JP2017222552A - ガラス物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を好適に行うことのできるガラス物品の製造方法を提供する。【解決手段】ガラス物品の製造方法は、成形部11から流下させたガラスG1を牽引することでガラスリボンを成形する成形工程を備える。ガラス物品の製造方法は、ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を備える。準備工程は、成形部11から流下させたガラスG1にガラス塊G1aを形成する段階と、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む段階と、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを圧延しながらガラスG1の牽引を開始する段階とを含む。【選択図】図7

Description

本発明は、ガラス物品の製造方法に関する。
板ガラス等のガラス物品の製造方法は、製造設備の一部である成形部から流下させたガラスを牽引することでガラスリボンを成形する成形工程を備えている(特許文献1)。成形部は、例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウンドロー法等の成形法に応じた構造を有している。
特開2012−041244号公報
上記のガラス物品の製造方法において、ガラスリボンを成形するには、成形体から流下させたガラスをローラー等を用いて牽引するといった準備工程が行われる。しかしながら、流動性が高い状態のガラスをそのままローラーで牽引しようとすると、ガラスがローラーに巻きつく等して、ガラスリボンを好適に牽引及び成形できない場合がある。
本発明の目的は、ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を好適に行うことのできるガラス物品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するガラス物品の製造方法は、成形部から流下させたガラスを牽引することでガラスリボンを成形する成形工程を備えるガラス物品の製造方法であって、前記ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を備え、前記準備工程は、前記成形部から流下させたガラスにガラス塊を形成する段階と、牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を挟む段階と、前記牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を圧延しながらガラスの牽引を開始する段階と、を含む。
この方法によれば、牽引ローラー対を用いてガラス塊を挟む段階において、ガラス塊の下降が抑えられる。これにより、ガラス塊を牽引ローラー対の両端部側に向かって拡がるように変形させることができる。また、上記のようにガラス塊を形成したガラスの温度は、ガラス塊が形成されていないガラスの温度よりも低い。このため、牽引ローラー対を用いてガラス塊を圧延しながらガラスの牽引を開始する段階において、ガラスが牽引ローラー対に巻き付き難くなる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記牽引ローラー対は、前記ガラスリボンを牽引可能とする牽引位置と、前記牽引位置よりも前記牽引ローラー対の間隔が広い開放位置とに変更可能に構成され、前記ガラス塊を形成する段階では、前記ガラス塊が周期的に落下する状態とし、この状態で前記牽引ローラー対を前記開放位置から前記牽引位置に変更することが好ましい。
この方法によれば、ガラス塊が周期的に落下する状態とするため、ガラス塊が落下する周期に基づいて、ガラス塊の状態(温度や粘度)を調整することができる。このため、好適な状態のガラス塊を用いてガラスの牽引を開始することができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記ガラス塊を形成する段階において、前記ガラス塊が100秒以上、200秒以下の範囲の落下周期で落下する状態とし、この状態で前記牽引ローラー対を前記開放位置から前記牽引位置に変更することが好ましい。
例えば、上記落下周期の範囲としたガラス塊により、ガラスの牽引をより安定して開始することができる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記準備工程は、前記牽引ローラー対よりも上流側に配置した第1エッジローラー対及び第2エッジローラー対を用いて、無支持状態で流下するガラスの両端部分をそれぞれ挟持する段階を含み、前記両端部分を挟持した後に、前記牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を挟むことが好ましい。
この方法によれば、ガラスの両端部分を挟持することで、ガラスの幅方向の収縮が抑えられるため、より幅の広いガラス塊を用いてガラスの牽引を開始することができる。従って、ガラスの幅寸法を所定の幅寸法にするまでの時間を短縮することが可能となる。
上記ガラス物品の製造方法において、前記ガラスの牽引を開始した後に、前記成形部から流下するガラスの周囲温度を上昇させることが好ましい。
この方法によれば、例えば、ガラスの厚さを薄くすることができるため、比較的厚さの薄いガラスリボンの成形を好適に開始することができる。
