JP2017224174A - 情報取得端末、情報収集装置、行動観察システム、情報取得端末の制御方法、および、情報収集装置の制御方法 - Google Patents

情報取得端末、情報収集装置、行動観察システム、情報取得端末の制御方法、および、情報収集装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】情報取得端末の電力消費を抑制し、観察対象の観察を遅滞なく実施する。【解決手段】本発明の情報取得端末(2)は、センサによって計測されたセンサ値に基づいて観察対象の行動を判定する行動判定部(223)と、判定された行動を識別する行動識別情報を少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御部(221)とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、観察対象の行動を分析する、情報取得端末、情報収集装置、行動観察システム、情報取得端末の制御方法、および、情報収集装置の制御方法に関する。
従来、観察対象の行動または現在位置を遠隔地から確認することが可能なシステムがある。例えば、特許文献1には、自宅から目的地までの間の観察対象(被保護者)の位置を把握して、被保護者の行動を見守る位置情報通知システムがある。当該位置情報通知システムによれば、基地局端末(スマートフォン)において実行されるサーチ手段によって、基地局端末に接近した被保護者(例えば、学童)の近距離無線通信端末(BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)端末)が検出されると、基地局端末において検出時手段が実行される。そして、この検出時手段が、通信状態にある近距離無線通信機器から識別情報を取得すると共に、GPS衛星からの信号により当該基地局端末の位置情報を取得し、これを、被保護者の位置情報として、上記識別情報とともに管理サーバに送信する。したがって、特許文献1に記載の位置情報通知システムによれば、被保護者に持たせるのは必ずしも高価なGPS端末である必要はない。保護者は、被保護者にスマートフォンなどの高価な機器を持たせる必要はなくなり、低価格で購入できるBLE端末などの近距離無線通信端末を持たせるだけで、被保護者の行動を見守ることが可能となる。なお、当該位置情報通知システムは高齢者の見守りにも適用することができる。
さらに、特許文献2に記載されているとおり、観察対象(被保護者)が高齢者である場合には、その行動を推定できるとより安心である。具体的には特許文献2には、住居に設置した人感センサと観察対象に装着させた加速度センサとを有効に組み合わせて、住居における居住者(被保護者である高齢者)の行動を判断し、居住者のより具体的な生活状態に関する情報を収集する居住者見守り装置および見守り方法が開示されている。
例えば、特許文献2に記載されているように、観察対象領域が所定の区画内(例えば、住居、建物などの屋内)に限定されていて、そこにいる観察対象を見守る場合、観察対象に装着させて観察対象の情報を取得する情報取得端末(例えば、センサ搭載ビーコン(以下ビーコンと記す)など)が用いられる。この場合、観察対象の情報を収集する情報収集装置と、上記情報取得端末との間の中継装置は、ゲートウェイによって実現され、該ゲートウェイは、観察対象領域のどこかに設けられる。情報取得端末は、センサにより取得した情報(ビーコンの場合、ビーコン信号)を上記ゲートウェイに対して発信し、ゲートウェイは情報取得端末から発信された上記情報を取得して情報収集装置に転送する。情報収集サーバは、転送された情報に基づいて、観察対象の行動を見守ることが可能である。
しかしながら、上記情報(信号)をゲートウェイで受信するシステムにおいて、情報取得端末から発信されるすべての信号をゲートウェイが確実に取得することは難しく、一定の割合で、情報の取得漏れ、すなわち、データの欠損が発生してしまう。これに対し、情報取得端末から発信される信号をゲートウェイが抜け無く取得できているかどうか、つまり、データ欠損が発生していないかどうかを確認する手段は、上述のいずれの特許文献にも開示されていない。
データの欠損の問題に関して、例えば、特許文献3のセンサネットワークシステムが開示されている。上記センサネットワークシステムは、センサ端末と管理サーバとからなり、センサ端末は、シーケンス番号を含む観測データを管理サーバに送信する。管理サーバは、取得された観測データのシーケンス番号が連続しない場合に、データの欠損が発生したことを確認する。そして、管理サーバは、データの欠損が確認された場合に、データの再送をセンサ端末に要求して、欠損の補完を行う。
国際公開WO2015/170538号(2015年11月12日国際公開) 特開2014−89494号公報(2014年5月15日公開) 特開2008−71157号公報(2008年3月27日公開)
しかしながら、上述の特許文献3に記載の技術では、以下の問題がある。具体的には、特許文献3の技術では、後のデータを取得したときにはじめて前のデータに欠損があることが発覚し、それから前のデータの再送を要求するので、欠損データが補完されるのは、当該データが実際に取得された時点よりも後になる。このタイムラグは、観察対象を観察するシステムの導入目的にもよるが、重大な問題となる。とりわけ、観察対象に起こる問題、その他異常事態などを即時に察知することが求められるシステムにおいて、欠損データの遅延は一層重大で深刻である。欠損が発生したデータが取得された時点で、観察対象に問題が発生していても、欠損データが補完されるまで当該問題をサーバにて把握することができない。また、欠損データの補完は、上述のとおり、次のデータ転送のタイミングにて欠損が確認されてから、さらに、再送要求がなされた後でなければ行われない。したがって、問題の発見が遅れ、当該問題に対する観察対象への対処が遅れてしまうという問題がある。例えば、高齢者の見守りシステムにおいて、高齢者においては一刻を争う異常事態が発生することも考えられるので、上述のように問題発見が遅延することはシステムとして致命的である。
これに対し、問題発見の遅延を緩和するために、上記タイムラグを短縮する方法として、情報取得端末からゲートウェイへのデータの送信間隔を短くすることが考えられる。これにより、欠損の確認およびデータ再送要求をより早く行い、データの欠損が発生しても問題の発見を遅れないようにする。
しかしながら、上記情報取得端末は、観察対象が装着または携帯する事を前提としているので、電源を外部から供給する事は想定されていない。したがって、必然的に情報取得端末は、電池駆動を行うことになる。ここで、上記タイムラグを短縮するために、データの送信間隔を短くすれば、情報取得端末の電力消費が増大し、電池交換を頻繁に行う必要があるなど、実用性に欠ける別の問題が発生してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報取得端末の電力消費を抑制しつつ、観察対象に対する観察を遅滞なく実施する、情報取得端末、情報収集装置、行動観察システム、情報取得端末の制御方法、および、情報収集装置の制御方法を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報取得端末は、観察対象の状態を検知する1以上のセンサを備え、該観察対象の情報を取得する情報取得端末であって、上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定部と、判定された上記行動を識別する行動識別情報を少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御部とを備えている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報収集装置は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、上記情報取得端末によって発信された、上記観察対象の行動の種類ごとの累積行動回数を少なくとも含む上記データを、上記中継装置を介して受信するデータ受信部と、最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定部とを備えている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報収集装置は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、上記データを識別するためのデータ識別情報と、上記観察対象に関する情報とを少なくとも含む上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信部と、上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部とを備えている。
本発明の一態様によれば、情報取得端末の電力消費を抑制しつつ、観察対象に対する観察を遅滞なく実施することが可能になるという効果を奏する。
本発明に係るビーコンの要部構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る高齢者見守りシステムの概要を示す図である。 本発明に係る情報収集サーバの要部構成の一例を示すブロック図である。 ビーコンが判定可能な行動の種類の一覧と、各種行動に対応する行動IDとを示す表である。 ビーコンの加速度センサが検出した、観察対象者が歩いているときの加速度データの一例を示すグラフである。 ビーコンの加速度センサが検出した、観察対象者が走っているときの加速度データの一例を示すグラフである。 (a)は、ビーコンの加速度センサが検出した、観察対象者がお辞儀しているときの加速度データの一例を示すグラフであり、(b)は、ビーコンの気圧センサが検出した、観察対象者がお辞儀しているときの気圧データの一例を示すグラフである。 (a)は、ビーコンの加速度センサが検出した、観察対象者がしゃがんだときの加速度データの一例を示すグラフであり、(b)は、ビーコンの気圧センサが検出した、観察対象者がしゃがんだときの気圧データの一例を示すグラフである。 (a)は、ビーコンの加速度センサが検出した、観察対象者が転倒したときの加速度データの一例を示すグラフであり、(b)は、ビーコンの気圧センサが検出した、観察対象者が転倒したときの気圧データの一例を示すグラフである。 実施形態2に係るビーコンが実行する処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、期間hnが満了した時点でカウンタに格納されるデータ構造の一例を示す図であり、(b)は、期間hnの1つ前の期間hn−1が満了した時点で、累積回数に格納されるデータ構造の一例を示す図であり、(c)は、(b)に示す累積行動回数に、期間hnにおける行動回数が合算された後の累積行動回数のデータ構造の一例を示す図である。 実施形態3に係るビーコンが実行する処理の流れを示すフローチャートである。 累計部によってカウントされた期間ごとの行動回数の一例を示す表である。 ビーコン通信制御部によって発信される累積行動回数のデータ構造の一例を示す図である。 期間h4にデータ欠損が起こった場合、かつ、仮に、本発明の累計部によって行動回数が累積されない場合に想定される、行動履歴の一具体例を示す図である。 期間h4にデータ欠損が起こった場合、かつ、本発明の累計部によって行動回数が累積される場合に、情報収集サーバにおいて保持される行動履歴の一具体例を示す図である。 実施形態3に係る情報収集サーバが実行する処理の流れを示すフローチャートである。 高齢者見守りシステムの各装置が実行する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。 高齢者見守りシステムの各装置が実行する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3に基づいて、詳細に説明する。本発明の一実施形態において、本発明に係る行動観察システムは、観察対象としての高齢者の行動を観察し、異常事態が発生の有無を推定する高齢者見守りシステムに好適に用いられる。しかし、本発明の行動観察システムは、高齢者見守りシステムに限定されず、例えば、観察対象としての学童の登下校を見守る児童見守りシステム、観察対象としての従業員の行動を監視、分析する従業員監視システムなどに適用することが可能である。なお、本発明に係る移動観察システムの観察対象は人間に限定されない。例えば動物(ペット)であってもよい。ただし、以降の実施形態では観察対象は高齢者、すなわち人間であるので、観察対象を「観察対象者」と記載する。
(高齢者見守りシステムの構成)
図2は、本発明の一実施形態に係る高齢者見守りシステム100(行動観察システム)の概要を示す図である。高齢者見守りシステム100は、高齢者などの観察対象者Uに携帯させる、センサ搭載ビーコン2(以下、ビーコン2と称す)と、近距離無線通信により、該ビーコン2が発信する信号を取得可能な複数のゲートウェイ3(以下、個々のゲートウェイを区別する必要がある場合には、ゲートウェイ3a、ゲートウェイ3bと称す。それ以外は、総称としてゲートウェイ3を用いる)と、通信網を介してゲートウェイ3と情報の送受信を行うことが可能な情報収集サーバ1とを含む構成である。なお、本実施形態では、高齢者見守りシステム100において、1つのビーコン2に対して、複数のゲートウェイ3が設けられる。
ビーコン2(情報取得端末)は、観察対象者Uの状態を検知するセンサを備え、観察対象者Uの情報を取得するものである。ビーコン2は、電池で駆動し、見通し距離で10m程度の近距離で通信を行うための電波を発信することができるものを採用する。ビーコン2は、人(観察対象者U)が持ち歩けるように5グラム程度の軽い製品であることが好ましい。
図2に示すとおり、ビーコン2が発信する電波wには、さまざまな情報を有するデータdが含まれている。データdには、少なくとも、ビーコン2によって取得または生成された観察対象者Uに関する情報が含まれている。とりわけ、実施形態1では、データdには、観察対象者Uの情報に加えて、個々のデータを一意に識別するためのデータID(データ識別情報)が含まれている。
