JP2017223001A - コンクリート床版と鋼桁との連結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができるコンクリート床版と鋼桁との連結構造を提供する。
【解決手段】コンクリート床版12と鋼桁14との連結構造10であって、コンクリート床版12の下面12Aに埋め込まれたずれ止め部材(高ナット16)を備え、前記ずれ止め部材(高ナット16)は、鋼桁14の上フランジ14Aにボルト接合で取り付けられている。
【選択図】図2
【解決手段】コンクリート床版12と鋼桁14との連結構造10であって、コンクリート床版12の下面12Aに埋め込まれたずれ止め部材(高ナット16)を備え、前記ずれ止め部材(高ナット16)は、鋼桁14の上フランジ14Aにボルト接合で取り付けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造に関し、詳細には、コンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができるコンクリート床版と鋼桁との連結構造に関する。
橋梁の床版は、橋梁を通行する車両等の荷重を直接的に支持する部材であり、その損傷事例が近年数多く報告されるようになってきている。このため、橋梁の床版を取り替えるための技術開発が重要な課題となってきている。
橋梁の床版を取り替える際には、新設床版を架設する前に既設床版を撤去する必要があり、既設床版の撤去方法に関する技術開発も重要な課題となっている。
既設床版を撤去する際には、既設床版と既設主桁との連結構造がどのようになっているのかを確認して、その連結構造に応じて適切な撤去方法を決めることが必要である。
ここで、コンクリート床版と鋼桁との現状の連結構造においては、一般的に、非合成桁では連結剛度の小さいスラブ止め(スラブアンカー)等のずれ止めを用い、合成桁では連結剛度の大きいスタッドジベル等のずれ止めを用いている(例えば、非特許文献1の116頁参照)。
撤去する既設コンクリート床版と既設鋼桁が合成桁を構成している場合、連結剛度を大きくするべくスタッドジベル等のずれ止めを密に用いているため、既設コンクリート床版の部位のうち、既設鋼桁の上フランジの上方に位置する部位については、コンクリートブレーカー等を用いて手はつりで撤去を行う必要があり、撤去作業には非常に手間がかかっていた。また、撤去する既設コンクリート床版と既設鋼桁が非合成桁を構成している場合であっても、既設鋼桁の上フランジの上面にはスラブ止め(スラブアンカー)等のずれ止めが設けられているため、既設鋼桁の上フランジの上方に位置する部位については、コンクリートブレーカー等を用いて手はつりで撤去を行うことや、ジャッキアップ装置等により主桁の上フランジと既設コンクリート床版を縁切りして撤去を行うことが一般的であり、撤去作業の作業性はよくなかった。
宮本裕(外9名)著、「橋梁工学」、第1版、技報堂出版株式会社、1997年5月10日、116頁
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、コンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができるコンクリート床版と鋼桁との連結構造を提供することを課題とする。
本発明は、以下のコンクリート床版と鋼桁との連結構造により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第1の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、前記コンクリート床版の下面に埋め込まれたずれ止め部材を備え、前記ずれ止め部材は、前記鋼桁の上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
ここで、「前記コンクリート床版の下面に埋め込まれたずれ止め部材」とは、前記コンクリート床版の下面の下方から接触可能な部位が存在するように前記コンクリート床版に埋め込まれたずれ止め部材、あるいは、前記コンクリート床版の下面の下方から接触可能な部位が存在する連結部材に連結している、前記コンクリート床版に埋め込まれたずれ止め部材のことである。前記ずれ止め部材および前記連結部材において、「前記コンクリート床版の下面の下方から接触可能な部位が存在する」場合とは、前記ずれ止め部材または前記連結部材の最下部が前記コンクリート床版の下面の高さ位置よりも高い場合(この場合には、前記ずれ止め部材または前記連結部材の存在位置の下方には孔が開いていることになる。)と、前記ずれ止め部材または前記連結部材の最下部が前記コンクリート床版の下面と同一の高さ位置である場合と、前記ずれ止め部材または前記連結部材の最下部が前記コンクリート床版の下面の高さ位置よりも低い場合(この場合には、前記ずれ止め部材または前記連結部材には、前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している部位があることになる。)がある。
また、「前記ずれ止め部材は、前記鋼桁の上フランジにボルト接合で取り付けられている」とは、前記ずれ止め部材が、前記鋼桁の上フランジを挿通するボルトによって直接螺合されて前記鋼桁の上フランジにボルト接合で取り付けられている場合だけでなく、前記ずれ止め部材に連結している連結部材が、前記鋼桁の上フランジを挿通するボルトによって螺合されて前記鋼桁の上フランジにボルト接合で取り付けられており、これによって前記ずれ止め部材が前記鋼桁の上フランジに間接的に連結されている場合も含む概念である。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第2の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、前記ずれ止め部材の長手方向の材軸は略鉛直方向の略同一直線上にあり、前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、前記ずれ止め部材の前記下部は、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
ここで、「棒状のずれ止め部材」とは、当該棒状のずれ止め部材の長手方向と直交する断面の形状が一定である場合だけでなく、一定でない場合も含む概念であり、また、同一部材からなる場合だけでなく、複数の部材が棒状に連結して1つのずれ止め部材を構成している場合も含む概念である。
また、長手方向の材軸とは、当該部材の長手方向と直交する当該部材の各断面の図心を連ねて形成される線のことである。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第2の態様において、前記コンクリート床版は、前記鋼桁の前記上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えており、該下面鋼板には前記ずれ止め部材が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記ずれ止め部材は前記下面鋼板の前記貫通孔を挿通しているとともに、前記ずれ止め部材の少なくとも一部が前記下面鋼板に連結されているように構成してもよい。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第3の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、長手方向の材軸が略鉛直方向となるように前記コンクリート床版の下面に埋め込まれた高ナットを備え、前記高ナットの内周面はねじが切られており、かつ、前記高ナットの前記内周面に下方からボルトの軸部が螺合できるように、前記高ナットの内空部は下方に開放されており、前記鋼桁の上フランジには、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるボルトの軸部が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔を下方から挿通した前記ボルトの前記軸部が前記高ナットの前記内周面に螺合されて、前記高ナットは前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