本発明によれば、ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を好適に行うことができる。
(a)は、実施形態におけるガラス物品の製造方法の成形工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の1b−1b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の2b−2b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の3b−3b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の4b−4b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の5b−5b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の6b−6b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の7b−7b線に沿った概略断面図である。 (a)は、ガラス物品の製造方法における準備工程を説明する概略正面図であり、(b)は、(a)の7b−7b線に沿った概略断面図である。
以下、ガラス物品の製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1(a)及び図1(b)に示すように、ガラス物品の製造方法は、成形部11から流下させたガラスG1を牽引することでガラスリボンG2を成形する成形工程を備えている。本実施形態では、ダウンドロー法の一種であるオーバーフローダウンドロー法によりガラスリボンG2を成形する成形部11(成形体とも呼ばれる。)を用いた成形工程を一例として説明する。
成形部11は、ガラスG1(溶融ガラス)をオーバーフローする溝11aと、オーバーフローしたガラスG1の流下を案内する第1案内面11b及び第2案内面11cとを有している。成形部11の第2案内面11cは、第1案内面11bの反対側に位置し、第1案内面11bと第2案内面11cに沿って流下したガラスG1が成形部11の下端で融合されることによりガラスリボンG2が成形される。成形部11には、図示を省略するが、ガラスG1(溶融ガラス)を供給する供給管が接続され、ガラスG1が連続的に供給される。
ガラスリボンG2の成形は、牽引ローラー対12で牽引しながら行われる。牽引ローラー対12を構成する各牽引ローラー12a,12bは、それぞれガラスリボンG2の両側部分を挟持する一対の挟持部13,13と、一対の挟持部13,13の間の中間部14とを備えている。一対の挟持部13,13は、ガラスリボンG2に接触する外周面を有している。中間部14は、各挟持部13,13よりも直径が小さい円柱状であり、牽引ローラー対12で牽引されるガラスリボンG2から離間している。牽引ローラー対12は、モーターを備えた駆動機構により回転駆動される。牽引ローラー対12は、ガラスリボンG2を牽引可能とする牽引位置と、牽引位置よりも牽引ローラー対12の間隔が広い開放位置とに変更可能に構成されている。
本実施形態では、牽引ローラー対12の上流側に配置した第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を用いてガラスリボンG2の両端部分をそれぞれ挟持している。第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、モーターを備えた駆動機構により回転駆動される駆動ローラーから構成してもよいし、駆動機構とは連結されず回転自在なフリーローラーから構成してもよい。第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、駆動ローラーから構成されることが好ましい。第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、ガラスリボンG2の両端部分を成形するとともに両端部分を冷却する。これにより、ガラスリボンG2の幅寸法が所定の範囲で維持され易くなる。
ガラス物品の製造方法における成形工程は、ガラスリボンG2を所定の温度に維持する成形炉内で行われる。
ガラス物品の製造方法は、周知のようにガラスリボンG2を徐冷(アニール)する徐冷工程と、徐冷されたガラスリボンG2を冷却する冷却工程と、冷却されたガラスリボンG2を切断する切断工程とを備えている(図示省略)。ガラス物品の製造方法における徐冷工程は、ガラスリボンG2を所定の温度に維持する徐冷炉内で行われる。冷却工程により室温付近まで冷却されたガラスリボンG2が、切断工程により切断されることでガラス物品としての板ガラスが得られる。
なお、ガラス物品の製造方法は、冷却されたガラスリボンG2を巻き取る巻取工程を備えていてもよい。この場合、ガラスリボンG2をロール状に巻き取ったロール状のガラス物品を得ることができる。
次に、ガラス物品の製造方法における準備工程について図2〜図8を参照して説明する。
