以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明が採用される作業機1の全体側面を示す概略図である。図2は、作業機1の全体平面を示す概略図である。本実施形態では、作業機1としてホイールローダを例示している。このホイールローダ1は、アーティキュレート式の作業機である。
図1、図2に示すように、ホイールローダ1は、機体2と、フロントフレーム(フレーム部材)3と、キャビン4と、走行装置5と、作業装置6とを備えている。
キャビン4は、機体2に搭載されている。キャビン4内には、運転席7が設けられている。キャビン4は、運転席7の上方を覆うルーフ30を有する。また、キャビン4は、側面に乗降ドア31を有すると共に、背面に、上下に揺動可能なハッチバック式の後ドア32を有する。
なお、本発明の実施形態において、運転席7に着座した運転者の前側(図1、図2の矢印A1方向)を前方、運転者の後側(図1、図2の矢印A2方向)を後方、運転者の左側(図2の矢印B1方向)を左方、運転者の右側(図2の矢印B2方向)を右方として説明する。
また、機体2(ホイールローダ1)の前後に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。機体2の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって機体2から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって機体2に近づく方向である。
図1、図2に示すように、走行装置5は、機体2の側方に設けられている。走行装置5は、複数の前輪8L,8Rと複数の後輪9L,9Rとを有する車輪型の走行装置5が採用されている。複数の前輪8は、フロントフレーム3に設けられている。複数の前輪8L,8Rは、左前輪8Lと右前輪8Rとを含む。左前輪8Lは、フロントフレーム3の左側に設けられている。右前輪8Rは、フロントフレーム3の右側に設けられている。複数の後輪9L,9Rは、機体2に設けられている。複数の後輪9L,9Rは、左後輪9Lと右後
輪9Rとを含む。左後輪9Lは、機体2の左側に設けられている。右後輪9Rは、機体2の右側に設けられている。走行装置5(後輪9L,9R)は、ホイールローダ1に装備されたHST(静油圧式トランスミッション)によって駆動される。
機体2の前端側には連結体10が前後方向の軸心回り回転自在に設けられている。この連結体10にフロントフレーム3の後端側が連結ピン11によって回転自在に連結されている。連結ピン11は、上下方向の軸心を有する。したがって、フロントフレーム3は、機体2に対して左及び右に揺動可能である。
連結体10(機体2)とフロントフレーム3とにわたってステアリングシリンダ12が設けられている。ステアリングシリンダ12は、複動型の油圧シリンダによって構成されている。ステアリングシリンダ12を伸縮させることにより、機体2に対してフロントフレーム3が左又は右に揺動する。これによって、ホイールローダ1が左又は右に旋回可能とされている。
作業装置6は、フロントフレーム3に設けられている。また、作業装置6は、左リフトアーム13Lと、右リフトアーム13Rと、バケット14とを有する。左リフトアーム13Lの基端側(後端側)は、フロントフレーム3の左側の後部の上部に枢支されている。右リフトアーム13Rの基端側(後端側)は、フロントフレーム3の右側の後部の上部に枢支されている。バケット14は、左リフトアーム13L及び右リフトアーム13Rの先端側(前端側)に機体幅方向の軸心回りに揺動自在に連結されている。
左リフトアーム13Lは、左リフトシリンダ15Lによって駆動される。右リフトアーム13Rは、右リフトシリンダ15Rによって駆動される。バケット14は、バケットシリンダ(作業具シリンダ)16によって駆動される。リフトシリンダ15L,15Rとバケットシリンダ16は、複動型の油圧シリンダによって構成されている。左リフトシリンダ15L及び右リフトシリンダ15Rを伸縮させることで、左リフトアーム13L及び右リフトアーム13Rが上下に揺動する。バケットシリンダ16を伸縮させることで、バケット14がスクイ動作又はダンプ動作をする。
バケット14はリフトアーム13L,13Rに対して着脱自在に設けられている。このバケット14の代わりに、スイーパー、モアー等のアタッチメントをリフトアームの先端側に取り付け可能とされている。
図2に示すように、フロントフレーム3には、エアコン用のコンデンサ354を有するコンデンサユニット17が設けられている。
図3に示すように、機体2の後部の上部には、カバー部材18が設けられている。カバー部材18の上方には、ボンネット(カバー)19が設けられている。ボンネット19の上部には、運転席7が設けられている。言い換えれば、運転席7は、機体2に設けられている。また、ボンネット19は、運転席7を支持している。運転席7の前方であって、機体2の前部には、ステップ(床板)20が設けられている。ステップ20の前方には、操縦装置21が設けられている。操縦装置21は、ステアリング22、コラム23、ステアリングバルブ24、コラムカバー25等を有する。コラム23は、ステアリング22を支持する部材である。ステアリングバルブ24は、ステアリングシリンダ12を制御する部材であって、ステアリング22によって操作される。コラムカバー25は、コラム23、ステアリングバルブ24等を覆うカバーである。コラムカバー25は、第1コラムカバー25aと、第2コラムカバー25bと、第3コラムカバー25cとに分割されている。コラムカバー25を分割することにより、組み付け性の向上が図られている。
コラムカバー25内には、第1制御装置26が設けられている。機体2内の前部には、第2制御装置27が設けられている。第1制御装置26は、ホイールローダ1の作業等に関する制御を行う制御装置である。第2制御装置27は、エンジン28を制御する制御装置である。
また、コラムカバー25内の上部には、燃料切れを報知する報知ブザー427が設けられている。
操縦装置21の下部の左側方には、接続部材29が設けられている。この接続部材29は、ホイールローダ1に装備されたCAN(Controller Area Network)等の車載ネット
ワークにアクセスするための接続部材29である。
操縦装置21の右側には、ホイールローダ1の車速を増減するアクセル装置33が設けられている。運転席7の側方(右側)には、複数の操作部材34,35が設けられている。複数の操作部材34,35は、第1操作レバー34と、第2操作レバー35とを含む。第1操作レバー34は、リフトシリンダ15L,15R及びバケットシリンダ16を操作するレバーである。第2操作レバー35は、バケット14の代わりに取り付けられるアタッチメントを操作するレバーであって、アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを操作するレバーである。
機体2の後部の下部(図4に示す後壁54の背面)には、ウエイト36が取り付けられている。機体2の前部の左側には、エンジン28用の燃料を貯留する燃料タンク37が設けられている。機体2内には、エンジン(原動機)28、冷却ファン38、冷却ユニット39、浄化装置40、エアクリーナ41、スタータ(セルモータ)42、燃料フィルタ43等が設けられている。
エンジン28は、コモンレール式燃料噴射装置を備えたディーゼルエンジンによって構成されている。また、エンジン28は、HSTポンプ44、メインポンプ45、パイロットポンプ(チャージポンプ)46を駆動するための駆動力発生源である。HSTポンプ44は、HSTの一部を構成する可変容量形の油圧ポンプである。メインポンプ45は、アクチュエータ用の油圧を発生させる油圧ポンプである。パイロットポンプ46は、パイロット油の供給用に使用される油圧ポンプであると共に、HSTにチャージ油を供給する油圧ポンプでもある。
エンジン28は機体2の前後中途部に位置する。HSTポンプ44、メインポンプ45、パイロットポンプ46は、エンジン28の前部に設けられている。冷却ファン38は、エンジン28の後部に支持されており、エンジン28によって駆動される。冷却ファン38は、機体2の後方側から空気を吸引して前方に送風する。冷却ファン38の後方に冷却ユニット39が設けられている。冷却ユニット39は、冷却ファン38によって冷却される機器を有するユニットであり、シュラウド47、インタークーラ(冷却器)48、ラジエータ49、オイルクーラ50を有する。シュラウド47は、冷却ファン38を覆うと共に冷却ファン38とラジエータ49との間を囲む部材である。インタークーラ48は、過給機からエンジン28に供給される圧縮空気を冷却する冷却器である。インタークーラ48は、シュラウド47内であって、冷却ファン38の後方に位置する。ラジエータ49は、エンジン28の冷却水を冷却する冷却器であって、シュラウド47の後方に設けられている。オイルクーラ50は、作動油を冷却する冷却器であって、ラジエータ49の後方に設けられている。浄化装置40は、エンジン28の排ガスを浄化する装置である。本実施形態では、浄化装置40は、エンジン28から排気される排ガスに混入された未燃燃料を酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)で触媒燃焼させるディーゼルエンジン酸化触媒装置(DOC装置という)で構成されている。DOC装置40は、エンジン28の下部の後方で且つ冷却ユニット39(シュラウド47)の下方に設けられている。エアクリーナ41は、エンジン28に吸入する空気に含まれる塵や埃などの異物を取り除く部材である。このエアクリーナ41は、エンジン28の左側の上部に設けられている。スタータ42は、エンジン28を始動させるモータである。このスタータ42は、エンジン28の左側の下部に設けられている。燃料フィルタ43は、エンジン28の燃料用のフィルタである。この燃料フィルタ43は、エンジン28の後部の左側上部に設けられている。
図4に示すように、機体2は、第1側壁51と、第2側壁52と、前連結材53と、後壁54とを有する。第1側壁51及び第2側壁52は、板面が機体幅方向を向くように配置された板材によって形成されている。第2側壁52は、第1側壁51の右方(機体幅方向)に間隔をおいて設けられている。前連結材53は、第1側壁51と第2側壁52の前部の下部同士を連結している。後壁54は、板面が前後を向くように配置された板材によって形成されている。この後壁54は、第1側壁51と第2側壁52との後端同士を連結している。
図4、図5に示すように、第1側壁51の後部には、キャビン4の後部左側を支持する
第1キャビンブラケット55が設けられている。第1キャビンブラケット55は、脚部55aと取付板55bとを有する。脚部55aは、下端が第1側壁51の外面に固定され、第1側壁51から上方側に突出している。取付板55bは、脚部55aの上端に固定されている。取付板55bにキャビン4の後部が取り付けられる。
第2側壁52の後部には、キャビン4の後部の右側を支持する第2キャビンブラケット56が設けられている。第2キャビンブラケット56は、第1キャビンブラケット55と同様に、脚部56aと取付板56bとを有する。この第2キャビンブラケット55の脚部56aは、下端が第2側壁52の外面に固定され、第2側壁52から上方側に突出している。第2キャビンブラケット56の取付板56bは、脚部56aの上端に固定されている。取付板56bにキャビン4の後部が取り付けられる。
第1キャビンブラケット55の前方には、第1支持板57が設けられている。第1支持板57は、右端が第1側壁51の上端に固定され、第1側壁51から機体外方に張り出している。第2キャビンブラケット56の前方には、第2支持板58が設けられている。第2支持板58は、左端が第2側壁52の上端に固定され、第2側壁52から機体外方に張り出している。第1支持板57の前方には第3支持板59が設けられている。第3支持板59は、左端が第1側壁51の上端に固定され、第1側壁51から機体内方に張り出している。第2支持板58の前方には第4支持板60が設けられている。第4支持板60は、右端が第2側壁52の上端に固定され、第2側壁52から機体内方に張り出している。
図5に示すように、後壁54の上部には、切欠き部(第1切欠き部という)61が設けられている。第1切欠き部61は、下縁61aと左側縁61bと右側縁61cとを有し、上方開放状とされている。
機体2の後部には、リヤフレーム62が設けられている。リヤフレーム62は、第1側壁51の後部と第2側壁52の後部の上部同士を連結する部材である。リヤフレーム62は、第1側壁51及び第2側壁52に対して着脱自在である。リヤフレーム62は、第1ブラケット63と、第2ブラケット64と、連結フレーム65とを有する。第1ブラケット63、第2ブラケット64及び連結フレーム65とは、板金によって形成されている。第1ブラケット63は、第1側壁51の後部の上部に設けられている。第2ブラケット64は、第2側壁52の後部の上部に設けられている。連結フレーム65は、第1ブラケット63と第2ブラケット64を連結している。
図6に示すように、第1ブラケット63は、下壁63aと、縦壁63bと、上壁63cとを有する。下壁63aは、縦壁63bの下端から前方に延出している。図5に示すように、下壁63aは、右端が第1側壁51の上端に固定され、前端が第1キャビンブラケット55の脚部55aに固定されている。上壁62cは、縦壁63bの上端から後方に延出している。