ここで、「前記コンクリート床版の下面に埋め込まれた高ナット」とは、前記コンクリート床版の下面の下方から接触可能な部位が存在するように前記コンクリート床版に埋め込まれた高ナットのことである。前記高ナットにおいて、「前記コンクリート床版の下面の下方から接触可能な部位が存在する」場合とは、前記高ナットの最下部が前記コンクリート床版の下面の高さ位置よりも高い場合(この場合には、前記高ナットの存在位置の下方には孔が開いていることになる。)と、前記高ナットの最下部が前記コンクリート床版の下面と同一の高さ位置である場合と、前記高ナットの最下部が前記コンクリート床版の下面の高さ位置よりも低い場合(この場合には、前記高ナットには、前記コンクリート床版の下面の高さ位置よりも下方に突出している部位があることになる。)がある。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第4の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、前記コンクリート床版は、前記鋼桁の上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えていて、該下面鋼板には貫通孔が設けられており、前記下面鋼板の前記貫通孔の中心軸と内空部の中心軸が略同一直線上になるように高ナットが前記下面鋼板の上面に取り付けられており、前記高ナットはねじが切られた内周面を備え、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるように、前記高ナットの内空部が下方に開放された状態で、前記高ナットは前記コンクリート床版に埋め込まれており、前記鋼桁の前記上フランジには、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるボルトの軸部が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記下面鋼板の前記貫通孔の大きさは、前記ボルトの前記軸部が挿通可能な大きさであり、前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔および前記下面鋼板の前記貫通孔を下方から挿通した前記ボルトの前記軸部が前記高ナットの前記内周面に螺合されて、前記高ナットは前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
ここで、貫通孔の中心軸とは、貫通孔が貫通する方向と直交する面で当該貫通孔を切断して得られる各断面の図心を連ねて形成される線のことである。
また、高ナットの内空部の中心軸とは、高ナットの内空部が延びる方向(貫通孔である高ナットの内空部が貫通する方向)と直交する面で当該内空部を切断して得られる各断面の図心を連ねて形成される線のことである。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第3または第4の態様において、前記高ナットの上部には、少なくとも下部の外周面にねじが切られた棒状の補強ずれ止め部材のねじが切られた前記下部が螺合されて取り付けられており、前記補強ずれ止め部材が前記コンクリート床版の内部に埋め込まれているように構成してもよい。
前記補強ずれ止め部材の上端部の径は、上端部以外の径よりも大きくなっていることが好ましい。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第5の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、前記ずれ止め部材の前記下部はその外周面の少なくとも一部にねじが切られており、前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出した前記ずれ止め部材の前記下部はナットで締め付けられて、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の第6の態様は、コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、前記ずれ止め部材の前記下部はその外周面の少なくとも一部にねじが切られており、前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記コンクリート床版は、前記鋼桁の上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えていて、該下面鋼板には前記ずれ止め部材が挿通可能な貫通孔が設けられていて、前記ずれ止め部材は前記下面鋼板の前記貫通孔に挿通されており、前記ずれ止め部材は前記下面鋼板よりも上方の位置までその外周面にねじが切られていて、前記下面鋼板の上面に下端面が接するように前記ずれ止め部材にナットが取り付けられており、前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出した前記ずれ止め部材の前記下部はナットで締め付けられて、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造である。
前記ずれ止め部材の上端部の径は、上端部以外の径よりも大きくなっていることが好ましい。
前記コンクリート床版と前記鋼桁の前記上フランジとの間に、高さ調整部材を配置するように構成してもよい。
本発明によれば、コンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を説明する。本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造は、コンクリート床版および鋼桁が用いられている構造物であれば適用可能であり、適用対象となる構造物の種類は特には限定されないが、以下の説明では、コンクリート床版と鋼桁が用いられた橋梁に本発明に係る連結構造を適用する場合を本発明の実施形態として説明する。
コンクリート床版と鋼桁が用いられた橋梁としては、例えば、図1に示すような鋼橋200がある。図1は鋼橋200の上部工を橋軸方向から見た鉛直断面図であり、鋼橋200は、鋼主桁202を4つ備え、4つの鋼主桁202が下方からコンクリート床版204を支持する4主桁橋である。なお、本発明に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造の適用対象となり得る構造物の一例として、鋼橋200を図1に示しただけであり、本発明に係る連結構造の適用対象が鋼橋200に限定されるわけではない。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図3は、本発明の第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図3は、本発明の第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10は、コンクリート床版12と鋼桁14との連結構造であり、コンクリート床版12と鋼桁14との連結に用いている部材は、高ナット16と、連結用ボルト18と、補強ずれ止め部材20と、高さ調整部材22である。
高ナット16は、内周面にねじが切られた長さの長いナットである。高ナット16は、その下端面の高さ位置が、鋼桁14の上フランジ14Aと上下方向に対向するコンクリート床版12の下面12Aの高さ位置と略同一となるように、かつ、長手方向の材軸が略鉛直方向となるように配置してコンクリートを打設して、コンクリート床版12の下面12Aに埋め込む。補強ずれ止め部材20を高ナット16の上部に螺合させない状態でコンクリートを打設する場合には、高ナット16の内空部にコンクリートが入り込まないように、高ナット16の上端部をシール用の板状体等でシールする。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、予め鋼桁14の上フランジ14A上に高ナット16を配置するとともに鋼桁14の上フランジ14Aに連結用ボルト18で高ナット16を取り付け、さらに型枠を設置した後に、あるいは鋼桁14の上フランジ14Aに連結用ボルト18で取り付けた高ナット16にさらに補強ずれ止め部材20を予め取り付け、さらに型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版12の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材22は設置しなくてもよい。
高ナット16の内周面の位置に対応するように、高さ調整部材22には貫通孔22Aが設けられており、鋼桁14の上フランジ14Aには貫通孔14Bが設けられている。その結果、高ナット16の内空部の中心軸は、高さ調整部材22の貫通孔22Aの中心軸および鋼桁14の上フランジ14Aの貫通孔14Bの中心軸と略同一直線上に位置するようになっている。
このため、連結用ボルト18は、鋼桁14の上フランジ14Aの貫通孔14B、および高さ調整部材22の貫通孔22Aを挿通して、高ナット16の内周面に螺合して、ボルト接合で取り付けられるようになっている。
高ナット16は、連結用ボルト18が下方から螺合することにより、鋼桁14の上フランジ14Aにボルト接合で取り付けられて連結され、これにより、コンクリート床版12と鋼桁14とが連結されるので、高ナット16は、コンクリート床版12と鋼桁14とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割を有する。