観察対象者Uに関する情報については、各実施形態にてそれぞれ詳細に説明するが、例えば、ビーコン2に備えられたセンサが検知したセンサ値(測定値)、当該センサ値を分析することによって得られる、観察対象者Uの行動を識別するための行動ID(行動識別情報)、および、所定期間における観察対象者Uの行動の累積回数などが上記情報に該当する。上記センサ値とは、例えば、加速度センサによって検知される加速度の値、または、気圧センサによって検知される気圧の値などである。上記センサ値の分析結果として得られる行動IDとは、観察対象者Uがとった行動の具体的内容、例えば、起立、歩行、走行などを一意に識別するための識別情報である。行動IDは、観察対象者Uがとり得る行動の種類ごとに1対1で紐付けられるものである。行動IDがゲートウェイ3を介してビーコン2から情報収集サーバ1に伝達されると、情報収集サーバ1は、伝達された行動IDに基づいて、ビーコン2を装着している観察対象者Uがとった行動を把握することができる。
なお、ビーコン2が発信するデータdには、上述のデータID、および、観察対象者Uに関する情報のほか、ビーコン2の存在を示す信号(ビーコンID)が含まれていてもよい。このビーコンIDは、高齢者見守りシステム100において、観察対象者Uが複数人であって、データの発信元であるビーコン2が複数設けられる場合に、当該データがどのビーコン2から発信されたのかを識別するのに利用される。
ゲートウェイ3(中継装置)は、観察対象者Uに携帯されたビーコン2から近距離無線通信にて発信された電波wを検知し、該電波wに含まれるデータdを取得するものである。ゲートウェイ3は、ビーコン2との近距離無線通信機能と、インターネット回線等の通信網を介して、情報収集サーバ1と通信を行う機能とを備えている。なお、ゲートウェイ3によってビーコン2から発信された電波が受信された場合、ビーコン2とゲートウェイ3との距離は、約10m以内であるということになる。なお、ビーコン2とゲートウェイ3との距離が0mより大きく、100m以下程度であれば、ゲートウェイ3はビーコン2からの電波を受信することができる。すなわち、本発明における「近距離無線通信」とは、ビーコン2とゲートウェイ3との距離が、0mより大きく100m以下である場合の無線通信を示す。ゲートウェイ3は、受信した電波から取得したデータを情報収集サーバ1に対して転送するときに、自機の位置情報を併せて情報収集サーバ1に送信してもよい。これにより、情報収集サーバ1は、ゲートウェイ3の位置情報に基づいて、ビーコン2の位置を把握してもよい。また、ゲートウェイ3は、ビーコン2からのデータdを取得し、プロトコル変換して情報収集サーバ1へ転送する機能も備えている。
情報収集サーバ1(情報収集装置)は、各ゲートウェイ3が取得したビーコン2のデータを通信網を介して受信し、収集するものである。図2に示す例では、本発明の情報収集装置としての情報収集サーバ1は、クラウドサーバにて実現されているが、これに限定されない。本発明の情報収集装置は、例えば、LAN(Local Area Network)などの構内通信網を介してゲートウェイ3と通信する、観察者端末(パソコン、ノートパソコン、タブレット端末、携帯電話、スマートフォンなど)であってもよい。なお、本発明の情報収集装置が、情報収集サーバ1(クラウドサーバ)として実現される場合には、情報収集サーバ1と通信する上記観察者端末(図示せず)が、さらに高齢者見守りシステム100に含まれていてもよい。
上述した通り、従来の技術では、ビーコン2とゲートウェイ3との間の近距離無線通信において、ビーコン2が発信するすべてデータdを、ゲートウェイ3が抜けなく確実に取得することを保証することは困難である。また、従来の技術では、ゲートウェイ3において、データを抜け無く取得できているか否かを確認する手段が無い。したがって、データの欠損が発生すると、観察対象者Uの問題ある行動を発見することができず、万が一異常事態が発生した場合にその対処が遅れるという問題がある。
そこで、実施形態1では、複数のゲートウェイ3を設けて、ビーコン2の電波を受け付ける。これにより、1つのゲートウェイ3aがあるデータdを取得し損ねても、別のゲートウェイ3b、3c、3d・・・が当該データdを取得することができる。これにより、すべてのゲートウェイ3でデータdが取得されないというデータ欠損の確率を大幅に低減させることが可能となる。このため、データの欠損が、実使用上無い状態で、高齢者見守りシステム100を稼働させることが可能となり、上記問題を解決することができる。例えば、約10分の1の確率でデータ欠損を起こすゲートウェイがあるとすると、当該ゲートウェイを2台設ければデータ欠損が起こる確率は100分の1にまで低減する。4台設ければ10000分の1にまで低減する。このように、ゲートウェイの性能に応じて、データ欠損の確率が、実使用上問題ない程度にまで低減するように、台数を決めて複数のゲートウェイを設置すればよい。こうして、データ欠損の発生が回避できるため、ビーコン2からのデータの送信間隔を長くして、ビーコン信号の発信頻度を抑制しても、観察対象者の観察、とりわけ問題の発見を遅滞なく行うことができる。結果として、ビーコン2の電力消費を抑制しつつ、観察対象者に対する観察を遅滞なく実施することが可能な高齢者見守りシステム100を実現することができる。
ここで、ゲートウェイ3を複数台設置する場合、以下の困難が生じることが想定される。具体的には、1つのビーコン2から発信された1つのデータdが、複数台のゲートウェイ3で受信された場合、情報収集サーバ1は、同じデータdを、複数台のゲートウェイ3のそれぞれから受信することになる。しかし、各ゲートウェイ3において、処理待ち時間およびデータ処理時間はまちまちであり、また、ゲートウェイ3のそれぞれが持っている内部時刻にも同期ズレがある。そのため、内容が同じである複数のデータdを、情報収集サーバ1が、重複なく、発信された順に並べることは困難である。しかし、本発明の高齢者見守りシステム100において、実施形態1にかかるビーコン2および情報収集サーバ1は、以下に詳細に説明する構成を備えていることにより上記の困難を克服する。
(ビーコンの構成)
図1は、本発明に係るビーコン2の要部構成の一例を示すブロック図である。ビーコン2は、近距離無線通信部21、ビーコン制御部22、ビーコン記憶部23およびセンサ24を備えている。
近距離無線通信部21は、ビーコン制御部22が処理した情報を、無線電波にのせて発信するものである。近距離無線通信部21としては、10m程度の距離まで電波を発信できる発信機を採用することが好ましい。実施形態1では、ビーコン通信制御部221(発信制御部)の制御下で、一定の間隔(例えば、0.1秒ごとなど)で、観察対象者Uに関する情報を含むデータを外部に発信する。
センサ24は、観察対象者Uによって携帯されるビーコン2に取り付けられており、センサ制御部222の制御下で、ビーコン2本体または本体周囲における環境の物理量を計測するものである。センサ24としては、例えば、ビーコン2にかかる加速度を計測する加速度センサ、ビーコン2にかかる気圧を計測する気圧センサ、ビーコン2周囲の気温を計測する温度計、ビーコン2周囲の明るさを計測する照度計、ビーコン2周囲で発生する音を計測する音響センサなどが想定されている。しかし、センサ24は、これらに限定されない。観察対象者Uの行動を把握するために計測する必要がある物理量を計測可能なセンサが適宜用いられる。
各実施形態では一例として、ビーコン2は、センサ24の一例として、加速度センサ241および気圧センサ242を備えている。なお、これらのセンサとしては既存の加速度センサおよび気圧センサを用いることができる。加速度センサ241および気圧センサ242はそれぞれ、常時、あるいは、センサ制御部222の指示にしたがって周期的にビーコン2にかかる加速度値およびビーコン2にかかる大気圧の値(気圧値)を測定する。なお、加速度センサ241は、観察対象者Uが起立した状態でビーコン2を胸に装着した場合の、観察対象者Uの左右方向、上下方向、および前後方向の加速度を測定する、いわゆる三軸加速度センサである。以降、X方向、Y方向、およびZ方向というとき、これらは、それぞれ、観察対象者Uの左右方向、上下方向、および前後方向を指す。
ビーコン記憶部23は、ビーコン2が使用する各種情報を格納する記憶装置である。実施形態1では、ビーコン記憶部23は、少なくとも、データIDを格納する領域を有するデータID232を含む。また、図示しないが、ビーコン記憶部23は、センサ24の各センサによって計測されたセンサ値を格納する領域を含む。
ビーコン記憶部23に格納される情報は、用途に応じて、揮発的に記憶されてもよいし、不揮発的に記憶されてもよい。すなわち、各種情報を記憶するビーコン記憶部23は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置によって構成することもできるし、一時記憶部として、RAM(random access memory)等の揮発性の記憶装置によって構成することもできる。つまり、ビーコン記憶部23を実現するための記憶装置は、格納される情報の用途に応じて最適なものが選択される。
実施形態1では、ビーコン制御部22は、行動判定部223を含まなくてもよい。したがって、行動判定部223によって使用される行動ID231は、ビーコン記憶部23に含まれていなくてもよい。また、実施形態1では、ビーコン制御部22は、累計部224を含まなくてもよい。したがって、累計部224によって使用されるカウンタ233および累積回数234は、ビーコン記憶部23に含まれていなくてもよい。
ビーコン制御部22は、ビーコン2の各部を統括的に制御するものであり、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算装置によって実現される。なお、消費電力抑制効果をより一層高めるため、ビーコン2の演算装置(ビーコン制御部22)については、小型化され、低電圧動作する回路素子を採用することが好ましい。ビーコン制御部22は、機能ブロックとして、少なくとも、ビーコン通信制御部221およびセンサ制御部222を含み、必要に応じて、行動判定部223および累計部224を含む。上記機能ブロックとして示される各部は、CPU(central processing unit)等の演算装置がROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等の記憶装置に読み出して実行することで実現できる。なお、実施形態1では、ビーコン制御部22は、行動判定部223および累計部224を含まなくてもよい。これらの各部については、後述の実施形態にて詳細に説明する。
センサ制御部222は、センサ24を制御し、センサ24が計測した物理量に対応する信号を、ビーコン制御部22の各部が情報処理可能なセンサ値に変換して、ビーコン2に本体に供給する。具体的には、センサ制御部222は、加速度センサ241が取得した信号を加速度値に、気圧センサ242から取得した信号を気圧値にそれぞれ変換して、これらの値を、ビーコン記憶部23に格納する。センサ制御部222は、常時計測を行うセンサ24から、所定時間間隔で(例えば、20〜100ミリ秒ごとに)センサ値を取得するものであってもよいし、所定時間間隔で、センサ24に計測を行うように指示し、そのときに計測されたセンサ値を取得するものであっても構わない。ビーコン記憶部23に格納されたセンサ値は、ビーコン制御部22の各部によって読み出され、処理される。
ビーコン通信制御部221は、近距離無線通信部21を制御して、ビーコン制御部22が処理したデータをビーコン信号として無線電波にのせて外部に発信させる。上記データには、上述したとおり、少なくとも、観察対象者Uに関する、任意のデータ形式の情報が含まれる。さらに、実施形態1では、ビーコン通信制御部221は、1回の発信につき、発信対象のデータに対して、当該データを一意に識別するためのデータIDを付与する。すなわち、実施形態1のビーコン通信制御部221は、図2に示すとおり、データIDと、観察対象者Uに関する情報とを含むデータを、近距離無線通信部21に発信させる。
ビーコン通信制御部221が処理するデータIDは、ビーコン記憶部23におけるデータIDを格納する部分(以下、データID232)において管理される。ビーコン通信制御部221は、データに付与すべきデータIDをデータID232から読み出すと、データID232に格納されているデータIDを1つインクリメントする。これにより、定期的に発信されるデータのそれぞれには、ユニークな識別情報が付与される。
ビーコン通信制御部221が付与するデータIDは、図2に示すように、シリアルNo.(1、2、3、4、・・・)であってもよい。しかし、データIDは、0や1から始まる必要はなく、また、自然数である必要は無い。例えば、データIDは、(A、B、C、・・・)のようにアルファベットであってもよいし、(あ、い、う、え、・・・)のようにひらがなやカタカナであってもよいし、(子、丑、寅、・・・)のように漢字であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。なお、データIDは、有限の個数でループしてもよいし、ビーコン2が内蔵する時計部(図示せず)が保持している時刻をデータIDに含めることも考えられる(いわゆるタイムスタンプ)。
上述の構成を有するビーコン2から発信されたデータ(例えば、図2のデータd)は、ビーコン2から発信される無線電波が届く範囲の複数のゲートウェイ3(ゲートウェイ3a、ゲートウェイ3bなど)によって受信される。ゲートウェイ3のそれぞれによって受信された個々のデータ(データd1、d2、・・・・、d6、・・・)は、インターネットなどの通信網を介して、情報収集サーバ1に転送される。情報収集サーバ1は、ゲートウェイ3から受信した上述の個々のデータを収集し、これらのデータを整理して、分析し、観察対象者Uの行動を把握する。
(情報収集サーバの構成)