図6に示すように、第2ブラケット64は、第1ブラケット63と同様に、下壁64aと、縦壁64bと、上壁64cとを有する。下壁64aは、縦壁64bの下端から前方に延出している。図5に示すように、この第2ブラケット64の下壁64aは、左端が第2側壁52の上端に固定され、前端が第2キャビンブラケット56の脚部56aに固定されている。第2ブラケット64の上壁64cは、縦壁64bの上端から後方に延出している。
図6に示すように、連結フレーム65は、上壁65aと、延設壁65bとを有する。延設壁65bは、上壁65aの後端から下方に向けて延出している。連結フレーム65の上壁65aは、複数の取付部66〜69を一体に有する。複数の取付部66〜69は、第1取付部66と、第2取付部67と、第3取付部68と、第4取付部69とを含む。連結フレーム65の上壁65aの左部が第1取付部66とされ、該上壁65aの右部が第2取付部67とされている。第3取付部68は、連結フレーム65の上壁65aの中央側に設けられている。第4取付部69は、連結フレーム65の上壁65aの中央側であって、第3取付部68の右方に設けられている。第1取付部66、第2取付部67、第3取付部68及び第4取付部69には、ボルトが挿通される挿通孔が形成されている。
第1取付部66は、第1ブラケット63の上壁63cにボルトによって取外し可能に固
定されている。第2取付部67は、第2ブラケット64の上壁64cにボルトによって取外し可能に固定されている。これによって、連結フレーム65は、第1ブラケット63及び第2ブラケット64に対して取外し可能に固定されている。
エンジン28、冷却ファン38、シュラウド47、インタークーラ48、ラジエータ49、オイルクーラ50、浄化装置40、エアクリーナ41、スタータ42は、第1側壁51と第2側壁52との間に設けられている。図7に示すように、エンジン28、シュラウド47、ラジエータ49、オイルクーラ50の上部は、機体2よりも上方に突出している。ラジエータ49及びオイルクーラ50は、後壁54の前方近傍に位置する。リヤフレーム62は、エンジン28、ラジエータ49、オイルクーラ50の後方に位置する。
エンジン28は、ボンネット19やカバー部材18を取り外した状態で、機体2の上方から該機体2に組み付けられる。エンジン28、シュラウド47、インタークーラ48、ラジエータ49、オイルクーラ50等の機体2の内側の部材(機器)の点検を行う際は、ボンネット19を開けて行う。また、ボンネット19は、キャビン4の後ドア32を開けて開閉する(図2参照)。
エンジン28等の機体2に搭載される搭載部品を機体2に搭載する(組み付ける)ときや、搭載部品のメンテナンスを行うときには、連結フレーム65を第1ブラケット63及び第2ブラケット64から取り外す。これによって、連結フレーム65が邪魔物にならずに、エンジン28の組み付け(搭載)や、搭載部品のメンテナンスが容易に行える。
また、リヤフレームの周囲の部材を支持する支持部材をリヤフレームに取り付けた場合、リヤフレームを取り外すときに、その支持部材も一緒に取り外さなければならないのであれば、面倒である。しかし、本実施形態では、リヤフレーム62は、第1ブラケット63と、第2ブラケット64と、第1ブラケット63と第2ブラケット64を連結し、且つ、第1ブラケット63及び第2ブラケット64に対して着脱自在な連結フレーム65とを有する。したがって、リヤフレームの周囲の部材を支持する支持部材を第1ブラケット63及び第2ブラケット64に取り付けることにより、メンテナンス時には、連結フレーム65のみ取り外せばよいので、便利である。
図4に示すように、連結フレーム65の上壁65aには、複数のステー71,72が設けられている。複数のステーは、第1ステー71と、第2ステー72とを含む。第1ステー71及び第2ステー72は、連結フレーム65から前方に突出状とされている。第1ブラケット63の前面側には、ラジエータ49の左側を支持する第1ラジエータブラケット73が固定されている。第2ブラケット64の前面側には、ラジエータ49の右側を支持する第2ラジエータブラケット74が固定されている。
図4に示すように、第2側壁52の内側には、複数のマウントブラケット76,77が固定されている。複数のマウントブラケット76,77は、前マウントブラケット76と、前マウントブラケット76の後方に位置する後マウントブラケット77とを含む。前マウントブラケット76及び後マウントブラケット77は、第1側壁51の内側にも、同様に設けられている。前マウントブラケット76及び後マウントブラケット77にマウント部材(防振部材)を介してエンジン28が防振支持される。
図5に示すように、連結フレーム65の右側には、ホイールローダ1の後進を報知するバックブザー78が設けられている。
図3、図4に示すように、第1側壁51には、環状の縁部で形成された開口である点検窓79と、点検窓79を塞ぐ蓋板80とが設けられている。点検窓79は、スタータ42の側方(左側方)に形成されている(スタータ42に対応する部位に形成されている)。蓋板80は、点検窓79を機体2の外側から塞いでいる。また、蓋板80は、ネジによって、第1側壁51に取り外し可能に取り付けられている。蓋板80を外すことにより、スタータ42を、機体2の外部から点検することが可能とされている。
図8に示すように、カバー部材18は、左サイドカバー81Lと、右サイドカバー81Rと、リヤカバー83とを有する。左サイドカバー81Lと右サイドカバー81Rとは、機体幅方向で間隔をおいて並設されている。リヤカバー83は、左サイドカバー81Lと右サイドカバー81Rとの後端同士を連結している。左サイドカバー81Lと右サイドカ
バー81Rとの間は上方及び前方に開放状とされている。
図9に示すように、左サイドカバー81Lは、第1支持板57に取り付けられている。したがって、左サイドカバー81Lは、エンジン28、シュラウド47、ラジエータ49、オイルクーラ50の上部左方を覆っている。また、右サイドカバー81Rは、第2支持板58に取り付けられている。したがって、右サイドカバー81Rは、エンジン28、シュラウド47、ラジエータ49、オイルクーラ50の上部右方を覆っている。
図8、図9に示すように、左サイドカバー81Lの下方には、左サイドカバー81Lの下方を覆い且つ左後輪9L(走行装置5)の上方を覆うカバー板(第1カバー板という)84Lが設けられている。左サイドカバー81Lと第1カバー板84Lとは、左側のフェンダ85Lを構成している。また、右サイドカバー81Rの下方には、右サイドカバー81Rの下方を覆い且つ右後輪9R(走行装置5)の上方を覆うカバー板(第2カバー板という)84Rが設けられている。右サイドカバー81Rと第2カバー板84Rとは、右側のフェンダ85Rを構成している。
図7に示すように、リヤカバー83は、上面壁83aと、延出壁83bと、下面壁83cとを有する。上面壁83aは、連結フレーム65の第1取付部66、第2取付部67、第3取付部68及び第4取付部69にボルトによって取り付けられる。したがって、連結フレーム65(リヤフレーム62)は、リヤカバー83を取り付けるブラケットとしての機能も有する。連結フレーム65を板金で形成し、この連結フレーム65をリヤカバー83を取り付けるブラケットとして利用することにより、部材の兼用化(コスト低減)を図ることができる。
延出壁83bは、上面壁83aの後端、左端及び右端から下方に延出されている。延出壁83bの後面部分には、機体幅方向に長い開口である空気取入口86が形成されている。この空気取入口86は、冷却ファン38によって機体2内に取り入れられる外気を通過させる開口である。下面壁83cは、延出壁83bの下端から前方及び機体内方に延出している。
図7、図9に示すように、ボンネット19の下端は、カバー部材18の上面にシール部材を介して載置されている。したがって、ボンネット19は、カバー部材18の開放部分を覆っている。言い換えると、ボンネット19は、エンジン28、シュラウド47、ラジエータ49、オイルクーラ50の上方を覆っている。また、ボンネット19は、エンジン28の上部前方をも覆っている。
図7に示すように、ボンネット19の内面側には、ボンネットフレーム87が設けられている。ボンネットフレーム87は、支持フレーム88と、開閉アーム89とを有する。支持フレーム88は、ボンネット19の前部から後部にわたって設けられ、ボンネット19を支持する。支持フレーム88の後部は、連結フレーム65(第1取付部66及び第2取付部67)に支持されている。第1取付部66及び第2取付部67は、ボンネット19の後部を支持する支持部とされている。開閉アーム89は、後端が支持フレーム88に固定されている。開閉アーム89の前端は、機体2に機体幅方向の軸心回りに回転自在に枢支されている。したがって、ボンネット19は、開閉アーム89の枢支部90を中心として上下に揺動自在(開閉自在)である。図7に仮想線で示すように、ボンネット19を上方に揺動することにより、機体2(エンジン28、シュラウド47、ラジエータ49、オイルクーラ50、エアクリーナ41)の上方が開放されている。
エアクリーナ41は、ボンネット19の内側に位置している。エアクリーナ41の前方には、エアクリーナ41の汚れを表示するインジケータ91が設けられている。インジケータ91は、カバー部材18(左サイドカバー81L)の上面よりも上方に位置する。したがって、ボンネット19を開くと、インジケータ91は、側方(機体2の左側)から視認可能とされている。また、図1に示すように、インジケータ91は、キャビン4の左側の乗降ドア31の後部下端側の機体内方に位置している。これにより、左側の乗降ドア31を開いた状態でボンネット19を開くと、インジケータ91は、側方から視認可能とされている。
図10に示すように、機体2の前部の右側であって、右後輪9及び右側のフェンダ85
Rの前方には、油圧供給用の作動油を貯留する作動油タンク92が設けられている。
図10〜図16を参照して右側のフェンダ85Rを詳細に説明する。
図11、図12、図15、図16に示すように、右サイドカバー81Rは、前面部93と、上面部94と、内面部95と、外面部96と、背面部97と、延出部98とを有する。図15に示すように、前面部93は、上面部94の前端から下方に向けて延出されている。前面部93の下端は、第2側壁52の上端近傍で且つ作動油タンク92の上端近傍に位置している。
図12に示すように、上面部94の前後中途部は、環状の縁部で形成された複数の挿通穴99,100を有する。複数の挿通穴99,100は、第1挿通穴99と、第1挿通穴99の後方に位置する第2挿通穴100とを含む。上面部94の後部は、第2キャビンブラケット56の取付板56b上に載置されて固定される。
図11、図12、図16に示すように、内面部95は、第2側壁52から機体外方に所定距離だけ離れて配置されている。内面部95は、上面部94の機体内方の端部から下方に延出されている。内面部95の前部下端側には、切欠き部(第2切欠き部という)101が設けられている。図12に示すように、第2切欠き部101は、前縁101aと、上縁101bと、後縁101cとを有し、下方開放状に形成されている。
図12、図16に示すように、延出部98は、内面部95の下端から機体内方に延出している。延出部98は、第2支持板58にボルトによって固定されている。なお、延出部98は、第2切欠き部101に対応する部分には形成されていない。
図11、図16に示すように、外面部96は、上面部94の機体外方の端部から下方に延出している。図10、図11に示すように、外面部96は、環状の縁部によって形成された点検孔102と、点検孔102を開閉自在に塞ぐ閉鎖部材103とを有する。点検孔102及び閉鎖部材103は、外面部96の前部に設けられている。
図11、図15に示すように、背面部97は、上面部94の下面から下方に向けて延出状に設けられている。背面部97は、第1挿通穴99の後方で且つ近傍に設けられている。背面部97の下部には、ステー部材104が後方突出状に設けられている。
図11、図12に示すように、右サイドカバー81Rは、延長部105と、仕切部材106とを有する。延長部105は、上面部94の前端部及び前面部93から延出する部位であって、内面部95よりも機体内方に延出している。仕切部材106は、第1仕切り板107と、第2仕切り板108とを含む。第1仕切り板107は、内面部95の前端から機体内方に突出する背面板107aと、背面板107aの機体内方の端部から前方に延びる側板107bとを有する。第2仕切り板108は、上側板の下方に位置する。仕切部材106には、ホースやハーネス等の配策部材を通すための複数の通し部109,110,111が設けられている。複数の通し部109,110,111は、背面板107aの下部に設けられた第1通し部109と、第2仕切り板108の下部に設けられた第2通し部110と、第1仕切り板107の側板と第2仕切り板108との間に設けられた第3通し部111とを含む。
図13、図14、図15、図16に示すように、第2カバー板84Rは、下面部112と、側面部113と、支持部114とを有する。図16に示すように、下面部112は、第2側壁52の上部外面から機体外方に向けて突出状とされている。この下面部112は、右側のフェンダ85Rの下面を構成している。したがって、下面部112は、右後輪9の上方を覆っており、且つ右サイドカバー81Rの下方を覆っている。