また、高ナット16はコンクリート床版12の内部に埋め込まれており、かつ、高ナット16は長さの長いナットであるので、高ナット16は、コンクリート床版12のずれ止め部材としての役割も有する。
連結用ボルト18は、前述したように、鋼桁14の上フランジ14Aの貫通孔14B、および高さ調整部材22の貫通孔22Aを挿通して、高ナット16の内周面に螺合してボルト接合で取り付けられている。したがって、高ナット16の長手方向の材軸および連結用ボルト18の長手方向の材軸は、略鉛直方向の略同一直線上にある。
連結用ボルト18は、高ナット16に螺合することにより、鋼桁14の上フランジ14Aにボルト接合で取り付けられて連結され、これにより、コンクリート床版12と鋼桁14とがボルト接合で連結されるので、連結用ボルト18は、コンクリート床版12と鋼桁14とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割を有する。
補強ずれ止め部材20は、少なくとも下部の外周面にねじが切られた棒状のずれ止め部材であり、ねじが切られた前記下部が高ナット16の上部に螺合されて取り付けられている。したがって、高ナット16の長手方向の材軸および補強ずれ止め部材20の長手方向の材軸は、略鉛直方向の略同一直線上にある。
補強ずれ止め部材20は、高ナット16の上部に螺合されて取り付けられた状態でコンクリート床版12の内部に埋め込まれている。このため、補強ずれ止め部材20は、高ナット16と一体となって、コンクリート床版12のずれ止め部材として働く。換言すれば、補強ずれ止め部材20は、高ナット16のずれ止め効果をさらに補強する役割を有する。また、補強ずれ止め部材20の頭部20Aの径は、補強ずれ止め部材20の他の部位の径よりも大きくなっており、このため、補強ずれ止め部材20のずれ止め効果は、さらに大きくなっている。
前述したように、補強ずれ止め部材20の役割は、高ナット16のずれ止め効果をさらに補強する役割であるので、コンクリート床版12が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を高ナット16のみで十分に得られるのであれば、補強ずれ止め部材20は省略してもよい。
高さ調整部材22は、コンクリート床版12全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材22は、本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10において、必須の部材というわけではない。また、本第1実施形態に係る連結構造10では高さ調整部材22として鋼板を用いたが、高さ調整部材22に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
次に、本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10におけるずれ止め効果について説明する。
本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10では、連結用ボルト18が高ナット16に螺合してボルト接合で取り付けられた状態において、高ナット16、連結用ボルト18、および補強ずれ止め部材20を一体と考えて、1つのずれ止め部材として考えると、ずれ止め部材が鋼桁14の上フランジ14Aにボルト接合で直接連結している。このため、車両の加速・制動や地震等によってコンクリート床版12に加わる水平力は、高ナット16、連結用ボルト18、および補強ずれ止め部材20からなるずれ止め部材を介して、直接的に鋼桁14の上フランジ14Aに伝達される。このため、コンクリート床版12が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を効率的に発揮しやすく、また、長期的に使用してもずれ止め効果は低下しにくい。
また、前述したように、高ナット16、連結用ボルト18、および補強ずれ止め部材20の長手方向の材軸は、略同一直線上の略同一方向にある。このため、高ナット16、連結用ボルト18、および補強ずれ止め部材20を一体と考えて、1つのずれ止め部材として考えれば、該ずれ止め部材と鋼桁14の上フランジ14Aとの応力伝達は効率的に行われるので、この点からもずれ止め効果を効率的に発揮しやすい。
次に、本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性について説明する。
本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10では、連結用ボルト18が高ナット16に螺合することにより、コンクリート床版12と鋼桁14とがボルト接合で連結される。したがって、コンクリート床版12を撤去する際には、連結用ボルト18を高ナット16から取り外せば、コンクリート床版12と鋼桁14との縁が切れるので、後はコンクリート床版12をクレーン等の吊り上げ手段で吊り上げてトラック等に積み込めば撤去は完了であり、従来の撤去方法と比べて大幅に施工性が向上している。
また、新設のコンクリート床版を架設する際は、撤去したコンクリート床版と同様のボルト接合による連結タイプのコンクリート床版を、撤去したコンクリート床版の位置に配置して、連結用ボルト18を高ナット16に螺合させてボルト接合で取り付けることにより、鋼桁14との連結作業は完了する。したがって、コンクリート床版の架設においても従来と比べて大幅に施工性が向上している。
したがって、本第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10を用いることにより、コンクリート床版の撤去が必要になった場合でもコンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができる。また、新設のコンクリート床版の架設も迅速に行うことができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図5は、本発明の第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図4は、本発明の第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図5は、本発明の第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30は、コンクリート床版32と鋼桁34との連結構造であり、コンクリート床版32と鋼桁34との連結に用いている部材は、高ナット36と、連結用ボルト38と、補強ずれ止め部材40と、下面鋼板42と、高さ調整部材44、である。本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30は、第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10において対応する部材がない下面鋼板42をさらに備えている。
高ナット36は、内周面にねじが切られた長さの長いナットである。高ナット36は長手方向の材軸が略鉛直方向となるように下面鋼板42の上面に取り付けられた状態で、コンクリートを打設して、コンクリート床版32の内部に埋め込む。補強ずれ止め部材40を高ナット36の上部に螺合させない状態でコンクリートを打設する場合には、高ナット36の内空部にコンクリートが入り込まないように、高ナット36の上端部をシール用の板状体等でシールする。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、下面鋼板42を予め鋼桁34の上フランジ34A上に配置するとともに鋼桁34の上フランジ34Aに連結用ボルト38で高ナット36を予め取り付け、さらに型枠を設置した後に、あるいは鋼桁34の上フランジ34Aに連結用ボルト38で取り付けられた高ナット36にさらに補強ずれ止め部材40を予め取り付け、さらに型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版32の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材44は設置しなくてもよい。
高ナット36の内周面の位置に対応するように、下面鋼板42には貫通孔42Aが設けられている。また、下面鋼板42の貫通孔42Aの位置に対応するように、高さ調整部材44には貫通孔44Aが設けられており、鋼桁34の上フランジ34Aには貫通孔34Bが設けられている。その結果、高ナット36の内空部の中心軸は、下面鋼板42の貫通孔42Aの中心軸、高さ調整部材44の貫通孔44Aの中心軸、および鋼桁34の上フランジ34Aの貫通孔34Bの中心軸と略同一直線上に位置するようになっている。
