JP2017227410A - 空調制御装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚温度に基づき空調制御する際に、在室者が暑い/寒いをガマンする期間を低減する。【解決手段】温度変化監視部14が、収集された皮膚温度の変化を監視し、皮膚温度の変化を示す傾きRが、予め設定された変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した時点を制御点Q1として検出し、空調制御部15が、制御点Q1の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する。【選択図】 図1
Description
本発明は、在室者の皮膚温度に基づいて空調空間の空調制御を行う空調制御技術に関する。
空調空間を空調制御する際、空調空間内に取り付けられた温度計で検出した室温に基づき、空調制御する手法が一般的である。しかしながら、温度計で検出できる室温は空調空間内の限れた位置における温度であるため、空調空間内に在室する在室者との位置関係や温度分布の偏りに起因して、空調制御により得られる空調環境が在室者の温冷感と一致しない場合があった。
空調環境に対して人が感じる温冷感を示す指標としてPMV(predicted mean vote:平均予想温冷感申告)がある。このPMVは空調空間内に在室する在室者の実際の温冷感と高い相関性を有しているため、このPMVを精度よく特定できれば、最適な空調制御を実現することができる。しかしながら、このPMVの計算には、在室者の着衣量や活動量など、計測が難しいパラメータを要するため、PMVを精度よく特定することは難しい。
一方、在室者の皮膚温度が、PMVと同様、実際の温冷感とある程度の相関性を有していることに着目し、従来、このような在室者の温冷感に適応した空調制御を実現する技術として、在室者に装着した皮膚温度センサで検出した在室者の皮膚温度に基づいて空調制御を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
しかしながら、このような従来技術では、皮膚温度と対応する温冷感に対して予め設定しておいた温度制御幅に基づいて、室温設定値を調整する空調制御を行っているものの、、例えば制御系に内在する遅れなどの理由により、室温が適正温度になるまで在室者が暑い/寒いをある程度ガマンする必要があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、皮膚温度に基づき空調制御する際に、在室者が暑い/寒いをガマンする期間を低減できる空調制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる空調制御装置は、在室者から検出した皮膚温度に基づいて、空調空間の空調制御を行う空調制御装置であって、在室者から検出した皮膚温度を逐次収集する皮膚温度収集部と、収集された前記皮膚温度の変化を監視し、前記皮膚温度の変化を示す傾きが、予め設定された変化確認範囲内から平坦確認範囲内まで変化した時点を制御点として検出する温度変化監視部と、前記制御点の検出に応じて、前記皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する空調制御部とを備えている。
また、本発明にかかる上記空調制御装置の一構成例は、前記変化確認範囲が、前記皮膚温度にある程度の変化が認められることを示す傾き範囲からなり、前記平坦確認範囲は、前記皮膚温度にほとんど変化が認められないことを示す傾き範囲からなるものである。
本発明にかかる空調制御方法は、在室者から検出した皮膚温度に基づいて、空調空間の空調制御を行う空調制御装置で用いられる空調制御方法であって、皮膚温度収集部が、在室者から検出した皮膚温度を逐次収集する皮膚温度収集ステップと、温度変化監視部が、収集された前記皮膚温度の変化を監視し、前記皮膚温度の変化を示す傾きが、予め設定された変化確認範囲内から平坦確認範囲内まで変化した時点を制御点として検出する温度変化監視ステップと、空調制御部が、前記制御点の検出に応じて、前記皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する空調制御ステップとを備えている。
また、本発明にかかる上記空調制御方法の一構成例は、前記変化確認範囲が、前記皮膚温度にある程度の変化が認められることを示す傾き範囲からなり、前記平坦確認範囲は、前記皮膚温度にほとんど変化が認められないことを示す傾き範囲からなるものである。
本発明によれば、在室者が暑さ/寒さのガマンを開始するガマン開始時点あるいはそれ以前に、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御が開始されるため、皮膚温度に基づき空調制御する際に、在室者が暑い/寒いをガマンする期間を低減することが可能となる。
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
恒温恒湿環境において室温を徐々に上昇させる実験を行った結果、恒温恒湿環境に存在する被験者の皮膚温度は室温に応じて上昇し、被験者が感じる温冷感も室温に応じて悪化することが確認された。図6は、室温上昇時の皮膚温度および温冷感の変化を示すグラフである。温冷感は、被験者からの申告によるものとし、非常に暑い、暑い、暖かい、やや暖かい、どちらでもないという温冷感を1〜5の数値で表したものである。
まず、本発明の原理について説明する。
