JP2017227541A - 放射線撮像装置及び放射線撮像方法 - Google Patents

放射線撮像装置及び放射線撮像方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017227541A
JP2017227541A JP2016124077A JP2016124077A JP2017227541A JP 2017227541 A JP2017227541 A JP 2017227541A JP 2016124077 A JP2016124077 A JP 2016124077A JP 2016124077 A JP2016124077 A JP 2016124077A JP 2017227541 A JP2017227541 A JP 2017227541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
imaging
detector unit
detector
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016124077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6698441B2 (ja
Inventor
定岡 紀行
Noriyuki Sadaoka
紀行 定岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2016124077A priority Critical patent/JP6698441B2/ja
Publication of JP2017227541A publication Critical patent/JP2017227541A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6698441B2 publication Critical patent/JP6698441B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、非破壊で、画像ノイズを低減した高品質な撮像が可能な放射線撮像装置及び放射線撮像方法を提供することにある。【解決手段】上記目的のために、本発明の放射線撮像装置は、撮像対象を透過した放射線を検出する検出器素子と散乱放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニット2と、2次元に配列され、撮像対象を透過した放射線を検出する放射線検出器素子を有する第2検出器ユニット5と、撮像対象を透過した放射線を第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5のいずれか一方で検出するように、撮像対象を移動、又は第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を移動する駆動装置を備え、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5から出力される検出データを用いて放射線の散乱量を考慮した透過画像を作成する演算装置を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、複雑形状の量産鋳物部品の鋳造プロセス過程における溶湯注入状況等を非破壊で連続的に撮像する放射線撮像装置及び放射線撮像方法に関する。
各種工業製品の金属加工の中で、鋳造法は最も古くポピュラーな方法であり,金属を一度溶解し,この金属溶湯を鋳型に注いで凝固させ成形させる加工法である。鍛造,プレス加工などと比較し,この加工方法の最大の特徴は,鋳型が構成できれば,複雑な3次元形状が一度に短時間で成形できる点にある。ただし,鋳型への金属溶湯の注入時にガスが巻き込まれたり,部分的に十分に金属溶湯が流れ込まない箇所が発生したりする事により鋳物の内外に欠陥が発生する。これらは鋳造欠陥と総称され,様々な手法により鋳造プロセスでこれらの欠陥が発生しない方法の確立が研究開発されてきたが,量産鋳造工程において完全に鋳造欠陥の発生を抑えるまでには至っていない。そのため、これらの鋳造欠陥を防止するには、鋳型内部に金属溶湯を注入するプロセスで各時刻における金属溶湯の注入状態を計測し、ガス巻き込みによる気泡発生や、金属溶湯の流れ込みが不十分な領域を特定する必要がある。また、鋳型内部の金属溶湯注入プロセスが動的に計測できれば、鋳造シミュレーションで用いられている各種モデルの検証・高精度化が可能となり、シミュレーション精度を現状より高める事ができる。それにより鋳型形状の最適化、鋳造プロセス条件の最適化により前述の鋳造欠陥の無い高品質な鋳造品を製作する事が可能となる。
特開2010-125465
"型内減少の可視化‐鋳造"、大仲逸雄、精密工学会誌、Vol.73, No.2, 2007(p171-174)
従来、鋳型内部の金属溶湯流入状態は、非特許文献1に記載されているように、透明な樹脂製モデル鋳型の内部に、金属溶湯を模擬した流体を流入させ観察・計測されてきた。これらの体系では、実際の鋳型内部の金属溶湯注入状態を、ある程度は模擬できるが、金属溶湯の流動特性、詳細な鋳型形状、鋳型の表面状態などは模擬が難しい。そのため、複雑形状の量産鋳物部品の鋳造プロセス過程における金属溶湯注入状況を、実際の鋳型に実際の金属溶湯が注入される状態を、非破壊で連続的に撮像する方法および装置が必要とされている。
