JP2017226755A - 導電層転写シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明により、剥離基材10と、剥離基材10上に配置され、導電性粉末とアクリル系樹脂と有機溶剤とを含み、剥離基材10から剥離可能な導電性粘着層20とを備え、導電性粘着層20を剥離基材10から剥離させ被着体上に密着させて700℃以上の温度で焼成した際に、上記被着体上に導電層が形成されるように構成されている導電層転写シート1が提供される。
【選択図】図1
Description
また、ここに開示される導電層転写シートは、異種部材間の電気的・物理的な接合、例えばセラミック部材と金属部材との接合にも好適に用いることができる。上記導電層転写シートを用いて形成された接合部は、導電性ペーストを用いて形成された接合部と比べて均質で、例えば接合部の厚みが均等であり得る。そのため、長期にわたって安定的に高い気密性を維持することができる。
図1は、一実施形態に係る導電層転写シート1の構成を模式的に示す断面図である。使用前(被着体への貼り付け前)の導電層転写シート1は、剥離基材10と、剥離基材10上に配置された導電性粘着層20とを備えている。導電層転写シート1は、導電層を形成する対象である被導電層形成物、すなわち被着体の上に導電層を形成するために用いられる。導電層形成時(使用時)には、導電性粘着層20が剥離基材10から剥離されて被着体上に貼り付けられ、例えば上下を反転しても剥離が無い程度に密着させられる。この導電性粘着層20付きの被着体を700℃以上の温度で焼成することにより、被着体上に導電性粘着層20が焼き付けられ、導電層が形成される。このような構成により、導電層転写シート1は、導電性ペーストを使用する場合に比べて、均質な導電層を簡便にかつ安定的に形成することができる。
剥離基材10、11としては、導電性粘着層20を支持可能であると共に、導電性粘着層20を剥がし取ることが可能なものであれば特に限定されず、従来知られているものの中から用途等に応じて適宜選択して用いることができる。なかでも、独立して形状維持が可能な部材であるとよい。一例として、プラスチックフィルム、発泡体シート、金属箔、織布、不織布等が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルを主成分(剥離基材全体の50質量%以上を占める成分。以下同じ。)とするポリエステルフィルム、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンを主成分とするポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)を主成分とする塩化ビニルフィルム、ポリスチレン(PS)等のスチロールを主成分とするスチロールフィルム等が挙げられる。発泡体シートとしては、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等の発泡体からなるシートが挙げられる。金属箔としては、アルミニウム箔、銅箔等が挙げられる。織布や不織布としては、パルプ、綿等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、ガラス繊維等が挙げられる。
また、図2の態様において、2つの剥離基材10、11は、同じものであってもよく、例えば材質や厚み、表面処理等が異なるものであってもよい。好適な一態様では、2つの剥離基材10、11で、材質、厚みおよび表面処理のうちの少なくとも1つを異ならせる。これにより、2つの剥離基材10、11に対する導電性粘着層20の引きはがし粘着力を相互に異ならせることができる。その結果、導電性粘着層20を剥離させる際の作業性を高めることができる。
導電性粘着層20は、典型的には室温付近の温度域(例えば20℃±15℃、好ましくは20℃±10℃)において粘弾性を呈し、剥離基材10、11から剥離可能なように構成されている。この粘弾性により、導電性粘着層20は、典型的には室温付近の温度域においてタック性(被着体に対する粘着力)を有する。したがって、被着体の表面に導電性粘着層20を貼り付ける際には、加熱を要しない。導電性粘着層20はまた、被着体と共に700℃以上の温度で焼成されることによって、容易に剥離できないように被着体上に焼き付けられる。被着体上に焼き付けられた導電性粘着層20は、導通可能な導電層を構成する。導電性粘着層20は、好ましくは高温域(例えば500℃以上の温度域)においても導電性を発揮し得る。言い換えれば、導電性粘着層20は、焼成前に室温付近の温度域において一時的に被着体の表面に密着する性質と、焼成後に被着体上に固着されて導電性を示す性質とを併せ持っている。
