JP2017224059A - 発炎筒保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのをより一層防ぐことができる、低コストで使い易い発炎筒保持具を提供する。【解決手段】発炎筒保持具1は、発炎筒30を保持した状態で路面50に置かれて用いられるものであって、発炎筒30を装着する装着面3が溝形状又樋形状を有するとともに、発炎筒30の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部2と、装着面3と路面50との間に設けられた空間構造部4とを有する。このとき、胴体部2が、防炎性材料を有する燃焼性基材11で形成されているように構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、発炎筒を保持した状態で路面に置かれて用いられる発炎筒保持具に関する。
高規格幹線道路は、高速自動車国道(高速道路)を中心に一般国道の自動車専用道路と本州四国連絡道路等を加えた全国的な自動車交通網を形成する自動車専用道路である。高規格幹線道路では、事故等が発生した緊急時の場合や、道路の補修工事や標識の設置・変更等の場合等において、通行車両のドライバーに注意を喚起するために発炎筒が用いられることがある。この発炎筒は、一端から炎を上げる筒状の道具で、自動車用緊急保安炎筒、道路作業用発炎筒等があり、後続車等に対して危険や障害物等があることを知らせるために用いられる。
発炎筒は、発炎筒保持具で保持された状態で、路面に置かれて用いられている。発炎筒保持具は、発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのを防ぐための部材であり、例えば特許文献1〜4に示すような各種のものが提案されている。
特許文献1には、発炎中の信号炎管を道路から断熱して道路を防護すると共に、信号炎管の道路上への設置を容易に、かつ確実にでき、しかも使用後の後始末が容易な信号炎管の道路上への設置具が提案されている。この設置具は、断熱性かつ易破壊性材料を、信号炎管を載置できる構造体に形成し、その構造体に信号炎管を横置きできるような載置溝を設けることにより構成されている。そして、特にその載置溝を、信号炎管の憤炎口側が上を向くような形状とされている
特許文献2には、信号筒の燃焼による路面の損傷を防止する路面損傷防止体を装着した信号筒が提案されている。この信号筒は、路面損傷防止体が車両の走行を妨げない断熱層で構成され、かつ路面損傷防止体の先端部が信号炎管の燃焼開始部より突出させて信号炎管に固定されており、さらに、底部の側面に堤防部及び先端に吹出し防止部が設けられている。
特許文献3には、軽くて嵩張らない薄い紙を材料とした断熱体からなる路面損傷防止体を備える信号焔管が提案されている。この信号焔管は、一端に点火部を備え、内部に前記点火部に連繋した高輝度火焔を放つ発焔部を有する焔管本体と、前記発焔部から排出する溶融灰を受けうるように形成し、前記焔管本体に固定した断熱体とからなり、前記断熱体底面に所定の高さを有する脚部を設けたものである。
特許文献4には、路面に対する断熱性能と後始末不要の利点の両立を図った発炎筒保持具が提案されている。この発炎筒保持具は、発炎筒を載置する載置面を備えた可燃性容器と、可燃性容器に収容されたゼリー状不燃性材とを含んで構成されている。ゼリー状不燃性材は、可燃性容器が発炎筒の燃焼と共に燃えても流れ出さずに残って燃焼残渣を受け止めるというものである。
特開平5−290281号公報 特開2001−319278号公報 特開2004−164021号公報 特開2011−170497号公報
発炎筒保持具には、発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのをより一層防ぐことができることが要求されている。また、より低コストで使い易い構造形態の発炎筒保持具が要求されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのをより一層防ぐことができる、低コストで使い易い発炎筒保持具を提供することにある。
本発明に係る発炎筒保持具は、発炎筒を保持した状態で路面に置かれて用いられる発炎筒保持具であって、前記発炎筒を装着する装着面が溝形状又樋形状を有するとともに、前記発炎筒の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部と、前記装着面と前記路面との間に設けられた空間構造部と、を有し、前記胴体部が、防炎性材料を有する燃焼性基材で形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、(ア)胴体部が防炎性材料を有する燃焼性基材で形成されているので、燃焼性基材が有する防炎性材料によって燃焼性基材が燃焼炎を発生するのを抑制することができる。その結果、胴体部の燃焼炎による路面の焦げを極力抑制することができる。(イ)また、胴体部が燃焼性基材で形成されているので、発炎筒が発する炎によって燃え易く、燃えずに残ることを極力なくすことができる。その結果、発炎筒保持具が燃焼した後の燃えかすを容易に回収することができるか、回収できない場合でも灰として離散させることができる。(ウ)発炎筒の発炎先端部側が長く延びているので、発炎筒の炎が直接路面にあたることがなく、路面の焦げを極力抑制することができる。