次に、図3に基づいて情報収集サーバ1の要部構成について説明する。図3は、情報収集サーバ1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、情報収集サーバ1は、ゲートウェイ3および(あれば)観察者端末と情報の送受信をおこなう通信部11、情報収集サーバ1の各部を統括して制御する制御部12、および、情報収集サーバ1で使用する各種データを記憶する記憶部13を備えている。
また、図示のように、制御部12は、機能ブロックとして、少なくとも、通信制御部121(データ受信部)、およびデータ管理部123を含んでいる。また、制御部12は、必要に応じて、行動推定部122を含んでいてもよい。記憶部13は、行動履歴131を少なくとも記憶している。行動履歴131は、観察対象者Uに関する情報(とりわけ、観察対象者Uがとった行動の履歴)を記憶するデータベースである。
通信制御部121は、通信部11を制御して、ゲートウェイ3および(あれば)観察者端末との情報の送受信を、通信網を介して行わせる。通信制御部121は、通信部11がゲートウェイ3からデータ(例えば、データd1、データd2、・・・)を受信するたびに、受信した当該データをデータ管理部123に供給する。
データ管理部123は、観察対象者Uに関する情報が蓄積された行動履歴131を管理する。具体的には、データ管理部123は、データベースとしての行動履歴131に対して、新規レコードの追加、レコードの削除、レコードの更新、レコードのソート、レコードの検索、レコードの抽出などを行う。とりわけ、実施形態1のデータ管理部123は、通信制御部121によって取得されたデータ(データID+観察対象者Uに関する情報)を新規レコードとして行動履歴131に追加する。そして、行動履歴131のデータベースにおいて、データIDが重複するレコードが複数存在する場合には、データIDの重複が発生しないよう、重複分のレコードを行動履歴131から削除する。
例えば、図2を参照して、ゲートウェイ3aからデータd1〜d3が、ゲートウェイ3bからデータd4〜d6が、情報収集サーバ1に送信されたとする。この場合、データ管理部123が、受信された全てのデータを新規レコードとして一旦行動履歴131に追加した場合、そのときの行動履歴131のデータベースは、図2に示す行動履歴131aのようになる。行動履歴131aにおいて、データIDが「1」のデータと、データIDが「4」のデータとが、それぞれ2つずつ格納されており、重複している。これは、ビーコン2から発信された1つのデータd「1+AAA」が、ゲートウェイ3aとゲートウェイ3bとの両方によって取得され、それぞれが、当該データdを情報収集サーバ1に転送したことに起因する。
そこで、データ管理部123は、データIDが重複しているレコードの1つを残し、その他の重複分のレコード(例えば、上から順に、第4レコードおよび第6レコード)を、行動履歴131aから削除して、行動履歴131のデータベースを行動履歴131bの状態に更新する。
行動推定部122は、行動履歴131に蓄積されている観察対象者Uに関する情報に基づいて、観察対象者Uの行動を推定するものである。実施形態1に係る行動推定部122が実施する行動推定アルゴリズムは特に限定されない。例えば、ビーコン2のセンサ24が取得した計測値、具体的には、加速度値の推移(加速度データ)と気圧値の推移(気圧データ)とを分析して、観察対象者Uの行動を推定してもよい。あるいは、行動推定部122は、後述する実施形態2において、観察対象者Uに関する情報として提供される行動IDに基づいて、観察対象者Uの行動を推定してもよい。あるいは、行動推定部122は、後述する実施形態3において、観察対象者Uに関する情報として提供される、行動別の累積行動回数に基づいて、観察対象者Uの行動を推定してもよい。あるいは、行動推定部122は、その他任意の公知の行動推定アルゴリズムにしたがって観察対象者Uの行動を推定してもよい。
上記の構成によれば、データ管理部123によって、1つのデータが複数のゲートウェイ3によって取得されることに起因する、情報収集サーバ1側でのデータの重複は、解消される。つまり、重複レコードを含む行動履歴131に基づいて、観察対象者Uに対して誤った行動観察が実施されることはない。さらに、いくつかのゲートウェイ3でデータの取得ミスが発生したとしても、高齢者見守りシステム100における少なくとも1つのゲートウェイ3によってデータが取得されれば、取得された上記データは最終的に情報収集サーバ1に転送されるため、データ欠損は発生しない。したがって、本発明の高齢者見守りシステム100においては、データ欠損の補完に時間を割く必要性がそもそもなく、観察対象者Uの観察を遅滞なく実施することができる。このため、観察対象者Uに問題が発生した場合にその発見および対処が遅れるという不都合を生じさせることなく、ビーコン2のデータ送信間隔を長くすることができる。結果として、ビーコン2の電力消費を抑制しつつ、観察対象者に対する観察を遅滞なく実施することが可能な高齢者見守りシステム100を実現することができる。実施形態1に係る情報収集サーバ1の処理フローは、図18および図19を参照して後に詳述する。
なお、データ管理部123が重複レコードを削除するタイミングは、特に限定されないが、データ管理部123は、行動推定部122が行動推定を実施する前に、行動履歴131のデータベースにおいて、レコードの重複が無い状態に保つ必要がある。例えば、行動推定部122が所定の時間間隔で定期的に、または、情報収集サーバ1のオペレータの指示にしたがって、行動推定処理を実施する場合には、データ管理部123は、当該行動推定処理が開始される前の時点で、行動履歴131に対して重複の削除を実施する。あるいは、データ管理部123は、新規レコードを登録する度に、すぐさま、重複レコードの検索を行い、その重複分についてレコードの削除を実施してもよい。このときデータ管理部123によって残されるレコードは、登録時期の古いものでも、新しいものでもよい。また、特定のゲートウェイ3(より高性能で信頼性の高いゲートウェイ)からのデータが優先的に残されてもよい。
あるいは、データ管理部123は、別の構成として、通信制御部121から供給された新規のデータを新規レコードとして行動履歴131に登録する前に、当該新規のデータのデータIDと一致するデータIDを持つレコード(データ)が、すでに行動履歴131に格納されているか否かを確認してもよい。ここで、データ管理部123は、データIDが一致するレコードがすでに格納されている場合には、上記新規のデータを破棄して行動履歴131に登録しない。一方、データ管理部123は、データIDが一致するレコードが格納されていない場合には、上記新規のデータを新規レコードとして行動履歴131に登録する。上記構成によれば、重複レコードが行動履歴131に登録されることを回避することができるので、上述の構成と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1では、ゲートウェイ3を複数台設けることにより、データ欠損を回避し、それによって、ビーコン2によるデータの送信間隔を長くとりつつ、観察対象者の観察を遅滞なく実施することを可能とした。そして、これにより、ビーコン2の消費電力を抑制することができた。実施形態2では、消費電力抑制効果をより一層高める構成について開示する。詳細には、データの送信間隔を長くあけても1回分の送信すべきデータ容量が多いと消費電力は増大し、結局、電池の寿命が短くなってしまう。電波を発信しある程度の距離まで到達させるために必要なエネルギーを少なくすることはできない。したがって、近距離無線通信の方式では、消費電力を少なくするために、1回の送信時間を少なくすることが求められる。
そこで、実施形態2では、1回の送信データの容量を削減するため、ビーコン2は、情報収集サーバ1にとって観察対象者Uを観察するために必要な最小限の情報に縮小して、データを発信する構成である。実施形態2のビーコン2には、観察対象者Uに係る情報を、必要最小限の情報に縮小する(容量が縮小されたデータを作成および編集する)機能を搭載する。これにより、上記機能を実行するビーコン2の演算装置(特に、後述のビーコン制御部22)において、消費電力の微増が想定されるが、それ以上に、1回の送信時間を大幅に短縮できることによる消費電力抑制効果の方が大きい。
(ビーコンの構成)
図1に、本実施形態に係るビーコン2の要部構成の一例を示す。実施形態2に係るビーコン2の構成について、実施形態1に係るビーコン2の構成と異なる点は、(i)ビーコン制御部22が、機能ブロックとして、行動判定部223を含む点、および、(ii)ビーコン記憶部23が、行動判定部223によって出力された行動IDを記憶する領域として行動ID231を含む点である。なお、本実施形態に係るビーコン2は、実施形態1に記載した機能を併せて有していてもよく、この場合、ビーコン通信制御部221が参照するデータID232がビーコン記憶部23に含まれていてもよい。
行動判定部223は、センサ24が計測したセンサ値を分析して、観察対象者Uがとった行動を判定するものである。ビーコン記憶部23には、観察対象者Uがとり得る行動について、その行動を定義した行動テーブル(図1において図示せず)が記憶されている。行動判定部223は、上記行動テーブルにおいて定義された複数種類の行動の中から、観察対象者Uがとった行動を1つ選択することにより、行動を判定する。実施形態2では、行動判定部223は、最終的に、選択した1つの行動を一意に識別する行動IDを行動ID231に格納する。行動ID231に格納された行動IDは、ビーコン通信制御部221によって読み出され、観察対象者Uに関する情報として、データに含められ、近距離無線通信部21を介して外部に発信される。
(ビーコンの行動判定処理)
続いて、ビーコン2が行う観察対象者Uの行動判定処理について、図4〜図9に基づいて説明する。図4は、一例として、ビーコン2が判定可能な行動の種類の一覧と、各種行動に対応する行動IDとを示す表である。図5〜図9は、図4に示す各種行動を判定するときにビーコン2が処理する、センサの測定結果、すなわち、センサ値を示す図である。
なお、本実施形態では、ビーコン2は、観察対象者Uの胸に装着され、観察対象者Uの動きによって当初の装着位置からずれないよう、観察対象者Uに密着するように固定されている。
ビーコン2の行動判定部223は、ビーコン2が備えるセンサ24によって測定された加速度データおよび気圧データと、上記行動テーブルとに基づいて、観察対象者Uの行動を判定する。なお本実施形態では、加速度センサおよび気圧センサはそれぞれ、一例として、20ミリ秒ごとに(所定時間間隔で)加速度データおよび気圧データを測定するが、測定間隔はこの例に限定されるものではなく、これより長くても短くても構わない。行動判定部223は、所定時間間隔で取得された1つの加速度値および1つの気圧値に基づいて行動を判定してもよいし、特定の期間に所定時間間隔で取得された複数の加速度値および複数の気圧値に基づいて行動を判定してもよい。
続いて、図4に示す行動テーブルの詳細について説明する。行動テーブルは、ビーコン2の行動判定部223が観察対象者Uの行動を判定するために使用するテーブルであり、ビーコン2の不揮発性の記憶部(不図示)に記憶されている。具体的には、行動テーブルは、ビーコン2が判定可能な行動の種類と、その各種行動を識別するための行動IDとの対応付けを記憶するとともに、当該行動がなされたと判定する際の条件を格納するルックアップテーブルであり、行動判定処理の実行時に、行動判定部223によって参照される。行動テーブルのデータ構造は、これを参照することにより、行動判定部223が、加速度センサおよび気圧センサの測定結果から観察対象者Uの行動を判定することができるように構成されていれば何でもよい。例えば、図4に示すものであってもよい。しかし、上記行動テーブルのデータ構造として、図4に示すテーブルのうち、少なくとも、「行動」の行と「行動ID」の行と条件の行とが該行動テーブルに含まれていればよい。条件の行は、図4に示す例では、「加速度データ」の行、および、「気圧データ」の行として、発明の理解を促進する目的で簡潔に記載されているが、実際には、行動判定部223が判定を可能とするための、変動、変化、増加の閾値などが判定の条件として詳細に記述されている。なお、その他の行、すなわち、観察対象者Uの姿勢を図解する行は、行動判定部223が判定可能な行動を理解しやすくする目的で記載したものであり、該行動テーブルのデータ構造を限定する意図はない。
図4に示すとおり、行動判定部223は、6種類の行動(起立、歩行、走行、お辞儀、しゃがみ、および転倒)を判定することができる。図示の例では、行動テーブルにおいて、6種類の行動ごとに、当該行動を判定するための条件、すなわち、加速度センサが測定した加速度データがどのような値である場合に当該行動であると判定するのかを示す情報(「加速度データ」の行)、気圧センサが測定した気圧データがどのような値である場合に当該行動であると判定するのかを示す情報(「気圧データ」の行)、並びに、当該行動を識別するための行動IDが対応付けられている。なお、図示の行動テーブル内の「−」は、加速度データおよび気圧データがどのような値であってもよい、すなわち、その値を判定条件に用いないことを示している。
図4の各種行動について詳細に説明すると、行動「起立」は、観察対象者Uが起立したまま静止している行動を指す。行動「歩行」は、観察対象者Uが歩いている行動を指す。行動「走行」は、観察対象者Uが走っている行動を指す。行動「お辞儀」は、観察対象者Uが上半身を前にかがめる行動を指す。行動「しゃがみ」は、観察対象者Uが、座り姿勢をとっている行動を指す。すなわち、観察対象者Uが椅子、ざぶとんなどに座っている状態、および、ひざをついて(あるいはつかずに)しゃがんでいる状態なども含めてこれらの行動を「しゃがみ」と判定する。最後に、行動「転倒」は、観察対象者Uが転ぶこと(立ち姿勢から急速に座り姿勢または寝姿勢をとる行動、もしくは、座り姿勢から急速に寝姿勢をとる行動)を指す。
