JPH07216384A - キャンドルの垂れ防止具及び垂れ防止キャンドル - Google Patents

キャンドルの垂れ防止具及び垂れ防止キャンドル

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JPH07216384A
JPH07216384A JP3907194A JP3907194A JPH07216384A JP H07216384 A JPH07216384 A JP H07216384A JP 3907194 A JP3907194 A JP 3907194A JP 3907194 A JP3907194 A JP 3907194A JP H07216384 A JPH07216384 A JP H07216384A
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JP
Japan
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candle
combustion
heat
hole
sagging
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JP3907194A
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Inventor
Etsuo Sakamoto
悦夫 坂本
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PEGASUS KIYANDORU KK
Original Assignee
PEGASUS KIYANDORU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用時に炎のなびきが生じても燃焼剤が垂れ
ず、ススの発生が少ないキヤンドルを提供することにあ
る。 【構成】 燃焼剤と燃焼芯からなるキヤンドル、又はそ
の表面に熱収縮性重合体皮膜を付与したキヤンドルに、
燃えない材料の板状体に燃焼芯を通す穴を設け、その穴
の上又は上下に燃焼芯を通す孔を設けた熱伝導体を接続
して造った垂れ防止具(10)、又は熱伝導体の芯の出
口に集熱部を設けた垂れ防止具(11)を、燃焼芯を通
して装着した垂れ防止キヤンドルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炎の熱で溶融したキヤ
ンドル燃焼剤の垂れを防止する垂れ防止具及び垂れ防止
キヤンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、炎の熱で溶融したキヤンドル
燃焼剤が垂れないキヤンドルを作ることは業界の課題で
あり、幾つかの提案がある。例えば、燃焼剤の溶融温度
を外層を高くし、内層と外層で区別する試みや、不燃材
料としての塩化ナトリウムに僅かなパラフィンと油脂を
溶融混合して成型した、着火中にロウが垂れ落ちないロ
ウソクが実公平4−41160号公報に提案されてい
る。また、器具を装着する垂れ防止法としては、例え
ば、ロウソク本体の上部に、ロウソク本体の平面形状よ
り若干小さい形状の金属製板体に芯糸を挿通する穴を開
けたロウ垂れ防止板を埋設支持した垂れ防止ロウソクが
実公平2−43859号公報に、ロウソクのロウ体上部
にロウの融点よりも高い融点の材料、例えば、アルミニ
ウム箔などをロウ体の直径よりも小さく成形した環状
体、又はロウ体とほぼ同径に成形したキヤップ状体を芯
の周囲に反射体として取り付け、装飾的効果を高め、溶
融したロウがこぼれ落ちないロウソクが実公平2−26
921号公報に、ガラス繊維を束ねた芯を装着した筒を
棒状ロウの頭部に被せる蓋の上部中心に付け、その蓋を
棒状ロウに被せて使用することによって、炎の揺れがな
く、かつロウの垂れが生じないロウソクが特開平2−3
00297号公報などに提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のキヤン
ドル燃焼剤の溶融温度を内層と外層で区別して作った垂
れを生じないキヤンドルでも、溶融溜まりの周辺に形成
した未溶融の燃焼剤壁が炎の揺らぎやなびきによって溶
融し、溶融溜まりの燃焼剤は流出し、キヤンドル側面な
どに垂れコブを形成させるとか、実公平4−41160
