JP2017222807A - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
(1) フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xと直交する方向を方向Yとした場合に、方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L0と、フィルムの融点より10℃低い温度で30秒熱処理を行った後の方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L1、の比であるL1/L0が0.7以上1.2以下である二軸配向ポリエステルフィルム。
(2) L0が80%以上170%以下であり、かつL1が80%以上170%以下である、(1)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3) 前記フィルムがポリエステルA層とポリエステルB層からなり、ポリエステルA層の融点が230℃以上280℃以下、ポリエステルB層の融点が180℃以上245℃以下であり、かつポリエステルB層の融点がポリエステルA層の融点よりも低い、(1)または(2)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(4) ポリエステルA層の粒子濃度が、ポリエステルA層総量100質量%として0.005質量%以上0.5質量%以下であり、ポリエステルB層の粒子濃度が、ポリエステルB層総量100質量%として0.001質量%以上0.2質量%以下であり、かつ、ポリエステルA層の粒子濃度がポリエステルB層の粒子濃度よりも高い、(3)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(5) ポリエステルA層含有される粒子の平均粒子径(Da)が1.0μm以上3.5μm以下であり、ポリエステルB層に含有される粒子の平均粒子径(Db)が2.0μm以上4.5μm以下であり、かつ、DbがDaよりも大きい、(3)または(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(6) フィルムの総厚みが5μm以上40μm以下であり、かつポリエステルA層厚みが0.5μm以上4μm以下である、(3)から(5)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(7) 金属板との貼り合わせに用いられる、(1)から(6)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(8) イージーオープン蓋用として用いられる、(1)から(7)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸由来の構造単位(ジカルボン酸成分)とジオール由来の構造単位(ジオール成分)のエステル結合により結合されるポリマーを指す。
ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、および、各種芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸とのエステル誘導体が挙げられる。これらのジオール成分はエチレングリコール以外に1種類のみでもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、ジオール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。これらのジカルボン酸成分はエチレングリコール以外に1種類のみでもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらのジカルボン酸成分、ジオール成分の中でも、耐溶剤性、耐熱性の観点から、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく、ジオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、イソソルベート、スピログリコールが好ましく用いられる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xと直交する方向を方向Yとした場合に、方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L0と、フィルムの融点より10℃低い温度で30秒熱処理を行った後の方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L1、の比であるL1/L0が0.7以上1.2以下であることが重要である。二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルムのみの状態では易破断性が良好であっても、例えば、金属に貼り合わせを行い缶蓋に成型した後では、開口の際にフィルム部分でフィルム残り(フェザリング)が生じる課題があった。これは、フィルムが金属板と貼り合わせられる際の熱によりフィルムの配向が低下し、強固な結晶構造が崩れることにより、易破断性が低下する(すなわち、破断伸度が大きくなる)ためと考えられる。そこで、缶蓋や工程紙として加工される際に、加熱された後の状態での易破断性を確認するための指標を検討していたところ、方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L0と、フィルムの融点の10℃低い温度で30秒熱処理を行った後の方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L1、の比であるL1/L0が、缶蓋用途に適用した場合の開口時のフェザリング、および、工程紙用途に適用した場合の打ち抜き性、と強い相関を示すことを見出した。
本発明で用いられる粒子としては、本発明のフィルムを構成するポリエステル系樹脂に不活性なものであれば特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子、重合系内で生成させる内部粒子などを挙げることができる。