非特許文献1には、X線管と検出器(イメージインテンシファイア)を挟み中間に鋳型模型を設置し、高温の金属溶湯を単純形状のモデル鋳型に注入し一定時刻間隔でX線透過像を撮像する装置が紹介されている。この装置では、X線管の最大管電圧210kV、電流10mAであり鋳鋼材での透過能力は2mm程度に限定される。そのため、実製品用の鋳型(砂型、金型)内の金属溶湯の注入状態を透過撮像することは困難である。
特許文献1には、金属溶湯が充填されるキャビテイ、X線源、X線検出手段(イメージインテンシファイア)、解析用鋳型からなる鋳造解析装置が提案されている。同装置では、金属溶湯が鋳型内に完全に充填された後の金属凝固プロセスを透過像から計測する。そのため、鋳型内部への溶湯の注入状況の撮像は対応できない。また、基礎的な凝固プロセスの分析評価であるため、対象試験体は、実製品の鋳型ではなく厚みの薄いキャビテイを持つ解析用鋳型を用いており、実製品サイズの鋳型への適用は難しい。
実製品サイズの鋳型に対して金属溶湯が注入される状態を非破壊で動的にX線透過像により可視化するためには、厚い金属材料を透過する高エネルギーX線源が必要となる。その場合、透過後の減衰したX線を検出する検出器にも高エネルギーX線に対して感度の高い検出器が必要となる。一方、高エネルギーX線により、実製品サイズの鋳型(砂型、金型)を透過撮像する場合、鋳型領域をX線が透過する際に多くの散乱線が発生する。この散乱線は、透過像における画像ノイズとなり、一般的なイメージインテンシファイア等の検出器を用いて鋳型内部の金属溶湯の注入状時の透過像を撮像すると画像が非常に不鮮明になる。一方、この散乱線を低下させるためにX線源のエネルギーを低下させると実製品サイズの鋳型(砂型、金型)の厚みに対してX線透過能力が不足しX線透過画像が得られなくなる。このようなX線の金属透過時に発生する散乱線は、金属溶湯領域でも発生するが、鋳型領域の体積に比較しその量は相対的に小さいため、鋳型領域で発生する散乱線が最も画像に与える影響が大きい。
本発明の目的は、上記のような事情を背景になされたものであり、鋳造品の品質向上、不良品発生比率の低減を図るため、実製品サイズの鋳型に対して金属溶湯が注入される状態を非破壊で動的にX線透過像により可視化する場合に、鋳型領域から発生する散乱線による画像ノイズを低減し、高品質な動的撮像撮像が可能な放射線撮像装置及び放射線撮像方法を提供することにある。
本発明は、放射線を照射する放射線発生装置と、撮像対象を透過した放射線を検出する複数の検出器素子及び散乱された放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニットと、2次元に配列され、撮像対象を透過した放射線を検出する複数の放射線検出器素子を有する第2検出器ユニットを有する放射線検出器と、撮像対象を透過した放射線を、第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットのいずれか一方で検出するように、撮像対象を移動、又は第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットを移動する駆動装置を備え、第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットから出力される検出データを用いて、放射線の散乱量を考慮した撮像対象の透過画像を作成する演算装置を備える放射線撮像装置によって、上記目的を達成することができる。
本発明によれば、実製品サイズの鋳型に対して非破壊で、画像ノイズの小さい高精細な透過画像を得ることができる。
本発明の実施例1による放射線撮像方法の手順を示す図である。 本発明の実施例1による放射線撮像装置の概略図である。 撮像対象の鋳型サンプル形状を示す図である。 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で撮像する場合の鋳型部分のみの撮像時の配置を示した図である。 撮像対象の鋳型サンプルの鋳型部分のみを本発明の実施例1による放射線撮像装置で撮像した場合の透過像シミュレーション結果を示す図である。 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で鋳型部分に金属溶湯を注入している状態を撮像する場合の配置を示した図である。 撮像対象の鋳型サンプルを本発明の実施例1による放射線撮像装置で鋳型部分に金属溶湯を注入している状態を撮像する場合のシミュレーション結果を示した図である。 本発明の実施例2による放射線撮像装置の概略図である。 本発明の実施例3による放射線撮像方法の手順を示す図である。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施例の動的透過像を撮像するための放射線撮像方法のフローであり、図2は本実施例の放射線撮像装置20の構成を示し、図3は撮像対象の鋳型のサンプル例を示し、図4は図3の鋳型サンプルを本実施例の放射線撮像方法で撮像する時の状態を示す図である。
図2に示すように、放射線撮像装置20は、放射線発生装置1、第1検出器ユニット2、第2検出器ユニット5、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を固定して支持する支持装置7、演算装置8、記憶及び表示装置9、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を横方向に移動させて所定の位置に設置させる検出器駆動装置19を備える。本実施例の放射線撮像装置20は、動的な透過像を撮像可能な放射線撮像装置である。