(エ)発炎筒を装着する装着面が溝形状又樋形状を有するので、発炎筒の燃焼時に流れ出る高温の液体残渣が路面にこぼれ落ちるのを防ぐことができ、その結果、路面を焦がしたり汚したりするのを防ぐことができる。(オ)装着面と路面との間に設けられた空間構造部を有するので、その空間構造部によって装着面と路面との温度差を生じさせるとともに、装着面と路面とを隔てることができ、胴体部が発炎筒の炎で燃えた場合でも、路面の焦げ付きを抑制することができる。また、その空間構造部に燃焼後のガス(二酸化炭素等の不燃性ガス)が入り込んで滞留することにより、防炎効果が高まり、激しく燃焼するのを抑制することができる一方で、その空間構造部が気流を生じさせてくまなく燃焼させることができる。(カ)従来技術のような液状不燃性材料を有さないので、取扱いが容易で使い易く、低コストも実現できる。以上、この発明によれば、発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのをより一層防ぐことができる、低コストで使い易い発炎筒保持具を提供することができる。
本発明に係る発炎筒保持具において、前記装着面のうち、前記発炎筒が装着された場合における発炎先端部側が後端部側に比べて高い位置に設けられている。この発明によれば、発炎筒の発炎先端部側が後端部側に比べて高い位置に設けられているので、発炎筒の炎が上向きになり、路面に直接あたるのを防ぐことができる。
本発明に係る発炎筒保持具において、前記燃焼性基材が、防炎性材料を有する紙製又はプラスチック製のシート状基材である。この場合において、前記シート状基材が、紙段ボール、プラスチック段ボール、ボール紙及びプラスチックボードから選ばれるように構成できる。この発明によれば、各種のシート状基材を用いることができる。
本発明に係る発炎筒保持具において、前記空間構造部は、前記燃焼性基材が空間部を有する段ボールである場合に当該段ボールで形成されている、又は、前記燃焼性基材で囲まれて形成されている、又は、前記燃焼性基材で脚部が形成されている場合に前記胴体部と前記路面との間に形成されている。
本発明に係る発炎筒保持具において、前記燃焼性基材が折り込まれて形成されている。この発明によれば、折り込み線や切り込み線が設けられた燃焼性基材を折り込んで容易に形成することができる。
本発明に係る発炎筒保持具において、脚部を有し、該脚部は、前記本体部が後端側から先端側に向かって順に高くなっている。この発明によれば、発炎筒が装着された場合における発炎先端部側が後端部側に比べて高い位置になるようにすることができる。
本発明によれば、発炎筒から発生する炎や高温の燃焼残渣が路面を焦がすのをより一層防ぐことができる、低コストで使い易い発炎筒保持具を提供することができる。
発炎筒保持具の一例を示す模式図である。 図1に示す発炎筒保持具の断面図と発炎筒装着形態の模式図である。 発炎筒保持具の他の一例を示す模式図である。 図3に示す発炎筒保持具の断面図と発炎筒装着形態の模式図である。 発炎筒保持具のさらに他の一例を示す模式図である。 図5に示す発炎筒保持具の断面図と発炎筒装着形態の模式図である。 発炎筒保持具のさらに他の一例を示す模式図である。 図7に示す発炎筒保持具の断面図と発炎筒装着形態の模式図である。 発炎筒保持具のさらに他の一例を示す全体模式図である。 図9に示す発炎筒保持具において、脚部の形態とその形態毎の全体模式図である。 図9に示す発炎筒保持具において、脚部の形態とその形態毎の全体模式図である。 固定部材を備えた発炎筒保持具の一例を示す説明図である。
本発明に係る発炎筒保持具について、図面を参照しつつ説明する。本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、種々変形してもよい。
[発炎筒保持具]
発炎筒保持具1は、発炎筒30を保持した状態で主に高規格幹線道路で使用されるものであり、緊急時の場合等に後続車両等に注意喚起する目的で路面50に載置されて使用される。この発炎筒保持具1に要求される機能としては、(1)保持された発炎筒30から発生する炎34で路面50を焦がさないこと、(2)燃焼時の発炎筒30から流れ出る高温液体残渣で路面50を焦がしたり汚したりしないこと、(3)発炎筒保持具1は発炎筒30とともに燃焼して燃え残りなく燃えること、(4)低コストで使いやすいこと、等が挙げられる。要求されるこれらの機能は、発炎筒保持具1に要求される仕様(スペック)によって異なり、発炎筒保持具1が使用される全ての高規格幹線道路に要求されるものであるか、特定の高規格幹線道路だけに要求されるものであるかが異なる。また、この発炎筒保持具1が使用される国によっては、例えば日本ではその技術要素の全てが必要とされることがあったとしても、他国ではその全てが必要とされない場合がある。したがって、発炎筒保持具1は、要求される仕様に応じ、上記機能の全て又は一部を備えるように構成することができる。
本発明に係る発炎筒保持具1は、図1〜図12に示すように、発炎筒30を保持した状態で路面50に置かれて使用されるものである。この発炎筒保持具1は、発炎筒30を装着する装着面3が溝形状又樋形状を有するとともに、発炎筒30の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部2と、装着面3と路面50との間に設けられた空間構造部4とを有している。そして、胴体部2が、防炎性材料を有する燃焼性基材11で形成されている。