このため、連結用ボルト38は、鋼桁34の上フランジ34Aの貫通孔34B、高さ調整部材44の貫通孔44A、および下面鋼板42の貫通孔42Aを挿通して、高ナット36の内周面に螺合して、ボルト接合で取り付けられるようになっている。
高ナット36は、連結用ボルト38が下方から螺合することにより、鋼桁34の上フランジ34Aにボルト接合で取り付けられて連結され、これにより、コンクリート床版32と鋼桁34とが連結されるので、高ナット36は、コンクリート床版32と鋼桁34とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割を有する。
また、高ナット36はコンクリート床版32の内部に埋め込まれており、かつ、高ナット36は長さの長いナットであるので、コンクリート床版32のずれ止め部材としての役割も有する。
連結用ボルト38は、前述したように、鋼桁34の上フランジ34Aの貫通孔34B、高さ調整部材44の貫通孔44A、および下面鋼板42の貫通孔42Aを挿通して、高ナット36の内周面に螺合してボルト接合で取り付けられている。したがって、高ナット36の長手方向の材軸および連結用ボルト38の長手方向の材軸は、略鉛直方向の略同一直線上にある。
連結用ボルト38は、高ナット36に螺合することにより、鋼桁34の上フランジ34Aにボルト接合で取り付けられて連結され、これにより、コンクリート床版32と鋼桁34とがボルト接合で連結されるので、連結用ボルト38は、コンクリート床版32と鋼桁34とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割を有する。
補強ずれ止め部材40は、少なくとも下部の外周面にねじが切られた棒状のずれ止め部材であり、ねじが切られた前記下部が高ナット36の上部に螺合されて取り付けられている。したがって、高ナット36の長手方向の材軸および補強ずれ止め部材40の長手方向の材軸は、略鉛直方向の略同一直線上にある。
補強ずれ止め部材40は、高ナット36の上部に螺合されて取り付けられた状態でコンクリート床版32の内部に埋め込まれている。このため、補強ずれ止め部材40は、高ナット36と一体となって、コンクリート床版32のずれ止め部材として働く。換言すれば、補強ずれ止め部材40は、高ナット36のずれ止め効果をさらに補強する役割を有する。また、補強ずれ止め部材40の頭部40Aの径は、補強ずれ止め部材40の他の部位の径よりも大きくなっており、このため、補強ずれ止め部材40のずれ止め効果は、さらに大きくなっている。
前述したように、補強ずれ止め部材40の役割は、高ナット36のずれ止め効果をさらに補強する役割であるので、コンクリート床版32が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を高ナット36のみで十分に得られるのであれば、補強ずれ止め部材40は省略してもよい。
下面鋼板42は、鋼桁34の上フランジ34Aと上下方向に対向するようにコンクリート床版32の下面32Aに設けられた鋼板であり、鋼桁34の上フランジ34Aとの連結面の平坦性を確保して、コンクリート床版32と鋼桁34との連結を良好にする役割を有する。また、下面鋼板42に設けた貫通孔42Aの位置に合わせて高ナット36を溶接や仮ボルト等で固定することで、コンクリート床版32内での高ナット36の位置が固定されるので、下面鋼板42は、コンクリート床版32内での高ナット36の位置ずれを防止する役割も有する。仮ボルトで高ナット36の位置を固定する場合は、下面鋼板42の下方から高ナット36に仮ボルトの軸部を差し込み、高ナット36の位置を固定する。
ただし、下面鋼板42を設けなくても、鋼桁34の上フランジ34Aと上下方向に対向するコンクリート床版32の下面32Aの平坦性が確保でき、かつ、コンクリート床版32内での高ナット36の位置ずれも防止できるのであれば、下面鋼板42は設けなくてもよい。本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30において下面鋼板42を設けない実施形態は、第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10と同様の実施形態となる。
高さ調整部材44は、コンクリート床版32全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材44は、本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30において、必須の部材というわけではない。また、本第2実施形態に係る連結構造30では高さ調整部材44として鋼板を用いたが、高さ調整部材44に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30におけるずれ止め効果は、第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
また、本第2実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造30を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性は、第1実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造10で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図7は、本発明の第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図6は、本発明の第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図7は、本発明の第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50は、コンクリート床版52と鋼桁54との連結構造であり、コンクリート床版52と鋼桁54との連結に用いている部材は、ずれ止め部材56と、ナット58、60と、高さ調整部材62である。
ずれ止め部材56は、少なくともナット58の取り付け位置と同じ高さ位置の外周面およびその高さ位置よりも下方の外周面にねじが切られた棒状の部材である。ずれ止め部材56の頭部56Aの径は、ずれ止め部材56の他の部位の径よりも大きくなっており、このため、コンクリート床版52内に埋め込まれた時のずれ止め部材56のずれ止め効果は、さらに大きくなっている。
ずれ止め部材56の中央部よりもやや下方の地点には、ナット58が螺合されて取り付けられている。このナット58の下端面がコンクリート床版52の下面52Aの高さ位置と略同一となるように配置してコンクリートを打設して、コンクリート床版52の下面52Aにずれ止め部材56およびナット58を埋め込む。このため、ずれ止め部材56の部位のうち、ナット58の下端面よりも上方の部位はコンクリート床版52の内部に埋め込まれている(正確には、ずれ止め部材56の部位のうち、ナット58が螺合している部位はナット58を介してコンクリート床版52の内部に埋め込まれている。)。また、ずれ止め部材56の長手方向の材軸は略鉛直方向となる。ずれ止め部材56の部位のうち、ナット58の下端面よりも下方の部位である下部56Bは、コンクリート床版52の下面52Aよりも下方に突出している。コンクリート床版52の内部に埋め込まれたずれ止め部材56の部位は、コンクリート床版52が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を発揮する。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、予め鋼桁54の上フランジ54Aにずれ止め部材56を取り付けて型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版52の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材62は設置しなくてもよい。
ナット58の内周面の位置に対応するように、高さ調整部材62には貫通孔62Aが設けられており、鋼桁54の上フランジ54Aには貫通孔54Bが設けられている。
このため、ずれ止め部材56の下部56Bは、高さ調整部材62の貫通孔62A、および鋼桁54の上フランジ54Aの貫通孔54Bを挿通して、鋼桁54の上フランジ54Aの下面にナット60によるボルト接合で取り付けられるようになっている。これにより、コンクリート床版52と鋼桁54とが連結されるので、ずれ止め部材56は、コンクリート床版52が位置ずれを起こすことを防止するずれ止めの役割だけでなく、コンクリート床版52と鋼桁54とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割も有する。