導電性粘着層20は、必須の構成成分として、導電性粉末と、アクリル系樹脂と、有機溶剤とを含んでいる。以下、各構成成分について説明する。
ABO3−δ (1)
(ただし、Aは、1価のアルカリ金属、2価のアルカリ土類金属および3価の希土類のいずれかに分類される金属元素の1種または2種以上であり、Bは、3価以上の金属元素であって、遷移金属、典型金属および希土類のいずれかに分類される金属元素のうちの1種または2種以上であり、δは、電荷中性条件を満たすように定まる値である。);
で示されるペロブスカイト型酸化物が挙げられる。
式(1)中のBは、遷移金属元素のうちの1種または2種以上であることが好ましい。具体例として、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、チタン(Ti)等が挙げられ、なかでもCoが好ましい。
(Ln1−xAex)(Co1−yMy)O3−δ (2)
(ただし、Lnは、ランタノイド元素のうちの1種または2種以上であり、xは、0≦x<1を満たす実数であり、0<xのとき、Aeは、アルカリ土類金属元素のうちの1種または2種以上であり、yは、0≦y<1を満たす実数であり、0<yのとき、Mは、3価以上の金属元素であって、遷移金属、典型金属および希土類のいずれかに分類される金属元素のうちの1種または2種以上であり、δは、電荷中性条件を満たすように定まる値である。);で示されるペロブスカイト型酸化物が挙げられる。
式(2)中のyは、電気伝導性を向上する点等から、好ましくは0≦y≦0.9であり、例えば0.2≦y≦0.8である。
なかでも、構成元素にLaとCoとを含むランタンコバルト系のペロブスカイト型酸化物(例えば、LaCoO3)が好ましい。なお、ランタンコバルト系酸化物とは、LaおよびCoを構成金属元素とする酸化物の他、LaおよびCo以外に他の1種以上の金属元素を含む酸化物を包含する用語である。
なお、本明細書において「平均粒径」とは、一般的な粒度分布測定装置を用いて、レーザー回折・光散乱法で測定した体積基準の粒度分布において、微粒子側から累積50%に相当する粒子径(50%体積平均粒径。D50やメジアン径ともいう。)をいう。
(1)引張強さが、典型的には1MPa以上、例えば5〜10MPaである;
(2)引張伸びが、概ね100%以上、例えば200〜500%である;
を満たすことが好ましい。これにより、導電性粘着層20に適度な強度を持たせて、例えば剥離基材10、11から導電性粘着層20を引き剥がしたり、被着体上に導電性粘着層20を張り付けたりする際等に、導電性粘着層20が破れたり千切れたりすることを好適に抑制することができる。
また、導電性粘着層20中に無機添加剤を含む場合は、導電性粘着層20において無機添加剤が占める割合が、体積基準で概ね20体積%以下、例えば6体積%以下であるとよい。
他の一好適例として、導電性粘着層20に無機添加剤を含む場合は、アクリル系樹脂の種類等によっても異なり得るが、導電性粉末の体積Vcと無機添加剤の体積Viとの合計に対するアクリル系樹脂の体積Vaの比(Va/(Vc+Vi))が、概ね0.4〜1.7、好ましくは0.4〜1.2、例えば0.42〜1.17であるとよい。
また、導電性粘着層20には、剥離基材10、11からの剥離を容易にするために、例えば剥離用のタブ等を設けるようにしても良い。
図1に示す導電層転写シート1は、例えば次のようにして作製することができる。
