JP2017223525A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

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拓也 山村
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Abstract

【課題】放射線画像に対する横引きノイズの影響を低減しつつ、かつ、放射線画像にアーチファクトが生じることを防止可能な放射線画像撮影装置を提供する。
【解決手段】放射線画像撮影装置1のノイズ検出部31は、画像データDの読み出し処理時に逆バイアス電圧Vbiasやオフ電圧Voffに生じている電圧ノイズに相当するデータd31を読み出し回路17Aから出力させて検出し、制御手段22は、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを推定し、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aで検出されたデータd31と、推定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAとに基づいてノイズデータdnを算出し、読み出し回路17で読み出された放射線検出素子7ごとの画像データDから、算出したノイズデータdnを減算して、補正後の画像データDcを得る。
【選択図】図8

Description

本発明は、放射線画像撮影装置に関する。
照射されたX線等の放射線の線量に応じて検出素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる直接型の放射線画像撮影装置や、照射された放射線をシンチレーター等で可視光等の他の波長の電磁波に変換した後、変換され照射された電磁波のエネルギーに応じてフォトダイオード等の光電変換素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる間接型の放射線画像撮影装置が種々開発されている。なお、本発明では、直接型の放射線画像撮影装置における検出素子や、間接型の放射線画像撮影装置における光電変換素子を、あわせて放射線検出素子という。
このタイプの放射線画像撮影装置はFPD(Flat Panel Detector)として知られており、従来はていたが、近年、放射線検出素子等をハウジングに収納し支持台(或いは撮影台)と一体的に形成された可搬型の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている。
このような放射線画像撮影装置では、例えば後述する図2に示すように、通常、センサー基板4の検出部P(図中の一点鎖線内の領域)上に複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されており、走査線5と信号線6で区画された各小領域rには、それぞれ放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。このように、各放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている。また、各放射線検出素子7にはそれぞれ、各放射線検出素子7に逆バイアス電圧を印加するためのバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は結線10に接続されている。
そして、各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際には、後述する図3に示すゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxに順次オン電圧が印加され、オン状態とされたスイッチ素子である薄膜トランジスター(Thin Film Transistor。以下TFTという。)8を介して放射線検出素子7から電荷が信号線6に放出され、各読み出し回路17で画像データDが読み出される。
ところで、バイアス線9や結線10と信号線6とが交差する部分等には、それらの短絡を防止するために、通常、絶縁層が設けられている。そのため、それらが交差する部分には、バイアス線9や結線10と信号線6とその間の絶縁層でコンデンサー状の構造が形成されている。
上記のようなバイアス線9や結線10と信号線6との交差部分(例えば後述する図2のAの部分参照)は多数の部分に形成されている。そして、結線10やバイアス線9を介して各放射線検出素子7に印加される逆バイアス電圧Vbiasには、図22に示すように、通常、ノイズ(ゆらぎ)が生じている。以下、逆バイアス電圧Vbias等の電圧に生じているノイズを電圧ノイズという。
一方、信号線6には電圧Vが印加されており、バイアス線9や結線10と信号線6との交差部分には、その寄生容量のため、信号線6の電圧Vとバイアス線9や結線10の逆バイアス電圧Vbiasと信号線6との電位差V−Vbiasに対応する電荷が発生している。そして、上記のように逆バイアス電圧Vbiasに生じる電圧ノイズが寄生容量により電荷的なノイズ(以下、電荷ノイズという。)に変換されるため、バイアス線9や結線10と信号線6との交差部分に生じている電荷には、上記の逆バイアス電圧Vbiasの電圧ノイズに対応する電荷ノイズが生じている。
そして、画像データDの読み出し処理では、例えば図22の時刻t0の時点で、ゲートドライバー15bからある走査線5にオン電圧が印加されて当該走査線5に接続されている各放射線検出素子7から信号線6に電荷が放出されると、その電荷に、その時点で逆バイアス電圧Vbias(t0)に生じている電圧ノイズに対応する電荷ノイズが重畳されて読み出し回路17に流れ込む。そのため、時刻t0に各放射線検出素子7から読み出された各画像データDには、逆バイアス電圧Vbias(t0)に生じている電圧ノイズに対応する電荷ノイズに相当する同じ大きさノイズデータが重畳されている。
また、上記とは異なる時刻t1にオン電圧が印加された走査線5に接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データD同士には、上記と同様に同じ大きさのノイズデータが重畳されるが、そのノイズデータの大きさは、時刻t0に読み出された画像データDに重畳されているノイズデータの大きさとは異なる。また、上記とはさらに異なる時刻t2にオン電圧が印加された走査線5に接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データD同士にも同じ大きさのノイズデータが重畳されるが、そのノイズデータの大きさは、時刻t0、t1に読み出された画像データDに重畳されている各ノイズデータの大きさとはそれぞれ異なる。
そのため、このように走査線5ごとに画像データDに重畳されるノイズデータの大きさが異なるため、上記のようにして読み出された各画像データDに基づいて放射線画像を生成すると、走査線方向(通常、この方向は横方向とされる。)に延びる縞状の模様が現れる。この走査線方向に延びる縞状の模様が現れる現象は、一般に、横引きノイズと呼ばれる。
そして、放射線画像にこのような横引きノイズが現れることを防止するために、例えば特許文献1では、上記のようなバイアス線9や結線10の逆バイアス電圧Vbiasに生じている電圧ノイズを電荷ノイズに変換して検出するノイズ検出回路を設けておき、画像データDの読み出し処理時に、ゲートドライバー15bから走査線5のラインL1〜Lxにオン電圧順次印加して画像データDを読み出す際に、ノイズ検出回路でもそれぞれ同時にノイズデータを読み出して、画像データDからノイズデータを減算することで横引きノイズの影響を低減する放射線画像撮影装置が記載されている。
そして、上記の特許文献1のように構成すると、例えば放射線照射装置から放射線画像撮影装置に放射線を1回だけ照射して静止画を撮影する単純撮影(静止画撮影等ともいう。)のような場合には、撮影された静止画から比較的良好に横引きノイズの影響を除去することができることが分かっている。
特開2011−142476号公報
しかしながら、本発明者らの研究では、例えば放射線画像撮影装置を用いて動画撮影を行うような場合、上記のように構成すると、画像データDからノイズデータを減算した値に基づいて生成した動画の各フレーム画像から横引きノイズの影響は除去することは可能であるが、各フレーム画像にそれぞれアーチファクト(画像ムラ等)が現れる場合があることが分かってきた。