図13に示すように、下面部112の機体内方側には、複数のフェンダステー116,117が固定されている。複数のフェンダステー116,117は、第1フェンダステー116と、第1フェンダステー116の後方に位置する第2フェンダステー117とを含む。第1フェンダステー116、第2フェンダステー117は、第2側壁52にボルトによって固定されている。
図15に示すように、下面部112は、前部112aが前方に行くに従って下方に移行する傾斜状とされ、後部112bが水平状とされている。下面部112の前端は、シール材を介して作動油タンク92の背面上部に接当している。前面部93の下端と下面部11
2の前端との間は、間隔が空いている。この前面部93の下端と下面部112の前端との間は、作動油タンク92の背面上部の部位92aで塞がれている。
フェンダ85Rの前方に設けられた作動油タンク92(タンク)が、前面部93の下端と下面部112の前端との間を塞ぐ部位92aを有することにより、構造の簡素化を図ることができる。
図16に示すように、側面部113の下部は、下面部112の機体外方の端部に固定されている。側面部113の上端は、外面部96の下端にシール材を介して接当している。
図15に示すように、支持部114は、下面部112の後端から上方に延出されている。支持部114には、ステー(第3フェンダステーという)118が固定されている。第3フェンダステー118は、ステー部材104にボルトによって連結されている。したがって、機体2に取り付けられた下面部112から延出された支持部114によって背面部97を支持している。これによって、背面部97及び上面部94をしっかりと支持することができる。
図15、図16に示すように、右側のフェンダ85Rの前面部93、上面部94、下面部112、外面部96、側面部113及び背面部97とで、電装機器119を収容可能な空間部123が形成されている。図15に示すように、電装機器119は、ボックス120と、ボックス120内に収容されたヒューズ及びリレー等の電装部品121とを含む。
フェンダ85Rに電装機器119を収容する空間部123を設けることにより、電装機器119にアクセスするのが容易になる。また、フェンダに空間部123を形成するにあたって、走行装置5の上方を覆う下面部112と、下面部112の上方に間隔をおいて位置し且つボンネット19が載置される上面部94と、下面部112と上面部94との間の機体外方側を覆う外面部96とを設けている。下面部112、上面部94及び外面部96によって空間部123を主構成することにより、簡単な構成で容易に且つコンパクトに空間部123を形成することができる。
図11に示すように、電装機器119の前部であって機体内方側に、ハーネスが接続されるハーネス接続部124が設けられている。図10に示すように、フェンダ85Rの空間部123内に収容された電装機器119は、前後方向及び上下方向において、点検孔102に対応する位置に配置されている。また、電装機器119の機体外方の面であって、点検孔102に対応する面(外側面)119aは、後方にいくにしたがって機体内方に傾斜している。言い換えれば、電装機器119は、全体的に後方にいくにしたがって機体内方に傾斜している。
外面部96に、閉鎖部材103によって塞がれる点検孔102を設けることにより、電装機器119に容易にアクセスすることができる。また、電装機器119の外側面119aを、後方にいくにしたがって機体内方に傾斜させていることにより、点検孔102に対して電装機器119が斜めとなり、点検孔102を介しての電装機器119の取付け又は取外しを容易に行うことができる。また、電装機器119のハーネス接続部124には、第1通し部109及び第2通し部110を通って空間部123内に配策されるハーネスが接続されるが、電装機器119が後方にいくにしたがって機体内方に傾斜(前方にいくにしたがって機体外方に傾斜)していることにより、ハーネスの配策や接続が容易となる。
図16に示すように、電装機器119は、機器ブラケット122に取り付けられている。機器ブラケット122は、支持壁122aと、取付壁122bとを有する。支持壁122aは、空間部123内に位置し、電装機器119を支持している。取付壁122bは、支持壁122aの下端から機体外方に延出されている。図11、図12に示すように、この取付壁122bは、支持壁122a下端から第2切欠き部101を通って内面部95の機体内方へ延びている。また、取付壁122bは、第2支持板58上にボルトによって固定されている。
図15に示すように、空間部123内であって、電装機器119の前方及び後方並びに下方には、複数の配管部材126,127を配策することができるスペースが設けられている。本実施形態では、空間部123内に、2本の配管部材126,127が配策されている。2本の配管部材126,127は、エアコン用の配管部材であって、第1の配管部
材126と、第2の配管部材127を含む。第1の配管部材126は、コンデンサ側からエアコン本体(エバポレータ)側へと配策される配管部材である。第2の配管部材127は、エアコン本体側からコンプレッサ側に配策される配管部材である。配管部材126,127は、機体2側から第3通し部111を通って空間部123の前部に挿入される。また、配管部材は、下面部112上を通って空間部123の後部に配策されている。また、配管部材126,127は、空間部123の後部にて、上方に向けて配策される。そして、配管部材126,127は、第1挿通穴99を通って上面部94の上方であってキャビン4の室内に配策される。配管部材126,127は、キャビン4室内にて、ガイド129内を通って、キャビン4のルーフ30内に設けられたエアコン本体へと配策されている。ガイド129は、キャビン4のセンターピラー128の後部に設けられている。センターピラー128は、キャビン4の側部の前後中途部に設けられた支柱部材である。
空間部123内に、配管部材126,127を配策するスペースを設けることにより、空間部123を有効利用することができる。また、機体2側から空間部123内に配策される機体側ホース126a,127aと、キャビン4へと配策されるキャビン側ホース126b,127bとを、空間部123内であって下面部112上で継ぎ手部材130によって接続している。機体側ホース126a,127aとキャビン側ホース126b,127bとを接続する際には、第2カバー板84Rを取り外して行う。機体側ホース126a,127aとキャビン側ホース126b,127bとの接続を空間部123内で行うことにより、機体側ホース126a,127aとキャビン側ホース126b,127bとの接続を機体2内で行う場合に比べて、接続を容易に行える。
図17、図18は、エアコンのヒータ用の配管部材である2本のヒータ配管131,132の配策を示している。2本のヒータ配管131,132は、第1ヒータ配管131と第2ヒータ配管132とを含む。第1ヒータ配管131は、エンジン28側に接続されるホースである第1ホース131aと、エアコン本体側に接続されるホースである第2ホース132aと、第1ホース131aと第2ホース131bとを接続する第1接続管131cとを含む。第2ヒータ配管132は、エンジン28側に接続されるホースである第3ホース132aと、エアコン本体側に接続されるホースである第4ホース132bと、第3ホース132aと第4ホース132bとを接続する第2接続管132cとを含む。
第2キャビンブラケット56の脚部56aの背面上部に配管ブラケット133が固定されている。配管ブラケット133に第1接続管131c及び第2接続管132cが固定されている。第1接続管131c及び第2接続管132cの後部は機体幅方向に沿っている。第1接続管131c及び第2接続管132cの前部は、前後方向に沿っている。第1ホース131aは、エンジン28側から第2側壁52の上を通って第2キャビンブラケット56の脚部56aの後方に配策されて第1接続管131cの後部に接続されている。第3ホース132aは、エンジン28から第2側壁52の上を通って第2キャビンブラケット56の脚部56aの後方に配策されて第2接続管132cの後部に接続されている。第2ホース131bは、第1接続管131cの前部に接続されている。第2ホース131bは、第1接続管131cから第2キャビンブラケット56の脚部56aの機体外方を通り且つ第2挿通穴100を通ってキャビン4の室内に配策されている。第4ホース132bは、第2接続管132cの前部に接続されている。第4ホース132bは、第2接続管132cから第2キャビンブラケット56の脚部56aの機体外方を通り且つ第2挿通穴100を通ってキャビン4の室内に配策されている。第2挿通穴100を通ってキャビン4の室内に配策された第2ホース131b及び第4ホース132bは、センターピラー128の下端に設けられた挿入口134からセンターピラー128内に挿入されている。そして、第2ホース131b及び第4ホース132bは、センターピラー128内を通ってキャビン4のルーフ30に配策されている。
図19、図20に示すように、冷却ユニット39は、機体2に取り付けられる取付フレーム136を有する。取付フレーム136は、下フレーム137と、第1縦フレーム138と、第2縦フレーム139と、横フレーム140とを有する。下フレーム137は、後壁54の第1切欠き部61の下縁61aを形成する部位にボルトによって取り付けられる
。第1縦フレーム138は、上部に第1取付片141を有している。第1取付片141は、リヤフレーム62の第1ステー71に取り付けられている。第1縦フレーム138下端は、下フレーム137に取り付けられている。第2縦フレーム139は、上部に第2取付片142を有している。第2取付片142は、リヤフレーム62の第2ステー72に取り付けられている。第2縦フレーム139の下端は、下フレーム137に取り付けられている。横フレーム140は第1縦フレーム138と第2縦フレーム139とを連結している
第1縦フレーム138及び第2縦フレーム139に、オイルクーラ50が取り付けられている。ラジエータ49は、下フレーム137に弾性部材を介して載置されている。ラジエータ49は、左側部に支持片143を有している。支持片は、第1ラジエータブラケット73に取り付けられている。ラジエータ49は、右側部に同様の支持片(図示省略)を有し、この支持片は、第2ラジエータブラケット74に取り付けられている。
ラジエータ49の左側の前面側には、受け部材144が設けられている。なお、ラジエータ49の右側の前面にも、同様の受け部材(図示省略)が設けられている。
図21、図22、図23に示すように、シュラウド47の背面は、後方に(ラジエータ49側に)開放状とされている。このシュラウド47の背面の開放部分は、ラジエータ49によって覆われている。
図21、図23に示すように、シュラウド47は、複数の取付ブラケット145〜152を有する。複数の取付ブラケット145〜152は、第1取付ブラケット145、第2取付ブラケット146、第3取付ブラケット147、第4取付ブラケット148、第5取付ブラケット149、第6取付ブラケット150、第7取付ブラケット151、第8取付ブラケット152を含む。
第1取付ブラケット145は、シュラウド47の左側面の上部に設けられている。第2取付ブラケット146は、シュラウド47の右側面の上部に設けられている。第3取付ブラケット147は、シュラウド47の左側面の中途部に設けられている。第4取付ブラケット148は、シュラウド47の右側面の中途部に設けられている。
図21に示すように、第5〜8取付ブラケット149〜152は、シュラウド47の内側に設けられている。第5取付ブラケット149は、シュラウド47の左側上部に設けられている。第6取付ブラケット150は、シュラウド47の右側上部に設けられている。第7取付ブラケット151は、シュラウド47の左側下部に設けられている。第8取付ブラケット152は、シュラウド47の右側下部に設けられている。
図19に示すように、第1取付ブラケット145は、ラジエータ49の上面の左側に取り付けられている。第2取付ブラケット146は、ラジエータ49の上面の右側に取り付けられている。第3取付ブラケット147は、受け部材144に上方から嵌合して受持されている。第4取付ブラケット148は、ラジエータ49の右側に設けられた図示省略の受け部材に上方から嵌合して受持されている。
図21、図22に示すように、シュラウド47内には、インタークーラ48が設けられている。なお、シュラウド47内に設けられる冷却器は、オイルクーラ50やその他の冷却器であってもよい。インタークーラ48の上面には、インレット部153とアウトレット部154とが設けられている。インレット部153は、過給機から送られる圧縮空気(流体)をインタークーラ48内に入れる部位である。インレット部153は、インタークーラ48の上面側の右側に上方開放状に設けられている。インレット部153には、インレットパイプ155が接続される。インレットパイプ155は、過給機から送られる圧縮空気をインタークーラ48に導くパイプである。アウトレット部154は、インタークーラ48から圧縮空気を排出する部位である。インタークーラ48の上面側の左側に上方開口状に設けられている。アウトレット部154には、アウトレットパイプ156が接続されている。アウトレットパイプ156は、インタークーラ48に供給された圧縮空気をエンジン28に送るパイプである。
図21に示すように、インタークーラ48は、装着フレーム157によってシュラウド47に取り付けられている。装着フレーム157は、インタークーラ48の後方であって、シュラウド47の背面側(ラジエータ49側)に設けられている。