号公報に提案されている、不燃材料と燃焼剤を混合して
作ったキヤンドルでは十分な燃焼時間がとれないばかり
ではなく、多量の使用残渣が生ずるなどの問題がある。
【0004】また、実公平2−43859号公報や実公
平2−26921号公報に提案されている平面形状より
若干小さい金属板をロウ垂れ防止板として埋設するもの
や、ロウ体とほぼ同径に成形したキヤツプ状体を取り付
けるものでは、むしろ炎の輻射熱で装着した金属板が熱
せられて燃焼剤の溶融を促し、溶融溜まりの溶融量を多
くして、垂れを増長させる結果となる。更に、特開平2
−300297号公報に提案されているロウと燃焼芯を
別体としたものでは、特に最初の着火が容易ではなく、
比較的手間が掛かり、かつ、十分にロウが吸い上げられ
ない場合にはガラス芯が劣化・損傷する。一方、炎の状
態を安定化させるためにはロウが十分にガラス芯に供給
されなければならないが、そのためには蓋が十分に加熱
される必要がある。しかし、その場合にはロウの溶融が
頭部全体に及び蓋に付けた穴から垂れが生ずるなどの問
題がある。
【0005】本発明の目的は、炎の揺れやなびきが生じ
ても燃焼剤の垂れを生じたり、使用残渣がない垂れ防止
キヤンドルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃焼剤と燃焼
芯からなるキヤンドルに、該キヤンドルの上部を覆うに
十分な大きさの燃えない板状体に燃焼芯を挿通する穴を
設け、該穴の上部又は上下部に燃焼芯が容易に挿通する
孔を有する熱伝導体を接続した垂れ防止具、又は該熱伝
導体の燃焼芯出口に熱伝導体で造られた集熱部を設けた
垂れ防止具を燃焼芯を挿通して装着し、上部を覆つたこ
とを特徴とする燃焼剤の垂れ防止キヤンドルである。
【0007】また、本発明は、燃焼剤と燃焼芯からなる
キヤンドルの表面に、熱収縮を生ずる温度が50℃以上
の重合体で皮膜を形成したキヤンドル、又は該キヤンド
ルの上部を覆うに十分な大きさの燃えない板状体に燃焼
芯を挿通する穴を設け、該穴の上部又は上下部に燃焼芯
が容易に挿通する孔を有する熱伝導体を接続した垂れ防
止具、又は該熱伝導体の燃焼芯出口に熱伝導体で造られ
た集熱部を設けた垂れ防止具を燃焼芯を挿通して装着
し、上部を覆つたことを特徴とする燃焼剤の垂れ防止キ
ヤンドルである。
【0008】すなわち、本発明の燃焼剤の垂れ防止キヤ
ンドルは、特定の形状の垂れ防止具を燃焼芯を挿通して
キヤンドルに装着して上部を覆うか、キヤンドル表面に
50℃以上で熱収縮を生ずる重合体の皮膜を付与して、
燃焼剤溶融部周辺に形成した未溶融壁を揺れやなびいた
炎の熱から保護する。更に、両者を組み合わせた構成の
キヤンドルとして、燃焼剤溶融部周辺に形成した未溶融
壁を揺れやなびいた炎の熱から保護し、燃焼剤の垂れを
防止するものである。
【0009】本発明のキヤンドル燃焼剤の上部に装着す
る垂れ防止具は、炎の熱で燃焼剤が必要以上に溶融する
のを防ぐことにある。しかし、単に金属などの熱伝導性
板状体の垂れ防止具で燃焼剤の上部を覆うと、炎の輻射
熱で燃焼剤の溶融を促して、周辺に未溶融壁の形成を妨
げ、垂れを生ずる場合がある。一方、非熱伝導性板状体
の垂れ防止具で燃焼剤の上部を覆うと、かえって炎の輻
射熱を防いで燃焼剤の溶融を抑制する場合がある。その
ため、燃焼剤の上部を覆う燃えない板状体に燃焼芯を挿
通する穴を設け、その穴の上部又は上下部に燃焼芯が容
易に挿通する孔を設けた一定の長さの熱伝導体を接続し
た垂れ防止具とした。この垂れ防止具は熱伝導体で炎の
熱を集熱し、垂れ防止具の板状体に伝達して燃焼剤を溶
融するものである。しかし、集熱効率が不足する場合に
は熱伝導体の燃焼芯出口部分に一定の大きさの熱伝導性
板状体で作った集熱部を設けて、その集熱部で集熱した
熱を熱伝導体を介して垂れ防止具の板状体に伝達して燃
焼剤を溶融するようにしたものである。
【0010】本発明のキヤンドルに適用する垂れ防止具
の板状体、熱伝導体及び集熱部を構成する材料は、例え
ば、銅や真鍮あるいは他の銅の合金、鉄やステンレスス
チールなどの鉄製品、アルミニウムやアルミニウム合
金、金属を含有したプラスチックス、ガラス製品や陶磁
器、更に、それら製品にメッキしたものなどであり、炎
の熱で燃えたり、変形や溶融しないものである。そし
て、板状体の厚みや大きさは適用するキヤンドルの大き
さから決められるが、一般には厚さが約0.01〜1.