このようにフレーム画像にアーチファクトが現れると、動画を見づらくなるだけでなく、例えば各フレーム画像の画像データD(すなわち画像データDからノイズデータを減算した後の画像データD)に基づいて被写体に照射した放射線の線量等を計算する際に、本来の線量等とは異なる線量等が算出されてしまう可能性がある。
また、上記のような横引きノイズは、上記のようなバイアス線9や結線10と信号線6との交差部分(例えば後述する図2のAの部分参照)だけでなく、走査線5と信号線6との交差部分(例えば後述する図2のBの部分参照)に形成される寄生容量に起因して生じる場合もある。
すなわち、走査線5と信号線6との交差部分は多数の部分に形成されており、走査線5に印加されているオフ電圧にも、通常、ノイズ(ゆらぎ)すなわち電圧ノイズが生じているため、上記と同様に横引きノイズが生じ得る。そして、例えば放射線画像撮影装置を用いて動画撮影を行うような場合に、特許文献1に記載された方法で、撮影された動画の各フレーム画像から横引きノイズの影響は除去することは可能であるが、各フレーム画像にそれぞれアーチファクトが現れる場合がある。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、放射線画像撮影装置を用いて動画撮影等を行った場合に、生成された放射線画像に対する横引きノイズの影響を低減しつつ、かつ、放射線画像にアーチファクトが生じることを的確に防止することが可能な放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影装置は、
複数の走査線および複数の信号線と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
前記各放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、
前記各放射線検出素子から前記各信号線に放出された電荷を画像データとして読み出す複数の読み出し回路をそれぞれ内蔵する複数の読み出しICと、
前記放射線検出素子ごとに配置され、前記走査線を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になり前記放射線検出素子7と前記信号線との導通を遮断し、オン電圧が印加されるとオン状態になり前記放射線検出素子から電荷を前記信号線に放出させるスイッチ素子と、
前記各走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替えるゲートドライバーと、前記ゲートドライバーに前記オン電圧および前記オフ電圧を供給する電源回路とを備える走査駆動手段と、
前記各放射線検出素子からの画像データの読み出し処理を行わせるように制御する制御手段と、
を備え、
さらに、補正信号線と、前記補正信号線と前記バイアス線との間の電位差、および/または前記補正信号線と前記走査線との間の電位差を電荷に変換するコンデンサーと、前記補正信号線に接続された読み出し回路と、を備えるノイズ検出部と、
を備え、
前記ノイズ検出部は、前記画像データの読み出し処理時に、前記バイアス線を介して前記各放射線検出素子に印加されている前記逆バイアス電圧に生じている電圧ノイズ、および/または前記走査線に印加されている前記オフ電圧に生じている電圧ノイズを前記コンデンサーで電荷ノイズに変換し、変換した前記電荷ノイズに相当するデータを前記読み出し回路から出力させて検出し、
前記制御手段は、
前記ノイズ検出部のオフセット分を推定し、
前記ノイズ検出部の読み出し回路で検出されたデータと、推定した前記ノイズ検出部のオフセット分とに基づいてノイズデータを算出し、
前記読み出し回路で読み出された前記放射線検出素子ごとの前記画像データから、算出したノイズデータを減算して、補正後の画像データを得ることを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影装置によれば、放射線画像撮影装置を用いて動画撮影等を行った場合に、生成された放射線画像に対する横引きノイズの影響を低減しつつ、かつ、放射線画像にアーチファクトが生じることを的確に防止することが可能となる。
本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観を示す斜視図である。 センサー基板の構成例を示す平面図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 検出部を構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。 画像データの読み出し処理の際の(A)電荷リセット用スイッチ、(B)パルス信号、(C)ある走査線、(D)次の走査線での電圧変化を表すタイミングチャートである。 撮影が連携方式で行われる際に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を表すタイミングチャートである。 撮影が非連携方式で行われる際に各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を表すタイミングチャートである。 ノイズ検出部の構成例を表す図である。 ノイズ検出部の読み出し回路として信号線が接続されていない読み出し回路が用いることを説明する図である。 図8のノイズ検出部がノイズ検出部31A〜31Cで構成されていることを説明する図である。 読み出された画像データにはノイズデータが含まれていることを表し、補正後の画像データDcを説明する図である。 ノイズ検出部で検出されたデータにはノイズデータのほかにノイズ検出部のオフセット成分が含まれていることを説明する図である。 ノイズ検出部の別の構成例を表す図である。 図13のノイズ検出部では図8のノイズ検出部に比べてノイズ検出部のオフセット成分が1/W倍されることを説明する図である。 図13のノイズ検出部では補正後の画像データからノイズ検出部のオフセット成分の影響が排除されることを説明する図である。 ノイズ検出部のオフセット分の時間的な変化を表すグラフである。 (A)、(B)放射線画像撮影装置に照射野が狭められた状態で放射線が照射された状態等を表す図である。 (A)放射線の照射野を通る信号線、および(B)照射野の外側を通る信号線に接続されている放射線検出素子から読み出された画像データを表すグラフである。 ノイズ検出部のオフセット分や読み出しIC16ごとのオフセット分の時間的な変化およびそれらを近似する近似曲線等を表すグラフである。 経過時間からノイズ検出部のオフセット分を推定する仕方を説明する図である。 検出部外に設けられた走査線の領域を説明する図である。 逆バイアス電圧に生じるノイズ等を表すグラフである。
以下、本発明に係る放射線画像撮影装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、放射線画像撮影装置が可搬型である場合について説明するが、本発明は、支持台等と一体的に形成された放射線画像撮影装置に対しても適用される。
[放射線画像撮影装置]
図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の外観を示す斜視図であり、図2は、センサー基板の構成例を表す平面図である。また、図3は、放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図であり、図4はその1画素分についての等価回路を表すブロック図である。放射線画像撮影装置1は、複数の放射線検出素子7が配列されたセンサー基板4等が筐体2内に収納されて形成されている。
図1に示すように、放射線画像撮影装置1の筐体2の一方の側面には、電源スイッチ25や切替スイッチ26、コネクター27、インジケーター28等が配置されている。また、図示を省略するが、筐体2の反対側の側面には、外部と無線方式で通信を行うためのアンテナ29(図3参照)が設けられている。
図2や図3に示すように、本実施形態では、センサー基板4の表面4a上に複数の放射線検出素子7が二次元状に配列されており、複数の放射線検出素子7が配列された領域が検出部Pとされている。本実施形態では、センサー基板4上に複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されており、走査線5と信号線6で区画された各小領域rに、それぞれ放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。