続いて、各行動を判定する手順について説明する。まず、行動判定部223が、観察対象者Uの行動を「0:起立」と判定する場合について説明する。観察対象者Uが起立しているとき、加速度センサ241には地面方向の加速度(重力加速度、換言すれば1.0Gの加速度)がかかる。前後方向(Z方向)および左右方向(X方向)の加速度並びに気圧については目立った変動は見られない。したがって、行動判定部223は、ビーコン2に、重力に起因した加速度が主としてかかっていることを示す加速度データが取得された場合(図4に示す条件は「重力のみ」)、具体的には、ビーコン2の下方向(地面方向)に1.0Gの加速度がかかり、かつ、X方向およびZ方向には加速度がほとんどかかっていないと判定した場合、観察対象者Uの行動を「0:起立」であると判定する。
より具体的には、行動判定部223は、地面方向の加速度が1.0G以上1.1G以下であり、X方向およびZ方向の加速度が−0.1G以上0.1G以下である場合に、観察対象者Uの行動を「0:起立」であると判定する。なお、負の数で表される加速度は、正の数で表される加速度の方向と逆方向の加速度を示す。例えば、観察対象者Uが起立した状態で装着したビーコン2の右方向の加速度を正の数で表した場合、負の数で表される加速度は左方向の加速度である。なお本実施形態では、観察対象者Uが起立した状態で装着したビーコン2の下方向、右方向および前方向の加速度を正の数で表し、上方向、左方向および後方向の加速度を負の数で表すが、この例に限定されるものではない。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから、行動「起立」に対応付けられた行動ID(図示の例では「0」)を読み出し、該行動IDを、メモリ(行動ID231)に出力する。ビーコン通信制御部221は、行動ID231に書き出された行動ID「0」を読み出して、該行動IDを含むデータを、近距離無線通信部21を介して外部へ発信する。
続いて、図5に基づいて、行動判定部223が観察対象者Uの行動を「歩行」と判定する場合について説明する。図5は、加速度センサ241が検出した加速度データ(センサ値(加速度値)の推移)を示すグラフである。
観察対象者Uが歩いている場合、歩行に合わせてビーコン2はY方向に(上下に)揺れる。このとき、図5に示すように、加速度センサ241はY方向の加速度値が他の方向と比較してより変動する加速度データを取得することとなる。したがって、行動判定部223は、加速度データが変動している場合(図4に示す条件は「変動」)、具体的には、ビーコン2の、主としてY方向において加速度データが変動している場合に、行動判定部223は、観察対象者Uの行動を「1:歩行」であると判定する。
より具体的には、行動判定部223は、図5に示すように、Y方向の加速度データにおいて、極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化をおおよそ500msから700msの間隔で繰り返している場合に、観察対象者Uの行動を「歩行」であると判定する。なお、図示の例では、極小値は約0.5Gであり、極大値は約1.5Gであるが、極小値および極大値はこの例に限定されない。また、上述した極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化が生じる間隔は、加速度データおよび気圧データを100ミリ秒ごとに取得する場合の間隔の一例であり、この例に限定されるものではない。加速度データおよび気圧データは、高齢者見守りシステム100の用途や、高齢者見守りシステム100を構成する各装置の仕様等に応じて、20〜100ミリ秒の任意の間隔で取得されればよい。例えば、加速度データおよび気圧データを20ミリ秒ごとに取得する場合には、極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化をおおよそ100msから140msの間隔で繰り返している場合に、観察対象者Uの行動を「歩行」であると判定する。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから行動「歩行」に対応付けられた行動ID(図示の例では「1」)を読み出し、該行動IDを、行動ID231に出力する。ビーコン通信制御部221は、この行動ID「1」を読み出して、該行動IDを含むデータを、外部へ発信する。なお、後述する累計部224は、1.1Gより大きく1.5G以下、または、0.9Gより小さく0.5G以上という条件を満たす加速度値が検知された回数を歩数としてカウントしてもよい。
続いて、図6に基づいて、行動判定部223が観察対象者Uの行動を「走行」と判定する場合について説明する。図6は、加速度センサ241が検出した加速度データ(加速度値の推移)を示すグラフである。
観察対象者Uが走っている場合、ビーコン2は歩行時と同様にY方向に揺れるが、その揺れは歩行時に比べて激しくなる。このとき、図6に示すように、加速度センサ241はY方向の加速度値が他の方向と比較してより大きく、かつ、歩行時よりさらに大きく変動する加速度データを取得することとなる。したがって、行動判定部223は、加速度データの変動が歩行時よりも大きい場合(図4に示す条件は「変動大」)、具体的には、ビーコン2の、主としてY方向における加速度データが歩行時以上に大きく変動している場合に、行動判定部223は、観察対象者Uの行動を「2:走行」であると判定する。
より具体的には、行動判定部223は、図6に示すように、Y方向の加速度データにおいて、極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化をおおよそ300msから500msの間隔で繰り返している場合に、観察対象者Uの行動を「走行」であると判定する。なお、図示の例では、極小値はおおよそ−0.5Gから0Gの範囲の値であり、極大値は約2.0Gであるが、極小値および極大値はこの例に限定されない。また、上述した極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化が生じる間隔は、加速度データおよび気圧データを100ミリ秒ごとに取得する場合の間隔の一例であり、この例に限定されるものではない。加速度データおよび気圧データは、高齢者見守りシステム100の用途や、高齢者見守りシステム100を構成する各装置の仕様等に応じて、20〜100ミリ秒の任意の間隔で取得されればよい。例えば、加速度データおよび気圧データを20ミリ秒ごとに取得する場合には、極小値から極大値へ(または極大値から極小値へ)の変化をおおよそ60msから100msの間隔で繰り返している場合に、観察対象者Uの行動を「走行」であると判定する。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから行動「走行」に対応付けられた行動ID(図示の例では「2」)を読み出し、該行動IDを行動ID231に出力する。該行動IDを含むデータは、ビーコン通信制御部221によって外部へ発信される。なお、後述する累計部224は、1.5Gより大きい、または、0.5Gより小さいという条件を満たす加速度値が検知された回数を歩数としてカウントしてもよい。
続いて、図7に基づいて、行動判定部223が観察対象者Uの行動を「お辞儀」と判定する場合について説明する。図7の(a)は、加速度センサ241が検出した加速度データ(加速度値の推移)を示すグラフである。図7の(b)は、気圧センサ242が検出した気圧データ(気圧値の推移)を示すグラフである。
観察対象者Uがお辞儀をすると、観察対象者Uの胸部に取り付けられたビーコン2の向きが垂直方向から水平方向へ変化する。したがって、ビーコン2の向きが垂直の時、Y方向センサが重力加速度を検知していたのが、ビーコンが水平方向へ変化したことにより、Z方向(具体的には、観察対象者Uが起立した状態で装着したビーコン2の前方向)のセンサが重力加速度を検知するようになる。このとき、図7の(a)に示すように、加速度センサ241によって計測される加速度値は、Z方向の加速度が1.0G程度まで増加するとともに、Y方向の加速度が0G程度まで減少することとなる。したがって、行動判定部223は、重力加速度の方向が変化した場合(図4に示す条件は「方向が変化」)、具体的には、ビーコン2のZ方向の加速度が1.0G程度まで増加するとともに、Y方向の加速度が0G程度まで減少している場合に、行動判定部223は、観察対象者Uの行動を「3:お辞儀」と判定する。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから行動「お辞儀」に対応付けられた行動ID(図示の例では「3」)を読み出し、該行動IDを行動ID231に出力する。該行動IDを含むデータは、ビーコン通信制御部221によって外部へ発信される。
なお、図7の(b)に示すように、気圧センサ242が測定する大気圧は、重力加速度が検知される方向が変化するタイミングで若干上昇している。これは、観察対象者Uがお辞儀(またはそれに類する行動)をとることによって、ビーコン2が装着された観察対象者Uの胸部が地面に近づき、ビーコン2の地面からの距離が若干短くなったためである。
続いて、図8に基づいて、行動判定部223が観察対象者Uの行動を「しゃがみ」と判定する場合について説明する。図8の(a)は、加速度センサ241が検出した加速度データ(加速度値の推移)を示すグラフである。図8の(b)は、気圧センサ242が検出した気圧データ(気圧値の推移)を示すグラフである。
観察対象者Uが、例えばしゃがむなどして、立ち姿勢から座り姿勢に移行した場合、図8の(a)に示すように、しゃがんだ瞬間にビーコン2のY方向の加速度が変化する(図8の(a)の破線で囲んだ部分)。また、観察対象者Uがしゃがんだ後は、ビーコン2の地面からの距離が短くなるため、図8の(b)に示すように、ビーコン2が検出する大気圧が上昇する(図8の(b)の破線と両矢印とで示す部分)。したがって、行動判定部223は、加速度データが変化し(図4に示す条件は「変化」)、かつ気圧データが上昇している場合(図4に示す条件は「増加」)、観察対象者Uの行動を「4:しゃがみ」と判定する。
具体的には、行動判定部223は、検出された加速度値が、直前に検出された加速度値より0.4G以上減少したとき、立ち姿勢から座り姿勢に移行したと判定する。すなわち、観察対象者Uの行動を「しゃがみ」と判定する。この判定以降、行動判定部223は、姿勢が移行した時点(すなわち、「しゃがみ」の判定を開始した時点)で取得した気圧値と、以降、最新の気圧値との差を都度算出し、気圧が2Pa(0.02hPa)より大きくかつ4Pa未満で増加している場合、観察対象者Uの行動を「しゃがみ」とする判定を継続する。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから行動「しゃがみ」に対応付けられた行動ID(図示の例では「4」)を読み出し、都度、該行動IDを行動ID231に書き出す。ビーコン通信制御部221は、その都度、上記行動IDを含むデータを外部へ発信する。なお、観察対象者Uの行動を「しゃがみ」と判定した後、「しゃがみ」の判定を開始した時点で取得した気圧値からの、最新の気圧値の増分が2Pa以下となった場合、行動判定部223は、観察対象者Uが立ち姿勢に移行した(しゃがむ動作を終了させた)として、観察対象者Uの行動を「しゃがみ」とする判定を終了する。
最後に、図9に基づいて、行動判定部223が観察対象者Uの行動を「転倒」と判定する場合について説明する。図9の(a)は、加速度センサ241が検出した加速度データ(加速度値の推移)を示すグラフである。図9の(b)は、気圧センサ242が検出した気圧データ(気圧値の推移)を示すグラフである。
観察対象者Uが転倒した場合、すなわち、立ち姿勢から座り姿勢または寝姿勢に(または、座り姿勢から寝姿勢に)、急速に移行した場合、図9の(a)に示すように、姿勢移行の瞬間に、ビーコン2のY方向の加速度が大きく変化する(図9の(a)の破線で囲んだ部分)。この変化は、観察対象者Uがしゃがんだ場合の変化(図8の(a)参照)よりも大きい変化となる。また、観察対象者Uが転倒してから起き上がるまでの間は、ビーコン2の地面からの距離が、しゃがんでいるときよりもさらに短くなるため、図9の(b)に示すように、気圧センサ242が検出する大気圧が、観察対象者Uがしゃがんでいるときよりもさらに上昇する(図9の(b)の破線と両矢印とで示す部分)。したがって、行動判定部223は、加速度データ(特に、Y方向の加速度値)が所定以上少なくとも「しゃがみ」時以上に大きく変化し(図4に示す条件は「大きく変化」)、かつ、「しゃがみ」時より気圧データが大きく上昇した場合(図4に示す条件は「大きく増加」)、観察対象者Uの行動を「転倒」と判定する。
具体的には、行動判定部223は、検出された加速度値が、直前に検出された加速度値より1G以上減少したとき、立ち姿勢から寝姿勢に移行したと判定する。すなわち、観察対象者Uの行動を「転倒」と判定する。この判定以降、行動判定部223は、姿勢が移行した時点(すなわち、「転倒」の判定を開始した時点)で取得した気圧値と、以降、最新の気圧値との差を都度算出し、気圧が4Pa(0.04hPa)以上増加している場合、観察対象者Uの行動を「転倒」とする判定を継続する。そして、行動判定部223は、上記行動テーブルから行動「転倒」に対応付けられた行動ID(図示の例では「5」)を読み出し、都度、該行動IDを行動ID231に書き出す。ビーコン通信制御部221は、その都度、上記行動IDを含むデータを外部へ発信する。なお、観察対象者Uの行動を「転倒」と判定した後、「転倒」の判定を開始した時点で取得した気圧値からの、最新の気圧値の増分が4Pa未満となった場合、行動判定部223は、観察対象者Uが立ち姿勢または座り姿勢に移行した(転倒動作を終了させた)として、観察対象者Uの行動を「転倒」とする判定を終了する。
なお、上述した、判定条件、具体的には、観察対象者Uの行動を判定するときに、加速度データおよび気圧データにおいて設定された閾値は一例であり、該閾値はこれらの例に限定されない。
(ビーコンの処理フロー)
図10は、実施形態2に係るビーコン2が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、一例として、加速度センサ241および気圧センサ242は、20ミリ秒ごとに(所定時間間隔で)それぞれ、加速度および気圧の計測を行い、そのセンサ値(加速度値および気圧値)をセンサ制御部222に供給するものとする。そして、行動判定部223は、センサ値が得られる度に、すなわち、20ミリ秒ごとに(所定時間間隔で)、得られたセンサ値に基づいて、観察対象者Uの行動を判定するものとする。