ついで、フィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を各々行い、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。その際、高電圧を掛けた電極を使用して静電気で冷却ドラムと樹脂を密着させる静電印加法、キャストドラムと押出したシート状樹脂間に水膜を設けるキャスト法、キャストドラム温度をポリエステル樹脂のガラス転移点〜(ガラス転移点−20℃)にして押出した樹脂を粘着させる方法、もしくは、これらの方法を複数組み合わせた方法により、シート状樹脂をキャストドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、ポリエステルを使用する場合は、生産性や平面性の観点から、静電印加する方法が好ましく使用される。
幅方向の延伸倍率としては、好ましくは2.7倍以上4倍以下、さらに好ましくは、3倍以上3.3倍以下で、長手方向の延伸倍率にそろえることが好ましい。幅方向の延伸速度は1,000%/分以上200,000%/分以下であることが望ましい。
その後、必要に応じて2回目の縦延伸を行ってもよい。2回目の縦延伸を行う場合の延伸倍率は、1倍以上2倍以下が好ましく、1.2倍以上1.6倍以下がより好ましい。また、延伸温度は、140℃以上160℃以下が好ましい。
ポリエステル樹脂およびフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基成分や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量した。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取して評価した。なお、本発明の実施例に記載したフィルムについては、フィルム製造時の混合比率から計算により、組成を算出した。
フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、フィルム断面をミクロトームで切り出した。該断面を透過型電子顕微鏡(日立製作所製TEM H7100)で5000倍の倍率で観察し、フィルム厚みおよびポリエステル各層の厚みを求めた。
フィルムを小片に切り刻んだ後、示差走査熱量計(セイコー電子工業製RDC220)を用い、JIS K7121−1987、JIS K7122−1987に準拠して測定および、解析を行った。測定用試料を5mg削り取ってサンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際のDSC曲線より得られた吸熱ピークの頂点の温度をフィルムの融点とした。融点が2箇所以上観測される場合は、最も大きな吸熱ピークをフィルムの融点とし、最も大きな吸熱ピークが2箇所以上観測される場合は、一番低温側のピークを融点として採用した。なお、フィルムが積層構成の場合は、フィルムの各層を削り取って各層の融点を求めた。
フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xに直交する方向を方向Yとして、150mm×10mm(方向X×方向Y)の矩形に切り出して試験片サンプルを作製した後、引張試験機(オリエンテック製UCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離(Sa)を50mmとし、引張速度を300mm/分として引張試験を行い、サンプルが破断した際のチャック間距離(Sb)を求めた。(Sb−Sa)/Sa×100の計算式に従って方向Xの破断伸度を10回測定した。150mm×10mm(方向Y×方向X)の矩形に切り出してサンプルを作製し、方向Yにおいても、方向Xの場合と同様にして破断伸度を10回測定した。その後、方向X、方向Yの計20回の測定値の平均値を、破断伸度の平均値L0とした。
A4サイズのフィルムを、A4サイズで四辺1cm幅以外がくり抜かれた厚み2mmのアルミニウム枠2枚で挟み込んだ後、アルミニウム枠を金属クリップで固定したサンプルを準備した。その後、コンベア式オーブン(フジマック製FGJOA9H)にて、オーブン通過時間が30秒になるように設定し、フィルムの熱処理を行った。なお、オーブンの温度は、(3)の方法で求めたフィルムの融点より10℃低い温度に設定した。熱処理を加えてから常温にまでサンプルを自然冷却した後は、(4)と同様にして方向X、方向Yの計20回の測定値の平均値を求め、破断伸度の平均値L1とした。
(5)のL1を(4)のL0で除して、L0とL1の比であるL1/L0を求めた。
フィルムの表面から熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し、粒子を露出させた。処理条件は、熱可塑性樹脂は灰化されるが、粒子はダメージを受けない条件を選択した。これを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子の画像をイメージアナライザーで処理した。観察箇所を変えて、粒子数1000個以上で、次の式による数値処理によって求めた算術平均値Dを平均粒子径とした。式のDiは粒子のヘイウッド径(投影面積円相当径)、Nは粒子数である。また、同時にX線マイクロアナライザーを使用して粒子濃度を求めた。積層構成の場合は、各層それぞれについて平均粒子径、粒子濃度を求めた。
(8)加熱後の易破断性
フィルムの融点より5℃低い温度までティンフリースチール板(厚み200μm、サイズ10cm角)を加熱して、その板上にフィルムをゴムロールを使用して貼り合わせた。得られたラミネート鋼板のうち、フィルムを貼り合わせた面と反対の面にスコア加工を行った。なお、スコア加工は、ラミネート鋼板の向かい合う2辺の中心位置(合計2箇所)を結んだ直線上に、深さ160μm、幅300μm加工を行った。その後、スコア加工の溝に沿って、2枚に折り、折った切り口箇所のフィルム残りの長さ(フィルムはみ出し長さ)を確認し、10枚の平均値について、下記基準で評価した。
実施例に記載の方法にしてフィルムを30分間製造し、横延伸時に破れが発生した回数を求め、下記基準で評価した。
A:1回未満。
B:1回以上3回未満。
C:3回以上。
300mm幅、200m長(6インチ、350mm長コア巻)のフィルムを準備し、下記条件で、3インチ、350mm長コアに巻返しを行い、搬送速度、張力を変えながら下記の基準で評価を行った。
A:速度10m/分、搬送張力70N/mで巻き返しても破れが発生しなかった。