また、図2〜図4に示すように、各放射線検出素子7には、バイアス線9が接続されている。そして、本実施形態では、各バイアス線9は結線10に接続されており、図2のAの部分ように、結線10と各信号線6とが図示しない絶縁層を介して交差している。また、各放射線検出素子7には、バイアス線9やそれらの結線10を介してバイアス電源14から逆バイアス電圧Vbiasが印加されるようになっている。
また、各放射線検出素子7では、照射された放射線の線量に応じた電荷が各放射線検出素子7内でそれぞれ発生するようになっている。そして、各放射線検出素子7には、スイッチ素子としてTFT8が接続されており、TFT8は信号線6に接続されている。また、図2に示すように、走査線5や信号線6、結線10等の端部にはパッド11が設けられており、図示しないフレキシブル回路基板等の各配線が各パッド11にそれぞれ接続され、走査線5や信号線6、結線10等が、センサー基板4の裏面側に設けられた図示しない電子機器(バイアス電源14等)に接続されるようになっている。
走査駆動手段15では、配線15cを介して電源回路15aから供給されたオン電圧とオフ電圧がゲートドライバー15bで切り替えられて走査線5の各ラインL1〜Lxに印加される。そして、各TFT8は、走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になり、放射線検出素子7と信号線6との導通を遮断して、電荷を放射線検出素子7内に蓄積させる。また、走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態になり、放射線検出素子7内に蓄積された電荷を信号線6に放出させるようになっている。
また、各信号線6は、読み出しIC16に内蔵された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。読み出し回路17は、積分回路18と、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)回路19と、アナログマルチプレクサー21と、A/D変換器20とで構成されている。なお、図3や図4では、相関二重サンプリング回路19はCDSと表記されている。また、図4中では、アナログマルチプレクサー21は省略されている。
本実施形態では、積分回路18は、オペアンプ18aとコンデンサー18bと電荷リセット用スイッチ18cとが並列に接続されて構成されている。また、積分回路18のオペアンプ18aの反転入力端子には信号線6が接続されており、積分回路18の非反転入力端子には基準電圧Vが印加されるようになっている。そのため、信号線6にはそれぞれ電圧Vが印加されるようになっている。
また、積分回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、後述する制御手段22に接続されており、制御手段22によりオン/オフが制御されるようになっている。電荷リセット用スイッチ18cがオフの状態で、TFT8がオン状態とされると、放射線検出素子7から放出された電荷がコンデンサー18bに流入して蓄積され、蓄積された電荷量に応じた電圧値がオペアンプ18aの出力端子から出力されるようになっている。
なお、電荷リセット用スイッチ18cをオン状態とすることで、積分回路18の入力側と出力側とが短絡されてコンデンサー18bに蓄積された電荷が放電されてリセットされる。また、積分回路18は、電源供給部18dから電力が供給されて駆動するようになっている。
撮影後に行われる各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理(後述する図6や図7参照)の際には、図5(A)〜(D)に示すように、積分回路18の電荷リセット用スイッチ18cがオフされた時点で、制御手段22から1回目のパルス信号Sp1が送信されると、相関二重サンプリング回路19は、その時点で積分回路18から出力されている電圧値Vinを保持する。
そして、ゲートドライバー15bから走査線5のラインLnにオン電圧が印加される。そして、TFT8がオン状態になると、TFT8を介して走査線5のラインLnに接続されている放射線検出素子7から信号線6に電荷が放出され、電荷が信号線6を介して読み出し回路17のコンデンサー18bに流れ込み、積分回路18から出力される電圧値が上昇する。
相関二重サンプリング回路19は、制御手段22から2回目のパルス信号Sp2が送信されると、その時点で積分回路18から出力されている電圧値Vfiを保持し、それらの差分Vfi−Vinをアナログ値の画像データDとして出力して読み出す。そして、出力された画像データDはアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の画像データDに順次変換されて記憶手段23に順次保存される。
そして、図5(C)、(D)に示すように、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧が順次印加されて(図5(C)、(D)では走査線5のラインLnと次のラインLn+1にオン電圧が順次印加されて)、上記の処理が繰り返し行われることで、各放射線検出素子7から画像データDがそれぞれ読み出されるようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。
また、制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶手段23や内蔵電源24が接続されており、また、前述したアンテナ29やコネクター27を介して外部と無線方式や有線方式で通信を行うための通信部30が接続されている。
そして、制御手段22は、走査駆動手段15の動作を制御して放射線検出素子7のリセット処理を行わせたり、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxを介して各TFT8にオフ電圧を印加して電荷蓄積状態に移行させたり、走査駆動手段15や読み出し回路17等の動作を制御して各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理を行わせる等の制御を行うようになっている。
また、本実施形態では、制御手段22は、上記のように、読み出した画像データDを記憶手段23に保存する。また、制御手段22は、所定のタイミングで、通信部30にアンテナ29やコネクター27を介して画像データDを無線方式や有線方式で図示しない画像処理装置に転送させるようになっている。
[放射線画像撮影装置における撮影時の各処理等について]
放射線画像撮影装置1を用いて撮影を行う際、放射線画像撮影装置1と、放射線画像撮影装置1に放射線を照射する図示しない放射線照射装置との間で信号等のやり取りを行って連携して撮影を行うように構成される場合がある(連携方式)。この場合、制御手段22は、図6に示すように、放射線が照射される前に、走査駆動手段15のゲートドライバー15b(図3参照)から走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して放射線検出素子7のリセット処理を行う。
そして、放射線照射装置から放射線を照射する旨を表す信号が送信されてくると、制御手段22は、走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧を印加させて、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷が各放射線検出素子7内にそれぞれ蓄積されるようにする電荷蓄積状態に移行させる。そして、放射線の照射が終了すると、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して画像データDの読み出し処理を行うように構成される。
また、放射線画像撮影装置1を用いて撮影を行う際、放射線画像撮影装置1と放射線照射装置とが信号等のやり取りを行わず連携せずに撮影を行うように構成される場合もある(非連携方式)。この場合、放射線画像撮影装置1は、上記の連携方式の場合のように放射線照射装置から放射線を照射する旨を表す信号を受け取ることができないため、自ら放射線の照射が開始されたことを検出するように構成される。なお、放射線の照射開始の検出処理については、例えば特開2009−219538号公報や国際公開第2011/135917号、国際公開第2011/152093号等に記載された方法を採用することが可能であり、詳しくは各公報等を参照されたい。