高さ調整部材62は、コンクリート床版52全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材62は、本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50において、必須の部材というわけではない。また、本第3実施形態に係る連結構造50では高さ調整部材62として鋼板を用いたが、高さ調整部材62に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
次に、本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50におけるずれ止め効果について説明する。
本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50では、ずれ止め部材56が鋼桁54の上フランジ54Aにボルト接合で直接連結している。このため、車両の加速・制動や地震等によってコンクリート床版52に加わる水平力は、ずれ止め部材56を介して、直接的に鋼桁54の上フランジ54Aに伝達される。このため、コンクリート床版52が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を効率的に発揮しやすく、また、長期的に使用してもずれ止め効果は低下しにくい。
また、ずれ止め部材56は棒状の1つの部材であり、ずれ止め部材56の長手方向の材軸は、略同一直線上の略同一方向にある。このため、ずれ止め部材56と鋼桁54の上フランジ54Aとの応力伝達は効率的に行われるので、この点からもずれ止め効果を効率的に発揮しやすい。
次に、本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性について説明する。
本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50では、ずれ止め部材56の下部56Bが鋼桁54の上フランジ54Aの下面にナット60によるボルト接合で取り付けられ、コンクリート床版52と鋼桁54とがボルト接合で連結される。したがって、コンクリート床版52を撤去する際には、ナット60を取り外せば、コンクリート床版52と鋼桁54との縁が切れるので、後はコンクリート床版52をクレーン等の吊り上げ手段で吊り上げてトラック等に積み込めば撤去は完了であり、従来の撤去方法と比べて大幅に施工性が向上している。
また、新設のコンクリート床版を架設する際は、撤去したコンクリート床版と同様のボルト接合による連結タイプのコンクリート床版を、撤去したコンクリート床版の位置に配置して、ずれ止め部材56の下部56Bにナット60を螺合させて鋼桁54の上フランジ54Aの下面にボルト接合で取り付けることにより、鋼桁54との連結作業は完了する。したがって、コンクリート床版の架設においても従来と比べて大幅に施工性が向上している。
したがって、本第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50を用いることにより、コンクリート床版の撤去が必要になった場合でもコンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができる。また、新設のコンクリート床版の架設も迅速に行うことができる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図9は、本発明の第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図8は、本発明の第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図9は、本発明の第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造70は、コンクリート床版72と鋼桁74との連結構造であり、コンクリート床版72と鋼桁74との連結に用いている部材は、ずれ止め部材76と、ナット78、80と、下面鋼板82と、高さ調整部材84である。
ずれ止め部材76は、少なくともナット78の取り付け位置と同じ高さ位置の外周面およびその高さ位置よりも下方の外周面にねじが切られた棒状の部材である。ずれ止め部材76の頭部76Aの径は、ずれ止め部材76の他の部位の径よりも大きくなっており、このため、コンクリート床版72内に埋め込まれた時のずれ止め部材76のずれ止め効果は、さらに大きくなっている。
ずれ止め部材76の中央部よりもやや上方の地点には、ナット78が螺合されて取り付けられている。ずれ止め部材76を配置する位置に対応する下面鋼板82の部位にはずれ止め部材76が挿通できる貫通孔82Aが設けられている。ずれ止め部材76を下面鋼板82の貫通孔82Aに挿通させて、ナット78の下端面が下面鋼板82の上面82Bと接するように(ナット78の下端面が下面鋼板82の上面82Bの高さ位置と略同一となるように)配置してコンクリートを打設して、コンクリート床版72の下面72Aにずれ止め部材76およびナット78ならびに下面鋼板82を埋め込む。このため、ずれ止め部材76の部位のうち、ナット78の下端面よりも上方の部位はコンクリート床版72の内部に埋め込まれている(正確には、ずれ止め部材76の部位のうち、ナット78が螺合している部位はナット78を介してコンクリート床版72の内部に埋め込まれている。)。また、ずれ止め部材76の長手方向の材軸は略鉛直方向となる。ずれ止め部材76の部位のうち、コンクリート床版72の下面72Aよりも下方の部位である下部76Bは、コンクリート床版72の下面72Aよりも下方に突出している。コンクリート床版72の内部に埋め込まれたずれ止め部材76の部位は、コンクリート床版72が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を発揮する。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、予め鋼桁74の上フランジ74A上に下面鋼板82を配置するとともにずれ止め部材76を鋼桁74の上フランジ74Aに予め取り付けて型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版72の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材84は設置しなくてもよい。
ずれ止め部材76の下部76Bの位置に対応するように、高さ調整部材84には貫通孔84Aが設けられており、鋼桁74の上フランジ74Aには貫通孔74Bが設けられている。
このため、ずれ止め部材76の下部76Bは、高さ調整部材84の貫通孔84A、および鋼桁74の上フランジ74Aの貫通孔74Bを挿通して、鋼桁74の上フランジ74Aの下面にナット80によるボルト接合で取り付けられるようになっている。これにより、コンクリート床版72と鋼桁74とが連結されるので、ずれ止め部材76は、コンクリート床版72についてのずれ止めの役割だけでなく、コンクリート床版72と鋼桁74とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割も有する。
下面鋼板82は、鋼桁74の上フランジ74Aと上下方向に対向するようにコンクリート床版72の下面72Aに設けられた鋼板であり、鋼桁74の上フランジ74Aとの連結面の平坦性を確保して、コンクリート床版72と鋼桁74との連結を良好にする役割を有する。また、下面鋼板82に設けた貫通孔82Aの位置に合わせてナット78を下面鋼板82の上面に固定することで、コンクリート床版72内でのナット78の位置が固定されるので、下面鋼板82は、コンクリート床版72内でのずれ止め部材76の位置ずれを防止する役割も有する。
ただし、下面鋼板82を設けなくても、鋼桁74の上フランジ74Aと上下方向に対向するコンクリート床版72の下面72Aの平坦性が確保でき、かつ、コンクリート床版72内でのずれ止め部材76の位置ずれも防止できるのであれば、下面鋼板82は設けなくてもよい。本第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造70において下面鋼板82を設けない実施形態は、第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50と同様の実施形態となる。