C:速度5m/分、搬送張力50N/mで巻き返すと破れが発生した。
(8)と同様にして得られたラミネート金属板の、評価対象のフィルム側に、1mm×1mmのクロスカットを100個入れ、セロテープ”(登録商標)(ニチバン製CT405AP)を貼り付け、ハンドローラーで1.5kg/cm2の荷重で押しつけた後、フィルムに対して90度方向に急速に剥離した。残存したクロスカットの個数により、金属とフィルムの密着度合いを確認し、4段階にて評価した。
A :100個残存。
B :80〜99個残存。
C :50〜79個残存。
D :0〜50個未満残存。。
(12)巻き取りロールの外観
実施例に記載の方法にてフィルムを製造し、巻き取り機を用いて直径6インチ、幅600mmの紙コアに500mの長さ分を巻き取ってロール状にした。なお、巻き取り時の張力は30N/mとした。得られたフィルムの巻き取りロールについて、外観を目視で4段階にて評価した。
A :シワ等がなく、良好な外観であった
B :シワが1本見られた
C :シワが2本見られた
D :シワが3本以上見られた。
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xに直交する方向を方向Y、フィルムの厚み方向を方向Zとし、X、Y、Z方向のそれぞれの屈折率Nx、Ny、Nzを測定した。なお、積層フィルム等で屈折率が2種類以上観測される場合は、もっとも鮮明に観測される数値を本発明における屈折率として採用した。3回の測定の平均値を各方向の屈折率とした。面配向係数は、(Nx+Ny)−Nzの式により求めた。
(5)と同様にしてフィルムに熱処理を行ったあと、フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xに直交する方向を方向Yとして、100mm×30mm(方向X×方向Y)の矩形に切り出して試験片サンプルを作製した。30mm辺の片方のみに、30mm辺の中心点から20mmの長さの切れ込みを入れた後、二つに分かれた30mm辺の各端部を引張試験機(島津製作所製AG−10kNplus)の両チャックでそれぞれはさみ、20mm/分の速度で試験片サンプルを引き裂いた。試験片サンプルを引き裂ききるまで行い、その際に検知した応力の平均値を、引き裂き指数とした。
(5)と同様にしてフィルムに熱処理を行ったあと、フィルムを10枚重ね合わせて、井元製作所製試料打ち抜き機(IMC−1948型)にて打ち抜きを行った。なお、打ち抜き刃は50mm角の矩形のものを使用し、打ち抜き後の矩形フィルムの各辺の端部を観察し、4段階にて評価した。
A :10枚とも端部で500μm以上の破れが見られない。
B :端部で500μmの破れが見られたサンプルが、1枚以上3枚以下。
C :端部で500μmの破れが見られたサンプルが、4枚以上。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径3.8μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.5質量%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が83モル%、イソフタル酸成分が17モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.7)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径3.8μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が83モル%、イソフタル酸成分が17モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径3.8μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.7)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が83モル%、イソフタル酸成分が17モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径3.8μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.5質量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.7)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が86モル%、イソフタル酸成分が14モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.7)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が84モル%、イソフタル酸成分が16モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.7)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有し、ポリエチレンワックスを樹脂100質量%に対し、15質量%含有させた、ポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
平均粒子径2.6μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.1質量%含有するポリブチレンテレフタレート樹脂(固有粘度1.1)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であり、平均粒子径3.8μmの凝集シリカ粒子を樹脂100質量%に対し、0.7質量%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