まず、剥離基材10を用意する。また、導電性粘着層20の構成成分として、導電性粉末とアクリル系樹脂と有機溶剤とその他の任意成分とを用意し、これらの材料を混合して組成物を調製する。組成物の調製は、例えばボールミル等の混合機に上記材料を投入し、均質に撹拌することによって行うことができる。一好適例では、組成物全体を100体積%としたときに、各材料の混合割合が、体積基準で、導電性粉末:15〜50体積%;アクリル系樹脂:10〜70体積%;有機溶剤:1〜20体積%;その他の任意成分:0〜25体積%;を満たすように組成物を調製するとよい。次に、得られた組成物を、所定の厚みになるように剥離基材10上に付与する。組成物の付与は、一般的なスラリーの塗布方法、例えば印刷法(凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷等)、シート成形法(ドクターブレード法等)等で行うことができる。次に、組成物を付与した剥離基材10を適当な乾燥手法で乾燥させ、導電性粘着層20中の有機溶剤の含有割合を調節する。有機溶剤の乾燥は、一般的な組成物の乾燥方法、例えば自然乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等を用いて行うことができる。これにより、所望の性状に調節された導電性粘着層20を有する導電層転写シート1を得ることができる。
導電層転写シート1、2は、従来の導電性ペーストとは異なり、剥離基材10、11から剥がして被着体に貼り付けた状態で焼成することにより、使用することができる。これによって、被着体上に導電層を形成することができるので、作業者の利便性を大きく向上することができる。
被着体としては、700℃以上の温度で焼成した際に、その形状を維持可能な程度の耐熱性を有するものが好ましい。言い換えれば、融点が800℃以上の材料を含んで構成されるものが好ましい。融点が800℃以上の材料の具体例としては、アルミナ、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、チタニア、イットリア、クロミア、ジルコニア、部分安定化ジルコニア等のセラミック材料や、ステンレス鋼、アルミニウム、クロム、鉄、ニッケル、銅、銀、マンガン等の金属材料が挙げられる。被着体は、上記材料の複合体、具体的には融点が600℃以上(例えば660℃±10℃程度)の合金等であってもよい。また、被着体の表面は、平坦であってもよいし、例えば曲面や水平でない面、凹凸形状の面等であってもよい。導電層転写シート1、2は、柔軟性や伸縮性を備えることから、平坦でない面に対しても追従性に優れている。
したがって、導電層転写シート1、2は、例えば高温域に曝される部品や、高温作動型の装置、具体的には、蓄電素子や太陽電池等の各種発電システム、およびそれらを製造するための製造装置、ゴミ焼却装置、排ガス除去装置等の環境装置、車両用の排ガス処理装置、エンジン燃焼試験装置、真空系乾燥装置、半導体装置等の構築に好適に用いることができる。
SOFCの製造方法は、例えば、導電層転写シート1、2から導電性粘着層20を剥離させること;カソード上に導電性粘着層20を密着させること;導電性粘着層20が密着しているカソードを焼成すること;を包含する。これによって、カソード上に導電層を形成することができる。
SOFCのスタックの製造方法は、例えば、導電層転写シート1、2から導電性粘着層20を剥離させること;カソードとインターコネクタとを導電性粘着層20を介して密着させること;導電性粘着層20を介して密着しているカソードとインターコネクタとを焼成すること;を包含する。これによって、カソードとインターコネクタとの間を電気的・物理的に接続する導通部を形成することができる。
下記5種類のアクリル系粘着剤(市販品)を用意し、当該アクリル系粘着剤と有機溶剤とを表1に示す「粘着剤:溶剤」の混合比(質量比)で調合し、80℃で加熱混合することで、ベヒクル(A〜K)を得た。ベヒクルJ,Kでは、ベヒクル調製時の粘度や導電性粘着層の粘着性等を調整する目的で、2種類のアクリル系粘着剤を併用した。
・株式会社クラレ製のクラリティ(商標)LA1114、LA2140
・東亞合成株式会社製のアロンタック(商標)AS−1800、S−1511(改)、S−1605
まず、表2に示す導電性粉末と、上記調製したベヒクルと、任意の添加剤(無機添加剤や、分散剤、消泡剤等の有機添加剤)とを、表2に示す混合割合(体積比)で調合し、3本ロールで混練することにより、導電性粘着層形成用のペーストを得た。なお、表2において、導電性粉末の平均粒径の欄に2つの数値が記載してある例は、平均粒径の異なる2種類の導電性粉末を混合して使用したことを表している。また、分散剤としてはカルボン酸系の分散剤(CRODA社製)を使用し、消泡剤としてはポリオキシアルキレン系化合物(日油株式会社製のディスホーム(商標))を使用した。なお、比較例2については、ベヒクルEの流動性が不足しており、ペースト化が困難だった。この理由としては、有機溶剤成分の含有割合が少ないために、アクリル系樹脂成分を溶解・分散しきれなかったことが考えられる。すなわち、本実施形態においては、ベヒクル中の有機溶剤の割合を20質量%よりも多く、例えば40質量%以上(言い換えれば、アクリル系粘着剤の割合を80質量%未満、例えば60質量%以下)とすることで、導電性粘着層形成用のペーストを好適に調製することができた。