高さ調整部材84は、コンクリート床版72全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材84は、本第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造70において、必須の部材というわけではない。また、本第4実施形態に係る連結構造70では高さ調整部材84として鋼板を用いたが、高さ調整部材84に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
本第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造70におけるずれ止め効果は、第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
また、本第4実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造70を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性は、第3実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造50で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
(第5実施形態)
図10は、本発明の第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図11は、本発明の第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図10は、本発明の第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図11は、本発明の第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90は、コンクリート床版92と鋼桁94との連結構造であり、コンクリート床版92と鋼桁94との連結に用いている部材は、アングルジベル96と、連結用ボルト98と、ナット100と、高さ調整部材102である。
アングルジベル96は、2つの板状部を備えており、一方の板状部96Aは略鉛直方向に立設され、他方の板状部96Bはその下面の高さ位置がコンクリート床版92の下面92Aの高さ位置と略同一となるように配置される。他方の板状部96Bには、連結用ボルト98の軸部が挿通できる貫通孔96Cが設けられている。連結用ボルト98の軸部をアングルジベル96の他方の板状部96Bの貫通孔96Cに挿通させて、連結用ボルト98の頭部の下端面がアングルジベル96の他方の板状部96Bの上面の高さ位置と略同一となるように配置した状態でコンクリートを打設して、コンクリート床版92の下面92Aにアングルジベル96および連結用ボルト98を埋め込んでいる。このため、連結用ボルト98の軸部の下部98Aはコンクリート床版92の下面92Aよりも下方に突出している。アングルジベル96の一方の板状部96Aは、略鉛直方向に立設されるようにコンクリート床版92の内部に埋め込まれており、車両の加速・制動や地震等によってコンクリート床版92に加わる水平力に対して、コンクリート床版92が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を発揮する。アングルジベル96の他方の板状部96Bはその下面の高さ位置がコンクリート床版92の下面92Aの高さ位置と略同一となっている。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、予め鋼桁94の上フランジ94Aにアングルジベル96を連結用ボルト98で取り付けて型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版92の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材102は設置しなくてもよい。
アングルジベル96の他方の板状部96Bに設けられた貫通孔96Cの位置に対応するように、高さ調整部材102には貫通孔102Aが設けられており、鋼桁94の上フランジ94Aには貫通孔94Bが設けられている。
このため、連結用ボルト98の軸部の下部98Aは、高さ調整部材102の貫通孔102A、および鋼桁94の上フランジ94Aの貫通孔94Bを挿通して、鋼桁94の上フランジ94Aの下面にナット100によるボルト接合で取り付けられるようになっている。このように取り付けることにより、コンクリート床版92と鋼桁94とが連結されるので、アングルジベル96は、コンクリート床版92についてのずれ止めの役割だけでなく、コンクリート床版92と鋼桁94とをボルト接合で連結させる連結部材としての役割も有する。
高さ調整部材102は、コンクリート床版92全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材102は、本第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90において、必須の部材というわけではない。また、本第5実施形態に係る連結構造90では高さ調整部材102として鋼板を用いたが、高さ調整部材102に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
次に、本第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性について説明する。
本第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90では、ずれ止め部材であるアングルジベル96を連結する連結用ボルト98の軸部の下部98Aが鋼桁94の上フランジ94Aの下面にナット100によるボルト接合で取り付けられ、コンクリート床版92と鋼桁94とがボルト接合で連結される。したがって、コンクリート床版92を撤去する際には、ナット100を取り外せば、コンクリート床版92と鋼桁94との縁が切れるので、後はコンクリート床版92をクレーン等の吊り上げ手段で吊り上げてトラック等に積み込めば撤去は完了であり、従来の撤去方法と比べて大幅に施工性が向上している。
また、新設のコンクリート床版を架設する際は、撤去したコンクリート床版と同様のボルト接合による連結タイプのコンクリート床版を、撤去したコンクリート床版の位置に配置して、連結用ボルト98の軸部の下部98Aにナット100を螺合させて鋼桁94の上フランジ94Aの下面にボルト接合で取り付けることにより、鋼桁94との連結作業は完了する。したがって、コンクリート床版の架設においても従来と比べて大幅に施工性が向上している。
したがって、本第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90を用いることにより、コンクリート床版の撤去が必要になった場合でもコンクリート床版を鋼桁から容易に撤去することができる。また、新設のコンクリート床版の架設も迅速に行うことができる。
(第6実施形態)
図12は、本発明の第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図13は、本発明の第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図12は、本発明の第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図13は、本発明の第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造110は、コンクリート床版112と鋼桁114との連結構造であり、コンクリート床版112と鋼桁114との連結に用いている部材は、下面鋼板116と、スラブアンカー118と、連結用ボルト120と、ナット122と、高さ調整部材124である。
下面鋼板116は、鋼桁114の上フランジ114Aと上下方向に対向するようにコンクリート床版112の下面112Aに設けられた鋼板であり、鋼桁114の上フランジ114Aとの連結面の平坦性を確保して、コンクリート床版112と鋼桁114との連結を良好にする役割を有する。
また、下面鋼板116の上面にはスラブアンカー118が溶接されて取り付けられており、下面鋼板116は、スラブアンカー118の位置を固定する役割も有する。コンクリート床版112に加わった水平力は、スラブアンカー118、下面鋼板116、および連結用ボルト120を介して鋼桁114に伝達される。
また、下面鋼板116に設けた貫通孔116Aに連結用ボルト120を挿入することにより、コンクリート床版112内での連結用ボルト120の位置が概ね固定されるので、下面鋼板116は、コンクリート床版112内での連結用ボルト120の位置ずれを防止する役割も有する。
スラブアンカー118は、前述したように、下面鋼板116の上面に溶接されて取り付けられている。スラブアンカー118は、コンクリート床版112についてのずれ止め部材であり、車両の加速・制動や地震等によってコンクリート床版112に加わる水平力によって、コンクリート床版112が位置ずれを起こすことを防止するずれ止め効果を発揮する。