放射線発生装置1は、例えばX線、γ線、中性子線等の放射線を発生させる放射線源を有する。本実施例では、X線を発生させるX線源を備える放射線発生装置を例に説明する。X線源には、電圧600kV以下ではX線管、1MV以上では線形加速器(LINAC)を用いることができる。
第1検出器ユニット2は、一次元方向に所定の間隔で設置した複数の検出器素子3(ライン検出器素子)、各検出器素子3の前方に備えられるコリメータ4、検出器素子3及びコリメータ4を高さ方向に移動させる第1検出器ユニット駆動装置17を備える。検出器素子3として、半導体検素子またはシンチレータ型検出器素子を用いることができる。コリメータ4は、放射線発生装置1と検出器素子3の間であって、検出器素子3に接するように配置される。コリメータ4は、散乱された放射線を遮蔽し、撮像対象を透過した放射線を検出器素子3に入射させる。ライン検出器素子3及びコリメータ4の替わりに、前方コリメータを装備したイメージインテンシファイアを用いてもよい。第1検出器ユニット駆動装置17がライン検出器素子3及びコリメータ4を一体で高さ方向に移動させることで、第1検出器ユニット2を高さ方向に上下動する構造である。
第2検出器ユニット5は、2次元平面に配列された複数の検出器素子6(2次元配列検出器素子)を備える。2次元配列検出器素子としては、例えば正方格子状に2次元平面に配列された複数の検出器素子6である。
演算装置8は、撮像対象が時間的に変化しない固定領域(例えば、鋳型領域)を撮像する第1撮像モードと、時間的に変化する変化領域(例えば、鋳型に金属溶湯を注入することで時間的に変化する領域)を含む撮像対象を撮像する第2撮像モードをもつ。演算装置8は、第1撮影モードにおいて、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5から出力される検出データを用いて放射線の散乱量を求め、第2撮像モードにおいて、変化領域を含む撮像対象を所定の時間間隔で第2検出器ユニットを用いて撮像し、放射線の散乱量を考慮した透視画像を作成する。所定の時間間隔とは、予め定められて記憶装置に記憶された時間間隔を用いても良いし、操作者が設定する時間間隔の情報を用いてもよい。
検出器駆動装置19は、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を横方向に移動させて所定の位置に設置する。
本実施例の放射線撮像装置20を用いて、動的な透過像を撮像する放射線撮像方法について説明する。まず、ステップS100において、検出器駆動装置10は、撮像対象である鋳型10に対して放射線はセ氏装置(X線管)1と相対する位置に第1検出器ユニット2を移動させて設定する。
ステップS101で、鋳型10の鋳物形状枠12に金属溶湯を注入する前に、鋳型領域10のみの透過像を第1検出器ユニット2で撮像する。この時の状態を図2(a)に示す。まず、放射線発生装置1からX線を発生させ、撮像対象である鋳型10に照射する。鋳型10の投影面の最下部から最上部の高さまで撮像するように、第1検出器ユニット駆動装置17はライン検出器素子3及びコリメータ4を移動する。ライン検出器素子3は、鋳型10を透過したX線を所定の間隔で検出し、X線透過量データを演算装置8に出力する。演算装置8は、所定の間隔で撮影されたX線透過量データを取得すると、計測された各位置におけるX線透過量データをデジタルデータに変換して透過像データを作成し、記憶及び表示装置9に出力する。記憶及び表示装置9は、受け取った透過像データを第1検出器ユニット2から取得した鋳型領域の透過像データAとして保管する。
次に、ステップS102において、検出器駆動装置19は、鋳型10に対してX線管1と相対する位置に第2検出器ユニット5を移動して設定する。図2(b)に、設定した状態を示した。第2検出器ユニット5は、第1検出器ユニット2に備えられたコリメータ4を設けていないが、検出器素子6の個数が多いため、鋳型の投影面の全てを2次元素子配列検出器素子で受光できるため、ライン検出器3のように高さ方向に検出器素子を移動させる必要はない。
ステップS103で、第2検出器ユニット5を用いて鋳型10領域のみの透過像を撮像し、第2検出器ユニット5による鋳型領域のみの透過像データBを取得する。透過像シミュレータを用いて求めた、第1検出器ユニット2による鋳型領域の透過像データAを図5(a)に示し、第2検出器ユニット5による鋳型領域の透過像データBを図5(b)に示す。第1検出器ユニット2による鋳型領域の透過像13では、図5(a)に示すように、ライン検出器素子3の前方に設けられたコリメータ4により鋳型領域10から散乱された放射線(散乱線)をカットするため、画像ノイズの少ない鮮明な透過画像13が得ることができる。第2検出器ユニット5による鋳型領域の透過像14では、図5(b)に示すように、鋳型領域10からの散乱線が各検出器素子6に入射するため、画像ノイズが多い透過画像14となる。ただし、第1検出器ユニット2による鋳型領域の透過像13の撮像では、コリメータ付きのライン検出器3を高さ方向に移動するため、透過像撮像時間を必要とする。一方、第2検出器ユニット5による鋳型領域の透過像14の撮像では、撮像対象の鋳型10の投影面全領域に検出器素子6が配列されているため、透過像は短い時間で得られる。