図2(a)及び図2(b)に示すように、ガラス物品の製造方法における準備工程では、まず、成形部11からガラスG1を無支持状態で流下させる。このときのガラスG1は、比較的粘度が低いため、成形部11から下方に向かうにつれて幅寸法が小さくなる。すなわち、牽引ローラー対12の間を通過するガラスG1の幅寸法GWは、牽引ローラー対12における挟持部13,13の間隔RWよりも狭い。なお、成形部11から流下させたガラスG1は、上述した開放位置の牽引ローラー対12の間を通過し、牽引ローラー対12の下方まで連続している。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ガラス物品の製造方法における準備工程は、成形部11から流下させたガラスG1にガラス塊G1aを形成する段階を含む。ガラス塊G1aは、成形部11から流下しているガラスG1の周囲温度を低下させることで形成することができる。すなわち、ガラスG1の周囲温度を下げることでガラスG1の粘度が高まるため、成形部11から連なるガラスG1にガラス塊G1aを形成することができる。ガラスG1の周囲温度は、例えば、成形炉や徐冷炉に設けられた加熱機構や冷却機構により調整することができる。
図4(a)及び図4(b)に示すように、ガラスG1に形成されたガラス塊G1aは、成形部11から流下するガラスG1によって徐々に大きくなるとともにガラス塊G1aの自重により徐々に下降する。ガラス塊G1aがさらに大きくなると、ガラス塊G1aは、成形部11から連なるガラスG1を切り離すか、又は、成形部11から連なるガラスG1を自由に変形させながら落下する。このように、ガラス塊G1aが、ほぼ自由落下する現象が確認され、この現象を本明細書ではガラス塊G1aの落下という。こうしたガラス塊G1aの落下は、周期的に発生する。
本実施形態では、ガラス塊G1aを形成する段階において、ガラス塊G1aが周期的に落下する状態とする。ガラス塊G1aが落下する落下周期は、ガラスG1の周囲温度により調整することができる。ガラスG1の周囲温度が高くなるにつれて、ガラスG1の粘度は低くなるため、ガラス塊G1aの落下周期は短くなる。このようにガラス塊G1aの落下周期が短くなるについて、ガラス塊G1aは小さくなる。
一方、ガラスG1の周囲温度が低くなるにつれて、ガラスG1の粘度は高くなるため、ガラス塊G1aの落下周期は長くなる。このようにガラス塊G1aが落下する周期が長くなるにつれて、ガラス塊G1aは大きく成長する。
図5(a)及び図5(b)は、ガラス塊G1aが落下した直後の状態を示している。
ここで、図4(a)及び図4(b)に示すように、ガラス塊G1aが形成されたガラスG1は、ガラス塊G1aの荷重により下方に延伸されている。一方、図5(a)及び図5(b)に示すように、ガラス塊G1aが落下した直後のガラスG1では、ガラス塊G1aの荷重による前記延伸が解除されるため、ガラスG1の幅寸法がより大きくなる。このようにガラスG1の幅寸法がより大きくなったとき、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を用いてガラスG1の両端部分をそれぞれ挟持することが好ましい。これにより、ガラスG1の幅方向の収縮が抑えられ、牽引ローラー対12間に位置するガラスG1の幅寸法GWをさらに大きくすることが可能となる。
第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、ガラスG1の両端部分を挟持する挟持位置に予め配置してもよいし、ガラスG1の両端部分を挟持する挟持位置と、成形部11の側方に退避する退避位置とに変更可能に設けてもよい。また、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、牽引ローラー対12と同様に、開放位置に変更可能とする構成を採用してもよい。
図5(a)及び図5(b)に示すように、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を用いてガラスG1の両端部分をそれぞれ挟持した後に、牽引ローラー対12を上述した開放位置から牽引位置に変更する。
図6(a)及び図6(b)は、上述したように牽引位置とされた牽引ローラー対12が、牽引ローラー対12の上方で形成されて下降するガラス塊G1aを待機している状態を示している。
牽引ローラー対12は、例えば、ガラス塊G1aが100秒以上、200秒以下の範囲の落下周期で落下する状態において、開放位置から牽引位置に変更することが好ましい。こうしたガラス塊G1aの落下周期は、上述したようにガラス塊G1aの状態(温度や粘度)の目安となる。例えば、上記落下周期の範囲としたガラス塊G1aにより、ガラスG1の牽引をより安定して開始することができる。
図7(a)及び図7(b)に示すように、ガラス物品の製造方法における準備工程は、牽引位置の牽引ローラー対12(一対の中間部14,14)を用いてガラス塊G1aを挟む段階を含む。これにより、ガラス塊G1aの下降が抑えられるため、ガラス塊G1aを牽引ローラー対12の両端部側に向かって拡がるように変形させることができる。
図8(a)及び図8(b)に示すように、ガラス物品の製造方法における準備工程は、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを圧延しながらガラスG1の牽引を開始する段階を含む。詳述すると、ガラスG1の牽引を開始する段階では、牽引ローラー対12の挟持部13まで拡がったガラス塊G1aを牽引ローラー対12により圧延するとともに牽引ローラー対12の挟持部13でガラスG1を下方に向けて牽引する。