こうした発炎筒保持具1は、上記した各機能を考慮して構成されたものであり、発炎筒30から発生する炎34や高温の燃焼残渣が路面50を焦がすのをより一層防ぐことができるとともに、低コストで使い易いという効果を奏する。なお、発炎筒保持具1では、要求される機能に応じて、他の技術要素を加えてもよいし、現有の技術要素を減らしてもよい。
以下、発炎筒保持具1の技術要素について各図を参照して詳しく説明する。なお、異なる図で共通する符号は、同じ構成と機能を有する技術要素として説明している。
<胴体部>
(技術要素a)
胴体部2は、発炎筒30の発炎先端部側が長く延びた形状(技術要素a)を有する。発炎筒30の発炎先端部側を長く延ばすことにより、発炎筒30の炎34が直接路面50にあたるのを防ぐことができる。その結果、発炎筒30の炎34による路面50の焦げを極力抑制することができる。
胴体部2の長さL1は、図2(B)に示すように、装着される発炎筒30の長さL2に応じて設計されている。通常、発炎筒30の後端部32を当てて位置決めするための「当て部41」が設けられ、その当て部41に発炎筒30の後端部32を当てた状態で、発炎筒30の先端部31の位置から先が長く延びている。その部分を延長部44ともいう。このときの長く延びた延長部44の長さL3は、発炎筒30の先端部31から発する炎34の大きさや長さに応じて任意に設計されるものであるが、例えば、150mm以上、500mm以下、好ましくは250mm以上、380mm以下の範囲とすることができる。こうした長さL3の延長部44を有する胴体部2とすることにより、発炎筒30の炎34が直接路面50にあたるのを防ぐことができる。
なお、当て部41は、発炎筒30の後端部32を当てて位置決めするためのものであり、胴体部2に種々の形態で設けられている。例えば、図1等に示すように、胴体部2の後端部側に側壁状に立設したり、短い突起部を設けたりすることができるが、もちろんこの例に限定されない。なお、側壁状の当て部41は、発炎筒30の燃焼時に発生する液体状の燃焼残渣が胴体部2からこぼれ落ちるのを防ぐように堰き止める作用を有することもでき、燃焼残渣によって路面50が汚れるのを極力防ぐことができる。
(技術要素b)
胴体部2は、発炎筒30を装着する装着面3が溝形状又樋形状(以下「溝形状等9」という。技術要素b)を有する。溝形状等9を設けることにより、発炎筒保持具1を胴体部2に保持することができる。また、その溝形状等9は、発炎筒30の燃焼時に発生する高温の液体状の燃焼残渣が胴体部2からこぼれ落ちるのを防ぐように堰き止める作用を有する。その結果、燃焼残渣によって路面50が汚れるのを極力防ぐことができる。
溝形状等9は、溝形状でも樋形状でもよいが、一般的に、溝形状は面に設けられた長い凹みという観念で表現される用語ということができ、樋形状は雨樋の形態から想起され観念で表現される用語ということができる。ここでは、形式的な用語の意味にとらわれることなく、機能として、発炎筒30を保持することができる構造形態であることを意味している。
そうした形態としては、図2に示すように、底面42と、底面42から直立した2つの対向する側壁43a,43bとで構成された矩形形状であってもよいし、図4に示すように、2つの面43a,43bで構成されたV字形状であってもよいし、図6に示すように、底面42と、底面42から拡開するように傾斜した2つの側壁43a,43bとで構成された皿形状であってもよいし、図8に示すように、曲面状の樋形状であってもよいし、図示しないそれ以外の形状であってもよい。なお、側壁43a,43bは、発炎筒30が載る装着面3の幅方向の両側が上方又は斜め上方に延びる形状に設けられている。
図1及び図2に示す直立した2つの対向する側壁43a,43bにおけるその直立の程度は、底面42に対する角度α1,α2が90°であってもよいし、ほぼ90°であってもよい。ほぼ90°の範囲には、拡開するように90°を超える角度で設けられていてもよいし、先細りするように90°未満の角度で設けられていてもよい。先細り形状であっても、胴体部2を構成する燃焼性基材11が少しの力で押し広げることができる紙(段ボール紙を含む)やプラスチックで構成されていれば、発炎筒30を装着することができる。「ほぼ90°」は特に限定されないが、強いて言えば、90°±10°程度ということができる。
図3及び図4に示す2つの面43a,43bで構成されたV字形状の装着面3は、両方の面43a,43bの角度α1,α2が例えば基準平面42から同じ角度で設けられた文字通りのV字形状であってもよいし、異なる角度で設けられたものであってもよい。同じ角度で設けられている場合は、図4に示すような左右対称のV字形状になるが、異なる角度で設けられている場合は、左右非対称になる。同じ角度の場合におけるその角度α1,α2としては、発炎筒30を容易に載置できるともに保持される角度であればよく、例えば、10°以上50°以下、好ましくは20°以上40°以下の程度ということができる。角度が小さい場合には浅い溝形状等9となり、角度が大きい場合には深い溝形状等9となる。一方、異なる角度で設けられている場合は、例えば一方の面が90°〜60°の範囲で、他方の面が30°〜50°の範囲のように構成してもよい。これらの設計は、発炎筒30を容易に載置できるともに保持されることを考慮して、任意に行うことができる。