0mm、好ましくは0.02〜0.5mmであり、その
大きさはキヤンドルを覆うか、僅かにはみ出す大きさL
に裁断又は成形した板状体である。この板状体の形状
は平板状体や中央部が凸面又は凹面に湾曲した形状、ひ
だを付けた形状、全面に小さな凹凸模様を付けるなどの
加工を施したものなどである。そして板状体には燃焼芯
を挿通する穴を設け、その穴の上部又はその穴の上下部
に燃焼芯が容易に挿通する孔を有する熱伝導体の加工物
を接続した垂れ防止具、又は燃焼芯出口に熱伝導体で造
られた集熱部を設けた垂れ防止具である。
【0011】一方、垂れ防止具の板状体に接続する熱伝
導体は、適用するキヤンドルの太さなどから決めるが、
細いキヤンドルの場合には小型・軽量とし、太いキヤン
ドルの場合には大型・重量であってもよいが、形状は燃
焼芯を挿通するに十分な大きさの孔を有し、その長さL
は約5〜40mm、厚み0.1〜10mmである柱状体
であり、かつ、キヤンドルの太さより小さいものであ
る。そして、熱伝導体の一端は板状体の燃焼芯を挿通す
る穴の上部に接続し、他端はそのまま集熱部とする。し
かし、十分な集熱効果が得られない、例えば、細いキヤ
ンドル用の小型垂れ防止具とか、太いキヤンドル用の大
型垂れ防止具では、燃焼芯出口に熱伝導性の板状体で作
った集熱部を設けて集熱効果を高めるとよい。集熱部で
集熱した炎の熱は熱伝導体を介して垂れ防止具の板状体
に伝達されて熱伝導体近傍を主体として燃焼剤を溶融す
るようになる。更に、熱伝導体に挿通した燃焼芯を伝わ
って上がる溶融した燃焼剤を加熱し、一層の流動性を与
えると共に、気化し易くする作用をする。また、熱伝導
体の長さは炎の集熱効率によって決まり、集熱部の集熱
量が大きい場合には熱伝導体を長くし、集熱量が小さい
場合には熱伝導体を短くして燃焼剤の溶融量を調節す
る。集熱部の大きさと熱伝導性物体の長さの関係は、適
用するキヤンドルの太さや燃焼芯の太さなどから実験的
に決めることが好ましいが、一般には、集熱部が円形の
場合、直径Lは約6〜25mmである。集熱部の大き
さが小さいと十分な集熱効果が得られず、また大き過ぎ
ると集熱量が多くなり、熱伝導体の長さを長くしなけれ
ば燃焼剤の溶融量が多くなり垂れを生ずる場合がある。
更に、熱伝導体は垂れ防止具の板状体の下部にまで延ば
して燃焼剤に入り込むまで長くすると、熱伝導体を中心
に燃焼剤の溶融が進み、周辺の燃焼剤の溶融が抑制さ
れ、垂れの発生を少なくすることかできる。
【0012】また、本発明の垂れ防止キヤンドルは、表
面を熱収縮性の重合体で被覆して、燃焼部周辺に形成し
た燃焼剤の未溶融壁を炎の熱から保護することによって
も得られる。使用する重合体は熱収縮を生ずる温度が少
なくとも50℃、好ましくは55〜150℃の範囲であ
る。重合体の熱収縮温度が50℃未満ではタックを生じ
てキヤンドル相互が粘着したり、収縮力が強すぎて周辺
に形成した燃焼剤の未溶融壁を破壊して、垂れ防止の効
果を損なう場合がある。一方、熱収縮温度が高い場合に
は、いつまでも周辺に取り残されてホヤ状になったり、
なびいた炎で焦げたり、燃え出したりする場合がある。
重合体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸Sec−ブチル、ジメ
チルアクリルアミドなどのアクリル系モノマーの単一重
合体又は共重合体、エチレン、プロピレン、ブテン、ペ
ンテンなどのオレフィン系モノマーの単一重合体又は共
重合体、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの
エーテル系重合体、ポリエチレンアジペート、ポリプロ
ピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチ
レンプロピレンアジペート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレートなどのエステル系重合
体などである。これら重合体は適用するキヤンドルの形
状や大きさなどから任意に選択するが、単一組成の重合
体でも、熱収縮性を調整するために2種類以上の重合体
を混合して用いることもよい。また、選んだ重合体の熱
収縮温度が所望の条件に適さない場合には、選ばれ重合
体以外に天然ゴムやジエン系重合体、シリコン系重合
体、パラフィンやロウ、ステアリン酸などを混合して熱
軟化性や熱収縮吐を調節して用いる。
【0013】キヤンドル表面に重合体皮膜を形成する方
法は、所望の重合体の溶液又は分散液を所定の濃度に調
整した後、キヤンドルの浸漬法、ロールプリント法、ス
プレー法やハケ塗り法などで付与して乾燥する。重合体
皮膜の平均厚さは約2μm〜30μm、好ましくは約3
μm〜20μmである。重合体皮膜が薄いと十分な溶融
防止効果が得られない場合があり、また重合体皮膜が厚
いとキヤンドルが燃焼して短くなっても皮膜の収縮が十
分でなかったり、熱収縮力が大きくて周辺に形成した未
溶融壁を破壊したり、不規則な縮れた状態で周辺に残
り、外観を損なうものとなる場合がある。
【0014】また、本発明の垂れ防止具を適用するキヤ
ンドルは、固形燃焼剤と燃焼芯からなる容器に収納しな
いで使用するものであれば、通常のキヤンドル、葬祭用
などの中型キヤンドル、ブライダル用や農事保温用など
の大型キヤンドルなど広く適用できる。更に、キヤンド
ル照明の雰囲気を楽しむことから燃焼剤に着色したもの
や透明化したもの、着色炎を発するものなど、キヤンド
ルの形状や用途などからは特に限定されない。
【0015】以下に本発明の垂れ防止具及び垂れ防止キ
ヤンドルを図面にて説明する。図1は、本発明の垂れ防
止具の断面模式図であり、図1(1)は、キヤンドルの
上部を覆う燃えない材料で造られた板状体(3)に燃焼
芯を挿通する穴を設け、その穴の上部に燃焼芯が容易に
挿通する孔を設けた熱伝導体(4)を接続し、更に、熱
伝導体の燃焼芯出口に集熱部(6)を設けた垂れ防止具
(1)であり、図1(2)は、キヤンドルの上部を覆う
燃えない材料で造られた板状体(3)に燃焼芯を挿通す
る穴を設け、燃焼芯が容易に挿通する孔を設けた熱伝導
体を穴の上部(4)と下部(5)に接続し、更に、熱伝
導体の燃焼芯出口に集熱部(6)を設けた垂れ防止具
(2)である。
【0016】図2は、本発明の垂れ防止具を装着した垂
れ防止キヤンドルの断面模式図であり、燃焼剤(8)と
燃焼芯(9)からなるキヤンドルに、上部を覆う板状体
に燃焼芯を挿通する穴を設け、穴の上部に燃焼芯が容易
に挿通する孔を設けた熱伝導体を接続した垂れ防止具I
(10)、又は熱伝導体の燃焼芯出口に集熱部を設けた
垂れ防止具II(11)を燃焼芯を挿通して装着した垂
れ防止キヤンドル(7)である。図2(1)は垂れ防止
具I(10)を装着したキヤンドル、図2(2)は垂れ
防止具II(11)を装着したキヤンドルである。
【0017】図3は、本発明の表面に重合体の皮膜を付
与した垂れ防止キヤンドルの断面模式図であり、燃焼剤
(8)と燃焼芯(9)からなるキヤンドル表面に、熱収
縮を生ずる温度が50℃以上の重合体皮膜(13)を付
与した垂れ防止キヤンドル(12)である。
【0018】図4は、本発明の表面に重合体の皮膜を付
与した垂れ防止キヤンドルに、垂れ防止具を装着した垂
れ防止キヤンドルの断面模式図であり、燃焼剤(8)と
燃焼芯(9)からなるキヤンドル表面に熱収縮を生ずる
温度が50℃以上の重合体皮膜(13)を付与したキヤ
ンドルに、垂れ防止具I(10)又は垂れ防止具II
(11)を燃焼芯を挿通して装着した垂れ防止キヤンド
ル(12)である。図4(1)は垂れ防止具I(10)
を装着したキヤンドル、図4(2)は垂れ防止具II
(11)を装着したキヤンドルである。
【0019】