連結用ボルト120は、下面鋼板116を鋼桁114の上フランジ114Aに連結する部材であり、連結用ボルト120を配置する位置に対応する下面鋼板116の部位には、連結用ボルト120の軸部が挿通できる貫通孔116Aが設けられている。
連結用ボルト120の軸部を下面鋼板116の貫通孔116Aに挿通させて、連結用ボルト120の頭部の下端面が下面鋼板116の上面の高さ位置と略同一となるように配置した状態でコンクリートを打設して、コンクリート床版112の下面112Aに、下面鋼板116、スラブアンカー118、および連結用ボルト120を埋め込む。連結用ボルト120の軸部のうち、コンクリート床版112の下面112Aよりも下方の部位である軸部の下部120Aは、コンクリート床版112の下面112Aよりも下方に突出している。なお、コンクリートの打設は工場で行っても現場で行ってもどちらでもよい。現場でコンクリートを打設する場合には、スラブアンカー118が上面に溶接された下面鋼板116を連結用ボルト120で予め鋼桁114の上フランジ114Aに取り付けて、型枠を設置した後に、コンクリートを打設する。現場でコンクリートを打設する場合、型枠の設置の際にコンクリート床版112の高さ調整を行うことができるので、高さ調整部材124は設置しなくてもよい。
連結用ボルト120の軸部の下部120Aの位置に対応するように、高さ調整部材124には貫通孔124Aが設けられており、鋼桁114の上フランジ114Aには貫通孔114Bが設けられている。
このため、連結用ボルト120の軸部の下部120Aは、高さ調整部材124の貫通孔124A、および鋼桁114の上フランジ114Aの貫通孔114Bを挿通して、鋼桁114の上フランジ114Aの下面にナット122によるボルト接合で取り付けられるようになっている。これにより、コンクリート床版112と鋼桁114とが連結される。
高さ調整部材124は、コンクリート床版112全体の高さ位置を調整するために設ける鋼板であり、必要に応じて設ける部材である。したがって、高さ調整部材124は、本第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造110において、必須の部材というわけではない。また、本第6実施形態に係る連結構造110では高さ調整部材124として鋼板を用いたが、高さ調整部材124に用いる素材は鋼板でなくてもよく、鋼板に替えて例えばモルタルを用いてもよい。
本第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造110を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性は、第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
(第7実施形態)
図14は、本発明の第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図15は、本発明の第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
図14は、本発明の第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た分解鉛直断面図であり、図15は、本発明の第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造を橋軸方向から見た鉛直断面図である。
本第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造130は、コンクリート床版132と鋼桁114との連結構造であり、コンクリート床版132と鋼桁114との連結に用いている部材は、下面鋼板116と、連結用ボルト120と、ナット122と、高さ調整部材124と、頭付きスタッド134である。
本第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造130は、第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造110のスラブアンカー118を頭付きスタッド134に置き替えた実施形態であるので、第6実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造110と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。
また、本第7実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造130を用いた場合のコンクリート床版の撤去および架設における施工性は、第5実施形態に係るコンクリート床版と鋼桁との連結構造90で説明した内容と同様であるので説明は省略する。
10、30、50、70、90、110、130…連結構造
12、32、52、72、92、112、132、204…コンクリート床版
12A、32A、52A、72A、92A、112A…下面
14、34、54、74、94、114…鋼桁
14A、34A、54A、74A、94A、114A…上フランジ
14B、34B、54B、74B、94B、114B…(上フランジの)貫通孔
16、36…高ナット
18、38、98、120…連結用ボルト
20、40…補強ずれ止め部材
20A、40A、56A、76A…頭部
22、44、62、84、102、124…高さ調整部材
22A、44A、62A、84A、102A、124A…(高さ調整部材の)貫通孔
42、82、116…下面鋼板
42A、82A、116A…(下面鋼板の)貫通孔
56、76…ずれ止め部材
56B、76B…下部
58、60、78、80、100、122…ナット
82B…上面
96…アングルジベル
96A…一方の板状部
96B…他方の板状部
96C…(他方の板状部の)貫通孔
98A、120A…軸部の下部
118…スラブアンカー
134…頭付きスタッド
200…鋼橋
202…鋼主桁
12、32、52、72、92、112、132、204…コンクリート床版
12A、32A、52A、72A、92A、112A…下面
14、34、54、74、94、114…鋼桁
14A、34A、54A、74A、94A、114A…上フランジ
14B、34B、54B、74B、94B、114B…(上フランジの)貫通孔
16、36…高ナット
18、38、98、120…連結用ボルト
20、40…補強ずれ止め部材
20A、40A、56A、76A…頭部
22、44、62、84、102、124…高さ調整部材
22A、44A、62A、84A、102A、124A…(高さ調整部材の)貫通孔
42、82、116…下面鋼板
42A、82A、116A…(下面鋼板の)貫通孔
56、76…ずれ止め部材
56B、76B…下部
58、60、78、80、100、122…ナット
82B…上面
96…アングルジベル
96A…一方の板状部
96B…他方の板状部
96C…(他方の板状部の)貫通孔
98A、120A…軸部の下部
118…スラブアンカー
134…頭付きスタッド
200…鋼橋
202…鋼主桁
Claims (11)
- コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
前記コンクリート床版の下面に埋め込まれたずれ止め部材を備え、
前記ずれ止め部材は、前記鋼桁の上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、
前記ずれ止め部材の長手方向の材軸は略鉛直方向の略同一直線上にあり、
前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、
前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、
前記ずれ止め部材の前記下部は、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - 前記コンクリート床版は、前記鋼桁の前記上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えており、該下面鋼板には前記ずれ止め部材が挿通可能な貫通孔が設けられており、前記ずれ止め部材は前記下面鋼板の前記貫通孔を挿通しているとともに、前記ずれ止め部材の少なくとも一部が前記下面鋼板に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート床版と鋼桁との連結構造。
- コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
長手方向の材軸が略鉛直方向となるように前記コンクリート床版の下面に埋め込まれた高ナットを備え、