組成を表の通りとして、原料を、酸素濃度を0.2体積%としたベント同方向二軸押出機に供給し、押出機のシリンダー温度を280℃として各層の原料を溶融し、短管温度を275℃、口金温度を280℃で、Tダイより10℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ、未延伸シートを得た。次いで、長手方向への予熱温度85℃で1.5秒間予熱を行い、延伸温度100℃で長手方向に3.3倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。次いでテンター式横延伸機にて85℃で予熱を行った後、115℃で幅方向に3.3倍延伸し、そのままテンター内にて、オーブン上部(搬送中のフィルムより100mm上部の位置)の熱処理温度240℃、オーブン下部(搬送中のフィルムより100mm下部の位置)の熱処理温度230℃として、幅方向に5%緩和しながら10秒間熱処理を行い、厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
原料組成、製造条件を表の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
原料組成、製造条件を表の通りとし、押出機のシリンダー温度を260℃、短管温度を255℃、口金温度を260℃に変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成を表の通りとして、原料をそれぞれ酸素濃度を0.2体積%とした別々のベント同方向二軸押出機に供給し、A層押出機、B層押出機のシリンダー温度を280℃として各層の原料を溶融し、フィードブロック内でA層/B層の2層構成になるよう合流させ、合流後の短管温度を275℃、口金温度を280℃で、Tダイより10℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ、未延伸シートを得た。次いで、長手方向への予熱温度85℃で1.5秒間予熱を行い、延伸温度100℃で長手方向に3、3倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。次いでテンター式横延伸機にて85℃で予熱を行った後、115℃で幅方向に3.3倍延伸し、そのままテンター内にて、オーブン上部(搬送中のフィルムより100mm上部の位置)の熱処理温度240℃、オーブン下部(搬送中のフィルムより100mm下部の位置)の熱処理温度215℃で、幅方向に5%のリラックスを掛けながら10秒間熱処理を行い、フィルム厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成、製造条件を表の通りとして、B層押出機のシリンダー温度を260℃とした以外は、実施例5と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成、厚み、製造条件を表の通りとした以外は、実施例5と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成、製造条件を表の通りとした以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成、製造条件を表の通りとした以外は、実施例4と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成、製造条件、厚みを表の通りとした以外は、実施例6と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成を表の通りとし、長手方向、幅方向とも延伸倍率を1.5倍とした以外は、実施例4と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
組成を表の通りとした以外は、実施例3と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例9−2、13−2)
実施例9、実施例13で得られたフィルムについて、加熱後の打ち抜き性を評価した結果を表に示す。
(比較例6−2、比較例7−2)
比較例6、比較例7で得られたフィルムについて、加熱後の打ち抜き性を評価した結果を表に示す。
Claims (8)
- フィルム面内の任意の一方向を方向X、方向Xと直交する方向を方向Yとした場合に、方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L0と、フィルムの融点より10℃低い温度で30秒熱処理を行った後の方向Xと方向Yの破断伸度の平均値L1、の比であるL1/L0が0.7以上1.2以下である二軸配向ポリエステルフィルム。
- L0が80%以上170%以下であり、かつL1が80%以上170%以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 前記フィルムがポリエステルA層とポリエステルB層からなり、ポリエステルA層の融点が230℃以上280℃以下、ポリエステルB層の融点が180℃以上245℃以下であり、かつポリエステルB層の融点がポリエステルA層の融点よりも低い、請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリエステルA層の粒子濃度が、ポリエステルA層総量100質量%として0.005質量%以上0.5質量%以下であり、ポリエステルB層の粒子濃度が、ポリエステルB層総量100質量%として0.001質量%以上0.2質量%以下であり、かつ、ポリエステルA層の粒子濃度がポリエステルB層の粒子濃度よりも高い、請求項3に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリエステルA層に含有される粒子の平均粒子径(Da)が1.0μm以上3.5μm以下であり、ポリエステルB層に含有される粒子の平均粒子径(Db)が2.0μm以上4.5μm以下であり、かつ、DbがDaよりも大きい、請求項3または4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムの総厚みが5μm以上40μm以下であり、かつポリエステルA層厚みが0.5μm以上4μm以下である、請求項3から5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 金属板との貼り合わせに用いられる、請求項1から6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- イージーオープン蓋用として用いられる、請求項1から7のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
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