また、参考例2として、ブチラール樹脂と有機溶剤(イソプロピルアルコール(IPA))とを、20:80の混合比(質量比)で調合し、80℃で加熱混合することで、ベヒクルを得た。このベヒクルと、導電性粉末(LSCF、平均粒径0.7μm)と、消泡剤と、可塑剤と、分散剤とを、50:33:2:12:3の体積比で調製した。これを、ジルコニアボール(φ5mm、150g)と共にボールミルのポットに収容して、24時間湿式粉砕混合することにより、導電性ペーストを得た。
上記得られた導電層転写シート(例1〜10、比較例1、3)、および導電性ペースト(参考例1,2)を用いて導電層を形成し、以下(1)〜(5)のように、その性状を評価した。
(1)剥離性評価
図2に示すように、導電層転写シート2を保管する際には、典型的に導電性粘着層20の両側の面20A、20Bにそれぞれ剥離基材10、11が付され、剥離基材10、11によって導電性粘着層20が保護されている。導電層転写シート2を使用する際、作業者は、まず片方の剥離基材11を導電性粘着層20から剥がし取る必要がある。そこで、ここでは、始めに剥がし取る方の剥離基材11が、導電性粘着層20の形状を壊すことなく剥がし取れるかを評価した。
具体的には、まず上記作製した導電層転写シート(例1〜10、比較例1、3)について、導電性粘着層の両面をPETフィルム(剥離基材)で挟み、「PETフィルム−導電性粘着層−PETフィルム」の3層構造の積層体を作製した。次に、片方のPETフィルムの上からスキージで積層体の表面を擦り、PETフィルムと導電性粘着層とを密着させた。次に、この積層体を3cm×15cmの大きさに切り取り、作業台に固定した。次に、台に接していない方のPETフィルムの端を180°真上に引き上げ、積層体から剥がした。このときに導電性粘着層に破れや千切れ等(変形)が無いかを目視にて確認した。結果を表3に示す。
次に、被着体としてのセラミック部材に対する粘着性を評価した。具体的には、まず、平板型のSOFCの単セル(□3cm×3cm)を準備した。この平板型のSOFCの単セルは、LSCFを含むカソードを備えている。次に、上記作製した導電層転写シート(例1〜10、比較例1、3)の導電性粘着層側の面を、SOFCのカソードに貼り付けた。次に、PETフィルムを引きはがし、カソード側に導電性粘着層が面積基準で何%転写されるか(転写率)を評価した。また、参考例1,2については、刷毛あるいはディスペンサーを用いてSOFCのカソードに70μmの厚みで導電性ペーストを塗布して、評価した。結果を表3に示す。
次に、被着体としての金属部材に対する粘着性を評価した。具体的には、まず、SOFC用の金属インターコネクタ材としてZMG(商標)板(日立金属株式会社製□3cm×3cm)を用意し、上記(2)と同様に導電層転写シートの導電性粘着層側の面を貼り付け、ZMG(商標)板側に導電性粘着層が面積基準で何%転写されるか(転写率)を評価した。結果を表3に示す。
次に、積層する部材間の滑り性を評価した。具体的には、まず平板型のSOFCの単セル(□3cm×3cm)と、ZMG(商標)板(□3cm×3cm)とを、上記作製した導電層転写シート(例1〜10、比較例3)の導電性粘着層を介して積層した。より詳しくは、導電層転写シートの導電性粘着層側の面を、SOFCのカソードに貼り付けた。次に、導電層転写シートからPETフィルムを剥がして、導電性粘着層のもう一方の面にZMG(商標)板を貼り付けた。そして、SOFCを台上に固定して、ZMG(商標)板に対して側方から20kPaの力を加えた場合に、ZMG(商標)板が動いたりずれたりするかを確認した。また、参考例1,2については、刷毛あるいはディスペンサーを用いてSOFCのカソードに導電性ペーストを塗布して、評価した。結果を表3に示す。