装着フレーム157は、上横材158と、下横材159と、第1縦連結材160と、第2縦連結材161とを有する。上横材158は、シュラウド47の上部に機体幅方向に沿って設けられている。上横材158の一端は、第5取付ブラケット149に取り付けられている。上横材158の他端は、第6取付ブラケット150に取り付けられている。下横材159は、シュラウド47の下部に機体幅方向に沿って設けられている。下横材159の一端は、第7取付ブラケット151に取り付けられている。下横材159の他端は、第8取付ブラケット152に取り付けられている。
図19〜図23に示すように、シュラウド47は、主板部162と、ダクト部163とを有する。主板部162は、ダクト部163の正面側(インタークーラ48の前方)に間隔をおいて設けられている。ダクト部163の背面は開放状とされ、このダクト部163の背面をラジエータ49が覆っている。
図23に示すように、主板部162は、通気開口部164と、第1挿通部165と、第2挿通部166とを有する。通気開口部164は、略円形状の縁部によって形成されている。図19、図22に示すように、この通気開口部164内に冷却ファン38が配置されている。通気開口部164は、冷却ファン38の外周と僅かな隙間を空けて冷却ファン38の外周を囲っている。
図19、図23に示すように、第1挿通部165は、アウトレットパイプ156を挿通する部分である。第1挿通部165は、主板部162の上部の左側に設けられている。第1挿通部165は、上方に開放したU字状の縁部(切欠き)で形成されている。第1挿通部165の開放部分である第1開放部167は、アウトレットパイプ156が上方から通過可能とされている。第2挿通部166は、インレットパイプ155を挿通する部分である。第2挿通部166は、主板部162の上部の右側に設けられている。第2挿通部166は、上方に開放したU字状の縁部(切欠き)で形成されている。第2挿通部166の開放部分である第2開放部168は、インレットパイプ155が上方から通過可能とされている。
図23に示すように、第1挿通部165と第2挿通部166との間には、延出片169が設けられている。延出片169は、主板部162の上端から後方に延出している。延出片169の下面の右側には、ナット(第1ナットという)170が固定されている。
図19に示すように、ダクト部163は、主板部162とラジエータ49の間を囲っており、冷却ファン38によって生成される冷却風を導く。図23に示すように、ダクト部163は、ダクト本体171と、脱着板172とを有する。ダクト本体171は、主板部162と共に一枚の板材で形成されている。ダクト本体171は、底板部173と、第1側板部174と、第2側板部175とを有する。第1側板部174は、底板部173の左端から上方に突出している。第1側板部174の上端には、ダクト部163の内側に延出する複数の第1支持片176a,176bが設けられている。第2側板部175は、底板部173の右端から上方に突出している。第2側板部175の上端には、ダクト部163の内側に延出する複数の第2支持片177a,177bが設けられている。
図19、図23に示すように、脱着板172は、一枚の板材で形成され、上板部178と、前板部179と、後板部180と、把持板181とを有する。上板部178は、第1側板部174と第2側板部175とにわたる長さに形成されていて、第1側板部174と第2側板部175間の上方を覆う。上板部178の左側は、第1支持片176a,176b上に載置され、第1支持片176a,176bにボルトによって固定される。上板部178の右側は、第2支持片177a,177b上に載置され、第2支持片177a,177bにボルトによって固定される。これにより、脱着板172がダクト本体171から取り外し可能とされている。言い換えれば、ダクト部163は、一部に取り外し可能な脱着板172を含む。
図19に示すように、上板部178(脱着板172)は、ダクト本体171に取り付けた状態で第1挿通部165及び第2挿通部166の開放部分(第1開放部167、第2開放部168)を塞ぐ。したがって、脱着板172をダクト本体171から取り外すと第1挿通部165及び第2挿通部166の開放部分が開放状とされる。
図23に示すように、上板部178は、前部に差込み部182を有する。差込み部182は、上板部178の機体幅方向の中途部に形成されている。差込み部182は、上板部178を貫通し且つ機体幅方向に長い溝によって形成されている。差込み部182は、後述する防塵ネット(第1防塵ネットという)183をシュラウド47内に挿入するための穴である。上板部178には、第1挿通孔184と、第1挿通孔185とが形成されている。第1挿通孔184は、差込み部182の後方側で、左側に設けられている。第1挿通孔184に対応する部分であって、上板部178の下面には、ナット(第2ナットという)186が固定されている。第1挿通孔185は、差込み部182の前方側で、右側に設けられている。
図19に示すように、上板部178には、複数の固定具187,188が設けられている。複数の固定具187,188は、第1固定具187と、第2固定具188とを含む。第1固定具187及び第2固定具188は、蝶ボルトによって構成されている。第1固定具187は、上板部178(第1挿通孔184)を挿通して第2ナット186に螺合される。第2固定具188は、上板部178(第2挿通孔185)及び延出片169を挿通して第1ナット170に螺合される。
図19に示すように、前板部179は、上板部178の前端から下方に延出されている。前板部179は、主板部162の前面上部に接当する。前板部179には、第1挿通部165に対応する部分に形成された第1切欠き189と、第2挿通部166に対応する部分に形成された第2切欠き190とが設けられている。
図21に示すように、後板部180は、上板部178から下方に延出されている。把持板181は、前板部179の第1切欠き189と第2切欠き190との間に設けられている。図19に示すように、把持板181は、前板部179の下端から前方に延出されている。
図22、図24に示すように、第1防塵ネット183は、シュラウド47内に設けられている。また、第1防塵ネット183は、冷却ファン38とインタークーラ48(及びラジエータ49)の間に配置される。第1防塵ネット183は、塵や埃の通過を防止する部材であり、通気性を有する。
図24、図25に示すように、第1防塵ネット183は、第1ネット191と、第2ネット192とを含む。第1ネット191及び第2ネット192は、差込み部182からシュラウド47内に挿入される。第1ネット191は、シュラウド47の幅方向(機体幅方向)中央から左側(シュラウド47の一方側)に配置されている。第1ネット191は、差込み部182からシュラウド47内に挿入した後に、左方にスライドさせることで、シュラウド47の左部に配置される。第2ネット192は、シュラウド47の幅方向(機体幅方向)中央から右側(シュラウド47の他方側)に配置されている。第2ネット192は、差込み部182からシュラウド47内に挿入した後に、右方にスライドさせることで、シュラウド47の右部に配置される。
第1ネット191の上部は、機体外方側の部位である第1上部位191aが機体内方側の部位である第2上部位191bよりも低い段付き状に形成されている。第1上部位191aは第1挿通部165を塞がない高さとされている。第2ネット192の上部は、機体外方側の部位である第3上部位192aが機体内方側の部位である第4上部位192bよりも低い段付き状に形成されている。第3上部位192aは第2挿通部165を塞がない高さとされている。
第1ネット191の上部には、固定部材(第1固定部材という)193が設けられている。第1固定部材193は、第1載置部193aと、第1延設部193bと、第1折返し部193cとを有する。第1載置部193aは、上板部178上に載置されている。この第1載置部193a(第1固定部材193)は、第1固定具187によって上板部178に固定される。第1延設部193bは、第1載置部193aの前端から下方に延出されている。第1延設部193bは、第1ネット191の第2上部位191bに固定されている。第1折返し部193cは、第1載置部193aの後端から上方に延出されている。
第2ネット192の上部には、固定部材(第2固定部材という)194が設けられてい
る。第2固定部材194は、第2載置部194aと、第2延設部194bと、第2折返し部194cとを有する。第2載置部194aは、上板部178上に載置されている。この第2載置部194a(第2固定部材194)は、第2固定具188によって上板部178に固定される。第2延設部194bは、第2載置部194aの後端から下方に延出されている。第2延設部194bは、第2ネット192の第4上部位192bに固定されている。第2折返し部194cは、第2載置部194aの前端から上方に延出されている。
図24に示すように、ダクト部163の底板部173には、複数の位置決め材196,197が設けられている。複数の位置決め材196,197は、第1位置決め材196と、第2位置決め材197とを含む。第1位置決め材196は、底板部173上の左側に設けられている。第2位置決め材197は、底板部173上の右側に設けられている。図22に示すように、第1位置決め材196は、底板部173上に固定された下部196aと、下部の前端から上方に立ち上がる立上り壁196bとを有する。立上り壁196bの下部後面に第1ネット191の下端側が接当する。立上り壁196bの上部は、上方に行くに従って前方に移行する傾斜状に形成されている。第2位置決め材197は、第1位置決め材196と同様に構成されている。
以上のシュラウド47にあっては、ダクト部163の一部を取り外し可能な脱着板172としている。したがって、脱着板172を取り外すとシュラウド47内部のメンテナンスが行える。また、ダクト部163の一部を取り外し可能な脱着板172とするだけなので、シュラウド47内の点検をするための構造を簡単に製作することができる。
また、ダクト部163内に設けられたインタークーラ48のインレット部153とアウトレット部154とを、脱着板172に対応する側に設けている。したがって、脱着板172を取り外すことによって、インレット部153とアウトレット部154とを容易にメンテナンスすることができる。
また、主板部162に、インレットパイプ155を挿通する第1挿通部165と、アウトレットパイプ156を挿通する第2挿通部166とを設け、第1挿通部165が、インレットパイプ155が通過可能で且つ脱着板172によって塞がれる第1開放部167を有し、第2挿通部166が、アウトレットパイプ156が通過可能で且つ脱着板172によって塞がれる第2開放部168を有する。したがって、脱着板172を取り外すことにより、インレットパイプ155及びアウトレットパイプ156を簡単に取り付けたり、取り外したりすることができる。
ボンネット19を閉じた状態で該ボンネット19に対応する位置に脱着板172を設けることにより、ボンネット19を開くと、シュラウド47の脱着板172側が開放状となり、脱着板172の取り外し及びシュラウド47内のメンテナンスが容易になる。
脱着板172に第1防塵ネット183を挿入する差込み部182を形成することにより、シュラウド47内に第1防塵ネット183を容易に配置することができる。
第1防塵ネット183を脱着板172に固定する固定具187,188を設けることにより、第1防塵ネット183を脱着板172に固定することができる。また、ダクト本体171に対する脱着板172の固定を解除し且つ第2固定具188による第2ネット192及び脱着板172の固定を解除することにより、脱着板172と共に第1防塵ネット183を取り外すことができる。
第1防塵ネット183を、第1ネット191と第2ネット192とに分割することにより、差込み部182を小さくすることができる。
図26に示すように、エンジン28の後部の下部に、固定ブラケット198が取り付けられている。固定ブラケット198は、後マウントブラケット77にマウント部材199を介して支持されるブラケットである。したがって、固定ブラケット198は、機体2に支持されている。この固定ブラケット198に、支持ブラケット200が取り付けられている。この支持ブラケット200に、DOC装置40が支持されている。
図26、図27に示すように、DOC装置40は、ケース201と、ケース201内に収納された酸化触媒202とを有する。ケース201は、外観が円柱状に形成されている。この円柱状のケース201は、円柱の軸心を機体幅方向に一致させて配置される。ケー
ス201の右側には、給気部203が設けられている。給気部203は、エンジン28から排出された排ガスをDOC装置40(ケース201内)に取り入れる部位である。
図28に示すように、給気部203は、エンジン28の排ガスを流通させる排気管204に接合される。排気管204の排ガス流の下流側の端部には、第1接合部205が固定されている。給気部203には、第2接合部206が固定されている。図28に示すように、第1接合部205と第2接合部206とは複数の接合ボルト(接合部材)207a〜207dによって接合されている。
図26、図28、図29に示すように、第1接合部205は、四角形の板材からなるフランジによって構成されている。第1接合部205は、第2接合部206を向く面である接合面205aが後方を向いている。また、第1接合部205は、上縁及び下縁が機体幅方向に沿い、側縁が上下方向に沿う。第1接合部205は、複数の接合穴208a〜208d(第1接合穴という)を有する。複数の第1接合穴208a〜208dは、4つの穴を含む。4つの第1接合穴208a〜208dは、四角形の第1接合部205の四隅部分に形成されている。各第1接合穴208a〜208dは、上下方向に長い長穴に形成されている。