次に、ステップS104において、第2検出器ユニット5による鋳型領域の透過像データBと第1検出器ユニット2による鋳型領域の透過像データAの差分量を計算する。ここで得られた各検収素子位置の差分量データが、鋳型領域10から発生する散乱線成分量となる。
さらにその次のステップでは、ステップS105として、金属溶湯の注入を開始する。図3に示した鋳型サンプルでは、鋳型10内部の金属溶湯の注入領域12の最上面部分11から金属溶湯が注入される。図6には、金属溶湯が注入されている状態での撮像状況を示した。
金属溶湯の注入開始後は、ステップS106として、第2検出器ユニット5が鋳型に金属溶湯が注入されるプロセスの各時刻tの透過像を撮像する。金属溶湯の注入速度および鋳型内部12に金属溶湯が流入し鋳型内部を流入する速度は速いため、コリメータ付きライン検出器3の移動では瞬時の一断面撮像は難しく、第2検出器ユニット5による瞬時の透過像撮像が必要となる。
図1のステップS106、ステップS107を、金属溶湯が鋳型の内部型領域12に全て充填されるまで一定時間間隔で瞬時の透過像撮像を繰り返す。
次に、ステップS107で、鋳型の内部型領域12に全て充填されると、次のステップS108で演算装置8は、散乱線成分量を差し引く計算を開始する。ステップS109では、第2検出器ユニット5を用いて得られた時刻tにおける鋳型に溶湯が注入された状態の透過像撮像データCから、ステップS101〜ステップS104で求めた各検出器素子位置の差分量データ103を差し引く。この差し引く計算を、全ての計算時刻の撮像透過像データに対してステップS109、ステップS110を繰り返すことで、演算装置8は各時刻の透過像データEを得る。
図7(a)〜(d)は、透過像シミュレーションを用いて、ステップS105〜ステップS110のプロセスを実施し、得られた各時刻の透過像データEの一部を示す。各時刻で、鋳型10領域からの散乱線成分が画像から除かれるため、金属溶湯が鋳型内部領域12に徐々に注入されていく状況が透過像として明瞭に得られることが分かる。
本実施例によれば、実製品サイズの鋳型(砂型、金型)を透過撮像する場合、鋳型領域をX線が透過する際に多く発生する散乱線の量を、金属溶湯注入前にコリメータ4が設置された第1検出器ユニット2を用いて得た透過撮像および二次元素子配列の第2検出器ユニット5を用いて得た透過撮像から算出し、金属溶湯注入時には所定の時刻毎に第2検出器ユニット5で透過像撮像し、各時刻の透過像撮像画像から前述の鋳型領域からの散乱線量を差しくことにより、画像ノイズの小さい高精細な動的透過像を得ることができる。すなわち、鋳型内部の金属溶湯注入状態の動的透過像を生成して可視化が可能となる。
また、本実施例によれば、コリメータ4とライン検出器素子3を有する第1検出ユニット2と、2次元配列の検出器素子を有する第2検出器ユニット5が、X線発生装置1や撮像対象の鋳型に対して透過像が撮像可能な位置に、それぞれ単独で相互に設置可能な構成をもつ。このような構成により、各プロセスにおける各透過像を取得することができ、鋳型領域を放射線が透過する際に発生する散乱線の量を精度よく求められるようになる。
本実施例によれば、得られる鋳型内部の金属溶湯注入状態の動的透過像を分析することにより、鋳造欠陥の発生が防止可能な鋳型形状や鋳物鋳型プロセス条件の設定が可能となり、鋳造品の鋳造欠陥発生防止、品質向上を図ることができるようになる。
本発明の第2の実施例を、図1及び図8を用いて説明する。
本実施例の放射線撮像装置20Aは、図8に示すように、放射線発生装置1、第1検出器ユニット2、第2検出器ユニット5、第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を横方向から挟んで固定して支持する支持装置21、演算装置8、記憶及び表示装置9、撮像対象を載せるテーブル(例えば、ターンテーブル)16、テーブル16を高さ方向に上下動させるテーブル駆動装置18を備える。本実施例の放射線撮像装置20Aの構造及び放射線撮像装置20Aを用いた動的透過像を撮像方法について、実施例1と相違する点を中心に、以下に説明する。
放射線撮像装置20Aは、第2検出器ユニット5の下部に第1検出器ユニット3を配置する構成を有する。テーブル駆動装置18がテーブル15を高さ方向に移動させることで、テーブル15に載った撮像対象の鋳型10を高さ方向に移動させる。実施例1では、第1検出器ユニット駆動装置17が第1検出器ユニット2及び第2検出器ユニット5を高さ方向に移動させることで、第1検出器ユニット2又は第2検出器ユニット5が撮像対象に対して放射線発生装置1と相対する位置に配置されるように位置決めしたが、本実施例では、テーブル駆動装置18がテーブル15を高さ方向に移動させることで第1検出器ユニット2又は第2検出器ユニット5のいずれかの検出器ユニットが撮像対象に対して撮像装置1と相対する位置に配置されるように位置決めする構成である。
本実施例の放射線撮像装置20Aを用いて動的な透過像を撮像する放射線撮像方法について、実施例1の放射線撮像方法と異なる点を中に説明する。図1のステップS101を実施し、第1検出器ユニット2による鋳型領域の透過像データAを得る。また、テーブル駆動装置18が第2検出器ユニット5の位置までターンテーブル15を移動させ、図1のステップS103を実施し、第2検出器ユニット5による鋳型領域の透過像データBを得る。その後の処理ステップは、実施例1のステップS104以降と同様の処理を行う。