図5及び図6に示す皿形状の溝形状等9において、底面42から拡開するように傾斜した2つの側壁43a,43bの角度α1,α2は、両方の面43a,43bが例えば底面42から同じ角度で設けられた傾斜面であってもよいし、異なる角度で設けられた傾斜面であってもよい。傾斜面が同じ角度で設けられている場合は、図6に示すような左右対称になるが、異なる角度で設けられている場合は、左右非対称になる。同じ角度の場合におけるその角度α1,α2としては、発炎筒30を容易に載置できるともに保持される角度であればよく、例えば、20°以上50°以下、好ましくは30°以上40°以下の程度ということができる。角度が小さい場合には浅い溝形状等9となり、角度が大きい場合には深い溝形状等9となる。一方、異なる角度で設けられている場合は、例えば一方の面が90°〜60°の範囲で、他方の面が30°〜50°の範囲のように構成してもよい。これらの設計は、発炎筒30を容易に載置できるともに保持されることを考慮して、任意に行うことができる。
図7及び図8に示す曲面状の溝形状等9は、いわゆる樋形状である。このときの曲面の程度(曲率半径等)は特に限定されず、発炎筒30がその曲面状の装着面3で保持される程度になっていればよい。
(技術要素c)
胴体部2は、燃焼性基材11(技術要素c)で形成されている。胴体部2は、発炎筒30が発する炎34によって発炎筒30とともに燃焼することが望ましいとされていることから、不燃性ではなく、燃焼性であることが望ましい。燃えずに残る部分があると、ゴミになって路面50に残ることがあることから、ゴミを残さないことが要求されている場合には、発炎筒保持具1は燃え易く、燃えずに残ることを極力なくすものであることが望ましい。その結果、発炎筒保持具1が燃焼した後の燃えかすを容易に回収することができるか、又は、回収できない場合でも灰として離散させることができる。
燃焼性基材11としては、燃焼性のよい基材であれば特に限定されず、例えば、紙、プラスチック、パルプ、繊維、金属箔、それらの1又は2以上を複合した複合材等を挙げることができる。具体的には、紙製又はプラスチック製のシート状基材を挙げることができ、例えば、紙段ボール、プラスチック段ボール、ボール紙及びプラスチックボードから選ばれるシート基材を挙げることができる。複合材としては、紙ベースにプラスチックを配合する場合と、プラスチックベースに紙やパルプを配合する場合等の例を挙げることができるが、燃焼性基材11の作用効果を阻害しない範囲で任意に調整することができ、特に制限されない。
燃焼性基材11には、その燃焼性を向上させたりやや低下させたりするための材料や物質が、燃焼性基材11の作用効果を阻害しない範囲内で任意に含まれていてもよい。燃焼性の向上は、燃焼性基材11を発炎筒30とともに完全に燃焼させる上で好ましく、そうした材料や物質としては、紙、プラスチック、パルプ、繊維等を挙げることができる。一方、燃焼性をやや低下させることは、燃焼を原因とした路面の損傷を抑制することができることから好ましく、そうした材料や物質としては、防炎剤(例えば下記の防炎性材料)、金属箔等を挙げることができる。
(技術要素d)
燃焼性基材11には、防炎性材料(技術要素d)が含まれていることが好ましい。防炎性材料は、発炎筒30が発する炎34によって燃焼性基材11が燃える際に、燃焼性基材11が炎を上げて燃えないように作用する材料である。この防炎性材料により、燃焼性基材11からなる胴体部2の燃焼炎の発生を抑制することができ、その結果、胴体部2の燃焼炎による路面50の焦げを極力抑制することができる。
防炎性材料としては、有機系難燃剤や無機系難燃剤のように、難燃性材料として用いられているものを挙げることができる。防炎性材料として主に用いる難燃性材料は、不燃材料や準不燃材料とは異なり、燃えるけれども燃えにくい材料である。一般的には、難燃材料は、熱源に接している間は燃焼するが熱源から離すと自己消火する性質の材料であり、遅燃材料は、熱源に接すると燃焼が始まり、熱源から離しても燃焼は継続するが燃焼速度が遅い性質の材料であり、可燃材料は、熱源に接すると燃焼が始まり熱源から離しても燃焼は継続する性質の材料と言われている。この観点に基づけば、本発明での防炎性材料を燃焼性基材11に含ませることにより、その燃焼性基材11を、不燃状態とはせず、炎の出方を小さくしたり、燃焼速度を遅くして燃え終わるまでの時間を延ばしたり(燃え始め時間はあまり遅くしない)、又は、炎を生じさせずに炭化又は灰化させたりするものであることが好ましい。
好ましい防炎性材料としては、ハロゲン系、リン系等の有機系難燃剤や、金属水酸化物、アンチモン系、赤リン系等の無機系難燃剤を挙げることができる。具体的には、有機系難燃剤としては、例えば、臭素系エーテル、臭素系オリゴマー/ポリマー、臭素化ポリスチレン、塩素系、ハロゲンーリン系、リン酸エステル、含リンポリオール、含リンアミン、メラミンシアヌレート、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー、等を挙げることができる。また、無機系難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、赤リン、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物、等を挙げることができる。また、反応型のビニル基含有系難燃剤、エポキシ基含有系難燃剤、水酸基含有系難燃剤、カルボン酸含有系難燃剤、臭酸化モノマー、臭酸化エポキシ、リン酸エステル等を挙げることができる。