第2接合部206は、四角形の板材からなるフランジによって構成されている。第2接合部206は、第1接合部205を向く面である接合面206aが前方を向いている。また、第2接合部206は、上縁及び下縁が機体幅方向に沿い、側縁が上下方向に沿う。第2接合部206は、複数の接合穴(第2接合穴という)209a〜209dを有する。複数の第2接合穴は、4つの穴を含む。4つの第2接合穴209a〜209dは、四角形の第2接合部206の四隅部分に形成されている。各第2接合穴209a〜209dは、上下方向に長い長穴に形成されている。
なお、第1接合穴208a〜208dと第2接合穴209a〜209dとの内、少なくとも一方が長穴とされていればよく、他方は、円形孔であってもよい。
第2接合部206は、パッキン210を介して、第1接合部205に前後方向において対面する。パッキン210は、四角形に形成されていて、上縁及び下縁が機体幅方向に沿い、側縁が上下方向に沿う。パッキン210は、複数の接合穴(第3接合穴という)211a〜211dを有する。複数の第3接合穴211a〜211dは、4つの穴を含む。4つの第3接合穴211a〜211dは、四角形のパッキン210の四隅部分に形成されている。
接合ボルト207a〜207dは、前方側から第1接合穴208a〜208d、第3接合穴211a〜211d、第2接合穴209a〜209dを挿通している。各接合ボルト207a〜207dの先端側(後端側)には、図示省略のナット部材が螺合される。この接合ボルト207a〜207dとナット部材によって、第1接合部205と第2接合部206とがパッキン210を介して接合される。
図26に示すように、ケース201の左側には、排気部212が設けられている。排気部212は、ケース201の後部の下部に設けられている。排気部212には、テールパイプ213がフランジによって接合されている。したがって、エンジン28の排ガスは、DOC装置40を通ってテールパイプ213から排気される。
図27に示すように、DOC装置40には、複数の取付ステー214a〜214dが設けられている。複数の取付ステー214a〜214dは、第1取付ステー214a、第2取付ステー214b、第3取付ステー214c、第4取付ステー214dを含む。第1取付ステー214a、第2取付ステー214bは、DOC装置40の左側に設けられた第1バンド部材215に設けられている。第1取付ステー214a、第2取付ステー214bは、ケース201の周方向で位置ずれしている。第3取付ステー214c、第4取付ステー214dは、DOC装置40の機体幅方向の中央部に設けられた第2バンド部材216に設けられている。第3取付ステー214c、第4取付ステー214dは、ケース201の周方向で位置ずれしている。第1〜4取付ステー214a〜214dには、それぞれ複数(2つ)の取付け用(ボルト挿通用)の穴が形成されている。
図30に示すように、固定ブラケット198は、第1部材217と第2部材218とを
有する。支持ブラケット200は、第1支持ブラケット219と、第2支持ブラケット220とを有する。
図30〜32に示すように、第1部材217は、第1マウント取付部221と、第1エンジン固定部222とを有する。第1マウント取付部221にマウント部材199が取り付けられる。第1エンジン固定部222は、エンジン28の左側の後部で且つ下部に取り付けられる。第1エンジン固定部222の後部には、機体内方に延出する第1ステー部223が設けられている。
図32に示すように、第1ステー部223には、複数の取付穴(第1取付穴という)224a,224bが形成されている。複数の第1取付穴224a,224bは、前後方向に長い長穴で形成されている。複数の第1取付穴224a,224bは、第1ステー部223の前部に設けられた第1取付穴224aと、第1ステー部223の後部に設けられた第1取付穴224bとを含む。
第2部材218は、第2マウント取付部225と、第2エンジン固定部226とを有する。第2マウント取付部225にマウント部材199が取り付けられる。第2エンジン固定部226は、エンジン28の右側の後部で且つ下部に取り付けられる。第2エンジン固定部226の後部には、機体内方に延出する第2ステー部227が設けられている。第2ステー部227には、複数の取付穴(第2取付穴という)228a,228bが形成されている。複数の第2取付穴228a,228bは、第1取付穴224a,224bと同様の前後方向に長い長穴で形成されている。複数の第2取付穴228a,228bは、第2ステー部227の前部に設けられた第2取付穴228aと、第2ステー部227の後部に設けられた第2取付穴228bとを含む。
第1支持ブラケット219は、第1板部229と、第2板部230と、補強板(第1補強板という)231とを有する。第1板部229は、板面が上下を向くように設けられている。また、第1板部229は、第1ステー部223と第2ステー部227とにわたる長さに形成されている。第1板部229は、第1ステー部223と第2ステー部227とに載置されている。第1板部229は、各第1取付穴224a,224bに対応する複数の取付穴(第3取付穴という)232a,232bを有する。また、第1板部229は、各第2取付穴228a,228bに対応する複数の取付穴(第4取付穴という)233a,233bを有する。各第3取付穴232a,232bと、各第4取付穴233a,233bは、円形孔によって形成されている。
第3取付穴232a,232b及び第1取付穴224a,224bに挿通される図示省略のボルト並びに第4取付穴233a,233b及び第2取付穴228a,228bに挿通される図示省略のボルトによって、第1板部229が第1ステー部223及び第2ステー部227に取り付けられる。したがって、第1支持ブラケット219は、長穴である第1取付穴224a,224b及び第2取付穴228a,228bの長さの範囲で、固定ブラケット198に対して前後方向に位置調整可能とされている。
第2板部230は、第1板部229の後端から下方に延出されている。第2板部230は、板面が前後を向くように設けられている。第2板部230の左側には、複数の取付穴(第5取付穴という)234a,234bが形成されている。複数の第5取付穴234a,234bは、第2板部230の上部に形成された第5取付穴234aと、第2板部230の下部に形成された第5取付穴234bとを含む。第2板部230の右側には、複数の取付穴(第6取付穴という)235a,235bが形成されている。複数の第6取付穴235a,235bは、第2板部230の上部に形成された第6取付穴235aと、第2板部230の下部に形成された第6取付穴235bとを含む。各第5取付穴234a,234bと各第6取付穴235a,235bは、円形孔によって形成されている。
第1補強板231は、第1板部229の下面と、第2板部230の前面とを連結している。
第2支持ブラケット220は、第1ブラケット部材236と、第2ブラケット部材237とを有する。
第1ブラケット部材236は、第3板部238と、第4板部239と、補強板(第2補
強板という)240とを有する。第3板部238は、板面が前後を向くように設けられている。また、第3板部238は、第2板部230の後面の左側に接当している。第3板部238には、各第5取付穴234a,234bに対応する複数の取付穴(第7取付穴という)241a,241bが形成されている。複数の第7取付穴241a,241bは、機体幅方向に長い長穴に形成されている。第4板部239は、第3板部238の左端から後方に延出している。第4板部239の前部は、第1ステー取付部242とされている。第4板部239の後部は、第2ステー取付部243とされている。第1ステー取付部242及び第2ステー取付部243には、それぞれ複数(2つ)の取付け用(ボルト挿通用)の穴が形成されている。第1ステー取付部242には、第1取付ステー214aがボルト等の固定具によって取り付けられる。第2ステー取付部243には、第2取付ステー214bがボルト等の固定具によって取り付けられる。第2補強板240は、第3板部238の下端と第4板部239の下端を連結している。
第2ブラケット部材237は、第5板部244と、第6板部245と、補強板(第3補強板という)246とを有する。第5板部244は、板面が前後を向き、第2板部230の後面の右側に接当している。第5板部244には、各第6取付穴に対応する複数の取付穴(第8取付穴という)249a,249bが形成されている。複数の第8取付穴249a,249bは、機体幅方向に長い長穴に形成されている。第6板部245は、第5板部244の左端から後方に延出している。第6板部245の前部は、第3ステー取付部247とされている。第6板部245の後部は、第4ステー取付部248とされている。第3ステー取付部247及び第4ステー取付部248には、それぞれ複数(2つ)の取付け用(ボルト挿通用)の穴が形成されている。第3ステー取付部247には、第3取付ステー214cがボルト等の固定具によって取り付けられる。第4ステー取付部248には、第4取付ステー214dがボルト等の固定具によって取り付けられる。第3補強板246は、第5板部244の下端と第6板部245の下端を連結している。
第1ブラケット部材236及び第2ブラケット部材237は(第2支持ブラケット220は)、長穴である第7取付穴241a,241b及び第8取付穴249a,249bの長さの範囲で固定ブラケット198に対して機体幅方向に位置調整可能とされている。
以上のように、DOC装置40は、第1支持ブラケット219と第2支持ブラケット220とによって固定ブラケット198に支持される。
第1支持ブラケット219を前後方向に位置調整することで、DOC装置40が前後方向に位置調整される。これによって、第2接合部206が前後方向に位置調整される。また、第2支持ブラケット220を機体幅方向に位置調整することで、DOC装置40が機体幅方向に位置調整される。これによって、第2接合部206が機体幅方向に位置調整される。
本実施形態では、第1接合部205に対して第2接合部206を近接及び離反する方向である第1方向X1が前後方向とされている。第1方向X1に直交する方向である第2方向X2が機体幅方向とされている。また、第1方向X1及び第2方向X2に直交する第3方向X3が上下方向とされている。
なお、第1方向が機体幅方向で、第2方向が前後方向で、第3方向が上下方向であってもよい。
以上の構成では、DOC装置40を支持する支持ブラケット200が、少なくとも第1方向X1と、第2方向X2とに位置調整可能であることによって、DOC装置40の位置調整を行うことができる。
また、第1方向X1と第2方向X2とに第2接合部206を位置調整可能な支持ブラケット200を設けることにより、第1接合部205に対する第2接合部206の位置合わせを行うことができ、第1接合部205に対する第2接合部206の接合を適正に行うことができる。
また、第1接合穴208及び第2接合穴209の内の、少なくとも一方を、第3方向X3に長い長穴とすることにより、支持ブラケット200による位置調整に加えて、第1接合穴208と第2接合穴209との第3方向X3の位置の誤差を吸収することができ、第
1接合部205に対する第2接合部206の接合を、さらに適正に行うことができる。
また、支持ブラケット200は、機体2に支持された固定ブラケット198に対して第1方向X1に位置調整可能な第1支持ブラケット219と、固定ブラケット198に対して第2方向X2に位置調整可能な第2支持ブラケット220とを有する。これによって、位置調整を簡単に行える。
DOC装置40を支持する支持ブラケット200をエンジン28の後部の下部に取り付け、DOC装置40を冷却ユニット39の下方に配置することにより、エンジン28の下部後方で且つ冷却ユニット39の下方のスペースを、DOC装置40の配置スペースとして有効利用できる。
また、エンジン28に、機体2に設けられたマウントブラケット77に防振支持される固定ブラケット198を設け、この固定ブラケット198に支持ブラケット200を支持することにより、部材の兼用化が図れ、コスト低下を図ることができる。
図4に示すように、第1支持板57の後部には、円形孔で形成されたフィルタ挿通穴75が形成されている。図34に示すように、左サイドカバー81Lの機体内方で且つボンネット19の下方に、燃料フィルタ43が配置されている。また、燃料フィルタ43は、第1側壁51の機体外方に位置する。燃料フィルタ43は、本体部であるカートリッジ251と、上部のキャップ部252とを有する。カートリッジ251は、キャップ部252に取り付けられていて、キャップ部252から取り外し可能である。カートリッジ251は、フィルタ挿通穴75を挿通している。カートリッジ251の下部はフィルタ挿通穴75から下方に突出している。カートリッジ251の上部は、第1支持板57の上方に位置する。キャップ部252は、フィルタブラケット253に取り付けられている。フィルタブラケット253は、第1側壁51に取り付けられている。燃料フィルタ43の下方は、フィルタカバー254によって覆われている。フィルタカバー254は、左サイドカバー81Lに取り付けられている。このフィルタカバー254を取り外すことにより、カートリッジ251を機体2の外側から下方に取り外すことができる。これによって、ボンネット19を開けなくてもカートリッジ251の交換が容易に行える。