本実施例によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。
本発明の第3の実施例を、図9を用いて説明する。図9は、本実施例による動的透過像の放射線撮像方法を示すフロー図である。
実施例1では、鋳型内部に金属溶湯が注入される場合を示したが、本実施例では、一般的な固定領域内部に状態変化が一部分で発生する場合の、動的透過像撮像にも活用する例を説明する。図9では、実施例1の図1に対して鋳型部分を固定領域、金属溶湯注入領域を固定領域内部に状態変化が発生する領域としている。このような体系として、例えば機械部品の内部の可動部分、配管や反応器内部の実温・実圧での流体流動状態が想定される。
本実施例によれば、実施例1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例によれば、従来外部からは可視化できなかった内部の変動状況を外部から非破壊で可視化可能となる。
さらに、本実施例によれば、一般的な機械部品において固定領域内部の可動部分の時刻毎の変化状態が、外部から非破壊で観察可能となり、内部稼働状態を外部から確認できるようになる。撮影対象が配管および反応器等の流動状態の場合は、実温・実圧での内部流動状態を外部から可視化可能となる。
1:放射線発生装置、
2:第1検出器ユニット
3:ライン検出器素子
4:コリメータ
5:第2検出器ユニット
6:2次元配列検出器素子
7:支持装置
8:演算装置
9:記憶および表示装置
10:鋳型
11:鋳型の金属溶湯流入面
12:鋳型内部の金属溶湯流入領域
15:金属溶湯流入部
16:ターンテーブル
17:第1検出器ユニット駆動装置
18:テーブル駆動装置
19:検出器駆動装置
20、20A:放射線撮像装置

Claims (11)

  1. 放射線を照射する放射線発生装置と、
    撮像対象を透過した前記放射線を検出する複数の検出器素子及び散乱された前記放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニットと、2次元に配列され、前記撮像対象を透過した前記放射線を検出する複数の放射線検出器素子を有する第2検出器ユニットを有する放射線検出器と、
    前記撮像対象を透過した前記放射線を、前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットのいずれか一方で検出するように、前記撮像対象を移動、又は前記第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットを移動する駆動装置を備え、
    前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットから出力される検出データを用いて、前記放射線の散乱量を考慮した前記撮像対象の透過画像を作成する演算装置を備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、
    第1検出器ユニットの検出器素子は、1次元に配置された複数の検出器素子で構成されるライン配列の検出器素子であることを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の放射線撮像装置において、
    前記撮像対象の投影面の下端から上端まで撮像するように、前記第1検出器ユニットを移動させる検出器駆動装置を備え、
    前記演算装置は、
    前記第1検出器ユニットを移動して得た第1透視画像データと前記第2検出器ユニットから得た第2透視画像データの差分から前記散乱量を求めることを特徴とする放射線撮像装置。
  4. 請求項1又は2に記載の放射線撮像装置において、
    前記放射線発生装置と前記放射線検出器の間に配置され、前記撮像対象を載せるテーブルと、
    前記撮像対象の投影面の下端から上端まで撮像するように、前記テーブルを高さ方向に移動させるテーブル駆動装置を備え、
    前記演算装置は、
    前記テーブルを移動して得た前記第1検出器ユニットからの第1透視画像データと前記第2検出器ユニットから得た第2透視画像データの差分から前記放射線の散乱量を求めることを特徴とする放射線撮像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線撮像装置において、
    前記演算装置は、
    前記撮像対象が時間的に変化しない固定領域を撮像する第1撮像モードと、時間的に変化する変化領域を撮像する第2撮像モードをもち、
    前記第1撮影モードにおいて、前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットから出力される検出データを用いて前記放射線の散乱量を求め、
    前記第2撮像モードにおいて、前記変化領域を含む前記撮像対象を所定の時間間隔で前記第2検出器ユニットを用いて撮像し、前記放射線の散乱量を考慮した複数の透視画像を作成することを特徴とする放射線撮像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置において、
    第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットは、半導体検出器またはシンチレータ型検出器であることを特徴とする放射線撮像装置。