恒温恒湿環境において室温を徐々に上昇させる実験を行った結果、恒温恒湿環境に存在する被験者の皮膚温度は室温に応じて上昇し、被験者が感じる温冷感も室温に応じて悪化することが確認された。図6は、室温上昇時の皮膚温度および温冷感の変化を示すグラフである。温冷感は、被験者からの申告によるものとし、非常に暑い、暑い、暖かい、やや暖かい、どちらでもないという温冷感を1〜5の数値で表したものである。
ここで、図6において、温冷感は、5から1に向けて一定の傾きで変化しているが、皮膚温度が33.0℃から34.0付近まで上昇傾向を示した後、ある程度の期間にわたりほぼ横ばい傾向を示し、その後再び上昇傾向を示している。この横ばい傾向区間は、温冷感が3〜5に上昇する期間に相当しており、皮膚での発汗や血流変化による温度調節作用によるものと考えられる。また、温度低下時にも、温度調節作用により皮膚での発汗減少や血流減少による発熱が抑制されて皮膚温度がほぼ横ばい傾向を示す区間がある。したがって、この横ばい傾向区間は、被験者の生体が暑さ/寒さをガマンするための反応をしている、いわゆるガマン期間に相当しているとみなすことも可能である。
本発明は、このようなガマン期間の存在に着目し、このガマン期間の先頭、すなわちガマン開始ポイントPに相当する制御点、あるいはガマン開始ポイントPに向かう途中の制御点を、皮膚温度の変化の傾きから検出し、この制御点の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始するようにしたものである。これにより、皮膚温度に基づき空調制御する際に、在室者が暑い/寒いをガマンする期間を低減することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる空調制御装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる空調制御装置の構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる空調制御装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる空調制御装置の構成を示すブロック図である。
この空調制御装置10は、全体としてサーバ装置などの情報処理装置からなり、空調空間X内に存在する在室者から検出した皮膚温度に基づいて、空調空間Xの空調制御を行う機能を有している。
空調設備20は、通信回線Lを介して受信した空調制御装置10からの空調制御指示に応じて、空調空間Xの室温や湿度を調整する空気調和を行う機能を有している。
空調設備20は、通信回線Lを介して受信した空調制御装置10からの空調制御指示に応じて、空調空間Xの室温や湿度を調整する空気調和を行う機能を有している。
アクセスポイントAPは、皮膚温度センサSから無線受信した皮膚温度を、通信回線Lを介して空調制御装置10へ中継転送する機能を有している。
皮膚温度センサSは、例えば腕時計型などの公知の皮膚温度センサからなり、在室者のそれぞれに装着されて、在室者の皮膚温度を検出し、空調空間Xに設置されているアクセスポイントAPへ無線送信する機能を有している。
皮膚温度センサSは、例えば腕時計型などの公知の皮膚温度センサからなり、在室者のそれぞれに装着されて、在室者の皮膚温度を検出し、空調空間Xに設置されているアクセスポイントAPへ無線送信する機能を有している。
なお、皮膚温度の検出について、皮膚温度センサSに代えて、サーモパイルアレイセンサなどの一般的な熱画像センサを空調空間Xの天井や在室者のPCに取り付け、在室者の顔、頭、手の甲、腕、上半身などの表面温度分布(熱画像)を検出し、通信回線Lを介して空調制御装置10へ送信するようにしてもよい。
[空調制御装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の構成について詳細に説明する。
空調制御装置10には、主な機能部として、通信I/F部11、皮膚温度DB12、皮膚温度収集部13、温度変化監視部14、および空調制御部15が設けられている。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の構成について詳細に説明する。
空調制御装置10には、主な機能部として、通信I/F部11、皮膚温度DB12、皮膚温度収集部13、温度変化監視部14、および空調制御部15が設けられている。
通信I/F部11は、通信回線Lを介してアクセスポイントAPや空調設備20とデータ通信を行う機能を有している。
皮膚温度DB12は、皮膚センサSから収集した皮膚温度を、在室者ごとに時系列で蓄積するデータベースである。
皮膚温度収集部13は、皮膚センサSで検出された皮膚温度を、アクセスポイントAPおよび通信回線Lを介して逐次収集し、皮膚温度DB12へ格納する機能を有している。
皮膚温度DB12は、皮膚センサSから収集した皮膚温度を、在室者ごとに時系列で蓄積するデータベースである。
皮膚温度収集部13は、皮膚センサSで検出された皮膚温度を、アクセスポイントAPおよび通信回線Lを介して逐次収集し、皮膚温度DB12へ格納する機能を有している。
温度変化監視部14は、皮膚温度収集部13により収集した皮膚温度の変化を逐次監視する機能と、皮膚温度の変化を示す傾きRが、予め設定された変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した時点を制御点Q1として検出する機能とを有している。この際、変化確認範囲Rcとは、皮膚温度にある程度の変化が認められることを示す傾き範囲であり、平坦確認範囲Rfとは、皮膚温度にほとんど変化が認められないことを示す傾き範囲である。これら変化確認範囲Rcおよび平坦確認範囲Rfについては、過去の計測結果に基づき経験的に特定すればよい。