例えば、前回の判定から100ミリ秒経過するなどして、所定の判定タイミングになると(S101でYES)、行動判定部223は、加速度センサ241および気圧センサ242がそれぞれ検知したセンサ値を取得する(S102)。具体的には、行動判定部223は、センサ値、および、必要に応じて、前回までに取得されたセンサ値をビーコン記憶部23から読み出す。
そして、行動判定部223は、読み出したセンサ値を、上述のようにして分析し、当該センサ値が、どの判定条件に合致するのかに基づいて、行動テーブルに定義された行動の中から、観察対象者Uがとった行動を判定する(S103)。そして、行動判定部223は、図4に示す行動テーブルから、S103にて判定した行動に対応付けられた行動IDを読み出して、行動ID231に書き出す(S104)。
ビーコン通信制御部221は、行動判定部223によって出力された行動IDを、観察対象者Uに関する情報として含むデータを、近距離無線通信部21を制御して外部に発信する(S105)。ビーコン制御部22は、上述の一連の処理を、ビーコン2の電源が落とされない限り(S106でNO)、継続する。
上記の方法によれば、ビーコン2は、観察対象者Uに関する情報として、センサ値に代えて、行動IDを発信するだけで済み、1回の発信で出力されるデータのデータ容量は、大幅に縮小される。例えば、実施形態1のようにセンサ値をそのまま送信する場合、1回の発信において、センサ値が占めるデータ容量は、10バイトとなる。その内訳について、X方向、Y方向およびZ方向のそれぞれについて加速度値が計測されるので、1つの加速度値が2バイトとすると、加速度値のバイト数は、2バイト×3軸=6バイトとなる。そして、気圧値のバイト数が4バイトとすると、加速度値および気圧値を発信するために合計10バイトを要する。しかもセンサ値を遅滞なく情報収集サーバ1に分析させるためには、当該センサ値が得られたらすぐにデータとして発信する必要がある。すなわち、20ミリ秒ごとに10バイトのデータ送信量が発生する。
一方、実施形態2において、行動IDは、図4に示すとおり「0」や「1」などのように、行動の種類が数字などの記号で表される。したがって、行動の種類が100を超えるほど多数あったとしても、1バイトあれば十分である。行動の種類が図4に示すように6とおり程度であれば、1バイトで、複数の行動IDをまとめて送信することが可能であり、センサ値を送信する場合と比較して、送信間隔を長くとることができる。なお、情報収集サーバ1に供給されるのは、分析前のセンサ値ではなく、分析結果である行動IDであるので、送信間隔を長くして、いくつかの行動IDをまとめて送ったとしても、情報収集サーバ1において、行動IDをすぐさま観察対象者Uの観察に用いることができ、観察対象者Uの行動を把握する際に致命的な遅延とはならない。したがって、例えば、送信間隔を1秒に延ばして、ビーコン2のデータ送信量を、1秒ごとに1バイトにまで大幅に抑制することができ、ビーコン2の消費電力を大幅に抑制することが可能となる。結果として、ビーコン2の電力消費を抑制しつつ、観察対象者に対する観察を遅滞なく実施することが可能な高齢者見守りシステム100を実現することができる。
さらに、ビーコン2側で、センサ値の分析を行うことの利点としては、以下の点が挙げられる。情報収集サーバ1でセンサ値を分析する場合、通信容量の制約に基づく測定値の桁数に制限が設けられることが想定される。また、データ送信間隔が短いほど、1回のデータ送信容量が多いほど、取得ミスに基づくデータ欠損のリスクも高まる。これらの不都合は、行動判定処理の精度が落ちる要因となり得るが、ビーコン2にて行動IDを特定する実施形態2では、これらの不都合について影響を受けない。
なお、上述の方法では、センサ24によってセンサ値が計測される度に(例えば、20ミリ秒ごとに)、当該センサ値に基づいて、行動判定部223が行動判定処理を実行する手順について説明した。しかし、これに限定されず、例えば、行動判定部223は、所定数のセンサ値が蓄積された度に(例えば、センサ値が5回分蓄積された度に、つまり、100ミリ秒ごとに)、5回分のセンサ値に基づいて、行動判定処理を1回実行する構成であっても構わない。
(情報収集サーバの構成)
実施形態2に係る情報収集サーバ1は、図3に示す実施形態1に係る情報収集サーバ1と同様のものを採用することができる。ただし、実施形態2では、データ管理部123は、新規レコードを行動履歴131に追加する際、データID(あれば)に紐付けて、行動IDを行動履歴131に格納する。データ管理部123は、好ましくは、実施形態1のように、データIDが重複するレコードを削除してもよく、より好ましくは、データIDの昇順または降順にレコードをソートする、すなわち、行動IDを時系列に並べ替える。また、行動推定部122は、センサ値を分析することに代えて、時系列に並べられた行動IDを分析して、観察対象者Uの行動を推定する。なお、ビーコン2から発信されたデータに、行動IDに加えて、歩行(または走行)と判定された期間における歩数が含まれている場合には、行動IDおよび歩数の情報に基づいて、観察対象者Uの行動を推定してもよい。
〔実施形態3〕
実施形態1では、データ欠損を回避するために、ゲートウェイを複数台設ける例について記載した。しかし、ゲートウェイ3を複数台設けたとしても、データ欠損の発生を完全に0にすることは難しい。さらに、電波に対する環境の変化や、観察対象区画内の物理的な制約によって、ゲートウェイ3を設置する数または場所が制限されると、電波の発信部(ビーコン2の近距離無線通信部21)と、受信部(ゲートウェイ3のデータ取得部)との位置関係によっては、データ欠損のリスクが高まってしまう。しかしながら、上述したとおり、ビーコン2の消費電力を抑制するためには、データ欠損が発生し得るからといって安易にデータ送信間隔を短縮することもできない。
そこで、実施形態3では、万が一データ欠損が発生した場合でも、時間を浪費することなく、データ欠損期間の行動を把握することが可能な行動観察システムを実現する。そのため、上記行動観察システムによれば、データの送信間隔を短縮せずとも、観察対象者の観察を遅滞なく実施することができるため、結果として、ビーコン2の消費電力抑制も併せて達成される。
(ビーコンの構成)
図1に、本実施形態に係るビーコン2の要部構成の一例を示す。実施形態3に係るビーコン2の構成について、実施形態1および実施形態2に係るビーコン2の構成と異なる点は、(i)ビーコン制御部22が、機能ブロックとして、累計部224を含む点、および、(ii)ビーコン記憶部23が、単位時間(例えば30秒)ごとの行動の回数を記憶する領域としてのカウンタ233と、各行動の回数のトータル、すなわち、行動ごとの累積回数を記憶する領域としての累積回数234とを含む点である。なお、本実施形態に係るビーコン2は、実施形態1に記載した機能を併せて有していてもよく、この場合、ビーコン通信制御部221が参照するデータID232がビーコン記憶部23に含まれていてもよい。
累計部224は、単位時間(例えば30秒間)に、行動判定部223の行動判定結果に基づいて、観察対象者Uが実行した行動の回数をカウントする。行動判定部223は、例えば、1秒間に1回行動の判定を行うので、累計部224は、行動判定部223が、上記単位時間において、判定した行動IDを行動ID231に書き込んだ回数に基づいて、その行動が実行された回数を、行動ごとにカウンタ233に記録する。累計部224は、単位時間が満了すると、カウンタ233に記憶しておいた行動回数を、累積回数234に記憶されているこれまでの累積行動回数に合算する。
ビーコン通信制御部221は、累積回数234が更新されると、累積回数234に記憶されている、行動ごとの累積行動回数を読み出す。そして、ビーコン通信制御部221は、該累積行動回数を観察対象者Uに関する情報として含むデータを、近距離無線通信部21を介して発信させる。すなわち、本実施形態では、単位時間(30秒)ごとに、累積行動回数を含むデータが発信される。
(ビーコンの行動回数累計処理について)
図11の(a)は、とある単位時間(以下、期間hn)が満了した時点のカウンタ233のデータ構造の一例を示す図である。図11の(b)は、期間hnの1つ前の単位時間(以下、期間hn−1)が満了した時点の、累積回数234のデータ構造の一例を示す図である。図11の(c)は、図11の(b)に示す累積行動回数に、期間hnにおける行動回数が合算された後の累積回数234のデータ構造の一例を示す図である。
期間hnが開始されると、累計部224は、期間hnについて行動回数をカウントする。行動の種類が、「0:起立」、「1:歩行」、「2:走行」、「3:お辞儀」、「4:しゃがみ」および「5:転倒」の6通りである場合、図11の(a)に示すとおり、その行動ごとに行動回数が記憶される。これらの行動回数の情報には、いつの期間の行動回数であるのかを明示するために「期間:hn」の情報が紐付けられている。
累計部224は、単純に、行動判定部223によって判定結果の行動IDが出力された回数を行動IDごとにカウントする構成でもよいが、実施形態3では、以下の規則にしたがって、行動回数をカウントする。
累計部224は、「0:起立」の行動回数を以下のようにカウントする。単位時間(30秒)を10分割し、この分割した時間(3秒)において、継続して、行動「0:起立」が判定された場合に、「0:起立」の行動回数を1ポイントカウントする。累計部224は、「4:しゃがみ」および「5:転倒」の行動回数も同様の方法でカウントする。
累計部224は、「1:歩行」および「2:走行」の行動回数を、歩数によってカウントする。例えば、累計部224は、行動判定部223によって「1:歩行」と判定された期間に計測された加速度データをビーコン記憶部23から読み出し、当該期間の加速度値の推移(例えば、Y方向の波形の数)に基づいて、歩数をカウントする。
累計部224は、「3:お辞儀」の行動回数を以下のようにカウントする。累計部224は、行動判定部223によって「3:お辞儀」と判定された期間に計測された加速度データをビーコン記憶部23から読み出し、当該期間の加速度値の推移(例えば、X方向とZ方向との加速度値が逆転している期間の回数)に基づいて、お辞儀回数をカウントする。図7の(a)に示す例では、加速度値が逆転している期間が1回あるので、お辞儀回数を1回とカウントする。
累計部224は、以上の規則にしたがって、期間hnの満了時点まで、図11の(a)に示すように、各行動回数をカウンタ233においてカウントする。累計部224は、期間hnが満了すると、図11の(a)に示した行動ごとの行動回数を、図11の(b)に示す1つ前の期間hn−1までの累積行動回数に合算する。その結果、累積回数234には、図11の(a)に示した行動回数と、図11の(b)に示した累積行動回数の合計値が、行動ごとに格納される(図11の(c))。ここで、累積回数234に格納されている最新の累積行動回数に紐付けられているデータIDについて、累計部224は、期間hn−1を、1つインクリメントし、期間hnを得て、図11の(c)に示すとおり、これを、最新の累積行動回数のデータIDとして紐付ける。
ビーコン通信制御部221は、更新された累積回数234(図11の(c))を読み出し、データIDとして「期間hn」と、観察対象者Uに関する情報としての各行動の累積行動回数とを含むデータを、近距離無線通信部21を介して外部に発信する。
累計部224は、期間hnの行動回数が累積回数234に合算されると、カウンタ233をリセットし、次の期間hn+1について、ゼロから行動回数のカウントを開始する。累計部224は、累積回数234において、電源が落とされるまで、あるいは、累積回数234をリセットする指示が入力されるまで、行動回数を累積し続ける。情報収集サーバ1は、このように累積され続けた累積行動回数のデータについて、必要な任意の期間の最初と最後の差分を取ることにより、その期間において観察対象者Uがとった行動の回数を把握することが可能となる。
(ビーコンの処理フロー)
図12は、実施形態3に係るビーコン2が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、一例として、行動判定部223は、1秒ごとに(所定時間間隔で)得られたセンサ値に基づいて、観察対象者Uの行動を判定するものとし、累計部224は、30秒ごとに(単位時間おきに)、行動回数累計処理を実施するものとする。
ビーコン2の累計部224は、単位時間に相当する期間hnを初期化して、図示しないタイマ部を用いて、期間hnの経過時間の計測を開始する(S201)。その間、行動判定部223は、センサ24から得られたセンサ値に基づいて、実施形態2に記載された行動判定処理を実行する(S202)。累計部224は、行動判定部223から出力された判定結果に基づいて、期間hnにおける行動回数をカウンタ233にてカウントする(S203)。
S201の時点から単位時間30秒が経過し(期間hnが満了し)、行動回数累計処理のタイミングになると(S204でYES)、累計部224は、上記期間hnの間にカウンタ233においてカウントした行動ごとの行動回数を、累積回数234の累積行動回数に加算する(S205)。これに合わせて、累計部224は、S205にて更新された累積行動回数のデータIDを、S201で取得した期間hnに更新する(S206)。
ビーコン通信制御部221は、累積回数234が更新されると、更新されたデータIDと、累積行動回数とを含むデータを外部に発信する(S207)。
累計部224は、カウンタ233に格納されている、期間hnにおける行動回数をリセットする(S208)。そして、累計部224は、データID(期間hn)を1つインクリメントし(S209)、次の期間hn+1について、S201以降の処理を繰り返す。なお、この一連の処理は、電源が落とされていない間(S210でNO)継続される。
上記方法によれば、ビーコン2の電源が入っている間、所定時間間隔で行動判定部223が観察対象者Uの行動を判定し、累計部224は、単位時間ごとにその判定結果に基づいて観察対象者Uの行動の種類ごとに行動回数をカウントする。さらに、累計部224は、単位時間おきに、カウントされた行動回数を、これまでの累積行動回数に合算して、単位時間おきに常に最新の累積行動回数を求める。ビーコン通信制御部221は、単位時間おきに最新の累積行動回数を発信する。