そして、非連携方式の場合も、制御手段22は、図7に示すように、放射線が照射される前に、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して放射線検出素子7のリセット処理を行う。そして、放射線の照射開始を検出すると、走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧を印加させて電荷蓄積状態に移行させ、放射線の照射終了後、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して画像データDの読み出し処理を行うように構成される。
なお、本発明は、連携方式と非連携方式のいずれの方式で撮影が行われる場合にも適用される。また、放射線画像撮影装置1では、上記のようにして撮影が行われた後或いは撮影前に、(ただし放射線画像撮影装置1に放射線が照射されない状態で図6等に示した画像データDの読み出し処理までの処理シーケンスを繰り返してオフセットデータOの読み出し処理を行うように構成されている。
放射線検出素子7内では放射線検出素子7自身の熱(温度)に起因する熱励起により暗電荷(暗電流等ともいう。)が常時発生しており、画像データDには、暗電荷によるオフセット分が重畳されている。暗画像データOはその暗電荷によるオフセット分に相当するデータであり、下記(1)式に従って画像データDから暗画像データOを減算することで、画像データDをオフセット補正して、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した電荷に起因する真の画像データDを算出することが可能となる。
=D−O …(1)
[ノイズ検出部について]
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1におけるノイズ検出部の構成等について説明する。ノイズ検出部は、上記のように画像データDの読み出し処理で読み出された画像データDに重畳されているノイズ成分に相当するデータを検出するものである。なお、ノイズ検出部は、例えばセンサー基板4(図2参照)の表面4a側や裏面側に設けてもよく、前述したフレキシブル回路基板上に設けることも可能である。なお、下記の図8中の矢印部分の符号は、各配線が接続される接続先を表す。
本実施形態では、図8に示すように、ノイズ検出部31は、補正信号線31aと、各コンデンサーC1〜C3と、補正信号線31aに接続された読み出し回路17Aと、を備えている。本実施形態では、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aとして、前述した各読み出しIC16(図3や図4参照)内に形成された読み出し回路17が用いられるようになっている。
そのため、本実施形態では、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aは、画像データDを読み出すための上記の読み出し回路17(図3や図4参照)と同様に、積分回路18や相関二重サンプリング回路19等(図8では図示省略)を備えている。そして、上記の信号線6の場合と同様に、補正信号線31aには読み出し回路17A内の積分回路18から電圧Vが印加されている。
なお、本実施形態では、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aは、例えば図9に示すように信号線6が接続されていない読み出し回路17(例えば読み出しIC16の端部の読み出し回路17)が用いられるようになっており、図示を省略するが、信号線6が接続されていない読み出し回路17にノイズ検出部31の補正信号線31aが接続されるようになっている。
また、本実施形態では、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aでは、上記の画像データDの読み出し処理と同様にしてデータd31が検出され、検出されたデータd31がA/D変換器20でデジタル値化されて記憶手段23に記憶されるようになっている。なお、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aを、読み出しIC16内の既設の読み出し回路17を用いるように構成する必要はなく、読み出しIC16とは別体の読み出し回路を設けることも可能である。
各コンデンサーC1〜C3のうち、第1コンデンサーC1は、補正信号線31aと結線10(或いはバイアス線9)との間の電位差を電荷に変換するコンデンサーである。また、第3コンデンサーC3は、補正信号線31aと、走査線5に印加されるオフ電圧を走査駆動手段15の電源回路15aからゲートドライバー15bに供給する配線15cとの間の電位差を電荷に変換するコンデンサーである。
また、本実施形態では、第2コンデンサーC2は、補正信号線31aと結線10との間の電位差を電荷に変換するコンデンサーである。そして、第2コンデンサーC2は、走査線5の各ラインL1〜Lxごとにそれぞれ設けられており、各第2コンデンサーC2にはそれぞれ、それと補正信号線31aとの接続、非接続を切り替えるスイッチ手段31bが接続されている。
そして、各スイッチ手段31bは、走査線5の各ラインL1〜Lxに印加されるオン電圧やオフ電圧によりオン/オフ状態が切り替わるようになっている。そのため、ある走査線5にオン電圧が印加されると当該走査線5に接続されている各TFT8とスイッチ手段31bとがオン状態になり、当該走査線5にオフ電圧が印加されると当該走査線5に接続されている各TFT8とスイッチ手段31bとがオフ状態になる。
本実施形態では、このようにして、各スイッチ手段31bのオン/オフ状態が、同じ走査線5に接続されているスイッチ素子である各TFT8のオン/オフ状態にあわせて切り替えられるようになっている。そして、本実施形態では、図8に示すように、第2コンデンサーC2とスイッチ素子31bとの組が、走査線5の本数分設けられている。各スイッチ素子31bも例えばTFTで構成することが可能である。
なお、図8に示したノイズ検出部31の構成は、実際には、図10に示すように、後述するノイズ検出部31A、31B、31Cを1つにまとめたものであり、ノイズ検出部31A、31B、31Cをそれぞれ個別に設けることも可能であり、それらのうちのいずれか2つを組み合わせるように構成することも可能である。
ノイズ検出部31については、前述した特許文献1に詳述されており、詳しくは同文献を参照されたい。以下、ノイズ検出部31A、31B、31Cのそれぞれについて簡単に説明する。
[ノイズ検出部31Aについて]
ノイズ検出部31Aでは、第1コンデンサーC1にはc1×(V−Vbias)(c1は第1コンデンサーC1の静電容量)の電荷が蓄積されるが、図22に示したように逆バイアス電圧Vbiasには電圧ノイズが生じているため、第1コンデンサーC1に蓄積される電荷にもそれに対応する電荷ノイズが生じている。また、各放射線検出素子7内に蓄積されている電荷にもそれと全く同じ位相で変動する電荷ノイズが生じている。なお、第1コンデンサーC1の静電容量c1は、1つの放射線検出素子7の静電容量と同じになるように設定されている。
そして、画像データDの読み出し処理の際には、図5(B)に示したように、制御手段22から、画像データDを読み出す読み出し回路17にも、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aにも、それぞれの相関二重サンプリング回路19に第1パルス信号Sp1と第2パルス信号Sp2とがそれぞれ同時に送信される。
そのため、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aにより検出されたデータd31には、同じタイミングで読み出し回路17で読み出された画像データDに重畳されている、逆バイアス電圧Vbiasの電圧ノイズに対応する電荷ノイズを表すノイズデータdnが含まれている。以下、このノイズデータdnを、逆バイアス電圧Vbias(t)の電圧ノイズに起因するノイズデータdnAという。
そして、ノイズ検出部31Aは、このようにして画像データDの読み出し処理で、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧が順次印加されて画像データDが読み出されるごとに(すなわち走査線5の各ラインL1〜Lxの読み出し処理の際に制御手段22から相関二重サンプリング回路19に第1、第2パルス信号Sp1、Sp2が送信されるごとに)ノイズデータdnAを含むデータd31を検出し、検出したデータd31を記憶手段23に記憶するように構成される。
[ノイズ検出部31Cについて]