空調制御部15は、温度変化監視部14での制御点Q1の検出に応じて、空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する機能とを有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の動作について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる空調制御処理を示すフローチャートである。
空調制御装置10は、一定の周期で図2の空調制御処理を実行する。
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の動作について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる空調制御処理を示すフローチャートである。
空調制御装置10は、一定の周期で図2の空調制御処理を実行する。
まず、温度変化監視部14は、新たに収集した皮膚温度に基づいて皮膚温度の変化を示す新たな傾きRを計算し(ステップ100)、傾きRが予め設定されている変化確認範囲Rc内から予め設定されている平坦確認範囲Rf内まで変化したかどうか、すなわち、直前の傾きRが変化確認範囲Rc内であって、かつ、新たな傾きRが平坦確認範囲Rf内であるかどうか確認する(ステップ101)。
ここで、傾きRが変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化していない場合、すなわち、直前の傾きRが変化確認範囲Rc内ではない場合、あるいは、新たな傾きRが平坦確認範囲Rf内ではない場合(ステップ101:NO)、一連の空調制御処理を終了する。
一方、傾きRが変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した場合、すなわち、直前の傾きRが変化確認範囲Rc内であって、かつ、新たな傾きRが平坦確認範囲Rf内である場合(ステップ101:YES)、温度変化監視部14は、皮膚温度が上昇傾向または下降傾向から横ばい傾向に変化した制御点Q1に到達したと判定する(ステップ102)。
これに応じて、空調制御部15は、通信I/F部11から通信回線Lを介して空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する(ステップ103)。
これに応じて、空調制御部15は、通信I/F部11から通信回線Lを介して空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する(ステップ103)。
図3は、第1の実施の形態にかかる空調制御例(温度上昇時)を示すグラフである。ここでは、傾きRと、変化確認範囲Rcおよび平坦確認範囲Rfとを比較して制御点Q1かどうかを判定する例が示されている。
この場合、変化確認範囲(温度上昇時変化確認範囲)Rcは、傾きRが1.75以上となる傾き範囲に設定されており、平坦確認範囲Rfは、傾きRが0.25〜−0.25となる傾き範囲に設定されている。なお、これらRc,Rfの範囲は例であり、これに限定されるものではない。また、これら確認範囲の境界を示すしきい値に基づき判定してもよい。
この場合、変化確認範囲(温度上昇時変化確認範囲)Rcは、傾きRが1.75以上となる傾き範囲に設定されており、平坦確認範囲Rfは、傾きRが0.25〜−0.25となる傾き範囲に設定されている。なお、これらRc,Rfの範囲は例であり、これに限定されるものではない。また、これら確認範囲の境界を示すしきい値に基づき判定してもよい。
温度変化監視部14では、皮膚温度収集部13により収集された皮膚温度の傾きRが新たに計算され、直前の傾きRが変化確認範囲Rc内であって、かつ、新たな傾きRが平坦確認範囲Rf内である場合、制御点Q1に到達したものと判定されている。
なお、収集した皮膚温度にはノイズが含まれている場合があるため、皮膚温度の傾きRを計算する周期については、皮膚温度を収集するサンプリング周期より長くしてもよい。また、皮膚温度をローパスフィルタやノイズカットフィルタなどのフィルタ処理を適用した後、傾きRを計算してもよく、例えば移動平均などのように、時系列的に連続する複数の皮膚温度から統計処理して得られた代表皮膚温度から傾きRを算出してもよい。
なお、収集した皮膚温度にはノイズが含まれている場合があるため、皮膚温度の傾きRを計算する周期については、皮膚温度を収集するサンプリング周期より長くしてもよい。また、皮膚温度をローパスフィルタやノイズカットフィルタなどのフィルタ処理を適用した後、傾きRを計算してもよく、例えば移動平均などのように、時系列的に連続する複数の皮膚温度から統計処理して得られた代表皮膚温度から傾きRを算出してもよい。
これにより、皮膚温度のグラフから推定されるガマン開始ポイントPと比較して、ほとんど遅れることなく制御点Q1を検出することができ、制御点Q1によりガマン開始ポイントPを精度よく推定されていることがわかる。したがって、この制御点Q1において、皮膚温度の上昇傾向を緩和する方向、ここでは現状の目標設定室温を低下させて冷房を強化する内容の空調指示が、空調制御部15から空調設備20に対して送信されることになり、結果として、制御点Q1以降に在室者が暑さをガマンするガマン期間の長さが低減されることになる。