情報収集サーバ1は、このように累積され続けた累積行動回数のデータについて、必要な任意の期間の最初と最後の差分を取ることにより、その期間において観察対象者Uがとった行動の回数を把握することが可能となる。
(情報収集サーバの構成)
図3に、本実施形態に係る情報収集サーバ1の要部構成の一例を示す。実施形態3に係る情報収集サーバ1の構成について、実施形態1および実施形態2に係る情報収集サーバ1の構成と異なる点は、制御部12が、機能ブロックとして、行動推定部122を必須で含む点である。なお、本実施形態に係る情報収集サーバ1は、実施形態1に記載した機能を併せて有していてもよく、この場合、重複するレコードを行動履歴131から削除するデータ管理部123が制御部12に含まれていてもよい。行動推定部122は、ゲートウェイ3を介してビーコン2から定期的に供給される累積行動回数に基づいて、観察対象者Uの行動を推定する。
このように、情報収集サーバ1の行動推定部122が累積行動回数を定期的に得ることによって、データ欠損が発生した場合でも、時間を浪費することなく、データ欠損期間の行動を把握することができる。この利点について詳細に説明する。
(サーバの行動推定処理)
以下では、時点t0〜t5の期間において観察対象者Uの行動を観察するものとして説明する。ここで、時点t0〜t1の期間を期間h1、時点t1〜t2の期間を期間h2、時点t2〜t3の期間を期間h3、時点t3〜t4の期間を期間h4、時点t4〜t5の期間をh5と定義する。
期間h1の30秒間、観察対象者Uは、起立したままであった。次の期間h2の30秒間、観察対象者Uは、2歩歩行し15歩走行した。次の期間h3の30秒間で、観察対象者Uは、起立からお辞儀の状態を経てしゃがみ、下にあるものを持ち上げてまた起立した。次の期間h4の30秒間で、観察対象者Uは、10歩歩行したところ転倒し、おきあがった。次の期間h5の30秒間、観察対象者Uは、起立したままであった。このような一連の行動を観察対象者Uがとった場合、それぞれの期間の行動回数は、累計部224によって、例えば、図13に示す表のとおりにカウントされる。そして、累計部224は、各期間の満了時に、それぞれの期間における行動回数を累積回数234に合算する。図14に、累積回数234に格納される累積行動回数の推移を示す。例えば、図14の期間h2の行における、各行動の累積行動回数は、図13に示すとおり、それまでの期間h1およびh2におけるそれぞれの行動回数の合計値となっている。同様に、図14の期間h3の行は、図13の期間h1〜3の合計値であり、図14の期間h4の行は、図13の期間h1〜4の合計値であり、図14の期間h5の行は、図13の期間h1〜5の合計値である。ビーコン通信制御部221は、期間h1満了時に、図14に示す期間h1の行に示す累積行動回数をデータに含めて発信し(n回目の発信)、期間h2満了時に、図14に示す期間h2の行に示す累積行動回数をデータに含めて発信し(n+1回目の発信)、期間h3満了時に、図14に示す期間h3の行に示す累積行動回数をデータに含めて発信し(n+2回目の発信)、期間h4満了時に、図14に示す期間h4の行に示す累積行動回数をデータに含めて発信し(n+3回目の発信)、期間h5満了時に、図14に示す期間h5の行に示す累積行動回数をデータに含めて発信する(n+4回目の発信)。
ここで、もし、仮に本願発明のビーコン2のように、行動回数を累積で発信しなかった場合に、期間h4にかかるデータに取得ミスが発生したとすると、情報収集サーバ1においては、期間h4に関するデータの欠損が生じてしまう。つまり、情報収集サーバ1においては、図15に示すような行動履歴131が記憶される。期間ごとの行動回数が累積で供給されない場合、期間h4のデータが欠損したとすると、期間h4における観察対象者Uの行動は、情報収集サーバ1側では、一切得られない。そのため、期間h4に異常事態(「5:転倒」の6p)が発生したとしても、情報収集サーバ1は、そのことを発見できない。あるいは、データ欠損を認識して再送要求処理などによって欠損を補完したとしても、補完されるまでに時間を要するため、異常事態の発見が大幅に遅延してしまう。これでは、高齢者見守りシステムとして成立しない。
しかしながら、実施形態3に係るビーコン2および情報収集サーバ1を含む高齢者見守りシステム100においては、図14に示すとおり、累積行動回数がビーコン2から発信され、ゲートウェイ3を介して順次情報収集サーバ1へ転送される。ここで、万が一期間h4においてデータが欠損したとしても、情報収集サーバ1においては、図16に示すような行動履歴131が記憶される。これにより、情報収集サーバ1の行動推定部122は、遅くとも、期間h5の行を含むデータを受け取った時点で、「5:転倒」の累積行動回数が6pになっていることを認識し、少なくとも、当該転倒が、期間h4〜期間h5のいずれかで発生したことを把握することができる。このように、実施形態3の高齢者見守りシステム100によれば、欠損データの再送要求を行わずとも異常事態を発見することが可能であり、異常事態発見にかかるタイムロスも、次のデータを受信するまでの最小限にとどめることができる。なお、行動推定部122は、期間ごとの行動回数を把握したい場合には、各期間の行動回数の差分を求めればよい。例えば、期間h1と期間h2との間で、「2:走行」の行動回数の増分は15歩である。したがって、行動推定部122は、期間h2において、観察対象者Uが15歩走行したことを把握することができる。
さらに、行動推定部122は、1つの期間内の各行動の行動回数に基づいて、観察対象者Uがとった行動のより詳細な内容を推定してもよい。この場合、行動推定部122が、さらに詳細な推定を行うことを可能とするために、前提となる条件を予め登録しておく。具体的には、本発明の行動観察システムを実施する環境(観察対象区域、観察対象者、観察対象者の属性、観察目的、あらかじめ予想される観察者の行動など)についての情報を情報収集サーバ1に登録しておく。
例えば、高齢者見守りシステム100では、観察対象者Uは高齢者であり、下に置いてあるものを持ち上げるような動作が多くみられることは想定されにくい。反対に、高齢者であれば、立ち姿勢から座り姿勢に移行するとき、あるいは、その逆に移行するとき、スムーズに移行できずに、頻繁にお辞儀の姿勢をとることが想定される。このように想定され得る行動をあらかじめ登録しておけば、行動推定部122は、ある期間に、行動「3:お辞儀」が含まれている場合について、同期間のその他の行動を考慮して、立ち姿勢から座り姿勢へ(あるいはその逆)の移行過程で取られた行動であると推定することができる。一方、物流倉庫、工場、パチンコ店などの従業員の行動を観察する行動観察システムでは、従業員が頻繁に物を運搬することが想定される。この場合、行動推定部122は、行動「3:お辞儀」について、同期間に行動「4:しゃがみ」が含まれている場合には、それとの組み合わせで、観察対象者である従業員が物を持ち上げたり下したりしたと推定することができる。
行動推定部122は、ある対象期間において、走行と歩行とが混在する場合(例えば、図14の期間h2の行)、前後の期間の行に含まれる各行動の行動回数から、対象期間における行動を推定してもよい。例えば、前の期間で歩行のみが観察されたり、後の期間で走行のみが観察されたりした場合には、行動推定部122は、対象期間において、観察対象者Uは、歩行から走行に移行したと推定することができる。
上記のように行動推定部122がより詳細に行動を推定することができると、ビーコン2のデータ送信間隔をさらに長くすることが可能となる。データ送信間隔が長くなって、期間h(単位時間)がより長くなると、データに含まれる行動回数の情報が増えて行動推定が難しくなるが、行動推定部122は、上述のように、環境に応じて精度良く行動を推定することができる。行動推定の精度の向上、または、遅滞なく問題を発見することを重要視する場合には、消費電力抑制効果を犠牲にして、データ送信間隔を短縮し、期間h(単位時間)を短くすればよい。観察の目的と、消費電力抑制効果とのバランスをとって、最適なデータ送信間隔、すなわち、期間h(単位時間)を選択すればよい。
(サーバの処理フロー)
図17は、実施形態3に係る情報収集サーバ1が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、一例として、データは、30秒おきに(単位時間おきに)ビーコン2から発信され、ゲートウェイ3は、該データを取得する度に、つまり、30秒おきに、転送するものとする。
ゲートウェイ3によってデータが転送されると(S301でYES)、通信制御部121は、通信部11を介して、累積行動回数を含むデータを取得する(S302)。データ管理部123は、データに含まれているデータID(期間番号、例えば、期間hn)と、当該期間hnの満了時点における行動ごとの累積行動回数とを関連付けて行動履歴131に格納する(S303)。
行動推定部122は、S303にて格納された最新の期間hnにおける累積行動回数の、その直前に格納された期間(例えば、欠損が発生していなければ、期間hn−1)における累積行動回数からの増分(差分)を求める(S304)。そして、行動推定部122は、求めた増分に基づいて、直前の期間満了時点から、最新の期間hn満了時点までの期間における観察対象者Uの行動を推定する(S305)。行動推定方法は、既に述べたとおりである。
最後に、制御部12の各部は、行動推定部122の推定結果に応じた情報処理を実行する(S307)。例えば、通信制御部121は、行動推定部122が問題行動の発生を検知した場合に、緊急警報を、観察者端末に送信する。
上記の方法によれば、情報収集サーバ1の行動推定部122が累積行動回数を定期的に得ることによって、データ欠損が発生した場合でも、時間を浪費することなく、データ欠損期間の行動を把握することができる。結果として、遅滞なく観察対象者Uを観察することができ、ビーコン2のデータ送信間隔をさらに長くとって、消費電力抑制効果を高めることが可能となる。
〔変形例〕
(実施形態1+2)
高齢者見守りシステム100における各装置の構成を、実施形態1および2を組み合わせた構成とすることができる。そのような場合の各装置の処理の流れを図18に示す。
ビーコン2の行動判定部223は、所定の判定タイミングに到達すると(S401でYES)、実施形態2に示したとおり、行動判定処理を実行する(S402)。ビーコン通信制御部221は、データID232に格納されているデータIDと、行動判定部223によって行動ID231に出力された行動IDとを含むデータを、外部に発信する(S403)。ビーコン2は、上述の一連の処理を自機の電源が落ちるまで継続する(S404でNO)。
一方、ゲートウェイ3は、10m以内にいるビーコン2から発信されたビーコン信号(電波)を検知すると(S405でYES)、電波に含まれているデータを取得して、該データを情報収集サーバ1に転送する(S406)。
そして、中継装置としてのゲートウェイ3から情報収集サーバ1へデータが転送されると(S407でYES)、情報収集サーバ1のデータ管理部123は、通信制御部121によって取得された上記データ(データID+行動ID)を、行動履歴131に記憶する(S408)。
ここで、データ管理部123は、行動履歴131において、データIDが重複するレコードが存在する場合(S409でYES)、重複がなくなるように、重複分のレコードを行動履歴131から削除する(S410)。
行動推定部122は、重複データが排除された行動履歴131を参照して、観察対象者Uの行動を推定する(S411)。そして、制御部12の各部は、行動推定部122によって出力された推定結果に応じた情報処理を実行する(S412)。
(実施形態1+2+3)
高齢者見守りシステム100における各装置の構成を、実施形態1〜3を組み合わせた構成とすることができる。そのような場合の各装置の処理の流れを図19に示す。
ビーコン2の累計部224は、所定時間間隔で実施形態2の行動判定処理にしたがって行動判定部223が判定した行動IDを参照して、単位時間ごとに各行動の行動回数をカウントする(S501)。そして、累計タイミングに到達するまで、当該処理を繰り返す(S502でNO)。単位時間の期間が満了したことにより、累計タイミングに到達すると(S502でYES)、累計部224は、実施形態3に示したとおり、行動回数累積処理を実行する(S503)。ビーコン通信制御部221は、データID232に格納されているデータIDと、累計部224によって出力された、上記期間の満了時点での各行動の累積行動回数とを含むデータを、外部に発信する(S504)。ビーコン2は、上述の一連の処理を自機の電源が落ちるまで継続する(S505でNO)。
一方、ゲートウェイ3は、10m以内にいるビーコン2から発信されたビーコン信号(電波)を検知すると(S506でYES)、電波に含まれているデータを取得して、該データを情報収集サーバ1に転送する(S507)。
そして、中継装置としてのゲートウェイ3から情報収集サーバ1へデータが転送されると(S508でYES)、情報収集サーバ1のデータ管理部123は、通信制御部121によって取得された上記データ(データID+累積行動回数)を、行動履歴131に記憶する(S509)。
ここで、データ管理部123は、行動履歴131において、データIDが重複するレコードが存在する場合(S510でYES)、重複がなくなるように、重複分のレコードを行動履歴131から削除する(S511)。
行動推定部122は、重複データが排除された行動履歴131を参照して、観察対象者Uの行動を推定する(S512:実施形態3に基づく行動推定処理)。そして、制御部12の各部は、行動推定部122によって出力された推定結果に応じた情報処理を実行する(S513)。
(高齢者見守りシステム100への適用)
本発明の行動観察システムを、図2に示す、高齢者を見守るための高齢者見守りシステム100に適用した例について具体的に説明する。高齢者見守りシステム100においては、図4に示す6通りの行動IDを用いて、高齢者(観察対象者U)の行動を観察する。