【作用】本発明は、キヤンドル上部に装着した垂れ防止
具の熱伝導体上端部又はその上端に設けた集熱部で炎の
熱を集熱し、熱伝導体を介してキヤンドル上部を覆う板
状体に伝達して燃焼剤を溶融する。一方、燃焼芯に吸い
上げられた溶融燃焼剤は熱伝導体中で加熱されて気化し
易くなる。また、キヤンドル表面に熱収縮性の重合体皮
膜を付与したことで、燃焼部周辺に形成した未溶融燃焼
剤壁を保護して、垂れの発生を防止する。
【0020】
【実施例】次に、本発明の垂れ防止キヤンドルの実施態
様を実施例にて説明する。
【0021】実施例1〜3 パラフィンを主体とした燃焼剤と燃焼芯からなる直径約
20mmの祭事用キヤンドルの上部に装着する垂れ防止
具として、厚さ0.1mmの真鍮板を直径約22mmの
円盤状に切断し、深さ約2mmの湾曲に絞り、中央部に
燃焼芯を挿通する約3mmの穴を開けた板状体を用い、
次の3種類の垂れ防止具を準備した。
【0022】(1)真鍮で造った孔径3mm、肉厚約
0.5mm、長さ4mmの熱伝導体を板状体の凸部面の
穴上に接続した垂れ防止具1、(2)真鍮で造った孔径
3mm、肉厚約0.5mm、長さ4mmの熱伝導体を板
状体の凸部面の穴上に接続し、更に、その上端に厚さ
0.1mmの真鍮板を直径約7mmの円盤状に切断し、
中央部に約3mmの穴を開けて接続した垂れ防止具2、
(3)真鍮で造った孔径3mm、肉厚約0.5mm、長
さ8mmの熱伝導体を板状体の凸部面の穴を貫通して、
板状体の上下部に出して接続し、その熱伝導体の上端に
厚さ0.1mmの真鍮板を直径約7mmの円盤状に切断
し、中央部に約3mmの穴を開けて接続した垂れ防止具
3を造った。
【0023】準備した垂れ防止具1、2及び3を、上記
祭事用キヤンドルに装着して燃焼状態を観察した結果、
いずれも垂れやススの発生がなく良好な燃焼状態であっ
た。また、キヤンドルに着火したまま傾斜した場合、燃
焼剤の垂れ発生状態を観察した結果、20度の傾斜では
いずれも垂れの発生がなく、30度の傾斜で垂れ防止具
1を装着したキヤンドルに垂れ発生があったが、垂れ防
止具2及び3には垂れの発生はなかった。これは垂れ防
止具2及び3を装着したキヤンドルでは燃焼剤の過剰の
溶融が生じないためであった。また、垂れ防止具装着の
他の効果としては、垂れ防止具を装着したキヤンドルを
転倒した場合、垂れ防止具の脱落で炎が撫で消され、自
己消火性を有することが分かった。
【0024】比較例1 実施例1の直径約20mmの祭事用キヤンドルに装着す
る垂れ防止具として、厚さ0.1mmの真鍮板を直径約
18mmの円盤状に切断し、中央部に燃焼芯を挿通する
約3mmの穴を開けた平板状体に、真鍮で造った孔径3
mm、肉厚約1.5mm、長さ4mmの熱伝導体を接続
した垂れ防止具4を造り、キヤンドルに装着して燃焼状
態を観察した結果、垂れ防止具を装着しないキヤンドル
の燃焼状態に比較して燃焼剤の溶融量がやや多くなっ
た。そして、炎の揺れやなびきが生じない場合には垂れ
の発生はないが、炎の揺れやなびきが生じた場合にはキ
ヤンドル周辺に形成した未溶融燃焼剤壁が溶融し、多量
の溶融燃焼剤が流出して大きな垂れコブを形成した。
【0025】実施例4〜5 パラフィンを主体とした燃焼剤と燃焼芯からなる直径約
10mmの灯明用キヤンドルの表面に、アクリル酸−ア
クリル酸エステル系共重合体(流延法で作った厚さ約2
5μmのフイルムが20%収縮する温度は約61℃)溶
液を浸漬法で塗布した後、乾燥して(1)平均厚さ約6
μmのフイルムを形成したものと、(2)平均厚さ約1
8μmのフイルムを形成したものとを造った。得られた
キヤンドルの燃焼状態を観察した結果、キヤンドル周辺
に形成した未溶融燃焼剤壁は安定して、炎の揺れやなび
きが生じた場合でも垂れの発生はなかった。また、キヤ
ンドルに着火したまま20度に傾斜しても、燃焼剤の垂
れは発生しなかった。