前記高ナットの内周面はねじが切られており、かつ、前記高ナットの前記内周面に下方からボルトの軸部が螺合できるように、前記高ナットの内空部は下方に開放されており、
前記鋼桁の上フランジには、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるボルトの軸部が挿通可能な貫通孔が設けられており、
前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔を下方から挿通した前記ボルトの前記軸部が前記高ナットの前記内周面に螺合されて、前記高ナットは前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
前記コンクリート床版は、前記鋼桁の上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えていて、該下面鋼板には貫通孔が設けられており、
前記下面鋼板の前記貫通孔の中心軸と内空部の中心軸が略同一直線上になるように高ナットが前記下面鋼板の上面に取り付けられており、
前記高ナットはねじが切られた内周面を備え、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるように、前記高ナットの内空部が下方に開放された状態で、前記高ナットは前記コンクリート床版に埋め込まれており、
前記鋼桁の前記上フランジには、前記高ナットの前記内周面に下方から螺合できるボルトの軸部が挿通可能な貫通孔が設けられており、
前記下面鋼板の前記貫通孔の大きさは、前記ボルトの前記軸部が挿通可能な大きさであり、
前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔および前記下面鋼板の前記貫通孔を下方から挿通した前記ボルトの前記軸部が前記高ナットの前記内周面に螺合されて、前記高ナットは前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - 前記高ナットの上部には、少なくとも下部の外周面にねじが切られた棒状の補強ずれ止め部材のねじが切られた前記下部が螺合されて取り付けられており、前記補強ずれ止め部材は前記コンクリート床版の内部に埋め込まれていることを特徴とする請求項4または5に記載のコンクリート床版と鋼桁との連結構造。
- 前記補強ずれ止め部材の上端部の径は、上端部以外の径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項6に記載のコンクリート床版と鋼桁との連結構造。
- コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、
前記ずれ止め部材の前記下部はその外周面の少なくとも一部にねじが切られており、
前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、
前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、
前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出した前記ずれ止め部材の前記下部はナットで締め付けられて、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - コンクリート床版と鋼桁との連結構造であって、
前記コンクリート床版の下面に上部が埋め込まれ、下部が前記コンクリート床版の下面よりも下方に突出している棒状のずれ止め部材を備え、
前記ずれ止め部材の前記下部はその外周面の少なくとも一部にねじが切られており、
前記鋼桁の上フランジには前記ずれ止め部材の前記下部が挿通可能な貫通孔が設けられており、
前記コンクリート床版は、前記鋼桁の上フランジと上下方向に対向する下面鋼板を下面に備えていて、該下面鋼板には前記ずれ止め部材が挿通可能な貫通孔が設けられていて、前記ずれ止め部材は前記下面鋼板の前記貫通孔に挿通されており、
前記ずれ止め部材は前記下面鋼板よりも上方の位置までその外周面にねじが切られていて、前記下面鋼板の上面に下端面が接するように前記ずれ止め部材にナットが取り付けられており、
前記ずれ止め部材の前記下部が前記鋼桁の前記上フランジの前記貫通孔に挿通されて、前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出しており、
前記鋼桁の前記上フランジの下面よりも下方に突出した前記ずれ止め部材の前記下部はナットで締め付けられて、前記鋼桁の前記上フランジにボルト接合で取り付けられていることを特徴とするコンクリート床版と鋼桁との連結構造。 - 前記ずれ止め部材の上端部の径は、上端部以外の径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項8または9に記載のコンクリート床版と鋼桁との連結構造。
- 前記コンクリート床版と前記鋼桁の前記上フランジとの間には、高さ調整部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のコンクリート床版と鋼桁との連結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016117467A JP2017223001A (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | コンクリート床版と鋼桁との連結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016117467A JP2017223001A (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | コンクリート床版と鋼桁との連結構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017223001A true JP2017223001A (ja) | 2017-12-21 |
Family
ID=60685969
Family Applications (1)
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JP2016117467A Pending JP2017223001A (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | コンクリート床版と鋼桁との連結構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2017223001A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110359358A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-10-22 | 浙江大学 | 钢-混凝土组合结构锥形铸铁螺栓连接件 |
CN111058543A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-04-24 | 广州大学 | 一种混凝土板与钢梁的连接结构及安装方法 |
CN111236080A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-05 | 重庆单轨交通工程有限责任公司 | 门型墩钢横梁支撑安装方法及门型墩钢横梁支撑安装构件 |
-
2016
- 2016-06-13 JP JP2016117467A patent/JP2017223001A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110359358A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-10-22 | 浙江大学 | 钢-混凝土组合结构锥形铸铁螺栓连接件 |
CN110359358B (zh) * | 2019-06-06 | 2020-09-01 | 浙江大学 | 钢-混凝土组合结构锥形铸铁螺栓连接件 |
CN111058543A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-04-24 | 广州大学 | 一种混凝土板与钢梁的连接结构及安装方法 |
CN111236080A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-05 | 重庆单轨交通工程有限责任公司 | 门型墩钢横梁支撑安装方法及门型墩钢横梁支撑安装构件 |
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