含むシステムにおいて発生する異常の発生原因の特定を支援する異常解析支援システムとしては、少なくとも静的解析部230と出力部310とを含んでいれば良い。
(3)上記実施形態では、静的解析部230と出力部310とがそれぞれ別個の装置に設けられていたが、両者を一つの装置に設けても良い。つまり、静的解析部230と出力部310とを組み合わせて構成した異常解析支援装置を提供しても良い。
1…異常解析支援システム、10…コントローラ、20…支援ツール、210…アプリケーションエディッタ、220…システム構成エディッタ、230…静的解析部、240…イベント設定部、30…イベントビューア、310…出力部。

Claims (3)

  1. アプリケーションプログラムを実行するコンピュータ、前記コンピュータへのデータの入力元となる機器、および前記コンピュータからのデータの出力先となる機器を構成要素として含むシステムにおいて発生する異常の発生原因の特定を支援する異常解析支援システムであって、
    前記システムにおける構成要素の接続関係を示すシステム構成定義情報と前記アプリケーションプログラムの構造を示すアプリケーション情報とを解析し、前記システムに含まれる機器の入出力と前記アプリケーションプログラムの変数との対応関係および前記アプリケーションプログラムにおける変数の階層関係を示す変数リレーション情報を生成する静的解析部と、
    前記システムに含まれる何れかの機器に異常が発生したことまたは異常の発生が予見されたことの検知を契機として、当該機器の入出力に関連する全ての変数を前記変数リレーション情報を参照して特定し、前記システムにて発生したイベントを示す情報が発生順に配列される発生イベント情報から前記特定した変数に関連するイベントの情報を抽出して出力する出力部と、
    を有することを特徴とする異常解析支援システム。
  2. 前記アプリケーションプログラムの作成を支援するための支援ツールを有し、前記支援ツールが前記静的解析部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の異常解析支援システム。
  3. アプリケーションプログラムを実行するコンピュータ、前記コンピュータへのデータの入力元となる機器、および前記コンピュータからのデータの出力先となる機器を構成要素として含むシステムにおいて発生する異常の発生原因の特定を支援する異常解析支援装置であって、
    前記システムにおける構成要素の接続関係を示すシステム構成定義情報と前記アプリケーションプログラムの構造を示すアプリケーション情報とを解析し、前記システムに含まれる機器の入出力と前記アプリケーションプログラムの変数との対応関係および前記アプリケーションプログラムにおける変数の階層関係を示す変数リレーション情報を生成する静的解析部と、
    前記システムに含まれる何れかの機器に異常が発生したことまたは異常の発生が予見されたことの検知を契機として、当該機器の入出力に関連する全ての変数を前記変数リレーション情報を参照して特定し、前記システムにて発生したイベントを示す情報が発生順に配列される発生イベント情報から前記特定した変数に関連するイベントの情報を抽出して出力する出力部と、
    を有することを特徴とする異常解析支援装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162575A1 (ja) * 2022-02-22 2023-08-31 オムロン株式会社 制御システム、支援装置および支援プログラム

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