次に、ノイズ検出部31Bの説明の前に、ノイズ検出部31Cについて説明すると、ノイズ検出部31Cは、上記のように、第3コンデンサーC3と、走査駆動手段15において電源回路15aからゲートドライバー15bにオフ電圧Voffを供給している配線15c(或いはオフ電圧が印加されている走査線5でもよい。以下同じ。)と、補正信号線31aと、読み出し回路17Aとで構成されている。
そして、上記の逆バイアス電圧Vbiasと同様に、オフ電圧Voffにも時間的にランダムに電圧ノイズが生じているため、第3コンデンサーC3に蓄積されるc3×(V−Voff)(c3は第3コンデンサーC3の静電容量)の電荷にもそれに対応する電荷ノイズが生じている。
一方、前述したように、画像データDの読み出し処理の際には、ゲートドライバー15bからオン電圧が印加された走査線5に接続されている放射線検出素子7内に蓄積された電荷が、オン状態とされたTFT8を介して信号線6に放出され、放出された電荷が読み出し回路17に流れ込む。
その際、オン電圧が印加された走査線5以外の数千本の走査線5にはオフ電圧Voffが印加されている。そして、図2に示したように(図中のB参照)、1本の信号線6には、各走査線5との交差部分にそれぞれ寄生容量cが生じているため、各交差部分には、この寄生容量cと信号線6の電圧Vおよびオフ電圧Voffの電位差V−Voffとの積として算出される電荷が蓄積されている。そして、上記のようにオフ電圧Voffにも電圧ノイズが生じている。
そのため、第3コンデンサーC3の容量c3を、上記の1本の信号線6と交差する走査線5との各交差部分に形成された寄生容量cの総和Σcと等しくなるように設定すれば、ノイズ検出部31Cの読み出し回路17Aにより検出されたデータd31には、データd31が検出されたのと同じタイミングで読み出された画像データDに重畳されている、オフ電圧Voffの電圧ノイズに対応する電荷ノイズ(各交差部分での電荷ノイズの総和)を表すノイズデータdnCが含まれている。
ノイズ検出部31Cは、このようにして画像データDの読み出し処理で、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧が順次印加されて画像データDが読み出されるごとに(すなわち走査線5の各ラインL1〜Lxの読み出し処理の際に制御手段22から相関二重サンプリング回路19に第1、第2パルス信号Sp1、Sp2が送信されるごとに)ノイズデータdnCを含むデータd31を検出し、検出したデータd31を記憶手段23に記憶するように構成される。
[ノイズ検出部31Bについて]
ところで、上記のノイズ検出部31A、31Cでは、画像データDの読み出し処理の際に、制御手段22からノイズ検出部31の読み出し回路17Aの相関二重サンプリング19に、第1パルス信号Sp1を送信した時点での逆バイアス電圧Vbiasやオフ電圧Voffの電圧ノイズと、第2パルス信号Sp2を送信した時点での逆バイアス電圧Vbiasやオフ電圧Voffの電圧ノイズとの差に対応する電荷ノイズの変動分であるノイズデータdnA、dnCを含む各データd31が検出される。
しかし、画像データDにはさらに、放射線検出素子7のリセット処理(図6や図7参照)の際にTFT8に印加される電圧をオン電圧からオフ電圧に切り替えた時点での逆バイアス電圧Vbiasの電圧ノイズと、その後の画像データDの読み出し処理の際にTFT8に印加される電圧をオン電圧からオフ電圧に切り替えた時点での逆バイアス電圧Vbiasの電圧ノイズとの差に対応する電荷ノイズの変動分であるノイズデータdnBも含まれている。
そのノイズデータdnBを含むデータd31を検出するのがノイズ検出部31Bである。ノイズ検出部31Bでは、各第2コンデンサーC2の容量c2は、当該第2コンデンサーC2に接続されているスイッチ手段31bに接続されている走査線5のあるラインLnに接続されている各放射線検出素子7の寄生容量(或いはそれらの平均値)と同じ容量とされている。そして、図6や図7に示したようにしてゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加する際に、ノイズ検出部31Bの各スイッチ手段31bにも同時にオン電圧を順次印加する。
このように構成すると、図6や図7に示したように、放射線検出素子7のリセット処理時にTFT8やノイズ検出部31Bのスイッチ手段31bに印加された電圧がオン電圧からオフ電圧に切り替わると、その時点で逆バイアス電圧Vbiasに生じている電圧ノイズが第3コンデンサーC3に電荷ノイズとして蓄積される。
そして、画像データDの読み出し処理の際にTFT8やノイズ検出部31Bのスイッチ手段31bにオン電圧が印加され、印加されたオン電圧がオフ電圧に切り替えられてノイズ検出部31Bの読み出し回路17Aでデータd31を検出すると、検出されたデータd31には、結局、前述した画像データDに重畳されているノイズデータdnBが含まれることになる。
本実施形態では、ノイズ検出部31Bは、読み出された画像データDに重畳されている上記のノイズデータdnBを含むデータd31を検出し、検出したデータd31をそれぞれ記憶手段23に記憶するように構成される。
また、図8や図10に示した構成から分かるように、本実施形態では、上記の各ノイズデータdnA、dnB、dnCを同時に含むデータd31が検出される。そして、以下では、それらの合計値(dnA+dnB+dnC)を走査線5の各ラインL1〜Lxごとのノイズデータdnとして説明する。しかし、ノイズ検出部31A〜31Cをそれぞれ独立に構成し、ノイズデータdnA〜dnCを含むデータd31をそれぞれ別個に検出するように構成することも可能であることは前述した通りである。
そして、図11に示すように、上記のようにして放射線検出素子7ごとに読み出された画像データDから、同じタイミングでノイズ検出部31で検出されたデータd31に含まれるノイズデータdnを、下記(2)式に従ってそれぞれ減算して補正後の画像データDcを算出することで、画像データDから前述した横引きノイズの影響を除去することが可能となる。
Dc=D−dn …(2)
[読み出し回路自体のオフセット成分について]
しかし、前述した特許文献1にも記載されているように(同文献の第2の実施の形態参照)、ノイズ検出部31の読み出し回路17A(本実施形態では画像データDを読み出す読み出し回路17と同じ。)の性能にもよるが、ノイズ検出部31で検出されたデータd31には、実際には、上記のノイズデータdn(=dnA+dnB+dnC)のほかに、図12に示すように、ノイズ検出部31の読み出し回路17A自体のオフセット成分dn_roも含まれている。
この場合は、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aで、上記のノイズデータdnと、読み出し回路17Aのオフセット成分dn_roとの合計値がデータd31として検出されることになるため、それらを用いて上記と同様に画像データDを補正すると、補正後の画像データDcは下記(3)式の形になる。
Dc=D−d
∴Dc=D−(dn+dn_ro) …(3)
そして、特許文献1では、ノイズ検出部31の各コンデンサーC1〜C3の静電容量c1〜c3として図8や図10に示したもののW倍(W>1)のものを用いるとともに、図13に示すようにノイズ検出部31の読み出し回路17Aの出力側に乗算器31cを設けて、読み出し回路17Aからの出力値に1/Wを乗算するように構成する。
このように構成すると、図14の中央に示すように、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aからは、データd31として、上記のノイズデータdnのW倍のノイズデータDnと、読み出し回路17Aのオフセット成分dn_ro(これはW倍されない。)との合計値が出力される。そして、データd31が乗算器31cで1/W倍されることで、ノイズデータDnが1/W倍(1/W×Dn)され、読み出し回路17Aのオフセット成分dn_roが1/W倍(1/W×dn_ro)される。そして、ノイズデータDnの1/W倍は上記のノイズデータdnに等しい。
そのため、上記のように構成することで、図15に示すように、ノイズデータdnはそのままで、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aのオフセット成分dn_roの画像データDに対する影響を1/Wに低減することが可能となる。そして、Wの値を十分に大きな値に設定すれば、その逆数1/Wが非常に小さくなるため、補正後の画像データDcから、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aのオフセット成分dn_roの影響を極力排除することができることが特許文献1で記載されている。