図35〜図37に示すように、第2操作レバー35は、操作フレーム256に支持されている。操作フレーム256は、第2支持板58上に取り付けられる。操作フレーム256の上部の第1構成板257には、支持筒258が設けられている。この支持筒258は、レバー軸259を機体幅方向の軸心回りに回転自在に支持している。第2操作レバー35は、レバー軸259の基部259aに固定されている。これによって、第2操作レバー35は、前後に揺動可能である。レバー軸259には、ベルクランク状の第1アーム260の屈曲部分が取り付けられている。したがって、第1アーム260は、第2操作レバー35と共に揺動(一体揺動)する。第1アーム260は、第1揺動部261と、第2揺動部262とを有する。第1揺動部261の先端(前端)には、操作ケーブル263の一端が連結されている。操作ケーブル263は、インナーケーブルとアウターケーブルとを有するプッシュプルケーブルによって構成されている。操作ケーブル263の他端は、アタッチメント用制御弁に連結されている。したがって、第2操作レバー35を中立位置から前又は後に操作することにより、第1アーム260が揺動して、アタッチメント用制御弁が操作される。図35〜38は、第2操作レバー35が中立位置に位置している状態を示している。
図36に示すように、第2揺動部262の先端(下端)には、第1溝264、第2溝265、第3溝266が設けられている。これら第1溝264、第2溝265、第3溝266は、第2揺動部262の揺動方向に配設されている。また、第1溝264、第2溝265、第3溝266は、下方に開放状とされている。第1溝264、第2溝265、第3溝266には、ロックピン267が下方から挿入可能とされている。第1溝264にロックピン267が嵌ると、第2操作レバー35を中立位置から前に揺動させた状態で、第2操作レバー35がロックされる。第2溝265にロックピン267が嵌ると、第2操作レバー35が中立位置でロックされる。第3溝266にロックピン267が嵌ると、第2操作レバー35を中立位置から後に揺動させた状態で、第2操作レバー35がロックされる。
ロックピン267は、第2アーム268の先端に固定されている。第2アーム268の基部は、回動筒269に固定されている。回動筒269は、アーム軸270によって機体幅方向の軸心回りに回転自在に支持されている。アーム軸270は、操作フレーム256の第2構成板271に支持されている。回動筒269には、第3アーム272の基部が固定されている。第3アーム272の先端部には、操作ロッド273の基部が枢支されている。操作ロッド273は、操作フレーム256に上下に移動可能に支持されている。操作ロッド273の基部側には、バネ掛け片274が固定されている。バネ掛け片274と、ロックピン267とにわたってバネ部材275が設けられている。バネ部材275は、引張りコイルバネによって形成されている。ロックピン267が、第1溝264、第2溝265、第3溝266のいずれかに嵌っている状態では、バネ部材275の付勢力は、ロックピン267を、第1溝264、第2溝265、第3溝266のいずれかに嵌る方向に付勢する。この状態から、操作ロッド273を引き上げると、ロックピン267が、第1溝264、第2溝265又は第3溝266から離脱する。操作ロッド273を引き上げた状態では、バネ部材275の付勢力は、ロックピン267を、第1溝264、第2溝265、第3溝266のいずれかから、離脱する方向に付勢する。
図35〜37に示すように、支持筒258の下方には、検出センサ276が設けられている。検出センサ276は、近接センサによって構成されている。検出センサ276は、操作フレーム256の第3構成板277に取り付けられている。
図37、図38に示すように、レバー軸259の基部259aには、取付アーム278の上端が固定されている。したがって、取付アーム278は第2操作レバー35と共に揺動(一体揺動)する。取付アーム278の下部は、機体幅方向において検出センサ276の検出部276aに対応する位置に位置している(取付アーム278の下部は、検出センサ276の検出部276aの右方に位置している)。取付アーム278の下部であって、検出部276aに対向する側には、検出部材279が取り付けられている。検出部材279は、マグネットによって構成されている。検出部材279の前側には、第1規制部材280が設けられている。検出部材279の後側には、第2規制部材281が設けられている。第1規制部材280及び第2規制部材281は、検出部材279に接当し、検出部材279の位置決めをする。検出センサ276は、第2制御装置27に伝送路によって接続されている。第2操作レバー35を中立位置に操作した状態では、検出部材279が検出部276aに対向する。検出部材279が検出部276aに対向することにより、検出部276aが検出部材279を検出する。したがって、検出センサ276によって、第2操作レバー35の中立位置(アタッチメント用制御弁の中立状態)を検出することができる。第2操作レバー35を中立位置から一方又は他方に操作した状態では、検出センサ276は検出部材279を検出しない。検出センサ276が検出部材279を検出しないと、エンジン28を始動することができないように構成されている。検出センサ276が検出部材279を検出すると、エンジン28を始動することが可能となる。
また、駐車ブレーキが作動されていることを検出するブレーキセンサ(図示省略)を設け、第2操作レバー35の中立位置の検出に加えて、駐車ブレーキが作動されている状態でエンジン28が始動できるようにしてもよい。また、ホイールローダ1を前進状態又は後進状態に切り換える切換え装置のニュートラル位置を検出するニュートラルセンサを設け、第2操作レバー35の中立位置の検出及び駐車ブレーキの作動の検出に加えて、切換え装置のニュートラル位置を検出した状態で、エンジン28が始動できるようにしてもよい。また、第2操作レバー35の中立位置の検出と、切換え装置のニュートラル位置の検出とを条件に、エンジン28を始動できるようにしてもよい。
図39に示すように、機体2の前部の上端側には、厚板材からなる支持基板282が設けられている。支持基板282は、第3支持板59の上面から第4支持板60の上面にわたって設けられている。支持基板282の左側は、第1固定ボルト283と、第1固定ボルト283の後方に位置する第2固定ボルト284とによって第3支持板59に固定されている。支持基板282の右側は、第3固定ボルト285と、第3固定ボルト285の後方に位置する第4固定ボルト286とによって第4支持板60に固定されている。
第1固定ボルト283と第2固定ボルト284との間隔及び第3固定ボルト285と第4固定ボルト286との間隔は、振動を抑制するためにできるだけ広くするのが好ましい。
支持基板282の機体幅方向の中央部には、操縦装置21が設置されている。支持基板282の右側部であって、操縦装置21の右側方は、アクセル装置33を取り付ける取付部287とされている。
図40、図41、図42、図43に示すように、アクセル装置33は、アクセルペダル288と、アクセルブラケット289と、 検出装置291と、連動機構292と、揺動部材293と、戻しバネ294と、収容カバー295とを有する。
図40に示すように、アクセルペダル288は、オペレータが踏み込み操作する操作部材であって、収容カバー295の後方に配置されている。アクセルペダル288は、前方に行くに従って上方に移行する傾斜状に支持されている。
図40〜図43に示すように、アクセルブラケット289は、ベース板296と、前部板297と、後部板298と、側部板299と、枢支部290とを有する。ベース板296は、ボルトによって取付部287に取り付けられる複数の固定部300,301,302を有する。複数の固定部は、第1固定部300と、第2固定部301と、第3固定部302とを含む。第1固定部300は、ベース板296の左側の前部に設けられている。第2固定部301は、ベース板296の左側の後部に設けられている。第3固定部302は、ベース板296の右側の前後中途部に設けられている。第1固定部300、第2固定部301及び第3固定部302は、収容カバー295の外側に設けられている。前部板297は、ベース板296の前部に設けられている。前部板297は、縦壁297aと、上壁297bとを有する。縦壁297aは、ベース板296の前部に立設されている。上壁297bは、縦壁297aの上端から後方に延出されている。後部板298は、ベース板296の後部に設けられている。後部板298は、縦板部298aと、上板部298bとを有する。縦板部298aは、ベース板296の後部に立設されている。上板部298bは、縦板部298aの上端から前方に行くに従って上方に移行する傾斜状とされている。前部板297の上壁297b後端と、後部板298の上板部298b上端との間は間隔が設けられている。この上板部298bには、当たり303が設けられている。この当たり303は、アクセルペダル288を踏み込んだ際に、アクセルペダル288が接当することで、アクセルペダル288の踏み込みを規制する部材である。側部板299は、縦板部298aの前面左側と、縦壁297aの左端とを連結している。
図42に示すように、枢支部290は、後部板298の縦板部298aの背面に、後方突出状に固定された板材によって構成されている。この枢支部290には、機体幅方向の軸心を有するペダル軸304が設けられている。アクセルペダル288の前面下部には、枢支ブラケット305が設けられている。この枢支ブラケット305が、枢支部290にペダル軸304によって機体幅方向の軸心回りに回転自在に枢支されている。これによって、アクセルペダル288の上部が踏み込み可能(揺動可能)とされている。アクセルペダル288は、背面が踏み面288aとされている。
検出装置291は、アクセルペダル288の操作量(踏み込み量)、を検出するセンサである。この検出装置291は、例えば、ポテンショメータ等の角度センサによって構成される。図41、図43に示すように、検出装置291は、側部板299の左側面に固定された取付ブロック306に取り付けられている。検出装置291の下部は、取付部287に形成された第1通し穴309を挿通している。検出装置291の下部には、ハーネスの端子が接続される取付部308が設けられている。図39に示すように、支持基板282の左側の下方には、第2制御装置27が配置されている。この第2制御装置27に、取付部308に接続されたハーネスが接続されている。図43に示すように、検出装置291の検出軸310は、側部板299を貫通している。検出軸310には、連動軸311が機体幅方向の軸心回りに一体回転自在に嵌合している。連動軸311は、側部板299の右側に固定された枢支筒312に回転自在に支持されている。連動軸311は、枢支筒312から右方に突出している。枢支筒312の右側には、回転筒313が設けられている
。回転筒313は、連動軸311に軸心回りに回転自在に外嵌されている。連動軸311は、回転筒313から右方に突出している。
連動機構292は、アクセルペダル288と検出装置291とを連動する機構である。言い換えれば、連動機構292は、アクセルペダル288の操作量を検出装置291に伝達する機構である。図41、図42、図43に示すように、連動機構292は、第1リンク314と、第2リンク315とを有する。第1リンク314は検出装置291に連結され、第2リンク315は、アクセルペダル288と第1リンク314とを連結している。
第1リンク314は、板材によって形成され、一端側(前部)が連動軸311の右端側に固定されている。したがって、第1リンク314は、連動軸311及び検出軸310と共に一体回転する。第2リンク315は、長さ調整可能なロッド部材によって形成されている。第2リンク315の一端側(上部)は、機体外方に向けて屈曲されている。この第2リンク315の一端側が機体幅方向の軸心を有する第1枢軸316とされている。一方、アクセルペダル288の前面上部には、固定片317が設けられている。固定片317には、機体幅方向の軸心を有する連結筒318が固定されている。この連結筒318に第1枢軸316が挿通されている。これによって、第2リンク315の一端側がアクセルペダル288の上部に枢支されている。
第2リンク315の他端側(下部)には、第2枢軸319を有する球継ぎ手320が設けられている。第2枢軸319は、第1リンク314の他端側(後部)に機体幅方向の軸心回りに回転自在に連結されている。これによって、第2リンク315の他端側が第1リンク314の他端側に枢支されている。図42、図43に示すように、第2リンク315は、アクセルペダル288の踏み面とは反対側に配置されている。これによって、第2リンク315がアクセルペダル288によって覆われている。
図42、図43に示すように、揺動部材293は、板材によって形成されている。揺動部材293は、基部293aと、ストッパ部293bとを有する。基部293aは、回転筒313の右端側に固定されている。また、基部293aは、第1リンク314にボルト324によって固定されている。したがって、揺動部材293は、第1リンク314と共に揺動(一体揺動)する。ストッパ部293bは、基部293aから下方側に延出している。ストッパ部293bは、ベース板296に形成された穴部321、及び、取付部287に形成された開穴322を挿通している。ストッパ部293bは、穴部321の後端に接当することで、第1リンク314の上方揺動を規制する。穴部321の後端が、規制部323とされている。