  7. 放射線を照射する放射線発生装置と、
    撮像対象を透過した前記放射線を検出する複数の検出器素子及び散乱された前記放射線を遮蔽するコリメータを有する第1検出器ユニットと、2次元に配列され、前記撮像対象を透過した前記放射線を検出する複数の放射線検出器素子を有する第2検出器ユニットを有する放射線検出器と、
    前記撮像対象を透過した前記放射線を、前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットのいずれか一方で検出するように、前記撮像対象を移動、又は前記第1検出器ユニット及び第2検出器ユニットを移動する駆動装置と、
    前記放射線検出器から出力される検出データに基づいて、前記撮像対象の透視画像を作成する演算装置を備えた放射線撮像装置による放射線撮像方法であって、
    前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットから出力される検出データを用いて前記放射線の散乱量を求めるステップと、
    前記放射線の散乱量を考慮した前記撮像対象の透過画像を作成するステップを備えることを特徴とする放射線撮像方法。
  8. 請求項7に記載の放射線撮像方法において、
    第1検出器ユニットの検出器素子は、1次元に配置された複数の検出器素子で構成されるライン配列検出器素子であることを特徴とする放射線撮像方法。
  9. 請求項7又は8に記載の放射線撮像方法において、
    前記撮像対象の投影面の下端から上端まで撮像するように、前記第1検出器ユニットを移動させるステップと、
    前記第1検出器ユニットを移動して得た第1透視画像データと前記第2検出器ユニットから得た第2透視画像データの差分から前記散乱量を求めるステップを備えることを特徴とする放射線撮像方法。
  10. 請求項7又は8に記載の放射線撮像方法において、
    前記放射線発生装置と前記放射線検出器の間に配置された前記撮像対象を、前記撮像対象の投影面の下端から上端まで撮像するように移動するステップと、
    前記撮像対象を移動している間に前記第1検出器ユニットから得た第1透視画像データと、前記第2検出器ユニットから得た第2透視画像データの差分から前記放射線の散乱量を求めるステップを備えることを特徴とする放射線撮像方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれか1項に記載の放射線撮像方法において、
    前記撮像対象が時間的に変化しない固定領域を撮像する第1撮像モードと、時間的に変化する変化領域を撮像する第2撮像モードをもち、
    前記第1撮影モードにおいて、前記第1検出器ユニット及び前記第2検出器ユニットから出力される検出データを用いて前記放射線の散乱量を求めるステップと、
    前記第2撮像モードにおいて、前記変化領域を含む前記撮像対象を所定の時間間隔で前記第2検出器ユニットを用いて撮像し、前記放射線の散乱量を考慮した透視画像を作成するステップを備えることを特徴とする放射線撮像方法。
JP2016124077A 2016-06-23 2016-06-23 放射線撮像装置及び放射線撮像方法 Active JP6698441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016124077A JP6698441B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 放射線撮像装置及び放射線撮像方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016124077A JP6698441B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 放射線撮像装置及び放射線撮像方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017227541A true JP2017227541A (ja) 2017-12-28
JP6698441B2 JP6698441B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=60891587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016124077A Active JP6698441B2 (ja) 2016-06-23 2016-06-23 放射線撮像装置及び放射線撮像方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6698441B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62176433A (ja) * 1986-01-28 1987-08-03 株式会社島津製作所 散乱x線除去サブトラクシヨンシステム
JPH05312733A (ja) * 1992-05-11 1993-11-22 Fujitsu Ltd X線検査方法
JPH10318943A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Shimadzu Corp 異物検査装置