ビーコン2は、高齢者の胸部に装着される。ビーコン2は、加速度センサ241および気圧センサ242を備え、ビーコン2にかかるX、Y、Zの3方向の加速度と、気圧とを計測する。ゲートウェイ3は、上記高齢者の住居に設置される。例えば、居間、台所、洗面所、寝室などの各部屋に1台設置される。ビーコン2は、上述の方法で、センサ24によって計測された加速度値および気圧値に基づいて、所定時間間隔で(例えば、1秒に1回)、行動を判定するとともにその判定した行動を示す行動IDを含むデータを電波にのせて発信する。
ビーコン2によって発信されたデータは、ビーコン2の電波の届くところに設置されているゲートウェイ3によって取得される。ゲートウェイ3は、データを取得する度に(1秒ごとに)、あるいは、30秒〜1分ごとに複数のデータをまとめて、情報収集サーバ1に転送する。
情報収集サーバ1は、受信したデータに含まれる行動IDに基づいて、高齢者の行動を把握する。例えば、「1:歩行」の行動IDが10秒間連続して転送されてきた場合には、情報収集サーバ1は、その10秒間、上記高齢者が歩行したと推定する。高齢者見守りシステム100においては、さらに、情報収集サーバ1と通信可能な観察者端末が含まれていることが好ましい。これにより、例えば、遠方に住む家族が、観察者端末としてのスマートフォンなどを用いて情報収集サーバ1にアクセスすることにより、ビーコンを持つ高齢者が、いつ、どのくらいの期間、どのような行動をとったのかを把握することができる。
さらに、情報収集サーバ1の行動推定部122は、高齢者が特定の問題行動をとったと推定した場合に、通信制御部121を介して、緊急警報を、上記観察者端末に送信することが好ましい。問題行動の判定条件は、情報収集サーバ1の記憶部13にあらかじめ登録しておく。例えば、判定条件「行動IDが『0』〜『4』である状態から、『5:転倒』に移行したあと、30秒経過しても『0』〜『4』に戻らない場合」を登録しておき、この条件に合致する順序で行動IDが転送されてきた場合に、行動推定部122が、問題行動(転倒後動かない)が発生したと推定するように構成することができる。これにより、問題行動が発覚したら即時に観察者端末に通知されるので、観察者は、高齢者に起こる異常事態を遅滞なく発見することが可能である。
高齢者見守りシステム100は、所定区画内(例えば、住居内)における行動の見守りを想定しているため、高齢者が外出するなどしてビーコン2の電波(例えば、Bluetooth(登録商標)の電波)がゲートウェイ3に届かない状況の間は、情報収集サーバ1に行動IDが蓄積されない。そのため、観察者が、リアルタイムに高齢者の行動を把握することはできない。しかし、高齢者が帰宅し、再び、ビーコン2の電波がゲートウェイ3に届く状況になれば、実施形態3に記載した構成により、外出中の行動回数の累積(例えば、歩行時の歩数、走行時の歩数、しゃがんだ回数などの行動履歴)を後から把握することが可能である。
(従業員監視システムへの適用)
本発明の行動観察システムを、パチンコ店従業員の行動を監視するための従業員監視システムに適用した例について具体的に説明する。従業員監視システムにおいては、図4に示す6通りの行動IDを用いて、従業員(観察対象者U)の行動を観察する。
ビーコン2は、従業員の胸部に装着される。ビーコン2は、高齢者見守りシステム100におけるビーコン2と同様に、加速度センサ241および気圧センサ242を備え、X、Y、Zの3方向の加速度と、気圧とを計測する。ゲートウェイ3は、従業員が作業を行うホールおよび控え室などに設置される。ホールが広い場合には、適切な間隔を開けて複数台設置される。ビーコン2は、上述の方法で、センサ24によって計測された加速度値および気圧値に基づいて、所定時間間隔で(例えば、1秒に1回)、行動を判定するとともにその判定した行動を示す行動IDを含むデータを電波にのせて発信する。
ビーコン2によって発信されたデータは、ビーコン2の電波の届くところに設置されているゲートウェイ3によって取得される。ゲートウェイ3は、データを取得する度に(1秒ごとに)、あるいは、30秒〜1分ごとに複数のデータをまとめて、情報収集サーバ1に転送する。
情報収集サーバ1は、受信したデータに含まれる行動IDに基づいて、従業員の行動を把握する。パチンコ店の従業員の接客は立ち仕事が基本である。このため、基本行動を「0:起立」とし、さらに、接客のための「1:歩行」、緊急対応のための「2:走行」、接客のための「3:お辞儀」を労働に係る行動(就労)として、その行動回数を記録して、従業員の労働状態を把握することができる。
さらに、「4:しゃがみ」は、椅子等に座って休んだり(非就労)、パチンコ玉の箱等を持ち上げたり(就労)するときにとる行動として想定される。そこで、行動「4:しゃがみ」の、就労/非就労を区別するために、情報収集サーバ1は、行動「4:しゃがみ」の継続時間を参照し、長時間(例えば、1分以上)しゃがんだ状態が続いた場合を、休憩(非就労)と推定し、しゃがんだ状態が1分未満であれば、持ち上げ/積み下ろし作業(就労)と推定する。
また、「5:転倒」はあってはならないが、パチンコ玉で滑って転んだ場合等が考えられるので、緊急対応が必要になることが想定される。そこで、情報収集サーバ1は、「5:転倒」の判定結果(行動ID、累積行動回数など)を受信した場合には、警報を観察者端末(店長のスマートフォン、経営本社や支部のオフィスのパソコンなど)に救急通知を送ったり、音声出力装置に対して警報を鳴らすように制御するなど対応を実行する。
(送信データ容量およびデータ送信回数の削減について)
各実施形態において、ビーコン2は、あらかじめ定義されているすべての行動の種類(例えば、6種類すべて)について、データを発信する構成であった。しかし、本発明の行動観察システムにおいて、ビーコン2の構成は上記に限定されない。ビーコン2は、定義されている行動のうち、事前に設定された行動の種類に限定して、データを発信してもよい。
例えば、上述の高齢者見守りシステム100において、自立歩行に多大な労力が必要な(足が衰えている)高齢者を観察対象者Uとして見守る場合、当該高齢者が「2:走行」の行動をとることは想定されておらず、行動「2:走行」を観察する必要がない。このような場合、ビーコン2に対して、行動「2:走行」を除く5通りについてのみ、データを発信するように設定しておけばよい。例えば、ビーコン記憶部23に、通知不要の行動IDを登録しておく。これにより、ビーコン通信制御部221は、発信すべき行動ID(累積行動回数)を「2:走行」を除く5通りに絞り込んで発信することができる。
あるいは、上述の従業員監視システムにおいて、「就労」の行動の内訳のみ必要で、「非就労」の行動を詳細に分析する必要がない(非就労は、出勤退勤時刻に基づく拘束時間から「就労」の時間を差し引いて求めるだけで足りる)、というユースケースが想定される。このような場合、ビーコン2に対して、行動「5:転倒」を除く5通りについてのみ、累積行動回数のデータを発信するように設定しておけばよい。さらに、行動「4:しゃがみ」に関しては、しゃがんだ状態が1分未満の「4:しゃがみ」についてのみ行動回数をカウントしデータを発信するように設定しておけばよい。
センサ値をそのまま発信することに代えて、実施形態2または3のように、行動IDまたは累積行動回数を発信することに加え、さらに、必要な行動の種類を絞り込んでデータを発信するようにすれば、送信データ容量またはデータ送信回数を削減することができ、データ送信に係る消費電力を更に削減することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報収集サーバ1およびビーコン2の制御ブロック(特に、情報収集サーバ1の通信制御部121、行動推定部122およびデータ管理部123、ならびに、ビーコン2のビーコン通信制御部221、センサ制御部222、行動判定部223および累計部224)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、情報収集サーバ1およびビーコン2はそれぞれ、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報取得端末(ビーコン2)は、観察対象(U)の状態を検知する1以上のセンサ(24、加速度センサ241、気圧センサ242)を備え、該観察対象の情報を取得する情報取得端末であって、上記センサによって計測されたセンサ値(加速度値、気圧値)に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定部(223)と、判定された上記行動を識別する行動識別情報(行動ID)を少なくとも含むデータ(d)を、近距離無線通信にて発信する発信制御部(ビーコン通信制御部221)とを備えている。
上記の構成によれば、まず、行動判定部は、センサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する。この判定は、これに限定されないが、一例として所定時間間隔(例えば、1秒)で実施される。発信制御部は、行動判定部によって観察対象がとった行動であると判定された当該行動を示す行動識別情報を発信する。行動識別情報は、単に、判定された行動を一意に識別するための情報であるため、センサ値と比較してデータ容量が大幅に少ない。こうして、データ容量が嵩むセンサ値をそのまま発信するのではなく、行動識別情報を発信することにより、発信されるデータの容量を大幅に削減することが可能となり、情報取得端末の消費電力を抑制することができる。なお、外部装置に供給されるのは、分析前のセンサ値ではなく、分析結果である行動識別情報であるので、送信間隔を長くして、いくつかの行動IDをまとめて送ったとしても、上記外部装置において、行動識別情報をすぐさま観察対象の観察に用いることができる。そのため、データ送信間隔を、センサ値を送信する場合と比較して長く延ばしたとしても、観察対象の行動を把握する際に致命的な遅延とはならない。このように、データ送信容量だけでなく、データ送信間隔を長くとることが可能であるので、情報取得端末のデータ送信に係る消費電力を大幅に抑制することが可能となる。結果として、情報取得端末の電力消費を抑制しつつ、観察対象に対する観察を遅滞なく実施することが可能な、行動観察システムを実現することができる。
本発明の態様2に係る情報取得端末は、上記態様1において、上記行動判定部によって判定された行動の回数を累計する累計部を備え、上記発信制御部は、上記累計部によって上記行動の種類ごとに累計された累積行動回数を含むデータを発信してもよい。
上記の構成によれば、行動判定部によって観察対象がとった行動が判定されたのち、その判定結果に基づいて、累計部が、とられた行動の回数を累計する。発信制御部は、累計された行動の回数(累積行動回数)を発信する。
これには限定されないが、例えば、累積行動回数が単位時間おきに発信される場合、これにより、当該累積行動回数に基づいて行動の観察を行う外部装置においては、万が一、単位時間の特定の期間においてデータが欠損したとしても、その次には、欠損期間の情報も含まれた累積行動回数に基づいて行動の観察を実施することができる。
このように、上記情報取得端末によれば、データ欠損が発生したとしても、外部装置が欠損データの再送要求を行わずとも、欠損期間の内容を把握することが可能であり、仮に欠損期間に異常事態が発生したとしても、それの発見にかかるタイムロスも、次のデータを受信するまでの最小限にとどめることができる。結果として、センサ値をそのまま発信する場合と比較して、データの送信間隔を比較的長くとったとしても、遅滞なく行動の観察を実施することが可能であり、情報取得端末の消費電力を抑制することが可能となる。
本発明の態様3に係る情報取得端末では、上記態様1または2において、上記発信制御部は、上記行動判定部によって判定される複数種類の行動のうち、一部の行動の種類に限定してデータを発信してもよい。
上記の構成によれば、必要な行動の種類を絞り込んでデータを発信するので、送信データ容量またはデータ送信回数を削減することができ、情報取得端末のデータ送信に係る消費電力を更に削減することができる。
本発明の態様4に係る情報収集装置(情報収集サーバ1)は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置(ゲートウェイ3)と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、上記情報取得端末によって発信された、上記観察対象の行動の種類ごとの累積行動回数を少なくとも含む上記データを、上記中継装置を介して受信するデータ受信部(通信制御部121)と、最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定部(122)とを備えている。
上記の構成によれば、データ受信部は、情報取得端末から発信された累積行動回数を繰り返し受信する。行動推定部は、前回受信したデータに含まれる累積行動回数と、今回受信した最新のデータに含まれる累積行動回数との差分を求める。これには限定されないが、一例として、行動推定部は、前回の累積行動回数から、今回の累積行動回数がどれだけ増えたのかを求める。これにより、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間において、各種行動が観察対象によって実施された回数が判明する。したがって、万が一、データが欠損したとしても、その次にデータを受信できたときには、欠損期間の情報(行動回数)も含まれた累積行動回数に基づいて行動の観察を実施することができる。
このように、上記情報収集装置によれば、データ欠損が発生したとしても、欠損データの再送要求を行わずとも、欠損期間の内容を把握することが可能であり、仮に欠損期間に異常事態が発生したとしても、それの発見にかかるタイムロスも、次のデータを受信するまでの最小限にとどめることができる。結果として、情報取得端末がセンサ値をそのまま発信する場合と比較して、データの送信間隔を比較的長くとったとしても、遅滞なく行動の観察を実施することが可能であり、情報取得端末の消費電力を抑制することが可能となる。