防炎性材料は燃焼性基材11に含有していればよく、その含有形態としては、燃焼性基材11の内部に含浸したものであってもよいし、燃焼性基材11の片面又は両面に塗工されたものであってもよいし、燃焼性基材11の片面又は両面に塗工されるとともにその内部にも少し染みこんだものであってもよい。
防炎性材料を含有する燃焼性基材11の燃焼形態としては、例えば、燃焼性基材11の内部に含浸したものである場合は、燃焼性基材11の表面も内部も全体的に防炎性とすることができる。また、燃焼性基材11の片面又は両面に塗工されたものである場合は、塗工された面で防炎性を発揮させることができる。また、燃焼性基材11の片面又は両面に塗工されるとともにその内部にも少し染みこんだものである場合は、主には塗工された面で防炎性を発揮させるが、内部の防炎性も併せて持たせることができる。
防炎性材料を燃焼性基材11に含浸させる場合における燃焼性基材11中の含有量は、その防炎性材料の種類と必要とする防炎性能によっても異なるが、おおむね5質量%以上、20質量%以下の範囲内、好ましくは5質量%以上、10質量%以下の範囲内とすることができる。また、防炎性材料を燃焼性基材11の片面又は表面に塗工する場合における燃焼性基材11への塗工厚さもその防炎性材料の種類と必要とする防炎性能によっても異なり特に限定されないが、おおむね数μmから数十μm程度であればよい。
防炎性材料の含浸方法としては、防炎性材料を溶媒中に溶解させた溶液を用い、その溶液中に燃焼性基材11を漬ける方法や、その溶液を燃焼性基材11に塗工又は吹き付ける方法等を挙げることができる。また、防炎性材料の塗工方法としては、防炎性材料を溶媒中に溶解させた溶液を用い、その溶液を燃焼性基材11に塗工又は吹き付ける方法等を挙げることができる。
(技術要素e)
胴体部2の構造形態として、発炎筒30を載せる装着面3のうち、発炎筒30が装着された場合における発炎先端部側が後端部側に比べて高い位置に設けられている(技術要素e)ことが好ましい。こうした構造形態により、発炎筒30の炎34が上向きになり、路面50に直接あたるのを防ぐことができる。
その高さH1は、図2(B)及び図6(B)に代表例として示すように、発炎筒30の炎34が路面50に直接あたらない程度の高さであればよく、特に限定されないが、例えば5mm以上であればよい。なお、高さH1は、あまり大きいと発炎筒保持具1が傾斜して安定度が損なわれるので、上限としては15mm程度とすることが好ましい。なお、この高さH1は、発炎筒30の発炎先端部側で長く延びた形状(技術要素a)の程度によっても調整することができ、例えば、その長さL3が長い場合には、ここでの高さH1を小さくしても炎34が路面50にあたり難いが、その長さL3が短い場合には、ここでの高さH1を大きくした方が炎34が路面50にあたり難いものとなる。
そうした高さH1は、図1や図3に示すような脚7を発炎筒保持具1の先端側に設けることによっても実現できる。脚7は、燃焼性基材11を所定長さに切断したものを先端側に貼り合わせてもよいし、燃焼性基材11を折り込んで先端側に設けてもよい。
<空間構造部>
(技術要素f)
空間構造部4(技術要素f)は、胴体部2の一部をなす装着面3と、路面50との間に設けられている。この空間構造部4は、装着面3と路面50との温度差を生じさせるとともに、装着面3と路面50とを隔てるように作用する。その結果、胴体部2が発炎筒30の炎34で燃えた場合であっても、路面50との温度差があるので路面50の焦げ付きを極力抑制することができる。また、装着面3と路面50とが距離D1で隔てられているので、胴体部2の燃焼によって路面50に焦げ付きが生じるのを抑制することができる。
その空間構造部4の形態としては、種々の形態を挙げることができる。例えば、燃焼性基材11が空間部5を有する段ボール21,22である場合には、空間構造部4は、図1に示すように、段ボール21,22自身が有するもので形成されていてもよい。また、空間構造部4は、図3、図5及び図9に示すように、燃焼性基材11で囲まれて形成されていてもよい。また、空間構造部4は、図7及び図9に示すように、燃焼性基材11で脚部6が形成されて、胴体部2と路面50との間に形成されていてもよい。
空間構造部4の大きさは、装着面3と路面50とが距離D1と密接に関係し、段ボール紙の場合にはライナーと中芯との間の空間部5が空間構造部となるので、距離D1は、段ボール紙の厚さということができる。例えば、段ボール紙が2枚の場合(図2(B)を参照)はその厚さとなり、段ボール紙が1枚の場合はその厚さとなる。一方、燃焼性基材11で囲まれて形成されている場合(図4(B)、図6(B)及び図9を参照)には、囲まれた空間部5を含めた装着面3までの高さが距離D1となる。また、燃焼性基材11で脚部6が形成されている場合(図8(B)及び図9を参照)には、その脚部6の高さとなる。なお、図9〜図11までの発炎筒保持具1では、空間部5と脚部6の両方を備えるので、それらの合計が装着面3までの高さが距離D1となる。
(技術要素g)
空間構造部4は、燃焼後のガス(二酸化炭素等の不燃性ガス)が入り込んで滞留する構造形態(技術要素g)であることが好ましい。これにより、防炎効果が高まり、激しく燃焼するのを抑制することができるとともに、その空間構造部4が気流を生じさせてくまなく燃焼させることができる。