ここで、図6(a)及び図6(b)に示すようにガラス塊G1aを形成したガラスG1の温度は、図2(a)及び図2(b)に示すガラス塊G1aが形成されていないガラスG1の温度よりも低い。このため、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを圧延しながらガラスG1の牽引を開始する段階において、ガラスG1が牽引ローラー対12に巻き付き難くなる。
上記牽引ローラー対12よりも下流側には、図示を省略するが、上記牽引ローラー対12と同様の牽引ローラー対が複数設けられ、こうした牽引ローラー対を用いてガラスG1を順次牽引する。
牽引ローラー対12を用いたガラスG1の牽引を開始した後に、成形部11から流下するガラスG1の周囲温度を上昇させることが好ましい。これにより、例えば、ガラスG1の厚さを薄くすることができる。ガラスリボンG2の状態が安定した後は、上記ガラスG1の周囲温度を所定の範囲となるように維持する。このような調整の過程で、ガラスリボンG2は中間部14とは接触せず、挟持部13,13によってのみ挟持された状態となる。
以上のようにガラス物品の製造方法における準備工程を行うことで、図1(a)及び図1(b)に示すように所定の厚さのガラスリボンG2の成形が開始される。さらに、上述した徐冷工程等を行うことでガラス製品が得られる。
ガラスG1(ガラス物品)としては、例えば、ソーダガラス、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、アルミノシリケートガラス、アルカリ含有ガラス、及び無アルカリガラスが挙げられる。
ガラス物品の用途としては、例えば、ディスプレイ用途、タッチパネル用途、光電変換パネル用途、電子デバイス用途、窓ガラス用途、建材用途、及び車両用途が挙げられる。
以上詳述した実施形態によれば、次のような作用効果が発揮される。
(1)ガラス物品の製造方法は、ガラスリボンG2を成形する準備を行う準備工程を備えている。準備工程は、成形部11から流下させたガラスG1にガラス塊G1aを形成する段階と、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む段階とを含む。準備工程は、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを圧延しながらガラスG1の牽引を開始する段階をさらに含む。
この方法によれば、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む段階において、ガラス塊G1aの下降が抑えられる。これにより、ガラス塊G1aを牽引ローラー対12の両端部側に向かって拡がるように変形させることができる。また、上記のようにガラス塊G1aを形成したガラスG1の温度は、ガラス塊G1aが形成されていないガラスG1の温度よりも低い。このため、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを圧延しながらガラスG1の牽引を開始する段階において、ガラスG1が牽引ローラー対12に巻き付き難くなる。これにより、ガラスリボンG2を成形する準備を行う準備工程を好適に行うことができる。従って、ガラスリボンG2の成形工程を円滑に開始することができるため、ガラス物品の生産量を高めることが可能となる。
(2)ガラス物品の製造方法で用いる牽引ローラー対12は、ガラスリボンG2を牽引可能とする牽引位置と、牽引位置よりも牽引ローラー対12の間隔が広い開放位置とに変更可能に構成されている。ガラス物品の製造方法における準備工程において、ガラス塊G1aを形成する段階では、ガラス塊G1aが周期的に落下する状態とし、この状態で牽引ローラー対12を開放位置から牽引位置に変更している。この場合、ガラス塊G1aが周期的に落下する状態とするため、ガラス塊G1aが落下する周期に基づいて、ガラス塊G1aの状態(温度や粘度)を調整することができる。このため、好適な状態のガラス塊G1aを用いてガラスG1の牽引を開始することができる。従って、ガラス物品の製造方法における準備工程をより好適に行うことができる。
(3)ガラス物品の製造方法における準備工程において、ガラス塊G1aを形成する段階では、ガラス塊G1aが100秒以上、200秒以下の範囲の落下周期で落下する状態とし、この状態で牽引ローラー対12を開放位置から牽引位置に変更することが好ましい。例えば、上記落下周期の範囲としたガラス塊G1aにより、ガラスG1の牽引をより安定して開始することができる。従って、ガラス物品の製造方法における準備工程をより好適に行うことができる。
(4)ガラス物品の製造方法における準備工程は、牽引ローラー対12よりも上流側に配置した第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を用いて、無支持状態で流下するガラスG1の両端部分をそれぞれ挟持する段階を含む。準備工程では、ガラスG1の両端部分を挟持した後に、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む。
この場合、ガラスG1の両端部分を挟持することで、ガラスG1の幅方向の収縮が抑えられるため、より幅の広いガラス塊G1aを用いてガラスG1の牽引を開始することができる。従って、ガラスG1の幅寸法を所定の幅寸法にするまでの時間を短縮することが可能となる。