本実施形態では、ストッパ部293bは、第1リンク314と別体で形成されているが、第1リンク314がストッパ部293bを兼用してもよい(ストッパ部を293bを第1リンク314の一部分で構成してもよい)。この場合、規制部は、アクセルブラケット289に設けられる。第1リンク314と揺動部材293とを一枚の板材で一体形成してもよい。
図42、図43に示すように、戻しバネ294は、捩りコイルバネによって構成されている。戻しバネ294は、揺動部材293と側部板299との間に配置されている。また、戻しバネ294は、枢支筒312及び回転筒313に外嵌されている。戻しバネ294の一端は、第1リンク314に係止されている。戻しバネ294の他端は、前部板297の縦壁297aの下端に係止されている。戻しバネ294の付勢力は、第1リンク314及び第2リンク315並びにアクセルペダル288の上部を押し上げる方向に付勢している。
収容カバー295は、検出装置291、連動機構292、戻しバネ294及び揺動部材293を収容するカバーである。収容カバー295は、アクセルブラケット289の前部板297及び後部板298にボルト等で固定されていて、取り外し可能である。図40に示すように、収容カバー295の上壁部分には、当たりを突出させる第1切欠き溝325と、第2リンク315を突出させると共に第2リンク315との干渉を回避させるための第2切欠き溝326とが形成されている。第1切欠き溝325と第2切欠き溝326は連続状に形成されている。
図39〜図43は、アクセルペダル288を踏み込まない状態を示している。この状態では、ストッパ部293bは、規制部323に接当している。この状態からアクセルペダル288を踏み込むと、第2リンク315が押し下げられて第1リンク314が下方に揺動する。第1リンク314が下方に揺動すると、連動軸311及び検出軸310が回転し、アクセルペダル288の操作量が検出装置291によって検出される。この検出されたアクセルペダル288の操作量は、第2制御装置27に入力される。この入力されたアクセルペダル288の操作量に基づいて、第2制御装置27は、エンジン28及びHSTポンプ44を制御する。これによって、ホイールローダ1の車速が、アクセルペダル288の操作量に対応した車速になる。
以上のアクセル装置33では、アクセルブラケット289に、アクセルペダル288と検出装置291と連動機構292と揺動部材293と戻しバネ294と収容カバー295とを組み付けた状態で、アクセル装置33を取付部287に取り付けることができる。これによって、アクセル装置33の組み付けが容易に行える。
また、連動機構292が、検出装置291に連結された第1リンク314と、アクセルペダル288と第1リンク314とを連結する第2リンク315とを有して構成されることにより、連動機構292の簡素化を図ることができる。
第1リンク314と共に揺動するストッパ部293bが規制部323に接当することで、第1リンク314が規制され、これによって、アクセルペダル288に対する踏み込みを解除した状態でアクセルペダル288を規制することができる。
ストッパ部293bを、第1リンク314の一部分で構成することにより、部材の兼用化を図ることができる。
第2リンク315が、アクセルペダル288の踏み面とは反対側に配置されていてアクセルペダル288によって覆われていることにより、第2リンク315が踏まれるのを防止することができる。
アクセルブラケット289が、取付部287に取り付けられる固定部300,301,302であって、収容カバー295の外側に設けられた固定部300,301,302を有することにより、収容カバー295を取り外さなくても、アクセル装置33を取付部287から取り外すことができる。また、検出装置291を含め、検出装置291の配線のみ外せば、単体で独立して機械的に作動するアクセル装置33が取り外し可能である。
図44に示すように、支持基板282には、操縦装置21の構成部材を支持する取付台327が取り付けられている。取付台327には、コラム23、図3に示すコラムカバー25、ステアリングバルブ24が取り付けられる。図44、図45に示すように、ステアリングバルブ24とステアリングシリンダ12との間の油圧配管系統328は、中継ブロック329と、第1ホース330と、第2ホース331と、第3ホース332と、第4ホース333とを有する。
図46に示すように、中継ブロック329は、支持基板282に形成された通過穴334を挿通している。中継ブロック329の前面上部には、支持ステー335の下部が固定されている。支持ステー335の上部は、取付台327に取り付けられている。中継ブロック329は、四角ブロック状に形成されたブロック本体336を有する。図45に示すように、ブロック本体336の上面側には、第1接続口337と第2接続口338とが設けられている。ブロック本体336の前面下部には、第3接続口339と第4接続口340とが設けられている。
図47に示すように、第1接続口337と第3接続口339とは、ブロック本体336に形成された油路である第1連通路341で接続されている。第2接続口338と第4接続口340とは、ブロック本体336に形成された油路である第2連通路342で接続されている。
図45に示すように、第1ホース330の一端は、ステアリングバルブ24の第1ポート343に接続されている。第1ホース330の他端は、第1接続口337に接続されている。第2ホース331の一端は、第3接続口339に接続されている。第2ホース331の他端は、ステアリングシリンダ12のロッド側に連通している。第3ホース332の
一端は、ステアリングバルブ24の第2ポート344に接続されている。第3ホース332の他端は、第2接続口338に接続されている。第4ホース333の一端は、第4接続口340に接続されている。第4ホース333の他端は、ステアリングシリンダ12のボトム側に連通している。
ステアリングバルブ24の一方のポートからステアリングシリンダ12までを1本の油圧ホースで接続すると、油圧ホースを通過穴334を通した後で、大きく湾曲させなければならない。このため、ステアリング22用の油圧ホースの配策が困難になる。図例では、ステアリングバルブ24とステアリングシリンダ12との間の油圧配管系統328に、中継ブロック329を用いているので、油圧ホースの配策を容易に行える。
図48、図49に示すように、フロントフレーム3は、第1サイドフレーム346と、第2サイドフレーム347と、第1連結部材348と、第2連結部材349と、プレート部材350とを有する。第1サイドフレーム346は、フロントフレーム3の左側を構成する。第2サイドフレーム347は右側を構成する。第1サイドフレーム346と第2サイドフレーム347とは機体幅方向に間隔をおいて配置されている。第1サイドフレーム346に、左リフトアーム13L及び左リフトシリンダ15Lが枢支される。第2サイドフレーム347に、右リフトアーム13R及び右リフトシリンダ15Rが枢支される。第1連結部材348は、板材からなり、第1サイドフレーム346と第2サイドフレーム347の上部同士を連結している。第2連結部材349は、第1連結部材348の上部に位置し、第1サイドフレーム346と第2サイドフレーム347の上部を連結している。第2連結部材349に、バケットシリンダ16を枢支するシリンダブラケット351が固定されている。
図49に示すように、プレート部材350は、第1サイドフレーム346と第2サイドフレーム347との下部間に配置されている。プレート部材350は、第1サイドフレーム346と第2サイドフレーム347とを連結している。プレート部材350は、環状の縁部によって形成された開口部351を有する。図50に示すように、プレート部材350の上部は、後方に行くに従って上方に移行する傾斜状とされている。プレート部材350の下部は、上下方向に沿っている。
図48に示すように、プレート部材350の上部には、コンデンサユニット17が取り付けられている。コンデンサユニット17は、プレート部材350の上部の傾斜に沿って取り付けられている。したがって、コンデンサユニット17は、後方に行くに従って上方に移行する傾斜状に設けられている。図50に示すように、コンデンサユニット17は、ユニットカバー352と、コンデンサブラケット(ブラケット)353と、コンデンサ354と、コンデンサファン355と、防塵ネット(第2防塵ネットという)356とを有する。
ユニットカバー352は、コンデンサ354を覆う部材である。コンデンサブラケット353は、プレート部材350の前面側に取り付けられる。コンデンサブラケット353は、コンデンサ354とコンデンサファン355とを支持している。また、コンデンサブラケット353は、上側でコンデンサ354を支持し且つ下側でコンデンサファン355を支持する。コンデンサ354は、エアコン用のコンデンサ354である。コンデンサファン355は、コンデンサ354を冷却するファンであり、生成された風をコンデンサ354(前方)へと送風する。コンデンサファン355は、開口部351を挿通していて、プレート部材350の後側に位置している。第2防塵ネット356は、コンデンサ354とコンデンサファン355との間に配置され、コンデンサ354に送られる風の中に含まれる塵や埃などの異物を取り除く部材である。
図48、図50に示すように、ユニットカバー352は、メインカバー357と、第1側部カバー358と、第2側部カバー359とを有する。メインカバー357は、正面部357aと、上部357bと、下部357cとを有する。正面部357aは、コンデンサ354に対応(対向)する部位であって、コンデンサ354と所定間隔をおいて且つ平行に設けられている。上部357bは、正面部357aに対して傾斜しており、正面部357aの上端から第1連結部材348へと延出している。下部357cは、正面部357a
に対して傾斜しており、正面部357aの下端からプレート部材350へと延出している。第1側部カバー358は、メインカバー357の上部357bと下部357cの左端同士を連結している。第1側部カバー358と正面部357aとの間には間隔が設けられている。第2側部カバー359は、メインカバー357の上部357bと下部357cの右端同士を連結している。第2側部カバー359と正面部357aとの間には間隔が設けられている。したがって、コンデンサファン355から送風されてコンデンサ354を通過した風は、主として、正面部357aの左方及び右方に逃げる。第1側部カバー358と正面部357aとは第1連結ステー360によって連結されている。また、第2側部と正面部357aとは第2連結ステー361によって連結されている。
図51、図52に示すように、コンデンサブラケット353は、板材からなる取付ベース362を有する。取付ベース362は、プレート部材350の上部357bに重ね合わされて複数のボルト363a〜363dによって取り付けられている。コンデンサブラケット353は、プレート部材350に対して、上部の左側及び右側と、下部の左側及び右側とが取り付けられている。コンデンサブラケット353の下部の左側を取り付けるボルト363bを挿通する第1挿通部位364は、下方に開放状の溝によって形成されている。また、コンデンサブラケット353の下部の右側を取り付けるボルト363dを挿通する第2挿通部位365は、下方に開放状の溝によって形成されている。
取付ベース362には、第1側部カバー358が取り付けられる複数の第1カバーステー366a,366bと、第2側部カバー359が取り付けられる複数の第2カバーステー366c,366dとを有する。第1カバーステー366a,366b及び第2カバーステー366c,366dからユニットカバー352を取り外すことにより、コンデンサ354のメンテナンスが可能となる。したがって、コンデンサ354のメンテナンスはフロントフレーム3の上方側から容易に行うことができる。
取付ベース362には、コンデンサファン355から送風される風を通過させる通風口368が形成されている。通風口368は、取付ベース362に形成された環状の縁部によって形成されている。通風口368の周縁部には、複数のファン取付部369a〜369dが設けられている。
図53に示すように、コンデンサファン355は、ファンを内有したファンケース371と、ファンを駆動するファンモータ372とを有する。ファンケース371の外周部には、複数のファン固定部(固定部)373a〜373dが設けられている。複数のファン固定部373a〜373dは、複数のファン取付部369a〜369dに対応して設けられている。ファン固定部373a〜373dは、ファン取付部369a〜369dの後面に取り付けられる。言い換えると、コンデンサファン355は、コンデンサブラケット353の後面に取り付けられる複数のファン固定部373a〜373dを有する。したがって、コンデンサファン355は、コンデンサブラケット353からプレート部材350の後方側に取り外し可能とされている。
図51、図52に示すように、取付ベース362には、複数のコンデンサ取付部(取付部)374a〜374dが設けられている。複数のコンデンサ取付部374a〜374dは、ねじ穴(ねじが切られた穴)を有するブロック部材によって形成されている。このコンデンサ取付部374a〜374dにコンデンサ354が取り付けられる。コンデンサ取付部374a〜374dは、取付ベース362の左側の上部と、左側の下部と、右側の上部と、右側の下部とに設けられている。