そうした構造形態としては、入り込んだ燃焼後のガスが滞留して出にくい構造であることが望ましい。例えば、紙段ボールやプラスチック段ボール等のように燃焼性基材11自体が複数の空間部5を有する構造形態(図1及び図3を参照)、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを形成した一体型空間構造形態(図3、図5及び図9を参照)、路面50との間を空間構造とする構造形態(図8及び図9を参照)を挙げることができる。これらの構造形態は、単独であってもよいし、図9に示すように複数組み合わせたものであってもよい。
一般的な燃焼後のガスは、二酸化炭素である場合が多いが、燃焼性基材11に含有させる防炎性材料や添加剤の種類によっては、他の難燃性ガスを生じさせることができる。燃焼には、可燃物である燃焼性基材11と、熱(高温)と、酸化剤(酸素)とが必要であるが、二酸化炭素等の不燃性ガスが滞留しやすい空間構造部4とすることにより、燃焼性基材11の燃焼を抑制することができる。
(技術要素h)
発炎筒保持具1として、図9〜図11に示す構造形態を挙げることができる。この発炎筒保持具1は、上述した他の形態と同様の技術要素を備えている。図9に示す発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り込んで形成することができる。この燃焼性基材11では、予め不要部を切断しており、折り込み部分には、折り込みを容易にする切断部、折り目、ミシン目又はハーフカットが必要に応じて設けられている。なお、燃焼性基材11を折り込み加工して胴体部2や発炎筒保持具1を作製する場合における燃焼性基材11のパーツ形態は特に限定されず、種々の形態が可能であり、折り込みの容易さ等を考慮して任意に変更可能である。
図9において、発炎筒保持具1は、発炎筒30の先端部31から延びる延長部44、側壁43a,43bで構成された浅いV字形状の装着面3、装着面3に装着された発炎筒30を押さえる押さえ部18、発炎筒30の後端部32の当て部41、燃焼性基材11で囲まれた空間構造部4、脚部6から突き出した脚7によって胴体部2と路面50との間に設けられた空間構造部、等を備えている。
脚部6及び脚7の形態として、図10及び図11に4種の形態を示している。脚7の形態を図10(A)、図10(C)、図11(A)、図11(C)に示すようにすることで、脚部6の形態が異なる複数の発炎筒保持具1を作製することができる。このときの脚7は、発炎筒保持具1の先端側ほど折り返した際に高くなるようにして、発炎筒保持具1の先端側が高くなるようになっている(技術要素h)。なお、図示では、脚7が5つの例を示しているが、脚7の数は特に限定されない。
<その他>
(技術要素i)
発炎筒保持具1には、図12に示すように、固定部材25(技術要素i)を備えていることが好ましい。この固定部材25は、発炎筒30を固定するとともに、横転を防止して発炎筒保持具1の装着面3が発炎筒30よりも常に路面側に位置させる横転防止構造を有するものである。固定部材25としては、図12(B)に示す態様を例示することができるが、上記作用を奏するものであればこれ以外の形状であってもよい。
図12(B)の例では、固定部材25は、概略円盤状に形成されている。固定部材25は、周縁の一部から内部に亘って切り欠きが形成されており、この切り欠きによって画定される一対の突片26及び開口27を有する。固定部材25は、図12(A)に示すように、一対の突片26を発炎筒保持具1の一対の係止孔28に挿入し、かつ開口27を発炎筒30の外周面に嵌め合わせることで発炎筒保持具1に連結されるとともに、発炎筒30を発炎筒保持具1に固定するように作用し、発炎筒30を発炎筒保持具1の所定位置に容易かつ確実に固定することができる。これにより、発炎筒30から発生する炎34や高温の燃焼残渣の路面50への接触をより確実に防止することができ、また、発炎筒30から発生する炎34や高温の燃焼残渣による路面50の焦げ付きをより効果的に抑制することができる。
[製造方法]
発炎筒保持具1は、防炎性材料を有する燃焼性基材11を準備する工程(燃焼性基材準備工程)と、燃焼性基材11によって、発炎筒30を装着する装着面3が溝形状又樋形状を有するとともに、発炎筒30の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部2を形成する工程(胴体部形成工程)と、燃焼性基材11によって、装着面3と路面50との間に空間構造部4を形成する工程(空間構造部形成工程)とを少なくとも有する方法で製造することができる。「少なくとも」としたのは、それ以外の工程が含まれていてもよいことを意味する。
<燃焼性基材準備工程>
燃焼性基材準備工程は、防炎性材料を有する燃焼性基材11を準備する工程である。燃焼性基材11及び防炎性材料について、及びその含浸方法や塗工又はスプレーについては、上記した各技術要素の説明欄で説明したので、ここではその説明を省略する。なお、燃焼性基材11や防炎性材料は、それぞれ上市されているものから本発明で適用できるものを選んで準備することができる。
防炎性材料を燃焼性基材11に含有させる方法としては、防炎性材料を溶媒中に溶解させた溶液を用い、その溶液中に燃焼性基材11を漬ける方法や、その溶液を燃焼性基材11に塗工又は吹き付ける方法等を挙げることができる。また、防炎性材料の塗工方法としては、防炎性材料を溶媒中に溶解させた溶液を用い、その溶液を燃焼性基材11に塗工又は吹き付ける方法等を挙げることができる。これらの方法で用いる溶媒としては、水、溶剤、有機化合物、無機化合物等を挙げることができる。なお、含浸は、真空差圧方式、ディスペンサ方式、単純浸漬方式、圧送方式等の含浸手段が用いられる。塗工は、グラビアコーティング、ロールコーティング、エアナイフコーティング等の塗工手段を用いることができる。