(5)ガラス物品の製造方法における準備工程において、ガラスG1の牽引を開始した後に、成形部11から流下するガラスG1の周囲温度を上昇させることが好ましい。この場合、ガラスG1の厚さを薄くすることができるため、比較的厚さの薄いガラスリボンG2(例えば、2mm以下の厚さのガラスリボン)の成形を好適に開始することができる。また、ガラスG1の牽引を開始した直後のガラスG1に皺が発生している場合は、皺をなくすことが容易となる。
(変更例)
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・ガラス物品の製造方法において、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を用いているが、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16を省略してもよい。
・ガラス物品の製造方法において、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む段階の後にガラスG1の両端部分を挟持するようにしてもよい。
・ガラス物品の製造方法において、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、ガラスG1の流れ方向で間隔をおいてそれぞれ複数配置してもよい。こうした複数の第1エッジローラー対15及び複数の第2エッジローラー対16において、ガラスG1を挟持する順序は特に限定されない。但し、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16の少なくとも一組を用いて、無支持状態で流下するガラスG1の両端部分をそれぞれ挟持する段階の後に、牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む段階を行うことが好ましい。なお、第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16の各組は、モーターを備えた駆動機構により回転駆動される駆動ローラーから構成してもよいし、駆動機構とは連結されず回転自在なフリーローラーから構成してもよい。上記のように牽引ローラー対12を用いてガラス塊G1aを挟む前に、無支持状態で流下するガラスG1の両端部分をそれぞれ挟持する場合に用いる第1エッジローラー対15及び第2エッジローラー対16は、駆動ローラーから構成される少なくとも一組を含むことが好ましい。
・ガラス物品の製造方法において、牽引ローラー対12は牽引位置と開放位置とに変更可能に構成されているが、牽引位置に固定された牽引ローラー対12の上方にガラス塊G1aを形成し、そのガラス塊G1aを挟むこともできる。すなわち、ガラス物品の製造方法における準備工程では、ガラス塊G1aを周期的に落下させなくてもよい。
・ガラス物品の製造方法の成形部11は、オーバーフローダウンドロー法以外のダウンドロー法を用いてガラスリボンを成形する成形部に変更することもできる。オーバーフローダウンドロー法以外のダウンドロー法としては、例えば、スロットダウンドロー法が挙げられる。
11…成形部、12…牽引ローラー対、15…第1エッジローラー対、16…第2エッジローラー対、G1…ガラス、G1a…ガラス塊、G2…ガラスリボン。

Claims (5)

  1. 成形部から流下させたガラスを牽引することでガラスリボンを成形する成形工程を備えるガラス物品の製造方法であって、
    前記ガラスリボンを成形する準備を行う準備工程を備え、
    前記準備工程は、前記成形部から流下させたガラスにガラス塊を形成する段階と、牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を挟む段階と、前記牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を圧延しながらガラスの牽引を開始する段階と、を含むことを特徴とするガラス物品の製造方法。
  2. 前記牽引ローラー対は、前記ガラスリボンを牽引可能とする牽引位置と、前記牽引位置よりも前記牽引ローラー対の間隔が広い開放位置とに変更可能に構成され、
    前記ガラス塊を形成する段階では、前記ガラス塊が周期的に落下する状態とし、この状態で前記牽引ローラー対を前記開放位置から前記牽引位置に変更することを特徴とする請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
  3. 前記ガラス塊を形成する段階において、前記ガラス塊が100秒以上、200秒以下の範囲の落下周期で落下する状態とし、この状態で前記牽引ローラー対を前記開放位置から前記牽引位置に変更することを特徴とする請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
  4. 前記準備工程は、前記牽引ローラー対よりも上流側に配置した第1エッジローラー対及び第2エッジローラー対を用いて、無支持状態で流下するガラスの両端部分をそれぞれ挟持する段階を含み、前記両端部分を挟持した後に、前記牽引ローラー対を用いて前記ガラス塊を挟むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
  5. 前記ガラスの牽引を開始した後に、前記成形部から流下するガラスの周囲温度を上昇させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
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