なお、図2〜図3では、空調空間Xの室温が上昇する場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。空調空間Xの室温が低下する場合には、図3に示したように傾きRの負側領域にも変化確認範囲(温度低下時変化確認範囲)Rcを予め設定しておき、ステップ101において、温度変化監視部14が、傾きRが変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化したかどうか、すなわち、直前の傾きRが変化確認範囲Rc内であって、かつ、新たな傾きRが平坦確認範囲Rf内であるかどうか確認すればよい。図3では、変化確認範囲(温度低下時変化確認範囲)Rcは、傾きRが−1.75以下となる傾き範囲に設定されているが、これに限定されるものではない。
そして、傾きRが変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した場合に(ステップ101:YES)、皮膚温度が下降傾向から横ばい傾向に変化した制御点Q1に到達したと判定し(ステップ102)、これに応じて、空調制御部15が、通信I/F部11から通信回線Lを介して空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始すればよい(ステップ103)。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、温度変化監視部14が、収集された皮膚温度の変化を示す傾きRが、予め設定された変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した時点を制御点Q1として検出し、空調制御部15が、制御点Q1の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始するようにしたものである。
このように、本実施の形態は、温度変化監視部14が、収集された皮膚温度の変化を示す傾きRが、予め設定された変化確認範囲Rc内から平坦確認範囲Rf内まで変化した時点を制御点Q1として検出し、空調制御部15が、制御点Q1の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始するようにしたものである。
これにより、実際に在室者が暑さ/寒さのガマンを開始するガマン開始ポイントPが制御点Q1として精度よく推定されて、制御点Q1から、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御が開始されることになる。したがって、在室者が実際に暑い/寒いを感じる前に適正な空調制御が早めに開始されるため、制御系に内在する遅れなどの理由により、室温が適正温度になるまで在室者が暑い/寒いをある程度ガマンするガマン期間を低減することが可能となる。また、在室者のガマン開始ポイントに基づき空調制御されるため、暖房しすぎあるいは冷房しすぎを回避することができ、結果としてこのような過剰な空調に使われていた無駄なエネルギーを削減することができる。
また、ビル等の建物では、空調設定のための操作器が近くにない場合が多く、空調空間を不特定多数の人が利用することも多いため、空調設定しにくい傾向がある。このため、このようなビル等の建物では、操作器による設定よりも、在室者の皮膚温度による空調自動調整が望ましい。したがって、本実施の形態は、自動車や一般家庭のエアコンによる空調制御に比較して、ビル等の建物の空調制御に適用したほうが、より大きなメリットを得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる空調制御装置10について説明する。
本実施の形態では、温度変化監視部14において、皮膚温度の変化を示す傾きRが、一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となった時点を制御点Q2として検出する場合について説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる空調制御装置10について説明する。
本実施の形態では、温度変化監視部14において、皮膚温度の変化を示す傾きRが、一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となった時点を制御点Q2として検出する場合について説明する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の動作について説明する。図4は、第2の実施の形態にかかる空調制御処理を示すフローチャートである。
空調制御装置10は、一定の周期で図4の空調制御処理を実行する。
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる空調制御装置10の動作について説明する。図4は、第2の実施の形態にかかる空調制御処理を示すフローチャートである。
空調制御装置10は、一定の周期で図4の空調制御処理を実行する。
まず、温度変化監視部14は、新たに収集した皮膚温度に基づいて皮膚温度の変化の傾きRを計算し(ステップ200)、傾きRが一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となったかどうか判定する(ステップ201)。
ここで、傾きRが一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となっていない場合(ステップ201:NO)、一連の空調制御処理を終了する。
ここで、傾きRが一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となっていない場合(ステップ201:NO)、一連の空調制御処理を終了する。
一方、傾きRが一定の判定期間tsにわたり連続して、しきい値Rth以上となったことが確認された場合(ステップ201:YES)、温度変化監視部14は、皮膚温度が上昇傾向または下降傾向から横ばい傾向に変化するガマン開始ポイントPへ向かう制御点Q2に到達したと判定する(ステップ202)。