<胴体部形成工程>
胴体部形成工程は、燃焼性基材11によって、発炎筒30を装着する装着面3が溝形状又樋形状を有するとともに、発炎筒30の発炎先端部側が長く延びた延長部44を有する胴体部2を形成する工程である。胴体部2は、1枚又は2枚以上の燃焼性基材11を折り込んで形成することができる。例えば切断部を設けたり、折り目、ミシン目又はハーフカットを設けたりした燃焼性基材11を用い、その燃焼性基材11を折り込み加工して製造することができる。
<空間構造部形成工程>
空間構造部形成工程は、燃焼性基材11によって、装着面3と路面50との間に空間構造部4を形成する工程である。空間構造部4は、図1及び図3に示すように、燃焼性基材11自体が空間部5を有する段ボールを用いることができる。また、図3、図5及び図9に示すように、1枚又は2枚以上の燃焼性基材11を折り込んで形成することができる。これら場合も、例えば切断部を設けたり、折り目、ミシン目又はハーフカットを設けたりした燃焼性基材11を用い、その燃焼性基材11を折り込み加工して製造することができる。
脚部6は、図7や図9に示すように、空間構造部4を形成するために設けられることがある。この脚部6は、胴体部2の幅方向両端から下方に延びており、胴体部2と路面50との間に空間部5を形成することができる。
実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
図1及び図2に示す発炎筒保持具1を作製した。この発炎筒保持具1は、燃焼性基材11として、予め防炎性材料で含浸された防炎段ボール紙(厚さ3〜5mm)を用いた。その燃焼性基材11を用いて図1に示す形態に加工した。
得られた発炎筒保持具1の寸法は、外形寸法が幅60mmで長さ350mm、内形寸法が幅40mmで長さ190mmであった。この発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを併せて形成した一体型空間構造である。空間構造部4は、段ボール紙のライナーと中芯との間の空間部5であり、その高さは6〜10mm程度である。発炎筒30は、長さ280mmで直径32mmであり、発炎筒保持具1に装着し、その先端部31を着火させて発炎させ、発炎筒保持具1とともに路面50に置いた。
発炎筒30は約5分間燃え、発炎筒保持具1は約15分間燃えた。発炎筒保持具1は、燃焼炎を上げて激しく燃えることはなかった。発炎筒保持具1の残りはなく、全て燃えた燃えかすが残った。燃えかすを回収した後の路面50には、発炎筒30から流れ出た燃焼残渣や発炎筒30の炎34による焦げあとは見られなかった。
[実施例2]
図3及び図4に示す発炎筒保持具1を作製した。この発炎筒保持具1は、燃焼性基材11として、予め防炎性材料で含浸された防炎段ボール紙(厚さ3〜5mm)を用いた。その燃焼性基材11を予め図5に示す形態に切り込み等の加工を行った後、図3に示す形態に折り曲げ加工した。
得られた発炎筒保持具1の寸法は、外形寸法が幅60mmで長さ350mm、内形寸法が幅40mmで長さ190mmであった。この発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを併せて形成した一体型空間構造である。空間構造部4は、段ボール紙で囲まれた空間部5であり、その高さは15〜30mmであった。この発炎筒保持具1に発炎筒30を装着した。発炎筒30は、長さ280mmで直径32mmであり、その先端部31を着火させて発炎させ、発炎筒保持具1とともに路面50に置いた。
発炎筒30は約5分間燃え、発炎筒保持具1は約15分間燃えた。発炎筒保持具1は、燃焼炎を上げて激しく燃えることはなかった。発炎筒保持具1の残りはなく、全て燃えた燃えかすが残った。燃えかすを回収した後の路面50には、発炎筒30から流れ出た燃焼残渣や発炎筒30の炎34による焦げあとは見られなかった。
[実施例3]
図5及び図6に示す発炎筒保持具1を作製した。この発炎筒保持具1は、燃焼性基材11として、予め防炎性材料で含浸された厚さ1mmのボール紙を用いた。その燃焼性基材11を用いて図5に示す形態に加工した。
得られた発炎筒保持具1の寸法は、外形寸法が幅40mmで長さ350mm、内形寸法が幅30mmで長さ190mmであった。この発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを併せて形成した一体型空間構造である。空間構造部4は、ボール紙で囲まれた空間部5であり、その高さは15〜30mmであった。この発炎筒保持具1に発炎筒30を装着した。発炎筒30は、長さ280mmで直径32mmであり、その先端部31を着火させて発炎させ、発炎筒保持具1とともに路面50に置いた。
発炎筒30は約5分間燃え、発炎筒保持具1は約15分間燃えた。発炎筒保持具1は、燃焼炎を上げて激しく燃えることはなかった。発炎筒保持具1の残りはなく、全て燃えた燃えかすが残った。燃えかすを回収した後の路面50には、発炎筒30から流れ出た燃焼残渣や発炎筒30の炎34による焦げあとは見られなかった。
[実施例4]
図7及び図8に示す発炎筒保持具1を作製した。この発炎筒保持具1は、燃焼性基材11として、予め防炎性材料で含浸された防炎段ボール紙(厚さ3〜5mm)を用いた。その燃焼性基材11を用いて図7に示す形態に加工した。