[読み出しICごとのオフセット分について]
しかし、上記のように構成して横引きノイズの影響を除去しても、前述したように、撮影された放射線画像中にアーチファクトが現れる場合がある。特に動画撮影では、複数の放射線画像(フレーム画像)が撮影されるが、各フレーム画像にそれぞれアーチファクトが現れる現象が生じる場合がある。また、単純撮影(静止画撮影)の場合にも、放射線画像撮影装置1のスリープ状態から覚醒(wake up)させた直後に撮影を行うような場合には、やはり撮影された放射線画像にアーチファクトが現れる場合がある。
そして、本発明者らの研究では、このような現象が生じる原因は、上記のノイズ検出部31の読み出し回路17Aのオフセット成分dn_ro(以下、簡単にノイズ検出部31のオフセット分dn_roという。)が、例えば図16に示すように、時間的に変化するためであることが分かってきた。ノイズ検出部31のオフセット分dn_roが時間的に変化(増加)する主な原因は、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aの温度が時間的に変化(上昇)するためである。
しかし、オフセット成分dn_roが時間的に変化するのは、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aだけではなく、画像データDを読み出すための他の読み出し回路17も同様に時温度が変化するとオフセット分dn_roが時間的に変化(上昇)する。しかし、ノイズ検出部31と回路構成が異なるため、その変化はノイズ検出部31とは異なる。また、ノイズ検出部が異なる読み出しICに複数設けられた場合、そのオフセット分dn_roの時間的な変化率(増加率)が異なることが分かっている。
そこで、本実施形態では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、ノイズ検出部31のオフセット分dn_ro(以下dn_roAという。)を推定し、推定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAに基づいて、下記(4)式に従って、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aで検出されたデータd31と、推定したノイズ検出部のオフセット分dn_roAとに基づいてノイズデータdnを算出する。
dn=d31−dn_roA …(4)
そして、上記(3)式に相当する下記(5)式に従って、読み出し回路17で読み出された放射線検出素子7ごとの画像データDから、算出したノイズデータdnを減算して、補正後の画像データDcを得るように構成されている。
Dc=D−dn …(5)
以下、上記の処理を行うための構成例をいくつか挙げて具体的に説明する。また、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の作用についてもあわせて説明する。
1つの構成例として画像データDの読み出し処理の際に検出されたデータd31に基づいて、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定することが考えられる。すなわちデータd31を所定回数分検出してその平均値を算出すればノイズ検出部31のオフセット分dn_roAが測定できる。
しかし、いま、例えば図17(A)に示すように、放射線画像撮影装置1の検出部Pに対して照射野Rが狭められた状態で放射線が照射された場合を考える。この場合、放射線画像撮影装置1に照射された放射線の照射野Rの範囲が走査線5のラインLu〜Lvであったとすると、図17(B)に示すように、例えば放射線の照射野Rを通る信号線6aに接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDは、当然のことながら、図18(A)に示すように、走査線5のラインLu〜Lvの部分でそれ以外の部分よりも非常に大きな値になる。
一方、放射線の照射野Rの外側を通る信号線6b(図17(B)参照)に接続されている放射線検出素子7から読み出された画像データDは、各放射線検出素子7には放射線が照射されていないため同じ値になるように思われるが、実際には、図18(B)に示すように、走査線5のラインLu〜Lvの部分(すなわち照射野Rに対応する部分)でそれ以外の部分よりも値が小さくなる現象が現れることが分かっている。
そのため、ノイズ検出部31でも、上記のラインLu〜Lvを含む走査線5の各ラインL1〜Lxに接続されたスイッチ手段31bがオン/オフ制御されてデータd31が検出された場合、検出されたデータd31にも図18(B)に示した現象と同じ現象が生じる可能性がある。
そして、このような現象が生じた場合、走査線5のラインLu〜Lvを含む例えば30本の走査線5にオン電圧が印加され、ノイズ検出部31の各スイッチ手段31bが順次オン状態とされて検出されたデータd31の平均値を算出しても、互いに相殺されず平均値が0にならなくなり、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAが正常に測定できなくなる可能性がある。そこで本発明では以下の様な構成例を具体的に上げる。
[構成例1]
例えば、事前に、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されず、かつ、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧Voffを印加した状態で、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aで所定回数(例えば30回等)読み出し動作を行わせ、読み出されたデータdの平均値を算出する。
この場合、上記のようにして各読み出し回路17で読み出されたデータdには、上記の逆バイアス電圧Vbiasやオフ電圧Voffの電圧ノイズに対応するノイズデータdnが含まれるが、上記のように所定回数分のデータdの読み出しIC16ごとの平均値を算出すると、ノイズデータdnは互いに相殺される。そのため、上記の平均値は、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAと見なすことができる。
そして、読み出し動作を繰り返し行い、ノイズ検出部31の温度が時間的に変化すると、例えば図19に示すように、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAの時間的変化のプロファイルを得ることができる。なお、図19では、dn_roAの時間的変化のプロファイルが1つしか記載されていないが、ノイズ検出部31が異なる読み出しICに複数設けられた場合はノイズ検出部31ごとに測定される。
そして、各プロファイルごとにそれを近似する近似曲線をそれぞれ算出し、近似曲線を表す数式やテーブル等の形で記憶手段23やROM等に保存したりプログラム中に書き込む等して、オフセット分dn_roAの各近似曲線の情報を、放射線画像撮影装置1が予め有しておくように構成する。
そして、実際の撮影の際には、制御手段22は、放射線が照射された後、画像データDの読み出し処理(図6や図7参照)を開始する前に(すなわち放射線画像撮影装置1に放射線が照射されず、かつ、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧Voffを印加した上記と同じ状態で)、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aに、上記のデータd31の検出処理を所定回数行わせ、検出したデータd31の平均値を算出してノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定する。
なお、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAの測定は、画像データDの読み出し処理を行った直後に、上記の状態で行うことも可能である。また、図6に示した連携方式の場合には、制御手段22は、放射線照射装置から放射線画像撮影装置1に放射線が照射されるタイミングが分かっているため、放射線照射装置から放射線画像撮影装置1に放射線が照射される前に、上記の状態でノイズ検出部31のオフセット分dn_roAの測定を行うように構成してもよい。