【0026】比較例2 実施例4の直径約10mmの灯明用キヤンドルに塗布し
た重合体フイルムの平均厚さを約49μmとした場合の
燃焼状態を観察した結果、キヤンドル周辺に形成した未
溶融燃焼剤壁は安定し、炎の揺れやなびきが生じても垂
れ発生はないが、キヤンドルが約1cm短くなった辺り
から未溶融燃焼剤壁がなくなり、上部はカップ入り液状
燃焼剤の状態になり、更に、炎で重合体皮膜が不規則に
縮れて外観を損なうものとなった。
【0027】実施例6 パラフィンを主体とした燃焼剤と燃焼芯からなる直径約
25mmの装飾キヤンドルを、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体(アセトン溶液の流延法で作った厚さ約25μ
mのフイルムが20%収縮する温度は約58℃)溶液に
浸漬して乾燥し、平均厚さ約6μmのフイルムを形成し
た。一方、垂れ防止具として厚さ0.1mmの真鍮板を
直径約28mmの円盤状に切断して中央部が約5mmの
凸面となるように湾曲板に成形し、燃焼芯を挿通する約
3mmの穴を開けた板状体に、孔径3mm、厚さ約0.
5mm、長さ6mmの熱伝導体を、穴を貫通して板状体
の上部に約4mm、下部に約2mm出して接続し、その
熱伝導体の上端に厚さ0.1mmの真鍮板を直径約7m
mの円盤状に切断し、中央部に燃焼芯を挿通する約3m
mの穴を開けた平板状体を集熱部として接続した垂れ防
止具5を作った。
【0028】重合体皮膜を形成した装飾キヤンドルの上
部に、垂れ防止具5を燃焼芯を挿通して装着し、芯に着
火して燃焼状態を観察した結果、過剰な燃焼剤の溶融が
生じないことと、炎の揺れやなびきが生じてもキヤンド
ル周辺に形成した未溶融燃焼剤壁が安定していて垂れや
ススの発生がなく良好な燃焼性であった。
【0029】実施例7〜9、比較例3 実施例1の直径約20mmの祭事用キヤンドルに装着す
る垂れ防止具として、プラスチックスを基材とした成形
体からなる垂れ防止具を造って、その効果を観察した。
すなわち、(1)可塑剤を含む塩化ビニル樹脂に銅合金
微粉末を配合して成型した厚さ0.8mmのシート状物
を直径約23mmの円盤状に打ち抜き、中央部に燃焼芯
を挿通する約3mmの穴を開けた平板状体を中央部が約
4mmの凸面となるように湾曲板に熱成形した後、上記
塩化ビニル配合物を射出成型法で孔径3mm、肉厚約2
mm、長さ4mmの熱伝導体を板状体の穴の上部に接続
した垂れ防止具6を造った。(2)金属粉を配合したポ
リエチレンテレフタレート樹脂を、上記垂れ防止具6と
同様の形状に射出成型法で成型し、プラスチックスの化
学メッキ法により銅メッキを施して垂れ防止具7を造っ
た。(3)上記の垂れ防止具6の熱伝導体上端に、厚さ
0.1mmの真鍮板を直径約7mmの円盤状に切断し、
中央部に燃焼芯を挿通する約3mmの穴を開られるよう
に放射状に切り込みを入れた平板状体を、放射状切り込
みを曲げて熱伝導体孔に押し込んで接続して集熱部とし
た垂れ防止具8を造った。(4)比較のために、上記金
属粉を配合しない可塑剤を含む塩化ビニル樹脂を垂れ防
止具8と同様に成形加工して集熱部を設けた垂れ防止具
9を造った。
【0030】次いで、垂れ防止具6、7及び8と、比較
のために垂れ防止具9を、それぞれ祭事用キヤンドルの
燃焼芯を挿通して装着し、芯に着火して燃焼状態を観察
した結果、垂れ防止具6、7及び8は金属製垂れ防止具
と同様、キヤンドル周辺に形成した未溶融燃焼剤壁は炎
の揺れやなびきが生じても安定していて垂れやススの発
生がなく良好な燃焼性であった。また、キヤンドルに着
火したまま20度に傾斜しても、燃焼剤の垂れは発生し
なかった。しかし、比較のために造った垂れ防止具9は
熱の伝導性が悪くて十分な燃焼剤の溶融ができず、炎は
不安定であるばかりではなく、途中で消火してしまっ
た。
【0031】
【発明の効果】本発明のキヤンドルは、炎の揺らぎやな