得られた発炎筒保持具1の寸法は、外形寸法が幅60mmで長さ350mm、内形寸法が幅40mmで長さ190mmであった。この発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを併せて形成した一体型空間構造である。空間構造部4は、図7に示すように、燃焼性基材11で脚部6が形成されて、胴体部2と路面50との間に形成されている。その高さは15〜30mmであった。この発炎筒保持具1に発炎筒30を装着した。発炎筒30は、長さ280mmで直径32mmであり、その先端部31を着火させて発炎させ、発炎筒保持具1とともに路面50に置いた。
発炎筒30は約5分間燃え、発炎筒保持具1は約15分間燃えた。発炎筒保持具1は、燃焼炎を上げて激しく燃えることはなかった。発炎筒保持具1の残りはなく、全て燃えた燃えかすが残った。燃えかすを回収した後の路面50には、発炎筒30から流れ出た燃焼残渣や発炎筒30の炎34による焦げあとは見られなかった。
[実施例5]
図9に示す発炎筒保持具1を作製した。この発炎筒保持具1は、燃焼性基材11として、予め防炎性材料で含浸された防炎段ボール紙(厚さ3〜5mm)を用いた。その燃焼性基材11に切り込み等の加工を行った後、図9に示す形態に折り曲げ加工した。
得られた発炎筒保持具1の寸法は、外形寸法が幅60mmで長さ350mm、内形寸法が幅40mmで長さ190mmであった。この発炎筒保持具1は、1枚の燃焼性基材11を折り曲げ加工して胴体部2と空間構造部4とを併せて形成した一体型空間構造である。空間構造部4は、段ボール紙で囲まれた空間部と、脚部6で構成された路面50との間の空間部とを備えたものであり、その合計高さは15〜30mmであった。この発炎筒保持具1に発炎筒30を装着した。発炎筒30は、長さ280mmで直径32mmであり、その先端部31を着火させて発炎させ、発炎筒保持具1とともに路面50に置いた。
発炎筒30は約5分間燃え、発炎筒保持具1は約15分間燃えた。発炎筒保持具1は、燃焼炎を上げて激しく燃えることはなかった。発炎筒保持具1の残りはなく、全て燃えた燃えかすが残った。燃えかすを回収した後の路面50には、発炎筒30から流れ出た燃焼残渣や発炎筒30の炎34による焦げあとは見られなかった。
1 発炎筒保持具
2 胴体部
3 装着面
4 空間構造部
5 空間部
6 脚部
7 脚
8 折り込み線
9 溝形状又は樋形状(溝形状等)
11 燃焼性基材
12 先端部(延長部)
13 後端部
18 押さえ部
21 紙段ボール
22 プラスチック段ボール
23 ボール紙
24 プラスチックボード
25 固定部材
26 一対の突片
27 開口
28 一対の係止孔
30 発炎筒
31 発炎先端部
32 後端部
41 当て部
42 底面又は基準平面
43(43a,43b) 側壁又は側壁面
44 延長部
50 路面
L1 胴体部の長さ
L2 発炎筒の長さ
L3 発炎筒の先端部から先の長さ
α1,α2 底面(基準平面)と側壁面との角度
H1 装着面での高さの差(後端部側に比した発炎先端部側の高さ)
H2 胴体部(装着面)までの高さ
D1 装着面と路面との距離
本発明に係る発炎筒保持具は、発炎筒を保持した状態で路面に置かれて用いられる発炎筒保持具であって、前記発炎筒を装着する装着面が溝形状又樋形状を有するとともに、前記発炎筒の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部と、前記装着面と前記路面との間に設けられた空間構造部と、を有し、前記胴体部が、防炎性材料を有する燃焼性基材(紙製のシート状基材(紙段ボール、ボール紙を含む。)を除く。以下同じ。)で形成されていることを特徴とする。
本発明に係る発炎筒保持具において、前記空間構造部は、前記燃焼性基材で囲まれて形成されている、又は、前記燃焼性基材で脚部が形成されている場合に前記胴体部と前記路面との間に形成されている。

Claims (5)

  1. 発炎筒を保持した状態で路面に置かれて用いられる発炎筒保持具であって、
    前記発炎筒を装着する装着面が溝形状又樋形状を有するとともに、前記発炎筒の発炎先端部側が長く延びた形状を有する胴体部と、前記装着面と前記路面との間に設けられた空間構造部と、を有し、前記胴体部が、防炎性材料を有する燃焼性基材で形成されていることを特徴とする発炎筒保持具。
  2. 前記装着面のうち、前記発炎筒が装着された場合における発炎先端部側が後端部側に比べて高い位置に設けられている、請求項1に記載の発炎筒保持具。
  3. 前記燃焼性基材が、防炎性材料を有する紙製又はプラスチック製のシート状基材である、請求項1又は2に記載の発炎筒保持具。
  4. 前記シート状基材が、紙段ボール、プラスチック段ボール、ボール紙及びプラスチックボードから選ばれる、請求項3に記載の発炎筒保持具。
  5. 前記空間構造部は、前記燃焼性基材が空間部を有する段ボールである場合に当該段ボールで形成されている、又は、前記燃焼性基材で囲まれて形成されている、又は、前記燃焼性基材で脚部が形成されている場合に前記胴体部と前記路面との間に形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発炎筒保持具。
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