また、制御手段22は、ノイズ検出部31に対して、上記のように放射線の照射前や照射後或いは画像データDの読み出し処理の直後にデータd31の検出動作を所定回数行わせるとともに、それとは別に、上記のように、画像データDの読み出し処理の際に、画像データDの読み出し処理と同時にノイズ検出部31でデータd31を検出させていく。
そして、画像データDの読み出し処理と同時に検出されたデータd31には、上記のようにして測定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAが含まれているため、制御手段22は、下記(6)式に従って、検出したデータd31から測定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを減算してノイズデータdnを算出する。
dn=d31−dn_roA …(6)
そして、制御手段22は、上記(5)式と同様の下記(7)式に従って、画像データDの読み出し処理で読み出された放射線検出素子7ごとの画像データDから、算出したノイズデータdnを減算して、補正後の画像データDcを得るように構成される。
Dc=D−dn …(7)
なお、以下の構成例においても同様であるが、前述したように撮影の前または後に暗画像データOを読み出すように構成する場合には、暗画像データOの読み出し処理を行う前や暗画像データOの読み出し処理の直後に、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aにデータd31の検出動作を所定回数行わせ、検出したデータd31の平均値を算出してノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定するなど上記と同様に処理を行って、暗画像データOを補正する(補正後の暗画像データOcを得る)ように構成することも可能である。この場合、上記(1)式のDやOに上記のDcやOcが代入されて真の画像データDが算出される。
また、以下の構成例においても同様であるが、ノイズ検出部31は、図8に示したように構成することも可能であり、図13に示したように構成することも可能である。
[構成例2]
上記の構成例1では、単純撮影(静止画撮影)を行う場合を前提に説明したが、放射線画像撮影装置1を用いて動画撮影を行う場合には、例えば、以下のように構成することが可能である。
すなわち、この場合、暗画像データOの読み出し処理を行うように構成する場合には、動画撮影の前に暗画像データOの読み出し処理を予め行っておくことが望ましい。そして、その場合も、上記のようにして暗画像データOを補正するように構成することが可能である。
そして、動画撮影を行う際、放射線照射装置から放射線画像撮影装置1に次々に放射線が照射されるため、例えば、制御手段22は、放射線が照射されて1フレーム目の画像データDを読み出して記憶手段23に保存すると(なお、それと同時にノイズ検出部31でデータd31が検出されて記憶手段23に保存される。)、その直後にノイズ検出部31でデータd31の検出処理を所定回数行って、検出した所定回数分のデータd31を記憶手段23に保存する。
そして、制御手段22は、各フレームごとに、放射線の照射と、画像データDの読み出し処理(およびデータd31の検出処理)と、所定回数分のデータd31の検出処理とを繰り返して、読み出したり検出した画像データD(およびデータd31)や所定回数分のデータd31を記憶手段23に保存していく。そして、動画撮影の終了後、上記のようにして所定回数分のデータd31に基づいてノイズ検出部31のオフセット分dn_roAの推定処理等を行う。
そして、制御手段22は、それらに基づいて画像データDや暗画像データOを補正して補正後の画像データDcや補正後の暗画像データOcを算出したり、それに基づいて真の画像データDを算出したりするように構成することが可能である。なお、時間的に余裕があれば、動画撮影の終了を待たずに、すなわち各フレーム画像を撮影する合間等に、補正後の画像データDc等の算出を行うように構成することも可能である。
[構成例3]
また、上記の構成例1では直前または直後に測定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを利用することについて説明した。しかし、測定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAと経過時間との関係として用いるように構成することも可能である。
すなわち、例えば、撮影前に、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されず、かつ、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧Voffを印加した状態で、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aにデータd31の検出処理を所定回数行わせて所定回数分のデータd31を検出し、その平均値を算出してノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定する。
そして、図20に示すように、測定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAに対応する時点を割り出す。そして、その時点を起点として経過時間ΔTのカウントを開始し、例えば放射線画像撮影装置1に放射線が照射されて撮影が行われ、画像データDが読み出された時点までの経過時間ΔTが分かれば、改めてノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定しなくても、図20に示した関係から、画像データDが読み出された時点での(すなわちその経過時間ΔTにおける)ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを推定することができる。
そして、このように構成すれば、放射線画像撮影装置1に放射線が照射される前や後に1回だけノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定すれば済むことになる。そして、例えば動画撮影を行う際に、放射線画像撮影装置1で、各フレームで画像データDの読み出し処理を行うまでの経過時間ΔTをカウントできれば、改めてノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定しなくても的確にノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを推定することができるようになるため、放射線画像撮影装置1での処理が軽くなるといったメリットがある。
[構成例4]
なお、上記の構成例1〜3では、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定するために、放射線の照射前や照射後或いは画像データDの読み出し処理の直後にデータd31の検出処理を所定回数行う際に、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧Voffを印加した状態で(すなわち走査線5にオン電圧を印加することなく)データd31を検出する場合について説明した。
一方、画像データDの読出処理の際はオン電圧を印加して読出処理を行う。すなわちデータd31の検出処理を行う際もオフ電圧Voffではなくオン電圧で行ったほうがより尤もらしいノイズ検出部31のオフセット分dn_roAが測定できる。ただ事前、事後にオン電圧を印加すると画像データDも読出されてしまうため、本来の蓄積時間とのずれが生じたり、画像データDと同時に読出を行うと上記に述べた、図18(B)のような問題が生じる。
そこで、図21に示すように、一点鎖線で示される検出部P外に走査線5の領域R5を設け、そこのみオン電圧を印加した状態で、ノイズ検出部31の読み出し回路17で画像データDの読出の直前または直後に、所定回数(例えば30回等)読み出し動作を行わせ、検出したデータd31の平均値を算出してノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを測定する。