びきで生ずる未燃焼剤の溶融により発生する垂れを防止
し、更に、垂れ防止具の熱伝導体の作用で燃焼芯に吸い
上げられた溶融燃焼剤は加熱されて一層気化し易くなる
ため、ススの発生が抑制され、良好な燃焼状態をもたら
す。また、垂れ防止具を装着したキヤンドルは、転倒時
に垂れ防止具が脱落する際に、炎を撫で消す自己消火作
用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の垂れ防止具の断面模式図である。
【図2】本発明の垂れ防止具を装着した垂れ防止キヤン
ドルの断面模式図である。
【図3】本発明の表面に重合体の皮膜を付与した垂れ防
止キヤンドルの断面模式図である。
【図4】本発明の表面に重合体の皮膜を付与したキヤン
ドルに、垂れ防止具を装着した垂れ防止キヤンドルの断
面模式図である。
【符号の説明】
1 板状体の上部に熱伝導体を接続した垂れ防止具 2 板状体の上下部に熱伝導体を接続した垂れ防止具 3 燃焼部分を覆う板状体 4 板状体の上部に接続した熱伝導体 5 板状体の下部に接続した熱伝導体 6 集熱部 7 キヤンドル 8 燃焼剤 9 燃焼芯 10 板状体に熱伝導体を接続した垂れ防止具I 11 板状体に集熱部を設けた熱伝導体を接続した垂れ
防止具II 12 垂れ防止キヤンドル 13 重合体皮膜 L 板状体の大きさ L 集熱部の大きさ L 熱伝導体の長さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キヤンドルの上部を覆うに十分な大きさ
    の燃えない板状体に燃焼芯を挿通する穴を設け、該穴の
    上部又は上下部に燃焼芯が容易に挿通する孔を有する熱
    伝導体を接続した垂れ防止具、又は該熱伝導体の燃焼芯
    出口に熱伝導体で造られた集熱部を設けた垂れ防止具を
    燃焼芯を挿通してキヤンドルに装着して使用するように
    したキヤンドルの垂れ防止具。
  2. 【請求項2】 燃焼剤と燃焼芯からなるキヤンドルに、
    該キヤンドルの上部を覆うに十分な大きさの燃えない板
    状体に燃焼芯を挿通する穴を設け、該穴の上部又は上下
    部に燃焼芯が容易に挿通する孔を有する熱伝導体を接続
    した垂れ防止具、又は該熱伝導体の燃焼芯出口に熱伝導
    体で造られた集熱部を設けた垂れ防止具を燃焼芯を挿通
    して装着し、上部を覆ったことを特徴とする燃焼剤の垂
    れ防止キヤンドル。
  3. 【請求項3】 燃焼剤と燃焼芯からなるキヤンドルの表
    面に、熱収縮を生ずる温度が50℃以上の重合体で皮膜
    を形成したことを特徴とする燃焼剤の垂れ防止キヤンド
    ル。
  4. 【請求項4】 燃焼剤と燃焼芯からなるキヤンドルの表
    面に、熱収縮を生ずる温度が50℃以上の重合体で皮膜
    を形成したキヤンドルに、該キヤンドルの上部を覆うに
    十分な大きさの燃えない板状体に燃焼芯を挿通する穴を
    設け、該穴の上部又は上下部に燃焼芯が容易に挿通する
    孔を有する熱伝導体を接続した垂れ防止具、又は該熱伝
    導体の燃焼芯出口に熱伝導体で造られた集熱部を設けた
    垂れ防止具を燃焼芯を挿通して装着し、上部を覆つたこ
    とを特徴とする燃焼剤の垂れ防止キヤンドル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000012656A1 (en) * 1998-08-28 2000-03-09 S.C. Johnson & Son, Inc. Method of manufacturing gel candles having non-metal core wicks
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