これに応じて、空調制御部15は、通信I/F部11から通信回線Lを介して空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する(ステップ203)。
これに応じて、空調制御部15は、通信I/F部11から通信回線Lを介して空調設備20へ指示することにより、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する(ステップ203)。
図5は、第2の実施の形態にかかる空調制御例(温度上昇時)を示すグラフである。ここでは、傾きRの推移を判定期間tsとしきい値Rthで比較して制御点Q2かどうか判定する例が示されている。
この場合、温度変化監視部14では、皮膚温度収集部13により収集された皮膚温度の傾きRが新たに計算され、判定期間tsにわたって連続して、傾きRがしきい値Rth以上となった場合、制御点Q2に到達したものと判定されている。
この場合、温度変化監視部14では、皮膚温度収集部13により収集された皮膚温度の傾きRが新たに計算され、判定期間tsにわたって連続して、傾きRがしきい値Rth以上となった場合、制御点Q2に到達したものと判定されている。
これにより、皮膚温度のグラフから推定されるガマン開始ポイントPと比較して、ガマン開始ポイントPの到来よりも前の時点が、制御点Q2により特定されていることがわかる。したがって、この制御点Q2において、皮膚温度の上昇傾向を緩和する方向、ここでは現状の目標設定室温を低下させて冷房を強化する内容の空調指示が、空調制御部15から空調設備20に対して送信されることになり、結果として、制御点Q2以降に在室者が暑さをガマンするガマン期間の長さが低減されることになる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、温度変化監視部14が、収集された皮膚温度の変化を監視し、皮膚温度の変化を示す傾きRが、一定の判定期間tsにわたりしきい値Rth以上となった時点を制御点Q2として検出し、空調制御部15が、制御点Q2の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始するようにしたものである。
このように、本実施の形態は、温度変化監視部14が、収集された皮膚温度の変化を監視し、皮膚温度の変化を示す傾きRが、一定の判定期間tsにわたりしきい値Rth以上となった時点を制御点Q2として検出し、空調制御部15が、制御点Q2の検出に応じて、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始するようにしたものである。
これにより、実際に在室者が暑さ/寒さのガマンを開始するガマン開始ポイントPに向かう時点が制御点Q2により推定されて、制御点Q2から、皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御が開始されることになる。したがって、在室者が実際に暑い/寒いを感じる前に適正な空調制御が早めに開始されるため、制御系に内在する遅れなどの理由により、室温が適正温度になるまで在室者が暑い/寒いをある程度ガマンするガマン期間を低減することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…空調制御装置、11…通信I/F部、12…皮膚温度DB、13…皮膚温度収集部、14…温度変化監視部、15…空調制御部、20…空調設備、S…皮膚温度センサ、AP…アクセスポイント、X…空調空間、L…通信回線、R…傾き、Rc…変化確認範囲、Rf…平坦確認範囲、Rth…しきい値、ts…判定期間、Q1,Q2…制御点、P…ガマン開始ポイント。
Claims (4)
- 在室者から検出した皮膚温度に基づいて、空調空間の空調制御を行う空調制御装置であって、
在室者から検出した皮膚温度を逐次収集する皮膚温度収集部と、
収集された前記皮膚温度の変化を監視し、前記皮膚温度の変化を示す傾きが、予め設定された変化確認範囲内から平坦確認範囲内まで変化した時点を制御点として検出する温度変化監視部と、
前記制御点の検出に応じて、前記皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する空調制御部と
を備えることを特徴とする空調制御装置。 - 請求項1に記載の空調制御装置において、
前記変化確認範囲は、前記皮膚温度にある程度の変化が認められることを示す傾き範囲からなり、前記平坦確認範囲は、前記皮膚温度にほとんど変化が認められないことを示す傾き範囲からなることを特徴とする空調制御装置。 - 在室者から検出した皮膚温度に基づいて、空調空間の空調制御を行う空調制御装置で用いられる空調制御方法であって、
皮膚温度収集部が、在室者から検出した皮膚温度を逐次収集する皮膚温度収集ステップと、
温度変化監視部が、収集された前記皮膚温度の変化を監視し、前記皮膚温度の変化を示す傾きが、予め設定された変化確認範囲内から平坦確認範囲内まで変化した時点を制御点として検出する温度変化監視ステップと、
空調制御部が、前記制御点の検出に応じて、前記皮膚温度の変化傾向を緩和する方向への空調制御を開始する空調制御ステップと
を備えることを特徴とする空調制御方法。 - 請求項3に記載の空調制御方法において、
前記変化確認範囲は、前記皮膚温度にある程度の変化が認められることを示す傾き範囲からなり、前記平坦確認範囲は、前記皮膚温度にほとんど変化が認められないことを示す傾き範囲からなることを特徴とする空調制御方法。
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