図49に示すように、開口部351は、フロントフレーム3の機体幅方向の中心Yから左側にオフセットされている。開口部351の左側には、複数の配管部材375,376が配策されている。複数の配管部材375,376は、第1配管375と、第2配管376とを含む。第1配管375及び第2配管376は、コンデンサ354に接続される配管である。第1配管375は、コンプレッサからの冷媒をコンデンサ354に導く配管である。第2配管376は、冷媒をコンデンサ354からレシーバを介してエアコン本体に送る配管である。第1配管375は、開口部351の左側の上部に配策されている。第2配管376は、開口部351の左側の下部に配策されている。第1配管375及び第2配管
376は、プレート部材350の後面側から開口部351を通過してプレート部材350の前面側へ配策される。
図51、図52に示すように、取付ベース362に左側には、複数の管通し部377,378が形成されている。複数の管通し部377,378は、第1管通し部377と、第2管通し部378とを含む。第1管通し部377は、取付ベース362の左側の上部であって、第1配管375に対応した位置に形成されている。この第1管通し部377は、第1配管375を通すための部位である。第2管通し部378は、取付ベース362の左側の下部であって、第2配管376に対応した位置に形成されている。この第2管通し部378は、第2配管376を通すための部位である。
第1管通し部377は、上側が開放したU字状の切欠きによって形成されている。第2管通し部378は、下側が開放したU字状の切欠きによって形成されている。したがって、第1配管375及び第2配管376を配策した後に、取付ベース362をプレート部材350に取り付けることができる。これによって、第1配管375及び第2配管376の配策及びコンデンサブラケット353の取付を容易に行える。
図51、図52に示すように、取付ベース362の前面には、通風口368を囲むガイド壁379が設けられている。ガイド壁379は、第1ガイド壁380と、第2ガイド壁381とを有する。第1ガイド壁380は、第1部位382と、第2部位383と、第3部位384とを有する。第1部位382は、通風口368の上方に位置する。第2部位383は、通風口368の右側方に位置する。第3部位384は、通風口368の下方に位置する。第2ガイド壁381は、開口部351の左側方に位置する。
図54に示すように、ガイド壁379には、複数の載置板385〜388が設けられている。複数の載置板385〜388は、第1載置板385と、第2載置板386と、第3載置板387と、第4載置板388とを含む。第1載置板385は、第1部位382に設けられている。第2載置板386は、第2部位383に設けられている。第3載置板387は、第3部位384に設けられている。第4載置板388は、第2ガイド壁381に設けられている。図50、図55に示すように、第1〜4載置板385〜388上に第2防塵ネット356が載置される。
図54に示すように、ガイド壁379には、複数の規制板389〜393が設けられている。複数の規制板389〜393は、第1規制板389と、第2規制板390と、第3規制板391と、第4規制板392と、第5規制板393とを有する。第1規制板389は、第2部位383の上部に設けられている。第2規制板390は、第2部位383の下部に設けられている。第3規制板391は、第3部位384に設けられている。第4規制板392は、第2ガイド壁381の上部に設けられている。第5規制板393は、第2ガイド壁381の下部に設けられている。第1規制板389及び第2規制板390は、第2防塵ネット356の右方移動及び前方移動を規制する。第3規制板391は、第2防塵ネット356の下方移動及び前方移動を規制する。第4規制板392及び第5規制板393は、第2防塵ネット356の左方移動及び前方移動を規制する。したがって、第2防塵ネット356は、上方への移動規制はされていない。これによって、第2防塵ネット356は、コンデンサブラケット353に対して上方(プレート部材350に沿って斜め上方)に取出し可能であり、上方からコンデンサブラケット353に挿入することができる。図50に示すように、コンデンサ354の上端と第1ガイド壁380の第1部位382との間が、コンデンサ354とコンデンサファン355との間に第2防塵ネット356を挿入可能な挿入部394とされている。
図54、図55に示すように、コンデンサブラケット353には、複数のコンデンサ受け395,396,391が設けられている。複数のコンデンサ受け395,396,391は、第1受け395と、第2受け396と、第3規制板391とを含む。第1受け395は、第2部位383の中途部に設けられている。第2受け396は、第2ガイド壁381の中途部に設けられている。第3規制板391は、コンデンサ受けを兼用している。第1受け395、第2受け396及び第3規制板391には、シール部材397a,397d,397cが設けられている。図50、図56に示すように、第1受け395、第2
受け396及び第3規制板391に、シール部材397a,397d,397cを介して、コンデンサ354が載置される。
図56に示すように、コンデンサ354は、複数のステー部材と、複数の管接続部401,402とを有する。複数のステー部材は、コンデンサ354の左側に設けられた左のステー部材398a,398bと、コンデンサ354の右側に設けられた図示省略の右のステー部材とを含む。ステー部材は、コンデンサ取付部374a〜374dに対応して設けられている。左のステー部材398a,398bは、コンデンサ取付部374a,374bに弾性部材399a,399bを介して取り付けられる。右のステー部材も、コンデンサ取付部374c,374dに弾性部材を介して取り付けられる。複数の管接続部は、第1管接続部401と、第2管接続部402とを含む。第1管接続部401は、第1配管375に接続される。第2管接続部402は、第2配管376に接続される。
以上のコンデンサユニット17にあっては、コンデンサ354を前側で支持し且つコンデンサファン355を後側で支持するコンデンサブラケット353を設けることにより、コンデンサ354のメンテナンスが容易に行える。
また、コンデンサ354を前側で支持し且つコンデンサファン355を後側で支持するコンデンサブラケット353を設けることにより、コンデンサブラケット353にコンデンサ354とコンデンサファン355とを組み付けた状態で、コンデンサブラケット353をフレーム部材に取り付けることができる。これによって、コンデンサ354とコンデンサファン355との組付けの容易化が図れる。また、コンデンサ354を取り付けるブラケットと、コンデンサファン355を取り付けるブラケットとを共通化することにより、部材の兼用化を図ることができる。
コンデンサブラケット353が取り付けられるプレート部材350に、コンデンサファン355を挿通する開口部351を形成することにより、コンデンサ354、コンデンサファン355及びブラケットで構成されるユニットをコンパクトに収めることができる。
コンデンサ354に接続される配管部材375,376であって、開口部351を通して配策される配管部材375,376を備え、コンデンサブラケット353に、配管部材375,376を通す管通し部377,378を形成することにより、配管部材375,376をプレート部材350の後面側から配策することができる。
コンデンサブラケット353は、前面に、コンデンサ354を取り付けるコンデンサ取付部374a〜374dを有し、コンデンサファン355は、コンデンサブラケット353の後面に取り付けられるファン固定部373a〜373dを有することにより、コンデンサ354を付けたままでコンデンサファン355を後に外すことができる。また、コンデンサファン355を付けたままでコンデンサ354を前に外すことができる。これによって、コンデンサ354のメンテナンスを容易に行える。
コンデンサブラケット353が、コンデンサ354とコンデンサファン355との間に第2防塵ネット356を挿入可能な挿入部394を有することにより、コンデンサ354とコンデンサファン355とをコンデンサブラケット353に取り付けたまま、第2防塵ネット356を取り付けたり、取り外したりすることができる。これにより、第2防塵ネット356のメンテナンスが容易に行える。
また、コンデンサブラケット353に、コンデンサ354、ユニットカバー352、コンデンサファン355、第2防塵ネット356を取り付けることができ、1つのコンデンサブラケット353が、コンデンサ354、ユニットカバー352、コンデンサファン355、第2防塵ネット356のブラケットとして機能している。
図57、図58に示すように、キャビン4のルーフ30は、ルーフ30の外部を構成するアウタールーフ403と、キャビン4の室内側を構成するインナールーフ404とを有する。アウタールーフ403とインナールーフ404との間には、エアコン本体405と、複数のダクト406,407,408とが設けられている。複数のダクトは、第1ダクト406と、第2ダクト407と、第3ダクト408とを含む。エアコン本体405は、エバポレータ及びブロワファンを収容するエアコンケース409を有する。エアコンケース409は、第1排風部410、第2排風部411及び第3排風部412を有する。第1
排風部410、第2排風部411及び第3排風部412は、エアコン本体405で空調された空気(空調空気)を当該エアコン本体405から排出する部位である。第1排風部410は、エアコンケース409の前部の左側に設けられている。第2排風部411は、エアコンケース409の前部の右側に設けられている。第3排風部412は、エアコンケース409の前部の下面側に設けられている。第1ダクト406は、エアコン本体405の左側に配置されている。第1ダクト406の前部は、第1排風部410に接続されている。第2ダクト407は、エアコン本体405の右側に配置されている。第2ダクト407の前部は、第2排風部411に接続されている。第3ダクト408は、エアコン本体405の前部下方に設けられている。第3ダクト408は、第3排風部412から排出される空調空気を第3ダクト408内に取り入れる取入口413を有する。したがって、第3ダクト408内にエアコン本体405から排出される空調空気が流入する。
図59に示すように、インナールーフ404には、複数の第1吹出し部416a,416bと、複数の第2吹出し部417a,417bと、複数の第3吹出し部418a,418bと、第4吹出し部414と、第5吹出し部415とが設けられている。複数の第1吹出し部416a,416b、複数の第2吹出し部417a,417b及び複数の第3吹出し部418a,418bは、インナールーフ404の前部に設けられている。インナールーフ404の前部から後方に向けて、第1吹出し部416a,416b、第2吹出し部417a,417b、第3吹出し部418a,418bの順で設けられている。すなわち、第1吹出し部416a,416bの後方に第2吹出し部417a,417bが配置されている。また、第2吹出し部417a,417bの後方に第3吹出し部418a,418bが配置されている。第1吹出し部416a,416bは、空調空気を前下方に吹き出す吹出し口である。第2吹出し部417a,417bは、空調空気を下方に吹き出す吹き出し口である。第3吹出し部418a,418bは、空調空気を後下方に吹き出す吹き出し口である。第1吹出し部416a,416b、第2吹出し部417a,417b及び第3吹出し部418a,418bは、第3ダクト408内に連通している。
第4吹出し部414は、インナールーフ404の後部左側に設けられている。第5吹出し部415は、インナールーフ404の後部右側に設けられている。第4吹出し部414には、第1ダクト406の後端が接続されている。第5吹出し部415には、第2ダクト407の後端が接続されている。第4吹出し部414及び第5吹出し部415は、空調空気を下方で且つ機体内方に吹き出す吹き出し口である。
インナールーフ404の前部に、複数の第1吹出し部416a,416b、複数の第2吹出し部417a,417b及び複数の第3吹出し部418a,418bを設けることにより、キャビン4室内の空調性能を向上させることができる。
また、空調空気を流入する第3ダクト408を設け、この第3ダクト408に、複数の第1吹出し部416a,416b、複数の第2吹出し部417a,417b及び複数の第3吹出し部418a,418bを連通させることにより、構造の簡素化を図ることができる。
図60に示すように、本実施形態のホイールローダ1では、機体2の後部にバックホー419を連結するための連結体421が取付可能とされている。図5に示すように、機体2の後壁54には、左側及び右側に複数の連結穴420a〜420fが形成されている。連結体421は、連結穴420a〜420fを介してボルトによって固定される連結板422と、連結板422から後方に突出された装着板423とを有する。装着板423にバックホー機体424が装着される。
なお、図60に示すバックホー419は、バックホー機体424に座席425が設けられているタイプのバックホー419が示されている。これに限らず、ホイールローダ1に設けられた運転席7を兼用するタイプのバックホー419であってもよい。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。