本発明の態様5に係る情報収集装置では、上記態様4において、上記データには、該データを識別するためのデータ識別情報(データID)が含まれており、上記データ受信部は、上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するものであり、上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、データ管理部が、1つのデータが複数の中継装置によって取得されることに起因する、情報収集装置側でのデータの重複を解消する。つまり、データIDが重複する複数のデータを含むデータ群に基づいて、観察対象に対して誤った行動観察が実施されることはない。こうして、複数の中継装置を設置することの障害は解消されるため、行動観察システムにおいて複数の中継装置を設置することが可能となる。
そして、複数の中継装置を設置できれば、いくつかの中継装置でデータの取得ミスが発生したとしても、他の中継装置によってデータが取得される。複数の中継装置のうちの少なくとも1つの中継装置がデータを取得しさえすれば、取得された上記データは最終的に情報収集装置に転送されるため、データ欠損は発生しない。したがって、情報収集装置は、データ欠損の補完に時間を割く必要性がそもそもなく、観察対象の観察を遅滞なく実施することができる。このため、観察対象に問題が発生した場合にその発見および対処が遅れるという不都合を生じさせることなく、情報取得端末のデータ送信間隔を長くすることができる。結果として、情報取得端末の電力消費を抑制しつつ、観察対象に対する観察を遅滞なく実施することが可能な行動観察システムを実現することができる。
本発明の態様6に係る情報収集装置は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、上記データを識別するためのデータ識別情報(データID)と、上記観察対象に関する情報とを少なくとも含む上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信部(通信制御部121)と、上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部(データ管理部123)とを備えている。上記の構成によれば、態様5と同様の効果を奏する。
本発明の態様7に係る行動観察システムは、観察対象に携帯された情報取得端末と、該情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と、該中継装置と通信して、上記観察対象の情報を収集する情報収集装置とを含み、上記情報取得端末は、上記観察対象の状態を検知する1以上のセンサと、上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定部と、上記データを識別するためのデータ識別情報と、判定された上記行動を識別するための行動識別情報とを少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御部とを備え、上記情報収集装置は、上記情報取得端末から発信された上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信部と、上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部とを備えている。上記の構成によれば、態様1および態様6と同様の効果を奏する。
本発明の態様8に係る行動観察システムでは、上記態様7において、上記情報取得端末は、上記行動判定部によって判定された行動の回数を累計する累計部をさらに備え、上記発信制御部は、上記累計部によって上記行動の種類ごとに累計された累積行動回数をさらに含むデータを発信し、上記情報収集装置の上記データ受信部は、上記中継装置によって取得された、上記累積行動回数を含むデータを該中継装置から受信し、該情報収集装置は、最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末が上記直前のデータを発信してから上記最新のデータを発信するまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定部をさらに備えている。上記の構成によれば、態様2、態様4および態様5と同様の効果を奏する。
本発明の態様9に係る情報取得端末の制御方法は、観察対象の状態を検知する1以上のセンサを備え、該観察対象の情報を取得する情報取得端末の制御方法であって、上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定ステップ(S103、S202、S402)と、判定された上記行動を識別する行動識別情報を少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御ステップ(S105、S207、S403、S504)とを含む。上記の方法によれば、態様1と同様の効果を奏する。
本発明の態様10に係る情報収集装置の制御方法は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置の制御方法であって、上記情報取得端末によって発信された、上記観察対象の行動の種類ごとの累積行動回数を少なくとも含む上記データを、上記中継装置を介して受信するデータ受信ステップ(S302、S408、S509)と、最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定ステップ(S305、S411、S512)とを含む。上記の方法によれば、態様4と同様の効果を奏する。
本発明の態様11に係る情報収集装置の制御方法は、観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置の制御方法であって、上記データを識別するためのデータ識別情報と、上記観察対象に関する情報とを少なくとも含む上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信ステップと、上記データ受信ステップで受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理ステップ(S410、S511)とを含む。
本発明の各態様に係る情報取得端末(ビーコン2)または情報収集装置(情報収集サーバ1)は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報取得端末または情報収集装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記情報取得端末または情報収集装置をコンピュータにて実現させる情報取得端末または情報収集装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 情報収集サーバ(情報収集装置)
2 センサ搭載ビーコン(ビーコン/情報取得端末)
3、3a、3b ゲートウェイ(中継装置)
24 センサ
100 高齢者見守りシステム(行動観察システム)
121 通信制御部(データ受信部)
122 行動推定部
123 データ管理部
131、131a、131b 行動履歴
221 ビーコン通信制御部(発信制御部)
222 センサ制御部
223 行動判定部
224 累計部
233 カウンタ
234 累積回数(累積行動回数)
241 加速度センサ(センサ)
242 気圧センサ(センサ)
U 観察対象者
S103、S202、S402 行動判定ステップ
S205、S503 行動回数累計ステップ
S105、S207、S403、S504 発信制御ステップ
S302、S408、S509 データ受信ステップ
S305、S411、S512 行動推定ステップ
S410、S511 データ管理ステップ

Claims (11)

  1. 観察対象の状態を検知する1以上のセンサを備え、該観察対象の情報を取得する情報取得端末であって、
    上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定部と、
    判定された上記行動を識別する行動識別情報を少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御部とを備えていることを特徴とする情報取得端末。
  2. 上記行動判定部によって判定された行動の回数を累計する累計部を備え、
    上記発信制御部は、上記累計部によって上記行動の種類ごとに累計された累積行動回数を含むデータを発信することを特徴とする請求項1に記載の情報取得端末。
  3. 上記発信制御部は、上記行動判定部によって判定される複数種類の行動のうち、一部の行動の種類に限定してデータを発信することを特徴とする請求項1または2に記載の情報取得端末。
  4. 観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、
    上記情報取得端末によって発信された、上記観察対象の行動の種類ごとの累積行動回数を少なくとも含む上記データを、上記中継装置を介して受信するデータ受信部と、
    最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定部とを備えていることを特徴とする情報収集装置。
  5. 上記データには、該データを識別するためのデータ識別情報が含まれており、
    上記データ受信部は、上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するものであり、
    上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の情報収集装置。
  6. 観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置であって、
    上記データを識別するためのデータ識別情報と、上記観察対象に関する情報とを少なくとも含む上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信部と、
    上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部とを備えていることを特徴とする情報収集装置。
  7. 観察対象に携帯された情報取得端末と、
    該情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と、
    該中継装置と通信して、上記観察対象の情報を収集する情報収集装置とを含み、
    上記情報取得端末は、
    上記観察対象の状態を検知する1以上のセンサと、
    上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定部と、
    上記データを識別するためのデータ識別情報と、判定された上記行動を識別するための行動識別情報とを少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御部とを備え、
    上記情報収集装置は、
    上記情報取得端末から発信された上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信部と、
    上記データ受信部によって受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理部とを備えていることを特徴とする行動観察システム。
  8. 上記情報取得端末は、上記行動判定部によって判定された行動の回数を累計する累計部をさらに備え、
    上記発信制御部は、上記累計部によって上記行動の種類ごとに累計された累積行動回数をさらに含むデータを発信し、
    上記情報収集装置の上記データ受信部は、上記中継装置によって取得された、上記累積行動回数を含むデータを該中継装置から受信し、
    該情報収集装置は、最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末が上記直前のデータを発信してから上記最新のデータを発信するまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定部をさらに備えていることを特徴とする請求項7に記載の行動観察システム。
  9. 観察対象の状態を検知する1以上のセンサを備え、該観察対象の情報を取得する情報取得端末の制御方法であって、
    上記センサによって計測されたセンサ値に基づいて上記観察対象の行動を判定する行動判定ステップと、
    判定された上記行動を識別する行動識別情報を少なくとも含むデータを、近距離無線通信にて発信する発信制御ステップとを含むことを特徴とする情報取得端末の制御方法。
  10. 観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置の制御方法であって、
    上記情報取得端末によって発信された、上記観察対象の行動の種類ごとの累積行動回数を少なくとも含む上記データを、上記中継装置を介して受信するデータ受信ステップと、
    最新のデータに含まれる累積行動回数における、その直前のデータに含まれる累積行動回数からの差分に基づいて、上記情報取得端末によって上記直前のデータが発信されてから上記最新のデータが発信されるまでの期間における上記観察対象の行動を推定する行動推定ステップとを含むことを特徴とする情報収集装置の制御方法。
  11. 観察対象に携帯された情報取得端末から近距離無線通信にて発信されたデータを取得する中継装置と通信して、該観察対象の情報を収集する情報収集装置の制御方法であって、
    上記データを識別するためのデータ識別情報と、上記観察対象に関する情報とを少なくとも含む上記データを、複数の上記中継装置のうちの少なくとも2つから受信するデータ受信ステップと、
    上記データ受信ステップで受信されたデータのうち、上記データ識別情報が重複するデータを削除するデータ管理ステップとを含むことを特徴とする情報収集装置の制御方法。
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