このように構成すればオン電圧を印加しながらノイズ検出部31のオフセット成分dn_roAを測定することができる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1によれば、制御手段22は、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを推定し、ノイズ検出部31の読み出し回路17Aで検出されたデータd31と推定したノイズ検出部31のオフセット分dn_roAとに基づいてノイズデータを算出し、上記(7)式に示したように、読み出し回路7で読み出された放射線検出素子7ごとの画像データDから、算出したノイズデータdnを減算して、補正後の画像データDcを得ることが可能となる。
そのため、前述した特許文献1に記載された放射線画像撮影装置のように、単に画像データDから横引きノイズを除去しただけでは、単純撮影で撮影された放射線画像や、動画撮影で撮影された各フレーム画像に、アーチファクト(画像ムラ等)が現れる場合があったが、本実施形態では、ノイズ検出部31のオフセット分dn_roAを的確に推定して画像データDから除去される。
そのため、放射線画像撮影装置1を用いて単純撮影や動画撮影を行った場合に、生成された放射線画像や各フレーム画像に対する横引きノイズの影響を低減することが可能となるとともに、放射線画像や各フレーム画像にアーチファクトが生じることを的確に防止することが可能となる。
なお、図示を省略するが、各読み出しIC16のうち、一部の読み出しIC16に電力を供給する電源回路と、それ以外の読み出しIC16に電力を供給する電源回路とが別の電源回路である場合、一方の電源回路から電力が供給される読み出しIC16に属する読み出し回路17Aを用いたノイズ検出部31で検出されたデータd31等を用いると、他方の電源回路から電力が供給される読み出しIC16に属する読み出し回路17で読み出された画像データDの補正を的確に行うことができない場合がある。
そのため、上記のような場合には、各電源回路から電力が供給される読み出しIC16ごとに、本実施形態に係る画像データDの補正処理を行うように構成することが望ましい。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 放射線画像撮影装置
5、L1〜Lx 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
8 TFT(スイッチ素子)
9 バイアス線
10 結線(バイアス線)
15 走査駆動手段
15a 電源回路
15b ゲートドライバー
15c 配線
16 読み出しIC
17 読み出し回路
17A ノイズ検出部の読み出し回路
22 制御手段
31 ノイズ検出部
31a 補正信号線
31b スイッチ手段
C1〜C3 コンデンサー
C2 第2コンデンサー
D 画像データ
31 データ
Dc 補正後の画像データ
dn ノイズデータ
dn_roA ノイズ検出部のオフセット分
L1〜Lu-1、Lv+1〜Lx 放射線が照射されていない範囲内の各走査線
Vbias 逆バイアス電圧
Voff オフ電圧

Claims (7)

  1. 複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
    前記各放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するバイアス線と、
    前記各放射線検出素子から前記各信号線に放出された電荷を画像データとして読み出す複数の読み出し回路をそれぞれ内蔵する複数の読み出しICと、
    前記放射線検出素子ごとに配置され、前記走査線を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になり前記放射線検出素子7と前記信号線との導通を遮断し、オン電圧が印加されるとオン状態になり前記放射線検出素子から電荷を前記信号線に放出させるスイッチ素子と、
    前記各走査線に印加する電圧を前記オン電圧と前記オフ電圧との間で切り替えるゲートドライバーと、前記ゲートドライバーに前記オン電圧および前記オフ電圧を供給する電源回路とを備える走査駆動手段と、
    前記各放射線検出素子からの画像データの読み出し処理を行わせるように制御する制御手段と、
    を備え、
    さらに、補正信号線と、前記補正信号線と前記バイアス線との間の電位差、および/または前記補正信号線と前記走査線との間の電位差を電荷に変換するコンデンサーと、前記補正信号線に接続された読み出し回路と、を備えるノイズ検出部と、
    を備え、
    前記ノイズ検出部は、前記画像データの読み出し処理時に、前記バイアス線を介して前記各放射線検出素子に印加されている前記逆バイアス電圧に生じている電圧ノイズ、および/または前記走査線に印加されている前記オフ電圧に生じている電圧ノイズを前記コンデンサーで電荷ノイズに変換し、変換した前記電荷ノイズに相当するデータを前記読み出し回路から出力させて検出し、
    前記制御手段は、
    前記ノイズ検出部のオフセット分を推定し、
    前記ノイズ検出部の読み出し回路で検出されたデータと、推定した前記ノイズ検出部のオフセット分とに基づいてノイズデータを算出し、
    前記読み出し回路で読み出された前記放射線検出素子ごとの前記画像データから、算出したノイズデータを減算して、補正後の画像データを得ることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 前記ノイズ検出部は、
    さらに、前記補正信号線と前記バイアス線との間の電位差を電荷に変換する第2コンデンサーと、前記第2コンデンサーと前記補正信号線との接続、非接続を切り替える複数のスイッチ手段とを備え、
    前記スイッチ手段にはそれぞれ前記走査線が接続されており、
    前記スイッチ手段のオン/オフ状態を前記各放射線検出素子のリセット時および前記各放射線検出素子からの前記画像データの読み出し処理時に前記スイッチ素子のオン/オフ状態にあわせて切り替えるとともに、
    前記各放射線検出素子のリセット時に前記バイアス線に印加されている前記逆バイアス電圧に生じている電圧ノイズを前記第2コンデンサーで電荷ノイズに変換して蓄積し、
    前記各放射線検出素子からの前記画像データの読み出し処理時に、前記リセット時に蓄積した前記電荷ノイズと前記読み出し処理時に蓄積される前記電荷ノイズとの差に相当するデータを前記読み出し回路から出力して検出することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記ノイズ検出部は、前記補正信号線と前記走査線との間の電位差の代わりに、前記補正信号線と、前記電源回路と前記ゲートドライバーとを結ぶ配線との間の電位差を前記コンデンサーで電荷に変換するとともに、前記配線に印加されている前記オフ電圧に生じている電圧ノイズを前記コンデンサーで電荷ノイズに変換し、変換した前記電荷ノイズに相当するデータを前記読み出し回路から出力させて検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記制御手段は、実際の撮影の際、放射線が照射されず、かつ、前記ゲートドライバーから前記各走査線にオフ電圧を印加した状態で、前記ノイズ検出部の前記読み出し回路に所定回数分読み出し動作を行わせ、読み出されたデータに基づいて前記ノイズ検出部のオフセット分を測定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記制御手段は、実際の撮影の際、放射線が照射されず、かつ、前記ゲートドライバーから、画像データ領域につながっていない走査線に対してのみオン電圧を印加した状態で、前記ノイズ検出部の前記読み出し回路に所定回数分読み出し動作を行わせ、読み出されたデータに基づいて前記ノイズ検出部のオフセット分を測定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記制御手段は、前記ノイズ検出部のオフセット分の測定を、放射線が照射される前または後、または前記画像データの読み出し処理の直後に行うことを特徴とする請求項4に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記制御手段は、前記ノイズ検出部のオフセット分の測定を、放射線が照射される前または後、または前記画像データの読み出し処理の直後に複数回行い、その複数回行ったときのオフセット成分の時間変化から、画像データ取得時のノイズ検出部のオフセット成分を推定し行うことを特徴とする請求項4に記載の放射線画像撮影装置。
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