まず、円筒型のSOFCの単セル(外形5mm、長さ10cm)を準備した。この円筒型のSOFCの単セルは、LSCFを含むカソードを備えている。次に、上記作製した導電層転写シート(例1〜10)の導電性粘着層側の面をSOFCのカソードに貼り付け、導電層転写シートからPETフィルムを引きはがした。これによって得られた「カソード−導電性粘着層」の積層体を、850℃で2h焼成し、カソードの表面に導電層を形成した。導電層の膜厚を円筒形状の同心円状で等間隔に10カ所測定し、平均厚みと膜厚のムラ(標準偏差および標準偏差/平均厚み)を評価した。また、参考例1,2については、刷毛あるいはディスペンサーを用いてSOFCのカソードに導電性ペーストを塗布して、評価した。結果を表3に示す。
以上の通り、ここに開示される導電層転写シートによれば、室温において被着体に密着させ焼成することにより、簡便に導電層を形成することができる。ここに開示される導電層転写シートによれば、例えば曲面や水平でない面、あるいは複雑な凹凸形状等の面にも、安定的に均質な導電層を形成することができる。
10、11 剥離基材
20 導電性粘着層
50A、B SOFCの単セル
100 SOFCシステム
Claims (13)
- 剥離基材と、
前記剥離基材上に配置され、前記剥離基材から剥離可能な導電性粘着層と、を備え、
前記導電性粘着層は、導電性粉末と、アクリル系樹脂と、有機溶剤とを含み、
前記導電性粘着層を前記剥離基材から剥離させ被着体上に密着させて700℃以上の温度で焼成した際に、前記被着体上に導電層が形成されるように構成されている、導電層転写シート。 - 前記導電性粉末の体積Vcに対する前記アクリル系樹脂の体積Vaの比(Va/Vc)が、0.45以上1.22以下である、請求項1に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粉末の体積Vcに対する前記有機溶剤の体積Voの比(Vo/Vc)が、0.11以上0.19以下である、請求項1または2に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粘着層全体を100体積%としたときに、前記導電性粉末の割合が37体積%以上63体積%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粘着層全体を100体積%としたときに、前記アクリル系樹脂の割合が28体積%以上50体積%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粘着層全体を100体積%としたときに、前記有機溶剤の割合が5体積%以上8体積%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粘着層の前記被着体に対する引きはがし粘着力(JIS Z 0237に基づく180°剥離)が、前記導電性粘着層の前記剥離基材に対する前記引きはがし粘着力よりも大きい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粉末が導電性酸化物粉末を含み、前記導電層が500℃以上の温度環境下で導電性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記導電性粘着層の平均厚みが1000μm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 前記被着体がセラミック部材または金属部材である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- セラミック部材と金属部材とを接合するために用いられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- 固体酸化物形燃料電池のセルまたは前記セルが複数個電気的に接続されてなる固体酸化物形燃料電池のスタックを作製するために用いられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電層転写シート。
- アノードと固体電解質層とカソードとを備える固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電層転写シートから前記導電性粘着層を剥離させ前記カソード上に密着させて焼成することにより、前記カソード上に前記導電層を形成することを包含する、固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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