JP2007533993A (ja) * 2004-04-21 2007-11-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 扇ビーム干渉性散乱コンピュータ断層撮影
US20100140485A1 (en) * 2008-12-10 2010-06-10 General Electric Company Imaging system and method with scatter correction

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62176433A (ja) * 1986-01-28 1987-08-03 株式会社島津製作所 散乱x線除去サブトラクシヨンシステム
JPH05312733A (ja) * 1992-05-11 1993-11-22 Fujitsu Ltd X線検査方法
JPH10318943A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Shimadzu Corp 異物検査装置
JP2007533993A (ja) * 2004-04-21 2007-11-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 扇ビーム干渉性散乱コンピュータ断層撮影
US20100140485A1 (en) * 2008-12-10 2010-06-10 General Electric Company Imaging system and method with scatter correction

Also Published As

Publication number Publication date
JP6698441B2 (ja) 2020-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9696142B2 (en) Method and apparatus for determining residual stresses of a component
JP4588414B2 (ja) 内部欠陥検査方法および装置
Kleszczynski et al. Improving process stability of laser beam melting systems
KR101378757B1 (ko) 물질 원소 정보 획득 및 영상 차원의 선택이 가능한 방사선 영상화 장치
CN105388173A (zh) 获取ebsp图样的方法
JP2014009976A (ja) 3次元形状計測用x線ct装置およびx線ct装置による3次元形状計測方法
TWI737581B (zh) X射線裝置及構造物之製造方法
JP2010523950A (ja) 透過する放射線を用いて計測対象の三次元画像を生成するための方法および計測装置
JP2018193586A (ja) 粉末床評価方法
CN103817089A (zh) 球形燃料元件无燃料区的自动检测系统及方法
Kastner et al. New X-ray computed tomography methods for research and industry
JP4658117B2 (ja) 物体の密度と寸法特性を測定する方法およびシステムならびに製造中の核燃料ペレットを検査する応用例
JP6698441B2 (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像方法
JP7340476B2 (ja) 放射線計測装置および放射線計測方法
JP5965799B2 (ja) X線断層撮影方法およびx線断層撮影装置
KR101480968B1 (ko) X-선 ct 및 레이저 표면 검사를 이용하는 검사 장치 및 검사 방법
JP7456135B2 (ja) 成型支援装置および成型支援方法
CN107209130A (zh) 一种x射线测量设备的图像重建方法、结构物的制造方法、x射线测量设备的图像重建程序以及x射线测量设备
US20190025231A1 (en) A method of detection of defects in materials with internal directional structure and a device for performance of the method
JP2015075336A (ja) 再構成画像生成装置、形状測定装置、構造物製造システム、再構成画像生成方法及び再構成画像生成プログラム
JP2008096425A (ja) 放射線検査装置、放射線検査方法および放射線検査プログラム
JP4039565B2 (ja) X線検査装置、x線検査方法およびx線検査装置の制御プログラム
JP2006010356A (ja) パルス中性子透過法による非破壊分析方法及び装置
JP2013079825A (ja) X線ct画像再構成方法およびx線ct装置
JP7051847B2 (ja) X線インライン検査方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170111

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6698441

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150